データ管理装置、データ検索装置、及びコンピュータプログラム
【課題】撮影日情報の無い画像データに対して、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定できるようにする。
【解決手段】撮影期間情報付加モードで表示される画面において、下段302に、撮影期間の情報を付加したい画像Xを表示させ、上段301では、下段302に表示させた画像Xに対する撮影期間のよりどころとなる2枚の画像をサムネイル画像の表示を見ながら選択すると、これら2枚の画像の撮影日が画像Xの撮影期間の開始日及び終了日に設定される。これにより、デジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、ユーザが正確な日付を覚えていなくても、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定することができ、さらには、日付や期間を検索キーとして両画像データを統一的に検索することが可能になる。
【解決手段】撮影期間情報付加モードで表示される画面において、下段302に、撮影期間の情報を付加したい画像Xを表示させ、上段301では、下段302に表示させた画像Xに対する撮影期間のよりどころとなる2枚の画像をサムネイル画像の表示を見ながら選択すると、これら2枚の画像の撮影日が画像Xの撮影期間の開始日及び終了日に設定される。これにより、デジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、ユーザが正確な日付を覚えていなくても、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定することができ、さらには、日付や期間を検索キーとして両画像データを統一的に検索することが可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば画像データを管理するデータ管理装置及び方法、データ検索装置及び方法、並びにコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラで撮影したデジタル画像データや、銀塩フィルム上に撮影した画像をスキャナ等で取り込んだデジタル画像データを、パーソナルコンピュータや専用の装置で管理し、CRTや液晶ディスプレイ等のモニタ装置上に表示する画像管理システム(電子アルバム等とも呼ばれる)が開発されている。
【0003】
このような画像管理システムでは、ハードディスクや大容量のフラッシュメモリ等のストレージ内に画像データが保存されており、画像の撮影年月日を指定すると、その指定日に該当する画像データを検索する検索機能も備えている。ユーザは、この検索機能を利用して、ストレージ内に保存されている多数の画像データの中から、所望の画像データを探すことができる。
【0004】
例えば、特許文献1では、日付による画像検索をユーザがより簡単に行えるようにするために、イベント等に関連付けられた日付情報を基に検索を行う画像情報検索方法が提案されている。
【0005】
しかし、デジタルスチルカメラで撮影された画像データには、その撮影日時が撮影時に自動的に付加されているが、スキャナで取り込んだ画像データには、撮影日時が付加されていない。
【0006】
そういった点に鑑みて、特許文献2では、スキャナで画像を読み取る際に画像中に写し込まれている撮影日時をOCRで解析し、撮影日時情報として、デジタルスチルカメラと同様に、画像データに付加する画像入力システムが提案されている。
【0007】
また、特許文献3では、カレンダー風のユーザーインターフェースを用いて、撮影日時の無い画像データに対して撮影日時情報を付加する画像管理システムが提案されている。
【0008】
さらに、特許文献4では、さわやか度等、表現があいまいな属性を入力する際に既に同じ属性が付加された画像のプレビュー画像及びその属性値をグラフィカルに表示し、ユーザに、より簡単に、あいまいな属性を画像に付加させる仕組みが開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−358306号公報
【特許文献2】特開2006−148692号公報
【特許文献3】特開2000―261749号公報
【特許文献4】特開平8−30763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、撮影日時情報の無い画像データに対して、撮影日時情報を付加するシステムでは、(1)画像中に撮影日時が写り込まれていない場合は、OCRが解析できず、撮影日時情報を得ることができない、(2)撮影日時情報をユーザが入力しようにも、細かい撮影日時までは覚えておらず特定の日付を入力するのは困難である、という問題点が発生する。
【0011】
このため、デジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキャナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、撮影日時を検索キーとして両画像データを統一的に検索することができなかった。
【0012】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、例えばデジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキャナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、ユーザが正確な日付を覚えていなくても、撮影日情報の無い画像データに対して、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定できるようにし、また、日付や期間を検索キーとして両画像データを統一的に検索できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のデータ管理装置は、記憶手段に保存されているデータを管理するデータ管理装置であって、前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定可能にしたことを特徴とする。
本発明のデータ検索装置は、所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する検索手段を備えことを特徴とする。
本発明のデータ構造は、JPEGフォーマットのExif形式ファイルのデータ構造であって、アプリケーションマーカーセグメントのExif情報に、開始日及び終了日からなる撮影期間の情報が付加されていることを特徴とする。
本発明のデータ管理方法は、記憶手段に保存されているデータを管理する処理をデータ管理方法であって、前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する手順を有することを特徴とする。
本発明のデータ検索方法は、所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する手順を有することを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、記憶手段に保存されているデータを管理する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムデータであって、前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の他のコンピュータプログラムは、所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、例えばデジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキャナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、ユーザが正確な日付を覚えていなくても、撮影日情報の無い画像データに対して、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定することができる。これにより、日付や期間を検索キーとして両画像データを統一的に検索することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態では、本発明をマルチファンクションプリンタに適用した例を示す。すなわち、このマルチファンクションプリンタが本発明でいうデータ管理装置や画像検索装置として機能する。
【0016】
マルチファンクションプリンタには、後述するように、プリンタ、カードリーダ、フィルム読み取り機能付きのスキャナ、ハードディスクドライブ(HDD)等が搭載されている。そして、プリント機能、コピー機能の他に、スキャナやカードリーダから読み込んだ画像データをHDDに保存し、ユーザはHDDに保存された画像データを表示部(ディスプレイ)を利用して閲覧したり、印刷したりすることができる。
【0017】
図1は、本実施形態に係るマルチファンクションプリンタの構成を示すブロック図である。図1において、マルチファンクションプリンタ100は、CPU20と、ROM1と、RAM2と、不揮発性RAM3と、操作部4と、表示部5と、記録部6と、画像処理部7と、読取部8と、カードインターフェース9と、駆動部10と、ハードディスクドライブ(HDD)11とを有する。
【0018】
CPU20は、マルチファンクションプリンタ100が備える様々な機能を制御し、操作部4における操作に従ってROM1に記憶されているプログラムを実行する。
【0019】
ROM1は、マルチファンクションプリンタ100の制御命令プログラム等を格納する。RAM2は、CPU20のワークエリア等として機能する。不揮発性RAM3は、バッテリバックアップ機能を有するSRAM等であり、マルチファンクションプリンタ100に固有のデータ等を記憶する。
【0020】
操作部4は、モノクロコピー時やカラーコピー時におけるモノクロコピースタートキー、カラーコピースタートキー、コピー解像度や画質等のモードを指定するモードキー、コピー動作等を停止するためのストップキー、コピー数を入力するテンキーや登録キー、画像ファイル選択を指定するカーソルキー等各種のキーによって構成される。CPU20は、これらキーの押下状態を検出し、その押下状態に応じて各部を制御する。
【0021】
表示部5は、例えば液晶表示部(LCD)及びLCDドライバを備え、CPU20の制御に基づいて、各種の表示を行う。
【0022】
記録部6は、例えばインクジェット方式のインクジェットヘッド、汎用ICによって構成され、CPU20の制御に基づいて、RAM2に格納されている記録データを読み出し、ハードコピーとして印刷出力する。
【0023】
画像処理部7は、画像解析、サムネイル作成、サムネイル補正、出力画像補正等の画像処理を行う。これらの画像処理によって得られた印刷データはRAM2に格納される。RAM2に格納された印刷データが記録部6で記録する場合に必要な所定量に達すると、記録部6による記録動作が実行される。
【0024】
読取部8は、電荷結合素子(CCD)を備え、原稿画像を読み取って、赤(R)、緑(G)、及び青(B)色のアナログ輝度データを出力する。なお、読取部8は、CCDの代わりに、密着型イメージセンサ(CIS)を使用するようにしてもよい。また、読取部8には、フィルム読み取りユニットが装備されており、フィルムをスキャンし、通常の原稿画像と同様にアナログ輝度データを出力することも可能である。
【0025】
カードインターフェース9は、例えばデジタルスチルカメラで撮影され、メモリカード等に記録された画像ファイルを操作部4における操作に従って読み込む。
【0026】
駆動部10は、読取部8及び記録部6のそれぞれの動作において、不図示の給排紙ローラを駆動するためのステッピングモータ、ステッピングモータの駆動力を伝達するギヤ、ステッピングモータを制御するドライバ回路等によって構成される。
【0027】
HDD(ハードディスクドライブ)11は、読取部8やカードインターフェース9から読み込まれた画像データを保存したり、CPU20が生成する様々なファイルを保存したりする。
【0028】
<撮影期間の設定(設定手段による処理例)>
次に、本発明の特徴である撮影期間の設定について説明する。撮影期間は、開始日及び終了日の2つの日付によって構成される。この撮影期間が設定された(付加された又は関係付けられた)画像データは、開始日から終了日の間に撮影された可能性が高いことを意味する。
【0029】
図2を参照して、デジタルスチルカメラ等で一般的に利用されているJPEGフォーマットのExif形式ファイルと、そのファイルに撮影期間の情報を付加した例を示す。図2(a)に示すように、デジタルスチルカメラ等で一般的に利用されているJPEGフォーマットのExif形式ファイル201は、撮影情報やサムネイル画像等のデータを格納するためのアプリケーションマーカーセグメント202を有する。アプリケーションマーカーセグメント202にはExif情報203が埋め込まれており、このExif情報203に撮影日204や撮影条件等のデータが記録される。
