説明

トナー収容器及び画像形成装置

【課題】 ベルトクリーナユニットの収容部がトナーにて満たされた状態となったか否かを安定的に判断可能とする。
【解決手段】 収容部31がトナーにて満たされて可動部材50が第1ポジションに到達した時、可動部材50を第1ポジションから第2ポジションに強制変位させる。これにより、可動部材50が強制変位させられたときには、収容部31がトナーにて満たされた状態となっているので、トナー押圧力(トナー圧)が変動しても、その影響を受けることなく、収容部31がトナーにて満たされたか否かを判定することが可能となる。したがって、収容部31がトナーにて満たされた状態となったか否かを安定的に判断することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回収されたトナーを収容する収容部を備えるトナー収容器、及びこのトナー収容器を備える電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の発明では、回収された廃トナーを搬送スクリューにて廃トナー回収容器に搬送するとともに、廃トナー回収容器が廃トナーで満たされたときに、その行き場所を失った廃トナーが、スライド座を介して板バネ状の可動接点を固定接点側に押圧する構成としている。そして、可動接点が固定接点に接触したときに、廃トナー回収容器が廃トナーで満杯となったものとみなしている。
【0003】
つまり、特許文献1に記載の発明は、廃トナー回収容器が廃トナーで満たされた状態で、搬送スクリューにて回収された廃トナーを搬送し続けることにより、廃トナー回収容器内等の内圧(以下、トナー圧という。)が上昇し、廃トナーのトナー圧を利用してスライド座を固定接点側に押圧して廃トナー回収容器が廃トナーで満杯となったか否かを判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−108371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、トナーは粉体であり、液体や気体等の流体と比べて均一に流動し難く、トナー圧が変動し易いので、廃トナー回収容器が廃トナーで満杯となったか否かの判定は不安定となり易い。
【0006】
すなわち、トナーが流動していない状態では、廃トナーの搬送量に比例するようにトナー圧が上昇するものの、トナー圧が上昇すると、それまで滞留していたトナーが一気に流動するので、トナー圧がその瞬間に大きく低下する。
【0007】
このため、トナー圧のみで可動接点を変位させると、可動接点もトナー圧の変動に連動して変位してしまうので、可動接点の作動が不安定となり、廃トナー回収容器が廃トナーで満杯となったか否かの判定が不安定となり易い。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、トナー収容器の収容部がトナーにて満たされた状態となったか否かを安定的に判断可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、回収されたトナーを収容する収容部(31)を備えるトナー収容器であって、少なくとも収容部(31)がトナーにて満たされときにトナーから力を受けて変位する可動部材(50)と、可動部材(50)を予め設定された第1ポジションから予め設定された第2ポジションまで強制的に変位させる強制変位手段(37A)とを備え、強制変位手段(37A)は、トナーから力を受けて変位した可動部材(50)が第1ポジションに到達したときに可動部材(50)と係合して可動部材(50)を第2ポジションまで強制変位させることを特徴とする。
【0010】
これにより、本発明では、トナーから力を受けて変位した可動部材(50)が第1ポジションに到達したとき以降は、強制変位手段(37A)により可動部材(50)が強制変位させられるとともに、強制変位手段(37A)により可動部材(50)が強制変位させられたときには、収容部(31)がトナーにて満たされた状態となっているので、トナー圧が変動しても、その影響を受けることなく、収容部(31)がトナーにて満たされたか否かを判定することが可能となる。
【0011】
したがって、本発明では、トナー収容器の収容部(31)がトナーにて満たされた状態となったか否かを安定的に判断することができる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置1の中央断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るベルトクリーナユニット18の中央断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るベルトクリーナユニット18の内部を上方側から見た図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る新品検知部40及び検知部37を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る新品検知部40の概念図である。
【図6】(a)〜(c)は本発明の第1実施形態に係る検知部37の作動説明図である。
【図7】本発明の実施形態に係る新品検知部40及び検知部37等を制御するための制御系ブロック図である。
【図8】(a)、(b)は検出ポートP1で検出される電圧変化を示す図である。
【図9】(a)〜(c)は本発明の第2実施形態に係る検知部37の作動説明図である。
