説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション装置用プログラム、サーバ、およびサーバ用プログラム

【課題】 ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減する。
【解決手段】 車両1〜3に搭載される車両用ナビゲーション装置10は、自車両がミスコースした場合に、サーバ30に対してそのミスコースした右左折交差点を特定するデータを送信し、サーバ30は、各車両用ナビゲーション装置10から送信された上記のデータを、ミスコースしやすい右左折交差点に関するデータとして複数蓄積する。また各車両用ナビゲーション装置10は、案内経路の計算時、サーバ30からミスコースしやすい右左折交差点に関するデータを受信し、そのミスコースしやすい右左折交差点を回避するような案内経路を計算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するためのナビゲーション装置、ナビゲーション装置用プログラム、サーバ、およびサーバ用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販されているナビゲーション装置は、目的地の設定を受けると、現在位置からその目的地までの案内経路を計算して地図上に表示し、当該案内経路を辿って走行する際に交差点での右左折等の案内を音声あるいは画像の表示で行い、目的地までの走行を補助するようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、案内経路において右左折する交差点は様々であり、交差点によっては、間違った交差点を右左折してしまう等、ミスコースを招きやすいものもある。
【0004】
本発明は上記点に鑑み、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、交差点のミスコースし易さに関するデータを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した、前記ミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような車両の運転の案内を行う経路案内手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0006】
このようになっているので、ナビゲーション装置は、取得したミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような車両の運転の案内を行うので、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0007】
ここで、右左折交差点とは、案内経路に沿えば曲折するようになっている交差点をいい、ミスコースとは、実際の走行経路が案内経路から逸れることをいう。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、案内経路中の右左折交差点において自車両のミスコースが発生したことを検出するミスコース検出手段と、前記ミスコース検出手段が検出したミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、ミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを複数の車両から受信することで交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶し、そのデータに基づいて交差点のミスコースし易さに関するデータを車両に送信するサーバ宛として、送信装置に送信させるミスコース発生交差点データ送信制御手段と、を備え、前記取得手段は、前記サーバから送信された、交差点のミスコースし易さに関するデータを、受信装置を介して取得することを特徴とする。
【0009】
このように、取得するミスコースし易さに関するデータは、「ミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを複数の車両から受信することで交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶し、そのデータに基づいて交差点のミスコースし易さに関するデータを車両に送信するサーバ」から取得し、また、自車両のミスコースが発生した右左折交差点を特定するデータを当該サーバに送信するようになっているので、ナビゲーション装置は、自車両を含めた複数車両についてのミスコースの履歴を集めて記憶するサーバからの情報を利用して、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0010】
なお、「交差点毎の」とは、「異なる交差点同士では異なる」という意味であり、「交差点、その交差点への進入方向、その交差点からの退出方向毎の」等の概念を含むものである。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、目的地までの暫定的な案内経路の計算を行う暫定経路計算手段と、前記暫定経路計算手段が計算した暫定的な案内経路を特定するデータを、送信装置に前記サーバ宛として送信させる案内経路送信制御手段と、を備え、前記取得手段は、前記サーバから送信された、前記案内経路送信制御手段が送信させたデータが特定する案内経路中の右左折交差点のミスコースし易さに関するデータを、受信装置を介して取得することを特徴とする。
【0012】
このようになっているので、ナビゲーション装置は、暫定的に計算した案内経路中のミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記経路案内手段は、前記取得手段が取得した、前記ミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点を回避するような案内経路を計算する経路計算手段と、前記経路計算手段が計算した案内経路に基づいた車両の運転の案内を開始する経路案内開始手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
