説明

ナイシン含有洗浄剤組成物

【課題】ナイシンを含み、保存安定性に優れた洗浄剤組成物を提供する。ナイシンは酸性域で安定であることを見い出したが、界面活性剤は酸性域での安定性が確保できないものが多く、また、洗浄剤としては、皮膚刺激性が低く、洗浄に用いる濃度に調節された溶液状態でナイシンの保存安定性に優れたものが好ましい。
【解決手段】適切なスクリーニング系により選択した界面活性剤を用いる。本発明は、すなわち、A)抗菌上有効量のナイシン、及びB)ナイシン活性を低減させない成分の一種以上からなる、洗浄上有効量の界面活性剤を含む、洗浄剤組成物を提供する。本発明の洗浄剤組成物に用いられるナイシン活性を低減させない界面活性剤成分としては、例えば、アルキルグリコシドがある。

【発明の詳細な説明】
【利用分野】
【0001】
本発明は、洗浄剤組成物に関する。本発明の洗浄剤組成物は、バクテリオシンの一種であるナイシンを安定的に含む。本発明の洗浄剤組成物は、特に手指の洗浄に有用である。
【背景技術】
【0002】
特定の細菌株によって生産され,他の細菌株に活性を示すタンパク質性の抗菌性物質であるバクテリオシンは、抗生物質のようには耐性菌を誘導せず、かつヒトの体内で分解される。したがって、耐性菌対策が重要な課題である医療、養鶏、水産養殖等の分野、並びに消費者の健康、天然・安全志向が高まっている食品分野において、バクテリオシンの利用に関する期待は大きい。
【0003】
バクテリオシンの1種であるナイシンは、特定の乳酸菌によって生産される、34個アミノ酸残基からなる耐熱性のペプチドである。乳酸菌由来のバクテリオシンは、一般的に類縁のグラム陽性菌に対して抗菌性を示す。最初に発見されたナイシンは、現在ではナイシンAと称されており、それとは27番目のアミノ酸残基が異なるナイシンZ(非特許文献1)及びナイシンQ(非特許文献2)が単離されている。ナイシンAは、欧米などの50カ国以上で食品添加物として既に使用されている。
【0004】
特許文献1は、ナイシン(当時の技術水準から判断すると、ここでいうナイシンは、ナイシンAを指すものと理解される)等のバクテリオシンと、キレート剤及び/又は界面活性剤とからなる強化広域殺菌剤組成物に関する。ここでは、EDTAのようなキレート剤約0.1mMから20mMの存在下におけるナイシン約0.1μg/mlから300μg/mlの溶液は、特定のグラム陰性菌の増殖を実質的に消失させ、また、特定のグラム陽性菌に対しては更に活性であること、約0.1μg/mlから300μg/mlのナイシンと約0.1mMから20mMのキレート剤の溶液が約0.01%から1.0%の界面活性剤の存在下において、特定のグラム陰性菌と特定のグラム陽性菌に対するナイシンの有効性を増強すること、並びに界面活性剤の存在下においてナイシンは特定のグラム陽性菌に対する活性を増強すること等が記載されている。そして、このようなナイシンを含む広域殺菌剤組成物は、生の原料、プロセス食品及び飲料の細菌性病原体及び他の腐敗性微生物菌体による汚染の管理及び防止に適しており、その具体的な用途として、特に家禽の肉,卵,チーズ及び魚肉の処理及び食品包装と処理機器の処理などにおける食品関連用途、プロセスチーズ、クリーム、牛乳、乳製品などにおける食品保存料としての用途、及び家禽肉、魚肉、獣肉、野菜及び乳製品及び食品のプロセス装置の清浄における用途が挙げられている。
【0005】
また、特許文献2は、食品の殺菌方法に関する。ここでは、食品に、水溶性カルシウム又は水溶性マグネシウムと、ナイシン等のバクテリオシンを含有する乳酸醗酵液とを添加することにより、短時間に失われる乳酸醗酵液のバクテリオシンとしての効力を、長期にわたって持続させることができること等が記載されている。
【0006】
このように、ナイシンは、主として食品分野で用いることに関して検討されてきた。しかしながら、これまで、洗浄剤の洗浄成分として不可欠な界面活性剤を適切に配合した系で、ナイシンの効果を詳細に検討した報告はない。
【先行技術文献】
【0007】
【特許文献1】特表平3-500051号公報(特公平8-9525号公報)
【特許文献2】特開2002-369672号公報
【非特許文献1】Food Sci. Technol. Int., 2(3), 157-162, 1996
【非特許文献2】Takeshi Zendo et al. Biosci. Biotechnol. Biochem., 67, 1616-1620, 2003
【発明の開示】
【0008】
本発明者らは、ナイシンの洗浄剤への適用について検討してきた。事前の検討により、ナイシンZは酸性域で安定であることが見い出された。しかしながら、洗浄剤の有効成分として不可欠な界面活性剤は酸性域での安定性が確保できないものが多く、また、洗浄剤としては、皮膚刺激性が低く、洗浄に用いる濃度に調節された溶液状態でナイシンの保存安定性に優れたものが好ましいことから、これらの要素にも配慮する必要があった。そこで、本発明者等は、適切なスクリーニング系を構築し(実施例参照)、種々の界面活性剤をこの系に供した。驚くべきことに、特許文献1等からすればナイシンとの併用が有望視される非イオン界面活性剤に関してでさえ、この系ではナイシンの活性を低める結果を生じ、ナイシンとの併用が困難なものが多数認められた。
【0009】
そこで本発明者等は、このスクリーニング系を用いてナイシン活性の低下が認められない界面活性剤を選択することにより、本発明を完成した。
本発明は、すなわち、
A)抗菌上有効量のナイシン、及び
B)ナイシン活性を低減させない成分の一種以上からなる、洗浄上有効量の界面活性剤を含む、洗浄剤組成物を提供する。ナイシン活性を低減させない界面活性剤成分は、下記から選択される一種、又は二種以上の混合物である。
【0010】
<I群;非イオン性界面活性剤>
本発明の洗浄剤組成物の界面活性剤成分としては、非イオン性界面活性剤の中では、アルキルグリコシドを用いることができる。洗浄剤として用いられているアルキルグリコシドであれば、いずれも用いることができるが、特に、特開平1-69695号公報(特許第2657495号)又は特開平8-178973号公報(特許第3260081号)に記載されているようなアルキルグリコシドを好適に用いることができる。
【0011】
より詳細には、
1) 下式で表されるアルキルグリコシド
【0012】
【化1】

