説明

ドープされたホールおよびドープされていないホールならびに電子輸送層のための材料

本発明は、有機電気光学デバイスにおける電子輸送層またはホール輸送層、または電子注入層またはホール注入層として有用な材料に関する。この材料は、所謂正電荷またはホールを輸送するのに適した、導電性有機相の一部分を形成することができるかまたはこの一部分であることができる。本発明によるHTL化合物は、固有にドープされたHTLであり、このHTLは、マトリックス材料および混和されたpドーパントからなるマトリックス組成物よりも高い均一性および再現可能性で付着を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトリックデバイス、有利に電気光学デバイスにおけるホールまたは電子輸送層としてかまたはホールまたは電子輸送層のため、ならびにホールまたは電子注入層のためのドーパントとして有用な材料に関する。ホールまたは電子輸送層(それぞれHTLおよびETL)、またはホールまたは電子注入層として使用可能な材料は、所謂正電荷またはホールの輸送に適した導電性有機層を形成することができるかまたは該導電性有機層の一部分であることができる。本明細書の開示の目的である電気光学デバイスは、有機発光ダイオード(OLEDs)、有機電界効果トランジスタ(OFETs)、レーザーおよび光起電性の太陽エネルギー変換に適した光起電性デバイスを有する。
【0002】
従来技術
一般に、電気光学デバイスは、電極間に配置されている層にスタックされた複数の導電性有機化合物を有する。
【0003】
ホール輸送層のための本発明による材料を利用することができるELデバイスの一般的な構造は、図1〜4に略示されている。
【0004】
例えば、ITO(インジウム錫オキシド)から構成されているアノードに隣接しているOLEDsの場合には、場合により介在するホール注入層(HIL)を有するホール輸送層(HTL)が存在する。HTLに続いて、放射層が配置されており、この場合この放射層の化合物は、一般に放射層内、輸送層内の同じ分子上での電子およびホールの同時の局在化によって発生されるエキシトンから生じるエネルギーで可視光を放出するものとし、前記の放射層に隣接して、電子輸送層およびその後にカソード(例えば、Mg、LiF/Al、Ca、Ba)が配置されている。
【0005】
場合によっては、アノードに向かって放射層を越えての電子輸送は、ホール輸送層と放射層との間に配置された電子遮断層によって回避されうる。更に、場合によってはカソードに向かって放射層を越えてのホールの移動は、放射層と電子輸送層との間に配置されたホール遮断層によって回避されうる。
【0006】
電子輸送層とカソードとの間には、電子注入層が配置されていてよい。更に、電子輸送層または電子注入層は、電子注入層上にカソードを適用するのに必要とされる処理工程を可能にするために、電子伝導性保護層によってカソードから分離されていてよい。
【0007】
ホール輸送層(HTL)のための材料、例えば固有のHTLとしてのα−NPDまたはF4−TCNQでpドープされたm−MTDATAは、WO 2004/016711 A1の記載から公知である。
【0008】
Zhou他(Applied Physics Letters, Vol.78, No.4, 第410〜412頁)は、pドープされた無定形ホール注入層を使用するOLEDsを開示している。F4−TCNQ(テトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン)での同時蒸着によってpドープされた、多結晶性フタロシアニンおよび無定形の4,4’,4’−トリス(N,N−ジフェニルアミン)トリフェニルアミンの2つのホール輸送層は、ドープされていないマトリックス材料の導電率を上廻る程度の大きさの導電率を生じることが示された。Zhou他は、マトリックス材料のpドーピングが印加された低い電圧で大きな電流密度を生じ、ならびに低い駆動電圧で最大のエレクトロルミネセンス(EL)効率を生じる。
【0009】
その結果、pドープされたHTLsを含むOLEDsは、制御されたドーピングの結果として極めて低い動作電圧および改善されたEL効率を示す。
【0010】
発明の目的
本発明の目的は、有機電気光学デバイスに使用するためのpドープされたHTL材料に対する代替品を提供することである。
【0011】
本発明は、好ましい実施態様において、改善された特性、例えば高められた温度で増大された安定性を有する有機電気光学デバイスに適したHTL材料を提供することを得ようとするものである。
【0012】
本発明のもう1つの目的は、新規のHTL材料を合成する方法を提供することである。
【0013】
発明の一般的な記載
本発明は、次の一般式I:
【化1】

で示された、有機電気光学デバイス中のホールおよび電子輸送層および/または注入層に適した材料を提供することによって上記目的を達成する。
【0014】
一般式I中で、部分Yは、場合によってはヘテロ原子を有し、例えば5〜14個の原子を有する、アクセサリー残基A1およびA2が共役結合された、中心炭素をベースとする構造を表わす。前記A1およびA2は、少なくとも1個のΠ結合を有する電子受容残基であり、部分Yによって結合され、共役系または芳香族系を形成する。アクセサリー残基A1およびA2の他に、さらに電子供与基は、部分Yに共役結合されていてよい。残基A1およびA2の他に、1つのホール輸送部分(HTL)または複数のHTMsは、中間部分Xによって部分Yに共役結合されている。少なくとも1つのHTMは、ホール輸送として公知の機構によってホール輸送電荷を有することができる。しかし、少なくとも1つのHTMは、部分Yに共役結合されていない。