このようになっていれば、案内経路はミスコースし易い右左折交差点を含むことがなくなるので、当然にミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースが低減することになる。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、交差点のミスコースし易さに関するデータを取得する取得手段、および前記取得手段が取得した、前記ミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような車両の運転の案内を行う経路案内手段として、コンピュータを機能させるナビゲーション装置用プログラムである。
【0016】
このようなプログラムとしても本発明を捉えることができる。
【0017】
また、請求項6に記載の発明は、車両によるミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、受信装置を介して複数取得するミスコース発生交差点データ取得手段と、
前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶媒体に記憶させる記憶制御手段と、前記記憶媒体中のデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを、請求項2に記載のナビゲーション装置を備えた車両宛として、送信装置に送信させる送信制御手段と、を備えたサーバである。
【0018】
このようになっているので、このサーバから送信された、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを、請求項2に記載のナビゲーション装置が受信することで、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0019】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のサーバにおいて、前記記憶制御手段は、前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータとして、交差点毎のミスコースが発生した回数のデータを記憶媒体に記憶させることを特徴とする。
【0020】
このようになっているので、交差点毎のミスコース発生回数に基づいて、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0021】
また、請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載のサーバにおいて、車両から送信された案内経路のデータを、受信装置を介して取得する案内経路データ取得手段を備え、前記送信制御手段は、前記記憶媒体中のデータに基づいて、前記案内経路データ取得手段が取得した案内経路中の右左折交差点におけるミスコースし易さに関するデータを送信させることを特徴とする。
【0022】
このようになっているので、車両から送信された案内経路中の右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0023】
また、請求項9に記載の発明は、請求項6に記載のサーバにおいて、車両から送信された案内経路のデータを、受信装置を介して取得する案内経路データ取得手段を備え、前記記憶制御手段は、前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータとして、交差点毎のミスコースが発生した回数のデータを記憶媒体に記憶させ、前記送信制御手段は、前記記憶媒体中のデータに基づいて、前記案内経路データ取得手段が取得した案内経路中に、ミスコースが発生した回数が基準値以上の右左折交差点があることを判定し、その判定に基づいて、当該ミスコースが発生した回数が基準値以上の右左折交差点を特定する情報を送信させることを特徴とする。
【0024】
また、請求項10に記載の発明は、車両によるミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、受信装置を介して取得するミスコース発生交差点データ取得手段、前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶媒体に記憶させる記憶制御手段、および前記記憶媒体中のデータに基づいて、ミスコースし易さに関するデータを、送信装置に前記車両宛として送信させる送信制御手段として、コンピュータを機能させるサーバ用プログラムである。
【0025】
このようなプログラムとしても、本発明を捉えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に、本発明に係る通信システムの全体構成の概略図を示す。本実施形態においては、道路の各所を走行する車両1〜3のそれぞれに搭載される車両用ナビゲーション装置10が、同じく各車両に搭載されるアンテナ20を介して最寄りの無線基地局4〜6と無線接続する。さらに各車両用ナビゲーション装置10は、インターネット、電話通信ネットワーク等の有線ネットワーク7を介して無線基地局4〜6と接続されているサーバ30と、この無線接続を用いて通信する。
【0027】
そして各車両用ナビゲーション装置10は、自車両がミスコースした場合に、サーバ30に対してそのミスコースした右左折交差点を特定するデータを送信し、サーバ30は、各車両用ナビゲーション装置10から送信された上記のデータを蓄積する。また各車両用ナビゲーション装置10は、案内経路の計算時、サーバ30からミスコースしやすい右左折交差点に関するデータを受信し、そのミスコースしやすい右左折交差点を回避するような案内経路を計算する。
【0028】
このような機能を実現するための車両用ナビゲーション装置10およびサーバ30のハードウェア構成を、それぞれ図2および図3に示す。車両用ナビゲーション装置10は、位置検出器11、操作スイッチ群12、画像表示装置13、スピーカ14、無線回路15RAM16、ROM17、外部記憶媒体18、およびCPU19を有している。
【0029】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報をCPU19に出力する。
【0030】
操作スイッチ群12は、車両用ナビゲーション装置10に設けられた複数のメカニカルスイッチ、画像表示装置13の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号をCPU19に出力する。