【0030】
本実施形態では、図2(b)に示すように、Exif情報203に、撮影期間の開始日205及び終了日206のデータを追加する。なお、本明細書では、Exif情報203の撮影日、撮影期間の開始日及び終了日について「日付」としているが、実際には、Exifの規格で定められた20バイトで表現される日時に関するフォーマットに準ずる。このフォーマットでは、日付だけでなく時間、分、秒も含まれており、本発明でも日付には時間、分、秒単位の時間を含んでもよい。説明上、表現が煩雑になるため、撮影日や撮影期間は日付までの表現とするが、このような省略した表現を行っても本発明の本質的な部分は変わらない。
【0031】
一般的なデジタルスチルカメラで撮影した画像データには、Exif情報203に撮影日204の情報が付加され、その画像データが記録メディア内に保存される。記録メディアを通して画像データをマルチファンクションプリンタ100にコピーし、閲覧する時には、Exif情報203の撮影日204の情報を読み取り、画像と一緒に表示したり、画像を撮影日順に並べ替えたりすることが可能である。
【0032】
それに対して、スキャナで取り込んだ画像データには、一般的にExif情報は付加されていない。このように、Exif情報が無い等、正確な撮影日情報の無い画像データに対しては、後述する方法により撮影期間の情報を設定して付加する。
【0033】
なお、本例ではExifのファイル形式を利用して撮影期間の情報を付加しているが、撮影期間の情報を別のファイルとして保持させておき、そのファイル名を画像ファイルに記述しておくことも可能である。また、画像ファイルと撮影期間の情報のファイルとの関連付けを、別途ファイルで管理することも可能である。
【0034】
このように撮影期間の情報は、開始日及び終了日の2つの日付で管理しているので、柔軟に撮影期間を表現することが可能である。例えば、「正月」といったキーワードで撮影期間を表現して保持してしまうと、1月1日から1月3日という、固定的な撮影期間しか表現できない。このため、1月2日から1月5日といった、キーワードで表現できない期間については、撮影期間の情報として保持できなくなってしまう。このようにキーワードだけでは表現できない撮影期間に対しても柔軟に対応するために、撮影期間の情報を開始日及び終了日の2つの日付で管理する。
【0035】
次に、図3を参照して、撮影期間の情報を付加する方法を説明する。ユーザは、マルチファンクションプリンタ100の表示部5を見ながら操作部4を操作し、撮影期間情報付加モードに入る。図3(a)、(b)、(c)には、撮影期間情報付加モードでの表示部5の表示例を示す。
【0036】
まず、図3(a)を参照して、撮影期間情報付加モードでの画面の詳細を説明する。撮影期間情報付加モードでの画面は、上段301及び下段302の上下2段に分かれている。
【0037】
上段301には、HDD11に保存されている画像データのうち、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像、具体的には、Exif情報203の撮影日204にその画像が撮影された日付が入った画像データのサムネイル画像が、日付順にソート(ソーティング処理)され表示される。
【0038】
図3(a)に示す状態では、上段301には、画像B(303)、画像C(304)、画像D(305)、画像E(306)の4枚のサムネイル画像と、それら画像の撮影日が表示されている。また、上段301に表示される画像のうち、撮影日が同じ画像が複数ある場合は、画像C(304)や画像E(306)のようにスタック表示される。
【0039】
画面中央にある矢印307は、上段301で、ユーザがどの画像を指定しているか、又は、どの画像間を指定しているかを表わすものである。図3(a)の例では、矢印307が画像C(304)と画像D(305)との間を指示しており、この場合、ユーザは画像C(304)と画像D(305)との間を指定していることになる。また、図3(b)の例では、矢印307が画像D(305)を指示しており、この場合、ユーザは画像D(305)を指定していることになる。
【0040】
さらに、ユーザが操作部4を操作し、上段301の画面の左又は右へのスクロール指示を行うと、上段301の画面が左右にスクロールし、矢印307が指示する位置が、画像間、画像、画像間と交互に変化する。具体的に、矢印307が、図3(a)に示すように画像C(304)と画像D(305)との間にある状態で、上段301に左スクロールを1回指示すると、図3(b)に示すように画像D(305)が指定(選択)状態となる。さらに、図3(b)に示す状態で、左スクロールを6回指示すると、画面は大きく左にスクロールし、図3(c)に示すように画像G(308)が指定(選択)状態となる。当然、ユーザが右スクロールを指示すると、上述した動きと反対の動きになる。
【0041】
一方、下段302には、HDD11に保存されている画像データのうち、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像が1つだけ表示される。図3(a)の例では、画像X(309)が表示されているが、上段301と同様に、ユーザが操作部4を操作し、下段302の画面の変更指示を行うと、次の、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像が表示される。
【0042】
次に、撮影期間の情報を付加する例を示す。ユーザは、操作部4を操作し、下段302に、撮影期間の情報を付加したい画像X(309)を表示させる。また、上段301では、下段302に表示させた画像X(309)に対する撮影期間のよりどころとなる2枚の画像を、サムネイル画像の表示を見ながら選択する。
【0043】
具体的には、選択する2枚の画像が隣り合って表示されている場合は、図3(a)に示すように2枚の画像の間を選択する。図3(a)の例では、画像C(304)と画像D(305)との間が選択されており、この状態で撮影期間の決定指示がされた場合は、画像X(309)の撮影期間は画像C(304)と画像D(305)との間であるということになる。すなわち、画像X(309)の撮影期間の開始日は画像C(304)の撮影日と同じ2005年10月13日に設定され、終了日は画像D(305)と同じ2005年12月3日に設定される。
【0044】
また、下段302に表示させた画像X(309)に対する撮影期間のよりどころとなる2枚の画像が隣り合って表示されていない場合には、上段301をスクロールさせ、ユーザが2枚の画像を個別に選択する。図3(b)に示すように画像D(305)を選択し、図3(c)に示すように画像G(308)を選択した場合は、画像X(309)の撮影期間の開始日は画像D(305)と同じ2005年12月3日に設定され、終了日は画像G(308)と同じ2006年3月3日に設定される。
【0045】
撮影期間情報付加モードにより撮影期間の情報が付加された画像データのファイル構造は、図2(b)に示したように、Exif情報203が付加される。そして、Exif情報203の撮影期間の開始日205及び終了日206には、それぞれ本モードで指定された撮影期間の開始日及び終了日のデータが入り、また、撮影日204には、撮影日不明を意味する空白のデータが入る。
【0046】
上述したようにユーザが2枚の画像を個別に選択する際に、同一画像を2枚選択したり、同一の撮影日の2枚選択したりした場合は、特別に、下段302に表示させた画像データX(309)に対して、上段301で選択した画像データと同じ撮影日を設定する。この操作により撮影日情報が付加された画像データは、以後、デジタルスチルカメラで撮影された画像データと同様に撮影日が既知の画像データとして扱うことが可能となる。この場合の画像データのファイル構造は、図2(a)に示したようになり、撮影日204には、選択した画像データの撮影日と同じデータが入る。
【0047】
この場合に、撮影日204に加えて、撮影期間の開始日205及び終了日206にも、撮影日204と同一の日付を設定するようにしてもよい。このように、撮影日、撮影期間の開始日及び終了日ともに同一の日付が設定されている場合には、ユーザに対して、撮影日情報を後から付加した画像であることを知らせることが可能となる。例えば、後述する検索結果の表示において、撮影日情報を後から付加した画像を、特別なマークを付けて表示したり、結果の表示順を、撮影日情報を後から付加した画像か否かで変化させたりする等、表示や扱い方を区別することも可能である。そして、この場合の画像データのファイル構造は、図2(b)に示したようになり、撮影日204、撮影期間の開始日205及び終了日206には、選択した画像データの撮影日と同じデータが入る。
【0048】
以上述べた操作により、ユーザは、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像を利用して、撮影日情報の無い画像データに対して撮影期間や撮影日の情報を設定、付加することが可能となる。このようにサムネイル画像を見ながら操作を行うので、撮影期間という一定の確度をもった情報を容易に設定でき、その撮影期間が設定された画像データは、開始日から終了日の間に撮影された可能性が高い。
【0049】
なお、本例では、下段302に1枚の画像を表示させているが、複数枚の画像を表示させて、これら複数枚の画像データに対して一度に同じ撮影期間の情報を設定することも可能である。
【0050】
また、本例では、隣り合っていない2枚の画像を選択する際に、独立して個々の画像を選択させたが、選択したい2つの画像を挟み込むように選択させてもよい。具体的には、図11(a)に示すように画像Cと画像Dとの間を選択し、続いて、図11(b)に示すように画像Fと画像Gとの間を選択すると、その選択範囲内にある画像のうち両端の画像の撮影日、図11の例では、画像Dと画像Fの撮影日が、撮影期間の開始日と終了日に設定される。すなわち、図11の例では、撮影期間の開始日が2005年12月3日に設定され、終了日が2006年2月28日に設定される。この場合は、撮影期間の設定には、常に画像間を指定するため、画像を1枚独立して指定した場合は、すぐに撮影日を選択した画像データに設定することも可能である。
【0051】
また、本例では、操作部4での操作の例を示しているが、マウス等のポインティングデバイスを用いて撮影期間及び撮影日の情報を設定する指示を行うことも可能である。具体的には、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像を、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像間にドラッグアンドドロップすると、両者の撮影日から、対象画像データに撮影期間が設定される。また、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像を、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像上にドラッグアンドドロップすると、対象画像データに撮影日が設定される。
【0052】
<検索処理(検索手段による処理例)>
以下、撮影期間の情報が付加された画像データと通常の画像データとが混在する場合の検索例を示す。まずは、特定の日付を指定して検索を行う例を説明する。図4は、日付指定時の検索処理を説明するためのフローチャートであり、これを参照して処理の流れを説明する。
【0053】
まず、ステップS401で、ユーザはマルチファンクションプリンタ100の操作部4を操作して、検索条件として日付の入力を行う。
【0054】
ステップS402で、CPU20は、HDD11に保存されていて、まだ検索作業を行っていない画像ファイルを1つ選択し、その対象画像ファイルのExif情報203に撮影日204の情報が存在するかどうかを確認する。撮影日204の情報が存在する場合はステップS403に進み、存在しない場合はステップS405に進む。このとき、Exif情報203の撮影日204に不明を意味するデータが入っていた場合も、撮影日204の情報は存在しないものとして取り扱う。一般的なデジタルスチルカメラで撮影された画像データのファイルには、Exif情報203に撮影日204の情報が付加されているので、ステップS403に進むことになる。また、スキャナで取り込んだ画像データでExif情報203が付加されていないファイルや、上述した撮影期間情報付加モードで撮影期間の情報が付加されたファイルは、撮影日204に不明を表わすデータがセットされるので、ステップS405に進むことになる。
【0055】
ステップS403では、ステップS401にて入力された検索条件の日付と、対象画像ファイルのExif情報203の撮影日204とを比較する。両者が同じ日付であれば、ステップS404に進み、対象画像ファイルを結果リスト1に追加、更新し、ステップS408に進む。結果リスト1は、Exif情報203の撮影日204の情報が検索条件の日付と一致した画像のリストであり、後述する結果リスト2とは分けて管理を行う。これは、検索結果の表示時に、撮影期間の情報を持った画像の検索結果と区別して表示を行うためである。なお、ステップS403で両者が同じ日付でなければ、そのままステップS408に進む。
