説明

タービン翼

【課題】共振した場合であっても亀裂や破損を生じ難いタービン翼を提供する。
【解決手段】本発明に係るタービン翼1は、径方向に流体の入口を有し軸方向に流体の出口を有するラジアルタービンのタービン翼であって、最大翼厚部の前後に渡る翼表面が凸部を形成するように翼厚分布が設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービン翼の構造に関し、特に、過給機等に使用されるラジアルタービンのタービン翼の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
過給機(ターボチャージャ)等の流体機械に使用されるラジアルタービンは、径方向から排気ガス等の流体が供給されてタービン翼車が回転されることにより、流体のエネルギーを回収して回転軸に動力を出力し、仕事を終えた流体を軸方向に排出する装置である。ここで、図6は、一般的なラジアルタービンの構成部品を示す図であり、(A)はタービン翼車の正面図、(B)はタービン翼の側面図である。図6(A)に示すように、ラジアルタービンのタービン翼車は、複数のタービン翼61と、末広がりに拡径されたタービンディスク62と、を有し、タービンディスク62上にタービン翼61が立設されている。タービン翼61は、図6(B)に示すように、入口側の前縁端部を構成するリーディングエッジ61aと、出口側の後縁端部を構成するトレーリングエッジ61bと、を有し、一般に、タービンディスク62に近い側をハブ面61c、タービンハウジング(図示せず)に近い側をチップ面61dと称する。
【0003】
かかるタービン翼61は、タービン翼車の回転により、リーディングエッジ61a側から供給される流体と順に衝突することになるため、タービン翼61は振動を生じ易い。この振動が、タービン翼61の固有振動数と一致した場合には、タービン翼61は共振し、亀裂が生じたり、破損したりする原因となる。特に、タービン翼61のトレーリングエッジ61b及びチップ面61dに近い部分、例えば、図6(B)の破線で囲った領域αにおいて、亀裂や破損を生じ易い。タービン翼61の振動には、特許文献1に記載されたように、1次モードと2次モードとが存在していることが知られている。一般に、固有振動数を有する振動部材の設計において、共振点を避ける手法又は共振に耐える手法のいずれかが採用される。特許文献1に記載された手法は、低い1次モードの振動数を高い2次モードの振動数に近づけるように設計しており、共振点を避ける手法に属する。
【0004】
【特許文献1】特開平8−246801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、共振点を避ける手法では、振動部材の使用条件等によっては共振点を避けきれない場合や、完全に共振点を避ける設計をすること自体が困難な場合もある。したがって、共振点を避ける手法により設計されたタービン翼では、共振に弱く、一度共振してしまうとその振動に耐え切れずに亀裂や破損を生じてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、共振した場合であっても亀裂や破損を生じ難いタービン翼を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、径方向に流体の入口を有し軸方向に流体の出口を有するラジアルタービンのタービン翼であって、最大翼厚部の前後に渡る翼表面が凸部を形成するように翼厚分布を設定した、ことを特徴とするタービン翼が提供される。
【0008】
前記凸部は、翼高さの15%〜80%の範囲に形成されていてもよいし、翼高さの50%〜80%の範囲に形成されていてもよい。
【0009】
前記タービン翼は、前記最大翼厚部よりも入口側に変曲点が配置されていることが好ましい。例えば、前記タービン翼の出口側を0とし入口側を1として翼長方向位置を翼長比率で表現した場合に、前記変曲点は、0.6〜0.9の範囲に配置される。
【0010】
