説明

テレビ会議装置、テレビ会議システム、テレビ会議制御方法、及びテレビ会議装置のプログラム

【課題】再度説明が必要なページを容易に決定できるテレビ会議装置、テレビ会議システム、テレビ会議制御方法、及びテレビ会議装置のプログラムを提供する。
【解決手段】再説明判断処理が実行されると、指定閲覧時間、及び指定端末数が取得され(S21)、拠点端末で表示されているページ番号が閲覧ページテーブルに記憶される(S22)。閲覧時間合計テーブルの合計時間で、説明者の拠点端末で表示されているページと異なったページを個別表示領域で表示している聴講者の拠点端末に対応した合計時間が、更新時間分だけ加算される(S23)。次いで、聴講者の各拠点端末において、ページデータが表示された時間が指定閲覧時間以上のものが、指定端末数以上ある場合(S24:YES)、再説明のページ番号、及びメッセージデータが各拠点端末に対して送信され(S27)、再説明判断処理を終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ会議装置、テレビ会議システム、テレビ会議制御方法、及びテレビ会議装置のプログラムに関するものであり、詳細には、再度説明が必要なページを容易に決定できるテレビ会議装置、テレビ会議システム、テレビ会議制御方法、及びテレビ会議装置のプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔地にある複数の通信端末が同一のテレビ会議システムに接続し、あたかも同一の場所で会議を行っているかのようにする会議システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の会議システムによれば、電子ファイルの会議資料を各拠点端末に送信し、表示させる。そして、説明者が聞き手にその配布した資料の説明を行う際、説明者の拠点端末が聞き手の拠点端末より配布した資料の閲覧中のページ番号を受信し、聞き手が閲覧中のページが一覧表示される。これにより、説明者が聞き手の資料の閲覧状況を把握することができる。また、説明者が説明しているページと聞き手が閲覧しているページが異なっている場合に、説明者は、聞き手がそのページに関する理解ができていないと判断して再度説明をする。これにより、会議を効率的に進めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−101767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明の会議システムでは、拠点端末の数が増加するほど、配布した資料を説明している説明者にとって、一覧表示された閲覧中のページの内容を把握し、再度説明が必要なページを決定することが困難であるという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、再度説明が必要なページを容易に決定できるテレビ会議装置、テレビ会議システム、テレビ会議制御方法、及びテレビ会議装置のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のテレビ会議装置は、表示データのページがネットワークを介して共有して表示される共有表示領域と、使用者が変更可能である前記表示データのページを表示する個別表示領域とを表示部の表示領域に備えた端末装置の間で実施されるテレビ会議を制御するテレビ会議装置であって、前記個別表示領域で表示されている前記表示データのページを識別する情報であるページ情報を受信したか否かを判断するページ情報受信判断手段と、前記ページ情報受信判断手段にて前記ページ情報が受信されたと判断された場合、前記ページ情報を送信した前記端末装置を識別する識別情報と、受信した前記ページ情報とを対応づけて閲覧ページ情報として閲覧ページ情報記憶手段に記憶させる閲覧ページ情報記憶制御手段と、前記識別情報毎に、前記個別表示領域で表示された前記表示データの前記ページ情報と、当該ページ情報で特定されるページが、前記共有表示領域で表示されているページと異なって前記個別表示領域で表示された時間である表示時間とを対応づけて閲覧時間情報として記憶する閲覧時間情報記憶手段と、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記ページ情報を前記端末装置に送信するための基準である所定基準を満たす前記閲覧時間情報が存在するか否かを判断するページ情報判断手段と、前記ページ情報判断手段にて前記所定基準を満たす前記ページ情報が存在すると判断された場合、前記テレビ会議に接続されている前記端末装置に対して、前記ページ情報で特定されるページを前記端末装置で表示させる旨のメッセージデータ、及び前記所定基準を満たす前記閲覧時間情報のページ情報を送信する送信手段とを備えている。
【0007】
また、請求項2に係る発明のテレビ会議装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報を更新する時間である第1所定時間が経過したか否かを判断する更新時間判断手段と、前記更新時間判断手段にて前記第1所定時間が経過したと判断された場合、前記閲覧ページ情報記憶手段に記憶された前記閲覧ページ情報の前記識別情報に対応し、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報において、前記閲覧ページ情報の前記ページ情報に対応した前記表示時間を、前記第1所定時間を加えた時間に更新する閲覧時間情報更新手段とを備え、前記ページ情報判断手段は、前記閲覧時間情報更新手段にて前記閲覧ページ情報の前記ページ情報に対応した前記表示時間が前記第1所定時間を加えた時間に更新された場合、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記所定基準を満たす前記閲覧時間情報が存在するか否かを判断することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明のテレビ会議装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記端末装置の数である端末装置数と、前記ページ情報で特定されるページが前記個別表示領域に表示される基準の時間である第2所定時間とを記憶する第一記憶手段を備え、前記所定基準は、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記閲覧時間情報の前記表示時間が前記第一記憶手段に記憶された前記第2所定時間以上であるものが、前記所定の端末装置数以上存在することであることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明のテレビ会議装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記テレビ会議に接続された複数の前記端末装置の中から少なくとも1つの前記端末装置を特定する端末装置特定手段と、前記ページ情報で特定されるページが、前記端末装置特定手段にて特定される少なくとも1つの前記端末装置の個別表示領域に表示される基準の時間である第3所定時間を特定する時間特定手段とを備え、前記所定基準は、前記端末装置特定手段にて特定された少なくとも1つの前記端末装置の前記識別情報に対応する前記閲覧時間情報の内で、前記閲覧時間情報の前記表示時間が、前記時間特定手段にて特定された前記第3所定時間以上であるものが存在することであることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明のテレビ会議装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記識別情報と、前記ページ情報で特定されるページが前記個別表示領域に表示される基準の時間である第4所定時間と、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記識別情報を検索するための優先順位とを対応づけて記憶する第三記憶手段を備え、前記所定基準は、前記第二記憶手段に記憶された前記優先順位の高い順に従って、前記優先順位に対応して記憶された前記識別情報に対応する前記閲覧時間情報の内で、前記閲覧時間情報の前記表示時間が、前記優先順位に対応して記憶された前記第4所定時間以上であるものが少なくとも存在することであることを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明のテレビ会議システムでは、請求項1に記載のテレビ会議装置と、前記端末装置とで構成されたテレビ会議システムであって、前記端末装置は、前記表示部の前記個別表示領域に表示されている前記表示データのページの変更を指示する指示手段と、前記表示部の前記個別表示領域に表示されている前記表示データのページが、前記指示手段にて他のページに変更されたか否かを判断するページ変更判断手段と、前記ページ変更判断手段にて前記表示データのページが他のページに変更されたと判断されてから、第5所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、前記経過時間判断手段にて第5所定時間が経過したと判断された場合、前記表示部の前記個別表示領域に表示されている前記表示データの前記ページ情報を、前記テレビ会議装置に送信するページ情報送信手段と、前記テレビ会議装置の前記送信手段にて送信された前記メッセージデータ、及び前記ページ情報を受信したか否かを判断する受信判断手段と、前記受信判断手段にて前記メッセージデータ、及び前記ページ情報を受信したと判断された場合、受信した前記メッセージデータを前記表示部の前記表示領域に表示させる第1表示制御手段と、前記第1表示制御手段にて前記メッセージデータが前記表示部の前記表示領域に表示されてから、第6所定時間が経過後に、受信したページ情報で特定される前記表示データのページを、前記表示部の前記共有表示領域に表示させる第2表示制御手段とを備えている。
【0012】