【0015】
中間部分Xは、Yに対する少なくとも1つのHTMの非共役結合に適した部分を有する化学結合または任意の原子および/またはヘテロ原子であることができる。
【0016】
HTMsの数は、部分Yが非共役結合を有することができる少なくとも1ないし最大までの範囲を有する。部分Yの1例が場合によってはヘテロ原子で置換された5員または6員の炭素環である場合には、HTMsの数は、1、2、3または4であることができる。残基XおよびHTMの数は、部分Yが、例えば5〜14個の炭素原子またはヘテロ原子の総和を有する1、2またはそれ以上の縮合環から構成されている場合には、増加しうる。
【0017】
部分Yの例は、一般式Iの次の実施態様において示されており、この場合符号は、Xs、A1およびA2で誘導された部分Yに言及される:
【化2】

【0018】
一般式Iの他の実施態様は、式II〜VI:
【化3】

で示される化合物によって表わされる
上記式を具体化する一般式Iにおいて、Xは、それぞれX1、X2、X3、X4〜X8として例示され、これらX1、X2、X3、X4〜X8は、それぞれ独立に中間基または中間原子、または化学結合であり、これら中間基または中間原子、または化学結合の少なくとも1つは、HTMで置換された中間部分を形成する。
【0019】
式I〜VIにおいて、中心炭素をベースとする共役結合されたかまたは芳香族部分のYは、1個以上の炭素原子の代わりに、ヘテロ原子、例えばN、O、S、Si、Geを有することができる。
【0020】
残基A1およびA2は、電子受容残基であり、少なくとも1個のΠ電子富有結合を有し、部分Y内でΠ電子の密度を増大させることができる。アクセサリー残基A1およびA2の他に、さらに電子供与基は、部分Yに共役結合されていてよい。残基A1およびA2の他に、1つのホール輸送部分(HTL)または複数のHTMsは、中間部分Xによって部分Yに共役結合されている。少なくとも1つのHTMは、ホールまたは電子輸送層を有することができる。しかし、少なくとも1つのHTMは、部分Yに共役結合されていない。
【0021】
一般式II〜VIの実施態様は、HTMがホール輸送を可能にする部分、例えばトリス[(N,N−ジアリール)アミノ]−トリフェニルアミン、例えば4,4’,4’’−トリス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ−トリフェニルアミン](1−TNATA)およびその誘導体、4,4’,4’’−トリス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ)−トリフェニルアミン](2−TNATA)または4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ−トリフェニルアミン](m−TDATA)およびその誘導体、4,4’,4’’−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン];N,N,N′,N′−テトラフェニルベンジジンとしてのN,N,N′,N′−テトラアリールベンジジンおよびその誘導体、N,N′−ビス(1−ナフチル)−N,N′−ジフェニル−ベンジジン(α−NPD)、N,N′−ジ(ナフタレン−2−イル)−N,N′−ジフェニル−ベンジジン(β−NPD)、4,4′−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)およびその誘導体、およびこれらのヘテロ原子置換された類縁物(例えば、チエニル誘導体、セレニル誘導体、フラニル誘導体);4,4′−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−1’,1’−ビフェニル(DPVBI);トリアリールアミンおよびその誘導体、4,4′−ビス(N,N−ジアリールアミノ)−テルフェニル、4,4′−ビス(N,N−ジアリールアミノ)−クアテルフェニルおよびその同族体および誘導体からなる群から選択され;
1およびA2が独立して電子供与体部分、例えばシアノ基の中から選択された−C(CN)2、−NCNであり;
1〜X8の少なくとも1つがホール輸送部分(HTM)に化学的に結合されているような好ましい化合物である。X1〜X8の少なくとも1つは、−O−、−S−、R−、−SiR12、−CR12、−CR1=CR2、−NR1、−N=CR1、−N=N−および化学結合からなる群から選択されていてよく;
HTMに結合されていないX1〜X8は、−H、−F、−CN、R−、−OR1、−SR1、−NR12、−SiR123、−CR123、CR1=CR23、−N=NR1およびHTMからなる群から独立に選択されていてよく;
R、R1、R2およびR3は、上記に定義されたような置換されたかまたは置換されていないアルキル部分、ビニル部分、アリル部分および/または(ヘテロ)アリール部分および/または(ヘテロ)環式部分、水素またはHTMから独立に選択されていてよい。
【0022】
少なくとも1つのHTMをYに結合するXが化学結合である場合には、本発明による化合物は、染料である。
