説明

ディスプレイ用光学フィルタ

【課題】高温高湿環境下であっても、長期間に渡り金属メッシュの腐食が抑制されたディスプレイ用光学フィルタを提供する。
【解決手段】基材11上に、メッシュ状の金属層12及び粘着剤層13がこの順序で積層されてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
前記粘着剤層12のpHが、5〜7であることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(電界発光)ディスプレイ、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)等の各種ディスプレイに対して反射防止、近赤外線遮断、電磁波遮蔽等の各種機能を有する光学フィルタ、及びこの光学フィルタを備えたディスプレイ、特にPDPに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)、及びCRTディスプレイなどの電子ディスプレイが、表示装置として広く普及している。
【0003】
近年、電子ディスプレイは大画面表示が主流となり、次世代の大画面表示デバイスとしてPDPが一般的になってきている。しかしながら、このPDPでは表示のため発光部に高周波パルス放電を行っているため、不要な電磁波や赤外線の輻射の恐れがある。電磁波や赤外線は、人体への悪影響や、赤外線リモコンおよび精密機器等への誤動作の原因ともなり得る。そこで、電磁波や赤外線を遮蔽するために、透明基板の一方の面に、光透過性導電層や近赤外線遮蔽層が設けられた電磁波シールド材がディスプレイ用光学フィルタとして種々提案されている。
【0004】
この光学フィルタの光透過性導電層としては、例えば、(1)金属銀を含む透明導電薄膜、(2)金属線又は導電性繊維を網状にした金属メッシュ、(3)銅箔等の層を網状にエッチング加工して開口部を設けた金属メッシュ、(4)導電性インクをメッシュ状に印刷したものなどが知られている。これらのなかでも前記(2)及び(3)の金属メッシュからなる光透過性導電層は、高い光透過性及び電磁波シールド性を有する。
【0005】
一方、ディスプレイ表面に傷が付くとディスプレイに表示された画像の視認性が低下するため、さらにハードコート層を有するディスプレイ用光学フィルタなども知られている。また、従来のPDPを初めとする大型ディスプレイにおいては、蛍光灯などの外部光源から照射された光線の反射により表示された画像が見え難いという問題があった。そこで、さらに反射防止層を有するディスプレイ用光学フィルタなども広く用いられている。
【0006】
従来の光学フィルタでは、ハードコート層や反射防止層などの他の機能性層は、ディスプレイ用フィルタの用途に応じて積層して用いられる。この他の機能性層は、透明基板上に形成された光透過性導電層と粘着剤層を介して貼着することにより用いられている。
【0007】
粘着剤層には、アクリル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ゴム系、シリコーン系などの粘着剤が用いられている。なかでも、接着性、凝集性、透明性、耐候性などの点で優れているアクリル系粘着剤が多用されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−293239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
電子ディスプレイの広範囲にわたる普及とともに、電子ディスプレイ用光学フィルタには過酷な使用条件下であっても十分な機能を発揮できることが求められている。しかしながら、従来のアクリル系粘着剤層を用いた光学フィルタでは、高温高湿環境下で長期間にわたり使用すると、金属メッシュからなる光透過性導電層が腐食して、光学フィルタの変色や色調にムラが生じるなどの問題が生じる場合があった。
【0010】
金属メッシュの腐食を防止するために粘着剤層に酸化防止剤を添加する手段も考えられる。しかしながら、酸化防止剤の添加による改善には限界があり、高温高湿などの光学フィルタの過酷な使用条件では依然として金属メッシュが腐食する場合があった。
【0011】
ゆえに、本発明は、高温高湿環境下であっても、長期間に渡り金属メッシュの腐食が抑制されたディスプレイ用光学フィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、金属メッシュ表面の金属と粘着剤成分とが反応して金属メッシュの腐食が生じることに鑑み種々の検討を行った結果、金属メッシュと接触する粘着剤層のpHを最適化することにより上記課題を解決できることを見出した。
【0013】
すなわち、本発明は、基材上に、メッシュ状の金属層及び粘着剤層がこの順で積層されてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
前記粘着材層のpHが、5〜7であることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタにより上記課題を解決する。
【0014】
以下、本発明のディスプレイ用光学フィルタの好適な態様を列記する。
【0015】
(1)前記粘着剤層が、酸性基を有しないアクリル樹脂を含む。
【0016】
(2)前記アクリル樹脂が、ヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を有する。
【0017】
(3)前記アクリル樹脂が、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及びグリシジル(メタ)アクリレートよりなる群から選択される少なくとも一種の単独重合体又は共重合体である。
【0018】
(4)前記ディスプレイ用光学フィルタにおいて、粘着剤層を介してさらに機能性層が接合一体化されている。
