説明

デジタルカメラ

【課題】画像データに付された位置情報の分布度合いに応じて地図の範囲を設定する。
【解決手段】位置情報が付された画像データを記憶する画像データ記憶部44と、地図データを記憶する地図データ記憶部38と、自己位置を測定する自己位置測定部10と、前記位置情報及び前記自己位置に基づいて、前記地図データに基づく地図の表示範囲を決定する範囲決定部8と、前記範囲決定部において決定した前記表示範囲の前記地図を表示する表示部26と、前記表示部に表示された前記地図上に、前記位置情報に基づいて前記画像データのサムネイル画像を表示する表示制御部27とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地図上にランドマークの位置を表示するデジタルカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−17540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このデジタルカメラにおいては、ランドマークの位置が広範囲にわたって分布する場合などにおいて適切に地図の範囲を設定できないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、画像データに付された位置情報の分布度合いに応じて地図の範囲を設定することができるデジタルカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のデジタルカメラは、位置情報が付された画像データを記憶する画像データ記憶部と、地図データを記憶する地図データ記憶部と、自己位置を測定する自己位置測定部と、前記位置情報及び前記自己位置に基づいて、前記地図データに基づく地図の表示範囲を決定する範囲決定部と、前記範囲決定部において決定した前記表示範囲の前記地図を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記地図上に、前記位置情報に基づいて前記画像データのサムネイル画像を表示する表示制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のデジタルカメラによれば、画像データに付された位置情報の分布度合いに応じて地図の範囲を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラの撮影処理を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態に係るデジタルカメラの再生処理を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態に係るデジタルカメラにおける表示状態を示す図である。
【図5】実施の形態に係るデジタルカメラの再生処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係るデジタルカメラについて説明する。図1は、実施の形態に係るデジタルカメラ2の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ2は、CPU8を備え、CPU8には、GPS衛星から受信した信号に基づいて自己位置を測定するGPS10、自己位置を基準としたデジタルカメラ2の撮影方位を計測する方位センサ14、水平面に対するデジタルカメラ2の傾斜角度を計測する傾斜角センサ16、音声を取得するマイク及び音声を出力するスピーカ等を備える音声入出力部18、USB機器が接続されるUSBポート20が接続されている。
【0010】
また、CPU8には、スルー画像や地図等を表示するLCD表示部26の表示制御を行う表示制御部27、LCD表示部26に表示されるアイコン等を指で触れることにより入力の操作を行うタッチパネル28、鏡筒部29内に設けられた一部のレンズを駆動するモータ制御部30、被写体を撮影するための撮像素子32、撮像素子32から出力された撮像信号から生成された画像データを一時的に記憶するフラッシュメモリ34、フラッシュメモリ34に記憶されている画像データにホワイトバランス調整等の画像処理を行う画像処理部36、位置情報や方位情報等を記憶する情報記憶部38、指紋データ等の個人情報を予め記憶する個人情報記憶部40、操作者の指の指紋を認識する指紋センサ42、フォルダ内にExif等の所定のファイル形式で画像データを記憶するメモリカード44、LCD表示部26の表示、制御等を行うためのプログラムを格納するプログラムメモリ46、インターネットを介してwebサーバとの間で画像データ等の送受信を行う無線通信部48が接続されている。
