説明

ナトロライト系ゼオライトによる水素またはヘリウムの選択的分離方法および新規なナトロライト系ゼオライト

本発明は、ナトロライト系ゼオライトを用いたガスの選択的分離に係り、さらに詳しくは、新規なナトロライト系ゼオライトおよびナトロライト系ゼオライトを用いた水素および/またはヘリウムガスの選択的分離に関する。本発明は、水素を含むガスをナトロライト系ゼオライトに接触させて水素を選択的を分離することを特徴とする。本発明によって、水素および/またはヘリウムを選択的に分離可能な吸着体が得られ、前記水素および/またはヘリウムを常温または高温で分離可能な方法が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なナトロライト系ゼオライトおよびナトロライト系ゼオライトを用いたガスの選択的分離に係り、さらに詳しくは、ナトロライト系ゼオライトを用いた水素またはヘリウムを選択的に分離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゼオライトを含む分子ふるいは、その内部に、0.1Å以下の誤差範囲内においてサイズが一定で、骨格構造に応じてその形状が異なる極微細孔を有しているため、無定形の酸化物には見られないユニークな形状選択性を示す。この理由から、これらのナノ多孔性素材は、精密化学産業、石油化学産業などにおいてイオン交換剤、分離剤、触媒、または触媒支持体として多岐に亘って用いられている[Kirk Othmer Encyclo.Chem.Technol.,1996,16巻、888ページ]。このようなナノ多孔性素材の開発が成功を収めたのは、既存の物質とは異なる骨格構造または組成を有する新規なゼオライトが、去る数十年に亘って引き続き見出されたことにより、商業的に重要な数多くの化学的方法(chemical processes)の画期的な改善が可能になったためであるといえる。骨格元素がガリウムおよびケイ素からなるガロシリケートゼオライトは、アルミノシリケートゼオライトとは異なる物理化学的な触媒性質を有していることから[Oil Gas J.,1985,83巻、1288ページ]、その合成に関する研究が盛んに行われてきており、これまで20余種類以上の互いに異なる骨格構造を有するガロシリケートゼオライトが報告されている[Chem.Rev.2000,100巻、2303ページ]。
【0003】
そこで、本発明者は、これまで知られているゼオライトおよび分子ふるいとは異なる骨格構造および組成を有する分子ふるいを合成するために鋭意研究を重ねた結果、新規な組成を有するガロシリケートゼオライト1種を見出し、且つ、この種のゼオライトがガスの吸着に関する特別な性能を有していることを見出すに至った。
【0004】
高純度水素は、産業用の基礎素材をはじめとして一般燃料、半導体、燃料電池など現在のエネルギーシステムにおいて使われるあらゆる分野において利用可能であることから、電気およびガスを主軸とする既存のエネルギー体系に代わる次世代のエネルギー源として注目を集めている。既存のエネルギー体系から脱皮して水素エネルギー体系へと切り換わるためには、既存の産業用途ではなく、商業用、家庭用までその市場が拡大される必要があり、これは、水素の大量生産技術が開発されていることを前提とする。長期的な観点からは、経済的な側面で、水素の生産コストが化石燃料の生産コストよりも低くなる必要がある。これまで、大量の水素を製造するための方法としては、(1)水の電気分解による方法と、(2)水蒸気の改質方法と、が知られている。前者の(1)水の電気分解による方法の場合、生産する水素、酸素の製造コストが電力に大きく依存するため、電力単位が高い限り、経済性が全くない。このため、現在のところ、風力、太陽エネルギーなどの再生エネルギーによって低価な電力を生産し、この電力を用いて電気分解によって水素を生産するといったシステムへの取り組みが行われているが、技術的な問題点が依然として多いため、実用レベルまでは至っていない。この理由から、現時点では、後者の(2)水蒸気の改質方法の方が、水素を大量生産する方法として最適である。水蒸気の改質法は、天然ガスおよび精油工場の副産物から、重ナフタを用いて水素ガスを得る方法であり、このような炭化水素を、800℃前後の高温で、酸化ニッケルを触媒として水蒸気と反応させて、CO、CO2、H2の合成ガスに変換する。このとき、得られた合成ガスをガス分離法によって用途に応じて処理し、最終的には高純度の水素を得るためには、改質法によって得られた合成ガス中のCOをシフト転換反応によってCO2およびH2に切り換えてCO2を分離し、反応系中に残留しているCO、H2O、CH4などの不純物からH2を分離・精製しなければならない。
【0005】
代表的な水素の分離・精製方法としては、圧力スイング吸着(PSA)方法と、膜(メンブレイン)分離方法と、がある。圧力スイング吸着方法は、吸着剤で満たされた吸着塔を、原料ガスが高圧の状態で通過しつつ選択度の高い成分を優先的に吸着して除去し、所望の生成物である選択度の低い成分は吸着塔の外部に排出する。ところが、この方法は、平衡反応が800℃程度の高温で行われ、装置そのものの複雑化・大型化に伴い、処理工数および機器の数が増える他、設備費用も高価であるため、装置のメンテナンスに難点がある。なお且つ、高純度の水素が得られず、十分な補給がなされていない。これに対し、膜分離方法は、現在実用レベルに至っている方法であり、ほとんど水素透過性金属膜であるPd−Ag合金膜を通じて水素の分離・精製が行われている。ところが、Pdは高価であり、資源的にも不十分であるために制約があり、これに代え得る物質の開発が望まれている。
