データを相関させるための高度な患者管理
健康関連データの相関を識別し、表示し、補助するためのシステム、デバイス、及び方法が開示される。一形態は、患者の健康を管理するためにデータを相関させる際に使用する方法を実行するための、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスである。様々な実施形態で、患者の健康に関するデータが収集される。収集されたデータは、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象及び1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つを含む。相関関係は識別される。1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象及び1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つは、収集されたデータと患者の健康の間に因果関係を確定する。他の形態及び実施形態も説明される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に医療デバイスに関し、より詳細には、相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助する高度な患者管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
埋込み型医療デバイス(IMD)は、人間又は他の生物に長期的に埋め込まれるように設計された医療デバイスである。あるIMDは患者の状態を監視するセンサを含み、またあるIMDは患者に治療を施すために使用される。IMDの例としては、心臓ペースメーカや埋込み型徐細動器(ICD)などの埋込み型心臓リズム管理(CRM)機器がある。IMDの他の例としては、心臓関連や心臓関連以外に適用するための多数のモニタ又はセンサ、刺激器、供給システムがある。
【0003】
IMDで感知されたデータは外部デバイスに無線通信することができ、外部デバイスはIMDを無線でプログラムすることが可能である。例えば、埋込み型CRMはプログラマ・デバイスに無線通信することが可能である。さらに、プラグラマが埋込み型CRMと無線通信して、CRMが所望のデバイス機能を実行するようにプログラムすることが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つ又は複数のIMDは多量のデータを感知する可能性があるので、感知された多量のデータを適切に処理して有意義な情報を生成することが望まれる。これらの感知されたデータは、単独では患者の総合的な健康を的確に表示していないことがある。というのは、感知されたデータに他の要因が重大な影響を与えることがあるからである。したがって、他の供給源からの患者データを使用することが提案されてきた。しかし、この患者データは、有意義なデータの生成について問題を引き起こすことがあり、さらに患者の総合的な健康を的確に表示していないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の主題は、上述の課題に取り組むものであり、以下の明細書を読み検討することによって理解されるであろう。本発明の主題は、相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助することのできる高度な患者管理システムを提供する。健康関連データは、埋込み型医療デバイス(IMD)や他の供給源から供給されるデータを含む。
【0006】
一態様は、患者の健康を管理するためのデータの相関に使用する方法を実行する、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスである。様々な実施態様で、患者の健康に関するデータが収集される。収集されるデータは、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、1つ又は複数の所定の健康関連事象、及び/又は1つ又は複数の健康関連警告を含む。1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、1つ又は複数の所定の健康関連事象、1つ又は複数の健康関連警告は、収集されたデータ間の相関、及び/又は収集されたデータと患者の健康の間の関係を確定するように、表示及び/又は分析される。
【0007】
一態様はデバイスである。様々な実施態様で、デバイスは、データを受け取る少なくとも1つのデータ入力と、その少なくとも1つのデータ入力と通信する相関モジュールとを含む。少なくとも1つのデータ入力は、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、1つ又は複数の所定事象、及び/又は1つ又は複数の警告を含む。相関モジュールは、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、1つ又は複数の所定事象、1つ又は複数の警告に相関し、収集されたデータ間、及び/又は収集されたデータと患者の健康の間の相関を確定する。
【0008】
これら及び他の態様、実施形態、利点、及び特徴は、以下の説明及び参照図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、本発明の主題を実施することのできる特定の態様及び実施形態を図によって示す、添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明の主題を実施することが可能なように十分詳細に述べられている。他の実施形態も利用することができ、本発明の主題の範囲から逸脱せずに構造的、論理的、電気的変更が可能である。開示された実施形態には、1つ又は複数の他の開示された実施形態と組み合わせて新しい実施形態を形成できるものもあり、そのため本明細書に開示された様々な実施形態は、必ずしも互いに排他的ではない。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で捉えられるべきではなく、本発明の主題の範囲や、そのような特許請求の範囲が適用される均等物の全範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0010】
本発明の主題は、患者の総合的な健康を監視するのを補助し、それにより相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助することによって健康状態を評価し治療するシステムを提供する。様々な実施形態で、医師などの臨床家が患者の健康を監視する。様々な実施形態で、システムは健康状態を示す様々な健康関連パラメータ(以下、内部健康関連パラメータともいう)を感知することが可能な埋込み型医療デバイス(IMD)を含む。IMDは1つ又は複数の所望の内部健康関連パラメータを感知する、1つ又は複数のIMDセンサを含む。様々な実施形態で、IMDは健康状態を治療する療法を実行することが可能である。様々な実施形態で、システムは他の健康関連パラメータ(以下、外部健康関連パラメータともいう)を含む、外部健康データ供給源を含む。外部健康関連パラメータは、感知した内部健康関連パラメータに影響することができる。したがって、内部健康関連パラメータと外部健康関連パラメータの組合せによって、患者の健康をより的確に表示することができる。
【0011】
様々な実施形態で、システムは(患者、臨床家、又は他のユーザなどの)ユーザによって任意に与えられる健康関連情報を収集するユーザ入力を含む。このユーザ任意情報は、外部の人的供給源パラメータの一例であり、(センサ、又はデータベースや外部センサなど他の外部健康関連パラメータによって判断される内部健康関連情報パラメータに比べて)より主観的な性質のものとすることができ、したがって他の健康関連パラメータに影響するその他の情報を識別するのに有用である。本発明の主題は、相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助して、患者の健康状態を的確に評価し治療するのを助ける。このように、本発明の主題は、患者の健康状態を判断し、それに従ってデバイス及び/又は治療法を適切に調節するために使用する診断コンテキストを提供することが可能である。
【0012】
本発明の主題の様々な実施形態によれば、多数の健康関連パラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示することが可能である。例えば、健康関連パラメータを非網羅的に列挙すると、心室性頻脈と細動、伝導間隔、異所的な密度、心房細動(AF)/心房頻脈(AT)パーセント、心拍変動(HRV)、活動度、リード位置、汚染状態、体温、血圧、呼吸数/呼吸リズム、肺浮腫/四肢浮腫、姿勢、血液ガス、心拍量の収縮性、充填時間、心音、体重、虚血、心拍出量などの心拍数/リズム、ロード後の投薬、デバイス命令、筋電図などがある。健康関連パラメータの他の例は、本開示を通して説明する。
【0013】
これらの健康関連パラメータは多数のデータ供給源から収集することが可能である。例えば、データ供給源を非網羅的に列挙すると、IMD、外部デバイス・センサ、投薬方法モニタ、データベース、臨床家及び/又は患者によるユーザ入力などがある。IMDは、例えばリズム、伝導遅延、呼吸、活動度、心音、姿勢などの健康関連パラメータを提供することが可能である。外部デバイス測定値は、例えば体重、血圧、エコー・パルス酸素測定、四肢浮腫などの健康関連パラメータを提供することが可能である。IMDの健康関連パラメータと外部健康関連パラメータの他の例は、本開示を通して説明する。医師は、例えばリード位置、適応、投薬、汚染状態などの健康関連パラメータを入力することが可能である。医療データベースは、例えば外部デバイス測定値や医療検査に関する医師入力による健康関連パラメータ、及び多数の多種多様な他のパラメータを提供することが可能である。患者は、例えば食餌、投薬方法、症状、血圧などの健康関連パラメータを提供することが可能である。技術の進歩に伴って、例えば外部の相互作用システムよりもIMDを使用することによって、ますます多くの健康関連パラメータが自動的に収集されるようになるであろう。
【0014】
本発明の主題の様々な実施形態で、APMシステムは患者の健康管理に関連する様々な方法を実行する。APMシステムは、機械実行可能な命令を有する機械読取り可能な媒体を備えた多数のプログラマブル・デバイスを含む。プログラマブル・デバイスは、方法を実行するために機械実行可能な命令を実行する。様々な実施形態で、プログラマブル・デバイスは機械実行可能な命令を実行するプロセッサを含む。様々な実施形態で、機械実行可能な命令は、1つ又は複数の機械読取り可能な媒体(記憶媒体)に与えられる。
【0015】
図1は、本発明の主題の様々な実施形態による高度な患者管理システムを示す。システム100の様々な実施形態は図1に示したすべてのコンポーネントよりも少ないコンポーネントを含み、システム100の様々な実施形態は図1に示したコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0016】
患者101が埋込み型医療デバイス(IMD)102とともに図示されている。一般に、IMDは、体内での療法を実行し、かつ/又は内部データ・パラメータを収集又は感知する1つ又は複数のIMDを含む。様々な実施形態で、IMDは、心臓リズム管理パルスを与え、かつ心臓の1つ又は複数の生理パラメータも感知するCRMデバイスである。パラメータを感知し、かつ/又は様々な電気的及び薬物療法などの療法を実行する他のIMDは、本発明の主題の範囲内に含まれる。
【0017】
様々な実施形態で、少なくとも1つのIMD102は、心臓リズム、呼吸、活動度などの内部データを生成する。IMDから得られる他の種類のデータも企図されている。例えば、一実施形態では、呼吸センサが患者の体内に埋め込まれ、携帯型デバイスと通信する。患者はそのような供給源からデータを収集し、送信するプロセスを制御できないので、このようなIMDから受け取るデータは非任意又は受動的データとして認知することができる。様々な実施形態で、IMDが提供するデータは、IMDが感知したパラメータ、及び/又はデバイスの実行状態を知るためにIMDに問い合わせることによって得られたパラメータを含む。
【0018】
図示されたシステムには、健康関連パラメータを生成する1つ又は複数の外部データ供給源103も含む。外部健康関連パラメータは、内部パラメータを補い、かつ/又は内部健康関連パラメータに診断コンテキストを与える。健康データの外部供給源には、体温計、血圧モニタなどの外部感知デバイス、室温計や光感知器など、病院や診療所が記載され、医療検査結果や家族歴などの情報が得られる患者の既往症データベース、環境や医療的相互作用などについての情報を含み得るウェブサーバ・データベース(例えばインターネットなどグローバルな通信ネットワークを通じてアクセス可能なデータベース)、精神/感情及び食餌パラメータ・タイプに関するデータベース及び/又はユーザ入力、さらには健康関連パラメータを提供することの可能な他の外部データ供給源がある。精神という用語についての一定義は、心について又は心に関するものである。感情という用語についての一定義は、特定の対象に向けられることのある強い感情、刺激された精神状態、又は強い衝動や不安状態であり、自律神経系の症状を伴う行動的及び心理的変化の両方で証明されるものである。
【0019】
図示されたシステムはまた、ユーザが健康状態監視デバイス(WMD)105によって追加の健康関連パラメータを使用するために入力することができるユーザ入力104を含む。様々な実施形態で、ユーザ入力104は、PDA又は他のデバイスのタッチスクリーン、コンピュータのキーボード、マウスなどを含む。様々な実施形態で、患者は、健康状態監視デバイスによって使用させるために追加の健康関連パラメータを入力することができる。様々な実施形態で、臨床家はWMDによって使用するために追加の健康関連パラメータを入力することができる。
【0020】
WMD105は点線で示されており、1つ又は複数のデバイスを含む。様々な実施形態で、少なくとも1つのIMD102は、通信リンク106によって示すように少なくとも1つのWMD105と無線通信する。複数のWMDを含む様々な実施形態で、WMDは、通信リンク107によって示すように互いに通信することができる。様々な実施形態で、WMDは(パーソナル・デジタル・アシスタントやパーソナル・データ・アシスタントなど様々に呼ばれる)PDA、(携帯電話やコードレス電話を含む)携帯型電話、(単方向又は双方向の)ポケットベル、ハンドヘルド、パームトップ、ラップトップ、ポータブル、又はノートブック・コンピュータ、又は同じような他のバッテリ操作式携帯型通信デバイスなど、患者の体外にある携帯型デバイス108を含む。様々な実施形態で、WMDはプログラマを含む。様々な実施形態で、WMDは大型コンピュータ又はコンピュータ会社のシステムなど、様々な非携帯型デバイスを含む。
【0021】
本発明の主題の様々な実施形態で、(1つ又は複数のデバイスを含む)WMD105は、パラメータのトレンドを表示することができるディスプレイを含む。様々な実施形態で、携帯型デバイス108は、ユーザ又は患者に情報を表示するための接触感知式スクリーンを含む。携帯型デバイス108で実行するアプリケーションに応じて、表示スクリーンはプロンプト、メッセージ、質問、又は患者からの入力を導くように設計された他のデータを生成することができる。このようなプロンプトの例は2002年3月6日に出願された「Method and Apparatus for Establishing Context Among Events and Optimizing Implantable Medical Device Performance」という名称の米国特許出願第10/093,353号に記載されている。このような双方向プロンプトから受け取るデータは、患者の協力と能動的な入力データが収集過程の一部を占めるので、任意又は能動的データと認知することができる。様々な実施形態で、ユーザ入力データはユーザに与えられたプロンプトに基づいて、ユーザが定めた特定目的ベースで、又はプロセッサが定めた通りに、ユーザから受け取ることができる。ユーザはメニュー・ベースのシステム、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)、テキストデータ、又は数値データを使用して、データを入力することができる。
【0022】
WMDは(任意及び非任意の)内部及び外部パラメータの分析を実行する。様々な実施形態で、WMDは患者の健康及び医療ケアの管理に使用するのに適切なデータ分析を行うコンピュータ及びプログラミングを含む。
【0023】
図2は、本発明の主題の様々な実施形態による高度な患者管理(APM)システムを示す。システム200の様々な実施形態は図2に示すすべてのコンポーネントを含み、システム200の様々な実施形態は図2に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、システム200の様々な実施形態は図2に示す以外のコンポーネントを含む。
【0024】
図では、システム200はIMD202を含むことが示されている。様々な実施形態で、IMDは埋込み型心臓デバイス(ICD)、心臓リズム管理(CRM)デバイス、パルス発生器、又は患者や患者の臓器に治療を施し、かつ/又は患者の体内での測定値から得られたデータを提供する、他の埋込み型医療デバイスを含む。様々な実施形態で、IMDは薬物療法を施すデバイスを含む。
【0025】
図示されたシステム200は、トレンド解析したパラメータを表示するための少なくとも1つのディスプレイを含む少なくとも1つのWMD205を含む。図示されたシステムでは、少なくとも1つのWMDは(PDAなどの)携帯型デバイス208及びプログラマ209を含む。IMD202は通信リンク210によって携帯型デバイス208に接続されて示されている。携帯型デバイスはさらに通信リンク207によってプログラマに接続されて示されている。本発明の主題の様々な実施形態は携帯型デバイス208を含まない。これらの実施形態では、IMD202は通信リンク(図示せず)によってプログラマ209にダイレクト接続することも可能である。
【0026】
少なくとも1つの外部データ供給源203(ウェブサーバ、データベース、センサなど)が少なくとも1つの通信リンクを介してWMDに接続されている。外部データ供給源203は、IMDパラメータを補い、かつ/又はコンテキストを与える外部の健康関連パラメータを(患者体内のIMDに対して)与える。図示されたシステムでは、通信リンク211は携帯型デバイス208と外部データ供給源203の間に存在し、通信リンク212はプログラマ209と外部データ供給源203の間に存在する。様々な応用例では通信リンク211、212は両方が必要ではないことに留意されたい。図では、システム200は、少なくとも1つのWMD205への少なくとも1つのユーザ入力204を含む。例えば、患者は携帯型デバイス208を使用して医療情報を提供することができ、医療提供者はプログラマ209を使用して医療情報を提供することが可能である。
【0027】
様々な実施形態で、IMDはパルス発生器又は他のIMDの状態及びパフォーマンスを監視するように適合させた回路とプログラミングも含む。例えば様々な実施形態で、IMDは、IMDに接続された電源の残りのバッテリ状態についてのデータを示す。このようなデータはバッテリの残容量又は寿命、バッテリの内部抵抗、又は他の測定可能なパラメータに関する情報を含むことができる。様々な実施形態で、データはIMDによって行われる電気的療法に関する情報を含む。例えば、様々な実施形態で、そのようなデータはリード・インピーダンス、感知電圧レベル、治療記録、デバイス治療モードの設定とパラメータ値を含む。様々な実施形態で、IMDは薬物療法と他の療法の投与に関する投薬量、タイミング、その他の機能に関するデータを提供する。例えば、様々な実施形態で、IMDは血糖値と、患者に投与されるインシュリンの量やタイミングを監視する。
【0028】
様々な実施形態で、IMDは、IMDの動作を制御する内部プロセッサ上で実行するプログラムを含む。プログラム命令は内部プロセッサにアクセス可能なメモリ内にある。プログラム、又はメモリ内容を変更することによって、本発明のシステムはIMDのオペレーティング・プログラムを特定の患者又は状態に合わせて動的に適合させることが可能になる。様々な実施形態で、IMDのオペレーティング・システム、又はメモリ内容は無線通信を使用して変更される。
【0029】
様々な実施形態で、IMDは無線送受信器を含む。送受信器は無線周波数送信、電磁送信、磁気結合、誘導結合、光学結合、又はIMDと別の送受信器の間で有線接続を必要としない他の通信手段によって動作する。
【0030】
様々な実施形態で、IMDはデータ収集機能を実行する。様々な実施形態で、IMDは血液又は尿などの液圧を監視するように適合される。様々な実施形態で、検出器は呼吸、ストレス・レベル、又は他の測定可能な生体計測パラメータを監視するように適合される。様々な実施形態で、監視は特定の生体計測パラメータの絶対値又は相対値を測定することを含む。様々な実施形態で、IMD内部の内部メモリは、測定値と比較し、それによってIMDの実行又は患者の健康を判断する比較値を保存する。
【0031】
様々な実施形態で、通信リンクはIMDと携帯型デバイスの間の無線通信リンクを含む。通信リンクによって単方向又は双方向の通信が可能になる。
【0032】
様々な実施形態で、IMDからのデータは携帯型デバイスに通信されるが、携帯型デバイスからIMDにはデータは送信されない。このようにして、携帯型デバイスはIMDのためのデータ・ストレージとして機能する。様々な実施形態で、携帯型デバイスに保存されたデータに治療医がアクセスし、診断、治療、又は他の目的のために使用する。IMDの動作のプログラミングと制御は、コマンド、データ、又はコードをIMDに送信するように適合されたプログラマを使用して実行される。様々な実施形態で、携帯型デバイスは、IMDから受け取ったデータを分析し、処理するプログラミングを実行する。様々な実施形態で、通信リンクは携帯型デバイスからIMDへのデータの転送を妨げ、又はIMDから携帯型デバイスへのデータ転送を妨げる。例えば、ある状況では、携帯型デバイスがプログラマと関係なくIMDの機能又はオペレーションを自動的に調節するプログラミングを実行しないようにすることが望ましい。
【0033】
様々な実施形態で、データは携帯型デバイスからIMDに通信されるが、IMDから携帯型デバイスにはデータは送信されない。このようにして、携帯型デバイスはコマンド、データ、又はコードをIMDに通信するインターフェースとして機能する。様々な実施形態で、データはIMDから携帯型デバイスに通信されるが、デバイスからIMDにはデータは転送されない。
【0034】
様々な実施形態で、データはIMDと携帯型デバイスの間で双方向に通信される。様々な実施形態で、IMDと携帯型デバイスの間の通信リンクは、単一の双方向通信チャネルを使用する、又は全体として見ると、双方向通信を実現する複数の単方向通信チャネルを含む。様々な実施形態で、単方向通信チャネルは特定の周波数又は通信プロトコルを使用して動作する。例えば、リンクは周波数ホッピング・スペクトラム拡散方式を使用する送信機及び受信機と互換性のある無線周波数の無線リンクを含むことができる。
【0035】
様々な実施形態で、IMD内部の内部メモリは(心臓に対して行われるCRM療法などの)IMDによる治療に関連するデータを保存することができる。例えば、心臓の電気的、化学的、機械的な操作とデータを関連させることができる。さらに、IMDはプログラミング、比較、その他の機能のためのメモリを含むことができる。様々な実施形態で、メモリ内容はIMDの動作を制御する。
【0036】
様々な実施形態で、携帯型デバイス208は、プロセッサとメモリを有し、かつユーザと通信する出力インターフェースやユーザが入力したデータを受け取る入力インターフェースを有するバッテリ駆動式の携帯型通信器を含む、あるいはそれに組み込まれている、又はそれと通信する。携帯型通信器の1つの適切な例には、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)がある。PDAデバイスは、一般に、ユーザに視覚的情報を表示するための表示スクリーンと、スタイラスを使用してデータを入力するための書込み面とを含む。データは携帯型通信器に接続されたキーボードを使用して、又は有線又は無線通信リンクによって、入力することができる。携帯型通信器の機種には音声変換機、又はユーザにとって可聴な音を発生するように適合された音声発生装置を含むものもある。様々な実施形態で、IMD又はプログラマからのデータは携帯型デバイスのディスプレイ又はスクリーン上に表示される。
【0037】
様々な実施形態で、携帯型デバイス208は(携帯電話又はコードレス電話などの)携帯型電話、(単方向又は双方向の)ポケットベル、又は(ハンドヘルド、パームトップ、ラップトップ、又はノートブック・コンピュータなどの)コンピュータ、又はバッテリ駆動式、プロセッサ・ベースの他の携帯型通信器を含む、あるいはそれに組み込まれている、又はそれと通信する。
【0038】
様々な実施形態で、携帯型デバイス208はデータ・ストレージを含み、プログラミングやデータ処理を実行するための命令を含む。様々な実施形態で、携帯型デバイス208のデータ・ストレージ容量はIMD202のデータ・ストレージ容量を増強し、それによって臨床家がユーザの医療的状態に関する複数の情報をより多く得ることができるようになる。例えば、それだけには限らないが、追加の情報によって様々な事象間の関係性を発見し理解する助けとすることができる。
【0039】
様々な実施形態で、通信リンク210を介してIMD202からデータを受け取るためにワイヤレスの受信機が携帯型デバイスに接続されている。様々な実施形態で、IMDにデータを送るためにワイヤレスの送信機が携帯型デバイスに接続されている。様々な実施形態で、IMDにデータを送るため、及びIMDからデータを受け取るためにワイヤレスの送受信器が携帯型デバイスに接続されている。様々な実施形態で、携帯型デバイスは無線通信を容易にするテレメトリを含む。
【0040】
様々な実施形態で、回路又はプログラミングによって携帯型デバイス208は所定の条件でアラームをトリガすることが可能になる。様々な実施形態で、携帯型デバイスは例えば、生体計測パラメータが特定の値を超える、又は指定範囲値外になると可聴アラームを鳴らす、又はアラーム信号を送る。アラーム信号はプログラマ209又は任命された医師が受け取ることができる。
【0041】
通信リンク207は、携帯型デバイス208とプログラマ209を結合する。様々な実施形態で、通信リンク207は携帯型デバイスとプログラマの間のデータ通信を可能にする有線又は無線リンクを含む。様々な実施形態で、携帯型デバイスとプログラマの間で、取外し可能なストレージ媒体によってデータが交換される。
【0042】
様々な実施形態で、プログラマ209はIMD202、携帯型デバイス208、又はその両方と通信するためのプログラミングを実行するプロセッサ・ベースの装置を含む。臨床家(医師など)は携帯型デバイスをデータ・インターフェースとして使用してIMD202と通信するようにプログラマを操作することができる。特に、様々な実施形態でIMD202からのデータは携帯型デバイス208のメモリにアクセスすることによって検索することができる。様々な実施形態で、プログラマ209は携帯型デバイス208を介してIMD202にデータを送る。
【0043】
様々な実施形態で、少なくとも1つのWMDはディスプレイを含む。図2は、携帯型デバイス208がディスプレイを含み、プログラマ209がディスプレイを含むシステムを示す。本発明の主題の様々な実施形態によれば、健康関連パラメータは健康状態監視デバイスのディスプレイ上に表示される。様々な実施形態で、これらの健康関連パラメータはIMDを通して、かつ/又はユーザ入力などの外部供給源を通して、かつ/又はデータベースなどの外部健康データ供給源を通して収集される。本発明の主題の様々な実施形態によれば、トレンド解析した健康関連パラメータ、所定事象、警告及び/又は本開示で説明される他の情報が、健康状態監視デバイス上に表示される。
【0044】
図3は、本発明の主題の様々な実施形態によるダイレクト通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムを示す。システム300の様々な実施形態によれば、通信リンクは有線リンク、無線リンク、又は有線リンクと無線リンクの両方を含む。様々な実施形態は図3に示すすべてのコンポーネントを含み、様々な実施形態は図3に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、様々な実施形態は図3に示すコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0045】
図示されたシステム300は、少なくとも1つのIMD302、少なくとも1つの外部健康データ供給源303、ディスプレイ313を備えた少なくとも1つのWMD305を含む。図示されたシステムは、WMDと通信するユーザ入力304を含む。図示されたシステムは、IMD302と外部健康関連データ供給源303の間の通信リンク314、外部健康関連データ供給源303とWMD305の間の通信リンク315、さらにIMD302とWMD305の間の通信リンク316を含む。様々な実施形態では、すべての通信リンクよりも少ない通信リンクを含むことに留意されたい。例えば、様々な実施形態では外部健康データ供給源からのデータはリンク314を通してIMDと通信されず、また様々な実施形態では、外部健康データ供給源からのデータはIMDと、リンク314、リンク316を通して健康状態監視デバイスと通信される。様々な実施形態は、様々なデータ・フローを実現するために様々な通信設計を構築する。
【0046】
様々な実施形態で、WMDのディスプレイ313を使用して、IMDからの内部パラメータや外部健康関連データ供給源に関する外部パラメータなどのトレンド解析したパラメータを表示する。本開示を通して説明するが、他の情報も表示することができる。さらに、ユーザはユーザ入力を通して追加の外部健康関連情報を入力することもできる。様々な実施形態で、WMDはPDA、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話などの携帯型デバイスを含む。様々な実施形態で、WMDはベッドサイド・モニタ、デスクトップ・コンピュータ、IMDプログラマなど他の外部デバイスを含む。
【0047】