【0013】
式中、Gは、炭素数5〜6の還元糖、好ましくは炭素数6の還元糖に由来する残基を表し、pは、その縮合度を表す1〜8の整数を表し、好ましくは平均2であり;R1は、炭素数が8〜18の脂肪族基を表し、好ましくは、炭素数が8、10又は12の脂肪族基であり、例えば、カプリリル、カプリル、デシル、ラウリルである。
【0014】
カプリリルグリコシド、カプリルグリコシド、又はデシルグリコシドは、特に好ましい例である。
【0015】
<II群;アニオン界面活性剤>
本発明の洗浄剤組成物の界面活性剤成分としては、アニオン界面活性剤の中では、N-アシル-アミノ酸/ポリペプチド若しくはその塩、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸若しくはその塩を用いることができる。洗浄剤として用いられているこのようなものであれば、いずれも用いることができるが、特に、下記2)及び3)を好適に用いることができる。
【0016】
2) 下式で表されるN-アシル-アミノ酸/ポリペプチド又はその塩
【0017】
【化2】

【0018】
式中、R2aCOは、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表し、好ましくは、炭素数が12又は14の脂肪酸に由来する基であり、例えば、ココイル、ラウロイル、又はミリストイルであり;(NR2bCHR2cCO)qOは、アミノ酸又はq個のアミノ酸からなるポリペプチドに由来する部分を表し、このときR2bは、HまたはCH3を表し、R2cは、アミノ酸又はポリペプチドを構成するアミノ酸残基における側鎖を表し、好ましくは(NR2bCHR2cCO)qOは、グルタミン酸、リンゴ由来のアミノ酸、コラーゲン若しくはシルクプロテインを加水分解して得られるペプチド、又はサルコシン(N-メチルグリシン)に由来する基であり;Xは、H、Na、K、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパンジオールを表す。
【0019】
R2aCOがココイルであり、(NR2bCHR2cCO)qOがq個のアミノ酸からなるポリペプチドに由来する部分であるとき、分子量は、好ましくは約500〜約800である。
ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸カリウム、ココイルグルタミン酸トリエチルアミン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイル加水分解コラーゲンカリウム、ココイル加水分解シルクプロテインナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウムは、特に好ましい例である。
【0020】
3) 下式で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩
【0021】
【化3】

【0022】
式中、R3は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表し、好ましくは、炭素数が12の脂肪族基であり、例えば、ラウリル基であり;rは1〜8の整数を表し、好ましくは平均で約2.5となるものであり;sは、1〜3の整数を表し、好ましくは1であり;Yは、H、Na、又はKを表し、好ましくは、Naである。
【0023】
ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウムは、特に好ましい例である。
【0024】
<III群;カチオン界面活性剤>
本発明の洗浄剤組成物の界面活性剤成分としては、カチオン界面活性剤の中では、塩化ベンザルコニウム、又はアルキル若しくはアミド型4級アンモニウム塩を用いることができる。洗浄剤として用いられているこのようなものであれば、いずれも用いることができるが、特に、下記4)〜6)を好適に用いることができる。
【0025】
4) 下式で表される塩化ベンザルコニウム
【0026】
【化4】

