説明

タービンシステムにおけるシール装置及びシールを提供するための方法

【課題】タービンシステムの隣接する部品間でシールを提供するシール装置及び方法を提供すること。
【解決手段】タービンシステム(12)において隣接部品(62)間にシールを提供するためのシール装置(60)及び方法が開示される。シール装置(60)は、隣接部品(62)間にシールを提供するように構成されたシールプレート(70)と、シールプレート(70)に装着され、複数の空隙(84)を画成するワイヤメッシュ(80)と、ワイヤメッシュ(80)を含浸するシーラント(90)とを備え、複数の空隙(84)の少なくとも一部がシーラント(90)を内部に含めるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、全体的に、タービンシステムに関し、より詳細には、タービンシステムの隣接する部品間でシールを提供するシール装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タービンシステムは、発電などの分野で広く使用されている。従来のガスタービンシステムは、例えば、圧縮機、燃焼器及びタービンを含む。タービンシステムの運転中、システム中の種々の部品が高温流に曝される。部品の多くは、ガスタービンシステムの軸線を中心として環状配列で配置される。更に、部品の多くは、他の部品に隣接して半径方向、軸方向又は他の方向の環状アレイで位置付けられる。例えば、圧縮機及びタービンブレード、ノズル、並びにシュラウドブロックは、環状アレイで位置付けられ、更に互いに隣接して位置付けられる。一般的に隣接する部品の間にはギャップが存在する。これらのギャップは、高温ガス経路からの高温流の漏洩を可能とし、結果としてタービンシステムの性能、効率及び出力の低下を招く可能性がある。
【0003】
更に、一般的には温度が高くなるほどタービンシステムの性能、効率及び出力が向上するので、タービンシステムが高温で稼働できるようにシステムの部品を冷却しなければならない。種々の部品を冷却する様々な方式が当該技術分野で公知である。例えば、冷却媒体を部品に送ることができる。しかしながら、隣接部品缶のギャップは、冷却媒体の漏洩及び高温流との混合を可能にし、結果としてタービンシステムの性能、効率及び出力を更に低下させる可能性がある。
【0004】
漏洩及び混合に起因したシステム損失を低減する様々な方式が当該技術分野で公知である。例えば、リーフシール、バネシール及びピンなどのシール機構が種々の隣接部品間のギャップをシールするのに利用されてきた。しかしながら、これらのシール機構は、ある程度の漏洩を阻止することはできるが、隣接部品間のギャップを十分にシールすることはできない。
【0005】
従って、タービンシステムにおいて隣接部品間にシールを提供する改善されたシール装置及び改善された方法が当該技術分野において求められている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の態様及び利点については、一部は以下の詳細な説明で開示するが、以下の詳細な説明から自明であろうし、本発明を実施することによって明らかとなろう。
【0007】
一実施形態では、隣接部品間にシールを提供するためのシール装置が開示される。シール装置は、隣接部品間にシールを提供するように構成されたシールプレートと、シールプレートに装着され、複数の空隙を画成するワイヤメッシュと、前記複数の空隙の少なくとも一部がその中にシーラントを含むように前記ワイヤメッシュを含浸するシーラントとを備える。
【0008】
別の実施形態では、隣接部品間にシールを提供する方法が開示される。本方法は、隣接部品間にシールを提供するように構成されたシールプレートに、複数の空隙を画成するワイヤメッシュを装着するステップと、ワイヤメッシュをシーラントで含浸し、複数の空隙の少なくとも一部がシーラントを内部に含むようにするステップとを含む。
【0009】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を参照することによって理解を深めることができるであろう。なお、本願の内容の一部をなす添付の図面には、本発明の実施形態を例示するとともに、発明の詳細な説明と併せて本発明の原理を説明する。
【0010】
本発明を当業者が実施できるように、以下の詳細な説明では、図面を参照しながら、本発明を最良の形態を含めて十分に開示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本開示の一実施形態による、ガスタービンシステムの概略図。
【図2】本開示の一実施形態による、複数のシール装置を含むガスタービンシステムのタービンセクションの側断面図。
【図3】本開示の一実施形態による、隣接部品間のギャップをシールするシール装置の斜視図。
【図4】本開示の一実施形態による、シール装置の平面図。
