説明

ソースフォロア回路

【課題】雑音特性を改善したソースフォロア回路を提供すること。
【解決手段】このソースフォロア回路は、電界効果型トランジスタ(M1,M2)によって構成されるソースフォロア回路部と、電界効果型トランジスタ(M3,M4,M5)によって構成されるカレントミラー回路部と、を備える。電界効果型トランジスタ(M4,M5)のゲートにクロスカップルに容量(C1,C2)を接続することにより、カレントミラー回路部をアンプとして機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流源からの雑音特性を改善したソースフォロア回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ソースフォロア回路は、集積回路内でインピーダンスの異なる2つの回路の接続に用いられている(例えば、特許文献1参照)。図4は、従来のソースフォロア回路の構成例を示す図である。このソースフォロア回路は、差動入力される電界効果型トランジスタM20,M21から構成されるソースフォロア回路部20と、電界効果型トランジスタM22,M23,M24から構成されるカレントミラー回路部21と、を備えている。電界効果型トランジスタM20のゲートは入力端Vin1に接続され、ドレインは電圧源22に接続されている。電界効果型トランジスタM21のゲートは入力端Vin2に接続され、ドレインは電圧源22に接続されている。電界効果型トランジスタM22のゲートおよびドレインは定電流源23に接続され、ソースはグランドに接続されている。電界効果型トランジスタM23のゲートは電界効果型トランジスタM22のゲートおよびドレインに接続され、ドレインは電界効果型トランジスタM20のソースおよび出力端Vout1に接続され、ソースはグランドに接続されている。電界効果型トランジスタM24のゲートは電界効果型トランジスタM22のゲートおよびドレインに接続され、ドレインは電界効果型トランジスタM21のソースおよび出力端Vout2に接続され、ソースはグランドに接続されている。
【0003】
以上のように構成されたソースフォロア回路では、カレントミラー回路部21がソースフォロア回路部20の電界効果型トランジスタM20,M21に一定の駆動電流を流して駆動し、入力端Vin1,Vin2に入力信号が差動入力されると、電界効果型トランジスタM20,M21のソースに接続された出力端Vout1,Vout2から入力信号と同相の電圧が差動出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−267611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のソースフォロア回路においては、電流源として用いるカレントミラー回路部21から雑音が出力端Vout1,Vout2に重畳し、出力信号に雑音の影響が大きく表れてしまう問題がある。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、雑音特性を改善したソースフォロア回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のソースフォロア回路は、差動信号が供給される第1および第2の入力端からなる差動入力端と、ゲートが前記第1の入力端に接続され、ドレインが電圧源に接続された第1の電界効果型トランジスタと、ゲートが前記第2の入力端に接続され、ドレインが電圧源に接続された第2の電界効果型トランジスタと、ドレインが定電流原に接続され、ゲート−ドレイン間が接続され、ソースが接地された第3の電界効果型トランジスタと、ゲートが前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと接続され、ドレインが前記第1の電界効果型トランジスタのソースに接続され、ソースが接地された第4の電界効果型トランジスタと、ゲートが前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと接続され、ドレインが前記第2の電界効果型トランジスタのソースに接続され、ソースが接地された第5の電界効果型トランジスタと、前記第1の電界効果型トランジスタのソースに接続された第1の出力端、および前記第2の電界効果型トランジスタのソースに接続された第2の出力端からなる差動出力端と、前記第1の電界効果型トランジスタのゲートと前記第5の電界効果型トランジスタのゲートとの間に接続された第1の容量と、前記第2の電界効果型トランジスタのゲートと前記第4の電界効果型トランジスタのゲートとの間に接続された第2の容量と、前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと前記第4の電界効果型トランジスタのゲートとの間に設けられた第1の抵抗と、前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと前記第5の電界効果型トランジスタのゲートとの間に設けられた第2の抵抗と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第1の入力端をカレントミラー回路を構成する第5の電界効果型トランジスタのゲートに対して第1の容量を介して接続し、第2の入力端をカレントミラー回路を構成する第4の電界効果型トランジスタのゲートに対して第2の容量を介して接続したので、第4および第5の電界効果型トランジスタがソース接地型増幅回路として作用し、これによりソースフォロア回路の出力信号のS/N比を改善でき、雑音特性を改善することが可能となる。
【0009】
上記ソースフォロア回路において、前記第1および第2の抵抗の抵抗値をそれぞれ可変としてもよい。第1の抵抗および第2の容量で構成されるハイパスフィルタが第2の入力端に並列に接続され、第2の抵抗および第1の容量で構成されるハイパスフィルタが第1の入力端に並列に接続され、第1および第2の抵抗の抵抗値を変えることでカットオフ周波数を変化でき、入力信号の周波数に適した値とすることができるため、雑音特性をさらに改善することが可能となる。
【0010】
上記ソースフォロア回路において、前記第1および第2の抵抗は、それぞれ抵抗値の異なる複数の抵抗成分からなり、前記第1の抵抗の各抵抗成分を選択的に前記第4の電界効果型トランジスタのゲートに接続する第1のスイッチと、前記第2の抵抗の各抵抗成分を選択的に前記第5の電界効果型トランジスタのゲートに接続する第2のスイッチと、を備え、1つの集積回路内に設けられるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、雑音特性を改善したソースフォロア回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態に係るソースフォロア回路の構成図である。
【図2】上記ソースフォロア回路と従来のソースフォロア回路とのアンプ特性をシミュレーションした結果を示すグラフである。
【図3】上記ソースフォロア回路と従来のソースフォロア回路との雑音指数をシミュレーションした結果を示すグラフである。
【図4】従来のソースフォロア回路の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るソースフォロア回路の構成図である。このソースフォロア回路は、差動入力される電界効果型トランジスタM1,M2から構成されるソースフォロア回路部と、定電流源2および電界効果型トランジスタM3,M4,M5から構成されるカレントミラー回路部と、を備えている。ソースフォロア回路部を構成する一方の電界効果型トランジスタM1のゲートは入力端Vin1に接続され、ドレインは電圧源1に接続され、ソースは出力端Vout1に接続されている。もう一方の電界効果型トランジスタM2のゲートは入力端Vin2に接続され、ドレインは電圧源1に接続され、ソースは出力端Vout2に接続されている。
【0014】
カレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタM3のゲートおよびドレインは定電流源2に接続され、ソースはグランドに接続されている。電界効果型トランジスタM4のゲートは抵抗部R1を介して電界効果型トランジスタM3のゲートおよびドレインに接続され、ドレインは電界効果型トランジスタM1のソースおよび出力端Vout1に接続され、ソースはグランドに接続されている。電界効果型トランジスタM5のゲートは抵抗部R2を介して電界効果型トランジスタM3のゲートおよびドレインに接続され、ドレインは電界効果型トランジスタM2のソースおよび出力端Vout2に接続され、ソースはグランドに接続されている。
【0015】
抵抗部R1は、抵抗値の異なる抵抗成分R11,R12からなり、電界効果型トランジスタM4のゲートに対してスイッチSW1を介して選択的に接続される。抵抗部R2は、抵抗値の異なる抵抗成分R21,R22からなり、電界効果型トランジスタM5のゲートに対してスイッチSW2を介して選択的に接続される。なお、抵抗部R1における抵抗成分R11と抵抗部R2における抵抗成分R21、抵抗部R1における抵抗成分R12と抵抗部R2における抵抗成分R22とは、それぞれ同一の抵抗値で構成されている。抵抗部R1、R2を可変抵抗器で構成し、スイッチSW1、SW2を電界効果型トランジスタで構成して切り替え可能にしてもよい。
【0016】