【0027】
式中、R4は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表す。
アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドは、特に好ましい例である。
【0028】
5) アルキル4級アンモニウム塩
【0029】
【化5】

【0030】
式中、R5aは、脂肪族基(例えば、炭素数が12〜18の脂肪族基)を表し;R5b〜5dは、少なくとも1つは-CH3又は-C2H5であり、残りは長鎖脂肪族基(例えば、炭素数が12〜18の脂肪族基)を表す。
モノ長鎖アルキル型である4級アンモニウム塩は、特に好ましい例である。
【0031】
6) アミド型4級アンモニウム塩
【0032】
【化6】

【0033】
式中、R6aCO及びR6bCOは、それぞれ独立に脂肪酸に由来する基(例えば、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基)を表し、好ましくは、R6aCO及びR6bCOは同一の基であり;R6c及びR6dは、それぞれ独立に-CH3又は-C2H5を表し、好ましくはR6c及びR6dは、それぞれ-CH3であり;t及びuは、それぞれ独立に1〜5の整数を表し;好ましくはt及びuはそれぞれ3である。
【0034】
(CH3)2N+(C3H6NHCOR)2・Cl-が、特に好ましい例である。
【0035】
<IV群;両性界面活性剤>
本発明の洗浄剤組成物の界面活性剤成分としては、両性界面活性剤の中では、ベタイン、β-アルキルアミノカルボン酸塩、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン又はN-脂肪酸アシル-アンホ酢酸塩を用いることができる。洗浄剤として用いられているこのようなものであれば、いずれも用いることができるが、特に、下記7)〜10)を好適に用いることができる。
【0036】
7) 2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(このとき、アルキルは、例えば、炭素数が12〜18であるものを表す。)、又は下式で表されるベタイン
【0037】
【化7】

【0038】
式中、R7は、炭素数が12〜18の脂肪族基又はR7aCONHCH2CH2CH2-を表し、このときR7aCOは、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表し、好ましくは、R7は、炭素数が12の脂肪族基(例えば、ラウリル)又はR7aCOが炭素数12の脂肪酸に由来する基(例えば、ラウロイル)であるR7aCONHCH2CH2CH2-である。
【0039】
ラウリルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルアミドプロピル酢酸ベタイン、コカミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインが、特に好ましい例である。
【0040】
8) 下式で表されるβ-アルキルアミノプロピオン酸塩
【0041】
【化8】

【0042】
式中、R8は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表し、好ましくは、炭素数12の脂肪族基であり、例えば、ラウリルであり;Zは、Na又はKを表し、好ましくはNaである。
β-ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムが、特に好ましい例である。
【0043】
9) 下式で表される塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
【0044】
【化9】

【0045】
式中、R9は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表し、好ましくはC12H25-又はC14H29-である。)
【0046】
10) 下式で表されるN-アシル-アンホ酢酸塩
【0047】
【化10】

