説明

ナビゲーションシステム

【課題】デジタルナビゲーションデータの分配および使用が制御され得るナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】本発明は、デジタルナビゲーションデータを格納するための不揮発性で書き込み可能なメモリ(101)と、該メモリ中に格納されたデジタルナビゲーションデータのアクセスを可能にするためにアクセスコードをチェックするための手段とを備えたナビゲーションシステムに向けられる。アクセスコードをチェックする手段は、デジタルナビゲーションデータを解読するように、および/またはアクセスキーワードをチェックするように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルナビゲーションデータを格納するナビゲーションシステムおよび方法、およびナビゲーションシステムにおいてデジタルナビゲーションデータにアクセスするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの環境においては、ナビゲーションシステムは、所定の目的地への到達の仕方に関する情報をユーザーに提供する点で非常に有効である。このようなナビゲーションシステムは、例えば、携帯用のGPS装置中で実施される。別の例では、自動車のようなますます多くの車両は、ナビゲーションシステムを提供される。
【0003】
車両との関連で、ナビゲーションシステムは、ドライビング指示(ドライバーが選択する必要がある道路に関する指示)を提供することによってドライバーを支援する。詳細には、ユーザーは、所望の目的地を入力し得、それは例えば、前もって格納されている目的地のリストから特定の目的地を選択することによって、または対応する座標に入ることによってである。入力された目的地に加えて、ナビゲーションシステムは、たいていは、GPSシステムおよびさらなる移動センサの助けにより現在の位置を決定する。代替的には、開始位置もまた、ユーザーにより手動で入力され得る。スタート点(現在位置のような)および目的地により、このシステムは次いで、ルート情報を決定する。ルート情報は、所定のスタート点から開始する目的地への到達方法の情報である。
【0004】
ルート情報を決定するために、ナビゲーションシステムは、デジタルナビゲーションデータを使用する。デジタルナビゲーションデータは、システムがナビゲーション情報またはルート情報を決定することが必要であるデータである。詳細には、デジタルナビゲーションデータは、地図データを備える。さらに、デジタルナビゲーションデータは、例えばレストラン、ホテル、ガソリンスタンドまたはユーザーにとって興味のある他のポイントのような、特定の場所についての情報を備え得る。
【0005】
スタート点、終点および、詳細には、デジタル地図データに基づいて、ナビゲーションシステムは、所定の基準により目的地までの到着方法を決定する。ユーザーに提供されるルート情報は、詳細には、選択すべき道路についての情報を含む。
【0006】
今日のナビゲーションシステムでは、デジタル地図データは、CDまたはDVD上に格納されることが多い。ナビゲーションシステムを使用する間、このディスクは、ナビゲーションシステムの一部であるディスクドライブにロードされる。1つのディスク上では、特定範囲のロードデータが格納される。使用中には、ナビゲーションシステムは、ナビゲーション情報を決定するために、ディスク上のデータにアクセスする。
【0007】
例えば、PDA(personal digital assistant)に組み込まれるいくつかのナビゲーションシステムは、デジタル地図データを格納するために、不揮発性の書き込み可能メモリを備える。このようなナビゲーションシステムの場合には、デジタル地図データは、このナビゲーションシステムへの適切なリンクを介してCDまたはDVD(または、地図データの少なくとも一部)のようなディスクから伝送される。その後、このデータは、PDA中に永続的に格納される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、ナビゲーションシステムのメモリ中にナビゲーションデータを格納した後には、このデータを有するオリジナルディスクはもはや必要でないということがナビゲーションシステムの欠点である。したがって、1つのディスクからのナビゲーションデータは、複数のナビゲーションシステムに対してコピーおよび使用され得る。言い換えると、ディスクのナビゲーションデータの分配は制御できず、詳細には、回避され得ない。
【0009】
したがって、デジタルナビゲーションデータの分配および使用が制御され得るナビゲーションシステムを提供することが、本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、請求項1によるナビゲーションシステムにより解決される。
【0011】
したがって、
不揮発性の書き込み可能メモリ、好ましくは、デジタルナビゲーションデータを格納するためのハードディスクと
アクセスが保護された方法によって、メモリ中に格納されたデジタルナビゲーションデータのアクセスを許可するアクセスコードをチェックするための手段と、
を備えたナビゲーションシステムが提供される。
【0012】
アクセスが保護された方法によって格納されたとは、デジタルナビゲーションデータが自由にアクセスされ得ないこと意味する(すなわち、そのアクセスは制限され、正しいアクセスコードが存在する場合にのみイネーブルされる)。すなわち、有効なアクセスコードは、格納されたデジタルナビゲーションデータの使用を許可する。
【0013】
アクセスコードは、文字列つまり英数字の列である。アクセスコードをチェックすることが、データのアクセスを許可する(ポジティブな)結果をもたらす場合には、アクセスコードは正しくまたは有効である。
【0014】
それゆえ、ナビゲーションシステムは、アクセスコードをチェックするための手段を備え、したがって、このデータはアクセスが保護された方法で格納され、このデータのアクセスは、アクセスコードのチェックがポジティブな結果をもたらす場合のみイネーブルされる。デジタルナビゲーションデータのアクセスは、非常に効率的な方法で制御され得る。
