説明

ドキュメント処理選択システム、方法およびプログラム

【課題】ドキュメント処理装置の操作を迅速かつ容易に選択可能なシステム、方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】ドキュメント処理装置は、ユーザから識別データを受け取る。このユーザ識別データに応じて関連するストレージレポジトリにアクセスし、ユーザごとにカスタム化された表示データを検索する。カスタム化された表示は少なくとも1つのアイコンを含む。このアイコンは、そのユーザが以前に実行したドキュメント処理操作を表す。続いてユーザに、希望するドキュメント処理操作に対応するアイコンの選択が促される。ドキュメント処理装置は、カスタム化された表示画面上のアイコンが選択された後に、ドキュメント処理操作を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドキュメント処理操作を選択するためのシステム、方法およびプログラムに関し、特に、ドキュメント処理装置とともに使用して迅速かつ容易にドキュメント処理操作を選択するためのシステム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、コピー機、スキャナ、あるいはプリント機能、コピー機能等の機能を併せ持つ多機能周辺装置等のドキュメント処理装置は、オフィス環境におけるその装置の有用性を向上する機能を有し、その機能の数は増加の一途をたどっている。これらの特徴は、記録用紙の両面または片面への画像形成、画像形成された記録用紙のステイプル、ブックレット等の単純なオプションを伴う単純な印刷、コピー、ファクシミリ送受信から、ネットワークとリンクした画像スキャン、ファクシミリ受信、ファイリング、電子メール、他のプリンタ等への送信等といった、より複雑な機能まで広い範囲に及ぶ。これらのドキュメント処理装置は、グラフィカルユーザインタフェース(graphical user interface;以下、GUIという。)を含み、GUIを用いてドキュメント処理装置の利用可能なドキュメント処理オプションの中からユーザが選択することを可能にする。これらのドキュメント処理装置のGUIは、通常、ユーザが希望するオプションならびに機能を探すために、多数のメニューを検索するようになっている。
【0003】
ドキュメント処理装置への、増加し続ける機能ならびにオプションの追加は、ユーザが希望する操作を探し当てるための時間が長くなる結果をもたらしている。さらに、新しいオプションがドキュメント処理装置に追加されても、平均的なユーザは、それらの新しい機能を殆ど若しくは全く熟知していない。
【0004】
したがって、ユーザがドキュメント処理装置を利用する際に、迅速かつ容易にドキュメント処理操作を選択することを可能にする技術が必要とされている。さらに、ドキュメント処理装置で利用可能な機能について、ユーザにこれらの機能を教えるためのシステム、方法等が望まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の従来の問題点に鑑みてなされたもので、ドキュメント処理装置の操作を迅速かつ容易に選択可能なシステム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、同時に、ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作ならびにオプションを、ユーザが理解するために助けとなるシステム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるドキュメント処理選択システムは、ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作を表す表示データを生成する手段と、この表示データ生成手段によって生成された前記表示データにしたがって視覚的に表示する手段と、前記ドキュメント処理装置のユーザのユーザ識別データを受け取る手段と、前記ユーザによって選択されたドキュメント処理操作を表す選択データを受け取る手段と、前記ユーザ識別データに関連付けされた前記選択データの履歴データを保存する手段と、前記履歴データにしたがってドキュメント処理操作を表す前記表示データを修正する手段とを有する。
【0007】
また、本発明によるドキュメント処理選択システムは、以前の操作によって選択された各ドキュメント処理操作のそれぞれをランク付けする手段と、このランク付け手段によって得られる各ドキュメント処理操作のランク付けにしたがって前記表示を修正する手段とを、さらに有する。
【0008】
