説明

タンクの取付装置

【課題】従来技術と同等のタンク固定強度を確保しつつタンクの着脱作業を容易にする。
【解決手段】フレーム外側面にタンク36を取り付ける取付装置48は、フレーム外側面に固定される矩形形状の背板A、その両端から車幅外方へと延びてタンク36を挟持する一対の側板B、及び、その下端を連結しつつタンク36の底面を受ける底板Cを含み、車幅内方に位置する下方隅部に切欠き48Bが形成された受け部材48Aと、タンク36の車幅内方に位置する部分の上面を下方に向けて押える押下部材48Jと、底板Cの上面に貼り付けられた第1の弾性部材と、押下部材48Jの下面に貼り付けられた第2の弾性部材48Kと、タンク36の車幅外方に位置する部分の上面を底板C方向に向けて押圧するストラップ48Lと、を含む。そして、第1の弾性部材の上面と第2の弾性部材48Kの下面との間隔がタンク36の高さより小さくなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームの外側面に各種タンクを取り付けるための取付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラックなどの大型車両においては、車両レイアウトの都合上、高さ及び奥行きに対して幅が小さな略直方体形状のタンクを、車両前後方向に延びるフレームの外側面に、その奥行きが車幅方向に沿った状態で取り付ける場合がある。このようなタンクを取り付ける技術として、本出願人は、特開2005−307968号公報(特許文献1)に記載されるような取付装置を提案した。この取付装置は、鉛直上方及び車幅外方のみが開口する略直方体形状の容器受け部材をフレームの外側面に固定し、容器受け部材に載置されたタンクを車幅方向に配置された一対のストラップにより鉛直下方に押圧して固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−307968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、排気中のNOx(窒素酸化物)を浄化する尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システム(排気浄化装置)においては、還元剤前駆体としての尿素水溶液を貯蔵するタンクを定期的に点検・整備する必要がある。しかし、大型車両、特にトラックでは、タンクの上方に荷台があるため、車幅内方に位置するストラップの着脱が困難であり、タンクを車体から取り外したり取り付ける作業に多大の労力及び時間がかかっていた。
【0005】
そこで、本発明は従来の問題点に鑑み、従来技術と同等のタンク固定強度を確保しつつ、タンクの着脱作業を容易にした、タンクの取付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明では、車両前後方向に延びるフレームの外側面に、互いに直交する3対の面を有するタンクを取り付けるタンクの取付装置は、フレームの外側面に固定される矩形形状の背板、背板の車両前後方向の両端から車幅方向へと延びてタンクを挟持する一対の側板、及び、一対の側板の下端を連結しつつタンクの底面を受ける底板を含み、車両前後方向から見て、車幅内方に位置する下方の隅部が切欠き形成された受け部材と、背板の上端に固定され、底板に載置されたタンクの車幅内方に位置する部分の上面を下方に向けて押える押下部材と、底板の上面に貼り付けられた第1の弾性部材と、押下部材の下面に貼り付けられた第2の弾性部材と、底板に載置されたタンクの車幅外方に位置する部分の上面を底板方向に向けて押圧するストラップと、を含む。そして、第1の弾性部材の上面と第2の弾性部材の下面との間隔がタンクの高さより小さくなっている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従来技術と同等のタンク固定強度を確保しつつ、タンクの着脱作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】尿素SCRシステムを搭載したディーゼルエンジンの概要図
【図2】還元剤タンクの詳細を示す斜視図
【図3】取付装置の詳細を示す斜視図
【図4】取付装置により還元剤タンクを取り付けた様子を示す斜視図
【図5】受け部材に還元剤タンクを設置する手順を示し、(A)〜(C)は第1〜第3手順の説明図