前記翼厚分布は、前記タービン翼の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として前記翼厚分布を翼厚比率で表現した場合に、前記翼厚比率が0.5以上となる部分が翼長の80%以下の割合となるように設定してもよい。また、前記翼厚分布は、前記翼厚比率が0.6以上となる部分が70%以下の割合となるように設定してもよいし、前記翼厚比率が0.7以上となる部分が60%以下の割合となるように設定してもよいし、前記翼厚比率が0.8以上となる部分が50%以下の割合となるように設定してもよいし、前記翼厚比率が0.9以上となる部分が40%以下の割合となるように設定してもよい。
【発明の効果】
【0011】
上述した本発明のタービン翼によれば、最大翼厚部の前後に渡る翼表面が凸部を形成するように翼厚分布を設定したことにより、共振に強いタービン翼を得ることができ、タービン翼が共振した場合であっても亀裂や破損を生じ難くすることができる。また、前記凸部を翼高さの所定の範囲に形成することにより、効果的に共振に強いタービン翼を得ることができる。また、所定の位置に変曲点を配置することにより、効果的に前記凸部を形成することができる。また、所定の翼厚比率を満たす部分が所定の割合となるように翼厚分布を設定することにより、効果的に前記凸部を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係るタービン翼を示す図であり、(A)は第一実施形態、(B)は第二実施形態を示している。
【0013】
図1(A)及び(B)に示した本発明に係るタービン翼1は、径方向に流体の入口を有し軸方向に流体の出口を有するラジアルタービンのタービン翼であって、最大翼厚部の前後に渡る翼表面が凸部を形成するように翼厚分布が設定されている。前記タービン翼1は、タービンディスク2上に立設されており、入口側の前縁端部を構成するリーディングエッジ1aと、出口側の後縁端部を構成するトレーリングエッジ1bと、タービンディスク2に立設された面であるハブ面1cと、タービンハウジング(図示せず)に対峙したチップ面1dと、を有する。
【0014】
図1(A)に示した第一実施形態は、前記凸部を翼高さ方向の広い範囲に形成したものである。なお、本発明において「翼高さ」とは、ハブ面1cに垂線を立てた場合のハブ面1cからチップ面1dまでのスパンSを意味する。一般に、タービン翼1の最大翼厚部は、図の破線で囲まれた領域T1の範囲(例えば、タービン翼1の出口側を0とし入口側を1として翼長方向位置を翼長比率で表現した場合の0.3〜0.5の範囲)に設定されることが多い。そして、第一実施形態における領域T1は、最大翼厚部における翼高さ(スパンS)の15%〜80%の範囲を含むように設定されており、領域T1の部分が凸部となるように翼厚分布が設定されている。なお、ここでは、領域T1を円形状に示したが、楕円形状や多角形状に設定してもよいし、ハブ面1c及びチップ面1dに沿う形状に設定してもよい。このように、領域T1の範囲に凸部を形成することにより、共振に強いタービン翼を得ることができる。
【0015】
図1(B)に示した第二実施形態は、前記凸部を翼高さ方向の狭い範囲に形成したものである。第二実施形態における領域T2は、最大翼厚部における翼高さ(スパンS)の50%〜80%の範囲を含むように設定されており、領域T2の部分が凸部となるように翼厚分布が設定されている。なお、ここでは、領域T1を楕円形状に示したが、円形状や多角形状に設定してもよいし、ハブ面1c及びチップ面1dに沿う形状に設定してもよい。一般に、タービン翼は、ハブ面1c側が厚く、チップ面1d側が薄く形成されているため、比較的薄く形成されている領域T2に凸部を形成することにより、共振に強いタービン翼を効果的に形成することができる。
【0016】
次に、本発明に係るタービン翼の翼厚分布について説明する。ここで、図2は、本発明に係るタービン翼の翼厚分布を示す図であり、(A)は変曲点の位置を示し、(B)は翼厚比率が0.6以上の部分の翼長に対する割合を示している。各図において、縦軸は翼厚比率を示し、横軸は翼長比率を示し、図示した翼厚分布は翼高さ50%の位置の翼厚分布を示している。なお、「翼厚比率」とは、タービン翼1の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として翼厚を比率で表現したものであり、「翼長比率」とは、タービン翼1の出口側(トレーリングエッジ1b)を0とし入口側(リーディングエッジ1a)を1として翼長方向位置を比率で表現したものである。
【0017】