また、ソースフォロア回路の電界効果型トランジスタM1のゲートが容量C2を介して、カレントミラー回路部の電界効果型トランジスタM5のゲートに接続されている。ソースフォロア回路の電界効果型トランジスタM2のゲートが容量C1を介して、カレントミラー回路部の電界効果型トランジスタM4のゲートに接続されている。
【0017】
すなわち、ソースフォロア回路の電界効果型トランジスタM1、M2のゲートと、カレントミラー回路部の電界効果型トランジスタM4、M5のゲートとの間が、それぞれ容量を介してクロス接続されている。これにより、カレントミラー回路部の電界効果型トランジスタM4は、ゲートが入力端Vin2に接続され、ソースが接地されたソース接地型増幅回路を構成し、入力端Vin2に印加される入力信号を増幅し、極性反転させて出力端Vout1へ出力する。同様に、カレントミラー回路部の電界効果型トランジスタM5は、ゲートが入力端Vin1に接続され、ソースが接地されたソース接地型増幅回路を構成し、入力端Vin1に印加される入力信号を増幅し、極性反転させて出力端Vout2へ出力する。
【0018】
また、入力端Vin1に対して、容量C2と抵抗R2から構成されるハイパスフィルタが接続され、抵抗R2の抵抗成分を切り替えることでハイパスフィルタのカットオフ周波数が変化する。同様に、入力端Vin2に対して、容量C1と抵抗R1から構成されるハイパスフィルタが接続され、抵抗R1の抵抗成分を切り替えることでハイパスフィルタのカットオフ周波数が変化する。
【0019】
次に、以上のように構成されたソースフォロア回路の動作について説明する。
ソースフォロア回路の入力端Vin1,Vin2に対して高周波入力信号が差動入力される。電界効果型トランジスタM1,M2には、それぞれゲートに印加された高周波入力信号のゲート電圧に応じたドレイン電流が流れる。このとき、一方のカレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタM4および他方のカレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタM5には、電界効果型トランジスタM3と同一電流が流れる。入力端Vin1から電界効果型トランジスタM1のゲートに入力された高周波入力信号は、容量C2を介して、電界効果型トランジスタM5のゲートに入力される。入力端Vin2から電界効果型トランジスタM2のゲートに入力された高周波入力信号は、容量C1を介して、電界効果型トランジスタM4のゲートに入力される。
【0020】
出力端Vout1には、ソースフォロア回路部を構成する電界効果型トランジスタM1から、電界効果型トランジスタM1のゲートへの入力信号と同相の出力信号が出力される。このとき、電界効果型トランジスタM4が入力端Vin2からゲートに印加される高周波入力信号(電界効果型トランジスタM2のゲートへの入力信号)を出力端Vout1へ出力する。
【0021】
ここで、電界効果トランジスタM1,M2には、高周波入力信号が差動入力されるため、出力端Vout1から出力される出力信号は同位相となる。入力端Vin1から電界効果トランジスタM1のゲートに例えばプラスの入力信号が入力される場合には、入力端Vin2から電界効果トランジスタM2のゲートに入力端Vin1とは逆位相(マイナス)の入力信号が入力される。このとき、電界効果トランジスタM1からは、ゲートへの入力信号と同相の出力信号が出力されるため、出力端Vout1にはプラスの出力信号が出力される。一方、電界効果トランジスタM4からは、ゲートへの入力信号と逆相の出力信号が出力されるため、出力端Vout1にはプラスの増幅された出力信号が出力される。したがって、出力端Vout1には同位相の出力信号が出力されるため、位相が打ち消しあうことなく、利得が1以上の出力信号を得ることができる。
【0022】
出力端Vout2には、ソースフォロア回路部を構成する電界効果型トランジスタM2から、電界効果型トランジスタM2のゲートへの入力信号と同相の出力信号が出力される。このとき、電界効果型トランジスタM5が入力端Vin1からゲートに印加される高周波入力信号(電界効果型トランジスタM1のゲートへの入力信号)を出力端Vout2へ出力する。
【0023】
このときも、上記同様、例えば入力端Vin1から電界効果トランジスタM1のゲートにプラスの入力信号が入力され、入力端Vin2から電界効果トランジスタM2のゲートに入力端Vin1とは逆位相(マイナス)の入力信号が入力されるとすると、電界効果トランジスタM2からは、ゲートへの入力信号と同相の出力信号が出力されるため、出力端Vout2にはマイナスの出力信号が出力される。一方、電界効果トランジスタM5からは、ゲートへの入力信号と逆相の出力信号が出力されるため、出力端Vout2にはマイナスの増幅された出力信号が出力される。したがって、出力端Vout2には同位相の出力信号が出力されるため、位相が打ち消しあうことなく、利得が1以上の出力信号を得ることができる。
