説明

テトラヒドロカルバゾール誘導体およびそれらの薬学的使用

本発明は、ヒト・パピローマウイルスの治療に有用である式(I)の新規な化合物、ならびにそのような化合物の製造方法および使用方法に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト・パピローマウイルスの治療に有用である新規な化合物、ならびにそのような化合物の製造方法および使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒト・パピローマウイルス(HPV)は、多くの症状および疾患に関与する、被膜を持たない小型のDNAウイルスである。例えば、HPVは、非常にさまざまな良性および前悪性の腫瘍を引き起こす。
【0003】
HPVは、直接接触により拡延する。HPVは、皮膚吸収性と粘膜性という2つのカテゴリーに分類できる。皮膚吸収性HPVは、手や足に、尋常疣贅、足底疣贅、糸状疣贅、扁平疣贅などの疣贅(いぼ)を生じさせる。粘膜性HPVタイプは、肛門性器領域および口腔に感染する。現在まで、約100種の異なるHPVタイプが特性付けられている。約40種のHPVタイプが、特に陰部および口腔の粘膜に感染する。
【0004】
粘膜性HPVは、最も多くは性行為により感染し、発生率は単純ヘルペスウイルス感染のほぼ2倍である。HPVは、世界中で最も広く見られる性感染症(STD)の1つであると考えられる。ヒト・パピローマウイルス(HPV)に感染しても、何の症状も顕れない場合もあり、必ずしも目に見える性器疣贅を発症するわけではない。症状が顕れる場合は、通常、そのウイルスに感染した2〜3ヶ月後に発症する。しかし、症状は、感染が起こった3週間後から長年にわたって続くことが知られている。したがって、HPVは、気づかない間に拡延する可能性がある。
【0005】
肛門性器での疾患に関連する25種を超えるHPVタイプは、大まかには、低危険型または高危険型として分類される。HPV-6およびHPV-11などの低危険型HPVは、性器疣贅(尖圭コンジローム)の病因である。HPV-16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59および68などの高危険型HPVでは、通常、目に見える性器疣贅は起こらない。むしろ、高危険型のウイルス型は、DNA試験によって同定できるのである。HPV-16やHPV-18などの高危険型HPVは、Papスクリーニングテストで見つけることができ、前癌性子宮頚細胞変化、子宮頚部形成異常および子宮頚癌と関連している可能性がある。事実、16、18、31、33および35などの高危険型のHPV型は、子宮頚部の前癌性変化および癌性変化と密接に関連している。子宮頚癌の大部分(約90%)は、これらの高危険型の1つを含んでいる。高危険型HPV感染では、感染を処置していない場合、浸潤癌の生涯リスクが5〜10%の範囲になる。
【0006】
高危険型HPVは、子宮頚癌だけでなく、多くの肛門/肛門周囲癌にも関連している。
【0007】
現在の性器疣贅および子宮頚部形成異常の治療としては、冷寒療法のような物理的除去および外科的切除が含まれる。現在、HPV感染に対する有効な抗ウイルス治療は存在しない。
【発明の開示】
【0008】
本発明は、式(I):
【化1】

【0009】
[式中、
Nは、0、1または2であり;
tは、0または1であり;
Xは、-NH-、-O-、-R10-、-OR10-、-R10O-、-R10OR10-、-NR10-、-R10N-、-R10NR10-、-R10S(O)m-または-R10S(O)mR10-であり;
Yは、-C(O)-または-S(O)m-であり;
Rはそれぞれ、同一であるか異なって、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、Ay、-NHR10Ay、Het、-NHHet、-NHR10Het、-OR2、-OAy、-OHet、-R10OR2、-NR2R3、-NR2Ay、-R10NR2R3、-R10NR2Ay、-R10C(O)R2、-C(O)R2、-CO2R2、-R10CO2R2、-C(O)NR2R3、-C(O)Ay、-C(O)NR2Ay、-C(O)Het、-C(O)NHR10Het、-R10C(O)NR2R3、-C(S)NR2R3、-R10C(S)NR2R3、-R10NHC(NH)NR2R3、-C(NH)NR2R3、-R10C(NH)NR2R3、-S(O)2NR2R3、-S(O)2NR2Ay、-R10SO2NHCOR2、-R10SO2NR2R3、-R10SO2R2、-S(O)mR2、-S(O)mAy、シアノ、ニトロまたはアジドからなる群から独立して選択され;
R1はそれぞれ、同一であるか異なって、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、Ay、-NHR10Ay、Het、-NHHet、-NHR10Het、-OR2、-OAy、-OHet、-R10OR2、-NR2R3、-NR2Ay、-R10NR2R3、-R10NR2Ay、-R10C(O)R2、-C(O)R2、-CO2R2、-R10CO2R2、-C(O)NR2R3、-C(O)Ay、-C(O)NR2Ay、-C(O)Het、-C(O)NHR10Het、-R10C(O)NR2R3、-C(S)NR2R3、-R10C(S)NR2R3、-R10NHC(NH)NR2R3、-C(NH)NR2R3、-R10C(NH)NR2R3、-S(O)2NR2R3、-S(O)2NR2Ay、-R10SO2NHCOR2、-R10SO2NR2R3、-R10SO2R2、-S(O)mR2、-S(O)mAy、シアノ、ニトロまたはアジドからなる群から独立して選択され;
mはそれぞれ、独立して、0、1または2であり;
R10はそれぞれ、同一であるか異なって、アルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、シクロアルケニレンおよびアルキニレンから独立して選択され;
pおよびqは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4または5から選択され;
R2およびR3はそれぞれ、同一であるか異なって、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、-R10OH、-R10(OR10)wおよび-R10NR4R5からなる群から独立して選択され;
wは、1〜10であり;
R4およびR5はそれぞれ、同一であるか異なって、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニルおよびアルキニルからなる群から独立して選択され;
Ayは、アリール基を表わし;
Hetは、5員または6員のヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を表わし;
環Aは、アリールまたはヘテロアリールであり;
但し、A環がアリールであり、tが0であり、YがSO2である場合、pは0ではない]
の化合物、ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体を含む。
【0010】
好ましくは、本発明のさらに詳細な記載において、アルキルはC1〜C6アルキルであり、アルコキシはC1〜C6アルコキシであり、ハロアルキルはC1〜C6ハロアルキルであり、アルキレンはC1〜C6アルキレンであり、アルケニレンはC1〜C6アルケニレンである。
【0011】
1つの実施形態では、tは0であり、Yは-C(O)-である。別の実施形態では、tは0であり、Yは-S(O)m-である。
【0012】
1つの実施形態では、tは1であり、Yは-C(O)-であり、Xは-NH-、-O-、-R10-または-OR10-である。別の実施形態では、tは1であり、Yは-S(O)m-であり、Xは-NH-、-O-、-R10-または-OR10-である。
【0013】
1つの実施形態では、好ましくは、nは1である。
【0014】
好ましくは、pは1以上であり、pが1以上である場合、Rは、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される。さらに好ましくは、Rは、ハロゲン、アルキル、ハロアルキルである。さらに好ましくは、Rは、図示のN原子に対してパラで置換されている。さらに好ましくは、Rはハロゲンである。さらに好ましくは、RはBrまたはClである。
【0015】
好ましくは、qは1以上であり、qが1以上である場合、R1は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、Ay、Het、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される。さらに好ましくは、 R1は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2またはシアノから選択される。好ましくは、R2およびR3は、それぞれC1〜C6アルキルである。さらに好ましくは、R1は、ハロゲン、アルキルまたは-OR2から選択される。さらに好ましくは、上記のハロゲンはフルオロまたはクロロであり、上記のアルキルはメチルであり、上記の-OR2はアルコキシである。
【0016】
1つの実施形態では、好ましくは、A環はアリールである。好ましくは、このA環はフェニルである。さらに好ましくは、qは1以上であり、R1は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、Ay、Het、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される。さらに好ましくは、R1は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2またはシアノから選択される。
【0017】
別の実施形態では、A環はヘテロアリールである。好ましくは、このヘテロアリールはピリジルである。好ましくは、qは0または1である。好ましくは、qが1である場合、R1は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、Ay、Het、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される。さらに好ましくは、qが1である場合、R1は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2またはシアノから選択される。
【0018】
別の実施形態では、pは1であり、Rはハロゲンであり、nは1であり、Yは-C(O)-であり、tは0であり、環Aはヘテロアリールであり、qは0である。好ましくは、Rはクロロまたはブロモであり、環Aはピリジルである。
【0019】
1つの実施形態は、以下のものから選択される化合物を含む。
【化2】

【0020】

【0021】
本発明の1つの態様は、以下のうちの1つ以上を含む。
【0022】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシフェニル)尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-[(1S)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フェニルアセトアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロパンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロプ-2-エンアミド;
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジクロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)イソニコチンアミド;
N-フェニル-N'-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)尿素;
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド;および
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンゼンスルホンアミド。
【0023】
好ましくは、別の態様は、以下のうちの1つ以上を含む。
【0024】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロプ-2-エンアミド;
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)イソニコチンアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド;および
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンゼンスルホンアミド。
【0025】
さらに好ましくは、1つの態様は、以下のうちの1つ以上を含む。
【0026】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド;および
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド。
【0027】
本発明の別の実施形態は、
【化3】