図4は、本発明の主題の様々な実施形態によるネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムを示す。様々な実施形態によれば、通信リンクは有線リンク、無線リンク、又は有線リンクと無線リンクの両方を含む。様々な実施形態は図4に示すすべてのコンポーネントを含み、様々な実施形態は図4に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、様々な実施形態は図4に示すコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0048】
図示されたシステム400は、少なくとも1つのIMD402、少なくとも1つの外部健康データ供給源403、ディスプレイ413を備えた少なくとも1つのWMD405、その他のデバイス(本書ではネットワーク・デバイスともいう)が通信することの可能な少なくとも1つのネットワーク・インフラストラクチャを含む。図示されたシステムは、WMD405と通信するユーザ入力409を含む。様々な実施形態で、WMDはPDA、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話などの携帯型デバイスを含む。様々な実施形態で、健康状態監視モニタはベッドサイド・モニタ、デスクトップ・コンピュータ、IMDプログラマなど他の外部デバイスを含む。ネットワーク通信リンクの例には、それだけには限らないが、1つ又は複数の、インターネットを介して携帯型デバイスに接続された携帯電話、構内電話交換機(PABX、又はPBXともいう)、イントラネット・ネットワーク、イーサネット(登録商標)接続、又は他の遠隔通信手段などがある。
【0049】
図示されたシステムは、IMD402と外部健康関連データ供給源403の間でネットワーク417を介する通信リンク、外部健康関連データ供給源403とWMD405の間でネットワーク417を介する通信リンク、IMDとWMDの間でネットワーク417を介する通信リンクを含む。図示されたシステムは、ネットワーク・インターフェース又はアダプタ418を含む。ネットワーク・アダプタ418は通信リンク419を介してIMD402と無線通信し、通信リンク420を介してネットワークを通してネットワーク・デバイスと通信する。明示されていないが、他のネットワーク・デバイスはネットワーク・インターフェースを含む。
【0050】
様々な実施形態は、図3に示すようなダイレクト通信リンクや図4に示すようなネットワーク通信リンクを含む。WMDのディスプレイを使用して、IMDからの内部健康関連パラメータと外部健康関連データ供給源に関する外部健康関連パラメータなどのトレンド・パラメータを表示する。さらに、ユーザはユーザ入力を通して追加の外部健康関連情報を入力することができる。
【0051】
図5は、本発明の主題の様々な実施形態によるネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムを示す。様々な実施形態は図5に示すすべてのコンポーネントを含み、様々な実施形態は図5に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、様々な実施形態は図5に示すコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0052】
図示されたシステム500は、少なくとも1つのIMD502、少なくとも1つの外部健康データ供給源503、ディスプレイ513を備えた少なくとも1つのWMD505、その他のデバイス(本書ではネットワーク・デバイスともいう)が通信することの可能な少なくとも1つのネットワーク・インフラストラクチャを含む。図示された システム500はまた、IMD502と外部健康関連データ供給源503の間、及びWMD505とIMD502の間のダイレクト通信リンク521も含む。様々な実施形態では、いくつかのコンポーネント間にいくつかダイレクト通信接続を含み、いくつかのコンポーネント間にいくつかのネットワーク通信接続を含むことは、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0053】
図示された外部健康データ供給源503は、体温モニタ又は血圧モニタなど少なくとも1つの外部感知デバイス522、少なくとも1つの患者の既往症データベース523、少なくとも1つのウェブサーバ524、その他の外部供給源525を含む。本発明の主題の様々な実施形態は、1つ又は複数の図示された外部健康データ供給源を含む。図示されたWMDは、ディスプレイを備えたプログラマ509、ディスプレイを備えた(PDA又はラップトップ・コンピュータなどの)携帯型デバイス508、又はディスプレイを備えた他のWMD526を含む。本発明の主題の様々な実施形態は、1つ又は複数の図示されたWMDを含む。
【0054】
図6は、IMD602、及びPDAなどの携帯型デバイス608を含む高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。図示された携帯型デバイス608は、表示スクリーン627とユーザ操作可能な複数のボタン628とを含み、さらにIMD602と通信するように設計された拡張デバイス630を受け、それに接続される拡張ポート629を含む。様々な実施形態で、特別に設計された携帯型デバイスが統合された通信サブシステムとともに利用される。スタイラス631はスクリーンを使用してデータを手動入力するために使用することができる。リンク606が双方向リンクとして示され、それによってIMD602からのデータが拡張デバイス630を通して携帯型デバイス608に無線で遠隔計測される。さらに、携帯型デバイス608からのデータ又はプログラミングは、拡張デバイス630からIMD602へ無線で遠隔計測される。
【0055】
様々な実施形態によれば、(図示されたPDAなどの)携帯型デバイスはユーザ入力の形で様々なときに応答を要求するプロンプトを生成する。ユーザは様々な任意の手段を使用してデータを入力することができる。例えば、スタイラス、ボタン、又は外部キーボードを使用して応答を入力することができる。一実施形態では、携帯型デバイスがユーザから受け取る音声コマンドに応答する。プロンプトはスクリーンを使用して視覚的に表示することができ、又は内部音声発生装置を使用して可聴的に発生させることもできる。ユーザから受け取る手動入力データ、ならびに他の入力から受け取るデータは、携帯型デバイスを使用して保存される。携帯型デバイスに保存されたデータを処理して療法に適応させることが可能である。
【0056】
データ入力の他にも、携帯型デバイス608によってユーザはIMD602の操作を限定的に制御することが様々な実施形態で可能になる。様々な実施形態で、IMDの動作を変更する権限について合理的な制限が設定され、臨床家によって実行される。
【0057】
図7は、PDAなどの携帯型デバイス708とIMD702を含み、さらにIMDのためのプログラマなどPDAにネットワーク接続された別のWMD732を含む高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。図示された携帯型デバイスは、無線通信アンテナ733を含む。様々な実施形態で、携帯型デバイス708はリンク734を使用したインターネット・ネットワークに適合されている。様々な実施形態で、リンク734は無線周波数通信リンクを含む。プログラマはリンク735を経由してインターネットにアクセスする。様々な実施形態で、リンク735はダイアルアップ・モデム接続、ケーブル・モデム接続、DSL接続、ISDNライン、又はインターネット接続を可能にする他のチャネルを含む。
【0058】
ユーザは、携帯型デバイス708を使用してIMD702と、ユーザ自身に関するコンテキスト情報を編集することができる。様々な実施形態で、プログラマ732を使用する臨床家は、リンク735、インターネット、リンク734を使用して、携帯型デバイス708に保存されたデータに遠隔的にアクセスすることができる。このようにして、プログラマ732は無線でデータを受け取り、データを処理し、データを送信し、IMD702の今後のオペレーションを変更するようにコード化することができる。
【0059】
図8は、PDA808などの携帯型デバイスとIMD802を含み、さらに、IMDのためのプログラマなどPDAにダイレクト接続された別のWMD832を含む高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。PDAは無線リンク836によってIMDに接続され、さらに(通信ケーブルとして図示された)リンク837によってプログラマに接続される。
【0060】
プログラマ832を操作する臨床家は、リンク837を使用してPDA808とデータ又はコードを交換することが可能である。コネクタはPDAのデータへのアクセスを可能にするマルチ・コンダクタ・コネクタである。リンクは、PDAとローカル・エリア・ネットワーク又は他の通信ネットワークを接続することもできることを理解されたい。例えば、PDAは公衆電話網(PSTN)リンクに接続することもでき、それによりプログラマはPSTNに接続されたモデムを使用して携帯型通信機とデータを交換することができる。
【0061】
図9は、本発明の主題の様々な実施形態によるIMDのブロック図である。図示されたIMD902は、プロセッサ938、メモリ939、アップデート・モジュール940、送受信器941を含む。動作時には、プロセッサがIMDの動作を支配し、メモリに保存されたプログラミングを実行する。実行可能なプログラムに加えて、メモリは患者とIMDに関するデータ・ストレージを含む。アップデート・モジュールは、プロセッサ、メモリ、送受信器とともに動作してプロセッサによる新しい実行命令を受け取り、インストールし、かつ実行する。
【0062】
図10は、本発明の主題の様々な実施形態による、携帯型デバイス、プログラマなどWMDのブロック図である。図示されたWMD1005は、長期データ・ストレージ1042、入力/出力1043、制御装置1044、IMD送受信器1045、通信インターフェース1046、ディスプレイ1047を含む。長期データ・ストレージは、IMDのメモリのデータ・ストレージ容量を増強する。様々な実施形態で、このストレージはメモリのストレージよりも容量がより大きく、物理的なサイズがより大きく、価格がより廉価で、医療グレードの埋込み型のメモリよりもより堅固である。
【0063】
入力/出力、IMD送受信器、通信インターフェースは、制御装置とともに、IMDからのデータと、WMDやデータベースなど他の供給源からのデータを受け取り、送ることを可能にする。IMD送受信器は、IMDと携帯型デバイスの間に無線通信リンクを有する。ディスプレイは、特に本発明の主題によって収集されトレンド解析されたパラメータを表示するために使用される。
【0064】
図11は、上記の実施形態を実施することのできる適切なコンピュータ環境の簡略で一般的な説明である。図示されたコンピュータ環境、又はその一部をWMD内に構成することができる。さらに、図示されたコンピュータ環境の一部(システム・メモリやプロセッサなど)はIMD内に構成することができる。
【0065】
本発明の主題の実施形態は、コンピュータ・デバイスで実行される命令を有する、コンピュータ実行可能なプログラム・モジュールの一般的な関係において説明することができる。モジュールという用語は、本開示を読み理解すれば当業者には明らかなように、本開示で述べるタスクを実行するためのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、それらの様々な組合せを含む。プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。本発明がマルチメディア機能を有するハンドヘルド・デバイス、マルチ・プロセッサ・システム、マイクロプロセッサ・ベースでプログラム可能な消費者電子機器、ネットワークPC、ミニ・コンピュータ、メインフレーム・コンピュータなどを含む、他のコンピュータ・システム構成でも実行できることは、当業者には明らかであろう。本発明は、通信ネットワークを介してリンクされた遠隔処理デバイスによってタスクが実行される、分散コンピュータ環境でも実行することができる。分散コンピュータ環境では、プログラム・モジュールをローカル及び遠隔メモリ・ストレージ・デバイスのどちらにも配置することができる。
【0066】
図11は、汎用コンピュータ・デバイスの形態でのWMDの様々な実施形態を示す。他のWMD及びIMDをいくつかの図示されたコンポーネント又は他のコンポーネントを使用して本発明の主題を実行する方法は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0067】
図示されたコンピュータ・デバイス1148は、処理ユニット1149、システム・メモリ1150を含み、さらにシステム・メモリ又は他のシステム・コンポーネントを処理ユニットに接続するシステム・バス1151を含む。システム・バスは、メモリ・バス又はメモリ制御装置、周辺バス、ローカル・バスなどの数形式のうち任意のものとすることができ、様々なバス構成のうち任意のものを使用することができる。システム・メモリは、読出し専用メモリ(ROM)とランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。ROMに格納された基本入出力システム(BIOS)は、パーソナル・コンピュータのコンポーネントの間で情報を転送する基本ルーチンを含む。BIOSはシステムのスタートアップ・ルーチンも含む。コンピュータ・デバイスの様々な実施形態は、さらにハードディスクからの読出し及びハードディスクへの書込みのためのハードディスク・ドライブ(図示せず)、取外し可能磁気ディスクからの読出し及び取外し可能磁気ディスクへの書込みのための磁気ディスク・ドライブ、CD−ROMや他の光学媒体などの取外し可能光学ディスクからの読出し及び取外し可能光学ディスクへの書込みのための光学ディスク・ドライブを含む。ハードディスク・ドライブ、磁気ディスク・ドライブ、光学ディスク・ドライブはそれぞれ、ハードディスク・ドライブ・インターフェース、磁気ディスク・ドライブ・インターフェース、光学ディスク・ドライブ・インターフェースによってシステム・バスに接続される。これらのドライブやそれに付随するコンピュータ読出し可能媒体は、コンピュータ読出し可能命令、データ構成、プログラム・モジュール、コンピュータ・デバイスの他のデータの不揮発性ストレージとなっている。他のタイプのコンピュータ読出し可能記憶媒体でもコンピュータによってアクセス可能なデータを保存できることは、当業者には理解されるであろう。
【0068】
プログラム・モジュールは、ハードディスク、磁気ディスク、光学ディスク、ROM、RAM上に保存することができる。プログラム・モジュールは、オペレーティング・システム、1つ又は複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、プログラム・データを含む。ユーザはキーボードやポインティング・デバイスなどの入力デバイスを通して、パーソナル・コンピュータにコマンドと情報を入力することができる。これら及び他の入力デバイスは、多くの場合システム・バスに接続されるシリアルポート・インターフェースを介して処理ユニットに接続されるが、パラレルポートやユニバーサル・シリアル・バス(USB)など、図11には示されていない他のインターフェースを介して接続することもできる。モニタ又は他の表示デバイスもまた、ビデオ・アダプタなどのインターフェースを経由してシステムに接続される。モニタに加えてパーソナル・コンピュータは、一般に、スピーカやプリンタなど、他の周辺出力デバイス(図示せず)を含む。一実施形態では、1つ又は複数のスピーカ又は他の音声出力変換機は、システム・バスに接続された音声アダプタによって駆動される。
【0069】
様々な実施形態で、コンピュータ・デバイスは、遠隔コンピュータなど1つ又は複数の遠隔デバイスへの論理接続を使用してネットワーク接続された環境で動作する。遠隔コンピュータの例には、パーソナル・コンピュータ(PC)、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピア・デバイス、又は他の共有ネットワーク・ノードがある。様々な実施形態で、遠隔コンピュータは、コンピュータ・デバイスに接続された上記の多く又はすべてのコンポーネントを含むが、開示を簡単にするために図11にはストレージ・デバイスのみが図示されている。図11に示された論理接続は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)やワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む。このようなネットワーク環境は、オフィス、企業内コンピュータ・ネットワーク、イントラネット、インターネットに存在する。コンピュータ・デバイスは、様々な実施形態でネットワーク・インターフェース又はアダプタを通してローカル・ネットワークに接続し、モデム又はネットワーク上の通信を設定する他の手段を通してWAN/インターネット・ネットワークに接続している。
【0070】
本発明の主題の様々な実施形態は図12〜27に図示されており、以下において説明される。様々な実施形態を組み合わせ、又は修正して他の実施形態を形成することができるので、これらの実施形態は互いに排他的である必要はないことは、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。図1〜11の1つ又は複数に関して示され説明された様々な要素を、図12〜27の1つ又は複数に関して示され説明された様々な要素と組み合わせることが可能であることもまた、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0071】
健康関連パラメータの収集、トレンド解析、表示
図12〜16は、健康関連パラメータの収集、トレンド解析、表示に関して本発明の主題の様々な実施形態を示す。様々な実施形態で、IMDは患者の健康状態に関する様々なパラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示する。
【0072】
図12は、本発明の主題の様々な実施形態による複数の健康関連パラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示するデバイスのブロック図である。デバイス1252は利用可能な供給源から利用可能なパラメータを収集する。様々な実施形態で、デバイス1252は携帯型デバイス、プログラマなどのWMDを含む。様々な実施形態で、デバイス1252はIMDを含む。例えば、利用可能な可能性のある供給源には、IMDパラメータ・コレクション1253(内部生理測定値、適応療法、デバイス機能などの内部健康関連パラメータ)、外部パラメータ・コレクション1254(外部生理測定値及び環境測定値、データベースなどの外部パラメータ)、ユーザ入力パラメータ・コレクション1255(任意データ)がある。ユーザ入力は外部健康関連パラメータとみなすことができる。ただし、図12に関する説明の目的で、外部パラメータ・コレクションとユーザ入力パラメータ・コレクションは別々のものとみなされている。
【0073】
様々な実施形態で、IMDパラメータ・コレクション1253は、少なくとも1つの身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、精神/感情パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、投薬コンプライアンス・タイプを含む。様々な実施形態で、IMDは、あるパラメータ・タイプを収集するために、外部デバイス又はセンサから情報を収集する。さらにIMDは、コンプライアンスに相関して測定可能なパラメータを監視することによって、投薬コンプライアンスを実施することが可能である。例えば、血圧を監視して患者の高血圧投薬療法が順守されていることを確認する。IMDはまた、埋込み型圧力センサを使用しての気圧、皮膚の表面付近の埋込み型温度センサを使用しての相対温度変化など、環境データを収集することも可能である。
【0074】
精神という用語についての一定義は、心について又は心に関するものである。感情という用語についての一定義は、感情に関するもの又は感情(特定の対象に向けられる強い感情、刺激された精神状態、又は強い衝動状態や不安状態であって、自律神経系の症状を伴い、行動的及び心理的変化の両方で証明されるもの)によって示されるものである。生理という用語についての一定義は、病理の反対で正常状態である。病理という用語についての一定義は、疾病状態である。他の定義もこれらの用語に一致するように使用することができる。
【0075】
様々な実施形態で、外部パラメータ・コレクション1254は、1つ又は複数の精神/感情パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプを含む。様々な実施形態で、外部パラメータ・コレクション1254は、身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、及び/又は投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプを含む。外部パラメータ・コレクションは、本発明の主題の実施形態による上記のパラメータ・タイプのいずれか1つ又はどのような組合せも含むことができる。
【0076】
様々な実施形態で、ユーザ入力パラメータ・コレクション1255は、1つ又は複数の精神/感情パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプを含む。様々な実施形態で、ユーザ入力パラメータ・コレクション1255は、身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、及び/又は投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプを含む。ユーザ入力パラメータ・コレクションは、本発明の主題の実施形態による上記のパラメータ・タイプのいずれか1つ又はどのような組合せも含むことができる。
【0077】
身体的パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、活動度、姿勢、睡眠に関するパラメータが挙げられる。精神/感情パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、ストレス、興奮、怒り、不安(ため息によって検出できるものなど)、憂鬱に関するパラメータが挙げられる。生理/病理パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、血圧、呼吸数、呼吸パターン、医療検査結果に関するパラメータが挙げられる。環境パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度に関するパラメータが挙げられる。食餌パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、ナトリウム摂取、流体摂取、脂質摂取に関するパラメータが挙げられる。症状パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、疼痛、呼吸困難、疲労に関するパラメータが挙げられる。様々な実施形態で症状は、例えば、頻度、重症度、及び/又は回数に基づいて患者が識別する状態とみなすことができる。投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、薬物の種類、投薬量、時間などの薬物管理に関するパラメータが挙げられる。薬物の種類には、インシュリン、ベータ遮断薬、利尿薬などがある。
【0078】
健康関連パラメータは様々な供給源から収集される。様々な実施形態で、多数のパラメータがIMDから、外部パラメータ・コレクションなどの外部供給源(プログラマ、ウェブサーバ、患者データベース、外部センサなど)、ユーザ入力パラメータ・コレクション(質問に対する回答など)から収集される。パラメータ・トレンドは少なくとも1つのWMDの単一のディスプレイ部に表示される。
【0079】
様々な実施形態で、利用可能なパラメータはモジュール1256で収集される。収集されたパラメータは、ソフトウェアで実行される手順に従って処理される。様々な実施形態で、ソフトウェアは潜在的な健康状態に基づいて有用であるとみなされる健康関連パラメータを自動的に収集する。様々な実施形態で、ソフトウェア命令は、プロセッサで動作するとき、潜在的な健康状態を自動的に判断する手順を設定し、それによって以前に収集されたパラメータから追加のパラメータが収集される。したがって、本発明の主題は最初の診断を確認及び/又は却下する追加のパラメータを、自動的かつインテリジェントに収集することが可能である。
【0080】
様々な実施形態で、モジュール1257は、プロセッサで動作するとき、収集したパラメータを自動的にトレンド解析する手順を設定するソフトウェア命令を含む。トレンド解析手順は、時間又は他の測定されたパラメータの関数としてパラメータを分析する。様々な実施形態で、モジュール1258は、ユーザが単一のディスプレイ部に表示するパラメータ・トレンドを選択できるようにする。モジュール1259は、単一のディスプレイ部にリプレゼンテーションを表示するために使用される。デバイス1252がWMDを含む様々な実施形態において、モジュール1259はWMDのディスプレイにリプレゼンテーションを表示する。デバイス1259がIMDを含む様々な実施形態において、モジュール1259は表示デバイスが受け取るための信号を送り、表示デバイス上にリプレゼンテーションが表示される。
【0081】
様々な実施形態で、収集されたデータやトレンドは分析され、IMDのアップデート・プログラムを選択し、又はアップデート・オペレーション・パラメータを指定する。アップデート・プログラム又はオペレーション・パラメータを転送しIMDで実行することが可能である。
【0082】
図13は、全体で本発明の主題の様々な実施形態によるディスプレイに利用可能なパラメータ・トレンドを示す、健康状態トレンド解析ディスプレイのブロック図である。ディスプレイ1360の様々な実施形態において、身体パラメータ・タイプ1361、生理/病理パラメータ・タイプ1362、精神/感情パラメータ・タイプ1363、環境パラメータ・タイプ1364、食餌パラメータ・タイプ1365、症状パラメータ・タイプ1366、投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプ1367のうち少なくとも1つ(及び身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、精神/感情パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプの様々な組合せ)に関連するトレンドを、単一の健康状態トレンド解析ディスプレイ部1360に表示するために利用可能である。
【0083】
様々な実施形態で、身体パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、活動度、姿勢、睡眠に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、精神/感情パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、ストレス、不安(ため息によって検出できるものなど)、興奮、怒り、憂鬱に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、生理/病理パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、血圧、呼吸数、呼吸パターン、医療検査結果に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、環境パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、食餌パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、ナトリウム摂取、流体摂取、脂質摂取に関するパラメータを含む。
【0084】
図14は、本発明の主題の様々な実施形態によるパラメータ・トレンドを選択し表示するための配置を示す健康状態トレンド解析ディスプレイのブロック図である。図示された実施形態では、WMDのスクリーン・ディスプレイ1460は、患者の健康トレンド部1468A、デバイスのトレンド部1468C、トレンド・ディスプレイ部1468Bを含む。様々な実施形態で、スクリーン・ディスプレイは時間命令部1469、事象識別子1470を含む。事象識別子は所定事象を表示するために使用される。様々な実施形態で、重大事象は、それ自体で臨床的に重要な事象、臨床的に重大な変化を引き起こす可能性のある事象、及び/又は臨床的に重大な変化を説明する事象を含む。図示されたスクリーン・ディスプレイは、様々なパラメータ・トレンドと様々な所定事象の相関を促進する。様々なパラメータ・トレンドの相関は様々な健康状態を診断するのに有用である。
【0085】
様々な実施形態で、患者の健康トレンド部とデバイスのトレンド部からの様々なトレンド・パラメータをトレンド・ディスプレイ部に表示することが可能である。様々な実施形態で、ユーザは表示されたパラメータを選択することが可能であり、かつ/又はスケール、配置及び/又は他の表示特性を修正することが可能である。
【0086】
図示された患者の健康トレンド部1468Aは、身体パラメータ・タイプ1461、生理/病理パラメータ・タイプ1462、精神/感情パラメータ・タイプ1463、環境パラメータ・タイプ1464、食餌パラメータ・タイプ1465、症状パラメータ・タイプ1466、投薬状態パラメータ・タイプ1467を含む。様々な実施形態で、パラメータ・タイプを選択するとそのパラメータ・タイプに関連する特定のパラメータを選択する第2のウィンドウが表示される。例えば、身体パラメータ・タイプ・ボタンを選択すると、活動度、姿勢、睡眠などの身体的パラメータを表示することが可能になる。他の実施形態では、ユーザが表示するパラメータを選択する別の方法が示される。
【0087】
図示されたデバイスのトレンド部1468Cは、感知されたパラメータに影響することのできるデバイスに関連するパラメータを含む、又は感知されたパラメータにコンテキストを与える。パルス発生器IMDを含む本発明の主題の様々な実施形態で、デバイスのトレンド部は、バッテリ・インピーダンス1471、リード・インピーダンス1472、及びパーセント・ペーシング1473を含む。バッテリ・インピーダンス、リード・インピーダンス、パーセント・ペーシングなど、デバイスのトレンドの重要性は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。デバイスのトレンドを患者の健康トレンドと相関させることの望ましさも、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0088】