【0011】
次に、図2に示すフローチャートを参照して実施の形態に係るデジタルカメラ2の撮影処理について説明する。まず、タッチパネル28の操作により撮影モードが設定されると、CPU8は、プログラムメモリ46に記憶されている、「センサーに指を触れてください。」等の画像データを読み出し、この画像データに基づく画像をLCD表示部26に表示する。次に、CPU8は、操作者の認識を行う(ステップS1)。即ち、操作者の指が指紋センサ42に触れると、CPU8は、指紋センサ42により指の指紋を検出する。そして、CPU8は、個人情報記憶部40から予め記憶されている人物の指紋データを読み出して、指紋センサ42において検出した指紋の指紋データと照合し、指紋データが一致した人物を操作者として認識する。例えば、個人情報記憶部40に本人、妻及び娘の指紋データが記憶されている場合において、本人の指が指紋センサ42に触れた場合、本人を操作者として認識する。
【0012】
操作者を認識できた場合(ステップS2:Yes)、CPU8は、メモリカード44に予め記憶されているフォルダの中から、画像データを記憶するフォルダを特定する(ステップS3)。例えば、本人を操作者として認識した場合、本人用フォルダを画像データを記憶するフォルダとして特定する。
【0013】
操作者が認識できかった場合(ステップS2:No)、CPU8は、LCD表示部26に「フォルダを作成しますか?」等の表示を行った後に、「はい/いいえ」の選択画面を表示する(ステップS4)。「はい」が選択された場合、CPU8は、指紋の検出によりフォルダ作成者の認識を行う(ステップS5)。例えば、個人情報記憶部40に指紋データが記憶されていない兄が「はい」の選択をした場合、「センサーに指を触れてください。」等の画面をLCD表示部26に表示し、兄が指紋センサ42に指を触れると指紋を検出し、兄をフォルダ作成者として認識する。次に、CPU8は、メモリカード44内に認識した作成者のフォルダ(例えば、兄用のフォルダ)を作成し、画像データを記憶するフォルダとして特定する(ステップS6)。「いいえ」が選択された場合、CPU8は、メモリカード44内に任意フォルダを作成し、画像データを記憶するフォルダとして特定する(ステップS7)。
【0014】
画像データを記憶するフォルダの特定が完了すると、CPU8は、撮像素子32によりスルー画像の撮影を開始し、スルー画像をLCD表示部26に表示する(ステップS8)。次に、タッチパネル28の操作によるレリーズ指示に応じて被写体の撮影が行われると(ステップS9)、撮影された被写体の画像データをフラッシュメモリ34に一旦記憶させる。次に、CPU8は、GPS10から測位されたデジタルカメラ2の自己位置を取得し、また、方位センサ14によりデジタルカメラ2の撮影の方位を計測し、位置情報及び方位情報を情報記憶部38に記憶する。
【0015】
次に、CPU8は、フラッシュメモリ34から画像データを、情報記憶部38から位置情報及び方位情報を読み出し、画像データに位置情報及び方位情報を付加してExif等の所定のファイル形式の画像データとしてメモリカード44内の所定のフォルダに記憶する(ステップS11)。例えば、本人が田町で東京タワーを撮影した場合、画像データのヘッダ部に「緯度35°38′34″、経度139°45′00″」、「北北西」などの情報をタグ情報として記憶し、メモリカード44の本人用フォルダに記憶する。なお、ステップS11において、CPU8は、画像データからサムネイル画像データを生成し、画像データに付加して記憶する。
【0016】
また、タッチパネル28の操作により、画像データを転送する転送指示がなされた場合、CPU8は、メモリカード44内の所定のフォルダから画像データを読み出し、無線通信部48を介してwebサーバに対して送信する。webサーバにおいて、画像データは、webサーバ内の所定のフォルダに記憶される。
【0017】
次に、図3に示すフローチャートを参照して実施の形態に係るデジタルカメラ2の再生処理について説明する。タッチパネル28の操作により再生モードが設定されると、CPU8は、撮像素子32によりスルー画像の撮影を開始し、LCD表示部26にスルー画像を表示する(ステップS21)。次に、CPU8は、GPS10により自己位置の測位を行うことにより現在の位置情報を取得し(ステップS22)、方位センサ14によりデジタルカメラ2のスルー画像の撮影方位を計測することにより現在の方位情報を取得する(ステップS23)。
