説明

ディスク装置、データ移動プログラム及び方法

【課題】 交代処理によって生じる応答処理時間の増大を防ぐディスク装置、データ移動プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】 ディスク媒体15における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報をリードライトヘッド14により読み出し、所定の単位において、読み出した不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定し、設定した不良ブロック内のデータをリードライトヘッド14により読み出し、読み出したデータを、前記ディスク媒体15における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位でリードライトヘッド14により書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク装置における記憶領域の交代処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば磁気ディスク装置のようなディスク装置において、読み込みまたは書き込み時にエラーとなるセクタ(不良セクタ)を他の安全な領域へ移動する交代処理が知られている。この交代処理により、不良セクタが別のセクタに割り当てられた場合、一般的に不良セクタは異なるトラック、またはディスクに割り当てられる。
【0003】
また、本発明の関連ある従来技術として、ハードディスクを複数のセクタで構成される領域に分割し、該分割した領域を単位としてデータの書き込みおよび読み出しを制御する記憶媒体制御装置およびこれを用いた画像形成装置、それら制御方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−116931号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した交代処理後のセクタへの読み書きに付随して、シーク動作、またはヘッド切り替えが発生し、結果として、磁気ディスク装置のスループット性能に悪影響を与えるという問題がある。例えば、衝撃や不純物などによりメディア故障が生じ、不良セクタが広範囲になるような場合がある。このような場合、データの断片化によって、小刻みな離散処理が必要となり、予め用意された交代領域が少なくなると、ヘッドの移動距離、切り替え回数がさらに増大する。結果として、信頼性の低下や読み書きにおける応答処理時間の増大を招いてしまう。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、交代処理によって生じる応答処理時間の増大を防ぐディスク装置、データ移動プログラム及び方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、磁気ディスク装置は、記憶媒体に情報を記録する装置であって、前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出し部と、所定の単位において、前記第1読み出し部により読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化部と、前記ブロック化部により設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出し部と、前記第2読み出し部により読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込み部とを備える。
【0007】
また、データ移動プログラムは、記憶媒体に情報を記録するディスク装置のプログラムであって、前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出しステップと、所定の単位において、前記第1読み出しステップにより読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化ステップと、前記ブロック化ステップにより設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出しステップと、前記第2読み出しステップにより読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込みステップとをコンピュータに実行させる。
【0008】
また、データ移動方法は、記憶媒体に情報を記録するディスク装置における方法であって、前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出しステップと、所定の単位において、前記第1読み出しステップにより読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化ステップと、前記ブロック化ステップにより設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出しステップと、前記第2読み出しステップにより読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込みステップとを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、交代処理によって生じる応答処理時間の増大を防ぐことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
【0011】
まず、本実施の形態に係るディスク装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る上位装置とディスク装置を示すブロック図である。また、図2は、本実施の形態に係るディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、少なくともCPU21を備える上位装置2とディスク装置1はホストIF17を介して接続されている。上位装置2は、例えば、記憶装置としてディスク装置1を備えるパーソナルコンピュータであり、データの読み書きにおいて、ディスク装置1に対してコマンドを発行するものである。
