説明

テルピリジン系の基を有するエレクトロルミネセント金属超分子

【化1】


テルピリジン系単量体および遷移金属に基づく高度に蛍光性の金属超分子が得られた。これらの強固な超分子は、紫から青、緑または黄色への発光によって、高量子収率を提供する。それらは、高輝度、高純度、低コスト、および優れた熱安定性のような所望の性質のため、高分子発光ダイオード(PLED)に対する見込みのある放射体として現れた。超分子は、式I[式中、Mは族IB、IIB VIIA、VIIIAまたはランタニド金属を表し;Rは独立して各出現において、水素、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、または認められている供与体および受容体群よりなる群から選択され;Xは独立して各出現において、窒素または炭素原子であり;R'はアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルケトン、アリールケトン、ヘテロアリールケトン、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アルキルアミド、アリールアミド、ヘテロアリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、フルオロアルキル、フルオロアリール、アミン、イミド、カルボキシレート、スルホニル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、またはその組合せから選択され;nは1ないし100,000の整数であり;Zは対イオンであって、アセテート、アセチルアセトネート、シクロヘキサンブチレート、エチルヘキサノエート、ハライド、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアセチルアセトネート、ニトレート、ペルクロレート、ホスフェート、スルフェート、テトラフルオロボレートまたはフルオロメタンスルホネートの群から選択され;yは0ないし4の整数である]によって表される分子構造を有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、高度に蛍光性の金属超分子に関し、これは、超分子の部分の変動を介して、強力で異なる色発光を示し、エレクトロルミネセンスに対して、効率的な発光高分子およびデバイスの設計への新たな視野を供する。
【0002】
背景
有機および高分子発光デバイス(OLEDおよびPLED)を特徴とする製品は、1999年に、および2002年に、初めて市場へと売り出された。単純な構造、層の厚みの薄さ、軽量、広視野角、低い作動電圧、および広範な領域のディスプレイを生産する可能性といった、LCD技術を超える多くの利点に惹かれ、100を超える製造者らが、OLEDおよびPLED開発に関与している。
【0003】
デバイスを製造するのに、小分子および高分子の両方を含む有機材料が使用されている。小分子の開発者らは、Eastman Kodak Co.、Idemitsu Kosan Co. Ltd.、Sony Chemicals Corp.、およびUniversal Display Corporation (UDC)を含む。高分子の開発者らは、Cambridge Display Technology (CDT)、Dow Chemical Co.、およびCovion Organic Semiconductors GmbHを含む。
【0004】
有機高分子は、特に広範な領域のディスプレイに対して、小分子を超えるかなりの処理利点を供する。回転塗布法またはインクジェット印刷方法を用いることによって、デバイスは容易に製造することができる。しかしながら、青色光PLEDは、いくつかの技術的問題を示す。これらは、設計上の欠陥、高分子精製の困難性、色純度問題、低効率(最大効率〜2.5cd/A)およびデバイスの短い寿命(20mA/cm2で〜200時間(半分の明るさへの寿命))を含む。
【0005】
PLEDにおける発光層としての使用について見込みのある材料の中でも、ポリ(フェニレンビニレン)(PPV)(米国5,747,182)およびポリ(2-メトキシ-5-(2'-エチルヘキシルオキシ-1,4-フェニレンビニレン)(MEH-PPV)(米国5,401,827; 米国6,284,435)のようなPPV誘導体が開示されている。他の適した材料は、ポリ(p-フェニレン)(PPP)および関連した誘導体(Angew. Chem., Int. Ed., 37, 402, (1998); Adv. Mater., 11, 895, (1999))、ポリチオフェンおよび関連した誘導体(Macromolecules, 28, 7525, (1995))、ポリキノリンおよび関連した誘導体(Macromolecules, 35, 382, (2002); Macromolecules, 34, 7315, (2001))、およびポリフルオレン(PFO)および関連した誘導体(WO 01/62822 A1; 米国6,169,163; Macromolecules, 35, 6094, (2002))を含む。一般的に、PPV系の材料は、高いPLおよびEL効率、および変色性質を示す。しかしながら、ELデバイスの長期安定性は、光酸化的劣化によって妨害される。ポリ(p-フェニレン)は、比較的不溶性かつ不溶融性である。ポリチオフェンおよび関連した誘導体は、エレクトロルミネセンスを青色から近赤外へと変えるが、一般的に低い量子効率を有することが分かっている。ポリフルオレンは、デバイス性能の急速な劣化を招く液晶性質を有する。
