説明

ディスペンサーを用いて使用する水性アルコールゲル組成物

水性アルコールゲル組成物は、アルコール系組成物の総質量基準で、約40質量%以上のアルコール、ポリアクリレート増粘剤、及びエステル詰り防止添加剤を含んでなる。この組成物はディスペンサーでの使用に適しており、ディスペンサーが作動される際の誤った方向へのアウトプットが低減されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国特許仮出願第60/983,856号(2007年10月30日出願)の優先権を主張するものである。前記出願は、参照により明示的に本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ディスペンサーを用いて使用される水性アルコールゲル組成物に係り、水性アルコールゲル組成物が詰り防止添加剤を含んでいる場合に、誤った方向へのディスペンサーからのアウトプットの頻度が低減される。
【背景技術】
【0003】
パーソナルケア及び消毒組成物は、しばしば、水性アルコールゲルとして製剤化される。これらの製品は、高頻度で、ディスペンサーに収容されている。ディスペンサーの吐出口(ノズル等)は、時間の経過と共に、ゲルの凝固がノズルにおいて堆積物を形成するため、詰まり又は部分的な閉塞を生ずるようになる。ノズルの詰まりによって、ディスペンサーを次に使用する際に、誤った方向へ製品が吐出される。使用者の手に直接製品を分配する代わりに、製品は、詰まったノズルから斜め方向へ吐出される。誤った方向へ吐出された製品は、壁、衣服、床等に当たり、これらの物品又は区域を汚す原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、ディスペンサーノズルの詰まりの発生が低減された水性アルコールゲル組成物についての要求が依然として残っている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1以上の具体例は、凝固ゲル堆積物の形成を低減する方法を提供するものであり、該方法は、C1-4アルコール、有効量のポリアクリレート増粘剤、及び詰り防止添加剤を合わせて、分配可能な(dispensable)ゲル組成物を形成し、ここで、前記詰り防止添加剤が、エステル基2−6個を有するエステル又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステルを含んでなり、前記組成物は、分配可能なゲル組成物の総質量基準で、前記アルコール少なくとも約40質量%及び脂肪アルコール、ワセリン、鉱油、又はその混合物約1質量%未満を含んでなるものであり、及び分配可能なゲルを、定期的に作動されるポンプタイプのディスペンサーに格納し、ここで、凝固ゲル堆積物の形成は、詰り防止添加剤を含まない分配可能なゲルと比較して低減されていることを特徴とする。
【0006】
本発明の1以上の具体例は、さらに、ゲルディスペンサーからの誤った方向への製品のアウトプットの頻度を低減する方法を提供するものであり、該方法は、C1-4アルコール、有効量のポリアクリレート増粘剤、及び詰り防止添加剤を合わせて、分配可能なゲル組成物を形成する工程であって、ここで、前記詰り防止添加剤が、エステル基2−6個を有するエステル又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステルを含んでなり、前記組成物は、分配可能なゲル組成物の総質量基準で、前記アルコール少なくとも約40質量%及び脂肪アルコール、ワセリン、鉱油、又はその混合物約1質量%未満を含んでなるものである工程、及び分配可能なゲルを、吐出口を含み、定期的に作動されるポンプタイプのディスペンサーに格納する工程を含んでなり、誤った方向へのアウトプットの頻度が、詰り防止添加剤を含まない分配可能なゲルと比較して低減されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の1以上の具体例は、さらに、ゲル組成物を提供するものであり、該ゲル組成物は、ゲル組成物の総質量基準で、C1-4アルコール少なくとも約60質量%、有効量のポリアクリレート増粘剤、エステル基2−6個を有するエステル詰り防止添加剤又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステル、及びゲル組成物の総質量基準で、脂肪アルコール、ワセリン、鉱油、又はその混合物約1質量%未満を含んでなる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1以上の具体例では、本発明の分配可能な水性アルコールゲル組成物は、水性アルコールキャリヤー、ポリアクリレート増粘剤、及び詰り防止添加剤を含む。1以上の具体例では、水性アルコールキャリヤーは水及びアルコールを含む。
【0009】
1具体例では、アルコールは低級アルカノール、すなわち、炭素数1−4のアルコールである。代表的には、これらのアルコールは抗菌特性を有する。低級アルカノールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、3級ブタノール、及びそれらの混合物があるが、これらに限定されない。1具体例では、アルコールはエタノールを含んでなる。
【0010】
一般に、水性アルコールゲル組成物は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、少なくとも約40質量%の量のアルコールを含んでなる。1具体例では、水性アルコールゲル組成物は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、少なくとも約45質量%の量のアルコールを含んでなり、他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は少なくとも約50質量%の量のアルコールを含んでなり、さらに他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は少なくとも約60質量%の量のアルコールを含んでなる。特定のケースでは、特に、組成物において使用される他の成分及び/又はその量に応じて、多少のアルコールが要求される。特定の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約40−約98質量%の量のアルコールを含んでなり、他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は約45−約95質量%の量のアルコールを含んでなり、さらに他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は約50−約90質量%の量のアルコールを含んでなり、さらに他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は約60−約80質量%の量のアルコールを含んでなる。
【0011】
水性アルコールゲル組成物はC1-9アルカノール混合物を含む。1以上の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、1以上のC1-4アルカノール及び1以上のC5-9アルカノールの混合物を含む。混合物は、1級、2級又は3級アルコールを含むことができる。
【0012】
水性アルコールゲル組成物は、当分野において一般的に使用される及び/又は公知のもののようなポリアクリレート増粘剤によって増粘化される。ポリアクリレート増粘剤の例としては、カルボマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸及びアルキル(C5-C10)アクリレートのコポリマー、アクリル酸及び無水マレイン酸のコポリマー、及びそれらの混合物がある。
【0013】
1以上の具体例では、ポリマー増粘剤は、架橋剤約0.5−約4質量%を含む。架橋剤の例としてはポリアルケニルポリエーテルがある。
【0014】
市販のポリアクリレートタイプのポリマーとしては、商標名Carbopol(登録商標)、Acrysol(登録商標)ICS-1、Polygel(登録商標)、Sokalan(登録商標)、Carbopol 1623、Carbopol 695、Ultrez 10、及びPolygel DBがある。
【0015】
1以上の具体例では、本発明の組成物は、水性アルコールゲルの粘度を粘度範囲約1,000−約65,000センチポイズに調整するように適切な量のポリマー増粘剤を含む。1具体例では、水性アルコールゲルの粘度は約5,000−約35,000であり、他の具体例では、粘度は約10,000−約25,000である。なお、粘度は、RV及び/又はLVスピンドルを使用するBrookfield RV粘度計によって22℃±3℃で測定したものである。
【0016】
当業者によって理解されるように、増粘剤の有効な量は、水性アルコールゲル組成物におけるアルコール及び他の成分の量を含む多くのファクターに応じて変動する。1具体例では、増粘剤の有効な量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、少なくとも約0.01質量%である。他の具体例では、増粘剤の有効な量は、少なくとも約0.02質量%であり、さらに他の具体例では、少なくとも約0.05質量%であり、さらに他の具体例では、少なくとも約0.1質量%である。1具体例では、増粘剤の有効な量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、少なくとも約0.5質量%であり、他の具体例では、少なくとも約0.75質量%である。1以上の具体例では、本発明による組成物は、組成物の総質量基準で、約10質量%以下のポリマー増粘剤を含んでなる。特定の具体例では、増粘剤の有効な量は、水性アルコールゲルの総質量基準で、約0.01−約1質量%であり、他の具体例では、約0.02−約0.4質量%であり、さらに他の具体例では、約0.05−約0.3質量%である。1具体例では、増粘剤の有効な量は、水性アルコールゲルの総質量基準で、約0.1−約10質量%であり、他の具体例では、約0.5−約5質量%であり、さらに他の具体例では、約0.75−約2質量%である。