【0013】
また、ディスク装置1は、図2に示すように、ホストIF制御部2、バッファ制御部3、バッファメモリ4、フォーマット制御部5、リードチャネル6、ヘッドIC7、MPU8(第1読み出し部、ブロック化部、第2読み出し部、書き込み部、設定部)、メモリ9、不揮発メモリ10、サーボ制御部11、VCM(Voice Coil Motor)12、SPM(Spindle Motor)13、リードライトヘッド14(第1読み出し部、第2読み出し部、書き込み部)、ディスク媒体15(記憶媒体)、コモンバス16、ホストIF17、冗長生成部18を備えるものである。
【0014】
ディスク媒体15は、データを格納するものである。また、リードライトヘッド14は、ディスク媒体15に対して、データとして信号の書き込み、読み出しを行うものである。また、SPM13は、ディスク媒体15を回転させるモータである。また、VCM12は、リードライトヘッド14を駆動させるモータである。また、サーボ制御部11は、VCM12及びSPM13を制御するものである。また、ヘッドIC7は、リードライトヘッド14によりディスク媒体15に対して読み書きされる信号を増幅するものである。また、リードチャネル6は、ディスク媒体15に読み書きするデータを信号に変換するものである。また、フォーマット制御部5は、ディスク媒体15に記録するデータの記録フォーマットを生成するものである。また、バッファメモリ4は、ディスク媒体15に読み書きされるデータを一時的に格納するメモリである。また、バッファ制御部3は、バッファメモリ4を制御するものである。また、メモリ9は揮発性のメモリである。また、不揮発メモリ10は、ディスク装置1を制御するためのプログラムを格納するものである。また、ホストIF17は、ディスク媒体15に読み書きされるデータ、コマンドを上位装置2と通信するためのIFである。また、MPU8は、ディスク装置1における制御及び処理を実行するものである。
【0015】
一般的に、このようなディスク装置1においてディスクからデータが読み出される場合、データはリードライトヘッド14によりディスク媒体15から読み出され、ヘッドIC7を経由してリードチャネル6に送られる。リードチャネル6に送られたデータは、フォーマット制御部5、バッファ制御部3を経由してバッファメモリ4に一時的に保持される。バッファメモリ4に保持されたデータは、ホストIF制御部2、ホストIF17を経由して上位装置2へ送られる。また、データが書き込まれる場合、上位装置2よりホストIF17、ホストIF制御部2、バッファ制御部3を経由してバッファメモリ4に一時的に保持される。バッファメモリ4に保持されたデータは、書き込みをするのに適当なタイミングにおいて、フォーマット制御部5、リードチャネル6、ヘッドIC7を経由してリードライトヘッド14によりディスク媒体15に書き込まれる。
【0016】
また、ディスク媒体15のシステム領域には、読み書き不能なセクタである不良セクタを記録するG−list(不良アドレス情報)が記録されている。図3は、G−listを示す図である。
【0017】
図3に示すように、G−listは、不良セクタアドレス(不良アドレス)と、その交代先のアドレス(移動先アドレス)と、ブロックまたはセクタで表される単位とが対応付けられている情報である。これらのアドレスは、本実施の形態においてはLBA(Logical Block Address)とするが、セクタの物理的な位置を順次的に示すアドレス(順次アドレス)に基づくアドレスであれば良い。また、G−listは、起動時にディスク媒体15のシステム領域からリードライトヘッド14によってメモリ9に一時的に格納されるものとする。なお、G−listにおける単位については後述する。
【0018】
次に、本実施の形態に係るディスク装置における読み込み失敗時の動作について説明する。図4は、読み込み失敗時の動作を示す図である。なお、この図において、ディスク装置は、すでに所定の領域のデータの読み込みに失敗しているものとする。
【0019】
まず、MPU8は、読み込みに失敗したデータに対して、通常リトライを実行し(S101)、通常リトライによりデータが読み込めたかどうかを判断する(S102)。
【0020】
通常リトライによりデータが読み込めなかった場合(S102,NO)、MPU8は、読み込みに失敗データに対して、フルリトライを実行し(S103)、フルリトライによりデータが読み込めたかどうかを判断する(S104)。なお、このフルリトライは、通常リトライによって読み込めないセクタに対してなされるリトライ処理であり、通常リトライよりも読み込み成功率が高いリトライ処理である。このフルリトライの例として、ディスク媒体15に対するリードライトヘッド14の位置が、通常リトライとは異なるようなリトライ処理が挙げられる。
【0021】
フルリトライによりデータが読み込めなかった場合(S104,NO)、MPU8は、ホストIF17を介して、上位装置2に対してアンコレクタブルエラーを通知し(S105)、データを構成する不良セクタに関するパラメータをSMART(Self−Monitoring, Analysis and Reporting Technology)ログに反映させる(S106)。
【0022】
一方、フルリトライによりデータが読み込めた場合(S104,YES),MPU8は、交代処理を実行する(S107)。具体的には、読み込めなかったデータを構成する不良セクタを他の領域に移動させ、不良セクタの位置と、移動先の位置を図3に示したG−listに対応付けて書き込む。
【0023】
また、ステップS102において、通常リトライによりデータが読み込めた場合(S102,YES)、MPU8は、データを構成する不良セクタに関するパラメータをSMARTログに反映させる(S106)。
【0024】
なお、上述した交代処理において、G−listに書き込まれる単位はセクタとする。
