説明

チロシンキナーゼ阻害薬としての2−アミノアリールオキサゾール化合物

本発明は、細胞増殖性疾患、代謝疾患、アレルギー性疾患および変性疾患などのヒトおよび動物の様々な疾患に関連する一定の未変性および/または変異チロシンキナーゼにより媒介されるシグナル伝達を選択的に調節、制御および/または阻害する式Iの2-アミノアリールオキサゾールから選択される新規化合物に関する。より詳細には、これらの化合物は強力で選択的なc-kit、bcr-abI、FGFR3および/またはFlt-3阻害薬である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞増殖性疾患、代謝疾患、アレルギー性疾患および変性疾患などの様々なヒトおよび動物疾患に関連する一定の未変性および/または変異チロシンキナーゼにより媒介されるシグナル伝達を選択的に調節、制御および/または阻害する2-アミノアリールオキサゾールから選択される新規化合物に関する。より特定的には、これらの化合物は強力で選択的なc-kit、bcr-abl、FGFR3および/またはFlt-3阻害薬である。
【背景技術】
【0002】
チロシンキナーゼは受容体型または非受容体型蛋白質であり、ATPの末端リン酸を蛋白質のチロシン残基に移動させ、これにより、シグナル伝達経路を活性化または不活性化する。これらの蛋白質は多くの細胞機構に関与することが知られており、破壊の場合、異常な細胞増殖および遊走ならびに炎症などの疾患に至る。
【0003】
今日現在、約58の公知の受容体チロシンキナーゼが存在する。周知のVEGF受容体(Kimら、Nature 362、pp.841-844、1993)、PDGF受容体、c-kit、Flt-3およびFLKファミリーが含まれる。これらの受容体はシグナルを、Src、Raf、Frk、Btk、Csk、Abl、Fes/Fps、Fak、Jak、Ackなどを含む他のチロシンキナーゼに伝達することができる。
【0004】
チロシンキナーゼ受容体の中で、c-kitが特に興味深い。実際、c-kitはマスト細胞を活性化させる重要な受容体であり、多くの病態に直接または間接的に関係することがわかっており、これについては、出願人はWO 03/004007、WO 03/004006、WO 03/003006、WO 03/003004、WO 03/002114、WO 03/002109、WO 03/002108、WO 03/002107、WO 03/002106、WO 03/002105、WO 03/039550、WO 03/035050、WO 03/035049、WO 03/0720090、WO 03/072106およびIB2004/000907、ならびにUS 60/495,088を出願した。
【0005】
患者の組織中に存在するマスト細胞は、自己免疫疾患(関節リウマチ、炎症性大腸炎(IBD))、アレルギー性疾患、骨粗鬆症、癌、例えば充実性腫瘍、白血病およびGIST、腫瘍血管新生、炎症性疾患、間質性膀胱炎、肥満細胞症、移植片対宿主疾患、感染症、代謝異常、線維症、糖尿病およびCNS疾患などの疾患の発症に関与する、または寄与することがわかっている。これらの疾患では、マスト細胞は、異なるプロテアーゼおよびメディエータ、例えばヒスタミン、中性プロテアーゼ、脂質由来のメディエータ(プロスタグランジン、トロンボキサンおよびロイコトリエン)、および様々なサイトカイン(IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-8、TNF-α、GM-CSF、MIP-1a、MIP-1b、MIP-2およびIFN-γ)のカクテルを放出することにより、組織の破壊に関与することが示されている。
【0006】
c-kit受容体はまた、異常な細胞増殖ならびに肥満細胞症(D816V突然変異)および様々な癌、例えばGIST(c-kit△27、膜近傍欠失(juxtamembrane deletion))などの疾患の発症に導く突然変異により構成的に活性化させることができる。
【0007】
さらに、AMLを示す患者の60%〜70%が、c-kit、幹細胞因子(SCF)のための受容体を発現する芽細胞を有する(Broudy、1997)。SCFは造血前駆体の増殖を促進し、AML芽細胞のための生存因子として作用する。AMLのいくつかの場合(1〜2%)では、キナーゼドメイン(Kit816)の保存残基における突然変異によりc-kitの構成的活性化が起きることが記述されている(Beghiniら、2000;Longleyら、2001)。この機能突然変異の獲得は(AspからVal/Tyr置換)、マスト細胞白血病細胞系および肥満細胞症患者由来の試料において識別されている(Longleyら、1996)。
【0008】
本発明者らは、全身性肥満細胞症患者約300名について研究し、Kit816突然変異が、約60%の症例で発現されることを示した。この点に関し、本発明者らはKit816突然変異の有無による異なる形態の肥満細胞症のオーダーメード治療に関するIB 2004/000907号を出願した。
【0009】
上記を鑑みて、本発明者らはこれら障害の原因となるマスト細胞を枯渇させるためにc-kitを標的とすることを提案する。
【0010】
さらに、60〜80%のAML芽細胞が同様の受容体Flt3、Flt3リガンドのための受容体を、高い割合のALLにおいて発現する。リガンドおよび受容体のどちらもHannum et al., 1994およびRosnet et al., 1991により識別されている。c-Kitのように、Flt3は正常な造血幹細胞の分化および増殖を媒介し、AML芽細胞において増殖および生存シグナルを媒介する。Flt3は野生型で最も一般的に発現されているが、AML患者の30〜35%の白血病性クローン(Nakaoら、1996)は、膜近傍ドメインコード配列の内部タンデム重複(Flt3ITD)を含むFlt3の変異型を発現する。この突然変異により受容体の構成的活性化および自律サイカイン非依存的増殖が引き起こされる。AML患者のコホート(〜7%)がアミノ酸部位Asp835にFlt3の活性化ループの変異を含むことも報告されている(FLT3835)(Yamamotoら、2001)。この突然変異は、上記c-kitの対応する位置(Kit816)で起こり、これによりキナーゼは活性化構造をとる。Flt3突然変異は、続発性AMLでは15%の頻度で報告されており、AMLの疾患進行または再発と関連することがある。
【0011】
ここで、本発明者らは、初めて、この突然変異を示す、例えば30〜35%のAML患者を治療するためのFlt3ITDの阻害剤を提供する。
【0012】
本発明者らの化合物の中で、本発明者らは、いくつかの致命的な癌の原因となるFGFR3の阻害剤も見いだしている。
【0013】
多くの異なる化合物がチロシンキナーゼ阻害薬として記述されており、例えば、ビス単環、二環または複素環アリール化合物(WO 92/20642)、ビニレン-アザインドール誘導体(WO 94/14808)、1-シクロプロピル-4-ピリジル-キノロン(US 5,330,992)、スチリル化合物(US 5,217,999)、スチリル-置換ピリジル化合物(US 5,302,606)、セレノインドールおよびセレニド(WO 94/03427)、三環式ポリヒドロキシ化合物(WO 92/21660)、ベンジルホスホン酸化合物(WO 91/15495)、ピリミジン誘導体(US 5,521,184およびWO 99/03854)、インドリノン誘導体およびピロール置換インドリノン(US 5,792,783、EP 934 931、US 5,834,504、US 5,883,116、US 5,883,113、US 5,886,020、WO 96/40116およびWO 00/38519)、ならびにビス単環、二環式アリールおよびヘテロアリール化合物(EP 584 222、US 5,656,643およびWO 92/20642)、キナゾリン誘導体(EP 602 851、EP 520 722、US 3,772,295およびUS 4,343,940)ならびにアリールおよびヘテロアリールキナゾリン(US 5,721,237、US 5,714,493、US 5,710,158およびWO 95/15758)である。
【0014】
程度の差はあるが、上記化合物により調節される傾向のある何百というチロシンキナーゼが哺乳類細胞に存在する。問題は、チロシンキナーゼ阻害薬が、長期にわたる毒性および副作用を避けるために、1またはごく少数のキナーゼに対し非常に特異的でなければならないことである。これらの従来のチロシンキナーゼ阻害薬のいずれも、この問題に対する解決策を提供しない。加えて、これらの化合物もいずれも、c-kitまたはc-kit経路の強力な選択的阻害薬として記述されておらず、特異性の高いbcr-abl、FGFRおよび/またはFlt-3阻害薬としても記述されていない。
【0015】
本発明は、野生型および/または変異c-kitを阻害することができる強力な、選択的化合物、ならびにc-kit、bcr-abl、FGFR3および/またはFlt-3を阻害する化合物のサブセットを提供する。
【0016】
本発明に関連して、本発明者らは、2-アミノアリールオキサゾールに対応する化合物がc-kit、bcr-acl、FGFR3および/またはFlt-3の強力な、選択的阻害薬であることを見いだした。これらの化合物は、自己免疫疾患、炎症性疾患、癌および肥満細胞症などの疾患を治療するための良好な候補である。Flt3に対し阻害活性を示す本発明の化合物は、異なる型の白血病、例えばAMLを治療するのに特に適している。FGFR3に対し阻害活性を示す本発明の化合物は、膀胱癌、骨髄腫414および気道癌などの致命的な癌を治療するための突破口となる。
【発明の開示】
【0017】
説明
そのため、本発明は、2-アミノアリールオキサゾールに属する化合物に関する。これらの化合物は、チロシンホスホキナーゼ、c-kit、bcr-abl、Flt-3およびそれらの変異型が関連するシグナル伝達を選択的に阻害することができる。
【0018】
第1の態様では、本発明は、下記式Iの化合物を目的とする。この式は、その物質の有離塩基形態またはその薬学的に許容される塩のいずれかを示す可能性があり:

【0019】
式Iの置換基R1〜R7およびXは下記で規定する通りである。
【0020】
R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して下記から選択される:水素、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、1〜10の炭素原子を含みハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、およびCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、特にハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である。
【0021】
R5は下記のうちの1つである:
(i)水素、または
(ii)1〜10の炭素原子を含み、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である、または
(iii)CO-R8またはCOOR8またはCONHR8またはSO2R8、ここで、R8は下記であってもよい:
- 1〜10の炭素原子を含み、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である、または
- フェニルまたは任意の1つの環位でハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)などの1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを有するその置換変形体などのアリール基、1〜10の炭素原子を含みハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよいアルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である、または
任意の1つの環位でハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)などの1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらの有してもよいピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基などのヘテロアリール基、任意の1つの環位でハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)などの1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらの有してもよいハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよいアルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である。
【0022】
R6およびR7はそれぞれ独立して下記から選択される:
(i)水素、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、または
(ii)1〜10の炭素原子、または2もしくは3〜10の炭素原子(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル...)を含み、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子(後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である)により置換されてもよい直鎖、分枝またはシクロアルキル基として規定されるアルキル1基;ならびにトリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル;ならびにCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、または2もしくは3〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、とりわけハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル…)、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキルまたはアリール1またはヘテロアリール1基、または
(iii)フェニル、または任意の1つの環位で例えば下記の1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを有するその置換変形体として規定されるアリール1基:
- ハロゲン(I、F、ClまたはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である;
- NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1、アリールまたはヘテロアリーに対応する、または
(iv)任意の1つの環位で例えば下記の1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有してもよい、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基として規定されるヘテロアリール1基:
- ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である;
- NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1に対応する、または
(v)O-アリール1、またはNH-アリール1、またはO-ヘテロアリール1、またはNH-ヘテロアリール1基、
(vi)トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である、または
(vi)NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1、アリールまたはヘテロアリールに対応する。
【0023】
置換基Xは下記である:
- NR9R10、ここでR9および/またはR10は水素または下記である:
(i)アルキル1基、CF3または
(ii)ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1またはシクロアルキル基、または
(iii)CO-R、COO-R、CON-RR’またはSO2-R、ここで、RおよびR’はペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい水素、アルキル1、アリール1またはヘテロアリール1である;または
- CO-NR9R10、ここでR9および/またはR10は水素または下記である:
(i)アルキル1基、CF3または
(ii)ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1またはシクロアルキル基、
または、
Xはアルキル1であってもよい。
【0024】
式Iの特別な化合物の中で、本発明は下記式I-2のオキサゾール-2-イル-ベンゼン-1,3-ジアミン化合物に関し:

ここで、R5=Hであり、YおよびZは水素、ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1またはテロアリール1基を示す。R1、R2、R3、R4、R6およびR7は上記と同じ意味を有する。
【0025】
上記化学式の好ましい化合物の例を下記で示す:
001:4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステル


014:4-メチル-N1-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン

m.p.>265℃
015:4-メチル-N1-(5-フェニル-オキサゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン

m.p.=161℃
016:4-メチル-N1-(5-フェニル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン

m.p.>265℃
017:N1-ベンゾオキサゾール-2-イル-4-メチル-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン

m.p.=235℃
【0026】
式Iの化合物の中で、本発明は、 [3-(オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-スルホンアミドファミリーおよび下記式I-3に対応する、R5=Hであり、XがNHSO2R基であり、Rが独立してアルキル1、アリール1またはヘテロアリール1である化合物により特に具体化される。

式中、R1、R2、R3、R4、R6およびR7は式Iにおいて上記で規定した意味を有する。

057:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-C-フェニル-メタンスルホン-アミド

m.p.=190-192℃
【0027】
式Iの化合物の中で、本発明は、下記式IIの化合物により特に具体化される

式中、R5=Hであり、YがO、Sから選択され、ZがH、アルキル1またはNRR’に対応し、ここでRおよびR’はHまたは、ペンダント塩基性窒素官能基に置換されてもよいアルキル1またはアリール1またはヘテロアリール1から独立して選択される。R1、R2、R3、R4、R6およびR7は式Iにおいて上記で規定した意味を有する。
【0028】
また、YがO、Sから選択され、ZがH、NRaRb、アルキル1、アリール1、O-アルキル1、またはO-アリール1に対応し、ここで、RaおよびRbはHまたはペンダント塩基性窒素官能基に置換されてもよいアルキル1もしくはアリール1もしくはヘテロアリール1から独立して選択され、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が式Iにおいて上記で規定した意味を有する、式IIの化合物にも関する。

002:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=240-242℃
018:2-シアノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=163℃
019:2-エトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=246-250℃
020:3-メトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-プロピオンアミド

m.p.=175-177℃
【0029】
式IIの化合物の中で、本発明は、[3-(オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素または[3-(オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素ファミリーおよび下記式II-1に対応する、R5=H、Y=OまたはS、ZがNRaRb基である化合物により特に具体化される。

式中、RaおよびRbはHまたはペンダント塩基性窒素官能基に置換されてもよいアルキル1もしくはアリール1もしくはヘテロアリール1から独立して選択される。R1、R2、R3、R4、R6およびR7は上記で規定した意味を有する。

003:1-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-p-トリル-尿素

m.p.=214℃
004:1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

m.p.=266℃
005:1-(4-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

m.p.=240℃
006:1-(2-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

m.p.=227℃
007:1-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素

m.p.=241℃
008:1-(4-クロロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素

m.p.=220℃
021:1-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素

m.p.=243℃
022:1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素

m.p.=205℃
023:1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素

m.p.=169-171℃
024:(2-{2-メチル-5-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイド]-フェニルアミノ}-オキサゾール-5-イル)-酢酸エチルエステル

m.p.=185℃
025:1-ベンジル-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素

m.p.=219℃
【0030】
式IIの化合物の中で、本発明は、N-[3-(オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミドファミリーおよび下記式II-2に対応する、R5=H、Yが酸素であり、Zがアリール1基である化合物により特に具体化される。