【0017】
1以上の具体例では、水性アルコールゲルは、さらに、中和剤を含有できる。カルボマーポリマーの塩を形成するために中和剤を使用することは公知である。中和剤の例としては、アミン、アルカノールアミン、アルカノールアミド、無機塩基、アミノ酸(塩を含む)、エステル及びそのアシル誘導体がある。
【0018】
一般的な中和剤の例を、これらの中和剤の製造者、及びポリマー増粘剤が約76±4当量を有する場合の中和(pH7.0)を達成するために推奨された割合(ポリマー増粘剤1部当たり)と共に、表1に示す。
【表1】

【0019】
1以上の具体例において、中和剤は、ゲル化されるべきアルコールの量に基づいて選択される。表2は、水性アルコール系用の一般的に推奨される中和剤を示す。
【表2】

【0020】
水性アルコールゲルは、さらに、1以上の詰り防止剤含む。一般に、この添加剤は、水性アルコールゲルが、固状又は半固状の物質として凝固し、表面に堆積し又はディスペンサーノズルを詰まらせることを防止する。1以上の具体例では、詰り防止添加剤は、エステル基2−6個を含む化合物又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステルを含んでなる。1具体例では、詰り防止添加剤は、モノマー性又はポリマー性のジエステル、トリエステル、テトラエステル、ペンタエステル又はヘキサエステル、又はポリマー性のモノエステルを含んでなる。
【0021】
1以上の具体例では、詰り防止添加剤は、C1-C30カルボン酸のC1-C30アルコールエステル、C1-C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1-C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリプロプレングリコールのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、C4-C20アルキルエーテルのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ジC8-C30アルキルエーテルのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、及びその混合物の1以上を含む。
【0022】
1以上の具体例では、詰り防止添加剤は、C1-C22カルボン酸のC1-C22アルコールエステル、C3-C10カルボン酸のC11-C22アルコールエステル、C1-C22カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C22カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1-C22カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C22カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリプロプレングリコールのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、C4-C22アルキルエーテルのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル及びジC8-C22アルキルエーテルのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、及びその混合物の1以上を含む。
【0023】
1以上の具体例では、各種の酸及びアルコールのいずれかからエステルが形成される。1以上の具体例では、酸又はアルコールの少なくとも1つは脂肪族鎖を含む。1以上の具体例では、エステルは、炭素数約4−約28の酸及び炭素数約2−約22のアルコールから形成され、他の具体例では、エステルは、炭素数約8−約22の酸及び炭素数約2−約22のアルコールから形成される。
【0024】
エステル詰り防止添加剤の例としては、アセチルトリブチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルヘキシルクエン酸エステル、アセチルトリヘキシルクエン酸エステル、ブチルベンジルフタル酸エステル、ブチルフタリルブチルグリコール酸エステル、ブチロイルトリヘキシルクエン酸エステル、ジブチルアジピン酸エステル、ジブチルオクチルリンゴ酸エステル、ジブチルシュウ酸エステル、ジブチルフタル酸エステル、ジブチルセバシン酸エステル、ジカプチルアジピン酸エステル、ジカプリル/カプリルセバシン酸エステル、ジエチレングリコールジ安息香酸エステル、ジエチレングリコールジエチルヘキサン酸エステル/ジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールロジン酸エステル、ジエチルヘキシルアジピン酸エステル、ジエチルヘキシルフタル酸エステル、ジエチルヘキシルセバシン酸エステル、ジエチルヘキシルコハク酸エステル、ジエチルヘキシルテレフタル酸エステル、ジエチルシュウ酸エステル、ジエチルフタル酸エステル、ジエチルセバシン酸エステル、ジエチルコハク酸エステル、ジイソアミルリンゴ酸エステル、ジイソブチルアジピン酸エステル、ジイソブチルマレイン酸エステル、ジイソブチルシュウ酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソセチルドデカン二酸エステル、ジイソデシルアジピン酸エステル、ジイソノニルアジピン酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソオクチルマレイン酸エステル、ジイソオクチルセバシン酸エステル、ジイソプロピルアジピン酸エステル、ジイソプロピルシュウ酸エステル、ジイソプロピルセバシン酸エステル、ジイソプロピル二量体ジリノール酸エステル、ジイソステアリルアジピン酸エステル、ジイソステアリルフマル酸エステル、ジイソステアリルグルタル酸エステル、ジイソステアリルリンゴ酸エステル、ジイソステアリルセバシン酸エステル、ジメチルアジピン酸エステル、ジメチルシュウ酸エステル、ジメチルフタル酸エステル、ジオクチルドデシルアジピン酸エステル、ドオクチルドデシル二量体ジリノール酸エステル、ジオクチルドデシルドデカン二酸エステル、ジオクチルドデシルフルオロヘプチルクエン酸エステル、ジオクチルドデシルIPDI、ジオクチルドデシルラウロイルグルタミン酸エステル、ジオクチルドデシルリンゴ酸エステル、ジオクチルドデシルセバシン酸エステル、ジオクチルドデシルステアロイルグルタミン酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-9酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-10酸エステル、ジプロピルシュウ酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-9酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-10酸エステル、トリブチルクエン酸エステル、トリカプリル/カプリルトリメリット酸エステル、トリエチルクエン酸エステル、トリエチレングリコールジ安息香酸エステル、トリエチレングリコールロジン酸エステル、トリエチルヘキシルクエン酸エステル、トリエチルヘキシルトリメリット酸エステル、トリメチルペンタンジイルジ安息香酸エステル、トリメチルペンタニルジイソ酪酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタカプリル酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタヒドロキシステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタイソステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタラウリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリノール酸エステル、ポリグリセリル-5ペンタミリスチン酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-3ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタステアリン酸エステル、ソルベス-20ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-30ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-50ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタオレイン酸エステル、スクロースペンタエルカ酸エステル、及びトリアセチン、その組み合わせがある。
【0025】
1以上の具体例では、詰り防止添加剤はポリマー性エステルを含んでなる。1具体例では、ポリマー性エステルは、ポリエーテルポリマー鎖及び少なくとも1つのエステル基を含む。1具体例では、ポリマー性エステルは2つ以上のエステル基を含む。
【0026】
1以上の具体例では、ポリマー鎖は、ポリエチレングリコール(PEG)鎖、ポリプロピレングリコール(PPG)鎖又はその組み合わせを含む。1以上の具体例では、ポリマー鎖は、約12以下のPEG単位、PPG単位又はその組み合わせを含む。1以上の具体例では、ポリマー鎖は、約10以下のPEG単位、PPG単位又はその組み合わせを含む。1以上の具体例では、約8以下のPEG単位、PPG単位又はその組み合わせを含む。1以上の具体例では、約1−約12のPEG単位又はPPG単位を含み、他の具体例では、約2−約8のPEG単位又はPPG単位、又はその組み合わせを含む。
【0027】
