データ出力サーバおよび案内図表示システム
【課題】様々な利用者に対して建物等の存在位置を容易に認識させる。
【解決手段】データ生成部(制御装置33)が、移動端末から現在位置データDp1、目的地データDp2、および利用者特定用の端末IDデータDiを取得するデータ取得処理と、現在位置から目的地までの経路を特定する第1特定処理と、移動端末を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定する第2特定処理と、各案内データ(地図データD1,D2)のうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている案内データに基づき、特定した経路に対応する案内図データDmを生成するデータ生成処理とを実行し、データ出力部(制御装置33および通信モデム31)が、案内図データDmを移動端末に出力するように情報配信サーバを構成する。
【解決手段】データ生成部(制御装置33)が、移動端末から現在位置データDp1、目的地データDp2、および利用者特定用の端末IDデータDiを取得するデータ取得処理と、現在位置から目的地までの経路を特定する第1特定処理と、移動端末を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定する第2特定処理と、各案内データ(地図データD1,D2)のうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている案内データに基づき、特定した経路に対応する案内図データDmを生成するデータ生成処理とを実行し、データ出力部(制御装置33および通信モデム31)が、案内図データDmを移動端末に出力するように情報配信サーバを構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末に案内図を表示させるための表示用データを出力するデータ出力サーバ、およびそのデータ出力サーバと移動端末とを備えた案内図表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の案内図表示システム(移動端末)として、地図上の任意の位置を選択することにより、その位置の周辺地図と、選択した位置から見える風景(風景静止画)とを表示する電子案内装置(以下、「案内装置」ともいう)が特開平5−313567号公報に開示されている。また、この種の案内装置には、現在位置の周辺を表す地図上に目標となる建物等の絵(アイコン)や建物名等を重ねた案内図を表示するものが存在する。
【特許文献1】特開平5−313567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、従来の案内装置には、以下の問題点がある。すなわち、従来の案内装置では、選択された位置の周辺地図とその位置から見える風景(風景静止画)とを表示部に並べて表示したり、現在位置の周辺地図上に目標となる建物等の絵や建物名等を重ねた案内図を表示したりすることにより、道路や建物等の位置を容易に認識させようとしている。この場合、例えば風景静止画を表示する案内装置では、利用者の年齢に関係なく、選択された位置に対して予め関連付けられている風景静止画が画一的に表示される。この際に、利用者が子供の場合と大人の場合とでは視線の高さが大きく相違するため、例えば大人の視線の高さに合わせて撮像した風景静止画を表示させたときには、利用者が子供の場合に、表示される風景静止画と実際の風景とが大きく相違することとなる。したがって、表示されている地図がいずれの場所についての地図なのかを認識するのが難しいため、道路や建物等の存在位置を把握するのが困難になるという問題点がある。
【0004】
また、現在位置の周辺地図上に目標となる建物のアイコン等を重ねた案内図を表示させる案内装置においても、利用者の年齢や職業等に関係なく、その位置に対して予め関連付けられているアイコンが周辺地図上に重ねられた案内図が画一的に表示される。この際に、例えば利用者が会社員の場合と学生の場合とでは、目標として表示されるアイコンによって表される建物等の位置についての認識に差がある。具体的には、例えば利用者が学生のときには、銀行のアイコンが目標として表示されたとしても、その銀行が実際にどの位置に存在するかを認識していないことがあり、表示されている地図がいずれの場所についての地図なのかを認識できない結果、道路等の存在位置を把握するのが困難になるという問題点がある。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、様々な利用者に対して道路等の存在位置を容易に認識させ得るデータ出力サーバおよび案内図表示システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく本発明に係るデータ出力サーバは、表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記移動端末に案内図を表示させるための表示用データを前記案内データに基づいて生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、
取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行する。
【0007】
このデータ出力サーバでは、データ生成部が、移動端末を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定し、各案内データのうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている案内データに基づき、特定した経路に対応する表示用データを生成する。したがって、このデータ出力サーバによれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で移動端末に案内図を表示させることができる。
【0008】
また、本発明に係るデータ出力サーバは、上記のデータ出力サーバにおいて、前記記憶部が、性別、年齢および職業のうちの少なくとも1つを前記所定のパラメータとして前記利用者データに関連付けて記憶する。
【0009】
このデータ出力サーバによれば、記憶部が、性別、年齢および職業のうちの少なくとも1つを所定のパラメータとして利用者データに関連付けて記憶することにより、性別、年齢および職業が相違する様々な利用者が携帯する移動端末に認識が容易な目標物が描かれた案内図をそれぞれ確実に表示させることができる。
【0010】
また、本発明に係る案内図表示システムは、取得した表示用データに基づいて表示部に案内図を表示させる移動端末と、当該移動端末に前記表示用データを出力するデータ出力サーバとを備え、前記データ出力サーバは、表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に前記移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記案内データに基づいて前記表示用データを生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、
取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行する。
【0011】
この案内図表示システムでは、取得した表示用データに基づいて表示部に案内図を表示させる移動端末と、移動端末に表示用データを出力するデータ出力サーバとを備え、データ出力サーバのデータ生成部が、移動端末を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定し、各案内データのうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている案内データに基づき、特定した経路に対応する表示用データを生成する。したがって、この案内図表示システムによれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で移動端末に案内図を表示させることができる。
【0012】
また、本発明に係る案内図表示システムは、上記の案内図表示システムにおいて、前記移動端末が、複数の測位用衛星からの各測位用信号に基づいて現在位置を測位する測位処理部を備えて当該測位処理部の測位結果に基づいて前記現在位置データを生成して前記データ出力サーバに出力する。