【0024】
このソースフォロア回路では、一方のカレントミラー回路部、他方のカレントミラー回路部にそれぞれ容量C1,C2が追加され、カレントミラー回路部の電界効果型トランジスタM4,M5がアンプ化されている。アンプ化された電界効果型トランジスタM4,M5は、入力端Vin1,Vin2に供給される高周波入力信号を増幅して出力端Vout1,Vout2に印加するので、利得が1以上の出力信号を得ることができる。これにより、出力端Vout1,Vout2から出力される出力信号SのS/N比が高くなり、雑音特性を改善することが可能となる。
【0025】
また、高周波入力信号の周波数が所定値より高い領域では、抵抗部R1,R2を小さな抵抗値に切り替え、高周波入力信号の周波数が所定値より低い領域では、抵抗部R1,R2を大きな抵抗値に切り替えている。一方のカレントミラー回路部においては、抵抗部R1および容量C1より、RCハイパスフィルタが構成されている。このハイパスフィルタを構成する抵抗部R1の各抵抗成分R11,R12を、スイッチSW1によって、抵抗値の異なる抵抗成分R11,R12に切り替えることにより、RCハイパスフィルタのカットオフ周波数を変更する。
【0026】
他方のカレントミラー回路部においても、抵抗部R2および容量C2より、RCハイパスフィルタが構成されている。このハイパスフィルタを構成する抵抗部R2の各抵抗成分R21,R22を、スイッチSW2によって、抵抗値の異なる抵抗成分R21,R22に切り替えることにより、RCハイパスフィルタのカットオフ周波数を変更する。
【0027】
抵抗部R1および抵抗部R2の抵抗成分の切り替えは同期して実施される。入力端Vin1,Vin2に供給される高周波入力信号の周波数が所定値より高い領域では、抵抗部R1,R2を小さな抵抗成分R11,R21に切り替えることにより、カットオフ周波数を高くする。また、高周波入力信号の周波数が所定値より低い領域では、抵抗部R1,R2を大きな抵抗成分R12,R22に切り替えることにより、カットオフ周波数を低くする。抵抗部R1,R2の抵抗値が大きくなるほど、発生する熱雑音の値は大きくなるが、高域において抵抗部R1,R2の抵抗値を小さくすることにより、熱雑音を抑えることが可能となる。
【0028】
次に、本実施の形態に係るソースフォロア回路(図1)と比較例のソースフォロア回路(図4)との特性をシミュレーションした結果を説明する。比較例のソースフォロア回路(図4)は、カレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタM23,M24が入力端Vin1,Vin2に供給される入力信号に対して増幅回路構成となっていない。
【0029】
図2は、本実施の形態に係るソースフォロア回路と比較例のソースフォロア回路とのゲイン特性をシミュレーションした結果を示すグラフである。このグラフにおける縦軸は電圧利得[dB]、横軸は入力信号周波数[Hz]である。本実施の形態に係るソースフォロア回路のゲイン特性はプロット点が四角(□)で表わされ、比較例のソースフォロア回路のゲイン特性はプロット点が丸(○)で表わされている。また、入力信号周波数100M〜200M[Hz]の間における2点鎖線は、本実施の形態に係るソースフォロア回路において抵抗値を切り替えた地点である抵抗値切替点を示している。なお、抵抗値切替点より左側の領域は、入力端Vin1,Vin2に供給される高周波入力信号の周波数が所定値より低い領域となり、抵抗部R1,R2の各抵抗成分のうち大きい方の抵抗成分R12,R22が投入されている。また、抵抗値切替点より右側の領域は、入力端Vin1,Vin2に供給される高周波入力信号の周波数が所定値より高い領域となり、抵抗部R1,R2の各抵抗成分のうち小さいほうの抵抗成分R11,R21が投入されている。シミュレーションの結果、本実施の形態に係るソースフォロア回路と、比較例のソースフォロア回路とでは、ゲイン特性に変化がないことを確認した。したがって、本実施の形態に係るソースフォロア回路は、従来と同等のゲイン特性を実現している。
【0030】
図3は、本実施の形態に係るソースフォロア回路と比較例のソースフォロア回路との雑音指数をシミュレーションした結果を示すグラフである。このグラフにおける縦軸はノイズの強さ[dB]、横軸は入力信号周波数[Hz]である。本実施の形態に係るソースフォロア回路の雑音特性はプロット点が四角(□)で表わされ、比較例のソースフォロア回路の雑音特性はプロット点が丸(○)で表わされている。また、入力信号周波数100M〜200M[Hz]の間における2点鎖線は、本実施の形態に係るソースフォロア回路において抵抗値を切り替えた地点である抵抗値切替点を示している。シミュレーションの結果、本実施の形態に係るソースフォロア回路は、出力端から出力される出力信号に含まれるノイズ強度が、比較例のソースフォロア回路より十分に弱くなっていることが確認でき、雑音特性が改善されることが判明した。