また、請求項7に係る発明のテレビ会議制御方法は、表示データのページがネットワークを介して共有して表示される共有表示領域と、使用者が変更可能である前記表示データのページを表示する個別表示領域とを表示部の表示領域に備えた端末装置の間で実施されるテレビ会議を制御するテレビ会議制御方法であって、前記個別表示領域で表示されている前記表示データのページを識別する情報であるページ情報を受信したか否かを判断するページ情報受信判断ステップと、前記ページ情報受信判断ステップにて前記ページ情報が受信されたと判断された場合、前記ページ情報を送信した前記端末装置を識別する識別情報と、受信した前記ページ情報とを対応づけて閲覧ページ情報として閲覧ページ情報記憶手段に記憶させる閲覧ページ情報記憶制御ステップと、前記識別情報毎に、前記個別表示領域で表示された前記表示データの前記ページ情報と、当該ページ情報で特定されるページが、前記共有表示領域で表示されているページと異なって前記個別表示領域で表示された時間である表示時間とを対応づけて閲覧時間情報として記憶する閲覧時間情報記憶手段と、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記ページ情報を前記端末装置に送信するための基準である所定基準を満たす前記閲覧時間情報が存在するか否かを判断するページ情報判断ステップと、前記ページ情報判断ステップにて前記所定基準を満たす前記ページ情報が存在すると判断された場合、前記テレビ会議に接続されている前記端末装置に対して、前記ページ情報で特定されるページを前記端末装置で表示させる旨のメッセージデータ、及び前記所定基準を満たす前記閲覧時間情報のページ情報を送信する送信ステップとを備えている。
【0013】
また、請求項8に係るテレビ会議装置のプログラムは、請求項1乃至5のいずれかに記載のテレビ会議装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係るテレビ会議装置では、テレビ会議に参加する端末装置の表示部の個別表示領域で表示されているページ情報を受信する。そして、端末装置毎に記憶されたページ情報と、共有表示領域で表示されたページと異なって個別表示領域に表示されたページの表示時間とが対応づけられて閲覧時間情報として記憶される。ページ情報判断手段にて所定基準を満たす閲覧時間情報が存在する場合、送信手段にてページを表示させる旨のメッセージデータ、及び各端末装置に表示させるページ情報が、テレビ会議に参加する各端末装置に対して送信される。これにより、テレビ会議装置において、聴講者が使用する端末装置で頻繁に閲覧されていたページを自動的に検出することができ、再説明が必要なページを容易に決定することができる。
【0015】
請求項2に係るテレビ会議装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、閲覧時間情報を更新する間隔である第1所定時間が経過したか否かを判断する更新時間判断手段を備えている。第1所定時間が経過したと判断された場合、閲覧時間情報更新手段にて、閲覧ページ情報記憶手段に記憶された閲覧ページ情報の識別情報に対応し、閲覧時間情報記憶手段に記憶された閲覧時間情報において、閲覧ページ情報のページ情報に対応した表示時間を、第1所定時間を加えた時間に更新される。そして、ページ情報判断手段は、閲覧時間情報更新手段にて表示時間が更新された場合に、所定基準を満たす閲覧時間情報が存在するか判断する。これにより、第1所定時間が経過するごとに、端末装置の使用者が頻繁に閲覧していたページを自動的に検出することができ、再説明の必要性が高いページを容易に決定することができる。
【0016】
請求項3に係るテレビ会議装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、端末装置の数である端末装置数と、ページ情報で特定されるページが個別表示領域に表示される基準の時間である第2所定時間とを記憶する第一記憶手段を備えている。そして、ページ情報判断手段は、閲覧時間情報記憶手段に記憶された閲覧時間情報の内で、閲覧時間情報の表示時間が第一記憶手段に記憶された第2所定時間以上であるものが、端末装置数以上存在する閲覧時間情報が存在するか否かを判断する。これにより、端末装置の使用者が頻繁に閲覧していたページであり、再説明の必要性が高いページを予め設定された条件により、容易に決定することができる。
【0017】
請求項4に係るテレビ会議装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、識別情報と、ページ情報で特定されるページが個別表示領域に表示される基準の時間である第3所定時間とを記憶する第二記憶手段を備えている。そして、ページ情報判断手段は、第二記憶手段に記憶された識別情報に対応する閲覧時間情報の内で、閲覧時間情報の表示時間が、第二記憶手段に記憶された第3所定時間以上であるものが存在するか否かを判断する。これにより、端末装置の使用者が頻繁に閲覧していたページであり、再説明の必要性が高いページを予め設定された条件により、容易に決定することができる。
【0018】
請求項5に係るテレビ会議装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、識別情報と、ページ情報で特定されるページが個別表示領域に表示される基準の時間である第4所定時間と、閲覧時間情報記憶手段に記憶された識別情報を検索するための優先順位とを対応づけて記憶する第三記憶手段を備えている。そして、ページ情報判断手段は、第二記憶手段に記憶された優先順位の高い順に従って、優先順位に対応して記憶された識別情報に対応する閲覧時間情報の内で、閲覧時間情報の表示時間が、優先順位に対応して記憶された第4所定時間以上であるものが少なくとも存在するか否かを判断する。これにより、端末装置の使用者が頻繁に閲覧していたページであり、再説明の必要性が高いページを予め設定された条件により、容易に決定することができる。
【0019】
請求項6に係るテレビ会議システムは、請求項1に記載のテレビ会議装置と、端末装置とで構成されている。端末装置は、表示部の個別表示領域に表示されている表示データのページが、指示手段にて他のページに変更されてから第5所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段を備えている。そして、経過時間判断手段にて第5所定時間が経過したと判断された場合、個別表示領域に表示されている表示データのページ情報を、テレビ会議装置に送信する。テレビ会議装置の送信手段にて送信されたメッセージデータ、及びページ情報を受信した場合、表示領域にメッセージを表示し、第6所定時間が経過後に、受信したページ情報で特定される表示データのページを、共有表示領域に表示する。これにより、テレビ会議において、説明者から説明を受ける参加者に対して、表示領域に表示されたメッセージを確認させることで、説明者に対して質問をするきっかけを提供することができる。また、再説明に必要なページが表示されることで、説明者は、説明を受ける参加者に対して、説明がし易くなると共に詳細に説明することができる。
【0020】
請求項7に係るテレビ会議制御方法では、テレビ会議に参加する端末装置の表示部の個別表示領域で表示されているページ情報を受信する。そして、端末装置毎に記憶されたページ情報と、共有表示領域で表示されたページと異なって個別表示領域に表示されたページの表示時間とが対応づけられて閲覧時間情報として記憶される。ページ情報判断ステップにて所定基準を満たす閲覧時間情報が存在する場合、送信ステップにてページを表示させる旨のメッセージデータ、及び各端末装置に表示させるページ情報が、テレビ会議に参加する各端末装置に対して送信される。これにより、テレビ会議装置において、聴講者が使用する端末装置で頻繁に閲覧されていたページを自動的に検出することができ、再説明が必要なページを容易に決定することができる。
【0021】
請求項8に係るテレビ会議装置のプログラムでは、請求項1乃至5のいずれかに記載のテレビ会議装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させる。従って、テレビ会議装置のプログラムをコンピュータに実行させることにより、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】テレビ会議システム1の接続形態の一例を示す図である。
【図2】テレビ会議端末100の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】テレビ会議端末100のRAM103の記憶エリアの構成を示す模式図である。
【図4】閲覧ページテーブル1100の構成を示す模式図である。
【図5】閲覧時間合計テーブル1200の構成を示す模式図である。
【図6】拠点端末200の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】拠点端末200のモニタ270に表示されるテレビ会議画面271の一具体例を示す図である。
【図8】テレビ会議端末100で実行されるメイン処理のフローチャートである。
【図9】テレビ会議端末100で実行される再説明判断処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図10】テレビ会議端末100で実行される閲覧関連情報受信処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図11】拠点端末200で実行されるメイン処理のフローチャートである。
【図12】拠点端末200で実行される説明者端末データ表示処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図13】拠点端末200で実行される説明者端末ページ管理処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図14】拠点端末200で実行される聴講者端末データ表示処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図15】拠点端末200で実行される聴講者端末ページ管理処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図16】拠点端末200で実行される了承判断処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図17】第一変形例におけるテレビ会議端末100で実行される再説明判断処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図18】第二変形例における優先順位テーブル1300の構成を示す模式図である。