【0056】
一方、ステップS405では、対象画像ファイルのExif情報203に撮影期間(開始日205及び終了日206)の情報が存在するかどうかを確認する。撮影期間の情報が存在する場合はステップS406に進み、存在しない場合はステップS408に進む。ステップS406で、ステップS401にて入力された検索条件の日付が、撮影期間の範囲内に存在するかどうかをチェックする。具体的には、検索条件の日付をS、対象画像ファイルの撮影期間の開始日をD1、終了日をD2とすると、D1≦S≦D2の関係が成立すればステップS407に進み、対象画像データを結果リスト2へ追加、更新する。結果リスト2は、撮影期間の情報を持った画像データで、かつ、検索条件の日付にマッチしたもののリストである。また、対象画像データを結果リスト2に追加、更新する際には、対象画像データの撮影期間の長さ、具体的には(終了日D2−開始日D1)の長さが短い順にリストをソートする。撮影期間の短い順にソートを行うのは、期間が短い方が、より検索条件の日付に一致する度合いが高くなるからである。ステップS407で結果リスト2の更新が終了すると、ステップS408に進む。なお、ステップS406で関係式D1≦S≦D2が成立しなければ、そのままS408に進む。
【0057】
ステップS408で、HDD11に保存されている全画像ファイルに対して、検索作業が終了したかどうかをチェックする。そして、終了した場合はステップS409に進む。終了していない場合はステップS402に戻り、ステップS402〜S407の一連の処理を繰り返す。
【0058】
ステップS409では、ステップS404にて作成した結果リスト1と、ステップS407にて作成した結果リスト2の2つのリストを利用して結果を表示する。はじめに、結果リスト1の内容を表示部5に表示し、それに続けて、結果リスト2の内容を表示する。以上で、検索条件として日付が指定された場合の処理が終了する。
【0059】
具体例として、図5に示す条件で、図4に示した検索処理を行った例を示す。図5の例では、HDD11に、画像Aから画像Fの全部で6枚の画像データが保存されている。画像Aから画像Eの5枚の画像データには、撮影期間の開始日D1及び終了日D2がそれぞれ付加されている。また、画像Fは、デジタルスチルカメラで撮影した画像データであり、撮影日Dxが付加されている。
【0060】
ユーザが指定した検索条件の日付をSとすると、画像Fは、撮影日Dxと検索条件の日付Sとが一致しているので、ステップS404にて結果リスト1に登録される。一方、画像A、画像B、画像Eは、それぞれの撮影期間の開始日D1及び終了日D2の範囲内に検索条件の日付Sが存在するので、ステップS407にて結果リスト2に登録される。この場合に、画像A、画像B、画像Eの各撮影期間の長さ(D2−D1)は、画像B、画像E、画像Aの順で短いので、結果リスト2上での順番も画像B、画像E、画像Aの順になる。また、画像C及び画像Dは、それぞれの撮影期間の開始日D1及び終了日D2の範囲外に検索条件の日付Sが存在するため、結果リスト1及び結果リスト2のいずれにも登録されない。
【0061】
そして、最終的に、ステップS409での結果表示では、結果リスト1、結果リスト2の順で表示され、図6(a)に示すように、左から、結果リスト1の画像F、続いて、結果リスト2の画像B、画像E、画像Aのサムネイル画像が表示される。この結果表示画面では、左側に表示されるほど、検索条件によりマッチした画像ということになる。また、結果リスト1に登録されている画像(本例では、画像F)は、検索条件に完全一致している画像なので、他の画像とは区別してユーザの視認性を向上させるために、マーク「◎」6010を付して表示する。以上が、検索条件として日付が指定された場合の処理及び処理結果の例である。
【0062】
次に、特定の日付でなく、期間を指定して検索を行う例を説明する。この場合の検索処理では、検索条件が範囲を持ち、また、撮影期間も一定の範囲を有するため、以下のルール(1)〜(3)に従って、0〜100の値をとるスコア値SCを画像データ毎に算出し、スコア値SCが0以外の画像を、スコア値SCが大きい順にソートして検索結果として表示する。
【0063】
(1)検索条件の期間内に撮影日又は撮影期間が収まる画像のスコア値SCは100とする。
(2)検索条件の期間内に撮影日又は撮影期間が全く重ならない画像のスコア値SCは0とする。
(3)検索条件の期間と撮影期間の一部が重なる画像のスコア値SCは、検索条件の期間と撮影期間の期間とで重なった期間に対する、撮影期間の長さの割合とする。
【0064】
図7、8は、期間指定時の検索処理を説明するためのフローチャートであり、これを参照して処理の流れを説明する。まず、図8を参照して、対象画像ファイルが撮影期間の情報を有する場合のスコア値SCの算出処理を説明する。ステップS801で、検索条件の期間と撮影期間の重なり度合いを、4つのタイプに分類する。図10は、4つのタイプの分類方法をまとめたものである。撮影期間の開始日をD1、終了日をD2とし、検索条件の期間の開始日及び終了日の範囲内に、開始日D1、終了日D2がそれぞれ入っているか否かで4つのタイプに分離する。表のinは範囲内、outは範囲外を意味する。例えば、Type2は、撮影期間の開始日D1は検索条件の期間内に入っているが(in)、終了日D2は検索条件の期間外となっている(out)状態を意味する。
【0065】
このようにステップS801で対象画像ファイルを4つのタイプに分類し、Type1、Type2、Type3の場合は、それぞれ、ステップS802、ステップS803、ステップS804の計算式でスコア値SCを算出する。なお、S1、S2は検索条件の期間の開始日、終了日をそれぞれ表わし、常に終了日S2>開始日S1とする。
【0066】
一方、Type4の場合は、撮影期間が検索条件の期間を完全に包含している場合と、全く重ならない場合の2通りの場合があるので、ステップS805で、さらにどちらの状態にあるかを判定する。撮影期間が検索条件の期間を完全に包含している場合、つまり、S1>D1、且つ、S2<D2の場合は、ステップS806の計算式でスコア値SCを算出する。そうでない場合は、ステップS807でスコア値SCを0とする。以上で、対象画像ファイルが撮影期間の情報を有する場合のスコア値SCの算出処理が終了する。
【0067】
次に、図7を参照して、期間指定時の検索処理を説明する。まず、ステップS701で、ユーザはマルチファンクションプリンタ100の操作部4を操作して、検索条件として期間の入力を行う。
【0068】
ステップS702で、CPU20は、HDD11に保存されていて、まだ検索作業を行っていない画像ファイルを1つ選択し、その対象画像ファイルのExif情報203に撮影日204の情報が存在するかどうかを確認する。そして、撮影日204の情報が存在する場合はステップS703に進み、存在しない場合はステップS706に進む。このとき、Exif情報203の撮影日204に不明を意味するデータが入っていた場合も、撮影日204の情報は存在しないものとして取り扱う。一般的なデジタルスチルカメラで撮影された画像データのファイルには、Exif情報203に撮影日204の情報が付加されているので、ステップS703に進むことになる。また、スキャナで取り込んだ画像データでExif情報203が付加されていないファイルや、上述した撮影期間情報付加モードで撮影期間の情報が付加されたファイルは、撮影日204に不明を表わすデータがセットされるので、ステップS706に進むことになる。
【0069】
ステップS703では、ステップS701にて入力された検索条件の期間と、対象画像ファイルのExif情報203の撮影日204とを比較する。ステップS703にて撮影日204が検索条件の期間内にあれば、ステップS704に進み、スコア値が100となり、ステップS708に進む。一方、ステップS703にて撮影日204が検索条件の期間外にあれば、ステップS705進み、スコア値が0となり、ステップS708に進む。
【0070】
一方、ステップS706では、対象画像ファイルのExif情報203に撮影期間(開始日205及び終了日206)の情報が存在するかどうかを確認する。撮影期間の情報が存在する場合はステップS707に進む。存在しない場合はステップS705に進み、スコア値SCが0となり、ステップS708へと進む。ステップS707では、撮影期間の情報を有する画像ファイルに対するスコア値SCを算出する。このステップS707での処理は、図8を参照して既述したとおりであり、ここでスコア値SCを算出した後に、ステップS708に進む。
【0071】
ステップS708で、ステップS702〜S707にて求めた対象画像ファイルに対するスコア値SCが0でない場合には、対象画像ファイルを結果リストに追加し、更新する。このとき、スコア値SCが大きい順にソートし、スコア値SCの値が同じ場合は、先に検索した画像ファイルの方が結果リストの上位にくるものとする。
【0072】
ステップS709で、HDD11に保存されている全画像ファイルに対して、検索作業が終了したかどうかをチェックする。そして、終了した場合はステップS710に進む。終了していない場合はステップS702に戻り、ステップS702〜S709の一連の処理を繰り返す。
【0073】
ステップS710では、ステップS708にて作成した結果リストの内容を表示部5に表示する。以上で、検索条件として期間が指定された場合の処理が終了する。
【0074】
具体例として、図9に示す条件で、図7、図8に示した検索処理を行った例を示す。図9の例では、HDD11に、画像Aから画像Fの全部で6枚の画像データが保存されている。画像Aから画像Eの5枚の画像データには、撮影期間の開始日D1及び終了日D2がそれぞれ付加されている。また、画像Fは、デジタルスチルカメラで撮影した画像データであり、撮影日Dxが付加されている。
【0075】
ユーザが指定した検索条件の開始日をS1、終了日をS2とすると、画像Aは、ステップS801にてType4と判断され、検索条件の期間を撮影期間が包含しているので、ステップS806の式でスコア値SCが算出される。画像Bは、ステップS801にてType1と判断され、スコア値が100となる。以下同様に、画像CはType3、画像DはType4、画像EはType2と判断され、それぞれのタイプに応じた計算式でスコア値SCが算出される。また、画像Fは、ステップS704にてスコア値SCが100となる。
【0076】
結果として、画像A、B、C、D、E、Fの順で検索作業が行われたとすると、ステップS708にて作成される結果リストは、スコア値SCの大きい順、かつ、スコア値が同値の場合は検索順にソートされるので、画像B、F、E、C、Aの順になり、表示される結果も、図6(b)に示すように、左から、画像B、F、E、C、Aの順でサムナイル画像が表示される。また、結果表示において、Exif情報203に撮影日204の情報が存在する画像にはマーク「◎」6020、検索条件の期間が撮影期間を包含している画像には別のマーク「○」6021を付して表示する。これにより、ユーザに対して結果の視認性をより高めることが可能である。
【0077】
また、スコア値SCが100の画像の中で、Exif情報203に撮影日204の情報が存在する画像をより上位に表示するようにしてもよい。そのように表示を行うと、本例では、表示の順番は、左から、画像F、B、E、C、Aとなり、マーク「◎」6020とマーク「○」6021が付された画像が、それぞれまとまって表示されることになる。以上が、検索条件として期間が指定された場合の処理及び処理結果の例である。
【0078】
なお、本実施形態では、ハードディスク付きのマルチファンクションプリンタ上での例を示したが、パーソナルコンピュータ上の画像管理ソフトや、フォトストレージデバイス等の各種画像管理装置上で、本発明を実施してもかまわない。
【0079】
また、本発明は、スキャン画像に限定したものではなく、撮影日情報が付加されていない、もしくは、付加されてはいるが、その撮影日が間違っていることが判断可能な場合にも適用可能である。例えば、デジタルスチルカメラで内蔵時計が電池切れ等によりリセットされているのに、ユーザがそれを知らずに撮影してしまった場合でも、時計がリセットされた後に撮影された画像データを抽出できるのであれば、それらの画像データに対して本発明を適用し、撮影期間もしくは撮影日の情報を設定することが可能である。
【0080】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、撮影期間重み係数を追加した例を説明する。なお、マルチファンクションプリンタの基本的な構成や処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0081】
撮影期間重み係数とは、撮影期間の開始日及び終了日の範囲内で、実際の撮影日がどちらに近いかを数値で表わしたものである。この係数は、−50から50の間の値をとり、0を中心として、マイナスの値が大きいほど、撮影日が開始日に近いことを表わし、逆に、プラスの値が大きいほど、撮影日が終了日に近いことを表わす。ただし、当然、実際の撮影日は不明なため、この係数の値は、あくまでもユーザが感覚的に決定するものである。例えば、ユーザが撮影期間重み係数に45を設定したとすると、ユーザは、実際の撮影日が撮影期間の終了日に近いと考えていることになる。