さらに、本発明によるドキュメント処理選択システムは、ドキュメント処理操作のためのアシスタンス要求を表す選択データを受け取る手段と、前記ドキュメント処理操作のためのアシスタンスデータを保存するアシスタンスデータストレージレポジトリと、このアシスタンスデータストレージレポジトリから、前記アシスタンス要求に対する応答を表すアシスタンスデータを検索する手段と、前記アシスタンス要求に対する前記応答を表すデータを表示するべく前記表示データを修正する手段とを、さらに有する
ここで、本発明におけるドキュメント処理装置は、プリント装置、コピー装置、画像スキャン装置、ファクシミリ送受信装置および多機能周辺装置を含み、ドキュメント処理操作には、プリント、コピー、画像スキャン、ファクシミリ送受信、光学的文字認識(OCR)およびドキュメントの配布を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ドキュメント処理装置の操作を迅速かつ容易に選択可能なシステム、方法およびプログラムが提供される。また、本発明によれば、同時に、ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作ならびにオプションを、ユーザが理解するために助けとなるシステム、方法およびプログラムが提供される。
【0010】
さらに、本発明によれば、ユーザごとにカスタム化されるドキュメント処理選択システム、方法およびプログラムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、ドキュメント処理装置の操作を迅速かつ容易に選択するためのシステム、方法およびプログラムに関する。また同時に、本発明は、ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作ならびにオプションを、ユーザが理解するために助けとなるシステム、方法およびプログラムに関する。
【0012】
以下、適宜、図面を参照しながら本発明による実施形態の説明を行うが、説明は実施態様を例示するためだけのものであって、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
【0013】
図1は本発明による実施形態であるシステムの構成例を示すブロック図である。図1に示すシステム100はドキュメント処理装置102を含む。ドキュメント処理装置としてはプリンタ、コピー機、スキャナおよび光学的文字認識(OCR)装置等の単機能を有する装置の他、プリント、コピー、ドキュメント配布等の機能を併せ持つ、いわゆる多機能周辺装置(Multi-Function Peripheral;以下、MFPということがある。)がある。以下においては、単に例示にすぎないが、ドキュメント処理装置102としてMFPを例に挙げて説明を行う。
【0014】
MFP102はコントローラ104を備え、コントローラ104はMFP102の動作をコントロールする。図1においては、コントローラ104はMFP102に内蔵された形態でMFP102と接続されている。しかし、コントローラ104はMFP102に外付けする形態でMFP102と接続されてもよい。コントローラ104には、ユーザインタフェース106、アシスタンスデータストレージ装置108、ネットワークインタフェースカード110およびユーザデータストレージ装置112が接続されている。
【0015】
アシスタンスデータストレージ装置108は、MFP102がユーザに提供することのできる種々のオプションに関係する情報とともに、MFP102の機能に関係する情報を含むアシスタンス情報についての、ヘルプストレージレポジトリまたはデータベースを備える。アシスタンス情報としては、例えば、個々の操作によってドキュメントに対して何が行われるのか、あるいは、あるオプションがドキュメントの出力に何を追加するのかといった情報がある。
【0016】
ユーザデータストレージ装置112は、ユーザ識別、PIN番号、およびMFP102の使用情報を含むストレージレポジトリまたはデータベースとして機能する。
【0017】
アシスタンスデータストレージ装置108およびユーザデータストレージ装置112は、周知の任意のデータストレージ装置に実装することができる。すなわち、これらのデータストレージ装置は、例えば、内蔵型磁気ハードディスクドライブ装置あるいはその他のダイナミックまたはスタティックメモリストレージ装置、例えばフラッシュメモリ装置によって実現される。図1においては、アシスタンスデータストレージ装置108およびユーザデータストレージ装置112は、MFP102に内蔵された形態で示されている。しかし、当然ながら、アシスタンスデータストレージ装置108およびユーザデータストレージ装置112は、本発明の範囲から逸脱することなく、MFP102に外付けの形態で接続することができる。また、アシスタンスデータストレージ装置108およびユーザデータストレージ装置112は、物理的には同一のデータストレージ装置を用いて、論理的には異なるデータベース等のデータストレージセグメントに分割した形態で実装することもできる。