【0006】
一方、ゼオライトを用いたガスの分離方法が試みられている。ゼオライトは結晶質であるため、均一な構造と、均一な細孔径および形状を有する。細孔の開口部の大きさは一次的に骨格の構造に応じて決定されるが、陽イオンの種類および交換の度合いによっても異なる。ゼオライトの選択的な吸着性質のうち最も重要なのは、細孔の開口部よりも大きな物質は細孔に入り込むことができず、吸着されないという点である。ガスは、種類に応じて分子の大きさが異なり、ゼオライトもまた種類に応じて細孔の開口部の大きさが異なるため、ゼオライトを適切に選択すれば、ガス混合物を、分子の大きさに応じて各成分に分離することができる。また、陽イオンと極性または極性化可能な吸着剤との間のエネルギーの相互作用によって、これらの吸着剤が極性または極性化可能性の低い化学種の混合物から選択的に吸着される。このような分子ふるいの効果は、ゼオライトが結晶性物質であることと、細孔径が分子の大きさに略等しいことに起因して現れる固有性質であり、分離・精製の分野において有効に活用される。しかしながら、水素ガスを選択的に吸着するゼオライトは未だ見出されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ナトロライトの構造を有する公知のゼオライトよりも+3価の骨格元素(positive trivalent framework elements)(具体的には、ガリウム)の含量が高い新規な多孔性ガロシリケート物質を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、新規な多孔性ガロシリケートの製造方法を提供することである。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、イオン交換剤または水素などの小さなガス分子を混合ガスから選択的に分離する分離剤として、新規な多孔性ガロシリケートの用途を提供することである。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、新規なゼオライトを用いた吸着によって、より経済的に高純度の水素および/または高純度のヘリウムを分離する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明は、水素および/またはヘリウムを含む混合ガス(gas mixture)をナトロライト系ゼオライト(natrolite-based zeolite)と接触させて水素および/またはヘリウムを選択的に分離することを特徴とする分離方法を提供する。
【0012】
本発明において、前記ナトロライト系ゼオライトは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(M)の供給源(source)、3価元素(X)の酸化物、4価元素(Y)の酸化物および水を含んでなる混合物を用いて製造(prepared)し、ここで、前記混合物は、下記のモル比組成(molar ratio composition)
(i)YO2/X23は、0.5〜100
(ii)H2O/YO2は、1〜100
(iii)M2O/YO2は、0.1〜10
を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の態様において、前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属は、例えば、Li、Na、K、Ru、Mg及びCaなどの金属から選択して使用してもよく、前記Xは、ガリウムまたはアルミニウムを含み、好ましくは、ガリウムであり、Yは、ケイ素を含む。
【0014】
本発明の態様において、前記ナトロライト系ゼオライトは、骨格構造(framework structure)が下記の一般式(1)で表されるモル比(molar ratio)の酸化物からなり、下記表1に示すX線回折ピーク特性を示す新規なガロシリケート(gallosilicate)PST−1(POSTECH number 1)ゼオライト(zeolite)を提供することによって得られる。
【0015】
1.0K2O:1.0Ga23:2.3−2.7SiO2 (1)
【表1】

【0016】
ここで、θ、d、Iはそれぞれ、ブラッグ角(Bragg angle)、格子間隔(lattice distance)、およびX線回折ピークの強さ(X-ray diffraction peak intensity)を示す。
【0017】