【0006】
かくして、効果的な発光高分子の設計への新たな視野を提供し、エレクトロルミネセンスデバイスにおいて高性能発光性または母材として使用することが可能な頑丈な高分子システムを開発することが望ましい。
【0007】
2,2':6',2''−テルピリジン(terpy)は、最近、金属イオンに対する強いキレート剤としてかなりの注目を集めている。特に遷移金属とでは、金属-terpy高分子は、酸化還元作用および光物理的性質に関して、大きな関心事である。
【0008】
Rehahnらは、三塩化ルテニウム(III)およびテルピリジン系単量体の間の反応を介する棒状のルテニウム(II)配位高分子を報告した。高分子量高分子の固有粘度は、300mLg-1のオーダーである。ポリ(p-フェニレンビニレン)および主鎖においてビス(2,2:6',2''-テルピリジン)ルテニウム(II)複合体を含有するポリイミドおよびペンデントルテニウムテルピリジン複合体と組み込まれたポリ(フェニレンビニレン)は、Chanおよび同僚ら(Appl. Phys. Lett., 71, 2919, (1997); Chem. Mater., 11, 1165, (1999); Adv. Mater., 11, 455, (1999))によって合成され、特徴付けられている。ビニル置換された2,2':6',2''−テルピリジンおよび二官能性ルテニウム(II)-テルピリジン複合体高分子が調製された (Macromol. Rapid Commun., 23, 411, (2002))。
【0009】
テルピリジン系デンドリマーの設計および合成は、もう1つの魅力的な分野である。外部テルピリジンユニットを有するポリ(アミドアミン)デンドリマーおよびその鉄(II)複合体が報告されている(Macromol. Rapid Commun., 20, 98, (1999))。Fe2+またはCo2+イオンを有するリガンドを含有するテルピリジ-ペンデントポリ(アミドアミン)およびビス(テルピリジン)は、Abrunaら(J. Phys. Chem. B, 105, 8746, (2001))によって調製された。いくつかの金属中心デンドリマーおよび金属デンドリマーは、Constableら(Chem. Commun., 1073, (1997))によって開示されている。
【0010】
加えて、Khanらは、主鎖にテルピリジルリンカー基を含有する白金(II)ポリ−インを報告した(J. Chem. Soc., Dalton Trans., 1358, (2002))。これらの高分子材料は、骨格において、減少する安定性と増加するピリジンユニットの数を呈する。所望により、テルピリジル基でエンドキャップされた活性なポリ(L-ラクチド)が、Schubertらによって調製されている(Macromol. Rapid Commun., 22, 1358,(2001))。相間移動状況下で、鉄(II)-中心ポリ(L-ラクチド)が合成されている。また、Schubertおよび同僚らは、ポリ(酸化エチレン)およびポリ(オキシテトラメチレン)のテルピリジンセグメントを有するコポリマーを含有する亜鉛およびコバルト金属を調製した。しかしながら、UV-vis、GPCおよびNMR研究のみが報告された。ビス(テルピリジン)基を有するペリレンビスイミド系高分子は、Wurthneらによって実施された (Chem. Commun., 1878, (2002))。
【0011】
本発明において、金属誘発および自己組み立てシステムに基づく高分子は、亜鉛イオンおよびテルピリジン系単量体の間の単純な反応によって調製された。金属複合体の正8面体配位幾何学は、高分子鎖に沿った、安定した結合の形成に繋がる。これらのよく定義された構造を有する金属超分子は、高量子効率を有する紫から青、緑、または黄色への強い発光を提供する。
【0012】
発明の概要
本発明の主な目的は、金属超分子システムおよびその使用、例えばエレクトロルミネセント(EL)デバイスを調製することである。
【0013】
1つの具体例において、本発明は、三座リガンドとして作用し、広範囲の遷移金属をキレートすることによって安定した複合体を形成する分子に関する。
【0014】
1つの具体例において、本発明は、テルピリジン系の部分の基から選択される反復ユニットを含む高分子組成物、および合成の工程および例えば高分子発光ダイオード(PLED)において使用する工程に指向される。
【0015】
1つの具体例において、金属超分子は、テルピリジン系単量体および遷移金属よりなる。
【0016】
本発明に従い、金属超分子の新たなクラスが調製される。本明細書における超分子の好ましい具体例は:
【化1】