【0015】
好ましい実施形態に従い、アクセスコードをチェックするための手段は、デジタルナビゲーションデータを解読するようにおよび/またはアクセスキーワードをチェックするように構成され得る。
【0016】
一般的には、アクセスが保護された方法によって、デジタルナビゲーションデータを格納するためには多くの可能性がある。例えば、データの一部またはすべてのデータは、暗号化され得る。このような場合、デジタルナビゲーションデータにアクセスする前に、データは、解読される必要がある。好ましくは、デジタルナビゲーションデータを解読するための鍵は、アクセスコードを備えるか、またはアクセスコードである。
【0017】
解読鍵は、暗号鍵と同一である必要はあり得ない。両方の鍵が同一である場合には、対称の暗号法が存在し、一方、暗号および解読に対して異なる鍵である場合には、非対称の暗号法が存在する。
【0018】
有利な代替物によれば、デジタルナビゲーションデータは、乱数を使用して暗号化され得る。このようにして、公開鍵法の場合と同様な暗号化が得られる。これに関連して、乱数の形式の鍵はさらに、セッション鍵と呼ばれる。このような鍵はセッション(ここで、データが暗号化される)中に一回生成される。乱数は、例えば、現時刻、前のユーザーのキーストローク、ナビゲーションシステムにより決定されるような位置などを使用するいずれかの種類の乱数発生器を使用して得られ得る。このセッション鍵を使用して、このデータは暗号化される。後に、このセッション鍵は、異なる所定の鍵、可能であれば、異なる暗号方法を使用してそれ自体で暗号化される。このデータを解読する場合、このセッション鍵は、解読されたセッション鍵を使用してデータを解読する前に、まず解読されることを必要とする。さらなる安全、したがって、データ自体を暗号化するためよりもセッション鍵を暗号化するさらなる時間浪費する暗号化法を使用する場合には、この代替物は特に有効である。この代替物においては、データの暗号化は、暗号鍵(セッション鍵)が解読鍵と同一であるので、対称的な方法を使用して実行される。
【0019】
さらなる代替物にしたがって、このデジタルナビゲーションデータは、暗号化される必要がなく、しかしながら、デジタルナビゲーションデータのアクセスは、アクセスキーワードを要求する。このようなアクセスキーワードは、デジタルデータのアクセスをイネーブルするパスワードに対応する。
【0020】
アクセス保護方法によるデジタルナビゲーションデータは格納するための他の可能性は、可能である。いずれの場合でも、データのアクセスは、有効なアクセスコードのみ可能である。
【0021】
好ましい実施形態によれば、このナビゲーションシステムはさらに、デジタルナビゲーションデータのためのアクセス保護コードを生成するための手段を備える。
【0022】
アクセス保護コードは、アクセスが保護された方法によってデータを格納するための使用されるコードである。例えば、アクセス保護コードはデータを暗号化するための鍵であり得る。代替的には、アクセス保護コードは、データのアクセスをブロックするために使用されるコードであり得、このアクセスは、有効なアクセスキーワードが存在する場合のみ許可される。ある方法で、アクセスコードがアクセス保護コードと一致する場合、例えば、このアクセス保護コードが暗号鍵であり、そのアクセスコードが解読鍵である場合には、ナビゲーションデータにアクセスすることは可能である。
【0023】
このアクセスコードおよびアクセス保護コードは、お互いに導出できるが、導出される必要はない。例えば、このアクセスコードおよびアクセス保護コードは、公開鍵(データの暗号化用)から秘密鍵(データの解読用)を導出することが可能でない公開鍵の体系中の一対の鍵のようであり得る。しかし、代替的な実施形態では、アクセスコードおよびアクセス保護コードのどちらも同一であることは可能である。
【0024】
デジタルナビゲーションデータのアクセスをさらに制限するために、アクセス保護コードを生成する手段は、ナビゲーションシステムのさらなる実施形態によれば、ナビゲーションシステムの識別コードおよび/またはデジタルナビゲーションデータの識別コードを使用してアクセス保護コードを生成するように構成され得る。可能な識別コードは、ナビゲーションシステムのシリアル番号(すなわち、装置ののシリアル番号)および/またはデジタルナビゲーションデータが以前に格納されたディスクのシリアル番号および/またはデジタルナビゲーションデータのバージョン番号を備え得る。
【0025】
このようにして、このようにアクセス保護コードの依存により、データのアクセスは、ナビゲーションシステムの識別コード、デジタルナビゲーションデータの識別コードに接続される。言い換えると、アクセス保護コードは、様々な識別コードを有するナビゲーションシステム、または様々な識別コードを有するデジタルナビゲーションデータの場合と異なる。
【0026】
次いで、アクセスコードはアクセス保護コードと一致する必要があるので、有効なアクセスコードはナビゲーションシステムの識別コード、および/またはデジタルナビゲーションデータの識別コードにも依存する。
【0027】
好ましくは、ナビゲーションシステムの識別コードおよび/またはデジタルナビゲーションデータの識別コードは唯一無二(unique)であり得る。例えば、これは、識別コードがナビゲーションシステムまたはディスクのシリアル番号を有する場合である。
【0028】
例えば、ナビゲーションシステムの唯一無二の識別コードの場合、これは、特定のナビゲーションシステムの使用に対してデータのアクセスを制限する。このデジタルナビゲーションデータが異なるナビゲーションシステムのメモリ中に格納される場合、このアクセス保護コードは異なり得、それゆえ対応するアクセスコードでもある。
【0029】
さらなる実施形態によれば、ナビゲーションシステムは、アクセス保護コードを使用してデジタルナビゲーションデータを暗号化するための手段をさらに含み得る。
【0030】