本発明において、前記ガロシリケートPST−1ゼオライトは、骨格内のSi/Ga比が1.2〜1.3であって、既存のナトロライト構造を有するゼオライトよりも+3価の骨格元素の含量がかなり高く、極めて低い温度(真空下で60℃、空気中において175℃)で熱処理しても完全に脱水されて約16%の体積の減少を示し、さらに空気に30分程度露出させたときに約7重量%の可逆的水(H2O)の吸着能を有していて、約3.0Åの均一な細孔をその内部に含んでいる。なお、PST−1ゼオライトは、高いガリウムの含量を有するにも拘わらず、少なくとも800℃の高温までその構造を安定的に維持することができて、イオン交換剤としてだけではなく、水素などの小さなガス分子に対する選択的分離剤としても有用である。
【0018】
この粉末X線回折パターン(power X-ray diffraction patterns)をはじめとして、本発明において使われるあらゆる粉末X線回折データ(power X-ray diffraction data)は標準X線回折方法を用いて測定し、放射源としては、銅Kα線と、30kV、40mAにおいて作動するX線チューブを用いた。水平に圧縮された粉末試料から1分当たりに5°(2θ)の速度で測定を行い、観察されたX線回折ピークの2θ値およびピーク高さからdおよびiを計算した。
【0019】
本発明において、前記PST−1ゼオライトは、下記表2に示すように、一般的なX線回折パターン(X-ray diffraction patterns)を有することを特徴とする。
【表2】

【0020】
本発明の態様において、前記PST−1ゼオライトは、下記の一般式(2)で表される組成の化合物を100〜200℃で0.5〜10日間反応させて得られることを特徴とする。
【0021】
xK2O:yGa23:10.0SiO2:zH2O (2)
ここで、xは、5〜12モルであり、yは、0.5〜5.0モルであり、zは、60〜300モルである。
【0022】
本発明の態様において、前記一般式(2)の化合物は、モル比が0.5〜5.0の酸化ガリウム(Ga23)に対して、1価の水酸化カリウム水溶液(KOH)を、酸化物(K2O)として計算したときのモル比が5〜12となるように添加して100±10℃で溶解した後、コロイダルシリカゾルまたは無定形のシリカをモル比が0.5〜2.0の酸化ガリウムに対してモル比10にて5〜10分にかけて徐々に加えた後、4〜48時間攪拌して製造することができる。
【0023】
製造された一般式(2)の化合物は、テフロン製の反応器(Teflon reactor)に移し、前記テフロン製の反応器をさらにステンレス鋼製の容器(stainless steel container)に入れて100〜200℃で0.5〜10日間加熱して、本発明に係るガロシリケートPST−1ゼオライトを製造する。
【0024】
本発明の好適な態様において、一般式(2)の化合物が下記式(3)で表される組成を有するときに、150℃で0.5〜3日間加熱すれば、純粋なPST−1ゼオライトが合成され易い。
【0025】
8.0K2O:1.0−2.0Ga23:10.0SiO2:100−200H2O (3)
本発明の他の態様において、前記ナトロライト系ゼオライトは、TNU−3(Taejon University Number 3)、TNU−4(Taejon University Number 4)のガロシリケートゼオライトであり、本発明者による文献Chem.Mater.,2000,12巻、2292ページ;J.Am.Chem.Soc.,2004,126巻、13742ページに記載のゼオライトである。
【0026】
本発明において、前記TNU−3およびTNU−4のゼオライトは、骨格内のSi/Ga比が1.5よりも僅かに高い値を有するナトロライト系ゼオライトであって、第1価イオンまたは第2価イオンの選択的な交換能に優れており、常温で7.0重量の可逆的な水蒸気吸着能と、500℃以上の高温でもその骨格構造を維持する高い熱的安定性と、を有し、炭化水素においてアルキル化異性化型の触媒として使用可能であるだけではなく、脱窒作用に優れていることを特徴とする。TNU−3およびTNU−4の合成方法とその特性については、本発明者の文献に報告されている。
【0027】
本発明において、ナトロライト系シリケートゼオライトは、選択的な吸着のために、脱水して使用することが好ましい。この脱水操作は、一般に、ゼオライトを、不活性ガスの存在下で、170℃以上の温度で所定期間加熱することにより行われる。不活性ガスとは、ゼオライトを高温で加熱する間に、ゼオライトの格子構造(lattice structure)やゼオライトの陽イオンにいかなる変化も引き起こさないガスのことをいう。不活性ガスの代表例としては、ヘリウム、窒素、アルゴンなどが挙げられる。
【0028】
脱水済みのPST−1ゼオライトに対して、X線回折測定実験を行い、その結果を表3に示す。
【表3】

【0029】
表3中、θ、d、Iはそれぞれ、ブラッグ角、格子間隔、およびX線回折ピークの強さを示す。この粉末X線回折パターンをはじめとして、本発明において報告されるあらゆる粉末X線回折データは標準X線回折方法を用いて測定し、放射源としては、銅Kα線および30kV、40mAにおいて作動するX線チューブを用いた。水平に圧縮された粉末試料から1分当たりに5°(2θ)の速度で測定を行い、観察されたX線回折ピークの2θ値およびピーク高さからdおよびIを計算した。
【0030】