【図10】(a)〜(c)は本発明の第3実施形態に係る検知部37の作動説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施形態はダイレクトタンデム方式の画像形成装置に本発明に係るトナー収容器(ベルトクリーナユニット)及び画像形成装置を適用したものであり、以下に本実施形態を図面と共に説明する。
【0014】
(第1実施形態)
1.画像形成装置の概要
画像形成装置1の筐体3内には、図1に示すように、記録用紙やOHPシート等の記録シート(以下、用紙という。)にトナー(粉体状の現像剤)を転写することにより、用紙に画像を形成する電子写真方式の画像形成部5が収納されており、この画像形成部5は、周知のごとく、プロセスユニット7、露光器9及び定着器11等から構成されている。
【0015】
そして、本実施形態に係る画像形成部5は、ダイレクトタンデム方式の画像形成手段であるため、用紙の搬送方向に沿って直列に複数個(本実施形態では、4個)のプロセスユニット7が配設されているとともに、各プロセスユニット7(後述する感光ドラム7A)に担持されているトナー像は、転写ベルト13A上の搬送される用紙に直接転写されて重ね合わせられる。
【0016】
なお、4個のプロセスユニット7とは、用紙の搬送方向上流側から順に、ブラック用のプロセスユニット7K、イエロー用のプロセスユニット7Y、マゼンタ用のプロセスユニット7M、シアン用のプロセスユニット7Cであり、これらプロセスユニット7K〜7Cそれぞれは、トナー像が担持される感光ドラム7A、及び感光ドラム7Aを帯電させる帯電器7B等から構成されている。
【0017】
そして、帯電した感光ドラム7Aを露光器9にて露光して感光ドラム7Aの外周面に静電潜像を形成した後、電荷を帯びたトナーを感光ドラム7Aに供給すると、感光ドラム7Aの外周面にトナー像が担持(形成)される。
【0018】
また、用紙を搬送する転写ベルト13Aを挟んで感光ドラム7Aと対向する位置には、感光ドラム7Aに担持されたトナーを用紙に転写させる転写ローラ8が設けられており、この転写ローラ8には、感光ドラム7Aに担持されたトナー像を用紙に転写させるための電圧が印加されている。
【0019】
そして、感光ドラム7Aに担持されていたトナー像が、転写ベルト13Aにより搬送される用紙に転写されると、そのトナー像が転写された用紙は定着器11に搬送され、定着器11にて加熱されてトナー像が用紙に溶着(定着)する。その後、用紙は、その搬送方向が上方側に転向されて筐体3の上端面に設定された排紙トレイ3Aに排出される。
【0020】
なお、転写ベルト13Aは、駆動ローラ13B及び従動ローラ13C間に架け渡されて、これらローラ13B、13Cと共に回転する無端状のベルトであり、転写ベルト13A、駆動ローラ13B、従動ローラ13C、並びに両ローラ13B、13Cを支持するフレーム(図示せず。)等によりベルトユニット13が構成されている。
【0021】
また、ベルトユニット13の下方側には、画像形成部5に搬送される用紙が載置される給紙トレイ14が着脱可能に装置本体に装着されており、この給紙トレイ14とベルトユニット13との間には、転写ベルト13Aに付着した廃トナー等の付着物を転写ベルト13Aから回収するベルトクリーナユニット18が配設されている。
【0022】
2.ベルトクリーナユニット(トナー収容器)について
2.1 ベルトクリーナユニットの構成
本実施形態に係る画像形成装置1では、用紙の搬送を行わない適当なタイミングでトナー濃度調整用のパッチ又は色ずれ検知用のレジマークを転写ベルト13A上に印刷(転写)した後、そのパッチ又はレジマークを廃トナーとしてベルトクリーナユニット18にて回収している。
【0023】
そして、ベルトクリーナユニット18は、図2に示すように、クリーニングローラ21、クリーニングシャフト22、剥離ブレード23、飛散防止ブレード24、アジテータ25、オーガ27、及びトナー収容箱30等から構成されている。
【0024】
クリーニングローラ21は、転写ベルト13Aと対向配置されて転写ベルト13Aの表面に付着した付着物(主に、トナー)を転写ベルト13Aから回収するクリーニング部材であり、クリーニングシャフト22はクリーニングローラ21の表面に付着したトナーを回収して収容部31側に搬送するクリーニング部材である。
【0025】
なお、転写ベルト13Aを挟んでクリーニングローラ21と反対側には、バックアップローラ26が配設されており、このバックアップローラ26は転写ベルト13Aをクリーニングローラ21に押し付けるためのバックアップ部材である。
【0026】
また、クリーニングローラ21及びクリーニングシャフト22には、トナーが帯びている電荷と反対の極性を有する電位(本実施形態では、負電位)が印加され、クリーニングローラ21は転写ベルト13Aの走行方向と逆方向に回転駆動される。
【0027】
このため、本実施形態では、転写ベルト13Aの表面に付着したトナーは、機械的(物理的)に掻き取られつつ、クリーニングローラ21とトナーとの間に発生する静電吸引力によりクリーニングローラ21に静電吸着されて回収される。
【0028】
そして、クリーニングローラ21に静電吸着されているトナーは、静電吸引力によりクリーニングローラ21からクリーニングシャフト22に回収され、その回収されたトナーは、薄板状の剥離ブレード23によってクリーニングシャフト22から掻き落とされる。
【0029】