この場合、デジタルナビゲーションデータ用の暗号鍵はアクセス保護コードに依存する。詳細には、アクセス保護コードは、デジタルナビゲーションデータ自体を暗号化するための鍵として、または例えばセッション鍵のような、デジタルナビゲーションデータを暗号化するために使用される別の鍵として使用され得る。後者は、例えば、このさらなる鍵を使用してデジタルナビゲーションデータを暗号化するための方法よりも、アクセス保護コードを使用してさらなる鍵を暗号化するために、さらに複雑な、時間がかかる方法が使用される場合に有効である。
【0031】
好ましくは、以前に記載したナビゲーションシステムは、好ましくは、アクセスコードを入力するためのキーボード、ディスクドライブ、電波(air)インターフェースおよび/またはインターネットインターフェースのような入力手段をさらに含み得る。
【0032】
このようにして、アクセスコードを入力するための効率的な方法はイネーブルされる。好ましくは、ディスクドライブは光学ディスクドライブであり得る。
【0033】
好ましくは、前記したナビゲーションシステムは、脱着可能なディスク、好ましくは光学ディスクに格納されたアクセスコードを読み込むように構成するディスクドライブをさらに備え得る。
【0034】
本発明の意味において、脱着可能なディスクは、このシステムの動作中にナビゲーションシステムにロードされ、ナビゲーションシステムからアンロードされ(取り除かれ)得るデータキャリアである。光学ディスクは、例えばCDまたはDVDであり得る。好ましくは、また、このデジタルナビゲーションデータは、同じ脱着可能なディスク上に格納され得る。次いで、必要な情報すべてが、詳細には、他方では、ナビゲーションシステムのメモリ中に格納されるデジタルナビゲーションデータ、他方では、ナビゲーションシステムメモリ中に格納されるデジタルナビゲーションデータへのアクセスを許可するようにチェックされるアクセスコードが、そのディスク上に格納される。
【0035】
好ましい実施形態によれば、このディスクドライブは、脱着可能なディスク上に格納されたコピー保護されたアクセスコードを読み込むように構成され得る。
【0036】
このアクセスコードがコピー保護された方法で格納されるので、このディスクからメモリへのアクセスコードのコピーは回避される。それゆえ、デジタルナビゲーションデータのアクセスは、コピー保護されたアクセスコードを有するディスクがシステム中に存在する場合のみ可能である。このことから、ユーザーのサークルが、コピー保護されたアクセスコードを有するディスクを所有する人に制限されることが確実となる。
【0037】
脱着可能なディスク上のコピー保護された方法においてこのアクセスコードを格納する様々な可能性がある。好ましくは、このコピー保護は、脱着可能なディスクの少なくとも1つの欠陥セクタに基づく少なくとも1つの読込み失敗エラーを備え得る。欠陥セクタおよび対応する読出し失敗エラーにより、コピーは回避されることが多い。
【0038】
このコピー保護は、代替的には、または付加的には、電子指紋、極短(very short)データトラック(例えば、トラックがCD焼き付け装置のようなコピー装置によってコピーされ得ないような)、暗号化、および/または装置をコピーすることによってアクセスできない領域(セクタ)、またはそのナビゲーションシステムのディスクドライブによって読込みできない領域(セクタ)中に格納されたデータ(アクセスコードの一部またはアクセスコード全体)に依存し得る。コピー保護された方法におけるアクセスコードを格納するための他の方法も可能である。
【0039】
前記されたナビゲーションシステムのさらなる実施形態によれば、アクセスコードをチェックするための手段は、所定の時間間隔後に、および/またはデジタルナビゲーションデータにアクセスする所定の回数の後に、規則的に、好ましくは周期的に、このナビゲーションシステムの動作中にアクセスコードをチェックするように構成され得る。
【0040】
動作中にそのアクセスコードを規則的にチェックすることは、このナビゲーションシステムを開始する場合のみではなく、ユーザーがデジタルナビゲーションデータへのアクセス権を与えられているか否かをチェックされることを確実にする。詳細には、ディスク上にアクセスコードが格納される場合には、このことにより、ナビゲーションシステム開始後に、異なるナビゲーションシステムにおいてそのディスクが除去され、使用されることが回避される。
【0041】
本発明はさらに、不揮発性で書き込み可能なメモリ(好ましくは、ハードディスク)を有するナビゲーションシステム中にデジタルナビゲーションデータを格納する方法を提供し、上記方法はデジタルナビゲーションデータを上記メモリに書き込むことを含み、ここで、デジタルナビゲーションデータはアクセス保護された方法で格納される。
【0042】
このようにして、このデジタルナビゲーションデータは、制限された数のユーザー(そのようにする権利を与えられているユーザー)だけが、デジタルナビゲーションデータにアクセスでき、それゆえそのナビゲーションシステムを使用できるような方法で、ナビゲーションシステム中に格納される。
【0043】
好ましくは、この方法は、そのメモリにデジタルナビゲーションを書き込む最中またはその後に、アクセス保護コードを生成することを含み得る。これは、アクセス保護コードが、デジタルナビゲーションデータをメモリに書き込む前には存在しないことを意味する。言い換えると、このアクセス保護コードは既知ではなく、安全性を高める。
【0044】
好ましい実施形態によれば、このアクセス保護コードは、ナビゲーションシステムの識別コード、および/または格納されたデジタルナビゲーションデータの識別コードを使用して生成され得る。
【0045】
このようにして、データのアクセス保護は、ナビゲーションシステムの識別コード、および/またはデジタルナビゲーションデータの識別コードに依存し、したがって、特定のナビゲーションシステム、および/または特定バージョンのデータに接続される。詳細には、特定のナビゲーションシステム中に格納されたデータのアクセス権を与えられたユーザーは、異なるナビゲーションシステム上のデータへのアクセス権を与えられる必要はない。このようにして、このデジタルナビゲーションデータの分配が、非常に効果的な方法で制御され得る。可能な識別コードは、ナビゲーションシステムのシリアル番号(すなわち、その装置のシリアル番号)、および/またはデジタルナビゲーションデータが以前に格納されたディスクのシリアル番号、および/またはそのデジタルナビゲーションデータのバーション番号を備える。