[式中、Mは族IB、IIB VIIA、VIIIAまたはランタニド金属を表し;Rは独立して各出現において、水素、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、または認められている供与体および受容体群よりなる群から選択され;Xは独立して各出現において、窒素または炭素原子であり;R'はアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルケトン、アリールケトン、ヘテロアリールケトン、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アルキルアミド、アリールアミド、ヘテロアリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、フルオロアルキル、フルオロアリール、アミン、イミド、カルボキシレート、スルホニル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、またはその組合せから選択され;nは1ないし100,000の整数であり;Zは対イオンであって、アセテート、アセチルアセトネート、シクロヘキサンブチレート、エチルヘキサノエート、ハライド、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアセチルアセトネート、ニトレート、ペルクロレート、ホスフェート、スルフェート、テトラフルオロボレートまたはフルオロメタンスルホネートの群から選択され;yは0ないし4の整数である]
である。
【0017】
より詳細には、本発明の具体例において、超分子は、N-メチルピロリジノン(NMP)中の亜鉛イオンおよびテルピリジン系単量体の間の反応によって、容易に調製することができる。
【化2】

[式中、R'は、
【化3】

【化4】

である]。
【0018】
もう1つの具体例において、超分子の各反復するユニットは、上手く幾何学的に制御された線状アレイにおいて並べられる。1つの具体例において、超分子のR'上の異なるRまたは置換基を改変することによって、発光波長は、紫から青、緑、または黄色へと変動し、高分子の組成によって決まる。
【0019】
本発明の特異的な具体例は、
(a)透明正孔注入陽極層;
(b)透明正孔輸送層;
(c)超分子を含む活性発光層;および、
(d)電子注入陰極層
を含む高分子発光ダイオード(PLED)を実施することであり、ここに、透明正孔注入陽極層は高仕事関数金属または金属合金の群から選択され;透明正孔輸送層は、ポリ(アニリン)(PANI)またはポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/(ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)の群から選択され;活性発光層は、本発明において開示される金属超分子の群から選択され;ならびに電子注入陰極層は低仕事関数を有する金属の群から選択される。
【0020】
発明の詳細な記載
本発明は、一般的に、合成、スペクトル特性、光ルミネセンス、超分子のエレクトロルミネセンスおよび高分子発光デバイス(PLED)におけるそれらの適用に関する。本発明において、2組の超分子が設計されている。1つの組において、スペーサーユニットR'は、超分子の主鎖に沿った弾性オキシメチレン結合(-OCH2-)に基づく。第2の組において、スペーサーは、超分子の強固な骨格に沿った、複合フェニレン誘導体に基づく。
【0021】
実施例は、本発明の理解を助けるために記載され、前記の請求の範囲に記載の発明を、決して制限するように意図されたのではなく、またそのように解釈されるべきではない。
【0022】
与えられる実施例は、モデル化合物5aおよび5b、単量体6a、6fおよび6i、および高分子7hの合成方法を説明する。モデル化合物5aおよび5bは、文献(Polyhedron, 17, 373, (1998))記載の修飾された手順に従い、合成された。酢酸亜鉛二水和物およびN-メチルピロリジノン(NMP)におけるテルピリジン系単量体の間の単純な反応によって、亜鉛金属イオンは、組み立て中心として使用されて、高分子7aないし7iが形成された。
【実施例】
【0023】
実施例1
モデル化合物5aの合成-酢酸亜鉛二水和物(1mmol)および4'-フェニル-2,2':6',2''−テルピリジン(1mmol)を、3時間、窒素雰囲気下で、10mLのN-メチルピロリジノン(NMP)において、100℃で加熱した。濾過後、過剰なヘキサフルオロリン酸カリウム(KPF6)を濾液に添加した。沈殿物をメタノールで洗浄し、固体をエタノールおよびCH3CNの混合物で再結晶化した。収率: 86 %. FABMS: m/e 685; C42H30N6Zn m/e 684.1を必要とする. 1H NMR (DMSO, δ, ppm): 9.38 (1H, s), 9.12 (4H, d, J = 8.0 Hz), 8.41 (4H, d, J = 7.1 Hz), 8.27 (4H, t, J = 7.5 Hz), 7.94 (4H, d, J = 4.2 Hz), 7.5 (6H, m), 7.48 (4H, t, J = 6.1 Hz). 13C NMR (DMSO, δ, ppm): 155.1, 149.4, 147.7, 141.2, 135.7, 131.1, 129.8, 129.4, 128.1, 127.6, 123.5, 121.1.
【0024】
実施例2
