説明

データバックアップ管理システム、計算機システム及びプログラム記録媒体

【課題】データ復旧のために、最新データを比較的簡単に使用できるようにする。
【解決手段】バックアップ元ボリューム260Pから中間ボリューム260SPにデータがリモートコピーされる。ホスト30によるアクセスが終了し、かつ、バックアップ時刻が到来すると、中間ボリューム260SPからバックアップ先ボリューム260Sにデータがローカルコピーされる。データ復旧時には、ローカルコピー管理画面に類似する復旧元リスト提示画面が作成される。ユーザは、各バックアップ先ボリューム260Sのみならず、中間ボリューム260SPも復旧元候補として選択することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データバックアップ管理システム、計算機システム及びプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ストレージ装置によるデータバックアップの作成方法としては、ローカルバックアップとリモートバックアップとが知られている。ローカルバックアップとは、同一のストレージ装置内で、バックアップを作成する方法である。ローカルバックアップの場合、バックアップ元ボリュームとバックアップ先ボリュームとは同一のストレージ装置内に存在している。これに対し、リモートバックアップとは、異なる複数のストレージ装置を用いてバックアップを作成する方法である。リモートバックアップでは、一方のストレージ装置がバックアップ元ボリュームを有し、他方のストレージ装置がバックアップ先ボリュームを有する。
【0003】
一つの従来技術では、コピー元ストレージ装置から離れた場所にコピー先ストレージ装置を配置し、バックアップ対象データをコピー先ストレージ装置内のボリュームに転送してコピーさせる。さらに、コピー先ストレージ装置では、コピーデータを記憶するボリュームに他のボリュームを接続し、バックアップを作成する(特許文献1,3)。
【0004】
他の一つの従来技術(特許文献2)では、ストレージ装置がローカルバックアップ及びリモートバックアップの両方を実行可能な場合において、ストレージ装置によるコピー制御を支援するための管理画面を用意している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−249447号公報
【特許文献2】特開2004−264973号公報
【特許文献3】米国特許第6789178号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術では、バックアップ元ボリュームに何らかの障害が発生した場合、ユーザは、コピー先ストレージ装置内に保存されている複数世代のバックアップ先ボリュームの中から所望のバックアップ先ボリュームを一つ選択し、データの復旧を指示する。しかし、ユーザは、バックアップ元ボリュームからのデータが最初に記憶されるボリュームを、復旧元ボリュームとして利用することはできない。そのボリュームには、バックアップ先ボリュームに記憶されているデータよりも新しいデータが記憶されている場合もあるが、従来技術では、そのボリュームを有効に利用することができない。
【0007】
さらに、従来技術では、リモートバックアップを管理するための画面と、ローカルバックアップを管理するための画面とが別々になっているため、リモートバックアップに不慣れなユーザは、容易にバックアップ管理をすることができず、使い勝手が低い。
【0008】
そこで、本発明の目的は、ストレージ装置の有する最新データを復旧元として使用することのできるデータバックアップ管理システム、計算機システム及びプログラム記録媒体を提供することにある。本発明の他の目的は、ローカルコピーとリモートコピーとを共通の画面で管理することができ、かつ、ストレージ装置の有する最新データを用いてバックアップ元ボリュームを復旧させることのできるデータバックアップ管理システム、計算機システム及びプログラム記録媒体を提供することにある。本発明の更なる目的は、後述する実施形態の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、本発明の第1観点に従うデータバックアップ管理装置は、バックアップ元ストレージ装置とバックアップ先ストレージ装置とに接続され、バックアップ元ストレージ装置からバックアップ先ストレージ装置へのデータバックアップを管理するための管理システムであって、バックアップ元ストレージ装置は、ホストコンピュータによりアクセスされるバックアップ元ボリュームを有し、バックアップ先ストレージ装置は、少なくとも一つ以上のバックアップ先ボリュームと、バックアップ元ボリュームとバックアップ先ボリュームとの間に位置し、バックアップ元ボリュームに対してはバックアップ先となり、かつ、バックアップ先ボリュームに対してはバックアップ元となる中間ボリュームとを有し、バックアップ元ストレージ装置及びバックアップ先ストレージ装置に通信回線を介して接続するための通信インターフェース回路と、所定のコンピュータプログラム及び管理テーブルを記憶するメモリと、メモリから所定のコンピュータプログラムを読み出して実行するマイクロプロセッサと、を含んでおり、マイクロプロセッサは、バックアップ元ボリュームから中間ボリュームへのリモートコピーと、中間ボリュームからバックアップ先ボリュームへのローカルコピーとを制御し、リモートコピーまたはローカルコピーに関する障害が検出された場合には、バックアップ先ボリュームを復旧元ボリュームの候補として表示する管理画面を作成し、所定の場合に、管理画面に表示されるバックアップ先ボリュームの情報の一部を中間ボリュームに関する情報に基づいて編集する。
【0010】
第2観点では、第1観点において、マイクロプロセッサは、中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻とバックアップ先ボリュームに関するローカルコピー終了時刻とを比較し、リモートコピー終了時刻の方がローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、管理画面に表示されるバックアップ先ボリュームのローカルコピー終了時刻をリモートコピー終了時刻に書き換えて表示させる。
【0011】
第3観点では、第1観点において、マイクロプロセッサは、ローカルコピーが失敗した場合に、中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻を、バックアップ先ボリュームに関するローカルコピー終了時刻として管理画面に表示させる。
【0012】
第4観点では、第1観点において、管理画面にバックアップ先ボリュームが複数表示される場合において、マイクロプロセッサは、(1)バックアップ元ボリュームに障害が発生した場合には、中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻と各バックアップ先ボリュームに関する各ローカルコピー終了時刻のうち最新のローカルコピー終了時刻とを比較し、リモートコピー終了時刻の方が最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、管理画面に表示される最新のローカルコピー終了時刻をリモートコピー終了時刻に書き換えて表示し、(2)ローカルコピーが失敗した場合には、リモートコピー終了時刻を、ローカルコピーが失敗したバックアップ先ボリュームのローカルコピー終了時刻として管理画面に表示させる。
【0013】
第5観点では、第4観点において、管理画面には、各バックアップ先ボリューム毎に、ローカルコピーが開始された時刻と、ローカルコピーの終了した時刻と、ローカルコピーの状態を示す情報とが含まれている。
【0014】
