説明

トラクタのフロントガード

【課題】ボンネットの高さを極力低くした場合にフロントガードがオペレータの視界の妨げにならないようにする。
【解決手段】前記ボンネット2上面が後部から前部に次第に下向き傾斜しており、前記ガード部16Aの上部の形状を、その左右方向中央の前縁が運転席11のオペレータ12がボンネット2の上面前部を見る下向き視線13の近傍に位置する形状に形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタのフロントガードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のトラクタには、前部のボンネットを保護するためにボンネットの前方にフロントガードを設けたたものがある。このフロントガードは、エンジンから前方へ突出した前車軸フレームの前部に装着されていて、エンジン等の機器を覆うボンネットの前方に配置されたガード部と、このガード部の下部を前車軸フレームの前部に装着するアーム部とを有している(例えば特許文献1参照)。
また、従来トラクタにフロントローダを取り付けて作業を行う場合があり、このフロントローダには作業具(バケット)が着脱自在とされたものがある(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−276653号公報
【特許文献2】特開平10−114959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
トラクタにフロントローダを取り付けて作業をする場合や、フロントローダのバケットを着脱する場合には、作業具(バケット)の位置が確認しやすいように、ボンネットの前部の高さをできるだけ低くすることが望まれており、このようにボンネットの高さを低くした場合には、オペレータが前方を確認するときに、フロントガードが視界の妨げにならないようにしておくことが求められる。
そこで、本発明は、ボンネットの高さを極力低くした場合にフロントガードがオペレータの視界の妨げにならないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、エンジン14から前方へ突出した前車軸フレーム15の前部に装着されていて、エンジン14及びラジエータ26を覆うボンネット2の前方に配置されたガード部16Aと、このガード部16Aの下部を前車軸フレーム15の前部に装着するアーム部16Bとを有するトラクタのフロントガード16において、前記ボンネット2上面が後部から前部に次第に下向き傾斜しており、前記ガード部16Aの上部の形状を、その左右方向中央の前縁が運転席11のオペレータ12がボンネット2の上面前部を見る下向き視線13の近傍に位置する形状に形成していることである。
【0005】
これによれば、ボンネット2を後部から前部に次第に下向き傾斜させてその高さを極力低くした場合に、フロントガード16のガード部16Aの上部は、をオペレータ12の下向き視線の近傍に配置されているので、例えば、フロントローダ16の作業具を着脱等する場合にもガード部16Aがオペレータ12の視界の妨げ(障害)にならずに、作業を行うことができる。
第2に、前記ガード部16Aを左右縦部材62とこの左右縦部材62を少なくとも上下で連結する横部材63、64とで形成し、前記上横部材64の左右方向中央でガード部16Aの最前端部を形成すべく左右縦部材62より前方に突出した円弧形状に形成していることである。
【0006】
これによれば、オペレータ12にとって最も見やすい上横部材64の左右方向中央がフロントガード16の最前端部となり、前方の障害物等とガード部16Aとの距離を確認しやすくなる。
第3に、前記ボンネット2の前下部2cを前車軸フレーム15の前部と上下方向にオーバラップする位置に配置し、前記アーム部16Bを前車軸フレーム15の前部から下向きに屈曲してボンネット2の前下部2cの下方を通る形状に形成していることである。
これによれば、オペレータ12が前方を確認しやすいようにボンネット2の前部の高さを極力低くできるとともに、フロントガード16をこのボンネット2の形状に合わせて配置することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ボンネットの高さを極力低くした場合にフロントガードがオペレータの視界の妨げにならないようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、トラクタ1の前部にフロントローダ9を装着し、後部にバックホー(図示略)を装着したTLBを示している。