モデル化合物5bの合成-収率: 80 %. FABMS: m/e 885; C54H54N6O2Zn m/e 884.4を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 9.33 (4H, s), 9.14 (4H, d, J = 8.0 Hz), 8.44 (4H, d, J = 8.5 Hz), 8.27 (4H, t, J = 7.6 Hz), 7.93 (4H, d, J = 4.7 Hz), 7.48 (4H, dd, J = 12.6 Hz, J = 5.6 Hz), 7.29 (4H, d, J = 8.7 Hz), 4.17 (4H, t, J = 6.6 Hz), 1.81 (8H, m), 1.48 (4H, m), 0.92 (6H, t, J = 6.8 Hz). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 161.9, 155.1, 149.8, 148.3, 141.7, 130.3, 128.1, 127.7, 123.9, 120.4, 115.8, 68.4, 31.5, 29.1, 25.7, 22.6, 14.4.
【0025】
実施例3
単量体6aの合成-100mLのDMSO中のKOH(2.5mmol)の懸濁液に、4'-(4-ヒドロキシフェニル)-2,2':6',2''−テルピリジン(2.05mmol)を、その混合物へと添加した。90℃にて1時間撹拌後、1,8-ジブロモクタン(1.0mmol)およびKI(触媒量)を添加した。得られた混合物を、24時間撹拌した。懸濁液を室温まで冷却し、500mLの水に注いだ。沈殿物を濾過した。得られた固体を、エタノールおよびアセトンの混合物から再結晶化した。収率: 72 %. FABMS: m/e 761; C50H44N6O2 m/e 760.9を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.71 (8H, m), 8.66 (6H, d, J = 8.0 Hz), 7.86 (8H, m), 7.34 (4H, dt, J = 4.8 Hz, J = 1.0 Hz), 7.02 (4H, d, J = 8.8 Hz), 4.04 (4H, t, J = 6.5 Hz), 1.83 (4H, m), 1.50 (8H, m). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 156.4, 155.8, 149.8, 149.1, 136.8, 130.5, 128.5, 123.7, 121.3, 118.2, 118.1, 114.9, 68.1, 29.3, 29.2, 26.3.
【0026】
実施例4
単量体6bの合成-収率: 60 %. FABMS: m/e 898; C58H40N8O3 m/e 897.0を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.72 (8H, m), 8.66 (4H, d, J = 8.0 Hz), 8.19 (4H, d, J = 8.3 Hz), 7.89 (8H, m), 7.65 (4HHcfsasad, d, J = 8.2 Hz), 7.34 (4H, m), 7.13 (4H, d, J = 1.9 Hz), 5.24 (4H, s). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 166.1, 161.1, 158.1, 157.6, 151.4, 150.8, 142.5, 138.6, 135.9, 133.2, 130.4, 129.6, 129.0, 125.5, 125.3, 123.1, 120.1, 117.0, 100.6, 71.2.
【0027】
実施例5
単量体6cの合成-収率: 58 %. FABMS: m/e 753; C52H36N6O2 m/e 752.9を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.70 (8H, m), 8.65 (4H, d, J = 8.0 Hz), 7.87 (8H, m), 7.59 (1H, s), 7.46 (3H, s), 7.33 (4H, m), 7.12 (4H, d, J = 8.0 Hz), 5.18 (4H, s). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 156.4, 155.8, 149.1, 136.8, 131.1, 129.0, 128.6, 127.1, 126.5, 123.7, 121.3, 118.3, 115.3, 69.9.
【0028】
実施例6
単量体6dの合成-収率: 62 %. FABMS: m/e 753; C52H36N6O2 m/e 752.9を必要とする
【0029】
実施例7
単量体6eの合成-収率: 52 %. FABMS: m/e 1094; C70H72N6O6 m/e 1093.4を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.75 (4H, s), 8.73 (4H, d, J = 4.7 Hz), 8.68 (4H, d, J = 8.0 Hz), 8.00 (4H, d, J = 8.6 Hz), 7.88 (4H, dt, J = 7.6 Hz, J = 1.7 Hz), 7.62 (2H, s), 7.38 (8H, m), 1.53 (14H, m), 1.22 (24H, m). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 156.1, 152.4, 149.2, 136.9, 128.5, 123.8, 122.2, 121.4, 118.8, 70.1, 31.9, 29.6, 29.3, 26.0.