トレンド1、トレンド2・・・トレンドnと示される多数のパラメータ・トレンドは、トレンド・ディスプレイ部1468Bに表示される。トレンドは時間の関数として表され、1469に示される。様々な実施形態で、1470で表される事象識別子もまた、トレンド・ディスプレイ部に表示される。事象識別子は様々なときに起こる所定事象を表示し、表示されたパラメータ・トレンドの変化の原因を判断する助けとなる。
【0089】
図15は、健康状態トレンド解析ディスプレイの一例である。図示された実施形態では、健康状態監視デバイスのスクリーン・ディスプレイは、患者の健康トレンド部1566、デバイスのトレンド部1568、トレンド・ディスプレイ部1567を含む。
【0090】
図示された実施形態では、平均安静時心拍数トレンド、活動度トレンド、平均RR間隔の標準偏差(SDANN)インターバル・トレンド、心房細動(AF)パーセント・トレンド、固有PRインターバル・トレンド(P波(心房脱分極)の開始からQRS複合波(心室脱分極)の開始までの時間の長さ)、自律バランス・トレンド、平均安静時呼吸トレンドなど、多数の患者の健康パラメータ・トレンドが患者の健康トレンド部でアクセス可能である。
【0091】
SDANNは、心拍の24時間記録に基づいた心拍変動(HRV)の特定の指数である。SDANNは(例えば5分間隔など)所与のインターバルで平均心拍数を測定し、心拍数の標準偏差を得ることによって計算される。好ましくは、SDANN指数は、すべてのインターバルで良好な記録が得られると仮定して、1日におけるすべてのインターバルを使用する。例えば、1日には5分間が288回ある。すべてのインターバルで良好な記録が得られた場合、SDANNはこれら288回の平均の標準偏差となる。しかし、1日24時間を通してすべての記録が良好であるとは限らないので、SDANNは記録のうち良好な部分から計算される。
【0092】
患者の健康状態との関係において、心拍数、心房細動パーセント、自律バランス、呼吸トレンドの値は、本開示を読み理解すれば、当業者には容易に明らかとなろう。固有PRインターバルは、心疾患患者に最適な心臓再同期療法を判断するのに有用である。
【0093】
図示された実施形態では、心室ペーシング・パーセント・トレンド、心房リード・インピーダンス・トレンド、右心室リード・トレンド、左心室リード・トレンド、心房固有振幅トレンド、右心室振幅トレンド、左心室振幅トレンドなど、多数のデバイス・トレンド1568が、デバイスのトレンド部でアクセス可能である。デバイス機能を評価する際のパラメータ値、それによりデバイスが適切な療法を行うことができることは、本開示を読み理解すれば、当業者には容易に明らかとなろう。
【0094】
様々なパラメータ・トレンドと様々な所定事象の間の相関を示すために、図15にラベルが示されている。例えば、事象識別子による表示に従ってIMDをプログラミングすると、安静時平均心拍数がより低くなり、活動度がより高くなる。Kadhiresan他に発行された「Method and Apparatus For Assessing Patient Well−Being」という名称の米国特許第6,021,351号には活動度の一例が述べられている。米国特許第6,021,351号は出願人の譲受人に譲渡されている。図はまた、心室頻脈(VT)ショック療法が心拍数又は活動度に重大に影響を与えていないが、安静時平均心拍数がより高く、活動度がより低くなることによって示唆されるように、心房細動(AF>15%)が患者の健康状態を著しく悪化させていることを示している。様々なパラメータ・トレンドと様々な所定事象の間の相関を示すために他のパラメータや所定事象を収集し表示できることは、本開示を読み理解れば、当業者には容易に明らかとなろう。
【0095】
図16は、患者の健康状態を判断するのを助けるため、及びそれに従ってデバイス及び/又は治療法を適切に調節するために診断コンテキストが提供される、本発明の主題の様々な形態によるブロック図である。患者診断1669と診断コンテキスト1670は、本開示を通して説明されるような様々なIMDと外部供給源を使用して収集することが可能である。多数の患者診断及び診断コンテキストは図15に示されており、本明細書では繰り返して説明しない。
【0096】
図示された実施形態では、患者診断1669を形成する際の入力として、診断コンテキスト1670を使用する。診断コンテキストと患者診断は調整アルゴリズム1671に入力を与え、それらを使用して診断や診断コンテキストに基づいた適切なデバイス療法が決定される。デバイス療法の調整された設定は、1672でデバイスによって実行される。1673では、様々なトレンド、報告、及び/又は、警告/アラームが患者診断に基づいて決定される。医師1674はこれらの様々なトレンド、報告、及び/又は、警告/アラームを、医療検査、臨床データ、医療記録など他のデータ1675とともに受け取る。利用可能な情報に基づいて、医師はデバイス療法1672及び/又は治療法1676を調節(又は調整)することができる。
【0097】
所定の健康関連事象の決定、識別、使用
図17〜19は、所定の健康関連事象の決定、識別、使用に関する本発明の主題の様々な実施形態を示す。様々な実施形態で、WMDやIMDなどのデバイスは所定の健康関連事象に基づいてアクションを決め、識別し、表示し、かつトリガする。様々な実施形態で、所定事象は臨床的に重要な重大事象を含む。重大事象は、それ自体で臨床的に重要な事象(心室細動など)、重大な変化を引き起こす事象(心室ペーシングの消滅など)、又は変化を説明する事象(不安の増加など)を含む。
【0098】
図17は、本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を決め、検出し、使用することによって患者の健康を管理するための方法を示す。1777では、所定事象が決められる。様々な実施形態で、所定事象とは、それ自体で臨床的に重要な事象、変化を引き起こす事象、及び/又は変化を説明する事象などの重大な健康関連事象である。所定事象の例には、デバイス及び/又は臨床家によって開始される(IMDなどの)デバイス療法の変更、デバイス及び/又は臨床家によって開始される薬物療法の変更、不整脈事象、トレンド・パラメータの変更、自発的に識別されたパラメータ相関がある。
【0099】
1778では、所定の健康関連事象が健康関連パラメータに基づいて検出される。様々な実施形態で、健康関連パラメータはIMDセンサ、外部センサ、患者データベース及び/又は手動入力データなどの外部データ供給源を通して収集される。1779では、検出された事象は時間ログに記録される。様々な実施形態で、事象の時間を記録するために、時間スタンプを事象と関連付ける。
【0100】
1780では、検出された事象に基づいてアクションがトリガされる。様々な実施形態で、トリガされるアクションは、デバイス療法の変更、アラーム、及び/又は所定事象を健康関連トレンド・パラメータとともに表示又は報告することを含む。様々な実施形態で、トリガされるアクションは、他のデバイスによって使用するために送信するための事象が検出されたデバイスで使用するための信号を開始することを含む。
【0101】
図18は、本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイスは、健康関連パラメータを収集するためのパラメータ収集モジュール1881を含む。これらの健康関連パラメータは、(感知又はデバイス問合せによる)IMDパラメータ、センサやデータベースなどの外部データ供給源からのパラメータを含むことができる。様々な実施形態は、本開示を通して説明される様々な健康関連パラメータを収集する。図示されたデバイス1852はさらに、パラメータ収集モジュールと通信する所定事象検出モジュールを含む。所定事象検出モジュール1882は、パラメータ収集モジュール1881と通信して、健康関連パラメータが少なくとも1つの所定事象に対応するかどうかを判断する。図示されたデバイスはさらに、所定事象検出モジュールと通信し、検出された所定事象に適切な少なくとも1つのアクションをトリガする、アクション・トリガ・モジュール1883を含む。
【0102】
図19は、本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康を監視するための健康状態監視デバイス(WMD)を示す。図示されたデバイス1952は、通信モジュール1984、パラメータ収集モジュール1981、入力モジュール1985、所定事象決定モジュール1986、タイマ・モジュール1987、所定事象検出モジュール1982を含む。動作時には、モジュールは下記の機能を実行する。
【0103】
通信モジュール1984は、少なくとも1つの健康関連パラメータを受け取る。パラメータ収集モジュール1981は通信モジュールと通信し、少なくとも1つの健康関連パラメータを収集する。入力モジュール1985は、所定事象を決めるためのデータなどの手動入力データ、及び/又は通信リンクを経由してパラメータ収集モジュール1981によって収集されるパラメータを受け取る。所定事象決定モジュール1986は、入力モジュール1985及び/又は1組の所定の健康関連事象を含むメモリ・ストレージ1988と通信し、患者の健康状態のための多数の所定事象を決める。所定事象検出モジュール1982は、パラメータ収集モジュール1981と所定事象決定モジュール1986と通信し、健康関連パラメータが少なくとも1つの所定事象に対応するかどうかを判断する。所定事象検出モジュール1982はさらに、タイマ・モジュール1987と通信し、少なくとも1つの所定事象に関連付ける。
【0104】
本発明の主題の様々な実施形態は、所定事象決定モジュールと通信するアクション・トリガ・モジュール1983を含む。アクション・トリガ・モジュール1983は、検出された所定事象に基づいて所望のアクションがトリガされるように適合される。様々な実施形態で、アクション・トリガは、検出された所定事象を少なくとも1つの健康関連パラメータのトレンドとともに表示するための信号を与えるように適合される。様々な実施形態で、デバイスは、所定事象及び少なくとも1つの健康関連パラメータのトレンドを表示するディスプレイを含む。様々な実施形態で、所定事象や少なくとも1つの健康関連パラメータのトレンドを表示するディスプレイを備えた別のデバイスに、信号が送られる。様々な実施形態で、アクション・トリガは、検出された所定事象に応答してアラームを送る信号を与えるように適合される。本発明の主題の様々な実施形態は、検出された所定事象に応答してデバイス療法を変更する信号を与える、アクション・トリガを含む。
【0105】
パラメータ収集モジュール1981によって収集される健康関連パラメータは、外部センサ、患者既往症データベース、(インターネットなどの)グローバル・コンピュータ・ネットワークを通してアクセス可能なデータベース、(患者及び/又は臨床家による手動入力などの)ユーザ入力などの外部データ源からのIMDパラメータ又は健康関連パラメータを含むことが可能である。
【0106】
複数の健康関連パラメータの報告
図20〜21は、複数の健康関連パラメータの報告に関する、本発明の主題の様々な実施形態を示す。本発明の主題の様々な実施形態は、トレンド解析したデータ、所定事象、臨床家への警告を転送するための多数の方法を提供する。様々な実施形態で、この種の情報をプログラマのスクリーン上に表示する、あるいは、例えば本開示内で説明されるような高度な患者管理システム内部のWMD及び/又はIMDで使用することが可能である。この情報は、本発明の主題の様々な実施形態でフィルタされ、最も関係性の高い又は臨床的に有用な情報のみが表示され、あるいは使用されるようになる。
【0107】
図20は、本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康状態に関する複数のパラメータを報告するための方法を示す。2088では、多数の健康関連トレンド・パラメータが収集される。様々な実施形態で、健康関連トレンド・パラメータは、本開示内で述べられた様々なパラメータのいずれかを含む。様々な実施形態で、健康関連トレンド・パラメータを収集することは、パラメータの収集、その収集したパラメータのトレンド解析を含む。2089では、多数の所定事象が収集される。様々な実施形態で、所定事象は、それ自体で臨床的に重要な事象、変化を引き起こす事象、又は変化を説明する事象を含む。様々な実施形態で、所定事象を収集することは、その事象が、本開示の他の部分で説明されたような重大な健康関連事象であるかどうかを判断することを含む。2090では、多数の警告が収集される。様々な実施形態で、警告を収集することは、警告を判断することを含む。本発明の主題の様々な実施形態における警告は、デバイスによって開始される警告、患者によって開始される警告、臨床家によって開始される警告を含む。さらに、本発明の主題の様々な実施形態における警告は、患者に対する警告及び臨床家に対する警告を含む。
【0108】
2091では、本発明の主題は少なくとも1つのパラメータ、事象及び/又は警告と通信する。様々な実施形態は、パラメータ、事象、及び/又は警告の適合性を優先させ、又は特徴付け、かつ情報の適合性に従って情報を適切に通信する。様々な実施形態で、パラメータ、事象、及び/又は警告は報告形式で通信される。本発明の主題の様々な実施形態は、本開示で説明された様々な通信技術を組み込んでパラメータ、事象、及び/又は警告を通信する。様々な実施形態で、通信は、パラメータ、事象及び/又は警告に関するアラーム信号を提供し、電子メールを送り、ファックスを送り、電話を発信し、無線通信を行いながら、パラメータ、事象及び/又は警告を表示する。
【0109】
図21は、本発明の主題の様々な実施形態による、健康関連パラメータの通信を優先させることが可能な、患者の健康状態を監視するための健康状態監視デバイス(WMD)を示す。図示されたデバイス2152は、通信モジュール2184、パラメータ収集モジュール2181、入力モジュール2185、所定事象決定モジュール2186、タイマ・モジュール2187、所定事象決定/収集モジュール2182、警告収集モジュール2192を含む。動作時には、モジュールは以下の機能を実行する。通信モジュール2184は少なくとも1つの健康関連パラメータを受け取る。パラメータ収集モジュール2181は通信モジュール2184と通信し、少なくとも1つの健康関連パラメータを収集する。入力モジュール2185は、所定事象を決めるためのデータなどの手動入力データ及び/又は通信リンクを通してパラメータ収集モジュール2181によって収集されるパラメータを受け取る。所定事象決定モジュール2186は入力モジュール2185と通信し、多数の患者の健康状態の所定事象を決める。所定事象検出/収集モジュール2182はパラメータ収集モジュール2181や所定事象決定モジュール2186と通信し、健康関連パラメータが少なくとも1つの所定事象と対応するかどうかを判断する。所定事象収集モジュール2182はさらに、タイマ・モジュール2187と通信し、少なくとも1つの所定事象と関連付ける。警告収集モジュール2192は、所定事象収集モジュール2182と警告定義モジュール2193と通信し、特に収集された所定事象からの警告を判断する。
【0110】
本発明の主題の様々な実施形態は、警告収集モジュール2192と通信する出力通信モジュール2194、所定事象収集モジュール2182、パラメータ収集モジュール2181を含む。様々な実施形態で、出力通信モジュール2194は、パラメータ、事象、及び/又は警告の適合性を特徴付ける、又は分類するための優先フィルタ2195と通信する。出力通信モジュール2194は、パラメータ、事象、及び/又は警告をその適合性に基づいて、様々な通信技術を使用して適切に通信するように適合される。
【0111】
患者の健康を管理するのを助けるために、パラメータ、事象、及び/又は警告をIMDを使用して収集し、IMDから収集されたパラメータ、事象、及び/又は警告を表す通信信号を送る方法は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0112】
環境データ
図22は、環境データの報告に関する、本発明の主題の様々な実施形態を示す。本発明の主題の様々な実施形態は、環境データを自動的に収集し、疾患を診断し療法を決定するために担当医及び/又は患者に表示する。例えば、長期に病気を患っている患者は、空気の質や温度などの環境の変化に非常に敏感なことがある。(心不全などの)心血管系の疾患の二次性呼吸障害を患っている患者は、ある環境状態に対して敏感なことがある。例えば、場合によっては環境の変化のせいで急性の悪化が起こることがある。様々な実施形態で、(IMD及び/又はWMDなどの)デバイスは、環境データを自動的に収集し、そのような情報を患者の他の測定値と相関させて臨床家及び/又は患者に提示することができる。
【0113】
図22は、本発明の主題の様々な実施形態による、環境パラメータを埋込み型医療デバイス(IMD)パラメータと合成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。環境パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度に関連するパラメータがある。図示されたデバイス2252は、IMDパラメータを受け取るための第1通信モジュール2296、(外部センサやデータベースなどの)環境パラメータ供給源からの環境パラメータを受け取るための第2通信モジュール2297を含む。デバイスはIMDパラメータと環境パラメータを受け取り、環境パラメータをIMDパラメータと相関させるモジュール2298を含む。
【0114】
本発明の主題の様々な実施形態は、相関モジュール2298と通信するアクション・トリガ・モジュール2283を含む。アクション・トリガ・モジュール2283は、IMDパラメータと環境パラメータに基づいて所望のアクションをトリガするように適合される。様々な実施形態で、アクション・トリガ・モジュール2283は、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関を表示する信号を提供するように適合される。
【0115】
様々な実施形態で、デバイス2252は、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関を表示するディスプレイを含む。様々な実施形態で、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関を表示するディスプレイを備えた別のデバイスに信号が送られる。様々な実施形態で、アクション・トリガは、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関に応答してアラームを送る信号を提供するように適合される。本発明の主題の様々な実施形態は、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関に応答してデバイス療法を変更する信号を提供するためのアクション・トリガ・モジュール2283を含む。
【0116】
様々な実施形態で、デバイス2252はさらに、IMDポジション・パラメータを受け取るための第3通信モジュール2299を含む。したがって、例えば第2通信モジュールが領域環境パラメータのデータベースからの環境パラメータにアクセスする実施形態では、本発明の主題は環境パラメータを検索する適切な領域を判断することが可能である。さらに、様々な実施形態でIMDポジション・パラメータは高度を示すパラメータを含む。様々な実施形態によれば、IMDポジション・パラメータは細胞技術を使用して細胞領域、GPS技術、手動データ入力を判断するために生成される。
【0117】
本発明の主題の様々な実施形態は、高度な患者管理システムに関連する。様々な実施形態で、システムは高度な患者管理において、患者の健康状態を示す少なくとも1つのIMDパラメータを収集する少なくとも1つの埋込み型医療デバイス(IMD)、少なくとも1つの外部供給源から少なくとも1つの環境パラメータを収集する手段、少なくとも1つの環境パラメータをファクタに分ける手段を含む。様々な実施形態で、少なくとも1つの環境パラメータに基づいてIMDを調節することによって、環境パラメータがファクタに分けられる。様々な実施形態で、環境パラメータがIMDパラメータの表示を調節することによってファクタに分けられる。様々な実施形態で、IMDによる療法(電気的療法、薬物療法など)を調節することによって環境パラメータがファクタに分けられる。多数の環境パラメータ・タイプが様々な実施形態で収集される。これらの環境タイプの例は、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度、気圧などが挙げられる。様々な実施形態で、IMDパラメータ及び/又は環境パラメータは、本開示で説明された通り、トレンド解析され、かつ/又は相関される。
【0118】
健康関連データの相関において識別子、表示し、補助する
図23は、データの相関における識別子、表示し、補助することに関する本発明の主題の様々な実施形態を示す。相関の一定義によれば、現象、物事、あるいは偶然のみによって予想されない方法で互いに変化し、関連付けられ、又は発生する傾向にある数学的又は統計学的変数の間に存在する関係である。データを相関させることはデータ間の相反関係、相互関係、及び/又は因果関係を示すことを含む。
【0119】
本発明の主題の様々な実施形態は、トレンド解析したデータ、所定事象、及びシステムによって実行される他のアクション(臨床家への送信された警告など)を相関させる、又はそれらの相関を助ける方法を提供する。本発明の主題の様々な実施形態は、相関を自動的に識別し、識別された相関を表示する。例えば、様々な実施形態は人間が介在することなく相関を判断する。様々な実施形態で、本発明の主題は、適切な方法でデータを表示することによって臨床家が情報を相関させるのを助ける。データ項目を相関させることによって、患者の治療において使用するのに適切な因果関係を確定することができる。
【0120】
図23は、本発明の主題の様々な実施形態による、トレンド解析したパラメータ、所定事象、警告を相関させることが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイス2352は、健康関連パラメータを受け取る第1データ入力2301、患者の健康と関連する所定事象を受け取る第2データ入力2302、患者の健康と関連する警告を受け取る第3データ入力2303を含む。本発明の主題の様々な実施形態によれば、健康関連パラメータ、所定事象、警告は、本開示を通して説明される健康関連パラメータ、所定事象、警告のいずれかを含む。
【0121】
デバイス2352は、第1データ入力2301、第2データ入力2302、第3データ入力2303と通信する相関モジュール2304を含む。様々な実施形態で様々な相関アルゴリズム2305を使用する相関モジュール2304は、1つ又は複数のトレンド解析された健康関連パラメータ、1つ又は複数の健康関連の所定事象、1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つを相関させるように適合される。様々な実施形態で、相関モジュール2304はアクションをトリガするように適合される。様々な実施形態で、アクションは相関に基づいて自動的にトリガされる。様々な実施形態で、相関モジュールは相関に基づいてIMD療法の変更を自動的にトリガする。様々な実施形態で、相関モジュールは相関を自動的に表示する。相関をハイライトするために、例えばカーソル又は他の命令器を使用する。
【0122】
2つ以上のデータ供給源間の相関を計算する様々な既知の手法を組み込む方法は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。例えば、2つのデータ供給源間の相関を得る場合、計算できる相関の種類の一例としてPearsonの積率相関がある。3つ以上のデータ供給源の場合は多変数の相関法を利用できる。
【0123】
本発明の主題の様々な実施形態によれば、どのデータ供給源を相関させるかという選択は、供給源同士の間での生理学的な結合の知識に基づいている。様々な実施形態によれば、相関させる設定を行うデータの選択、及び相関を計算する時間の長さを監視の開始時に決定し、各患者について同じとする、又は患者の状態に関する医師の知識に基づいて個々の患者に適合させる。様々な実施形態で、互いに相関させるパラメータの決定は、行われているIMD又はWMDによる患者の生理機能の監視に基づいて動的に選択することができる。
【0124】
パラメータ指数の合成
図24〜26は合成パラメータ指数を決め、識別し、利用することに関する本発明の主題の様々な実施形態を示す。合成パラメータとは2つ以上のパラメータ入力を組み合わせて生成するパラメータである。例えば活動状態合成パラメータは、心拍数を活動レベルで割ることによって生成される。活動状態合成パラメータが低いときは患者が良い状態であることを示している。本発明の主題の様々な実施形態は、本開示を通して説明したように様々な方法で、トレンド・パラメータとして機能する合成パラメータを提供する。合成パラメータは、表示、相関、所定事象の決定、警告の決定など、生パラメータを使用するどのような方法でも、使用することが可能である。
【0125】
図24は、本発明の主題の様々な実施形態によって患者の健康を管理する際に使用するための合成パラメータを生成する方法を示す。方法は、合成パラメータ2408上で操作して生成される、第1パラメータ2406及び第2パラメータ2407を示す。2409で示すオペレーションはどのような数の数学的及び/又は論理的オペレーションとすることもできることは、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。例えば、合成パラメータ2408は、第1パラメータ2406に第2パラメータ2407を掛けることによって生成することができ、又は第2パラメータ2407を第1パラメータ2406で割ることによってすることができる。より複雑な数学的及び/又は論理的オペレーションを使用して合成指数を生成することができる。
【0126】
図25は、本発明の主題の様々な実施形態によって患者の健康を管理する際に使用するための合成パラメータを生成する方法を示す。方法は、1つ又は複数の合成パラメータ2508を生成するために結合させることが可能な、多数のパラメータ(1、2、P)及び多数の合成パラメータ(1、2、C)を示す。したがって、本発明の主題ではどのような数の健康関連パラメータからも、どのような数のあらかじめ定めた合成パラメータからも、あるいは1つ又は複数のパラメータと1つ又は複数の合成パラメータのどのような組合せからも、合成パラメータを生成することが可能である。
【0127】
様々な実施形態で、パラメータはIMDで測定されたパラメータ、及び/又はIMDに問い合わせたパラメータを含む。IMDに問い合わせたパラメータは、例えばバッテリやリード・インピーダンスなどのデバイス状態に関するパラメータである。様々な実施形態で、パラメータは、患者、臨床家、又は他の人間によって提供されるユーザ入力パラメータを含む。
【0128】
本発明の主題の様々な実施形態は、身体システムの健康を示す合成パラメータを生成する、身体システムに関する2つ以上の健康関連パラメータを組み合わせる。例えば、呼吸数、1回呼吸量、最大酸素消費(VO2)、周期性呼吸パラメータは呼吸器系に関連している。これらのパラメータを使用して、呼吸器系に関する健康状態を示す単一の合成パラメータ指数を生成することができる。他の例では、平均心拍数と活動度パラメータを使用して身体的な健康状態を示す、合成パラメータ指数を生成することができる。他の例では、心拍出量、血管圧を使用して血管抵抗を測定する。別の例では、呼吸数と心拍数を測定して呼吸性洞性不整脈を測定する。
【0129】
様々な実施形態で、合成指数は、トレンド健康関連パラメータ、所定事象、及び/又は警告とともに表示される。様々な実施形態で、所定の健康関連事象を決めるために合成パラメータが使用される。様々な実施形態で、臨床家警告を決めるために合成パラメータが使用される。様々な実施形態で、デバイス療法が修正するために合成パラメータが使用される。
【0130】
図26は、本発明の様々な実施形態による、合成パラメータを生成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイス2652は、2つ以上の健康関連パラメータを受け取るデータ入力2610、そのデータ入力2610と通信する合成生成モジュール2611を含む。動作時には、合成生成モジュール2611は健康関連パラメータを受け取り、健康関連パラメータを使用して合成パラメータを生成する。合成生成モジュール2611は、図24の2409で示したように、どのような数の数学的及び/又は論理的オペレーションを実行することも可能である。様々な実施形態で、合成生成モジュール2611は、1つ又は複数の合成パラメータ(線2612で表す)と1つ又は複数の健康関連パラメータを組み合わせて他の合成パラメータを生成することが可能である。
【0131】
様々な実施形態で様々な合成パラメータが使用される。これらの多数の合成パラメータは以下のように識別される。識別された合成パラメータは利用可能な合成パラメータを限定的に列挙しようとするものではない。
【0132】
第1の例では、全身血管抵抗を示す合成パラメータ(SVR)は、収集された心拍出量パラメータ(C.O.)、平均動脈圧パラメータ(/PART)、平均右心房圧パラメータ(/PRA)を使用して生成される。様々な実施形態で、SVR合成パラメータは次のように算出される。
【0133】
【数1】
【0134】
第2の例では、肺血管抵抗を示す合成パラメータ(PVR)は、収集された心拍出量パラメータ(C.O.)、平均肺動脈圧パラメータ(/PPA)、さらに平均肺毛細管楔入圧パラメータ(/PCW)と平均左心房圧パラメータ(/PLA)のうち1つを使用して生成される。様々な実施形態で、PVR合成パラメータは次のように算出される。
【0135】
【数2】
【0136】
【数3】
【0137】
第3の例では、呼吸系洞性不整脈を示す合成パラメータ(RSA)は、収集された呼吸数パラメータ(PHR)、瞬間的な肺容量に関するパラメータ(/PLV)を使用して生成される。例えば、経胸腔系のパラメータがその収集に使用される。様々な実施形態で、RSA合成パラメータは次のように算出される。
RSA=f(PHR,PLV)
【0138】
第4の例では、呼吸困難の程度を示す合成パラメータ(D)は、収集された呼吸数パラメータ(PRR)、及び1回呼吸量パラメータ(/PTV)を使用して生成される。様々な実施形態で、呼吸困難合成パラメータは次のように算出される。