【図5】本開示の一実施形態による、図4の線5−5に沿ったシール装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について詳しく説明するが、その1以上の実施例を図面に示す。各実施例は例示にすぎず、本発明を限定するものではない。実際、本発明の技術的範囲又は技術的思想から逸脱せずに、本発明に様々な修正及び変形をなすことができることは当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示又は説明した特徴を、別の実施形態に用いてさらに別の実施形態としてもよい。従って、本発明は、かかる修正及び変形を特許請求の範囲で規定される技術的範囲及びその均等の範囲に属するものとして包含する。
【0013】
図1は、ガスタービンシステム10の概略図である。システム10は、圧縮機12、燃焼器14及びタービン16を含むことができる。更に、システム10は、複数の圧縮機12、燃焼器14及びタービン16を含むことができる。圧縮機12及びタービン16は、シャフト18で結合することができる。シャフト18は、単一のシャフト、或いは、共に結合されてシャフト18を形成する複数のシャフトセグメントとすることができる。
【0014】
圧縮機12及びタービン16は、各々が複数の段を含むことができる。例えば、3つの段を含むタービン16の一実施形態が図2に示されている。例えば、タービン16の第1の段は、ノズル22の環状アレイと、バケット24の環状アレイとを含むことができる。ノズル22は、シャフト18の周りに円周方向に配置されて固定することができる。バケット24は、シャフト18の周りに円周方向に配置され、該シャフト18に結合することができる。シュラウドブロック28の環状アレイによって形成されるシュラウド26は、バケット24を囲み、ノズル22に接続されて高温ガス経路29を部分的に画成することができる。タービン16の第2の段は、第1の段の下流側に配置され、同様に配置されるノズル32、バケット34及びシュラウドブロック28により形成されて高温ガス経路29を部分的に画成するシュラウド36を含むことができる。タービン16の第3の段は、第2の段の下流側に配置され、同様に配置されるノズル42、バケット44及びシュラウドブロック48により形成されて高温ガス経路29を部分的に画成するシュラウド46を含むことができる。
【0015】
タービン16及び圧縮機12もまた3つの段に限定されるものではなく、むしろ任意の好適な段の数が本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある点は理解されたい。更に、タービン16の種々の部品は、上述のように配列される必要はなく、タービン16、圧縮機12又はシステム10における部品の任意の好適な配列が、一般に本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある点は理解されたい。
【0016】
図2に示すようなタービン16の種々の隣接する部品、圧縮機12の種々の隣接する部品(バケット、ノズル及びシュラウドのような)、及び/又はシステム10の種々の隣接する部品は、一般にこれらの間にギャップ50を画成する可能性がある。これらのギャップは、そこを通る高温ガス又は冷却流体の漏洩を可能にし、従って、システム10の効率及び出力を低減する可能性がある。
【0017】
従って、タービンシステム10の隣接する部品など、隣接部品間にシールを提供する改善されたシール装置60が開示される。例示的な実施形態では、隣接部品は、システム10を通過するガスの高温流に少なくとも部分的に曝される任意の部品とすることができる。例えば、部品62のような図3で示した部品は、上述又は他の場合のような、バケット、ノズル、シュラウド、トランジションピース、保持リング、圧縮機排気部又はその部品とすることができる。しかしながら、本開示は、上述のいずれかの部品に限定されず、間にギャップ50を画成する好適な隣接する部品が本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある点は理解されたい。
【0018】
図3から5に示すように、本開示のシール装置60は、システム10の隣接部品62間のギャップ50に改善されたシールを提供するように構成された種々の部品を含むことができる。例えば、シール装置60は、シールプレート70を含むことができる。シールプレート70は、タービンシステム10の隣接部品62間にシールを提供するように構成することができる。シールプレート70は、ギャップ50に収まるのに好適な形状及びサイズを有することができる。例示的な実施形態では、例えば、シールプレート70は、第1の外側面72、対向する第2の外側面74及びこれらの間のエッジ面76とを含むことができる。エッジj面76は、シールプレート70の周縁を少なくとも部分的に画成することができる。
【0019】
シールプレート70は、一般に、好適な材料から形成することができる。例えば、シールプレート70は、金属又は金属合金から形成することができる。例示的な実施形態では、シールプレート70は、高温合金鋼などの合金鋼から形成することができる。或いは、シールプレート70は、セラミック又は他の好適な非金属など、好適な材料から形成することができる。
【0020】