【0082】
図12には、JPEGフォーマットのExif形式ファイルのExif情報203に撮影期間重み係数1201を追加した例を示す。なお、図2で説明した部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0083】
次に、ユーザによる撮影期間重み係数の設定方法を説明する。まず、ユーザは第1の実施形態で説明した方法により撮影期間を設定する。撮影期間の情報が画像データに付加された後に、例えば図13に示すように、撮影期間重み係数設定画面を表示し、ユーザに係数の設定を促す。図13(a)は、起動直後の撮影期間重み係数設定画面であり、カーソル1301は、開始日と終了日の中間にあり、係数の値は0を示している。ユーザが操作部4を利用してカーソル1301を左右に移動させて、―50〜+50の間の係数値を設定する。例えば、図13(b)では、係数値として「+38」を設定しており、撮影日が終了日にかなり近いことを表わしている。一方、図13(c)では、係数値として「−10」を設定しており、撮影日は、開始日に若干近いことを表わしている。以上のようにして、ユーザは撮影期間重み係数の設定を行う。
【0084】
次に、撮影期間重み係数を設定した場合に、特定の日付を指定して検索を行う例を説明する。検索処理のフローチャートは、第1の実施形態の図4で示したステップS401〜S409の一連の処理と同様である。異なるのは、ステップS407の結果リスト2の作成及び更新処理での、リストのソーティング処理である。このソーティング処理は、第1の実施形態では撮影期間の短い順に行っていたが、第2の実施形態では撮影期間重み係数を利用した計算結果に対してソーティング処理を行う。具体的は、対象画像ファイルの撮影期間重み係数をk、撮影期間の開始日をD1、終了日をD2、検索条件の日付をSとし、次式でスコア値SCを算出する。なお、|A|はAの絶対値を表わす。
スコア値SC=|D1+((D2―D1)*(k+50)÷100))−S|
【0085】
このスコア値SCは、撮影期間重み係数で表現された仮想的な撮影日と検索条件の日付との差を表わすものであり、この値が小さいほど、検索条件と仮想的な撮影日と検索条件の日付とが近いことを意味する。従って、本実施形態では、ステップS407において、上述したスコア値の小さい順に結果リスト2をソートする。以上の処理により、ユーザが指定した撮影期間重み係数を考慮した検索結果の表示が可能となる。
【0086】
以上述べたように、撮影期間重み係数を用いることにより、撮影期間の表現方法を拡大することが可能である。
【0087】
(第3の実施形態)
第1、2の実施形態では、画像データ(画像ファイル)に撮影期間の情報を付加する例を示した。さらに、本願発明の基本的な考え方である、開始日及び終了日の2つの日付によって構成される期間を対象ファイルに設定する(付加する)、という点から、ファイルの作成日に対して、本願発明を適用することも可能である。以下、第3の実施形態として、ファイルの作成日に期間情報を付加する例を説明する。
【0088】
一般的なオペレーティングシステム(OS)のファイルシステムでは、各ファイルに対してファイルの作成日という情報が付加され管理されている。この既存の作成日に加えて、本例では、作成期間情報として、ファイルの作成期間の開始日及び終了日の2つの日付情報を付加する。この作成期間情報は、対象ファイルが、その期間の間に作成された可能性が高いことを意味するものである。例えば、ファイル作成期間の開始日が2006年8月1日、終了日が2006年8月12日に設定されていれば、その対象ファイルは、2006年8月1日から2006年8月12日の間に作成された可能性が高いことを意味する。
【0089】
図14は、作成期間の情報を付加したファイル構造の概念図である。ファイル1401とファイル1402は、共に、実際のデータを保持するデータ保持部1403と、ファイルの作成日の情報を保持する作成日情報保持部1404と、作成期間の開始日の情報を保持する作成期間開始日情報保持部1405と、作成期間の終了日の情報を保持する作成期間終了日情報保持部1406とによって構成されている。本実施形態のファイルの構造は、すべて、ファイル1401、ファイル1402と同じ構成である。
【0090】
ファイル1401は、作成期間の情報が存在しないファイルの例であり、この場合は、作成期間の開始日及び終了日には日付情報が存在しないことを意味するNULLの値が設定される。
【0091】
一方、ファイル1402は、作成期間の情報が付加されたファイルの例であり、作成期間開始日情報保持部1405及び作成期間終了日情報保持部1406には日付が設定されている。さらに、作成日情報保持部1404にはNULLが設定される。
【0092】
すなわち、図14のファイル1401は、2006年3月3日に作成されたファイルであり、ファイル1402は、2005年12月12日から2006年1月15日の間に作成された可能性の高いファイルであることを意味している。なお、新規作成のファイルは、すべて作成日のみが設定され、作成期間の開始日及び終了日にはNULLが設定される。そして、後述する、作成期間の設定が行われたときに、作成日にはNULLが設定される。
【0093】
次に、作成期間の設定方法について説明する。対象ファイルに作成期間の情報を付加する方法は、第1の実施形態で説明した撮影期間の情報の付加方法と同様である。作成日が設定されている2つのファイルをユーザが任意に選択することにより、この2つのファイルの作成日を、対象ファイルの作成期間の開始日及び終了日に設定する。例えば、作成期間の情報を付加したいファイルに対して、作成日が設定されている2つのファイルをドラッグアンドドロップしてもよい。また、対象ファイルに対して、ユーザが作成期間の開始日及び終了日を直接入力してもよい。
【0094】
次に、作成日の情報の付加されたファイルと、作成期間の情報が付加されているファイルとがHDD内で混在している状態での作成日によるファイルの検索を行う方法を説明する。これは、第1の実施形態の図4で示したステップS401〜S409の一連の処理を、撮影日をファイルの作成日に、撮影期間を作成期間に置き換えて、同じ処理を行うだけである。そして、これらの処理により、検索結果は、まず、作成日が検索条件の日付と一致するファイルが表示され、続いて、作成期間に検索条件の日付を含むファイルが作成期間の短い順に表示される。
【0095】
このように作成期間の情報を利用すると、例えば、会議の資料をスキャナで取り込みPDFファイルに変換した場合にも、ファイルの作成日つまりその資料をスキャンした日付ではなく、実際に資料が作成された日付を一定の確度をもって取り扱うことが可能となる。このため、スキャンした日付に左右されることなく、ユーザは、スキャンファイルも含めてファイルの作成日を検索条件としてファイル検索を行うことが可能である。
【0096】
以上述べたように、期間を利用した属性情報は、撮影期間だけでなく、ファイルの作成期間等の他の期間に対しても適用可能である。
【0097】
なお、本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0098】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0099】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0100】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0101】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本実施形態に係るマルチファンクションプリンタの構成を示すブロック図である。
【図2】JPEGフォーマットのExif形式ファイルと、そのファイルに撮影期間の情報を追加した例を説明するための図である。
【図3】撮影期間情報付加モードでの表示部の表示例を示す図である。
【図4】日付指定時の検索処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】日付指定時の検索処理条件の例を示す図である。
【図6】検索結果の表示例を示す図である。
【図7】期間指定時の検索処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】撮影期間の情報を有する場合のスコア値SCの算出処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】期間指定時の検索処理条件の例を示す図である。
【図10】タイプの分類表を示す図である。
【図11】撮影期間情報付加モードでの表示部の表示例を示す図である。
【図12】JPEGフォーマットのExif形式ファイルに撮影期間重み係数を追加した例を説明するための図である。
【図13】撮影期間重み係数設定画面の例を示す図である。
【図14】作成期間の情報を付加したファイル構造の概念図である。
【符号の説明】
【0103】
100 マルチファンクションプリンタ
20 CPU
1 ROM
2 RAM
3 不揮発性RAM
4 操作部
5 表示部
6 記録部
7 画像処理部
8 読取部
9 カードインターフェース
10 駆動部
11 ハードディスクドライブ
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば画像データを管理するデータ管理装置及び方法、データ検索装置及び方法、並びにコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラで撮影したデジタル画像データや、銀塩フィルム上に撮影した画像をスキャナ等で取り込んだデジタル画像データを、パーソナルコンピュータや専用の装置で管理し、CRTや液晶ディスプレイ等のモニタ装置上に表示する画像管理システム(電子アルバム等とも呼ばれる)が開発されている。
【0003】
このような画像管理システムでは、ハードディスクや大容量のフラッシュメモリ等のストレージ内に画像データが保存されており、画像の撮影年月日を指定すると、その指定日に該当する画像データを検索する検索機能も備えている。ユーザは、この検索機能を利用して、ストレージ内に保存されている多数の画像データの中から、所望の画像データを探すことができる。
【0004】
例えば、特許文献1では、日付による画像検索をユーザがより簡単に行えるようにするために、イベント等に関連付けられた日付情報を基に検索を行う画像情報検索方法が提案されている。
【0005】
しかし、デジタルスチルカメラで撮影された画像データには、その撮影日時が撮影時に自動的に付加されているが、スキャナで取り込んだ画像データには、撮影日時が付加されていない。
【0006】
そういった点に鑑みて、特許文献2では、スキャナで画像を読み取る際に画像中に写し込まれている撮影日時をOCRで解析し、撮影日時情報として、デジタルスチルカメラと同様に、画像データに付加する画像入力システムが提案されている。
【0007】
また、特許文献3では、カレンダー風のユーザーインターフェースを用いて、撮影日時の無い画像データに対して撮影日時情報を付加する画像管理システムが提案されている。
【0008】
さらに、特許文献4では、さわやか度等、表現があいまいな属性を入力する際に既に同じ属性が付加された画像のプレビュー画像及びその属性値をグラフィカルに表示し、ユーザに、より簡単に、あいまいな属性を画像に付加させる仕組みが開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−358306号公報
【特許文献2】特開2006−148692号公報
【特許文献3】特開2000―261749号公報
【特許文献4】特開平8−30763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、撮影日時情報の無い画像データに対して、撮影日時情報を付加するシステムでは、(1)画像中に撮影日時が写り込まれていない場合は、OCRが解析できず、撮影日時情報を得ることができない、(2)撮影日時情報をユーザが入力しようにも、細かい撮影日時までは覚えておらず特定の日付を入力するのは困難である、という問題点が発生する。
【0011】
このため、デジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキャナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、撮影日時を検索キーとして両画像データを統一的に検索することができなかった。