第6観点では、第5観点において、管理画面には、復旧元ボリュームの探索範囲を第1範囲または第2範囲のいずれにするかを指示するための指示部が含まれており、マイクロプロセッサは、第1範囲が指示されたときは、各バックアップ先ボリュームの各ローカルコピー終了時刻のみを管理画面に表示させ、第2範囲が指示されたときは、(1)バックアップ元ボリュームに障害が発生した場合において、リモートコピー終了時刻の方が最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合、及び、(2)ローカルコピーが失敗した場合に、リモートコピー終了時刻を最新のローカルコピー終了時刻またはローカルコピー終了時刻として管理画面に表示させる。
【0015】
第7観点では、メモリには、リモートコピーを管理するためのリモートコピー管理テーブルと、ローカルコピーを管理するためのローカルコピー管理テーブルとが記憶され、リモートコピー管理テーブルは、リモートコピーの開始された時刻と、リモートコピーの終了した時刻と、リモートコピーの状態とを含んでおり、ローカルコピー管理テーブルは、各バックアップ先ボリュームを識別するための識別情報と、ローカルコピーの開始された時刻と、ローカルコピーの終了した時刻と、ローカルコピーの状態とを含んでおり、マイクロプロセッサは、第1範囲が指示されたときには、ローカルコピー管理テーブルを用いることにより、各ローカルコピー終了時刻を管理画面に表示させ、第2範囲が指示されたときには、リモートコピー管理テーブル及びローカルコピー管理テーブルを用いることにより、リモートコピー終了時刻を最新のローカルコピー終了時刻またはローカルコピー終了時刻として、管理画面に表示させる。
【0016】
第8観点では、第1観点において、マイクロプロセッサは、中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻とバックアップ先ボリュームに関するローカルコピー終了時刻とを比較し、リモートコピー終了時刻の方がローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、管理画面に表示されるバックアップ先ボリュームのローカルコピー終了時刻と共にリモートコピー終了時刻を表示させる。
【0017】
第9観点に係る計算機システムは、ホストコンピュータと、ホストコンピュータにより使用されるバックアップ元ストレージ装置と、バックアップ元ストレージ装置に接続されるバックアップ先ストレージ装置と、バックアップ元ストレージ装置からバックアップ先ストレージ装置へのデータバックアップを管理するための管理装置とを含む計算機システムであって、バックアップ元ストレージ装置は、ホストコンピュータによりアクセスされるバックアップ元ボリュームを有し、バックアップ先ストレージ装置は、少なくとも一つ以上のバックアップ先ボリュームと、バックアップ元ボリュームとバックアップ先ボリュームとの間に位置し、バックアップ元ボリュームに対してはバックアップ先となり、かつ、バックアップ先ボリュームに対してはバックアップ元となる中間ボリュームとを有し、管理装置は、バックアップ元ボリュームから中間ボリュームへのリモートコピーと、中間ボリュームからバックアップ先ボリュームへのローカルコピーとを制御し、リモートコピーまたはローカルコピーに関する障害が検出された場合には、バックアップ先ボリュームを復旧元ボリュームの候補として表示する管理画面を作成し、所定の場合に、管理画面に表示されるバックアップ先ボリュームの情報の一部を中間ボリュームに関する情報に基づいて編集する。
【0018】
第10観点では、第9観点において、管理画面にバックアップ先ボリュームが複数表示される場合において、管理装置は、(1)バックアップ元ボリュームに障害が発生した場合には、中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻と各バックアップ先ボリュームに関する各ローカルコピー終了時刻のうち最新のローカルコピー終了時刻とを比較し、リモートコピー終了時刻の方が最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、管理画面に表示される最新のローカルコピー終了時刻をリモートコピー終了時刻に書き換えて表示し、(2)ローカルコピーが失敗した場合には、リモートコピー終了時刻を、ローカルコピーが失敗したバックアップ先ボリュームのローカルコピー終了時刻として管理画面に表示させる。
【0019】
本発明の構成要素の少なくとも一部は、コンピュータプログラムとして構成することができる。そのコンピュータプログラムは、記録媒体に固定されて流通したり、または、通信ネットワークを介して送信される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本実施形態に係るシステムの機能概要を示す説明図である。
【図2】図2は、システム構成図である。
【図3】図3は、リモートコピー管理テーブルを示す図である。
【図4】図4は、ローカルコピー管理テーブルを示す図である。
【図5】図5は、バックアップ処理の概要を示すフローチャートである。
【図6】図6は、リモートコピー管理テーブルを更新する処理を示すフローチャートである。
【図7】図7は、ローカルコピー管理テーブルを更新する処理を示すフローチャートである。
【図8】図8は、復旧元リストを提示する処理を示すフローチャートである。
【図9】図9は、管理画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、管理画面の他の一例を示す図である。
【図11】図11は、管理画面のさらに他の一例を示す図である。
【図12】図12は、データを復旧させる処理のフローチャートである。
【図13】図13は、第2実施例に係り、管理画面の例を示す図である。
【図14】図14は、第3実施例に係り、システムの全体概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、後述のように、リモートコピーとローカルコピーの両方を用いてバックアップを作成するシステムにおいて、バックアップ先ストレージ装置20(2)の有する最新データを用いてバックアップ元ボリュームの記憶内容を復旧させることができる。さらに、本実施形態では、ローカルコピーを管理する画面によって、リモートコピーによるバックアップを管理することができる。
【実施例1】
【0022】
図1は、本実施例による計算機システムの全体概要を示す。計算機システムのハードウェア構成は、図2で後述する。計算機システムは、例えば、管理サーバ10と、バックアップ元ストレージ装置20(1)と、バックアップ先ストレージ装置20(2)と、ホストコンピュータ(以下、ホスト)30とを備える。
【0023】
先に、各コンピュータの接続構成を説明する。ホスト30とバックアップ元ストレージ装置20(1)とは、第1通信経路CN10を介して接続されている。バックアップ元ストレージ装置20(1)とバックアップ先ストレージ装置20(2)とは、第2通信経路CN20を介して接続されている。管理サーバ10と各ストレージ装置20(1),20(2)及びホスト30とは第3通信経路CN30を介して接続されている。
【0024】
各通信経路CN10,CN20は、例えば、FC_SAN(Fibre Channel_Storage Area Network)やIP_SAN(Internet Protocol_SAN)のように構成することができる。管理用の通信経路である第3通信経路CN30は、例えば、LAN(Local Area Network)やインターネットのように構成することができる。なお、図1では、各通信経路CN10,CN20,CN30を別々に構成する場合を示すが、これに代えて、一つの通信経路を用いる構成でもよい。
【0025】