【0018】
ユーザインタフェース114は、MFP102を操作するためのユーザインストラクションを適切に表示し、また、ユーザからの操作情報を受け取ることができる。ユーザインタフェース114は、タッチスクリーンユーザインタフェースまたはその他の入出力デバイスに実装することができる。また、例えば、磁気カードまたはスマートカードに記憶された情報を読み取るカードリーダをユーザインタフェース114に含ませてもよい。
【0019】
MFP102は、また、ネットワークインタフェースカード110も備える。ネットワークインタフェースカード110としては、MFP102をコンピュータネットワークに接続することができる周知の任意のネットワークインタフェースカードを用いることができる。また、ネットワークインタフェースカード110は、MFP102にデータストレージ装置を内蔵することなく、MFP102の外部に存在する種々のデータストレージレポジトリまたはデータベースに、MFP102を接続することを可能にする。
【0020】
MFP102のコントローラ104は、ユーザインタフェース106においてユーザが入力した情報の処理を行うとともに、データの検索とユーザインタフェース106に対するデータの表示の協調を図る。ユーザがユーザインタフェース106を介してMFP102にアクセスするとき、コントローラ104は、そのユーザの識別情報を受け取り、入力された識別情報とユーザデータストレージ装置112内に保存(store)されている情報とを比較する。前述したように、ユーザデータストレージ装置112は、ユーザ識別、PIN番号、およびMFP102の使用情報を含むストレージレポジトリまたはデータベースとして機能する。
【0021】
タッチスクリーンユーザインタフェース106は、本発明によって提供されるワンタッチ操作に対応する1ないしは複数のアイコンが描かれている、ユーザごとにカスタム化したメニューを表示することができる。各ワンタッチアイコンは、ユーザが過去にMFP102を使用したときに選択したドキュメント処理操作に対応する。すなわち、各ワンタッチアイコンは、各ユーザの識別データに関連付けられたドキュメント処理操作の履歴データに基づき、各ユーザが過去にMFP102を使用したときに選択したドキュメント操作処理を表す。ユーザデータストレージ装置112は、各ユーザごとにカスタム化したメニュー、ドキュメント操作処理の履歴データを保存している。
【0022】
それに加えてタッチスクリーンユーザインタフェース106は、コントローラ104が、アシスタンスデータストレージ装置108から検索されたアシスタンス情報を表示することを可能にする。前述したように、アシスタンスデータストレージ装置108は、MFP102がユーザに提供することのできる種々のオプションに関係する情報とともに、MFP102の機能に関係する情報を含むアシスタンス情報についての、ヘルプストレージレポジトリまたはデータベースを備える。ここで、アシスタンス情報としては、例えば、個々の操作によってドキュメントに対して何が行われるのか、あるいは特定のオプションがドキュメントの出力に何を追加するのかといった情報があることも既に述べた。
【0023】
以上、図1を用いて本発明による実施形態のシステム構成を説明したが、このシステムによって、ドキュメント処理装置のドキュメント処理インタフェースが生成される。ここで、ユーザインタフェース106に表示されるドキュメント処理操作を表す表示データ、アシスタンス情報の表示データ、ドキュメント処理に伴うオプションである仕上げ操作を表す表示データは、必要に応じて、ユーザデータストレージ装置112、アシスタンスデータストレージ装置108に保存されているデータ等を参照して、コントローラ104によって生成することができる。
【0024】
また、コントローラは、ユーザデータストレージ装置112に保存される、ユーザごとのドキュメント操作処理の履歴データにしたがって、ドキュメント処理操作を表す表示の修正、一部変更を行うことができる。コントローラは、さらに、ユーザデータストレージ装置112に保存されている、ユーザごとのドキュメント処理操作の履歴データを参照し、各ドキュメント処理操作のそれぞれをランク付けする。このランク付けの結果にしたがって、ドキュメント処理操作を表す表示の修正、一部変更を行うことができる。ランク付けは、例えば、ユーザごとのドキュメント処理操作の回数によって行うことができる。
【0025】
次に、本発明による実施形態の動作を図2を参照しながら説明する。図2に、本発明による実施形態の動作を説明するためのフローチャートを示す。
【0026】