図2(A)に示すように、従来例の翼厚分布を●と破線で示し、本発明に係る実施例1を□と実線で示し、実施例2を△と実線で示している(図2(B)以降も同じ)。また、変曲点は○と×を組み合わせた印で表現されており、実施例1の変曲点をP1、実施例2の変曲点をP2とする。なお、実施例1及び実施例2の翼厚分布は、図1に示した第一実施形態及び第二実施形態のそれぞれに適用し得るものである。
【0018】
図2(A)に示すように、従来例、実施例1及び実施例2の翼厚分布は、翼長比率0.4の位置に最大翼厚部を有する。そして、従来例の翼厚分布は、翼長比率0〜1の範囲において変曲点を有さない上に凸な曲線で表現される。一方、実施例1及び実施例2の翼厚分布は、最大翼厚部(翼長比率0.4)よりも入口側に変曲点P1及びP2が配置されている。具体的には、実施例1の変曲点P1は翼長比率が約0.7の位置に配置されており、実施例2の変曲点P2は翼長比率が約0.85の位置に配置されている。これらの実施例のように、最大翼厚部と入口側との間(ここでは、翼長比率0.4〜1.0の範囲)に変曲点P1,P2を配置することにより、入口側と変曲点P1,P2との間に下に凸な曲線を描くことができ、最大翼厚部の前後に渡る翼表面に凸部を形成することができる。かかる凸部を効果的に形成するためには、図の一点鎖線で囲まれた領域Uに変曲点P1,P2を配置することが好ましい。具体的には、変曲点P1,P2は、翼長比率0.6〜0.9の範囲に配置されることが好ましい。また、前記凸部を効果的に形成するために、最大翼厚部から出口側の部分の翼厚分布を直線的に漸減するように設定してもよい。
【0019】
上述した実施例1及び実施例2の翼厚分布は、翼厚比率を用いて定義することもできる。図2(B)は、翼厚比率が0.6以上の部分の翼長に対する割合を示している。ここで、従来例において翼厚比率が0.6以上の部分の長さをLP、実施例1において翼厚比率が0.6以上の部分の長さをL1、実施例2において翼厚比率が0.6以上の部分の長さをL2とする。従来例のタービン翼においては、全体的に上に凸に翼厚分布が設定されているため、翼厚比率が0.6以上の部分の長さLPが長くなりやすく、翼長比率が約0.06〜約0.83の範囲に渡り、翼長に対して77%の割合を占めている。一方、実施例1及び実施例2のタービン翼では、最大翼厚部の前後に渡る翼表面に凸部を形成するように翼厚分布が設定されているため、翼厚比率が0.6以上の部分の長さL1,L2が短く設定される。具体的には、実施例1における翼厚比率が0.6以上の部分の長さL1は、翼長比率が約0.11〜約0.66の範囲に渡り、翼長に対して約55%の割合を占めている。また、実施例2における翼厚比率が0.6以上の部分の長さL2は、翼長比率が約0.13〜約0.73の範囲に渡り、翼長に対して約60%の割合を占めている。これらの実施例1,2と従来例の翼厚分布を比較すれば、翼厚比率が0.6以上となる部分が翼長に対して70%以下の割合、好ましくは約60%以下の割合となるように翼厚分布を設定することにより、共振に強いタービン翼を得ることができる。
【0020】
上述した実施例1及び実施例2の翼厚分布は、他の翼厚比率を用いて定義することもできる。ここで、図3は、本発明に係るタービン翼の翼厚分布を示す図であり、(A)は翼厚比率が0.5以上の部分の翼長に対する割合を示し、(B)は翼厚比率が0.7以上の部分の翼長に対する割合を示している。また、図4は、本発明に係るタービン翼の翼厚分布を示す図であり、(A)は翼厚比率が0.8以上の部分の翼長に対する割合を示し、(B)は翼厚比率が0.9以上の部分の翼長に対する割合を示している。
【0021】
図3(A)に示すように、従来例のタービン翼においては、翼厚比率が0.5以上の部分の長さLPは、翼長比率が約0.05〜約0.86の範囲に渡り、翼長に対して81%の割合を占めている。また、実施例1における翼厚比率が0.5以上の部分の長さL1は、翼長比率が約0.06〜約0.71の範囲に渡り、翼長に対して約65%の割合を占めている。また、実施例2における翼厚比率が0.5以上の部分の長さL2は、翼長比率が約0.11〜約0.77の範囲に渡り、翼長に対して約66%の割合を占めている。これらの実施例1,2と従来例の翼厚分布を比較すれば、翼厚比率が0.5以上となる部分が翼長に対して80%以下の割合、好ましくは約70%以下の割合となるように翼厚分布を設定することにより、共振に強いタービン翼を得ることができる。