その後、掻き落とされたトナーは、アジテータ25によってトナー収容箱30に構成された収容部31に移送される。なお、飛散防止ブレード24は、剥離ブレード23により掻き落とされたトナーがクリーニングローラ21側に飛散してしまうことを防止する。
【0030】
2.2 満杯検知部、及び新品検知部の構成
画像形成装置1の使用とともに、収容部31には回収された廃トナーが溜まっていき、最終的には、回収されたトナーを収容することができなくなる。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1では、図3に示すように、収容部31が予め設定された所定量のトナーで満たされたか否かを検知する(以下、満杯検知機能という。)検知部37を設けている。
【0031】
そして、収容部31が予め設定された所定量のトナーで満たされた(満杯)であると検知された場合には、その旨をユーザに報知するとともに、既存のベルトクリーナユニット18(トナー収容箱30)を破棄して、未使用のベルトクリーナユニット18に交換すべき旨を促すメッセージ等をユーザに報知する機能が設けられている。
【0032】
このため、本実施形態では、検知部37に加えて、未使用のベルトクリーナユニット18に交換されたか否かを検知するための新品検知部40を検知部37に併設している。
すなわち、収容部31のうちトナーの移動方向と反対側には、トナーの移動方向と直交する方向(以下、幅方向という。)に延びて収容部31を区画する区画壁27Aが設けられており、この区画壁27Aを挟んでアジテータ25(トナーの落下点)と反対側に、検知部37及び新品検知部40が設けられている。
【0033】
そして、区画壁27Aにより区画された空間27Bは、区画壁27Aに沿って幅方向(本実施形態では、左右方向)に延びており、その長手方向一端側(本実施形態では、左端側)は収容部31と連通し、長手方向他端側(本実施形態では、右端側)には検知部37及び新品検知部40が設けられている。
【0034】
また、空間27Bには、収容部31と空間27Bとの連通箇所(空間27Bの長手方向一端側)まで到達したトナーを検知部37側に移送するオーガ27が設けられており、このオーガ27は、図4に示すように、特定の向き(矢視Aから見て右向き)に回転することにより、トナーを収容部31と空間27Bとの連通箇所から検知部37側に移送する。
【0035】
なお、オーガ27は、軸部27Cの外周面に螺旋羽根27Dが形成されたスクリュー状の粉体輸送手段の1つである。
そして、軸部27C(以下、オーガ軸27Cと記す。)の長手方向他端には、新品検知部40のほぼ全域亘って雄ねじが形成されたネジ軸41が設けられており、このネジ軸41は、新品検知部40を構成するとともに、オーガ軸27Cと平行な方向に延びてオーガ軸27Cから駆動力を得て回転する。
【0036】
また、ネジ軸41の長手方向端部のうちオーガ軸27Cと反対側の端部側には、検知部37を構成する軸部(以下、検知軸という。)37Aが設けられており、この検知軸37Aは、オーガ軸27Cと平行な方向に延びるとともに、ネジ軸41を介してオーガ軸27Cから駆動力を得て回転する。
【0037】
そして、検知軸37Aのうちネジ軸41との連結部から予め設定された寸法だけ長手方向他端側(図4の右側)にずれた位置から予め設定された範囲内には、ネジ軸41の雄ねじと同一の雄ねじが形成されたネジ部37Bが設けられ、さらに、検知軸37Aのうちネジ部37Bを挟んで長手方向両側には、雄ねじが形成されていない第1非ネジ部37C及び第2非ネジ部37Dが設けられている。
【0038】
因みに、本実施形態では、オーガ軸27C、ネジ軸41及び検知軸37A(ネジ部37B及び第1、2非ネジ部37C、37Dを含む。)を樹脂又は金属にて一体成形することにより、これらの軸27C、41、37Aを連結している。
【0039】
そして、ネジ部37Bの山径は、オーガ27軸の直径寸法と同一寸法であり、第1非ネジ部37C及び第2非ネジ部37Dの直径寸法は、ネジ部37Bの谷径寸法以下の予め設定された寸法である。
【0040】
また、ネジ軸41及び検知軸37Aには、その軸方向(長手方向)に移動することができる可動部材50が装着されており、この可動部材50には、ネジ軸41及びネジ部37Bに形成された雄ねじと噛み合う(係合する)螺旋状の溝(雌ねじ)が形成されている。
【0041】
すなわち、可動部材50は、矩形板状の部材(図5参照)であり、その中心部にネジ軸41又は検知軸37A(以下、これらの軸を総称するときに、ネジ軸41等と記す。)が挿入されるねじ穴50Aが設けられており、このねじ穴50Aの内周面に雌ねじが形成されている。
【0042】
一方、ネジ軸41等が収納された空間27Bを構成する区画壁27Aとトナー収容箱30の底壁30Aとは、可動部材50の外周面に沿う(平行となる)ように、互いに直交した構成となっている。
【0043】
このため、可動部材50の外周面が区画壁27A又は底壁30Aと係合するので、可動部材50がネジ軸41等の雄ねじと噛み合ったときには、可動部材50は、オーガ27と回転と共にネジ軸41等と共に回転することなく軸方向に平行移動する。つまり、区画壁27A及び底壁30Aは、可動部材50がネジ軸41等と共に回転することを規制する回転規制手段として機能する。
【0044】
そこで、本実施形態では、トナーを検知部37側に移送させる向き(以下、この向きを移送の向きという。)にオーガ27が回転したときに、可動部材50が移送の向きに強制的に移動するように、ネジ軸41等の雄ねじ及び可動部材50の雌ねじの向きを設定している。
【0045】