【0013】
この案内図表示システムでは、移動端末が、複数の測位用衛星からの各測位用信号に基づいて現在位置を測位する測位処理部を備えて現在位置データを生成してデータ出力サーバに出力する。したがって、この案内図表示システムによれば、データ出力サーバが移動端末の現在位置を正確に把握して的確な経路を特定することができると共に、移動端末が案内図に対応する領域内に存在しているか否かを正確に判別して的確な表示タイミングで案内図を表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るデータ出力サーバおよび案内図表示システムの最良の形態について、添付図面を参照して説明する。図1に示す案内図表示システム10は、交差点案内図等の各種案内図M(図8〜11参照)を携帯端末1,1・・などに表示させるためのシステムであって、複数の携帯端末1,1・・、複数の無線基地局2,2・・および情報配信サーバ3を備え、各無線基地局2,2・・および情報配信サーバ3がネットワークNを介して相互に接続されている。なお、同図では、2台の携帯端末1、および2つの無線基地局2のみを図示している。
【0015】
携帯端末1は、本発明における移動端末の一例であって、図2に示すように、無線通信部11、GPS処理部12、記憶部13、表示部14、操作部15および制御部16を備えている。無線通信部11は、制御部16の制御に従って無線基地局2との間で、端末IDデータDi、現在位置データDp1、目的地データDp2および案内図データDmなどを送受信する。GPS処理部12は、本発明における測位処理部に相当し、図1に示すGPS衛星9,9・・(本発明における測位用衛星)からそれぞれ出力されているGPS信号Sg(本発明における測位用信号)を受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて携帯端末1の現在位置を測位する。なお、GPS処理部12による現在位置の測位原理については公知のため、その説明を省略する。
【0016】
記憶部13は、各携帯端末1,1・・に対して個別的に付与された端末IDデータDi(携帯端末1に固有の識別情報)や制御部16の動作プログラムなどを記憶する。この場合、端末IDデータDiは、本発明における特定用データに相当し、後述するように、この端末IDデータDiが情報配信サーバ3に送信されることによって情報配信サーバ3が端末IDデータDiの利用者を特定する際に利用される。また、記憶部13は、携帯端末1の現在位置についての現在位置データDp1、目的地についての目的地データDp2、および情報配信サーバ3から出力された案内図データDm(本発明における表示用データの一例)などを記憶する。
【0017】
表示部14は、一例としてカラー液晶表示器で構成されて、情報配信サーバ3によって生成されてネットワークNおよび無線基地局2を介して配信された案内図データDmに基づく案内図Mなどをカラー表示する。操作部15は、案内図Mを表示させる際に目的地を入力操作するための各種操作ボタンなど(図示せず)が配列されて構成され、これらのボタン操作に応じた操作信号を出力する。制御部16は、操作部15から出力された操作信号に従い、無線通信部11、GPS処理部12および表示部14を制御する。また、制御部16は、図5に示す案内図表示処理40を実行して情報配信サーバ3から配信された(出力された)案内図データDmに基づく案内図Mを表示部14に表示させる。
【0018】
無線基地局2は、案内図表示システム10の利用可能エリア内(携帯端末1,1・・の通話エリア内)に設置されて携帯端末1,1・・との間で無線通信を実行する。具体的には、図3に示すように、無線基地局2は、無線通信部21、通信モデム22、記憶部23および制御装置24を備えている。無線通信部21は、制御装置24の制御に従い、携帯端末1との間で端末IDデータDi、現在位置データDp1、目的地データDp2および案内図データDmなどを送受信する。通信モデム22は、制御装置24の制御に従い、ネットワークNを介して情報配信サーバ3との間で端末IDデータDi、現在位置データDp1、目的地データDp2および案内図データDmなどを送受信する。記憶部23は、制御装置24の動作プログラムなどを記憶する。
【0019】
情報配信サーバ3は、本発明に係るデータ出力サーバの一例であって、図4に示すように、通信モデム31、記憶部32および制御装置33を備えている。通信モデム31は、携帯端末1から送信された(出力された)端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を制御装置33の制御に従って受信する。また、通信モデム31は、制御装置33と相俟って本発明におけるデータ出力部を構成し、携帯端末1に表示させるべき案内図Mについての案内図データDmを携帯端末1に向けて送信(出力)する。記憶部32は、一例としてHDDなどの大容量記憶装置で構成され、地図データD1,D2(図7参照)や、携帯端末1,1・・の利用者についての利用者データ(図示せず)などを記憶する。制御装置33は、本発明におけるデータ生成部に相当し、後述するように、図6に示す案内図データ配信処理50を実行して携帯端末1に送信すべき案内図データDmを生成する。
【0020】
この場合、記憶部32に記憶されている利用者データは、一例として、携帯端末1の端末IDデータDi(すなわち、携帯端末1の利用者)毎の利用者属性と端末IDデータDiとが関連付けられて構成されている。具体的には、この案内図表示システム10では、一例として、性別(「男性」および「女性」のいずれか)と、年齢(「≦9歳」、「10〜19歳」、「20〜29歳」、「30〜39歳」、「40〜49歳」、「50〜59歳」および「≧60歳」のいずれか)と、職業(「会社員」、「学生」、「主婦」および「その他」のいずれか)との3つのパラメータを本発明における「所定のパラメータ」とし、各携帯端末1,1・・の利用者(端末IDデータDi)毎に上記各パラメータがいずれの項目に該当するかを特定可能な情報(利用者属性)を含んで利用者データが構成されている。
【0021】
一方、記憶部32に記憶されている地図データD1,D2は、本発明における案内データに相当し、案内図データDmを生成する際に使用される。地図データD1は、図7に示すように、道路等の所在地に対応して生成されている。なお、同図では、地図データD1,D2に基づく地図を概念的に表示している。地図データD2は、商店(ショップ、コンビニエンスストア(コンビニ)およびデパート等)や銀行等の所在地に対応して生成されている。この地図データD2には、各商店や銀行等(以下、「目標物」ともいう)をいずれの利用者に対して表示すべきかを特定可能な情報(本発明における「所定のパラメータ」の一例)が含まれている。具体的には、例えば「銀行1」については、同図に示すように、性別が「男性」であって、年齢が「40〜49歳」、「50〜59歳」および「≧60歳」のいずれかであれば、職業が「会社員」、「学生」、「主婦」および「その他」のいずれであっても案内図データDm内に表示させるとする情報が含まれている。
【0022】
次に、案内図表示システム10の全体的な動作について、図面を参照して説明する。携帯端末1の表示部14に案内図Mを表示させるには、まず、所定の入力操作画面を表示部14に表示させた状態で操作部15を操作することにより、所望の目的地を入力操作する。この際に、制御部16は、入力操作に応じて目的地データDp2を生成して記憶部13に記憶させる。次いで、表示開始の操作を行う。この際に、制御部16は、図5に示す案内図表示処理40を開始する。この案内図表示処理40では、制御部16は、目的地の設定が完了しているか否か(目的地データDp2の生成が完了しているか否か)を判別し(ステップ41)、完了しているときには、GPS処理部12を制御して現在位置を測位させる(ステップ42)。これに応じて、GPS処理部12は、各GPS衛星9,9・・からのGPS信号Sg,Sg・・の受信を開始して現在位置(緯度、経度および高度)を測位し、測位結果を制御部16に出力する。続いて、制御部16は、GPS処理部12による測位結果に基づいて現在位置データDp1を生成して記憶部13に記憶させる。
【0023】
