説明

ネットワーク基盤のロボット制御システム

【課題】ネットワーク基盤のロボット制御システムに関するものである。
【解決手段】ロボット端末機及び通信モジュールとサービスサーバーからなるネットワーク基盤のロボット制御システムにおいて、前記サービスサーバーは、前記ロボット端末機のセンサーからセンシング値を前記通信モジュールを通じて受信し、互いに同期される動作制御データ、音声データまたは映像データが一つのパケットに含まれるようにするダウンパケットなどを生成し、前記生成されたダウンパケットを前記通信モジュールを通じて前記ロボット端末機へ伝送し;前記ロボット端末機は、前記伝送されたダウンパケットなどを受信しダウンバッファに順に貯蔵し、前記ダウンバッファに貯蔵したダウンパケットなどを読み出し、読み出されたダウンパケットに対応する動作、音声または映像再生することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の属する技術分野〕
本発明はネットワーク基盤のロボット制御システムに関するものである。
【0002】
〔従来の技術〕
未来にはホームロボットが各家庭ごとに補給され、ホームロボットに設けられた各種センサー(映像センサー、距離センサー、接触センサーなど)から受信されたセンシング信号または外部から受信された制御命令信号などの多様な信号によって必要な動作をするなどの方法で各家庭でホームロボットが多様に用いられるようになる。
【0003】
しかし、現在までのホームロボットは各種センサーなどでのセンシング信号と外部からの制御命令信号を自体的に処理及び分析して、このような処理及び分析の結果によって必要な動作のための各関節などの制御データを自体的に生成し、外部から受信された文字データによる発声のために音声で変換するためのTTS(Text to Speech)処理をしなければならないので、大容量の中央処理装置とメモリが必要である。
【0004】
特に、ホームロボットに通常のPCでのアプリケーション(例えば、イーメールの受信)を用いるためにはWINDOWなどのOSも必要であり、このOSを起動するためには、中央処理装置とメモリがこのOSで勧める仕様以上にならなければならない。
【0005】
結局、現在のホームロボットシステムでは、各種センサー信号を処理及び分析し、必要な制御データを生成して、TTS変換をするためには大容量の中央処理装置とメモリが所要されるので、これによってホームロボットの単価が上昇して消費者が容易に購入することが困難である。
【0006】
〔発明が解決しようとする課題及び解決手段〕
本発明は前記の従来技術の問題点を勘案して、ロボット端末機(コンピューター端末機のように基本的な装置のみを有しており、大部分の処理はサービスサーバーにより行われるロボット)には基本的な装置のみを備えるようにし、各種動作/音声/映像データの分析及び処理などの大容量の中央処理装置とかメモリが所要される作業は、ネットワークに連結されたサービスサーバーが処理してその結果をロボット端末機へ伝送するようにして遠隔制御が可能な安値のロボット端末機を提供することが可能になるネットワーク基盤のロボット制御システム(Network Based Robot Control System)を提供する。
【0007】
〔発明の構成及び作用〕
以上のような課題を達成するための本発明の第1実施例では、ロボット端末機及び通信モジュールとサービスサーバーからなるネットワーク基盤のロボット制御システムにおいて、前記サービスサーバーは、前記ロボット端末機のセンサーからセンシング値を前記通信モジュールを通じて受信し、互いに同期される動作制御データ、音声データまたは映像データが一つのパケットに含まれるようにするダウンパケットなどを生成し、前記生成されたダウンパケットを前記通信モジュールを通じて前記ロボット端末機へ伝送し;前記ロボット端末機は、前記伝送されたダウンパケットなどを受信しダウンバッファに順に貯蔵し、前記ダウンバッファに貯蔵されたダウンパケットなどを読み出し、読み出されたダウンパケットに対応する動作、音声または映像再生することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第2実施例においては、ロボット端末機及び通信モジュールとサービスサーバーからなるネットワーク基盤のロボット制御システムの処理方法において、前記ロボット端末機のセンサーからセンシング値を前記サービスサーバーが前記通信モジュールを通じて受信するセンシングデータの受信段階;互いに同期される動作制御データ、音声データまたは映像データが一つのパケットに含まれるようにするダウンパケットなどを前記サービスサーバーが生成するダウンパケットの生成段階;前記サービスサーバーが前記生成されたダウンパケットを前記通信モジュールを通じて前記ロボット端末機へ伝送するダウンパケットの伝送段階;前記ロボット端末機が前記伝送されたダウンパケットなどを受信してダウンバッファに順に貯蔵するダウンパケットの貯蔵段階;前記ロボット端末機が、前記ダウンバッファに貯蔵されたダウンパケットなどを読み出し、読み出されたダウンパケットに対応する動作、音声または映像再生するダウンパケットの再生段階を含むことを特徴とする。
