説明

チタン系金属ピースと炭化ケイ素(SiC)および/または炭素系セラミックピースとのろう付けされた接合部

本発明は、チタン系金属ピースと、炭化ケイ素(SiC)および/または炭素系セラミックピースとのろう付けされた接合部に関する。本発明の接合部は、ろう付けによって2つずつ合わせて取り付けられる次の要素、すなわち、チタン系金属ピース(10)、金属ピース(10)と炭化ケイ素および/または炭素系セラミックピース(20)との膨張差に対応するために変形可能な第1のスペーサ(11)、セラミックピース(20)と同様の膨張率を有し、窒化アルミニウム(AlN)またはタングステン(W)からなる第2の剛体のスペーサ(12)、およびセラミックピース(20)からなる積層構造を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろう付けを使用して、チタン金属ピースと、炭化ケイ素(SiC)および/または炭素系セラミック材料からなるピースとを取り付ける分野に関する。
【背景技術】
【0002】
知られている方法では、セラミック材料は、それらを、構造的要素を構成するために適切にするそれらの機械的特性によって、および高温でのこれらの機械的特性を一定に保つそれらの能力によって特徴づけられる。そのような材料は、特に、航空用途(エンジン部品またはフェアリング要素)での高い熱機械応力にさらされるピースを製造するために使用される。
【0003】
セラミック材料と金属とは、従来、リベットタイプまたはボルトタイプの機械的接続によって取り付けられ、その接続は、大きさや実施の困難さの理由で、不適切であることもある。
【0004】
さらに、セラミックの有機前駆体を利用する、セラミック材料を均一に取り付ける知られている方法は、セラミック材料と金属との異種アセンブリに適応されない。
【0005】
さらに、同種のセラミック/セラミック接合を作製するために使用される知られているろう付け技術は、セラミック材料および金属の非常に異なる熱機械的挙動や化学的挙動のために、セラミック材料と金属との異種ろう付けに使用することが困難である。
【0006】
より正確には、セラミック材料をチタン系、アルミニウム系、およびバナジウム系金属合金に取り付けるためにろう付けを使用することが所望される場合、そのような合金の膨張係数が、セラミック材料の膨張係数よりも約2から5倍大きければ、アセンブリは、そのとき、それらの2つのアイテム間の膨張の非常に大きな差に直面する。その結果、典型的な30ミリメートル(mm)のアセンブリについて、アセンブリを、ろう付け組成物の凝固温度から周囲温度まで冷却する場合、0.2mmの膨張補正に対応することが必要である。
【0007】
金属ピースの相対的に大きい縮小は、2つのピースの間の高レベルの応力、特に、セラミック部ピースに隣接するろう付けされた接合部における圧縮領域および金属ピースに隣接する引っ張り領域をもたらす。
【0008】
その結果、アセンブリは曲がり、部品の1つに破断をもたらす可能性がある応力や、その局部的な変形のための貧弱な強度のろう付けされた接合部を生じる。
【0009】
本発明は、金属ピースとセラミック材料ピースとの間に、ろう付けにより2つずつ合わせて熱的に取り付けられる要素の積層物を構成するように次第に変化する膨張係数を有する中間ピースを配置することによって、前述の問題を解決することを提案する。
【0010】
これは、中間材料を選択する問題を生じ、それらの材料と適合するろう付け組成物は、化学的適合性の点から一般的な問題を満足する必要があり、特に、それらは、第1に、元素がセラミック材料(炭化ケイ素、炭素...)から金属ピースに、または逆に移動することを回避し、第2に、不適当な化合物が形成されることを防ぐことを可能にするいわゆる「化学的バリア」機能を付与しなければならない。
【0011】
より正確には、セラミック材料ピースと金属との化学的非適合性や熱機械的非適合性は、直接のろう付けが、以下の理由で高温操作のために行われることを防ぐ。
【0012】
ほとんどの材料は、1000℃を超える温度でSiCと非常に強く反応し、多数の気孔や低融点の脆い金属間化合物が形成されることをもたらし、それは、そのようなアセンブリの機械的強度のために非常に不利である。
【0013】
金属(10から20×l0−6/℃)とSiC−CMC(2から6×l0−6/℃)との熱膨張率(CTE)の非常に大きな差は、冷却時のアセンブリの破断をもたらす界面で高レベルの残留応力を生じる。
【0014】
この非適合性は、化学的態様、幾何学的態様および方法的態様が同時に調査されることを必要とする主な困難性を構成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