【0031】
画像表示装置13は、CPU19から出力された映像信号に基づいた映像をユーザに表示する。表示映像としては、例えば現在地を中心とする地図等がある。
【0032】
無線回路15は、アンテナ20が近隣の無線基地局4〜6から受信した信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等、所定の無線通信プロトコルに従った処理を施し、その結果をCPU19に出力する。また無線回路15は、CPU19から入力されたデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等、所定の無線通信プロトコルに従った処理を施し、その結果の信号を、アンテナ20を用いて近隣の無線基地局4〜6に送信する。CPU19は、このような無線回路15に送信データを出力することで、無線回路15を介して当該送信データを接続中の無線基地局に無線送信することができ、また、無線回路15から無線信号に含まれるデータを受けることにより、接続中の無線基地局から無線によって送信されたデータを、無線回路15を介して受信することができる。
【0033】
外部記憶媒体18は、HDD等の不揮発性の記憶媒体であり、CPU19が読み出して実行するプログラム、経路案内用の地図データ等を記憶している。
【0034】
地図データは、道路片(リンク)および交差点(ノード)の位置、種別、交差点と道路片との接続関係情報等を含む道路データ、および施設データを有している。施設データは、施設毎のエントリを複数有しており、各エントリは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、施設種類情報等を示すデータを有している。
【0035】
CPU(コンピュータに相当する)19は、ROM17および外部記憶媒体18から読み出した車両用ナビゲーション装置10の動作のためのプログラムを実行し、その実行の際にはRAM16、ROM17、および外部記憶媒体18から情報を読み出し、RAM16および外部記憶媒体18に対して情報の書き込みを行い、位置検出器11、操作スイッチ群12、画像表示装置13およびスピーカ14と信号の授受を行う。
【0036】
車両用ナビゲーション装置10のCPU19がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、現在位置特定処理、案内経路計算処理、経路案内処理等がある。
【0037】
現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基いて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置や向きを特定する処理である。
【0038】
案内経路計算処理は、操作スイッチ群12からユーザによる目的地の入力を受け付け、現在位置から当該目的地までの最適な案内経路を、例えばダイクストラ方を用いて、算出する処理である。
【0039】
経路案内処理は、外部記憶媒体18から地図データを読み出し、算出された案内経路、目的施設、経由施設および現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置13に出力し、案内交差点の手前に自車両が到達した等の必要時に、右折、左折等を指示する案内音声信号をスピーカ14に出力する処理である。また、経路案内処理においては、例えば右左折しなければいけない交差点の1つ前または1つ後の、案内経路に沿うなら本来は道なり走行しなければいけない交差点を曲がってしまったり、案内経路に沿えば本来曲がらなければ行けない交差点を直進してしまったりする等、自車両が案内経路から離れてミスコースをしてしまった場合、リルートを行う。リルートとは、案内経路から逸れた現在位置からの案内経路を新たに計算する処理である。
【0040】
また、サーバ30は、ネットワークインターフェース(図3中ではネットワークI/Fと記す)31、ハードディスクドライブ32、RAM33、ROM34、およびCPU(コンピュータに相当する)35を有している。
【0041】
ネットワークインターフェース31は、CPU35から受けたデータを、有線ネットワーク7の通信プロトコル(例えばTCP/IP)に適合するように加工し、この加工したデータを有線ネットワーク7に出力する。また、ネットワークインターフェース31は、他の装置から有線ネットワーク7に出力されたデータを受信し、それをCPU35が認識できる形式に変換してCPU35に出力する。
【0042】
ハードディスクドライブ(図3中ではHDDと記す)32は、不揮発性の書き換え可能な記憶媒体であり、CPU35が実行する各種プログラム、上述した外部記憶媒体18が有しているのと同様の地図データ、およびミスコース履歴データベースを有している。
【0043】
ミスコース履歴データベースは、交差点、交差点への進入道路の方向、および交差点からの退出道路の方向の組毎に1つずつエントリを有する、複数エントリから成るデータである。例えば四叉路の交差点1つにつき、進入道路、退出道路の組み合わせは8つあるので、最大8つのエントリが存在し得る。各エントリはそれぞれ、当該交差点の位置(例えば緯度、経度)、1つの進入道路、1つの退出道路、およびミスコースカウント等のデータを有している。ミスコースカウントは、後述するとおり、当該交差点に当該進入道路から入って当該退出道路から出るような案内経路に対して、各車両1〜3においてミスコースが発生した回数を示すデータである。
【0044】
CPU35は、HDD32またはROM34からプログラムを読み出して実行し、そのプログラムに記述された処理内容に基づいて動作し、その動作において、適宜HDD32、RAM33、およびROM34から情報を読み出し、またHDD32およびRAM33に情報を書き込む。またCPU35は、その動作中に車両用ナビゲーション装置10との無線通信のための信号の授受を無線回路15と行う。
【0045】
以上のような車両用ナビゲーション装置10およびサーバ30の、本発明に係る部分の作動について、図4〜図7のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