【0022】
図3(B)に示すように、従来例のタービン翼においては、翼厚比率が0.7以上の部分の長さLPは、翼長比率が約0.1〜約0.77の範囲に渡り、翼長に対して67%の割合を占めている。また、実施例1における翼厚比率が0.7以上の部分の長さL1は、翼長比率が約0.15〜約0.62の範囲に渡り、翼長に対して約47%の割合を占めている。また、実施例2における翼厚比率が0.7以上の部分の長さL2は、翼長比率が約0.17〜約0.67の範囲に渡り、翼長に対して約50%の割合を占めている。これらの実施例1,2と従来例の翼厚分布を比較すれば、翼厚比率が0.7以上となる部分が翼長に対して60%以下の割合、好ましくは約50%以下の割合となるように翼厚分布を設定することにより、共振に強いタービン翼を得ることができる。
【0023】
図4(A)に示すように、従来例のタービン翼においては、翼厚比率が0.8以上の部分の長さLPは、翼長比率が約0.13〜約0.73の範囲に渡り、翼長に対して60%の割合を占めている。また、実施例1における翼厚比率が0.8以上の部分の長さL1は、翼長比率が約0.2〜約0.57の範囲に渡り、翼長に対して約37%の割合を占めている。また、実施例2における翼厚比率が0.8以上の部分の長さL2は、翼長比率が約0.22〜約0.63の範囲に渡り、翼長に対して約41%の割合を占めている。これらの実施例1,2と従来例の翼厚分布を比較すれば、翼厚比率が0.8以上となる部分が翼長に対して50%以下の割合、好ましくは約45%以下の割合となるように翼厚分布を設定することにより、共振に強いタービン翼を得ることができる。
【0024】
図4(B)に示すように、従来例のタービン翼においては、翼厚比率が0.9以上の部分の長さLPは、翼長比率が約0.2〜約0.65の範囲に渡り、翼長に対して45%の割合を占めている。また、実施例1における翼厚比率が0.9以上の部分の長さL1は、翼長比率が約0.25〜約0.52の範囲に渡り、翼長に対して約27%の割合を占めている。また、実施例2における翼厚比率が0.9以上の部分の長さL2は、翼長比率が約0.27〜約0.56の範囲に渡り、翼長に対して約29%の割合を占めている。これらの実施例1,2と従来例の翼厚分布を比較すれば、翼厚比率が0.9以上となる部分が翼長に対して40%以下の割合、好ましくは約30%以下の割合となるように翼厚分布を設定することにより、共振に強いタービン翼を得ることができる。
【0025】
本発明に係るタービン翼の翼厚分布について、実施例1及び実施例2に基づいて翼厚比率を用いて定義した場合に、各翼厚比率の条件を満たす部分の翼長に対する割合が少な過ぎると、凸部が顕著に形成されてしまい、翼表面における流体の流れを阻害するおそれがあるため、例えば、図4(B)において翼長比率が0.3〜0.5の範囲に長さL1が含まれないようにすることが好ましい。したがって、各翼厚比率の条件を満たす部分の翼長に対する割合の下限は、例えば、20%に設定される。
【0026】
最後に、本発明に係るタービン翼の効果について説明する。ここで、図5は、上述した従来例と実施例1の翼厚分布を有するタービン翼を用いて振動応力解析を行った結果を示す図である。図5において、縦軸は振動応力比を示している。なお、「振動応力比」とは、従来例における最大振動応力値を1として、実施例1における最大振動応力値を比率で表現したものである。
【0027】
図5に示すように、従来例の最大振動応力値を1とした場合、実施例1の最大振動応力値は0.838であった。すなわち、実施例1における振動応力の低減値ΔFは、0.162であり、16.2%の低減効果があったことが確認できた。なお、最大振動応力値とは、従来例及び実施例1の各タービン翼をそれぞれの固有振動数で振動させたときに生じる応力の最大値を意味する。
【0028】
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るタービン翼を示す図であり、(A)は第一実施形態、(B)は第二実施形態を示している。
【図2】本発明に係るタービン翼の翼厚分布を示す図であり、(A)は変曲点の位置を示し、(B)は翼厚比率が0.6以上の範囲を示している。
【図3】本発明に係るタービン翼の翼厚分布を示す図であり、(A)は翼厚比率が0.5以上の部分の翼長に対する割合を示し、(B)は翼厚比率が0.7以上の部分の翼長に対する割合を示している。