【0009】
さて、本発明の構成及び動作を図1を参考にして説明する。
【0010】
各家庭のロボット端末機(1−1、1−2....1−N)には関節や輪を駆動するためのモーター(2−1、2−2....2−N)と、モーター(2−1、2−2....2−N)を駆動するためのモーター駆動回路(3−1、3−2....3−N)と、センサーなど(4−1、4−2....4−N)と、センサーなど(4−1、4−2....4−N)からのセンシング信号をサーバー(7)へ伝送しサーバー(7)からのデータをロボット端末機(1−1、1−2....1−N)から受信するための送受信装置(5−1、5−2....5−N)と、要する時サーバー(7)から伝達される音声ファイルを発声するためのD/A変換機(6−1、6−2....6−N)と、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)がモニターを有する時伝達される映像ファイルをモニターに表示するための映像表示制御装置(図示さず)を含んでいる。
【0011】
このような各々のロボット端末機(1−1、1−2....1−N)の送受信装置(5−1、5−2....5−N)は各々にIP住所が割り当てられたホームゲートウェー(8−1、8−2....8−N)に無線で連結してホームゲートウェー(8−1、8−2....8−N)はサーバー(7)に接続される。
【0012】
サーバー(7)はホームゲートウェー(8−1、8−2....8−N)を通じて各ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)の各種センサー(4−1、4−2....4−N)からのセンシング信号を受信し要する処理と分析をしてロボット端末機(1−1、1−2....1−N)へ適切な動作制御データを送信し、要する時音声ファイルと映像ファイルを伝送する。
【0013】
送受信装置(5−1、5−2....5−N)を通じて動作制御データを受信したロボット端末機(1−1、1−2....1−N)は、この動作制御データを各関節または輪用モーター駆動回路(3−1、3−2....3−N)へ送り、このモーター駆動回路(3−1、3−2....3−N)でモーター(2−1、2−2....2−N)を駆動して、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)が適切な動作をするようにする。
【0014】
また、動作をしながら動作関連の発声をする場合またはイーメールを読んでくれる発声をする場合にも、サーバー(7)が動作関連の音声ファイルを形成するとか、イーメールを自身のTTSエンジン(9)によって音声ファイルに変換し音声ファイルを形成し、このようにして形成された音声ファイルをロボット端末機(1−1、1−2....1−N)へ伝送すれば、この音声ファイルを受信したロボット端末機(1−1、1−2....1−N)がD/A変換機(6−1、6−2....6−N)によって音声ファイルをアナログ音声信号に変換してスピーカーによって発声をするようになる。
【0015】
なお、動作または発声関連の映像がある場合には受信された映像ファイルを映像表示制御装置へ送信してロボット端末機(1−1、1−2....1−N)のモニターに関連映像を表示する。
【0016】
以上のように、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)にはサーバー(7)とのデータ送受信のための送受信装置(5−1、5−2....5−N)と、センサーなど(4−1、4−2....4−N)と、モーター(2−1、2−2....2−N)と、モーター駆動回路(3−1、3−2....3−N)と、要する時D/A変換機(6−1、6−2....6−N)及び/または映像表示制御装置のみを設け、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)の動作のための動作制御データの形成、音声ファイル及び/または映像ファイルの形成のための大容量のデータ処理はサービスサーバー(7)で行なわれるようにしたら、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)には大容量の中央処理装置やメモリが要しなくなり安値のホームロボットを提供することが可能になる。