まず、各車両用ナビゲーション装置10が、自車両がミスコースした場合に、サーバ30に対してそのミスコースした右左折交差点を特定するデータを送信し、サーバ30が、各車両用ナビゲーション装置10から送信された上記のデータを蓄積する作動について説明する。この作動のために、車両用ナビゲーション装置10のCPU19は、図4のミスコース検出・送信プログラム100を常時繰り返し実行し、サーバ30のCPU35は、図5のミスコース発生交差点データ受信プログラム200を常時繰り返し実行するようになっている。
【0047】
CPU19は、このミスコース検出・送信プログラム100の実行において、まずステップ110で自車両が上述の経路案内処理を実行中であるか否かを判定し、実行中であれば続いてステップ120を実行し、実行中でなければステップ110の判定を再度行う。
【0048】
ステップ120では、その経路案内中に新たにリルートが発生したか否かを判定する。なお、「新たに」とは、「前回ステップ120を実行した後で」という意味である。リルートが新たに発生していれば続いてステップ130を実行し、発生していなければ、ステップ110の実行に戻る。
【0049】
このようなステップ110および120の処理によって、CPU19は、経路案内中にリルートが発生すると、すなわちミスコースが発生すると、ステップ130の処理を実行することになる。
【0050】
ステップ130では、ミスコースした交差点の情報を、ミスコース発生通知として、無線回路15を用いてサーバ30に送信する。ミスコースした交差点の情報は、具体的には、ミスコースが発生した交差点の位置(緯度、経度)、進入道路の方向、退出道路の方向等のデータ、すなわちミスコースした右左折交差点を特定するためのデータである。
【0051】
また、例えば、そのミスコースが、案内経路に沿うなら本来は右左折しなければいけない交差点の1つ前または1つ後の、案内経路に沿うなら本来は道なり走行しなければいけない交差点を曲がってしまったことによるものである場合においては、ミスコースした交差点は、その案内経路に沿うなら本来は右左折しなければいけない交差点(右左折交差点)となる。また、例えば、そのミスコースが、案内経路に沿えば本来曲がらなければいけない交差点を直進してしまったことによるものである場合においては、ミスコースした交差点は、その案内経路に沿えば本来曲がらなければいけない右左折交差点となる。ミスコースが発生した交差点を特定する具体的な方法としては、例えば、ミスコースが発生した位置(案内経路と自車の現在位置が最初に剥離した位置)に最も近い右左折交差点を、そのミスコースが発生した交差点であるとする方法がある。
【0052】
ステップ130の後、ミスコース検出・送信プログラム100の1回分の実行が終了し、続いて新たにミスコース検出・送信プログラム100の実行が始まる。
【0053】
以上のようなミスコース検出・送信プログラム100をCPU19が繰り返し実行することで、車両用ナビゲーション装置10は、右左折交差点において自車両のミスコースが発生したことを検出する度に、検出したミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、サーバ30宛として、無線回路15に送信させる。
【0054】
また、CPU35は、このようなミスコース発生通知を受信して蓄積するためのミスコース発生交差点データ受信プログラム200の実行において、まずステップ210で、車両1〜3から、すなわち車両1〜3の車両用ナビゲーション装置10から、ネットワークインターフェース31を介してミスコース発生通知を新たに受信したか否かを判定する。なお、「新たに」とは、「前回ステップ210を実行した後で」という意味である。新たに受けていれば続いてステップ220を実行し、新たに受けていなければこのステップ210の判定を繰り返す。
【0055】
ステップ220では、受信したミスコース発生通知によって特定される右左折交差点はミスコース履歴データベース(図5中ではDBと記す)にあるか否かを判定する。これは、具体的には、受信したミスコース発生通知によって特定される右左折交差点の位置、進入道路の方向、および退出道路の方向の組についてのエントリが、ミスコース履歴データベースにあるか否かで判定する。当該エントリがあれば、続いてステップ230を実行し、なければ続いてステップ240を実行する。
【0056】
ステップ230では、ミスコース履歴データベースの交差点情報を更新する。具体的には、ステップ220で「ある」と判定されたエントリ中のミスコースカウントの値を1だけ増加させる。
【0057】
ステップ240では、ミスコース履歴データベースに交差点情報を追加する。具体的には、受信したミスコース発生通知によって特定される右左折交差点の位置、進入道路の方向、および退出道路の方向の組についてのエントリを、新たにミスコース履歴データベースに追加し、そのエントリのミスコースカウントの値を1とする。
【0058】
ステップ230、240の後、ミスコース発生交差点データ受信プログラム200の1回分の実行が終了し、続いて新たにミスコース発生交差点データ受信プログラム200の実行が始まる。
【0059】
このようなミスコース発生交差点データ受信プログラム200の繰り返し実行により、CPU35は、ミスコース発生通知を車両1〜3から受信する度に、そのミスコース発生通知の特定する右左折交差点、進入道路方向、および退出道路方向の組毎におけるミスコースが発生した回数のデータを1回分増加させる。
【0060】
次に、各車両用ナビゲーション装置10において、CPU19が上述の案内経路計算処理を行うとき、サーバ30がミスコースしやすい右左折交差点に関するデータを車両用ナビゲーション装置10に送信し、車両用ナビゲーション装置10がそのデータに基づいてミスコースしやすい右左折交差点を回避するような案内経路を計算する場合の作動について説明する。車両用ナビゲーション装置10のCPU19は、この作動のために、図6の案内経路計算プログラム300を繰り返し実行し、サーバ30のCPU35は、この作動のために、図7のミスコース交差点データ送信プログラム400を繰り返し実行するようになっている。なお、案内経路計算プログラム300を実行する処理は、上述の案内経路計算処理そのものに該当する。
【0061】