【0028】
[式中、R6は、H、アルキル、-OR2、-NR2R3、Ay、Het、-C(O)R2、-CO2R2、-CONR2R3、-S(O)mR2またはオキソであり、そこにおいて、変数は上記で定義したとおりであり;R7は、Hまたはアルキルであり;但し、R6とR7は共にHではない]
、またはその塩、溶媒和物もしくは薬学的に機能性の誘導体を含む。
【0029】
本発明の1つの態様は、本発明の化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を含む。
【0030】
本発明の1つの態様は、活性な治療用物質として使用するための本発明の化合物を含む。
【0031】
本発明の1つの態様は、アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルスにより引き起こされる疾患および症状の治療または予防において使用するための、本発明の化合物を含む。
【0032】
本発明の1つの態様は、HPV感染による症状または障害の治療または予防において使用するための、本発明の化合物を含む。特に、その症状または疾患は、疣贅、性器疣贅、子宮頚部形成異常、再発性呼吸器パピローマ症またはパピローマウイルス感染に関連する癌である。さらに特定すると、その癌は、肛門性器癌、頭頚部癌または皮膚癌である。さらに特定すると、その肛門性器癌は、子宮頚癌、肛門/肛門周囲癌、外陰癌、膣癌または陰茎癌であり;その頭頚部癌は、咽頭口部癌および食道癌であり;その皮膚癌は、基底細胞癌および扁平上皮癌である。
【0033】
また、本発明の別の態様は、アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルスの治療または予防において使用するための医薬の製造における、本発明の化合物の使用も含む。
【0034】
本発明の1つの態様は、HPV感染による症状または障害の治療または予防において使用するための医薬の製造における、本発明の化合物の使用を含む。特に、本発明は、疣贅、性器疣贅、子宮頚部形成異常、再発性呼吸器パピローマ症またはパピローマウイルス感染に関連する癌について有用性を含む。
【0035】
本発明の1つの態様は、本発明による化合物を投与することを含む、アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルスを治療または予防する方法を含む。
【0036】
本発明の1つの態様は、本発明による化合物を投与することを含む、HPV感染による症状または障害を治療または予防する方法を含む。特に、その症状または障害は、疣贅、性器疣贅、子宮頚部形成異常、再発性呼吸器パピローマ症またはパピローマウイルス感染に関連する癌である。
【0037】
本明細書中で記されているように、pおよびqは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4または5として定義される。特に、当業者であれば理解されるように、pおよび/またはqの値は、図示の環の置換可能な位置を超えてはならない。
【0038】
好ましい実施形態の詳細な説明
用語は、それらが承認されている意味の範囲内で用いられる。以下の定義は、定義されている用語を明らかにしようとするものであり、限定するものではない。
【0039】
本明細書中で用いられる「アルキル」という用語は、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝鎖状の炭化水素を言い、これは場合により置換されていてもよく、本発明の範囲には多重置換が含まれる。本明細書中で用いられる「アルキル」の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、n-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、n-ペンチルおよびそれらの置換形態が含まれる。
【0040】
本明細書全体をとおして用いられている、原子(例えば炭素原子)の好ましい個数は、例えば「Cx〜Cyアルキル」という語句で表わされ、これは、特定の個数の炭素原子を含む本明細書中で定義されるようなアルキル基について言う。同様の命名法が、他の好ましい用語および範囲にも適用される。
【0041】
本明細書中で用いられる「アルケニル」という用語は、1個以上の炭素−炭素二重結合を含む直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素を言い、これは場合により置換されていてもよく、本発明の範囲には多重置換が含まれる。例としては、限定するものではないが、ビニル、アリルなど、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0042】
本明細書中で用いられる「アルキニル」という用語は、1個以上の炭素−炭素三重結合を含む直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素を言い、これは場合により置換されていてもよく、本発明の範囲には多重置換が含まれる。例としては、限定するものではないが、エチニルなど、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0043】
本明細書中で用いられる「アルキレン」という用語は、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素基を言う。本明細書中で定義されるアルキレン基は、場合によっては置換されていてもよく、本発明の範囲には多重置換が含まれる。本明細書中で用いられる「アルキレン」の例としては、限定するものではないが、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0044】
本明細書中で用いられる「アルケニレン」という用語は、好ましくは1〜10個の炭素原子を有し、1つ以上の炭素−炭素二重結合を含む直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素基を言い、これは場合により置換されていてもよく、本発明の範囲には多重置換が含まれる。例としては、限定するものではないが、ビニレン、アリレンまたは2-プロペニレンなど、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0045】
本明細書中で用いられる「アルキニレン」という用語は、好ましくは1〜10個の炭素原子を有し、1つ以上の炭素−炭素三重結合を含む直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素基を言い、これは場合により置換されていてもよく、本発明の範囲には多重置換が含まれる。例としては、限定するものではないが、エチニレンなど、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0046】
本明細書中で用いられる「シクロアルキル」という用語は、場合により置換されている非芳香族環状炭化水素環を言い、これは場合により、それを介してシクロアルキルが結合し得るアルキレンリンカーを含み、本発明の範囲には多重置換が含まれる。代表的な「シクロアルキル」基としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ならびにそれらの置換形態が含まれる。本明細書中で用いられる「シクロアルキル」という用語は、場合により置換されている縮合多環式炭化水素飽和環および芳香族環系、すなわち、最大数より少ない非累積二重結合を有する多環式炭化水素を含み、そこにおいて、例えば、飽和炭化水素環(例えばシクロペンチル環)が芳香族環(本明細書で「アリール」という、例えばベンゼン環)と縮合して、例えばインダンなどの基を形成している。
【0047】
本明細書中で用いられる「シクロアルケニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を含む、場合により置換されている非芳香族環状炭化水素環を言い、これは、場合により、シクロアルケニルが結合し得るアルキレンリンカーを含み、本発明の範囲には多重置換が含まれる。代表的な「シクロアルケニル」基としては、限定するものではないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0048】
本明細書中で用いられる「シクロアルキレン」という用語は、場合により置換されている二価の非芳香族環状炭化水素環を言い、本発明の範囲には多重置換が含まれる。代表的な「シクロアルキレン」基としては、限定するものではないが、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0049】
本明細書中で用いられる「シクロアルケニレン」という用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を含む、場合により置換されている二価の非芳香族環状炭化水素環を言い、本発明の範囲には多重置換が含まれる。代表的な「シクロアルケニレン」基としては、限定するものではないが、シクロプロペニレン、シクロブテニレン、シクロペンテニレン、シクロヘキセニレン、シクロヘプテニレン、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0050】
本明細書中で用いられる「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、一以上の不飽和度を含み、また1個以上のヘテロ原子を含んでいる、場合により置換されている単環式または多環式の環系を言う。好ましいヘテロ原子としては、N、Oおよび/またはS、ならびにN酸化物、イオウ酸化物および二酸化物が含まれる。好ましくは、この環は、3〜12員であり、完全不飽和であるか、あるいは一以上の不飽和度を有する。本定義には、多重置換が含まれる。そのような環は、場合により、1つ以上の他の「複素環式」の環またはシクロアルキル環に縮合していてもよい。「複素環式」基の例としては、限定するものではないが、テトラヒドロフラン、ピラン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、テトラヒドロチオピランおよびテトラヒドロチオフェンが含まれる。
【0051】
本明細書中で用いられる「アリール」という用語は、場合により置換されているベンゼン環または場合により置換されている縮合ベンゼン環系、例えばアントラセン、フェナントレンまたはナフタレン環系を言う。本定義には、多重置換が含まれる。「アリール」基の例としては、限定するものではないが、フェニル、2-ナフチル、1-ナフチル、ならびにそれらの置換誘導体が含まれる。
【0052】
本明細書中で用いられる「ヘテロアリール」という用語は、場合により置換されている単環式の5〜7員芳香族環またはそのような芳香族環を2つ含む場合により置換されている縮合二環式芳香族環系を言う。これらのヘテロアリール環は、1個以上の窒素原子、イオウ原子および/または酸素原子を含み、N酸化物、イオウ酸化物および二酸化物は可能性のあるヘテロ原子置換物である。本定義には、多重置換が含まれる。本明細書中で用いられる「ヘテロアリール」基の例としては、限定すべきものではないが、限定すべきものではないが、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、ベンズイミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ならびにそれらの置換形態が含まれる。
【0053】
本明細書中で用いられる「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を言う。
【0054】
本明細書中で用いられる「ハロアルキル」という用語は、少なくとも1個のハロゲンで置換されている、本明細書中で定義されるようなアルキル基を言う。本発明において有用な分枝鎖状または直鎖状の「ハロアルキル」基の例としては、限定するものではないが、独立して1つ以上のハロゲンで置換されている(例えばフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチルおよびt-ブチルが含まれる。「ハロアルキル」という用語は、そのような置換基をパーフルオロアルキル基などとして含むものと解釈すべきである。
【0055】
本明細書中で用いられる「アルコキシ」という用語は、基-ORaを言い、この式中、Raは上記で定義されるようなアルキルである。
【0056】
本明細書中で用いられる「アルコキシカルボニル」という用語は、
【化4】

【0057】
などの基を言い、この式中、Raは本明細書中で定義されるようなアルキル基を表わす。
【0058】
本明細書中で用いられる「アリールオキシカルボニル」という用語は、
【化5】

【0059】
などの基を言い、この式中、Ayは本明細書中で定義されるようなアリール基を表わす。
【0060】
本明細書中で用いられる「ヘテロアリールオキシカルボニル」という用語は、
【化6】