次いで、制御部16は、情報配信サーバ3に案内図データDmの配信(出力)を要求する(ステップ43)。具体的には、制御部16は、無線通信部11を制御して、無線基地局2を介して情報配信サーバ3に向けて、端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を送信(出力)させる。続いて、制御部16は、情報配信サーバ3から案内図データDmが配信されるまで待機する(ステップ44)。一方、無線基地局2では、制御装置24が通信モデム22を制御することにより、無線通信部21が受信した(携帯端末1から送信された)端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を情報配信サーバ3に向けてネットワークNを介して転送(出力)する。これに応じて、情報配信サーバ3では、制御装置33が図6に示す案内図データ配信処理50を開始する。
【0024】
この案内図データ配信処理50では、まず、通信モデム31が携帯端末1から出力された端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を受信して記憶部32に記憶させる(本発明における「データ取得処理」:ステップ51)。次いで、制御装置33は、受信した端末IDデータDiに基づいて、いずれの利用者(携帯端末1)から案内図データDmの配信要求があったのかを特定すると共に、記憶部32に記憶されている利用者データに基づき、特定した利用者に該当する利用者属性を特定する(本発明における「第2特定処理」:ステップ52)。この際には、受信した端末IDデータDiに対応する携帯端末1の利用者が、例えば、性別=「女性」、年齢=「20〜29歳」、職業「会社員」であると特定される。次いで、制御装置33は、受信した現在位置データDp1および目的地データDp2に基づき、携帯端末1の現在地から、利用者が所望の目的地までの経路(道順)についての経路データを所定のアルゴリズムに従って生成する(本発明における「第1特定処理」:ステップ53)。
【0025】
続いて、制御装置33は、生成した経路データから、経路内に存在する交差点(要案内箇所)についての交差点IDを抽出する(ステップ54)。この際に抽出される交差点IDは、携帯端末1の現在地(現在位置データDp1に対応する位置)から目的地(目的地データDp2)までの間について制御装置33によってステップ53において決定された経路中に存在する要案内箇所の数だけ抽出される。次いで、制御装置33は、抽出した交差点IDに対応する地図データD1,D2を記憶部32から読み出すと共に、ステップ52で特定した利用者属性に基づき、地図データD2のうちの案内図データDmの生成に使用する情報を特定する(携帯端末1の利用者に応じた案内図Mの表示態様の特定:ステップ55)。具体的には、制御装置33は、地図データD2に含まれている各目標物のうち、携帯端末1の利用者(この例では、「女性」、「20〜29歳」および「会社員」を満たす者)に対して案内図M中に表示すべき目標物を特定する。
【0026】
この際に、図7に示すように、例えば「銀行1」や「銀行2」については、性別が「女性」の該当者に対して非表示(値が「0」)であることが規定され、「コンビニ1」については、年齢が「20〜29歳」の該当者に対して非表示(値が「0」)であることが規定されている。一方、「デパート1」や「ショップ1」については、「女性」、「20〜29歳」および「会社員」のすべてに対して表示する(値が「1」)ことが規定されている。したがって、制御装置33は、「銀行1」、「銀行2」および「コンビニ1」を非表示とし、「デパート1」および「ショップ1」を表示させる旨を決定する。続いて、制御装置33は、地図データD1に基づく地図上に、地図データD2中の表示すべき目標物についての情報(この例は、建物を表す「■」、および「デパート1」等の文字列)を重ね合わせた画像データを生成することにより、案内図データDmを生成する(本発明における「データ生成処理」:ステップ56)。この後、制御装置33は、通信モデム31を制御して案内図データDmを携帯端末1に向けて配信(出力)して(ステップ57)、この案内図データ配信処理50を終了する。
【0027】
一方、携帯端末1では、制御部16が無線通信部11を介して情報配信サーバ3から配信された案内図データDmを受信したときに(ステップ45)、受信した案内図データDmに基づくすべての案内図M,M・・の表示が完了したかを判別する(ステップ46)。この際に、案内図データDmの配信要求の直後においては、いずれの案内図Mも表示していないと判別し、制御部16は、GPS処理部12を制御して携帯端末1の現在位置を測位させる(ステップ47)。これに応じて、GPS処理部12は、各GPS衛星9,9・・からのGPS信号Sg,Sg・・の受信を開始して現在位置(緯度、経度および高度)を測位して、測位結果を制御部16に出力する。また、制御部16は、情報配信サーバ3から配信された案内図データDmに基づく最初の案内図M(最初に表示させるべき案内図M)に対応する領域を特定すると共に、特定した領域とGPS処理部12から出力された測位結果とに基づき、携帯端末1の現在位置が最初の案内図Mに対応する領域内か否かを判別する(ステップ48)。
【0028】
この際に、現在位置が最初の案内図Mに対応する領域外のときには、制御部16は、ステップ46に戻って案内図M,M・・の表示が完了していないと判別し、GPS処理部12に携帯端末1の現在位置を測位させ(ステップ47)、現在位置が最初の案内図Mに対応する領域内か否かを再び判別する(ステップ48)。一方、携帯端末1の利用者が目的地に向けて移動することにより、ステップ47においてGPS処理部12に測位させた現在位置が最初の案内図Mに対応する領域内であると判別したときには(ステップ48)、制御部16は、案内図データDmに基づく案内図Mを表示部14に表示させる(ステップ49)。この際には、図8に示すように、一例として、携帯端末1の利用者が、「女性」、「20〜29歳」および「会社員」に該当するときには、情報配信サーバ3によって「デパート1」および「ショップ1」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されているため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「デパート1」および「ショップ1」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。
【0029】
一方、図9に示すように、携帯端末1の利用者が「女性」、「10〜19歳」および「学生」に該当するときには、前述した案内図データ配信処理50において情報配信サーバ3によって地図データD2中の利用者属性に基づき、「コンビニ1」および「デパート1」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されるため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「コンビニ1」および「デパート1」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。また、図10に示すように、携帯端末1の利用者が「男性」、「30〜39歳」および「会社員」に該当するときには、前述した案内図データ配信処理50において情報配信サーバ3によって地図データD2中の利用者属性に基づき、「銀行2」および「コンビニ1」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されるため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「銀行2」および「コンビニ1」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。さらに、図11に示すように、携帯端末1の利用者が「男性」、「50〜59歳」および「会社員」に該当するときには、前述した案内図データ配信処理50において情報配信サーバ3によって地図データD2中の利用者属性に基づき、「銀行1」および「銀行2」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されるため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「銀行1」および「銀行2」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。
【0030】