【0139】
【数4】
【0140】
監視されている患者の生理機能状態にコンテキストが一時的に影響することもある。患者コンテキスト(すなわち身体に関する概念)は、例えば姿勢、活動レベル、精神/感情状態などを含む。患者コンテキストの例とは、睡眠中である、横たわっている、走っている、運転中であるなどである。環境コンテキスト(すなわち外部因子)とは、例えば、周辺温度、音量などである。コンテキストの概念は図16に関して上述した。
【0141】
様々な実施形態で、コンテキストは生理測定値と相関する。様々な実施形態で、測定値は、繰返し可能なベースラインを提供するために、あるコンテキストのためにのみ測定される。例えば、好ましくはいくつかのパラメータは、患者が安静時又は既知の姿勢のときに測定される。このようにして繰返し可能な合成パラメータを生成することができる。これはトレンド又は標準値からの偏差を判断するのに有用である。さらに、様々な実施形態では、コンテキストの状況に適切な療法を提供するコンテキストを判断する。
【0142】
本発明の譲受人に譲渡された以下の特許出願は複数のパラメータの使用について言及している。1999年11月4日出願の第09/434,009号、現在は米国特許第6,275,727号の「Implantable Cardiac Rhythm Management Device For Assessing Status of CHF Patients」;2001年11月15日出願の第10/001,223号の「Method And Apparatus For Determining Changes In Heart Failure Status」;及び2002年8月6日出願の第10/213,268号「Cardiac Rhythm Management Systems and Method Predicting Congestive Heart Failure Status」。本発明の譲受人に譲渡された以下の特許出願はコンテキストについて言及している。2002年10月11日出願の第10/269,611号、「Method and Devices For Detection of Context When Addressing A Medical Condition of a Patient」。
【0143】
健康関連データのトリアージ
図27〜28は、高度な患者管理システムにおいて健康関連データをトリアージすることに関する本発明の主題の様々な実施形態である。本発明の主題の様々な実施形態は、所定事象の重症度を順位付けすることができる1つ又は複数のデバイス(IMD、WMD、プログラマなど)を示す。この順位付けを使用して、所定事象の処理を優先付け、適切な方法で応答する。例えば、システムの設計によって、心拍数のわずかな増加は低い優先度とし、患者の次のフォローアップ時に臨床家と関連させる。一方、(心疾患患者の急性代償不全と関連している可能性がある)体重の急激な増加はより高い優先度を割り当てられ、様々な通信手段によってただちに臨床家に通信される。
【0144】
図27は、本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康を管理する際に使用する所定事象をトリアージする方法を示す。2713で所定事象が収集される。2714では、収集された所定事象は重症度に応じて分類され、順位付けされ、選択され、又は選別される。2715では、所定事象の重症度に基づいてアクションがトリガされる。様々な実施形態に基づいて、アクションは、患者のフォローアップ外来時に所定事象を臨床家に表示する2716、患者のフォローアップ外来時に所定事象を臨床家に警告する2717、患者への警告を開始する2718、デバイス療法を変更する2719、高度な患者管理システムを使用して臨床家への(至急の緊急警告などの)警告を開始する2720、のうち1つ又は複数を含む。様々な実施形態で、上記の通り識別されたアクションは、重症度の高い順に分類された所定事象に対して実行される。アクション2716はアクション2717より低い重症度の事象に対して実行され、アクション2717はアクション2718より低い重症度の事象に対して実行され、アクション2718はアクション2719より低い重症度の事象に対して実行され、アクション2719はアクション2720より低い重症度の事象に対して実行される。所定事象の重症度に応じて他のアクションも実行することができる。
【0145】
様々な実施形態で、実行するのに利用可能なアクションは所定事象の様々な重症度と関連付けられている。この情報はコンピュータ読出し可能なメモリに保存され、デバイスは検出された所定事象に関連付けられたアクションを実行することが可能である。
【0146】
図28は、本発明の様々な実施形態による、多数の所定事象を重症度に応じて分類し、分類に基づいてシステムのアクションを実行することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイス2852は、入力モジュール2821及びトリアージ・モジュール2822を含む。
【0147】
様々な実施形態で、入力モジュール2821は所定事象を収集する。様々な実施形態で、入力モジュール2821は、所定事象が発生したかどうかを判断する、所定事象判断モジュール2823を含む。様々な実施形態で、入力モジュール2821は、所定事象判断モジュール2823で使用されるIMDパラメータを収集する、第1通信モジュール2824を含む。様々な実施形態で、入力モジュール2821は所定事象判断モジュールで使用されるデータベース・パラメータを収集する、第2通信モジュール2825を含む。
【0148】
トリアージ・モジュール2822は所定事象を受け取り、重症度に応じて順位付けする、あるいは分類する。様々な実施形態で、デバイス2852はトリアージ・モジュール2822と通信するトリガ・モジュール2826を含む。トリアージ・モジュール2822は、所定事象の重症度に基づいてトリガ・モジュール2826によって所望のアクションを自動的に開始するように適合される。様々な実施形態で、開始されるアクションは事象の重症度に対して適切である。様々な実施形態で、所定事象がより重症であると分類されると、デバイスによって通信又は報告が開始される。例えば、通信はアラーム又は顕著に表示されるメッセージとすることができる。様々な実施形態で、通信又は報告は、所定事象がより軽症であると分類されると、次回の患者のフォローアップ・セッションの際に提供される。様々な実施形態で、デバイス2852は、多数の利用可能なシステム・アクションから選択された所望のシステム・アクションを自動的に実行する。アクションは、所定事象の重症度に基づいて選択される。
【0149】
以上、特定の実施形態を示し説明してきたが、同じ目的を達成するように計算されたどのような配置も、ここで示された実施形態の代わりとすることができることは、当業者であれば理解できるであろう。本出願は、本発明の主題のどのような変形及び適合も包含しようとするものである。上記の記述は図示のためのものであり、限定的なものではないことを理解されたい。上記の記述を読めば、上記の実施形態の組合せ及び他の実施形態は当業者には明らかであろう。本発明の主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が適用される同等物の全範囲とともに定義される。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の主題の様々な実施形態による、高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図2】本発明の主題の様々な実施形態による、高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図3】本発明の主題の様々な実施形態による、ダイレクト通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図4】本発明の主題の様々な実施形態による、ネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図5】本発明の主題の様々な実施形態による、ネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図6】IMDと、PDAなどの携帯型デバイスとを含む、高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。
【図7】IMDと、PDAなどの携帯型デバイスと、IMDのプログラマなど、PDAにネットワーク接続された別の健康状態監視デバイスとを含む、高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。
【図8】IMDと、PDAなどの携帯型デバイスと、IMDのプログラマなど、PDAにダイレクト接続された別の健康状態監視デバイスとを含む、高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。
【図9】本発明の主題の様々な実施形態による、IMDのブロック図である。
【図10】本発明の主題の様々な実施形態による、携帯型デバイスなどの健康状態監視デバイスのブロック図である。
【図11】汎用コンピュータ・デバイスの形態の健康状態監視デバイス(WMD)の様々な実施形態の図である。
【図12】本発明の主題の様々な実施形態による、複数の健康関連パラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示するための高度な患者管理(APM)システムのブロック図である。
【図13】本発明の主題の様々な実施形態による、利用可能なパラメータ・トレンドを全体的に示す、健康状態トレンド・ディスプレイのブロック図である。
【図14】本発明の主題の様々な実施形態による、パラメータ・トレンドを選択し表示するための配列を示す、健康状態トレンド・ディスプレイのブロック図である。
【図15】健康状態トレンド・ディスプレイの一例を示す図である。
【図16】患者の健康状態を判断する助けとなるように、またそれに従ってデバイス及び/又は治療を適切に調節するように診断コンテキストが提供される、本発明の主題の様々な形態によるブロック図である。
【図17】本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を決め、検出し、使用することによって患者の健康を管理するための方法を示す図である。
【図18】本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図19】本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康状態を監視するための健康状態監視デバイス(WMD)を示す図である。
【図20】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康状態に関する複数のパラメータを報告するための方法を示す図である。
【図21】本発明の主題の様々な実施形態による、健康関連パラメータの優先通信が可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図22】本発明の主題の様々な実施形態による、環境パラメータをIMDパラメータと合成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図23】本発明の主題の様々な実施形態による、トレンド解析したパラメータ、所定事象、警告を相関させることが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図24】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康管理に使用する合成パラメータを生成する方法を示す図である。
【図25】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康管理に使用する合成パラメータを生成する方法を示す図である。
【図26】本発明の主題の様々な実施形態による、合成パラメータを生成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図27】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康管理に使用する所定事象をトリアージする方法を示す図である。
【図28】本発明の主題の様々な実施形態による、多数の所定事象を重症度に従って分類し、分類に基づいてシステムのアクションを実行することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に医療デバイスに関し、より詳細には、相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助する高度な患者管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
埋込み型医療デバイス(IMD)は、人間又は他の生物に長期的に埋め込まれるように設計された医療デバイスである。あるIMDは患者の状態を監視するセンサを含み、またあるIMDは患者に治療を施すために使用される。IMDの例としては、心臓ペースメーカや埋込み型徐細動器(ICD)などの埋込み型心臓リズム管理(CRM)機器がある。IMDの他の例としては、心臓関連や心臓関連以外に適用するための多数のモニタ又はセンサ、刺激器、供給システムがある。
【0003】
IMDで感知されたデータは外部デバイスに無線通信することができ、外部デバイスはIMDを無線でプログラムすることが可能である。例えば、埋込み型CRMはプログラマ・デバイスに無線通信することが可能である。さらに、プラグラマが埋込み型CRMと無線通信して、CRMが所望のデバイス機能を実行するようにプログラムすることが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つ又は複数のIMDは多量のデータを感知する可能性があるので、感知された多量のデータを適切に処理して有意義な情報を生成することが望まれる。これらの感知されたデータは、単独では患者の総合的な健康を的確に表示していないことがある。というのは、感知されたデータに他の要因が重大な影響を与えることがあるからである。したがって、他の供給源からの患者データを使用することが提案されてきた。しかし、この患者データは、有意義なデータの生成について問題を引き起こすことがあり、さらに患者の総合的な健康を的確に表示していないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の主題は、上述の課題に取り組むものであり、以下の明細書を読み検討することによって理解されるであろう。本発明の主題は、相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助することのできる高度な患者管理システムを提供する。健康関連データは、埋込み型医療デバイス(IMD)や他の供給源から供給されるデータを含む。
【0006】
一態様は、患者の健康を管理するためのデータの相関に使用する方法を実行する、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスである。様々な実施態様で、患者の健康に関するデータが収集される。収集されるデータは、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、1つ又は複数の所定の健康関連事象、及び/又は1つ又は複数の健康関連警告を含む。1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、1つ又は複数の所定の健康関連事象、1つ又は複数の健康関連警告は、収集されたデータ間の相関、及び/又は収集されたデータと患者の健康の間の関係を確定するように、表示及び/又は分析される。
【0007】
一態様はデバイスである。様々な実施態様で、デバイスは、データを受け取る少なくとも1つのデータ入力と、その少なくとも1つのデータ入力と通信する相関モジュールとを含む。少なくとも1つのデータ入力は、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、1つ又は複数の所定事象、及び/又は1つ又は複数の警告を含む。相関モジュールは、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、1つ又は複数の所定事象、1つ又は複数の警告に相関し、収集されたデータ間、及び/又は収集されたデータと患者の健康の間の相関を確定する。
【0008】
これら及び他の態様、実施形態、利点、及び特徴は、以下の説明及び参照図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、本発明の主題を実施することのできる特定の態様及び実施形態を図によって示す、添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明の主題を実施することが可能なように十分詳細に述べられている。他の実施形態も利用することができ、本発明の主題の範囲から逸脱せずに構造的、論理的、電気的変更が可能である。開示された実施形態には、1つ又は複数の他の開示された実施形態と組み合わせて新しい実施形態を形成できるものもあり、そのため本明細書に開示された様々な実施形態は、必ずしも互いに排他的ではない。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で捉えられるべきではなく、本発明の主題の範囲や、そのような特許請求の範囲が適用される均等物の全範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0010】
本発明の主題は、患者の総合的な健康を監視するのを補助し、それにより相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助することによって健康状態を評価し治療するシステムを提供する。様々な実施形態で、医師などの臨床家が患者の健康を監視する。様々な実施形態で、システムは健康状態を示す様々な健康関連パラメータ(以下、内部健康関連パラメータともいう)を感知することが可能な埋込み型医療デバイス(IMD)を含む。IMDは1つ又は複数の所望の内部健康関連パラメータを感知する、1つ又は複数のIMDセンサを含む。様々な実施形態で、IMDは健康状態を治療する療法を実行することが可能である。様々な実施形態で、システムは他の健康関連パラメータ(以下、外部健康関連パラメータともいう)を含む、外部健康データ供給源を含む。外部健康関連パラメータは、感知した内部健康関連パラメータに影響することができる。したがって、内部健康関連パラメータと外部健康関連パラメータの組合せによって、患者の健康をより的確に表示することができる。
【0011】
様々な実施形態で、システムは(患者、臨床家、又は他のユーザなどの)ユーザによって任意に与えられる健康関連情報を収集するユーザ入力を含む。このユーザ任意情報は、外部の人的供給源パラメータの一例であり、(センサ、又はデータベースや外部センサなど他の外部健康関連パラメータによって判断される内部健康関連情報パラメータに比べて)より主観的な性質のものとすることができ、したがって他の健康関連パラメータに影響するその他の情報を識別するのに有用である。本発明の主題は、相関する健康関連データを識別し、表示し、かつ補助して、患者の健康状態を的確に評価し治療するのを助ける。このように、本発明の主題は、患者の健康状態を判断し、それに従ってデバイス及び/又は治療法を適切に調節するために使用する診断コンテキストを提供することが可能である。
【0012】
本発明の主題の様々な実施形態によれば、多数の健康関連パラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示することが可能である。例えば、健康関連パラメータを非網羅的に列挙すると、心室性頻脈と細動、伝導間隔、異所的な密度、心房細動(AF)/心房頻脈(AT)パーセント、心拍変動(HRV)、活動度、リード位置、汚染状態、体温、血圧、呼吸数/呼吸リズム、肺浮腫/四肢浮腫、姿勢、血液ガス、心拍量の収縮性、充填時間、心音、体重、虚血、心拍出量などの心拍数/リズム、ロード後の投薬、デバイス命令、筋電図などがある。健康関連パラメータの他の例は、本開示を通して説明する。
【0013】
これらの健康関連パラメータは多数のデータ供給源から収集することが可能である。例えば、データ供給源を非網羅的に列挙すると、IMD、外部デバイス・センサ、投薬方法モニタ、データベース、臨床家及び/又は患者によるユーザ入力などがある。IMDは、例えばリズム、伝導遅延、呼吸、活動度、心音、姿勢などの健康関連パラメータを提供することが可能である。外部デバイス測定値は、例えば体重、血圧、エコー・パルス酸素測定、四肢浮腫などの健康関連パラメータを提供することが可能である。IMDの健康関連パラメータと外部健康関連パラメータの他の例は、本開示を通して説明する。医師は、例えばリード位置、適応、投薬、汚染状態などの健康関連パラメータを入力することが可能である。医療データベースは、例えば外部デバイス測定値や医療検査に関する医師入力による健康関連パラメータ、及び多数の多種多様な他のパラメータを提供することが可能である。患者は、例えば食餌、投薬方法、症状、血圧などの健康関連パラメータを提供することが可能である。技術の進歩に伴って、例えば外部の相互作用システムよりもIMDを使用することによって、ますます多くの健康関連パラメータが自動的に収集されるようになるであろう。
【0014】
本発明の主題の様々な実施形態で、APMシステムは患者の健康管理に関連する様々な方法を実行する。APMシステムは、機械実行可能な命令を有する機械読取り可能な媒体を備えた多数のプログラマブル・デバイスを含む。プログラマブル・デバイスは、方法を実行するために機械実行可能な命令を実行する。様々な実施形態で、プログラマブル・デバイスは機械実行可能な命令を実行するプロセッサを含む。様々な実施形態で、機械実行可能な命令は、1つ又は複数の機械読取り可能な媒体(記憶媒体)に与えられる。
【0015】
図1は、本発明の主題の様々な実施形態による高度な患者管理システムを示す。システム100の様々な実施形態は図1に示したすべてのコンポーネントよりも少ないコンポーネントを含み、システム100の様々な実施形態は図1に示したコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0016】
患者101が埋込み型医療デバイス(IMD)102とともに図示されている。一般に、IMDは、体内での療法を実行し、かつ/又は内部データ・パラメータを収集又は感知する1つ又は複数のIMDを含む。様々な実施形態で、IMDは、心臓リズム管理パルスを与え、かつ心臓の1つ又は複数の生理パラメータも感知するCRMデバイスである。パラメータを感知し、かつ/又は様々な電気的及び薬物療法などの療法を実行する他のIMDは、本発明の主題の範囲内に含まれる。
【0017】
様々な実施形態で、少なくとも1つのIMD102は、心臓リズム、呼吸、活動度などの内部データを生成する。IMDから得られる他の種類のデータも企図されている。例えば、一実施形態では、呼吸センサが患者の体内に埋め込まれ、携帯型デバイスと通信する。患者はそのような供給源からデータを収集し、送信するプロセスを制御できないので、このようなIMDから受け取るデータは非任意又は受動的データとして認知することができる。様々な実施形態で、IMDが提供するデータは、IMDが感知したパラメータ、及び/又はデバイスの実行状態を知るためにIMDに問い合わせることによって得られたパラメータを含む。
【0018】
図示されたシステムには、健康関連パラメータを生成する1つ又は複数の外部データ供給源103も含む。外部健康関連パラメータは、内部パラメータを補い、かつ/又は内部健康関連パラメータに診断コンテキストを与える。健康データの外部供給源には、体温計、血圧モニタなどの外部感知デバイス、室温計や光感知器など、病院や診療所が記載され、医療検査結果や家族歴などの情報が得られる患者の既往症データベース、環境や医療的相互作用などについての情報を含み得るウェブサーバ・データベース(例えばインターネットなどグローバルな通信ネットワークを通じてアクセス可能なデータベース)、精神/感情及び食餌パラメータ・タイプに関するデータベース及び/又はユーザ入力、さらには健康関連パラメータを提供することの可能な他の外部データ供給源がある。精神という用語についての一定義は、心について又は心に関するものである。感情という用語についての一定義は、特定の対象に向けられることのある強い感情、刺激された精神状態、又は強い衝動や不安状態であり、自律神経系の症状を伴う行動的及び心理的変化の両方で証明されるものである。
【0019】
図示されたシステムはまた、ユーザが健康状態監視デバイス(WMD)105によって追加の健康関連パラメータを使用するために入力することができるユーザ入力104を含む。様々な実施形態で、ユーザ入力104は、PDA又は他のデバイスのタッチスクリーン、コンピュータのキーボード、マウスなどを含む。様々な実施形態で、患者は、健康状態監視デバイスによって使用させるために追加の健康関連パラメータを入力することができる。様々な実施形態で、臨床家はWMDによって使用するために追加の健康関連パラメータを入力することができる。
【0020】
WMD105は点線で示されており、1つ又は複数のデバイスを含む。様々な実施形態で、少なくとも1つのIMD102は、通信リンク106によって示すように少なくとも1つのWMD105と無線通信する。複数のWMDを含む様々な実施形態で、WMDは、通信リンク107によって示すように互いに通信することができる。様々な実施形態で、WMDは(パーソナル・デジタル・アシスタントやパーソナル・データ・アシスタントなど様々に呼ばれる)PDA、(携帯電話やコードレス電話を含む)携帯型電話、(単方向又は双方向の)ポケットベル、ハンドヘルド、パームトップ、ラップトップ、ポータブル、又はノートブック・コンピュータ、又は同じような他のバッテリ操作式携帯型通信デバイスなど、患者の体外にある携帯型デバイス108を含む。様々な実施形態で、WMDはプログラマを含む。様々な実施形態で、WMDは大型コンピュータ又はコンピュータ会社のシステムなど、様々な非携帯型デバイスを含む。
【0021】
本発明の主題の様々な実施形態で、(1つ又は複数のデバイスを含む)WMD105は、パラメータのトレンドを表示することができるディスプレイを含む。様々な実施形態で、携帯型デバイス108は、ユーザ又は患者に情報を表示するための接触感知式スクリーンを含む。携帯型デバイス108で実行するアプリケーションに応じて、表示スクリーンはプロンプト、メッセージ、質問、又は患者からの入力を導くように設計された他のデータを生成することができる。このようなプロンプトの例は2002年3月6日に出願された「Method and Apparatus for Establishing Context Among Events and Optimizing Implantable Medical Device Performance」という名称の米国特許出願第10/093,353号に記載されている。このような双方向プロンプトから受け取るデータは、患者の協力と能動的な入力データが収集過程の一部を占めるので、任意又は能動的データと認知することができる。様々な実施形態で、ユーザ入力データはユーザに与えられたプロンプトに基づいて、ユーザが定めた特定目的ベースで、又はプロセッサが定めた通りに、ユーザから受け取ることができる。ユーザはメニュー・ベースのシステム、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)、テキストデータ、又は数値データを使用して、データを入力することができる。
【0022】
WMDは(任意及び非任意の)内部及び外部パラメータの分析を実行する。様々な実施形態で、WMDは患者の健康及び医療ケアの管理に使用するのに適切なデータ分析を行うコンピュータ及びプログラミングを含む。
【0023】
図2は、本発明の主題の様々な実施形態による高度な患者管理(APM)システムを示す。システム200の様々な実施形態は図2に示すすべてのコンポーネントを含み、システム200の様々な実施形態は図2に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、システム200の様々な実施形態は図2に示す以外のコンポーネントを含む。
【0024】
図では、システム200はIMD202を含むことが示されている。様々な実施形態で、IMDは埋込み型心臓デバイス(ICD)、心臓リズム管理(CRM)デバイス、パルス発生器、又は患者や患者の臓器に治療を施し、かつ/又は患者の体内での測定値から得られたデータを提供する、他の埋込み型医療デバイスを含む。様々な実施形態で、IMDは薬物療法を施すデバイスを含む。
【0025】
図示されたシステム200は、トレンド解析したパラメータを表示するための少なくとも1つのディスプレイを含む少なくとも1つのWMD205を含む。図示されたシステムでは、少なくとも1つのWMDは(PDAなどの)携帯型デバイス208及びプログラマ209を含む。IMD202は通信リンク210によって携帯型デバイス208に接続されて示されている。携帯型デバイスはさらに通信リンク207によってプログラマに接続されて示されている。本発明の主題の様々な実施形態は携帯型デバイス208を含まない。これらの実施形態では、IMD202は通信リンク(図示せず)によってプログラマ209にダイレクト接続することも可能である。
【0026】
少なくとも1つの外部データ供給源203(ウェブサーバ、データベース、センサなど)が少なくとも1つの通信リンクを介してWMDに接続されている。外部データ供給源203は、IMDパラメータを補い、かつ/又はコンテキストを与える外部の健康関連パラメータを(患者体内のIMDに対して)与える。図示されたシステムでは、通信リンク211は携帯型デバイス208と外部データ供給源203の間に存在し、通信リンク212はプログラマ209と外部データ供給源203の間に存在する。様々な応用例では通信リンク211、212は両方が必要ではないことに留意されたい。図では、システム200は、少なくとも1つのWMD205への少なくとも1つのユーザ入力204を含む。例えば、患者は携帯型デバイス208を使用して医療情報を提供することができ、医療提供者はプログラマ209を使用して医療情報を提供することが可能である。
【0027】