【0061】
などの基を言い、この式中、Hetは本明細書中で定義されるようなヘテロアリール基を表わす。
【0062】
本明細書中で用いられる「ニトロ」という用語は、基-NO2を言う。
【0063】
本明細書中で用いられる「シアノ」という用語は、基-CNを言う。
【0064】
本明細書中で用いられる「アジド」という用語は、基-N3を言う。
【0065】
本明細書中で用いられる「アシル」という用語は、基RbC(O)-を言い、この式中、Rbはそれぞれ本明細書中で定義されるようなアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルである。
【0066】
本明細書中で用いられる「オキソ」という用語は、基=Oを言う。
【0067】
また、本明細書全体をとおして用いられる「場合により置換されている」という表現またはその変形表現は、場合により1つ以上の置換基によって置換されていることを表わし、多重置換を含む。この表現は、本明細書中で記載および図示されている置換基が重複してもよいものと解釈すべきではない。代表的な場合により用いられる置換基としては、アシル; アルキル;アルケニル;アルキニル;アルキルスルホニル;アルコキシ;アルコキシカルボニル;シアノ;ハロゲン;ハロアルキル;ヒドロキシ;ニトロ;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいアリール;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいヘテロアリール;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいアリールスルホニル;場合によりアシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいヘテロアリールスルホニル;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいアリールオキシ;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいヘテロアリールオキシ;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいアリールオキシカルボニル;アシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロでさらに置換されていてもよいヘテロアリールオキシカルボニル;または-N(R*)2が含まれ、この式中、存在するR*はそれぞれ、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルキルスルホニル、アリールスルホニルまたはヘテロアリールスルホニルから選択され、存在するそのようなアリールまたはヘテロアリールはそれぞれ、1つ以上のアシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシまたはニトロで置換されていてもよいか、あるいは、2つのR*が一緒になって、場合によりさらなるヘテロ原子を有し、場合により一以上の不飽和度を有し、場合によりさらにアシル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルスルホニル、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシもしくはニトロで置換されている環を形成していてもよい。
【0068】
式(I)の化合物は、2種以上の形態で結晶化でき(多形として知られる特徴)、そのような多形形態(「多形体」)は式(I)の範囲に含まれる。多形は、一般に、温度、圧力またはそれらの両者の変化に応答して起こり得る。また、多形は、結晶過程の多様性によっても生じ得る。多形は、X線回析パターン、溶解度および融点などの当分野で公知の種々の物理的特徴によって区別できる。
【0069】
本明細書に記載されている化合物の中には、1つ以上のキラル中心を含むものがあり、あるいは、複数の立体異性体として存在することができるものがある。本発明の範囲には、立体異性体の混合物、ならびに精製されたエナンチオマーまたはエナンチオマー/ジアステレオマーを豊富に含む混合物が含まれる。また、式(I)で表わされる化合物の個々の異性体、ならびにそれらの完全もしくは部分的に平衡化された混合物もまた、本発明の範囲に含まれる。また、本発明は、上記の式で表わされる化合物の個々の異性体を、1つ以上のキラル中心が反転しているその異性体との混合物としても含む。
【0070】
典型的には(しかし、必ずしもそうでなくてもよいが)、本発明の塩は、薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」という用語に包含される塩とは、本発明の化合物の非毒性の塩を言う。本発明の化合物の塩は、酸付加塩を含むことができる。代表的な塩としては、次のものが含まれる:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、エデト酸カルシウム、カルシン酸塩、炭酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エジシル酸塩(edisylate)、エストル酸塩(estolate)、エシル酸塩(esylate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩(gluceptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン(hydrabamine)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸一カリウム、ムチン酸塩(mucate)、ナプシル酸塩、硝酸塩、N-メチルグルカミン、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、カリウム、サリチル酸塩、ナトリウム、ステアリン酸塩、スバセテート(subacetate)、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート(teoclate)、トシル酸塩、トリエチオダイド(triethiodide)、トリメチルアンモニウム、ならびに吉草酸塩。本発明の化合物の調製では、薬学的に許容されない他の塩も有用となる場合があり、これらは本発明のさらに別の態様を構成するものと考えるべきである。
【0071】
本明細書中で用いられる「溶媒和物」という用語は、溶質(本発明では、式Iの化合物またはその塩もしくは生理学的に機能性の誘導体)と溶媒によって形成される種々の化学量論の複合体をいう。本発明の目的のためのそのような溶媒は、溶質の生物学的活性に干渉しないものとすべきである。好適な溶媒の非限定的な例としては、限定するものではないが、水、メタノール、エタノールおよび酢酸が含まれる。好ましくは、用いられる溶媒は、薬学的に許容される溶媒である。好適な薬学的に許容される溶媒の非限定的な例としては、水、エタノールおよび酢酸が含まれる。最も好ましくは、用いられる溶媒は水である。
【0072】
本明細書で用いられる「生理学的に機能性の誘導体」という用語は、哺乳動物に投与されると本発明の化合物またはそれらの活性代謝産物を(直接的または間接的に)供給することができる、本発明の化合物の薬学的に許容されるいずれかの誘導体を言う。そのような誘導体(例えば、エステルおよびアミド)は、当業者であれば、過度の実験を行わずとも明らかである。Burger’s Medicinal Chemistry And Drug Discovery, 第5版, 第1巻: Principles And Practice(これは、参照により、それが生理学的に機能性の誘導体を教示する程度に本明細書に組み込まれる)の教示を参照すればよい。
【0073】
本明細書で用いられる「有効量」という用語は、例えば研究者または臨床医によって求められている、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的な応答を引き起こす薬物または医薬剤の量を意味する。「治療上有効量」という用語は、そうした量が投与されていない対応する被験者と比較して、疾患、障害もしくは副作用の治療の向上、治癒、予防もしくは改善、あるいは、疾患もしくは障害の進行速度の低下をもたらす任意の量を意味する。また、この用語は、正常な生理学的機能を増強するのに有効な量もその範囲に包含する。治療において用いる場合、治療上有効量の式(I)の化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体は、未加工の化学物質として投与してもよい。さらに、この活性成分は、医薬組成物として提供することも可能である。
【0074】
したがって、本発明は、有効量の式(I)の化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体と、1種以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物をさらに提供する。式(I)の化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体は、本明細書中で記載したようなものである。担体、希釈剤または賦形剤は、製剤の他の成分と適合性であり、かつその医薬組成物のレシピエントにとって有害ではない、という意味において許容されるものでなければならない。
【0075】
本発明の別の態様によれば、式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体と1種以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤との混合物を含む医薬製剤の調製方法も提供される。
【0076】
本発明の化合物の治療上有効量は、多くの要因によって決まる。例えば、レシピエントの種、年齢および体重、治療を必要とする症状そのものおよびその重篤度、製剤の性質、ならびに投与経路は全て、考慮しなければならない要因である。治療上有効量は、最終的には、担当の医師または獣医師の判断に委ねられるべきである。いずれにしても、弱っているヒトを治療する場合の式(I)の化合物の有効量は、一般に、1日当たり0.1〜100mg/kg(レシピエント(哺乳動物)の体重)の範囲とすべきである。さらに一般的には、その有効量は、1日当たり1〜10mg/kg(体重)の範囲とすべきである。つまり、70kgの哺乳動物成体では、1日当たりの実際の量は、通常、70〜700mgである。この量は、1日当たり単回投薬で投与してもよいし、あるいは1日当たり合計1日用量が同じになるように何回か(例えば、2回、3回、4回、5回、またはそれ以上)の分割用量で投与してもよい。その塩、溶媒和物または生理学的に機能性の誘導体の有効量は、式(I)の化合物そのものの有効量の一部として決定できる。本明細書中で述べる他の症状を治療する場合、同様の投薬量を適当とすべきである。
【0077】
医薬製剤は、単位用量当たり所定量の活性成分を含む単位剤形で提供することができる。そのような単位は、非限定的な一例として、治療しようとする症状、投与経路、ならびに患者の年齢、体重および病態に応じて、0.5mg〜1gの式(I)の化合物を含むことができる。好ましい単位剤形製剤は、活性化合物を、本明細書において上記で述べたような1日用量もしくは分割用量またはそれらの適当な一部を含むものである。そのような医薬製剤は、製薬の分野で周知の方法のいずれかにより調製できる。
【0078】
医薬製剤は、任意の適切な経路、例えば経口(口腔内もしくは舌下を含む)、直腸、鼻腔内、局所(口腔内、舌下もしくは経皮を含む)、膣内または非経口(腹腔内、筋内、静脈内もしくは皮内を含む)経路による投与に適合させることができる。かかる製剤は、製薬分野において公知である任意の方法により、例えば活性成分と担体または賦形剤とを組み合わせることにより調製できる。一例として(本発明を限定しようとするものではない)、本発明の化合物が有用であると思われる特定の症状および疾患に関しては、ある経路が他の経路よりも好ましいとされる。HPV感染に関連することが多い身体的兆候に基づけば、直腸、局所または膣の投与経路が好ましい場合がある。一例として、子宮頚部形成異常を治療または予防する場合、好ましい経路は膣経路である。
【0079】
経口投与に適合した医薬製剤は、カプセルまたは錠剤、粉末または顆粒、水性もしくは非水性液による溶液または懸濁物、食用のフォーム(泡)またはホイップ、あるいは水中油型乳濁液または油中水型乳濁液などの別個の単位として提供してもよい。例えば、錠剤またはカプセルの形態で経口投与する場合、活性薬物成分を、エタノール、グリセロール、水などの経口用で非毒性の薬学上許容される不活性担体と組み合わせることができる。一般に、粉末は、上記化合物を粉砕して適切な微細サイズとし、これを同様に粉砕した製薬用担体(例えば、デンプンまたはマンニトールなどの食用の炭水化物)と混合することにより調製する。矯味矯臭剤、保存剤、分散剤および着色剤を存在させることもできる。
【0080】
カプセルは、粉末、液体または懸濁液混合物を調製し、これをゼラチンまたは他の適当な外殻材料に充填することにより調製する。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体ポリエチレングリコールなどの流動促進剤および滑沢剤を、充填操作の前に上記混合物に加えることができる。また、アガー-アガー、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を加えて、カプセルが摂取された時の医薬の有効性を改善することもできる。さらに、所望の場合または必要な場合には、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤および着色剤を上記混合物中に組み入れることもできる。適切な結合剤の例としては、デンプン、ゼラチン、天然の糖(グルコースまたはβラクトースなど)、トウモロコシ甘味料、天然ゴムおよび合成ゴム(アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなど)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの剤形で有用な滑沢剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤としては、限定するものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが含まれる。
【0081】
錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、粒状にするかまたは強打し、滑沢剤および崩壊剤を加えてから、押圧して錠剤とすることにより製剤化する。粉末混合物は、適切に粉砕した上記化合物を、上記の希釈剤または基剤と混合することにより調製できる。任意で用いられる成分としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンもしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級塩などの再吸収促進剤、および/またはベントナイト、カオリンもしくは第二リン酸カルシウムなどの吸収剤が含まれる。粉末混合物は、シロップ、デンプン糊、アカディアゴム粘液またはセルロース系材料もしくは高分子材料などの溶液のような結合剤で湿らせ、強制的に篩に通すことにより、粒状にすることができる。造粒の代替法として、その粉末混合物を打錠機に通すことが可能であり、その結果、不完全に形成された小塊が壊れて顆粒となる。その顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を加えて滑らかにすることにより、錠剤形成用の打ち型に付着するのを防ぐことができる。その後、滑らかにした混合物を押圧して錠剤とする。本発明の化合物は、自由流動性の不活性担体と組み合わせて、これを造粒または打錠工程を経ることなく直接押圧して錠剤とすることもできる。シェラックの密閉コート、糖または高分子材料のコーティング、およびワックスのつや出しコーティングからなる透明または不透明な保護コーティングを施すことができる。染料をこれらのコーティングに加えることにより、異なる単位用量を区別することができる。
【0082】
溶液、シロップおよびエリキシルなどの経口用の液を単位剤形で調製することにより、一定量中に所定量の活性成分を含有させることができる。シロップは、例えば適当に風味付けした水溶液中に上記化合物を溶解することにより調製でき、一方、エリキシルは、非毒性のアルコール性媒体を利用して調製する。懸濁物は一般に、上記化合物を非毒性の媒体中に分散させることにより製剤化できる。エトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ハッカ油などの矯味矯臭用添加物、天然甘味料、サッカリンもしくは他の人工甘味料などを加えてもよい。
【0083】
適切であれば、経口投与用の投与単位製剤をマイクロカプセルとすることができる。また、この製剤は、例えば粒子材料をポリマー、ワックスなどでコーティングするかまたはその中に埋め込んで調製することにより、放出を延長または持続させることもできる。
【0084】
また、式(I)の化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体は、小単層小胞、大単層小胞および多層小胞などのリポソーム送達系の形態で投与することも可能である。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの種々のリン脂質から形成することができる。
【0085】
また、式(I)の化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体は、その化合物分子を結合させる個々の担体としてモノクローナル抗体を使用して送達してもよい。
【0086】
また、上記化合物は、標的化可能な薬物担体としての可溶性ポリマーと結合させてもよい。かかるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン(PVP)、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド-フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル基で置換したポリエチレンオキシドポリリシンが含まれ得る。さらに、上記化合物は、薬物の制御放出を達成するのに有用な一群の生分解性ポリマー、例えばポリ乳酸、ポリエプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーに結合させてもよい。
【0087】
経皮投与に適合した医薬組成物は、レシピエントの表皮と長時間にわたってぴったりと接触し続けることを目的とした別個のパッチとして提供してもよい。例えば、活性成分を、全般的にPharmaceutical Research, 3(6):318 (1986)に記載されているイオン導入によりパッチから送達してもよい。
【0088】
局所投与に適合した医薬組成物は、軟膏、クリーム、懸濁物、ローション、粉末、溶液、ペースト(パスタ)、ジェル、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして製剤化してもよい。
【0089】
眼または他の外部組織(例えば口および皮膚)を治療する場合、上記製剤を、好ましくは局所用の軟膏またはクリームとして適用する。軟膏中に製剤化する場合は、活性成分をパラフィン性または水混和性の軟膏基剤と併用してもよい。 あるいは、活性成分を、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤と共にクリーム中に製剤化してもよい。
【0090】
眼への局所投与に適合した医薬組成物としては、活性成分を適切な担体(特に水性溶媒)中に溶解または懸濁した点眼液が含まれる。
【0091】
口内における局所投与に適合した医薬組成物としては、ロゼンジ、トローチ剤およびうがい薬が含まれる。
【0092】
担体が固体である、鼻腔内投与に適合した医薬組成物としては、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒径を有する粗い粉末が含まれる。粉末は、鼻に近づけた粉末容器から鼻腔を経た急速な吸入によって嗅剤が服用されるように投与される。担体が液体である、鼻腔用スプレーまたは点鼻薬として投与するための適切な製剤としては、活性成分の水性または油性溶液が含まれる。
【0093】
吸入による投与に適合した医薬組成物としては、種々のタイプの定量加圧型エアロゾル、噴霧器または注入器により生成しうる微粒子粉末またはミストが含まれる。
【0094】
直腸投与に適合した医薬組成物は、坐剤または浣腸剤として提供することができる。
【0095】
膣内投与に適合した医薬組成物は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、フォームまたはスプレー製剤として提供することができる。
【0096】
非経口投与に適合した医薬組成物としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および対象とするレシピエントの血液と製剤とを等張にする溶質を含有していてもよい水性および非水性滅菌注射液、ならびに懸濁化剤および増粘剤を含有していてもよい水性および非水性滅菌懸濁物が含まれる。この組成物は、単位用量または複数回用量用の容器、例えば密閉アンプルおよびバイアル中で提供してもよく、また使用直前に滅菌液状担体、例えば注射用蒸留水を加えるだけで済むフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してもよい。用時調合注射用の溶液および懸濁物を、滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製してもよい。
【0097】
特に上記で述べた成分に加えて、上記組成物は、対象となる製剤の種類を考慮に入れた上で当分野で常用される他の薬剤を含むことができる。例えば、経口投与に適合した組成物は矯味矯臭剤または着色剤を含むことができる。
【0098】
本発明の化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体は、単独で、または他の治療薬と組み合わせて使用できる。式(I)の化合物と他の薬学的に活性な薬剤は、一緒に投与してもよいし、別々に投与してもよく、別々に投与する場合は、同時または(いずれの順序でも)逐次に投与することができる。式(I)の化合物および他の薬学的に活性な薬剤の量、ならびに相対的な投与のタイミングは、目的とする併用療法効果を達成するように選択される。式(I)の化合物、その塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能性の誘導体を他の治療薬と組み合わせた投与は、(1)両者の化合物を含む単一の医薬組成物;または(2)それぞれがそれら化合物の一方を含む別個の医薬組成物で同時に投与することにより組み合わせることができる。あるいはまた、その組合せは、逐次的に別々に投与することも可能であり、この場合、まず一方の治療薬を投与し、次に他方の薬剤を投与する(その逆も可能である)。そのような逐次投与は時間の間隔をあけずに行ってもよいし、間隔をあけて行ってもよい。
【0099】
本発明の化合物は、それ自体が種々の障害および症状の治療に使用することができ、本発明の化合物は、それらの障害または症状の治療または予防に有用な種々の他の適切な治療薬と組み合わせて使用することもできる。治療は、HPV感染の性質およびタイプによって決まる。上記で簡単に述べたように、疣贅の治療は、除去法と内科法とに分類できる。本発明の化合物は、いずれか一方の方法または両者の方法と組み合わせることができる。
【0100】
切除方法としては、古典的な外科的切除と、電気乾固、レーザーもしくは液体窒素による破壊とが含まれる。したがって、本発明の化合物は、そうした方法と併用して、またはそうした方法の後で再発した際に使用することができる。本発明の化合物は、再発の頻度を低減させるための切除方法とともに使用してもよい。
【0101】
あるいはまた、本発明は、種々の細胞傷害性または抗ウイルス性の薬剤を含む他の内科用治療薬と組み合わせることも可能である。例えば、本発明を限定するものではないが、本発明の化合物は、5-フルオロウラシル、レチノイン酸、ポドフィリン、ポドフィロックス、角質溶解剤(サリチル酸および/もしくは乳酸など)、ハプテン(ジフェンシプロン(DPC)、四角酸ジブチルエステル(SADBE)もしくはジニトロクロロベンゼン(DNCB)など)、ホルマリン、局所トリクロロ酢酸、局所トレチノイン、シドフォビル、レシキモド、ならびに/またはサイトカイン(インターフェロンα-2bなど)の他の治療薬と組み合わせることができる。
【0102】
本発明の1つの態様は、限定するものではないが、アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルス、さらに特定するとパピローマウイルスの感染により引き起こされる疾患および症状を含む種々の障害を治療または予防するための、本発明の化合物の使用である。本発明は、それを必要とする被験体に、治療上有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能性の誘導体を投与することを含む。
【0103】
さらに具体的には、本発明は、パピローマウイルス感染に関連する症状または疾患の治療または予防を含む。これらの症状および疾患としては、疣贅(例えば足底疣贅)、性器疣贅、再発性呼吸器パピローマ症(例えば咽頭パピローマ)、およびパピローマウイルス感染に関連する癌が含まれる。パピローマウイルス感染に関連している癌としては、肛門性器癌(例えば子宮頚癌、肛門/肛門周囲癌、外陰癌、膣癌、陰茎癌)、頭頚部癌(例えば咽頭口部癌、食道癌)、および皮膚癌(例えば基底細胞癌、扁平上皮癌)が含まれる。本発明は、それを必要とする被験体に、治療上有効量の式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能性の誘導体を投与することを含む。
【0104】
本発明の化合物は、周知の標準的な合成方法を含む種々の方法により製造できる。例示としての一般的な合成方法を下記に述べるが、そこでは、実施例において本発明の特定の化合物を調製している。
【0105】
下記に記載する全ての実施例において、必要であれば、合成化学の一般原理にしたがって、感受性または反応性の基に対して保護基を用いる。保護基は、有機合成の標準的な方法にしたがって操作される(T. W. GreenおよびP. G. M. Wuts (1991) Protecting Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons、保護基に関して参照により本明細書に組み入れられる)。これらの基は、当業者であれば容易に明らかである方法を用いて化合物合成の適当な段階で除去する。プロセスの選択ならびに反応条件およびそれらの実施順序は、式(I)の化合物の調製に合致するものであるとする。
【0106】
当業者であれば、式(I)の化合物には立体中心が存在するかもしれないことが理解されよう。したがって、本発明は、可能性のある全ての立体異性体を包含し、ラセミ化合物だけでなく個々のエナンチオマーも包含する。化合物が単一のエナンチオマーとして望まれる場合、そうした物質は立体特異的合成、最終生成物もしくは任意の好都合な中間体の分割、または当分野で公知であるキラルクロマトグラフィー法により得ることができる。最終生成物、中間体または出発物質の分割は、当分野で公知の適切ないずれかの方法により行うことができる。例えば、E. L. Eliel、S. H. WilenおよびL. N. Mander によるStereochemistry of Organic Compounds(Wiley-Interscience, 1994)を参照されたい(この文献は、立体化学に関して、参照により本明細書に組み入れられる)。
【0107】
実験の項
略語
本明細書中で用いられる、これらのプロセス、スキームおよび実施例で用いる記号および規則は、例えばJournal of the American Chemical Society やJournal of Biological Chemistryなどの現代の学術文献で用いられるものと一致するものとする。具体的には、実施例および明細書全体を通して、次の略語を用いることができる。
【0108】
g(グラム); mg(ミリグラム);
L(リットル); mL(ミリリットル);
μL(マイクロリットル); psi(平方インチあたりのポンド);
M(モル); mM(マイクロモル);
Hz(ヘルツ); MHz(メガヘルツ);
mol(モル); mmol(ミリモル);
RT(室温); h(時間);
min(分); TLC(薄層クロマトグラフィー);
mp(融点); RP(逆相);
Tr(保持時間); TFA(トリフルオロ酢酸);
TEA(トリエチルアミン); THF(テトラヒドロフラン);
TFAA(無水トリフルオロ酢酸); CD3OD(重水素化メタノール);
CDCl3(重水素化クロロホルム); DMSO(ジメチルスルホキシド);
SiO2(シリカ); atm(気圧);
EtOAc(酢酸エチル); CHCl3(クロロホルム);
HCl(塩酸): Ac(アセチル);
DMF(N,N-ジメチルホルムアミド); Me(メチル);
Cs2CO3(炭酸セシウム); EtOH(エタノール);
Et(エチル); tBu(tert-ブチル);
MeOH(メタノール)。
【0109】
特に指示がない限り、全ての温度は℃(摂氏)で表わす。全ての反応は、特に明記されていない限り、室温で行った。
【0110】
1H NMRスペクトルは、Varian VXR-300、Varian Unity-300、Varian Unity-400装置またはGeneral Electric QE-300で記録した。化学シフトは百万分の1(ppm、δ単位)で表わす。カップリング定数はヘルツ(Hz)の単位とする。分裂パターンは見かけの倍数で記載し、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)またはbr(ブロード)として割り当てる。
【0111】
質量スペクトルは、Micromass Ltd., Altricham, UKのMicromass PlatformまたはZMD質量スペクトロメーターで、大気圧化学イオン化(APCI)またはエレクトロスプレーイオン化(ESI)を用いて得た。
【0112】
分析用薄層クロマトグラフィーは、単離不可能であるか十分な特性決定にはあまりに不適当な中間体の純度の確認、ならびに反応の進行の追跡に用いた。
【0113】
化合物の絶対配置は、Ab Initio Vibrational Circular Dichroism (VCD)分光法により割り当てた。実験VCDスペクトルは、Bomem ChiralIRTM VCDスペクトロメーターを用い、CDCl3中で、2000〜800cm-1で操作して得た。Gaussian 98 Suiteのコンピュータ計算プログラムを用いて、モデルVCDスペクトルを算出した。立体化学の割り当ては、この実験スペクトルを、(R)-または(S)-立体配置を有するモデル構造について算出したVCDスペクトルと比較することにより行った。
【0114】
そのような分光法に関して参照により本明細書に組み入れられるものは、J.R. Chesseman, M.J. Frisch, F.J. DevlinおよびP.J. Stephens, Chem. Phys. Lett. 252 (1996) 211;P.J. Stephens and F.J. Devlin, Chirality 12 (2000) 172;ならびにGaussian 98, Revision A.11.4, M.J. Frischら, Gaussian, Inc., Pittsburgh PA, 2002である。
【0115】
式(I)の化合物[式中、変数は上記で定義したとおりであり、LVは脱離基(すなわちF、Cl、Br、I)である]は、下記のスキーム1に概記したプロセスにより好都合に調製できる。
【0116】
スキーム1
【化7】