【0046】
有利なことには、ナビゲーションシステムの識別コードおよび/またはデジタルナビゲーションデータの識別コードは唯一無二であり得る。
【0047】
好ましい実施形態によれば、前記方法は、アクセス保護コードを使用してデジタルナビゲーションデータを暗号化することを含み得る。
【0048】
本発明は、ナビゲーションシステムの不揮発性で書き込み可能なメモリ中に格納されたデジタルナビゲーションデータをアクセスするための方法をさらに提供し、ここで、デジタルナビゲーションデータはアクセスが保護された方法によって格納され、該方法は、
アクセスコードを提供することと、および
そのナビゲーションシステムの動作中にアクセスコードをチェックすることと
を含む。
【0049】
この方法により、ナビゲーションシステム中に格納されたデジタルナビゲーションデータのアクセスは、有効なアクセスコードのために、そのようにする権利をユーザーに与えることに対して許可されるだけである。
【0050】
好ましくは、アクセスコードを提供することは、ナビゲーションシステムの識別コード、および/または格納されたデジタルナビゲーションデータの識別コードを使用してアクセスコードを生成することを含み得る。
【0051】
このようにして、このアクセスコードは、特定のナビゲーションシステムまたはデータの特定のバージョンに対してアクセスコードの制限を生じる、ナビゲーションシステムのシリアル番号のような識別コードと、および/または記憶されたデジタルナビゲーションデータのバージョン番号のような識別コードと、結合される。
【0052】
有利なことには、ナビゲーションシステムの識別コード、および/またはデジタルナビゲーションデータの識別コードは唯一無二であり得る。
【0053】
好ましくは、アクセスコードを提供することは、そのナビゲーションシステムのディスクドライブにロードされる脱着可能なディスク(好ましくは、光学ディスク)からアクセスコードを読み込むことを含み得る。
【0054】
代替的には、アクセスコードは、例えば、キーボード、および電波インターフェースおよび/またはインターネットインターフェースのような、様々な入力手段を使用して提供され得る。
【0055】
好ましい実施形態によれば、アクセスコードを提供することは、ナビゲーションシステムのディスクドライブにロードされた脱着可能なディスクからデジタルナビゲーションデータを読み出し、上記方法によりデジタルナビゲーションデータを格納することに先行され得る。
【0056】
ついで、デジタルナビゲーションデータおよびアクセスコードの両方が、同じ脱着可能なディスク上に提供される。ナビゲーションシステムのメモリ中にデジタルナビゲーションデータを格納した後に、格納されたデジタルナビゲーションデータへのアクセスは、ディスク上のデータへのアクセスと比較する場合に早いことが多い。しかし、ナビゲーションシステムのメモリ中に格納されたデジタルナビゲーションデータにアクセスするためには、脱着可能なディスク上に格納された有効なアクセスコードを提供することもさらに必要である。
【0057】
好ましくは、格納されたアクセスコードはコピー保護され得る。そのため、アクセスコードをナビゲーションシステムのメモリにコピーすることも可能でない。
【0058】
好ましい実施形態によれば、アクセスコードをチェックすることは、所定の時間間隔の後に、および/またはデジタルナビゲーションデータへの所定のアクセス回数の後に、規則的に、好ましくは周期的に、ナビゲーションシステムの動作中にアクセスコードをチェックすることを含み得る。
【0059】
本発明は、デジタルコンピュータの内部メモリに直接的にロード可能なコンピュータプログラム製品をさらに提供し、該製品は、上記方法のうち1つのステップを実行するためのソフトウェアコード部分を有する。
【0060】
さらに、本発明は、媒体上に格納された、コンピュータシステムによって読込み可能なコンピュータプログラム製品を提供し、該製品は、コンピュータに上記方法のうち1つのステップを実行させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム手段を備える。
【0061】
その意味でデジタルコンピュータがさらに、ナビゲーションシステム(詳細には、デジタルデータが処理される上記のように)を備えることが理解され得る。
【0062】
本発明は、さらに以下の手段を提供する。
【0063】
(項目1)
デジタルナビゲーションデータを格納する、好ましくはハードディスクである不揮発性書き込み可能メモリと、
該メモリ内に格納されたデジタルナビゲーションデータのアクセスを許可するアクセスコードをチェックする手段と
を備えた、ナビゲーションシステム。
【0064】
(項目2)
上記アクセスコードをチェックする手段は、上記デジタルナビゲーションデータを解読するように、および/またはアクセスキーワードをチェックするように構成されている、項目1に記載のナビゲーションシステム。
【0065】
(項目3)
上記デジタルナビゲーションデータのためのアクセス保護コードを作成する手段をさらに備える、項目1または2に記載のナビゲーションシステム。
【0066】
(項目4)
上記アクセス保護コードは、上記ナビゲーションシステムの識別コードに、および/または上記デジタルナビゲーションデータの識別コードに依存する、項目3に記載のナビゲーションシステム。
【0067】
(項目5)
上記ナビゲーションシステムの識別コードおよび/または上記デジタルナビゲーションデータの識別コードは、唯一無二である、項目4に記載のナビゲーションシステム。
【0068】
(項目6)
上記アクセス保護コードを用いて上記デジタルナビゲーションデータを暗号化する手段をさらに備える、項目3から5のうちのいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【0069】
(項目7)
上記アクセス保護コードを入力する、好ましくはキーボード、ディスクドライブ、電波インターフェースおよび/またはインターネットインターフェースである入力手段をさらに備える、項目3または4に記載のナビゲーションシステム。