「データバックアップ管理システム」または「管理装置」としての管理サーバ10は、例えば、リモートコピー制御部101と、ローカルコピー制御部102と、テーブル更新部103と、障害検出部104と、復旧元リスト提示部105と、復旧制御部106と、最新ボリューム判定部107と、リモートコピー管理テーブルT10及びローカルコピー管理テーブルT20を含む。
【0026】
リモートコピー制御部101は、バックアップ元ストレージ装置20(1)内のバックアップ元ボリューム260Pからバックアップ先ストレージ装置20(2)内の中間ボリューム260SPへのデータコピーを制御する。
【0027】
ローカルコピー制御部102は、バックアップ先ストレージ装置20(2)内において、中間ボリューム260SPからバックアップ先ボリューム260Sへのデータコピーを制御する。本実施例では、後述のように、予め指定された周期でバックアップ先ボリューム260Sが作成される。
【0028】
テーブル更新部103は、各ストレージ装置20(1),20(2)からの情報に基づいて、リモートコピー管理テーブルT10及びローカルコピー管理テーブルT20を更新させる。
【0029】
障害検出部104は、各ストレージ装置20(1),20(2)からの情報に基づいて、リモートコピーに関する障害及びローカルコピーに関する障害を検出する。リモートコピーに関する障害には、バックアップ元ボリューム260Pあるいはバックアップ元ストレージ装置20(1)に発生した障害が含まれる。ローカルコピーに関する障害には、バックアップ先ボリューム260Sに発生した障害が含まれる。障害検出部104は、ホスト30からの情報も利用して、バックアップ元ボリューム260Pまたはバックアップ元ストレージ装置20(1)に生じた障害と、バックアップ先ボリューム260Sに生じた障害とを検知することもできる。
【0030】
復旧元リスト提示部105は、「管理画面」としての復旧元リスト提示画面G10(図9−図11参照)を作成し、ユーザに提示する。ユーザへの提示方法及び復旧元リスト提示画面G10の詳細は後述する。
【0031】
復旧制御部106は、ユーザが復旧元リスト提示画面G10を介して選択した復旧元ボリュームを用いて、バックアップ元ボリューム260Pのデータを復旧可能時点のデータに復旧させる。
【0032】
最新ボリューム判定部107は、バックアップ元ボリューム260Pのバックアップデータとして利用可能な最新のデータが、中間ボリューム260SPとバックアップ先ボリューム260Sとのいずれに存在するかを判定する。
【0033】
バックアップ元ストレージ装置20(1)は、ローカルサイトに設置される。バックアップ先ストレージ装置20(2)は、ローカルサイトから物理的に離れているリモートサイトに設置される。
【0034】
バックアップ元ストレージ装置20(1)は、コントローラ200(1)と、バックアップ元ボリューム260Pとを含んで構成される。バックアップ元ボリューム260Pは、ホスト30のアプリケーションプログラム35(以下、アプリケーション35)によりアクセスされる。コントローラ200(1)は、アプリケーション35から発行されるI/O(Input/Output)要求に基づいて、バックアップ元ボリューム260Pにデータを書き込んだり、バックアップ元ボリューム260Pからデータを読み出したりする。
【0035】
さらに、コントローラ200(1)は、管理サーバ10からの指示に応じて、リモートコピーを制御する。さらに、コントローラ200(1)は、ストレージ装置20(1)の各種状態を収集して管理サーバ10に送信する。各種状態としては、例えば、I/O要求の頻度及び量、CPU負荷、メモリ消費量、障害の有無等を挙げることができる。
【0036】
バックアップ先ストレージ装置20(2)は、コントローラ200(2)と、中間ボリューム260SPと、複数のバックアップ先ボリューム260Sとを含む。中間ボリューム260SPは、バックアップ元ボリューム260Pと各バックアップ先ボリューム260Sとの間に位置し、リモートコピーに関する役割とローカルコピーに関する役割とを果たす。
【0037】
リモートコピーペアは、コピー元ボリュームであるバックアップ元ボリューム260Pと、コピー先ボリュームである中間ボリューム260SPとにより形成される。バックアップ元ボリューム260Pに書き込まれたデータは、第2通信経路CN20を介して、中間ボリューム260SPに転送され、中間ボリューム260SPに書き込まれる。リモートコピーの方法としては、同期式と非同期式とがある。同期式リモートコピーは、バックアップ元ボリューム260Pにデータが書き込まれると、直ちにそのデータを中間ボリューム260SPに転送して書き込ませる。非同期式リモートコピーは、バックアップ元ボリューム260Pにデータが書き込まれた後、タイミングを見計らってそのデータを中間ボリューム260SPに転送し、書き込ませる。いずれの方法を採用してもよい。本実施例では、同期式リモートコピーの場合を例に挙げて説明する。
【0038】
ローカルコピーペアは、コピー元ボリュームである中間ボリューム260SPと、コピー先ボリュームであるバックアップ先ボリューム260Sとにより形成される。所定のバックアップ時刻になると、中間ボリューム260SPに記憶されているデータが、バックアップ先ボリューム260Sに転送されて書き込まれる。コピー終了後、そのバックアップ先ボリューム260Sは中間ボリューム260SPから切り離されて保存される。時間が経過して他のバックアップ時刻が到来すると、中間ボリューム260SPは他のバックアップ先ボリューム260Sに接続され、中間ボリューム260SPから他のバックアップ先ボリューム260Sへのコピーが行われる。
【0039】
コントローラ200(2)は、上記のリモートコピー及びローカルコピーに関する処理を制御する。さらに、コントローラ200(2)は、バックアップ先ストレージ装置20(2)内の各種状態を収集して管理サーバ10に送信する。
【0040】
ホスト30は、例えば、いわゆるオープン系のサーバコンピュータ、または、メインフレームマシンのようなコンピュータとして構成される。ホスト30には、図示せぬクライアント端末が接続されており、各クライアント端末はアプリケーション35から提供されるサービスを利用する。アプリケーション35としては、例えば、顧客管理プログラム、売上げ管理プログラム、動画配信プログラム、文書作成プログラム、画像作成プログラム、電子メール管理プログラム等を挙げることができる。
【0041】
図2を参照してハードウェア構成を説明する。管理サーバ10は、例えば、マイクロプロセッサ11と、メモリ12と、通信インターフェース13と、ユーザインターフェース14とを含んで構成される。なお、図中では、マイクロプロセッサをCPU(Central Processing Unit)と、インターフェースをI/Fと略記する。
【0042】
メモリ12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリデバイス、ハードディスクドライブのような記憶装置である。メモリ12には、例えば、オペレーティングシステムと、図1に示す各機能101〜107を実現するための各種プログラムと、管理テーブルT10,T20等が記憶される。メモリ12に記憶されたプログラムをマイクロプロセッサ11が読み込んで実行することにより、各機能101〜107が実現される。
【0043】
通信インターフェース13は、管理用の通信経路CN30を介して、各ストレージ装置20(1),20(2)及びホスト30と通信するための回路である。マイクロプロセッサ11は、通信インターフェース13及び通信経路CN30を介して情報を収集し、かつ、所定の指示を各ストレージ装置20(1),20(2)に送信する。
【0044】