【発明の効果】
【0019】
本発明のディスプレイ用光学フィルタでは、粘着剤層のpHを5〜7とすることにより、粘着剤層と接触するメッシュ状の金属層の腐食を高く防止することが可能となる。したがって、前記ディスプレイ用光学フィルタは、高温高湿環境などの過酷な使用条件下であっても変色や色調にムラが生じることなく、長期間に亘り高い透明性及び意匠性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態であるディスプレイ用光学フィルタの模式断面図を示す。
【図2】本発明の一実施形態であるディスプレイ用光学フィルタの模式断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
まず、本発明のディスプレイ用光学フィルタの模式断面図を図1に示す。本発明のディスプレイ用光学フィルタは、図1に示すように、基材11と、メッシュ状の金属層12と、粘着剤層13とがこの順で積層された構成を有する。
【0022】
(粘着剤層)
本発明の光学フィルタに用いられる粘着剤層は、pHが、5〜7、好ましくは5.5〜7、特に好ましくは6〜7である。なお、粘着剤層のpHの測定は、後述の実施例に記載の方法で行うことができる。
【0023】
上述したpHを有する粘着剤層は、酸性基を含有せず、さらに本発明の光学フィルタにおける各層及び他の機能性層と高い接着性を有する樹脂が好ましく用いられる。したがって、粘着剤層は、酸性基を含有しないアクリル樹脂を含むのが好ましい。前記酸性基を含有しないアクリル樹脂は、カルボキシル基、リン酸基又はスルホン酸基などの酸性基を含有しないアクリル樹脂である。
【0024】
前記酸性基を含有しないアクリル樹脂は、ヒドロキシル基、グリシジル基、−SR1及び−NR23(式中、R1〜R3は、水素原子、1〜18個の炭素原子を有するアルキル基、6〜18個の炭素原子を有するアリール基、又は7〜約18個の炭素原子を有するアルキルアリール基を示す)などの非酸性基を含有するのが好ましい。なかでも、前記酸性基を含有しないアクリル樹脂は、金属層の腐食防止性及び接着性に優れることから、ヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を有するのが好ましい。
【0025】
ヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を有するアクリル樹脂としては、ヒドロキシル(メタ)アクリレート単独重合体、グリシジル(メタ)アクリレート単独重合体、又はヒドロキシル(メタ)アクリレート及び/又はグリシジル(メタ)アクリレートと、これらと共重合可能な反応性二重結合を有するモノマーとの共重合体が挙げられる。なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートの双方を意味する。
【0026】
ヒドロキシル(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加物(プラクセルFシリーズ;商品名ダイセル化学工業(株)製)、ポリエチレングリコールとメタクリル酸との付加物(ブレンマーPEシリーズ;日本油脂(株)製)、ポリプロピレングリコールとメタクリル酸との付加物(ブレンマーPPシリーズ;日本油脂(株)製)等を挙げることができる。なかでも、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及びヒドロキシブチル(メタ)アクリレート好ましく挙げられる。
【0027】
ヒドロキシル(メタ)アクリレート及び/又はグリシジル(メタ)アクリレートと共重合可能な反応性二重結合を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン系モノマーおよびビニル系モノマーが挙げられる。
【0028】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、およびエトキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0029】
スチレン系モノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチ
レンおよびヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレンなどが挙げられる。
【0030】
ビニル系モノマーとしては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ジビニルベンゼン、酢酸ビニルおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデンなどが挙げられる。
【0031】
これらのモノマーは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。ヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を含有するアクリル樹脂が共重合体の場合、原料モノマー合計100質量部に対してヒドロキシル(メタ)アクリレート及び/又はグリシジル(メタ)アクリレートを通常5〜80質量部、これ以外のモノマーを20〜95質量部の量で共重合させて製造される。
【0032】
上述したヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を有するアクリル樹脂は、通常の方法により製造することができる。たとえば上記モノマーを有機溶剤に溶解または分散させ、この溶液または分散液を窒素ガスなどの不活性ガスで置換された反応器中で反応させることにより製造することができる。ここで使用される有機溶媒としては、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコールおよびi−プロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類を挙げることができる。上記反応において有機溶媒は原料モノマー合計100質量部に対して通常50〜300質量部の量で使用される。