【0048】
式中、R10COは、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表し、好ましくは、炭素数12の脂肪酸に由来する基であり、例えば、ラウロイルであり;Wは、Na又はKを表し、好ましくは、Naである。
N-ラウロイル-N'-カルボキシメチル-N'-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムが、特に好ましい例である。
【0049】
なお、本明細書で「脂肪族基」というときは、特別な場合を除き、直鎖の脂肪族基であっても、分岐鎖を有する脂肪族基であってもよく、また脂肪族鎖は飽和であっても、不飽和であってもよい。また、本明細書で「脂肪酸」というときは、特別な場合を除き、脂肪族-カルボン酸をいい、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸が含まれ、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を含む。
【0050】
本明細書でいう「ナイシン」は、特別な場合を除き、ナイシンA、ナイシンZ、ナイシンQを含む。本発明の洗浄剤組成物には、特にナイシンZを好適に用いることができる。また、本明細書でナイシンに関して「抗菌上有効量」というときは、ナイシンがその抗菌活性を発揮することができる量をいい、その洗浄剤組成物が使用に適した濃度に調製済みの液体である場合には、ナイシンZの「抗菌上有効量」は、通常は約25 IU/ml以上の濃度を指すが、本発明にしたがって適切な界面活性剤を併用し、ナイシン活性が増強される場合には、それより低いこともある。
【0051】
洗浄剤組成物中のナイシン含量の上限値は、経済性等の観点から当業者であれば適宜設定することができ、その洗浄剤組成物が使用に適した濃度に調製済みの液体である場合には、例えば1,000 IU/ml以下、好ましくは500 IU/ml以下、より好ましくは100 IU/ml以下とすることができる。
【0052】
本明細書で界面活性剤に関して「洗浄上有効量」というときは、界面活性剤がその活性を発揮することができる量をいい、その洗浄剤組成物が使用に適した濃度に調製済みの液体である場合には、通常、約1 %以上(好ましくは約2 %以上、より好ましくは約3%以上)の濃度を指す。界面活性剤成分として複数用いる場合に関する「洗浄上有効量」は、特別な場合を除き、成分の総量についていうものである。なお、本明細書において液体である洗浄剤組成物の成分濃度に関して%というときは、特別な場合を除き、容積%(「% (v/v)」と表すこともある。)をいう。
【0053】
洗浄剤組成物中の界面活性剤含量の上限値は、安全性、使用感、経済性等の観点から当業者であれば適宜設定することがでる、その洗浄剤組成物が使用に適した濃度に調製済みの液体である場合には、例えば約20 %以下、好ましくは約10%以下、より好ましくは約5 %以下とすることができる。
【0054】
本発明の洗浄剤組成物は、液体の形態とし、使用に適した濃度に調製されているとよい。本発明の洗浄剤組成物が液体の形態である場合、そのpHは、皮膚刺激性が少ないという観点からは、好ましくは弱酸性、すなわち約3.0〜6.0であり、ナイシンの保存安定性の観点からは、好ましくは約5.5以下、より好ましくは約4.5以下である。界面活性剤の安定性も考慮すれば、総じて、液体である本発明の洗浄剤組成物のpHは約4.0〜6.0、好ましくは4.5〜5.8、より好ましくは約5.0〜5.6(例えば約5.5)である。
【0055】
本発明に使用するナイシンは、ナイシンを産生する乳酸菌株の発酵により得られる。ナイシンAの生産株としては、Lactococcus lactis subsp. lactis NCDO 497、ナイシンZの生産株としては、Lactococcus lactis IO-1、ナイシンQの生産株としては、Lactococcuslactis 61-14が知られている。生産菌株をTGC培地で培養することにより、スタータを得ることができる。ナイシン生産用の培地としては、炭素源として乳清、デンプン糖化液、食品用グルコース等を使用でき、窒素源として乳清タンバク濃縮物の分解産物、コーンペプチド、大豆ペプチド、業務用調味液原料、焼酎粕、食品用酵母エキス等が使用できる。得られた発酵液の培地上清を回収し、必要に応じ、濃縮、精製、乾燥等の工程を経て、ナイシンを得ることができる。本発明へは、市販のナイシン、例えばナイシンA(SIGMA製)を用いてもよい。市販品には乳成分等が含まれていることがあるが、そのような添加物を含まないものを用いてもよい。
【0056】
ナイシンの量又は活性は、標準品を基準として、HPLCの面積比により、活性値(IU)又は重量で表すことができる。例えば、特許文献2(特開2002-369672)に記載されているように、ICN Biomedical Inc.製のナイシン(1μg=40IU)を標準品として、HPLCのピーク面積の比較によって活性を算出することができる。なお、本明細書でナイシンの活性を示すときは、特別な場合を除き、この方法で算出した値である。
【0057】
本発明の洗浄剤組成物に含まれるナイシンは、乳酸菌由来のものであり、食品に含まれて経口摂取されてきたものでもある。したがって、本発明の洗浄剤組成物に用いられる量、濃度において、充分な安全性が確認されているといえる。本発明の洗浄剤組成物は、安定性のみならず、安全性の面においても優れている。
【0058】
本発明の洗浄剤組成物に用いる界面活性剤は、当業者に入手可能な市販の界面活性剤を、下記1)〜5)の程を含む、ナイシン安定性界面活性剤のスクリーニング方法に供することにより、選択することができる。
1)弱酸性で使用可能な、候補界面活性剤の一種以上を準備し;
2)洗浄上有効な濃度の該候補界面活性剤の一種以上、及び抗菌上有効な濃度のナイシンを含む、弱酸性液を調製し;
3)調製した液を一定期間保存し;
4)保存後の液のナイシン活性を評価し;
5)ナイシン活性が増加又は維持された場合に、該候補界面活性剤の一種以上を、ナイシン保存安定化界面活性剤として選択する。
【0059】
このスクリーニングへは、界面活性剤の一種を単独で供してもよく、数種の界面活性剤の混合物を供してもよい。工程1)でいう「弱酸性で使用可能」とは、弱酸性の溶液とした場合に安定であり、界面活性剤として用いうることをいう。工程2)で調製される「弱酸性液」のpHは、約4.0〜6.0、好ましくは4.5〜5.8、より好ましくは約5.0〜5.6(例えば約5.5)である。
【0060】
工程3)での一定期間の保存は、その洗浄剤組成物について保存安定性を期待する期間とすることができ、常温での数日〜数週間、数ヶ月〜数年としてもよく、より高温(例えば、約45℃又は約60℃)、短期間の加速条件としてもよい。例えば、約45℃で約1週間とする。
【0061】
工程4)のナイシン活性の評価は、同様の目的で利用される各種のバイオアッセイ法を利用することができる。工程4)での評価系によっては、スクリーニングに供する候補界面活性剤から、溶解した際に白濁又は沈澱を生じるものを除いておくとよい。
【0062】
工程5)においては、事前に得ておいた通常のナイシン活性と、保存後の液のナイシン活性とを比較する。そして、後者のナイシン活性が増加又は維持された場合に、該候補界面活性剤の一種以上を、ナイシン保存安定化界面活性剤として選択する。スクリーニング方法のより具体的な条件の例は、本明細書の実施例を参考にすることができる。
【0063】
本発明は、上記のスクリーニング方法自体も提供する。また、本発明は、洗浄上有効量の、本発明のスクリーニング方法により得られた界面活性剤の一種以上、及び抗菌上有効量のナイシンを含む、洗浄剤組成物;本発明のスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上を用いることを特徴とする、ナイシン及び界面活性剤を含む液体洗浄剤組成物中のナイシンを保存安定化する方法;ナイシン及び本発明のスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上を用いることを特徴とする、洗浄剤組成物の製造方法;並びにナイシン及び本発明のスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上を用いることを特徴とする、洗浄方法を提供する。
【好ましい実施態様】
【0064】
本発明の洗浄剤組成物には、ナイシン及び界面活性剤成分の、安定性及び有効性を著しく損なわない限り、他の成分を添加することができる。添加可能な成分としては、例えば、キレート剤(例えば、クエン酸又はその塩、EDTA又はその塩)、溶剤(例えばエタノール)、保湿剤(例えば、グリセリン、プロピレングリコール)、粘度調製剤、水不溶性研磨剤、防腐剤、防かび剤、香料、着色料がある。
【0065】
特定のキレート剤を特定の量で添加することにより、洗浄剤組成物に、大腸菌のようなグラム陰性菌に対する抗菌性を付与することができる。さらにキレート剤を添加した洗浄剤組成物は、本発明の特に好ましい例である。
【0066】
本発明者らの検討によると、特定の界面活性剤を特定の濃度で用いた本発明の洗浄剤組成物においては、抗菌活性に関してナイシンと界面活性剤との相乗効果がみられた。すなわち、単独で用いた場合のナイシンのMIC値(抗菌活性を発揮しうる最小濃度)よりも、特定の界面活性剤を添加した系でのナイシンのMIC値が低下する現象がみられた。これは、特定の洗浄剤組成物においては、より低いナイシン濃度で抗菌活性を発揮しうることを意味する。
【0067】
<配合例1-1>
手指洗浄用液体フォームタイプ組成物:
【0068】
【表1】