【図19】第二変形例におけるテレビ会議端末100で実行される再説明判断処理のサブルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態であるテレビ会議システム1について、図面を参照して説明をする。まず、図1を参照してテレビ会議システム1の概要について説明する。
【0024】
図1に示すように、複数の拠点端末200は、ネットワーク2を介してテレビ会議端末100に接続されている。テレビ会議端末100は、例えば、周知のパーソナルコンピュータであり、汎用型の装置である。そして、テレビ会議端末100には、複数の拠点端末200が接続され、画像データ、及び音声データの送受信を行うことで、テレビ会議を実施することができる。図1では、拠点端末200は4つ図示しているが、実際には、ネットワーク2を介してテレビ会議が実施できればよく、2つ以上であればよい。拠点端末200は、例えば、ある企業の同一サイト内に複数存在してもよいし、異なる事業所内や、異なる地域や国に点在して存在していてもよい。なお、本実施の形態では、複数の拠点端末200の内で、テレビ会議端末100に対して、最初にテレビ会議システム1で共有するデータを送信した拠点端末200が、「説明者の拠点端末200」として機能する。また、説明者の拠点端末200以外の拠点端末200は、説明者の拠点端末200を使用するユーザからの説明を受ける側である「聴講者の拠点端末200」として機能するものとする。
【0025】
拠点端末200は、例えば、周知のパーソナルコンピュータであり、汎用型の装置である。なお、この拠点端末200には、テレビ会議で使用する画像を外部から入力するためのカメラ250(図5参照)、音声を外部から入力するためのマイク240(図5参照)が設けられている。また、画像を外部に出力するためのモニタ270(図5参照)、音声を外部に出力するためのスピーカー260(図5参照)が設けられている。なお、説明者の拠点端末200と、聴講者の拠点端末200とは、同一のハード構成とする。
【0026】
次に、図2のブロック図を参照して、テレビ会議端末100の電気的構成について説明する。図2に示すように、テレビ会議端末100は、テレビ会議端末100の制御を司るCPU101を備えている。そして、このCPU101には、ROM102、RAM103、ハードディスクドライブ(HDD)104、カウンタ105、表示制御部106、入力制御部107、計時装置108、及び通信制御部109がバス111を介して接続されている。
【0027】
ROM102には、CPU101が実行するBIOSを動作させるためのプログラムや設定値が記憶されている。RAM103には、各種のデータが一時的に記憶される。HDD104には、指定閲覧時間記憶エリア1401、指定端末数記憶エリア1402が設けられている。指定閲覧時間記憶エリア1401には、再説明判断処理(図9参照)で再説明を行うページを決定するための判断基準に用いられる、聴講者の拠点端末200で表示されたページデータの指定時間(以下、「指定閲覧時間」という)が記憶される。また、指定端末数記憶エリア1402には、再説明判断処理(図9参照)で再説明を行うページを決定するための判断基準に用いられる、聴講者の拠点端末200の数(以下、「指定端末数」という)が記憶される。また、HDD104には、テレビ会議端末100で実行される各種のプログラム等が記憶される。カウンタ105は、タイマとして機能し、時間を計測する。
【0028】
表示制御部106は、操作画面を表示するためのモニタ120に接続され、このモニタ120の表示の制御を行う。また、入力制御部107は、ユーザが操作の入力を行うためのキーボード130やマウス140に接続され、これらの入力の制御を行う。計時装置108では、内部時計として時間が計時される。通信制御部109は、ネットワーク2を介して拠点端末200等の外部機器との間でデータの送受信の制御を行う。
【0029】
ここで、図3を参照して、RAM103の詳細について説明する。図3に示すように、RAM103は、閲覧ページテーブル記憶エリア1101、閲覧時間合計テーブル記憶エリア1102、閲覧ページ情報記憶エリア1103、及び質問拠点端末情報記憶エリア1104を備えている。
【0030】
閲覧ページテーブル記憶エリア1101には、閲覧ページテーブル1100(図4参照)が記憶される。この閲覧ページテーブル1100の詳細については、後述する。閲覧時間合計テーブル記憶エリア1102には、閲覧時間合計テーブル1200(図5参照)が記憶される。この閲覧時間合計テーブル1200の詳細については、後述する。閲覧ページ情報記憶エリア1103には、拠点端末200を識別する情報(以下、「端末ID」という)と、拠点端末200で表示されているページのデータ(以下、「ページデータ」という)を特定するための情報(以下、「ページ番号」という)とが対応づけられた情報である閲覧ページ情報が記憶される。質問拠点端末情報記憶エリア1104には、再説明判断処理(図9参照)において、閲覧時間合計テーブル1200から取得された端末IDが質問拠点端末として記憶される。なお、閲覧時間合計テーブル記憶エリア1102、閲覧ページ情報記憶エリア1103、及び質問拠点端末情報記憶エリア1104は、異なったプロセス間で情報を共有することが可能な共有メモリ領域とする。
【0031】
次に、図4を参照して、閲覧ページテーブル1100の詳細について説明する。閲覧ページテーブル1100には、テレビ会議に接続している各拠点端末200において、所定の時間帯で表示されたページデータのページ番号が記憶される。つまり、端末IDと、所定の時間帯と、所定の時間帯で表示されたページ番号とが対応づけられて記憶される。ここで、本実施の形態では、端末IDとしては、拠点端末200から送信されるマックアドレスが使用される。また、所定の時間帯としては、1秒とする。具体的には、図4に示すように、「端末A」で特定される拠点端末200において、「13時05分0秒」〜「13時05分1秒」の時間帯では、ページ番号「3」で特定されるページデータが表示されたことになる。なお、閲覧ページテーブル1100には、所定の時間(1秒)が経過するごとに、新たに各拠点端末200で表示されたページ番号が追加される。
【0032】
次に、図5を参照して、閲覧時間合計テーブル1200の詳細について説明する。閲覧時間合計テーブル1200には、テレビ会議に接続している各拠点端末200において、説明者の拠点端末200で表示されているページデータと異なったページデータが表示された時間(秒)の合計(以下、「表示合計時間」という)が記憶される。つまり、テレビ会議に接続している拠点端末200の端末IDと、表示されたページデータのページ番号と、表示合計時間とが対応づけられて記憶される。具体的には、図5に示すように、「端末B」で特定される拠点端末200において、ページ番号「1」のページデータに対応した表示合計時間は「0」秒であり、ページ番号「2」のページデータに対応した表示合計時間は「30」秒となる。
【0033】
次に、図6のブロック図を参照して、拠点端末200の電気的構成について説明する。図6に示すように、拠点端末200は、拠点端末200の制御を司るCPU201を備えている。そして、このCPU201には、ROM202、RAM203、ハードディスクドライブ(HDD)204、カウンタ205、計時装置206、入出力制御部207、及び通信制御部208が、バス211を介して接続されている。
【0034】
ROM202には、CPU201が実行するBIOSのプログラムや設定値が記憶されている。RAM203には、各種のデータが一時的に記憶される。HDD204には、拠点端末200で実行される各種のプログラム等が記憶される。カウンタ205は、タイマとして機能し、時間を計測する。計時装置206では、内部時計として時間が計時される。
【0035】
入出力制御部207には、ユーザが操作の入力を行うためのキーボード220、マウス230、テレビ会議で使用するための音声データをユーザから取得するマイク240、及びテレビ会議で使用するための画像のデータをユーザから取得するカメラ250が接続されている。また、入出力制御部207には、テレビ会議が実行時に、テレビ会議端末100から送信された音声データを出力するスピーカー260、及びテレビ会議端末100から送信された画像データを表示するモニタ270が接続されている。通信制御部208は、ネットワーク2を介してテレビ会議端末100等の外部機器との間でのデータの送受信を制御する。
【0036】
次に、図7を参照して、拠点端末200のモニタ270で表示されるテレビ会議画面271について説明する。ここで、図7において、紙面上側をテレビ会議画面271の「上側」、紙面下側をテレビ会議画面271の「下側」、紙面左側をテレビ会議画面271の「左側」、紙面右側をテレビ会議画面271の「右側」とする。
【0037】
図7に示すように、テレビ会議画面271は平面視略長方形状に形成されている。テレビ会議画面271の中央部にはテレビ会議で使用されるデータを表示する表示領域278が平面視長方形状に形成されている。さらに、聴講者の拠点端末200の表示領域278の上側半分には、共有表示領域272が設けられている。また、下側半分には、個別表示領域273が設けられている。さらに、表示領域278の左側には、前ページ表示ボタン274が設けられている。また、表示領域278の右側には、次ページ表示ボタン275、説明ページ移動ボタン276、及び了承ボタン277が設けられている。ここで、このテレビ会議画面271は、テレビ会議が実行されると、各拠点端末200のモニタ270に表示される。
【0038】
聴講者の拠点端末200の共有表示領域272には、テレビ会議において説明者の拠点端末200で表示しているページデータが表示される。このデータは、テレビ会議端末100を介して、テレビ会議に接続している聴講者の各拠点端末200に送信される。また、個別表示領域273にも同様に、説明者の拠点端末200で表示しているデータが表示されるが、現在表示されているページデータを変更することが可能となっている。なお、説明者の拠点端末200では、共有表示領域272、及び個別表示領域273は存在せず、表示領域278のみとする。
【0039】