このX線回折分析によって決定された脱水済みのPST−1ゼオライトの構造を図1に示す。脱水済みのPST−1ゼオライトは、その内部に2.0Åよりも小さな均一細孔を含んでいるため、アルゴンや二酸化炭素などの大きなガス分子は吸着しないものの、その構造が極めて柔軟であり、小さなガス分子、特に、水素ガスのみを吸着するという性質を有することを特徴とする。
【0031】
TNU−3ゼオライト(TNU-3 zeolite)およびTNU−4ゼオライト(TNU-4 zeolite)は、不活性ガスの存在下で、300℃の温度条件下で所定期間加熱することにより、完全に脱水可能である。脱水済みのTNU−3ゼオライトのX線回折測定実験の結果を表4に、TNU−4ゼオライトのX線回折測定実験の結果を下記表5にそれぞれ示す。
【表4】

【表5】

【0032】
本発明により、水素および/またはヘリウムを選択的に吸着する吸着剤(absorbent)として、ナトロライト系ゼオライトの用途が得られる。
【0033】
また、本発明により、ナトロライト系ゼオライトを含む吸着体が得られる。
【0034】
さらに、本発明により、ナトロライト系ゼオライトを用いた混合ガスの分離方法(process)が得られる。本発明に係る混合ガスの分離方法は、水素および/またはヘリウムガスからなるガスの混合物、水素および二酸化炭素からなるガスの混合物、水素およびアルゴンからなるガスの混合物、またはヘリウムおよびアルゴンからなる混合物などのガスの混合物をナトロライト系ゼオライトと接触させて分離することを特徴とする。
【0035】
本発明の態様において、前記ガスの分離方法は、非吸着成分を抽出する工程と、ゼオライト材料に吸着されている成分を回収する工程と、を含む。本発明の態様において、前記回収される成分は水素および/またはヘリウムであり、水素とヘリウムとの混合物である場合には水素である。
【0036】
本発明のナトロライト系ゼオライトは、優先的に吸着されない成分に比べて、優先的に吸着される成分に対して高速な拡散速度を示し、回収される成分は、優先的に吸着された成分であってもよく、優先的に吸着されていない成分であってもよい。
【0037】
本発明において、前記ゼオライトの吸着は、−100℃〜800℃の温度範囲において行われてもよく、好ましくは、−50℃〜500℃の温度範囲、より好ましくは、0℃〜300℃の温度範囲、さらに好ましくは、常温で行われる。
【0038】
本発明において、吸着によるガスの分離方法は、圧力スイング吸着(pressure swing adsorption)(PSA)、多段式圧力スイング吸着(multi-stage pressure swing adsorption)、単断式膜分離(single-stage membrane separation)、多段式膜分離(multi-stage membrane separation)および流動床システム(fluidized-bed systems)に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】脱水済みのPST−1ゼオライトの構造を示す図である。
【図2】30℃で水素およびアルゴンを分離するのに、実施例4によって処理されたPST−1ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図3】30℃でヘリウムおよびアルゴンを分離するのに、実施例5によって処理されたPST−1ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図4】30℃で水素およびヘリウムを分離するのに、実施例6によって処理されたPST−1ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図5】30℃で水素と二酸化炭素およびヘリウムを分離するのに、実施例7によって処理されたPST−1ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図6】30℃で水素およびアルゴンを分離するのに、実施例8によって処理されたPST−1ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図7】30℃で水素およびアルゴンを分離するのに、実施例9によって処理されたPST−1ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図8】30℃で水素およびアルゴンを分離するのに、実施例10によって処理されたTNU−3ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【図9】30℃で水素およびアルゴンを分離するのに、実施例11によって処理されたTNU−4ゼオライトを用いたときのガス量の経時変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
[実施例1:PST−1ゼオライトの製造]