以上のように、携帯端末1の利用者が属する(該当する)利用者属性に応じて表示される目標物が相違する案内図データDmが情報配信サーバ3から出力されているため、携帯端末1の表示部14には、各利用者にとって道路や建物等の位置を把握し易い案内図Mが表示される。この後、制御部16は、ステップ46に戻って案内図データDmに基づくすべての案内図M,M・・の表示が完了したか否かを判別し、表示が完了していないときには、GPS処理部12に現在位置を測位させると共に(ステップ47)、その測位結果が次に表示すべき案内図Mに対応する領域内のときに(ステップ48)、案内図Mを表示部14に表示させる(ステップ49)。また、ステップ46において、すべての案内図M,M・・の表示を完了したと判別したときに、制御部16は、この案内図表示処理40を終了する。
【0031】
このように、この携帯端末1、情報配信サーバ3および案内図表示システム10では、制御装置33が、携帯端末1を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータ(利用者属性)を特定し、各地図データD1,D2・・のうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている地図データD1,D2に基づき、特定した経路に対応する案内図データDmを生成する。したがって、この携帯端末1、情報配信サーバ3および案内図表示システム10によれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で携帯端末1の表示部14に案内図Mを表示させることができる。
【0032】
また、この携帯端末1、情報配信サーバ3および案内図表示システム10によれば、記憶部32が、性別、年齢および職業を本発明における所定のパラメータとして利用者データに関連付けて記憶することにより、性別、年齢および職業が相違する様々な利用者が携帯する携帯端末1に認識が容易な目標物が描かれた案内図Mをそれぞれ確実に表示させることができる。
【0033】
さらに、この案内図表示システム10では、取得した案内図データDmに基づいて表示部14に案内図Mを表示させる携帯端末1と、携帯端末1に案内図データDmを出力する情報配信サーバ3とを備え、情報配信サーバ3の制御装置33が、携帯端末1を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定し、各地図データD1,D2・・のうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている地図データD1,D2に基づき、特定した経路に対応する案内図データDmを生成する。したがって、この案内図表示システム10によれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で携帯端末1の表示部14に案内図Mを表示させることができる。
【0034】
また、この案内図表示システム10では、携帯端末1が、複数のGPS衛星9,9・・からの各GPS信号Sg,Sg・・に基づいて現在位置を測位するGPS処理部12を備えて現在位置データDp1を生成して情報配信サーバ3に出力する。したがって、この案内図表示システム10によれば、情報配信サーバ3が携帯端末1の現在位置を正確に把握して的確な経路を特定することができると共に、携帯端末1が案内図Mに対応する領域内に存在しているか否かを正確に判別して的確な表示タイミングで案内図Mを表示させることができる。
【0035】
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記の携帯端末1のような携帯電話タイプのような移動端末に限定されず、本発明における移動端末には、PHSタイプの移動端末や、PDA(Personal Digital Assistant)タイプの移動端末などの各種移動端末が含まれる。また、上記の案内図表示システム10では、携帯端末1がGPS処理部12の測位結果に基づいて現在位置データDp1を生成して情報配信サーバ3に送信する構成が採用されているが、本発明はこれに限定されず、目的地データDp2の生成と同様にして、現在位置についても操作部15を操作して入力することで現在位置データDp1を生成するように構成することもできる。さらに、携帯端末1の現在位置を特定するためのデータ(本発明における現在位置データ)については、携帯端末1から情報配信サーバ3に送信するものに限定されず、例えば、携帯端末1から出力される電波の各無線基地局2,2・・に対する電界強度等に基づいて携帯端末1の現在位置を測位する携帯電話位置測位システム等によって取得した現在位置を利用することもできる。
【0036】
また、上記の案内図表示システム10では、性別、年齢および職業のすべてを本発明における所定のパラメータとして利用して利用者属性を規定しているが、性別、年齢および職業のうちのいずれか1つまたは2つのみを利用して利用者属性を規定したり、上記の3つのパラメータ以外の所定のパラメータ(一例として、「趣味」や「好きな色」等)を含む各パラメータのうちから任意の数のパラメータを利用して利用者属性を規定したりする構成を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】案内図表示システム10の構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末1の構成を示すブロック図である。
【図3】無線基地局2の構成を示すブロック図である。
【図4】情報配信サーバ3の構成を示すブロック図である。
【図5】案内図表示処理40のフローチャートである。
【図6】案内図データ配信処理50のフローチャートである。
【図7】地図データD1,D2のデータ構造の概念図である。
【図8】案内図M(案内図データDm)の一例を示す図である。
【図9】案内図M(案内図データDm)の他の一例を示す図である。
【図10】案内図M(案内図データDm)のさらに他の一例を示す図である。
【図11】案内図M(案内図データDm)のさらに他の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 携帯端末、2 無線基地局、3 情報配信サーバ、9 GPS衛星、10 案内図表示システム、11 無線通信部、12 GPS処理部、14 表示部、16 制御部、31 通信モデム、32 記憶部、33 制御装置、40 案内図表示処理、50 案内図データ配信処理、D1,D2 地図データ、Di 端末IDデータ、Dm 案内図データ、Dp1 現在位置データ、Dp2 目的地データ、M 案内図、Sg GPS信号Sg
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末に案内図を表示させるための表示用データを出力するデータ出力サーバ、およびそのデータ出力サーバと移動端末とを備えた案内図表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の案内図表示システム(移動端末)として、地図上の任意の位置を選択することにより、その位置の周辺地図と、選択した位置から見える風景(風景静止画)とを表示する電子案内装置(以下、「案内装置」ともいう)が特開平5−313567号公報に開示されている。また、この種の案内装置には、現在位置の周辺を表す地図上に目標となる建物等の絵(アイコン)や建物名等を重ねた案内図を表示するものが存在する。
【特許文献1】特開平5−313567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、従来の案内装置には、以下の問題点がある。すなわち、従来の案内装置では、選択された位置の周辺地図とその位置から見える風景(風景静止画)とを表示部に並べて表示したり、現在位置の周辺地図上に目標となる建物等の絵や建物名等を重ねた案内図を表示したりすることにより、道路や建物等の位置を容易に認識させようとしている。この場合、例えば風景静止画を表示する案内装置では、利用者の年齢に関係なく、選択された位置に対して予め関連付けられている風景静止画が画一的に表示される。この際に、利用者が子供の場合と大人の場合とでは視線の高さが大きく相違するため、例えば大人の視線の高さに合わせて撮像した風景静止画を表示させたときには、利用者が子供の場合に、表示される風景静止画と実際の風景とが大きく相違することとなる。したがって、表示されている地図がいずれの場所についての地図なのかを認識するのが難しいため、道路や建物等の存在位置を把握するのが困難になるという問題点がある。