S202で、ユーザが、周知の任意の手段を介してMFP102にアクセスする。次に、S204において、ユーザの認証が必要か否かの判断が行われる。S204において認証が必要と判断されるときは、ユーザに対してIDおよびパスワード、PIN番号等の識別情報の入力が促される。この識別情報は、MFP102がユーザの身元を判断することを可能にする。一つの実施態様において、MFP102が磁気カードまたはスマートカードからユーザの身元を確認することができるカードリーダを含むときは、タッチスクリーンユーザインタフェース106におけるパスワードおよび/またはPIN番号の入力は必ずしも必要ではない。S204においてユーザが識別された後、S206において、MFP102は、そのユーザがユーザデータストレージ装置112内に保存されたユーザごとにカスタム化されたワンタッチメニュースクリーンを有しているか否かを判断する。
【0027】
S204において、本発明のアシスト機能を使用するためにユーザの認証を必要としない場合には、フローは直ちにS208のドキュメント処理操作の選択に進む。S208におけるドキュメント処理操作の選択については、後ほど詳細に述べる。MFP102は、コントローラ104によって、入力されたユーザの身元情報を使用してユーザデータストレージ装置112を検索し、そのユーザに対応するカスタム化されたメニュー画面(メニュースクリーン)を見つけ出す。
【0028】
S206で、前記ユーザがユーザデータストレージ装置112内に保存されたユーザごとにカスタム化されたワンタッチメニュー画面を有していないと判断されると、S208において、ユーザに対してドキュメント処理操作の選択を促す指示がMFP102になされる。ここで、ドキュメント処理操作は、印刷、コピー、スキャン、およびファクシミリ送受信、ドキュメント配布といったMFP102により実行が可能で、周知の任意のドキュメント処理操作であるが、必ずしもこれらに限定されない。例えば光学的文字認識(OCR)もドキュメント処理操作に含まれる。
図3にドキュメント処理操作選択画面300を説明するためのテンプレートの例を示す。図3に示されているとおり、このテンプレートはアシスタンス要求ボタン302を含む。ユーザは、MFP102が実行することのできるドキュメント処理操作に関する追加の情報を希望する場合に、ユーザインタフェース106を介してアシスタンス要求ボタン302を押す。ユーザがドキュメント処理操作を選択すると、S210においてMFP102は、前記ユーザがアシスタンス要求ボタン302を押したか否かを判断する。ユーザがアシスタンス要求ボタン302を押し、アシスタンスを要求した場合には、ユーザインタフェース106が、ステップ212においてそれぞれの操作によって利用できる機能を詳説するトップレベルの操作アシストプロンプト、例えばスキャン、ファクシミリ、コピー、プリントの選択プロンプトを表示する。
【0029】
図4は、S212で表示されるトップレベルの操作アシストプロンプトの画面400を説明するためのテンプレートの例である。図4に示されているように、このトップレベルの操作アシストプロンプトの画面400では、MFP102の利用可能なドキュメント処理操作に対するユーザの理解を助けるヘルプ情報が説明されている。
【0030】
続いて、ユーザはS214において所望のドキュメント処理操作を選択する。S210において、ユーザがアシスタンス要求ボタン302を押さず、アシスタンスを要求しなかった場合には、プロセスは直接S214に進み、ユーザは所望のドキュメント処理操作を選択する。
【0031】
S214で、所望のドキュメント処理操作を選択した後、ユーザは、S216において、選択済みのドキュメント処理操作に対応する1ないしは複数のオプションの選択が促される。例えば、ユーザがコピー操作を選択した場合には、限定する意図ではないが、コピー操作に対応して片面または両面コピー、ステイプル、パンチ、およびその他の仕上げ機能を含むオプションが表示される。
【0032】
S218では、利用可能なオプションに関するアシスタンスを受け取ることをユーザが選択したか否かについての判断がなされる。ユーザがアシスタンスを要求した場合、MFP102は、アシスタンスデータストレージ装置108から利用可能なオプションのそれぞれに関連する情報を検索する。その後S220において、利用可能なオプションのそれぞれに関連する情報、すなわちオプションアシストプロンプトが表示され、それぞれの利用可能なオプションの機能についてユーザに知らせる。続いてS222において、ユーザが選択済みのドキュメント処理操作用の1ないしは複数のオプションを選択する。S218においてユーザがアシスタンスを要求しなかった場合には、S218からS222に直接進み、選択済みのドキュメント処理操作用の1ないしは複数のオプションをユーザが選択する。
【0033】