【0025】
次に、本実施の形態に係るディスク装置における書き込み失敗時の動作について説明する。図5は、書き込み失敗時の動作を示す図である。なお、この図において、ディスク装置は、すでに所定の領域のデータの書き込みに失敗しているものとする。
【0026】
まず、MPU8は、通常リトライを実行し(S201)、通常リトライによりデータが読み込めたかどうかを判断する(S202)。
【0027】
通常リトライによりデータが読み込めなかった場合(S202,NO)、MPU8は、上述した交代処理を実行し(S203)、データを構成する不良セクタに関するパラメータをSMARTログに反映させる(S204)。
【0028】
一方、通常リトライによりデータが読み込めた場合(S202,YES)、MPU8は、処理を終了する。
【0029】
次に、ブロック化処理について説明する。このブロック化処理は、すでに交代処理により移動された複数の不良セクタ間の間隔が所定の間隔以内の場合、複数の不良セクタを不良ブロックとしてまとめ、不良ブロックを他の領域に移動する処理である。このブロック化処理は、本実施の形態においては、所定の時間間隔で定期的に実行されるものとするが、他の状況をトリガーにしても構わない。このブロック化処理のトリガーとしては、例えば、上位装置2を介したユーザの指示、ディスク装置1のパフォーマンスなどが挙げられる。図6は、ブロック化処理の動作を示すフローチャートである。
【0030】
まず、MPU8は、G−listにおける単位がセクタである不良セクタアドレスとしてのLBAを読み取り(S301、第1読み出しステップ)、G−listに登録されているLBA数が所定数J以下かどうかを判断する(S302)。
【0031】
G−listにおけるLBAの数が所定数Jより大きい場合(S302,NO)、MPU8は、交代処理前の位置としてのLBAを番号に基づく昇降順に並び替え(S303)、各LBA間の間隔数Kを算出し(S304)、Kの数が所定数L以下の複数の連続したLBA(不良セクタ間における不良セクタではないセクタを含む連続したLBA)をトラック単位で不良ブロックとする(S305、ブロック化ステップ)。
【0032】
次に、上位装置2のCPU21により、後述するブロック分割処理がなされ(S306、ブロック化ステップ)、MPU8は、不良ブロックを移動する(S307、第2読み出しステップ、書き込みステップ)。具体的には、不良ブロックを構成するデータがディスク媒体からリードライトヘッド14により読み出され、バッファメモリ4に一時的に格納され、他の領域にまとめて書き込まれる。なお、ここで不良ブロックを構成する不良セクタに関しては、G−listにおいて対応付けられた交代先位置から読み出されるものとする。次に、MPU8は、元のブロック(不良ブロックの移動前の領域)を使用禁止領域に指定し(S308、設定ステップ)、元のブロックのLBAと、移動先のLBAとをG−listに書き込むとともに、これらのLBAに対応付けられた単位をブロックとする(S309)。なお、このブロック化処理におけるJ、Lは1トラックにおけるセクタ数に基づいて決定されるものとする。例えば、1トラックが18セクタである場合、不良ブロックはトラック単位であることから、Jは少なくとも18以上となる。なお、元のブロックにおける不良セクタの交代先のセクタは、通常通りデータが書き込まれるセクタとして用いられても良いし、再度、交代先として用いられても良い。
【0033】
また、ステップS302において、G−listにおけるLBAの数が所定数J以下である場合(S302,YES)、MPU8は、ブロック化処理を終了する。
【0034】
上述したように、不良セクタ間のセクタのような不良セクタではないセクタも含む不良ブロック単位でデータを移動することにより、移動したデータの断片化を防ぐことができる。また、ディスク媒体15における不良セクタとなるセクタのディスク面には凹凸や異物がある可能性がある為、不良ブロックとしたトラックを使用禁止領域とすることで、ヘッドとディスク媒体15の凸部(またはディスク面上の異物)との衝突を防ぐことができる。
【0035】
次に、ブロック分割処理について説明する。このブロック分割処理は、図6におけるS306の処理であり、不良ブロックを分割する処理である。なお、この処理においては、上位装置において扱われるファイル(単位)に基づく判断が行われる。図7は、分割処理の動作を示すフローチャートである。また、図8は、分割処理の一例を示す図である。
【0036】
まず、上位装置2のCPU21は、不良ブロックが所定の1つのファイルに含まれるものであるかどうかを判断する(S401)。
【0037】
不良ブロックが所定の1つのファイルに含まれるものではない場合(S401,NO)、MPU8は、図8に示すように、ファイルごとに不良ブロックを分割し、不良ブロックA、不良ブロックBというように複数の不良ブロックとする。
【0038】
一方、不良ブロックが所定の1つのファイルに含まれるものである場合(S401,YES)、MPU8は、分割処理を終了する。
【0039】
上述したように、不良ブロックが複数のファイルをまたがないようにすることで、ファイルへのアクセス時に、移動後の不良ブロックへのアクセス時間を短縮することができる。なお、上述した分割処理の動作は一例であり、不良ブロックがファイル内に収まるような処理であれば良い。例えば、複数の不良ブロックのそれぞれにおいて、複数のファイルのデータが含まれるような場合、それぞれの不良ブロック内のデータをファイルごとに分類し、この分類に基づいて不良ブロックを再構成するようにしても良い。
【0040】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【0041】