【0070】
(項目8)
好ましくは光学ディスクである脱着可能なディスクに格納されたアクセスコードを読み出すように構成された、ディスクドライブをさらに備える、項目1から7のうちのいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【0071】
(項目9)
上記ディスクドライブは、脱着可能ディスクに格納されたコピー保護されたアクセスコードを読み出すように構成されている、項目8に記載のナビゲーションシステム。
【0072】
(項目10)
上記コピー保護は、上記脱着可能ディスクの少なくとも1つの欠陥セクタに基づいた少なくとも1つの読み出し誤りエラーを備える、項目9に記載のナビゲーションシステム。
【0073】
(項目11)
上記アクセスコードをチェックする手段は、所定の時間間隔の後に、および/または所定回数の上記デジタルナビゲーションデータのアクセスの後に、規則的に、好ましくは周期的に、上記ナビゲーションシステムの動作の間においてアクセスコードをチェックする、項目1から10のうちのいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【0074】
(項目12)
好ましくはハードディスクである不揮発性書き込み可能メモリを備えたナビゲーションシステム内にデジタルナビゲーションデータを格納する方法であって、該方法は、
該メモリ内に該デジタルナビゲーションデータを書く込むことを包含し、
アクセス保護コードが該デジタルナビゲーションデータのために作成される、方法。
【0075】
(項目13)
上記メモリにデジタルマップを書く込む間あるいは後に、上記アクセス保護コードを作成することを包含する、項目12に記載の方法。
【0076】
(項目14)
上記アクセス保護コードは、上記ナビゲーションシステムの識別コードを用いて、および/または上記デジタルナビゲーションデータの識別コードに基づいて作成される、項目12または13に記載の方法。
【0077】
(項目15)
上記ナビゲーションシステムの識別コードおよび/または上記デジタルナビゲーションデータの識別コードは、唯一無二である、項目14に記載の方法。
【0078】
(項目16)
上記アクセス保護コードを用いて上記デジタルナビゲーションデータを暗号化することをさらに包含する、項目12から15のうちのいずれか一項に記載の方法。
【0079】
(項目17)
ナビゲーションシステムの不揮発性書き込み可能メモリに格納されたデジタルナビゲーションデータをアクセスする方法であって、該デジタルナビゲーションデータはアクセスが保護された方法によって格納されており、該方法は、
アクセスコードを提供するステップと、
該ナビゲーションシステムの動作中において、該アクセスコードをチェックするステップと
を包含する、方法。
【0080】
(項目18)
上記アクセスコードを提供することは、上記アクセス保護コードを、上記ナビゲーションシステムの識別コードを用いて、および/または上記デジタルナビゲーションデータの識別コードに基づいて作成することを含む、項目17に記載の方法。
【0081】
(項目19)
上記ナビゲーションシステムの識別コードおよび/または上記デジタルナビゲーションデータの識別コードは、唯一無二である、項目18に記載の方法。
【0082】
(項目20)
上記アクセスコードを提供することは、上記ナビゲーションシステムのディスクドライブにロードされた、好ましくは光学ディスクである脱着可能なディスクから該アクセスコードを読み出すことを含む、項目17から19のうちのいずれか一項に記載の方法。
【0083】
(項目21)
上記アクセスコードを提供することは、上記ナビゲーションシステムのディスクドライブにロードされた上記脱着可能なディスクから該アクセスコードを読み出すことと、項目12から16のうちのいずれか一項に記載の方法に従って、デジタルナビゲーションデータを格納することとによって先行される、項目16に記載の方法。
【0084】
(項目22)
格納されたアクセスコードはコピー保護されている、項目20または21に記載の方法。
【0085】
(項目23)
アクセスコードをチェックすることは、所定の時間間隔の後に、および/または所定回数の上記デジタルナビゲーションデータのアクセスの後に、規則的に、好ましくは周期的に、上記アクセスコードをチェックすることを含む、項目14から18のうちのいずれか一項に記載の方法。
【0086】
(項目24)
デジタルコンピュータの内部メモリに直接ロード可能なコンピュータプログラム製品であって、
項目12から23のうちのいずれか一項に記載の方法のステップを実行するソフトウェア部分を備える、コンピュータプログラム製品。
【0087】
(項目25)
媒体に格納された、デジタルコンピュータによって読み出し可能なコンピュータプログラム製品であって、
コンピュータに、項目12から23のうちのいずれか一項に記載の方法のステップを実行させるためのコンピュータ読み出し可能なプログラム手段を備える、コンピュータプログラム製品。
【0088】
本発明のさらなる特徴および利点は、下記実施例および図面に関連して記載され得る。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】ナビゲーションシステムに対するアクセスコードとアクセス保護コードとの間の相互関係を図示する実施形態を示す。
【図2】ナビゲーションデータをメモリ中に格納するための実施例を図示する。
【図3】格納されたナビゲーションデータにアクセスするための実施例を図示する。
【図4】格納されたナビゲーションデータを使用してナビゲーションシステムを提供するための実施例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0090】
図1は、メモリ中に格納されたナビゲーションデータ用のアクセスコードとアクセス保護コードとの間の相互関係を一実施例として図示する。この図においては、不揮発性で書き込み可能なメモリ101が示される。この書き込み可能なメモリ101は、ハードドライブである。このメモリ101は、車載のナビゲーションシステムの一部であり、例えば、ユーザー(すなわち、ドライバー)に、特定の目的地への到達方法に関するナビゲーション情報を提供する。
