説明

スーパールミネッセントダイオードおよびその製造方法、スーパールミネッセントダイオードを光源とするOCT装置

【課題】破壊耐性が高く、波長スペクトルの形状を制御することができ、高出力を得ることが可能となるスーパールミネッセントダイオードを提供する。
【解決手段】光導波路を構成する活性層を備え、該光導波路を伝播しながら増幅された自然放出光を、該光導波路の出射側より出力するスーパールミネッセントダイオードであって、
前記光導波路に外部からレーザ光を照射し、前記活性層を励起状態にするためのレーザ光照射手段と、
前記光導波路を伝播する自然放出光の形状を変化させるために構成された、それぞれが異なる波長の光を発光する複数のLEDと、
前記光導波路の出射端面と反対方向の光導波路の端部側の領域に形成された戻り光を減衰するための光吸収領域と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパールミネッセントダイオードおよびその製造方法、スーパールミネッセントダイオードを光源とするOCT装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパールミネッセントダイオード(SLD;Super Luminescent Diode)は、増幅自然放出光(ASE)を放出し、低コヒーレンス性を持つ高輝度な光源として知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、このスーパールミネッセントダイオードをSLDと記す。
また、このようなSLDは応用例の一つとして、例えば特許文献2の眼科装置に記載されているように、高速に光断層像を取得するSD−OCT(spectral domain−optical coherence tomography)、等の光源に用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−184526号公報
【特許文献2】特開2007−151622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、SLDは上記した特許文献1にも示唆されているように反射端面の破壊により望ましい素子寿命が得られないという課題を有している。
そのため、SLDを特許文献2の眼科装置のようなSD−OCTに搭載する場合には、OCT内光学系からの戻り光による素子破壊を防ぐため、光学系とSLDの間に高価なアイソレーター素子を設けることが必要となる。
また、SD−OCTの深さ分解能を改善するため、SLDの増幅自然放出光(ASE)の波長スペクトル幅を広くする必要があり、また低ノイズなOCT信号を取得するためにはスペクトルの形状をガウス型に近い形状とするのが有利である。
さらに、マルチビームを用いた高速なSD−OCTでは高出力なSLDが必要とされている。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、破壊耐性が高く、波長スペクトルの形状を制御することができ、高出力を得ることが可能となるスーパールミネッセントダイオードおよびその製造方法、スーパールミネッセントダイオードを光源とするOCT装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、つぎのように構成したスーパールミネッセントダイオードおよびその製造方法、スーパールミネッセントダイオードを光源とするOCT装置を提供するものである。
本発明のスーパールミネッセントダイオードは、光導波路を構成する活性層を備え、該光導波路を伝播しながら増幅された自然放出光を、該光導波路の出射側より出力するスーパールミネッセントダイオードであって、
前記光導波路に外部からレーザ光を照射し、前記活性層を励起状態にするためのレーザ光照射手段と、
前記光導波路を伝播する自然放出光の形状を変化させるために構成された、それぞれが異なる波長の光を発光する複数のLEDと、
前記光導波路の出射端面と反対方向の光導波路の端部側の領域に形成された戻り光を減衰するための光吸収領域と、を有することを特徴とする。
また、本発明のOCT装置は、上記したスーパールミネッセントダイオードによって構成された光源を備えていることを特徴とする。
また、本発明のスーパールミネッセントダイオードの製造方法は、
活性層による光導波路に対し外部からレーザ光を照射して、該活性層を励起状態にし、該光導波路を伝播しながら増幅された自然放出光を、該光導波路の出射側より出力するように構成されたスーパールミネッセントダイオードの製造方法であって、
前記光導波路を形成するため、基板上に形成されたパッファー層、クラッド層を介し、AlGaAs、GaAsを用いて活性層を形成する工程と、
前記光導波路を伝播する自然放出光の形状を変化させる、それぞれが異なる波長の光を発光する複数のLEDによって、前記活性層を部分的に励起状態とする領域を、
前記光導波路の出射端面と反対方向の光導波路の端部側の領域を除いて前記活性層に形成する工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、破壊耐性が高く、波長スペクトルの形状を制御することができ、高出力を得ることが可能となるスーパールミネッセントダイオードおよびその製造方法、スーパールミネッセントダイオードを光源とするOCT装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態におけるSLD(スーパールミネッセントダイオード)の構造および動作について説明する図。