ポリマー性エステルの例としては、式
【化1】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は、同一又は異なるものであって、1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は、同一又は異なるものであって、炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)によって表されるものがある。
【0028】
1以上の具体例では、R1は炭素原子20個以下を含み、他の具体例では、R1は炭素原子約10個以下を含み、他の具体例では、R1は炭素原子約8個以下を含む。1以上の具体例では、R3は、式
CH3(CH2)zO-
(ここで、zは1−約21、他の具体例では、2−約17、及び他の具体例では、3−約15の整数である)で表わされる。
【0029】
1以上の具体例では、ポリマー性エステルは、式
【化2】

(ここで、R4は、炭素数1−約22の直鎖状又は分枝状のアルキル又はアルキレン基である)で表される。1以上の具体例では、R4は、式
CH3(CH2)z-
で表わされ、ここで、1以上の具体例では、zは1−約21、他の具体例では、2−約17、他の具体例では、3−約15の整数である。1以上の具体例では、nは1−約20、他の具体例では、2−約10の整数である。1以上の具体例では、xは0であり、他の具体例では、xは約12以下、他の具体例では、約10以下、他の具体例では、約8以下の整数である。1以上の具体例では、yは0であり、他の具体例では、yは約12以下、他の具体例では、約10以下、他の具体例では、約8以下の整数である。
【0030】
ポリマー性エステルの例としては、さらに、式
【化3】

(ここで、R1、R2及びR3は上述のとおりである)によって表されるものがある。
【0031】
ポリマー性エステルの例としては、適切な長さのPPG、PEG又はPPG/PEGポリマー鎖を含むように変性された上記ジ‐、トリ‐、テトラ‐、ペンタ‐又はヘキサ‐エステルのいずれかを含む。特別な例としては、詰り防止添加剤として、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート及びPPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネートがある。1以上の具体例では、1以上のポリマー性エステル及び1以上のモノマー性ジ-、トリ-、テトラ-、ペンタ-又はヘキサ-エステルの混合物を使用できる。
【0032】
1具体例では、詰り防止添加剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.005−約4質量%活性の量で存在する。他の具体例では、詰り防止添加剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.01−約1質量%で存在し、さらに他の具体例では、詰り防止添加剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.02−約0.7質量%の量で存在する。
【0033】
1具体例では、詰り防止添加剤は、水性アルコールゲルに直接添加される。1以上の具体例では、詰り防止添加剤は、溶液又はエマルジョンとして水性アルコールゲル組成物に添加される。換言すれば、詰り防止添加剤は、詰り防止添加剤溶液又はエマルジョンを形成すように、予めキャリヤーと混合されてもよいが、ただし、キャリヤーは水性アルコールゲル組成物の抗凝固特性に悪影響を及ぼすものであってはならない。キャリヤーの例としては、水、アルコール、グリコール(例えば、プロピレン又はエチレングリコール)、ケトン、直鎖状及び/又は環状炭化水素、トリグリセリド、カーボネート、シリコーン、アルケン、エステル(例えば、酢酸エステル、安息香酸エステル、脂肪酸エステル、グリセリルエステル)、エーテル、アミド、及びその混合物がある。詰り防止添加剤を予め混合して詰り防止添加剤溶液又はエマルジョンを形成する場合、水性アルコールゲル組成物に添加される溶液又はエマルジョンの量は、詰り防止添加剤の量が上述の範囲内に入るように選択されることが理解されるであろう。
【0034】
1以上の具体例では、水性アルコールゲル組成物の残余分は、水又は他の好適な溶媒である。1具体例では、蒸発プロセスをさらに助長するために、組成中に、1以上の揮発性のシリコーン系物質が含まれる。代表的な揮発性シリコーンは、アルコールよりも低い蒸発熱を有する。特定の具体例では、シリコーン系物質の使用により、流体組成物の表面張力が低減される。これにより、表面との接触がより大きくなる。1具体例では、シクロメチコーン、トリメチルシロキシシリケート又はその組み合わせのようなシリコーン系物質は、組成中に、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約4−約50質量%、他の具体例では、約5−約35質量%、さらに他の具体例では、約11−約25質量%の濃度で含まれる。
【0035】
本発明の水性アルコールゲル組成物は、さらに、広範囲の任意成分を含むことができるが、これらは、水性アルコールゲル組成物の抗詰り特性に悪影響を及ぼすものであってはならない。CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 11版、2005及び2004 CTFA International Buyer's Guide(これらは、いずれも、参照することにより本明細書に組み込まれる)には、スキンケア工業において一般的に使用される広範囲の非限定的な化粧品用又は医薬用成分が記載されており、これらは、本発明の組成物での使用に好適なものである。これらの参考文献には、成分の機能的種類の非限定的な例が記載されている。これらの機能的種類の例としては、研磨剤、抗ニキビ剤、固化防止剤、酸化防止剤、結合剤、生物学的添加剤、ボタニカル、増量剤、キレート剤、化学添加剤;着色料、化粧用アストリンゼン、化粧用殺生物剤、変性剤、薬用アストリンゼン、乳化剤、外用鎮痛剤、膜形成剤、芳香成分、保湿剤、匂い中和剤、乳白剤、可塑化剤、保存料、噴射剤、還元剤、皮膚漂白剤、皮膚コンディショニング剤(皮膚軟化剤、保湿剤、その他、及び水分蒸発防止剤(occlusive))、皮膚保護剤、溶媒、界面活性剤、気泡力増進剤、ヒドロトープ、可溶化剤、懸濁剤(非界面活性剤)、日焼け止め剤、紫外線吸収剤、脱粘着剤、増粘剤(水性又は非水性)がある。ここで使用できる当業者によく知られている他の機能的種類の例としては、可溶化剤、金属イオン封鎖剤、及び角質溶解剤等がある。1以上の具体例では、活性剤、着色料、芳香剤、ボタニカル、固形分、又は他の合成生物は、組成物中に、カプセル化された形状で存在できる。
【0036】
ゲルの質及び特性を促進又は変性すること、最終製剤の擦り込み及び/又は乾燥の感触を変性すること、アルコールの持続性又は長期間の微生物作用を提供すること、芳香剤又は日焼け止め剤のような他の成分を安定化すること、及び刺激緩和を目的として、水性アルコールゲル組成物に界面活性剤を含ませることができる。任意の界面活性剤としては、スルホスクシネート、酸化アミン、PEG-80ソルビタンラウレート、ポリグリコシド、アルカノールアミド、ソルビタン誘導体、脂肪アルコールエトキシレート、4級アンモニウム化合物、アミドアミン、スルタン(sultaines)、イソチオネート、サルコシネート、ベタイン、ポリソルベート及び脂肪アルコールポリエチレングリコールがあるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0037】
1以上の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、次の任意成分:グリセリン、芳香剤、ミリスチン酸イソプロピルエステル、二酸化チタン、アルミナ、酢酸トコフェロール、アロエエキス、染料及びプロピレングリコールの1以上を含んでなる。これらの又は他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、カチオン性のポリマー性増粘剤のような1以上の補助増粘剤を含む。
【0038】
任意成分の量は、任意成分が水性アルコールゲル組成物の抗詰り特性に悪影響を及ぼさない限り、特に制限されない。特定の具体例では、1以上の補助剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0−約2質量%の量で、水性アルコールゲル組成物中に存在できる。他の具体例では、1以上の補助剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.1−約1質量%の量で、水性アルコールゲル組成物中に存在できる。
【0039】
特定の具体例では、水性アルコールゲル組成物は1以上の保湿剤を含んでなる。保湿剤の例としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、プロパンジオール(例えば、メチルプロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン(グリセロール)、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトール、及びその組合せがある。他の保湿剤としては、グリコール酸、グリコール酸塩、乳酸塩、乳酸、ナトリウムピロリドンカルボン酸、ヒアルロン酸、キチン等がある。1具体例では、保湿剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.1−約20質量%の量で存在する。他の具体例では、保湿剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約1−約8質量%の量で存在し、さらに他の具体例では、約2−約3質量%の量で存在する。
【0040】