プラスチック製ビーカーに22.2gの45重量%の水酸化カリウム(KOH)水溶液を6.21gの水に入れて5分間攪拌し、2.08gの酸化ガリウム(Ga23)を添加して100℃で12時間加熱して得られた透明溶液を常温まで冷却して16.7gのコロイダルシリカゾル(Ludox AS−40)を徐々に加えた後、24時間攪拌して下記の一般式(4)で表される組成の反応混合物を得た。次いで、このようにして得られた反応混合物をテフロン製の反応器に移し、さらにステンレス鋼製の容器に入れて150℃で3日間1分当たりに60回ずつ回転させて加熱した後、得られた固体生成物を水で繰り返し洗浄して常温下で乾燥した。
【0041】
8.0K2O:1.0Ga23:10.0SiO2:150H2O (4)
前記実施例1に従い得られた固体粉末でX線回折測定試験を行い、その結果を表6に示す。
【表6】

【0042】
前記実施例1に従い得られた試料の組成を調べるために元素分析を行い、その結果を一般式(5)に示す。
【0043】
1.0K2O:1.0Ga23:2.56SiO2:1.26H2O (5)
[実施例2:PST−1ゼオライトの製造]
プラスチック製ビーカーに22.2gの45重量%の水酸化カリウム(KOH)水溶液を6.21gの水に入れて5分間攪拌し、4.17gの酸化ガリウム(Ga23)を添加して100℃で12時間加熱して得られた透明溶液を常温まで冷却して16.7gのコロイダルシリカゾル(Ludox AS−40)を徐々に加えた後、24時間攪拌して下記の一般式(6)で表される組成の反応混合物を得た。次いで、このようにして得られた反応混合物をテフロン製の反応器に移し、さらにステンレス鋼製の容器に入れて150℃で1日間1分当たりに60回ずつ回転させて加熱した後、得られた固体生成物を水で繰り返し洗浄して常温下で乾燥した。
【0044】
8.0K2O:2.0Ga23:10.0SiO2:150H2O (6)
前記実施例2に従い得られた固体粉末でX線回折測定試験を行い、その結果を表7に示す。
【表7】

【0045】
前記実施例2に従い得られた試料の組成を調べるために元素分析を行い、その結果を一般式(7)に示す。
【0046】
1.0K2O:1.0Ga23:2.43SiO2:1.20H2O (7)
[実施例3:PST−1ゼオライトの製造]
プラスチック製ビーカーに36.27gの45重量%の水酸化カリウム(KOH)水溶液を10.16gの水に入れて5分間攪拌し、6.82gの酸化ガリウム(Ga23)を添加して100℃で12時間加熱して得られた透明溶液を常温まで冷却して27.3gのコロイダルシリカゾル(Ludox AS−40)を徐々に加えた後、24時間攪拌して下記の一般式(8)で表される組成の反応混合物を得た。次いで、このようにして得られた反応混合物をテフロン製の反応器に移し、さらにステンレス鋼製の容器に入れて150℃で1日間加熱した後、得られた固体生成物を繰り返し洗浄して常温下で乾燥した。
【0047】
8.0K2O:2.0Ga23:10.0SiO2:150H2O (8)
[実施例4:TNU−3ゼオライトの製造]
プラスチック製ビーカーに38.40gの50重量%の水酸化カリウム(NaOH)水溶液を48.48gの水に入れて5分間攪拌し、7.50gの酸化ガリウム(Ga23)を添加して100℃で12時間加熱して得られた透明溶液を常温まで冷却して60.00gのコロイダルシリカゾル(Ludox AS−40)を徐々に加えた後、24時間攪拌して下記の一般式(9)で表される組成の反応混合物を得た。次いで、このようにして得られた反応混合物をテフロン製の反応器に移し、さらにステンレス鋼製の容器に入れて100℃で3日間加熱した後、得られた固体生成物を繰り返し洗浄して常温下で乾燥した。
【0048】
6.0Na2O:1.0Ga23:10.0SiO2:150H2O (9)
[実施例5:TNU−4ゼオライトの製造]
プラスチック製ビーカーに38.40gの50重量%の水酸化カリウム(NaOH)水溶液を48.48gの水に入れて5分間攪拌し、7.50gの酸化ガリウム(Ga23)を添加して100℃で12時間加熱して得られた透明溶液を常温まで冷却して60.00gのコロイダルシリカゾル(Ludox AS−40)を徐々に加えた後、24時間攪拌して一般式(9)で表される組成の反応混合物を得た。次いで、このようにして得られた反応混合物をテフロン製の反応器に移し、さらにステンレス鋼製の容器に入れて200℃で14日間加熱した後、得られた固体生成物を繰り返し洗浄して常温下で乾燥した。
【0049】
[実施例6]
実施例3に従い製造されたPST−1ゼオライト160.8mgを0.64cmの内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の内容物を1時間かけて50cc/分のアルゴン流量で450℃で加熱して試料を完全に脱水した。その物質をアルゴン気流によって常温まで冷却した。常温で測定した脱水済みのPST−1ゼオライトの量は150.0mgであった。次いで、水素とアルゴンとの混合ガスを前記反応器に100cc/分、26500/時間のガス毎時空間速度(gaseous hourly space velocity)(GHSV)で流した。混合ガスは、水素およびアルゴンの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。PST−1ゼオライトによる選択的水素吸着は図2に示されており、PST−1ゼオライトが、アルゴンガスは全く吸着せずに水素ガスのみを選択的に吸着することが立証された。