ユーザインターフェース14は、情報を管理サーバ10から出力するための装置と、情報を管理サーバ10に入力するための装置とを含む。情報出力装置としては、例えば、ディスプレイ装置または音声出力装置等を挙げることができる。情報入力装置としては、例えば、キーボードスイッチ、ポインティングデバイス、マイクロフォン等を挙げることができる。
【0045】
なお、管理サーバ10とユーザインターフェース14とを分離する構成でもよい。例えば、管理サーバ10を操作するための管理用端末を別に設け、その管理用端末にユーザインターフェースを設ける構成でもよい。管理システムは、一つの管理サーバ10から構成することもできるし、または、一つの管理サーバ10と一つまたは複数の管理用端末から構成することもできる。あるいは、管理サーバ10の実現する機能を複数のサーバで分担して処理する構成としてもよい。
【0046】
ホスト30は、マイクロプロセッサ31と、メモリ32と、通信インターフェース33,34を含んで構成される。メモリ32には、例えば、オペレーティングシステムと、アプリケーション35のプログラムとが記憶される。マイクロプロセッサ31は、メモリ35に記憶されたアプリケーション35のプログラムを読み込んで実行する。
【0047】
一方の通信インターフェース33は、バックアップ元ストレージ装置20(1)と通信するための回路である。他方の通信インターフェース34は、管理サーバ10と通信するための回路である。
【0048】
バックアップ元ストレージ装置20(1)は、コントローラ200(1)と、一つまたは複数の論理ボリューム260を有する。それらの論理ボリューム260のうち一つまたは複数が、バックアップ元ボリューム260Pとして使用される。
【0049】
論理ボリューム260は、一つまたは複数の記憶装置に基づいて生成される。記憶装置としては、例えば、ハードディスクドライブ、半導体メモリ、光ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ等の、データを読み書き可能な種々の記憶装置を挙げることができる。
【0050】
ハードディスク装置を用いる場合、例えば、FC(Fibre Channel)ディスク、SCSI(Small Computer System Interface)ディスク、SATAディスク、ATA(AT Attachment)ディスク、SAS(Serial Attached SCSI)ディスク等を用いることができる。また、例えば、フラッシュメモリ、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(MagnetoresistiveRandom Access Memory)、相変化メモリ(Ovonic Unified Memory)、RRAM(Resistance RAM)、PRAM(Phase change RAM)等の記憶装置を用いることもできる。さらに、例えば、フラッシュメモリデバイスとハードディスクドライブのように、種類の異なる記憶装置をHDU22内に混在させる構成でもよい。
【0051】
一つまたは複数の記憶装置の有する物理的記憶領域をグループ化し、そのグループ化された記憶領域に論理的な記憶領域を一つまたは複数設けることができる。その論理的記憶領域は、論理ボリューム260と呼ばれる。
【0052】
コントローラ200(1)は、例えば、第1通信部210と、第2通信部220と、マイクロプロセッサ230(図中、MP)と、キャッシュメモリ240(図中、CM)と、データ転送回路250(図中、DCTL)とを含んで構成される。なお、コントローラ200(1)は、図示せぬサービスプロセッサ(SVPと略記される)を介して、管理サーバ10との間で情報を交換する。
【0053】
第1通信部210は、ホスト30及びバックアップ先ストレージ装置20(2)と通信するための通信制御回路である。第2通信部220は、論理ボリューム260を構成する各記憶装置と通信するための通信制御回路である。
【0054】
マイクロプロセッサ230は、キャッシュメモリ240及び所定の論理ボリューム260に記憶されているプログラムを読み込んで実行するものである。キャッシュメモリ240は、受信データやプログラム等が記憶される。データ転送回路250は、キャッシュメモリ240を各通信部210,220に接続し、データ転送を制御する。
【0055】
図3及び図4に基づいて、本実施例で使用される情報の構成例を説明する。本実施例では、例えば、「○○テーブル」、「○○データベース」、「○○リスト」、「○○キュー」のような表現を用いて、本実施例の各種情報について説明することがある。しかし、本実施例で使用される各種情報は、必ずしもテーブル、データベース、リストまたはキューのようなデータ構造である必要はなく、それ以外の構造であってもよい。つまり、本実施例で使用される各種情報は、特定のデータ構造に依存しない。なお、本実施例で使用される各種情報を説明する場合に、例えば、「識別情報」、「識別子」、「ID」、「名」等の各種表現を用いることがあるが、それら各種表現は互いに置換可能である。
【0056】
図3は、中間ボリューム260SPへのリモートコピーを管理するためのテーブルT10を示す。リモートコピー管理テーブルT10は、管理サーバ10のメモリ12に記憶される。リモートコピー管理テーブルT10は、例えば、正ボリューム番号C10と、ホスト識別子C11と、データ書き込み開始時刻C12と、データ書き込み終了時刻C13と、書き込みステータスC14とを含んでいる。図中では、識別子をIDと略記する。
【0057】
正ボリューム番号C10は、コピー元となるバックアップ元ボリューム260Pを識別するための情報である。ホスト識別子C11は、バックアップ元ボリューム260Pを使用しているホスト30を識別するための情報である。正確には、ホスト識別子C11は、バックアップ元ボリューム260Pを使用しているアプリケーション35を特定するための情報である。
【0058】
データ書き込み開始時刻C12は、「リモートコピーの開始された時刻」に対応し、バックアップ元ボリューム260Pから中間ボリューム260SPへのデータ書き込みが開始された時刻を意味する。データ書き込み終了時刻C13は、「リモートコピーの終了した時刻」に対応し、バックアップ元ボリューム260Pから中間ボリューム260SPへのデータ書き込みが終了した時刻を意味する。
【0059】
書き込みステータスC14は、中間ボリューム260SPへのデータ書き込みの状態を示す情報である。中間ボリューム260SPにデータを書き込んでいる間の書き込みステータスは、「Copying(コピー中)」となる。中間ボリューム260SPへのデータ書き込みが終了すると、「Finish(終了)」となる。
【0060】
図4は、ローカルコピーを管理するためのテーブルT20を示す。ローカルコピー管理テーブルT20は、リモートコピー管理テーブルT10と同様に、管理サーバ10のメモリ12に記憶される。
【0061】
ローカルコピー管理テーブルT20は、例えば、副ボリューム番号C20と、バックアップ開始時刻C21と、バックアップ終了時刻C22と、バックアップステータスC23と、コピーペア名C24とを含む。
【0062】
副ボリューム番号C20は、ローカルコピーのコピー先となるバックアップ先ボリューム260Sを識別するための情報である。バックアップ開始時刻C21は、ローカルコピーの開始された時刻を意味する。バックアップ終了時刻C22は、ローカルコピーの終了した時刻を意味する。
【0063】
所定時間が経過するたびに、中間ボリューム260SPの記憶内容をバックアップ先ボリューム260Sにローカルコピーすることにより、所定時点におけるバックアップデータが作成される。従って、本実施例では、ローカルコピーの開始をバックアップ開始と呼び、ローカルコピーの終了をバックアップの終了と呼ぶ場合がある。
【0064】