これらの又は他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、1以上のコンディショニング又は保湿用エステルを含んでなる。エステルの例としては、ミリスチン酸セチル、ミリストレイン酸セチル及び他のセチルエステル、及びミリスチン酸イソプロピルがある。1具体例では、エステルは、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、10質量%以下の量で存在する。他の具体例では、エステルは、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.5−約5質量%の量で存在し、さらに他の具体例では、約1−約2質量%の量で存在する。
【0041】
1以上の具体例では、水性アルコールゲル組成物は1以上の乳化剤を含む。乳化剤の例としては、ステアリルアルコール、ソルビタンオレイン酸エステルトリデセス-2、ポロキサマー、及びPEG/PPG-20/6ジメチコーンがある。1具体例では、乳化剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、10質量%以下の量で存在する。他の具体例では、乳化剤は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.1−約5質量%の量で存在し、さらに他の具体例では、約0.5−約2質量%の量で存在する。
【0042】
1以上の具体例では、水性アルコールゲル組成物は1以上の安定剤を含む。安定剤の例としては、PEG-40ヒドロキシル化ヒマシ油、ポリソルベート-80、PEG-80ソルビタンラウレート、セテアレス-20、オレス-20、PEG-4、及びプロピレングリコールがある。安定剤の量は、水性アルコールゲル組成物の抗詰り特性に悪影響を及ぼさない限り、特に制限されない。
【0043】
1具体例では、アルコールは、組成物に導入される唯一の活性な抗菌成分である。この具体例では、補助抗菌成分の量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.5質量%未満、他の具体例では、約0.1質量%未満である。他の具体例では、アルコールに加えて、補助抗菌剤を含む。
【0044】
本発明の水性アルコールゲル組成物は、任意に、広範囲の局所用薬剤をさらに含んでなるが、ただし、これらは水性アルコールゲル組成物の抗詰り特性に悪影響を及ぼすものであってはならない。
【0045】
溶解性及び審美性を含む理由から、上述の任意の成分いずれか1以上に限定される。1以上の具体例では、限定された任意成分の量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.5質量%未満であり、他の具体例では、約0.1質量%未満である。他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、限定された任意成分を含まない。
【0046】
溶解性及び審美性を含む理由から、下記の成分の1以上が限定される。1以上の具体例では、脂肪アルコールの量は制限される。1具体例では、脂肪アルコールの量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.5質量%未満であり、他の具体例では、約0.1質量%未満である。他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、脂肪アルコールを含まない。
【0047】
1以上の具体例では、ワセリン又は鉱油の量は制限される。1具体例では、ワセリン又は鉱油の量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約0.5質量%未満であり、他の具体例では、約0.1質量%未満である。他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、ワセリン又は鉱油を含まない。これらの又は他の具体例では、脂肪アルコール、ワセリン及び鉱油の総量は約1質量%未満である。
【0048】
1以上の具体例では、グリセリンの量は制限される。1具体例では、グリセリンの量は、水性アルコールゲル組成物の総質量基準で、約1質量%未満であり、他の具体例では、約0.5質量%未満である。他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、グリセリンを含まない。
【0049】
分配可能な水性アルコールゲル組成物は、単に、成分を混合することによって調製される。添加の順序は特に制限されない。1具体例では、水性アルコールゲル組成物は、緩やかに−温和に撹拌しながら、ポリマー性増粘剤をアルコールに分散させ、水を添加し、ついで詰り防止添加剤を添加し、混合物が均質となるまで撹拌することを含んでなる方法によって調製される。他の具体例では、水性アルコールゲル組成物は、緩やかに−温和に撹拌しながら、ポリマー性増粘剤を水に分散させ、アルコールを添加し、詰り防止添加剤を添加し、混合物が均質となるまで撹拌することを含んでなる方法によって調製される。1以上の具体例では、増粘剤を中和し、ゲルを形成するため、混合物に中和剤を添加する。当業者であれば、任意成分を、混合プロセスの間の各種の時点で添加できることが理解できるであろう。また、増粘剤が水又はアルコールと混合される際に膨潤するものである場合には、中和剤を使用することなく、ゲルを形成できることも理解できるであろう。
【0050】
本発明の水性アルコールゲル組成物は、ゲル製品について一般的に使用される各種のタイプのディスペンサー、例えば、ポンプディスペンサーで使用される。各種のポンプディスペンサーが好適である。ポンプディスペンサーは、ボトル又は他の自立構造の容器に固着される。ポンプディスペンサーは、壁取り付け型ディスペンサーに組み込まれる。ポンプディスペンサーは、手又は足ポンプによって手動式で作動されるか、又は自動式で作動される。有用なディスペンサーとしては、一般的なバッグインボックスディスペンサーと共に、GOJO Industriesから名称NXT(登録商標)及びTFX(商標名)として市販のものがある。ディスペンサーの例は、米国特許第5,265,772号、同第5,944,227号、同第6,877,642号、同第7,028,861号、及び米国特許出願公開第2006/0243740号及び同第2006/0124662号に開示されており、これらは、いずれも、参照により本明細書に組み込まれる。1以上の具体例において、ディスペンサーはノズルのような吐出口を含むものであり、吐出口を介して、水性アルコールゲル組成物が分配される。
【0051】
1以上の具体例では、本発明の水性アルコールゲル組成物は、分配される際、抗詰り剤を含有しない一般的な水性アルコールゲル組成物よりも誤った方向に吐出されることが少ない。誤った方向へのアウトプットの頻度は、総ディスペンサー作動の百分率として測定される。アウトプットのターゲットは、許容されるアウトプットと、誤った方向へのアウトプットとを区別するように作製される。1以上の具体例では、アウトプットターゲットはディスペンサーの使用者の手をシミュレートするものである。アウトプットターゲットは許容されるアウトプットの領域を区分する。1以上の具体例では、有効量の抗詰り剤を水性アルコールゲル組成物に添加する場合、誤った方向へのアウトプットの頻度が低減される。特定の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度50%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。他の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度30%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度20%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度15%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、実質的に、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となることはない。
【0052】
1以上の具体例では、有効量の抗詰り剤を水性アルコールゲル組成物に添加する場合には、分散される際、誤った方向へのアウトプットの頻度が低減される。特定の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度10%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。他の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度5%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度1%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度0.5%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、実質的に、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となることはない。
【0053】
特定の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度40%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。他の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度30%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度20%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度15%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、実質的に、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となることはない。