【0012】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、例えばデジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキャナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、ユーザが正確な日付を覚えていなくても、撮影日情報の無い画像データに対して、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定できるようにし、また、日付や期間を検索キーとして両画像データを統一的に検索できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のデータ管理装置は、記憶手段に保存されているデータを管理するデータ管理装置であって、前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定可能にしたことを特徴とする。
本発明のデータ検索装置は、所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する検索手段を備えことを特徴とする。
本発明のデータ構造は、JPEGフォーマットのExif形式ファイルのデータ構造であって、アプリケーションマーカーセグメントのExif情報に、開始日及び終了日からなる撮影期間の情報が付加されていることを特徴とする。
本発明のデータ管理方法は、記憶手段に保存されているデータを管理する処理をデータ管理方法であって、前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する手順を有することを特徴とする。
本発明のデータ検索方法は、所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する手順を有することを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、記憶手段に保存されているデータを管理する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムデータであって、前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の他のコンピュータプログラムは、所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、例えばデジタルスチルカメラで撮影した画像データとスキャナで取り込んだ画像データとを混在して扱うような場合に、ユーザが正確な日付を覚えていなくても、撮影日情報の無い画像データに対して、撮影期間情報という一定の確度をもった情報を容易に設定することができる。これにより、日付や期間を検索キーとして両画像データを統一的に検索することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態では、本発明をマルチファンクションプリンタに適用した例を示す。すなわち、このマルチファンクションプリンタが本発明でいうデータ管理装置や画像検索装置として機能する。
【0016】
マルチファンクションプリンタには、後述するように、プリンタ、カードリーダ、フィルム読み取り機能付きのスキャナ、ハードディスクドライブ(HDD)等が搭載されている。そして、プリント機能、コピー機能の他に、スキャナやカードリーダから読み込んだ画像データをHDDに保存し、ユーザはHDDに保存された画像データを表示部(ディスプレイ)を利用して閲覧したり、印刷したりすることができる。
【0017】
図1は、本実施形態に係るマルチファンクションプリンタの構成を示すブロック図である。図1において、マルチファンクションプリンタ100は、CPU20と、ROM1と、RAM2と、不揮発性RAM3と、操作部4と、表示部5と、記録部6と、画像処理部7と、読取部8と、カードインターフェース9と、駆動部10と、ハードディスクドライブ(HDD)11とを有する。
【0018】
CPU20は、マルチファンクションプリンタ100が備える様々な機能を制御し、操作部4における操作に従ってROM1に記憶されているプログラムを実行する。
【0019】
ROM1は、マルチファンクションプリンタ100の制御命令プログラム等を格納する。RAM2は、CPU20のワークエリア等として機能する。不揮発性RAM3は、バッテリバックアップ機能を有するSRAM等であり、マルチファンクションプリンタ100に固有のデータ等を記憶する。
【0020】
操作部4は、モノクロコピー時やカラーコピー時におけるモノクロコピースタートキー、カラーコピースタートキー、コピー解像度や画質等のモードを指定するモードキー、コピー動作等を停止するためのストップキー、コピー数を入力するテンキーや登録キー、画像ファイル選択を指定するカーソルキー等各種のキーによって構成される。CPU20は、これらキーの押下状態を検出し、その押下状態に応じて各部を制御する。
【0021】
表示部5は、例えば液晶表示部(LCD)及びLCDドライバを備え、CPU20の制御に基づいて、各種の表示を行う。
【0022】
記録部6は、例えばインクジェット方式のインクジェットヘッド、汎用ICによって構成され、CPU20の制御に基づいて、RAM2に格納されている記録データを読み出し、ハードコピーとして印刷出力する。
【0023】
画像処理部7は、画像解析、サムネイル作成、サムネイル補正、出力画像補正等の画像処理を行う。これらの画像処理によって得られた印刷データはRAM2に格納される。RAM2に格納された印刷データが記録部6で記録する場合に必要な所定量に達すると、記録部6による記録動作が実行される。
【0024】
読取部8は、電荷結合素子(CCD)を備え、原稿画像を読み取って、赤(R)、緑(G)、及び青(B)色のアナログ輝度データを出力する。なお、読取部8は、CCDの代わりに、密着型イメージセンサ(CIS)を使用するようにしてもよい。また、読取部8には、フィルム読み取りユニットが装備されており、フィルムをスキャンし、通常の原稿画像と同様にアナログ輝度データを出力することも可能である。
【0025】
カードインターフェース9は、例えばデジタルスチルカメラで撮影され、メモリカード等に記録された画像ファイルを操作部4における操作に従って読み込む。
【0026】
駆動部10は、読取部8及び記録部6のそれぞれの動作において、不図示の給排紙ローラを駆動するためのステッピングモータ、ステッピングモータの駆動力を伝達するギヤ、ステッピングモータを制御するドライバ回路等によって構成される。
【0027】
HDD(ハードディスクドライブ)11は、読取部8やカードインターフェース9から読み込まれた画像データを保存したり、CPU20が生成する様々なファイルを保存したりする。
【0028】
<撮影期間の設定(設定手段による処理例)>
次に、本発明の特徴である撮影期間の設定について説明する。撮影期間は、開始日及び終了日の2つの日付によって構成される。この撮影期間が設定された(付加された又は関係付けられた)画像データは、開始日から終了日の間に撮影された可能性が高いことを意味する。
【0029】
図2を参照して、デジタルスチルカメラ等で一般的に利用されているJPEGフォーマットのExif形式ファイルと、そのファイルに撮影期間の情報を付加した例を示す。図2(a)に示すように、デジタルスチルカメラ等で一般的に利用されているJPEGフォーマットのExif形式ファイル201は、撮影情報やサムネイル画像等のデータを格納するためのアプリケーションマーカーセグメント202を有する。アプリケーションマーカーセグメント202にはExif情報203が埋め込まれており、このExif情報203に撮影日204や撮影条件等のデータが記録される。
【0030】
本実施形態では、図2(b)に示すように、Exif情報203に、撮影期間の開始日205及び終了日206のデータを追加する。なお、本明細書では、Exif情報203の撮影日、撮影期間の開始日及び終了日について「日付」としているが、実際には、Exifの規格で定められた20バイトで表現される日時に関するフォーマットに準ずる。このフォーマットでは、日付だけでなく時間、分、秒も含まれており、本発明でも日付には時間、分、秒単位の時間を含んでもよい。説明上、表現が煩雑になるため、撮影日や撮影期間は日付までの表現とするが、このような省略した表現を行っても本発明の本質的な部分は変わらない。
【0031】
一般的なデジタルスチルカメラで撮影した画像データには、Exif情報203に撮影日204の情報が付加され、その画像データが記録メディア内に保存される。記録メディアを通して画像データをマルチファンクションプリンタ100にコピーし、閲覧する時には、Exif情報203の撮影日204の情報を読み取り、画像と一緒に表示したり、画像を撮影日順に並べ替えたりすることが可能である。
【0032】
それに対して、スキャナで取り込んだ画像データには、一般的にExif情報は付加されていない。このように、Exif情報が無い等、正確な撮影日情報の無い画像データに対しては、後述する方法により撮影期間の情報を設定して付加する。
【0033】
なお、本例ではExifのファイル形式を利用して撮影期間の情報を付加しているが、撮影期間の情報を別のファイルとして保持させておき、そのファイル名を画像ファイルに記述しておくことも可能である。また、画像ファイルと撮影期間の情報のファイルとの関連付けを、別途ファイルで管理することも可能である。
【0034】
このように撮影期間の情報は、開始日及び終了日の2つの日付で管理しているので、柔軟に撮影期間を表現することが可能である。例えば、「正月」といったキーワードで撮影期間を表現して保持してしまうと、1月1日から1月3日という、固定的な撮影期間しか表現できない。このため、1月2日から1月5日といった、キーワードで表現できない期間については、撮影期間の情報として保持できなくなってしまう。このようにキーワードだけでは表現できない撮影期間に対しても柔軟に対応するために、撮影期間の情報を開始日及び終了日の2つの日付で管理する。
【0035】
次に、図3を参照して、撮影期間の情報を付加する方法を説明する。ユーザは、マルチファンクションプリンタ100の表示部5を見ながら操作部4を操作し、撮影期間情報付加モードに入る。図3(a)、(b)、(c)には、撮影期間情報付加モードでの表示部5の表示例を示す。
【0036】
まず、図3(a)を参照して、撮影期間情報付加モードでの画面の詳細を説明する。撮影期間情報付加モードでの画面は、上段301及び下段302の上下2段に分かれている。
【0037】
上段301には、HDD11に保存されている画像データのうち、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像、具体的には、Exif情報203の撮影日204にその画像が撮影された日付が入った画像データのサムネイル画像が、日付順にソート(ソーティング処理)され表示される。
【0038】
図3(a)に示す状態では、上段301には、画像B(303)、画像C(304)、画像D(305)、画像E(306)の4枚のサムネイル画像と、それら画像の撮影日が表示されている。また、上段301に表示される画像のうち、撮影日が同じ画像が複数ある場合は、画像C(304)や画像E(306)のようにスタック表示される。
【0039】
画面中央にある矢印307は、上段301で、ユーザがどの画像を指定しているか、又は、どの画像間を指定しているかを表わすものである。図3(a)の例では、矢印307が画像C(304)と画像D(305)との間を指示しており、この場合、ユーザは画像C(304)と画像D(305)との間を指定していることになる。また、図3(b)の例では、矢印307が画像D(305)を指示しており、この場合、ユーザは画像D(305)を指定していることになる。
【0040】
さらに、ユーザが操作部4を操作し、上段301の画面の左又は右へのスクロール指示を行うと、上段301の画面が左右にスクロールし、矢印307が指示する位置が、画像間、画像、画像間と交互に変化する。具体的に、矢印307が、図3(a)に示すように画像C(304)と画像D(305)との間にある状態で、上段301に左スクロールを1回指示すると、図3(b)に示すように画像D(305)が指定(選択)状態となる。さらに、図3(b)に示す状態で、左スクロールを6回指示すると、画面は大きく左にスクロールし、図3(c)に示すように画像G(308)が指定(選択)状態となる。当然、ユーザが右スクロールを指示すると、上述した動きと反対の動きになる。
【0041】
一方、下段302には、HDD11に保存されている画像データのうち、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像が1つだけ表示される。図3(a)の例では、画像X(309)が表示されているが、上段301と同様に、ユーザが操作部4を操作し、下段302の画面の変更指示を行うと、次の、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像が表示される。
【0042】
次に、撮影期間の情報を付加する例を示す。ユーザは、操作部4を操作し、下段302に、撮影期間の情報を付加したい画像X(309)を表示させる。また、上段301では、下段302に表示させた画像X(309)に対する撮影期間のよりどころとなる2枚の画像を、サムネイル画像の表示を見ながら選択する。
【0043】