バックアップステータスC23は、ローカルコピーの状態を示す。中間ボリューム260SPからバックアップ先ボリューム260Sにデータが書き込まれている間、バックアップステータスC23は「Copying(コピー中)」となる。バックアップ先ボリューム260Sへのデータ書き込みが終了すると、バックアップステータスC23は「Finish(終了)」に変化する。ローカルコピー中に障害が発生した場合、バックアップステータスC23は、「Error(エラー)」に変化する。コピーペア名C24は、各ローカルコピーペアを識別するための情報である。
【0065】
図5〜図12に基づいて、本実施例の動作を説明する。以下の説明では、主として、管理サーバを主語として説明する。管理サーバ10の実現する各機能101〜107を主語として説明することもできる。
【0066】
以下に示す各フローチャートは、本発明の理解及び実施に必要な程度で各処理の概要を示しており、実際のコンピュータプログラムとは相違する場合がある。いわゆる当業者であれば、図示されたステップを他のステップに変更したり、新たなステップを追加等することができるであろう。なお、以下に述べる各処理は、その全てがコンピュータプログラムから構成される必要はない。コンピュータプログラムの少なくとも一部をハードウェア回路として実現することもできる。
【0067】
図5は、本実施例の管理システムによるバックアップ処理の概要を示す。管理サーバ10は、各ストレージ装置20(1),20(2)に所定の指示を与えることにより、バックアップ元ボリューム260Pと中間ボリューム260SPとでリモートコピーペアを形成させ、ペア状態を「コピー中」に設定させる。これにより、リモートコピーが開始し、バックアップ元ボリューム260Pに書き込まれたデータは、直ちに中間ボリューム260SPに転送されて記憶される(S10)。
【0068】
管理サーバ10は、バックアップ元ボリューム260Pを使用するホスト(正確にはアプリケーション35であるが、便宜上、ホスト30とする)30から発行されるI/Oを監視している。管理サーバ10は、ホスト30からバックアップ元ボリューム260Pへのデータ書き込みが終了したことを検出すると、リモートコピーペアをスプリット状態に設定する(S11)。これにより、リモートコピーは停止される。
【0069】
続いて、管理サーバ10は、ユーザによって予め指定されたバックアップ時刻になるまで待機する。指定されたバックアップ時刻が到来すると、管理サーバ10は、中間ボリューム260SPと未使用のバックアップ先ボリューム260Sとでローカルコピーペアを形成し、中間ボリューム260SPに記憶されている全データをバックアップ先ボリューム260Sに書き込ませる(S12)。コピーが完了すると、管理サーバ10は、中間ボリューム260SPとバックアップ先ボリューム260Sのペア状態をスプリット状態に変更する(S13)。
【0070】
管理サーバ10は、ローカルコピーの実行中(バックアップ作成中)においても、ホスト30によるバックアップ元ボリューム260Pへのアクセスを監視している。ホスト30が再びバックアップ元ボリューム260Pへのデータ書き込みを開始すると、管理サーバ10は、バックアップ元ボリューム260Pと中間ボリューム260SPとをリシンク状態に設定し、リモートコピーを開始させる(S14)。
【0071】
時間が経過して次のバックアップ時刻が到来すると、管理サーバ10は、新たなバックアップ先ボリューム260Sと中間ボリューム260SPとのローカルコピーペアを形成し、ローカルコピーを開始させる(S15)。
【0072】
図6は、リモートコピー管理テーブルT10を更新するための処理を示すフローチャートである。管理サーバ10は、管理対象のホスト30(より詳しくはアプリケーション35)を識別するための情報C10とバックアップ元ボリュームの番号C11とを、リモートコピー管理テーブルT10に登録する(C20)。
【0073】
管理サーバ10は、ホスト30によるバックアップ元ボリューム260Pへのデータ書き込みを検出すると、その書き込み開始時刻C12をリモートコピー管理テーブルT10に記録する(S21)。
【0074】
本実施例では、同期リモートコピーの場合を説明しているため、ホスト30がバックアップ元ボリューム260Pにデータを書き込むと、直ちにそのデータは中間ボリューム260SPに転送されて記憶される。従って、バックアップ元ボリューム260Pへのデータ書き込み時刻を、中間ボリューム260SPへのデータ書き込み時刻として扱っても問題はない。
【0075】
管理サーバ10は、ホスト30によるバックアップ元ボリューム260Pへの書き込み状態を監視する(S22)。管理サーバ10は、ホスト30によるバックアップ元ボリューム260Pへの書き込みが終了したか否かを判定する(S23)。書き込みが終了した場合(S23:YES)、管理サーバ10は、リモートコピー管理テーブルT10に、データ書き込み終了時刻C13及び書き込みステータスC14を記録する(S24)。書き込みステータスC13の値には、「Finish」が設定される。
【0076】
図7は、ローカルコピー管理テーブルT20を更新するための処理を示すフローチャートである。管理サーバ10は、ユーザから指定されるバックアップ時刻をメモリ12に記憶させる(S30)。バックアップ時刻は、例えば、3時間毎、6時間毎、12時間毎、24時間毎、一週間毎のように、所定周期として設定することができる。本実施例では、3時間毎にバックアップを作成する場合を例に挙げて説明する。なお、例えば、「2009年7月7日13:10:00」のように、バックアップ時刻として特定の日時を指定してもよい。
【0077】
管理サーバ10は、内蔵タイマの出力値または外部から受信する時刻情報に基づいて、ユーザにより指定されたバックアップ時刻になったか否かを判定する(S31)。バックアップ時刻になると(S31:YES)、管理サーバ10は、バックアップの開始をバックアップ先ストレージ装置20(2)に指示する(S32)。このとき、管理サーバは、バックアップの開始時刻C21をローカルコピー管理テーブルT20に記録する。
【0078】
管理サーバ10からの指示を受けたバックアップ先ストレージ装置20(2)は、中間ボリューム260SPに記憶されている全データを、バックアップ先ボリューム260Sに転送して記憶させる。
【0079】
管理サーバ10は、バックアップ先ストレージ装置20(2)からバックアップステータスを取得し(S33)、その値が「Finish」であるか否かを判定する(S34)。バックアップ(ローカルコピー)が完了すると、バックアップ先ストレージ装置20(2)は、バックアップステータスが「Finish」になった旨を管理サーバ10に通知する。管理サーバ10は、バックアップステータスが「Finish」であることを確認すると(S34:YES)、ローカルコピー管理テーブルT20のバックアップステータスC23を「Finish」に設定する(S35)。さらに、管理サーバ10は、バックアップの終了時刻C23をローカルコピー管理テーブルT20に記録する。
【0080】
図8は、復旧元リストを提示する処理を示すフローチャートである。例えば、バックアップ元ボリューム260Pに障害が発生して、アクセスできなくなった場合、バックアップ元ストレージ装置20(1)が障害のために停止した場合、ユーザが誤操作によってバックアップ元ボリューム260Pの内容を消去または変更した場合等に、ユーザの指示に応じて本処理が実行される。
【0081】
管理サーバ10は、各ストレージ装置20(1),20(2)から障害に関する情報を収集し(S40)、バックアップ元ボリューム260Pに関する障害が発生したか否かを判定する(S41)。バックアップ先ボリューム260Sに関する障害は、本処理では言及しない。バックアップ元ボリューム260Pに関する障害には、例えば、バックアップ元ボリューム260Pの障害、バックアップ元ストレージ装置20(1)の障害、ユーザによるバックアップ元ボリューム260Pの内容消去または変更等が含まれる。