【0030】
実施例8
単量体6fの合成-4'-(4-ブロモフェニル)-2,2':6',2''−テルピリジン(2.05mmol)、2,5-ジドデシルオキシベンゼン-1,4-二ボロン酸(1mmol)、および[Pd(PPh3)4](1mol-%)を、25mLトルエンおよび25mL水性1M Na2CO3の多相系において、24時間還流した。撹拌後、100mLの水を添加し、得られた混合物をCHCl3(3x100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で除去した。固体を、エタノールおよびクロロホルム(9:1; v/v)の混合物から再結晶化した。収率: 80 %. FABMS: m/e 1062; C72H80N6O2 m/e 1061.4を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.83 (4H, s), 8.73 (4H, m), 8.69 (4H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (4H, d, J = 8.3 Hz), 7.90 (4H, dt, J = 7.7 Hz, J = 1.1 Hz), 7.79 (4H, d, J = 8.6 Hz), 7.36 (4H, m), 7.09 (2H, s), 1.72 (4H, m), 1.17 (40H, m), 0.83 (6H, m). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 156.4, 156.0, 150.5, 150.0, 149.2, 139.3, 136.8, 130.1, 116.9, 123.8, 121.4, 118.8, 116.3, 69.9, 31.9, 29.7, 29.6, 29.4, 29.3, 26.1, 22.7, 14.1.
【0031】
実施例9
単量体6gの合成-収率: 70 %. FABMS: m/e 954; C66H44N6O2 m/e 953.1を必要とする. 1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.83 (4H, s), 8.77 (4H, dd, J = 1.7 Hz, J = 0.9 Hz), 8.69 (4H, m), 8.00 (4H, d, J = 8.4 Hz), 7.90 (4H, dt, J = 7.7 Hz, J = 1.8 Hz), 7.77 (4H, d, J = 8.4 Hz), 7.35 (4H, m), 5.10 (4H, s). 13C NMR (CDCl3, δ, ppm): 156.4, 156.0, 150.3, 149.2, 136.8, 130.1, 128.5, 127.8, 127.2, 127.0, 123.8, 121.4, 118.8, 117.3, 71.8.
【0032】
実施例10
単量体6hの合成-収率: 73 %. FABMS: m/e 1006; C71H68N6 m/e 1005.4を必要とする. 1H NMR (DMSO, δ, ppm): 8.83 (4H, s), 8.76 (4H, m), 8.68 (4H, m), 8.05 (4H, m), 7.90 (4H, dt, J = 7.8 Hz, J = 1.8 Hz), 7.83 (6H, d, J = 8.2 Hz), 7.70 (4H, m), 7.38 (4H, m), 2.11 (4H, m), 1.11 (18H, m), 0.80 (8H, m). 13C NMR (DMSO, δ, ppm): 156.4, 156.1, 151.9, 149.8, 149.2, 142.4, 140.4, 139.4, 137.2, 136.9, 127.7, 127.7, 126.1, 123.8, 121.5, 121.4, 120.2, 118.7, 55.4, 40.4, 31.8, 30.0, 29.2, 23.9, 22.6, 14.0.
【0033】
実施例11
単量体6iの合成-ジビニルベンゼン(1mmol)、4'-(4-ブロモフェニル)-2,2':6',2''−テルピリジン(2mmol)、酢酸パラジウム(II)(5mol-%)、およびトリ-o-トリフォスフィン(0.4当量)を、窒素雰囲気下で、50mLフラスコに添加した。無水DMFをシリンジを介して添加し、溶液を全ての固体が溶解するまで撹拌した。トリ-n-ブチルアミン(1mL)を添加し、溶液を、5日間、100℃にて撹拌した。溶液をメタノールに注いだ。固体をエタノールおよびクロロホルム(8:2; v/v)の混合物から再結晶化した。 収率: 77 %. FABMS: m/e 745; C52H36N6 m/e 744.9を必要とする.
【0034】
実施例12
高分子7hの合成-50mLのN-メチルピロリジノン(NMP)溶液中の単量体6h(0.1mmol)に、5mL NMP中の酢酸亜鉛二水和物(0.1mmol)を105℃にて滴下した。N2下で24時間撹拌後、過剰なヘキサフルオロリン酸カリウム(KPF6)を熱い溶液に添加した。得られた溶液をメタノールに注ぐと、固体が沈殿した。精製を、DMACおよびメタノールを用いる反復沈殿によって実施した。得られた高分子を、24時間、80℃にて真空下で乾燥させ、黄色固体として収集した。収率: 80%.
【表1】