更に、ディスク装置1において上述した各ステップを実行させるプログラムを、データ移動プログラムとして提供することができる。上述したプログラムは、MPU8により読取り可能な記録媒体に記憶させることによって、ディスク装置1に実行させることが可能となる。また、図9に示すように、ディスク装置1と接続された上位装置2としてのコンピュータシステムに記憶媒体21を読み込ませ、フィルタプログラムをフィルタ装置1へ送信しても良い。ここで、設定用端末2により読取り可能な記録媒体としては、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体や、コンピュータプログラムを保持するデータベース、或いは、他のコンピュータ並びにそのデータベースや、更に回線上の伝送媒体をも含むものである。
【0042】
以上、本実施の形態によれば、以下の付記で示す技術的思想が開示されている。
(付記1) 記憶媒体に情報を記録するディスク装置であって、
前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出し部と、
所定の単位において、前記第1読み出し部により読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化部と、
前記ブロック化部により設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出し部と、
前記第2読み出し部により読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込み部と
を備えるディスク装置。
(付記2) 付記1に記載のディスク装置であって、
前記ブロック化部は、前記記憶媒体に記録されたデータを用いる上位装置により管理される単位内に収まるように前記不良ブロックを設定することを特徴とするディスク装置。
(付記3) 付記1に記載のディスク装置であって、
前記所定の単位はトラックであることを特徴とするディスク装置。
(付記4) 付記3に記載のディスク装置であって、
前記ブロック化部により不良ブロックとされたトラックを使用禁止領域として設定する設定部を更に備えるディスク装置。
(付記5) 付記1に記載のディスク装置であって、
前記不良アドレス情報は、前記不良アドレスと、該不良アドレスのデータの移動先のアドレスである移動先アドレスとが対応付けられた情報であり、
前記第2読み出し部は、前記不良ブロックのデータの読み出しにおいて、前記不良ブロックにおける不良アドレスと対応付けられた移動先アドレスのデータを読み出すことを特徴とするディスク装置。
(付記6) 付記2に記載のディスク装置において、
前記上位装置により管理される単位はファイルであることを特徴とするディスク装置。
(付記7) 記憶媒体に情報を記録するディスク装置のデータ移動プログラムであって、
前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出しステップと、
所定の単位において、前記第1読み出しステップにより読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化ステップと、
前記ブロック化ステップにより設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出しステップと、
前記第2読み出しステップにより読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込みステップと
をコンピュータに実行させるデータ移動プログラム。
(付記8) 付記7に記載のデータ移動プログラムであって、
前記ブロック化ステップは、前記記憶媒体に記録されたデータを用いる上位装置により管理される単位内に収まるように前記不良ブロックを設定することを特徴とするデータ移動プログラム。
(付記9) 付記7に記載のデータ移動プログラムであって、
前記所定の単位はトラックであることを特徴とするデータ移動プログラム。
(付記10) 付記9に記載のデータ移動プログラムであって、
前記ブロック化ステップにより不良ブロックとされたトラックを使用禁止領域として設定する設定ステップを更にコンピュータに実行させるデータ移動プログラム。
(付記11) 付記7に記載のデータ移動プログラムであって、
前記不良アドレス情報は、前記不良アドレスと、該不良アドレスのデータの移動先のアドレスである移動先アドレスとが対応付けられた情報であり、
前記第2読み出しステップは、前記不良ブロックのデータの読み出しにおいて、前記不良ブロックにおける不良アドレスと対応付けられた移動先アドレスのデータを読み出すことを特徴とするデータ移動プログラム。
(付記12) 付記8に記載のデータ移動プログラムにおいて、
前記上位装置により管理される単位はファイルであることを特徴とするデータ移動プログラム。
(付記13) 記憶媒体に情報を記録するディスク装置におけるデータ移動方法であって、
前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出しステップと、
所定の単位において、前記第1読み出しステップにより読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化ステップと、
前記ブロック化ステップにより設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出しステップと、
前記第2読み出しステップにより読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込みステップと
を備えるデータ移動方法。
(付記14) 付記13に記載のデータ移動方法であって、
前記ブロック化ステップは、前記記憶媒体に記録されたデータを用いる上位装置により管理される単位内に収まるように前記不良ブロックを設定することを特徴とするデータ移動方法。
(付記15) 付記13に記載のデータ移動方法であって、
前記所定の単位はトラックであることを特徴とするデータ移動方法。
(付記16) 付記15に記載のデータ移動方法であって、
前記ブロック化ステップにより不良ブロックとされたトラックを使用禁止領域として設定する設定ステップを更に備えるデータ移動方法。
(付記17) 付記13に記載のデータ移動方法であって、