このように、本発明の主な目的は、金属ピースとセラミックピースとの膨張差を補償することと、第2に、不適当な化合物の形成を回避または制限することとを可能にするアセンブリを提案することによって、それらの問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
より正確には、本発明は、チタン系金属ピースと、炭化ケイ素および/または炭素系セラミック材料ピースとのアセンブリを提供する。アセンブリは、次の要素をろう付けすることによって2つずつ合わせて取り付けられた次の要素、
金属ピース、
変形して金属ピースとセラミック材料ピースの膨張差に対応するのに適する第1の中間ピース、
剛体であり、セラミック材料ピースに近い膨張係数を有し、窒化アルミニウムまたはタングステンからなる第2の中間ピース、および、
セラミック材料ピース
を含む積層構造を含む。
【0017】
本発明は、セラミックと金属ピースとの間に別個の機能を有する2つの中間ピースを配置することを提案する。
【0018】
第1の中間ピースは、セラミックと金属ピースとの膨張差を補償する役目をし、変形によりそのようにする。
【0019】
第1の実施形態では、第1の中間ピースは、上記ピースが延性金属からなることによって変形する。そのような状況では、中実構造のピースは、セラミックと金属ピースとの間で伸縮するのに適する延性材料の層を形成する。
【0020】
この第1の実施形態では、第1の中間ピースは、実質的に純チタンからなることが好ましい。
【0021】
第2の実施形態では、第1の中間ピースは、変形可能な、つまり、「弾性」である構造によって構成される。
【0022】
構造は、金属ピース、および第2の中間ピースにろう付けすることにより取り付けられる少なくとも1つの連結中間要素を含み、連結中間要素は、ろう付けのための水平領域および変形可能な領域を有する変形可能なシートによって構成されることが好ましい。
【0023】
上記変形可能な構造は、金属ピースおよび第2の中間ピースに交互に反対側に湾曲部を画成するコンサーティーナ(concertina)に折り重ねられたテープの一般的形状を有する少なくとも1つのピースによって構成され、中間ピースと金属ピースとのろう付け、または第1の中間ピースと第2の中間ピースとのろう付けによる取り付けは、少なくともいくつかのピークで水平領域を介する状態で、湾曲部は、ピークによって分離されることが好ましい。
【0024】
第2の中間ピースは、第1に、金属からなる第1の中間ピースより小さく、好ましくは、これらのピースの膨張差を制限するためにセラミックピースの膨張係数に十分に近い膨張係数を有する。
【0025】
次いで、第2の中間ピースは、良好な強度を有するアセンブリに対して有害な脆い化合物の形成を防止する目的で、金属元素がセラミックピースに移動することを防ぐことによって化学的バリアとしての機能を果たす。
【0026】
最後に、第2の中間ピースは、十分に弾性であるように選択されて、セラミックピースに作用する機械的応力を弱めることを可能にするとともに、十分に剛体であるように選択されて、セラミックピースに作用する機械的応力が分散されることを可能にし、したがって、上記ピースは、生来、一般的に脆いので、機械的に保護されることを可能にする。
【0027】
好ましい方法では、金属ピースは、チタン系、アルミニウム系、およびバナジウム系合金によって構成される。この合金は、「TA6V」として知られている。
【0028】
500℃でのTA6V合金の膨張係数は、10.5×10−6−1±15%に等しい。
【0029】
本発明の実施形態では、セラミック材料ピースは、中実またはモノリシック炭化ケイ素からなる。この材料は、特に、炭化ケイ素の粉末または顆粒を焼結することにより得られることができる。セラミックマトリックスは、単一相を有していてもよく、例えば、完全にSiCから構成されてもよい。または、それは、複数の相を含んでいてもよく、マトリックスは、例えば、焼結された炭化ケイ素および/またはパイロライトカーボン系の異なる剛性を有する層の交互の連続するものを含むとともに、ホウ素含有ケイ素化合物Si−B−C系の層などの少なくとも1つの自己回復相を含むこともできる。
【0030】
本発明の他の実施形態では、セラミック材料ピースは、炭化ケイ素または炭素繊維によって強化され、特に、表面に炭化ケイ素層を有するセラミックマトリックスを有する。
【0031】