【0050】
[実施例7]
実施例3に従い製造されたPST−1ゼオライト160.8mgを0.64cmの内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の内容物を1時間50cc/分のアルゴン流量で450℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をアルゴン気流によって常温まで冷却した。次いで、ヘリウムとアルゴンとの混合ガスを前記反応器に100cc/分、26500/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、ヘリウムおよびアルゴンの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。PST−1ゼオライトによるヘリウムガスの吸着は図3に示されており、PST−1ゼオライトが、アルゴンガスは全く吸着せず、水素ガスよりも小さなヘリウムガスのみを選択的に吸着することが立証された。
【0051】
[実施例8]
実施例3に従い製造されたPST−1ゼオライト160.8mgを0.64cmの内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の温度を1時間50cc/分のヘリウム流量で450℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をヘリウム気流によって常温まで冷却した。次いで、水素とヘリウムとの混合ガスを前記反応器に100cc/分、26500/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、水素およびヘリウムの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。PST−1ゼオライトによる水素ガスの吸着は図4に示されており、PST−1ゼオライトが、小さなヘリウムガスよりも水素ガスを選択的に吸着することが立証された。
【0052】
[実施例9]
実施例3に従い製造されたPST−1ゼオライト160.8mgを0.64cmの内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の温度を1時間50cc/分のヘリウム流量で450℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をヘリウム気流によって常温まで冷却した。次いで、水素と、二酸化炭素およびヘリウムの混合ガスを前記反応器に100cc/分、26500/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、水素と二酸化炭素およびヘリウムの4/4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。PST−1ゼオライトによる選択的水素ガスの吸着は図5に示されており、PST−1ゼオライトが、二酸化炭素ガスは全く吸着せずにヘリウムガスよりも水素ガスを選択的に吸着することが立証された。
【0053】
[実施例10]
実施例3に従い製造されたPST−1ゼオライト160.8mgを0.64cm内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の温度を1時間50cc/分のアルゴン流量で450℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をアルゴン気流によって常温まで冷却した。次いで、水素とアルゴンとの混合ガスを前記反応器に50cc/分、13250/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、水素およびアルゴンの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。混合ガスの流量を50cc/分に減らしたときのPST−1ゼオライトによる選択的水素吸着は図6に示されており、水素ガスの吸着時間が増加していることが立証された。
【0054】
[実施例11]
実施例3に従い製造されたPST−1ゼオライト160.8mgを0.64cmの内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の温度を1時間150cc/分のアルゴン流量で450℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をアルゴン気流によって常温まで冷却した。次いで、水素とアルゴンとの混合ガスを前記反応器に50cc/分、39750/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、水素およびアルゴンの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。混合ガスの流量を150cc/分まで減らしたときのPST−1ゼオライトによる選択的水素吸着は図7に示されており、水素ガスを非常に速やかに吸着することが立証された。
【0055】
[実施例12]