【0023】
固有にpドープされた本発明によるHTLまたはETL化合物は、特に有利であり、したがってドーパントと組合せてマトリックス材料のHTLを形成するための同時蒸着は、もはや不要である。従って、有機ELデバイスの製造方法は、本発明によるHTL化合物を用いて簡易化される。本発明による固有にドープされたHTL化合物のもう1つの効果として、HTLは、複数の同種のものであり、マトリックス材料と混和されたpドーパントとからなるマトリックス組成物と比較してより大きな再現可能性で付着されてよい。
【0024】
本発明によるHTL化合物およびETL化合物の利点は、pドープされたマトリックス材料の系と比較してガラス転移温度がよりいっそう高いことにある。よりいっそう高いガラス転移温度は、HTL化合物内での立体効果からの結果であると推定される。
【0025】
更に、本発明によるHTL化合物およびETL化合物の特性は、電界内での一般に減少された移動性にあり、これは、安定した有機エレクトロルミネセンス(EL)デバイスを組み立てるための望ましい性質であり、有利には、増大された長時間安定性を生じる。
【0026】
本発明による化合物は、それぞれ固有にドープされたHTLおよびETLであり、これらHTLおよびETLは、マトリックス材料と混和されたドーパントとからなるマトリックス組成物よりも高い均一性および再現可能性で付着を可能にする。
【0027】
他の視点において、本発明は、次の中心的な合成工程を有するRTL化合物の製造法を提供する:
A)ジ置換された1,4−シクロヘキサンジオンは、安定したジケタール、例えば2個のケトン部分上の環式ケトンに反応される。1,4−シクロヘキサンジオン部分の2個の置換基は、化学的に反応され、HTMLへの化学結合の形成を可能にする。好ましい置換基は、π電子に富んだ化合物であり、例えば置換基は、芳香族残基を有するHTMと反応する適当にハロゲン化された芳香族部分であることができる。
【0028】
少なくとも1つのHTMとの結合は、化学的に反応性の置換基とHTMの残基との反応、例えばハロゲン化されたフェニル基とHTMの芳香族残基との反応によって得られる。前記の結合は、1,4−シクロヘキサンジオン部分とHTMとの間で直接的であってもよいし、中間のリンカー部分を介していてもよい。結果として、2個のジケタール基で置換されたシクロヘキシル部分は、反応性の置換基上でHTMで誘導される。その後の酸化反応で、2個のジケタール基は、再酸化され、ケトン基に変わる。
【0029】
少なくとも1つのHTMが非共役法で1,4−シクロヘキサンジオン部分と結合されていることは、本質的なことである。
【0030】
B)2個の対向ケトン基で置換されたシクロヘキシル部分への少なくとも1つのHTMの結合に続いて、ケトンは、ケトンの置換のために電子受容部分、例えばシアノインライン基またはジシアノメチレン基によって反応される。その後の酸化により、2位および5位で2つの電子供与部分に共役結合された1,4−シクロヘキサンジオン基が発生する。1,4−シクロヘキサンジオン基は、付加的に非共役的に少なくとも1つのHTMで置換されている。
【0031】
一般に、本発明によるHTL化合物は、この化合物の分子量および溶解度に応じて、蒸着(PVD、CVD、OVPDを含む)および塗布(噴霧、回転塗布またはナイフ塗布)を含む公知技術により溶液から塗布されることができるかまたはスパッタリングにより施こされることができる。一般に、極めて高い分子量を有するHTL化合物は、蒸着させるのが困難であり、したがってこのような場合には、溶液からの塗布が好ましい。当業者であれば、HTL化合物を塗布するのに適した方法を簡単に定めることができる。適当な溶剤を定める方法も通常公知である。好ましい溶剤は、クロロベンゼン、トルエンおよびキシレンである。
【0032】
更に、本発明は、発明の範囲の制限を意図しない実施例によって記載される。図が参照され、この場合
図1は、有機電界効果トランジスタ(OFET)を略示する断面図である。この場合、半導体と称される層は、本発明によるHTLの位置を示す。
【0033】
図2は、本発明による化合物から形成されているHTLを有するOLEDを略示する断面図である。
【0034】
図3は、本発明による化合物から形成されているHTLを有する反転OLBDを略示する断面図である。
【0035】
図4は、本発明による化合物から形成されているp型層半導体を有する太陽電池を略示する断面図である。
【0036】
図5は、本発明による例示的な化合物を合成するための工程を示す略図である。
【0037】
図6は、本発明による化合物19を合成するための工程を示す略図である。
【0038】
図7は、電荷輸送層としての本発明による化合物を有する構造体を示す略図である。
【0039】
図8は、本発明による化合物19でドープされた1−TNATAと比較した1−TNATAの電気的挙動を示す略図である。
【0040】
図9は、本発明による化合物19の電気的挙動を示す略図である。
【0041】
実施例1:真空蒸着される本発明によるHTLを有するOLED