前ページ表示ボタン274は、現在表示されているページデータを前のページデータに変更するために使用される。説明者の拠点端末200において、前ページ表示ボタン274が押されると、表示領域278に表示されているページデータの前のページデータが表示される。また、聴講者の拠点端末200において、前ページ表示ボタン274が押されると、個別表示領域273に表示されているページデータの前のページデータが表示される。
【0040】
次ページ表示ボタン275は、現在表示されているページデータを次のページデータに変更するために使用される。説明者の拠点端末200において、次ページ表示ボタン275が押されると、表示領域278に表示されているページデータの次のページデータが表示される。また、聴講者の拠点端末200において、次ページ表示ボタン275が押されると、個別表示領域273に表示されているページデータの次のページデータが表示される。
【0041】
また、説明ページ移動ボタン276は、個別表示領域273に表示されているページデータから、説明者の拠点端末200で表示しているページデータへ即座に変更するために使用される。
【0042】
また、了承ボタン277は、説明者の拠点端末200において、ページデータの再説明が行われた後、再説明を受けたユーザが、再説明の内容に対して、了承する際に使用されるボタンである。
【0043】
次いで、図8を参照して、テレビ会議端末100で実行されるメイン処理について説明する。ここで、図8のメイン処理は、テレビ会議端末100の電源がONになった際に、実行される。
【0044】
テレビ会議端末100のメイン処理が実行されると、閲覧ページテーブル1100を更新する時間の間隔を示す更新時間に「1」に設定される(S11)。この更新時間は、RAM103に記憶される。本実施の形態では、更新時間としては「1秒」とする。そして、閲覧関連情報受信処理(図9参照)が起動される(S12)。ここで、メイン処理とは別のプロセスが生成され、閲覧関連情報受信処理が動作する。なお、メイン処理が動作しているプロセスが親プロセスとなり、メイン処理から起動される閲覧関連情報受信処理は、子プロセスとして動作する。この閲覧関連情報受信処理の詳細については、後述する。ここで、親プロセスで実行されるメイン処理と、子プロセスで実行される閲覧関連情報受信処理との間でのデータのやり取りは、RAM103の共有メモリ領域を使用して行うものとする。
【0045】
次いで、タイマのカウントが開始される(S13)。このカウントの計測処理は、タイマカウンタである第1カウンタを用いて行われ、「0」に初期化後に計測が開始される。この第1カウンタは、CPU101に接続した計時装置108からの信号に基づいてカウントアップされる。
【0046】
そして、更新時間が経過したか否かが判断される(S14)。この判断処理は、第1カウンタの値が、RAM103に記憶された更新時間である1秒を経過したか否かで判断される。更新時間が経過していないと判断された場合(S14:NO)、つまり、第1カウンタの値が、RAM103に記憶された更新時間である1秒を経過していない場合、再度、S14の判断処理が行われる。第1カウンタの値が1秒を経過するまでS14の判断処理が繰り返し実行されることになる。
【0047】
更新時間が経過したと判断された場合(S14:YES)、つまり、第1カウンタの値が、RAM103に記憶された更新時間である1秒を経過した場合、再説明判断処理が行われる(S15)。この再説明判断処理の詳細については後述する。
【0048】
次いで、テレビ会議端末100の電源がOFFになったか否かが判断される(S16)。この判断処理は、電源ボタン(図示外)が、テレビ会議端末100を使用するユーザから押されたか否かで判断される。電源がOFFになったと判断された場合(S16:NO)、つまり、ユーザによって電源ボタンが押された場合、メイン処理から起動された各処理を強制的に停止する(S17)。ここでは、S12で起動された閲覧関連情報受信処理を実行しているプロセスに対して、強制停止されるためのシグナルが送信される。そして、メイン処理が終了する。
【0049】
また、テレビ会議端末100の電源がOFFになっていないと判断された場合(S16:NO)、つまり、ユーザから電源ボタンが押されていない場合、S13へ移行し、再度タイマのカウントが開始される(S13)。つまり、テレビ会議端末100の電源がOFFになるまでは、更新時間である1秒毎に、再説明判断処理(S15)が実行されることになる。
【0050】
次いで、図9を参照して、テレビ会議端末100で実行される再説明判断処理について説明する。なお、図9の再説明判断処理は、図8のS15で、実行される処理である。
【0051】
再説明判断処理が実行されると、予め記憶されたデータである指定閲覧時間、及び指定端末数がHDD104から取得される(S21)。ここで、指定閲覧時間は、HDD104の指定閲覧時間記憶エリア1401に記憶された情報である。指定端末数は、HDD104の指定端末数記憶エリア1402に記憶された情報である。本実施の形態では、一例として、指定閲覧時間は「30秒」とし、指定拠点数は「2」とする。
【0052】
次いで、拠点端末200で表示されているページ番号が閲覧ページテーブル1100に記憶される(S22)。ここで、例えば、図4において、時間が「13:10:01」から更新時間である「1秒」が経過後である「13:10:02」のレコードが追加される。各拠点端末200である「端末A」〜「端末E」の項目には、各拠点端末200で表示されているページ番号が記憶される。なお、このページ番号は、閲覧関連情報受信処理(図10参照)において、RAM104の共有メモリ領域である閲覧ページ情報記憶エリア1103に、各端末IDに対応づけられて記憶されたものである。
【0053】
次いで、閲覧時間合計テーブル1200に記憶された合計時間において、説明者の拠点端末200の表示領域278で表示されているページと異なったページを個別表示領域273で表示している聴講者の拠点端末200に対応した合計時間が、更新時間分だけ加算される(S23)。つまり、説明者の拠点端末200の表示領域278で表示されているページと異なったページを個別表示領域273で表示している聴講者の拠点端末200において、聴講者の拠点端末200で表示されているページ番号に対応した、閲覧時間合計テーブル1200の合計時間が、更新時間である「1秒」だけ加算される。
【0054】
そして、聴講者の各拠点端末200において、ページデータが表示された時間が、S21で取得した指定閲覧時間以上であるものが、S21で取得した指定端末数以上あるか否かが判断される(S24)。つまり、閲覧時間合計テーブル1200において、指定閲覧時間である30秒以上表示されたページ番号に対応する拠点端末200の数が、指定端末数である2以上あるか否かが判断される。閲覧時間合計テーブル1200に、指定閲覧時間(「30」秒)以上の拠点端末200の数が、指定端末数(「2」)以上ないと判断された場合(S24:NO)、再説明判断処理を終了する。
【0055】
また、閲覧時間合計テーブル1200に、指定閲覧時間(「30」秒)以上の拠点端末200の数が、指定端末数(「2」)以上あると判断された場合(S24:YES)、説明者の拠点端末200で表示されているページ番号がRAM103の共有メモリ領域に記憶される(S25)。
【0056】
そして、該当する拠点端末200の端末IDが、質問拠点端末としてRAM103に記憶される(S26)。ここで、例えば、図5の閲覧時間合計テーブル1200においては、「端末B」、及び「端末C」の端末IDが、質問拠点端末としてRAM103に記憶される。
【0057】
次いで、再説明をするためのページ番号、及び再説明用のメッセージデータがテレビ会議システム1に接続されている全ての拠点端末200に対して送信される(S27)。そして、再説明判断処理を終了する。
【0058】
次に、図10を参照して、テレビ会議端末100で実行される閲覧関連情報受信処理について説明する。ここで、図10の閲覧関連情報受信処理は、図8のメイン処理のS12で、子プロセスとして起動される。なお、閲覧関連情報受信処理は、図8のS17から送信される強制終了のシグナルを受信した際に終了する。
【0059】
閲覧関連情報受信処理が実行されると、拠点端末200から送信されたページ番号を受信したか否かが判断される(S31)。このページ番号は、拠点端末200のテレビ会議画面271の個別表示領域273に表示されているページデータのページ番号である。拠点端末200から送信されたページ番号を受信していないと判断された場合(S31:NO)、つまり、拠点端末200のからページ番号が送信されていない場合、拠点端末200から送信された了承通知を受信したか否かが判断される(S33)。この了承通知は、説明者の拠点端末200から、テレビ会議端末100を介して、聴講者の拠点端末200に対して再説明用のページデータが送信された後、聴講者の拠点端末200のユーザにより了承ボタン(図示外)が押された際に、聴講者の拠点端末200から送信される信号である。
【0060】
聴講者の拠点端末200から、了承通知を受信していないと判断された場合(S33:NO)、S31へ移行する。つまり、聴講者の拠点端末200からページ番号を受信するか、了承通知を受信するまで、S31、S33の処理を繰り返す。
【0061】
拠点端末200から、ページ番号を受信したと判断された場合(S31:YES)、RAM103の共有メモリ領域である閲覧ページ情報記憶エリア1103に、受信したページ番号と、ページ番号を送信した拠点端末200の端末IDとが対応づけられて閲覧ページ情報として記憶される(S32)。そして、S31に移行する。
【0062】
聴講者の拠点端末200から、了承通知を受信したと判断された場合(S33:YES)、了承通知を送信した聴講者の拠点端末200の端末IDをRAM103に記憶する(S34)。そして、全ての質問拠点端末から了承通知を受信したか否かが判断される(S35)。つまり、RAM103の共有メモリ領域である質問拠点端末情報記憶エリア1104に記憶された端末IDが、S34で記憶された端末IDと全て一致するか否かが判断される。全ての質問拠点端末から了承通知を受信していないと判断された場合(S35:NO)、つまり、質問拠点端末情報記憶エリア1104に記憶された端末IDが、S34で記憶された端末IDと全て一致しない場合、S31へ移行する。
【0063】