実施例4に従い製造されたTNU−3ゼオライト500.0mgを0.64cmの内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の温度を1時間100cc/分のアルゴン流量で300℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をアルゴン気流によって常温まで冷却した。次いで、水素とアルゴンとの混合ガスを前記反応器に100cc/分、19500/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、水素およびアルゴンの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。TNU−3ゼオライトによる選択的水素吸着は図8に示されており、TNU−3ゼオライトの方が、水素ガスを選択的に吸着することが立証された。
【0056】
[実施例13]
実施例5に従い製造されたTNU−4ゼオライト500.0mgを0.64cm内径の固定層マイクロ反応器に満たした。反応器の温度を1時間100cc/分のアルゴン流量で300℃で加熱して試料を完全に脱水させた。その物質をアルゴン気流によって常温まで冷却した。次いで、水素とアルゴンの混合ガスを前記反応器に100cc/分、19500/時間のガス毎時空間速度(GHSV)で流した。混合ガスは、水素およびアルゴンの4/96体積%を有する混合物である。反応器を通過したガスの量は、ハイデン社(Hiden Analytical)製のHPR20質量分析システムを用いて分析した。TNU−3ゼオライトによる選択的水素吸着は図9に示されており、TNU−4ゼオライトが、水素ガスを選択的に吸着することが立証された。
【0057】
[実施例14:PST−1ゼオライトの特性分析]
前記実施例1に従い得られた固体粉末で熱分析を行ったときに、200℃以下で約7重量%の水が脱着され、同試料で昇温X線回折測定試験を行ったときに、常温におけるPST−1ゼオライトの単位格子定数は、a=13.729Å、c=6.572Åと計算された。しかしながら、10-3Torrの真空下で60℃まで加熱すれば、PST−1ゼオライトの水はほとんど除去され、100℃で測定されたX線回折パターンから計算された単位格子定数を常温の場合と比較したところ、16.3%の単位格子の体積減少があることが確認された。PST−1ゼオライトは、最低800℃までその構造を安定的に維持し、常温まで冷却した後に空気に露出させたとき、30分以内に水を吸着して、元の状態に修復されることが観察された。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、水素ガスよりも僅かに大きなアルゴンまたは二酸化炭素などの混合ガスから水素ガスを分離するために、ナトロライトの構造を有するガロシリケートゼオライトを合成し、水素を常温で選択的に且つ速やかに吸着するといった前記ゼオライトの特性を用いて、一層経済的な高純度水素の製造方法を開発可能な有用な発明である。
【0059】
本発明によって、ナトロライト系ゼオライトの水素またはヘリウムに対する選択的吸着特性が見出された。また、本発明によって、ナトロライト系ゼオライトを用いた選択的吸着による水素および/またはヘリウムの分離方法が得られる。
【0060】
本発明に係る水素および/またはヘリウムの分離方法は低温下で行うことができ、経済的な操作が可能になる。
【0061】
本発明によって、水素などの小さな分子を選択的に吸着可能な新規なナトロライト系ゼオライトが得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素またはヘリウムを含む混合ガスから前記水素または前記ヘリウムを選択的に分離する方法であって、
前記混合ガスをナトロライト系ゼオライトに接触させることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記水素またはヘリウムは、ナトロライト系ゼオライトに吸着されて分離されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ナトロライト系ゼオライトは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(M)の供給源、3価元素(X)の酸化物、4価元素(Y)の酸化物および水を含んでなる混合物を用いて製造し、
前記混合物は、下記のモル比組成を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
(i)YO2/X23は、0.5〜100であり、
(ii)H2O/YO2は、1〜100であり、かつ
(iii)M2O/YO2は、0.1〜10である。
【請求項4】
前記Xは、ガリウムまたはアルミニウムを含み、
前記Yは、ケイ素を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ナトロライト系ゼオライトは、ナトロライト系ガロシリケートであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記分離が、−100〜800℃の温度範囲で起こることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記吸着が、常温で起こることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