図1〜7において、前記トラクタ1は、エンジン14にクラッチハウジング35及びミッションケース36を連結して走行車体を形成し、エンジン14から前方へ前車軸フレーム15を突出して前車軸ケース37及び前輪終減速装置38等を介して前輪39を支持し、ミッションケース36から左右に突出した後車軸ケース40を介して後輪41を支持している。
【0009】
ミッションケース36の後上部には、バックホー(図示せず)を装着しないときに3点リンク手段42を介して後部作業機を昇降する作業機昇降装置43が設けられ、その上方にオペレータ12が着座する運転席11が前後反転自在に搭載され、前向き姿勢の運転席11の前方にはトラクタ1用の走行操縦部44が設けられ、その後方にはバックホー用の作業操縦部45が設けられている。
前記エンジン14及び前車軸フレーム15の後部から後車軸ケース40にかけて、走行車体の側部に前部から後部にかけて装着枠体47が着脱自在に固定されており、前記バックホーは3点リンク手段42を離脱させた状態で、装着枠体47の後部に装着されており、図6には、機枠48とその上の前記作業操縦部45のみを図示している。
【0010】
図6、図7において、装着枠体47はエンジン14の下方を左右に横断して装着枠体47の左右部分を連結するパイプ材製の横部材49を有し、この横部材49から前方に前車軸フレーム15と連結される前装着部材50を突出しており、また横部材49の左右端から上方へマスト支持台53を立設している。
前記フロントローダ9は、前記左右マスト支持台53と、この左右各マスト支持台53に着脱自在に装着されるマスト3と、ボンネット2の左右側方で各マスト3上端から前方へ突出しかつ、前部で左右が互いに連結されたブーム4と、このブーム4の先端に枢支された作業具装着体6と、この作業具装着体6に背面から着脱自在に装着された作業具5とを有している。
【0011】
前記マスト3とブーム4との間にはブームシリンダ54が設けられていて、ブーム4を昇降自在にしており、ブーム4の先端側と作業具装着体6とにはそれぞれリンク7A、7Bが設けられていて、両リンク7A、7Bの端部は連結ピン20によって互いに連結され、この連結ピン20とブーム4の中途部との間には作業具シリンダ8が設けられていて、作業具(バケット)5をダンプ・掬い動作可能にしている。
図5において、前記作業具5の背面には、作業具装着体6を差し込む係合部5Aと受け部5Bとが上下に対向して形成されており、作業具5と作業具装着体6との間には、作業具5の係合部5Aに差し込んだ作業具装着体6の抜け止めをする装着手段が設けられている。この装着手段は例えば、レバーによって上下移動(又は左右移動)するピンを作業具装着体6から突出させて、作業具5に形成した孔に係合させるようになっている。
【0012】
図1、2において、前記前車軸フレーム15の先端には、前車軸フレーム15の下縁に略沿うように取付け台57が固着されており、この取付け台57上にラジエータ26及びステー58が装着されている。
従って、ラジエータ26は下部26aが前車軸フレーム15の前端15aに上下方向にオーバラップしており、前車軸フレーム15の上側に配置する場合よりも前車軸フレーム15の略上下幅だけ低く配置されている。
前記ステー58が取付け台57に略垂直に立設されているのに対して、ラジエータ26は上部26bが下部26aより後方に位置する後傾斜姿勢に配置されており、垂直に立設する場合よりも上端が低く配置されている。
【0013】
ステー58の上端はラジエータ26の上端より前側でかつ低く位置しており、ステー58から後上方へ突出したブラケット59がラジエータ26の左右側上部に連結され、ラジエータ26を支持している。また、前記ステー58の前部にはオイルクーラ60が装着されている。
27はファン28の風の流れを案内するファンシュラウドであり、このファンシュラウド27は、ラジエータ26に接続されたラジエータ接続部27Aと、ファン28を包囲する包囲部27Bと、前記ラジエータ接続部27Aと包囲部27Bとを接続する傾斜接続部27Cとを有しており、ラジエータ26が前車軸フレーム15の前端15aと上下方向にオーバラップする高さに配置されているため、ラジエータ26の中心とファン28の軸心が上下に大きくずれているため、ファンシュラウド27も上下ずれに対応できるように傾斜した傾斜接続部27Cを必要としている。