本例には、図3に略示された反転OLEDの構造が記載されているが、しかし、例えば図2に略示された非反転構造は、なお本発明による化合物を用いて実現させることができる。非反転OLED構造のために、実施例3により得ることができる化合物14および/または化合物19を、10〜500nmの層厚になるまで、ITO被覆されたガラス基板上に真空蒸着した。その後に、電子遮断層を真空蒸着し、引続き放出層(Alq3)、ホール遮断層(BCP)および電子輸送層(TAZ)を真空蒸着した。カソード(LiF/Al)を最終層として付着させた。
【0042】
反転OLED構造のために、カソード、電子輸送層、引続き場合によるホール遮断層、エレクトロルミネセンス層および場合による電子遮断層を基板上に付着させた後に、本発明による化合物を付着させ、ホール透明層を1−TNTATA中のドーパントとしてかまたは純粋な物質として形成させた。ホール透明層と付着させ、引続き保護層(ペンタセン)を真空蒸着し、その後にPEDT:PSS(例えば、Baytron P(登録商標))としても公知であるポリ(3,4−[エチレンジオキシ]−チオフェン)(PEDT)およびポリ(スチレンスルホン酸)(PSS)を付着させ、その後にITOをカソードとして適用した。
【0043】
ドーパントとしての本発明による化合物を有するホール透明層の代替として、本発明による化合物は、ホール透明層を前記層の唯一の構成成分として形成させることができる。
【0044】
従って、もう1つの実施態様において、化合物14および/または19は、注入層としてのPEDT:PSSの必要性に取って代わる注入層を形成することができる。その結果、ペンタセン保護層は、省略されてよい。これは、本発明による化合物の特殊な利点を表わす。殊に、それというのも、注入層は、例えば最終的な電極層を被覆するための真空処理を中断することなく、真空処理に適用されうるからである。
【0045】
更に、注入層(例えば、PEDT:PSS)および保護層(例えば、ペンタセン)の必要性を事前に防ぐための本発明による化合物の特殊な利点は、有機エレクトリックデバイスの構造のよりいっそう簡単な構造を可能にすることである。本発明以前では、高導電性化合物、例えばPEDT:PSSを塗布させる湿式化学的処理を用いて積層型の敏感な有機エレクトリック化合物を塗布させることが必要とされた。
【0046】
実施例2:回転塗布によって付着された、本発明によるHTLを有するOLED
実施例1を繰り返したが、しかし、化合物14または二者択一的に実施例3より得られた化合物19を、(溶剤)中の溶液から回転塗布によって、10〜500nmの最終的な層厚で付着させた。
【0047】
電気的性質およびEL特性は、本質的に実施例1中で見い出された電気的性質およびEL特性に対応していた。
【0048】
実施例3:2,5−ビス−(4−ジフェニルアミノベンジル)−1,4−ビス−(ジシアノメチリデン)シクロヘキサ−2,5−ジエン(19)
化合物19の合成は、図6中に略示されている。化合物19の合成は、実施例4に記載された14の合成と本質的に類似するものであった。化合物19の融点は、252℃である。
【0049】
本発明による化合物の1例として図6中に示された化合物19を、1−TNATAの100nmの厚さの層内で、それぞれドープされていない1−TNATAと比較して1.2体積%および2.5体積%の濃度でpドーパントとして使用した。化合物19でドープされた1−TNATAを、ITO被覆されたガラス基板上に塗布し、導電性アルミニウム層によって被覆した。
【0050】
測定構成および簡単な電気有機デバイスの構造は、それぞれ図7に示されている。図7から確認することができるように、本発明による化合物は、1−TNATAとの混合物でドーパントとしてかまたは純粋な物質として、即ち付加的なマトリックス材料なしに使用した場合に、付加的な注入層を全く必要とすることなく、直接に2つの電極表面と接触して1つの層を形成することができる。この構造は、1つの電極から他の電極へ電荷を輸送するのに十分である。
【0051】
マトリックス材料(1−TNATA)のドーパントとしての本発明による物質を有する電荷輸送層の電気的性質は、図8に示されており、化合物19の濃度が増加すると、即ち電荷がITO層から注入されると、電圧(U[V])の増加に相応して正電荷の輸送(I[A])が劇的に増加することが証明されている。電圧が逆転されてA1層から電荷が注入されると、導電率は、測定不能であった。
【0052】
本発明による化合物をpドーパントとして使用するための二者択一的な方法として、導電性層を化合物19(pドーパントの整然としたフィルム)それ自体から、図7による構造内に、即ち混合物での他のマトリックス化合物なしに形成させた。測定のために、電極の極性を必要に応じて逆転させた。化合物19をITOガラス基板上に積層し、上記のようにアルミニウムで被覆した。ITO層から電荷を注入するために電圧を印加した場合には、正電荷の輸送において応答が急速に増加するのに対し、A1層から電荷を注入するための電圧を逆転させると、負電荷輸送が急速に増加する。
【0053】
本実施例は、本発明による化合物がpドーパントをホール輸送層中に形成することができ、前記化合物が添加される他のマトリックス材料なしにホール輸送層および電子輸送層を形成することができることを証明する。更に、これは、本発明による物質がホール注入層および/または電子注入層として適用可能であることを証明する。特殊な利点として、本発明による化合物から形成された導電性層は、極めて均一で均等に分布された相を生じる。
【0054】