【0017】
さて、本発明のために用いられるホームゲートウェー(8)についてより詳しく察して見るようにする。
【0018】
ホームゲートウェー(8)はいろんな形態にて連結されることができる。例えば、Ethernet(登録商標) LAN方式やその他電力線通信、ホームPNAなどの有線方式が可能である。
【0019】
本発明のロボット端末機(1)は図1に示したとおり、基本的に無線でホームゲートウェー(8)と通信が可能でなければなりません。若し、ホームネットワークが設けられなくてホームゲートウェー(8)がない家庭では、ホームゲートウェー(8)の代りに、高速インターネット回線に連結されるAP(Access Point)を通じて無線ラン装置(図示さず)を経てロボット端末機(1)と無線通信をする。この場合、ロボット端末機(1)はサービスサーバー(7)に直接連結が可能なインターネットプロトコルと無線ラン(IEEE 802.11x)を内臓しなければならない。
【0020】
無線ラン(IEEE 802.11x)以外に、ホームネットワーク用にて開発された無線通信装置には、HomeRF、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Bandwidth)、無線1394、ZigBee、WirelessUSBなどがある。
【0021】
次に、本発明のロボット端末機(1)がサービスサーバー(7)に接続する方法について説明する。
【0022】
本発明のロボット端末機(1)は自体的に有する機能は非常に限定されているので、サービスサーバー(7)の助けが絶対的に必要である。
【0023】
従って、ロボット端末機(1)に電源が投入されば、先ずネットワークに接続してサービスサーバー(7)と通信が行われなければならない。
【0024】
ロボット端末機(1)に電源が投入される時、ロボット端末機(1)がサービスサーバー(7)に接続される過程を図2を参考にして説明する。この時、家内のAP(Access Point)を通じてインターネットにてサービスサーバー(7)に接続される場合について説明する。
【0025】
1.ロボット端末機(1)がDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を通じるローカルIP住所を得てAPと通信を始める。
【0026】
2.ロボット端末機(1)がDNS(Domain Name Service)を用いてサービスサーバー(7)のドメインのIP住所を分かる。
【0027】
3.ロボット端末機(1)がセッションサーバーに接続してロボット端末機(1)が適法であることを認証(Authentication)受ける。
【0028】
4.保安のために暗号化方式を用いて要するデータを取り交わす。
【0029】
次に、送受信装置(5)で行われるサービスサーバー(7)とロボット端末機(1)との間のデータの送受信方法について説明する。
【0030】
一般的なロボットと異なり、ネットワークに連結されたロボット端末機(1)をサービスサーバー(7)で遠隔制御するためには、二つの側面が考慮されなければならない。
【0031】
一つ目、ネットワークを通じてデータを伝送する時発生する時間の遅延と到着時間の不均一性であり、二つ目は、ロボット端末機(1)が移動したり、人間との相互作用の時、実時間的に反応して要する動作をするように処理する問題である。
【0032】
例えば、ロボット端末機(1)が発声をしながら該当する動作をするためには、サービスサーバー(7)のTTSエンジン(9)によって音声ファイルに変換された音声情報と、動作制御データファイルである動作情報(例えば、唇の動きのための動作制御データ)を別々に伝送すれば、音声情報と動作情報の到着時間が時間的に不一致することになるので、発声をしながら該当される動作をするようにできない。
【0033】
これを防止するために、大きなバッファメモリをロボット端末機(1)の内部に設け、音声情報と動作情報の全体を受信及び貯蔵してから、発声をしながら該当動作をするようにする方法も考えることができるのに、この方法は音声情報と動作情報の全体を受信した後再生する方法を用いるので、実時間的に反応することができない短所がある。
【0034】