【0069】
既存殺菌剤よりも安全性の高い抗菌物質であるナイシンを用いることによって、現状より安全な手指用洗浄剤を供給する。また、ナイシンと相互安定性が確認されている界面活性剤の中から、低刺激性であるアルキルグリコシドを洗浄基材として用い、洗浄助剤としてベタインを用いた。本活性剤は手に付けた時、残留感があるため、本濃度で泡タイプでの使用が好ましい。しかしながら、本配合案ではグラム陰性菌に対して効果が得られない。そこで、下のような配合例が挙げられる。
【0070】
手指用除菌(殺菌)洗浄剤として医薬部外品申請を行う場合、ナイシンは前例のある有効成分に当たらない。ナイシン配合の手指用洗浄剤について医薬部外品の申請を行うにあたり、ナイシンを有効成分として承認申請を行う必要がある。この場合の課題として、グラム陰性細菌に対する効果の増強が上げられる。
【0071】
<配合例1-2>
手指洗浄用液体フォームタイプ組成物
【0072】
【表2】

【0073】
ナイシンとの安定性が確認されているキレート効果のある物質としてクエン酸を加え、グラム陰性菌に対する効果を増強する。これにより、現在使用されている殺菌剤を含有した洗浄剤よりも安全性の高い洗浄剤ができる。
【0074】
<配合例2>
汎用洗浄剤組成物
【0075】
【表3】