【図6】受け部材に対する還元剤タンクの固定状態の説明図
【図7】車両前後方向の振動などを吸収する仕組みを示し、(A)は従来技術の説明図、(B)は本技術の説明図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、尿素SCRシステムを搭載したディーゼルエンジンの概要を示す。
ディーゼルエンジン10の吸気マニフォールド12に接続された吸気管14には、吸気流通方向に沿って、吸気中の埃などを濾過するエアクリーナ16、吸気を過給するターボチャージャ18のコンプレッサ18A、コンプレッサ18Aを通過した吸気を冷却するインタークーラ20、吸気脈動を平滑化する吸気コレクタ22がこの順番で配設される。
【0010】
一方、ディーゼルエンジン10の排気マニフォールド24に接続された排気管26には、排気流通方向に沿って、ターボチャージャ18のタービン18B、連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下「DPF」という)装置28、還元剤前駆体としての尿素水溶液を噴射供給する噴射ノズル30、尿素水溶液から生成されるアンモニアを使用してNOxを選択還元浄化するSCR触媒32、SCR触媒32を通過したアンモニアを酸化させる酸化触媒34がこの順番で配設される。連続再生式DPF装置28は、少なくともNO(一酸化窒素)をNO2(二酸化窒素)へと酸化させるDOC(Diesel Oxidation Catalyst)28Aと、PM(Particulate Matter)を捕集除去するDPF28Bと、を有する。なお、DPF28Bの代わりに、その表面に触媒(活性成分及び添加成分)を担持させたCSF(Catalyzed Soot Filter)を使用することもできる。
【0011】
還元剤タンク36に貯蔵された尿素水溶液は、ポンプ及び流量制御弁が内蔵された還元剤添加ユニット38を介して、噴射ノズル30に供給される。ここで、還元剤添加ユニット38としては、ポンプが内蔵されたポンプモジュールと、流量制御弁が内蔵されたドージングモジュールと、に2分割されていてもよい。
【0012】
連続再生式DPF装置28と噴射ノズル30との間に位置する排気管26には、SCR触媒32の活性状態を把握するため、排気の温度(排気温度)を測定する温度センサ40が取り付けられる。温度センサ40の出力信号は、コンピュータを内蔵した還元剤添加コントロールユニット(DCU:Dosing Control Unit)42に入力される。また、DCU42は、エンジン運転状態としての回転速度及び負荷を任意の時点で読み込み可能とすべく、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して、ディーゼルエンジン10を電子制御するエンジンコントロールユニット(ECU:Engine Control Unit)44と通信可能に接続される。そして、DCU42は、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで、排気温度、回転速度及び負荷に応じて還元剤添加ユニット38のポンプ及び流量制御弁を電子制御する。
【0013】
ここで、ディーゼルエンジン10の負荷としては、例えば、燃料噴射量、吸気流量、吸気圧力、過給圧力、アクセル操作量などトルクと密接に関連する状態量を使用することができる。また、ディーゼルエンジン10の回転速度及び負荷は、ECU44から読み込む代わりに、公知のセンサを使用して直接検出するようにしてもよい。
【0014】
かかる排気浄化装置において、ディーゼルエンジン10の排気は、排気マニフォールド24、ターボチャージャ18のタービン18Bを経て、連続再生式DPF装置28のDOC28Aに導入される。DOC28Aに導入された排気は、NOがNO2へと酸化されつつDPF28Bへと流れる。DPF28Bでは、排気中のPMが捕集されると共に、DOC28Aにより生成されたNO2を使用してPMが連続的に酸化(焼却)される。
【0015】