また、全ての質問拠点端末から了承通知を受信したと判断された場合(S35:YES)、つまり、質問拠点端末情報記憶エリア1104に記憶された端末IDが、S34で記憶された端末IDと全て一致する場合、閲覧時間合計テーブル1200の該当するページ番号に対応した全ての合計時間が「0」に初期化される(S36)。そして、再説明前に表示していたページ番号が、テレビ会議システム1に接続している全ての拠点端末200に対して送信され(S37)、S31へ移行する。なお、再説明前に表示していたページ番号は、図9のS25でRAM103の共有メモリ領域に保存されたページ番号である。
【0064】
次に、図11を参照して、拠点端末200のメイン処理について説明する。ここで、図11のメイン処理は、拠点端末200の電源がONになり、テレビ会議が開始された際に、実行される。
【0065】
拠点端末200のメイン処理が実行されると、テレビ会議で説明するためのデータがテレビ会議端末100に対して送信されたか否かが判断される(S41)。この判断処理は、テレビ会議で説明するためのデータが、拠点端末200のユーザにより選択され、送信ボタン(図示外)が押されたか否かで判断される。
【0066】
テレビ会議で説明するためのデータがテレビ会議端末100に対して送信されたと判断された場合(S41:YES)、つまり、テレビ会議で説明するためのデータが、拠点端末200のユーザにより選択され、送信ボタンが押された場合、説明者端末データ表示処理(図12参照)が起動される(S42)。ここで、メイン処理とは別のプロセスが生成され、説明者端末データ表示処理が動作する。メイン処理が動作しているプロセスが親プロセスとなり、メイン処理から起動される説明者端末データ表示処理は、子プロセスとして動作する。この説明者端末データ表示処理の詳細については、後述する。なお、テレビ会議で説明するためのデータがテレビ会議端末100に対して送信されたと判断された場合は、拠点端末200は、説明者の拠点端末200として動作する。
【0067】
次いで、説明者端末ページ管理処理(図13参照)が起動される(S43)。ここで、メイン処理とは別のプロセスが生成され、説明者端末ページ管理処理が動作する。メイン処理から起動される説明者端末ページ管理処理は、子プロセスとして動作する。この説明者端末ページ管理処理の詳細については、後述する。
【0068】
次いで、電源がOFFになったか否かが判断される(S44)。この判断処理は、電源ボタン(図示外)が押されたか否かで判断される。電源ボタンが押されず、電源がOFFになったと判断されなかった場合(S44:NO)、再度、S44へ移行する。つまり、メイン処理は、電源がOFFになるまで待ち続けることになる。
【0069】
テレビ会議で説明するためのデータがテレビ会議端末100に対して送信されていないと判断された場合(S41:NO)、つまり、送信ボタンが押されず、キャンセルボタン(図示外)が押された場合、聴講者端末データ表示処理が(図14参照)が起動される(S46)。ここで、メイン処理とは別のプロセスが生成され、聴講者端末データ表示処理が動作する。メイン処理から起動される聴講者端末データ表示処理は、子プロセスとして動作する。この聴講者端末データ表示処理の詳細については、後述する。なお、テレビ会議で説明するためのデータがテレビ会議端末100に対して送信されていないと判断された場合は、拠点端末200は、聴講者の拠点端末200として動作する。
【0070】
次いで、聴講者端末ページ管理処理(図15参照)が起動される(S47)。ここで、メイン処理とは別のプロセスが生成され、聴講者端末ページ管理処理が動作する。メイン処理から起動される聴講者端末ページ管理処理は、子プロセスとして動作する。この聴講者端末ページ管理処理の詳細については、後述する。
【0071】
次いで、了承判断処理(図16参照)が起動される(S48)。ここで、メイン処理とは別のプロセスが生成され、了承判断処理が動作する。メイン処理から起動される了承判断処理は、子プロセスとして動作する。この了承判断処理の詳細については、後述する。そして、S44へ移行する。
【0072】
電源がOFFになったと判断された場合(S44:YES)、つまり、拠点端末200を使用するユーザによって電源ボタンが押された場合、拠点端末200のメイン処理から起動された各処理を強制的に停止し(S45)、メイン処理が終了する。拠点端末200が、説明者の拠点端末200として動作している場合、S42で起動された説明者端末データ表示処理を実行しているプロセス、及びS43で起動された説明者端末ページ管理処理を実行しているプロセスに対して、強制停止されるためのシグナルが送信される。
【0073】
また、拠点端末200が、聴講者の拠点端末200として動作している場合、S46で起動された聴講者端末データ表示処理を実行しているプロセス、S47で起動された聴講者端末ページ管理処理を実行しているプロセス、及びS48で起動された了承判断処理を実行しているプロセスに対して、強制停止されるためのシグナルが送信される。
【0074】
次に、図12を参照して、説明者の拠点端末200で実行される説明者端末データ表示処理について説明する。図12の説明者端末データ表示処理は、図11のS42で、起動される処理である。なお、説明者端末データ表示処理は、図11のS45で送信される強制終了のシグナルを受信した際に終了する。
【0075】
説明者端末データ表示処理が実行されると、再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信したか否かが判断される(S51)。このページ番号、及びメッセージは、図9のS27で、テレビ会議端末100から送信されるものである。
【0076】
再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信したと判断された場合(S51:YES)、受信した再説明用のメッセージをテレビ会議画面271に表示する(S52)。ここで、説明者の拠点端末200においては、再説明用のメッセージは、共有表示領域272と、個別表示領域273とを合した全体の表示領域に表示される。再説明用のメッセージとしては、一例として、「説明済みのページ(3P)の閲覧時間の合計が、一定時間を経過しました。質問があれば、再度説明してください」と表示される。
【0077】
そして、所定時間後に、受信した再説明用のページ番号に対応したページデータが表示され(S53)、S51へ移行する。つまり、説明者端末データ表示処理では、再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信する度に、S52、S53の処理が実行される。ここで、一例として、所定時間は、10秒とする。また、再説明のページ、及び再説明用のメッセージを受信していないと判断された場合(S51:NO)、再度、S51へ移行する。
【0078】
次に、図13を参照して、説明者の拠点端末200で実行される説明者端末ページ管理処理について説明する。図13の説明者端末ページ管理処理は、図11のS43で、起動される処理である。なお、説明者端末ページ管理処理は、図11のS45で送信される強制終了のシグナルを受信した際に終了する。
【0079】
説明者端末ページ管理処理が実行されると、RAM203に記憶されている変数である「滞在時間」、「表示ページ情報」、「滞在確認フラグ」が初期化される(S61)。ここでは、「滞在時間」の値に「0」、「表示ページ情報」の値に「0」、「滞在確認フラグ」の値に「0」がそれぞれ設定される。
【0080】
次いで、タイマのカウントが開始される(S62)。このカウントの開始処理は、タイマカウンタである第2カウンタを用いて行われ、「0」に初期化後に計測が開始される。この第2カウンタは、CPU201に接続した計時装置206からの信号に基づいてカウントアップされる。
【0081】
そして、1秒が経過したか否かが判断される(S63)。この判断処理は、第2カウンタの値が、1秒を経過したか否かで判断される。1秒が経過していないと判断された場合(S63:NO)、再度、S63の判断処理が行われる。第2カウンタの値が1秒を経過するまでS63の判断処理が実行されることになる。
【0082】
1秒が経過したと判断された場合(S63:YES)、つまり、第2カウンタの値が、1秒以上である場合、テレビ会議画面271に表示されているページデータのページ番号が取得される(S64)。そして、テレビ会議画面271に表示されているページデータが変更されたか否かが判断される(S65)。この判断処理は、S64で取得されたページ番号と、RAM203に記憶されている表示ページ情報の値とが同一か否かで判断される。
【0083】
テレビ会議画面271に表示されているページデータが変更されたと判断された場合(S65:YES)、つまり、S64で取得されたページ番号と、RAM203に記憶されている表示ページ情報の値とが同一でないと判断された場合、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値に「1」が設定される(S66)。そして、RAM203に記憶された表示ページ情報に、S64で取得したページ番号が設定される(S67)。次いで、RAM103に記憶された滞在時間が「0」に設定され(S73)、S62へ移行する。
【0084】
また、テレビ会議画面271に表示されているページデータが変更されていないと判断された場合(S65:NO)、つまり、S64で取得されたページ番号と、RAM203に記憶されている表示ページ情報の値とが同一でないと判断された場合、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値が「1」か否かが判断される(S68)。
【0085】
RAM203に記憶された滞在確認フラグの値が「1」でない場合(S68:NO)、S62へ移行する。また、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値が「1」である場合(S68:YES)、RAM203に記憶された滞在時間の値に「1」が加算される(S69)。そして、RAM203に記憶された滞在時間の値が「5」以上か否かが判断される(S70)。つまり、説明者の拠点端末200のテレビ会議画面271で、同一のページデータが5秒以上、表示されているか否かが判断される。
【0086】
RAM203に記憶された滞在時間の値が「5」以上でないと判断された場合(S70:NO)、つまり、説明者の拠点端末200のテレビ会議画面271で、同一のページデータが表示されている時間が5秒を経過していない場合、S62へ移行する。