水素またはヘリウムを含む混合ガスから前記水素または前記ヘリウムを選択的に分離する方法であって、
下記の一般式(1)で表されるモル比の酸化物からなり、下記表1に示す格子間隔を含むX線回折パターンによって特徴づけられるガロシリケートPST−1ゼオライトに、前記混合ガスを接触させることを特徴とする方法。
1.0K2O:1.0Ga23:2.3−2.7SiO2 (1)
【表1】

ここで、θ、d及びIはそれぞれ、ブラッグ角、格子間隔、およびX線回折ピークの強さを示す。
【請求項9】
前記PST−1ゼオライトは、下記表2に示す格子構造を有することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【表2】

【請求項10】
PST−1ゼオライトを脱水して用いることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
水素を含む混合ガスから前記水素を分離する方法であって、
前記混合ガスをTNU−3ゼオライトおよび/またはTNU−4ゼオライトに接触させることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記TNU−3及び前記TNU−4を脱水して用いることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
2以上のガスを含む混合ガスから1以上のガスを吸着して選択的に分離する方法であって、
ナトロライト系ゼオライトを含む吸着剤に前記混合ガスを接触させることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記ナトロライト系ゼオライトは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(M)の供給源、3価元素(X)の酸化物、4価元素(Y)の酸化物および水を含んでなる混合物を用いて製造し、
前記混合物は、下記のモル比組成を有することを特徴とする請求項13に記載の方法。
(i)YO2/X23は、0.5〜100であり、
(ii)H2O/YO2は、1〜100であり、かつ
(iii)M2O/YO2は、0.1〜10である。
【請求項15】
前記混合ガスは、水素および/またはヘリウムを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記吸着が、圧力スイング吸着(PSA)、多段式圧力スイング吸着、単段式膜分離、多段式膜分離または流動床システムにおいて起こることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
水素および/またはヘリウムを吸着する吸着剤であって、
ナトロライト系ガロシリケートゼオライトを含むことを特徴とする吸着剤。
【請求項18】
下記の一般式(1)で表されるモル比の酸化物からなる骨格構造を有しており、
下記表3に示す格子間隔を含むX線回折パターンによって特徴づけられることを特徴とするガロシリケートPST−1ゼオライト。
1.0K2O:1.0Ga23:2.3−2.7SiO2 (1)
【表3】

ここで、θ、d及びIはそれぞれ、ブラッグ角、格子間隔、およびX線回折ピークの強さを示す。
【請求項19】
前記X線回折パターンが、下記表4に示すものであることを特徴とする請求項18に記載のガロシリケートPST−1ゼオライト。
【表4】

ここで、θ、d及びIはそれぞれ、ブラッグ角、格子間隔、およびX線回折ピークの強さを示す。
【請求項20】
下記の一般式(2)で表される化合物を100〜200℃の温度で0.5〜10日間加熱して、下記表5に示す格子間隔を含むX線回折パターンを有するガロシリケートPST−1ゼオライトを製造することを特徴とする方法。
xK2O:yGa23:10.0SiO2:zH2O (2)
ここで、xは5〜12モルであり、yは0.5〜5.0モルであり、zは60〜300モルである。
【表5】

【請求項21】
前記一般式(2)の化合物をテフロン製の反応器に移し、前記テフロン製の反応器をさらにステンレス鋼製の容器に入れて、前記化合物を加熱することを特徴とする請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−517397(P2012−517397A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549052(P2011−549052)
【出願日】平成21年9月21日(2009.9.21)
【国際出願番号】PCT/KR2009/005350
【国際公開番号】WO2010/090386
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(509021122)ポステック アカデミー−インダストリー ファンデーション (7)
【Fターム(参考)】