a ウベローデ(Ubbelohde)粘度計を用いて、30±0.1℃にて、NMPにおいて測定された固有の粘度
b 精製後の収率
c 20℃/分での加熱速度を有するTGAによって決定された分解温度

表1.高分子7aないし7iおよびモデル化合物5aおよび5bの物理的性質
【0035】
超分子の物理的性質を表1に要約する。超分子の固有の粘度は、30±0.1 ℃のNMPにおけるウベローデ(Ubbelohde)粘度計によって決定されるように、0.48-1.21dL/gから変動する。超分子の熱作用をTGAおよびDSCによって測定した。サーモグラムを図6に示す。超分子の開始分解温度(Td)は、窒素雰囲気下で、336(高分子 7e)ないし433℃(高分子 7h)であり、ここに、その質量の95%が維持される。空気中では、分解温度はわずかに低下し、800℃まで加熱された後、15ないし25%の残留物が残る。最大300℃のDSCスキャンにおいて、明白な相転移は観察されない。この証拠によって、超分子のガラス転移温度が非常に高いことが明らかになる。
【表2−1】

【表2−2】

a DMAC (N, N-ジメチルアセトアミド)における1x10-5 mol dm-3での濃度
b DMAC (N, N-ジメチルアセトアミド)における1x10-5 g dm-3での濃度
c フィルムの厚みは〜38-70nmであった。
d フィルムの厚みは〜0.5-2μmであった。
e ピークはショルダーとして現れる。
f 吸光係数(εmax)は103xmol-1dm3cm-1の単位で表される。

表2. DMACにおけるおよび薄いフィルムとしての高分子7aないし7i、およびDMACにおけるモデル化合物5aおよび5bの光物理的性質
【0036】
高分子7aないし7iの吸収および光ルミネセンス性質を表2にリストする。超分子の予測されるバンドギャップを表3に示す。全ての超分子およびモデル化合物は、286-290および320-346nmでのλmaxによる同様の吸収特徴を呈する。紫色、青色、緑色、および黄色にわたる強い光ルミネセンス(PL)発光は、超分子構造の変動を介して入手される。超分子のPL量子収率(Φ)は、DMAC溶液において、7bおよび7eに対して25%ないし7hに対して77%である。キャスティングフィルムとしての超分子のPL量子効率は、7eに対して15%ないし7hに対して51%である。
【0037】
実施例13
図7は、高分子7aの代表的なUV-vis吸収スペクトルを示す。DMAC溶液において、λmax 287nm(amax=73900g-1dm3cm-1)での強い吸収バンドおよび約λmax 328ないし342nm(amax=36500ないし28800g-1dm3cm-1)でのショルダーが観察される。光学バンドギャップ(吸収エッジ)は、3.19eVである。溶液におけるおよび薄いフィルムとしての高分子7aのPLスペクトルもまた示される。青色PL発光は、DMACにおいておよびキャスティングフィルムとしての両方で、λmax 450および448nmで観察される。
【0038】
実施例14
溶液におけるおよび薄いフィルムとしての高分子7cのPL発光スペクトルを図8に示す。DMACにおいて、λmax 457nmで特徴のない発光バンドを有する強い青色発光が観察される。スピンコートされたおよびキャスティングフィルムとしての高分子の最大発光は、それぞれ溶液中のものと比較して、376cm-1シフトする。
【0039】
実施例15
スピンコートされたフィルムとしての高分子7a、7f、7g、および7iのPLスペクトルを図9に表す。主鎖における異なる結合を組合せることによって、あるいは側基置換を介して、超分子のPL発光色を調整することができる。これらの高分子の発光色は、青色(高分子7a)、緑色(高分子7f)、緑色(高分子7g)、および黄色(高分子7i)であり、これらは、それぞれ、λmax 450、546、530、および567nmのPL発光ピークを有する。
【0040】
実施例16
スピンコートされたおよびキャスティングフィルムとしてのDMACにおける高分子7hの正規化されたPLスペクトルを、図10に示す。白色発光が、434nmの最大発光および518nm辺りのショルダーで、DMACにおいて、高分子7hから観察されている。対照的に、4350cm-1の大きなストークシフトを有するスピンコートされたおよびキャスティングフィルムとしての7hの構造のない黄色発光スペクトルが、それぞれ示される。
【表3】

a LUMOレベルを、DMF溶液における測定された還元電位対フェロセン/フェロセニウム組から計算した。フェロセンの絶対エネルギーレベルは、-4.8 eVであった。
b HOMOレベルを、LUMOエネルギーレベルおよびバンドギャップの間のエネルギー差から予測した。
c バンドギャップを、最低エネルギーピークのテイルを推定することによって、DMACにおける吸収スペクトルから予測した。