S224においては、追加のオプションが利用可能であるか否かについての判断がなされる。追加のオプションが利用可能なときは、S220に戻り、オプションアシストプロンプトを表示する。例えばユーザがアシストプロンプトを選択すると、どの仕上げオプションがコピージョブに利用可能であるかといった利用可能なオプションに関する情報が表示される。ユーザがソーティングオプションを選択したときには、アシストプロンプトがステイプル等といった、選択されたソーティングオプションに対応するその他の仕上げオプションを表示し、それによってユーザにMFP102の追加の機能ならびにオプションを紹介する。利用できる追加のオプションがない場合には、S226に進み、MFP102は、選択された操作ならびに選択されたオプションを示す確認画面をユーザに対して表示する。ユーザは確認画面に表示された情報の確認を行う。ユーザによって確認がなされると、MFP102は、選択された操作ならびにオプションをS226において実行する。
【0034】
ユーザがドキュメント処理操作を開始すると、ユーザによって選択された操作ならびに選択されたオプションがS238においてワンタッチアイコンとして保存される。これらの選択された操作ならびに選択されたオプションは、MFP102によって、S204において入力された前記ユーザの身元情報に対応して、ユーザデータストレージ装置112に保存される。続いてS240において、このワンタッチアイコンがそのユーザに対応するカスタム化されたメニューに追加される。次いでS242に進み、ユーザが追加のドキュメント処理操作を行うことを希望しているか否かが判断される。ユーザが追加の操作を行うことを希望している場合には、フローがS232に戻り、ワンタッチアイコンもしくは標準のドキュメント処理操作を選択することがユーザに促される。ユーザが追加のドキュメント処理操作を希望しないことを決定すれば、このプロセスは終了する。
【0035】
S206に戻って、ユーザごとにカスタム化されたメニューがユーザデータストレージ装置112から利用できると判断されると、そのメニューが検索され、S230においてユーザごとにカスタム化されたワンタッチディスプレイ画面が表示される。
【0036】
図5にワンタッチディスプレイ画面の例を示す。図5に示すように、ワンタッチディスプレイ画面500は、以前に選択された操作の履歴に対応する種々のワンタッチアイコンを適切に含み、反復的なドキュメント処理操作の迅速な実行を促進する。それに加えてユーザごとにカスタム化されたメニューは、印刷、コピー、スキャン、ファクシミリ送受信等のメインメニューの選択肢に対応するメニュー選択肢を含んでいる。S230に続いてS232においては、ユーザにワンタッチアイコンもしくは標準のドキュメント処理操作の選択が促される。S234で、ユーザがワンタッチアイコンを選択しなかったと判断されるとS208に進み、ユーザにドキュメント処理操作の選択が促される。その後、プロセスは前述したとおりに進む。
【0037】
S234においてユーザがワンタッチアイコンを選択したと判断されると、MFP102は選択されたワンタッチアイコンに対応する操作ならびにオプションをユーザデータストレージ装置112から検索し、S236において関連する操作を実行する。その後プロセスはS238に進み、その操作をユーザデータストレージ装置112内に保存し、選択されたアイコンに関連する使用データを更新する。S238の後は、プロセスは前述したとおりS240および242に進む。
【0038】
本発明は、ソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形のようなコード中間ソースおよびオブジェクトコードの形、あるいは本発明の実施態様で使用するために適した任意の他の形のコンピュータプログラムに適用される。コンピュータプログラムは、独立アプリケーション、ソフトウエアコンポーネント、スクリプト、または他のアプリケーションへのプラグインとすることができる。本発明を組み込むコンピュータプログラムは、例えば、ROMやRAMなどの記憶媒体、CD−ROMなどの光記録媒体、フロッピーディスク(登録商標)などの磁気記録媒体などの、コンピュータプログラムを実行することができる任意の実体または装置である担体で実施することができる。担体は、電気ケーブルまたは光ケーブルによって、または無線や他の手段によって伝えられる電気信号や光信号などの任意の伝達可能な担体である。コンピュータプログラムは、サーバからインターネットを介して適切にダウンロードされる。コンピュータプログラムの機能は集積回路に組み込むこともできる。以上、説明を行った本発明の原理を実質的にコンピュータまたはプロセッサに実行させるコードを含む任意およびすべての実施形態は、本発明の範囲に含まれる。
【0039】