様々な実施形態で、IMDはパルス発生器又は他のIMDの状態及びパフォーマンスを監視するように適合させた回路とプログラミングも含む。例えば様々な実施形態で、IMDは、IMDに接続された電源の残りのバッテリ状態についてのデータを示す。このようなデータはバッテリの残容量又は寿命、バッテリの内部抵抗、又は他の測定可能なパラメータに関する情報を含むことができる。様々な実施形態で、データはIMDによって行われる電気的療法に関する情報を含む。例えば、様々な実施形態で、そのようなデータはリード・インピーダンス、感知電圧レベル、治療記録、デバイス治療モードの設定とパラメータ値を含む。様々な実施形態で、IMDは薬物療法と他の療法の投与に関する投薬量、タイミング、その他の機能に関するデータを提供する。例えば、様々な実施形態で、IMDは血糖値と、患者に投与されるインシュリンの量やタイミングを監視する。
【0028】
様々な実施形態で、IMDは、IMDの動作を制御する内部プロセッサ上で実行するプログラムを含む。プログラム命令は内部プロセッサにアクセス可能なメモリ内にある。プログラム、又はメモリ内容を変更することによって、本発明のシステムはIMDのオペレーティング・プログラムを特定の患者又は状態に合わせて動的に適合させることが可能になる。様々な実施形態で、IMDのオペレーティング・システム、又はメモリ内容は無線通信を使用して変更される。
【0029】
様々な実施形態で、IMDは無線送受信器を含む。送受信器は無線周波数送信、電磁送信、磁気結合、誘導結合、光学結合、又はIMDと別の送受信器の間で有線接続を必要としない他の通信手段によって動作する。
【0030】
様々な実施形態で、IMDはデータ収集機能を実行する。様々な実施形態で、IMDは血液又は尿などの液圧を監視するように適合される。様々な実施形態で、検出器は呼吸、ストレス・レベル、又は他の測定可能な生体計測パラメータを監視するように適合される。様々な実施形態で、監視は特定の生体計測パラメータの絶対値又は相対値を測定することを含む。様々な実施形態で、IMD内部の内部メモリは、測定値と比較し、それによってIMDの実行又は患者の健康を判断する比較値を保存する。
【0031】
様々な実施形態で、通信リンクはIMDと携帯型デバイスの間の無線通信リンクを含む。通信リンクによって単方向又は双方向の通信が可能になる。
【0032】
様々な実施形態で、IMDからのデータは携帯型デバイスに通信されるが、携帯型デバイスからIMDにはデータは送信されない。このようにして、携帯型デバイスはIMDのためのデータ・ストレージとして機能する。様々な実施形態で、携帯型デバイスに保存されたデータに治療医がアクセスし、診断、治療、又は他の目的のために使用する。IMDの動作のプログラミングと制御は、コマンド、データ、又はコードをIMDに送信するように適合されたプログラマを使用して実行される。様々な実施形態で、携帯型デバイスは、IMDから受け取ったデータを分析し、処理するプログラミングを実行する。様々な実施形態で、通信リンクは携帯型デバイスからIMDへのデータの転送を妨げ、又はIMDから携帯型デバイスへのデータ転送を妨げる。例えば、ある状況では、携帯型デバイスがプログラマと関係なくIMDの機能又はオペレーションを自動的に調節するプログラミングを実行しないようにすることが望ましい。
【0033】
様々な実施形態で、データは携帯型デバイスからIMDに通信されるが、IMDから携帯型デバイスにはデータは送信されない。このようにして、携帯型デバイスはコマンド、データ、又はコードをIMDに通信するインターフェースとして機能する。様々な実施形態で、データはIMDから携帯型デバイスに通信されるが、デバイスからIMDにはデータは転送されない。
【0034】
様々な実施形態で、データはIMDと携帯型デバイスの間で双方向に通信される。様々な実施形態で、IMDと携帯型デバイスの間の通信リンクは、単一の双方向通信チャネルを使用する、又は全体として見ると、双方向通信を実現する複数の単方向通信チャネルを含む。様々な実施形態で、単方向通信チャネルは特定の周波数又は通信プロトコルを使用して動作する。例えば、リンクは周波数ホッピング・スペクトラム拡散方式を使用する送信機及び受信機と互換性のある無線周波数の無線リンクを含むことができる。
【0035】
様々な実施形態で、IMD内部の内部メモリは(心臓に対して行われるCRM療法などの)IMDによる治療に関連するデータを保存することができる。例えば、心臓の電気的、化学的、機械的な操作とデータを関連させることができる。さらに、IMDはプログラミング、比較、その他の機能のためのメモリを含むことができる。様々な実施形態で、メモリ内容はIMDの動作を制御する。
【0036】
様々な実施形態で、携帯型デバイス208は、プロセッサとメモリを有し、かつユーザと通信する出力インターフェースやユーザが入力したデータを受け取る入力インターフェースを有するバッテリ駆動式の携帯型通信器を含む、あるいはそれに組み込まれている、又はそれと通信する。携帯型通信器の1つの適切な例には、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)がある。PDAデバイスは、一般に、ユーザに視覚的情報を表示するための表示スクリーンと、スタイラスを使用してデータを入力するための書込み面とを含む。データは携帯型通信器に接続されたキーボードを使用して、又は有線又は無線通信リンクによって、入力することができる。携帯型通信器の機種には音声変換機、又はユーザにとって可聴な音を発生するように適合された音声発生装置を含むものもある。様々な実施形態で、IMD又はプログラマからのデータは携帯型デバイスのディスプレイ又はスクリーン上に表示される。
【0037】
様々な実施形態で、携帯型デバイス208は(携帯電話又はコードレス電話などの)携帯型電話、(単方向又は双方向の)ポケットベル、又は(ハンドヘルド、パームトップ、ラップトップ、又はノートブック・コンピュータなどの)コンピュータ、又はバッテリ駆動式、プロセッサ・ベースの他の携帯型通信器を含む、あるいはそれに組み込まれている、又はそれと通信する。
【0038】
様々な実施形態で、携帯型デバイス208はデータ・ストレージを含み、プログラミングやデータ処理を実行するための命令を含む。様々な実施形態で、携帯型デバイス208のデータ・ストレージ容量はIMD202のデータ・ストレージ容量を増強し、それによって臨床家がユーザの医療的状態に関する複数の情報をより多く得ることができるようになる。例えば、それだけには限らないが、追加の情報によって様々な事象間の関係性を発見し理解する助けとすることができる。
【0039】
様々な実施形態で、通信リンク210を介してIMD202からデータを受け取るためにワイヤレスの受信機が携帯型デバイスに接続されている。様々な実施形態で、IMDにデータを送るためにワイヤレスの送信機が携帯型デバイスに接続されている。様々な実施形態で、IMDにデータを送るため、及びIMDからデータを受け取るためにワイヤレスの送受信器が携帯型デバイスに接続されている。様々な実施形態で、携帯型デバイスは無線通信を容易にするテレメトリを含む。
【0040】
様々な実施形態で、回路又はプログラミングによって携帯型デバイス208は所定の条件でアラームをトリガすることが可能になる。様々な実施形態で、携帯型デバイスは例えば、生体計測パラメータが特定の値を超える、又は指定範囲値外になると可聴アラームを鳴らす、又はアラーム信号を送る。アラーム信号はプログラマ209又は任命された医師が受け取ることができる。
【0041】
通信リンク207は、携帯型デバイス208とプログラマ209を結合する。様々な実施形態で、通信リンク207は携帯型デバイスとプログラマの間のデータ通信を可能にする有線又は無線リンクを含む。様々な実施形態で、携帯型デバイスとプログラマの間で、取外し可能なストレージ媒体によってデータが交換される。
【0042】
様々な実施形態で、プログラマ209はIMD202、携帯型デバイス208、又はその両方と通信するためのプログラミングを実行するプロセッサ・ベースの装置を含む。臨床家(医師など)は携帯型デバイスをデータ・インターフェースとして使用してIMD202と通信するようにプログラマを操作することができる。特に、様々な実施形態でIMD202からのデータは携帯型デバイス208のメモリにアクセスすることによって検索することができる。様々な実施形態で、プログラマ209は携帯型デバイス208を介してIMD202にデータを送る。
【0043】
様々な実施形態で、少なくとも1つのWMDはディスプレイを含む。図2は、携帯型デバイス208がディスプレイを含み、プログラマ209がディスプレイを含むシステムを示す。本発明の主題の様々な実施形態によれば、健康関連パラメータは健康状態監視デバイスのディスプレイ上に表示される。様々な実施形態で、これらの健康関連パラメータはIMDを通して、かつ/又はユーザ入力などの外部供給源を通して、かつ/又はデータベースなどの外部健康データ供給源を通して収集される。本発明の主題の様々な実施形態によれば、トレンド解析した健康関連パラメータ、所定事象、警告及び/又は本開示で説明される他の情報が、健康状態監視デバイス上に表示される。
【0044】
図3は、本発明の主題の様々な実施形態によるダイレクト通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムを示す。システム300の様々な実施形態によれば、通信リンクは有線リンク、無線リンク、又は有線リンクと無線リンクの両方を含む。様々な実施形態は図3に示すすべてのコンポーネントを含み、様々な実施形態は図3に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、様々な実施形態は図3に示すコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0045】
図示されたシステム300は、少なくとも1つのIMD302、少なくとも1つの外部健康データ供給源303、ディスプレイ313を備えた少なくとも1つのWMD305を含む。図示されたシステムは、WMDと通信するユーザ入力304を含む。図示されたシステムは、IMD302と外部健康関連データ供給源303の間の通信リンク314、外部健康関連データ供給源303とWMD305の間の通信リンク315、さらにIMD302とWMD305の間の通信リンク316を含む。様々な実施形態では、すべての通信リンクよりも少ない通信リンクを含むことに留意されたい。例えば、様々な実施形態では外部健康データ供給源からのデータはリンク314を通してIMDと通信されず、また様々な実施形態では、外部健康データ供給源からのデータはIMDと、リンク314、リンク316を通して健康状態監視デバイスと通信される。様々な実施形態は、様々なデータ・フローを実現するために様々な通信設計を構築する。
【0046】
様々な実施形態で、WMDのディスプレイ313を使用して、IMDからの内部パラメータや外部健康関連データ供給源に関する外部パラメータなどのトレンド解析したパラメータを表示する。本開示を通して説明するが、他の情報も表示することができる。さらに、ユーザはユーザ入力を通して追加の外部健康関連情報を入力することもできる。様々な実施形態で、WMDはPDA、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話などの携帯型デバイスを含む。様々な実施形態で、WMDはベッドサイド・モニタ、デスクトップ・コンピュータ、IMDプログラマなど他の外部デバイスを含む。
【0047】
図4は、本発明の主題の様々な実施形態によるネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムを示す。様々な実施形態によれば、通信リンクは有線リンク、無線リンク、又は有線リンクと無線リンクの両方を含む。様々な実施形態は図4に示すすべてのコンポーネントを含み、様々な実施形態は図4に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、様々な実施形態は図4に示すコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0048】
図示されたシステム400は、少なくとも1つのIMD402、少なくとも1つの外部健康データ供給源403、ディスプレイ413を備えた少なくとも1つのWMD405、その他のデバイス(本書ではネットワーク・デバイスともいう)が通信することの可能な少なくとも1つのネットワーク・インフラストラクチャを含む。図示されたシステムは、WMD405と通信するユーザ入力409を含む。様々な実施形態で、WMDはPDA、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話などの携帯型デバイスを含む。様々な実施形態で、健康状態監視モニタはベッドサイド・モニタ、デスクトップ・コンピュータ、IMDプログラマなど他の外部デバイスを含む。ネットワーク通信リンクの例には、それだけには限らないが、1つ又は複数の、インターネットを介して携帯型デバイスに接続された携帯電話、構内電話交換機(PABX、又はPBXともいう)、イントラネット・ネットワーク、イーサネット(登録商標)接続、又は他の遠隔通信手段などがある。
【0049】
図示されたシステムは、IMD402と外部健康関連データ供給源403の間でネットワーク417を介する通信リンク、外部健康関連データ供給源403とWMD405の間でネットワーク417を介する通信リンク、IMDとWMDの間でネットワーク417を介する通信リンクを含む。図示されたシステムは、ネットワーク・インターフェース又はアダプタ418を含む。ネットワーク・アダプタ418は通信リンク419を介してIMD402と無線通信し、通信リンク420を介してネットワークを通してネットワーク・デバイスと通信する。明示されていないが、他のネットワーク・デバイスはネットワーク・インターフェースを含む。
【0050】
様々な実施形態は、図3に示すようなダイレクト通信リンクや図4に示すようなネットワーク通信リンクを含む。WMDのディスプレイを使用して、IMDからの内部健康関連パラメータと外部健康関連データ供給源に関する外部健康関連パラメータなどのトレンド・パラメータを表示する。さらに、ユーザはユーザ入力を通して追加の外部健康関連情報を入力することができる。
【0051】
図5は、本発明の主題の様々な実施形態によるネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムを示す。様々な実施形態は図5に示すすべてのコンポーネントを含み、様々な実施形態は図5に示すすべてのコンポーネントより少ないコンポーネントを含み、様々な実施形態は図5に示すコンポーネント以外のコンポーネントを含む。
【0052】
図示されたシステム500は、少なくとも1つのIMD502、少なくとも1つの外部健康データ供給源503、ディスプレイ513を備えた少なくとも1つのWMD505、その他のデバイス(本書ではネットワーク・デバイスともいう)が通信することの可能な少なくとも1つのネットワーク・インフラストラクチャを含む。図示された システム500はまた、IMD502と外部健康関連データ供給源503の間、及びWMD505とIMD502の間のダイレクト通信リンク521も含む。様々な実施形態では、いくつかのコンポーネント間にいくつかダイレクト通信接続を含み、いくつかのコンポーネント間にいくつかのネットワーク通信接続を含むことは、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0053】
図示された外部健康データ供給源503は、体温モニタ又は血圧モニタなど少なくとも1つの外部感知デバイス522、少なくとも1つの患者の既往症データベース523、少なくとも1つのウェブサーバ524、その他の外部供給源525を含む。本発明の主題の様々な実施形態は、1つ又は複数の図示された外部健康データ供給源を含む。図示されたWMDは、ディスプレイを備えたプログラマ509、ディスプレイを備えた(PDA又はラップトップ・コンピュータなどの)携帯型デバイス508、又はディスプレイを備えた他のWMD526を含む。本発明の主題の様々な実施形態は、1つ又は複数の図示されたWMDを含む。
【0054】
図6は、IMD602、及びPDAなどの携帯型デバイス608を含む高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。図示された携帯型デバイス608は、表示スクリーン627とユーザ操作可能な複数のボタン628とを含み、さらにIMD602と通信するように設計された拡張デバイス630を受け、それに接続される拡張ポート629を含む。様々な実施形態で、特別に設計された携帯型デバイスが統合された通信サブシステムとともに利用される。スタイラス631はスクリーンを使用してデータを手動入力するために使用することができる。リンク606が双方向リンクとして示され、それによってIMD602からのデータが拡張デバイス630を通して携帯型デバイス608に無線で遠隔計測される。さらに、携帯型デバイス608からのデータ又はプログラミングは、拡張デバイス630からIMD602へ無線で遠隔計測される。
【0055】
様々な実施形態によれば、(図示されたPDAなどの)携帯型デバイスはユーザ入力の形で様々なときに応答を要求するプロンプトを生成する。ユーザは様々な任意の手段を使用してデータを入力することができる。例えば、スタイラス、ボタン、又は外部キーボードを使用して応答を入力することができる。一実施形態では、携帯型デバイスがユーザから受け取る音声コマンドに応答する。プロンプトはスクリーンを使用して視覚的に表示することができ、又は内部音声発生装置を使用して可聴的に発生させることもできる。ユーザから受け取る手動入力データ、ならびに他の入力から受け取るデータは、携帯型デバイスを使用して保存される。携帯型デバイスに保存されたデータを処理して療法に適応させることが可能である。
【0056】
データ入力の他にも、携帯型デバイス608によってユーザはIMD602の操作を限定的に制御することが様々な実施形態で可能になる。様々な実施形態で、IMDの動作を変更する権限について合理的な制限が設定され、臨床家によって実行される。
【0057】
図7は、PDAなどの携帯型デバイス708とIMD702を含み、さらにIMDのためのプログラマなどPDAにネットワーク接続された別のWMD732を含む高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。図示された携帯型デバイスは、無線通信アンテナ733を含む。様々な実施形態で、携帯型デバイス708はリンク734を使用したインターネット・ネットワークに適合されている。様々な実施形態で、リンク734は無線周波数通信リンクを含む。プログラマはリンク735を経由してインターネットにアクセスする。様々な実施形態で、リンク735はダイアルアップ・モデム接続、ケーブル・モデム接続、DSL接続、ISDNライン、又はインターネット接続を可能にする他のチャネルを含む。
【0058】
ユーザは、携帯型デバイス708を使用してIMD702と、ユーザ自身に関するコンテキスト情報を編集することができる。様々な実施形態で、プログラマ732を使用する臨床家は、リンク735、インターネット、リンク734を使用して、携帯型デバイス708に保存されたデータに遠隔的にアクセスすることができる。このようにして、プログラマ732は無線でデータを受け取り、データを処理し、データを送信し、IMD702の今後のオペレーションを変更するようにコード化することができる。
【0059】
図8は、PDA808などの携帯型デバイスとIMD802を含み、さらに、IMDのためのプログラマなどPDAにダイレクト接続された別のWMD832を含む高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。PDAは無線リンク836によってIMDに接続され、さらに(通信ケーブルとして図示された)リンク837によってプログラマに接続される。
【0060】
プログラマ832を操作する臨床家は、リンク837を使用してPDA808とデータ又はコードを交換することが可能である。コネクタはPDAのデータへのアクセスを可能にするマルチ・コンダクタ・コネクタである。リンクは、PDAとローカル・エリア・ネットワーク又は他の通信ネットワークを接続することもできることを理解されたい。例えば、PDAは公衆電話網(PSTN)リンクに接続することもでき、それによりプログラマはPSTNに接続されたモデムを使用して携帯型通信機とデータを交換することができる。
【0061】
図9は、本発明の主題の様々な実施形態によるIMDのブロック図である。図示されたIMD902は、プロセッサ938、メモリ939、アップデート・モジュール940、送受信器941を含む。動作時には、プロセッサがIMDの動作を支配し、メモリに保存されたプログラミングを実行する。実行可能なプログラムに加えて、メモリは患者とIMDに関するデータ・ストレージを含む。アップデート・モジュールは、プロセッサ、メモリ、送受信器とともに動作してプロセッサによる新しい実行命令を受け取り、インストールし、かつ実行する。
【0062】
図10は、本発明の主題の様々な実施形態による、携帯型デバイス、プログラマなどWMDのブロック図である。図示されたWMD1005は、長期データ・ストレージ1042、入力/出力1043、制御装置1044、IMD送受信器1045、通信インターフェース1046、ディスプレイ1047を含む。長期データ・ストレージは、IMDのメモリのデータ・ストレージ容量を増強する。様々な実施形態で、このストレージはメモリのストレージよりも容量がより大きく、物理的なサイズがより大きく、価格がより廉価で、医療グレードの埋込み型のメモリよりもより堅固である。
【0063】
入力/出力、IMD送受信器、通信インターフェースは、制御装置とともに、IMDからのデータと、WMDやデータベースなど他の供給源からのデータを受け取り、送ることを可能にする。IMD送受信器は、IMDと携帯型デバイスの間に無線通信リンクを有する。ディスプレイは、特に本発明の主題によって収集されトレンド解析されたパラメータを表示するために使用される。
【0064】
図11は、上記の実施形態を実施することのできる適切なコンピュータ環境の簡略で一般的な説明である。図示されたコンピュータ環境、又はその一部をWMD内に構成することができる。さらに、図示されたコンピュータ環境の一部(システム・メモリやプロセッサなど)はIMD内に構成することができる。
【0065】
本発明の主題の実施形態は、コンピュータ・デバイスで実行される命令を有する、コンピュータ実行可能なプログラム・モジュールの一般的な関係において説明することができる。モジュールという用語は、本開示を読み理解すれば当業者には明らかなように、本開示で述べるタスクを実行するためのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、それらの様々な組合せを含む。プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。本発明がマルチメディア機能を有するハンドヘルド・デバイス、マルチ・プロセッサ・システム、マイクロプロセッサ・ベースでプログラム可能な消費者電子機器、ネットワークPC、ミニ・コンピュータ、メインフレーム・コンピュータなどを含む、他のコンピュータ・システム構成でも実行できることは、当業者には明らかであろう。本発明は、通信ネットワークを介してリンクされた遠隔処理デバイスによってタスクが実行される、分散コンピュータ環境でも実行することができる。分散コンピュータ環境では、プログラム・モジュールをローカル及び遠隔メモリ・ストレージ・デバイスのどちらにも配置することができる。
【0066】
図11は、汎用コンピュータ・デバイスの形態でのWMDの様々な実施形態を示す。他のWMD及びIMDをいくつかの図示されたコンポーネント又は他のコンポーネントを使用して本発明の主題を実行する方法は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0067】
図示されたコンピュータ・デバイス1148は、処理ユニット1149、システム・メモリ1150を含み、さらにシステム・メモリ又は他のシステム・コンポーネントを処理ユニットに接続するシステム・バス1151を含む。システム・バスは、メモリ・バス又はメモリ制御装置、周辺バス、ローカル・バスなどの数形式のうち任意のものとすることができ、様々なバス構成のうち任意のものを使用することができる。システム・メモリは、読出し専用メモリ(ROM)とランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。ROMに格納された基本入出力システム(BIOS)は、パーソナル・コンピュータのコンポーネントの間で情報を転送する基本ルーチンを含む。BIOSはシステムのスタートアップ・ルーチンも含む。コンピュータ・デバイスの様々な実施形態は、さらにハードディスクからの読出し及びハードディスクへの書込みのためのハードディスク・ドライブ(図示せず)、取外し可能磁気ディスクからの読出し及び取外し可能磁気ディスクへの書込みのための磁気ディスク・ドライブ、CD−ROMや他の光学媒体などの取外し可能光学ディスクからの読出し及び取外し可能光学ディスクへの書込みのための光学ディスク・ドライブを含む。ハードディスク・ドライブ、磁気ディスク・ドライブ、光学ディスク・ドライブはそれぞれ、ハードディスク・ドライブ・インターフェース、磁気ディスク・ドライブ・インターフェース、光学ディスク・ドライブ・インターフェースによってシステム・バスに接続される。これらのドライブやそれに付随するコンピュータ読出し可能媒体は、コンピュータ読出し可能命令、データ構成、プログラム・モジュール、コンピュータ・デバイスの他のデータの不揮発性ストレージとなっている。他のタイプのコンピュータ読出し可能記憶媒体でもコンピュータによってアクセス可能なデータを保存できることは、当業者には理解されるであろう。
【0068】
プログラム・モジュールは、ハードディスク、磁気ディスク、光学ディスク、ROM、RAM上に保存することができる。プログラム・モジュールは、オペレーティング・システム、1つ又は複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、プログラム・データを含む。ユーザはキーボードやポインティング・デバイスなどの入力デバイスを通して、パーソナル・コンピュータにコマンドと情報を入力することができる。これら及び他の入力デバイスは、多くの場合システム・バスに接続されるシリアルポート・インターフェースを介して処理ユニットに接続されるが、パラレルポートやユニバーサル・シリアル・バス(USB)など、図11には示されていない他のインターフェースを介して接続することもできる。モニタ又は他の表示デバイスもまた、ビデオ・アダプタなどのインターフェースを経由してシステムに接続される。モニタに加えてパーソナル・コンピュータは、一般に、スピーカやプリンタなど、他の周辺出力デバイス(図示せず)を含む。一実施形態では、1つ又は複数のスピーカ又は他の音声出力変換機は、システム・バスに接続された音声アダプタによって駆動される。
【0069】
様々な実施形態で、コンピュータ・デバイスは、遠隔コンピュータなど1つ又は複数の遠隔デバイスへの論理接続を使用してネットワーク接続された環境で動作する。遠隔コンピュータの例には、パーソナル・コンピュータ(PC)、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピア・デバイス、又は他の共有ネットワーク・ノードがある。様々な実施形態で、遠隔コンピュータは、コンピュータ・デバイスに接続された上記の多く又はすべてのコンポーネントを含むが、開示を簡単にするために図11にはストレージ・デバイスのみが図示されている。図11に示された論理接続は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)やワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む。このようなネットワーク環境は、オフィス、企業内コンピュータ・ネットワーク、イントラネット、インターネットに存在する。コンピュータ・デバイスは、様々な実施形態でネットワーク・インターフェース又はアダプタを通してローカル・ネットワークに接続し、モデム又はネットワーク上の通信を設定する他の手段を通してWAN/インターネット・ネットワークに接続している。
【0070】
本発明の主題の様々な実施形態は図12〜27に図示されており、以下において説明される。様々な実施形態を組み合わせ、又は修正して他の実施形態を形成することができるので、これらの実施形態は互いに排他的である必要はないことは、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。図1〜11の1つ又は複数に関して示され説明された様々な要素を、図12〜27の1つ又は複数に関して示され説明された様々な要素と組み合わせることが可能であることもまた、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0071】
健康関連パラメータの収集、トレンド解析、表示
図12〜16は、健康関連パラメータの収集、トレンド解析、表示に関して本発明の主題の様々な実施形態を示す。様々な実施形態で、IMDは患者の健康状態に関する様々なパラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示する。
【0072】
図12は、本発明の主題の様々な実施形態による複数の健康関連パラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示するデバイスのブロック図である。デバイス1252は利用可能な供給源から利用可能なパラメータを収集する。様々な実施形態で、デバイス1252は携帯型デバイス、プログラマなどのWMDを含む。様々な実施形態で、デバイス1252はIMDを含む。例えば、利用可能な可能性のある供給源には、IMDパラメータ・コレクション1253(内部生理測定値、適応療法、デバイス機能などの内部健康関連パラメータ)、外部パラメータ・コレクション1254(外部生理測定値及び環境測定値、データベースなどの外部パラメータ)、ユーザ入力パラメータ・コレクション1255(任意データ)がある。ユーザ入力は外部健康関連パラメータとみなすことができる。ただし、図12に関する説明の目的で、外部パラメータ・コレクションとユーザ入力パラメータ・コレクションは別々のものとみなされている。
【0073】