【図2】本発明の実施例1における光励起型SLDの光導波路および活性層の断面図である。
【図3】本発明の実施形態におけるSLDへ強い戻り光があった場合の素子動作について説明する図である。
【図4】本発明の実施例1における3つの異なる発光を示すLED部の製造方法を説明する図である。
【図5】本発明の実施例1における異なる波長の光を発光する複数のLEDにおける波長選択LED領域の断面構造を示す図である。
【図6】本発明の実施例2におけるマルチビーム(2ビーム)型のSD−OCT装置の構成例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態におけるスーパールミネッセントダイオード(SLD)の構造および動作について、図1を用いて説明する。
図1において、100は光増幅されて出射端面より出力される出力光、101は励起レーザ光、102、103、104はLED(light emitting diode)、109はSLDである。
本実施形態のSLDは、光導波路を構成する活性層を備え、該光導波路を伝播しながら増幅された自然放出光を、該光導波路の出射側より出力するように構成されている。
その際、図1に示すように、励起レーザ光101をSLD109の外部の側面から、不図示のレーザ光照射手段によって照射し、SLD109内部の活性層を励起状態にするように構成されている。
ここで、波長の異なる3つのLED102、103、104と裏面電極105に電圧を印加することで、LED領域を発光させる。
LED102、103、104および裏面電極105にはワイヤーボンディングのためのサブマウント108を用意し、分割電極107にワイヤーボンディングを行う。分割電極107にはそれぞれ電圧を印加する配線群106が配置されている。
【0010】
図3に示すSLDの断面図を用いて、LED発光後の動作のプロセスを説明する。
図3において、300はSLD、301、302、303はLEDである。
LED301、302、303からの光はそれぞれ、波長ごとに異なるSLD内部の活性層のコア領域315に到達し、SLD300の活性層を励起する。
LED301からの光304は量子井戸309で、LED302からの光305は量子井戸308で、またLED303の光306は量子井戸307でそれぞれ吸収され、発光する。
そして、クラッド領域310、311にはさまれた活性層のコア領域314を伝播し、出力光312が光増幅されてSLD300の出射端面より出力される。
なお、図3では不図示であるが、図1と同様に励起レーザ光がSLD300の側面から照射されており、活性層のコア領域314は励起状態とされている。
【0011】
LED301、302、303はそれぞれ波長が異なっているため、LEDの光出力を電気的に調整することで、光増幅された出力光312の波長スペクトルの形状を任意に変化させることが可能である。
例えば、LED301の波長を860nm、LED302の波長を850nm、LED303の波長を840nmに調整する。
LED302を20mA程度の電流を流すと、850nmを中心にした20nm程度の半値幅をもつスペクトルとなる発光を示す。
同時にLED301、LED303に電流を流し、それぞれのLEDに流す電流量を調整してLED発光スペクトルを重ね合わせることで、ガウス型の波長スペクトル分布で中心波長850nm、半値幅60nm程度を形成することができる。
【0012】
つぎに、本実施形態のSLDへ強い戻り光があった場合の素子動作について説明する。
戻り光は図3に示す出力光312と逆方向からの光入射となる。戻り光は励起状態にある活性層のコア領域314を逆方向に伝播し、光増幅されLED301、302、303が形成された活性層のコア領域315に到達する。
この活性層のコア領域315では、図3に示すようにLED301、302、303により部分的に励起状態にあり、この領域に到達した戻り光は波長成分で異なる光増幅、光吸収などが起こる。
最終的には、光導波路の出射端面と反対方向の光導波路の端部側の領域に形成された戻り光を減衰する光吸収領域(非励起領域)から出力される。
具体的には、励起光照射を行わない裏面電極105下部のコア層203となる非励起領域313で光が吸収され、減衰し一部が領域313と空気の端面より出力される。
従来のSLDでは、戻り光はSLD内部で増幅され反対側の端面(反射端面)に到達する。そのため、戻り光が強い場合には反射端面で光密度が大きくなりすぎて破壊されることから、戻り光対策のアイソレータが必要となる。
これに対して、本実施形態のSLDでは、増幅された戻り光は後部の光吸収領域(非励起領域313)で減衰するため、反射端面では光密度は十分低い状態にあり、端面破壊から保護することができる。
従来のSLDでは高出力で駆動するには、反射端面に1%程度の反射率が必要であり、反射端面保護と高出力は両立しない。
【0013】
つぎに、本実施形態のSLDの発光パターンおよび光出力について説明する。従来のSLDでは発光のファーフィールドパターンは楕円型となる。
これに対して、本発明のSLDでは光励起で活性領域を形成しており、従来のpn接合の活性層の場合、非対称で長方形となるが、その制約がないため、活性層の高さ/幅の比率を1/2以上にすることができ、より正方形に近い形が可能となる。
そのため、本実施形態のSLDではファーフィールドパターンが円形パターンと成るように素子を設計することが可能となる。
また、光出力の最大値については、単一基本横モードの光出力では、最終的にはSLDの端面破壊の光密度が限界となる。