【0031】
以上説明したように、本実施の形態に係るソースフォロア回路においては、カレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタM4,M5をアンプ化するとともに、電界効果型トランジスタM4,M5のゲートにクロスカップルに容量C1,C2を接続したので、雑音特性を改善することが可能となる。また、カレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタM4,M5のゲートを抵抗R1,R2を介して電界効果型トランジスタM3のドレインおよびゲートに接続し、容量C1,C2および抵抗R1,R2でハイパスフィルタを構成し、抵抗R1,R2の抵抗値を入力周波数に応じて切り替え可能にしたので、少なくとも抵抗値を小さくする高域での雑音改善効果を期待できる。
【0032】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 電圧源
2 定電流源
M1〜M5 電界効果型トランジスタ
C1,C2 容量
R1,R2 抵抗部
R11,R12,R21,R22 抵抗成分
SW1,SW2 スイッチ
20 ソースフォロア回路部
21 カレントミラー回路部
22 電圧源
23 定電流源
M20〜M24 電界効果型トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
差動信号が供給される第1および第2の入力端からなる差動入力端と、
ゲートが前記第1の入力端に接続され、ドレインが電圧源に接続された第1の電界効果型トランジスタと、
ゲートが前記第2の入力端に接続され、ドレインが電圧源に接続された第2の電界効果型トランジスタと、
ドレインが定電流原に接続され、ゲート−ドレイン間が接続され、ソースが接地された第3の電界効果型トランジスタと、
ゲートが前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと接続され、ドレインが前記第1の電界効果型トランジスタのソースに接続され、ソースが接地された第4の電界効果型トランジスタと、
ゲートが前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと接続され、ドレインが前記第2の電界効果型トランジスタのソースに接続され、ソースが接地された第5の電界効果型トランジスタと、
前記第1の電界効果型トランジスタのソースに接続された第1の出力端、および前記第2の電界効果型トランジスタのソースに接続された第2の出力端からなる差動出力端と、
前記第1の電界効果型トランジスタのゲートと前記第5の電界効果型トランジスタのゲートとの間に接続された第1の容量と、
前記第2の電界効果型トランジスタのゲートと前記第4の電界効果型トランジスタのゲートとの間に接続された第2の容量と、
前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと前記第4の電界効果型トランジスタのゲートとの間に設けられた第1の抵抗と、
前記第3の電界効果型トランジスタのドレインおよびゲートと前記第5の電界効果型トランジスタのゲートとの間に設けられた第2の抵抗と、
を具備したことを特徴とするソースフォロア回路。
【請求項2】
前記第1および第2の抵抗の抵抗値がそれぞれ可変であることを特徴とする請求項1記載のソースフォロア回路。
【請求項3】
前記第1および第2の抵抗は、それぞれ抵抗値の異なる複数の抵抗成分からなり、
前記第1の抵抗の各抵抗成分を選択的に前記第4の電界効果型トランジスタのゲートに接続する第1のスイッチと、前記第2の抵抗の各抵抗成分を選択的に前記第5の電界効果型トランジスタのゲートに接続する第2のスイッチと、を備え、
1つの集積回路内に設けられることを特徴とする請求項2記載のソースフォロア回路。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−244276(P2012−244276A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110186(P2011−110186)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】