セラミック材料ピースが、炭化ケイ素または炭素繊維によって強化されたセラミックマトリックスを含む本実施形態では、マトリックスは、少なくとも1つの自己回復相を含んでいてもよい。そのようなセラミック材料は、以下に「A410」と称せられ、セラミック材料を得る方法は、仏国特許第2732338号明細書で公表されたフランス特許出願に記載されている。
【0032】
500℃での「A410」材料の膨張係数は、4.0×10−6−1±15%に等しい。
【0033】
他の好ましい変形では、セラミック材料ピースは、炭素繊維強化材と、層に達する可能性がある任意のクラックをそらすことができる比較的可撓性である材料の層および比較的剛体であるセラミック材料の層が交互に連続するマトリックスとを含む熱構造材料のピースである。
【0034】
以下に「A500」と称せられるそのような材料は、仏国特許第2742433号明細書に記載されるような調製方法によって得られることができる。
【0035】
500℃での「A500」化合物の膨張係数は、2.5×10−6−1±15%に等しい。
【0036】
セラミック材料ピースは非常に脆いので、第2の中間ピースが力を吸収するのに適するとともに、その膨張係数がセラミック材料ピースに近いことが必要である。
【0037】
したがって、この第2の中間ピースについて、発明者らは、有利には、窒化アルミニウム(AlN)またはタングステン(W)を好み、窒化アルミニウム(AlN)またはタングステン(W)は非常に剛体であり、セラミックよりわずかにだけ大きな膨張係数を有するからである。
【0038】
タングステンWの膨張係数および500℃の窒化アルミニウムの膨張係数は、それぞれ、5.0×10−6−1±15%および5.2×10−6−1±15%に等しい。
【0039】
本発明によれば、使用されるろう付け化合物は、よく反応する必要があり、つまり、それは、対向する材料の化学元素の少なくとも1つと反応しなければならない。
【0040】
そのために、純銀からなる化合物は適切ではない。銀は、上記定義の意味ではよく反応しないからである。さらに、銀の溶融温度は、本発明によって意図される用途には低すぎる。
【0041】
また、Ag−Cuタイプのろう付けする化合物も不適当であり、それは、窒化アルミニウム、または炭化ケイ素および/または炭素系セラミック材料ピースに対して十分な「湿潤」特性を示さないからである。
【0042】
使用されるろう付け組成物は、銀系組成物であることが好ましい。
【0043】
組成物は、Ag−Cu−TiまたはAg−Mn系であることが好ましい。
【0044】
Ag−Cu−Tiろう付け組成物に関して、銀の重量%は、少なくとも50%であり、チタンの重量%は、0.01%から6%の範囲で選択されることが好ましい。この組成物は、少量のチタンのみを有する場合を含めて、アルミニウム、タングステンおよびシリコンと非常によく反応する。
【0045】
本発明で使用されるAg−Cu−Ti組成物は、63重量%のAg、35.25重量%のCuおよび1.75重量%のTiを含むことが好ましい。
【0046】
このろう付け組成物は、名前CuSi−ABA(取引名)で市販される利点を有する。
【0047】
Ag−Mnろう付け組成物で、マンガンの重量%は、1%から25%の範囲にあるように選択されることが好ましく、マンガン含有量は、マンガンがチタンよりも少しだけ少ない前述の元素とよく反応する特性を有することによって説明される。
【0048】
本発明は、また、上述されるような、金属ピースが、ノズルのケーシング(またはレバー)であり、セラミック材料ピースは、ノズルのフラップである少なくとも1つのアセンブリを含むターボ機械ノズルを提供する。
【0049】
本発明は、また、上述されるような、金属ピースが、上記チャンバのケーシング(または接合部、つまり、接続要素または部品)であり、セラミック材料ピースはチャンバの構成部品である少なくとも1つのアセンブリを含むターボ機械燃焼チャンバを提供する。
【0050】
本発明は、また、上述されるような、金属ピースがポスト燃焼ケーシング(またはプラットフォーム)であり、上記セラミック材料ピースは、フレームホルダアームである少なくとも1つのアセンブリを含むターボ機械用ポスト燃焼装置を提供する。
【0051】
本発明は、また、上述されるような少なくとも1つのアセンブリを含むターボ機械を提供する。
【0052】
本発明の他の特性および利点が、添付図面を参照してなされる以下の説明から現われ、添付図面は、限定の特徴がない実施形態を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
図1は、第1の実施形態における本発明によるアセンブリを示す。それは、ろう付けにより2つずつ合わせて取り付けられた4つのピース、すなわち、