本実施形態のSLDの光導波路は単一基本横モードの伝播条件で、通常のpn接合型SLDに比べ、pn接合による活性層厚みの制約がないため断面積を大きく出来る。
活性層の厚さを2μm以上にすれば、通常のpn接合型SLDよりも光出力を大きくすることが可能である。
【実施例】
【0014】
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1として、本発明を適用した光励起型SLDおよびその製造方法の構成例について説明する。
図2は本実施例の光励起型SLDの光導波路および活性層の断面図である。
本実施例における光励起型SLDは、つぎのような製造方法によって作製される。
まず、デバイス形成の基板となるnのGaAsウェハー200を用意し、高品質なデバイス層を形成するためMOCVDにより結晶成長を行う。
エピタキシャルウェハーはドーピング濃度7x1018cm−3程度のn−GaAsウェハー200である。
結晶成長前に表面酸化膜の除去を行った後に、成長温度650℃程度の高温で、材料ガスである、アルシン、TMGa、TMAlなどを供給し、GaAsによるバッファー層201を、n−GaAsウェハー200上(基板上)に1μm程度、成長させる。
次に、SLDの光導波路部分を形成するため、前記バッファー層の上部にクラッド層202を成長させる。
クラッド層202は、Al0.2Ga0.8As層を1μm程度、成長させる。次に、活性層を含むコア層203をクラッド層202の上部に成長させる。
コア層の構造は、バリアー層としてAl0.2Ga0.8Asを150nm、ウェル層としてGaAsを150nmとし、このペアを5ペア、次にウェル層の厚みのみを65nmとしてさらに6ペア、最後にウェル層の厚みを40nmとして6ペアを成長させる。そして、その上部にバリア層を150nm成長させる。
このようにして、活性層の最終的な厚みは4.08μmとなる。
次に、上部クラッド層204を成長させる。上部クラッド層204の厚み、材料はそれぞれ100nm、Al0.2Ga0.8Asとなる。
次に、ドーピング濃度1x1017のSiを添加したn型Al0.2Ga0.8As層205を50nm成長させ、最後に裏面電極のコンタクト層206として50nmのn+−GaAs層を1x1019cm−3となるようにSiを添加する。
添加する方法は、MOCVDによる結晶成長時にシランガスを添加することで行う。
クラッド領域207の形成方法は、クラッド領域以外を金属マスクを用いて遮蔽を行った後に、水素のイオン注入法により、イオン照射領域を低屈折率化することで作製する。
【0015】
つぎに、図4を用いて3つの異なる発光を示すLED部の製造方法を説明する。
発光する活性層は、SiO2をマスクとするMOCVDの選択成長により、ウェル層の厚みを波長選択LED領域402、403、404で変化させることにより行う。
ウェル層の厚みを変化させる方法は、SiO2マスク405により、波長選択LED領域402、403、404隣接SiO2マスクの面積が異なっており、隣接マスクの大きさにより、結晶成長の速度が変化することを利用している。
結晶の成長速度が異なる理由は、材料ガス401は表面に均一に供給されるが、SiO2マスク上には材料は成長せずマスク上を拡散し、波長選択LED領域402、403、404で成長するためである。
図4に示した各LED領域402、403、404では導波路方向の長さが100μm、結晶表面の幅を10μm、各SiO2マスクの幅はそれぞれ0、30、75μmとした。
このようなSiO2マスク形状により、波長選択LED領域402、403、404のウェル層の厚みは、領域402における成長膜厚を40nmに調整すると、領域403、404における膜厚はそれぞれ65nm、150nmとなる。

つぎに、上記ウェル層を含むLED構造の製作について説明する。
図5に、異なる波長の光を発光する複数のLEDにおける波長選択LED領域の断面構造を示す。
図5において、500はn+GaAs基板、501はGaAsバッファー層、502はN型Al0.2Ga0.8As層、503は波長選択LED領域、504は波長選択LED領域、505は波長選択LED領域である。
506はp型Al0.2Ga0.8As層、507はp+コンタクト層、508はコンタクト領域、509はコンタクト領域、510はコンタクト領域、511は裏面電極である。
まず、図5において、図2に示したコンタクト層206、n−GaAs層205に相当するコンタクト層501、n+GaAs基板500の上部に、
バリア層として、シリコンを1x1017cm−3ドープしたN型Al0.2Ga0.8As層502を500nm成長させる。
次に、上記の選択成長を行うため、SiO2マスクを堆積し、図4に示した形状にするため、フォトリソグラフィーで感光性レジストのパターニングを行う。
次に、各領域ごとに異なるウェル層の成長方法は上記の通りである。
図4における波長選択LED領域402、403、404は、図5ではそれぞれ波長選択LED領域505、504、503となる。ウェル層の材料はGaAs層を用いて行う。
ウェル層を成長させた後、バッファードフッ酸によりSiOマスクの除去を行う。
次に、ウェル層上部にBeを3x1017cm−3ドープしたp型Al0.2Ga0.8As層506を500nm成長させる。最後に、Beを1x1019cm−3ドープしたGaAsを50nm成長させ、pコンタクト層507を形成する。
【0016】
次に、LED領域402、403、404を独立に駆動するため、電気的な分離構造を作製する。
まず、図1に示す裏面電極105に相当する裏面電極511を作製するため、レジストをマスクとして、図2の裏面コンタクト層206に相当する501までエッチングを行う。