また、可動部材50が、ネジ軸41等のうち第1非ネジ部37C等の雄ねじが形成されていない部位に位置するときには、ネジ軸41等から可動部材50を強制変位させる力(以下、この力を強制変位力という。)が作用しないので、オーガ27(ネジ軸41等)が回転しても可動部材50は、原則として、変位しない。
【0046】
しかし、オーガ27の回転によりトナーが移送の向きに移送され続けると、移送されたトナーが可動部材50に及ぼす力(以下、この力をトナー押圧力という。)が大きくなるので、可動部材50はトナー押圧力を受けて移送の向きに変位する。
【0047】
なお、トナー押圧力は、ネジ軸41等と噛み合っている可動部材50を強制的に変位させるほど大きくならないので、可動部材50とネジ軸41等が噛み合っているときには、可動部材50は、トナー押圧力の影響を受けることなく、強制変位力(オーガ27の回転)のみによって移送の向きに変位する。
【0048】
また、可動部材50のうち底壁30Aに対向する部位には、図5に示すように、導電性部材(本実施形態では、金属)からなる電気接点51が設けられており、一方、底壁30Aのうちネジ軸41に対応する範囲には、電気接点51(以下、可動電気接点51という。)と接触可能な第1、2固定電気接点52、53が設けられている。
【0049】
また、第1、2固定電気接点52、53それぞれは、ネジ軸41の軸方向に沿って設けられており、各第1、2固定電気接点52、53は、異なる電位に設定された一対の電気接点を1組として構成されている。つまり、第1固定電気接点52は、電気接点52A、52Bを1組として構成され、第2固定電気接点53は、電気接点53A、53Bを1組として構成さている。
【0050】
そして、電気接点52A、53Aは装置本体の高電位側に電気的に接続され、電気接点52B、53Bは装置本体の低電位(本実施形態では、接地(0V))側に電気的に接続されている。なお、高電位側には、電圧変化を検出するための検出ポートP1が設定されている。
【0051】
このため、可動電気接点51と第1、2固定電気接点52、53とが接触すると、一対の電気接点52A、52B、53A、53B間が導通可能となるので、本実施形態では、検出ポートP1で検出される電位が低電位(OV)となる。
【0052】
なお、本実施形態では、図4に示すように、第1固定電気接点52のうち軸方向と平行な部位の寸法L1は、第2固定電気接点53のうち軸方向と平行な部位の寸法L2と同一寸法に設定され、かつ、オーガ27の回転速が一定であるので、電気接点52A、52Bが導通する時間と電気接点53A、53Bが導通する時間とは同一時間となる。
【0053】
ところで、ネジ部37Bの軸方向端部のうち移送の向きと逆側(第1非ネジ部37C側)には、図6に示すように、可動部材50とネジ部37Bと噛み合って可動部材50が移送の向きに強制変位したときに、可動部材50と接触して変位するアクチュエータ38が設けられている。
【0054】
なお、アクチュエータ38は、トナー収容箱30に揺動可能に組み付けられた板状部材であり、このアクチュエータ38(以下、揺動板38という。)には、検知軸37A(ネジ部37B)との干渉を回避するためにU型状の切り欠かれた逃げ部38Dが設けられている。
【0055】
そして、揺動板38を揺動可能に支持する揺動軸38Aは、図4に示すように、トナー収容箱30外まで延びているとともに、その先端側には、揺動軸38Aと一体的に揺動する遮光板38Bが設けられている。一方、装置本体のうち遮光板38Bに対応する部位には、遮光板38B、つまり揺動板38の揺動状態を検知する透過型の光学式センサ39が設けられている。
【0056】
また、光学式センサ39は光の有無により開閉するスイッチの一種であり、本実施形態では、図5に示すように、光学式センサ39に電圧を印加するための電気配線の少なくとも一部は、第1、2固定電気接点52、53に接続された電気配線の少なくとも一部と共用化されている。
【0057】
そして、光学式センサ39は、高電位側と低電位側とを導通させる回路を開閉するので、光学式センサ39がON状態(スイッチが閉じた状態)では、検出ポートP1で検出される電位が低電位(OV)となり、光学式センサ39がOFF状態(スイッチが開いた状態)では、検出ポートP1で検出される電位が高電位となる。
【0058】
また、本実施形態に係る揺動板38では、図6(a)に示すように、揺動軸38Aが揺動板38の上端に設けられており、揺動板38の板面が鉛直方向と平行な状態にあるときには、遮光板38Bは光学式センサ39の光路を遮る位置にあり、光学式センサ39はOFF状態となっている。
【0059】
そして、可動部材50の雌ねじがネジ部37Bの雄ねじと噛み合うと可動部材50は、ネジ部37Bから強制変位力を受けて移送の向き(図6(a)では右向き)に強制変位させられ、揺動板38と接触する(図6(a)参照)。なお、以下、可動部材50がネジ部37Bと噛み合う位置を第1ポジションという。
【0060】
その後、可動部材50が更に移送の向きに強制変位させられると、図6(b)→図6(c)に示すように、揺動板38は、可動部材50により押されて上方側に揺動変位するため、遮光板38Bが光学式センサ39の光路を開放する位置となり、光学式センサ39がON状態となる。なお、可動部材50が第2非ネジ部37Dまで到達してネジ部37Bと可動部材50と噛み合い(係合)が解除された時の可動部材50の位置を第2ポジションという。
【0061】
また、コイルバネ37Eは、第2ポジション側から第1ポジション側に向かう向きの弾性力を可動部材50に作用させる付勢手段であり、このコイルバネ37Eの長手方向一端側は、逃げ部38Dを貫通して可動部材50に接触して弾性力を可動部材50に作用させる。