具体的には、選択する2枚の画像が隣り合って表示されている場合は、図3(a)に示すように2枚の画像の間を選択する。図3(a)の例では、画像C(304)と画像D(305)との間が選択されており、この状態で撮影期間の決定指示がされた場合は、画像X(309)の撮影期間は画像C(304)と画像D(305)との間であるということになる。すなわち、画像X(309)の撮影期間の開始日は画像C(304)の撮影日と同じ2005年10月13日に設定され、終了日は画像D(305)と同じ2005年12月3日に設定される。
【0044】
また、下段302に表示させた画像X(309)に対する撮影期間のよりどころとなる2枚の画像が隣り合って表示されていない場合には、上段301をスクロールさせ、ユーザが2枚の画像を個別に選択する。図3(b)に示すように画像D(305)を選択し、図3(c)に示すように画像G(308)を選択した場合は、画像X(309)の撮影期間の開始日は画像D(305)と同じ2005年12月3日に設定され、終了日は画像G(308)と同じ2006年3月3日に設定される。
【0045】
撮影期間情報付加モードにより撮影期間の情報が付加された画像データのファイル構造は、図2(b)に示したように、Exif情報203が付加される。そして、Exif情報203の撮影期間の開始日205及び終了日206には、それぞれ本モードで指定された撮影期間の開始日及び終了日のデータが入り、また、撮影日204には、撮影日不明を意味する空白のデータが入る。
【0046】
上述したようにユーザが2枚の画像を個別に選択する際に、同一画像を2枚選択したり、同一の撮影日の2枚選択したりした場合は、特別に、下段302に表示させた画像データX(309)に対して、上段301で選択した画像データと同じ撮影日を設定する。この操作により撮影日情報が付加された画像データは、以後、デジタルスチルカメラで撮影された画像データと同様に撮影日が既知の画像データとして扱うことが可能となる。この場合の画像データのファイル構造は、図2(a)に示したようになり、撮影日204には、選択した画像データの撮影日と同じデータが入る。
【0047】
この場合に、撮影日204に加えて、撮影期間の開始日205及び終了日206にも、撮影日204と同一の日付を設定するようにしてもよい。このように、撮影日、撮影期間の開始日及び終了日ともに同一の日付が設定されている場合には、ユーザに対して、撮影日情報を後から付加した画像であることを知らせることが可能となる。例えば、後述する検索結果の表示において、撮影日情報を後から付加した画像を、特別なマークを付けて表示したり、結果の表示順を、撮影日情報を後から付加した画像か否かで変化させたりする等、表示や扱い方を区別することも可能である。そして、この場合の画像データのファイル構造は、図2(b)に示したようになり、撮影日204、撮影期間の開始日205及び終了日206には、選択した画像データの撮影日と同じデータが入る。
【0048】
以上述べた操作により、ユーザは、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像を利用して、撮影日情報の無い画像データに対して撮影期間や撮影日の情報を設定、付加することが可能となる。このようにサムネイル画像を見ながら操作を行うので、撮影期間という一定の確度をもった情報を容易に設定でき、その撮影期間が設定された画像データは、開始日から終了日の間に撮影された可能性が高い。
【0049】
なお、本例では、下段302に1枚の画像を表示させているが、複数枚の画像を表示させて、これら複数枚の画像データに対して一度に同じ撮影期間の情報を設定することも可能である。
【0050】
また、本例では、隣り合っていない2枚の画像を選択する際に、独立して個々の画像を選択させたが、選択したい2つの画像を挟み込むように選択させてもよい。具体的には、図11(a)に示すように画像Cと画像Dとの間を選択し、続いて、図11(b)に示すように画像Fと画像Gとの間を選択すると、その選択範囲内にある画像のうち両端の画像の撮影日、図11の例では、画像Dと画像Fの撮影日が、撮影期間の開始日と終了日に設定される。すなわち、図11の例では、撮影期間の開始日が2005年12月3日に設定され、終了日が2006年2月28日に設定される。この場合は、撮影期間の設定には、常に画像間を指定するため、画像を1枚独立して指定した場合は、すぐに撮影日を選択した画像データに設定することも可能である。
【0051】
また、本例では、操作部4での操作の例を示しているが、マウス等のポインティングデバイスを用いて撮影期間及び撮影日の情報を設定する指示を行うことも可能である。具体的には、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像を、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像間にドラッグアンドドロップすると、両者の撮影日から、対象画像データに撮影期間が設定される。また、撮影日情報の無い画像データのサムネイル画像を、撮影日が既知の画像データのサムネイル画像上にドラッグアンドドロップすると、対象画像データに撮影日が設定される。
【0052】
<検索処理(検索手段による処理例)>
以下、撮影期間の情報が付加された画像データと通常の画像データとが混在する場合の検索例を示す。まずは、特定の日付を指定して検索を行う例を説明する。図4は、日付指定時の検索処理を説明するためのフローチャートであり、これを参照して処理の流れを説明する。
【0053】
まず、ステップS401で、ユーザはマルチファンクションプリンタ100の操作部4を操作して、検索条件として日付の入力を行う。
【0054】
ステップS402で、CPU20は、HDD11に保存されていて、まだ検索作業を行っていない画像ファイルを1つ選択し、その対象画像ファイルのExif情報203に撮影日204の情報が存在するかどうかを確認する。撮影日204の情報が存在する場合はステップS403に進み、存在しない場合はステップS405に進む。このとき、Exif情報203の撮影日204に不明を意味するデータが入っていた場合も、撮影日204の情報は存在しないものとして取り扱う。一般的なデジタルスチルカメラで撮影された画像データのファイルには、Exif情報203に撮影日204の情報が付加されているので、ステップS403に進むことになる。また、スキャナで取り込んだ画像データでExif情報203が付加されていないファイルや、上述した撮影期間情報付加モードで撮影期間の情報が付加されたファイルは、撮影日204に不明を表わすデータがセットされるので、ステップS405に進むことになる。
【0055】
ステップS403では、ステップS401にて入力された検索条件の日付と、対象画像ファイルのExif情報203の撮影日204とを比較する。両者が同じ日付であれば、ステップS404に進み、対象画像ファイルを結果リスト1に追加、更新し、ステップS408に進む。結果リスト1は、Exif情報203の撮影日204の情報が検索条件の日付と一致した画像のリストであり、後述する結果リスト2とは分けて管理を行う。これは、検索結果の表示時に、撮影期間の情報を持った画像の検索結果と区別して表示を行うためである。なお、ステップS403で両者が同じ日付でなければ、そのままステップS408に進む。
【0056】
一方、ステップS405では、対象画像ファイルのExif情報203に撮影期間(開始日205及び終了日206)の情報が存在するかどうかを確認する。撮影期間の情報が存在する場合はステップS406に進み、存在しない場合はステップS408に進む。ステップS406で、ステップS401にて入力された検索条件の日付が、撮影期間の範囲内に存在するかどうかをチェックする。具体的には、検索条件の日付をS、対象画像ファイルの撮影期間の開始日をD1、終了日をD2とすると、D1≦S≦D2の関係が成立すればステップS407に進み、対象画像データを結果リスト2へ追加、更新する。結果リスト2は、撮影期間の情報を持った画像データで、かつ、検索条件の日付にマッチしたもののリストである。また、対象画像データを結果リスト2に追加、更新する際には、対象画像データの撮影期間の長さ、具体的には(終了日D2−開始日D1)の長さが短い順にリストをソートする。撮影期間の短い順にソートを行うのは、期間が短い方が、より検索条件の日付に一致する度合いが高くなるからである。ステップS407で結果リスト2の更新が終了すると、ステップS408に進む。なお、ステップS406で関係式D1≦S≦D2が成立しなければ、そのままS408に進む。
【0057】
ステップS408で、HDD11に保存されている全画像ファイルに対して、検索作業が終了したかどうかをチェックする。そして、終了した場合はステップS409に進む。終了していない場合はステップS402に戻り、ステップS402〜S407の一連の処理を繰り返す。
【0058】
ステップS409では、ステップS404にて作成した結果リスト1と、ステップS407にて作成した結果リスト2の2つのリストを利用して結果を表示する。はじめに、結果リスト1の内容を表示部5に表示し、それに続けて、結果リスト2の内容を表示する。以上で、検索条件として日付が指定された場合の処理が終了する。
【0059】
具体例として、図5に示す条件で、図4に示した検索処理を行った例を示す。図5の例では、HDD11に、画像Aから画像Fの全部で6枚の画像データが保存されている。画像Aから画像Eの5枚の画像データには、撮影期間の開始日D1及び終了日D2がそれぞれ付加されている。また、画像Fは、デジタルスチルカメラで撮影した画像データであり、撮影日Dxが付加されている。
【0060】
ユーザが指定した検索条件の日付をSとすると、画像Fは、撮影日Dxと検索条件の日付Sとが一致しているので、ステップS404にて結果リスト1に登録される。一方、画像A、画像B、画像Eは、それぞれの撮影期間の開始日D1及び終了日D2の範囲内に検索条件の日付Sが存在するので、ステップS407にて結果リスト2に登録される。この場合に、画像A、画像B、画像Eの各撮影期間の長さ(D2−D1)は、画像B、画像E、画像Aの順で短いので、結果リスト2上での順番も画像B、画像E、画像Aの順になる。また、画像C及び画像Dは、それぞれの撮影期間の開始日D1及び終了日D2の範囲外に検索条件の日付Sが存在するため、結果リスト1及び結果リスト2のいずれにも登録されない。
【0061】
そして、最終的に、ステップS409での結果表示では、結果リスト1、結果リスト2の順で表示され、図6(a)に示すように、左から、結果リスト1の画像F、続いて、結果リスト2の画像B、画像E、画像Aのサムネイル画像が表示される。この結果表示画面では、左側に表示されるほど、検索条件によりマッチした画像ということになる。また、結果リスト1に登録されている画像(本例では、画像F)は、検索条件に完全一致している画像なので、他の画像とは区別してユーザの視認性を向上させるために、マーク「◎」6010を付して表示する。以上が、検索条件として日付が指定された場合の処理及び処理結果の例である。
【0062】
次に、特定の日付でなく、期間を指定して検索を行う例を説明する。この場合の検索処理では、検索条件が範囲を持ち、また、撮影期間も一定の範囲を有するため、以下のルール(1)〜(3)に従って、0〜100の値をとるスコア値SCを画像データ毎に算出し、スコア値SCが0以外の画像を、スコア値SCが大きい順にソートして検索結果として表示する。
【0063】
(1)検索条件の期間内に撮影日又は撮影期間が収まる画像のスコア値SCは100とする。
(2)検索条件の期間内に撮影日又は撮影期間が全く重ならない画像のスコア値SCは0とする。
(3)検索条件の期間と撮影期間の一部が重なる画像のスコア値SCは、検索条件の期間と撮影期間の期間とで重なった期間に対する、撮影期間の長さの割合とする。
【0064】
図7、8は、期間指定時の検索処理を説明するためのフローチャートであり、これを参照して処理の流れを説明する。まず、図8を参照して、対象画像ファイルが撮影期間の情報を有する場合のスコア値SCの算出処理を説明する。ステップS801で、検索条件の期間と撮影期間の重なり度合いを、4つのタイプに分類する。図10は、4つのタイプの分類方法をまとめたものである。撮影期間の開始日をD1、終了日をD2とし、検索条件の期間の開始日及び終了日の範囲内に、開始日D1、終了日D2がそれぞれ入っているか否かで4つのタイプに分離する。表のinは範囲内、outは範囲外を意味する。例えば、Type2は、撮影期間の開始日D1は検索条件の期間内に入っているが(in)、終了日D2は検索条件の期間外となっている(out)状態を意味する。
【0065】
このようにステップS801で対象画像ファイルを4つのタイプに分類し、Type1、Type2、Type3の場合は、それぞれ、ステップS802、ステップS803、ステップS804の計算式でスコア値SCを算出する。なお、S1、S2は検索条件の期間の開始日、終了日をそれぞれ表わし、常に終了日S2>開始日S1とする。
【0066】