【0033】
上記反応は、重合開始剤の存在下で加熱することにより行われる。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタ酸)、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クメンハイドロパーオキサイド、カリウムパーサルフェート、過酸化水素、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオアミド〕等を用いることができる。この重合開始剤は、原料モノマー合計100質量部に対して通常0.01〜10質量部の量で使用される。また必要に応じて、連鎖移動剤として、ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、α−メチルスチレンダイマー等を用いることができる。
【0034】
上記のような有機溶剤中において、反応温度は通常50〜90℃、反応時間は通常2〜20時間、好ましくは4〜12時間である。このようにして製造されたヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を有するアクリル樹脂は、反応溶剤から分離して使用することもできるが、生成した樹脂を有機溶剤に溶解または分散させた状態で使用することが好ましい。
【0035】
粘着剤層には、必要に応じて、硬化剤、ラジカル重合開始剤、アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及びアリル基含有化合物、接着促進剤をさらに含有させることができる。
【0036】
硬化剤は、アクリル樹脂がヒドロキシル基を有する場合には、アミノ樹脂を用いることができる。前記アミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル等の少なくとも1種とホルムアルデヒドから合成される樹脂であって、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級アルコールによってメチロール基の一部または全部をアルキルエーテル化したものが用いられる。アミノ樹脂の含有量は、ヒドロキシル基を有するアクリル樹脂100質量部に対して、通常は5〜50質量部で用いられる。
【0037】
硬化剤は、アクリル樹脂がグリシジル基を有する場合には、ポリアミンなどが挙げられる。ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス−(ヘキサメチレン)トリアミン、ジシアンジアミド、ジアセトンアクリルアミド、ポリオキシプロピレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3−アミノ−1−シクロへキシルアミノプロパン、4,4’−ジアミノジシクロへキシルメタン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−ジメチルシクロへキシルアミノプロパンと4,4’−ジアミノジシクロへキシルアミノプロパンの混合物、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、2,4−トルイレンジアミン、2,6−トルイレンジアミン、2,3−トルイレンジアミン、3,4−トルイレンジアミン、メタキシリレンジアミン、キシリレンジアミンなどが挙げられる。
【0038】
上述したグリシジル基を有するアクリル樹脂の硬化剤の含有量は、グリシジル基を有するアクリル樹脂100質量部に対して、通常は0.1〜5質量部で用いられる。
【0039】
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物、無機過酸化物およびアゾ系熱重合開始剤などの熱重合開始剤;アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサンソン類、ホスフィン酸化物、ケタール類、キノン類などの光重合開始剤を挙げることができる。なかでも、有機過酸化物が好ましく挙げられる。
【0040】
前記有機過酸化物としては、例えば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブチルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサイド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロルベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオキサイド等を挙げることができる。これらの有機過酸化物は、通常、非酸性基含有(メタ)アクリレート100重量部に対して、5質量部以下、好ましくは0.5〜5.0質量部の割合で使用される。
【0041】
アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及びアリル基含有化合物は、非酸性基含有(メタ)アクリレートの物性(機械的強度、光学的特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良のために添加することができる。この目的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイアセトンアクリルアミドが代表的である。
【0042】