【0091】
詳細には、デジタル地図データを有するナビゲーションデータは、アクセス保護された方法によりメモリ中に格納される。格納されたデータは、直接的な方法によっては誰にもアクセスされ得ない。
【0092】
詳細には、格納されたデータのアクセスは、アクセス保護鍵102を使用して保護される。データアクセス保護は、様々な方法で得られ得る。例えば、格納されたデータは、アクセス保護鍵102を使用して暗号化され得る。別の実施例では、格納されたデータにアクセスすることは、このシステムにキーワードが提供されることを必要とし得る。有効なキーワードがない場合にはアクセスできない。
【0093】
図示された実施例では、アクセス保護コード102は、2つの異なる入力を使用して生成される。他方、光学ディスク103(例えば、CDまたはDVD)上に元々格納されたナビゲーションデータの識別コードが使用される。識別コードは、メモリ101中に格納され得るデータキャリア103についてのデータのバージョン番号に対応し得る。
【0094】
この識別コードに加え、ナビゲーションシステムの識別コードが提供される。このナビゲーションシステム104の識別コードは、唯一無二の識別コードであるナビゲーションシステムのシリアル番号に対応し得る。
【0095】
これら2つの識別コードが使用され、アクセス保護コード102を生成する。これは、様々な方法において達成され得る。例えば、ナビゲーションデータおよびナビゲーションシステムの識別コードは番号だけではなく、文字も含み得、各識別コードは、まず初めに、自然数に変換される。生じた2つの数字は、例えば、それらの和または積をとることにより、結合され得る。これより、自然数の形式でも、アクセス保護コードを生じる。勿論、格納されたナビゲーションデータに対して選択されるアクセス保護のタイプにより、アクセス保護コードを生成するための他の方法も可能である。
【0096】
アクセス保護されたナビゲーションデータにアクセスするために、アクセスコード105が必要である。アクセスコード105は必要であるが、アクセスコード102と同一である必要はない。
【0097】
ナビゲーションデータのアクセス保護の種類により、アクセスコードは、データアクセスをイネーブルするために、様々な方法で使用され得る。例えば、アクセスコード105は、暗号化されたナビゲーションデータを解読するために使用され得る。代替的に、または付加的には、このアクセスコードは、チェックのみされ得る。このチェックがポジティブな結果を生じる場合には(すなわち、このアクセスコードが有効である場合)、さらなる解読をせずに、格納されたデータの直接的なアクセスが許可される。
【0098】
このアクセスコード105は、多くの異なる方法によりナビゲーションシステムに提供され得る。第1の可能性としては、このアクセスコード105は、例えばナビゲーションシステムまたは音声ダイアログシステム(speech dialog system)の鍵を使用して、ナビゲーションシステム104自体を介して直接的に入力され得る。
【0099】
代替的には、例えば、ポータブル端末機106のような外部装置は、ナビゲーションシステムに接続され得る。このアクセスコードは外部装置の鍵を介して入力され得、またはアクセスコードが外部装置中に格納され、ナビゲーションシステムと装置106との接続時に、ナビゲーションシステムに伝送され得る。
【0100】
さらに代替的には、このアクセスコードはワイヤレスの方法で提供され得る。例えば、ナビゲーションシステムの要求のアクセスコードを送信するアクセスコードサーバ107が提供され得る。これを達成するために、このナビゲーションシステムは、例えば、ワイヤレス伝送に対して構成されるエアーインターフェースまたはインターネットインターフェースを提供され得る。
【0101】
この図に示されないさらなる代替物も可能である。1つのみの付加的な実施例を与えるために、CDまたはDVDはアクセスコードが格納されるナビゲーションシステムにロードされ得る。
【0102】
このアクセスコードは、ナビゲーションシステムのメモリ中にそれを格納することによって、不揮発性手段でナビゲーションシステムに提供され得る。代替的には、このアクセスコードは、ナビゲーションシステムの揮発性の内部メモリにロードもされ得る。このような場合、ナビゲーションシステムに切り替えた後に、このアクセスコードが再度提供される必要がある。
【0103】
図2は、ナビゲーションデータが、ナビゲーションシステムの不揮発で書き込み可能なメモリ中に格納され得る方法を示す。第1のステップ201では、このナビゲーションデータは、一定の種類のデータキャリア上に提供される。このデータキャリアは、CDまたはDVDのような光学ディスクであり得る。このようにして提供されるナビゲーションデータは、詳細にはデジタル地図データを含む。
【0104】
加えて、このデータキャリアはさらに、ナビゲーションシステムによって使用され得る格納情報を有し得る。例えば、可能な目的地および/またはホテル、レストランなどのリストが提供され得る。データキャリア上のナビゲーションデータは提供され得るが、アクセス保護された方法で提供される必要はない。このナビゲーションデータがアクセス保護された方法で提供される場合、アクセスコードがデータキャリア上のデータにアクセスするために必要とされる。
【0105】
次のステップ202では、ナビゲーションデータがデータキャリアから読み込まれ、ナビゲーションシステムのメモリに書き込まれる。このステップでは、このデータの一部のみがこのメモリに書き込まれ得る。代替的には、データキャリア上に存在するすべてのデータを読み込みおよび書き込みすることが可能である。
【0106】
ステップ203では、アクセス保護コードが生成される。すでに上記のように、使用されるアクセス保護の種類に依存するこのようなアクセス保護コードを生成する様々な可能性がある。例えば、アクセス保護コードは、そのメモリ中のすべての格納データを暗号化するように意図され得る。このような場合、適切な暗号鍵が生成される必要がある。このような暗号鍵に対する可能なパラメータは、ナビゲーションシステムのシリアル番号および/またはナビゲーションデータのバージョン番号である。