チタン系金属ピース10、
炭化ケイ素および/または炭素系セラミック材料ピース20、
金属ピース10とセラミック材料ピース20との膨張差に対応するように変形する第1の中間ピース11、および、
窒化アルミニウムAlNまたはタングステンWからなる第2の中間ピース12、
によって主に構成される。
【0054】
記載された実施例において、金属ピース10は、チタン‐アルミニウム‐バナジウム(TA6V)系合金のプレートまたはストリップである。
【0055】
セラミック材料ピース20は、モノリシック(または中実)炭化ケイ素または上記されるような「A410」または「A500」材料のプレートまたはストリップによって構成されてもよい。
【0056】
他の実施形態では、セラミック材料ピース20は、セラミックマトリックス複合材料からなる。セラミックマトリックスは単一相を含んでいてもよく、例えば、それは、完全にSiCから作製されてもよく、または、それは、複数の相を含んでいてもよく、例えば、それは、また、仏国特許第2732338号明細書に記載されるような自己回復特性を有する少なくとも1つの相を含んでいてもよい。
【0057】
SiC繊維で強化されたそのような材料は、本明細書で、「A410」と称することが想起される。
【0058】
変形では、セラミックマトリクス材料は、炭素繊維強化材および連続セラミックマトリックスによって構成され、剛体セラミック材料の層と比較的可撓性の層との交互の層が、クラックをそらせることができる。そのような材料は、本明細書では「A500」と称されることが想起される。それは、仏国特許第2742433号明細書に記載されるような調製方法によって得られることができる。
【0059】
構造的熱複合材料の実施例の中で、次のもの、炭素/炭素(C/C)複合物、C/SiCまたはSiC/SiC(SiCまたは炭化ケイ素マトリックスを有する炭素繊維強化材)、またはC/C−SiC(炭素繊維強化材および炭素と炭化ケイ素の複合マトリックス)またはC/Si−B−C(炭素繊維強化材および自己回復マトリックス)または実際にはC/C−SiC−Si(Siとの反応によってシリサイド化されたC/C複合物)などのセラミックマトリックス化合物(CMC)を挙げることができる。
【0060】
ここで記載された実施例において、第1の中間ピース11は、中実構造を有する。このピース11は、金属とセラミックピースとの膨張差を補償するように変形するのに十分に延性である材料からなる。当然、この第1の中間ピース11の寸法、特に、その厚みは、上記ピースが、過度の量の変形を受けることなく、この変形可能なピースの機能を行なうことを可能にするために十分であることが必要である。
【0061】
ここで記載された実施形態では、第1の中間ピース11は、T40として知られた実質的な純チタンからなる。T30またはT60を使用することも可能であろう。
【0062】
下記表1は、上記図1による6つのアセンブリをまとめる。
【0063】
第1欄は、セラミック材料ピース20の組成物(A410またはA500)、第2の中間ピース12の組成物(AlNまたはW)、第1の中間ピース11の組成物(T40、実質的に純チタン)および金属ピース10の組成物(チタン、アルミニウム、およびバナジウムのTA6V合金)を示す。
【0064】
第2欄は、アセンブリを作製する場合に使用されるろう付け組成物を示し、その組成物は、図1では15で称せられる。
【0065】
ろう付け組成物は、Ag−Mn(Mn15%)系組成物、またはAg−Cu−Ti(63%のAg、35.25%のCu、1.75%のTi)系組成物によって構成される。また、AgZr組成物(Zr3%)を使用することも可能である。
【0066】
これらの6つのアセンブリは、最初には、ろう付け温度から周囲温度までの冷却に抵抗した。
【0067】
さらに、これらのアセンブリは、以下のように、CMCピース/WまたはAlNピース/Tiピース/チタン系金属ピース/Tiピース/WまたはAlNピース/CMCピースといった、対称なアセンブリを含むテストピースを使用してせん断試験にかけられた。
【0068】
CMC材料からなる最外側ピースは、外側顎に保持され、一方、中心にある中央ピースは、横方向の力にさらされ、それによって、中間ピースを介して、CMCからなる各最外側ピースと金属からなる中央ピースとの間で2つの中間領域において全体的なせん断応力を及ぼす。
【0069】
表の最後の欄は、せん断試験のアセンブリの破損で達せられたせん断強度について相対値を付与する。
【0070】