実施例4:2,5−ビス{4−[(4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル)−フェニルアミノ]−ベンジル}−1,4−ビス(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサ−2,5−ジエン(14)
2,5−ビス{4−[(4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル)−フェニルアミノ]−ベンジル}−1,4−ビス(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサ−2,5−ジエン(14)の合成は、図5中に略示されている。
【0055】
本実施例において、4′−ブロモベンジル置換基は、HTMへの化学結合を後に形成させる、化学反応性である1,4−シクロヘキサンジオン部分の2個の置換基を表わす。
【0056】
2,5−ビス(メトキシカルボニル)−シクロヘキサ−1,4−ジオン(1)から出発して、2,5−ビス(メトキシカルボニル)−2,5−ビス(4−ブロモベンジル)−シクロヘキサ−1,4−ジオン(3)は、中間体の化合物2を経て4−ブロモベンジルブロミドとの反応によって取得可能である。化合物3の分析結果は、MS(EI,70eV):m/z(%)=566(10)[M+],EA:計算値C=50.91,H=3.91,Br=28.22;測定値C=51.25,H=3.95,Br=28.07。
【0057】
2位および5位での2個のエステル基の除去は、化合物3を臭化カルシウムの存在で加熱することによって得られる。詳細には、2,5−ビス(4−ブロモベンジル)シクロヘキサ−1,4−ジオン(4)は、2,5−ビス(メトキシカルボニル)−2,5−ビス(4−ブロモベンジル)−シクロヘキサ−1,4−ジオン(3)1.13g(2mmol)を臭化カルシウム2.80gとの混合物で180℃で不活性ガス雰囲気下で還流凝縮器を装備した250mlの三口フラスコ中で3時間攪拌することによって得られる。更に、1N HCl 100mlを添加した。相を分離し、水相を塩化メチレン15mlで4回抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶剤をロータリーエバポレータ中で除去する。固体の生成物をジエチルエーテルを用いてソクスレー抽出によって精製する。白色の固体0.72g(1.6mmol)が異性体混合物として得られる。化合物4の分析結果は、MS(EI,70eV):m/z(%)=450(40)[M+],EA:計算値C=53.36,H=4.03,Br=35.50;測定値C=53.74,H=4.07,Br=35.45、融点m.p.=158〜160℃。
【0058】
2,5−ビス(4−ブロモベンジル)−1,4,9,12−テトラオキサジスピロ[4.2.4.2]テトラデカン(7)の変換は、Liebigs Ann. Chem.186-190 (1982)の記載により実施された。MS(EI,70eV):m/z(%)=538(16)[M+],EA:計算値C=53.55,H=4.87,Br=29.69;測定値C=55.33,H=4.94,Br=29.10、融点m.p.=200〜202℃。
【0059】
代表的なITTMとして、N,N′,N′−トリフェニル−ビフェニル−4,4′−ジアミン(6)は、J. Am. Chem. Soc. 118, 7215-7216 (1996)およびJ. Am. Chem. Soc. 62, 1563-1569 (1997)の記載により、化合物5からブーフバルト(Buchwald)カップリングによりトルエン中での反応を用いて100℃で得ることができる。化合物6は、フラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル(10:1)、Rf=0.3)によって精製される。
【0060】
2,5−ビス{4−[4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル)−フェニル基−アミノ]−ベンジル}−1,4,9,12−テトラオキサジスピロ[4.2.4.2]テトラデカン(8)を化合物6と化合物7との反応により白色固体として単離する。化合物8の融点は、142〜143℃として測定された。ESI−MS(CH3CN/トルエン):1201[M+]。元素分析(EA):計算値C=83.97,H=6.04,N=4.66;測定値C=83.87,H=6.12,N=4.42。
【0061】
選択的に、2,5−ビス(4−{[4′−(ナフタレン−イル−フェニル−アミノ)−ビフェニル−4−イル]−アミノ}−ベンジル)−1,4,9,12−テトラオキサ−ジスピロ[4.2.4.2]テトラデカン(9)を化合物6Aと化合物7との反応により白色固体として得る。融点は、130〜132℃として測定された。ESI−MS(CH3CN/トルエン):m/z=1301[M+]。EA:計算値C=84.88,H=5.90,N=4.30;測定値C=84.72,H=6.24,N=3.78。
【0062】