【0054】
特定の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度10%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。他の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度5%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度1%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度0.5%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が0.5作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、実質的に、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となることはない。
【0055】
特定の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度40%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。他の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度30%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度20%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度15%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、実質的に、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となることはない。
【0056】
特定の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度10%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。他の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度5%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度1%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、頻度0.5%未満で、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となる。1以上の具体例では、ディスペンサーの作動率が3作動/時間である場合、ディスペンサーからのアウトプットは、ディスペンサーノズルの真下約7.5cm(3インチ)において、実質的に、16.3 cm2(2.5インチ2)の区域外となることはない。
【0057】
1以上の具体例では、詰り防止添加剤の有効性は、誤った方向の頻度の%減少として表される。すなわち、詰り防止添加剤を含有する水性アルコールゲル組成物を、詰り防止添加剤を含有しないコントロールと対比テストする。誤った方向の頻度を上述のように測定し、コントロールと対比して、詰り防止添加剤を含有する組成物について誤った方向の頻度の%減少を算定する。より一般的には、誤った方向の頻度の%減少を、各種の作動率及び各種のアウトプットターゲット区域について、全く詰り防止添加剤を含有せず、同じ条件下でテストしたコントロール組成物に対して算定する。1以上の具体例では、誤った方向の頻度における%低減は少なくとも約50%である。他の具体例では、誤った方向の頻度における%減少は少なくとも約60%、さらに他の具体例では、少なくとも約70%、さらに他の具体例では、少なくとも約80%である。1以上の具体例では、誤った方向の頻度における%減少は少なくとも約90%、さらに他の具体例では、少なくとも約95%、さらに他の具体例では、少なくとも約97%である。
【0058】
本発明の実施を示すために、以下の実施例を調製及びテストした。しかし、実施例は本発明の精神を制限するものではない。特許請求の範囲が発明を限定するものである。
【0059】
[実施例1−7]
成分を下記の表3−6に示す量で混合することによって水性アルコールゲル製剤を調製した。DP1ポンプを有する1000 ml詰めのGOJO NXT(登録商標)サイドバイサイドディスペンサーを使用することによって、ゲルを分配した。ディスペンサーはADAに準拠するものであり、ワンハンドプッシュ操作を特徴とするものである。作動率をすべてのサンプルについて一定とした。アウトプットターゲットをノズルの先端の下約7.5cm(3インチ)に配置し、16.3 cm2(2.5インチ2)とした。各組成物について、操作総数当たりの誤った方向の百分率を示す。
【0060】
テストを15日間で行い、各サンプルを複数個のディスペンサーにおいてテストした。下記の表における百分率のデータは、各製剤について観察した約900回以下の操作の平均値である。誤った方向の頻度が比較的高い場合には、ディスペンサーのノズル表面において、凝固したゲルの堆積物が観察された。
【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【0061】
[実施例8−16]
実施例8−16は、エタノールSDA 3C約74質量%を含有する水性アルコールゲル製剤である。これらは、それぞれ、次の成分を同じ量含有する:アクリレート/C10-30アルキルアクリレート架橋ポリマー、グリセリン、アミノメチルプロパノール、及び水。実施例8−16は、製剤に含まれる詰り防止添加剤の量及びタイプの点で異なる。これらを表7に要約する。実施例9は、実施例9が芳香剤0.13質量%含有する点でのみ、実施例8と相違する。実施例1−7について上述したように、誤った方向の頻度について、実施例8−16を分配テストした。実施例8はコントロールであり、実施例9−17について、このコントロールに対して誤った方向の頻度を標準化した。表7は、誤った方向の頻度における%減少を要約するものであり、%減少は、実施例9−16/実施例8について、誤った方向のアウトプットの%減少としても参照される。
【表7】

【0062】
本発明の範囲及び精神から逸脱しない各種の変更及び変形は、当業者にとっては明らかであろう。本発明は、上述の説明のために示す具体例には限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凝固したゲルの堆積物の形成を低減する方法であって、該方法は、
1-4アルコール、有効量のポリアクリレート増粘剤、及び詰り防止添加剤を合わせて、分配可能なゲル組成物を形成する工程であって、ここで、前記詰り防止添加剤が、エステル基2−6個を有するエステル又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステルを含んでなり、前記組成物は、分配可能なゲル組成物の総質量基準で、前記アルコール少なくとも約40質量%及び脂肪アルコール、ワセリン、鉱油、又はその混合物約1質量%未満を含んでなるものである工程;及び
分配可能なゲルを、定期的に作動されるポンプタイプのディスペンサーに格納する工程であって、ここで、凝固ゲル堆積物の形成は、詰り防止添加剤を含まない分配可能なゲルと比較して低減されている工程
を含んでなる、凝固ゲル堆積物の形成の低減法。
【請求項2】
アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、3級ブタノール、又はそれらの混合物を含んでなるものである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
エステル詰り防止添加剤が、C1-C30カルボン酸のC1-C30アルコールエステル、C1-C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1-C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリプロプレングリコールのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、C4-C20アルキルエーテルのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ジC8-C30アルキルエーテルのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、及びその混合物の1以上を含んでなるものである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
エステル詰り防止添加剤が、C1-C22カルボン酸のC1-C22アルコールエステル、C3-C10カルボン酸のC11-C22アルコールエステル、C1-C22カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C22カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1-C22カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C22カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリプロプレングリコールのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、C4-C22アルキルエーテルのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ジC8-C22アルキルエーテルのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、及びその混合物の1以上を含んでなるものである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