【0018】
現在の位置情報及び現在の方位情報が取得できなかった場合(ステップS24:No)、最初に自己位置を測位した時から所定時間が経過していなければ(ステップS25:No)、再度、自己位置の測位及び撮影方位の計測を行い(ステップS22、23)、所定時間が経過していれば(ステップS25:Yes)、一連の操作を終了する。一方、現在の位置情報及び現在の方位情報が取得できた場合(ステップS24:Yes)、CPU8は、現在の位置情報及び現在の方位情報を情報記憶部38に記憶し、LCD表示部26に「センサーに指を触れてください。」等の所定の画像の表示を行い、操作者の認識を行う(ステップS26)。即ち、操作者が指紋センサ42に指を触れると、CPU8は、指紋センサ42により指の指紋を検出し、検出した指紋の指紋データと個人情報記憶部40に予め記憶されている人物の指紋データとを照合し、指紋データが一致する人物を操作者として認識する。
【0019】
操作者が認識できた場合(ステップS27:Yes)、CPU8は、認識した操作者により撮影された画像の画像データを無線通信部48を介してwebサーバから受信し、受信した画像データをフラッシュメモリ34に記憶する(ステップS28)。
【0020】
画像データをフラッシュメモリ34に記憶した後(ステップS28)、または、操作者が認識できなかった場合(ステップS27:No)、CPU8は、LCD表示部26に「あなた以外の登録者が撮影した画像も表示しますか?」等の表示を行った後に、「はい/いいえ」の選択画面を表示する(ステップS29)。
【0021】
「はい」が選択された場合(ステップS29:Yes)、CPU8は、人物のパスワードを入力する個人情報入力画面を表示する。例えば、「表示する画像の撮影者のパスワードを入力してください。」等の画面をLCD表示部26に表示する。ここで、パスワードは予め個人情報記憶部40に記憶されている。次に、個人情報入力画面に個人情報が入力されると(ステップS30)、CPU8は、無線通信部48を介してパスワードに対応する人物によって撮影された画像の画像データを受信し、受信した画像データをフラッシュメモリ34に記憶する(ステップS31)。例えば、個人情報記憶部40に本人、妻及び娘の指紋データとパスワードが記憶されている場合において、ステップS27で本人が操作者として認識され、ステップS30で妻と娘のパスワードが入力された場合、CPU8は、webサーバ内に記憶されている妻用フォルダ及び娘用フォルダから、妻及び娘の撮影した画像の画像データを受信し、フラッシュメモリ34に記憶する。また、個人情報記憶部40に指紋データ等が記憶されていない兄が操作を行い、ステップS27で操作者が認識されずに、ステップS30で本人と妻と娘のパスワードが入力された場合、CPU8は、webサーバ内に記憶されている本人用フォルダ、妻用フォルダ及び娘用フォルダから、本人、妻及び娘の撮影した画像の画像データを受信し、フラッシュメモリ34に記憶する。
【0022】
画像データをフラッシュメモリ34に記憶した後(ステップS31)、または、ステップS29において「いいえ」が選択された場合、CPU8は、情報記憶部38から現在の位置情報を読み出し、一方、フラッシュメモリ34からステップS28とステップS31の少なくとも一つのステップにおいて取得した画像データに付加されて記憶されている位置情報を読み出す。例えば、ステップS27において本人を操作者として認識し、ステップS30において妻と娘のパスワードが入力された場合、本人、妻及び娘によって撮影された画像の画像データに付加されて記憶されている位置情報をフラッシュメモリ34から読み出す。
【0023】
次に、現在の自己位置を基準として地図の表示範囲を設定する(ステップS32)。例えば、まず、CPU8は、現在の位置情報及び画像データの位置情報を用いて現在の自己位置と各画像データに基づく画像が撮影された位置の間の距離の差分値を算出し、差分値に基づいて分散値を算出する。そして、分散値が所定の閾値以下の場合は、番地レベルで表示、分散値が所定の閾値を超える場合は、市区町村レベルで表示のように表示範囲を設定する。これにより、現在の自己位置の周辺に画像データが密集している場合には、現在の自己位置近辺の範囲を表示範囲として設定し、画像データが疎らに広範囲に亘って存在する場合には、現在の自己位置を基準とする広範な範囲を表示範囲として設定することができる。