本発明の好ましい実施形態の以上の説明は、例示と説明のために行った。説明は網羅的でもなく、本発明を開示した厳密な形態に限定しようとするものでもない。以上の記載を鑑みて明らかな修正または変形は可能である。実施形態は本発明の原理とその実際的な応用例を示し、それにより当業者が、本発明を意図された特定の使用に適した様々な実施形態において様々な修正で使用できるように選択され、説明された。そのようなすべての修正と変形は、特許請求の範囲の記載に明示されるとおりの本発明の原理および範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明による実施形態であるシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明による実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明による実施形態のドキュメント処理操作選択画面を説明するためのテンプレートの例を示す図である。
【図4】本発明による実施形態のトップレベルの操作アシストプロンプトの画面を説明するためのテンプレートの例を示す図である。
【図5】本発明による実施形態のユーザごとにカスタム化されたワンタッチディスプレイ画面の例を示した図である。
【符号の説明】
【0041】
100 システム
102 ドキュメント処理装置、多機能周辺装置(MFP)
104 コントローラ
106 ユーザインタフェース、タッチスクリーンインタフェース
108 アシスタンスデータストレージ装置
110 ネットワークインタフェースカード
112 ユーザデータストレージ装置
300 ドキュメント処理操作選択画面
302 アシスタンス要求ボタン
400 トップレベルの操作アシストプロンプトの画面
500 ワンタッチディスプレイ画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作を表す表示データを生成する手段と、
この表示データ生成手段によって生成された前記表示データにしたがって視覚的に表示する手段と、
前記ドキュメント処理装置のユーザのユーザ識別データを受け取る手段と、
前記ユーザによって選択されたドキュメント処理操作を表す選択データを受け取る手段と、
前記ユーザ識別データに関連付けされた前記選択データの履歴データを保存する手段と、
前記履歴データにしたがってドキュメント処理操作を表す前記表示データを修正する手段と
を有することを特徴とするドキュメント処理選択システム。
【請求項2】
以前の操作によって選択された各ドキュメント処理操作のそれぞれをランク付けする手段と、
このランク付け手段によって得られる各ドキュメント処理操作のランク付けにしたがって前記表示を修正する手段とを
さらに有することを特徴とする請求項1に記載のドキュメント処理選択システム。
【請求項3】
前記視覚的表示手段は、タッチスクリーンユーザインタフェースであることを特徴とする請求項1に記載のドキュメント処理選択システム。
【請求項4】
ドキュメント処理操作のためのアシスタンス要求を表す選択データを受け取る手段と、
前記ドキュメント処理操作のためのアシスタンスデータを保存するアシスタンスデータストレージレポジトリと、
このアシスタンスデータストレージレポジトリから、前記アシスタンス要求に対する応答を表すアシスタンスデータを検索する手段と、
前記アシスタンス要求に対する前記応答を表すデータを表示するべく前記表示データを修正する手段とを
さらに有することを特徴とする請求項2に記載のドキュメント処理選択システム。
【請求項5】
前記ドキュメント処理装置で利用可能な仕上げ操作を表す表示データを生成する手段と、
前記仕上げ操作を表す選択データを受け取る手段とを
さらに有することを特徴とする請求項4に記載のドキュメント処理選択システム。
【請求項6】
前記ドキュメント処理装置は、プリント装置、コピー装置、画像スキャン装置、ファクシミリ送受信装置および多機能周辺装置を含むことを特徴とする請求項1に記載のドキュメント処理選択システム。
【請求項7】
前記ドキュメント処理操作は、プリント、コピー、画像スキャン、ファクシミリ送受信、光学的文字認識(OCR)およびドキュメントの配布を含むことを特徴とする請求項1に記載のドキュメント処理選択システム。
【請求項8】
ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作を表す表示データを生成するステップと、
この表示データ生成ステップによって生成された前記表示データにしたがって視覚的に表示するステップと、
前記ドキュメント処理装置のユーザのユーザ識別データを受け取るステップと、
前記ユーザによって選択されたドキュメント処理操作を表す選択データを受け取るステップと、
前記ユーザ識別データに関連付けされた前記選択データの履歴データを保存するステップと、
前記履歴データにしたがってドキュメント処理操作を表す前記表示データを修正するステップと