前記不良アドレス情報は、前記不良アドレスと、該不良アドレスのデータの移動先のアドレスである移動先アドレスとが対応付けられた情報であり、
前記第2読み出しステップは、前記不良ブロックのデータの読み出しにおいて、前記不良ブロックにおける不良アドレスと対応付けられた移動先アドレスのデータを読み出すことを特徴とするデータ移動方法。
(付記18) 付記14に記載のデータ移動方法において、
前記上位装置により管理される単位はファイルであることを特徴とするデータ移動方法。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施の形態に係る上位装置とディスク装置を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係るディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図3】G−listを示す図である。
【図4】読み込み失敗時の動作を示す図である。
【図5】書き込み失敗時の動作を示す図である。
【図6】ブロック化処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】分割処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】分割処理の一例を示す図である。
【図9】本発明が適用されるコンピュータシステムの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 ディスク装置、2 上位装置、3 バッファ制御部、4 バッファメモリ、5 フォーマット制御部、6 リードチャネル、7 ヘッドIC、8 MPU、9 メモリ、10 不揮発メモリ、11 サーボ制御部、12 VCM、13 SPM、14 リードライトヘッド、15 ディスク媒体、16 コモンバス、17 ホストIF、21 CPU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶媒体に情報を記録するディスク装置であって、
前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出し部と、
所定の単位において、前記第1読み出し部により読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化部と、
前記ブロック化部により設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出し部と、
前記第2読み出し部により読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込み部と
を備えるディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク装置であって、
前記ブロック化部は、前記記憶媒体に記録されたデータを用いる上位装置により管理される単位内に収まるように前記不良ブロックを設定することを特徴とするディスク装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のディスク装置であって、
前記所定の単位はトラックであることを特徴とするディスク装置。
【請求項4】
請求項3に記載のディスク装置であって、
前記ブロック化部により不良ブロックとされたトラックを使用禁止領域として設定する設定部を更に備えるディスク装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のディスク装置であって、
前記不良アドレス情報は、前記不良アドレスと、該不良アドレスのデータの移動先のアドレスである移動先アドレスとが対応付けられた情報であり、
前記第2読み出し部は、前記不良ブロックのデータの読み出しにおいて、前記不良ブロックにおける不良アドレスと対応付けられた移動先アドレスのデータを読み出すことを特徴とするディスク装置。
【請求項6】
記憶媒体に情報を記録するディスク装置のデータ移動プログラムであって、
前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出しステップと、
所定の単位において、前記第1読み出しステップにより読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化ステップと、
前記ブロック化ステップにより設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出しステップと、
前記第2読み出しステップにより読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込みステップと
をコンピュータに実行させるデータ移動プログラム。
【請求項7】
記憶媒体に情報を記録するディスク装置におけるデータ移動方法であって、
前記記憶媒体における不良箇所の物理的な位置を示す不良アドレスが記録された不良アドレス情報を読み出す第1読み出しステップと、
所定の単位において、前記第1読み出しステップにより読み出された不良アドレス情報における複数の不良アドレス間の間隔が所定値以下である場合、前記所定の単位を不良ブロックとして設定するブロック化ステップと、
前記ブロック化ステップにより設定された不良ブロック内のデータを読み出す第2読み出しステップと、
前記第2読み出しステップにより読み出されたデータを、前記記憶媒体における前記不良ブロックと異なる領域に前記所定の単位により書き込む書き込みステップと
を備えるデータ移動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−108545(P2010−108545A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279216(P2008−279216)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】