【0082】
バックアップ元ボリューム260Pに関する障害が検出されると(S41:YES)、管理サーバ10は、復旧元リストを作成してユーザに提示する(S42)。ユーザに提示される画面G10の変遷については、図9〜図11で後述する。
【0083】
管理サーバ10は、ユーザによりチェックボックスB1が選択されて、最新データの探索が指示されると、中間ボリューム260SPの書き込み終了時刻C13と、バックアップ先ボリューム260Sのバックアップ終了時刻C22とを比較する(S43)。
【0084】
管理サーバ10は、中間ボリュームの書き込み終了時刻C13の方がバックアップ先ボリューム260Sのバックアップ終了時刻C22よりも新しい場合(S44:YES)、中間ボリューム260SPの書き込み終了時刻C13を、バックアップ先ボリューム260Sのバックアップ終了時刻として、復旧元リストに表示させる(S45)。
【0085】
図9〜図11は、復旧元リストの表示される画面G10を示す。画面G10の変化に応じて(1),(2),(3)を添える。図9は、ユーザに最初に提示される画面G10(1)を示す。図9,図10では、リモートコピーに関する障害が発生した場合、より詳しくは、リモートコピーペアを構成するバックアップ元ボリューム260Pに障害が発生した場合を説明する。
【0086】
図9,図10の説明では、便宜上、中間ボリューム260SPへのリモートコピー終了が16時48分であり(図3参照)、その後、17時30分にバックアップ元ボリューム260Pに障害が発生したものとする。障害発生前に作成された最新のバックアップ先ボリューム260Sは、副ボリューム番号「SVOL#3」で特定される。そのバックアップ先ボリューム260Sに関するバックアップ終了時刻は、15時35分である。
【0087】
復旧元リスト提示画面G10には、図9に示すように、ローカルコピー管理テーブルT20に記録されている各項目C20〜C24が表示される。さらに、画面G10はチェックボックスB1を有する。チェックボックスB1は、利用可能な最新のデータを探索させるための指示を管理サーバ10に与える指示部である。
【0088】
換言すれば、復旧元ボリュームとしてバックアップ先ボリューム260Sのみを使用するのではなく、中間ボリューム260SPを復旧元ボリュームの候補に加えることを指示するための指定部である。
【0089】
チェックボックスB1がチェックされない場合は、復旧元ボリュームの候補として各バックアップ先ボリューム260Sのみが使用される。ユーザは、バックアップ終了時刻の最も新しいバックアップ先ボリューム260S(SVOL#3)を選択し、15時35分にバックアップが終了したバックアップデータを用いて、バックアップ元ボリューム260Pを復旧させることができる。
【0090】
図10は、チェックボックスB1がチェックされた場合の復旧元リスト提示画面G10(2)を示す。チェックボックスB1がチェックされると、管理サーバ10は、図8の処理で述べたように、中間ボリューム260SPの書き込み終了時刻と最新のバックアップ終了時刻とを比較する。
【0091】
ここで、中間ボリューム260SPの書き込み終了時刻は16時48分であるのに対し、最新のバックアップ終了時刻は15時35分である。従って、中間ボリューム260SPに記憶されているデータの方が新しい。そこで、管理サーバ10は、最新のバックアップ先ボリューム260S(SVOL#3)のバックアップ終了時刻を15時35分から16時48分に書き換えて、復旧元リストを表示させる。
【0092】
図11は、ローカルコピーに障害が発生した場合、より詳しくは、ローカルコピーペアを構成するバックアップ先ボリューム260Sに障害が発生した後で、バックアップ元ボリューム260Pのデータを復旧させる必要が生じた場合を示す。
【0093】
中間ボリューム260SPからバックアップ先ボリューム260S(SVOL#4)へのローカルコピーが18時に開始されたものとする。しかし、そのローカルコピーは、バックアップ先ボリューム260S(SVOL#4)に生じた障害により中断したものとする。例えば、バックアップ先ボリューム260Sを構成する記憶装置にドライブ障害が発生すると、そのバックアップ先ボリューム260Sにも障害が発生する。その後、バックアップ元ボリューム260Pを復旧させる場合、画面G10がユーザに提示される。
【0094】
ユーザがチェックボックスB1を選択した場合、管理サーバ10は、失敗したローカルコピーに関するバックアップ先ボリューム260S(SVOL#4)のバックアップ終了時刻として、リモートコピー終了時刻である16時48分を表示させる。ユーザがチェックボックスB1を選択しなかった場合、最後に成功したローカルコピーに関するバックアップ先ボリューム260S(SVOL#3)のバックアップ終了時刻(15時35分)が、最新のバックアップ終了時刻となる。
【0095】
このように、管理サーバ10は、ユーザの希望に応じて、最も最近実行されたバックアップの終了時刻を、中間ボリューム260SPの書き込み終了時刻(リモートコピー終了時刻であり、スプリット時刻でもある)に変更する。
【0096】
図12は、バックアップ元ボリューム260Pの記憶内容を復旧させる処理を示すフローチャートである。管理サーバ10は、ユーザにより指定される復旧可能時刻(バックアップ終了時刻)に基づいて、指定された復旧元ボリュームがバックアップ先ボリューム260Sであるか否かを判定する(S50)。
【0097】
バックアップ先ボリューム260Sが選択された場合(S50:YES)、管理サーバ10は、そのバックアップ先ボリューム260Sと中間ボリューム260SPとでローカルコピーペアを生成し、バックアップ先ボリューム260Sから中間ボリューム260SPにデータをコピーさせる(S51)。復旧元ボリュームとして中間ボリューム260SPが選択された場合(S50:NO)、S51はスキップされてS52に移る。
【0098】
管理サーバ10は、バックアップ元ストレージ装置20(1)に指示を出して、バックアップ元ボリューム260Pを用意させる(S52)。管理サーバ10は、用意されたバックアップ元ボリューム260Pと中間ボリューム260SPとでリモートコピーペアを生成し、中間ボリューム260SPからバックアップ元ボリューム260Pにデータをコピーさせる(S53)。これにより、バックアップ元ボリューム260Pの記憶内容は、ユーザにより選択された時点の記憶内容に復旧する。
【0099】
このように構成される本実施例では、管理サーバ10は、障害が検出された場合に復旧元リスト提示画面G10を作成し、所定の場合に、画面G10に表示されるバックアップ終了時刻を中間ボリューム260SPへのデータ書き込み終了時刻に変更する。従って、ユーザは、復旧元ボリュームとして中間ボリューム260SPを使用することができ、使い勝手が向上する。
【0100】
本実施例では、管理サーバ10は、バックアップ元ボリューム260Pに障害が発生した場合には、リモートコピー終了時刻の方が最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合に、画面G10に表示される最新のローカルコピー終了時刻をリモートコピー終了時刻に書き換えて表示させる。さらに、管理サーバ10は、ローカルコピーが失敗した場合には、リモートコピー終了時刻を、ローカルコピーが失敗したバックアップ先ボリューム260Sのローカルコピー終了時刻として画面G10に表示させる。従って、ユーザは、障害の種類に応じて最新のデータを利用することができ、使い勝手が向上する。
【0101】