様々な実施形態で、IMDパラメータ・コレクション1253は、少なくとも1つの身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、精神/感情パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、投薬コンプライアンス・タイプを含む。様々な実施形態で、IMDは、あるパラメータ・タイプを収集するために、外部デバイス又はセンサから情報を収集する。さらにIMDは、コンプライアンスに相関して測定可能なパラメータを監視することによって、投薬コンプライアンスを実施することが可能である。例えば、血圧を監視して患者の高血圧投薬療法が順守されていることを確認する。IMDはまた、埋込み型圧力センサを使用しての気圧、皮膚の表面付近の埋込み型温度センサを使用しての相対温度変化など、環境データを収集することも可能である。
【0074】
精神という用語についての一定義は、心について又は心に関するものである。感情という用語についての一定義は、感情に関するもの又は感情(特定の対象に向けられる強い感情、刺激された精神状態、又は強い衝動状態や不安状態であって、自律神経系の症状を伴い、行動的及び心理的変化の両方で証明されるもの)によって示されるものである。生理という用語についての一定義は、病理の反対で正常状態である。病理という用語についての一定義は、疾病状態である。他の定義もこれらの用語に一致するように使用することができる。
【0075】
様々な実施形態で、外部パラメータ・コレクション1254は、1つ又は複数の精神/感情パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプを含む。様々な実施形態で、外部パラメータ・コレクション1254は、身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、及び/又は投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプを含む。外部パラメータ・コレクションは、本発明の主題の実施形態による上記のパラメータ・タイプのいずれか1つ又はどのような組合せも含むことができる。
【0076】
様々な実施形態で、ユーザ入力パラメータ・コレクション1255は、1つ又は複数の精神/感情パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプを含む。様々な実施形態で、ユーザ入力パラメータ・コレクション1255は、身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、及び/又は投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプを含む。ユーザ入力パラメータ・コレクションは、本発明の主題の実施形態による上記のパラメータ・タイプのいずれか1つ又はどのような組合せも含むことができる。
【0077】
身体的パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、活動度、姿勢、睡眠に関するパラメータが挙げられる。精神/感情パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、ストレス、興奮、怒り、不安(ため息によって検出できるものなど)、憂鬱に関するパラメータが挙げられる。生理/病理パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、血圧、呼吸数、呼吸パターン、医療検査結果に関するパラメータが挙げられる。環境パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度に関するパラメータが挙げられる。食餌パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、ナトリウム摂取、流体摂取、脂質摂取に関するパラメータが挙げられる。症状パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、疼痛、呼吸困難、疲労に関するパラメータが挙げられる。様々な実施形態で症状は、例えば、頻度、重症度、及び/又は回数に基づいて患者が識別する状態とみなすことができる。投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、薬物の種類、投薬量、時間などの薬物管理に関するパラメータが挙げられる。薬物の種類には、インシュリン、ベータ遮断薬、利尿薬などがある。
【0078】
健康関連パラメータは様々な供給源から収集される。様々な実施形態で、多数のパラメータがIMDから、外部パラメータ・コレクションなどの外部供給源(プログラマ、ウェブサーバ、患者データベース、外部センサなど)、ユーザ入力パラメータ・コレクション(質問に対する回答など)から収集される。パラメータ・トレンドは少なくとも1つのWMDの単一のディスプレイ部に表示される。
【0079】
様々な実施形態で、利用可能なパラメータはモジュール1256で収集される。収集されたパラメータは、ソフトウェアで実行される手順に従って処理される。様々な実施形態で、ソフトウェアは潜在的な健康状態に基づいて有用であるとみなされる健康関連パラメータを自動的に収集する。様々な実施形態で、ソフトウェア命令は、プロセッサで動作するとき、潜在的な健康状態を自動的に判断する手順を設定し、それによって以前に収集されたパラメータから追加のパラメータが収集される。したがって、本発明の主題は最初の診断を確認及び/又は却下する追加のパラメータを、自動的かつインテリジェントに収集することが可能である。
【0080】
様々な実施形態で、モジュール1257は、プロセッサで動作するとき、収集したパラメータを自動的にトレンド解析する手順を設定するソフトウェア命令を含む。トレンド解析手順は、時間又は他の測定されたパラメータの関数としてパラメータを分析する。様々な実施形態で、モジュール1258は、ユーザが単一のディスプレイ部に表示するパラメータ・トレンドを選択できるようにする。モジュール1259は、単一のディスプレイ部にリプレゼンテーションを表示するために使用される。デバイス1252がWMDを含む様々な実施形態において、モジュール1259はWMDのディスプレイにリプレゼンテーションを表示する。デバイス1259がIMDを含む様々な実施形態において、モジュール1259は表示デバイスが受け取るための信号を送り、表示デバイス上にリプレゼンテーションが表示される。
【0081】
様々な実施形態で、収集されたデータやトレンドは分析され、IMDのアップデート・プログラムを選択し、又はアップデート・オペレーション・パラメータを指定する。アップデート・プログラム又はオペレーション・パラメータを転送しIMDで実行することが可能である。
【0082】
図13は、全体で本発明の主題の様々な実施形態によるディスプレイに利用可能なパラメータ・トレンドを示す、健康状態トレンド解析ディスプレイのブロック図である。ディスプレイ1360の様々な実施形態において、身体パラメータ・タイプ1361、生理/病理パラメータ・タイプ1362、精神/感情パラメータ・タイプ1363、環境パラメータ・タイプ1364、食餌パラメータ・タイプ1365、症状パラメータ・タイプ1366、投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプ1367のうち少なくとも1つ(及び身体パラメータ・タイプ、生理/病理パラメータ・タイプ、精神/感情パラメータ・タイプ、環境パラメータ・タイプ、食餌パラメータ・タイプ、症状パラメータ・タイプ、投薬コンプライアンス・パラメータ・タイプの様々な組合せ)に関連するトレンドを、単一の健康状態トレンド解析ディスプレイ部1360に表示するために利用可能である。
【0083】
様々な実施形態で、身体パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、活動度、姿勢、睡眠に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、精神/感情パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、ストレス、不安(ため息によって検出できるものなど)、興奮、怒り、憂鬱に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、生理/病理パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、血圧、呼吸数、呼吸パターン、医療検査結果に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、環境パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度に関するパラメータを含む。様々な実施形態で、食餌パラメータ・タイプに関連して表示可能なパラメータは、それだけには限らないが、ナトリウム摂取、流体摂取、脂質摂取に関するパラメータを含む。
【0084】
図14は、本発明の主題の様々な実施形態によるパラメータ・トレンドを選択し表示するための配置を示す健康状態トレンド解析ディスプレイのブロック図である。図示された実施形態では、WMDのスクリーン・ディスプレイ1460は、患者の健康トレンド部1468A、デバイスのトレンド部1468C、トレンド・ディスプレイ部1468Bを含む。様々な実施形態で、スクリーン・ディスプレイは時間命令部1469、事象識別子1470を含む。事象識別子は所定事象を表示するために使用される。様々な実施形態で、重大事象は、それ自体で臨床的に重要な事象、臨床的に重大な変化を引き起こす可能性のある事象、及び/又は臨床的に重大な変化を説明する事象を含む。図示されたスクリーン・ディスプレイは、様々なパラメータ・トレンドと様々な所定事象の相関を促進する。様々なパラメータ・トレンドの相関は様々な健康状態を診断するのに有用である。
【0085】
様々な実施形態で、患者の健康トレンド部とデバイスのトレンド部からの様々なトレンド・パラメータをトレンド・ディスプレイ部に表示することが可能である。様々な実施形態で、ユーザは表示されたパラメータを選択することが可能であり、かつ/又はスケール、配置及び/又は他の表示特性を修正することが可能である。
【0086】
図示された患者の健康トレンド部1468Aは、身体パラメータ・タイプ1461、生理/病理パラメータ・タイプ1462、精神/感情パラメータ・タイプ1463、環境パラメータ・タイプ1464、食餌パラメータ・タイプ1465、症状パラメータ・タイプ1466、投薬状態パラメータ・タイプ1467を含む。様々な実施形態で、パラメータ・タイプを選択するとそのパラメータ・タイプに関連する特定のパラメータを選択する第2のウィンドウが表示される。例えば、身体パラメータ・タイプ・ボタンを選択すると、活動度、姿勢、睡眠などの身体的パラメータを表示することが可能になる。他の実施形態では、ユーザが表示するパラメータを選択する別の方法が示される。
【0087】
図示されたデバイスのトレンド部1468Cは、感知されたパラメータに影響することのできるデバイスに関連するパラメータを含む、又は感知されたパラメータにコンテキストを与える。パルス発生器IMDを含む本発明の主題の様々な実施形態で、デバイスのトレンド部は、バッテリ・インピーダンス1471、リード・インピーダンス1472、及びパーセント・ペーシング1473を含む。バッテリ・インピーダンス、リード・インピーダンス、パーセント・ペーシングなど、デバイスのトレンドの重要性は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。デバイスのトレンドを患者の健康トレンドと相関させることの望ましさも、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0088】
トレンド1、トレンド2・・・トレンドnと示される多数のパラメータ・トレンドは、トレンド・ディスプレイ部1468Bに表示される。トレンドは時間の関数として表され、1469に示される。様々な実施形態で、1470で表される事象識別子もまた、トレンド・ディスプレイ部に表示される。事象識別子は様々なときに起こる所定事象を表示し、表示されたパラメータ・トレンドの変化の原因を判断する助けとなる。
【0089】
図15は、健康状態トレンド解析ディスプレイの一例である。図示された実施形態では、健康状態監視デバイスのスクリーン・ディスプレイは、患者の健康トレンド部1566、デバイスのトレンド部1568、トレンド・ディスプレイ部1567を含む。
【0090】
図示された実施形態では、平均安静時心拍数トレンド、活動度トレンド、平均RR間隔の標準偏差(SDANN)インターバル・トレンド、心房細動(AF)パーセント・トレンド、固有PRインターバル・トレンド(P波(心房脱分極)の開始からQRS複合波(心室脱分極)の開始までの時間の長さ)、自律バランス・トレンド、平均安静時呼吸トレンドなど、多数の患者の健康パラメータ・トレンドが患者の健康トレンド部でアクセス可能である。
【0091】
SDANNは、心拍の24時間記録に基づいた心拍変動(HRV)の特定の指数である。SDANNは(例えば5分間隔など)所与のインターバルで平均心拍数を測定し、心拍数の標準偏差を得ることによって計算される。好ましくは、SDANN指数は、すべてのインターバルで良好な記録が得られると仮定して、1日におけるすべてのインターバルを使用する。例えば、1日には5分間が288回ある。すべてのインターバルで良好な記録が得られた場合、SDANNはこれら288回の平均の標準偏差となる。しかし、1日24時間を通してすべての記録が良好であるとは限らないので、SDANNは記録のうち良好な部分から計算される。
【0092】
患者の健康状態との関係において、心拍数、心房細動パーセント、自律バランス、呼吸トレンドの値は、本開示を読み理解すれば、当業者には容易に明らかとなろう。固有PRインターバルは、心疾患患者に最適な心臓再同期療法を判断するのに有用である。
【0093】
図示された実施形態では、心室ペーシング・パーセント・トレンド、心房リード・インピーダンス・トレンド、右心室リード・トレンド、左心室リード・トレンド、心房固有振幅トレンド、右心室振幅トレンド、左心室振幅トレンドなど、多数のデバイス・トレンド1568が、デバイスのトレンド部でアクセス可能である。デバイス機能を評価する際のパラメータ値、それによりデバイスが適切な療法を行うことができることは、本開示を読み理解すれば、当業者には容易に明らかとなろう。
【0094】
様々なパラメータ・トレンドと様々な所定事象の間の相関を示すために、図15にラベルが示されている。例えば、事象識別子による表示に従ってIMDをプログラミングすると、安静時平均心拍数がより低くなり、活動度がより高くなる。Kadhiresan他に発行された「Method and Apparatus For Assessing Patient Well−Being」という名称の米国特許第6,021,351号には活動度の一例が述べられている。米国特許第6,021,351号は出願人の譲受人に譲渡されている。図はまた、心室頻脈(VT)ショック療法が心拍数又は活動度に重大に影響を与えていないが、安静時平均心拍数がより高く、活動度がより低くなることによって示唆されるように、心房細動(AF>15%)が患者の健康状態を著しく悪化させていることを示している。様々なパラメータ・トレンドと様々な所定事象の間の相関を示すために他のパラメータや所定事象を収集し表示できることは、本開示を読み理解れば、当業者には容易に明らかとなろう。
【0095】
図16は、患者の健康状態を判断するのを助けるため、及びそれに従ってデバイス及び/又は治療法を適切に調節するために診断コンテキストが提供される、本発明の主題の様々な形態によるブロック図である。患者診断1669と診断コンテキスト1670は、本開示を通して説明されるような様々なIMDと外部供給源を使用して収集することが可能である。多数の患者診断及び診断コンテキストは図15に示されており、本明細書では繰り返して説明しない。
【0096】
図示された実施形態では、患者診断1669を形成する際の入力として、診断コンテキスト1670を使用する。診断コンテキストと患者診断は調整アルゴリズム1671に入力を与え、それらを使用して診断や診断コンテキストに基づいた適切なデバイス療法が決定される。デバイス療法の調整された設定は、1672でデバイスによって実行される。1673では、様々なトレンド、報告、及び/又は、警告/アラームが患者診断に基づいて決定される。医師1674はこれらの様々なトレンド、報告、及び/又は、警告/アラームを、医療検査、臨床データ、医療記録など他のデータ1675とともに受け取る。利用可能な情報に基づいて、医師はデバイス療法1672及び/又は治療法1676を調節(又は調整)することができる。
【0097】
所定の健康関連事象の決定、識別、使用
図17〜19は、所定の健康関連事象の決定、識別、使用に関する本発明の主題の様々な実施形態を示す。様々な実施形態で、WMDやIMDなどのデバイスは所定の健康関連事象に基づいてアクションを決め、識別し、表示し、かつトリガする。様々な実施形態で、所定事象は臨床的に重要な重大事象を含む。重大事象は、それ自体で臨床的に重要な事象(心室細動など)、重大な変化を引き起こす事象(心室ペーシングの消滅など)、又は変化を説明する事象(不安の増加など)を含む。
【0098】
図17は、本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を決め、検出し、使用することによって患者の健康を管理するための方法を示す。1777では、所定事象が決められる。様々な実施形態で、所定事象とは、それ自体で臨床的に重要な事象、変化を引き起こす事象、及び/又は変化を説明する事象などの重大な健康関連事象である。所定事象の例には、デバイス及び/又は臨床家によって開始される(IMDなどの)デバイス療法の変更、デバイス及び/又は臨床家によって開始される薬物療法の変更、不整脈事象、トレンド・パラメータの変更、自発的に識別されたパラメータ相関がある。
【0099】
1778では、所定の健康関連事象が健康関連パラメータに基づいて検出される。様々な実施形態で、健康関連パラメータはIMDセンサ、外部センサ、患者データベース及び/又は手動入力データなどの外部データ供給源を通して収集される。1779では、検出された事象は時間ログに記録される。様々な実施形態で、事象の時間を記録するために、時間スタンプを事象と関連付ける。
【0100】
1780では、検出された事象に基づいてアクションがトリガされる。様々な実施形態で、トリガされるアクションは、デバイス療法の変更、アラーム、及び/又は所定事象を健康関連トレンド・パラメータとともに表示又は報告することを含む。様々な実施形態で、トリガされるアクションは、他のデバイスによって使用するために送信するための事象が検出されたデバイスで使用するための信号を開始することを含む。
【0101】
図18は、本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイスは、健康関連パラメータを収集するためのパラメータ収集モジュール1881を含む。これらの健康関連パラメータは、(感知又はデバイス問合せによる)IMDパラメータ、センサやデータベースなどの外部データ供給源からのパラメータを含むことができる。様々な実施形態は、本開示を通して説明される様々な健康関連パラメータを収集する。図示されたデバイス1852はさらに、パラメータ収集モジュールと通信する所定事象検出モジュールを含む。所定事象検出モジュール1882は、パラメータ収集モジュール1881と通信して、健康関連パラメータが少なくとも1つの所定事象に対応するかどうかを判断する。図示されたデバイスはさらに、所定事象検出モジュールと通信し、検出された所定事象に適切な少なくとも1つのアクションをトリガする、アクション・トリガ・モジュール1883を含む。
【0102】
図19は、本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康を監視するための健康状態監視デバイス(WMD)を示す。図示されたデバイス1952は、通信モジュール1984、パラメータ収集モジュール1981、入力モジュール1985、所定事象決定モジュール1986、タイマ・モジュール1987、所定事象検出モジュール1982を含む。動作時には、モジュールは下記の機能を実行する。
【0103】
通信モジュール1984は、少なくとも1つの健康関連パラメータを受け取る。パラメータ収集モジュール1981は通信モジュールと通信し、少なくとも1つの健康関連パラメータを収集する。入力モジュール1985は、所定事象を決めるためのデータなどの手動入力データ、及び/又は通信リンクを経由してパラメータ収集モジュール1981によって収集されるパラメータを受け取る。所定事象決定モジュール1986は、入力モジュール1985及び/又は1組の所定の健康関連事象を含むメモリ・ストレージ1988と通信し、患者の健康状態のための多数の所定事象を決める。所定事象検出モジュール1982は、パラメータ収集モジュール1981と所定事象決定モジュール1986と通信し、健康関連パラメータが少なくとも1つの所定事象に対応するかどうかを判断する。所定事象検出モジュール1982はさらに、タイマ・モジュール1987と通信し、少なくとも1つの所定事象に関連付ける。
【0104】
本発明の主題の様々な実施形態は、所定事象決定モジュールと通信するアクション・トリガ・モジュール1983を含む。アクション・トリガ・モジュール1983は、検出された所定事象に基づいて所望のアクションがトリガされるように適合される。様々な実施形態で、アクション・トリガは、検出された所定事象を少なくとも1つの健康関連パラメータのトレンドとともに表示するための信号を与えるように適合される。様々な実施形態で、デバイスは、所定事象及び少なくとも1つの健康関連パラメータのトレンドを表示するディスプレイを含む。様々な実施形態で、所定事象や少なくとも1つの健康関連パラメータのトレンドを表示するディスプレイを備えた別のデバイスに、信号が送られる。様々な実施形態で、アクション・トリガは、検出された所定事象に応答してアラームを送る信号を与えるように適合される。本発明の主題の様々な実施形態は、検出された所定事象に応答してデバイス療法を変更する信号を与える、アクション・トリガを含む。
【0105】
パラメータ収集モジュール1981によって収集される健康関連パラメータは、外部センサ、患者既往症データベース、(インターネットなどの)グローバル・コンピュータ・ネットワークを通してアクセス可能なデータベース、(患者及び/又は臨床家による手動入力などの)ユーザ入力などの外部データ源からのIMDパラメータ又は健康関連パラメータを含むことが可能である。
【0106】
複数の健康関連パラメータの報告
図20〜21は、複数の健康関連パラメータの報告に関する、本発明の主題の様々な実施形態を示す。本発明の主題の様々な実施形態は、トレンド解析したデータ、所定事象、臨床家への警告を転送するための多数の方法を提供する。様々な実施形態で、この種の情報をプログラマのスクリーン上に表示する、あるいは、例えば本開示内で説明されるような高度な患者管理システム内部のWMD及び/又はIMDで使用することが可能である。この情報は、本発明の主題の様々な実施形態でフィルタされ、最も関係性の高い又は臨床的に有用な情報のみが表示され、あるいは使用されるようになる。
【0107】
図20は、本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康状態に関する複数のパラメータを報告するための方法を示す。2088では、多数の健康関連トレンド・パラメータが収集される。様々な実施形態で、健康関連トレンド・パラメータは、本開示内で述べられた様々なパラメータのいずれかを含む。様々な実施形態で、健康関連トレンド・パラメータを収集することは、パラメータの収集、その収集したパラメータのトレンド解析を含む。2089では、多数の所定事象が収集される。様々な実施形態で、所定事象は、それ自体で臨床的に重要な事象、変化を引き起こす事象、又は変化を説明する事象を含む。様々な実施形態で、所定事象を収集することは、その事象が、本開示の他の部分で説明されたような重大な健康関連事象であるかどうかを判断することを含む。2090では、多数の警告が収集される。様々な実施形態で、警告を収集することは、警告を判断することを含む。本発明の主題の様々な実施形態における警告は、デバイスによって開始される警告、患者によって開始される警告、臨床家によって開始される警告を含む。さらに、本発明の主題の様々な実施形態における警告は、患者に対する警告及び臨床家に対する警告を含む。
【0108】
2091では、本発明の主題は少なくとも1つのパラメータ、事象及び/又は警告と通信する。様々な実施形態は、パラメータ、事象、及び/又は警告の適合性を優先させ、又は特徴付け、かつ情報の適合性に従って情報を適切に通信する。様々な実施形態で、パラメータ、事象、及び/又は警告は報告形式で通信される。本発明の主題の様々な実施形態は、本開示で説明された様々な通信技術を組み込んでパラメータ、事象、及び/又は警告を通信する。様々な実施形態で、通信は、パラメータ、事象及び/又は警告に関するアラーム信号を提供し、電子メールを送り、ファックスを送り、電話を発信し、無線通信を行いながら、パラメータ、事象及び/又は警告を表示する。
【0109】
図21は、本発明の主題の様々な実施形態による、健康関連パラメータの通信を優先させることが可能な、患者の健康状態を監視するための健康状態監視デバイス(WMD)を示す。図示されたデバイス2152は、通信モジュール2184、パラメータ収集モジュール2181、入力モジュール2185、所定事象決定モジュール2186、タイマ・モジュール2187、所定事象決定/収集モジュール2182、警告収集モジュール2192を含む。動作時には、モジュールは以下の機能を実行する。通信モジュール2184は少なくとも1つの健康関連パラメータを受け取る。パラメータ収集モジュール2181は通信モジュール2184と通信し、少なくとも1つの健康関連パラメータを収集する。入力モジュール2185は、所定事象を決めるためのデータなどの手動入力データ及び/又は通信リンクを通してパラメータ収集モジュール2181によって収集されるパラメータを受け取る。所定事象決定モジュール2186は入力モジュール2185と通信し、多数の患者の健康状態の所定事象を決める。所定事象検出/収集モジュール2182はパラメータ収集モジュール2181や所定事象決定モジュール2186と通信し、健康関連パラメータが少なくとも1つの所定事象と対応するかどうかを判断する。所定事象収集モジュール2182はさらに、タイマ・モジュール2187と通信し、少なくとも1つの所定事象と関連付ける。警告収集モジュール2192は、所定事象収集モジュール2182と警告定義モジュール2193と通信し、特に収集された所定事象からの警告を判断する。
【0110】
本発明の主題の様々な実施形態は、警告収集モジュール2192と通信する出力通信モジュール2194、所定事象収集モジュール2182、パラメータ収集モジュール2181を含む。様々な実施形態で、出力通信モジュール2194は、パラメータ、事象、及び/又は警告の適合性を特徴付ける、又は分類するための優先フィルタ2195と通信する。出力通信モジュール2194は、パラメータ、事象、及び/又は警告をその適合性に基づいて、様々な通信技術を使用して適切に通信するように適合される。
【0111】
患者の健康を管理するのを助けるために、パラメータ、事象、及び/又は警告をIMDを使用して収集し、IMDから収集されたパラメータ、事象、及び/又は警告を表す通信信号を送る方法は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。
【0112】
環境データ
図22は、環境データの報告に関する、本発明の主題の様々な実施形態を示す。本発明の主題の様々な実施形態は、環境データを自動的に収集し、疾患を診断し療法を決定するために担当医及び/又は患者に表示する。例えば、長期に病気を患っている患者は、空気の質や温度などの環境の変化に非常に敏感なことがある。(心不全などの)心血管系の疾患の二次性呼吸障害を患っている患者は、ある環境状態に対して敏感なことがある。例えば、場合によっては環境の変化のせいで急性の悪化が起こることがある。様々な実施形態で、(IMD及び/又はWMDなどの)デバイスは、環境データを自動的に収集し、そのような情報を患者の他の測定値と相関させて臨床家及び/又は患者に提示することができる。
【0113】
図22は、本発明の主題の様々な実施形態による、環境パラメータを埋込み型医療デバイス(IMD)パラメータと合成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。環境パラメータ・タイプの例には、それだけには限らないが、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度に関連するパラメータがある。図示されたデバイス2252は、IMDパラメータを受け取るための第1通信モジュール2296、(外部センサやデータベースなどの)環境パラメータ供給源からの環境パラメータを受け取るための第2通信モジュール2297を含む。デバイスはIMDパラメータと環境パラメータを受け取り、環境パラメータをIMDパラメータと相関させるモジュール2298を含む。
【0114】
本発明の主題の様々な実施形態は、相関モジュール2298と通信するアクション・トリガ・モジュール2283を含む。アクション・トリガ・モジュール2283は、IMDパラメータと環境パラメータに基づいて所望のアクションをトリガするように適合される。様々な実施形態で、アクション・トリガ・モジュール2283は、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関を表示する信号を提供するように適合される。
【0115】
様々な実施形態で、デバイス2252は、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関を表示するディスプレイを含む。様々な実施形態で、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関を表示するディスプレイを備えた別のデバイスに信号が送られる。様々な実施形態で、アクション・トリガは、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関に応答してアラームを送る信号を提供するように適合される。本発明の主題の様々な実施形態は、IMDパラメータと環境パラメータの間の相関に応答してデバイス療法を変更する信号を提供するためのアクション・トリガ・モジュール2283を含む。
【0116】