【0014】
図1、図5において、前記ラジエータ26より後方のエンジン14の前上方にはエアークリーナ29が配置され、エンジン14の後上方にはクラッチハウジング35から立設された支持枠56に支持された燃料タンク30が配置されており、これらの上端はラジエータ26の上部26bの上端より高く配置されている。
エアークリーナ29のエアー取り入れホース29Aはラジエータ26の上方を越えて前方へ延設されており、前記エアークリーナ29の前下方にはリザーブタンク61が配置されており、これらエアー取り入れホース29A及びリザーブタンク61もエアークリーナ29の上端より低く配置され、トラクタ1の前上部の車両機器の嵩を前方へ行くに従ってより低くしている。
【0015】
前記エンジン14、ラジエータ26及びエアークリーナ29等は、天部2Aと前面グリル部2Bと左右側部2Cとを有するボンネット2によって覆われている。
図1、図6において、前記ボンネット2の上面は、後部から前部に次第に下向き傾斜した曲面形状となっている。また、前記ボンネット2は天部2Aが前面グリル部2B及び左右側部2Cと別個に形成されており、天部2Aの後部は前記支持枠56に横軸66を介して枢支され、前部は前記ステー58の上部に設けた受け部材65に受けられている。
前記前面グリル部2Bは天部2Aの前下方に位置し、天部2Aと側面視略L字状になるように配置され、前記ステー58、取付け台57等に対して取付けられ、左右各側部2Cの上部は天部2Aの中途部から後部にかけて対応し、前縁は前面グリル部2Bに接続され、後部は前記支持枠56等に取付けられており、前面グリル部2Bと左右側部2Cとは多孔部分を有して通風可能になっている。
【0016】
ボンネット2は開閉自在な天部2Aの前部がステー58の上部に載置され、閉鎖ロック手段67によって閉鎖状態を維持可能になっている。閉鎖ロック手段67は前面グリル部2Bの下方(又は前面)から解除動作可能であり、解除することにより天部2Aを開放可能になる。
前面グリル部2Bは下部(ボンネット2の前下部2c)が前車軸フレーム15に対して上下方向にオーバラップする位置に配置されており、前面グリル部2Bの上部(ボンネット2の前上部2b)はラジエータ26及びステー58の上端より下位に位置し、ボンネット2の前部は、その前下部を前車軸フレーム15の前部とオーバラップさせた分だけ下げられている。従って、ボンネット2の天部2Aの上面前部(上面先端)はラジエータ26の上端より低くなっている。
【0017】
このように、ボンネット2の前下部2cを前車軸フレーム15の前部とオーバラップさせ、そしてラジエータ26を上述のように後傾斜姿勢とするとともにその下部26aを前車軸フレーム15の前部とオーバラップさせることによって、ラジエータ26を可及的に下位に配置させ、これに応じてボンネット2の前部(前面グリル部2B)も下位に配置できる。
前記ボンネット2の前方にはフロントガード(フロントプロテクタ)16が配置されている。このフロントガード16はボンネット2の前方に配置されたガード部16Aと、このガード部16Aの下部を前車軸フレーム15の前部に装着するアーム部16Bとを有する。
【0018】
フロントガード16は1枚又は2枚の板材を接合して、アーム部16Bからガード部16Aまでの側面視略L字状の左右一対の縦部材(側材)62を形成し、この左右縦部材(左右側材)62の縦部間に複数本(2本)のパイプ材63と1枚の上板材64とを固着してガード部16Aを形成している。
図1において、各縦部材62は、板状とされており、ガード部16Aを構成する板材とアーム部16Bを構成する板材とを溶接によって固着されて形成される。
ガード部16Aは、左右縦部材62を少なくとも上下で連結する上下横部材で連結することによって形成できる。すなわち、前記上板材64を上横部材として左右縦部材の上部を連結し、パイプ材63を下横部材として左右縦部材62の下部を連結することによってガード部16Aを形成することができる。そして、上横部材と下横部材の間には、複数の中間横部材(パイプ材63や板材)によって左右縦部材62を連結させることもできる。