【0117】
一般に、式(I)の化合物[式中、LVは上記で定義したような脱離基である(全ての式および変数は上記で定義したとおりである)]の調製方法は、
a)式(II)の化合物をギ酸エチルと反応させるステップと;
b)式(III)の化合物を式(IV)のジアザ化合物と反応させるステップと;
c)式(V)の化合物をインドール化して、式(VI)の化合物を調製するステップと;
d)式(VI)の化合物の還元的アミノ化を行って、式(VII)の化合物を形成するステップと;
e)式(VIII)の化合物との反応により、化合物(VII)から式(I)の化合物を形成するステップ;あるいはまた
f)式(VII)の化合物と式(IX)の化合物との反応により、式(I)の化合物[式中、YはCOであり、XはNHである]を形成するステップと
を含む。
【0118】
さらに具体的には、式(I)の化合物[式中、全ての変数は上記で定義したとおりである]は、式(VII)の化合物を式(VIII)の化合物と反応させることにより調製できる。
【化8】

【0119】
この反応は、適当な溶媒中で、場合により塩基の存在下で、場合により加熱しながら、式(VIII)の化合物を式(VII)の化合物へ添加することにより行うことができる。好適な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、ピリジン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、トルエンなどが含まれる。好適な塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが含まれる。当業者であれば理解するように、式(VIII)の化合物は市販されているものでもよいし、あるいは文献の方法にしたがって調製することが可能である。
【化9】

【0120】
さらに、当業者であれば理解するように、式(I)の化合物[式中、Yは-C(O)-である]はまた、式(VII)のアミンおよび式(Xa)の酸をカップリングすることにより形成することも可能である。このカップリングには、当業者に公知であるようないずれの標準的なカップリング条件セットも使用できる。
【化10】