2,5−ビス(4−{[4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル]−フェニルアミノ]−ベンジル}−シクロヘキサン−1,4−ジオン(10)は、ジクロロメタン70ml中に溶解された化合物8 0.6g(0.5mmol)を250mlの二口フラスコ中で不活性ガス雰囲気中で0℃に冷却することによって得られた。70%HClO4 0.5mlを徐々に滴加し、攪拌を0℃で1時間連続させた。3時間後、反応溶液を飽和NaHCO3 100mlで中和し、室温で1時間攪拌する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶剤をロータリーエバポレータ中で除去する。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって塩化メチレン:n−ヘキサン(5:1)中で精製する。白色の固体0.185mg(1.6mmol)を、それぞれ142℃および136℃の融点を有する異性体混合物として得る。
【0063】
異性体2:1H NMR(200MHz,CDCl3):δ=7.36〜6.87(m,54H,H芳香族),3.18(dd,J=13.9および4.2Hz,2H,H環式),3.09〜2.71(m,2H,H環式),2.62(dd,J=17.7および5.9Hz,2H,H環式),2.49〜2.21(m,4H,Hメチレン)。
【0064】
13C NMR(50MHz,CDCl3):δ−209.3(CC=0),147.7〜146.4(C芳香族),134.8〜122.8(C芳香族),48.3(C環式,CH),41.4(C環式,CH2),34.5(Cメチレン)。
【0065】
ESI−MS(CH3CN/トルエン):m/z=1112[M+]。
【0066】
化合物10の代替物として、2,5−ビス(4−{[4′−ナフタレン−1−イル−フェニルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−フェニルアミノ}−ベンジル)−シクロヘキサ−1,4−ジオン(11)は、化合物8の代わりに化合物9から出発した場合に、化合物10と同じ合成工程によって得られる。化合物11は、白色の固体(異性体混合物)として得られる。
【0067】
化合物10および11はそれぞれ、化合物10および11 0.9mmolをそれぞれ(化合物10 0.99g)CH2(CN)2 0.178g(2.7mmol)およびβ−アラニン10mlアルコール性トルエン溶液の触媒量との混合物で還流凝縮器を装備した50 mlの一口フラスコ中で攪拌することによって反応され、2,5−ビス−{4−[(4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル)−フェニルアミノ]−ベンジル}−1,4−ビス−(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサン(12)および2,5−ビス−(4−{[4′−(ナフタレン−1−イル−フェニルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−フェニルアミノ}−ベンジル)−1,4−ビス−(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサン(13)に変わり、この場合アルコールは、有利にメタノール、エタノールまたはプロパノールである。80℃で72時間の攪拌後、化合物12および13は、それぞれ濾過によって除去され、エタノールで洗浄される。化合物12 0.85g(0.7mmol)が278〜280℃の融点を有する淡黄色の固体として得られる。
【0068】
化合物12:1H NMR(200MHz,CDCl3):δ=7.48〜7.01(m,54H,H芳香族),3.71(dd,2H,H環式),3.22(d,2H,H環式),2.79〜2.61(m,6H,Hメチレンおよび環式)。
【0069】
13C NMR(50MHz,CDCl3):δ−176.9(CC=C(CN)),147.9〜146.5(C芳香族),135.5〜123.0(C芳香族),110.9(CCN),110.7(CCN),88.5(CC=C(CN)),45.6(C環式,CH),39.9(C環式,CH2),35.4(Cメチレン)。
【0070】
ESI−MS(CH3CN/トルエン):m/z=1208[M+]。
【0071】
EA:計算値C=85.40,H=5.33,N=9.26;測定値C=84.92,H=5.32,N=8.90。
【0072】
化合物13は、156〜158℃の融点を有する黄色の固体として単離される。
【0073】
化合物13:1H NMR(200MHz,CDCl3):δ=7.97〜7.76(m,7H,Hナフチル),7.52〜6.90(m,53H,H芳香族),3.68(dd,2H,H環式),3.21(d,2H,H環式),2.84〜2.70(m,6H,Hメチレンおよび環式)。13C NMR(50MHz,CDCl3):δ=176.9(CC=C(CN)),148.5〜1143.6(C芳香族),135.6〜122.0(C芳香族),110.0(CCN),110.7(CCN),88.4(CC=C(CN)),45.6(C環式,CH),40.0(C環式,CH2),34.1(Cメチレン)。
【0074】
ESI−MS(CH3CN/トルエン):m/z=1309[M+]。
【0075】
EA:計算値C=86.21,H=5.23,N=8.56;測定値C=86.10,H=5.45,N=7.80。
【0076】
