説明

タイヤ用モールドの製造方法

【課題】タイヤにベアーが生じにくくかつ形状自由度の高いモールドが、簡便に得られる製造方法の提供。
【解決手段】モールドのピース12は、キャビティ面14、2つの分割面16及び背面18を備えている。このキャビティ面14は、凸部20と凹部22とを備えている。ピース12は、ベース24、第一金属片26及び第二金属片28からなる。第一金属片26と第二金属片28との間には、スリット30が形成されている。このピース12の製作では、その表面に皮膜を備えた複数の第一金属片26が所定の間隔を隔てて配置される。この第一金属片26同士の間隙に、溶融金属が鋳込まれる。この溶融金属が凝固して第二金属片28が形成され、ブロックが得られる。皮膜が除去されることにより、スリット30が形成される。このブロックの表面が切削され、凸部20及び凹部22が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの成形・加硫工程に用いられるモールドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤの成形・加硫工程では、モールドが用いられている。モールドは、割モールドとツーピースモールドとに大別される。成形・加硫工程では、予備成形されたグリーンタイヤが、モールドに投入される。このグリーンタイヤは、モールドとブラダーとによって形成されるキャビティにおいて、加圧されつつ加熱される。加圧と加熱とにより、グリーンタイヤのゴム組成物がキャビティ内を流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。加圧の際、モールドのキャビティ面とグリーンタイヤとの間にエアーが残留すると、タイヤの表面にベアーが形成される。ベアーは、タイヤの品質を低下させる。
【0003】
割モールドは、円弧状のトレッドセグメントを備えている。多数のセグメントが並べられることで、リング状のキャビティ面が形成される。セグメントは、鋳型が用いられた重力鋳造又は低圧鋳造によって得られる。金属製鋳型が用いられた精密鋳造(いわゆるダイキャスト)により、セグメントが得られることもある。
【0004】
セグメントの、隣接するセグメントに当接する面は、「分割面」と称されている。分割面とこの分割面に隣接する他の分割面との間には、微小な間隙が生じる。この間隙を通じて、エアーが排出される。この排出により、ベアーが防止される。
【0005】
特開平11−198145号公報には、セグメントが多数のピースを備えたモールドが開示されている。このモールドでは、多数のピースが並べられることで、円弧状のキャビティ面が形成される。ピースの、隣接するピースに当接する面も、「分割面」と称されている。分割面とこの分割面に隣接する他の分割面との間には、微小な間隙が生じる。この間隙を通じても、エアーが排出される。
【0006】
分割面同士の間隙を通じてエアーが排出されるモールドでは、分割面の近傍のエアーは十分に排出される。しかし、分割面から遠い箇所では、エアーの残留が原因でベアーが発生しやすい。
【0007】
セグメントが母材とこの母材に埋設されたコアとからなるモールドも、提案されている。コアは、鋳ぐるみによって母材に埋設される。コアの材質は、母材の材質とは異なる。母材とコアとの間には、微小なスリットが生じている。このモールドでは、分割面の間隙のみならず、スリットからもエアーが排出される。このモールドでは、分割面から遠い箇所でのベアーも抑制される。
【特許文献1】特開平11−198145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
異種材料間のスリットを備えたセグメントの重力鋳造及び低圧鋳造には、極めて手間がかかる。しかも、このセグメントでは、凹凸模様の寸法精度が不十分である。精密鋳造(ダイキャスト)によれば、スリットを備えたセグメントが、簡便にかつ精度良く得られうる。しかし、精密鋳造では、金属製鋳型が破壊されることなくセグメントが取り出される必要がある。精密鋳造では、脱型容易な形状の凹凸模様を備えたセグメントのみが製作されうる。精密鋳造では、セグメントの形状が制約される。
【0009】
本発明の目的は、タイヤにベアーが生じにくくかつ形状自由度の高いモールドが、簡便に得られる製造方法の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るタイヤ用モールドの製造方法は、