従って、本発明では、ロボット端末機(1)とサービスサーバー(7)との間のデータを同期データ(Synchronous Data)と非同期データ(Asynchronous Data)にて区分し、各データの特性に相応しい図3のような複合伝送方式を用いる。
【0035】
ここで、同期データはロボット端末機(1)の動作及び発声と映像表示を連続的に絶えることがないようにするためのデータであり、動作(例えば、唇の動きとか顔の表情、身の動作)データと、この動作データと一致する発声及び/または映像表示をするための音声データ及び/または映像データなど(これらを総称してマルチメディアデータともいう)をいう。
【0036】
また同期データは周りの環境または人間との相互作用でなく、予め作られてサービスサーバー(7)に貯蔵されている資料を意味する。
【0037】
非同期データは予め貯蔵されたマルチメディアデータでなく、実時間的に伝送されるセンサー(4)の出力などと、サービスサーバー(7)から早急に伝送される実時間制御データであるシステムコマンド(System Command)を指称する。
【0038】
システムコマンドは伝送され次第に実行されなければならない。システムコマンドの種類を大きく分類すれば、次のとおりである。
【0039】
1.ネットワークに関連する命令:MAC住所、無線動作モード、AP関連データなど
2.認証及び保安関連データ
3.マルチメディアの再生に関連する命令:再生速度、画面のサイズ、MONO/STEREOの転換など
4.バッファ制御命令:バッファ内容消す、満たす、現在残っているサイズ、バッファサイズの調節など
5.センサーテーブルの設定:感知しようとするセンサーの種類及び伝送周期を設定
【0040】
図4には図3の通信方式のためのデータパケットの形態が示している。
【0041】
ここで、ヘッダー領域には同期データであるか非同期データであるかを区分するフラッグ(F)と、このパケットが生成された時間を示すタイムスタンプ(TS)と、同期データである場合は、下記のダウンパケットの動作データのサイズ(MS)または下記のアップパケットの場合には、センサー値のサイズ(SS)、音声データのサイズ(AS)、映像データのサイズ(VS)の情報が収録され、動作データ領域(MD)またはセンサーデータ領域(SD)並びにはシステムコマンド領域(SC)には該当するロボット端末機(1)の動作を行なうための各モーターなどの動作制御データファイルまたはセンサーで検出されたセンサー値またはシステムコマンドの内容が入り、音声データ領域(AD)には動作をしながら発声する場合または動作なしに発声のみをする場合のように発声をするための音声ファイルまたはロボット端末機(1)のマイクから入力された音声に対する音声ファイルが入り、映像データ領域(VD)には動作及び/または発声とともにモニターに表示されなければならない映像データファイルまたはロボット端末機(1)のカメラから検出した映像データファイルが入る。
【0042】
最終に、前記動作データ(MD)/センサーデータ(SD)/システムコマンド(SC)及び音声データ(AD)と映像データ(VD)の有効性を示すチェックサム(Check-Sum:CS)が入る。
【0043】
もう図3に戻って、サービスサーバー(7)から伝送されるデータはdown stream packet形態にて、TCP/IPまたはUDP/IP protocolにてロボット端末機(1)へ伝達され、ロボット端末機(1)では伝達されたパケット(down)のヘッダーでフラッグ(F)を読取り、このパケットに含まれたデータが同期データであれば順にバッファ(down)(バッファの一つのサイズは与えられた時間(Ts)内に再生が終わるようにサイズが決まっている)に貯蔵し、非同期データであるシステムコマンドであれば、バッファ(down)に貯蔵しなくすぐに伝達されロボット端末機(1)がシステムコマンド領域に対応する作動をすぐに実行することになる。
【0044】
このようにパケット単位にてバッファ(down)に貯蔵された同期データは、ロボット端末機(1)の処理装置(図示さず)によってバッファ(down)から一つずつ読み出され、ヘッダーに含まれたデータのサイズ領域(MS、AS、VS)を検査して動作、音声、映像データが共に含まれたことであれば、動作データ領域(MD)、音声データ領域(AD)、映像データ領域(VD)で該当するデータを読み出して、動作データ(MD)はモーター駆動回路(3)へ伝達されモーター(2)を駆動して動作を実現するようにし、音声データ(AD)はデコーダーとD/A変換機(6)を経てアナログ音声信号に変換されてスピーカーで発声をし、映像データ(VD)はデコーダーと映像表示制御装置を経てモニターに表示されるようになる。