表3.超分子およびモデル化合物のHOMO-LUMOエネルギーレベルおよびバンドギャップ
【0041】
実施例17
これらの超分子の相対的なHOMOおよびLUMOレベルを、還元電位および光学バンドギャップによって予測することができる。電気的性質を表3に要約する。図11は、超分子のHOMO-LUMOレベルおよびバンドギャップを、図式的に説明する。骨格に沿ってオキシメチレン結合を有する超分子のHOMO-LUMOレベルの間のエネルギーギャップは非常に似ており、これは7aに対して3.19eVないし7dに対して3.26eVである。これらの高分子は、DMAC溶液において、および薄いフィルムとして、それぞれ、強い青色発光を示す。高分子7f、7gおよび7hは、-3.61ないし-3.67eVのLUMOエネルギーレベルおよび-6.56ないし-6.59eVのHOMOエネルギーレベルを有する同様の電気エネルギーレベルを呈し、薄いフィルムとして、強い緑色PL発光を示す。高分子7hは、2.64eVの最も狭いバンドギャップを有する。薄いフィルムとしての高分子の明るい黄色発光を得る。
【0042】
本発明によるエレクトロルミネセントデバイスを、図12において、図式的に説明する。本発明の例として、ITO/PEDOT/PSS/高分子7a/Ca(30Å)/Al(120Å)の配置を有する青色光PLEDを調製した。デバイスAは次のように作った:
【0043】
実施例18
洗剤溶液、脱イオン水、エタノール、およびアセトン中で順次に洗浄した20Ω/∀のシート耐性を有する酸化スズインジウム(ITO)ガラス上で、デバイスAを調製した。湿潤洗浄プロセスは次のように示される:
柔らかいティッシュおよびアセトンでITOガラスを洗浄して、粘着するガラス粒子を除去する
10分間、50℃にて、ガラス洗剤によって脱イオン水中で超音波洗浄する
脱イオン水で、完全に濯ぐ
5分間、50℃にて、エタノール中で超音波洗浄する
脱イオン水で、完全に濯ぐ
5分間、40℃にて、アセトン中で超音波洗浄する
湿潤洗浄プロセスの後、ITOガラスを、130℃にて、24時間、乾燥させ、10分間、UVオゾンクリーナー中で処理して、微量の有機物質を除去する。ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/(ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)および高分子7aを、標準的な回転塗布様式によって、ITO上に堆積させた。PEDOT/PSSの層の厚みは30ないし100nmであった。高分子7aの層の厚みは、30ないし70nmであった。カルシウム(30nm)およびアルミニウム(120nm)電極の堆積を、高真空状態(6x10-6Torr)において実施した。典型的な成長速度は、2Å/sであった。デバイスのEL性能を、カプセル充填なしで、空気雰囲気下で検査した。
【0044】
実施例19
10Vのバイアス電圧の高分子7aのELスペクトルは、図13において、450nmにて発光ピークを示した。それはスピンコートされたおよびキャスティングフィルムとしてのその対応するPL発光と似ていることが分かった。また、デバイスAの電流密度−電圧−輝度特徴曲線を図14に示す。青色光EL強度は、バイアス電圧を増加させるに従い増加した。ターンオン電圧は、約6Vであった。デバイスの最大効率は、0.8cd/Aであった。1698cd/m2 の最大輝度は、13Vの駆動電圧にて得た。デバイスAのEL色は青色である(CIE座標: x=0.15, y=0.21)。
【0045】
実施例20
この実施例は、ITO/PEDOT/PSS/高分子7h/Ca(30Å)/Al(120Å)の配置を有する黄色光PLEDの調製を説明する。デバイスBを、デバイスAと同様に作った。
【0046】
高分子7hを有するデバイスBの性能を図14に示す。デバイスB の電流密度−電圧−輝度特徴曲線を図15に示す。デバイスは、572nmにて、強いEL発光ピークを呈した。デバイスBの開始電圧は、約6Vであった。効率および最大輝度は、13Vにて、それぞれ、1.1cd/Aおよび2382cd/m2であった。デバイスBのEL色は黄色である(CIE座標: x=0.46, y=0.50)。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】テルピリジン系単量体6aないし6eの構造
【図2】テルピリジン系単量体6fないし6iの構造
【図3】テルピリジン系高分子7aないし7dの構造
【図4】テルピリジン系高分子7eないし7iの構造
【図5】モデル化合物5aおよび5bの構造
【図6】モデル化合物5aおよび高分子7aおよび7hのTGAサーモグラム
【図7】高分子7aのUV-visおよびPLスペクトル
【図8】DMACにおけるおよびスピンコートされたおよびキャスティングフィルムとしての高分子7cの発光スペクトル
【図9】スピンコートされたフィルムとしての高分子7a、7f、7g、および7iの発光スペクトル
【図10】DMACにおけるおよびスピンコートされたおよびキャスティングフィルムとしての高分子7hの発光スペクトル
【図11】金属超分子のエネルギー概略図
【図12】本発明におけるPLEDの概略図
【図13】デバイスAのエレクトロルミネセントスペクトル
【図14】デバイスAの電流密度−電圧−輝度曲線
【図15】デバイスBのエレクトロルミネセントスペクトル
【図16】デバイスBの電流密度−電圧−輝度曲線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】