(1)その表面に皮膜を備えた複数の第一金属片が、互いに間隔を隔てて配置される工程、
(2)この第一金属片同士の間に溶融金属が充填される工程、
(3)この溶融金属が凝固して第二金属片が形成される工程、
(4)この第一金属片の表面から皮膜が除去されて、第一金属片と第二金属片との間にス リットが形成される工程
及び
(5)この第一金属片及び第二金属片が切削されて、凹凸模様が形成される工程
を含む。好ましくは、皮膜は石膏からなる。
【発明の効果】
【0011】
この製造方法では、切削により凹凸模様が形成されるので、この凹凸模様の形状自由度は高い。この製造方法では、モールドが簡便に得られる。このモールドでは、スリットの幅は十分に大きい。このモールドでは、スリットを通じてエアーが排出される。この排出により、ベアーが抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールド2の一部が示された平面図である。図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。このモールド2は、多数のトレッドセグメント4と、上下一対のサイドプレート6と、上下一対のビードリング8とを備えている。セグメント4の平面形状は、実質的に円弧状である。多数のセグメント4が、リング状に連結される。セグメント4の数は、通常3以上20以下である。サイドプレート6及びビードリング8は、実質的にリング状である。このモールド2は、いわゆる「割モールド」である。
【0014】
図3は、図1のモールド2のセグメント4が示された斜視図である。このセグメント4は、ホルダー10と多数のピース12とからなる。ピース12は、ホルダー10に固定されている。この例では、1つのホルダー10に4つのピース12が固定されている。
【0015】
図4は、図3のセグメント4のピース12が示された斜視図である。この図4において上下方向は、モールド2の軸方向である。ピース12は、キャビティ面14、2つの分割面16及び背面18を備えてる。このキャビティ面14は、凸部20と凹部22とを備えている。凸部20は、筋山状である。この凸部20は、タイヤのトレッドの溝に対応する。凹部22は、タイヤのトレッドのブロックに対応する。この凸部20及び凹部22により、タイヤにトレッドパターンが形成される。
【0016】
ピース12は、ベース24、第一金属片26及び第二金属片28からなる。第一金属片26と第二金属片28とは、軸方向において交互に配置されている。第一金属片26と第二金属片28との間には、スリット30が形成されている。スリット30の幅は、1μmから500μm程度である。スリット30は、一方の分割面16から他方の分割面16にまで至っている。スリット30はまた、キャビティ面14に露出している。
【0017】
このモールド2が用いられたタイヤ製造方法では、まず、予備成形工程によってグリーンタイヤが得られる。次に、モールド2が開いておりブラダーが収縮している状態で、グリーンタイヤがモールド2に投入される。この段階では、グリーンタイヤのゴム組成物は未架橋状態である。次に、モールド2が締められ、ブラダーが膨張する。グリーンタイヤはブラダーによってモールド2のキャビティ面14に押しつけられ、加圧される。この状態のグリーンタイヤGが、図2に示されている。同時にグリーンタイヤGは、加熱される。加圧と加熱とによりゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。グリーンタイヤGが加圧及び加熱される工程は、成形・加硫工程と称される。
【0018】
前述の通り、スリット30はキャビティ面14に露出している。成形・加硫工程において、グリーンタイヤGとキャビティ面14との間のエアーは、スリット30を通じて分割面16へと移動する。エアーはさらに、分割面16を通じて排出される。この排出により、ベアーが防止される。
【0019】
このピース12の製作では、まずベース24が準備される。図5に示されるように、ベース24には溝32が形成されている。この溝32に、板状の第一金属片26が差し込まれる。差し込みにより、第一金属片26がベース24に固定される。図5の例では、4つの第一金属片26がベース24に固定されている。これら第一金属片26は、所定の間隔を隔てて配置されている。これら第一金属片26の上面は、面一とされている。図5(b)から明らかなように、第一金属片26は、貫通孔34を備えている。第一金属片26は、その表面に皮膜36を備えている。ベース24も、その表面の一部に皮膜36を備えている。皮膜36は、石膏からなる。石膏が水と混合され、この液が第一金属片26及びベース24に塗布され、さらにこの液が乾燥することで、皮膜36が得られる。図5では模式的に皮膜36が厚く画かれているが、実際の皮膜36は薄い。