CPU19は、この案内経路計算プログラム300の実行において、まずステップ310で、案内経路計算を開始するか否かを判定し、開始する場合続いてステップ320を実行し、開始しない場合ステップ310の判定を繰り返す。案内経路計算を介すると判定する場合としては、例えば操作スイッチ群12に対してユーザが案内経路計算を行う旨の入力、および目的地を設定する入力を行うことを検出した場合がある。
【0062】
ステップ320では、目的地までの暫定的な案内経路の計算を行う。ここでの案内経路の計算は、ミスコースし易いか否かについての情報を用いずに、例えば「幅の広い道路を優先する」、「右左折回数の少ない経路を優先する」等の、通常の条件を用いて行う。
【0063】
続いてステップ330では、ステップ320で算出した暫定的な案内経路を特定するデ
ータを、ミスコース交差点データ問い合わせとして、サーバ30宛として無線回路15に送信させる。なお、ミスコース交差点データ問い合わせには、車両用ナビゲーション装置10を一意に特定する情報(例えばIPアドレス情報)を含めるものとする。
【0064】
一方、サーバ30のCPU35は、ミスコース交差点データ送信プログラム400の実行において、まず車両1〜3からのミスコース交差点データ問い合わせを、ネットワークインターフェース31を介して新たに受けたか否かを判定する。なお、「新たに」とは、「前回ステップ420を実行した後で」という意味である。ミスコース交差点データ問い合わせを新たに受けている場合、続いてステップ420に進み、受けていない場合、続いてステップ410の判定を繰り返す。
【0065】
ミスコース交差点データ問い合わせを受けた後のステップ420では、外部記憶媒体18中の地図データを用いて、その受信したミスコース交差点データ問い合わせが特定する案内経路中の右左折交差点をすべて特定し、特定したそれぞれの右左折交差点における当該案内経路に沿った進入道路の方向および退出道路の方向をさらに特定し、さらにそれらの右左折交差点、進入道路の方向、および退出道路の方向の組の複数についてのエントリが、ミスコース履歴データベース(図7中ではDBと記す)に1つでもあるか否かを判定する。1つでもあれば続いてステップ430を実行し、1つもなければ続いてステップ450を実行する。
【0066】
ステップ430では、当該ミスコース履歴データベースにあるとステップ420で判定されたエントリ中のミスコースカウントが所定数N以上あるか否か、すなわちその右左折交差点にその進入方向から入りその退出方向から出る経路においてミスコースが過去にあった回数がN回以上あるか否かを判定する。N回以上ある場合、すなわちその右左折交差点にその進入方向からはいりその退出方向から出るときにはミスコースが発生し易い場合、続いてステップ440を実行し、N回未満である場合、続いてステップ450を実行する。
【0067】
ステップ440では、当該ミスコースが発生し易いとされたエントリの交差点の位置情報を、当該案内経路における交差点についてのミスコースし易さに関するデータ、すなわちミスコース交差点データとして、ステップ410で受信したと判定したミスコース交差点データ問い合わせの送信元の車両用ナビゲーション装置10宛で、ネットワークインターフェース31に返送させる。なお、送信元の車両用ナビゲーション装置10については、当該ミスコース交差点データ問い合わせに含まれる、車両用ナビゲーション装置10を一意に特定する情報に基づいて特定するようになっている。
【0068】
ステップ450では、ミスコースし易い交差点が当該案内経路上にない旨のデータを、ステップ410で受信したと判定したミスコース交差点データ問い合わせの送信元の車両用ナビゲーション装置10宛で、ネットワークインターフェース31に返送させる。なお、ミスコースし易い交差点が当該案内経路上にない旨のデータも、当該案内経路における交差点についてのミスコースし易さに関するデータの一種である。
【0069】
ステップ440、450の後、ミスコース交差点データ送信プログラム400の1回分の実行が終了し、続いて新たにミスコース交差点データ送信プログラム400の実行が始まる。
【0070】
一方、車両用ナビゲーション装置10のCPU19は、ステップ330でミスコース交差点データ問い合わせを送信させた後、続いてステップ340で、無線回路15を用いてサーバ30からミスコース交差点データの返送を受信するまで待つ。
【0071】
そしてミスコース交差点データの返送を受信すると、続いてステップ350で、ステップ320で算出した暫定経路中に、サーバ30から受信したミスコース交差点データが特定するミスコースし易い交差点が含まれているか否かを判定し、含まれていない場合、続いてステップ360を実行し、含まれている場合、続いてステップ370を実行する。
【0072】
ステップ360では、最後に算出した案内経路についての経路案内を開始し、その後案内経路計算プログラム300の1回分の実行が終了し、続いて新たに案内経路計算プログラム300の実行が始まる。
【0073】
ステップ370では、当該目的地までの案内経路の再計算を行う。この再計算の際には、今回の案内経路計算プログラム300の実行が始まって以降計算した案内経路以外の案内経路の算出を行う。ステップ370に続いては、ステップ350の実行に戻る。なお、ステップ370に続くステップ350の実行においては、当該ステップ370で再計算した案内経路が、サーバ30から受信したミスコースし易い経路を含むか否かを判定するようになっている。
【0074】
このような、ステップ350および370の繰り返しにより、今回の案内経路計算プログラム300の実行が始まって以降計算した、ミスコースし易い右左折交差点を含む案内経路以外の案内経路の算出を、そのミスコースし易い右左折交差点を含まない経路が算出されるまで繰り返し行うことで、ミスコースし易い右左折交差点を回避するような案内経路の計算を実現する。
【0075】
以上のようなCPU19およびCPU35の作動により、車両用ナビゲーション装置10は、右左折交差点において自車両のミスコースが発生したことを検出し、検出したミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、送信装置にサーバ宛として送信させる。そしてサーバ30は、当該ミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを取得し、取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースが発生した回数をハードディスクドライブ32等の記憶媒体に記憶させる。