【0004】
また、現在位置の周辺地図上に目標となる建物のアイコン等を重ねた案内図を表示させる案内装置においても、利用者の年齢や職業等に関係なく、その位置に対して予め関連付けられているアイコンが周辺地図上に重ねられた案内図が画一的に表示される。この際に、例えば利用者が会社員の場合と学生の場合とでは、目標として表示されるアイコンによって表される建物等の位置についての認識に差がある。具体的には、例えば利用者が学生のときには、銀行のアイコンが目標として表示されたとしても、その銀行が実際にどの位置に存在するかを認識していないことがあり、表示されている地図がいずれの場所についての地図なのかを認識できない結果、道路等の存在位置を把握するのが困難になるという問題点がある。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、様々な利用者に対して道路等の存在位置を容易に認識させ得るデータ出力サーバおよび案内図表示システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく本発明に係るデータ出力サーバは、表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記移動端末に案内図を表示させるための表示用データを前記案内データに基づいて生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、
取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行する。
【0007】
このデータ出力サーバでは、データ生成部が、移動端末を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定し、各案内データのうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている案内データに基づき、特定した経路に対応する表示用データを生成する。したがって、このデータ出力サーバによれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で移動端末に案内図を表示させることができる。
【0008】
また、本発明に係るデータ出力サーバは、上記のデータ出力サーバにおいて、前記記憶部が、性別、年齢および職業のうちの少なくとも1つを前記所定のパラメータとして前記利用者データに関連付けて記憶する。
【0009】
このデータ出力サーバによれば、記憶部が、性別、年齢および職業のうちの少なくとも1つを所定のパラメータとして利用者データに関連付けて記憶することにより、性別、年齢および職業が相違する様々な利用者が携帯する移動端末に認識が容易な目標物が描かれた案内図をそれぞれ確実に表示させることができる。
【0010】
また、本発明に係る案内図表示システムは、取得した表示用データに基づいて表示部に案内図を表示させる移動端末と、当該移動端末に前記表示用データを出力するデータ出力サーバとを備え、前記データ出力サーバは、表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に前記移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記案内データに基づいて前記表示用データを生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、
取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行する。
【0011】
この案内図表示システムでは、取得した表示用データに基づいて表示部に案内図を表示させる移動端末と、移動端末に表示用データを出力するデータ出力サーバとを備え、データ出力サーバのデータ生成部が、移動端末を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定し、各案内データのうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている案内データに基づき、特定した経路に対応する表示用データを生成する。したがって、この案内図表示システムによれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で移動端末に案内図を表示させることができる。
【0012】
また、本発明に係る案内図表示システムは、上記の案内図表示システムにおいて、前記移動端末が、複数の測位用衛星からの各測位用信号に基づいて現在位置を測位する測位処理部を備えて当該測位処理部の測位結果に基づいて前記現在位置データを生成して前記データ出力サーバに出力する。
【0013】
この案内図表示システムでは、移動端末が、複数の測位用衛星からの各測位用信号に基づいて現在位置を測位する測位処理部を備えて現在位置データを生成してデータ出力サーバに出力する。したがって、この案内図表示システムによれば、データ出力サーバが移動端末の現在位置を正確に把握して的確な経路を特定することができると共に、移動端末が案内図に対応する領域内に存在しているか否かを正確に判別して的確な表示タイミングで案内図を表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るデータ出力サーバおよび案内図表示システムの最良の形態について、添付図面を参照して説明する。図1に示す案内図表示システム10は、交差点案内図等の各種案内図M(図8〜11参照)を携帯端末1,1・・などに表示させるためのシステムであって、複数の携帯端末1,1・・、複数の無線基地局2,2・・および情報配信サーバ3を備え、各無線基地局2,2・・および情報配信サーバ3がネットワークNを介して相互に接続されている。なお、同図では、2台の携帯端末1、および2つの無線基地局2のみを図示している。
【0015】
携帯端末1は、本発明における移動端末の一例であって、図2に示すように、無線通信部11、GPS処理部12、記憶部13、表示部14、操作部15および制御部16を備えている。無線通信部11は、制御部16の制御に従って無線基地局2との間で、端末IDデータDi、現在位置データDp1、目的地データDp2および案内図データDmなどを送受信する。GPS処理部12は、本発明における測位処理部に相当し、図1に示すGPS衛星9,9・・(本発明における測位用衛星)からそれぞれ出力されているGPS信号Sg(本発明における測位用信号)を受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて携帯端末1の現在位置を測位する。なお、GPS処理部12による現在位置の測位原理については公知のため、その説明を省略する。
【0016】
記憶部13は、各携帯端末1,1・・に対して個別的に付与された端末IDデータDi(携帯端末1に固有の識別情報)や制御部16の動作プログラムなどを記憶する。この場合、端末IDデータDiは、本発明における特定用データに相当し、後述するように、この端末IDデータDiが情報配信サーバ3に送信されることによって情報配信サーバ3が端末IDデータDiの利用者を特定する際に利用される。また、記憶部13は、携帯端末1の現在位置についての現在位置データDp1、目的地についての目的地データDp2、および情報配信サーバ3から出力された案内図データDm(本発明における表示用データの一例)などを記憶する。
【0017】
表示部14は、一例としてカラー液晶表示器で構成されて、情報配信サーバ3によって生成されてネットワークNおよび無線基地局2を介して配信された案内図データDmに基づく案内図Mなどをカラー表示する。操作部15は、案内図Mを表示させる際に目的地を入力操作するための各種操作ボタンなど(図示せず)が配列されて構成され、これらのボタン操作に応じた操作信号を出力する。制御部16は、操作部15から出力された操作信号に従い、無線通信部11、GPS処理部12および表示部14を制御する。また、制御部16は、図5に示す案内図表示処理40を実行して情報配信サーバ3から配信された(出力された)案内図データDmに基づく案内図Mを表示部14に表示させる。
【0018】