【0020】
このベース24及び第一金属片26からなる部品が、ダイキャスト用金型に挿入される。そして、第一金属片26同士の間隙及びベース24と第一金属片26との間隙に、溶融金属が鋳込まれる。この鋳込みは、ダイキャストと称される。図6に示されるように、溶融金属は、第一金属片26同士の間隙に充填される。溶融金属は、ベース24と第一金属片26との間隙にも充填される。溶融金属は、貫通孔34に流入する。溶融金属は、皮膜36と接している。前述の通り皮膜36は石膏からなり、耐熱性を備えているので、溶融金属の充填によっても皮膜36は破壊されない。この溶融金属が凝固し、ブロック38が得られる。このブロック38は、第一金属片26と共に、第二金属片28を備える。この第二金属片28は、溶融金属が凝固することで形成されている。重力鋳造又は低圧鋳造により、溶融金属が鋳込まれてもよい。
【0021】
このブロック38から、皮膜36が除去される。前述の通り皮膜36は石膏からなるので、水洗によって容易に皮膜36が除去されうる。皮膜36の除去により、第一金属片26と第二金属片28との間にスリット30が形成される。ベース24と第二金属片28との間にも、同様にスリット30が形成される。
【0022】
このブロック38の上面に、切削加工が施される。切削加工により、図7に示されるように、ブロック38の表面に凹凸模様を備えたキャビティ面14が形成される。この製造方法では、凹凸模様が直彫りされる。典型的な切削加工は、工具による切削である。切削加工が、高エネルギー密度加工によってなされてもよい。高エネルギー密度加工の具体例としては、電解加工、放電加工、ワイヤーカット放電加工、レーザ加工及び電子ビーム加工が挙げられる。凹凸模様が直彫りされるので、この凹凸模様の形状の自由度は高い。この凹凸模様では、寸法精度が高い。図7では模式的にスリット30が広く画かれているが、実際のスリット30は狭い。
【0023】
切削加工が行われた後に、皮膜36が除去されてもよい。この場合、切削加工に悪影響を与えない材質が、皮膜36に採用される。
【0024】
ベース24の材質としては、鋼、アルミニウム合金等が挙げられる。強度の観点からは、鋼が好ましい。軽量の観点からは、アルミニウム合金が好ましい。
【0025】
第一金属片26及び第二金属片28の材質としては、鋼、アルミニウム合金等が挙げられる。凹凸模様の加工容易の観点から、アルミニウム合金が好ましい。第一金属片26の材質と第二金属片28の材質とが同一であってもよく、異なっていてもよい。凹凸模様の加工容易の観点からは、両者が同一であることが好ましい。溶融金属の鋳込みによっても第一金属片26が溶融しないとの観点からは、両者が異なることが好ましい。具体的には、第一金属片26の融点が第二金属片28の融点よりも高いことが好ましい。融点の異なる場合の典型的な組み合わせは、鋼の第一金属片26とアルミニウム合金の第二金属片28との組み合わせである。
【0026】
ベース24と第一金属片26とが、一体的に成形されてもよい。一体的に成形される場合の好ましい手段は、ダイキャストである。
【0027】
スリット30の幅は、皮膜36の厚み依存する。皮膜36の厚みが調整されることで、スリット30の幅が調整されうる。石膏からなる皮膜36では、塗布される液の濃度の調整により、皮膜36の厚みが調整されうる。石膏の濃度が大きい液が第一金属片26に塗布されれば、厚い皮膜36が得られる。石膏の濃度が小さい液が第一金属片26に塗布されれば、薄い皮膜36が得られる。皮膜によって得られるスリット30は、金属の熱収縮及び凝固収縮によって得られるスリットに比べて広い。広いスリット30により、エアーが十分に排出される。
【0028】
石膏以外の材質から、皮膜36が形成されてもよい。溶融金属によって破壊されない耐熱性を備え、水洗等の容易な手段で除去されうる種々の材質が、皮膜36に採用されうる。石膏以外の材質としては、カルシウムシリコン、フェロシリコン、粉末セラミック及びカーボンが例示される。
【0029】
第一金属片26の表面の一部に皮膜36が形成されてもよい。この場合、皮膜36に対応する広いスリット30が、局部的に形成される。他の領域では、スリット30が形成されないか、又は金属の凝固収縮及び熱収縮が原因である狭いスリット30が形成される。キャビティ面14のうちでエアーが残留しやすい箇所に広いスリット30が形成されることが好ましい。エアーの残留が生じにくい箇所に広いスリット30が形成されないことにより、外観に優れたタイヤが得られうる。