様々な実施形態で、デバイス2252はさらに、IMDポジション・パラメータを受け取るための第3通信モジュール2299を含む。したがって、例えば第2通信モジュールが領域環境パラメータのデータベースからの環境パラメータにアクセスする実施形態では、本発明の主題は環境パラメータを検索する適切な領域を判断することが可能である。さらに、様々な実施形態でIMDポジション・パラメータは高度を示すパラメータを含む。様々な実施形態によれば、IMDポジション・パラメータは細胞技術を使用して細胞領域、GPS技術、手動データ入力を判断するために生成される。
【0117】
本発明の主題の様々な実施形態は、高度な患者管理システムに関連する。様々な実施形態で、システムは高度な患者管理において、患者の健康状態を示す少なくとも1つのIMDパラメータを収集する少なくとも1つの埋込み型医療デバイス(IMD)、少なくとも1つの外部供給源から少なくとも1つの環境パラメータを収集する手段、少なくとも1つの環境パラメータをファクタに分ける手段を含む。様々な実施形態で、少なくとも1つの環境パラメータに基づいてIMDを調節することによって、環境パラメータがファクタに分けられる。様々な実施形態で、環境パラメータがIMDパラメータの表示を調節することによってファクタに分けられる。様々な実施形態で、IMDによる療法(電気的療法、薬物療法など)を調節することによって環境パラメータがファクタに分けられる。多数の環境パラメータ・タイプが様々な実施形態で収集される。これらの環境タイプの例は、高度、温度、空気の質、花粉数、湿度、気圧などが挙げられる。様々な実施形態で、IMDパラメータ及び/又は環境パラメータは、本開示で説明された通り、トレンド解析され、かつ/又は相関される。
【0118】
健康関連データの相関において識別子、表示し、補助する
図23は、データの相関における識別子、表示し、補助することに関する本発明の主題の様々な実施形態を示す。相関の一定義によれば、現象、物事、あるいは偶然のみによって予想されない方法で互いに変化し、関連付けられ、又は発生する傾向にある数学的又は統計学的変数の間に存在する関係である。データを相関させることはデータ間の相反関係、相互関係、及び/又は因果関係を示すことを含む。
【0119】
本発明の主題の様々な実施形態は、トレンド解析したデータ、所定事象、及びシステムによって実行される他のアクション(臨床家への送信された警告など)を相関させる、又はそれらの相関を助ける方法を提供する。本発明の主題の様々な実施形態は、相関を自動的に識別し、識別された相関を表示する。例えば、様々な実施形態は人間が介在することなく相関を判断する。様々な実施形態で、本発明の主題は、適切な方法でデータを表示することによって臨床家が情報を相関させるのを助ける。データ項目を相関させることによって、患者の治療において使用するのに適切な因果関係を確定することができる。
【0120】
図23は、本発明の主題の様々な実施形態による、トレンド解析したパラメータ、所定事象、警告を相関させることが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイス2352は、健康関連パラメータを受け取る第1データ入力2301、患者の健康と関連する所定事象を受け取る第2データ入力2302、患者の健康と関連する警告を受け取る第3データ入力2303を含む。本発明の主題の様々な実施形態によれば、健康関連パラメータ、所定事象、警告は、本開示を通して説明される健康関連パラメータ、所定事象、警告のいずれかを含む。
【0121】
デバイス2352は、第1データ入力2301、第2データ入力2302、第3データ入力2303と通信する相関モジュール2304を含む。様々な実施形態で様々な相関アルゴリズム2305を使用する相関モジュール2304は、1つ又は複数のトレンド解析された健康関連パラメータ、1つ又は複数の健康関連の所定事象、1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つを相関させるように適合される。様々な実施形態で、相関モジュール2304はアクションをトリガするように適合される。様々な実施形態で、アクションは相関に基づいて自動的にトリガされる。様々な実施形態で、相関モジュールは相関に基づいてIMD療法の変更を自動的にトリガする。様々な実施形態で、相関モジュールは相関を自動的に表示する。相関をハイライトするために、例えばカーソル又は他の命令器を使用する。
【0122】
2つ以上のデータ供給源間の相関を計算する様々な既知の手法を組み込む方法は、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。例えば、2つのデータ供給源間の相関を得る場合、計算できる相関の種類の一例としてPearsonの積率相関がある。3つ以上のデータ供給源の場合は多変数の相関法を利用できる。
【0123】
本発明の主題の様々な実施形態によれば、どのデータ供給源を相関させるかという選択は、供給源同士の間での生理学的な結合の知識に基づいている。様々な実施形態によれば、相関させる設定を行うデータの選択、及び相関を計算する時間の長さを監視の開始時に決定し、各患者について同じとする、又は患者の状態に関する医師の知識に基づいて個々の患者に適合させる。様々な実施形態で、互いに相関させるパラメータの決定は、行われているIMD又はWMDによる患者の生理機能の監視に基づいて動的に選択することができる。
【0124】
パラメータ指数の合成
図24〜26は合成パラメータ指数を決め、識別し、利用することに関する本発明の主題の様々な実施形態を示す。合成パラメータとは2つ以上のパラメータ入力を組み合わせて生成するパラメータである。例えば活動状態合成パラメータは、心拍数を活動レベルで割ることによって生成される。活動状態合成パラメータが低いときは患者が良い状態であることを示している。本発明の主題の様々な実施形態は、本開示を通して説明したように様々な方法で、トレンド・パラメータとして機能する合成パラメータを提供する。合成パラメータは、表示、相関、所定事象の決定、警告の決定など、生パラメータを使用するどのような方法でも、使用することが可能である。
【0125】
図24は、本発明の主題の様々な実施形態によって患者の健康を管理する際に使用するための合成パラメータを生成する方法を示す。方法は、合成パラメータ2408上で操作して生成される、第1パラメータ2406及び第2パラメータ2407を示す。2409で示すオペレーションはどのような数の数学的及び/又は論理的オペレーションとすることもできることは、本開示を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。例えば、合成パラメータ2408は、第1パラメータ2406に第2パラメータ2407を掛けることによって生成することができ、又は第2パラメータ2407を第1パラメータ2406で割ることによってすることができる。より複雑な数学的及び/又は論理的オペレーションを使用して合成指数を生成することができる。
【0126】
図25は、本発明の主題の様々な実施形態によって患者の健康を管理する際に使用するための合成パラメータを生成する方法を示す。方法は、1つ又は複数の合成パラメータ2508を生成するために結合させることが可能な、多数のパラメータ(1、2、P)及び多数の合成パラメータ(1、2、C)を示す。したがって、本発明の主題ではどのような数の健康関連パラメータからも、どのような数のあらかじめ定めた合成パラメータからも、あるいは1つ又は複数のパラメータと1つ又は複数の合成パラメータのどのような組合せからも、合成パラメータを生成することが可能である。
【0127】
様々な実施形態で、パラメータはIMDで測定されたパラメータ、及び/又はIMDに問い合わせたパラメータを含む。IMDに問い合わせたパラメータは、例えばバッテリやリード・インピーダンスなどのデバイス状態に関するパラメータである。様々な実施形態で、パラメータは、患者、臨床家、又は他の人間によって提供されるユーザ入力パラメータを含む。
【0128】
本発明の主題の様々な実施形態は、身体システムの健康を示す合成パラメータを生成する、身体システムに関する2つ以上の健康関連パラメータを組み合わせる。例えば、呼吸数、1回呼吸量、最大酸素消費(VO2)、周期性呼吸パラメータは呼吸器系に関連している。これらのパラメータを使用して、呼吸器系に関する健康状態を示す単一の合成パラメータ指数を生成することができる。他の例では、平均心拍数と活動度パラメータを使用して身体的な健康状態を示す、合成パラメータ指数を生成することができる。他の例では、心拍出量、血管圧を使用して血管抵抗を測定する。別の例では、呼吸数と心拍数を測定して呼吸性洞性不整脈を測定する。
【0129】
様々な実施形態で、合成指数は、トレンド健康関連パラメータ、所定事象、及び/又は警告とともに表示される。様々な実施形態で、所定の健康関連事象を決めるために合成パラメータが使用される。様々な実施形態で、臨床家警告を決めるために合成パラメータが使用される。様々な実施形態で、デバイス療法が修正するために合成パラメータが使用される。
【0130】
図26は、本発明の様々な実施形態による、合成パラメータを生成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイス2652は、2つ以上の健康関連パラメータを受け取るデータ入力2610、そのデータ入力2610と通信する合成生成モジュール2611を含む。動作時には、合成生成モジュール2611は健康関連パラメータを受け取り、健康関連パラメータを使用して合成パラメータを生成する。合成生成モジュール2611は、図24の2409で示したように、どのような数の数学的及び/又は論理的オペレーションを実行することも可能である。様々な実施形態で、合成生成モジュール2611は、1つ又は複数の合成パラメータ(線2612で表す)と1つ又は複数の健康関連パラメータを組み合わせて他の合成パラメータを生成することが可能である。
【0131】
様々な実施形態で様々な合成パラメータが使用される。これらの多数の合成パラメータは以下のように識別される。識別された合成パラメータは利用可能な合成パラメータを限定的に列挙しようとするものではない。
【0132】
第1の例では、全身血管抵抗を示す合成パラメータ(SVR)は、収集された心拍出量パラメータ(C.O.)、平均動脈圧パラメータ(/PART)、平均右心房圧パラメータ(/PRA)を使用して生成される。様々な実施形態で、SVR合成パラメータは次のように算出される。
【0133】
【数1】
【0134】
第2の例では、肺血管抵抗を示す合成パラメータ(PVR)は、収集された心拍出量パラメータ(C.O.)、平均肺動脈圧パラメータ(/PPA)、さらに平均肺毛細管楔入圧パラメータ(/PCW)と平均左心房圧パラメータ(/PLA)のうち1つを使用して生成される。様々な実施形態で、PVR合成パラメータは次のように算出される。
【0135】
【数2】
【0136】
【数3】
【0137】
第3の例では、呼吸系洞性不整脈を示す合成パラメータ(RSA)は、収集された呼吸数パラメータ(PHR)、瞬間的な肺容量に関するパラメータ(/PLV)を使用して生成される。例えば、経胸腔系のパラメータがその収集に使用される。様々な実施形態で、RSA合成パラメータは次のように算出される。
RSA=f(PHR,PLV)
【0138】
第4の例では、呼吸困難の程度を示す合成パラメータ(D)は、収集された呼吸数パラメータ(PRR)、及び1回呼吸量パラメータ(/PTV)を使用して生成される。様々な実施形態で、呼吸困難合成パラメータは次のように算出される。
【0139】
【数4】
【0140】
監視されている患者の生理機能状態にコンテキストが一時的に影響することもある。患者コンテキスト(すなわち身体に関する概念)は、例えば姿勢、活動レベル、精神/感情状態などを含む。患者コンテキストの例とは、睡眠中である、横たわっている、走っている、運転中であるなどである。環境コンテキスト(すなわち外部因子)とは、例えば、周辺温度、音量などである。コンテキストの概念は図16に関して上述した。
【0141】
様々な実施形態で、コンテキストは生理測定値と相関する。様々な実施形態で、測定値は、繰返し可能なベースラインを提供するために、あるコンテキストのためにのみ測定される。例えば、好ましくはいくつかのパラメータは、患者が安静時又は既知の姿勢のときに測定される。このようにして繰返し可能な合成パラメータを生成することができる。これはトレンド又は標準値からの偏差を判断するのに有用である。さらに、様々な実施形態では、コンテキストの状況に適切な療法を提供するコンテキストを判断する。
【0142】
本発明の譲受人に譲渡された以下の特許出願は複数のパラメータの使用について言及している。1999年11月4日出願の第09/434,009号、現在は米国特許第6,275,727号の「Implantable Cardiac Rhythm Management Device For Assessing Status of CHF Patients」;2001年11月15日出願の第10/001,223号の「Method And Apparatus For Determining Changes In Heart Failure Status」;及び2002年8月6日出願の第10/213,268号「Cardiac Rhythm Management Systems and Method Predicting Congestive Heart Failure Status」。本発明の譲受人に譲渡された以下の特許出願はコンテキストについて言及している。2002年10月11日出願の第10/269,611号、「Method and Devices For Detection of Context When Addressing A Medical Condition of a Patient」。
【0143】
健康関連データのトリアージ
図27〜28は、高度な患者管理システムにおいて健康関連データをトリアージすることに関する本発明の主題の様々な実施形態である。本発明の主題の様々な実施形態は、所定事象の重症度を順位付けすることができる1つ又は複数のデバイス(IMD、WMD、プログラマなど)を示す。この順位付けを使用して、所定事象の処理を優先付け、適切な方法で応答する。例えば、システムの設計によって、心拍数のわずかな増加は低い優先度とし、患者の次のフォローアップ時に臨床家と関連させる。一方、(心疾患患者の急性代償不全と関連している可能性がある)体重の急激な増加はより高い優先度を割り当てられ、様々な通信手段によってただちに臨床家に通信される。
【0144】
図27は、本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康を管理する際に使用する所定事象をトリアージする方法を示す。2713で所定事象が収集される。2714では、収集された所定事象は重症度に応じて分類され、順位付けされ、選択され、又は選別される。2715では、所定事象の重症度に基づいてアクションがトリガされる。様々な実施形態に基づいて、アクションは、患者のフォローアップ外来時に所定事象を臨床家に表示する2716、患者のフォローアップ外来時に所定事象を臨床家に警告する2717、患者への警告を開始する2718、デバイス療法を変更する2719、高度な患者管理システムを使用して臨床家への(至急の緊急警告などの)警告を開始する2720、のうち1つ又は複数を含む。様々な実施形態で、上記の通り識別されたアクションは、重症度の高い順に分類された所定事象に対して実行される。アクション2716はアクション2717より低い重症度の事象に対して実行され、アクション2717はアクション2718より低い重症度の事象に対して実行され、アクション2718はアクション2719より低い重症度の事象に対して実行され、アクション2719はアクション2720より低い重症度の事象に対して実行される。所定事象の重症度に応じて他のアクションも実行することができる。
【0145】
様々な実施形態で、実行するのに利用可能なアクションは所定事象の様々な重症度と関連付けられている。この情報はコンピュータ読出し可能なメモリに保存され、デバイスは検出された所定事象に関連付けられたアクションを実行することが可能である。
【0146】
図28は、本発明の様々な実施形態による、多数の所定事象を重症度に応じて分類し、分類に基づいてシステムのアクションを実行することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMDやIMDなど)を示す。図示されたデバイス2852は、入力モジュール2821及びトリアージ・モジュール2822を含む。
【0147】
様々な実施形態で、入力モジュール2821は所定事象を収集する。様々な実施形態で、入力モジュール2821は、所定事象が発生したかどうかを判断する、所定事象判断モジュール2823を含む。様々な実施形態で、入力モジュール2821は、所定事象判断モジュール2823で使用されるIMDパラメータを収集する、第1通信モジュール2824を含む。様々な実施形態で、入力モジュール2821は所定事象判断モジュールで使用されるデータベース・パラメータを収集する、第2通信モジュール2825を含む。
【0148】
トリアージ・モジュール2822は所定事象を受け取り、重症度に応じて順位付けする、あるいは分類する。様々な実施形態で、デバイス2852はトリアージ・モジュール2822と通信するトリガ・モジュール2826を含む。トリアージ・モジュール2822は、所定事象の重症度に基づいてトリガ・モジュール2826によって所望のアクションを自動的に開始するように適合される。様々な実施形態で、開始されるアクションは事象の重症度に対して適切である。様々な実施形態で、所定事象がより重症であると分類されると、デバイスによって通信又は報告が開始される。例えば、通信はアラーム又は顕著に表示されるメッセージとすることができる。様々な実施形態で、通信又は報告は、所定事象がより軽症であると分類されると、次回の患者のフォローアップ・セッションの際に提供される。様々な実施形態で、デバイス2852は、多数の利用可能なシステム・アクションから選択された所望のシステム・アクションを自動的に実行する。アクションは、所定事象の重症度に基づいて選択される。
【0149】
以上、特定の実施形態を示し説明してきたが、同じ目的を達成するように計算されたどのような配置も、ここで示された実施形態の代わりとすることができることは、当業者であれば理解できるであろう。本出願は、本発明の主題のどのような変形及び適合も包含しようとするものである。上記の記述は図示のためのものであり、限定的なものではないことを理解されたい。上記の記述を読めば、上記の実施形態の組合せ及び他の実施形態は当業者には明らかであろう。本発明の主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が適用される同等物の全範囲とともに定義される。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の主題の様々な実施形態による、高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図2】本発明の主題の様々な実施形態による、高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図3】本発明の主題の様々な実施形態による、ダイレクト通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図4】本発明の主題の様々な実施形態による、ネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図5】本発明の主題の様々な実施形態による、ネットワーク通信リンクを有する高度な患者管理(APM)システムの図である。
【図6】IMDと、PDAなどの携帯型デバイスとを含む、高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。
【図7】IMDと、PDAなどの携帯型デバイスと、IMDのプログラマなど、PDAにネットワーク接続された別の健康状態監視デバイスとを含む、高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。
【図8】IMDと、PDAなどの携帯型デバイスと、IMDのプログラマなど、PDAにダイレクト接続された別の健康状態監視デバイスとを含む、高度な患者管理(APM)システムの斜視図である。
【図9】本発明の主題の様々な実施形態による、IMDのブロック図である。
【図10】本発明の主題の様々な実施形態による、携帯型デバイスなどの健康状態監視デバイスのブロック図である。
【図11】汎用コンピュータ・デバイスの形態の健康状態監視デバイス(WMD)の様々な実施形態の図である。
【図12】本発明の主題の様々な実施形態による、複数の健康関連パラメータを収集し、トレンド解析し、かつ表示するための高度な患者管理(APM)システムのブロック図である。
【図13】本発明の主題の様々な実施形態による、利用可能なパラメータ・トレンドを全体的に示す、健康状態トレンド・ディスプレイのブロック図である。
【図14】本発明の主題の様々な実施形態による、パラメータ・トレンドを選択し表示するための配列を示す、健康状態トレンド・ディスプレイのブロック図である。
【図15】健康状態トレンド・ディスプレイの一例を示す図である。
【図16】患者の健康状態を判断する助けとなるように、またそれに従ってデバイス及び/又は治療を適切に調節するように診断コンテキストが提供される、本発明の主題の様々な形態によるブロック図である。
【図17】本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を決め、検出し、使用することによって患者の健康を管理するための方法を示す図である。
【図18】本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図19】本発明の主題の様々な実施形態による、所定の健康関連事象を検出することが可能な、患者の健康状態を監視するための健康状態監視デバイス(WMD)を示す図である。
【図20】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康状態に関する複数のパラメータを報告するための方法を示す図である。
【図21】本発明の主題の様々な実施形態による、健康関連パラメータの優先通信が可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図22】本発明の主題の様々な実施形態による、環境パラメータをIMDパラメータと合成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図23】本発明の主題の様々な実施形態による、トレンド解析したパラメータ、所定事象、警告を相関させることが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図24】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康管理に使用する合成パラメータを生成する方法を示す図である。
【図25】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康管理に使用する合成パラメータを生成する方法を示す図である。
【図26】本発明の主題の様々な実施形態による、合成パラメータを生成することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【図27】本発明の主題の様々な実施形態による、患者の健康管理に使用する所定事象をトリアージする方法を示す図である。
【図28】本発明の主題の様々な実施形態による、多数の所定事象を重症度に従って分類し、分類に基づいてシステムのアクションを実行することが可能な、患者の健康状態を監視するためのデバイス(WMD又はIMDなど)を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の健康を管理するためのデータの相関において使用する方法を実行するための、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスであって、前記方法が、
1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータを収集するステップ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象及び1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つを収集するステップを含む、患者の健康に関するデータを収集するステップと、
1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、1つ又は複数の所定の健康関連事象及び1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つとの間における相関を決定するステップとを含むデバイス。
【請求項2】
前記1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、前記1つ又は複数の所定の健康関連事象及び前記1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つとの間における相関を決定するステップが、収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップを含む請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、携帯型デバイスを使用して、収集したデータを表示するステップを含む請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記相関関係を識別するステップが因果関係を識別するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
前記相関関係を識別するステップが患者の健康との因果関係を識別するステップを含む請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、健康状態監視デバイス(WMD)を使用して、収集したデータを表示するステップを含む請求項2から5のいずれかに記載のデバイス。
【請求項7】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、プログラマ・デバイスを使用して、収集したデータを表示するステップを含む請求項2に記載のデバイス。
【請求項8】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、収集したデータを視覚的に相関させるために、カーソルを表示するステップを含む請求項2から7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
前記1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、前記1つ又は複数の所定の健康関連事象及び前記1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つとの間における相関を決定するステップが、前記患者の健康との因果関係を自動的に識別するステップをさらに含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項10】
前記実行される方法が、前記自動的に識別された因果関係を表示するステップをさらに含む請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記患者の健康との因果関係を自動的に識別するステップ及び前記自動的に識別された因果関係を表示するステップが、心房細動パーセンテージと活動度記録の変化の間の相関を自動的に調査するステップを含む請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、ストレスに関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、不安に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から13のいずれかに記載のデバイス。
【請求項15】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、憂鬱に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から14のいずれかに記載のデバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、怒りに関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から15のいずれかに記載のデバイス。
【請求項17】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、興奮に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から16のいずれかに記載のデバイス。
【請求項18】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項19】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、高度に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、温度に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から19のいずれかに記載のデバイス。
【請求項21】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、空気の質に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から20のいずれかに記載のデバイス。
【請求項22】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、花粉数に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から21のいずれかに記載のデバイス。
【請求項23】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、湿度に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から22のいずれかに記載のデバイス。