上述のように、シールプレート70は、隣接部品62間にシールを提供するように構成することができる。例えば、シールプレート70は、隣接部品62間のギャップ50の少なくとも一部を覆い、ギャップ50を通る漏洩流を少なくとも部分的に阻止するようなサイズ及び形状にすることができる。加えて、或いは代替として、シールプレート70は、装荷部材78又は複数の装荷部材78を含むことができる。装荷部材78は、隣接部品62のうちの1以上と接触してシールを形成するように構成することができる。例えば、図3は、隣接部品62の種々の表面に直接接触する装荷部材78を示しており、シールプレート70が隣接部品62間のギャップ50を通って延びている。装荷部材78は、1以上の隣接部品62の1以上の表面に接触することができる。これにより装荷部材78がギャップ50内でシールプレート70を位置付け、ギャップ50のシールを形成することができる。
【0021】
更に、以下で検討するように、幾つかの実施形態では、装荷部材78は、ワイヤメッシュ及びシーラントのようなシール装置60の他の要素が隣接部品62に接触するのを防ぐように構成することができる。或いは、他の要素は、要素の一部が装荷部材78を被覆するようにシールプレート70上に装着することができる。これらの実施形態では、装荷部材78は、種々の要素の一部が装荷部材78と隣接部品62の種々の表面との間に配置されるようにして、隣接部品62と間接的に接触することができる。
【0022】
装荷部材78は、幾つかの実施形態では、更に弾性を有し、従って、隣接部品62間にシールを提供するバネ状特性を有することができる。例えば、装荷部材78又は複数の装荷部材78を含むシールプレート70は、装荷部材78が部品62の1以上の表面と圧縮された状態でギャップ50内に配置することができる。装荷部材78に対する圧縮力に対する反作用として働く装荷部材78の弾性力は、ギャップ50内のシールプレート70を隣接部品62に押し付け、ギャップ50を更にシールすることができる。
【0023】
装荷部材78は、例示的な実施形態では、シールプレート70の残りの部分と一体化することができる。例えば、装荷部材78は、エッジ面76の一部に隣接又はこれを含む側部のような、湾曲又は変形したシールプレート70の一部とすることができる。例示的な実施形態では、図示のように、部材78はフック状形状を有することができる。代替の実施形態では、部材78は、シールプレート70の残りの部分と一体化されなくてもよく、その代わりに、シールプレート70に装着される追加の部品を付加してもよい。
【0024】
装荷部材78は、シールプレート70の長さの一部又は全長に沿って、及び/又はシールプレート70の幅の一部又はシールプレート70全体に沿って形成又は装着することができる。代替として、装荷部材78は、シールプレート70の周囲全体に沿って配置することができ、或いは、シールプレート70上の好適な位置に形成又は装着することができる。例示的な実施形態では、図3〜5に示すように、シールプレート70は、シールプレート70の両側部に配置され、シールプレート70の長さ全体にわたって延びた2つの装荷部材78を含むことができる。
【0025】
本開示のシール装置60は、更に、ワイヤメッシュ80又は複数のワイヤメッシュ80を含むことができる。ワイヤメッシュ80は、全体的に、シール装置60に耐摩耗性を提供し、シールプレート70の摩耗を保護及び低減することができる。
【0026】
ワイヤメッシュ80は、複数の織りストランド又は不織ストランド82を含み、これらから形成することができ、従って、種々のストランド82間に複数の空隙84を画成することができる(図5の切り欠き部を参照)。ストランド82は、例えば、金属ストランド、非金属ストランド又は金属ストランドと非金属ストランドの組み合わせとすることができる。例えば、ワイヤメッシュ80は、高温合金鋼などの合金鋼を含むことができる。更に、ワイヤメッシュ80は、1以上の好適な非金属材料を含むことができる。
【0027】
ワイヤメッシュ80は、シールプレート70に装着することができる。例えば、ワイヤメッシュ80は、溶接、ろう付けその他の好適なプロセス又は装置によって装着することができる。更に、ワイヤメッシュ80は、シールプレート70の1以上の好適な表面に装着することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ワイヤメッシュ80は、第1の外側面72、第2の外側面74及び/又はエッジ面76に装着することができる。種々の面に装着されるワイヤメッシュ80は、単一のワイヤメッシュ80又は複数の別個のワイヤメッシュ80とすることができ、同様の又は異なるストランド組成を有することができる。
【0028】
本開示のシール装置60は、更に、シーラント90を含むことができる。シーラント90は、ワイヤメッシュ80を含浸するように該ワイヤメッシュ80に塗布することができる。本開示によるワイヤメッシュ80の含浸とは、一般に、ワイヤメッシュ80によって画成される空隙84の少なくとも一部を充填することを意味する。従って、シーラント90がワイヤメッシュ80に塗布された後、シーラント90は、ワイヤメッシュ80を含浸し、複数の空隙84の少なくとも一部又は複数の空隙84の実質的に全てが内部にシーラント90を含むようにすることができる。
【0029】