【0030】
図8は、本発明の他の実施形態に係るタイヤ用モールドのセグメント40が示された斜視図である。図1に示されたモールド2と同様、多数のセグメント40がリング状に連結される。このセグメント40は、ピース12(図3参照)に分割されていない。このセグメント40は、キャビティ面42、2つの分割面44及び背面46を備えている。このキャビティ面42は、凸部48と凹部50とを備えている。凸部48は、筋山状である。この凸部48は、タイヤのトレッドの溝に対応する。凹部50は、タイヤのトレッドのブロックに対応する。この凸部48及び凹部50により、タイヤにトレッドパターンが形成される。
【0031】
このセグメント40は、ベース52、第一金属片54及び第二金属片56からなる。第一金属片54と第二金属片56とは、軸方向において交互に配置されている。第一金属片54と第二金属片56との間には、スリット58が形成されている。スリット58の幅は、1μmから500μm程度である。スリット58は、一方の分割面44から他方の分割面44にまで至っている。スリット58はまた、キャビティ面42に露出している。このセグメント40においても、キャビティ面42とグリーンタイヤとの間に存在するエアーが、スリット58を通じて排出される。
【0032】
このセグメント40の製作では、その表面に皮膜を備えた複数の第一金属片54が所定の間隔を隔てて配置され、この第一金属片54同士の間隙に溶融金属が充填される。この溶融金属が凝固して第二金属片56が形成されることで、ブロックが得られる。このブロックから皮膜が除去されて、スリット58が形成される。図4に示されたピース12と同様の方法でこのブロックが切削され、セグメント40が得られる。切削により、キャビティ面42に凹凸模様が形成される。このセグメント40の製作は、容易である。このセグメント40においても、凹凸模様が直彫りされるので、形状の自由度が高い。このセグメント40では、スリット58が広いので、エアーが十分に排出される。排出により、ベアーが防止される。
【0033】
図9は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤ用モールド60が示された平面図である。このモールド60は、ツーピースモールドである。このモールド60は、下型62と上型とを備えている。図9には、下型62のみが示されている。このモールド60は、ピース64とシェル66とを備えている。ピース64は、シェル66に固定されている。ピース64は、円弧状である。多数のピース64がリング状に連結されている。
【0034】
図10は、図9のモールド60のピース64が示された拡大斜視図である。ピース64は、キャビティ面68を備えてる。このキャビティ面68は、凸部70と凹部72とを備えている。凸部70は、筋山状である。この凸部70は、タイヤのトレッドの溝に対応する。凹部72は、タイヤのトレッドのブロックに対応する。この凸部70及び凹部72により、タイヤにトレッドパターンが形成される。
【0035】
このピース64は、ベース74、第一金属片76及び第二金属片78からなる。第一金属片76と第二金属片78とは、軸方向において交互に配置されている。第一金属片76と第二金属片78との間には、スリット80が形成されている。スリット80の幅は、1μmから500μm程度である。スリット80は、キャビティ面68に露出している。このピース64においても、キャビティ面68とグリーンタイヤとの間に存在するエアーが、スリット80を通じて排出される。
【0036】
このピース64の製作では、その表面に皮膜を備えた複数の第一金属片76が所定の間隔を隔てて配置され、この第一金属片76同士の間隙に溶融金属が充填される。この溶融金属が凝固して第二金属片78が形成されることで、ブロックが得られる。このブロックから皮膜が除去されて、スリット80が形成される。図4に示されたピース12と同様の方法でこのブロックが切削され、ピース64が得られる。切削により、キャビティ面68に凹凸模様が形成される。このピース64の製作は、容易である。このピース64においても、凹凸模様が直彫りされるので、形状の自由度が高い。このピース64では、スリット80が広いので、エアーが十分に排出される。排出により、ベアーが防止される。
【実施例】