式中、Aはアリール1またはヘテロアリール1であり、および
R1、R2、R3、R4、R6、R7、アリール1、ヘテロアリール1は式Iにおいて上記で規定した意味を有する。

009:4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.=218℃
010:3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.=215℃
011:3-ブロモ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.=244℃
026:N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.=229℃
027:4-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.=247℃
028:N-[4-フルオロ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.>265℃
029:1H-インドール-6-カルボン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド

m.p.=230〜240℃
030:3-イソプロポキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.=179〜181℃
031:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-2-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.=259℃
032:3,5-ジメトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.=209℃
033:N-[3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.>265℃
034:N-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.=212℃
035:3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.=209℃
036:N-[4-クロロ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.=206℃
037:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-テレフタルアミド

m.p.>265℃
038:5-メチル-イソキサゾール-4-カルボン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド

m.p.=218℃
039:4-シアノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド

m.p.>265℃
040:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド

m.p.=249℃
041:N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド

m.p.=245℃
【0031】
式IIの化合物の中で、本発明は、[3-(オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバメートファミリーおよび下記式II-3に対応する、Y=Oであり、およびZがOR基である化合物により、特に具体化される。

式中、Rは独立して、アルキル1、アリール1またはヘテロアリール1である。R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は式Iに対し上述した意味を有する。

012:[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル

m.p.=186℃
013:(5-イソブトキシカルボニルアミノ-2-メチル-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-カルバミン酸イソブチルエステル

m.p.=194℃
042:[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル

m.p.=170℃
【0032】
式IIの化合物の中で、本発明は、[3-(オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミドファミリーおよび下記式II-4に対応する、R5=Hであり、Yが酸素であり、およびZがアルキル1基である化合物により、特に具体化される。

R1、R2、R3、R4、R6、R7およびアルキル1は上記で規定した意味を有する。

043:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-m-トリル-アセトアミド

m.p.=212℃
044:2-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=222℃
045:2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=230℃
046:2-(3-ブロモ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-2-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=211℃
047:3-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-プロピオンアミド

m.p.=224℃
048:2-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=231-233℃
049:N-{3-[5-(4-シアノ-フェニル)-オキサゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-アセトアミド

m.p.=240℃
050:4-メチル-ペンタン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド

m.p.=211℃
051:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-ピペラジン-1-イル-アセトアミド

m.p.=176-178℃
052:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-ピペラジン-1-イル-プロピオンアミド

m.p.=118-120℃
053:2-(2,6-ジクロロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.>265℃
054:N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-ピロリジン-1-イル-プロピオンアミド

m.p.=186℃
055:N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-アセトアミド

m.p.=225℃
056:2-(4-メトキシ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=187℃
【0033】
式Iの化合物の中で、本発明は、下記式IIIの化合物により特に具体化される。

式中、YはNRaRb、NHNRaRb、アルキル1、アリール1、またはO-Raから選択され、ここでRaおよびRbはH、またはペンダント塩基性窒素官能基に置換されてもよいアルキル1またはアリール1またはヘテロアリール1から独立して選択される。R1、R2、R3、R4、R6およびR7は式Iに対し上述した意味を有する。

058:N-(4-シアノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド

m.p.>265℃
059:N-(3-ジメチルアミノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド

m.p.=230℃
060:N-(2-ジメチルアミノ-エチル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド


061:N-(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド

m.p.=203℃
062:N-(3-クロロ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド

m.p.=247℃
063:N-ベンジル-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド

m.p.=212℃
064:N-(4-メトキシル-ベンジル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド

m.p.=212〜214℃
065:[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-モルホリン-4-イル-メタノン

m.p.=155℃
066:[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ピペラジン-1-イル-メタノン

m.p.=171℃
【0034】
式Iの化合物の中で、本発明は、下記式IVの化合物により特に具体化される。

式中、アルキル1、R1、R2、R3、R4、R6およびR7は上記式Iに対し規定した意味を有する。

067:N-(4-フルオロ-フェニル)-2-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド

m.p.=220-222℃
【0035】
式I、I-2、I-3、II、II-2、II-3、II-4、IIIおよびIVの上記で記述した化合物の中で、本発明は、R6が水素であり、およびR7がピリジルである群をより特定的に企図する。このピリジルは、任意の1つの環位で、例えば下記のうちの1、2もしくは3または4の置換基の任意の組み合わせをさらに有してもよい:
- ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される);
- アルキル1基;
- アリール1基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である;
- NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1またはアリール1基に対応する。
【0036】
第2の態様では、本発明は、上記式Iの化合物を製造するための方法に関する。この方法は、一般式10のアジドと11型のイソシアネートまたは12型のイソチオシアネートとの縮合を必要とする。

式11および12の官能基Bは、式Iで記述した官能基XならびにNO2、CO2およびCH3に対応する。R1、R2、R3、R4、R6およびR7は式Iに対し上述した意味を有する。トリフェニルホスフィンの存在下、塩化メチレンまたはジオキサンなどの溶媒中での10と11または12のいずれかとの反応により、式13のオキサゾール型生成物が得られる。
【0037】
下記実施例は本発明を説明することを目的とする。
【0038】
化合物合成例
一般:
使用した化学薬品は全て、市販の試薬グレードの製品とした。溶媒は、無水の市販グレードのものとし、さらに精製せずに使用した。ジクロロメタンおよびジオキサンはアルゴン流下、新たに蒸留し、使用した。反応の進行は、薄層クロマトグラフィーにより、プレコートシリカゲル60F 254、Merck TLCプレートを用いてモニタした。プレートはUV光下で可視化させた。1H NMRスペクトルにおける多重度は、一重項(s)、ブロードな一重項(brs)、二重項(d)、三重項(t)、四重項(q)、および多重項(m)として示し、NMRスペクトルは300MHz Brucker分光計で実現させた。
【0039】
3-ブロモアセチルピリジン、HBr塩の調製

45% HBr 4mLに溶解した臭素(24g、150mmol)を激しく撹拌しながら、45%のHBrを含む酢酸(165mL)に溶解した3-アセチル-ピリジン(18g、148mmol)の70℃溶液に添加した。激しく撹拌した混合物を70℃で3時間維持した。混合物を冷却し、沈澱を濾過により収集し、石油エーテル/メタノール(1/1、100mL)で洗浄すると、35.8gの白色結晶が得られた(85%)。
m.p.=189℃

【0040】
3-アジドアセチルピリジンの調製

水20mLに溶解した3-ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩(5g、17.8mmol)の溶液に、アジ化ナトリウム(1.16g、17.8mmol)を添加し、内容物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液で中性となるまで処理し、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を会わせ、MgSO4上で乾燥させた。溶媒を除去した後、粗残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ(ジクロロメタン/エタノール/98/2)にかけた。3-アジドアセチル-ピリジンが黄色固体として得られた(2.17g、71%)。
m.p.=69〜71℃

【0041】
(2-メチル-5-ニトロ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミンの調製

ジオキサン10mLに溶解した3-アジドアセチルピリジン(800mg、4.94mmol)の溶液に、2-メチル-5-ニトロフェニルイソシアネート(880mg、4.94mmol)(市販品)、およびトリフェニルホスフィン(1.29g、4.94mmol)を添加した。反応混合物を、予め100℃まで加熱した油浴中に入れ、30分間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、残渣を4N HCl(20mL)とジクロロメタン(20mL)の間で分配させた。水相を15% NaOHで中和し、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、塩類溶液(20mL)で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ(ジクロロメタン/エタノール:97/3)にかけると、標題化合物が黄色微結晶として得られた(1.14g、78%)。
m.p.=252℃