【0062】
また、規制係合突起部37Fは、可動部材50が第2ポジションに到達してネジ部37Bと可動部材50と噛み合いが解除したときに、可動部材50が第1ポジション側(ネジ部37B側)に変位することを規制する変位規制手段であり、この規制係合突起部37Fは、図4に示すように、底壁30Aにコの字状の異形穴を設けて構成した板バネ部37Gの先端側に設けられた突起部により構成されている。
【0063】
つまり、可動部材50が第2ポジション側に変位する際に可動部材50と規制係合突起部37Fとが衝突すると、規制係合突起部37Fが可動部材50から離隔するように退避し(図6(b)参照)、その後、可動部材50が規制係合突起部37Fを乗り越えて規制係合突起部37Fと可動部材50とが係合する(図6(c)参照)。これにより、可動部材50が第1ポジション側(ネジ部37B側)に変位することを規制される。
【0064】
2.3 満杯検知部、及び新品検知部の制御系(図7参照)
画像形成部5や駆動ローラ13B等のローラに駆動力を供給する電動モータ61、及び情報等を報知する表示パネル62は、制御装置60により制御されており、この制御装置60には、検出ポートP1の電位を示す信号や画像形成装置1の電源スイッチ63のON−OFF状態を示す信号等が入力されている。
【0065】
なお、制御装置60は、CPU、ROM及びRAM等からなる周知のマイクロコンピュータにて構成されたものであり、制御装置60に設けられたEPROM等の不揮発性記憶装置に、画像形成装置1の作動を制御するためのプログラムが格納されている。
【0066】
2.4 満杯検知部、及び新品検知部の作動
<新品検知>
未使用のベルトクリーナユニット18においては、可動部材50は、図5の実線で示すように、ネジ軸41の軸方向端部のうちオーガ27側の位置(以下、この位置を初期位置という。)にある。
【0067】
そして、可動部材50が初期位置にある状態でオーガ27が回転すると、これに連動してネジ軸41が回転するため、可動部材50は、初期位置から移送の向きに平行移動し、最終的には、図5の二点鎖線で示すように、ネジ軸41の雄ねじと可動部材50の雌ねじとの噛み合いが外れる位置(以下、この位置を満杯検知開始位置という。)に到達するまで移動する。
【0068】
このとき、可動部材50が初期位置から満杯検知開始位置まで移動する際に、可動電気接点51と第1、2固定電気接点52、53と導通状態なるので、検出ポートP1で検出される電位を示す波形は、図8(a)に示すように、2つの谷部が所定間隔で発生するような矩形波(以下、この波形を新品検知波形という。)となる。
【0069】
また、オーガ27は特定の向きのみに回転するので、満杯検知開始位置に到達した可動部材50が初期位置に復帰することはあり得ない。つまり、新品検知波形は、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着された後、最初にオーガ27が回転したときのみ検知される電圧変化である。
【0070】
そこで、本実施形態に係る制御装置60は、電源スイッチ63の投入タイミングに連動して、所定時間(回転数)だけオーガ27を回転させるとともに、このときに、新品検知波形が検知された場合には、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着されたものと判定する。因みに、上記の所定時間(所定回転数)とは、可動部材50が初期位置から満杯検知開始位置まで移動するに必要な時間(回転数)をいう。
【0071】
そして、制御装置60は、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着されたと判定したときは、画像形成部5の作動を許可する旨のフラグ(以下、新品検知フラグという。)を設定する。
【0072】
一方、新品検知フラグが設定されていない場合には、制御装置60は、画像形成部5の作動を禁止状態とした上で、その旨を表示パネル62等を介してユーザに報知する。なお、ベルトクリーナユニット18が装置本体に装着されているか否かを検知するセンサ(図示せず。)により、ベルトクリーナユニット18が装置本体から取り外されたと判定されたときには、設定されている新品検知フラグが解除される。
【0073】
<満杯検知>
満杯検知機能は、新品検知フラグが設定されている場合に作動する。新品検知フラグが設定された直後、つまり、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着された直後においては、可動部材50は満杯検知開始位置にある。
【0074】
そして、満杯検知開始位置から第1ポジション手前までの区間(以下、この区間を区間Aと記す。)は、図4に示すように、第1非ネジ部37Cであるので、画像形成部5の作動と連動してオーガ27が回転しても可動部材50は移送の向きに移動することはない。
【0075】
しかし、オーガ27の回転に伴って区間Aにトナーが堆積していくと、可動部材50はトナー押圧力を受けて移送の向きに移動し、区間Aに堆積したトナーの量が予め設定した量を超えて可動部材50が第1ポジションに到達すると、可動部材50の雌ねじとネジ部37Bの雄ねじとが噛み合う(図6(a)参照)。
【0076】
これにより、可動部材50は第1ポジションから第2ポジションまで強制的に変位させられ(図6(b)、図6(c)参照)、可動部材50が第2ポジションに到達すると、光学式センサ39がON状態となり、図8(b)に示すような電圧変化が検知される。