【0019】
図1、図6において、前記左右縦部材62はアーム部16Bの中途部17aが前後部17b、17cより低くなった略コ字形状であり、後部17cが前車軸フレーム15にボルト固定されている。即ち、アーム部16Bは前車軸フレーム15の前部から一旦下向きに突出し、その端部から前方に突出して前面グリル部2Bの下方を通過し、ボンネット2の前下部2cの前方で立ち上がってガード部16Aに接続されており、前面グリル部2Bが前車軸フレーム15に対してオーバラップしているので、それを回避するように前面グリル部2Bの後方からボンネット2の前下部の下方を通って前方へ延設されている。
【0020】
また、アーム16Bの横幅(縦部材の離間幅)は、前車軸フレーム15の横幅よりもやや大きく、そしてボンネット2横幅よりも小さくされている。
図3において、アーム部16Bの前部17bは、左右縦部材62を連結する横板部材68によって補強されている。
前記ボンネット2は、オペレータの視界を広くするためにその前下部2cを下方に突出させてボンネット2の高さを極力低くしており、フロントガード16のアーム部16Bはこのようなボンネット2の形状に適合した形状とされて前車軸フレーム15に取り付けられている。
【0021】
フロントガード16の前上部を形成する前記上板材(上横部材)64は前縁が前突出状の円弧形状になっており、この上板材64の前縁の左右方向中央は左右縦部材62及びパイプ材63等のフロントガード16の前面部分の中で最も突出した最前端部となっており、トラクタ1をトラック側面に近づけるときの遠近感目測部位、最先衝突部位となっている。前記フロントガード16にはウエイト70が着脱可能になっている。
図1、図6において、前記ガード部16Aの上部18aは、その左右方向中央の前縁が運転席11のオペレータ12がボンネット2の上面前部を見る下向き視線13の近傍に位置する形状になっている。すなわち、前記フロントガード16は、図1乃至図3に示すように、前記上板材64の前縁中央が、オペレータ12がボンネット2の天部2Aの上面前部を見る下向き視線13の延長位置に位置しており、オペレータ12が上板材64の前縁中央を見るとき天部2Aが障害にならない位置付けとなっている。
【0022】
また、前記ガード部16Aの上部18aは、中途部18bよりも幅狭に形成されている。すなわち、左右縦部材62の上部が、左右縦部材62の対向方向内方に屈曲形成され、左右縦部材62は、その中途部から上端にむかうに従って近づくように傾斜している。これによって、ボンネット2の天部2Aの左右側部の上面前部を見る下向き視線13に対してガード部16Aの左右上端が視界の妨げにならず、オペレータ12が前方を確認しやすくなっている。
ガード部16Aの中途部18bの横幅は、ボンネット2の前面を保護できるように、ボンネット2前部の横幅と略等しくされており、ガード部16Aの下部18cは、アーム部16Bの横幅に合うように、縦部材62を下方に向かうにつれて幅狭となるように傾斜状に屈曲して形成されている。
【0023】
なお、ボンネット2の天部2Aは左右方向において中高形状であり、天部2Aの左右側縁は円弧に面取りされているので、天部2Aの中央より左右側部の方が下向き視線13はより下向きとなる。
前記下向き視線13は主に、作業具5に作業具装着体6を係合する時の目線であり、作業具5を地上に載置しておいて、作業具装着体6を係合部5Aに後下方から差し込んでいくが、そのとき係合部5Aとの間の前後距離感及び上下位置感を作業具装着体6の上縁6aを目視しながら、トラクタ1の移動、作業具シリンダ8及びブームシリンダ54の作動を行う。また、作業具装着体6の上縁6aを目視できるように、天部2Aの上面形状を形成している。
【0024】
前記作業具装着体6の上縁6aの左右方向中央を見る目線が、図1、図6に1点鎖線で示す下向き視線13であり、上縁6aの左右方向両端を見る目線が、図6、図7に2点鎖線で示す下向き視線13であり、前記1点鎖線及び2点鎖線で示す両方の下向き視線13で作業具装着体6の上縁6aを目認できることが最良であるが、2点鎖線の下向き視線13で略目認できればよい。但し、オペレータ12の目の高さは、背丈が異なれば変化し、オペレータ12が運転席11から腰を浮かせて変化させることもできる。