2,5−ビス{4−[(4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル)−フェニルアミノ]−ベンジル}−1,4−ビス(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサ−2,5−ジエン(14)
250mlの二口フラスコ中で化合物12 0.2g(0.2mmol)をジクロロメタン50ml中に溶解する。生じる溶液に活性化された二酸化マンガン0.55gを添加する。
【0077】
この混合物を室温で不活性ガス雰囲気下で3時間攪拌し、次にシリカゲルを介して濾過する。溶剤を除去し、残留物をトルエンとアセトニトリルとの混合物から−10℃で再結晶させる。化合物14 0.12g(0.1mmol)が177〜179℃の融点を有する緑色の固体として得られる。
【0078】
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=6.99〜7.46(m,56H,H環式および芳香族),4.27(s,幅広,4H,Hメチレン),13C NMR(100MHz,CDCl3):δ=150.3(CC=C(CN)),147.7〜122.8(C芳香族),143.6(C芳香族,C=CH),124(C環式,C=CH),112.7(CCN),113.9(CCN),87.1(CC=(CCN)),38.4(Cメチレン)。ESI−MS(CH3CN/トルエン):m/z=1204[M+]。元素分析:計算値C=85.69,H=5.02,N=9.30;測定値C=85.54,H=5.56,N=8.54。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】有機電界効果トランジスタ(OFET)を略示する断面図。この場合、半導体と称される層は、本発明によるHTLの位置を示す。
【図2】本発明による化合物から形成されているHTLを有するOLEDを略示する断面図。
【図3】本発明による化合物から形成されているHTLを有する反転OLBDを略示する断面図。
【図4】本発明による化合物から形成されているp型層半導体を有する太陽電池を略示する断面図。
【図5】本発明による例示的な化合物を合成するための工程を示す略図。
【図6】本発明による化合物19を合成するための工程を示す略図。
【図7】電荷輸送層としての本発明による化合物を有する構造体を示す略図。
【図8】本発明による化合物19でドープされた1−TNATAと比較した1−TNATAの電気的挙動を示す略図。
【図9】本発明による化合物19の電気的挙動を示す略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

〔式中、部分Yはアクセサリー残基を有する、中心炭素をベースとする構造を表わし、
1およびA2は、それぞれYに共役結合され、この場合残基A1およびA2は、電子受容残基であり、HTMは、部分Yに非共役結合されたホール輸送部分であり、Xは、中間基または化学結合である〕によって示されることを特徴とする、電気光学デバイスに有用な化合物。
【請求項2】
Xが化学結合である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Yが残基A1およびA2を共役結合する5員環または6員環を有する、請求項1または2記載の化合物。
【請求項4】
5員環または6員環が少なくとも1個のヘテロ原子を有する、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
式Iが次の式:
【化2】

【化3】

の1つである、請求項1から4までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
1〜8個のHTMから構成されており、この場合HTMは、それぞれX1、X2、X3、X4〜X8の1つに結合されている、請求項1から5までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
HTMで置換されているX1、X2、X3、X4〜X8が−O−、−S−、−SiR12、−CR12、−CR1=CR2、−NR1、−N=CR1、−N=N−および化学結合からなる群から選択されている、請求項1から6までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
HTMで置換されているX1、X2、X3、X4〜X8が、−H、−F、−CN、−OR1、−SR1、−NR12、−SiR123、−CR123、CR1=CR23、−N=NR1およびHTMからなる群から選択されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