【0076】
洗浄成分としてアルキルグリコシドおよびココイルグルタミン酸塩、ラウリルサルコシン塩を配合し、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインを増粘成分として配合する。弱点として粘度が低く、使用時の液垂れ、粘度不足が原因となる泡持続力の低下による洗浄力への影響等が考えられるが、増粘剤を検討することによって弱点は解決されると考える。
【0077】
なお、本明細書においては、抗菌成分としてナイシンを利用した発明について説明してきたが、本発明は、ナイシン以外のバクテリオシン、特にランチビオテイック(分子量5kDa以下の、不飽和アミノ酸、ランチオニン、3-メチルランチオニン等の異常アミノ酸を含む耐熱性のバクテリオシン(園元ら:食品微生物制御技術の進歩、中央法規出版、p130(1998)参照)にも適用可能であろう。したがって、ナイシン以外のバクテリオシンを利用した場合も、本発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
【実施例1】
【0078】
(各pH溶液中のナイシンZの安定性評価)
1. 方法:
ナイシンZ(オーム乳業株式会社より提供いただいた。なお、以下の実施例中いう「ナイシン」は、特別な場合を除き、これを指す。)を約9,000 IU/ml程度にイオン交換水に溶解し、pHをHClおよびNaOHで調製した。25℃又は45℃で所定の期間保存し、HPLCのピーク面積に基づいてナイシン量を比較した。
【0079】
2. 結果:
保存前のナイシン量を100(%)として、結果を図1に示した。ナイシンは、pH5.5では120日で80%維持されているが、pH6になると30日程度で70%に減少し、50日では60%に減少することが分かった。精製ナイシンZは、pH5.5以下でほぼ安定であることが分かった。
【実施例2】
【0080】
(各種洗浄剤配合系でのナイシンZの安定性評価)
1. 方法:
弱酸性下でも安定な界面活性剤について、pHを5.5に調製した濃度10%〜1.25%の活性剤溶液中にナイシンを添加し、45℃で1週間保存した。その後下記のバイオアッセイによって、ナイシン感受性株であるLactobacillusplantarum ATCC14917株に対するナイシン活性を測定した。
【0081】
<バイオアッセイ方法>
サンプル、MRS培地、菌液(L.plantarum、105レベルに調整したもの)を1:2:1の割合で混合し、30℃、48時間培養後に培養液の濁りの有無を目視で確認することにより判定した。
【0082】
2. 結果
非イオン界面活性剤である、EO-POブロックポリマー(リバースタイプ)(アデカプルロニック17R-4、旭電化工業株式会社製)についての結果を下表に示した。
【0083】
【表4】

【0084】
なお、表中:
−は、菌の増殖せず、ウェルの濁りが確認できないもの;であり、
+は、ウェルのごく一部に濁りが確認されるもの;
++は、ウェルの半分以下に濁りが確認されるもの;
+++は、ウェル全体が濁っているもの
であったことを示す。(以下の表において同じ。)
上記バイオアッセイ方法を用いた場合、バイオアッセイ時に投入する培地や菌液により、測定時の活性剤濃度は保存時の4分の1となる(表縦軸)。
【0085】
また、非イオン界面活性剤であるアルキルポリグリコシド(マイドール 12、花王株式会社製)についての結果を下表に示した。
【0086】
【表5】

【0087】
また、両性界面活性剤である、ラウリルアミドプロピル酢酸ベタイン(アデカアンホートPB-30L、旭電化工業株式会社製)についての結果を下表に示した。
【0088】
【表6】

【0089】
このように、スクリーニングに供した界面活性剤について、界面活性剤を投入することによってナイシン活性が増強されるものを◎、ナイシン活性に変化のないものを○、ナイシン活性が下がるものを△、ナイシン活性が完全に失活するものを×として、下表にまとめた。
【0090】
【表7】

【0091】
【表8】

【実施例3】
【0092】
(洗浄剤組成物の調製及びその評価)
1.洗浄剤組成物の調製:
下記の配合で、既存の殺菌剤(塩化ベンザルコニウム)も含む、ナイシン含有洗浄剤組成物を調製した。
【0093】
【表9】

【0094】
この実施例組成物(以下、「開発品」という。)は1m1中に4,000IUのナイシンZを含有し、弱酸性(pH5.5)の淡褐色透明液体であり、フォームポンプの使用を想定した処方とした。
【0095】
また、下表の市販品A〜Dを比較例として用いた。
【0096】
【表10】

【0097】
2. 殺菌力評価:
供試洗剤液(10mL)に、菌液(1.0x109cfu/mL、0.1mL))を添加し、10、20、30又は60秒接触作用させた後に、この0.1mLをSCDLPブイヨン(2倍濃度、1.6%ポリソルベート添加)培地(10mL)に添加し不活化処理を行った。37℃、48時間培養後に、目視による培地の混濁の有無により判定した。
【0098】
結果を下表に示した。
【0099】
【表11】