【0077】
そこで、本実施形態では、上記の「予め設定した量」を「収容部31が予め設定された所定量のトナーで満たされたときのトナー量」に設定し、光学式センサ39がON状態となったときに、収容部31が満杯になったものとみなしている。
【0078】
ところで、可動部材50が第2ポジション(第2非ネジ部37D)に到達すると、可動部材50の雌ねじとネジ部37Bの雄ねじとの噛み合いが解除されるので、可動部材50に作用する強制変位力が消失し、可動部材50はコイルバネ37Eの弾性力によりネジ部37B側に押圧される。
【0079】
しかし、規制係合突起部37Fと可動部材50とが係合し(図6(c)参照)、可動部材50が第1ポジション側(ネジ部37B側)に変位することが規制されるので、ON状態となった光学式センサ39が再びOFF状態に復帰することはない。
【0080】
3.ベルトクリーナユニット及び画像形成装置の特徴
本実施形態では、トナー押圧力を受けて移送の向き側に変位した可動部材50が第1ポジションに到達したとき以降は、ネジ部37Bにより可動部材50が強制変位させられる。
【0081】
そして、ネジ部37Bにより可動部材50が強制変位させられたときには、収容部31がトナーにて満たされた状態となっているので、トナー押圧力(トナー圧)が変動しても、その影響を受けることなく、収容部31がトナーにて満たされたか否かを判定することが可能となる。
【0082】
したがって、本実施形態では、トナー収容器の収容部31がトナーにて満たされた状態となったか否かを安定的に判断することができる。
また、本実施形態では、収容部31に収容されているトナーを可動部材50に向けて搬送する搬送手段としてオーガ27を備えることを特徴としているので、可動部材50は、オーガ27による搬送力を直接的に受ける構成となる。したがって、可動部材50を確実に第1ポジション側に移動させることができるので、収容部31がトナーにて満たされた状態となったか否かを確実に判断することができる。
【0083】
また、本実施形態では、ネジ部37Bは、オーガ27から駆動力を得て可動部材50を強制変位させることを特徴としているので、ネジ部37Bに駆動力を供給するため駆動力伝達手段を別に構成した場合に比べて、その構成を簡素な構成とすることが可能となる。
【0084】
また、本実施形態では、オーガ27の軸部27Cとネジ部37Bとが連結されていることを特徴としているので、ネジ部37Bに容易に駆動力を供給することができる。
また、本実施形態では、第2ポジション側から第1ポジション側に向かう向きの力を可動部材50に作用させるコイルバネ37Eを備えることを特徴としているので、可動部材50に無用な振動変位等が発生してしまうことを抑制でき、可動部材50を安定的に変位させることができる。
【0085】
また、本実施形態では、ネジ部37Bは、可動部材50が第2ポジションに到達したときに、可動部材50との係合が解除されるように非係合部をなす第2非ネジ部37Dが設けられていることを特徴としているので、収容部31がトナーにて満たされた状態と判定されたとき以降に、可動部材50が不必要に強制変位させられることを防止できる。
【0086】
また、本実施形態では、可動部材50が第2ポジションに到達したときに、可動部材50が第1ポジション側に変位することを規制する変位規制手段をなす規制係合突起部37Fを備えることを特徴としているので、収容部31がトナーにて満たされた状態と判定されたとき以降において、可動部材50に無用な振動変位等が発生してしまうことを抑制できる。
【0087】
また、本実施形態では、上述したように、新品検知のために光学式のセンサを用いることなく、未使用のベルトクリーナユニット18(トナー収容箱30)が装置本体に装着されたものと判定することができる。
【0088】
すなわち、ネジ軸41は特定の向きに回転するオーガ27から回転力を得ているので、可動部材50は往復変位すること無く特定の向きに変位する。このため、可動部材50が軸方向一端側の位置である第1ポジションから他端側の位置である第2ポジションに変位した後、可動部材50が第2ポジションから第1ポジションに復帰して、再び、第1ポジションから第2ポジションに移動することはない。
【0089】
したがって、可動部材50、つまり可動電気接点51が変位することによる電圧変化は、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着されて最初にオーガ27が回転したときだけであるので、この電圧変化が検出されたときには、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着されたものとみなすことができる。
【0090】
また、本実施形態では、第1、2固定電気接点52、53は、異なる電位に設定された一対の電気接点52A、52B、53A、53Bを1組として構成されており、さらに、可動電気接点51と第1、2固定電気接点52、53とが接触することにより、一対の電気接点52A、52B、53A、53B間が導通可能となることを特徴としている。
【0091】
これにより、本実施形態では、可動電気接点51に電圧を印加する必要がなく、可動電気接点51に電圧を印加するための摺動電気接点(ブラシ)等を必要としないので、画像形成装置の電気配線を簡素な構成とすることが可能となる。
【0092】