【0076】
また車両用ナビゲーション装置10は、目的地までの暫定的な案内経路の計算を行い、その暫定的な案内経路を特定するデータを、ミスコース交差点データ問い合わせとしてサーバ30に送信する。
【0077】
そしてサーバ30は、受信したミスコース交差点データ問い合わせに含まれる案内経路案内経路中に、ミスコースが発生した回数が基準値N以上の右左折交差点があることを判定し、その判定に基づいて、当該ミスコースが発生した回数が基準値N以上の右左折交差点を特定する情報を、ミスコース交差点データとして、車両用ナビゲーション装置10に返送する。
【0078】
そして車両用ナビゲーション装置10は、サーバ30から返送された、ミスコース交差点データ(ミスコースし易い右左折交差点を特定するデータ)を取得し、そのデータに基づいて、経路計算手段が計算した案内経路中にミスコースし易い右左折交差点があることを判定し、その判定に基づいて、当該案内経路中のミスコースし易い右左折交差点を回避するような案内経路を再計算し、当該ミスコースし易い右左折交差点を回避するような案内経路に基づいた車両の運転の経路案内を開始する。
【0079】
このようになっているので、車両用ナビゲーション装置10は、取得したミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような案内経路を計算して経路案内するので、暫定的に計算した案内経路中のミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0080】
さらに、取得するミスコースし易さに関するデータは、上記のようなサーバ30から取得し、また、自車両のミスコースが発生した右左折交差点を特定するデータを当該サーバに送信するようになっているので、車両用ナビゲーション装置10は、自車両を含めた複数車両についてのミスコースの履歴を集約して記憶するサーバ30からの情報を利用して、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0081】
また、交差点、交差点への進入道路の方向、交差点からの退出道路の方向の組毎のミスコース発生回数に基づいて、ミスコースを招きやすい右左折交差点におけるミスコースを低減することができる。
【0082】
なお、ミスコースは、運転者が案内経路を嫌って意図的に行う場合があるが、そのような原因によるミスコースであっても、より運転者の好みに合う案内経路を提供するという点で、上記のような実施形態の作動が役に立つ。
【0083】
なお、上記の実施形態において、ミスコース検出・送信プログラム100および案内経路計算プログラム300がナビゲーション装置用プログラムに相当する。また、ミスコース発生交差点データ受信プログラム200およびミスコース交差点データ送信プログラム400がサーバ用プログラムに相当する。
【0084】
また、無線回路15が、ナビゲーション装置が制御する送信装置および受信装置に相当し、またネットワークインターフェース31が、サーバの送信装置および受信装置に相当する。
【0085】
また、CPU19が、案内経路計算プログラム300のステップ340を実行することで、ナビゲーション装置の取得手段として機能する。また、CPU19が、案内経路計算プログラム300のステップ350、360、370、および経路案内処理を実行することで、経路案内手段として機能する。また、CPU19が、案内経路計算プログラム300のステップ370を実行することで、経路計算手段として機能し、ステップ360を実行することで、経路案内開始手段として機能する。また、CPU19が、ミスコース検出・送信プログラム100のステップ110および120を実行することで、ミスコース検出手段として機能し、また、ステップ130を実行することで、ミスコース発生交差点データ送信制御手段として機能する。
【0086】
また、CPU19が、案内経路計算プログラム300のステップ320を実行することで、暫定経路計算手段として機能し、ステップ330を実行することで、案内経路送信制御手段として機能する。
【0087】
また、CPU35が、ミスコース発生交差点データ受信プログラム200のステップ210を実行することで、ミスコース発生交差点データ取得手段として機能し、ステップ220、230、および240を実行することで、記憶制御手段として機能する。また、CPU35が、ミスコース交差点データ送信プログラム400のステップ410を実行することで、案内経路データ取得手段として機能し、ステップ420〜450を実行することで、送信制御手段として機能する。
(他の実施形態)
また、車両用ナビゲーション装置10は、必ずしも車両用である必要はなく、ナビゲーション装置であれば足りる。例えば、人が持ち運び可能なポータブルなナビゲーション装置であってもよい。
【0088】
また、無線回路15は、車両用ナビゲーション装置10と一体となっている必要はなく、車両用ナビゲーション装置10の外部にあってもよい。
【0089】
また、上記実施形態においては、車両用ナビゲーション装置10は、ミスコースがあった場合に限り、そのミスコースに係る右左折交差点を特定するデータをサーバ30に送信するようになっているが、必ずしもこのようになっている必要はない。例えば、車両用ナビゲーション装置10において自車両が目的地に到達して経路案内が終了した時点で、その経路案内の期間にミスコースした右左折交差点とミスコースしなかった右左折交差点について、当該交差点、進入道路方向、退出道路方向のデータに、ミスコースの有無のデータを付加して、サーバ30に送信するようになっていてもよい。そしてサーバ30は、このようにして送信されたデータを元に、交差点、進入道路方向、退出道路方向の組から成るエントリ毎に、その交差点、進入道路方向、退出道路方向においてミスコースがあった確率を算出し、その確率が基準確率値以上高い場合に、その交差点、進入道路方向、退出道路方向を、ミスコースし易いと判定して、ミスコース問い合わせのあった車両用ナビゲーション装置10に送信するようにしてもよい。
【0090】