を有することを特徴とするドキュメント処理選択方法。
【請求項9】
以前の操作によって選択された各ドキュメント処理操作のそれぞれをランク付けするステップと、
このランク付けステップによって得られる各ドキュメント処理操作のランク付けにしたがって前記表示を修正するステップとを
さらに有することを特徴とする請求項8に記載のドキュメント処理選択方法。
【請求項10】
前記視覚的に表示するステップにおいて、表示データをタッチスクリーンユーザインタフェースに表示することを特徴とする請求項8に記載のドキュメント処理選択方法。
【請求項11】
ドキュメント処理操作のためのアシスタンス要求を表す選択データを受け取るステップと、
前記ドキュメント処理操作のためのアシスタンスデータを保存するステップと、
このアシスタンスデータを保存するステップで保存されてきたデータから、前記アシスタンス要求に対する応答を表すデータを検索するステップと、
前記アシスタンス要求に対する前記応答を表すデータを表示するべく前記表示を修正するステップとを
さらに有することを特徴とする請求項9に記載のドキュメント処理選択方法。
【請求項12】
前記ドキュメント処理装置において利用可能な仕上げ操作を表す表示を生成するステップと、
前記仕上げ操作を表す選択データを受け取るステップとを
さらに有することを特徴とする請求項11に記載のドキュメント処理選択方法。
【請求項13】
前記ドキュメント処理装置は、プリント装置、コピー装置、画像スキャン装置、ファクシミリ送受信装置および多機能周辺装置を含むことを特徴とする請求項8に記載のドキュメント処理選択方法。
【請求項14】
前記ドキュメント処理操作は、プリント、コピー、画像スキャン、ファクシミリ送受信、光学的文字認識(OCR)およびドキュメントの配布を含むことを特徴とする請求項8に記載のドキュメント処理選択方法。
【請求項15】
ドキュメント処理装置のコントローラに、
ドキュメント処理装置で利用可能なドキュメント処理操作を表す表示データを生成する手順と、
この表示データ生成手順によって生成された前記表示データにしたがって視覚的に表示する手順と、
前記ドキュメント処理装置のユーザのユーザ識別データを受け取る手順と、
前記ユーザによって選択されたドキュメント処理操作を表す選択データを受け取る手順と、
前記ユーザ識別データに関連付けされた前記選択データの履歴データを保存する手順と、
前記履歴データにしたがってドキュメント処理操作を表す前記表示データを修正する手順と
を実行させることを特徴とするドキュメント処理選択プログラム。
【請求項16】
以前の操作によって選択された各ドキュメント処理操作のそれぞれをランク付けする手順と、
このランク付け手順によって得られる各ドキュメント処理操作のランク付けにしたがって前記表示を修正する手順とを
さらに実行させることを特徴とする請求項15に記載のドキュメント処理選択プログラム。
【請求項17】
前記視覚的に表示する手順において、表示データをタッチスクリーンユーザインタフェースに表示することを特徴とする請求項15に記載のドキュメント処理選択プログラム。
【請求項18】
ドキュメント処理操作のためのアシスタンス要求を表す選択データを受け取る手順と、
前記ドキュメント処理操作のためのアシスタンスデータを保存する手順と、
このアシスタンスデータを保存する手順で保存されてきたデータから、前記アシスタンス要求に対する応答を表すデータを検索する手順と、
前記アシスタンス要求に対する前記応答を表すデータを表示するべく前記表示を修正する手順とを
さらに実行させることを特徴とする請求項16に記載のドキュメント処理選択プログラム。
【請求項19】
前記ドキュメント処理装置において利用可能な仕上げ操作を表す表示を生成する手順と、
前記仕上げ操作を表す選択データを受け取る手順とを
さらに実行させることを特徴とする請求項18に記載のドキュメント処理選択プログラム。
【請求項20】
前記ドキュメント処理装置は、プリント装置、コピー装置、画像スキャン装置、ファクシミリ送受信装置および多機能周辺装置を含むことを特徴とする請求項15に記載のドキュメント処理選択プログラム。
【請求項21】
前記ドキュメント処理操作は、プリント、コピー、画像スキャン、ファクシミリ送受信、光学的文字認識(OCR)およびドキュメントの配布を含むことを特徴とする請求項15に記載のドキュメント処理選択プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−254431(P2006−254431A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−44123(P2006−44123)
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】