無線基地局2は、案内図表示システム10の利用可能エリア内(携帯端末1,1・・の通話エリア内)に設置されて携帯端末1,1・・との間で無線通信を実行する。具体的には、図3に示すように、無線基地局2は、無線通信部21、通信モデム22、記憶部23および制御装置24を備えている。無線通信部21は、制御装置24の制御に従い、携帯端末1との間で端末IDデータDi、現在位置データDp1、目的地データDp2および案内図データDmなどを送受信する。通信モデム22は、制御装置24の制御に従い、ネットワークNを介して情報配信サーバ3との間で端末IDデータDi、現在位置データDp1、目的地データDp2および案内図データDmなどを送受信する。記憶部23は、制御装置24の動作プログラムなどを記憶する。
【0019】
情報配信サーバ3は、本発明に係るデータ出力サーバの一例であって、図4に示すように、通信モデム31、記憶部32および制御装置33を備えている。通信モデム31は、携帯端末1から送信された(出力された)端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を制御装置33の制御に従って受信する。また、通信モデム31は、制御装置33と相俟って本発明におけるデータ出力部を構成し、携帯端末1に表示させるべき案内図Mについての案内図データDmを携帯端末1に向けて送信(出力)する。記憶部32は、一例としてHDDなどの大容量記憶装置で構成され、地図データD1,D2(図7参照)や、携帯端末1,1・・の利用者についての利用者データ(図示せず)などを記憶する。制御装置33は、本発明におけるデータ生成部に相当し、後述するように、図6に示す案内図データ配信処理50を実行して携帯端末1に送信すべき案内図データDmを生成する。
【0020】
この場合、記憶部32に記憶されている利用者データは、一例として、携帯端末1の端末IDデータDi(すなわち、携帯端末1の利用者)毎の利用者属性と端末IDデータDiとが関連付けられて構成されている。具体的には、この案内図表示システム10では、一例として、性別(「男性」および「女性」のいずれか)と、年齢(「≦9歳」、「10〜19歳」、「20〜29歳」、「30〜39歳」、「40〜49歳」、「50〜59歳」および「≧60歳」のいずれか)と、職業(「会社員」、「学生」、「主婦」および「その他」のいずれか)との3つのパラメータを本発明における「所定のパラメータ」とし、各携帯端末1,1・・の利用者(端末IDデータDi)毎に上記各パラメータがいずれの項目に該当するかを特定可能な情報(利用者属性)を含んで利用者データが構成されている。
【0021】
一方、記憶部32に記憶されている地図データD1,D2は、本発明における案内データに相当し、案内図データDmを生成する際に使用される。地図データD1は、図7に示すように、道路等の所在地に対応して生成されている。なお、同図では、地図データD1,D2に基づく地図を概念的に表示している。地図データD2は、商店(ショップ、コンビニエンスストア(コンビニ)およびデパート等)や銀行等の所在地に対応して生成されている。この地図データD2には、各商店や銀行等(以下、「目標物」ともいう)をいずれの利用者に対して表示すべきかを特定可能な情報(本発明における「所定のパラメータ」の一例)が含まれている。具体的には、例えば「銀行1」については、同図に示すように、性別が「男性」であって、年齢が「40〜49歳」、「50〜59歳」および「≧60歳」のいずれかであれば、職業が「会社員」、「学生」、「主婦」および「その他」のいずれであっても案内図データDm内に表示させるとする情報が含まれている。
【0022】
次に、案内図表示システム10の全体的な動作について、図面を参照して説明する。携帯端末1の表示部14に案内図Mを表示させるには、まず、所定の入力操作画面を表示部14に表示させた状態で操作部15を操作することにより、所望の目的地を入力操作する。この際に、制御部16は、入力操作に応じて目的地データDp2を生成して記憶部13に記憶させる。次いで、表示開始の操作を行う。この際に、制御部16は、図5に示す案内図表示処理40を開始する。この案内図表示処理40では、制御部16は、目的地の設定が完了しているか否か(目的地データDp2の生成が完了しているか否か)を判別し(ステップ41)、完了しているときには、GPS処理部12を制御して現在位置を測位させる(ステップ42)。これに応じて、GPS処理部12は、各GPS衛星9,9・・からのGPS信号Sg,Sg・・の受信を開始して現在位置(緯度、経度および高度)を測位し、測位結果を制御部16に出力する。続いて、制御部16は、GPS処理部12による測位結果に基づいて現在位置データDp1を生成して記憶部13に記憶させる。
【0023】
次いで、制御部16は、情報配信サーバ3に案内図データDmの配信(出力)を要求する(ステップ43)。具体的には、制御部16は、無線通信部11を制御して、無線基地局2を介して情報配信サーバ3に向けて、端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を送信(出力)させる。続いて、制御部16は、情報配信サーバ3から案内図データDmが配信されるまで待機する(ステップ44)。一方、無線基地局2では、制御装置24が通信モデム22を制御することにより、無線通信部21が受信した(携帯端末1から送信された)端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を情報配信サーバ3に向けてネットワークNを介して転送(出力)する。これに応じて、情報配信サーバ3では、制御装置33が図6に示す案内図データ配信処理50を開始する。
【0024】
この案内図データ配信処理50では、まず、通信モデム31が携帯端末1から出力された端末IDデータDi、現在位置データDp1および目的地データDp2を受信して記憶部32に記憶させる(本発明における「データ取得処理」:ステップ51)。次いで、制御装置33は、受信した端末IDデータDiに基づいて、いずれの利用者(携帯端末1)から案内図データDmの配信要求があったのかを特定すると共に、記憶部32に記憶されている利用者データに基づき、特定した利用者に該当する利用者属性を特定する(本発明における「第2特定処理」:ステップ52)。この際には、受信した端末IDデータDiに対応する携帯端末1の利用者が、例えば、性別=「女性」、年齢=「20〜29歳」、職業「会社員」であると特定される。次いで、制御装置33は、受信した現在位置データDp1および目的地データDp2に基づき、携帯端末1の現在地から、利用者が所望の目的地までの経路(道順)についての経路データを所定のアルゴリズムに従って生成する(本発明における「第1特定処理」:ステップ53)。
【0025】
続いて、制御装置33は、生成した経路データから、経路内に存在する交差点(要案内箇所)についての交差点IDを抽出する(ステップ54)。この際に抽出される交差点IDは、携帯端末1の現在地(現在位置データDp1に対応する位置)から目的地(目的地データDp2)までの間について制御装置33によってステップ53において決定された経路中に存在する要案内箇所の数だけ抽出される。次いで、制御装置33は、抽出した交差点IDに対応する地図データD1,D2を記憶部32から読み出すと共に、ステップ52で特定した利用者属性に基づき、地図データD2のうちの案内図データDmの生成に使用する情報を特定する(携帯端末1の利用者に応じた案内図Mの表示態様の特定:ステップ55)。具体的には、制御装置33は、地図データD2に含まれている各目標物のうち、携帯端末1の利用者(この例では、「女性」、「20〜29歳」および「会社員」を満たす者)に対して案内図M中に表示すべき目標物を特定する。
【0026】
この際に、図7に示すように、例えば「銀行1」や「銀行2」については、性別が「女性」の該当者に対して非表示(値が「0」)であることが規定され、「コンビニ1」については、年齢が「20〜29歳」の該当者に対して非表示(値が「0」)であることが規定されている。一方、「デパート1」や「ショップ1」については、「女性」、「20〜29歳」および「会社員」のすべてに対して表示する(値が「1」)ことが規定されている。したがって、制御装置33は、「銀行1」、「銀行2」および「コンビニ1」を非表示とし、「デパート1」および「ショップ1」を表示させる旨を決定する。続いて、制御装置33は、地図データD1に基づく地図上に、地図データD2中の表示すべき目標物についての情報(この例は、建物を表す「■」、および「デパート1」等の文字列)を重ね合わせた画像データを生成することにより、案内図データDmを生成する(本発明における「データ生成処理」:ステップ56)。この後、制御装置33は、通信モデム31を制御して案内図データDmを携帯端末1に向けて配信(出力)して(ステップ57)、この案内図データ配信処理50を終了する。