【0042】
(2-メチル-5-アミノ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミンの調製

エタノール(20mL)に溶解した(2-メチル-5-ニトロ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミン(600mg、2.02mmol)の溶液に、塩化スズ(II)二水和物(2.50g、10mmol)を添加した。反応混合物を6時間、還流しながら加熱した。その後、混合物を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液を添加し、得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した(3×20mL)。有機層を合わせ、塩類溶液(20mL)で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ(ジクロロメタン/エタノール:97/3)にかけると、350mg(65%)の(2-メチル-5-アミノ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミンが淡黄色粉末として得られた。
m.p.=166℃

【0043】
3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミドの調製

DMF(6mL)に溶解した(2-メチル-5-アミノ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミン(120mg、0.451mmol)および3-ジメチルアミノ安息香酸(86mg、0.521mmol)の溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(136mg、0.824mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(84mg、0.622mmol)およびトリエチルアミン(0.98ml、0.710mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒を除去した後、残渣を飽和NaHCO3水溶液(20mL)で処理し、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、塩類溶液(20mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/エタノール:98/2)後、3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミドが黄色固体として得られた(113mg、58%)。
m.p.=228℃

【0044】
[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステルの調製

(2-メチル-5-アミノ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミン(170mg、0.639mmol)を、アルゴン雰囲気下、乾燥THF(7mL)に溶解し、クロロギ酸イソブチル(1.1eq)を0℃で滴下した。反応混合物を室温にし、3時間撹拌した。蒸発乾固させると固体残渣が得られ、これをアルミナゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール:98/2)により精製すると、白色固体が得られた(62%)。
m.p.=186℃

【0045】
N-(4-シアノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミドの調製

2Mトリメチルアルミニウムのヘキサン(4mL)溶液を、無水ジクロロメタン(20mL)に溶解した4-アミノ-ベンゾニトリル(236mg、2mmol)の冷(0℃)溶液に、アルゴン雰囲気下で滴下した。混合物を室温まで温め、室温で3時間撹拌した。無水ジクロロメタン(5mL)に溶解した4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-安息香酸メチルエステル(620mg、2mmol)の溶液を徐々に添加し、得られた混合物を12時間、還流させながら加熱した。混合物を0℃まで冷却し、4N水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を滴下することによりクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせ、塩類溶液で洗浄し(3×40mL)、無水MgSO4上で乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール:98/2)により精製した後、(N-(4-シアノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イルオキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミドが78%で得られた。
m.p.=203℃

【0046】
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-ピペラジン-1-イルアセトアミドの調製

(2-メチル-5-アミノ-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-アミン(500mg、1.88mmol)を、アルゴン雰囲気下、アセトン(200mL)に溶解した。K2CO3(1.2eq)を添加し、懸濁液を0℃まで冷却した。クロロ-アセチルクロリド(1.2eq)を滴下し、混合物を10時間撹拌しながら室温とした。得られた黄色懸濁液を濾過し、K2CO3をメタノールで洗浄した。得られた有機溶液を蒸発乾固させた。予測生成物をEt2Oから得ると、黄色粉末が得られた(90%)。この無水エタノールに溶解したクロロ誘導体(200mg、0.583mmol)にNaI(0.7eq)を添加した。反応混合物を加熱し、還流させ、ピペラジン(12eq)を添加した。混合物を10時間還流温度で撹拌した。その後、溶液をジクロロメタンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。水層をジクロロメタンで抽出した(3×25ml)。抽出物を合わせ、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、乾燥させた。アルミナ上でのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール:98/2)により予測生成物がベージュの固体として得られた(70%)。
m.p.=176〜178℃