【0107】
しかし、公開暗号方法の場合と同様なさらなるセッション鍵を生成することが可能である。すでに上記のように、セッション鍵は、所定のパラメータに基づいて生成された乱数である。例えば、乱数は、ナビゲーションシステムの鍵のキーストロークから、および/またはナビゲーションシステムに提供される位置パラメータまたは移動パラメータを使用して生成され得る。セッション鍵が提供される場合、このセッション鍵は、このナビゲーションデータを暗号化するために使用され、次いで、このセッション鍵は、ナビゲーションシステムのシリアル番号、およびナビゲーションデータのバージョン番号に基づくアクセス保護鍵を使用して暗号化される。これは、早いが安全性に劣るセッションの方法を使用することが、セッション鍵自体の暗号化に対してよりも、ナビゲーションデータの暗号化に対して使用される場合に、特に有効である。
【0108】
最後のステップ204では、格納されたナビゲーションデータがアクセス保護コードを使用して暗号化される。すでに上記したように、この暗号化は、アクセス保護コードを直接的に使用して実行される必要がないが、セッション鍵も依存し得る。様々な暗号方法は、例えばDES、IDEA、RC5、RSAまたはDHAとして使用され得る。
【0109】
アクセスが保護された方法で格納されたナビゲーションデータへのアクセスの方法を示す実施例が図3に示される。この実施例では、デジタルナビゲーションデータが暗号化方法で格納された。
【0110】
第1のステップ310では、例えば、ユーザーの入力により、またはアクセスコードが格納されたディスクの存在により、アクセスコードがナビゲーションシステム中に存在するか否かがチェックされる。「いいえ(no)」である場合、アクセスコードは、例えば、ユーザーに対する対応プロンプトによって要求される(ステップ302)。
【0111】
しかし、アクセスコードが実際に存在する場合、さらなるステップ303において、アクセスコードが実際に有効であるか否かがチェックされる。再度、このアクセスコードが有効でない場合、この方法はステップ302に戻り、アクセスコードを尋ねる。
【0112】
他方、有効なアクセスコードが存在する場合、次のステップ304では、格納されたナビゲーションデータが、有効なアクセスコードを使用して解読される。このような記述は、格納されたデータの解読の種類に依存して様々な方法で実行され得る。例えば、アクセスコードが、そのデータに対する解読鍵として直接的に使用され得る。他方、前に説明したようなデータを暗号化するためにセッション鍵が使用される場合、このアクセスコードはセッション鍵を解読するために使用され得、次に、このセッション鍵は、格納されたナビゲーションデータの解読に有効である。格納されたナビゲーションデータを解読した後、このナビゲーションデータはアクセスされ得、必要な場合には、さらに処理される。
【0113】
図4は、ナビゲーションデータがアクセス保護された(詳細には、暗号化)方法によって格納される場合に、ユーザーにナビゲーション情報またはルート情報を提供する実施例を示す流れ図である。
【0114】
この実施例では、第1のステップ401では、アクセスコードがチェックされる。ここで、このことは、アクセスコードの存在および妥当性がチェックされることを意味する。このチェック(ステップ401)の結果により、この方法は、ステップ402またはステップ403のどちらか一方により続く。アクセスコードが存在しない場合、またはアクセスコードが有効でない場合、アクセスコードは、例えばステップ402において、ユーザーに対応プロンプトを出力することによって要求される。
【0115】
他方、アクセスコードが存在し、有効である場合、この格納されたナビゲーションデータは、ステップ403においてアクセスコードを使用して解読化される。これは、解読化の後に、解読化されたナビゲーションデータが揮発性メモリ中に存在することを意味する。
【0116】
次のステップ404では、目的点が決定される。これは様々な方法で達成され得る。例えば、ユーザーは、前に格納された目的地のリストから目的地を選択し得る。代替的には、ユーザーはさらに、対応する座標を介して所望の目的地を入力し得る。
【0117】
現在位置はステップ405において決定される。これは、例えば、GPSシステムを介して得られた衛星情報に基づいてなされることが多い。この情報に加え、移動センサ(例えば、スピードセンサ、ジャイロスコープ)から生じるさらなる情報も使用され得る。現在位置および目的地により、さらには、解読されたナビゲーションデータ、詳細には、地図データに基づいて、ルートが決定される(ステップ406)。
【0118】
対応するルート情報が、次のステップ407において出力される。ルート情報は、ユーザーにドライブ方法および道路選択を指示する情報である。このルート情報は、選択的におよび/または聴覚的に出力され得る。
【0119】
次のステップ408では、このアクセスコードが再度チェックされる必要があるか否かがチェックされる。このステップは、アクセスコードがナビゲーションシステム中に直接的に格納されないが、このナビゲーションシステムにロードされる外部データキャリア(例えば、CDまたはDVDの)上に存在する場合に、特に有効である。このような場合、アクセスコードを繰り返してチェックすることにより、ナビゲーションシステム(例えば、ナビゲーションシステムのディスクドライブ中の対応するCD)と接続する対応データキャリアをいつも維持することをユーザーに強いる。適切な再チェックの基準は、アクセスコードがチェックされた最後の時刻の後の所定の時間間隔に基づき得、および/またはナビゲーションデータがアクセスされた所定回数に基づき得る。例えば、このアクセスコードは、ナビゲーションシステムの動作中に5分間ごとにチェックされ得る。
【0120】
これらの基準が満たされない場合、このシステムはステップ407に戻り、次のルート情報を出力する。しかし、この対応基準が満たされない場合には、ステップ409においてアクセスコードがチェックされない。その結果がポジティブである場合(すなわち、アクセスコードが存在し、有効である場合)、この方法はステップ407に戻り、ルート情報の出力を続ける。