【0027】
一方、携帯端末1では、制御部16が無線通信部11を介して情報配信サーバ3から配信された案内図データDmを受信したときに(ステップ45)、受信した案内図データDmに基づくすべての案内図M,M・・の表示が完了したかを判別する(ステップ46)。この際に、案内図データDmの配信要求の直後においては、いずれの案内図Mも表示していないと判別し、制御部16は、GPS処理部12を制御して携帯端末1の現在位置を測位させる(ステップ47)。これに応じて、GPS処理部12は、各GPS衛星9,9・・からのGPS信号Sg,Sg・・の受信を開始して現在位置(緯度、経度および高度)を測位して、測位結果を制御部16に出力する。また、制御部16は、情報配信サーバ3から配信された案内図データDmに基づく最初の案内図M(最初に表示させるべき案内図M)に対応する領域を特定すると共に、特定した領域とGPS処理部12から出力された測位結果とに基づき、携帯端末1の現在位置が最初の案内図Mに対応する領域内か否かを判別する(ステップ48)。
【0028】
この際に、現在位置が最初の案内図Mに対応する領域外のときには、制御部16は、ステップ46に戻って案内図M,M・・の表示が完了していないと判別し、GPS処理部12に携帯端末1の現在位置を測位させ(ステップ47)、現在位置が最初の案内図Mに対応する領域内か否かを再び判別する(ステップ48)。一方、携帯端末1の利用者が目的地に向けて移動することにより、ステップ47においてGPS処理部12に測位させた現在位置が最初の案内図Mに対応する領域内であると判別したときには(ステップ48)、制御部16は、案内図データDmに基づく案内図Mを表示部14に表示させる(ステップ49)。この際には、図8に示すように、一例として、携帯端末1の利用者が、「女性」、「20〜29歳」および「会社員」に該当するときには、情報配信サーバ3によって「デパート1」および「ショップ1」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されているため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「デパート1」および「ショップ1」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。
【0029】
一方、図9に示すように、携帯端末1の利用者が「女性」、「10〜19歳」および「学生」に該当するときには、前述した案内図データ配信処理50において情報配信サーバ3によって地図データD2中の利用者属性に基づき、「コンビニ1」および「デパート1」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されるため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「コンビニ1」および「デパート1」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。また、図10に示すように、携帯端末1の利用者が「男性」、「30〜39歳」および「会社員」に該当するときには、前述した案内図データ配信処理50において情報配信サーバ3によって地図データD2中の利用者属性に基づき、「銀行2」および「コンビニ1」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されるため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「銀行2」および「コンビニ1」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。さらに、図11に示すように、携帯端末1の利用者が「男性」、「50〜59歳」および「会社員」に該当するときには、前述した案内図データ配信処理50において情報配信サーバ3によって地図データD2中の利用者属性に基づき、「銀行1」および「銀行2」が目標物として表示される案内図データDmが生成されて出力されるため、表示部14には、交差点近傍の地図上に「銀行1」および「銀行2」を示す「■」と文字列とが重ねて表示される。
【0030】
以上のように、携帯端末1の利用者が属する(該当する)利用者属性に応じて表示される目標物が相違する案内図データDmが情報配信サーバ3から出力されているため、携帯端末1の表示部14には、各利用者にとって道路や建物等の位置を把握し易い案内図Mが表示される。この後、制御部16は、ステップ46に戻って案内図データDmに基づくすべての案内図M,M・・の表示が完了したか否かを判別し、表示が完了していないときには、GPS処理部12に現在位置を測位させると共に(ステップ47)、その測位結果が次に表示すべき案内図Mに対応する領域内のときに(ステップ48)、案内図Mを表示部14に表示させる(ステップ49)。また、ステップ46において、すべての案内図M,M・・の表示を完了したと判別したときに、制御部16は、この案内図表示処理40を終了する。
【0031】
このように、この携帯端末1、情報配信サーバ3および案内図表示システム10では、制御装置33が、携帯端末1を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータ(利用者属性)を特定し、各地図データD1,D2・・のうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている地図データD1,D2に基づき、特定した経路に対応する案内図データDmを生成する。したがって、この携帯端末1、情報配信サーバ3および案内図表示システム10によれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で携帯端末1の表示部14に案内図Mを表示させることができる。
【0032】
また、この携帯端末1、情報配信サーバ3および案内図表示システム10によれば、記憶部32が、性別、年齢および職業を本発明における所定のパラメータとして利用者データに関連付けて記憶することにより、性別、年齢および職業が相違する様々な利用者が携帯する携帯端末1に認識が容易な目標物が描かれた案内図Mをそれぞれ確実に表示させることができる。
【0033】
さらに、この案内図表示システム10では、取得した案内図データDmに基づいて表示部14に案内図Mを表示させる携帯端末1と、携帯端末1に案内図データDmを出力する情報配信サーバ3とを備え、情報配信サーバ3の制御装置33が、携帯端末1を利用している利用者を特定すると共に特定した利用者に関連付けられている所定のパラメータを特定し、各地図データD1,D2・・のうちの特定した所定のパラメータに関連付けられている地図データD1,D2に基づき、特定した経路に対応する案内図データDmを生成する。したがって、この案内図表示システム10によれば、すべての利用者に対して同一の表示態様で案内図が画一的に表示される従来の案内装置とは異なり、各利用者に対して道路や建物等の位置を確実かつ容易に認識させ得る表示態様で携帯端末1の表示部14に案内図Mを表示させることができる。
【0034】
また、この案内図表示システム10では、携帯端末1が、複数のGPS衛星9,9・・からの各GPS信号Sg,Sg・・に基づいて現在位置を測位するGPS処理部12を備えて現在位置データDp1を生成して情報配信サーバ3に出力する。したがって、この案内図表示システム10によれば、情報配信サーバ3が携帯端末1の現在位置を正確に把握して的確な経路を特定することができると共に、携帯端末1が案内図Mに対応する領域内に存在しているか否かを正確に判別して的確な表示タイミングで案内図Mを表示させることができる。
【0035】