【請求項24】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項25】
前記少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップが、疼痛に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップが、呼吸困難に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項24から25のいずれかに記載のデバイス。
【請求項27】
前記少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップが、疲労に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項24から26のいずれかに記載のデバイス。
【請求項28】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項29】
前記少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップが、ナトリウム摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップが、脂質摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項28から29のいずれかに記載のデバイス。
【請求項31】
前記少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップが、流体摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項28から30のいずれかに記載のデバイス。
【請求項32】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項33】
前記少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップが、インシュリン摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップが、利尿薬摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項32から33のいずれかに記載のデバイス。
【請求項35】
前記少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップが、ベータ遮断薬摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項32から34のいずれかに記載のデバイス。
【請求項36】
収集したデータが、少なくとも1つの埋込み型医療デバイス(IMD)から収集されたデータを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項37】
前記患者の健康に関するデータを収集するステップが、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象、及び1つ又は複数の健康関連警告を収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項38】
患者の健康を管理するためのデータの相関において使用する方法を実行するための、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスを含む高度な患者管理システムであって、前記方法が、
1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータを収集するステップ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象と1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つを収集するステップを含む、患者の健康に関するデータを収集するステップと、
収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップとを含むシステム。
【請求項39】
前記1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、前記1つ又は複数の所定の健康関連事象及び前記1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つとの間における相関を自動的に決定するステップをさらに含む請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記患者の健康に関するデータを収集するステップが、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象、及び1つ又は複数の健康関連警告を収集するステップを含む請求項38から39のいずれかに記載のシステム。
【請求項41】
患者の健康状態を監視するためのデバイスであって、
1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象と1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つを含むデータを受け取る少なくとも1つのデータ入力と、
少なくとも1つのデータ入力と通信し、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、1つ又は複数の所定事象、及び1つ又は複数の警告を相関させ、かつ相関関係を確定する
相関モジュールとを含むデバイス。
【請求項42】
前記相関関係を確定する相関モジュールが、因果関係を確定する相関モジュールを含む請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
前記相関モジュールが、患者の健康との前記因果関係に基づいてアクションをトリガする請求項42に記載のデバイス。
【請求項44】
前記相関モジュールが、患者の健康との前記因果関係に基づいて埋込み型医療デバイス(IMD)療法の変更をトリガする請求項43に記載のデバイス。
【請求項45】
前記因果関係を確定する相関モジュールが、データと患者の健康との間の因果関係を確定する相関モジュールを含む請求項42に記載のデバイス。
【請求項46】
前記相関モジュールが、患者の健康に関する因果関係を視覚的に識別するのに適切な方法でデータを表示する請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
前記相関モジュールが、患者の健康に関する因果関係を視覚的に識別するのに適切な方法でデータとともに指数を表示する請求項46に記載のデバイス。
【請求項48】
前記少なくとも1つのデータ入力が、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを受け取る第1データ入力、1つ又は複数の所定事象を受け取る第2データ入力、及び1つ又は複数の警告を受け取る第3データ入力を含む請求項41から47のいずれかに記載のデバイス。
【請求項49】
1つ又は複数の相関アルゴリズムが前記相関モジュールによって使用され、患者の健康に関する因果関係を自動的に識別する請求項41から48のいずれかに記載のデバイス。
【請求項50】
前記デバイスが健康管理監視デバイス(WMD)を含む請求項41から49のいずれかに記載のデバイス。
【請求項51】
前記デバイスが埋込み型医療デバイス(IMD)を含む請求項41から49のいずれかに記載のデバイス。
【請求項52】
患者の健康管理に使用するデータを相関させるためのシステムであって、
1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、及び1つ又は複数の所定事象と1つ又は複数の医師の警告のうち少なくとも1つを収集する手段を含む、健康関連データを収集するための収集手段と、
相関関係を確定するために、前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、及び前記1つ又は複数の所定事象と前記1つ又は複数の医師の警告のうち少なくとも1つを相関させる手段とを含むシステム。
【請求項53】
前記相関手段が因果関係を確定するための相関手段を含む請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記相関手段が、データと患者の健康の間の因果関係を確定するための相関手段を含む請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記相関手段が、相関関係を確定するために、前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、前記1つ又は複数の所定事象と前記1つ又は複数の医師の警告のうち少なくとも1つを相関させるための相関手段を含む請求項52から54のいずれかに記載のシステム。
【請求項56】
前記収集手段が少なくとも1つの埋込み型医療デバイス(IMD)センサを含む請求項52から55のいずれかに記載のシステム。
【請求項57】
前記収集手段が、少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集する少なくとも1つのデータ入力を含む請求項52から56のいずれかに記載のシステム。
【請求項58】
前記収集手段が、少なくとも1つの環境パラメータを収集する少なくとも1つのデータ入力を含む請求項52から57のいずれかに記載のシステム。
【請求項59】
前記収集手段が、少なくとも1つの食餌パラメータを収集する少なくとも1つのデータ入力を含む請求項52から58のいずれかに記載のシステム。
【請求項60】
前記データ入力が少なくとも1つのセンサを含む請求項52から59のいずれかに記載のシステム。
【請求項61】
前記少なくとも1つのセンサが埋込み型医療デバイス(IMD)センサを含む請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記少なくとも1つのセンサが、少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するセンサを含む請求項60から61のいずれかに記載のシステム。
【請求項63】
前記少なくとも1つのセンサが、少なくとも1つの環境パラメータを収集するセンサを含む請求項60から62のいずれかに記載のシステム。
【請求項64】
前記少なくとも1つのセンサが、少なくとも1つの食餌パラメータを収集するセンサを含む請求項60から63のいずれかに記載のシステム。
【請求項65】
前記収集手段が、ユーザ入力されたデータを受け取る少なくとも1つの入力デバイスを含む請求項52から64のいずれかに記載のシステム。
【請求項66】
前記収集手段が、健康関連データのデータベースと通信する少なくとも1つの通信モジュールを含む請求項52から65のいずれかに記載のシステム。
【請求項67】
前記健康関連データのデータベースと通信する少なくとも1つの通信モジュールが、グローバル通信ネットワークを介してアクセスするのに適切な環境データのデータベースと通信する通信モジュールを含む請求項66に記載のシステム。
【請求項1】
患者の健康を管理するためのデータの相関において使用する方法を実行するための、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスであって、前記方法が、
1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータを収集するステップ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象及び1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つを収集するステップを含む、患者の健康に関するデータを収集するステップと、
1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、1つ又は複数の所定の健康関連事象及び1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つとの間における相関を決定するステップとを含むデバイス。
【請求項2】
前記1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、前記1つ又は複数の所定の健康関連事象及び前記1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つとの間における相関を決定するステップが、収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップを含む請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、携帯型デバイスを使用して、収集したデータを表示するステップを含む請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記相関関係を識別するステップが因果関係を識別するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
前記相関関係を識別するステップが患者の健康との因果関係を識別するステップを含む請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、健康状態監視デバイス(WMD)を使用して、収集したデータを表示するステップを含む請求項2から5のいずれかに記載のデバイス。
【請求項7】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、プログラマ・デバイスを使用して、収集したデータを表示するステップを含む請求項2に記載のデバイス。
【請求項8】
前記収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップが、収集したデータを視覚的に相関させるために、カーソルを表示するステップを含む請求項2から7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
前記1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、前記1つ又は複数の所定の健康関連事象及び前記1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つとの間における相関を決定するステップが、前記患者の健康との因果関係を自動的に識別するステップをさらに含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項10】
前記実行される方法が、前記自動的に識別された因果関係を表示するステップをさらに含む請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記患者の健康との因果関係を自動的に識別するステップ及び前記自動的に識別された因果関係を表示するステップが、心房細動パーセンテージと活動度記録の変化の間の相関を自動的に調査するステップを含む請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、ストレスに関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、不安に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から13のいずれかに記載のデバイス。
【請求項15】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、憂鬱に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から14のいずれかに記載のデバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、怒りに関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から15のいずれかに記載のデバイス。
【請求項17】
前記少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するステップが、興奮に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項12から16のいずれかに記載のデバイス。
【請求項18】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項19】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、高度に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、温度に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から19のいずれかに記載のデバイス。
【請求項21】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、空気の質に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から20のいずれかに記載のデバイス。
【請求項22】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、花粉数に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から21のいずれかに記載のデバイス。
【請求項23】
前記少なくとも1つの環境パラメータを収集するステップが、湿度に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項18から22のいずれかに記載のデバイス。
【請求項24】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項25】
前記少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップが、疼痛に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップが、呼吸困難に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項24から25のいずれかに記載のデバイス。
【請求項27】
前記少なくとも1つの患者症状パラメータを収集するステップが、疲労に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項24から26のいずれかに記載のデバイス。
【請求項28】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項29】
前記少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップが、ナトリウム摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップが、脂質摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項28から29のいずれかに記載のデバイス。
【請求項31】
前記少なくとも1つの食餌パラメータを収集するステップが、流体摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項28から30のいずれかに記載のデバイス。
【請求項32】
前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを収集するステップが、少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項33】
前記少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップが、インシュリン摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップが、利尿薬摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項32から33のいずれかに記載のデバイス。
【請求項35】
前記少なくとも1つの投薬コンプライアンス・パラメータを収集するステップが、ベータ遮断薬摂取に関する少なくとも1つのパラメータを収集するステップを含む請求項32から34のいずれかに記載のデバイス。
【請求項36】
収集したデータが、少なくとも1つの埋込み型医療デバイス(IMD)から収集されたデータを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項37】
前記患者の健康に関するデータを収集するステップが、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象、及び1つ又は複数の健康関連警告を収集するステップを含む先行する請求項のいずれかに記載のデバイス。
【請求項38】
患者の健康を管理するためのデータの相関において使用する方法を実行するための、機械実行可能な命令を有するプログラマブル・デバイスを含む高度な患者管理システムであって、前記方法が、
1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータを収集するステップ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象と1つ又は複数の健康関連警告の少なくとも1つを収集するステップを含む、患者の健康に関するデータを収集するステップと、
収集したデータを相関関係を視覚的に識別するのに有用な方法で表示するステップとを含むシステム。
【請求項39】
前記1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータと、前記1つ又は複数の所定の健康関連事象及び前記1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つとの間における相関を自動的に決定するステップをさらに含む請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記患者の健康に関するデータを収集するステップが、1つ又は複数のトレンド解析した健康関連パラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象、及び1つ又は複数の健康関連警告を収集するステップを含む請求項38から39のいずれかに記載のシステム。
【請求項41】
患者の健康状態を監視するためのデバイスであって、
1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、及び1つ又は複数の所定の健康関連事象と1つ又は複数の健康関連警告のうち少なくとも1つを含むデータを受け取る少なくとも1つのデータ入力と、
少なくとも1つのデータ入力と通信し、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、1つ又は複数の所定事象、及び1つ又は複数の警告を相関させ、かつ相関関係を確定する
相関モジュールとを含むデバイス。
【請求項42】
前記相関関係を確定する相関モジュールが、因果関係を確定する相関モジュールを含む請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
前記相関モジュールが、患者の健康との前記因果関係に基づいてアクションをトリガする請求項42に記載のデバイス。
【請求項44】
前記相関モジュールが、患者の健康との前記因果関係に基づいて埋込み型医療デバイス(IMD)療法の変更をトリガする請求項43に記載のデバイス。
【請求項45】
前記因果関係を確定する相関モジュールが、データと患者の健康との間の因果関係を確定する相関モジュールを含む請求項42に記載のデバイス。
【請求項46】
前記相関モジュールが、患者の健康に関する因果関係を視覚的に識別するのに適切な方法でデータを表示する請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
前記相関モジュールが、患者の健康に関する因果関係を視覚的に識別するのに適切な方法でデータとともに指数を表示する請求項46に記載のデバイス。
【請求項48】
前記少なくとも1つのデータ入力が、1つ又は複数のトレンド解析したパラメータを受け取る第1データ入力、1つ又は複数の所定事象を受け取る第2データ入力、及び1つ又は複数の警告を受け取る第3データ入力を含む請求項41から47のいずれかに記載のデバイス。
【請求項49】
1つ又は複数の相関アルゴリズムが前記相関モジュールによって使用され、患者の健康に関する因果関係を自動的に識別する請求項41から48のいずれかに記載のデバイス。
【請求項50】
前記デバイスが健康管理監視デバイス(WMD)を含む請求項41から49のいずれかに記載のデバイス。
【請求項51】
前記デバイスが埋込み型医療デバイス(IMD)を含む請求項41から49のいずれかに記載のデバイス。
【請求項52】
患者の健康管理に使用するデータを相関させるためのシステムであって、
1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、及び1つ又は複数の所定事象と1つ又は複数の医師の警告のうち少なくとも1つを収集する手段を含む、健康関連データを収集するための収集手段と、
相関関係を確定するために、前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、及び前記1つ又は複数の所定事象と前記1つ又は複数の医師の警告のうち少なくとも1つを相関させる手段とを含むシステム。
【請求項53】
前記相関手段が因果関係を確定するための相関手段を含む請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記相関手段が、データと患者の健康の間の因果関係を確定するための相関手段を含む請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記相関手段が、相関関係を確定するために、前記1つ又は複数のトレンド解析したパラメータ、前記1つ又は複数の所定事象と前記1つ又は複数の医師の警告のうち少なくとも1つを相関させるための相関手段を含む請求項52から54のいずれかに記載のシステム。
【請求項56】
前記収集手段が少なくとも1つの埋込み型医療デバイス(IMD)センサを含む請求項52から55のいずれかに記載のシステム。
【請求項57】
前記収集手段が、少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集する少なくとも1つのデータ入力を含む請求項52から56のいずれかに記載のシステム。
【請求項58】
前記収集手段が、少なくとも1つの環境パラメータを収集する少なくとも1つのデータ入力を含む請求項52から57のいずれかに記載のシステム。
【請求項59】
前記収集手段が、少なくとも1つの食餌パラメータを収集する少なくとも1つのデータ入力を含む請求項52から58のいずれかに記載のシステム。
【請求項60】
前記データ入力が少なくとも1つのセンサを含む請求項52から59のいずれかに記載のシステム。
【請求項61】
前記少なくとも1つのセンサが埋込み型医療デバイス(IMD)センサを含む請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記少なくとも1つのセンサが、少なくとも1つの精神/感情パラメータを収集するセンサを含む請求項60から61のいずれかに記載のシステム。
【請求項63】
前記少なくとも1つのセンサが、少なくとも1つの環境パラメータを収集するセンサを含む請求項60から62のいずれかに記載のシステム。
【請求項64】
前記少なくとも1つのセンサが、少なくとも1つの食餌パラメータを収集するセンサを含む請求項60から63のいずれかに記載のシステム。
【請求項65】
前記収集手段が、ユーザ入力されたデータを受け取る少なくとも1つの入力デバイスを含む請求項52から64のいずれかに記載のシステム。
【請求項66】
前記収集手段が、健康関連データのデータベースと通信する少なくとも1つの通信モジュールを含む請求項52から65のいずれかに記載のシステム。
【請求項67】
前記健康関連データのデータベースと通信する少なくとも1つの通信モジュールが、グローバル通信ネットワークを介してアクセスするのに適切な環境データのデータベースと通信する通信モジュールを含む請求項66に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
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【図18】
【図19】
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【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公表番号】特表2006−510451(P2006−510451A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563613(P2004−563613)
【出願日】平成15年12月16日(2003.12.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/040034
【国際公開番号】WO2004/059551
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(505003528)カーディアック・ペースメーカーズ・インコーポレーテッド (466)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年12月16日(2003.12.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/040034
【国際公開番号】WO2004/059551
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(505003528)カーディアック・ペースメーカーズ・インコーポレーテッド (466)
【Fターム(参考)】
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