本実施例では、復旧元リスト提示画面G10にチェックボックスB1を設け、チェックボックスB1が選択された場合には中間ボリューム260SPを利用可能とし、チェックボックスB1が選択されなかった場合には、バックアップ先ボリューム260Sのみを利用可能とする。つまり、復旧元リスト提示画面G10は、基本的に、ローカルコピーを管理するための画面として構成でき、チェックボックスB1の選択の有無に応じて表示内容を変更できる。従って、リモートコピーに不慣れなユーザであっても、慣れ親しんだローカルコピー管理画面に類似する復旧元リスト提示画面G10を用いて、手軽にデータ復旧を指示することができる。
【実施例2】
【0102】
図13に基づいて第2実施例を説明する。本実施例は、第1実施例の変形例に該当するため、第1実施例との相違点を中心に説明する。
【0103】
図13は、本実施例による復旧元リスト提示画面G10を示す。本実施例では、チェックボックスB1が選択された場合、バックアップ終了時刻とリモートコピー終了時刻(中間ボリューム260SPへのデータ書き込み終了時刻)との両方を同時に表示し、ユーザがいずれか一方を選択できるようにしている。
【0104】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏する。さらに、本実施例では、バックアップ終了時刻とリモートコピー終了時刻とを同時に表示させるため、ユーザは、両方の時刻を同一画面G10上で見比べることができる。
【実施例3】
【0105】
図14に基づいて第3実施例を説明する。図14は本実施例による計算機システムの全体構成を示す。本システムでは、複数のバックアップ先ストレージ装置20(2),20(3)が設けられている。バックアップ元ストレージ装置20(1)内のバックアップ元ボリューム260Pは、第1バックアップ先ストレージ装置20(2)内の第1中間ボリューム260SP(1)と第2バックアップ先ストレージ装置20(3)内の第2中間ボリューム260SP(2)とに、それぞれ接続されている。
【0106】
即ち、バックアップ元ボリューム260Pと第1中間ボリューム260SP(1)とは第1リモートコピーペアを形成し、第1リモートコピーを実行する。バックアップ元ボリューム260Pと第2中間ボリューム260SP(2)とは第2リモートコピーペアを形成し、第2リモートコピーを実行する。
【0107】
例えば、第1リモートコピー及び第2リモートコピーは、いずれも同期式リモートコピーとすることができる。または、第1リモートコピーは同期式リモートコピーとし、第2リモートコピーは非同期式リモートコピーとしてもよい。
【0108】
バックアップ元ボリューム260Pの記憶内容を復旧させる場合、第1実施例と同様に、画面G10には、各バックアップ先ボリューム260Sのバックアップ終了時刻が表示される。ユーザがチェックボックスB1を選択すると、画面G10には、バックアップ終了時刻に代えて、または、バックアップ終了時刻と共に、各中間ボリューム260SP(1),260SP(2)のリモートコピー終了時刻が表示される。
【0109】
各中間ボリューム260SP(1),260SP(2)の各リモートコピー終了時刻を同時に画面G10に表示させてもよいし、いずれか新しい方のリモートコピー終了時刻だけを画面G10に表示させる構成でもよい。
【0110】
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏する。さらに、本実施例では、バックアップ先ストレージ装置が複数ある場合にも対応することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
【0111】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、例えば、上記各実施例を適宜組み合わせる等のように、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
【符号の説明】
【0112】
10:管理サーバ、20(1):バックアップ元ストレージ装置、20(2),20(3):バックアップ先ストレージ装置、30:ホストコンピュータ、35:アプリケーションプログラム、101:リモートコピー制御部、102:ローカルコピー制御部、103:テーブル更新部、104:障害検出部、105:復旧元リスト提示部、106:復旧制御部106、107:最新ボリューム判定部、200(1),200(2):コントローラ、260:論理ボリューム、260P:バックアップ元ボリューム、260SP:中間ボリューム、260S:バックアップ先ボリューム、T10:リモートコピー管理テーブル、T20:ローカルコピー管理テーブル、G10:復旧元リスト提示画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップ元ストレージ装置とバックアップ先ストレージ装置とに接続され、前記バックアップ元ストレージ装置から前記バックアップ先ストレージ装置へのデータバックアップを管理するための管理システムであって、
前記バックアップ元ストレージ装置は、ホストコンピュータによりアクセスされるバックアップ元ボリュームを有し、
前記バックアップ先ストレージ装置は、少なくとも一つ以上のバックアップ先ボリュームと、前記バックアップ元ボリュームと前記バックアップ先ボリュームとの間に位置し、前記バックアップ元ボリュームに対してはバックアップ先となり、かつ、前記バックアップ先ボリュームに対してはバックアップ元となる中間ボリュームとを有し、
前記バックアップ元ストレージ装置及び前記バックアップ先ストレージ装置に通信回線を介して接続するための通信インターフェース回路と、
所定のコンピュータプログラム及び管理テーブルを記憶するメモリと、
前記メモリから前記所定のコンピュータプログラムを読み出して実行するマイクロプロセッサと、を含んでおり、
前記マイクロプロセッサは、
前記バックアップ元ボリュームから前記中間ボリュームへのリモートコピーと、前記中間ボリュームから前記バックアップ先ボリュームへのローカルコピーとを制御し、
前記リモートコピーまたは前記ローカルコピーに関する障害が検出された場合には、前記バックアップ先ボリュームを復旧元ボリュームの候補として表示する管理画面を作成し、
所定の場合に、前記管理画面に表示される前記バックアップ先ボリュームの情報の一部を前記中間ボリュームに関する情報に基づいて編集する、
データバックアップ管理システム。

【請求項2】
前記マイクロプロセッサは、前記中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻と前記バックアップ先ボリュームに関するローカルコピー終了時刻とを比較し、前記リモートコピー終了時刻の方が前記ローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、前記管理画面に表示される前記バックアップ先ボリュームの前記ローカルコピー終了時刻を前記リモートコピー終了時刻に書き換えて表示させる、請求項1に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項3】
前記マイクロプロセッサは、前記ローカルコピーが失敗した場合に、前記中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻を、前記バックアップ先ボリュームに関するローカルコピー終了時刻として前記管理画面に表示させる、請求項1に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項4】
前記管理画面に前記バックアップ先ボリュームが複数表示される場合において、前記マイクロプロセッサは、