【0087】
また、RAM203に記憶された滞在時間の値が「5」以上であると判断された場合(S70:YES)、つまり、説明者の拠点端末200のテレビ会議画面271で、同一のページデータが表示されている時間が5秒以上である場合、テレビ会議画面271に表示されているページ番号が、テレビ会議端末100に送信される(S71)。なお、送信されたページ番号は、図10のS31で受信される。
【0088】
次いで、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値に「0」が設定され(S72)、S73へ移行する。
【0089】
次に、図14を参照して、聴講者の拠点端末200で実行される聴講者端末データ表示処理について説明する。図14の聴講者端末データ表示処理は、図11のS46で、起動される処理である。なお、聴講者端末データ表示処理は、図11のS45で送信される強制終了のシグナルを受信した際に終了する。
【0090】
聴講者端末データ表示処理が実行されると、再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信したか否かが判断される(S81)。このページ番号、及びメッセージは、図9のS27で、テレビ会議端末100から送信されるものである。
【0091】
再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信したと判断された場合(S81:YES)、受信した再説明用のメッセージが、テレビ会議画面271に表示される(S82)。ここで、聴講者の拠点端末200においては、再説明用のメッセージは、共有表示領域272と、個別表示領域273とを合した全体の領域に表示される。再説明用のメッセージとしては、一例として、「説明済みのページ(3P)の閲覧時間の合計が、一定時間を経過しました。拠点端末B、拠点端末Cを使用中の方で、質問があれば、質問をしてください」と表示される。
【0092】
そして、所定時間後に、受信した再説明用のページ番号に対応したページデータが、テレビ会議画面271の共有表示領域272に表示され(S83)、S81へ移行する。つまり、聴講者端末データ表示処理では、再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信する度に、S82、S83の処理が実行される。ここで、一例として、所定時間は、「10秒」とする。
【0093】
また、再説明のページ番号、及び再説明用のメッセージを受信していないと判断された場合(S81:NO)、説明者の拠点端末200で表示中のページ番号を、受信したか否かが判断される(S84)。このページ番号は、図10のS37で送信されたページ番号である。
【0094】
テレビ会議端末100から、説明者の拠点端末200で表示中のページ番号を、受信していないと判断された場合(S84:NO)、S81へ移行する。また、説明者の拠点端末200で表示中のページ番号を、受信したと判断された場合(S84:YES)、S83へ移行し、受信したページ番号に対応したページデータが、テレビ会議画面271の共有表示領域272に表示される。
【0095】
次に、図15を参照して、聴講者の拠点端末200で実行される聴講者端末ページ管理処理について説明する。図15の聴講者端末ページ管理処理は、図11のS47で、起動される処理である。なお、聴講者端末ページ管理処理は、図11のS45で送信される強制終了のシグナルを受信した際に終了する。
【0096】
聴講者端末ページ管理処理が実行されると、RAM203に記憶されている変数である「滞在時間」、「表示ページ情報」、「滞在確認フラグ」が初期化される(S91)。ここでは、「滞在時間」の値に「0」、「表示ページ情報」の値に「0」、「滞在確認フラグ」の値に「0」がそれぞれ設定される。
【0097】
次いで、タイマのカウントが開始される(S92)。このカウントの開始処理は、タイマカウンタである第3カウンタを用いて行われ、「0」に初期化後に計測が開始される。この第3カウンタは、CPU201に接続した計時装置206からの信号に基づいてカウントアップされる。
【0098】
そして、1秒が経過したか否かが判断される(S93)。この判断処理は、第3カウンタの値が、1秒を経過したか否かで判断される。1秒が経過していないと判断された場合(S93:NO)、再度、S93の判断処理が行われる。第3カウンタの値が1秒を経過するまでS93の判断処理が実行されることになる。
【0099】
1秒が経過したと判断された場合(S93:YES)、つまり、第3カウンタの値が、1秒以上である場合、テレビ会議画面271の個別表示領域273に表示されているページデータのページ番号が取得される(S94)。そして、テレビ会議画面271の個別表示領域273に表示されているページデータが変更されたか否かが判断される(S95)。この判断処理は、S94で取得されたページ番号と、RAM203に記憶されている表示ページ情報の値とが同一か否かで判断される。
【0100】
テレビ会議画面271の個別表示領域273に表示されているページデータが変更されたと判断された場合(S95:YES)、つまり、S94で取得されたページ番号と、RAM203に記憶されている表示ページ情報の値とが同一でないと判断された場合、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値に「1」が設定される(S96)。そして、RAM203に記憶された表示ページ情報に、S94で取得したページ番号が設定される(S97)。次いで、RAM103に記憶された滞在時間が「0」に設定され(S103)、S92へ移行する。
【0101】
また、テレビ会議画面271の個別表示領域273に表示されているページデータが変更されていないと判断された場合(S95:NO)、つまり、S94で取得されたページ番号と、RAM203に記憶されている表示ページ情報の値とが同一でないと判断された場合、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値が「1」か否かが判断される(S98)。
【0102】
RAM203に記憶された滞在確認フラグの値が「1」でない場合(S98:NO)、S92へ移行する。また、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値が「1」である場合(S98:YES)、RAM203に記憶された滞在時間の値に「1」が加算される(S99)。そして、RAM203に記憶された滞在時間の値が「5」以上か否かが判断される(S100)。つまり、説明者の拠点端末200のテレビ会議画面271の個別表示領域273で、同一のページデータが5秒以上、表示されているか否かが判断される。
【0103】
RAM203に記憶された滞在時間の値が「5」以上でないと判断された場合(S100:NO)、つまり、説明者の拠点端末200のテレビ会議画面271の個別表示領域273で、同一のページデータが表示されている時間が5秒を経過していない場合、S92へ移行する。
【0104】
また、RAM203に記憶された滞在時間の値が「5」以上であると判断された場合(S100:YES)、つまり、説明者の拠点端末200のテレビ会議画面271の個別表示領域273で、同一のページデータが表示されている時間が5秒以上である場合、テレビ会議画面271の個別表示領域273に表示されているページ番号が、テレビ会議端末100に送信される(S101)。なお、送信されたページ番号は、図10のS31で受信される。
【0105】
次いで、RAM203に記憶された滞在確認フラグの値に「0」が設定され(S102)、S103へ移行する。
【0106】
次に、図16を参照して、聴講者の拠点端末200で実行される了承判断処理について説明する。図16の了承処理は、図11のS48で、起動される処理である。なお、了承判断処理は、図11のS45で送信される強制終了のシグナルを受信した際に終了する。
【0107】
了承判断処理が実行されると、了承ボタン277が押されたか否かが判断される(S111)。この了承ボタン277は、説明者の拠点端末200において、ページデータの再説明が行われた後、再説明を受けたユーザが、再説明の内容に対して、了承した際に使用されるボタンである。
【0108】
了承ボタン277が押されていないと判断された場合(S111:NO)、再度、S111の判断処理が行われる。つまり、了承ボタン277が押されるまで、S111の判断処理が繰り返し行われる。
【0109】
了承ボタンが押されたと判断された場合(S111:YES)、了承ボタン277が押された旨を示す情報である了承通知が、テレビ会議端末100に対して送信され(S122)、再度、S111へ移行する。なお、送信された了承通知は、図10のS35で受信される。
【0110】
以上説明したように、本実施の形態では、テレビ会議端末100は、テレビ会議に参加する聴講者の各拠点端末200の個別表示領域273に表示されているページ番号を受信する。そして、聴講者の拠点端末200において、説明者の拠点端末200の表示領域278に表示されているページデータと異なったページデータが表示されている場合、そのページデータの表示合計時間が拠点端末200毎に、閲覧時間合計テーブル1200に記憶される。
【0111】
閲覧時間合計テーブル1200に記憶された表示時間の内で、予め指定された指定閲覧時間以上の表示合計時間を含む聴講者の拠点端末200が複数ある場合、説明者が再説明をするためのページ番号、及び再説明用のメッセージデータがテレビ会議システム1に接続されている全ての拠点端末200に対して送信される。そして、聴講者の拠点端末200において、説明者が再説明をするためのページ番号、及び再説明用のメッセージデータを受信した場合、受信した再説明用のメッセージが、テレビ会議画面271に表示される。また、所定時間後に、受信した再説明用のページ番号に対応したページデータが、テレビ会議画面271の共有表示領域272に表示される。
【0112】
これにより、テレビ会議端末100では、拠点端末200のユーザが頻繁に閲覧していたページを自動的に検出することができ、再説明が必要なページを容易に決定することができる。また、テレビ会議において、説明者から説明を受ける参加者に対して、表示領域に表示されたメッセージを確認させることで、説明者に対して質問をするきっかけを提供することができる。さらに、再説明に必要なページが各拠点端末200に表示されることで、説明者は、説明を受ける参加者に対して、説明がし易くなると共に詳細に説明することができる。