エステル詰り防止添加剤が、炭素数約4−約28の酸及び炭素数約2−約22のアルコールから形成されるものである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
エステル詰り防止添加剤が、約12以下のPEG単位、PPG単位又はその組み合わせを含むポリマー鎖を含んでなる、請求項1記載の方法。
【請求項7】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化1】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は、同一又は異なるものであって、1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は、同一又は異なるものであって、炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)で表わされるものである、請求項1記載の方法。
【請求項8】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化2】

(ここで、R4は、炭素数1−約22の直鎖状又は分枝状のアルキル又はアルキレン基であり、nは1−約20の整数であり、xは0又は約12以下の整数であり、及びyは0又は約12以下の整数である)で表わされるものである、請求項1記載の方法。
【請求項9】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化3】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)で表わされるものである、請求項1記載の方法。
【請求項10】
エステル詰り防止添加剤が、アセチルトリブチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルヘキシルクエン酸エステル、アセチルトリヘキシルクエン酸エステル、ブチルベンジルフタル酸エステル、ブチルフタリルブチルグリコール酸エステル、ブチロイルトリヘキシルクエン酸エステル、ジブチルアジピン酸エステル、ジブチルオクチルリンゴ酸エステル、ジブチルシュウ酸エステル、ジブチルフタル酸エステル、ジブチルセバシン酸エステル、ジカプチルアジピン酸エステル、ジカプリル/カプリルセバシン酸エステル、ジエチレングリコールジ安息香酸エステル、ジエチレングリコールジエチルヘキサン酸エステル/ジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールロジン酸エステル、ジエチルヘキシルアジピン酸エステル、ジエチルヘキシルフタル酸エステル、ジエチルヘキシルセバシン酸エステル、ジエチルヘキシルコハク酸エステル、ジエチルヘキシルテレフタル酸エステル、ジエチルシュウ酸エステル、ジエチルフタル酸エステル、ジエチルセバシン酸エステル、ジエチルコハク酸エステル、ジイソアミルリンゴ酸エステル、ジイソブチルアジピン酸エステル、ジイソブチルマレイン酸エステル、ジイソブチルシュウ酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソセチルドデカン二酸エステル、ジイソデシルアジピン酸エステル、ジイソノニルアジピン酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソオクチルマレイン酸エステル、ジイソオクチルセバシン酸エステル、ジイソプロピルアジピン酸エステル、ジイソプロピルシュウ酸エステル、ジイソプロピルセバシン酸エステル、ジイソプロピル二量体ジリノール酸エステル、ジイソステアリルアジピン酸エステル、ジイソステアリルフマル酸エステル、ジイソステアリルグルタル酸エステル、ジイソステアリルリンゴ酸エステル、ジイソステアリルセバシン酸エステル、ジメチルアジピン酸エステル、ジメチルシュウ酸エステル、ジメチルフタル酸エステル、ジオクチルドデシルアジピン酸エステル、ドオクチルドデシル二量体ジリノール酸エステル、ジオクチルドデシルドデカン二酸エステル、ジオクチルドデシルフルオロヘプチルクエン酸エステル、ジオクチルドデシルIPDI、ジオクチルドデシルラウロイルグルタミン酸エステル、ジオクチルドデシルリンゴ酸エステル、ジオクチルドデシルセバシン酸エステル、ジオクチルドデシルステアロイルグルタミン酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-9酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-10酸エステル、ジプロピルシュウ酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-9酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-10酸エステル、トリブチルクエン酸エステル、トリカプリル/カプリルトリメリット酸エステル、トリエチルクエン酸エステル、トリエチレングリコールジ安息香酸エステル、トリエチレングリコールロジン酸エステル、トリエチルヘキシルクエン酸エステル、トリエチルヘキシルトリメリット酸エステル、トリメチルペンタンジイルジ安息香酸エステル、トリメチルペンタニルジイソ酪酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタカプリル酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタヒドロキシステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタイソステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタラウリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリノール酸エステル、ポリグリセリル-5ペンタミリスチン酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-3ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタステアリン酸エステル、ソルベス-20ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-30ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-50ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタオレイン酸エステル、スクロースペンタエルカ酸エステル、トリアセチン、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート、PPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネート、又はその混合物を含んでなるものである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
エステル詰り防止添加剤が、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート、PPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネート、又はその混合物を含んでなるものである、請求項1記載の方法。
【請求項12】
ポリアクリレート増粘剤が、カルボマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸及びアルキル(C5-C10)アクリレートのコポリマー、アクリル酸及び無水マレイン酸のコポリマー、及びそれらの混合物から選ばれるものである、請求項1記載の方法。
【請求項13】
組成物が、組成物の総質量基準で、約0.005−約4質量%のエステル詰り防止添加剤を含んでなるものである、請求項1記載の方法。
【請求項14】
ゲルディスペンサーからの誤った方向へのアウトプットの頻度を低減する方法であって、該方法は、
1-4アルコール、有効量のポリアクリレート増粘剤、及び詰り防止添加剤を合わせて、分配可能なゲル組成物を形成する工程であって、ここで、前記詰り防止添加剤が、エステル基2−6個を有するエステル又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステルを含んでなり、前記組成物は、分配可能なゲル組成物の総質量基準で、前記アルコール少なくとも約40質量%及び脂肪アルコール、ワセリン、鉱油、又はその混合物約1質量%未満を含んでなるものである工程;及び
分配可能なゲルを、吐出口を含み、定期的に作動されるポンプタイプのディスペンサーに格納する工程であって、ここで、誤った方向へのアウトプットの頻度が、詰り防止添加剤を含まない分配可能なゲルと比較して低減されている工程
を含んでなる、誤った方向へのアウトプットの頻度の低減法。
【請求項15】
ディスペンサーからのアウトプットが、ディスペンサーの作動率が0.1作動/時間である場合、ディスペンサーノズルの真下約7.5cmにおいて、頻度50%未満で、16.3 cm2の区域外となる、請求項14記載の方法。
【請求項16】
誤った方向へのディスペンサーのアウトプットの頻度における減少が、同じ条件下でテストしたコントロールゲルと比較して、少なくとも約50%である、請求項14記載の方法。
【請求項17】
誤った方向へのディスペンサーのアウトプットの頻度における減少が、同じ条件下でテストしたコントロールゲルと比較して、少なくとも約70%である、請求項14記載の方法。
【請求項18】
誤った方向へのディスペンサーのアウトプットの頻度における減少が、同じ条件下でテストしたコントロールゲルと比較して、少なくとも約90%である、請求項14記載の方法。