【0024】
次に、CPU8は、webサーバから表示範囲として設定した範囲内の地図データを受信して情報記憶部38に記憶した後、地図データに基づく地図を、図4の右下に示すようにスルー画に重ねてLCD表示部26の一部に表示する(ステップS33)。次に、CPU8は、フラッシュメモリ34からステップS28とステップS31の少なくとも一つのステップにおいて取得した画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像データを読み出し、図4の右下の地図に示すように、位置情報に基づく地図上の位置にサムネイル画像を表示する(ステップS34)。
【0025】
また、CPU8は、地図上に表示したサムネイル画像のうち、現在のデジタルカメラ2においてスルー画像の撮影方位の方向の位置情報を有する画像データのサムネイル画像をスルー画上に表示する(ステップS35)。即ち、CPU8は、情報記憶部38から現在の方位情報を読み出し、現在の位置情報、現在の方位情報及び画像データの位置情報に基づいて、地図上に表示したサムネイル画像の画像データの中からスルー画像の撮影方位の方向の位置情報を有する画像データを抽出してスルー画上にサムネイル画像表示する(図4参照)。例えば、図4の右下の地図上には、11個のサムネイル画像が表示されている。ここで、操作者が現在東京タワーの方位の方向にデジタルカメラ2を向けてスルー画像の撮影を行っている場合には(図4の地図上の矢印参照)、11個のサムネイル画像のうち、現在デジタルカメラ2を向けている方位の位置情報を有する画像データのサムネイル画像、即ち、東京タワー、国会議事堂、猫、通行人、帽子をかぶった人のサムネイル画像がスルー画上に表示される(図4のスルー画参照)。なお、サムネイル画像の大きさは、位置情報に基づいて変化させてもよい。例えば、現在の位置から近い位置の位置情報を有する画像データのサムネイル画像を大きく、遠い位置の位置情報を有する画像データのサムネイル画像を小さく表示するようにしてもよい。また、サムネイル画像が重なる場合は、近い位置の位置情報を有する画像データのサムネイル画像を手前に表示するようにしてもよい。
【0026】
この実施の形態に係るデジタルカメラ2によれば、画像データに付された位置情報の分布度合いに応じて地図の範囲を設定し、設定した地図上に画像データに基づくサムネイル画像を表示することができる。また、スルー画上に現在デジタルカメラ2を向けている方位の方向に位置情報を有する画像データのサムネイル画像を表示することにより、過去に同じような条件でどのような画像を撮影したかを知ることができる。また、操作者が操作者以外の人物のパスワード等を知っていれば、操作者以外の人物により撮影された画像のサムネイル画像を表示することができる。
【0027】
なお、上述の実施の形態において、webサーバから画像を取得し、サムネイル画像を表示できるようにしてもよい。例えば、図5に示すように、再生モードにおいて、図3に示す一連の処理が完了した後、CPU8は、webサーバに位置情報やサムネイル画像データが付された取得可能な画像データがあるか否かの判定を行う(ステップS41)。取得可能な画像データがない場合は、一連の処理を終了し、取得可能な画像データがある場合は、例えば、LCD表示部26に取得可能な画像データのサムネイル画像一覧を表示し、操作者に取得する画像データの選択を行わせる(ステップS42)。
【0028】
次に、CPU8は、選択された画像データに有料画像の画像データがあるか否かの判定を行う(ステップS43)。有料画像の画像データがある場合には、操作者に料金支払いの意思があるか否かを確認し(ステップS44)、支払いの意思が確認でき、かつ、所定の決済処理が行われた場合には、選択された有料及び無料画像の画像データを受信する(ステップS45)。一方、ステップS43において有料画像の画像データがなかった場合、又は、ステップS44において支払いの意思が確認できなかった場合には、選択された画像データの中から無料の画像の画像データのみを受信する(ステップS46)。次に、CPU8は、受信した画像データの位置情報に基づいてスルー画上及び地図上に受信した画像データのサムネイル画像を表示する(ステップS47)。
【0029】