【0113】
本実施の形態のテレビ会議端末100が「テレビ会議装置」に相当し、拠点端末200が「端末装置」に相当し、端末IDが「識別情報」に相当する。更新時間が「第1所定時間」に相当し、指定閲覧時間が「第2所定時間」に相当し、指定端末数が「端末装置数」に相当する。図15のS100の判断処理を実行する際の所定の時間である「5秒」が「第5所定時間」に相当し、図14のS82を実行してからS83を実行するまでの所定時間(「10秒」)が「第6所定時間」に相当し、ページ番号が「ページ情報」に相当する。
【0114】
また、図8のS14を実行するCPU101が「更新時間判断手段」に相当し、図9のS23を実行するCPU101が「閲覧時間情報更新手段」に相当する。図9のS24を実行するCPU101が「ページ情報判断手段」、及び「ページ情報判断ステップ」に相当し、図9のS27を実行するCPU101が「送信手段」、及び「送信ステップ」に相当する。図10のS31を実行するCPU101が「ページ情報受信判断手段」、及び「ページ情報受信判断ステップ」に相当し、閲覧時間合計テーブル記憶エリア1102が「閲覧時間情報記憶手段」に相当する。閲覧ページ情報記憶エリア1103が「閲覧ページ情報記憶手段」に相当し、HDD104が「第一記憶手段」に相当する。図10のS32を実行するCPU101が「閲覧ページ情報記憶制御手段」、及び「閲覧ページ情報記憶制御ステップ」に相当する。
【0115】
また、前ページ表示ボタン274、及び次ページ表示ボタン275が「指示手段」に相当する。図13のS65、又は図15のS95を実行するCPU201が「ページ変更判断手段」に相当し、図13のS70、又は図15のS100を実行するCPU201が「経過時間判断手段」に相当する。図13のS71、又は図15のS101を実行するCPU201が「ページ情報送信手段」に相当し、図12のS51、又は図14のS81を実行するCPU201が「受信判断手段」に相当する。図12のS52、又は図14のS82を実行するCPU201が「第一表示制御手段」に相当し、図12のS53、又は図14のS83を実行するCPU201が「第二表示制御手段」に相当する。
【0116】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは無論である。以下に、変形例について説明する。
【0117】
上述した実施の形態では、図9の再説明判断処理において、テレビ会議端末100のHDD104の指定閲覧時間記憶エリア1401に記憶された指定閲覧時間、指定端末数記憶エリア1402に記憶された指定端末数に基づいて、再説明を行うページデータのページ番号を決定しているがこれに限定しない。
【0118】
例えば、指定された聴講者の拠点端末200において、個別表示領域273で表示されたページデータが指定閲覧時間以上あるページデータを、再説明を行うページデータとして決定してもよい。これについては、図17を参照して説明する。ここで、テレビ会議端末100のHDD104には、指定閲覧時間記憶エリア1401に加えて、指定された聴講者の拠点端末200の端末IDを、指定拠点端末として記憶する指定端末記憶エリア(図示外)が設けられている。その他の構成については上述した実施の形態と同様のためその説明を省略する。また、図17の再説明判断処理において、S122〜S123は、図9のS22〜S23の処理と同様のため、その説明を省略する。また、図17のS125〜S127の処理と、図9のS25〜S27の処理は同様のため、その説明を省略する。
【0119】
図17の第一変形例の再説明判断処理が実行されると、指定閲覧時間記憶エリア1401に記憶された指定閲覧時間、及び指定端末記憶エリアに記憶された端末IDが取得される(S121)。本実施の形態では、一例として、指定閲覧時間は「20秒」とし、指定拠点端末の端末IDは「端末D」とする。
【0120】
次いで、S122〜S123の処理が実行される。次に、S121で取得された端末IDで特定される拠点端末200において、ページデータが個別表示領域273に表示された時間が、S121で取得した指定閲覧時間以上であるものが存在するか否かが判断される(S124)。つまり、閲覧時間合計テーブル1200で、指定拠点端末である「端末D」において、指定閲覧時間である「20秒」以上表示されたページ番号があるか否かが判断される。
【0121】
ページデータが個別表示領域273に表示された時間がS121で取得した指定閲覧時間以上であるものが存在する場合(S124:YES)、つまり、閲覧時間合計テーブル1200で、指定拠点端末である「端末D」において指定閲覧時間である「20秒」以上表示されたページ番号がある場合、S125〜S127の処理が実行され、再説明判断処理が終了する。たとえば、一例として、図5に示す閲覧時間合計テーブル1200であれば、ページ番号が「4」に該当する。
【0122】
ページデータが個別表示領域273に表示された時間がS121で取得した指定閲覧時間以上であるものが存在しない場合(S124:NO)、つまり、閲覧時間合計テーブル1200で、指定拠点端末である「端末D」において指定閲覧時間である「20秒」以上表示されたページ番号がない場合、再説明判断処理が終了する。
【0123】
以上説明したように、第一変形例においては、指定閲覧時間、指定拠点端末がHDD104に予め記憶されている。そして、指定拠点端末で特定される拠点端末200において、ページデータが個別表示領域273に表示された時間が所定閲覧時間以上であるものがある場合、該当するページ番号が、再説明の必要性が高いページ番号として決定される。これにより、聴講者の拠点端末200で頻繁に閲覧していたページ番号であり、再説明の必要性が高いページ番号を、予め設定された条件により、容易に決定することができる。その結果、聴講者の拠点端末200で頻繁に閲覧され、再説明の必要性が高いページを、テレビ会議での説明者が選択する必要がなくなる。
【0124】
なお、指定閲覧時間が「第3所定時間」に相当し、HDD104が「第一記憶手段」に相当する。図17のS121を実行するCPU101が「端末装置特定手段」、及び「時間特定手段」に相当する。
【0125】
また、再説明を行うページデータを決定する条件は、上述した実施の形態、又は第一変形例以外の条件であってもよい。
【0126】
例えば、聴講者の拠点端末200に優先順位を設けて、優先順位に従って、個別表示領域273で表示されたページデータが指定閲覧時間以上あるページデータを、再説明を行うページデータとして決定してもよい。なお、優先順位に従って、最初のページデータが決定されれば、そのページデータを再説明のページデータとする。これについては、図18、及び図19を参照して説明する。ここで、テレビ会議端末100のHDD104には、優先順位テーブル1300(図18参照)を記憶する優先順位テーブル記憶エリア(図示外)が設けられている。その他の構成については上述した実施の形態と同様のためその説明を省略する。また、図19の再説明判断処理において、S132〜S133は、図9のS22〜S23の処理と同様のため、その説明を省略する。また、図19のS135〜S137の処理と、図9のS25〜S27の処理は同様のため、その説明を省略する。
【0127】
まず、図18を参照して、優先順位テーブル1300について説明する。優先順位テーブル1300は、優先順位順に対応した指定拠点端末の端末ID、指定閲覧時間が記憶される。この優先順位テーブル1300の優先順位順が高い順に従って、優先順位に対応する指定拠点端末で特定される拠点端末200において、優先順位に対応する指定閲覧時間以上、個別表示領域273でされたページデータがあるか否かが再説明判断処理(図19参照)で判断される。
【0128】
図19の第二変形例の再説明判断処理が実行されると、HDD104の優先順位テーブル記憶エリア(図示外)に記憶された優先順位テーブル1300が取得される(S131)。本実施の形態では、一例として、図18に示すように、優先順位が「1」番目に対応する指定拠点端末は「端末B」とし、その指定閲覧時間は「35秒」とする。また、優先順位が「2」番目に対応する指定拠点端末は「端末D」とし、その指定閲覧時間は「20秒」とする。
【0129】
次いで、S132〜S133の処理が実行される。次に、S131で取得された優先順位テーブル1300の優先順位に従って、対応した指定拠点端末で特定される拠点端末200において、対応した指定閲覧時間以上、表示されたページ番号があるか否かが判断される(S134)。つまり、まず初めに、閲覧時間合計テーブル1200で、優先順位が「1」番目に対応する指定拠点端末である「端末B」において、指定閲覧時間である「35秒」以上表示されたページ番号があるか否かが判断される。優先順位が「1」番目に該当するページ番号が、閲覧時間合計テーブル1200に存在しない場合、優先順位が「2」番目に対応するデータに対して、同様の判断処理が行われる。
【0130】
優先順位テーブル1300の優先順位に従って、対応した指定拠点端末で特定される拠点端末200において、対応した指定閲覧時間以上、表示されたページ番号があると判断された場合(S134:YES)、S135〜137の処理が行われ、再説明判断処理が終了する。例えば、図5に示す閲覧時間合計テーブル1200、図18に示す優先順位テーブル1300であるなら、優先順位が「1」番目の指定拠点端末である「端末B」においては、ページ番号が「3」が該当する。
【0131】
優先順位テーブル1300の優先順位に従って、対応した指定拠点端末で特定される拠点端末200において、対応した指定閲覧時間以上、表示されたページ番号がないと判断された場合(S134:NO)、S135〜137の処理が行われず、再説明判断処理が終了する。
【0132】
以上説明したように、第二変形例においては、優先順位テーブル1300がHDD104の優先順位テーブル記憶エリア(図示外)に記憶されている。そして、優先順位テーブル1300の優先順位が高い順に従って、優先順位に対応する指定拠点端末で特定される拠点端末200において、優先順位に対応する指定閲覧時間以上、個別表示領域273で表示されたページデータに対応するページ番号がある場合、該当するページ番号が、再説明の必要性が高いページ番号として決定される。その結果、聴講者の拠点端末200の個別表示領域273で頻繁に表示され、再説明の必要性が高いページを、テレビ会議での説明者が選択する必要がなくなる。