また、上記実施形態において、サーバ30における、ある交差点、進入道路方向、退出道路方向の組が、ミスコースし易いか否かの判定基準は、一律であったが、必ずしも一律である必要はない。例えば、ミスコース交差点データを返送する相手の車両用ナビゲーション装置10毎に、その基準を変更するようになっていてもよい。例えば車両用ナビゲーション装置10のユーザが注意力の高い運転者であれば、あらかじめその車両用ナビゲーション装置10についてのミスコースし易いと判定するハードルを高くし、逆に車両用ナビゲーション装置10のユーザが注意力の低い運転者であれば、あらかじめその車両用ナビゲーション装置10についてのミスコースし易いと判定するハードルを低くするようにしてもよい。
【0091】
また例えば、ミスコースし易いか否かの判定基準を、時刻の変化に伴う明るさの違いや天候の違いに基づいて変化させるようになっていてもよい。例えばサーバ30は、ミスコース交差点データ問い合わせを受けた時刻が昼の場合は、ミスコースし易いと判定するハードルを高くし、逆にミスコース交差点データ問い合わせを受けた時刻が夜の場合は、ミスコースし易いと判定するハードルを低くするようになっていてもよい。
【0092】
また、上記のミスコース履歴データベースにおいては、交差点、進入道路、退出道路の組毎にエントリがあるが、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、ミスコース履歴データベースにおいて、1つの交差点についてのエントリはただ1つだけであってもよい。
【0093】
このようになっていても、各車両用ナビゲーション装置10は、自車両がミスコースした場合に、サーバ30に対してそのミスコースした右左折交差点だけを特定するデータを送信し、サーバ30は、各車両用ナビゲーション装置10から送信された上記のデータを蓄積し、また各車両用ナビゲーション装置10は、案内経路の計算時、サーバ30からミスコースしやすい右左折交差点のみを特定するデータを受信し、そのミスコースしやすい右左折交差点へのどのような形態の進入をも回避するような案内経路を計算するようになっていてもよい。
【0094】
また、車両用ナビゲーション装置10からサーバ30に送信されるミスコース交差点データ問い合わせは、必ずしも上記実施形態のように案内経路のデータを含んでおらずともよい。ミスコース交差点データ問い合わせが案内経路のデータを含んでいない場合、サーバ30は、例えば、車両1〜3の位置の周囲(例えば車両1〜3の位置から所定の距離内)のすべてのミスコースし易い交差点についての情報を、ミスコース交差点データ問い合わせを行った車両用ナビゲーション装置10に返送するようにしてもよい。
【0095】
また、案内経路計算プログラム300の実行において、ステップ370の後、続いてステップ330の実行に戻るようになっていてもよい。このようにすれば、ステップ320で当初算出された暫定経路上のミスコースし易い右左折交差点に限らず、再経路計算後に新たに通過するようになったミスコースし易い右左折交差点をも回避するような案内経路を最終的に算出することができる。
【0096】
また、上記の実施形態においては、車両用ナビゲーション装置10は、ミスコースが発生した右左折交差点を特定するデータを、サーバ30に送信していたが、必ずしもこのようにする必要はなく、例えば車両用ナビゲーション装置10は、自身の外部記憶媒体18に、その右左折交差点を特定するデータに基づいて、サーバ30が有するミスコース履歴データベースを同じ形式のデータベースを蓄積するようになっていてもよい。そして、案内経路の計算時、この自身のミスコース履歴データベースからからミスコースしやすい右左折交差点のみを特定するデータを抽出することで、そのミスコースしやすい右左折交差点へのどのような形態の進入をも回避するような案内経路を計算するようになっていてもよい。
【0097】
また、上記の実施形態においては、車両用ナビゲーション装置10は、案内経路計算において、ミスコースが発生し易い交差点を回避するような案内経路を算出しているが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、ミスコースが発生し易い交差点を含む案内経路を算出し、その案内経路に基づく経路案内時に、当該ミスコースが発生し易い交差点がミスコースし易い旨を強調するような特別な音声または映像表示をしてもよい。あるいは、当該ミスコースが発生し易い交差点を含む案内経路の経路案内時に、その交差点の手前(すなわち1つ前)や奥(すなわち1つ先)の交差点で曲がったとしても大きな問題が発生しない場合は、あらかじめそれら手前や奥の交差点を曲がる経路を含む複数経路の音声案内、画像案内を行うようにしてもよい。このようになっていることで、運転者の精神的な負担を軽減することができる。すなわち、車両用ナビゲーション装置10は、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような車両の運転の案内を行うようになっていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施形態に係る通信システムの全体構成の概略図である。
【図2】車両用ナビゲーション装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】サーバ30のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】車両用ナビゲーション装置10のCPU19が実行するミスコース検出・送信プログラム100のフローチャートである。
【図5】サーバ30のCPU35が実行するミスコース発生交差点データ受信プログラム200のフローチャートである。
【図6】車両用ナビゲーション装置10のCPU19が実行する案内経路計算プログラム300のフローチャートである。
【図7】サーバ30のCPU35が実行するミスコース交差点データ送信プログラム400のフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1〜4…車両、4〜6…無線基地局、7…有線ネットワーク、
10…車両用ナビゲーション装置101…位置検出器、12…操作スイッチ群、
13…画像表示装置、14…スピーカ、15…無線回路、16…RAM、
17…ROM、18…外部記憶媒体、19…CPU、20…アンテナ、30…サーバ、
31…ネットワークインターフェース、32…ハードディスクドライブ、
33…RAM、34…ROM、35…CPU、