図6において、前記作業具装着体6の上縁6aの左右両端は左右ブーム4より左右方向外方に位置しており、前記下向き視線13はブーム4の上方を通過することになる。そのため、ブーム4は作業具5を地上に置いて作業具装着体6で装着する際のマスト3側の基部4aから中途部4bまでの上縁形状4Aを、下向き視線13に近接して位置する形状に形成している。
【0025】
略への字のブーム4は、従来よりも中央の屈曲角が小さく、直線状に近い形状となっており、それによって基部4aから中途部4bまでの上縁形状4Aを下向き傾斜させ、下向き視線13に略沿うようになっている。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜7に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
【0026】
例えば、上板材64に直線状の板材を用い、その左右方向中央に前方突出状の突起部を一体的又は着脱自在に設け、この突起部をフロントガード16の最前端部とすることもできる。縦部材62は、ガード部16Aに相当する部分とアーム部16Bに相当する部分を別々の板部材として溶接で一体に形成していたが、縦部材62を一枚の板材としてこれを屈曲させてガード部16Aに相当する部分とアーム部16Bに相当する部分とを形成してもよい。また、左右縦部材62とこれらを上板材64で連結した部分を、一枚の鋼板を折曲することで形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】トラクタ前部の側面図である。
【図2】トラクタの正面図である。
【図3】トラクタ前部の平面図である。
【図4】トラクタ前部の内部構造を示す側面図である。
【図5】作業具の装着時のフロントローダの側面図である。
【図6】TLBの全体側面図である。
【図7】TLBの全体平面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 トラクタ
2 ボンネット
11 運転席
12 オペレータ
13 下向き視線
14 エンジン
15 前車軸フレーム
16 フロントガード
16A ガード部
16B アーム部
26 ラジエータ
26a ラジエータの下部
26b ラジエータの上部
62 縦部材
63 下横部材
64 上横部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン(14)から前方へ突出した前車軸フレーム(15)の前部に装着されていて、エンジン(14)及びラジエータ(26)を覆うボンネット(2)の前方に配置されたガード部(16A)と、このガード部(16A)の下部を前車軸フレーム(15)の前部に装着するアーム部(16B)とを有するトラクタのフロントガード(16)において、
前記ボンネット(2)上面が後部から前部に次第に下向き傾斜しており、前記ガード部(16A)の上部の形状を、その左右方向中央の前縁が運転席(11)のオペレータ(12)がボンネット(2)の上面前部を見る下向き視線(13)の近傍に位置する形状に形成していることを特徴とするトラクタのフロントガード。
【請求項2】
前記ガード部(16A)を左右縦部材(62)とこの左右縦部材(62)を少なくとも上下で連結する横部材(63、64)とで形成し、前記上横部材(64)の左右方向中央でガード部(16A)の最前端部を形成すべく左右縦部材(62)より前方に突出した円弧形状に形成していることを特徴とする請求項1に記載のトラクタのフロントガード。
【請求項3】
前記ボンネット(2)の前下部(2c)を前車軸フレーム(15)の前部と上下方向にオーバラップする位置に配置し、前記アーム部(16B)を前車軸フレーム(15)の前部から下向きに屈曲してボンネット(2)の前下部(2c)の下方を通る形状に形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のトラクタのフロントガード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−27479(P2006−27479A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210649(P2004−210649)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】