【0121】
あるいはまた、式(I)の化合物[式中、Yは-CO-であり、Xは-NH-である]は、適当な溶媒中で、場合により加熱しながら、式(VII)の化合物を式(IX)のイソシアネート化合物で処理することにより形成できる。好適な溶媒としては、テトラヒドロフランなどが含まれる。式(IX)のイソシアネートは、市販されているものでもよいし、あるいは当業者であれば理解される文献の方法により調製することも可能である。
【化11】

【0122】
式(VII)のアミン化合物は、式(VI)の化合物から形成することができる。不活性溶媒中で、場合により加熱しながら、式(VI)の化合物をアンモニウム塩および還元剤で処理することにより、式(VII)のアミンが得られる。好適な溶媒としては、限定するものではないが、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどが含まれる。好適な還元剤としては、限定するものではないが、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムなどが含まれる。好適なアンモニウム塩としては、限定するものではないが、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウムなどが含まれる。
【0123】
また、式(VII)のアミンは、式(VI)の化合物をヒドロキシルアミンで処理し、続いて適当な還元剤(限定するものではないが、水素化アルミニウムリチウムなど)で還元することによって形成することもできる。
【0124】
式(VI)の化合物は、文献に記載されているのと同様にして調製される(J. Med. Chem. 1973, 16, 425およびJ. Org. Chem. 1968, 32, 1265)(そのように教示する程度に本明細書に組み入れられる)。
【0125】
式(I)の化合物は、当業者に理解される方法により、別の式(I)の化合物へと変換することができる。
【実施例】
【0126】
実施例1:6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン
【化12】

【0127】
a)シクロヘキサン-1,2-ジオン(4-クロロフェニル)ヒドラゾン
濃塩酸(5mL)中の4-クロロアニリン(5.6g、44mmol)の冷(0℃)溶液に、水(10mL)に溶解させた亜硝酸ナトリウム(3.0g、44mmol)を20分間かけて滴下した。混合物を0℃で30分間撹拌した。別のフラスコ内で、メタノール(30mL)中の2-(ヒドロキシメチレン)シクロヘキサノン(Organic Syntheses、Collective Vol 4, 1963, 536頁)(5.0g、40mmol)の冷溶液を、水(25mL)中の酢酸ナトリウム(8.3g、101mmol)の溶液で処理した。混合物を0℃で20分間撹拌し、上記のジアゾニウム塩スラリーを添加した。合わせた混合物を10〜15分間撹拌し、濾過により回収し、エタノールで粉砕し、濾過により回収して、シクロヘキサン-1,2-ジオン(4-クロロフェニル)ヒドラゾン(4.6g、49%の収率)を黄色固体として得た. 1H-NMR (DMSO-d6): δ 9.93 (s, 1H), 7.29 (m, 4H), 2.55 (m, 2H), 2.40 (m, 2H), 1.84-1.75 (m, 4H)。
【0128】
b)6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン
塩酸(2mL)および酢酸(8mL)中のシクロヘキサン-1,2-ジオン(4-クロロフェニル)ヒドラゾン(2.3g、9.7mmol)の溶液を、120℃で20分間加熱した。混合物を少し冷却し、氷水で処理した。得られた析出物を濾過により回収して、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン(1.9g、88%の収率)を褐色固体として得た。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.78 (s, 1H), 7.75 (m, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.28 (dd, 1H), 2.92 (t, 2H), 2.55 (t, 2H), 2.13 (q, 2H); MS m/z 220 (M+1)。
【0129】
実施例2:6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン
【化13】

【0130】
メタノール(9mL)中の6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン(500mg、2.3mmol)および酢酸アンモニウム(1.8g、23mmol)の溶液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(720mg、11.5mmol)を添加した。60℃で15時間加熱した後、混合物を冷却し、pH=1となるまで濃塩酸で処理した。有機相を減圧下で除去し、得られた析出物を濾過により回収し、酢酸エチルおよびメタノールに溶解し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。相を分離させ、有機相を濃縮して、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン(260mg、52%の収率)を明褐色固体として得た。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.90 (s, 1H), 7.34 (m, 1H), 7.27 (d, 1H), 6.97 (dd, 1H), 3.90 (t, 1H), 2.54 (m, 2H), 2.04-1.89 (m, 2H), 1.66 (m, 1H), 1.50 (m, 1H); MS m/z 221 (M+1)。
【0131】
実施例3:6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン
【化14】

【0132】
6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オンは、ブロモアニリンおよび2-(ヒドロキシメチレン)シクロヘキサノンから実施例1で記載したのと同様にして調製して、褐色固体を得た。1H-NMR (CDCl3): δ 8.79 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.44 (d, 1H), 7.30、(d, 1H), 2.97 (t, 2H), 2.66 (t, 2H), 2.27 (quint, 2H); MS m/z 265 (M+1)。
【0133】
実施例4:6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン
【化15】

【0134】
6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンは、実施例2で記載したのと同様にして調製して、固体を得た。1H-NMR (CDCl3): δ 8.58 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.20 (m, 2H), 4.12 (t, 1H), 2.70 (t, 2H), 2.24 (m, 1H), 2.05 (m, 1H), 1.92 (m, 3H), 1.66 (m, 1H); MS m/z 266 (M+1)。
【0135】
実施例5:6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン
【化16】

【0136】
6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オンは、p-トルイジンおよび2-(ヒドロキシメチレン)シクロヘキサノンから実施例1で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体を得た。1H-NMR (CDCl3): δ 8.65 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.20 (d, 1H), 2.98 (t, 2H), 2.65 (t, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.26 (quint, 2H); MS m/z 220 (M+1)。
【0137】
実施例6:6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン
【化17】

【0138】
6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンは、本明細書で記載したのと同様にして調製して、固体を得た。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.5 (s, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.81 (d,1H), 3.98 (t, 1H), 3.30 (s, 2H), 2.53 (t, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.02 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.68 (m, 1H), 1.65 (m, 1H); MS m/z 201 (M+1)。
【0139】
実施例7:2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン
【化18】

【0140】
2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オンは、アニリンおよび2-(ヒドロキシメチレン)シクロヘキサノンから実施例1で記載したのと同様にして調製して、褐色固体を得た。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.6 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.30 (t, 1H), 7.07 (t, 1H), 2.90 (t, 2H), 2.56 (t, 2H), 2.15 (quint, 2H); MS m/z 186 (M+1)。
【0141】
実施例8:2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン塩酸塩
【化19】

【0142】
エタノール(20mL)中の2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-オン(1.5g、8.10mmol)の溶液に、水(10mL)中の塩酸ヒドロキシルアミン(1.13g、16.2mmol)の溶液および水(10mL)中の酢酸ナトリウム(2.19g、26.7mmol)の溶液を添加した。反応混合物を2時間にわたり加熱還流し、冷却し、濃縮した。残渣を水で希釈し、酢酸エチル(2回×100mL)で抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色固体を得た。このオキシムをTHF(80mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(1.0MのTHF溶液、24.3mL)を滴下した。反応物を7時間にわたり加熱還流し、氷浴内で冷却した。気泡の発生が停止するまで、メタノールを滴下した。混合物を酒石酸Na/K水溶液で希釈し、15分間強く撹拌し、酢酸エチル(2回×100mL)で抽出した。抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。この粗製アミンをシリカでのフラッシュクロマトグラフィー(2%〜5%のメタノール/塩化メチレンの勾配)により精製して、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンを褐色油状物として得た。この油状物をジエチルエーテルで希釈し、HCl(1.0Mのジエチルエーテル溶液)を添加した。得られた析出物を濾過により回収して、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン塩酸塩(760mg、42%)を明褐色固体として得た。1H-NMR (CD3OD): δ 7.54 (d, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.22 (t, 1H), 7.09 (t, 1H), 4.66 (t, 1H), 2.95-2.73 (m, 2H), 2.39-2.28 (m, 1H), 2.18-2.03 (m, 3H); MS m/z (M + 1) 170。
【0143】
実施例9:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素
【化20】

【0144】
ジクロロメタン(1mL)中の6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン(50mg、0.19mmol)の溶液に、フェニルイソシアネート(23μL、0.21mmol)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、得られた析出物を濾過により回収して、灰色固体を得た(62%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.01 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.45 (m, 2H), 7.33-7.23 (m, 4H), 7.17 (dd, 1H), 6.94 (m, 1H), 6.63 (d, 1H), 5.02 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 2.06 (m, 1H), 1.95-1.70 (m, 3H); MS m/z 384 (M-1)。
【0145】
実施例10:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシフェニル)尿素
【化21】

【0146】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシフェニル)尿素は、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-メトキシフェニルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、灰色固体を得た(61%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.99 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.38-7.27 (m, 3H), 7.17 (dd, 1H), 6.87 (d、2H), 6.52 (d, 1H), 5.01 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.67 (m, 2H), 2.04 (m, 1H), 1.94-1.76 (m, 3H); MS m/z 414 (M-1)。
【0147】
実施例11:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)尿素
【化22】

【0148】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)尿素は、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-メトキシ-2-メチルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、暗褐色固体を得た(59%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.00 (s, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.17 (dd, 1H), 6.88 (d, 1H), 6.75 (m, 2H), 5.00 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.69 (m, 2H), 2.18 (s, 3H), 2.04 (m, 1H), 1.94-1.77 (m, 3H); MS m/z 430 (M+1)。
【0149】
実施例12:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)尿素
【化23】

【0150】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)尿素は、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび3-クロロ-4-メトキシフェニルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体を得た(42%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.98 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.25-7.14 (m, 2H), 7.08 (d, 1H), 6.63 (d, 1H), 5.01 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.65 (m, 2H), 2.04 (m, 1H), 1.94-1.76 (m, 3H); MS m/z 448 (M-1)。
【0151】
実施例13:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素
【化24】

【0152】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素は、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-ジメチルアミノフェニルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体(40%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.99 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.33-7.23 (m, 3H), 7.17 (dd, 1H), 6.71 (d、2H), 6.44 (d, 1H), 5.00 (m, 1H), 2.84 (s, 6H), 2.67 (m, 2H), 2.04 (m, 1H), 1.94-1.74 (m, 3H); MS m/z 427 (M-1)。
【0153】
実施例14A:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド
【化25】

【0154】
0℃のジクロロメタン(1mL)中の6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン(50mg、0.19mmol)および塩化ベンゾイル(24μL、0.21mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(66μL、0.38mmol)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、溶媒を除去し、溶媒を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜30%の酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、18mg(26%の収率)の黄色固体を得た。1H-NMR (CDCl3): δ 8.97 (s, 1H), 7.78 (d、2H), 7.61 (m, 1H), 7.52 (m, 1H), 7.44 (t, 2H), 7.23 (m, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.42 (d, 1H), 5.34 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.32 (m, 1H), 2.02-1.93 (m, 3H); MS m/z 369 (M-1)。
【化26】

【0155】
実施例14B:N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド
【化27】

【0156】
実施例14C:N-[(1S)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミドを、HP1100ダイオードアレイ検出器を備えたBerger分析用SFCで分離した。サンプルを230nmにて、次の条件下:CO2中30%のMeOHで2250psiにて総流速2mL/分、Diacel AD-Hカラム(Chiral Technologies)4.6×250mm、5μmで50℃:でモニターして、N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド(実施例14B;保持時間=12.37分)およびN-[(1S)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド(実施例14C;保持時間=16.11分)を得た。キラリティをVCD分光法により割り当てた。
【0157】
実施例15:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フェニルアセトアミド
【化28】