次に、同様にコンタクト層507を領域510、509、508でエッチングにより電気的に分離する。
その後、レジストのリフトオフプロセスにより電極形成のためTi/Auを蒸着後、電極のパターニングを行う。
【0017】
以上のプロセスにより作製した本発明のSLDでは、増幅された戻り光は後部の光吸収領域で減衰するため、反射端面では光密度は十分低い状態にあり、端面破壊から保護することができる。
また、本発明のSLDでは活性領域の厚み、幅はほぼ同じであり、正方形に近い形となる。
そのため、本実施形態のSLDでは円形パターンでの光出力が可能となる。
また、光出力の最大値については、単一基本横モードの光出力では通常のpn接合型SLDに比べ、pn接合による活性層高さの制約がないため、4倍以上の断面積になっており、光出力も比例して大きくすることが可能となる。
【0018】
[実施例2]
実施例2として、本発明のSLDを光源として用い、オール光ファイバーで構成されるマルチビーム(2ビーム)型のSD−OCT装置の構成例を、図6を用いて説明する。
本実施例では、SLD602より800nm帯のASE光を、40mW程度の出力で放出するように構成されている。
このようなSLD602から放出されたASE光は、1×2の光カプラー603で2ビームに均等に分配された後、それぞれビームスプリッター604、605により参照光、照射光に分離される。
参照光はそれぞれ反射ミラー606、607に、照射光は2ビーム同時にサンプル608に照射され、これによりサンプルから2箇所の信号光が発生される。
信号光はそれぞれのファイバーの戻り、ビームスプリッター604、605でそれぞれ反射ミラー606、607からの参照光と干渉してビート信号となり、信号処理系609に導かれ、サンプルの照射光の照射位置における屈折率情報に変換される。
サンプルの位置を移動することにより、サンプルの屈折率分布を測定でき、OCT像として利用できる。
【0019】
図6の2ビームSD−OCTシステムでは、従来の1ビームのシステムに比べ、2倍の速度で画像の取得が可能となった。
また、本実施例のSLD内部の3つのLEDの光量を調整することで、スペクトル形状をガウス型に近づけたため、低ノイズなOCT像の取得が可能となる。
また、活性層の断面積が大きく、正方形に近いため、大出力が可能でファイバーへの光の結合効率も従来のSLDよりも向上させることができる。
マルチビームOCTでは、従来のSLDでは光出力が不足するため、複数のSLDが必要となるが、本実施例のSLDでは1つでも動作可能であり、低コスト化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0020】
101:励起レーザ光
102、103、104:LED
109:SLD
300:SLD
301、302、303:LED
310、311:クラッド領域
313:非励起領域(光吸収領域)
314、315:活性層のコア領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光導波路を構成する活性層を備え、該光導波路を伝播しながら増幅された自然放出光を、該光導波路の出射側より出力するスーパールミネッセントダイオードであって、
前記光導波路に外部からレーザ光を照射し、前記活性層を励起状態にするためのレーザ光照射手段と、
前記光導波路を伝播する自然放出光の形状を変化させるために構成された、それぞれが異なる波長の光を発光する複数のLEDと、
前記光導波路の出射端面と反対方向の光導波路の端部側の領域に形成された戻り光を減衰するための光吸収領域と、
を有することを特徴とするスーパールミネッセントダイオード。
【請求項2】
前記活性層は、その厚みが2μm以上に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスーパールミネッセントダイオード。
【請求項3】
前記活性層は、その高さ/幅の比率が1/2以上に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスーパールミネッセントダイオード。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のスーパールミネッセントダイオードによって構成された光源を備えていることを特徴とするOCT装置。
【請求項5】
活性層による光導波路に対し外部からレーザ光を照射して、該活性層を励起状態にし、該光導波路を伝播しながら増幅された自然放出光を、該光導波路の出射側より出力するように構成されたスーパールミネッセントダイオードの製造方法であって、
前記光導波路を形成するため、基板上に形成されたバッファー層、クラッド層を介して活性層を形成する工程と、
前記光導波路を伝播する自然放出光の形状を変化させる、それぞれが異なる波長の光を発光する複数のLEDによって、前記活性層を部分的に励起状態とする領域を、
前記光導波路の出射端面と反対方向の光導波路の端部側の領域を除いた前記活性層の領域に形成する工程と、
を有することを特徴とするスーパールミネッセントダイオードの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−243701(P2011−243701A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113485(P2010−113485)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】