【請求項19】
エステル詰り防止添加剤が、約12以下のPEG単位、PPG単位又はその組み合わせを含むポリマー鎖を含んでなる、請求項14記載の方法。
【請求項20】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化1】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は、同一又は異なるものであって、1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は、同一又は異なるものであって、炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)で表わされるものである、請求項14記載の方法。
【請求項21】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化2】

(ここで、R4は、炭素数1−約22の直鎖状又は分枝状のアルキル又はアルキレン基であり、nは1−約20の整数であり、xは0又は約12以下の整数であり、及びyは0又は約12以下の整数である)で表わされるものである、請求項14記載の方法。
【請求項22】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化3】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)で表わされるものである、請求項14記載の方法。
【請求項23】
エステル詰り防止添加剤が、アセチルトリブチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルヘキシルクエン酸エステル、アセチルトリヘキシルクエン酸エステル、ブチルベンジルフタル酸エステル、ブチルフタリルブチルグリコール酸エステル、ブチロイルトリヘキシルクエン酸エステル、ジブチルアジピン酸エステル、ジブチルオクチルリンゴ酸エステル、ジブチルシュウ酸エステル、ジブチルフタル酸エステル、ジブチルセバシン酸エステル、ジカプチルアジピン酸エステル、ジカプリル/カプリルセバシン酸エステル、ジエチレングリコールジ安息香酸エステル、ジエチレングリコールジエチルヘキサン酸エステル/ジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールロジン酸エステル、ジエチルヘキシルアジピン酸エステル、ジエチルヘキシルフタル酸エステル、ジエチルヘキシルセバシン酸エステル、ジエチルヘキシルコハク酸エステル、ジエチルヘキシルテレフタル酸エステル、ジエチルシュウ酸エステル、ジエチルフタル酸エステル、ジエチルセバシン酸エステル、ジエチルコハク酸エステル、ジイソアミルリンゴ酸エステル、ジイソブチルアジピン酸エステル、ジイソブチルマレイン酸エステル、ジイソブチルシュウ酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソセチルドデカン二酸エステル、ジイソデシルアジピン酸エステル、ジイソノニルアジピン酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソオクチルマレイン酸エステル、ジイソオクチルセバシン酸エステル、ジイソプロピルアジピン酸エステル、ジイソプロピルシュウ酸エステル、ジイソプロピルセバシン酸エステル、ジイソプロピル二量体ジリノール酸エステル、ジイソステアリルアジピン酸エステル、ジイソステアリルフマル酸エステル、ジイソステアリルグルタル酸エステル、ジイソステアリルリンゴ酸エステル、ジイソステアリルセバシン酸エステル、ジメチルアジピン酸エステル、ジメチルシュウ酸エステル、ジメチルフタル酸エステル、ジオクチルドデシルアジピン酸エステル、ドオクチルドデシル二量体ジリノール酸エステル、ジオクチルドデシルドデカン二酸エステル、ジオクチルドデシルフルオロヘプチルクエン酸エステル、ジオクチルドデシルIPDI、ジオクチルドデシルラウロイルグルタミン酸エステル、ジオクチルドデシルリンゴ酸エステル、ジオクチルドデシルセバシン酸エステル、ジオクチルドデシルステアロイルグルタミン酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-9酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-10酸エステル、ジプロピルシュウ酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-9酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-10酸エステル、トリブチルクエン酸エステル、トリカプリル/カプリルトリメリット酸エステル、トリエチルクエン酸エステル、トリエチレングリコールジ安息香酸エステル、トリエチレングリコールロジン酸エステル、トリエチルヘキシルクエン酸エステル、トリエチルヘキシルトリメリット酸エステル、トリメチルペンタンジイルジ安息香酸エステル、トリメチルペンタニルジイソ酪酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタカプリル酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタヒドロキシステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタイソステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタラウリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリノール酸エステル、ポリグリセリル-5ペンタミリスチン酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-3ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタステアリン酸エステル、ソルベス-20ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-30ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-50ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタオレイン酸エステル、スクロースペンタエルカ酸エステル、トリアセチン、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート、PPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネート、又はその混合物を含んでなるものである、請求項14記載の方法。
【請求項24】
エステル詰り防止添加剤が、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート、PPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネート、又はその混合物を含んでなるものである、請求項14記載の方法。
【請求項25】
ポリアクリレート増粘剤が、カルボマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸及びアルキル(C5-C10)アクリレートのコポリマー、アクリル酸及び無水マレイン酸のコポリマー、及びそれらの混合物から選ばれるものである、請求項14記載の方法。
【請求項26】
組成物が、組成物の総質量基準で、約0.005−約4質量%のエステル詰り防止添加剤を含んでなるものである、請求項14記載の方法。
【請求項27】
ゲル組成物であって、
ゲル組成物の総質量基準で、少なくとも約60質量%のC1-4アルコール;
有効量のポリアクリレート増粘剤;
エステル基2−6個を含む化合物又はエステル基少なくとも1個を含むポリマーエステルを含んでなるエステル詰り防止添加剤;及び
ゲル組成物の総質量基準で、約1質量%未満の脂肪アルコール、ワセリン、鉱油、又はその混合物を含んでなるものである、ゲル組成物。
【請求項28】
アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、3級ブタノール、又はそれらの混合物を含んでなるものである、請求項27記載のゲル組成物。
【請求項29】
エステル詰り防止添加剤が、C1-C30カルボン酸のC1-C30アルコールエステル、C1-C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1-C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリプロプレングリコールのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、C4-C20アルキルエーテルのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ジC8-C30アルキルエーテルのC1-C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、及びその混合物の1以上を含んでなるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項30】