その例としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種を単独で或いは2種以上を混合して、通常、非酸性基含有(メタ)アクリレート100質量部に対して0.1〜2質量部、好ましくは0.5〜5質量部用いられる。
【0043】
接着促進剤としては、シランカップリング剤が用いられる。このシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。シランカップリング剤は、一般に非酸性基含有(メタ)アクリレート100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.001〜5質量部の割合で1種又は2種以上が混合使用される。
【0044】
粘着剤層は、さらに、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助剤、着色剤等を少量含んでいてもよく、場合によってはカーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウム等の充填剤を少量含んでも良い。
【0045】
粘着剤層の厚さは、通常は10〜50μm、好ましくは20〜30μmである。
【0046】
粘着剤層の作製は、酸性基を含有しない(メタ)アクリレートなど、上述した各種成分を溶剤中に分散又は溶解させた塗工液を、コーターなどの適当な塗布機で、メッシュ状の金属層が形成された基材上に塗布し、加熱又は光照射により粘着剤を硬化させる方法などが用いられる。また、前記硬化は、必要であれば後述する他の機能性層を貼り付けた後に行ってもよい。
【0047】
粘着剤層の他の作製方法として、酸性基を含有しない(メタ)アクリレートなど、上述した各種成分を混合し、押出機、ロール等で混練した後カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状にシート成形する方法なども用いられる。成膜に際してはブロッキング防止、基材との圧着時の脱気を容易にするためエンボスが付与されてもよい。その後、メッシュ状の金属層が形成された基材上に、未硬化の粘着剤層及び必要であれば他の機能性層を積層し、この積層体を減圧、加温下に脱気して予備圧着した後、加熱又は光照射により粘着剤を硬化させて一体化すればよい。
【0048】
(基材)
本発明の光学フィルタに用いられる基材としては、透明性および可とう性を備え、その後の処理に耐えるものであれば特に制限はない。基材の材質としては、例えば、ガラス、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、アクリル樹脂(例、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等を挙げることができる、これらの中で、加工処理(加熱、溶剤、折り曲げ)による劣化が少なく、透明性の高い材料であるPET、PC、PMMAが好ましい。なかでも、紫外線吸収性を有することから、PETであるのが好ましい。基材は、これらの材質からなるシート、フィルム、または板として用いられる。
【0049】
前記基材の厚さは、特に制限されないが、6〜250μm、特に6〜150μm程度であるのが好ましい。
【0050】
(メッシュ状の金属層)
本発明の光学フィルタに用いられるメッシュ状の金属層としては、金属を含み導電性を有する層であればよい。前記メッシュ状の金属層を構成する金属としては、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、鉛等の金属、合金、或いはITO等の導電性酸化物などが挙げられる。
【0051】
前記メッシュ状の金属層は、経済性及び導電性の観点から、銅を主成分として含むのが特に好ましい。前記メッシュ状の金属層における銅の含有量は、メッシュ状の金属層の全量に対して、90質量%以上、特に95質量%以上とするのが好ましい。
【0052】
前記メッシュ状の金属層の厚さは、0.01〜10μm程度が好ましい。前記厚みが、0.01μm未満であると電磁波シールド性能が充分でない恐れがあり、10μmを超えると得られる電磁波シールド性光透過窓材の厚みに影響を及ぼすと共に、視野角を狭くしてしまう恐れがある。
【0053】
金属層におけるメッシュパターンの形状には特に制限はなく、例えば四角形の開口部が形成された格子状や、円形、六角形、三角形又は楕円形の開口部が形成されたパンチングメタル状などが挙げられる。また、開口部は規則的に並んだものに限らず、ランダムパターンとしても良い。
【0054】
金属層におけるメッシュとしては、線幅1μm〜1mm、開口率40〜95%のものが好ましい。より好ましい線幅は10〜500μm、開口率は50〜95%である。メッシュ状の電磁波シールド層において、線幅が1mmを超えると電磁波シールド性が向上するが、開口率が低下して、十分な光透過性が得られない恐れがある。また、線幅が1μm未満では、メッシュとしての強度が下がり取扱いが困難となる。また開口率が95%を超えるとメッシュとしての形状を維持することが困難であり、40%未満では十分な光透過性が得られない恐れがある。なお、メッシュ状の金属層の開口率とは、当該金属層の投影面積における開口部分が占める面積割合を言う。
【0055】
前記メッシュ状の金属層の形成方法としては、特に制限はないが、スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、化学蒸着等の気相メッキ法(気相成膜法)や、液相メッキ(液相成膜法)(例えば、電解メッキ、無電解メッキ等)、印刷、塗布等が挙げられるが、気相メッキ(例えば、スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、化学蒸着等)が好ましい。また、メッシュ状の金属層は、優れた電磁波シールド性を得るために、メッキ処理、特に電気メッキ処理によりさらに増厚してもよい。