【0158】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フェニルアセトアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびフェニルアセチルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(86%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.88 (s, 1H), 7.57 (m, 1H), 7.37-7.27 (m, 3H), 7.27-7.20 (m, 3H), 7.15 (d, 1H), 5.74 (d, 1H), 5.08 (m, 1H), 3.61 (s, 2H), 2.62 (m, 2H), 2.13 (m, 1H), 1.81 (m, 2H), 1.67 (m, 1H); MS m/z 383 (M-1)。
【0159】
実施例16:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロパンアミド
【化29】

【0160】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロパンアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびヒドロシンナモイルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(53%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.43 (s, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.28-7.21 (m、5H)、7.20-7.15 (m, 2H), 5.51 (d, 1H), 5.05 (m, 1H), 3.00 (t, 2H), 2.62 (m, 2H), 2.58-2.43 (m, 2H), 2.12 (m, 1H), 1.80 (m, 2H), 1.67 (m, 1H); MS m/z 397 (M-1)。
【0161】
実施例17:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロプ-2-エンアミド
【化30】

【0162】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロプ-2-エンアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびシンナモイルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、オフホワイト色固体を得た(35%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.98 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.60 (m, 1H), 7.48 (m, 2H), 7.36 (m, 3H), 7.22 (dd, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.41 (d, 1H), 5.98 (d, 1H), 5.25 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 2.26 (m, 1H), 1.99-1.84 (m, 3H); MS m/z 395 (M-1)。
【0163】
実施例18:ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート
【化31】

【0164】
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメートは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびクロロギ酸ベンジルから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(16%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.69 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.43-7.31 (m、5H)、7.27-7.21 (m, 1H), 7.17 (d, 1H), 5.16 (q, 2H), 5.08 (m, 1H), 4.92 (m, 1H), 2.66 (m, 2H), 2.20 (m, 1H), 1.89 (m, 2H), 1.80 (m, 1H); MS m/z 400 (M+1)。
【0165】
実施例19:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジクロロベンズアミド
【化32】

【0166】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジクロロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび2,6-ジクロロベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(25%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.80 (s, 1H), 9.18 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.49 (d, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.19 (dd, 1H), 5.27 (m, 1H), 2.69 (m, 2H), 2.08-1.82 (m, 4H); MS m/z 437 (M-1)。
【0167】
実施例20:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド
【化33】

【0168】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-フルオロベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(15%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.03 (s, 1H), 8.90 (d, 1H), 8.05 (m, 2H), 7.61 (d, 1H), 7.34 (d、2H), 7.30 (s, 1H), 7.17 (dd, 1H), 5.38 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 2.09 (m, 2H), 1.86 (m, 2H); MS m/z 387 (M-1)。
【0169】
実施例21:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド
【化34】

【0170】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化p-アニソイルから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(11%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.99 (s, 1H), 8.70 (d, 1H), 7.96 (d、2H), 7.60 (d, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.16 (dd, 1H), 7.02 (d、2H), 5.38 (m, 1H), 2.67 (m, 2H), 2.08 (m, 2H), 1.87 (m, 2H); MS m/z 399 (M-1)。
【0171】
実施例22:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド
【化35】

【0172】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-ニトロベンゾイルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、橙色固体を得た(32%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.11 (s, 1H), 9.24 (d, 1H), 8.36 (d、2H), 8.19 (d、2H), 7.62 (m, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.18 (dd, 1H), 5.41 (m, 1H), 2.69 (m, 2H), 2.10 (m, 2H), 1.89 (m, 2H); MS m/z 414 (M-1)。
【0173】
実施例23:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド
【化36】

【0174】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-クロロベンゾイルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体を得た(69%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.89 (s, 1H), 7.71 (d、2H), 7.60 (m, 1H), 7.40 (d、2H), 7.23 (dd, 1H), 7.17 (dd, 1H), 6.36 (d, 1H), 5.30 (m, 1H), 2.69 (m, 2H), 2.29 (m, 1H), 1.96 (m, 3H); MS m/z 403 (M-1)。
【0175】
実施例24:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド
【化37】

【0176】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化p-トリルから上記で記載したのと同様にして調製して、黄色固体を得た(62%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.97 (s, 1H), 7.67 (d、2H), 7.61 (m, 1H), 7.25-7.20 (m, 3H), 7.17 (d, 1H), 6.36 (d, 1H), 5.30 (m, 1H), 2.71 (m, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.30 (m, 1H), 1.97 (m, 3H); MS m/z 383 (M-1)。
【0177】
実施例25:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化38】

【0178】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび4-トリフルオロメチルベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体を得た(63%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.83 (s, 1H), 7.89 (d、2H), 7.70 (d、2H), 7.61 (m, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.18 (d, 1H), 6.42 (d, 1H), 5.33 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.97 (m, 3H); MS m/z 437 (M-1)。
【0179】
実施例26:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド
【化39】

【0180】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび3-フルオロベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(24%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.04 (s, 1H), 8.97 (d, 1H), 7.85-7.81 (m, 1H), 7.81-7.74 (m, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.59-7.50 (m, 1H), 7.46-7.37 (m, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.17 (dd, 1H), 5.38 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 2.08 (m, 2H), 1.87 (m, 2H); MS m/z 387 (M-1)。
【0181】
実施例27:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド
【化40】

【0182】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化m-アニソイルから上記で記載したのと同様にして調製して、橙色固体を得た(49%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.92 (s, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.38-7.30 (m, 2H), 7.30-7.25 (m, 1H), 7.23 (m, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.08-7.02 (m, 1H), 6.39 (d, 1H), 5.32 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 2.72 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.97 (m, 3H); MS m/z 399 (M-1)。
【0183】
実施例28:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド
【化41】

【0184】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化m-トルオイル(m-toluoyl chloride)から上記で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体を得た(51%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.95 (s, 1H), 7.63-7.59 (m, 2H), 7.55 (m, 1H), 7.33 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.38 (d, 1H), 5.32 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.31 (m, 1H), 1.98 (m, 3H); MS m/z 383 (M-1)。
【0185】
実施例29:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド
【化42】

【0186】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび2-フルオロベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、黄色固体を得た(57%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.91 (s, 1H), 8.15 (m, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.23 (dd, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.12 (m, 2H), 5.35 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.98 (m, 3H); MS m/z 387 (M-1)。
【0187】
実施例30:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メトキシベンズアミド
【化43】

【0188】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メトキシベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化o-アニソイルから上記で記載したのと同様にして調製して、淡橙色固体を得た(67%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 9.06 (s, 1H), 8.31 (d, 1H), 8.25 (dd, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.46 (m, 1H), 7.20 (dd, 1H), 7.17 (dd, 1H), 7.10 (m, 1H), 6.96 (d, 1H), 5.31 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.72 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.98 (m, 3H); MS m/z 399 (M-1)。
【0189】
実施例31:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ニトロベンズアミド
【化44】

【0190】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ニトロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび2-ニトロベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、橙色固体を得た(39%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.73 (s, 1H), 8.08 (m, 1H), 7.68 (m, 1H), 7.60 (m, 2H), 7.54 (m, 1H), 7.29-7.21 (m, 2H), 6.15 (d, 1H), 5.42 (m, 1H), 2.69 (m, 2H), 2.33 (m, 1H), 1.96 (m, 3H); MS m/z 414 (M-1)。
【0191】
実施例32:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-クロロベンズアミド
【化45】

【0192】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-クロロベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび2-クロロベンゾイルロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(30%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.98 (s, 1H), 8.89 (d, 1H), 7.54 (dd, 2H), 7.48-7.44 (m, 1H), 7.42 (dd, 1H), 7.40-7.34 (m, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.13 (dd, 1H), 5.26 (m, 1H), 2.60 (m, 2H), 2.08-1.91 (m, 2H), 1.90-1.73 (m, 2H); MS m/z 403 (M-1)。
【0193】
実施例33:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メチルベンズアミド
【化46】

【0194】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メチルベンズアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化o-トルオイルから上記で記載したのと同様にして調製して、灰色固体を得た(19%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.01 (s, 1H), 8.70 (d, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.47 (d, 1H), 7.33 (m, 2H), 7.26 (m, 2H), 7.17 (dd, 1H), 5.34 (m, 1H), 2.65 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.07 (m, 2H), 1.87 (m, 2H); MS m/z 383 (M-1)。
【0195】
実施例34:N-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド
【化47】

【0196】
N-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミドは、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン塩酸塩および塩化ベンゾイルから上記で記載したのと同様にして調製して、淡黄色固体を得た(73%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.79 (s, 1H), 7.81-7.75 (m, 2H), 7.54-7.48 (m, 2H), 7.47-7.40 (m, 2H), 7.32 (d, 1H), 7.17 (m, 1H), 7.09 (d, 1H), 6.42 (d, 1H), 5.37 (m, 1H), 2.78 (m, 2H), 2.32 (m, 1H), 2.03-1.91 (m, 3H); MS m/z 289 (M-1)。
【0197】
実施例35:N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド
【化48】

【0198】
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミドは、6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化ベンゾイルから上記で記載したのと同様にして調製して、淡黄色固体を得た(81%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.63 (s, 1H), 7.81-7.75 (m, 2H), 7.54-7.48 (m, 1H), 7.47-7.40 (m, 2H), 7.28 (m, 1H), 7.20 (d, 1H), 6.99 (dd, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.36 (m, 1H), 2.75 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.31 (m, 1H), 2.02-1.91 (m, 3H); MS m/z 303 (M-1)。
【0199】
実施例36A:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド
【化49】

【0200】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミドは、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび塩化ベンゾイルから上記で記載したのと同様にして調製して、淡黄色固体を得た(81%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 9.02 (s, 1H), 7.79-7.73 (m, 2H), 7.54-7.48 (m, 1H), 7.46-7.39 (m, 3H), 7.21 (d, 1H), 7.10 (dd, 1H), 6.45 (d, 1H), 5.32 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.30 (m, 1H), 2.01-1.90 (m, 3H); MS m/z 323 (M-1)。
【0201】
実施例36B:N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド
【化50】

【0202】
実施例36C:N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド
【化51】

【0203】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミドをHP1100ダイオードアレイ検出器を備えたBerger分析用SFCで分離した。サンプルを230nmにて、次の条件下:CO2中30%のMeOHで1500psiにて総流速2mL/分、Diacel AS-Hカラム(Chiral Technologies)4.6×250mm、5μmで40℃:でモニターして、R-N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド(保持時間=5.08分)and S-N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド(保持時間=7.45分)を得た。キラリティをVCD分光法により割り当てた。
【0204】
実施例37:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド
【化52】

【0205】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびp-トルエンスルホニルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、黄褐色固体を得た(60%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.63 (s, 1H), 7.85 (d、2H), 7.57 (m, 1H), 7.37 (d、2H), 7.25 (m, 1H), 7.18 (d, 1H), 4.74 (d, 1H), 4.46 (m, 1H), 2.61 (m, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.00-1.82 (m, 2H), 1.80-1.60 (m, 2H); MS m/z 419 (M-1)。
【0206】
実施例38:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド
【化53】

【0207】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびピコリノイルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、オフホワイト色固体を得た(64%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.96 (s, 1H), 8.52 (m, 1H), 8.37 (d, 1H), 8.21 (m, 1H), 7.86 (m, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.22 (dd, 1H), 7.17 (d, 1H), 5.31 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.98 (m, 3H); MS m/z 370 (M-1)。
【0208】
実施例39:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ニコチンアミド
【化54】