【0133】
なお、指定閲覧時間が「第4所定時間」に相当し、HDD104が「第二記憶手段」に相当する。
【0134】
また、再説明判断処理で再説明を実施するページ番号を決定する際に、上述した実施の形態、第一の変形例、第二の変形例の判断条件を少なくとも2つ以上組み合わせても問題はない。つまり、図9のS24、図17のS124、及び図19のS134に優先順位を付けて少なくとも2つ以上を組み合わせて、再説明を実施するページ番号を決定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0135】
1 テレビ会議システム
2 ネットワーク
100 テレビ会議端末
101,201 CPU
103,203 RAM
104,204 HDD
108,206 計時装置
200 拠点端末
270 モニタ
271 テレビ会議画面
272 共有表示領域
273 個別表示領域
274 前ページ表示ボタン
275 次ページ表示ボタン
278 表示領域
1102 閲覧時間合計テーブル記憶エリア
1200 閲覧時間合計テーブル
1300 優先順位テーブル
1401 指定閲覧時間記憶エリア
1402 指定端末数記憶エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示データのページがネットワークを介して共有して表示される共有表示領域と、使用者が変更可能である前記表示データのページを表示する個別表示領域とを表示部の表示領域に備えた端末装置の間で実施されるテレビ会議を制御するテレビ会議装置であって、
前記個別表示領域で表示されている前記表示データのページを識別する情報であるページ情報を受信したか否かを判断するページ情報受信判断手段と、
前記ページ情報受信判断手段にて前記ページ情報が受信されたと判断された場合、前記ページ情報を送信した前記端末装置を識別する識別情報と、受信した前記ページ情報とを対応づけて閲覧ページ情報として閲覧ページ情報記憶手段に記憶させる閲覧ページ情報記憶制御手段と、
前記識別情報毎に、前記個別表示領域で表示された前記表示データの前記ページ情報と、当該ページ情報で特定されるページが、前記共有表示領域で表示されているページと異なって前記個別表示領域で表示された時間である表示時間とを対応づけて閲覧時間情報として記憶する閲覧時間情報記憶手段と、
前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記ページ情報を前記端末装置に送信するための基準である所定基準を満たす前記閲覧時間情報が存在するか否かを判断するページ情報判断手段と、
前記ページ情報判断手段にて前記所定基準を満たす前記ページ情報が存在すると判断された場合、前記テレビ会議に接続されている前記端末装置に対して、前記ページ情報で特定されるページを前記端末装置で表示させる旨のメッセージデータ、及び前記所定基準を満たす前記閲覧時間情報のページ情報を送信する送信手段とを備えたことを特徴とするテレビ会議装置。
【請求項2】
前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報を更新する時間である第1所定時間が経過したか否かを判断する更新時間判断手段と、
前記更新時間判断手段にて前記第1所定時間が経過したと判断された場合、前記閲覧ページ情報記憶手段に記憶された前記閲覧ページ情報の前記識別情報に対応し、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報において、前記閲覧ページ情報の前記ページ情報に対応した前記表示時間を、前記第1所定時間を加えた時間に更新する閲覧時間情報更新手段とを備え、
前記ページ情報判断手段は、前記閲覧時間情報更新手段にて前記閲覧ページ情報の前記ページ情報に対応した前記表示時間が前記第1所定時間を加えた時間に更新された場合、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記所定基準を満たす前記閲覧時間情報が存在するか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載のテレビ会議装置。
【請求項3】
前記端末装置の数である端末装置数と、前記ページ情報で特定されるページが前記個別表示領域に表示される基準の時間である第2所定時間とを記憶する第一記憶手段を備え、
前記所定基準は、
前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記閲覧時間情報の前記表示時間が前記第一記憶手段に記憶された前記第2所定時間以上であるものが、前記所定の端末装置数以上存在することであることを特徴とする請求項1又は2に記載のテレビ会議装置。
【請求項4】
前記テレビ会議に接続された複数の前記端末装置の中から少なくとも1つの前記端末装置を特定する端末装置特定手段と、
前記ページ情報で特定されるページが、前記端末装置特定手段にて特定される少なくとも1つの前記端末装置の個別表示領域に表示される基準の時間である第3所定時間を特定する時間特定手段とを備え、
前記所定基準は、
前記端末装置特定手段にて特定された少なくとも1つの前記端末装置の前記識別情報に対応する前記閲覧時間情報の内で、前記閲覧時間情報の前記表示時間が、前記時間特定手段にて特定された前記第3所定時間以上であるものが存在することであることを特徴とする請求項1又は2に記載のテレビ会議装置。
【請求項5】
前記識別情報と、前記ページ情報で特定されるページが前記個別表示領域に表示される基準の時間である第4所定時間と、前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記識別情報を検索するための優先順位とを対応づけて記憶する第三記憶手段を備え、
前記所定基準は、
前記第二記憶手段に記憶された前記優先順位の高い順に従って、前記優先順位に対応して記憶された前記識別情報に対応する前記閲覧時間情報の内で、前記閲覧時間情報の前記表示時間が、前記優先順位に対応して記憶された前記第4所定時間以上であるものが少なくとも存在することであることを特徴とする請求項1又は2に記載のテレビ会議装置。
【請求項6】
請求項1に記載のテレビ会議装置と、前記端末装置とで構成されたテレビ会議システムであって、
前記端末装置は、
前記表示部の前記個別表示領域に表示されている前記表示データのページの変更を指示する指示手段と、
前記表示部の前記個別表示領域に表示されている前記表示データのページが、前記指示手段にて他のページに変更されたか否かを判断するページ変更判断手段と、
前記ページ変更判断手段にて前記表示データのページが他のページに変更されたと判断されてから、第5所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、
前記経過時間判断手段にて第5所定時間が経過したと判断された場合、前記表示部の前記個別表示領域に表示されている前記表示データの前記ページ情報を、前記テレビ会議装置に送信するページ情報送信手段と、
前記テレビ会議装置の前記送信手段にて送信された前記メッセージデータ、及び前記ページ情報を受信したか否かを判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段にて前記メッセージデータ、及び前記ページ情報を受信したと判断された場合、受信した前記メッセージデータを前記表示部の前記表示領域に表示させる第1表示制御手段と、
前記第1表示制御手段にて前記メッセージデータが前記表示部の前記表示領域に表示されてから、第6所定時間が経過後に、受信したページ情報で特定される前記表示データのページを、前記表示部の前記共有表示領域に表示させる第2表示制御手段とを備えたことを特徴とするテレビ会議システム。
【請求項7】
表示データのページがネットワークを介して共有して表示される共有表示領域と、使用者が変更可能である前記表示データのページを表示する個別表示領域とを表示部の表示領域に備えた端末装置の間で実施されるテレビ会議を制御するテレビ会議制御方法であって、
前記個別表示領域で表示されている前記表示データのページを識別する情報であるページ情報を受信したか否かを判断するページ情報受信判断ステップと、
前記ページ情報受信判断ステップにて前記ページ情報が受信されたと判断された場合、前記ページ情報を送信した前記端末装置を識別する識別情報と、受信した前記ページ情報とを対応づけて閲覧ページ情報として閲覧ページ情報記憶手段に記憶させる閲覧ページ情報記憶制御ステップと、
前記識別情報毎に、前記個別表示領域で表示された前記表示データの前記ページ情報と、当該ページ情報で特定されるページが、前記共有表示領域で表示されているページと異なって前記個別表示領域で表示された時間である表示時間とを対応づけて閲覧時間情報として記憶する閲覧時間情報記憶手段と、
前記閲覧時間情報記憶手段に記憶された前記閲覧時間情報の内で、前記ページ情報を前記端末装置に送信するための基準である所定基準を満たす前記閲覧時間情報が存在するか否かを判断するページ情報判断ステップと、
前記ページ情報判断ステップにて前記所定基準を満たす前記ページ情報が存在すると判断された場合、前記テレビ会議に接続されている前記端末装置に対して、前記ページ情報で特定されるページを前記端末装置で表示させる旨のメッセージデータ、及び前記所定基準を満たす前記閲覧時間情報のページ情報を送信する送信ステップとを備えたことを特徴とするテレビ会議制御方法。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれかに記載のテレビ会議装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするテレビ会議装置のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−212837(P2010−212837A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54630(P2009−54630)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】