また、上述の実施の形態においては、指紋を検出することにより操作者の認識を行っているが、撮像素子32により撮影した画像の画像データから操作者の顔や眼を認識する顔認識部を備え、顔認識を行うことにより操作者の認識を行ってもよい。また、この場合、顔認識部により画像データから認識された操作者自身が写っている画像の画像データを抽出し、再生モードにおいて、スルー画上及び地図上に、認識された操作者自身(例えば、本人自身)が写っている画像のサムネイル画像のみを表示するようにしてもよい。
【0030】
また、人体通信により操作者の認識を行ってもよい。この場合、操作者が予め個人情報が記憶されているICカード等を保有し、操作者がデジタルカメラ2を保持すると、CPU8は、人体を通信媒体としてICカード等に記憶されている個人情報を取得し、個人情報記憶部40から予め記憶されている操作者の個人情報を読み出して、照合することにより操作者の認識を行ってもよい。
【0031】
また、上述の実施の形態においては、GPS10が平面上における自己位置を測定し、画像データが位置情報及び方位情報を有する場合について説明しているが、GPS10に自己位置の高度(海抜)を測定する機能を設け、かつ、画像データが高度情報を有するようにしてもよい。これにより、デジタルカメラ2の高さに応じて、異なるサムネイル画像をスルー画上及び地図上に表示することができる。例えば、ビルの1階において再生モードを設定した場合、地上面で撮影された画像のサムネイル画像を表示するが、ビルの10階において再生モードを設定した場合には、ビルなどの一定以上の高さにおいて撮影された画像のサムネイル画像のみを表示することができる。
【0032】
また、更に傾斜角センサ16により傾斜角度を測定し、傾斜角方向に位置情報及び高度情報を有する画像データのサムネイル画像をスルー画上及び地図上に表示するようにしてもよい。これにより、自己位置と異なる高さで撮影された画像のサムネイル画像をスルー画上及び地図上に表示することができる。例えば、ビルの10階においてデジタルカメラ2を上向きに傾けて再生モードを設定した場合には、東京タワーなどの一定以上の高さにおいて撮影された画像のサムネイル画像を表示し、デジタルカメラ2を下向きに傾けて再生モードを設定した場合には、現在操作者が立っているビルの下方向に存在する公園等の画像のサムネイル画像を表示することができる。
【0033】
また、上述の実施の形態において、地図上に表示したサムネイル画像のうち、現在デジタルカメラ2のスルー画像の撮影方位の方向に位置情報を有する画像データのサムネイル画像をスルー画上及び地図上に表示しているが、デジタルカメラ2の撮影方位と略同一方位の方位情報を有する画像データのサムネイル画像のみを表示するようにしてもよい。これにより、画像データが多い場合に、スルー画上に表示するサムネイル画像を絞り込むことができる。
【0034】
また、上述の実施の形態においては、パスワード等の個人情報が入力された場合に操作者以外の人物が撮影した画像の画像データを取得しているが、個人情報が入力されない場合、画像データに付加して記憶されている位置情報及び方位情報を取得し、スルー画上及び地図上にサムネイル画像を表示する代わりに、位置情報及び方位情報に基づく、例えば、ピン等の画像を表示するようにしてもよい。これにより、表示されるサムネイル画像が存在することを示すことができる。また、ピン等の画像を操作者が指で触れて選択し、パスワードを入力すると、ピン等が表示されている位置にサムネイル画像を表示するようにしてもよい。
【0035】
また、上述の実施の形態においては、デジタルカメラ2において表示範囲を設定しているが、操作者が設定できるようにしてもよい。例えば、分散値が所定の閾値を超える場合には、「1.都道府県レベルで表示、2.市区町村レベルで表示、3.番地レベルで表示」等の選択画面をLCD表示部26に表示し、操作者により項目の選択が行われると、表示する地図の範囲を設定し、設定された地図上及びスルー画上の所定の位置にサムネイル画像を表示するようにしてもよい。
【0036】
また、上述の実施の形態においては、撮影者を区別せずにサムネイル画像を表示しているが、撮影者が誰であるかを区別できるようにサムネイル画像表示してもよい。例えば、本人によって撮影された画像のサムネイル画像は赤枠で、妻によって撮影された画像のサムネイル画像は青枠で、有料のサムネイル画像は白枠で囲んで表示するようにしてもよい。
【0037】