また、本実施形態では、トナー収容箱30に溜まったトナーの量が予め設定された量を超えたか否かを検出する満杯検知手段をなす光学式センサ39を備えており、この光学式センサ39に電圧を印加するための電気配線の少なくとも一部が、第1、2固定電気接点52、53に接続された電気配線の少なくとも一部と共用化されていることを特徴としているので、画像形成装置1の電気配線を簡素な構成とすることが可能となる。
【0093】
また、本実施形態では、第1、2固定電気接点52、53は、ネジ軸41の軸方向に沿って複数設けられていることを特徴としているので、可動部材50の移動に伴う電圧変化が周期的に発生する(図8(a)参照)。
【0094】
したがって、電気ノイズ等と電圧変化とを確実に識別することができるので、未使用のベルトクリーナユニット18が装置本体に装着されたか否かを確実に判定することができる。
【0095】
また、本実施形態では、ネジ軸41の雄ねじは、予め設定された所定範囲内のみに形成されており、さらに、第1、2固定電気接点52、53は、雄ねじが形成された範囲に対応する範囲内に位置していることを特徴としている。
【0096】
これにより、本実施形態では、無用な可動部材50の移動を防止することができる。つまり、雄ねじが設定された範囲外まで可動部材50が移動すると、雄ねじと雌ねじとの噛み合いが解除されるので、その後は、ネジ軸41が回転しても可動部材50が移動してしまうことはない。
【0097】
(第2実施形態)
上述の実施形態に係る可動部材50は、ネジ部37Bにより移送の向きに向けて強制的に平行移動したが、本実施形態では、図9に示すように、揺動板38を廃止して可動部材50を揺動可能にトナー収容箱30に組み付けるとともに、可動部材50を第1ポジションに相当する位置から第2ポジションに相当する位置まで強制的に揺動変位させる構成としたものである。
【0098】
1.可動部材を強制変位させるための構成
すなわち、揺動軸38Aの軸端のうち遮光板38Bと反対側の端部には、図9(a)に示すように、予め設定された中心角を有する扇形歯車38Cが設けられており、コイルバネ37Eは、満杯検知開始位置に相当する位置に可動部材50が位置するように可動部材50に弾性力を作用させる。なお、本実施形態では、コイルバネ37Eは、扇形歯車38Cを介して間接的に可動部材50に弾性力を作用させている。
【0099】
駆動歯車37Hは、オーガ27又はオーガ27を回転させる駆動源から駆動力を得て回転する強制変位手段を構成するものであり、この駆動歯車37Hは、扇形歯車38Cと噛み合って可動部材50を第1ポジションから第2ポジションまで強制的に揺動変位させる強制変位力を可動部材50に作用させる。
【0100】
なお、満杯検知開始位置に相当する位置(以下、満杯検知開始位置と略す。)とは、可動部材50にトナー押圧力が作用していないときの可動部材50の位置をいう。第1ポジションに相当する位置(以下、第1ポジションと略す。)とは、図9(b)に示すように、可動部材50にトナー押圧力が作用して扇形歯車38Cと駆動歯車37Hとが噛み合った時の位置をいい、第2ポジションに相当する位置(以下、第2ポジションと略す。)とは、図9(c)に示すように、可動部材50が強制的に揺動変位させられた後であって、扇形歯車38Cと駆動歯車37Hとの噛み合いが解除された時の位置をいう。
【0101】
2.本実施形態における特徴的作動
満杯検知開始位置から第1ポジション手前までの区間(区間A)にトナーが堆積している場合には、可動部材50にトナー押圧力が作用しないので、扇形歯車38Cと駆動歯車37Hとは噛み合っておらず、可動部材50は停止している(図9(a)参照)。
【0102】
しかし、オーガ27の回転に伴って区間Aにトナーが堆積していくと、可動部材50はトナー押圧力を受けて移送の向きに移動するように揺動し、区間Aに堆積したトナーの量が予め設定した量を超えて可動部材50が第1ポジションに到達すると、扇形歯車38Cと駆動歯車37Hとが噛み合う(図9(b)参照)。
【0103】
これにより、可動部材50は第1ポジションから第2ポジションまで強制的に揺動変位させられ、可動部材50が第2ポジションに到達すると(図9(c)参照)、光学式センサ39がON状態となり、図8(b)に示すような電圧変化が検知され、満杯状態が検知される。
【0104】
なお、可動部材50が第2ポジションに到達すると、扇形歯車38Cと駆動歯車37Hとの噛み合いが解除されるとともに、規制係合突起部37Fにより可動部材50が第1ポジション側に変位してしまうことが規制される。
【0105】
因みに、本実施形態では、扇形歯車38Cを用いて第1ポジションから第2ポジションまで強制変位させたが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、扇形歯車38Cに代えて、例えば、扇形歯車38Cの中心角相当の範囲のみに歯を設けた欠歯車を用いてもよい。
【0106】
(第3実施形態)
第2実施形態では、可動部材50を水平方向に揺動可能とした状態で、オーガ27によるトナーの搬送力がトナー押圧力を発生させるものであったが、本実施形態は、図10(a)に示すように、可動部材50を鉛直方向に揺動可能とした状態で、可動部材50上に堆積したトナーに作用する重力によりトナー押圧力を発生させるものである。
1.可動部材を強制変位させるための構成
すなわち、図10(a)に示すように、本実施形態では、オーガ27により搬送されてきたトナーが落下する縦穴状のピット37Jが設けられており、可動部材50は、その板面が満杯検知開始位置において略水平となるように、ピット37J内に配設されている。