【0045】
さて、ロボット端末機(1)をTs=40ms(秒当たり25回)周期にて動作させ、音声データ(AD)は16 bit、16,000Hz(秒当たり32,000bytes)のADPCM(Adaptive Differential Pulse Coded Modulation)データにして、映像データ(VD)はなく、50個のバッファを有する場合を想定してより詳しく説明する。
【0046】
ロボット端末機(1)のバッファ(down)は40ms×50=2.0秒の同期データの貯蔵が可能であるので、予期することができない2秒以内の通信障害を克服して切られることがない動作及び発声を保障する。
【0047】
この時要する音声データ用メモリの大きさは圧縮率1/4のADPCMアルゴリズムを用いれば、バッファの一つに32,000bytes/4/25=8,000/25=320bytesの音声データが貯蔵されるので、320bytes×50=16Kbytesである。この音声データ(AD)のサイズは通信の状態、音声データの質などにより加減されなければならない。
【0048】
次に、システムコマンド(SC)による動作を例えば説明する。
【0049】
ロボット端末機(1)がモノの音声を再生している途中、ステレオの音楽を再生するという時を想定して見ると、次の二つの方法が可能である。
【0050】
1.サービスサーバー(7)では、バッファに残っているサイズを伝送しろというシステムコマンド(SC)をロボット端末機(1)へ送ってバッファの残るサイズを受信し、この受信された値が0になれば、ステレオにて再生機能を変更しろというシステムコマンド(SC)をロボット端末機(1)へ送ってロボット端末機(1)がオーディオ再生モードをステレオに変更した後、新しいステレオオーディオデータが含まれた同期データを伝送し始める。
【0051】
2.サービスサーバー(7)で「バッファ内容消し」というシステムコマンド(SC)をロボット端末機(1)へ送信してロボット端末機(1)がバッファ内容を削除すれば、オーディオ再生モードをステレオに変更しろというシステムコマンド(SC)をロボット端末機(1)へ送ってロボット端末機(1)がオーディオ再生モードをステレオに変更した後、新しいステレオオーディオデータが含まれた同期データを伝送し始める。
【0052】
次に、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)からサービスサーバー(7)へのup stream packetについて説明すれば、マイク(Mic)で入力されるアナログ音声データはA/D変換機(図示せず)によってデジタルデータ形態に変換しインコーダーによって圧縮され、各種センサー(S1...Sk)での出力とともに、バッファ(up)(前記のdown stream時のバッファに比べては非常に小さいサイズである)に貯蔵した後、パケット形態にてサービスサーバー(7)へ伝送される。
【0053】
さて、ロボット端末機(1)からサービスサーバー(7)へ伝送されるup stream packetのセンサー値について詳しく説明する。
【0054】
ネットワークによって制御される通常のロボット遠隔制御システムでは、命令を送り届けた後、それに反応するセンサーの値を確認するようになる。
【0055】
しかし、この方法ではネットワーク時間の遅延により、受信されたセンサー値が現在のセンサー値と差があるようになって例えばロボットが移動中に予想する事が出来ない障害物がある場合にはこのようなネットワーク時間の遅延によって受信されたセンサー値による緊急な措置(例えば、サービスサーバーから緊急停止命令をロボットへ下す)を取ってもロボットが障害物に衝突してしまった後になる可能性がある。
【0056】
本発明では、このような従来技術での問題点を改善しようと、サービスサーバー(7)の要請と関係なく特定なセンサー値は周期的に伝送するようになる。
【0057】
言い換えようとすると、サービスサーバー(7)の指示なしにも要すると判断される特定センサー値、例えば、移動の時には距離/超音波/人体感知のセンサー値を定めた周期にて連続的に伝送することになる。
【0058】
この方式は通信帯域幅を続けて占有する短所があるが、予想する事が出来ない障害物に手早い対処が可能である。
【0059】
一方、TCP通信方式の代りにUDP通信方式を用いれば、受信の要否に関係なく続けて送信をするので、若干のパケットが損失される可能性があるが、伝送周期が短いので、このような若干の損失があっても大きな問題が発生しない。