HTMがトリス[(N,N−ジアリール)アミノ]−トリフェニルアミン、4,4’,4’’−トリス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ−トリフェニルアミン](1−TNATA)およびその誘導体、4,4’,4’’−トリス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ)−トリフェニルアミン](2−TNATA);4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ−トリフェニルアミン](m−TDATA)およびその誘導体、4,4’,4’’−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン];N,N,N′,N′−テトラフェニルベンジジンとしてのN,N,N′,N′−テトラアリールベンジジンおよびその誘導体、N,N′−ビス(1−ナフチル)−N,N′−ジフェニル−ベンジジン(α−NPD)、N,N′−ジ(ナフタレン−2−イル)−N,N′−ジフェニル−ベンジジン(β−NPD)、4,4′−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)およびその誘導体;4,4′−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−1’,1’−ビフェニル(DPVBI);トリアリールアミンおよびその誘導体、4,4′−ビス(N,N−ジアリールアミノ)−テルフェニル、4,4′−ビス(N,N−ジアリールアミノ)−クアテルフェニルおよびその同族体および誘導体からなる群から選択されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
HTMがヘテロ原子置換された、HTMの類縁物である、請求項6記載の化合物。
【請求項11】
ヘテロ原子置換された類縁物がチエニル誘導体、セレニル誘導体またはフラニル誘導体である、請求項6記載の化合物。
【請求項12】
1およびA2が独立してシアノ基、−C(CN)2および−NCNからなる群から選択されている、請求項1から11までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
2,5−ビス{4−[(4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル)−フェニルアミノ]−ベンジル}−1,4−ビス(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサ−2,5−ジエン(14)。
【請求項14】
2,5−ビス−(4−ジフェニルアミノベンジル)−1,4−ビス−(ジシアノメチリデン)シクロヘキサ−2,5−ジエン(19)。
【請求項15】
ホール輸送層または電子輸送層中および/またはホール注入層または電子注入層中にドーパントとして使用するための、請求項1から14までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
ホール輸送層または電子輸送層および/またはホール注入層または電子注入層として、添加された他のマトリックス材料なしに使用するための、請求項1から15までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
請求項1から16までのいずれか1項に記載の化合物を合成する方法において、
a)ジ置換された1,4−シクロヘキサンジオン分を反応させ、安定したジケタールに変え、
b)少なくとも1つのHTMに対して1,4−シクロヘキサンジオン間に非共役化学結合を形成させ、
c)電子供与部分のためにケトン基を化学的に置換し、電子供与部分とシクロヘキシル部分との間に共役結合を形成させ、
d)1,4−ビス(ジシアノメチリデン)−シクロヘキサンを酸化し、1,4−ビス(ジシアノ−メチリデン)−1,4−シクロヘキサ−2,5−ジエンに変えることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載の化合物を合成する方法。
【請求項18】
請求項1から16までのいずれか1項に記載の化合物を有することを特徴とする、エレクトリックデバイス。
【請求項19】
OLED、OFET、レーザーまたは光起電力デバイスである、請求項18記載のエレクトリックデバイス。
【請求項20】
エレクトリックデバイスまたは電気光学デバイスの製造法において、請求項1から16までのいずれか1項に記載の化合物を使用することを特徴とする、エレクトリックデバイスまたは電気光学デバイスの製造法。
【請求項21】
デバイスの有機相および最終的な接触電極を真空下で形成させる、請求項20記載の方法。
【請求項22】
真空法がPVD法(物理的蒸着法)、CVD法(化学的蒸着法)またはOVPD法(有機蒸着物理的蒸着法)である、請求項20記載の方法。
【請求項23】
請求項1から16までのいずれか1項に記載の化合物を溶液からの塗布またはスパッタリングによって適用する、請求項20記載の方法。
【請求項24】
塗布が噴霧、回転塗布、浸漬またはナイフ塗布である、請求項23記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−525328(P2008−525328A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547198(P2007−547198)
【出願日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2004/053704
【国際公開番号】WO2006/066630
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(303035097)テヒニッシェ ウニヴェルジテート カローローヴィルヘルミーナ ツー ブラウンシュヴァイク (2)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】