【0056】
(黒色層)
上述したメッシュ状の金属層の少なくとも一部は、黒色層で被覆されているのが好ましい。これにより、電磁波シールド層に防眩性を付与することができる。
【0057】
前記黒色層は、酸化銅又はニッケル合金を主成分とする層であるのが好ましい。これにより、黒色度合い及び導電性に優れ、厚さの薄い黒色層とすることができる。前記黒色層における酸化銅又はニッケル合金の含有量は、メッシュ状の金属層の全量に対して90質量%以上、特に95質量%以上とするのが好ましい。
【0058】
前記ニッケル合金として好ましくは、ニッケル及び亜鉛の合金が挙げられる。ニッケル及び亜鉛の合金におけるニッケルと亜鉛との質量比(Ni/Zn)は、0.4〜1.4、特に0.2〜1.2とするのが好ましい。これにより黒色の色調が均質な黒色合金導電層を得ることができ、厚さが薄くても高い防眩性を有する電磁波シールド層を得ることができる。
【0059】
黒色層の厚さは、0.001〜1μm、特に0.01〜0.1μmとするのが好ましい。黒色合金導電層の厚さが、0.001μm未満では十分な電磁波シールド層に十分な防眩性を付与できない恐れがあり、1μmを超えると抵抗値が増加する恐れがあるため、電磁波シールド性の観点から望ましくない。
【0060】
メッシュ状の金属層上の少なくとも一部を被覆するように黒色層を作製するには、酸化処理、電解めっき及び無電解めっきなど、公知の方法を用いて行うのが好ましい。これにより厚さが薄い黒色合金導電層を簡易な方法で作製することができる。
【0061】
(機能性層)
本発明の光学フィルタは、メッシュ状の金属層を有する基材上に形成された粘着剤層を、PDP等のディスプレイの画像表示ガラス板の表面に貼り合わせて使用することができる。
【0062】
しかしながら、本発明の光学フィルタは、図2に示すように、上述した粘着剤層23を介して接合一体化された他の機能性層24をさらに有するのが好ましい。他の機能性層24としては、メッシュ状の金属層22を有する基材21上に形成された何らかの機能を示す層であればどのようなものでも良い。
【0063】
他の機能性層には、ハードコート層、反射防止層、防眩層、又は近赤外線遮蔽層など、従来公知のものを用いることができる。また、反射防止層としては、屈折率の低い低屈折率層及び/又は屈折率の高い高屈折率層が挙げられる。
【0064】
前記他の機能性層として、具体的には、(1)ハードコート層のみからなるもの、(2)ハードコート層とハードコート層より屈折率の低い低屈折率層とからなるもの(この場合ハードコート層が電磁波シールド層と接している)、(3)ハードコート層、ハードコート層より屈折率の高い高屈折率層及びハードコート層より屈折率の低い低屈折率層からなるもの(この場合ハードコート層がメッシュ状の金属層と接している)などが挙げられる。層が多いほど、より良好な反射防止性が得られる。あるいは、他の機能性層は、(4)防眩層のみからなるもの、又は(5)防眩層と防眩層より屈折率の低い低屈折率層とからなるもの(防眩層がメッシュ状の金属層と接している)、(6)近赤外線遮蔽層のみからなるものであってもよい。防眩層は、いわゆるアンチグレア層であり、一般に優れた反射防止効果を有し、上記反射防止層を設けなくて良い場合が多い。これにより、他の層の屈折率の自由度が向上し、層の材料の選択肢が広がるため、コスト低減効果もある。防眩層と低屈折率層とからなる場合は、防眩層のみよりさらに優れた反射防止効果が得られる。
【0065】
上述した本発明の光学フィルタを製造するには、メッシュ状の金属層が形成された基材の金属層上に、粘着剤層、必要であれば他の機能性層を積層し、この積層体を減圧、加温下に脱気して予備圧着した後、加熱又は光照射により粘着剤を硬化させて一体化することにより容易に製造することができる。また、メッシュ状の金属層が形成された基材の金属層上に、粘着剤層の構成成分を含む塗工液をコーターなどの適当な塗布機で塗布及び好ましくは乾燥させた後、必要であれば他の機能性層を積層し、得られた積層体を上記と同様に処理して粘着剤を硬化させて一体化すればよい。
【0066】
紫外線硬化の場合は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等を挙げることができる。照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概には決められないが、数秒〜数分程度である。また、硬化促進のために、予め積層体を40〜120℃に加熱し、これに紫外線を照射してもよい。
【0067】
また、本発明の光学フィルタは、他の機能性層を有する場合には、当該光学フィルタを電子ディスプレイに接着するための透明粘着剤層をさらに有していてもよい。この透明粘着剤層としては、上述した粘着剤層の他、他の機能性層上に形成された従来公知の透明粘着剤層を用いることができる。透明粘着剤層は、他の機能性層又は基材のメッシュ状の金属層が形成される面とは反対側の面上などに形成される。
【0068】
前記ディスプレイ用光学フィルタは、ディスプレイの画像表示ガラス板の表面に貼り合わされて使用される。ディスプレイとしては、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)、及びCRTディスプレイなどが挙げられる。
【実施例】
【0069】
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
【0070】
(実施例1)
1.メッシュ状金属導電層の作製
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、ポリビニルアルコールの20%水溶液をドット状に印刷した。ドット1個の大きさは1辺が234μmの正方形状であり、ドット同士間の間隔は20μmであり、ドット配列は正方格子状である。印刷厚さは、乾燥後で約5μmである。