【0107】
これにより、オーガ27の回転に伴ってピット37J内に落下したトナーは、可動部材50上に堆積していき、その堆積したトナーの量が予め設定した量を超えると、可動部材50が揺動して第1ポジションに到達すると、扇形歯車38Cと駆動歯車37Hとが噛み合う(図10(b)参照)。
【0108】
そして、可動部材50が第1ポジションから第2ポジションまで強制的に揺動変位させられて第2ポジションに到達すると(図10(c)参照)、光学式センサ39がON状態となり、図8(b)に示すような電圧変化が検知され、満杯状態が検知される。
【0109】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、新品検知部40を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、新品検知部40を廃止してもよい。
【0110】
また、上述の実施形態では、オーガ27を利用して強制変位手段を構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0111】
1…画像形成装置、3…筐体、3A…排紙トレイ、5…画像形成部、
7…プロセスユニット、7A…感光ドラム、8…転写ローラ、9…露光器、
11…定着器、13…ベルトユニット、13A…転写ベルト、13B…駆動ローラ、
13C…従動ローラ、14…給紙トレイ、18…ベルトクリーナユニット、
21…クリーニングローラ、22…クリーニングシャフト、23…剥離ブレード、
24…飛散防止ブレード、25…アジテータ、26…バックアップローラ、
27…オーガ、27A…区画壁、27B…空間、27C…オーガ軸、
27D…螺旋羽根、30…トナー収容箱、31…収容部、37…検知部、
37A…検知軸、37B…ネジ部、37C…第1非ネジ部、37D…第2非ネジ部、
37E…コイルバネ、37F…規制係合突起部、37G…板バネ部、
39…光学式センサ、40…新品検知部、41…ネジ軸、50…可動部材、
50A…穴、51…可動電気接点、52…第1固定電気接点、
53…第2固定電気接点、60…制御装置、61…電動モータ、62…表示パネル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収されたトナーを収容する収容部を備えるトナー収容器であって、
少なくとも前記収容部がトナーにて満たされときにトナーから力を受けて変位する可動部材と、
前記可動部材を予め設定された第1ポジションから予め設定された第2ポジションまで強制的に変位させる強制変位手段とを備え、
前記強制変位手段は、トナーから力を受けて変位した前記可動部材が前記第1ポジションに到達したときに前記可動部材と係合して前記可動部材を前記第2ポジションまで強制変位させることを特徴とするトナー収容器。
【請求項2】
前記収容部に収容されているトナーを前記可動部材に向けて搬送する搬送手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のトナー収容器。
【請求項3】
前記強制変位手段は、前記搬送手段から駆動力を得て前記可動部材を強制変位させることを特徴とする請求項2に記載のトナー収容器。
【請求項4】
前記搬送手段は、軸部の外周面に螺旋羽根が形成されたスクリュー状のオーガであり、
前記強制変位手段は、前記可動部材に形成された螺旋状の溝部に噛み合う雄ねじが外周面に設けられた軸部を有して構成されており、
さらに、前記搬送手段の前記軸部と前記強制変位手段の前記軸部とが連結されていることを特徴とする請求項2又は3に記載トナー収容器。
【請求項5】
前記第2ポジション側から前記第1ポジション側に向かう向きの力を前記可動部材に作用させる付勢手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のトナー収容器。
【請求項6】
前記強制変位手段は、前記可動部材が前記第2ポジションに到達したときに、前記可動部材との係合が解除されるように非係合部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載トナー収容器。
【請求項7】
前記可動部材が前記第2ポジションに到達したときに、前記可動部材が前記第1ポジション側に変位することを規制する変位規制手段を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載のトナー収容器。
【請求項8】
前記可動部材が前記第1ポジションから前記第2ポジションに変位する場合に、前記可動部材と接触して変位するアクチュエータを備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のトナー収容器。
【請求項9】
トナーをシートに転写することによりシートに画像を形成する電子写真方式の画像形成装置であって、
回収された廃トナーを収容する請求項1ないし8のいずれか1項に記載のトナー収容器と、
前記可動部材が前記第2ポジションに到達したか否かを検知する検知手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−7963(P2013−7963A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142055(P2011−142055)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】