100…ミスコース検出・送信プログラム、
200…ミスコース発生交差点データ受信プログラム、
300…案内経路計算プログラム、400…ミスコース交差点データ送信プログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差点のミスコースし易さに関するデータを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した、前記ミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような車両の運転の案内を行う経路案内手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項2】
案内経路中の右左折交差点において自車両のミスコースが発生したことを検出するミスコース検出手段と、
前記ミスコース検出手段が検出したミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、ミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを複数の車両から受信することで交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶し、そのデータに基づいて交差点のミスコースし易さに関するデータを車両に送信するサーバ宛として、送信装置に送信させるミスコース発生交差点データ送信制御手段と、を備え、
前記取得手段は、前記サーバから送信された、交差点のミスコースし易さに関するデータを、受信装置を介して取得することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
目的地までの暫定的な案内経路の計算を行う暫定経路計算手段と、
前記暫定経路計算手段が計算した暫定的な案内経路を特定するデータを、送信装置に前記サーバ宛として送信させる案内経路送信制御手段と、を備え、
前記取得手段は、前記サーバから送信された、前記案内経路送信制御手段が送信させたデータが特定する案内経路中の右左折交差点のミスコースし易さに関するデータを、受信装置を介して取得することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記経路案内手段は、前記取得手段が取得した、前記ミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点を回避するような案内経路を計算する経路計算手段と、
前記経路計算手段が計算した案内経路に基づいた車両の運転の案内を開始する経路案内開始手段と、を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
交差点のミスコースし易さに関するデータを取得する取得手段、および
前記取得手段が取得した、前記ミスコースし易さに関するデータに基づいて、ミスコースし易い右左折交差点におけるミスコースを回避するような車両の運転の案内を行う経路案内手段として、コンピュータを機能させるナビゲーション装置用プログラム。
【請求項6】
車両によるミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、受信装置を介して複数取得するミスコース発生交差点データ取得手段と、
前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶媒体に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶媒体中のデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを、請求項2に記載のナビゲーション装置を備えた車両宛として、送信装置に送信させる送信制御手段と、を備えたサーバ。
【請求項7】
前記記憶制御手段は、前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータとして、交差点毎のミスコースが発生した回数のデータを記憶媒体に記憶させることを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
車両から送信された案内経路のデータを、受信装置を介して取得する案内経路データ取得手段を備え、
前記送信制御手段は、前記記憶媒体中のデータに基づいて、前記案内経路データ取得手段が取得した案内経路中の右左折交差点におけるミスコースし易さに関するデータを送信させることを特徴とする請求項6または7に記載のサーバ。
【請求項9】
車両から送信された案内経路のデータを、受信装置を介して取得する案内経路データ取得手段を備え、
前記記憶制御手段は、前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータとして、交差点毎のミスコースが発生した回数のデータを記憶媒体に記憶させ、
前記送信制御手段は、前記記憶媒体中のデータに基づいて、前記案内経路データ取得手段が取得した案内経路中に、ミスコースが発生した回数が基準値以上の右左折交差点があることを判定し、その判定に基づいて、当該ミスコースが発生した回数が基準値以上の右左折交差点を特定する情報を送信させることを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項10】
車両によるミスコースの発生した右左折交差点を特定するデータを、受信装置を介して取得するミスコース発生交差点データ取得手段、
前記ミスコース発生交差点データ取得手段が取得したデータに基づいて、交差点毎のミスコースし易さに関するデータを記憶媒体に記憶させる記憶制御手段、および
前記記憶媒体中のデータに基づいて、ミスコースし易さに関するデータを、送信装置に前記車両宛として送信させる送信制御手段として、コンピュータを機能させるサーバ用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−125927(P2006−125927A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312408(P2004−312408)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】