この相対強度は、いずれのアセンブリもなしで、セラミック材料単独からなるピース20のせん断強度に対して判断されるべきである。
【0071】
したがって、当業者は、アセンブリ番号1のせん断強度が、A500材料のせん断強度の50%に等しいことが分かるであろう。
【表1】

【0072】
本発明によって得られたアセンブリのせん断強度は、CMC材料ピースのせん断強度に達するまたはさらに越える(最も有利な状況で)ことが分かる。これは、そのような機械的アセンブリ(取り付けられたピース以上の値に達する接合部の強さ)についての決定的な質を構成する。
【0073】
図2は、第1の中間ピース11’が、変形可能な(つまり、「弾性」)構造によって構成される本発明による他のアセンブリを示す。
【0074】
一般的な方法では、中間のピース11’は、起伏の交互に反対側にくるピーク、またはそれらのピークのうちのいくつかのみで形成された同心の起伏および水平領域14を有するように、シート16を変形することにより作製されることができる。平面領域14は、それらの方向に依存して、金属ピース10、または第2の中間ピース12に交互にろう付けされる。
【0075】
図2の実施形態では、変形可能な構造11’は、金属ピース10および第2の中間ピース12に選択的に対向する湾曲部を画成するコンサーティーナに折り重ねられたテープに対応する一般的形状のピースによって構成される。
【0076】
これらの湾曲部は、この第1の中間ピース11’と金属ピース10または第2の中間ピース12との間でのろう付け15による取り付けがピークのいくつかの水平領域14で行われ、ピーク14、16によって分離される。
【0077】
本発明のアセンブリは、ターボ機械、より詳細にはターボジェットに使用されることができる。例えば、金属ピース10は、ターボジェットケーシングに属してもよく、セラミックピースは、ノズルフラップ、燃焼チャンバの部品、またはポスト燃焼フレームホルダアームであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施形態によるアセンブリを示す。
【図2】本発明の第2の実施形態によるアセンブリを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チタン系金属ピース(10)と、炭化ケイ素および/または炭素系セラミック材料ピース(20)とのアセンブリであって、
ろう付けすることにより2つずつ合わせて取り付けられた次の要素、
前記金属ピース(10)、
変形して前記金属ピース(10)と前記セラミック材料ピース(20)との膨張差に対応するのに適する第1の中間ピース(11)、
剛体であり、前記セラミック材料ピース(20)に近い膨張係数を有し、窒化アルミニウム(AlN)またはタングステン(W)からなる第2の中間ピース(12)および、
前記セラミック材料ピース(20)
を含む積層構造からなることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項2】
前記セラミック材料ピース(20)が、中実炭化ケイ素からなることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記セラミック材料ピース(20)が、炭化ケイ素または炭素繊維によって強化されたセラミックマトリックスを含むことを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記マトリックスが、少なくとも1つの自己回復相を含むことを特徴とする、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の中間ピース(12)をセラミック材料ピース(20)に取り付けるための前記ろう付けが、銀系ろう付け組成物を供給することを含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の中間ピース(12)をセラミック材料複合物(20)に取り付けるための前記ろう付けが、Ag−Mnろう付け組成物を供給することを含むことを特徴とする、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
マンガンの重量%が、1%から25%の範囲にあることを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記第2の中間ピース(12)と、セラミック材料ピース(20)とを取り付けるための前記ろう付けが、Ag−Cu−Tiろう付け組成物を供給することを含むことを特徴とする、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項9】