【図4】本発明に係るタービン翼の翼厚分布を示す図であり、(A)は翼厚比率が0.8以上の部分の翼長に対する割合を示し、(B)は翼厚比率が0.9以上の部分の翼長に対する割合を示している。
【図5】従来例と実施例1の翼厚分布を有するタービン翼を用いて振動応力解析を行った結果を示す図である。
【図6】一般的なラジアルタービンの構成部品を示す図であり、(A)はタービン翼車の正面図、(B)はタービン翼の側面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 タービン翼
1a リーディングエッジ
1b トレーリングエッジ
1c ハブ面
1d チップ面
2 タービンディスク
61 タービンディスク
62 タービン翼
62a リーディングエッジ
62b トレーリングエッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
径方向に流体の入口を有し軸方向に流体の出口を有するラジアルタービンのタービン翼であって、
最大翼厚部の前後に渡る翼表面が凸部を形成するように翼厚分布を設定した、ことを特徴とするタービン翼。
【請求項2】
前記凸部は、翼高さの15%〜80%の範囲に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項3】
前記凸部は、翼高さの50%〜80%の範囲に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項4】
前記最大翼厚部よりも入口側に変曲点が配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項5】
前記変曲点は、前記タービン翼の出口側を0とし入口側を1として翼長方向位置を翼長比率で表現した場合に、0.6〜0.9の範囲に配置されている、ことを特徴とする請求項4に記載のタービン翼。
【請求項6】
前記翼厚分布は、前記タービン翼の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として前記翼厚分布を翼厚比率で表現した場合に、前記翼厚比率が0.5以上となる部分が翼長の80%以下の割合となるように設定される、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項7】
前記翼厚分布は、前記タービン翼の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として前記翼厚分布を翼厚比率で表現した場合に、前記翼厚比率が0.6以上となる部分が70%以下の割合となるように設定される、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項8】
前記翼厚分布は、前記タービン翼の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として前記翼厚分布を翼厚比率で表現した場合に、前記翼厚比率が0.7以上となる部分が60%以下の割合となるように設定される、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項9】
前記翼厚分布は、前記タービン翼の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として前記翼厚分布を翼厚比率で表現した場合に、前記翼厚比率が0.8以上となる部分が50%以下の割合となるように設定される、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
【請求項10】
前記翼厚分布は、前記タービン翼の最小翼厚を0とし最大翼厚を1として前記翼厚分布を翼厚比率で表現した場合に、前記翼厚比率が0.9以上となる部分が40%以下の割合となるように設定される、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−243395(P2009−243395A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92506(P2008−92506)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】