また、エンジン運転状態に応じて噴射ノズル30から噴射供給(添加)された尿素水溶液は、排気熱及び排気中の水蒸気を使用して加水分解され、還元剤として機能するアンモニアへと転化される。このアンモニアは、SCR触媒32において排気中のNOxと選択還元反応し、無害なH2O(水)及びN2(窒素)へと浄化されることは知られたことである。このとき、DOC28AによりNOがNO2へと酸化され、排気中のNOとNO2との比率が選択還元反応に適したものに改善されるため、SCR触媒32におけるNOx浄化率を向上させることができる。一方、SCR触媒32を通過したアンモニアは、その排気下流に配設された酸化触媒34により酸化されるので、アンモニアがそのまま大気中に放出されることを抑制できる。
【0016】
還元剤タンク36は、図2に示すように、本体の高さH及び奥行きDに対して幅Wが小さな略直方体形状、即ち、互いに直交する3対の面を有し、車幅方向にその奥行きDが配置されるものである。そして、車幅外方に位置する側面の上部には、尿素水溶液を補充するための補充口36Aが取り付けられる一方、車幅内方に位置する側面から所定距離だけ隔てた上面には、還元剤タンク36を搬送するときなどに把持する取手36Bが取り付けられる。また、還元剤タンク36の上面には開口部が形成され、これを閉塞するように、ボルトなどの締結部材により天蓋36Cが着脱可能に取り付けられる。天蓋36Cには、少なくとも、尿素水溶液の供給口36D及び戻り口36E、冷却水を内部に循環させて凍結を抑制するための冷却水の入口36F及び出口36G、内部の上部空間が負圧とならないように大気開放する開放口36Hなどが形成されると共に、尿素水溶液の濃度及び残量を測定するセンサ(図示せず)の基部が固定される。天蓋36Cには、ボルトなどの締結部材により、センサの基部を保護するためのカバー36Iが着脱可能に取り付けられる。さらに、車幅外方から目視可能な側面には、補充口36Aから尿素水溶液を補充するときに、その水位から補充状態を把握するための透明部を有する液面計36Jが取り付けられる。
【0017】
次に、図3を参照して、車両のフレームを構成するサイドレール46の外側面に、還元剤タンク36を取り付けるための取付装置48について説明する。
サイドレール46の車幅外方を向く外側面には、ボルトなどの締結部材を介して、還元剤タンク36を車両前後方向から挟持しつつ受けるべく、鉛直上方及び車幅外方が開口した略直方体形状の受け部材48Aが固定される。受け部材48Aは、サイドレール46の外側面に固定される略矩形形状の背板Aと、背板Aの車両前後方向に位置する両端から車幅外方へと向かって夫々延び、還元剤タンク38を挟持する一対の側板Bと、一対の側板Bの下端同士を連結しつつこれよりも車幅外方まで延び、還元剤タンク36の下面を受ける底板Cと、を有する。受け部材48Aの車幅内方かつ下方に位置する隅部には、底板Cに載置された還元剤タンク36の下方隅部が受け部材48Aから逃げるように、車両前後方向から見て、略円弧形状をなす部分を有する切欠き48Bが形成される。また、一対の側板Bの相対向する内面の少なくとも一部には、ここに挟持された還元剤タンク36を弾性挟持すべく、例えば、ラバーなどの弾性部材48C(第4の弾性部材)が貼り付けられる。
【0018】
受け部材48Aの背板Aには、車幅内方に対する還元剤タンク36の位置決めをすべく、略ハット形状の断面を有する第1の位置決め部材48Dが取り付けられる。また、受け部材48Aの底板Cには、車幅外方に対する還元剤タンク36の位置決めをすべく、底板Cの車幅外方に位置する外端部から鉛直上方へと延びる略矩形形状の第2の位置決め部材48Eが取り付けられる。そして、第1の位置決め部材48Dの車幅外方を向く外面、及び、第2の位置決め部材48Eの車幅内方を向く内面には、還元剤タンク36の車幅方向に位置する一対の側面を弾性挟持すべく、弾性部材48Fが夫々貼り付けられる。
【0019】
受け部材48Aの底板Cには、還元剤タンク36の底面に螺合されたドレンプラグとの干渉を避ける逃げ穴48Gが開設される。また、底板Cの上面には、側板Bの車幅外方に位置する端部を除いた部分に対応した箇所に厚さt1の弾性部材48Hが貼り付けられると共に、側板Bの車幅外方に位置する端部に対応した箇所に厚さt2(t2>t1)の弾性部材48Iが貼り付けられる。なお、弾性部材48H及び48Iは、第1の弾性部材の一例として挙げられる。
【0020】