【0037】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0038】
[実施例1]
石膏と水とを1:1の比で混合し、混合液を得た。この混合液を、アルミニウム合金からなる第一金属片の表面に塗布し、乾燥させて皮膜を得た。図5に示されるように、4つの第一金属片を、アルミニウム合金からなるベースに固定した。このベース及び第一金属片を、ダイキャスト用金型に挿入した。第一金属片同士の間隙及びベースと第一金属片との間隙に、溶融したアルミニウム合金を充填した。このアルミニウム合金が凝固し、第二金属片が形成された。こうして、図6に示されるブロックが得られた。このブロックを水洗し、皮膜を除去した。除去により、スリットが形成された。さらに、このブロックの上面に、切削加工により凹凸模様を形成し、ピースを得た。スリットの幅は、0.112mmであった。
【0039】
[実施例2]
石膏と水との混合比が3:7である混合液を用いた他は実施例1と同様にして、ピースを得た。スリットの幅は、0.057mmであった。
【0040】
[実施例3]
石膏と水との混合比が2:1である混合液を用いた他は実施例1と同様にして、ピースを得た。スリットの幅は、0.252mmであった。
【0041】
実施例1から3の対比より、混合比の変更によってスリットの幅が調整されうることは明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明に係るモールドは、種々のタイヤの製造に適している。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールドの一部が示された平面図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。
【図3】図3は、図1のモールドのセグメントが示された斜視図である。
【図4】図4は、図3のセグメントのピースが示された正面図である。
【図5】図5(a)は図4のピースのためのベース及び第一金属片が示された平面図であり、図5(b)は図5(a)のB−B線に沿った断面図である。
【図6】図6は、図4のピースのためのブロックが示された断面図である。
【図7】図7は、図4のピースが示された断面図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施形態に係るタイヤ用モールドの一部が示された正面図である。
【図9】図9は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤ用モールドが示された平面図である。
【図10】図10は、図9のモールドのピースが示された拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
2、60・・・モールド
4、40・・・トレッドセグメント
6・・・サイドプレート
8・・・ビードリング
10・・・ホルダー
12、64・・・ピース
14、42、68・・・キャビティ面
16、52・・・分割面
20、48、70・・・凸部
22、50、72・・・凹部
24、52、74・・・ベース
26、54、76・・・第一金属片
28、56、78・・・第二金属片
30、58、80・・・スリット
36・・・皮膜
38・・・ブロック
62・・・下型
66・・・シェル
G・・・グリーンタイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その表面に皮膜を備えた複数の第一金属片が、互いに間隔を隔てて配置される工程と、
この第一金属片同士の間に溶融金属が充填される工程と、
この溶融金属が凝固して第二金属片が形成される工程と、
この第一金属片の表面から皮膜が除去されて、第一金属片と第二金属片との間にスリットが形成される工程と、
この第一金属片及び第二金属片が切削されて、凹凸模様が形成される工程と
を含むタイヤ用モールドの製造方法。
【請求項2】
上記皮膜が石膏からなる請求項1に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−237708(P2007−237708A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−67093(P2006−67093)
【出願日】平成18年3月13日(2006.3.13)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】