【0047】
第3の態様では、本発明は上記化合物を含む薬学的組成物に関する。
【0048】
そのような薬剤は、経口投与用に適合された薬学的組成物の形態をとることができ、当技術分野において周知の薬学的に許容される担体を用いて適した剤形で製剤化することができる。そのような担体により、薬学的組成物は、患者が摂取できるように、錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液、などとして製剤化することができる。活性成分の他に、これらの薬学的組成物は、活性化合物を薬学的に使用することができる調製物に加工するのを容易にする賦形剤および助剤を含む、適した薬学的に許容される担体を含んでもよい。さらに、製剤化および投与のための技術に関する詳細はRemington’s Pharmaceutical Sciences(Maack Publishing Co.,Easton,Pa)の最新版で見出せる可能性がある。
【0049】
本発明の組成物はまた、局所投与のための薬学的組成物または化粧用組成物の形態をとることができる。
【0050】
このような組成物は、いくつかの場合において最も適している可能性がある。本明細書において、本発明に係る組成物は、特に、ゲル、ペースト、軟膏、クリーム、ローション、水性懸濁液、水性アルコール溶液もしくは油性溶液、ローションもしくは血清型の分散剤、無水もしくは親油性ゲル、水相に脂肪相を分散させるかもしくはその逆によって得られる乳状の液体もしくは半固体粘度の乳液、軟らかい半固体粘度のクリームもしくはゲル型の懸濁液もしくは乳液、またはマイクロエマルジョン、マイクロカプセル、微粒子、イオン性および/もしくは非イオン性型の小胞性分散剤の形状で提供されうる。これらの組成物は標準的な方法にしたがって調製される。
【0051】
本発明に係る組成物は、皮膚病学および化粧品に通常用いられる任意の成分を含む。親水性もしくは親油性ゲル化剤、親水性もしくは親油性活性剤、保存料、皮膚軟化薬、粘度増強ポリマー、湿潤剤、界面活性剤、抗酸化薬、溶媒、充填剤、香料、スクリーニング剤、殺菌剤、匂い吸収剤、および着色剤から選択される少なくとも一つの成分を含んでいてもよい。
【0052】
本発明で用いられる油としては、鉱油(流動パラフィン)、植物油(シアバターの液体画分、ひまわり油)、動物油、合成油、シリコン油(シクロメチコン)、ならびにフッ素化油が挙げられる。脂肪アルコール、脂肪酸(ステアリン酸)、およびワックス(パラフィン、カルナバ、蜜蝋)も脂肪物質として用いられうる。
【0053】
本発明で用いられる乳化剤としては、ステアリン酸グリコール、ポリソルベート60、およびPEG-6/PEG-32/ステアリン酸グリコール混合物が考えられる。
【0054】
親水性ゲル化剤としては、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)、アクリル酸/アルキルアクリル酸コポリマーなどのアクリル系コポリマー、ポリアクリルアミド、ハイドロキシプロピルセルロースなどの多糖類、粘土、および天然ゴムが挙げられ、親油性ゲル化剤としては、ベントン(bentones)などの改変された粘土、ステアリン酸アルミニウムおよび疎水性シリカなどの脂肪酸の金属塩、またはエチルセルロースおよびポリエチレンが挙げられる。
【0055】
親水性活性剤としては、タンパク質もしくはタンパク質加水分解物、アミノ酸、ポリオール、尿素、アラントイン、糖および糖誘導体、ビタミン、デンプン、ならびに植物抽出物、特にアロエベラの抽出物が用いられうる。
【0056】
親油性活性剤としては、レチノール(ビタミンA)およびその誘導体、トコフェロール(ビタミンE)およびその誘導体、必須脂肪酸、セラミド、ならびに精油が用いられうる。これらの物質を使用すると、さらに潤いを与えるまたは皮膚を軟化させる特性が加えられる。
【0057】
さらに、肥満細胞を減少させることができる化合物、例えばチロシンキナーゼ阻害剤、好ましくはc-kitおよび/または阻害剤がより深く浸透するように、組成物に界面活性剤を組成物に含めることができる。
【0058】
考えられる成分の中でも、本発明は、例えば鉱油、水、エタノール、トリアセチン、グリセリン、およびプロピレングリコールからなる群より選択される浸透性増強剤、例えばポリイソブチレン、ポリビニルアセテート、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される結合剤、ならびに増粘剤を包含する。
【0059】
薬物の局所的吸収を増強させる化学的方法は当技術分野では周知である。例えば、浸透性増強特性を有する化合物には、ラウリル硫酸ナトリウム(Dugard, P.H.およびSheuplein, R.J.、「Effects of Ionic Surfactants on the Permeability of Human Epidermis: An Electrometric Study」、J. Invest. Dermatol., 60巻、263-69頁、1973)、ラウリルアミンオキシド(Johnsonら、米国特許第4,411,893号)、アゾン(azone)(Rajadhyaksha、米国特許4,405,616号および同第3,989,816号)、ならびにデシルメチルスルフォキシド(Sekura, D.L.およびScala, J.、「The Percutaneous Absorption of Alkylmethyl Sulfides」、Pharmacology of the Skin, Advances In Biolocy of Skin, (Appleton-Century Craft) 12巻、257-69頁、1972)が含まれる。両性分子のヘッドグループの極性を増加させると、浸透性増強特性が増加するが、それらの皮膚刺激特性の増加は抑えられることが観察された(Cooper, E.R.およびBerner, B.、「Interaction of Surfactants with Epidermal Tissues: Physiochemical Aspects」、Surfactant Science Series、16巻、Reiger, M.M.編(Marcel Dekker Inc.)195-210頁、1987) 。
【0060】
第二のクラスの化学的増強剤は一般的に、共溶媒と呼ばれる。これらの材料は、比較的容易に局所吸収され、多様なメカニズムによって、いくつかの薬物に関して浸透を増強させる。エタノール(Galeら、米国特許第4,615,699号、およびCampbellら、米国特許第4,460,372号および同第4,379,454号)、ジメチルスルフォキシド(米国特許第3,740,420号、同第3,743,727号、および同第4,575,515号)、ならびにグリセリン誘導体(米国特許第4,322,433号)は、様々な化合物の吸収を増加させることができることが示されている化合物のいくつかの例である。
【0061】
本発明の薬学的組成物はまた、患者の気道の標的領域にエアロゾル化した製剤を投与することを目的としている。
【0062】
薬物製剤のエアロゾル化バーストを送達させるための装置および方法はUS 5,906,202に開示されている。製剤は、好ましくは溶液、例えば水溶液、エタノール溶液、水/エタノール溶液、生理食塩水、コロイド懸濁液および微結晶懸濁液である。例えば、エアロゾル化粒子は上記活性成分および担体(例えば、薬学的に活性な呼吸器薬および担体)を含み、製剤がノズルを通して送られる時に形成される。ノズルは好ましくは可撓性多孔性膜の形態である。粒子は十分小さいサイズを有し、そのため、粒子は形成されると、十分な時間、空気中に浮遊し続け、患者はその粒子を肺内に吸入することができる。本発明はUS 5,556,611で記述されているシステムを含む:
- 加圧容器内の液ガスシステム(液化ガスが推進ガス(例えば、低沸点FCHCまたはプロパン、ブタン)として使用される)、
- 懸濁エアロゾル(活性物質粒子が液体推進相中、固体形態で懸濁される)、
- 加圧ガスシステム(窒素、二酸化炭素、一酸化二窒素、空気などの圧縮ガスが使用される)。このように、本発明によれば、薬学的調製物は、活性物質が適した非毒性媒質中に溶解または分散され、得られた溶液または分散物が噴霧されエアロゾルとされ、すなわち、担体ガス中に非常に細かく分配されるように製造される。これは、例えば、エアロゾル推進ガスパック、ポンプエアロゾルまたは、特に正確な個々の用量を可能とする液体噴霧および固体噴霧のためにそれ自体公知の他の装置の形態で、技術的に可能である。そのため、本発明はまた、上記で規定した化合物およびそのような製剤を含み、好ましくは定量バルブを備えたエアロゾル装置に関する。
【0063】
本発明の薬学的組成物はまた、鼻内投与を目的とすることができる。
【0064】
この点について、鼻粘膜表面に化合物を投与するための薬学的に許容される担体は、当業者には容易に認識されると思われる。これらの担体は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition、1980、Ed. By Arther Osolに記述されている。この開示内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【0065】
適した担体の選択は、企図する特別な投与型に依存する。上気道を介して投与するためには、組成物は、液滴またはスプレーとして鼻内注入するために、緩衝化または非緩衝化された溶液、例えば水または等張生理食塩水に、または懸濁液として製剤化することができる。好ましくは、そのような溶液または懸濁液は、鼻汁に対し等張であり、大体同じpH、例えば約pH4.0〜約pH7.4、またはpH6.0〜pH7.0である。緩衝液は生理学的に適合していなければならず、単純に例えば、リン酸緩衝液が挙げられる。例えば、代表的な鼻充血除去薬が、約6.2のpHに緩衝化されることが記述されている(Remington’s、Id.1445ページ)。当然、当業者であれば、鼻内投与および/または上気道投与のための無害な水性担体のための適した生理食塩水の内容およびpHを容易に決定することができる。
【0066】
一般の鼻内担体としては、粘度が例えば、約10〜約3000cps、または約2500〜6500cps、またはそれ以上の鼻ゲル、クリーム、ペーストまたは軟膏が挙げられ、これらを使用して、鼻粘膜表面とより持続した接触を提供してもよい。そのような担体粘性製剤は、単純に例えば、アルキルセルロースおよび/または当業者に周知の高粘度の他の生体適合性担体に基づいてもよい(例えば、Remington’s、上記を参照のこと)。好ましいアルキルセルロースは、例えば、約5〜約1000またはそれ以上mg/100ml担体の濃度のメチルセルロースである。メチルセルロースのより好ましい濃度は、単純に例えば、約25〜約mg/100ml担体である。
【0067】
他の成分、例えば当技術分野で公知の保存薬、着色剤、潤滑性または粘性鉱物または植物油、香料、天然もしくは合成植物抽出物、例えば芳香油、ならびに湿潤剤および粘性増強剤、例えば、グリセロールもまた含有させることができ、粘度、水分保持、ならびに好ましい質感および臭いを製剤に対し提供することができる。本発明による溶液また懸濁液の鼻内投与では、液滴、小滴およびスプレーの発生のために様々な装置を当技術分野で使用することができる。
【0068】
液滴またはスプレーとして送達するための溶液または懸濁液を含む、ドロッパーまたは噴霧装置を有する予め計量した単位用量ディスペンサは、1つまたは複数の用量の投与すべき薬剤を含むように調製され、これは本発明の別の目的である。本発明はまた、適当な量の水を添加することにより溶液または懸濁液を調製する準備のできた、1つまたは複数の単位脱水用量の化合物を、任意の所要の塩および/または緩衝剤、保存薬、着色剤などと共に有するキットを含む。
【0069】
本発明の別の局面は、薬剤を製造するための前記化合物の使用に関する。言い換えれば、本発明は、有効量の上記で規定した化合物を治療の必要な哺乳類に投与する段階を含む、未制御c-kit伝達に関連する疾患を治療するための方法を含む。本発明はまた、有効量の上記で規定した化合物を治療の必要な哺乳類に投与する段階を含む、bcr-ablおよび/またはFlt-3に関連する疾患を治療する方法に関する。
【0070】
より特別には、本発明は、有効量の上記で規定した化合物を治療の必要な哺乳類に投与する段階を含む、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、骨粗鬆症、癌、例えば、白血病およびGIST、腫瘍血管新生、炎症性疾患、炎症性大腸炎(IBD)、間質性膀胱炎、肥満細胞症、感染症、代謝異常、線維症、糖尿病およびCNS疾患から選択される疾患を治療するための方法を目的とする。
【0071】
上記化合物は下記を含むが、それらに限定されない未制御c-kit伝達に関連する疾患を治療するための薬剤を製造するのに有益である:
- 腫瘍性疾患、例えば肥満細胞症、イヌ肥満細胞腫、充実性腫瘍、ヒト消化管間質腫瘍(「GIST」)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、結腸直腸癌、胃癌、消化管間質腫瘍、精巣癌、グリア芽腫、充実性腫瘍および星状細胞腫、
- 腫瘍血管新生、
- 代謝異常、例えば糖尿病およびその慢性合併症;肥満症;II型糖尿病;高脂血症および異常脂質血症;アテローム性動脈硬化症;高血圧;および心疾患、
- アレルギー性疾患、例えば喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎、アナフィラキシー症候群、じんま疹、血管浮腫、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、結節性紅斑、多形性紅斑、皮膚壊死性小静脈炎cutaneous necrotizing venulitis)および昆虫刺傷皮膚炎症および吸血寄生虫感染症、
- 間質性膀胱炎、
- 骨粗鬆症、
- 炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、結膜炎、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症、痛風性関節炎および他の関節炎状態ならびに炎症性筋障害;
- 自己免疫疾患、例えば、多発性硬化症、乾癬、腸炎症疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、関節リウマチおよび多発性関節炎、限局性および全身性強皮症、全身性紅斑狼瘡、円板状エリテマトーデス、皮膚狼瘡、皮膚筋炎、多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己免疫性腸疾患、ならびに増殖性糸球体腎炎、
- 腎臓、膵臓、肝臓、心臓、肺および骨髄を含む任意の臓器移植における移植片対宿主疾患または移植片拒絶、
- 本発明に含まれる他の自己免疫疾患、活動性慢性肝炎および慢性疲労症候群、
- 表皮下水疱疾患、例えば天疱瘡、
- 脈管炎、
- HIV感染、
- マラリア原虫感染、
- メラニン細胞機能不全関連疾患、例えば、メラニン細胞機能不全による色素沈着症、および黒子、日光黒子および老年性黒子、Dubreuilh黒色症、あざ、ならびに悪性メラノーマが含まれる。この点については、本発明は、ヒトの皮膚を白くするための薬剤または化粧用組成物を製造するための上記で規定した化合物の使用を含む、
- CNS疾患、例えば精神疾患、片頭痛、疼痛、記憶障害および神経細胞縮退。より特別には、本発明による方法は下記疾患を治療するのに有益である:気分変調障害、循環病、双極性うつ病、重篤なまたは「メランコリー」うつ病、非定型うつ病、難治性鬱病、季節性情動障害、拒食症、過食症、月経前症候群、閉経後症候群、精神遅延および集中力の喪失などの他の症候群、悲観的不安、動揺、自己非難、性欲減退を含むうつ病、急性疼痛、術後疼痛、慢性疼痛、侵害受容性疼痛、癌疼痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛症候群を含む疼痛、過呼吸および心不整脈と関連する不安神経症、恐怖性障害、強迫障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害を含む不安症、精神病、妄想性障害、転換性障害、性的恐怖症、躁病、せん妄を含むパニック発作などの精神科救急、解離性健忘、解離性遁走および解離性同一性障害、離人症、緊張病、発作を含む解離性エピソード、自殺行動、自己無視、凶暴または攻撃的な行動、外傷、境界性人格、および急性精神症を含む重篤な精神科救急、妄想型統合失調症、解体型統合失調症、緊張型統合失調症、および未分化統合失調症を含む統合失調症、
- アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、プリオン病、運動ニューロン疾患(MND)、および筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含む神経変性疾患、
- 薬物嗜癖、薬物乱用、薬物習慣性、薬物依存、禁断症候群および過剰摂取を含むがこれらに限定されない、本明細書で言及されているような物質使用障害、
- 脳虚血、
- 線維症、
- デュシェンヌ型筋ジストロフィー、
- 線維形成異常症、
- ACNE、
- 男性用避妊薬として。
【0072】
肥満細胞症に関しては、本発明は、下記のように分類することができる異なるカテゴリを治療するための、上記規定した化合物の使用を企図する。
【0073】
カテゴリIは、2つのサブカテゴリー(IAおよびIB)から構成される。カテゴリIAはマスト細胞浸潤が完全に皮膚に限局化されている疾患により形成される。このカテゴリは最も頻繁な形態の疾患を表し、下記が含まれる:(i)色素性じんま疹、特に子供で見られる最も一般的な形態の皮膚肥満細胞症、(ii)びまん性皮膚肥満細胞症、(iii)孤立性肥満細胞腫およびiv)水疱性、紅皮性および毛細血管拡張性肥満細胞症のようないくつかの稀なサブタイプ。これらの形態は、優れた予後により特徴づけられ、子供では自然寛解し、大人では無痛期間を伴う。この形態の疾患の長期生存率は、正常な群の生存率に概して匹敵し、他の形態の肥満細胞腫への変換はまれである。カテゴリIBは、皮膚の病変を伴う、または伴わない無痛全身疾患(SM)により表される。これらの形態は子供よりも大人においてずっとより一般的である。病気の経過はしばしば無痛であるが、時に、侵攻性または悪性肥満細胞症の徴候が生じることがあり、進行性の臓器機能不全に至る。
【0074】
カテゴリIIは関連血液疾患、例えば骨髄増殖性もしくは骨髄異形性症候群、または急性白血病を伴う肥満細胞症を含む。これらの悪性肥満細胞症には普通皮膚は関係しない。疾患の進行は一般に、予後を調節する関連血液疾患の型に依存する。
【0075】
カテゴリIIIは、異常なマスト細胞による複数の臓器の広範な浸潤が一般的な侵攻性全身性肥満細胞症により表される。この種の侵攻性臨床経過を進む患者では、骨髄増殖性疾患を示唆する末梢血特徴がより顕著である。疾患の進行は、急性白血病と同様に非常に迅速であることがあり、患者の中にはより長い生存期間を示すものもいる。
【0076】
最後に、肥満細胞症のカテゴリIVは、循環マスト細胞および10%を超える白血球を示す前駆マスト細胞の存在に特徴づけられるマスト細胞白血病を含む。この内容は、おそらく、最も稀な型のヒト白血病を示し、急速に進行する異型悪性肥満細胞症と同様に予後が非常に悪い。マスト細胞白血病は、新たに、または色素性じんま疹もしくは全身性肥満細胞症の末期として発症することがある。
【0077】
本発明は、再発性細菌感染、細菌性膀胱炎などの無症候期間後の再起感染の治療のために記述した方法を企図する。より特定的には、本発明は、大腸菌、肺炎桿菌、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、シトロバクター・フロイジ(Citrobactor freudii)およびネズミチフス菌を含むグラム陰性腸内細菌などのFimH発現細菌感染を治療するために、実施することができる。細菌感染を治療するためのこの方法では、バシトラシン、セファロスポリン、ペニシリン、アミノグリコシド、テトラサイクリン、ストレプトマイシンおよびエリスロマイシンなどのマクロライド抗生物質;フルオロキノロン、アクチノマイシン、スルホンアミドおよびトリメトプリムから選択される少なくとも1つの抗生物質の個別、逐次および同時投与が重要である。
【0078】
1つの好ましい態様では、本発明は、本明細書で規定した化合物を、治療の必要なヒトまたは哺乳類、特にイヌおよびネコに投与する段階を含む、腫瘍性疾患、例えば肥満細胞症、イヌ肥満細胞腫、充実性腫瘍、ヒト消化管間質腫瘍(「GIST」)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、結腸直腸癌、胃癌、消化管間質腫瘍、精巣癌、グリア芽腫、および星状細胞腫を治療するための方法に関する。
【0079】
1つの別の好ましい態様では、本発明は、本明細書で規定した化合物を、治療の必要なヒトまたは哺乳類、特にイヌおよびネコに投与する段階を含む、アレルギー性疾患、例えば喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎、アナフィラキシー症候群、じんま疹、血管浮腫、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、結節性紅斑、多形性紅斑、皮膚壊死性小静脈炎および昆虫刺傷皮膚炎症および吸血寄生虫感染症を治療するための方法に関する。
【0080】
本発明のさらに別の好ましい態様では、本発明は、本明細書で規定した化合物を、治療の必要なヒトに投与する段階を含む、炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、結膜炎、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症、痛風性関節炎および他の関節炎状態を治療するための方法に関する。
【0081】
本発明のさらに別の好ましい態様では、本発明は、本明細書で規定した化合物を、治療の必要なヒトに投与する段階を含む、自己免疫疾患、例えば、多発性硬化症、乾癬、腸炎症疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、関節リウマチおよび多発性関節炎、限局性および全身性強皮症、全身性紅斑狼瘡、円板状エリテマトーデス、皮膚狼瘡、皮膚筋炎、多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己免疫性腸疾患、ならびに増殖性糸球体腎炎を治療するための方法に関する。
【0082】
本発明のさらに別の好ましい態様では、本発明は、本明細書で規定した化合物を、治療の必要なヒトに投与する段階を含む、腎臓、膵臓、肝臓、心臓、肺および骨髄を含む任意の臓器移植における移植片対宿主疾患または移植片拒絶を治療するための方法に関する。
【0083】
実施例:インビトロTK阻害アッセイ法
手順
C-Kit WTおよび変異C-Kit(JMおよびキナーゼドメイン816)アッセイ法
増殖アッセイ法
細胞をPBS中で2度洗浄し、その後、96-ウエルプレートの1プレートあたり5×104細胞で、3つ組で蒔き、造血成長因子(HGF)を用いて、または用いずに刺激した。2日培養した後、37Bq(1.78Tbq/mmol)の[3H]チミジン(Amersham Life Science、UK)を6時間添加した。細胞を収穫し、ガラスファイバフィルタを通して濾過し、[3H]チミジン取り込みをシンチレーションカウンタで測定した。
【0084】
増殖アッセイ法では、全ての薬物はDMSOに溶解した20mMストック溶液として調製し、-80℃で保存した。各実験前に、PBSで新たに希釈した。DMSOに溶解し薬物を培養開始時に添加した。対応するDMSO希釈物を用いて対照培養を実施した。阻害剤無しでの増殖を100%と考え、結果をパーセンテージで表す。
【0085】
細胞
Ba/F3マウスkitおよびヒトkit、Ba/F3 mkit△27(膜近傍欠失)、およびhkitD816Vは、マウスIL-3依存性Ba/F3 proBリンパ細胞から由来する。FMA3およびP815細胞系は、Kitの内因性変異形態、すなわち、受容体-コドン573〜579のマウス膜近傍コード領域におけるフレーム欠失を発現する肥満細胞腫細胞である。ヒト白血病MC系HMC-1は二重点突然変異(すなわち、突然変異JM-V560Gおよびキナーゼドメイン突然変異kitD816V)を発現し、一方HMC1サブクローンα155は突然変異JM-V560Gのみを発現する。
【0086】
免疫沈降アッセイ法およびウエスタンブロット分析
各アッセイ法に対し、5.106 Ba/F3細胞および様々なc-kit突然変異を有するBa/F3-由来細胞を溶解させ、細胞を250ng/mlのrmKLで刺激することを除き、記述されているように(Besluら、1996)免疫沈降させた。細胞可溶化物を、抗マウスKIT(Rottapelら、1991)または抗ヒトKIT(Santa Cruz)のいずれかを有するKIT細胞質ドメインに対し誘導されたウサギ免疫血清で免疫沈降させた。ウエスタンブロットを、4G10抗-ホスホチロシン抗体(UBI)または適当なウサギ免疫血清抗KITまたは異なる抗体(抗体段落で記述)と共にハイブリダイズさせた。その後、膜をHRP-コンジュゲートヤギ抗マウスIgG抗体またはHRP-コンジュゲートヤギ抗ウサギIgG抗体(Immunotech)のいずれかとインキュベートし、その後、ECL試薬(Amersham)とインキュベートすることにより対象の蛋白質を可視化させた。
【0087】
実験結果
上記プロトコルを使用した、本発明による様々な化合物に対する実験結果を表1に示す。
【0088】
(表1)c-Kit WT、c-Kit JM△27およびc-Kit D816Vに対する様々な化合物のインビトロ阻害