【0121】
アクセスコードが存在しない場合、または存在するアクセスコードが有効でない場合、この方法は、アクセスコードを要求するステップ410を続け、ステップ409に戻る。
【符号の説明】
【0122】
101 メモリ
102 アクセス保護キー(アクセス保護コード)
103 データキャリア(光学ディスク)
104 ナビゲーションシステム
105 アクセスコード
106 携帯端末
107 アクセスコードサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルナビゲーションデータを格納する、ハードディスクの形態の不揮発性書き込み可能メモリと、
該メモリ内に格納されたデジタルナビゲーションデータのアクセスを許可するアクセスコードをチェックする手段と、
脱着可能なディスク、好ましくは光学ディスクに格納されたアクセスコードを読み出すように構成されたディスクドライブであって、脱着可能なディスクに格納されたコピー保護されたアクセスコードを読み出すように構成されているディスクドライブと
を備え、該アクセスコードをチェックする手段は、所定の時間間隔の後に、および/または所定回数の該デジタルナビゲーションデータのアクセスの後に、規則的に、好ましくは周期的に、該ナビゲーションシステムの動作の間においてアクセスコードをチェックするように構成されている、ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記アクセスコードをチェックする手段は、前記デジタルナビゲーションデータを解読するように、および/またはアクセスキーワードをチェックするように構成されている、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記アクセス保護コードは、前記ナビゲーションシステムの識別コードに、および/または前記デジタルナビゲーションデータの識別コードに依存する、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記ナビゲーションシステムの識別コードおよび/または前記デジタルナビゲーションデータの識別コードは、唯一無二である、請求項3に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記アクセス保護コードを用いて前記デジタルナビゲーションデータを暗号化する手段をさらに備える、請求項1から4のうちのいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記アクセス保護コードを入力するための入力手段であって、好ましくはキーボード、ディスクドライブ、電波インターフェースおよび/またはインターネットインターフェースである入力手段をさらに備える、請求項1から5のうちのいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記コピー保護は、前記脱着可能なディスクの少なくとも1つの欠陥セクタに基づいた少なくとも1つの読み出し誤りエラーを備える、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記デジタルナビゲーションデータのためのアクセス保護コードを作成する手段をさらに備える、請求項1から7のうちのいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
ナビゲーションシステムのハードディスクの形態の不揮発性書き込み可能メモリに格納されたデジタルナビゲーションデータにアクセスする方法であって、該デジタルナビゲーションデータはアクセスが保護された方法によって格納されており、該方法は、
アクセスコードを提供するステップと、
該ナビゲーションシステムの動作中に該アクセスコードをチェックするステップと
を含み、
該アクセスコードを提供することは、該ナビゲーションシステムのディスクドライブにロードされている脱着可能なディスク、好ましくは光学ディスクから該アクセスコードを読み出すことを含み、該格納されたアクセスコードは、コピー保護されており、
該アクセスコードをチェックすることは、所定の時間間隔の後に、および/または所定回数の該デジタルナビゲーションデータへのアクセスの後に、規則的に、好ましくは周期的に、該アクセスコードをチェックすることを含む、方法。
【請求項10】
前記アクセスコードを提供することは、前記ナビゲーションシステムの識別コードを用いて、および/または前記デジタルナビゲーションデータの識別コードに基づいて、アクセスコードを作成することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ナビゲーションシステムの識別コードおよび/または前記デジタルナビゲーションデータの識別コードは、唯一無二である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
プログラムを記憶した、コンピュータによって読み出し可能な格納媒体であって、
該プログラムは、該コンピュータに、請求項9から11のうちのいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる、コンピュータによって読み出し可能な格納媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−89163(P2012−89163A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−12824(P2012−12824)
【出願日】平成24年1月25日(2012.1.25)
【分割の表示】特願2005−311995(P2005−311995)の分割
【原出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(504147933)ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー (165)
【Fターム(参考)】