シーラント90は、好適なプロセス又は装置を用いてワイヤメッシュ80に含浸することができる。例えば、含浸は、真空シール、圧力含浸、真空引きその他の好適な含浸プロセスを通じて行うことができる。真空シールは、例えば、ワイヤメッシュ80にシーラント90を塗布すること、シール環境においてワイヤメッシュ80及びシーラント90をシールすること、及びシール環境において真空装置を利用してシーラント90でワイヤメッシュ80を含浸することを含むことができる。圧力含浸は、例えば、ワイヤメッシュ80にシーラント90を塗布し、次いで、該シーラント90に圧力を加えてシーラント90でワイヤメッシュ80を含浸することを含むことができる(ローラ又は他の好適な装置を用いて)。真空引きは、例えば、シール環境においてワイヤメッシュ80及びシーラント90をシールすること、並びにシール環境において真空装置を利用してシーラント90をワイヤメッシュ80上及び内部に引き込み、ワイヤメッシュ80を含浸することを含むことができる。
【0030】
従って、シーラント90は、更に、シールプレート70の周りの漏洩を防ぐことによって、隣接部品62間のシールを提供することができる。例えば、シールプレート70の周りで漏れる漏洩により、有利には、シーラント90により空隙84が含浸されることに起因して、ワイヤメッシュ80内の空隙84を流れてギャップ50を通って漏れるのを抑制することができる。
【0031】
例示的な実施形態では、シーラント90は、高温シーラント90とすることができる。更に、幾つかの実施形態では、シーラント90は、カオリナイトのような粘土又は他の好適な粘土を含むことができる。例えば、例示的な実施形態では、シーラント90は、カオリナイト、エポキシノボラック樹脂、アルミニウム粉体又はアルミニウム含有粉体及び炭酸カルシウムを含むことができる。別の例示的な実施形態では、シーラント90は、カオリナイト、アクリル酸ナトリウム及び石英を含むことができる。しかしながら、本開示は、上記で開示された組成物に限定されず、好適なシーラント90が本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある点は理解されたい。
【0032】
上記で検討したように、装荷部材78は、ワイヤメッシュ80及びシーラント90が隣接部品62と接触するのを防ぐように構成することができる。従って、装荷部材78は、ワイヤメッシュ80及びシーラント90を越えて延びることができる。例えば、シール装置60は、厚み100を画成することができる。厚み100は、幾つかの実施形態では、約0.1〜約1.5インチとすることができる。厚み100は、シール装置60の最も厚みのある部分に画成することができ、幾つかの実施形態では、1以上の装荷部材78にあることができる。従って、ワイヤメッシュ80及びシーラント90が隣接部品62に接触するのを防ぐように装荷部材78が構成された実施形態では、装荷部材78の他にシール装置60の残りの部分の厚み100は、厚み100よりも小さいものとすることができる。
【0033】
シール装置60は、また、長さ102及び幅104を画成することができる。長さ102は、幾つかの実施形態では、約0.5〜約16インチとすることができる。幅104は、幾つかの実施形態では、約0.1〜約1.5インチとすることができる。
【0034】
しかしながら、本開示は、上述の範囲の厚み、長さ及び幅に限定されず、任意の好適な厚み、長さ及び/又は幅が本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある点は理解されたい。
【0035】
本開示は更に、タービンシステム10の隣接部品62など、隣接部品62間にシールを提供する方法に関する。本方法は、例えば、上記で開示されたように、シールプレート70にワイヤメッシュ80を装着するステップを含むことができる。本方法は更に、例えば、複数の空隙84の少なくとも一部が上述のように内部にシーラント90を含むようにワイヤメッシュ80をシーラント90で含浸するステップを含むことができる。
【0036】
更に、本方法は、シール装置60(シールプレート70、ワイヤメッシュ80及びシーラント90など)を隣接部品62間に画成されるギャップ50内に挿入するステップを含むことができる。
【0037】
更に、本方法は、シーラント90を硬化するステップを含むことができる。幾つかの例示的な実施形態では、シーラント90は、シール装置60をギャップ50内に挿入する前に硬化することができる。或いは、シーラント90は、ギャップ50内に挿入後に硬化することができる。シーラント90は、例えば、焼結、燃焼、空気硬化、温度硬化、湿気硬化又は他の好適な硬化を行うことができる。ギャップ50内に挿入後にシーラント90が硬化される場合、硬化は、システム10の作動とは独立して完了することができ、或いは、システム10の作動中又は作動により完了することができる。
【0038】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲の文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と実質的な差のない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0039】
10 タービンシステム
12 圧縮機
14 燃焼器
16 タービン
18 シャフト
22 第1段ノズル
24 第1段バケット
26 第1段シュラウド
28 第1段シュラウドブロック
29 高温ガス経路
32 第2段ノズル
34 第2段バケット
36 第2段シュラウド