【0060】
結局、センサー値を非常に短く、予め定めた周期にて伝送するので、次の周期のセンサー値または損失された値を予測することが非常に容易になる。実用的にセンサーの伝送周期は20msから100msが適切であり、この伝送周期は通信状態、ロボット端末機(1)の動作速度と精密度により可変されなければならない。
【0061】
なお、ロボット端末機(1)内に装着された各種センサーのすべての変化値を上記のように早い周期にて伝送すれば非常に非効率的であるので、温度、湿度など環境センサーはその変化が遅いから伝送周期を遅くして、距離センサー、音声関連のセンサーは特性上非常に早い伝送周期とする。
【0062】
本発明ではサービスサーバー(7)で要するセンサー値の種類とセンサー値の伝送周期をシステムコマンド(SC)を用いてロボット端末機(1)に設定し、ロボット端末機(1)にセンサーテーブル(sensor table)の形態にてサービスサーバー(7)が要するセンサーなどの種類と伝送周期が貯蔵されるようになる。
【0063】
ロボット端末機(1)はこのセンサーテーブルを通じてサービスサーバー(7)へセンサー値を伝送しなければならないセンサーなどと該当の伝送周期を把握して該当センサーで該当伝送周期にセンサー値を読んでサービスサーバー(7)へ伝送するようになる。設定されたセンサーテーブルは次の設定がある前まで持続的に有効である。
【0064】
以上では、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこの実施例に限定されることでなく、本発明の精神を脱しない範囲内では多様な変形が可能であることを留意しなければならない。
【0065】
例えば、以上では、ダウンパケットデータの形成及び再生周期が40msと説明するが、このような周期は通信線路の状態とかロボット端末機(1)の精密度を考慮して可変可能である。
【0066】
なお、以上では、ホームゲートウェー(8)とか、アクセスポイントが家庭に設けられてロボット端末機(1)がこれらを通じてサービスサーバー(7)と通信すると説明したが、WiMaxのような広帯域の無線ネットワークに接続すれば野外でも可能である。
【0067】
そして、以上では、サービスサーバー(7)が家庭の外部に設けられると説明したが、このサービスサーバー(7)の役割を家庭内のPCが担当するようにすることも可能である。
【0068】
一方、以上では、ロボット端末機(1)が装置形態の実物ロボットと記載したが、各種端末機(PC、ハンドホン、PDAなど)の画面にグラフィックにてシミュレーションされる仮想ロボットであることもある。
【0069】
〔発明の効果〕
以上のような本発明を用いれば、ロボット端末機には基本的な装置のみを備えるようにし、各種動作/音声/映像データの分析及び処理などの大容量の中央処理装置やメモリが所要される作業はネットワークに連結したサービスサーバーが処理し、その結果をロボット端末機へ伝送するようにし、遠隔制御が可能な安値のロボット端末機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の全体的な構成図である。
【図2】本発明でロボット端末機に電源投入の時、サービスサーバーに接続する過程を示す図である。
【図3】本発明による複合通信方式を示す図である。
【図4】図3の本発明で用いられるパケットデータの形態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット端末機及び通信モジュールとサービスサーバーからなるネットワーク基盤のロボット制御システムにおいて、
前記サービスサーバーは、前記ロボット端末機のセンサーからセンシング値を前記通信モジュールを通じて受信し、互いに同期される動作制御データ、音声データまたは映像データが一つのパケットに含まれるようにするダウンパケットなどを生成し、前記生成されたダウンパケットを前記通信モジュールを通じて前記ロボット端末機へ伝送し;
前記ロボット端末機は、前記伝送されたダウンパケットなどを受信しダウンバッファに順に貯蔵し、前記ダウンバッファに貯蔵されたダウンパケットなどを読み出し、読み出されたダウンパケットに対応する動作、音声または映像再生することを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項2】
第1項において、
前記通信モジュールは、ホームゲートウェーであることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項3】