また、上述の実施の形態においては、再生処理を行う画像データをwebサーバ内に記憶し、無線通信により取得しているが、メモリカード44をデジタルカメラ2に装着することにより直接メモリカードからデータを取得するようにしてもよい。これにより、画像データに位置情報等が付加されている場合、他のデジタルカメラ等で撮影された画像の画像データのサムネイル画像をスルー画上及び地図上に表示することができる。
【0038】
また、上述の実施の形態においては、操作をタッチパネル機能により行っているが、ボタン操作により行ってもよい。
【符号の説明】
【0039】
2…デジタルカメラ、8…CPU、10…GPS、14…方位センサ、12…傾斜角センサ、18…音声入出力部、20…USBポート、26…LCD表示部、27…表示制御部、28…タッチパネル、32…撮像素子、34…フラッシュメモリ、36…画像処理部、38…情報記憶部、40…個人情報記憶部、42…指紋センサ、44…メモリカード、46…プログラムメモリ、48…無線通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報が付された画像データを記憶する画像データ記憶部と、
地図データを記憶する地図データ記憶部と、
自己位置を測定する自己位置測定部と、
前記位置情報及び前記自己位置に基づいて、前記地図データに基づく地図の表示範囲を決定する範囲決定部と、
前記範囲決定部において決定した前記表示範囲の前記地図を表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記地図上に、前記位置情報に基づいて前記画像データのサムネイル画像を表示する表示制御部と
を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
スルー画像を撮影する撮影部を備え、
前記表示制御部は、前記表示部に前記スルー画像を表示し、前記スルー画像上に前記サムネイル画像の中の少なくとも一つを表示することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
【請求項3】
前記撮影部における撮影方位を計測する方位計測部を備え、
前記表示制御部は、前記自己位置を基準として前記撮影方位の方向の前記位置情報を有する画像データの前記サムネイル画像を表示することを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
【請求項4】
前記画像データは、方位情報を有し、
前記表示制御部は、前記撮影方位と略同一の前記方位情報を有する画像データの前記サムネイル画像を表示することを特徴とする請求項3に記載のデジタルカメラ。
【請求項5】
前記画像データは、高度情報を有し、
前記自己位置測定部は、前記自己位置の高度を測定し、
前記表示制御部は、前記自己位置の前記高度と略同一の前記高度情報を有する画像データの前記サムネイル画像を表示することを特徴とする請求項3または4に記載のデジタルカメラ。
【請求項6】
前記撮影部における撮影方向の水平面に対する傾斜角度を計測する姿勢情報取得部を備え、
前記自己位置測定部は、前記自己位置の高度を測定し、
前記表示制御部は、前記自己位置の高度を基準とする前記傾斜角度方向の前記位置情報を有する画像データの前記サムネイル画像を表示することを特徴とする請求項4に記載のデジタルカメラ。
【請求項7】
前記画像データ記憶部は、認証された操作者の画像データを記憶することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のデジタルカメラ。
【請求項8】
前記画像データ記憶部は、認証された操作者以外の人物の画像データを記憶することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のデジタルカメラ。
【請求項9】
外部のwebサーバと通信する通信部を備え、
前記画像データ記憶部及び前記地図データ記憶部は、前記webサーバから受信した前記画像データ及び前記地図データをそれぞれ記憶することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−188265(P2011−188265A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51792(P2010−51792)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】