さらに、受け部材48Aの背板Aには、底板Cに載置された還元剤タンク36の車幅内方に位置する部分の上面の中間部を下方に向けて押えるべく、背板Aの上端から車幅外方へと延びる略矩形形状の押下部材48Jが取り付けられる。押下部材48Jの下面には、底板Cの上面に貼り付けられた弾性部材48Hと協働して還元剤タンク36の上面及び下面を弾性挟持すべく、弾性部材48K(第2の弾性部材)が貼り付けられる。ここで、押下部材48Jは、受け部材48Aに対する還元剤タンク36の設置性、弾性挟持及びバラツキ吸収などを目的として、底板Cに貼り付けられた弾性部材48Hの上面と押下部材48Jに貼り付けられた弾性部材48Kの下面との間隔hが還元剤タンク36の高さHよりも小さくなる位置に取り付けられる。なお、押下部材48Jとしては、図示するような略矩形形状に限らず、例えば、先端が二股に分かれた二股形状であってもよい。
【0021】
受け部材48Aの側板Bには、底板Cに貼り付けられた弾性部材48Iの上方に位置する部分に、図4に示すように、ここに載置された還元剤タンク36の車幅外方に位置する部分の上面を底板Cの方向に向けて押圧すべく、その上面に倣った略弓形形状を有するストラップ48Lの両端を着脱可能に固定するための固定部材48Mが取り付けられる。ここで、ストラップ48Lは、固定部材48Mに対する固定状態を調整可能なようになっている。ストラップ48Lの内面には、底板Cに貼り付けられた弾性部材48Iとの間で、還元剤タンク36の上面及び下面を弾性挟持すべく、図示しない弾性部材(第3の弾性部材)が貼り付けられる。
【0022】
なお、図3において符号48Nで示す部材は、還元剤タンク36のセンサから延びてるハーネスを固定するためのハーネス固定具である。また、背板A、側板B及び底板Cには、取付装置48の重量を軽減すると共に、側壁Bに易変形性を持たせるため、その強度を確保できる限りにおいて、重量軽減穴48O及び外縁を適宜切り取った切欠き48Pを形成してもよい。
【0023】
かかる取付装置48によれば、サイドレール46の外側面に固定された受け部材48Aに還元剤タンク36を載置するときには、図5(A)に示すように、還元剤タンク36を斜めにした状態で車幅外方から受け部材48Aに挿入する。このとき、背板Aの押下部材48Jに貼り付けられた弾性部材48Kの下面と底板Cに貼り付けられた弾性部材48Hとの間隔hが還元剤タンク36の高さHより小さいが、切欠き48Bが形成されているため、還元剤タンク36を斜めにすることで、受け部材36Aの奥まで還元剤タンク36を容易に挿入することができる。すると、還元剤タンク36及びここに貯蔵される尿素水溶液の重量により、図5(B)に示すように、背板Aの押下部材48Jの近傍を中心として、押下部材48Jに貼り付けられた弾性部材48K及び底板Cに貼り付けられた弾性部材48Hを圧縮しつつ、還元剤タンク36が水平になる方向に回転する。そして、底板Cに貼り付けられた弾性部材48H及び48Iの厚さが異なることから、図5(C)に示すように、還元剤タンク36は、車幅外方が上位になった状態で、底板Cに着座する。
【0024】
その後、受け部材48Aの固定部材48Mにストラップ48Lを固定すると、底板Cに貼り付けられた弾性部材48H及び48Iを圧縮しつつ、還元剤タンク36の車幅外方に位置する部分が底板Cの方向に押圧されて固定される。この状態においては、図6に示すように、還元剤タンク36は、主に、背板Aの押下部材48Jに貼り付けられた弾性部材48Kの下面(A点)、底板Bに貼り付けられた弾性部材48Hの車幅内方に位置する上面(B点)、及び、ストラップ48Lに貼り付けられた弾性部材の下面(C点)の3点を主として支持されることとなる。このとき、ストラップ48Lは、斜めに設置された還元剤タンク36が水平となるように、底板Cに貼り付けられた弾性部材48H及び48Iを圧縮するので、その反力を利用して、2本のストラップを使用して還元剤タンク36を固定する従来技術と同等の固定強度を確保することができる。また、ストラップ48Lは、車幅外方に位置する箇所で固定されるため、還元剤タンク36の点検・整備などにおいてこれを容易に着脱することができる。さらに、受け部材48Aに対する還元剤タンク36の固定強度は、1本のストラップ48Lにより管理されるため、その管理作業を容易にすることもできる。
【0025】