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記の携帯端末1のような携帯電話タイプのような移動端末に限定されず、本発明における移動端末には、PHSタイプの移動端末や、PDA(Personal Digital Assistant)タイプの移動端末などの各種移動端末が含まれる。また、上記の案内図表示システム10では、携帯端末1がGPS処理部12の測位結果に基づいて現在位置データDp1を生成して情報配信サーバ3に送信する構成が採用されているが、本発明はこれに限定されず、目的地データDp2の生成と同様にして、現在位置についても操作部15を操作して入力することで現在位置データDp1を生成するように構成することもできる。さらに、携帯端末1の現在位置を特定するためのデータ(本発明における現在位置データ)については、携帯端末1から情報配信サーバ3に送信するものに限定されず、例えば、携帯端末1から出力される電波の各無線基地局2,2・・に対する電界強度等に基づいて携帯端末1の現在位置を測位する携帯電話位置測位システム等によって取得した現在位置を利用することもできる。
【0036】
また、上記の案内図表示システム10では、性別、年齢および職業のすべてを本発明における所定のパラメータとして利用して利用者属性を規定しているが、性別、年齢および職業のうちのいずれか1つまたは2つのみを利用して利用者属性を規定したり、上記の3つのパラメータ以外の所定のパラメータ(一例として、「趣味」や「好きな色」等)を含む各パラメータのうちから任意の数のパラメータを利用して利用者属性を規定したりする構成を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】案内図表示システム10の構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末1の構成を示すブロック図である。
【図3】無線基地局2の構成を示すブロック図である。
【図4】情報配信サーバ3の構成を示すブロック図である。
【図5】案内図表示処理40のフローチャートである。
【図6】案内図データ配信処理50のフローチャートである。
【図7】地図データD1,D2のデータ構造の概念図である。
【図8】案内図M(案内図データDm)の一例を示す図である。
【図9】案内図M(案内図データDm)の他の一例を示す図である。
【図10】案内図M(案内図データDm)のさらに他の一例を示す図である。
【図11】案内図M(案内図データDm)のさらに他の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 携帯端末、2 無線基地局、3 情報配信サーバ、9 GPS衛星、10 案内図表示システム、11 無線通信部、12 GPS処理部、14 表示部、16 制御部、31 通信モデム、32 記憶部、33 制御装置、40 案内図表示処理、50 案内図データ配信処理、D1,D2 地図データ、Di 端末IDデータ、Dm 案内図データ、Dp1 現在位置データ、Dp2 目的地データ、M 案内図、Sg GPS信号Sg
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記移動端末に案内図を表示させるための表示用データを前記案内データに基づいて生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、
前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、
取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、
取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、
前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行するデータ出力サーバ。
【請求項2】
前記記憶部は、性別、年齢および職業のうちの少なくとも1つを前記所定のパラメータとして前記利用者データに関連付けて記憶する請求項1記載のデータ出力サーバ。
【請求項3】
取得した表示用データに基づいて表示部に案内図を表示させる移動端末と、当該移動端末に前記表示用データを出力するデータ出力サーバとを備え、
前記データ出力サーバは、表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に前記移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記案内データに基づいて前記表示用データを生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、
前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、
取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、
取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、
前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行する案内図表示システム。
【請求項4】
前記移動端末は、複数の測位用衛星からの各測位用信号に基づいて現在位置を測位する測位処理部を備えて当該測位処理部の測位結果に基づいて前記現在位置データを生成して前記データ出力サーバに出力する請求項3記載の案内図表示システム。
【請求項1】
表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記移動端末に案内図を表示させるための表示用データを前記案内データに基づいて生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、
前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、
取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、
取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、
前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行するデータ出力サーバ。
【請求項2】
前記記憶部は、性別、年齢および職業のうちの少なくとも1つを前記所定のパラメータとして前記利用者データに関連付けて記憶する請求項1記載のデータ出力サーバ。
【請求項3】
取得した表示用データに基づいて表示部に案内図を表示させる移動端末と、当該移動端末に前記表示用データを出力するデータ出力サーバとを備え、
前記データ出力サーバは、表示態様が相違する複数種類の案内データを所定のパラメータに関連付けて記憶すると共に前記移動端末の利用者についての利用者データを当該所定のパラメータに関連付けて記憶する記憶部と、前記案内データに基づいて前記表示用データを生成するデータ生成部と、前記表示用データを前記移動端末に出力するデータ出力部とを備え、
前記データ生成部は、前記移動端末の現在位置を特定可能な現在位置データ、案内すべき目的地を特定可能な目的地データ、および前記移動端末を利用している前記利用者を特定可能な特定用データを取得するデータ取得処理と、
取得した前記現在位置データおよび前記目的地データに基づいて前記現在位置から前記目的地までの経路を特定する第1特定処理と、
取得した前記特定用データに基づいて前記移動端末を利用している前記利用者を特定すると共に当該特定した当該利用者に関連付けられている前記所定のパラメータを前記利用者データに基づいて特定する第2特定処理と、
前記各案内データのうちの前記特定した所定のパラメータに関連付けられている当該案内データに基づき、前記特定した経路に対応する前記表示用データを生成するデータ生成処理とを実行する案内図表示システム。
【請求項4】
前記移動端末は、複数の測位用衛星からの各測位用信号に基づいて現在位置を測位する測位処理部を備えて当該測位処理部の測位結果に基づいて前記現在位置データを生成して前記データ出力サーバに出力する請求項3記載の案内図表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−133047(P2006−133047A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−321619(P2004−321619)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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