【0100】
【表12】

【0101】
開発品は、広範な殺菌スペクトル及び高い殺菌カを示した。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は薬剤耐性が高く、除菌し難い傾向が見られたが、塩化ベンザルコニウムを主成分とした開発品では、60秒の接触で除菌可能であった。界面活性剤のスクリーニングに使用したナイシン感受性株(Lactobacillusplantarum)および大腸菌(Escherichia coli)、大腸菌群(Klebsiella pneumoniae)に対しては、開発品および市販品Bが高い殺菌力を示し、10又は20秒の接触で除菌可能であった。緑膿菌(Pseudomonasaeruginosa)に対しては、開発品では60秒の接触で除菌可能であった。
【0102】
3. 手指洗浄時の除菌効果:
裁断したモヤシ(市販品)を15秒間両手ですり合わせることで、手指表面を汚染させた。洗浄前後の付着菌を拭き取り法により回収し、混釈平板法により一般生菌数(普通寒天培地、37℃、48時間培養)を測定した。手指洗浄は、2gの洗剤を使用して30秒間行い、流水によりすすぎを30秒間行った後に、清潔なペーパータオルにより水分をふき取った。
【0103】
結果を図2に示した。
洗浄前には106〜107(cfu/hand)の汚染が認められたが、開発品を使用した洗浄後には、概ね103(cfu/hand)まで菌数が低下した。
【0104】
4. ナイシンの配合効果の確認:
塩化ベンザルコニウムを0.2%にまで減量し、ナイシンを増量した配合系において、ナイシンの添加効果を評価した。評価方法は、本実施例の2に準じた。
【0105】
結果を下表に示した。
【0106】
【表13】

【0107】
ナイシンを配合したことによる殺菌効果の増強を確認した。ナイシンの添加により、塩化ベンザルコニウムの配合量を削減し、又は塩化ベンザルコニウムを配合せずにバクテリオシンを主成分とした殺菌性のある洗浄剤組成物の設計が可能であることが分かった。
【0108】
5. クエン酸の配合効果:
前述の塩化ベンザルコニウムを低減した配合系では、グラム陰性菌に対する抗菌スペクトルが充分ではない。そこで、開発品から塩化ベンザルコニウムを排除した処方にクエン酸を添加し、その効果を大腸菌を用いて評価した。評価は、本実施例2に準じ、不活化後の反応液中の生菌数を混釈平板法により普通寒天培地を用いて計測した。結果を図3に示した。
【0109】
開発品から塩化ベンザルコニウムを排除した処方では、グラム陰性菌である大腸菌に対しては、充分な殺菌効果を示さないが、クエン酸を添加すると、大腸菌に対しても効果があった。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】図1は、弱酸性下におけるナイシンの安定性について、25℃、および45℃下で保存し、pHによるナイシン保存安定性の変化について検証したグラフである。25℃においてナイシンは、pH5.5では120日で80%活性を維持しているが、pH6になると30日程度で70%に減少し、50日では60%に減少することが分かった。
【図2】図2は、開発品及び市販品の手指洗浄効果を示すグラフである。洗浄前には106〜107(cfu/hand)の汚染が認められたが、開発品を使用した洗浄後には、概ね103(cfu/hand)まで菌数が低下した。
【図3】図3は、ナイシンの除菌効果にクエン酸が及ぼす影響を示したグラフである。開発品から塩化ベンザルコニウムを排除した処方では、グラム陰性菌である大腸菌に対しては、充分な殺菌効果を示さないが、クエン酸を添加すると、大腸菌に対しても効果があった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)抗菌上有効量のナイシン、及び
B)下記I群〜IV群に記載した1)〜10)より選択される一種以上からなる、洗浄上有効量の界面活性剤
I群(非イオン性界面活性剤):
1) 下式で表されるアルキルグリコシド
【化1】

(式中、Gは、炭素数5〜6の還元糖に由来する残基を表し、pは、その縮合度を表す1〜8の整数を表し;R1は、炭素数が8〜18の脂肪族基を表す。)
II群(アニオン界面活性剤):
2) 下式で表されるN-アシル-アミノ酸/ポリペプチド又はその塩
【化2】

(式中、R2aCOは、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表し;(NR2bCHR2cCO)qOは、アミノ酸又はq個のアミノ酸からなるポリペプチドに由来する部分を表し、このときR2bは、HまたはCH3を表し、R2cは、アミノ酸又はポリペプチドを構成するアミノ酸残基における側鎖を表し;Xは、H、Na、K、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパンジオールを表す。)
3) 下式で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩
【化3】