よりなる群から選択される少なくとも1つの反復する構造単位を含む超分子。
【請求項2】
Mが、族IB、IIB VIIA、VIIIAまたはランタニド金属を表す請求項1記載の超分子。
【請求項3】
Rが、独立して、各出現において、水素、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、および認められている供与体および受容体群よりなる群から選択される請求項1記載の超分子。
【請求項4】
Xが、独立して、各出現において、窒素または炭素原子である請求項1記載の超分子。
【請求項5】
R'が、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルケトン、アリールケトン、ヘテロアリールケトン、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アルキルアミド、アリールアミド、ヘテロアリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、フルオロアルキル、フルオロアリール、アミン、イミド、カルボキシレート、スルホニル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、またはその組合せから選択される請求項1記載の超分子。
【請求項6】
nが、1ないし100,000の整数である請求項1記載の超分子。
【請求項7】
Zが対イオンであって、アセテート、アセチルアセトネート、シクロヘキサンブチレート、エチルヘキサノエート、ハライド、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアセチルアセトネート、ニトレート、ペルクロレート、ホスフェート、スルフェート、テトラフルオロボレートまたはフルオロメタンスルホネートの群から選択される請求項1記載の超分子。
【請求項8】
yが、0ないし4の整数である請求項1記載の超分子。
【請求項9】
該Mが、族IIB遷移金属(Zn金属を含む)である請求項2記載の超分子。
【請求項10】
該Rがプロトンである請求項3記載の超分子。
【請求項11】
該Xが窒素原子である請求項4記載の超分子。
【請求項12】
該Zがヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6-)である請求項7記載の超分子。
【請求項13】
式:
【化2】

[式中、R'は、
【化3】

【化4】

【化5】

から選択される]
によって表される請求項9ないし12のいずれか1記載の超分子。
【請求項14】
(a)透明正孔注入陽極層;
(b)透明正孔輸送層;
(c)活性発光層;および、
(d)電子注入陰極層
を含む高分子発光ダイオード(PLED)。
【請求項15】
該透明正孔輸送層が、ポリ(アニリン)(PANI)またはポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/(ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)の群から選択される請求項14記載の高分子発光ダイオード。
【請求項16】
該透明正孔注入陽極層が、高仕事関数金属または金属合金の群から選択される請求項14記載の高分子発光ダイオード。
【請求項17】
該陽極が、金、銀、銅、フッ素−酸化スズ(FTO)、および酸化スズインジウム(ITO)から選択される請求項16記載の高分子発光ダイオード。
【請求項18】
該透明電子注入陰極層が、低仕事関数金属または金属合金から選択される請求項14記載の高分子発光ダイオード。
【請求項19】
該陰極が、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、アルミニウム、銀、またはその合金から選択される請求項18記載の高分子発光ダイオード。
【請求項20】
該発光層が、少なくとも1つのテルピリジン系の基および遷移金属を有する超分子の群から選択される請求項14記載の高分子発光ダイオード。
【請求項21】
該超分子が、式:
【化6】

を有する請求項20記載の高分子発光ダイオード。
【請求項22】
該Mが、族IB、IIB VIIA、VIIIAまたはランタニド金属を表す請求項21記載の超分子。
【請求項23】
該Rが独立して、各出現において、水素、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、および認められている供与体および受容体群よりなる群から選択される請求項21記載の超分子。
【請求項24】
該Xが独立して各出現において、窒素または炭素原子である請求項21記載の超分子。
【請求項25】
該 R'が、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルケトン、アリールケトン、ヘテロアリールケトン、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アルキルアミド、アリールアミド、ヘテロアリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、フルオロアルキル、フルオロアリール、アミン、イミド、カルボキシレート、スルホニル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシまたはその組合せから選択される請求項21記載の超分子。
【請求項26】
該nが1ないし100,000の整数である請求項21記載の超分子。
【請求項27】
該Zが対イオンであって、アセテート、アセチルアセトネート、シクロヘキサンブチレート、エチルヘキサノエート、ハライド、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアセチルアセトネート、ニトレート、ペルクロレート、ホスフェート、スルフェート、テトラフルオロボレートまたはフルオロメタンスルホネートの群から選択される請求項21記載の超分子。
【請求項28】
該yが0ないし4の整数である請求項21記載の超分子。
【請求項29】
請求項1ないし13および20ないし28のいずれか1記載の超分子の調製方法であって、式:
【化7】

[式中、Mは族IB、IIB VIIA、VIIIAまたはランタニド金属を表し;Rは独立して各出現において、水素、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、または認められている供与体および受容体群よりなる群から選択され;Xは独立して各出現において、窒素または炭素原子であり;R'はアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルケトン、アリールケトン、ヘテロアリールケトン、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アルキルアミド、アリールアミド、ヘテロアリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、フルオロアルキル、フルオロアリール、アミン、イミド、カルボキシレート、スルホニル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、またはその組合せから選択される]の化合物の混合物を加熱することを特徴とする該方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2006−504779(P2006−504779A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549023(P2004−549023)
【出願日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【国際出願番号】PCT/CN2003/000891
【国際公開番号】WO2004/041913
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(505134165)ザ・ユニバーシティ・オブ・ホンコン (2)
【氏名又は名称原語表記】THE UNIVERSITY OF HONG KONG
【Fターム(参考)】