一方、Type4の場合は、撮影期間が検索条件の期間を完全に包含している場合と、全く重ならない場合の2通りの場合があるので、ステップS805で、さらにどちらの状態にあるかを判定する。撮影期間が検索条件の期間を完全に包含している場合、つまり、S1>D1、且つ、S2<D2の場合は、ステップS806の計算式でスコア値SCを算出する。そうでない場合は、ステップS807でスコア値SCを0とする。以上で、対象画像ファイルが撮影期間の情報を有する場合のスコア値SCの算出処理が終了する。
【0067】
次に、図7を参照して、期間指定時の検索処理を説明する。まず、ステップS701で、ユーザはマルチファンクションプリンタ100の操作部4を操作して、検索条件として期間の入力を行う。
【0068】
ステップS702で、CPU20は、HDD11に保存されていて、まだ検索作業を行っていない画像ファイルを1つ選択し、その対象画像ファイルのExif情報203に撮影日204の情報が存在するかどうかを確認する。そして、撮影日204の情報が存在する場合はステップS703に進み、存在しない場合はステップS706に進む。このとき、Exif情報203の撮影日204に不明を意味するデータが入っていた場合も、撮影日204の情報は存在しないものとして取り扱う。一般的なデジタルスチルカメラで撮影された画像データのファイルには、Exif情報203に撮影日204の情報が付加されているので、ステップS703に進むことになる。また、スキャナで取り込んだ画像データでExif情報203が付加されていないファイルや、上述した撮影期間情報付加モードで撮影期間の情報が付加されたファイルは、撮影日204に不明を表わすデータがセットされるので、ステップS706に進むことになる。
【0069】
ステップS703では、ステップS701にて入力された検索条件の期間と、対象画像ファイルのExif情報203の撮影日204とを比較する。ステップS703にて撮影日204が検索条件の期間内にあれば、ステップS704に進み、スコア値が100となり、ステップS708に進む。一方、ステップS703にて撮影日204が検索条件の期間外にあれば、ステップS705進み、スコア値が0となり、ステップS708に進む。
【0070】
一方、ステップS706では、対象画像ファイルのExif情報203に撮影期間(開始日205及び終了日206)の情報が存在するかどうかを確認する。撮影期間の情報が存在する場合はステップS707に進む。存在しない場合はステップS705に進み、スコア値SCが0となり、ステップS708へと進む。ステップS707では、撮影期間の情報を有する画像ファイルに対するスコア値SCを算出する。このステップS707での処理は、図8を参照して既述したとおりであり、ここでスコア値SCを算出した後に、ステップS708に進む。
【0071】
ステップS708で、ステップS702〜S707にて求めた対象画像ファイルに対するスコア値SCが0でない場合には、対象画像ファイルを結果リストに追加し、更新する。このとき、スコア値SCが大きい順にソートし、スコア値SCの値が同じ場合は、先に検索した画像ファイルの方が結果リストの上位にくるものとする。
【0072】
ステップS709で、HDD11に保存されている全画像ファイルに対して、検索作業が終了したかどうかをチェックする。そして、終了した場合はステップS710に進む。終了していない場合はステップS702に戻り、ステップS702〜S709の一連の処理を繰り返す。
【0073】
ステップS710では、ステップS708にて作成した結果リストの内容を表示部5に表示する。以上で、検索条件として期間が指定された場合の処理が終了する。
【0074】
具体例として、図9に示す条件で、図7、図8に示した検索処理を行った例を示す。図9の例では、HDD11に、画像Aから画像Fの全部で6枚の画像データが保存されている。画像Aから画像Eの5枚の画像データには、撮影期間の開始日D1及び終了日D2がそれぞれ付加されている。また、画像Fは、デジタルスチルカメラで撮影した画像データであり、撮影日Dxが付加されている。
【0075】
ユーザが指定した検索条件の開始日をS1、終了日をS2とすると、画像Aは、ステップS801にてType4と判断され、検索条件の期間を撮影期間が包含しているので、ステップS806の式でスコア値SCが算出される。画像Bは、ステップS801にてType1と判断され、スコア値が100となる。以下同様に、画像CはType3、画像DはType4、画像EはType2と判断され、それぞれのタイプに応じた計算式でスコア値SCが算出される。また、画像Fは、ステップS704にてスコア値SCが100となる。
【0076】
結果として、画像A、B、C、D、E、Fの順で検索作業が行われたとすると、ステップS708にて作成される結果リストは、スコア値SCの大きい順、かつ、スコア値が同値の場合は検索順にソートされるので、画像B、F、E、C、Aの順になり、表示される結果も、図6(b)に示すように、左から、画像B、F、E、C、Aの順でサムナイル画像が表示される。また、結果表示において、Exif情報203に撮影日204の情報が存在する画像にはマーク「◎」6020、検索条件の期間が撮影期間を包含している画像には別のマーク「○」6021を付して表示する。これにより、ユーザに対して結果の視認性をより高めることが可能である。
【0077】
また、スコア値SCが100の画像の中で、Exif情報203に撮影日204の情報が存在する画像をより上位に表示するようにしてもよい。そのように表示を行うと、本例では、表示の順番は、左から、画像F、B、E、C、Aとなり、マーク「◎」6020とマーク「○」6021が付された画像が、それぞれまとまって表示されることになる。以上が、検索条件として期間が指定された場合の処理及び処理結果の例である。
【0078】
なお、本実施形態では、ハードディスク付きのマルチファンクションプリンタ上での例を示したが、パーソナルコンピュータ上の画像管理ソフトや、フォトストレージデバイス等の各種画像管理装置上で、本発明を実施してもかまわない。
【0079】
また、本発明は、スキャン画像に限定したものではなく、撮影日情報が付加されていない、もしくは、付加されてはいるが、その撮影日が間違っていることが判断可能な場合にも適用可能である。例えば、デジタルスチルカメラで内蔵時計が電池切れ等によりリセットされているのに、ユーザがそれを知らずに撮影してしまった場合でも、時計がリセットされた後に撮影された画像データを抽出できるのであれば、それらの画像データに対して本発明を適用し、撮影期間もしくは撮影日の情報を設定することが可能である。
【0080】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、撮影期間重み係数を追加した例を説明する。なお、マルチファンクションプリンタの基本的な構成や処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0081】
撮影期間重み係数とは、撮影期間の開始日及び終了日の範囲内で、実際の撮影日がどちらに近いかを数値で表わしたものである。この係数は、−50から50の間の値をとり、0を中心として、マイナスの値が大きいほど、撮影日が開始日に近いことを表わし、逆に、プラスの値が大きいほど、撮影日が終了日に近いことを表わす。ただし、当然、実際の撮影日は不明なため、この係数の値は、あくまでもユーザが感覚的に決定するものである。例えば、ユーザが撮影期間重み係数に45を設定したとすると、ユーザは、実際の撮影日が撮影期間の終了日に近いと考えていることになる。
【0082】
図12には、JPEGフォーマットのExif形式ファイルのExif情報203に撮影期間重み係数1201を追加した例を示す。なお、図2で説明した部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0083】
次に、ユーザによる撮影期間重み係数の設定方法を説明する。まず、ユーザは第1の実施形態で説明した方法により撮影期間を設定する。撮影期間の情報が画像データに付加された後に、例えば図13に示すように、撮影期間重み係数設定画面を表示し、ユーザに係数の設定を促す。図13(a)は、起動直後の撮影期間重み係数設定画面であり、カーソル1301は、開始日と終了日の中間にあり、係数の値は0を示している。ユーザが操作部4を利用してカーソル1301を左右に移動させて、―50〜+50の間の係数値を設定する。例えば、図13(b)では、係数値として「+38」を設定しており、撮影日が終了日にかなり近いことを表わしている。一方、図13(c)では、係数値として「−10」を設定しており、撮影日は、開始日に若干近いことを表わしている。以上のようにして、ユーザは撮影期間重み係数の設定を行う。
【0084】
次に、撮影期間重み係数を設定した場合に、特定の日付を指定して検索を行う例を説明する。検索処理のフローチャートは、第1の実施形態の図4で示したステップS401〜S409の一連の処理と同様である。異なるのは、ステップS407の結果リスト2の作成及び更新処理での、リストのソーティング処理である。このソーティング処理は、第1の実施形態では撮影期間の短い順に行っていたが、第2の実施形態では撮影期間重み係数を利用した計算結果に対してソーティング処理を行う。具体的は、対象画像ファイルの撮影期間重み係数をk、撮影期間の開始日をD1、終了日をD2、検索条件の日付をSとし、次式でスコア値SCを算出する。なお、|A|はAの絶対値を表わす。
スコア値SC=|D1+((D2―D1)*(k+50)÷100))−S|
【0085】
このスコア値SCは、撮影期間重み係数で表現された仮想的な撮影日と検索条件の日付との差を表わすものであり、この値が小さいほど、検索条件と仮想的な撮影日と検索条件の日付とが近いことを意味する。従って、本実施形態では、ステップS407において、上述したスコア値の小さい順に結果リスト2をソートする。以上の処理により、ユーザが指定した撮影期間重み係数を考慮した検索結果の表示が可能となる。
【0086】
以上述べたように、撮影期間重み係数を用いることにより、撮影期間の表現方法を拡大することが可能である。
【0087】
(第3の実施形態)
第1、2の実施形態では、画像データ(画像ファイル)に撮影期間の情報を付加する例を示した。さらに、本願発明の基本的な考え方である、開始日及び終了日の2つの日付によって構成される期間を対象ファイルに設定する(付加する)、という点から、ファイルの作成日に対して、本願発明を適用することも可能である。以下、第3の実施形態として、ファイルの作成日に期間情報を付加する例を説明する。
【0088】
一般的なオペレーティングシステム(OS)のファイルシステムでは、各ファイルに対してファイルの作成日という情報が付加され管理されている。この既存の作成日に加えて、本例では、作成期間情報として、ファイルの作成期間の開始日及び終了日の2つの日付情報を付加する。この作成期間情報は、対象ファイルが、その期間の間に作成された可能性が高いことを意味するものである。例えば、ファイル作成期間の開始日が2006年8月1日、終了日が2006年8月12日に設定されていれば、その対象ファイルは、2006年8月1日から2006年8月12日の間に作成された可能性が高いことを意味する。
【0089】
図14は、作成期間の情報を付加したファイル構造の概念図である。ファイル1401とファイル1402は、共に、実際のデータを保持するデータ保持部1403と、ファイルの作成日の情報を保持する作成日情報保持部1404と、作成期間の開始日の情報を保持する作成期間開始日情報保持部1405と、作成期間の終了日の情報を保持する作成期間終了日情報保持部1406とによって構成されている。本実施形態のファイルの構造は、すべて、ファイル1401、ファイル1402と同じ構成である。
【0090】
ファイル1401は、作成期間の情報が存在しないファイルの例であり、この場合は、作成期間の開始日及び終了日には日付情報が存在しないことを意味するNULLの値が設定される。
【0091】
一方、ファイル1402は、作成期間の情報が付加されたファイルの例であり、作成期間開始日情報保持部1405及び作成期間終了日情報保持部1406には日付が設定されている。さらに、作成日情報保持部1404にはNULLが設定される。
【0092】
すなわち、図14のファイル1401は、2006年3月3日に作成されたファイルであり、ファイル1402は、2005年12月12日から2006年1月15日の間に作成された可能性の高いファイルであることを意味している。なお、新規作成のファイルは、すべて作成日のみが設定され、作成期間の開始日及び終了日にはNULLが設定される。そして、後述する、作成期間の設定が行われたときに、作成日にはNULLが設定される。
【0093】
次に、作成期間の設定方法について説明する。対象ファイルに作成期間の情報を付加する方法は、第1の実施形態で説明した撮影期間の情報の付加方法と同様である。作成日が設定されている2つのファイルをユーザが任意に選択することにより、この2つのファイルの作成日を、対象ファイルの作成期間の開始日及び終了日に設定する。例えば、作成期間の情報を付加したいファイルに対して、作成日が設定されている2つのファイルをドラッグアンドドロップしてもよい。また、対象ファイルに対して、ユーザが作成期間の開始日及び終了日を直接入力してもよい。