(式中、R3は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表し;rは1〜8の整数を表し;sは、1〜3の整数を表し;Yは、H、Na、又はKを表す。)
III群(カチオン界面活性剤):
4) 下式で表される塩化ベンザルコニウム
【化4】

(式中、R4は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表す。)
5) アルキル4級アンモニウム塩
【化5】

(式中、R5aは、脂肪族基を表し;R5b〜5dは、少なくとも1つは-CH3又は-C2H5であり、残りは長鎖脂肪族基を表す。)
6) アミド型4級アンモニウム塩
【化6】

(式中、R6aCO及びR6bCOは、それぞれ独立に炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表し;R6c及びR6dは、それぞれ独立に-CH3又は-C2H5を表し;t及びuは、それぞれ独立に1〜5の整数を表す。)
IV群(両性界面活性剤):
7) 2-アルキル-N-カルボキメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、又は下式で表されるベタイン
【化7】

(式中、R7は、炭素数が12〜18の脂肪族基又はR7aCONHCH2CH2CH2-を表し、このときR7aCOは、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表す。)
8) 下式で表されるβ-アルキルアミノプロピオン酸塩
【化8】

(式中、R8は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表し;Zは、Na又はKを表す。)
9) 下式で表される塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
【化9】

(式中、R9は、炭素数が12〜18の脂肪族基を表す。)
10) 下式で表されるN-アシル-アンホ酢酸塩
【化10】

(式中、R10COは、炭素数が12〜18の脂肪酸に由来する基を表し、;Wは、Na又はKを表す。)
を含む、洗浄剤組成物。
【請求項2】
界面活性剤が、1)より選択される一種以上である、請求項1に記載された洗浄剤組成物。
【請求項3】
液体であり、pHが5.5以下である、請求項1又は2に記載された洗浄剤組成物。
【請求項4】
さらにキレート剤を含む、請求項3に記載された洗浄剤組成物。
【請求項5】
下記1)〜5)の工程を含む、ナイシン安定性界面活性剤のスクリーニング方法:
1)弱酸性で使用可能な、候補界面活性剤の一種以上を準備し;
2)洗浄上有効な濃度の該候補界面活性剤の一種以上、及び抗菌上有効な濃度のナイシンを含む、弱酸性液を調製し;
3)調製した液を一定期間保存し;
4)保存後の液のナイシン活性を評価し;
5)ナイシン活性が増加又は維持された場合に、該候補界面活性剤の一種以上を、ナイシン保存安定化界面活性剤として選択する。
【請求項6】
抗菌上有効量のナイシン、及び洗浄上有効量の、請求項5に記載されたスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上を含む、洗浄剤組成物。
【請求項7】
請求項5に記載されたスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上を用いることを特徴とする、ナイシン及び界面活性剤を含む液体洗浄剤組成物中のナイシンを保存安定化する方法。
【請求項8】
ナイシン及び請求項5に記載されたスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上を用いることを特徴とする、洗浄剤組成物の製造方法。
【請求項9】
抗菌上有効量のナイシン及び請求項5に記載されたスクリーニング方法により選択された界面活性剤の一種以上の洗浄上有効量を用いることを特徴とする、洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−99809(P2007−99809A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−288026(P2005−288026)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (1) 平成17年3月31日 株式会社久留米リサーチ・パーク発行の『平成16年度地域新生コンソーシアム研究開発事業「乳酸菌由来バクテリオシンを利用した感染症予防抗菌剤等の開発」成果報告書 平成17年3月(非公開)』に発表 (2) 平成17年3月31日 株式会社久留米リサーチ・パーク発行の『平成16年度地域新生コンソーシアム研究開発事業「乳酸菌由来バクテリオシンを利用した感染症予防抗菌剤等の開発」成果報告書 平成17年3月(公開)』に発表 (3) 平成17年6月28日、http://www.kyushu.meti.go.jp/web/15_6_30_gi_kikaku/15fy_houkokusyo/15S8043.pdfを通じて発表
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16年度、経済産業省、九州経済産業局委託「地域新生コンソーシアム研究開発事業」の成果に係る特許出願、産業再生法第30条の適用を受けるもの
【出願人】(593085808)ADEKAクリーンエイド株式会社 (25)
【出願人】(593131611)オーム乳業株式会社 (10)
【出願人】(000164689)熊本製粉株式会社 (17)
【出願人】(504145342)国立大学法人九州大学 (960)
【出願人】(599045903)学校法人 久留米大学 (72)
【出願人】(502347892)
【出願人】(505368782)
【Fターム(参考)】