(1)前記バックアップ元ボリュームに障害が発生した場合には、前記中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻と前記各バックアップ先ボリュームに関する各ローカルコピー終了時刻のうち最新のローカルコピー終了時刻とを比較し、前記リモートコピー終了時刻の方が前記最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、前記管理画面に表示される前記最新のローカルコピー終了時刻を前記リモートコピー終了時刻に書き換えて表示し、
(2)前記ローカルコピーが失敗した場合には、前記リモートコピー終了時刻を、前記ローカルコピーが失敗した前記バックアップ先ボリュームの前記ローカルコピー終了時刻として前記管理画面に表示させる、
請求項1に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項5】
前記管理画面には、前記各バックアップ先ボリューム毎に、前記ローカルコピーが開始された時刻と、前記ローカルコピーの終了した時刻と、前記ローカルコピーの状態を示す情報とが含まれている、請求項4に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項6】
前記管理画面には、前記復旧元ボリュームの探索範囲を第1範囲または第2範囲のいずれにするかを指示するための指示部が含まれており、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1範囲が指示されたときは、前記各バックアップ先ボリュームの前記各ローカルコピー終了時刻のみを前記管理画面に表示させ、
前記第2範囲が指示されたときは、
(1)前記バックアップ元ボリュームに障害が発生した場合において、前記リモートコピー終了時刻の方が前記最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合、及び、
(2)前記ローカルコピーが失敗した場合に、前記リモートコピー終了時刻を前記最新のローカルコピー終了時刻または前記ローカルコピー終了時刻として前記管理画面に表示させる、
請求項5に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項7】
前記メモリには、前記リモートコピーを管理するためのリモートコピー管理テーブルと、前記ローカルコピーを管理するためのローカルコピー管理テーブルとが記憶され、
前記リモートコピー管理テーブルは、前記リモートコピーの開始された時刻と、前記リモートコピーの終了した時刻と、前記リモートコピーの状態とを含んでおり、
前記ローカルコピー管理テーブルは、前記各バックアップ先ボリュームを識別するための識別情報と、前記ローカルコピーの開始された時刻と、前記ローカルコピーの終了した時刻と、前記ローカルコピーの状態とを含んでおり、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1範囲が指示されたときには、前記ローカルコピー管理テーブルを用いることにより、前記各ローカルコピー終了時刻を前記管理画面に表示させ、
前記第2範囲が指示されたときには、前記リモートコピー管理テーブル及び前記ローカルコピー管理テーブルを用いることにより、前記リモートコピー終了時刻を前記最新のローカルコピー終了時刻または前記ローカルコピー終了時刻として、前記管理画面に表示させる、
請求項6に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項8】
前記マイクロプロセッサは、前記中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻と前記バックアップ先ボリュームに関するローカルコピー終了時刻とを比較し、前記リモートコピー終了時刻の方が前記ローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、前記管理画面に表示される前記バックアップ先ボリュームの前記ローカルコピー終了時刻と共に前記リモートコピー終了時刻を表示させる、
請求項1に記載のデータバックアップ管理システム。

【請求項9】
ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータにより使用されるバックアップ元ストレージ装置と、前記バックアップ元ストレージ装置に接続されるバックアップ先ストレージ装置と、前記バックアップ元ストレージ装置から前記バックアップ先ストレージ装置へのデータバックアップを管理するための管理装置とを含む計算機システムであって、
前記バックアップ元ストレージ装置は、ホストコンピュータによりアクセスされるバックアップ元ボリュームを有し、
前記バックアップ先ストレージ装置は、少なくとも一つ以上のバックアップ先ボリュームと、前記バックアップ元ボリュームと前記バックアップ先ボリュームとの間に位置し、前記バックアップ元ボリュームに対してはバックアップ先となり、かつ、前記バックアップ先ボリュームに対してはバックアップ元となる中間ボリュームとを有し、
前記管理装置は、
前記バックアップ元ボリュームから前記中間ボリュームへのリモートコピーと、前記中間ボリュームから前記バックアップ先ボリュームへのローカルコピーとを制御し、
前記リモートコピーまたは前記ローカルコピーに関する障害が検出された場合には、前記バックアップ先ボリュームを復旧元ボリュームの候補として表示する管理画面を作成し、
所定の場合に、前記管理画面に表示される前記バックアップ先ボリュームの情報の一部を前記中間ボリュームに関する情報に基づいて編集する、
計算機システム。

【請求項10】
前記管理画面に前記バックアップ先ボリュームが複数表示される場合において、前記管理装置は、
(1)前記バックアップ元ボリュームに障害が発生した場合には、前記中間ボリュームに関するリモートコピー終了時刻と前記各バックアップ先ボリュームに関する各ローカルコピー終了時刻のうち最新のローカルコピー終了時刻とを比較し、前記リモートコピー終了時刻の方が前記最新のローカルコピー終了時刻よりも新しい場合には、前記管理画面に表示される前記最新のローカルコピー終了時刻を前記リモートコピー終了時刻に書き換えて表示し、
(2)前記ローカルコピーが失敗した場合には、前記リモートコピー終了時刻を、前記ローカルコピーが失敗した前記バックアップ先ボリュームの前記ローカルコピー終了時刻として前記管理画面に表示させる、請求項9に記載の計算機システム。

【請求項11】
バックアップ元ストレージ装置とバックアップ先ストレージ装置とに接続され、前記バックアップ元ストレージ装置から前記バックアップ先ストレージ装置へのデータバックアップを管理するためのコンピュータに
バックアップ元ストレージ装置の有するバックアップ元ボリュームからバックアップ先ストレージ装置の有する中間ボリュームへのリモートコピーを制御する機能と、
前記中間ボリュームから前記バックアップ先ストレージ装置の有するバックアップ先ボリュームへのローカルコピーを制御する機能と、
前記リモートコピーまたは前記ローカルコピーに関する障害が検出された場合には、前記バックアップ先ボリュームを復旧元ボリュームの候補として表示する管理画面を作成する機能と、
所定の場合に、前記管理画面に表示される前記バックアップ先ボリュームの情報の一部を前記中間ボリュームに関する情報に基づいて編集する機能と、
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−48500(P2011−48500A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194805(P2009−194805)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.RRAM
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】