【0094】
次に、作成日の情報の付加されたファイルと、作成期間の情報が付加されているファイルとがHDD内で混在している状態での作成日によるファイルの検索を行う方法を説明する。これは、第1の実施形態の図4で示したステップS401〜S409の一連の処理を、撮影日をファイルの作成日に、撮影期間を作成期間に置き換えて、同じ処理を行うだけである。そして、これらの処理により、検索結果は、まず、作成日が検索条件の日付と一致するファイルが表示され、続いて、作成期間に検索条件の日付を含むファイルが作成期間の短い順に表示される。
【0095】
このように作成期間の情報を利用すると、例えば、会議の資料をスキャナで取り込みPDFファイルに変換した場合にも、ファイルの作成日つまりその資料をスキャンした日付ではなく、実際に資料が作成された日付を一定の確度をもって取り扱うことが可能となる。このため、スキャンした日付に左右されることなく、ユーザは、スキャンファイルも含めてファイルの作成日を検索条件としてファイル検索を行うことが可能である。
【0096】
以上述べたように、期間を利用した属性情報は、撮影期間だけでなく、ファイルの作成期間等の他の期間に対しても適用可能である。
【0097】
なお、本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0098】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0099】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0100】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0101】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本実施形態に係るマルチファンクションプリンタの構成を示すブロック図である。
【図2】JPEGフォーマットのExif形式ファイルと、そのファイルに撮影期間の情報を追加した例を説明するための図である。
【図3】撮影期間情報付加モードでの表示部の表示例を示す図である。
【図4】日付指定時の検索処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】日付指定時の検索処理条件の例を示す図である。
【図6】検索結果の表示例を示す図である。
【図7】期間指定時の検索処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】撮影期間の情報を有する場合のスコア値SCの算出処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】期間指定時の検索処理条件の例を示す図である。
【図10】タイプの分類表を示す図である。
【図11】撮影期間情報付加モードでの表示部の表示例を示す図である。
【図12】JPEGフォーマットのExif形式ファイルに撮影期間重み係数を追加した例を説明するための図である。
【図13】撮影期間重み係数設定画面の例を示す図である。
【図14】作成期間の情報を付加したファイル構造の概念図である。
【符号の説明】
【0103】
100 マルチファンクションプリンタ
20 CPU
1 ROM
2 RAM
3 不揮発性RAM
4 操作部
5 表示部
6 記録部
7 画像処理部
8 読取部
9 カードインターフェース
10 駆動部
11 ハードディスクドライブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段に保存されているデータを管理するデータ管理装置であって、
前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定可能にしたことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項2】
前記データは画像データであって、前記記憶手段に保存されている画像データのうち撮影日が既知の画像データを利用して、他の画像データに開始日及び終了日からなる撮影期間を設定可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項3】
撮影日が既知の2枚の画像データを選択する指示に基づいて、前記2枚の画像データの撮影日を前記他の画像データの撮影期間の開始日及び終了日として設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
撮影日が既知の1枚の画像データを選択する指示に基づいて、前記1枚の画像データの撮影日を前記他の画像データの撮影日として設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記1枚の画像データの撮影日を前記他の画像データの撮影期間の開始日及び終了日としても設定することを特徴とする請求項4に記載のデータ管理装置。
【請求項6】
前記記憶手段に保存されている画像データのサムネイル画像を表示部に表示する表示制御手段を備え、
前記サムネイル画像から前記撮影日が既知の画像データを選択させるようにしたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項7】
前記撮影期間の情報は前記他の画像データに付加されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項8】
前記撮影期間の開始日及び終了日のいずれかの側に重み付けを設定できるようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項9】
前記撮影期間の開始日及び終了日の間の一点を指定することで重み付け係数を設定することを特徴とする請求項8に記載のデータ管理装置。
【請求項10】
所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、
検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する検索手段を備えことを特徴とするデータ検索装置。
【請求項11】
検索条件として期間が指定された場合に、前記期間が設定されたデータについては、その期間と前記検索条件の期間との重なり度合いを表わす指標を算出する算出手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載のデータ検索装置。
【請求項12】
JPEGフォーマットのExif形式ファイルのデータ構造であって、
アプリケーションマーカーセグメントのExif情報に、開始日及び終了日からなる撮影期間の情報が付加されていることを特徴とするデータ構造。
【請求項13】
記憶手段に保存されているデータを管理する処理をデータ管理方法であって、
前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する手順を有することを特徴とするデータ管理方法。
【請求項14】
所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、
検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する手順を有することを特徴とするデータ検索方法。
【請求項15】
記憶手段に保存されているデータを管理する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムデータであって、
前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項16】
所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
記憶手段に保存されているデータを管理するデータ管理装置であって、
前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定可能にしたことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項2】
前記データは画像データであって、前記記憶手段に保存されている画像データのうち撮影日が既知の画像データを利用して、他の画像データに開始日及び終了日からなる撮影期間を設定可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項3】
撮影日が既知の2枚の画像データを選択する指示に基づいて、前記2枚の画像データの撮影日を前記他の画像データの撮影期間の開始日及び終了日として設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
撮影日が既知の1枚の画像データを選択する指示に基づいて、前記1枚の画像データの撮影日を前記他の画像データの撮影日として設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記1枚の画像データの撮影日を前記他の画像データの撮影期間の開始日及び終了日としても設定することを特徴とする請求項4に記載のデータ管理装置。
【請求項6】
前記記憶手段に保存されている画像データのサムネイル画像を表示部に表示する表示制御手段を備え、
前記サムネイル画像から前記撮影日が既知の画像データを選択させるようにしたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項7】
前記撮影期間の情報は前記他の画像データに付加されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項8】
前記撮影期間の開始日及び終了日のいずれかの側に重み付けを設定できるようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項9】
前記撮影期間の開始日及び終了日の間の一点を指定することで重み付け係数を設定することを特徴とする請求項8に記載のデータ管理装置。
【請求項10】
所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、
検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する検索手段を備えことを特徴とするデータ検索装置。
【請求項11】
検索条件として期間が指定された場合に、前記期間が設定されたデータについては、その期間と前記検索条件の期間との重なり度合いを表わす指標を算出する算出手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載のデータ検索装置。
【請求項12】
JPEGフォーマットのExif形式ファイルのデータ構造であって、
アプリケーションマーカーセグメントのExif情報に、開始日及び終了日からなる撮影期間の情報が付加されていることを特徴とするデータ構造。
【請求項13】
記憶手段に保存されているデータを管理する処理をデータ管理方法であって、
前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する手順を有することを特徴とするデータ管理方法。
【請求項14】
所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索するデータ検索装置であって、
検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する手順を有することを特徴とするデータ検索方法。
【請求項15】
記憶手段に保存されているデータを管理する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムデータであって、
前記記憶手段に保存されているデータのうち所定の日付が既知のデータを利用して、他のデータに開始日及び終了日からなる期間を設定する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項16】
所定の日付が既知のデータと、開始日及び終了日からなる期間が設定されたデータとを保存する記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
検索条件として日付又は期間が指定された場合に、前記所定の日付が既知の画像データについては該所定の日付に基づいて、前記期間が設定された画像データについては該設定された期間に基づいて、前記記憶手段からデータを検索する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−165512(P2008−165512A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−354671(P2006−354671)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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