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式Iの化合物:

式中、置換基R1〜R7およびXは下記で規定する通りである:
R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して下記から選択される:水素、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、1〜10の炭素原子を含みハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、およびCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは、1〜10の炭素原子を含み少なくとも1つのヘテロ原子、特にハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;
R5は下記のうちの1つである:
(i)水素、または
(ii)1〜10の炭素原子を含み、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である、または
(iii)CO-R8またはCOOR8またはCONHR8またはSO2R8、ここで、R8は下記であってもよい:
- 1〜10の炭素原子を含み、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である、または
- フェニルまたは任意の1つの環位でハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)などの1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを有するその置換変形体などのアリール基、1〜10の炭素原子を含みハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよいアルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、特にハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である、または
- 任意の1つの環位で1つまたは複数のハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)などの置換基の任意の組み合わせをさらに有してもよい、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基などのヘテロアリール基、1〜10の炭素原子を含みハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子により置換されてもよいアルキル基、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにトリフルオロメチル、C1〜6アルキルオキシ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、特にハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;
R6およびR7はそれぞれ独立して下記から選択される:
(i)水素、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、または
(ii)1〜10の炭素原子を含み、ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素などの1つもしくは複数のヘテロ原子(後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である)により置換されてもよい直鎖、分枝またはシクロアルキル基として規定されるアルキル1基;ならびにトリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル;ならびにCO-R、COO-R、CONH-R、SO2-RおよびSO2NH-R、ここでRは1〜10の炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子、特にハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される)、酸素および窒素により置換されてもよい直鎖または分枝アルキル基であり、後者は任意でペンダント塩基性窒素官能基形態である;ならびにペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキルまたはアリールまたはヘテロアリール基、または
(iii)フェニル、または任意の1つの環位で例えば下記の1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせを有するその置換変形体として規定されるアリール1基:
- ハロゲン(I、F、ClまたはBrから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である;
- NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1、アリールまたはヘテロアリーに対応する、または
(iv)任意の1つの環位で例えば下記の1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有してもよい、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリル、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、ベンズイミダゾール、キノリニル基として規定されるヘテロアリール1基:
- ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される);
- アルキル1基;
- ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である;
- NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1に対応する、または
(v)O-アリール1、またはNH-アリール1、またはO-ヘテロアリール1、またはNH-ヘテロアリール1基、
(vi)トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である、または
(vi)NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1、アリールまたはヘテロアリールに対応する;
Xは下記である:
- NR9R10、ここでR9および/またはR10は水素または下記である:
(i)アルキル1基、CF3または
(ii)ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1またはシクロアルキル基、または
(iii)CO-R、COO-R、CON-RR’またはSO2-R、ここで、RおよびR’はペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよい水素、アルキル1、アリール1またはヘテロアリール1である;または
- CO-NR9R10、ここでR9および/またはR10は水素または下記である:
(i)アルキル1基、CF3または
(ii)ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1、ヘテロアリール1またはシクロアルキル基;または、
- アルキル1
【請求項2】
下記式I-2の、請求項1記載の化合物:

式中、R5=Hであり、YおよびZが水素、ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアリール1またはテロアリール1基を示し、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項3】
下記式IIの、請求項1記載の化合物:

式中、YがO、Sから選択され、ZがH、NRaRb、アルキル1、アリール1、O-アルキル1、またはO-アリール1に対応し、ここで、RaおよびRbはHまたはペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアルキル1もしくはアリール1もしくはヘテロアリール1から独立して選択され、およびR1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項4】
下記式II-1の、請求項3記載の化合物:

式中、R5=Hであり、Y=OまたはSであり、RaおよびRbがHまたは、ペンダント塩基性窒素官能基により置換されてもよいアルキル1またはアリール1またはヘテロアリール1から独立して選択され、およびR1、R2、R3、R4、R6およびR7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項5】
下記式II-2の、請求項4記載の化合物:

式中、Aがアリール1またはヘテロアリール1であり、および
R1、R2、R3、R4、R6、R7、アリール1、ヘテロアリール1が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項6】
下記式II-3の、請求項4記載の化合物:

式中、Rが独立してアルキル1、アリール1またはヘテロアリール1であり、およびR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項7】
下記式II-4の、請求項4記載の化合物:

式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7およびアルキル1が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項8】
下記式I-3の、請求項1記載の化合物:

式中、R5=Hであり、XがNHSO2R基であり、Rが独立してアルキル1、アリール1またはヘテロアリール1であり、およびアルキル1、アリール1、ヘテロアリール1、R1、R2、R3、R4、R6およびR7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項9】
下記式IIIの、請求項1記載の化合物:

式中、YがNRaRb、NHNRaRb、アルキル1、アリール1、Raから選択され、ここでRaおよびRbはH、またはペンダント塩基性窒素官能基に置換されてもよいアルキル1またはアリール1またはヘテロアリール1から独立して選択され、ここでR1、R2、R3、R4、R6およびR7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項10】
下記式IVの、請求項1記載の化合物:

式中、アルキル1、R1、R2、R3、R4、R6およびR7が請求項1で規定した意味を有する。
【請求項11】
下記から選択される請求項1記載の化合物:
4-{[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニルアミノ]-メチル}-安息香酸メチルエステル;
4-メチル-N1-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン;
4-メチル-N1-(5-フェニル-オキサゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン;
4-メチル-N1-(5-フェニル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン;
N1-ベンゾオキサゾール-2-イル-4-メチル-N3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イル)-ベンゼン-1,3-ジアミン;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
2-シアノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
2-エトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
3-メトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-プロピオンアミド;
1-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-p-トリル-尿素;
1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素;
1-(4-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素;
1-(2-フルオロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素;
1-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素;
1-(4-クロロ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-尿素;
1-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-尿素;
1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素;
1-(4-シアノ-フェニル)-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素;
(2-{2-メチル-5-[3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ウレイド]-フェニルアミノ}-オキサゾール-5-イル)-酢酸エチルエステル;
1-ベンジル-3-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-チオ尿素;
4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
3-ジメチルアミノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
3-ブロモ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
4-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
N-[4-フルオロ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
1H-インドール-6-カルボン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド;
3-イソプロポキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-2-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
3,5-ジメトキシ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[4-クロロ-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-テレフタルアミド;
5-メチル-イソキサゾール-4-カルボン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド;
4-シアノ-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-イソニコチンアミド
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド;
[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル;
(5-イソブトキシカルボニルアミノ-2-メチル-フェニル)-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イル)-カルバミン酸イソブチルエステル;
[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-カルバミン酸イソブチルエステル;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-m-トリル-アセトアミド;
2-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-フェニル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
2-(3-ブロモ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-2-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
3-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-プロピオンアミド;
2-(4-フルオロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
N-{3-[5-(4-シアノ-フェニル)-オキサゾール-2-イルアミノ]-4-メチル-フェニル}-2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-アセトアミド;
4-メチル-ペンタン酸[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アミド;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-ピペラジン-1-イル-アセトアミド;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-ピペラジン-1-イル-プロピオンアミド;
2-(2,6-ジクロロ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-3-ピロリジン-1-イル-プロピオンアミド;
N-[4-メトキシ-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-アセトアミド;
2-(4-メトキシ-フェニル)-N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド;
N-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-C-フェニル-メタンスルホンアミド;
N-(4-シアノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
N-(3-ジメチルアミノ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
N-(2-ジメチルアミノ-エチル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
N-(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
N-(3-クロロ-フェニル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-3-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
N-ベンジル-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
N-(4-メトキシル-ベンジル)-4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-モルホリン-4-イル-メタノン;
[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-ピペラジン-1-イル-メタノン;
N-(4-フルオロ-フェニル)-2-[4-メチル-3-(5-ピリジン-4-イル-オキサゾール-2-イルアミノ)-フェニル]-アセトアミド。
【請求項12】
R6が水素であり、およびR7がピリジルであり、これらが任意の1つの環位で例えば下記のうちの1つまたは複数の置換基の任意の組み合わせをさらに有してもよい、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物:
- ハロゲン(F、Cl、BrまたはIから選択される);
- アルキル1基;
- アリール1基;
- トリフルオロメチル、O-アルキル1、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、ヒドロキシ、NH-アルキル1、N(アルキル1)(アルキル1)、およびアミノ、後者の窒素置換基は任意で塩基性窒素官能基形態である;
- NHCO-RまたはNHCOO-RまたはNHCONH-RまたはNHSO2-RまたはNHSO2NH-RまたはCO-RまたはCOO-RまたはCONH-RまたはSO2-RまたはSO2NH-R、ここでRは水素、アルキル1またはアリール1基に対応する。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項14】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項13記載の薬学的組成物。
【請求項15】
錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、および懸濁液として製剤化される、請求項14記載の薬学的組成物。
【請求項16】
請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物を含む、局所投与のための化粧用組成物または薬学的組成物。
【請求項17】
薬剤を製造するための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項18】
腫瘍性疾患、例えば肥満細胞症、イヌ肥満細胞腫、充実性腫瘍、ヒト消化管間質腫瘍(「GIST」)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、骨髄腫414、結腸直腸癌、胃癌、膀胱消化管間質腫瘍、精巣癌、グリア芽腫、星状細胞腫、膀胱癌および気道癌を治療するための薬剤を製造するための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項19】
アレルギー性疾患、例えば喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎、アナフィラキシー症候群、じんま疹、血管浮腫、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、結節性紅斑、多形性紅斑、皮膚壊死性小静脈炎(cutaneous necrotizing venulitis)および昆虫刺傷皮膚炎症および吸血寄生虫感染症を治療するための薬剤を製造するための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項20】
炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、結膜炎、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症、痛風性関節炎および他の関節炎状態を治療するための薬剤を製造するための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項21】
自己免疫疾患、例えば、多発性硬化症、乾癬、腸炎症疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、関節リウマチおよび多発性関節炎、限局性および全身性強皮症、全身性紅斑狼瘡、円板状エリテマトーデス、皮膚狼瘡、皮膚筋炎、多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己免疫性腸疾患、ならびに増殖性糸球体腎炎を治療するための薬剤を製造するための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項22】
腎臓、膵臓、肝臓、心臓、肺および骨髄を含む任意の臓器移植における移植片対宿主疾患または移植片拒絶を治療するための薬剤を製造するための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2007−509130(P2007−509130A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536215(P2006−536215)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【国際出願番号】PCT/IB2004/003698
【国際公開番号】WO2005/040139
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(504006445)アブ サイエンス (11)
【出願人】(505222624)センター ナショナル ド ラ ルシェルシュ サイエンティフィーク (シーエヌアールエス) (2)
【出願人】(506140435)インスティテュート キュリエ (1)
【Fターム(参考)】