38 第2段シュラウドブロック
42 第3段ノズル
44 第3段バケット
46 第3段シュラウド
48 第3段シュラウドブロック
50 ギャップ
60 シール装置
62 部品
70 シールプレート
72 第1の外側面
74 第2の外側面
76 エッジ面
78 装荷部材
80 ワイヤメッシュ
82 ストランド
84 空隙
90 シーラント
100 厚み
102 長さ
104 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接部品(62)間にシールを提供するためのシール装置(60)であって、
隣接部品(62)間にシールを提供するように構成されたシールプレート(70)と、
前記シールプレート(70)に装着され、複数の空隙(84)を画成するワイヤメッシュ(80)と、
前記複数の空隙(84)の少なくとも一部がその中にシーラント(90)を含むように、前記ワイヤメッシュ(80)を含浸するシーラント(90)と
を備えるシール装置(60)。
【請求項2】
前記複数の空隙(84)の実質的に全てが内部に前記シーラント(90)を含む、請求項1記載のシール装置(60)。
【請求項3】
前記シールプレート(70)が、前記隣接部品(62)の少なくとも一部に接触してシールを提供するように構成された装荷部材(78)を含む、請求項1又は請求項2記載のシール装置(60)。
【請求項4】
前記装荷部材(78)は、前記ワイヤメッシュ(80)及び前記シーラント(90)が前記隣接部品(62)と接触するのを防ぐように構成されている、請求項3記載のシール装置(60)。
【請求項5】
前記ワイヤメッシュ(80)が、複数の金属ストランド(82)を含む、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のシール装置(60)。
【請求項6】
前記ワイヤメッシュ(80)が更に、複数の非金属ストランド(82)を含む、請求項5記載のシール装置(60)。
【請求項7】
前記シーラント(90)が粘土を含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のシール装置(60)。
【請求項8】
前記シーラント(90)がカオリナイトを含む、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載のシール装置(60)。
【請求項9】
前記シールプレート(70)が金属又は金属合金を含む、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のシール装置(60)。
【請求項10】
タービンシステム(10)であって、
部品間にギャップ(50)を画成する少なくとも2つの隣接部品(62)と、
前記ギャップ(50)内に配置されるシール装置(60)と
を備え、該シール装置(60)が、
前記タービンシステム(10)の隣接部品(62)間にシールを提供するように構成されたシールプレート(70)と、
前記シールプレート(70)に装着され、複数の空隙(84)を画成するワイヤメッシュ(80)と、
複数の空隙(84)と、
前記ワイヤメッシュ(80)を含浸するシーラント(90)と、
を含み、前記複数の空隙(84)の少なくとも一部が前記シーラント(90)を内部に含めるようにする、タービンシステム(10)。
【請求項11】
隣接部品(62)間にシールを提供する方法であって、
隣接部品(62)間にシールを提供するように構成されたシールプレート(70)に、複数の空隙(84)を画成するワイヤメッシュ(80)を装着するステップと、
前記ワイヤメッシュ(80)をシーラント(90)で含浸し、前記複数の空隙(84)の少なくとも一部がその中に前記シーラント(90)を含むようにするステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記シールプレート(70)、前記ワイヤメッシュ(80)及び前記シーラント(90)を前記隣接部品(62)間に画成されるギャップ(50)内に挿入するステップを更に含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記ワイヤメッシュ(80)をシーラント(90)で含浸し、前記複数の空隙(84)の実質的に全てが前記シーラント(90)を内部に含むようにするステップを更に含む、請求項11又は請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記含浸ステップが、真空シール、圧力含浸又は真空引きのうちの1つを含む、請求項11又は請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記シーラント(90)を硬化するステップを更に含む、請求項11又は請求項12記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−172680(P2012−172680A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−33771(P2012−33771)
【出願日】平成24年2月20日(2012.2.20)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】