エステル詰り防止添加剤が、C1-C22カルボン酸のC1-C22アルコールエステル、C3-C10カルボン酸のC11-C22アルコールエステル、C1-C22カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C22カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1-C22カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C22カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリプロプレングリコールのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、C4-C22アルキルエーテルのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ジC8-C22アルキルエーテルのC1-C22カルボン酸モノエステル及びポリエステル、及びその混合物の1以上を含んでなるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項31】
エステル詰り防止添加剤が、炭素数約8−約22の酸及び炭素数約2−約22のアルコールから形成されるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項32】
エステル詰り防止添加剤が、約12以下のPEG単位、PPG単位又はその組み合わせを含むポリマー鎖を含んでなる、請求項27記載の組成物。
【請求項33】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化1】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は、同一又は異なるものであって、1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は、同一又は異なるものであって、炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)で表わされるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項34】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化2】

(ここで、R4は、炭素数1−約22の直鎖状又は分枝状のアルキル又はアルキレン基であり、nは1−約20の整数であり、xは0又は約12以下の整数であり、及びyは0又は約12以下の整数である)で表わされるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項35】
エステル詰り防止添加剤が、式
【化3】

(ここで、R1は炭素数1−28の直鎖状又は分枝状アルキル基であり、各R2は1−約12のPEG基又はPPG基又はその組み合わせを有するポリエーテル鎖を含み、及び各R3は炭素数1−約30のアルキル又はアルキレン基を含み、各R3基はエーテル結合を介してR2に結合している)で表わされるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項36】
エステル詰り防止添加剤が、アセチルトリブチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルクエン酸エステル、アセチルトリエチルヘキシルクエン酸エステル、アセチルトリヘキシルクエン酸エステル、ブチルベンジルフタル酸エステル、ブチルフタリルブチルグリコール酸エステル、ブチロイルトリヘキシルクエン酸エステル、ジブチルアジピン酸エステル、ジブチルオクチルリンゴ酸エステル、ジブチルシュウ酸エステル、ジブチルフタル酸エステル、ジブチルセバシン酸エステル、ジカプチルアジピン酸エステル、ジカプリル/カプリルセバシン酸エステル、ジエチレングリコールジ安息香酸エステル、ジエチレングリコールジエチルヘキサン酸エステル/ジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールジイソノナン酸エステル、ジエチレングリコールロジン酸エステル、ジエチルヘキシルアジピン酸エステル、ジエチルヘキシルフタル酸エステル、ジエチルヘキシルセバシン酸エステル、ジエチルヘキシルコハク酸エステル、ジエチルヘキシルテレフタル酸エステル、ジエチルシュウ酸エステル、ジエチルフタル酸エステル、ジエチルセバシン酸エステル、ジエチルコハク酸エステル、ジイソアミルリンゴ酸エステル、ジイソブチルアジピン酸エステル、ジイソブチルマレイン酸エステル、ジイソブチルシュウ酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソセチルドデカン二酸エステル、ジイソデシルアジピン酸エステル、ジイソノニルアジピン酸エステル、ジイソセチルアジピン酸エステル、ジイソオクチルマレイン酸エステル、ジイソオクチルセバシン酸エステル、ジイソプロピルアジピン酸エステル、ジイソプロピルシュウ酸エステル、ジイソプロピルセバシン酸エステル、ジイソプロピル二量体ジリノール酸エステル、ジイソステアリルアジピン酸エステル、ジイソステアリルフマル酸エステル、ジイソステアリルグルタル酸エステル、ジイソステアリルリンゴ酸エステル、ジイソステアリルセバシン酸エステル、ジメチルアジピン酸エステル、ジメチルシュウ酸エステル、ジメチルフタル酸エステル、ジオクチルドデシルアジピン酸エステル、ドオクチルドデシル二量体ジリノール酸エステル、ジオクチルドデシルドデカン二酸エステル、ジオクチルドデシルフルオロヘプチルクエン酸エステル、ジオクチルドデシルIPDI、ジオクチルドデシルラウロイルグルタミン酸エステル、ジオクチルドデシルリンゴ酸エステル、ジオクチルドデシルセバシン酸エステル、ジオクチルドデシルステアロイルグルタミン酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-9酸エステル、ジペンタエリスリチルヘキサC5-10酸エステル、ジプロピルシュウ酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-9酸エステル、ペンタエリスリチルテトラC5-10酸エステル、トリブチルクエン酸エステル、トリカプリル/カプリルトリメリット酸エステル、トリエチルクエン酸エステル、トリエチレングリコールジ安息香酸エステル、トリエチレングリコールロジン酸エステル、トリエチルヘキシルクエン酸エステル、トリエチルヘキシルトリメリット酸エステル、トリメチルペンタンジイルジ安息香酸エステル、トリメチルペンタニルジイソ酪酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタカプリル酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタヒドロキシステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタイソステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタラウリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリノール酸エステル、ポリグリセリル-5ペンタミリスチン酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタオレイン酸エステル、ポリグリセリル-3ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタリシノール酸エステル、ポリグリセリル-4ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-6ペンタステアリン酸エステル、ポリグリセリル-10ペンタステアリン酸エステル、ソルベス-20ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-30ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-50ペンタイソステアリン酸エステル、ソルベス-40ペンタオレイン酸エステル、スクロースペンタエルカ酸エステル、トリアセチン、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート、PPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネート、又はその混合物を含んでなるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項37】
エステル詰り防止添加剤が、ジ-PPG-3-セテス-4アジペート、ジ-PPG-2-ミレス-10アジペート、ジ-PPG-3-ミリスチルエーテルアジペート、PPG-2-ミリスチルエーテルプロピオネート、又はその混合物を含んでなるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項38】
ポリアクリレート増粘剤が、カルボマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸及びアルキル(C5-C10)アクリレートのコポリマー、アクリル酸及び無水マレイン酸のコポリマー、及びそれらの混合物から選ばれるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項39】
組成物が、組成物の総質量基準で、約0.005−約4質量%のエステル詰り防止添加剤を含んでなるものである、請求項27記載の組成物。
【請求項40】
組成物の粘度が約1,000−約65,000センチポイズである、請求項27記載の組成物。

【公表番号】特表2011−517310(P2011−517310A)
【公表日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532189(P2010−532189)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/081502
【国際公開番号】WO2009/058802
【国際公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(506190555)ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド (44)
【Fターム(参考)】