【0071】
その上に、銅を平均膜厚4μmとなるように真空蒸着した。次いで、常温の水に浸漬し、スポンジで擦ることによりドット部分を溶解除去し、次いで水でリンスした後、乾燥してポリエチレンフィルムの全面にメッシュ状の金属導電層を形成した。
【0072】
このフィルム表面の金属導電層は、正確にドットのネガパターンに対応した正方格子状のものであり、線幅は20μm、開口率は77%であった。また、金属層(銅層)の平均厚さは4μmであった。
【0073】
2.粘着剤層の作製
下記配合を有する塗工液を調製し、これをシリコーン系剥離剤が塗布されたPETフィルム(A)に塗工し、100℃、1分の条件で熱乾燥させた後に、前記PETフィルム(A)よりも軽剥離のシリコーン系剥離剤が塗布されたPETフィルム(B)をさらに張り合わせた。これにより厚さ25μmの粘着剤層を得た。その後、シリコーン系剥離剤が塗布されたPETフィルム(B)を剥離し、露出した粘着剤層上に、上記で作製したPETフィルム上のメッシュ状の金属層を積層し、得られた積層体をゴム性密閉袋内に投入し、真空ポンプにて袋内の空気を吸い出した後、80℃で1時間熱処理した。その後、シリコーン系剥離剤が塗布されたPETフィルム(A)を剥離することにより、本発明の光学フィルタを作製した。
【0074】
配合;
ヒドロキシル基含有ポリ(メタ)アクリレート[分子量:約55万、ヒドロキシル基の割合(ヒドロキシル基含有モノマー単位/全モノマー単位):約1質量%] 100質量部、
芳香族イソシアネート溶液(L−45 総研化学(株)製) 0.45質量部、
トルエン 15質量部、
酢酸エチル 4質量部。
【0075】
(比較例1)
下記配合の塗工液を用いて粘着剤層を作製した以外は、実施例1と同様にして光学フィルタを作製した。
【0076】
配合;
カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリレート[分子量:約60万、カルボキシル基の割合(カルボキシル基含有モノマー単位/全モノマー単位):約3質量%] 100質量部、
エポキシ樹脂溶液(E−AX 総研化学(株)製) 0.27質量部、
トルエン 15質量部、
酢酸エチル 4質量部。
【0077】
(評価)
1.粘着剤層のpHの測定
pHメーター(SG2型pH計 メトラー・トレド社製)に、フラット電極(InLab426複合電極 メトラー・トレド社製)を装着し、下敷きにゴム板を敷き、粘着剤層の表面上に平面電極を1分間接触させて、粘着剤層の表面のpHを測定した。結果を表1に示す。
【0078】
2.耐久性の評価
上記で作製した各光学フィルタを、温度85℃、湿度85%RHの環境下で1000時間の耐久試験を行い、耐久試験前後における光学フィルタの発錆に基づく光線透過率の変化及び色調の変化を下記手順に従って評価した。結果を表1に示す。
【0079】
(1)全光線透過率
光学フィルタの厚み方向の光線透過スペクトルを分光光度計(日立製作所株式会社製 U−4000)を用いて測定し、波長範囲650nmの光線透過率の変化量を算出した。
【0080】
(2)色調の変化
光学フィルタの色調は、耐久試験前後の光学フィルタを目視で比較することにより評価した。
【0081】
【表1】

【符号の説明】
【0082】
11、21 基材、
12、22 メッシュ状の金属層、
13、23 粘着剤層、
24 他の機能性層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に、メッシュ状の金属層及び粘着剤層がこの順序で積層されてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
前記粘着剤層のpHが、5〜7であることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項2】
前記粘着剤層が、酸性基を有しないアクリル樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項3】
前記アクリル樹脂が、ヒドロキシル基及び/又はグリシジル基を有することを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項4】
前記アクリル樹脂が、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及びグリシジル(メタ)アクリレートよりなる群から選択される少なくとも一種の単独重合体又は共重合体であることを特徴とする請求項2又は3に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項5】
前記メッシュ状の金属層の主成分が銅であり、且つ前記メッシュ状の金属層の一部が黒色層で被覆されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項6】
前記黒色層の主成分が酸化銅又はニッケル合金であることを特徴とする請求項6に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項7】
前記粘着剤層を介してさらに機能性層が接合一体化されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の光透過性電磁波シールド材を画像表示ガラス板の表面に貼り合わせたことを特徴とするディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−243742(P2010−243742A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91696(P2009−91696)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】