還元剤タンク36の高さHにバラツキがあった場合、受け部材48Aの底板Cに対する還元剤タンク36の傾き角度が変化するが、ストラップ48Lの固定状態を調整することで、これを吸収することができる。また、取付装置48の永年使用などにより、ストラップ48Lに貼り付けられた弾性部材、底板Cに貼り付けられた弾性部材48H及び48Iがへたって厚さが薄くなった場合にも、ストラップ48Lの固定状態を再調整することで、受け部材48Aに対する還元剤タンク36のガタを抑えることができる。この場合、底板Cに貼り付けられた弾性部材48H及び48Iの厚さを変えていることから、還元剤タンク36の調整代をある程度確保しつつ、振動によるビビリやガタツキを抑えることができる。
【0026】
さらに、車両前後方向の振動などがあった場合、従来技術では、図7(A)に示すように、取付装置は平行四辺形に変形するため、ストラップの両端部に作用する応力が大きくなって、過酷な使用環境が長く続くと、ストラップに貼り付けられた弾性部材の異常磨耗が発生し、金属同士の長期に渡る接触で亀裂が発生するおそれがある。しかし、本実施形態では、図7(B)に示すように、取付装置は三角形の頂点を中心として円弧運動し、側板Bの中間部Dに易変形性を持たせて応力を緩和するため、ストラップに貼り付けられた弾性部材の磨耗、損傷を大幅に抑制することができる。
【0027】
なお、本発明は、尿素SCRシステムにおける還元剤タンクに限らず、車両に搭載する各種タンクにも適用可能である。
【符号の説明】
【0028】
36 還元剤タンク
46 サイドレール
48 取付装置
48A 受け部材
48B 切欠き
48C 弾性部材
48H 弾性部材
48I 弾性部材
48J 押下部材
48K 弾性部材
48L ストラップ
A 背板
B 側板
C 底板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向に延びるフレームの外側面に、互いに直交する3対の面を有するタンクを取り付けるタンクの取付装置であって、
前記フレームの外側面に固定される矩形形状の背板、前記背板の車両前後方向の両端から車幅外方へと延びて前記タンクを挟持する一対の側板、及び、前記一対の側板の下端を連結しつつ前記タンクの底面を受ける底板を含み、車両前後方向から見て、車幅内方に位置する下方の隅部が切欠き形成された受け部材と、
前記背板の上端に固定され、前記底板に載置された前記タンクの車幅内方に位置する部分の上面を下方に向けて押える押下部材と、
前記底板の上面に貼り付けられた第1の弾性部材と、
前記押下部材の下面に貼り付けられた第2の弾性部材と、
前記底板に載置された前記タンクの車幅外方に位置する部分の上面を前記底板方向に向けて押圧するストラップと、
を含んで構成され、
前記第1の弾性部材の上面と前記第2の弾性部材の下面との間隔が前記タンクの高さより小さくなっていることを特徴とするタンクの取付装置。
【請求項2】
前記第1の弾性部材は、車幅外方に位置する部分の厚さが車幅内方に位置する部分の厚さよりも厚くなっていることを特徴とする請求項1に記載のタンクの取付装置。
【請求項3】
前記ストラップの内面に、第3の弾性部材が貼り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタンクの取付装置。
【請求項4】
前記一対の側板の対向する内面に、第4の弾性部材が夫々貼り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のタンクの取付装置。
【請求項5】
前記タンクは、高さ及び奥行きに対して幅が小さな形状を有し、前記フレームの外側面に、その奥行きが車幅方向に沿った状態で取り付けられることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のタンクの取付装置。
【請求項6】
前記タンクは、排気中の窒素酸化物を還元反応により浄化する排気浄化装置で使用する液体還元剤又はその前駆体を貯蔵することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のタンクの取付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−246825(P2012−246825A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118908(P2011−118908)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】