【0209】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ニコチンアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびニコチニルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(54%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.02 (s, 1H), 9.08-9.00 (m, 2H), 8.69 (dd, 1H), 8.25 (m, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.53-7.43 (m, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.13 (dd, 1H), 5.35 (m, 1H), 2.64 (m, 2H), 2.04 (m, 2H), 1.84 (m, 2H); MS m/z 370 (M-1)。
【0210】
実施例40:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド
【化55】

【0211】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび6-クロロニコチニルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(48%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.04 (s, 1H), 9.12 (d, 1H), 8.88 (dd, 1H), 8.30 (dd, 1H), 7.64 (dd, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.13 (dd, 1H), 5.34 (m, 1H), 2.63 (m, 2H), 2.04 (m, 2H), 1.82 (m, 2H); MS m/z 404 (M-1)。
【0212】
実施例41:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)イソニコチンアミド
【化56】

【0213】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)イソニコチンアミドは、6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびイソニコチニルクロライドから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(30%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 11.04 (s, 1H), 9.13 (d, 1H), 8.71 (m, 2H), 7.82 (m, 2H), 7.57 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.13 (dd, 1H), 5.35 (m, 1H), 2.64 (m, 2H), 2.04 (m, 2H), 1.84 (m, 2H); MS m/z 370 (M-1)。
【0214】
実施例42:N-フェニル-N'-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)尿素
【化57】

【0215】
N-フェニル-N'-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)尿素は、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン塩酸塩およびフェニルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(60%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.72 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.43-7.33 (m, 3H), 7.29-7.17 (m, 3H), 7.00 (m, 1H), 6.94-6.83 (m, 2H), 6.52 (d, 1H), 4.95 (m, 1H), 2.62 (m, 2H), 1.99 (m, 1H), 1.88-1.70 (m, 3H); MS m/z 304 (M-1)。
【0216】
実施例43:N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素
【化58】

【0217】
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素は、6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびフェニルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(82%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.57 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.42-7.34 (m, 2H), 7.20 (m, 2H), 7.17-7.11 (m, 2H), 6.87 (m, 1H), 6.82 (m, 1H), 6.51 (d, 1H), 4.92 (m, 1H), 2.58 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.97 (m, 1H), 1.87-1.70 (m, 3H); MS m/z 318 (M-1)。
【0218】
実施例44:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素
【化59】

【0219】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素は、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびフェニルイソシアネートから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(74%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.93 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.41-7.36 (m, 3H), 7.28 (d, 1H), 7.21 (m, 2H), 7.00 (dd, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.57 (d, 1H), 4.95 (m, 1H), 2.59 (m, 2H), 1.98 (m, 1H), 1.88-1.70 (m, 3H); MS m/z 338 (M-1)。
【0220】
実施例45A:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド
【化60】

【0221】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミドは、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよびピコリノイルクロライドから実施例14で記載したのと同様にして調製して、オフホワイト色固体を得た(62%の収率)。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.93 (s, 1H), 8.78 (d, 1H), 8.61 (m, 1H), 8.12 (m, 1H), 8.02 (m, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.26 (d, 1H), 7.01 (dd, 1H), 5.34 (m, 1H), 2.64 (m, 2H), 2.00 (m, 3H), 1.82 (m, 1H); MS m/z 348 (M+Na)。
【0222】
実施例45B:N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
【化61】

【0223】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミドを、HP1100ダイオードアレイ検出器を備えたBerger分析用SFCで分離した。サンプルを230nmにて、次の条件下:CO2中30%のMeOHで1500psiにて総流速2mL/分、Diacel AS-Hカラム(Chiral Technologies)4.6×250mm、5μmで40℃:でモニターして、N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(保持時間=4.55分)[α]D=+86を得た。R立体配置はVCDおよびX線構造解析により確認した。1H-NMRおよびMSはラセミ化合物と同じ; 13C-NMR (DMSO-d6): δ 164.1, 150.6, 149.1, 138.4, 136.4, 135.3, 128.5, 127.2, 123.7, 122.7, 121.5, 117.8, 113.4, 111.2, 44.0, 30.8, 21.5, 21.0; HR MS m/z 348.0876 (M+Na); 1/4 H2O:Cを含むC18H16ClN3Oの分析理論値, 65.45; H, 5.04; N, 12.72。実測値: C, 65.67; H, 4.91; N, 12.66。LC-UV純度チェック: Waters 626ポンプ装置、Waters 996ダイオードアレイ検出器およびGilson 233XLオートサンプラーから構成されるWaters分析用LC-UV;カラム: Waters対称シールドRP18、3.9x150mm、5m; 50〜90%のアセトニトリル-水(0.1%ギ酸); 総実施時間15分; 流速は1.5mL/分で一定に保った;保持時間=7.41分。
【0224】
実施例45C:N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
【化62】

【0225】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミドをHP1100ダイオードアレイ検出器を備えたBerger分析用SFCで分離した。サンプルを230nmにて、次の条件下:CO2中30%のMeOHで1500psiにて総流速2mL/分、Diacel AS-Hカラム(Chiral Technologies)4.6×250mm、5μmで40℃:でモニターして、N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(保持時間=6.77分; [α]D = -86)を得た; 1H-NMRおよびMSはラセミ化合物と同じ。立体化学はVCDにより割り当てた。
【0226】
実施例46A:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド
【化63】

【0227】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミドは、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンおよび2-フルオロベンゾイルロライドから実施例14で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(63%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.93 (s, 1H), 8.14 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.45 (m, 1H), 7.28 (m, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.10 (m, 3H), 5.35 (m, 1H), 2.72 (m, 2H), 2.31 (m, 1H), 1.98 (m, 3H); MS m/z 343 (M+1)。
【0228】
実施例46B:N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド
【化64】

【0229】
実施例46C: N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド
【化65】

【0230】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミドをHP1100ダイオードアレイ検出器を備えたBerger分析用SFCで分離した。サンプルを254にて、次の条件下:CO2中30%のMeOHで2250psiにて総流速2mL/分、Diacel OJ-Hカラム(Chiral Technologies)4.6×250 mm、5μmで40℃:でモニターして、N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド(保持時間=6.29分)およびN-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド(保持時間=9.32分)を得た。
【0231】
実施例47:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド
【化66】

【0232】
ジクロロメタン(3.6mL)中の1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボン酸(45mg、0.36mmol)の溶液に、6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミン(95mg、0.43mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(83mg、0.43mmol)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(54mg、0.40mmol)を添加した。5分後、トリエチルアミン(100μL、0.72mmol)を添加し、反応物を室温で15時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、1N塩酸、1N水酸化ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取クロマトグラフィー(10〜90%のアセトニトリル-水(0.1%トリフルオロ酢酸))により精製し、次に酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、43mg(36%の収率)の白色固体を得た。1H-NMR (CDCl3): δ 9.21 (s, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.07 (dd, 1H), 6.60 (d, 1H), 5.25 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.67 (m, 2H), 2.21 (m, 1H), 1.90 (m, 3H); MS m/z 327 (M-1)。
【0233】
実施例48:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【化67】

【0234】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミドは、2-メチル-2H-ピラゾール-3-カルボン酸および6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(30%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.69 (s, 1H), 7.45 (m, 2H), 7.22 (d, 1H), 7.10 (dd, 1H), 6.48 (d, 1H), 6.26 (d, 1H), 5.28 (m, 1H), 4.22 (s, 3H), 2.71 (m, 2H), 2.28 (m, 1H), 1.95 (m, 3H); MS m/z 327 (M-1)。
【0235】
実施例49:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
【化68】

【0236】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドは、1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸および6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、オフホワイト色固体を得た(20%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 8.95 (s, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.37 (m, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.07 (dd, 1H), 6.80 (m, 1H), 5.30 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.71 (m, 2H), 2.27 (m, 1H), 1.97 (m, 3H); MS m/z 327 (M-1)。
【0237】
実施例50:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミド
【化69】

【0238】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミドは、4-イミダゾールカルボン酸および6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(4%の収率)。1H-NMR (CDCl3): δ 9.19 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.37 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.05 (dd, 1H), 6.60 (d, 1H), 5.25 (m, 1H), 2.62 (m, 2H), 2.21 (m, 1H), 1.91 (m, 3H); MS m/z 313 (M-1)。
【0239】
実施例51:N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
【化70】

【0240】
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドは、1H-ピラゾール-3-カルボン酸および6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た(16%の収率)。1H-NMR (CD3OD-d4): δ 7.70 (d, 1H), 7.37 (d, 1H), 7.22 (d, 1H), 6.99 (dd, 1H), 6.81 (d, 1H), 5.37 (m, 1H), 2.70 (m, 2H), 2.19 (m, 1H), 2.00 (m, 3H); MS m/z 313 (M-1)。
【0241】
実施例52:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド
【化71】

【0242】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミドは、2,6-ジフルオロベンゾイルクロライドおよび6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た: 1H-NMR (CDCl3): δ 8.80 (s,1H), 7.60 (m, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.23 (重複しているddおよびd、2H), 6.94 (t, 2H), 6.37 (d, 1H), 5.35 (m, 1H), 2.7 (m, 2H), 2.26 (m, 1H), 1.95 (m, 3H); MS m/z 404 (M-1)。
【0243】
実施例53:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド
【化72】

【0244】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミドは、2-フルオロベンゼンスルホニルクロライドおよび6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た: 1H-NMR (CDCl3): δ 8.56 (s, 1H), 8.00 (m, 1H), 7.65 (m, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.2-7.4 (m, 3H), 5.04 (d, 1H), 4.60 (m, 1H), 2.65 (m, 2H), 1.6-2.1 (m, 4H); MS m/z 421 (M-1)。
【0245】
実施例54:N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンゼンスルホンアミド
【化73】