第1項において、
前記通信モジュールは、インターネット回線に連結されるアクセスポイントと無線ラン装置であることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項4】
第1項において、
前記ロボット端末機が、実物ロボットであることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項5】
第1項において、
前記ロボット端末機が、画面にグラフィックによってシミュレーションされる仮想ロボットであることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項6】
第1項において、
前記ダウンパケットには実時間の制御データであるシステムコマンドに該当する非同期データがもっと含まれ、前記システムコマンドは、前記ダウンバッファに貯蔵されなくすぐに伝達し実行されることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項7】
第6項において、
前記ダウンパケットには前記ダウンパケットに含まれたデータが同期データであるか非同期データであるかの要否を示すフラッグを含むことを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項8】
第1項において、
前記ロボット端末機は、前記センサーなどからのセンシング値を受信し貯蔵するアップバッファをもっと含み、前記センシング値は前記アップバッファから読み出され前記通信モジュールを通じて前記サービスサーバーへパケット形態にて送信されることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項9】
第8項において、
前記センシング値は、センシング値が変化する速度を考慮した周期にてセンサーなどから受信されることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システム。
【請求項10】
ロボット端末機及び通信モジュールとサービスサーバーからなるネットワーク基盤のロボット制御システムの処理方法において、
前記ロボット端末機のセンサーからセンシング値を前記サービスサーバーが前記通信モジュールを通じて受信するセンシングデータの受信段階;
互いに同期される動作制御データ、音声データまたは映像データが一つのパケットに含まれるようにするダウンパケットなどを前記サービスサーバーが生成するダウンパケットの生成段階;
前記サービスサーバーが前記生成されたダウンパケットを前記通信モジュールを通じて前記ロボット端末機へ伝送するダウンパケット伝送段階;
前記ロボット端末機が前記伝送されたダウンパケットなどを受信してダウンバッファに順に貯蔵するダウンパケット貯蔵段階;
前記ロボット端末機が、前記ダウンバッファに貯蔵されたダウンパケットなどを読み出し、読み出されたダウンパケットに対応する動作、音声または映像再生するダウンパケットの再生段階を含むことを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システムの処理方法。
【請求項11】
第10項において、
前記ロボット端末機が、実物ロボットであることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システムの処理方法。
【請求項12】
第10項において、
前記ロボット端末機が、画面にグラフィックによってシミュレーションされる仮想ロボットであることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システムの処理方法。
【請求項13】
第10項において、
前記ダウンパケットには実時間の制御データであるシステムコマンドに該当する非同期データがもっと含まれ、前記システムコマンドは、前記ダウンバッファに貯蔵されなくすぐに伝達し実行されることを特徴とするネットワーク基盤のロボット制御システムの処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−224294(P2006−224294A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−378264(P2005−378264)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(505108258)アイオー.テック カンパニー リミテッド (6)
【Fターム(参考)】