銀の重量%が、少なくとも50%であり、チタンの重量%が、0.01%から6%の範囲にあることを特徴とする、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記Ag−Cu−Tiろう付け組成物が、63重量%のAg、35.25重量%のCuおよび1.75重量%のTiを含むことを特徴とする、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
金属ピース(10)が、チタン系、アルミニウム系、およびバナジウム系合金からなることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記第1の中間ピース(11)が、延性中実材料からなることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記第1の中間ピース(11)が、実質的に純チタンからなることを特徴とする、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記第1の中間ピースが、変形可能な構造(11’)の形態であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記変形可能な構造(11’)が、前記金属ピース(10)、および前記第2の中間ピース(12)にろう付けすることにより取り付けられた少なくとも1つの接続中間要素(11’)を含み、前記接続中間要素が、同心の起伏(16)およびろう付けされた平坦領域(14)を有する変形可能なシートの形態であることを特徴とする、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記変形可能な構造(11’)が、金属ピース(10)および第2の中間ピース(12)に交互に反対側に湾曲部を画成するコンサーティーナに折り重ねられたテープの一般的な形状を有する少なくとも1つのピースを含み、少なくともいくつかの前記ピーク(14、16)の水平領域(14)を介して取り付けが行われる場合に応じて、前記湾曲部が、ピーク(16)によって分離され、金属ピース(10)と第1の中間ピースまたは第2の中間ピース(12)とのろう付け(15)によって取り付けられることを特徴とする、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記金属ピース(10)が、前記ノズルのケーシングであり、前記セラミック材料ピース(20)が、前記ノズルのフラップである請求項1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアセンブリを含む、ターボ機械ノズル。
【請求項18】
前記金属ピース(10)が、前記チャンバのケーシングであり、前記セラミック材料ピース(20)が、前記チャンバの構成部品である請求項1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアセンブリを含む、ターボ機械燃焼チャンバ。
【請求項19】
ターボ機械用ポスト燃焼装置であって、
装置が、請求項1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアセンブリを含み、
前記金属ピース(10)が、ポスト燃焼ケーシングであり、前記セラミック材料ピース(20)が、フレームホルダアームであるポスト燃焼装置。
【請求項20】
請求項1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアセンブリを含むターボ機械。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−519880(P2009−519880A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543881(P2008−543881)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【国際出願番号】PCT/FR2006/051317
【国際公開番号】WO2007/066051
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(505277691)スネクマ (567)
【出願人】(596048569)コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク (53)
【Fターム(参考)】