【0246】
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンゼンスルホンアミドは、2,6-ジフルオロベンゼンスルホニルクロライドおよび6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-アミンから上記で記載したのと同様にして調製して、白色固体を得た:1H-NMR (CDCl3): δ 8.60 (s, 1H), 7.48-7.58 (m, 2H), 7.24 (dd, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.04 (t, 1H), 5.31 (m, 1H), 4.73 (m, 1H), 2.62 (m, 2H), 1.7-2.1 (m, 4H)。
【0247】
生物学的実験およびデータ
本発明の化合物は、HPV感染に関連する症状および疾患の治療および/または予防に有用であると思われる。HPVにより媒介される活性は、以下のW-12細胞アッセイを用いて測定した。
【0248】
細胞培養および培地
使用したW12細胞系は、HPV16 DNAを含むものであり、Margaret Stanleyによる低悪性度子宮頚部形成異常の組織から誘導し、続いてPaul Lambert(University of Wisconsin)によりクローン選別した。これらのクローンの中の1つであるW12-20850は、1000コピーのエピソーム性HPV16 DNAを含んでおり、細胞ベースアッセイで用いた。W12-20850細胞を、ガンマ線照射済み(6000rads)栄養補給層である3T3細胞と共に、常法により培養した。しかし、アッセイは、3T3栄養補給層の不在下で行った。W12-20850細胞および3T3細胞は、コンフルエントになる直前で、常法により分けた。W12-20850は、25%のDMEM(Gibco BRL、Cat # 12430-047)、75%のF12培地(Gibco BRL、Cat # 11765-021)および2.5%のFBSから構成されるW12培地で増殖させた。添加剤としては、24.0mg/mlのアデニン(Sigma、Cat # A-9795)、0.4mg/mlの ヒドロコルチゾン(Calbiochem、Cat # 386698)、5.0mg/mlのウシ・インスリン(Sigma、Cat # I-1882)、8.4ng/mlの コレラ毒素(Fluka、Cat # 26694)および10ng/mlのEGF(Invitrogen、Cat # 13247-051)を含ませる。3T3細胞を、10%のFBSを含有するDMEMで増殖させた。細胞系を5%CO2の存在下で37℃でインキュベートした。
【0249】
細胞ベースアッセイ
このアッセイでは、W12-20850細胞を、化合物を含む96ウェルプレートに播種した。プレートを4日間にわたり5%CO2の存在下で37℃でインキュベートした。4日目に、細胞を溶解させ、エピソーム性HPV-16 DNAの量を、HPV-16に特異的な捕捉用プローブおよび検出用プローブを用いた非放射性ハイブリッドキャプチャー法を用いて定量した。次に、未処理対照細胞に対する阻害率(%)を求めた。
【0250】
ハイブリッドキャプチャー
ハイブリッドキャプチャーアッセイは、96ウェルプレートフォーマットで行う。ハイブリダイゼーションプレート(Nunc Maxisorb Cat # 450320)を、捕捉用プローブとReactiBind溶液との混合物で少なくとも4時間にわたって被覆し、次に0.2X SSC、0.05% Tween20(SSCT)で洗浄した後、150μl/ウェルの0.2N NaOH、1% Igepal、10mg/ml hsDNAで6〜8時間にわたりブロッキングした。ハイブリダイゼーションは、27μlの溶解細胞を6Mイソチオシアン酸グアニジン中の変性させた検出用プローブ45μlと混合することにより行った。蒸発を防止するために、50μlの鉱油を各ウェルに加えた。次に、プレートを6.5分間にわたり90℃まで加熱し、ハイブリダイゼーションを42℃で一夜継続した。アッセイプレートをSSC/Tで6回洗浄した。抗ジゴキシゲニンHRP結合Ab(Boehringer Mannheim 1207733、1:5000)をそのウェル内で室温で30分間インキュベートし、PBS/0.05% Tween-20で洗浄した。SuperSignal LBA基質(Pierce Cat # 37070)を添加し、Wallac 1420 Victorプレートリーダーを用いて化学蛍光を測定した。
【表1】

【0251】
試験化合物は遊離形態または塩の形態で用いた。
【0252】
全ての研究は、the principles of laboratory animal care(動物の扱いに関する実験動物管理方針)(NIH発行No. 85-23、1985改定)およびGlaxoSmithKlineの指針に則った。
【0253】
本明細書では本発明の特定の実施形態を例示して詳細に説明してきたが、本発明はそれらに限定されない。上記の詳細な説明は、本発明の例示として提供したものであり、発明をいかようにも限定しようとするものではない。当業者であれば改変形態は明らかであり、本発明の精神から逸脱していない全ての改変形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
Nは、0、1または2であり;
tは、0または1であり;
Xは、-NH-、-O-、-R10-、-OR10-、-R10O-、-R10OR10-、-NR10-、-R10N-、-R10NR10-、-R10S(O)m-または-R10S(O)mR10-であり;
Yは、-C(O)-または-S(O)m-であり;
Rはそれぞれ、同一であるか異なって、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、Ay、-NHR10Ay、Het、-NHHet、-NHR10Het、-OR2、-OAy、-OHet、-R10OR2、-NR2R3、-NR2Ay、-R10NR2R3、-R10NR2Ay、-R10C(O)R2、-C(O)R2、-CO2R2、-R10CO2R2、-C(O)NR2R3、-C(O)Ay、-C(O)NR2Ay、-C(O)Het、-C(O)NHR10Het、-R10C(O)NR2R3、-C(S)NR2R3、-R10C(S)NR2R3、-R10NHC(NH)NR2R3、-C(NH)NR2R3、-R10C(NH)NR2R3、-S(O)2NR2R3、-S(O)2NR2Ay、-R10SO2NHCOR2、-R10SO2NR2R3、-R10SO2R2、-S(O)mR2、-S(O)mAy、シアノ、ニトロまたはアジドからなる群から独立して選択され;
R1はそれぞれ、同一であるか異なって、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、Ay、-NHR10Ay、Het、-NHHet、-NHR10Het、-OR2、-OAy、-OHet、-R10OR2、-NR2R3、-NR2Ay、-R10NR2R3、-R10NR2Ay、-R10C(O)R2、-C(O)R2、-CO2R2、-R10CO2R2、-C(O)NR2R3、-C(O)Ay、-C(O)NR2Ay、-C(O)Het、-C(O)NHR10Het、-R10C(O)NR2R3、-C(S)NR2R3、-R10C(S)NR2R3、-R10NHC(NH)NR2R3、-C(NH)NR2R3、-R10C(NH)NR2R3、-S(O)2NR2R3、-S(O)2NR2Ay、-R10SO2NHCOR2、-R10SO2NR2R3、-R10SO2R2、-S(O)mR2、-S(O)mAy、シアノ、ニトロまたはアジドからなる群から独立して選択され;
mはそれぞれ、独立して、0、1または2であり;
R10はそれぞれ、同一であるか異なって、アルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、シクロアルケニレンおよびアルキニレンから独立して選択され;
pおよびqは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4または5から選択され;
R2およびR3はそれぞれ、同一であるか異なって、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、-R10OH、-R10(OR10)wおよび-R10NR4R5からなる群から独立して選択され;
wは、1〜10であり;
R4およびR5はそれぞれ、同一であるか異なって、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニルおよびアルキニルからなる群から独立して選択され;
Ayは、アリール基を表わし;
Hetは、5員または6員のヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を表わし;
環Aは、アリールまたはヘテロアリールであり;
但し、A環がアリールであり、tが0であり、YがSO2である場合、pは0ではない]
の化合物、ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体。
【請求項2】
アルキルがC1〜C6アルキルであり、アルコキシがC1〜C6アルコキシであり、ハロアルキルがC1〜C6ハロアルキルであり、アルキレンがC1〜C6アルキレンであり、アルケニレンがC1〜C6アルケニレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
tが0であり、Yが-C(O)-である、前記化合物。
【請求項4】
tが0であり、Yが-S(O)m-である、前記化合物。
【請求項5】
tが1であり、Yが-C(O)-であり、Xが-NH-、-O-、-R10-または-OR10-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
tが1であり、Yが-S(O)m-であり、Xが-NH-、-O-、-R10-または-OR10-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
nが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
pが1以上であり、Rがハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
Rがハロゲン、アルキル、ハロアルキルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
Rが図示のN原子に対してパラで置換されている、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Rがハロゲンである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
RがBrまたはClである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
qが1以上であり、R1がハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、Ay、Het、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
R1がハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2またはシアノから選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R2およびR3がそれぞれC1〜C6 アルキルである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R1がハロゲン、アルキルまたは-OR2から選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
前記ハロゲンがフルオロまたはクロロであり、前記アルキルがメチルであり、前記-OR2がアルコキシである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
A環がアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
A環がフェニルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
qが1以上であり、R1がハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、Ay、Het、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
qが1以上であり、R1がハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2またはシアノから選択される、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
A環がヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
ヘテロアリールがピリジルである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
qが0または1である、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
qが1である場合、R1がハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2、Ay、Het、シアノ、ニトロまたはアジドから選択される、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
qが1である場合、R1がハロゲン、アルキル、ハロアルキル、-OR2、-NR2R3、-C(O)R2、-CO2R2またはシアノから選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
pが1であり、Rがハロゲンであり、nが1であり、Yが-C(O)-であり、tが0であり、環Aがヘテロアリールであり、qが0である、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
Rがクロロであり、環Aがピリジルである、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
以下のものから選択される化合物。
【化2】


【請求項30】
以下のものから選択される、請求項1に記載の化合物:
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシフェニル)尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-[(1S)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フェニルアセトアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロパンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロプ-2-エンアミド;
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジクロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)イソニコチンアミド;
N-フェニル-N'-(2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)尿素;
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-フェニル尿素;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1S)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド;および
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンゼンスルホンアミド。
【請求項31】
以下のものから選択される、請求項1に記載の化合物:
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-N'-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フェニルプロプ-2-エンアミド;
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-メチルベンズアミド;
N-(6-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)イソニコチンアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド;および
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンゼンスルホンアミド。
【請求項32】
以下のものから選択される、請求項1に記載の化合物:
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
ベンジル6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イルカルバメート;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-ニトロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-クロロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メトキシベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-3-メチルベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-6-クロロニコチンアミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-ピリジンカルボキサミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1R)-6-クロロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル]-2-フルオロベンズアミド;
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2,6-ジフルオロベンズアミド;および
N-(6-ブロモ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-1-イル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド。
【請求項33】
以下のもの:
【化3】

[式中、
R6は、H、アルキル、-OR2、-NR2R3、Ay、Het、-C(O)R2、-CO2R2、-CONR2R3、-S(O)mR2またはオキソであり、ここで、R2、R3、m、AyおよびHetは定義したとおりであり;
R7は、Hまたはアルキルであり;
但し、R6とR7は共にHではない」
またはその塩、溶媒和物もしくは薬学的に機能性の誘導体をさらに含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
実施例のいずれか1つに関して実質的に上記で定義されている、請求項1〜33に記載の化合物。
【請求項35】
請求項1〜33に記載の化合物と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項36】
活性な治療用物質として使用するための、請求項1〜33に記載の化合物。
【請求項37】
アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルスにより引き起こされる疾患および症状の治療または予防において使用するための、請求項1〜33に記載の化合物。
【請求項38】
HPV感染による症状または障害の治療または予防において使用するための、請求項1〜33に記載の化合物。
【請求項39】
症状または疾患が、疣贅、性器疣贅、子宮頚部形成異常、再発性呼吸器パピローマ症またはパピローマウイルス感染に関連する癌である、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
癌が、肛門性器癌、頭頚部癌および皮膚癌である、請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
肛門性器癌が、子宮頚癌、肛門/肛門周囲癌、外陰癌、膣癌または陰茎癌であり;
頭頚部癌が、咽頭口部癌および食道癌であり;
皮膚癌が、基底細胞癌および扁平上皮癌である、
請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルスの治療または予防において使用するための医薬の製造における、請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項43】
HPV感染による症状または障害の治療または予防において使用するための医薬の製造における、請求項1〜33に記載の化合物の使用。
【請求項44】
症状または障害が、疣贅、性器疣贅、子宮頚部形成異常、再発性呼吸器パピローマ症またはパピローマウイルス感染に関連する癌である、請求項43に記載の化合物の使用。
【請求項45】
請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、アデノウイルス、レトロウイルス、ならびにポリオーマウイルスおよびパピローマウイルスなどのパポバウイルス科を含む腫瘍原性ウイルスを治療または予防する方法。
【請求項46】
請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、HPV感染による症状または障害を治療または予防する方法。
【請求項47】
症状または障害が、疣贅、性器疣贅、子宮頚部形成異常、再発性呼吸器パピローマ症またはパピローマウイルス感染に関連する癌である、請求項46に記載の方法。

【公表番号】特表2007−500750(P2007−500750A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533613(P2006−533613)
【出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/018180
【国際公開番号】WO2005/005386
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(597173680)スミスクライン ビーチャム コーポレーション (157)
【Fターム(参考)】