説明

ハイブリッド発電機セット

【課題】エンジンと発電機を有し、負荷源に電力供給する携帯型発電機システムを提供する。
【解決手段】エンジンは、発電機を駆動させ、発電機交流電力出力を供給する。エネルギ貯蔵システムは、エネルギ貯蔵システム直流電力出力を供給する。第1のインバータは、発電機に接続され、発電機交流電力出力を受け取り、直流電力出力を供給する。第2のインバータは、第1のインバータ及びエネルギ貯蔵システムに接続され、第1のインバータからの直流電力出力とエネルギ貯蔵システムの直流電力出力を受け取り、交流電力出力を供給する。第1の電力モードは、発電機が負荷源の特定の所要電力に相当する第1の発電機電力出力レベルを維持し、エネルギ貯蔵システムが追加の第1のエネルギ貯蔵システム電力出力レベルを供給し、負荷源の特定の所要電力を満たすことを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に電子発電機セットに関し、特に、エンジンと発電機を有する電子発電機を備えた携帯型発電機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般家庭用、又は大規模なものでは例えば病院等の商業ビル用のエネルギ貯蔵システム及び携帯型(又は補助)電力システムが知られている。また、補助電源システムは、照明、音響システム、遊園地の乗り物、現場使用の機械装置若しくは工具、又は携帯緊急システム等の多くの種類の機器の電力供給に用いることができる。電力システムは、エンジンと発電機の組み合わせ(発電機セットとも呼ぶ)を含んでもよく、この組み合わせは電圧出力を発生させる発電機を駆動するディーゼル又はガソリンエンジンを含んでもよい。
【0003】
他の電力システムは、電源として直接用いられる太陽光発電の使用を含んでもよく、地域の送電網、例えば電力会社系統に還元してもよい。別の電力システムは、ディーゼル発電機セット又はエンジン発電機セットを含んでもよい。発電機は、負荷源に電力供給するために、接続函やバスバーに交流(AC)電力を供給する。このようなシステムでは、調整器(レギュレータ)又は調速機(ガバナ)、及び発電機電圧調整器を用いて、一定のエンジン速度でエンジンを作動させる必要がある。通常、システムには、電源障害があった場合に商用電源から負荷(又は電気機器:load)を接続解除し、発電機を負荷に接続する切替えスイッチが必要である。更に、通常、発電機は、適切な周波数で電力を供給するために所定の速度でエンジンを作動させる必要がある。所定の負荷に最適な速度でエンジンが作動しない場合には、エンジン効率が非常に悪くなることがある。
【0004】
例えば、一般的な同期発電機セットでは、必要な周波数60Hzの出力電圧を発生させるために、固定速度(通常、1800又は3600RPM(回転数/分))でエンジンを動作させなければならない。出力負荷が低い場合又は出力負荷が無い場合には、エンジンを中速から高速に維持するために燃料消費の大半が必要とされ、システムが非常に非効率的となる。さらに、公知の発電機セットでは、電力システムが大きなモータ又は発熱体等から高い瞬間的負荷を受けた場合には、エンジンが瞬時に反応することができず、電圧調整システムによっては周波数や場合によっては電圧も瞬間的に降下する、という別の欠点がある。
【0005】
したがって、既存のシステムよりも効率的な、携帯型発電機セットに電力を供給するシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、負荷源に電力供給する携帯型発電機システムは、エンジンと発電機を含む。エンジンは、発電機を駆動させ、発電機交流(AC)電力出力を供給する。エネルギ貯蔵システム(ESS)は、ESS直流(DC)電力出力を供給する。第1のインバータは、発電機に接続され、発電機AC電力出力を受け取り、DC電力出力を供給する。第2のインバータは、第1のインバータ及びESSに接続され、第1のインバータからのDC電力出力とESSのDC電力出力を受け取り、AC電力出力を供給する。第1の電力モードは、発電機が負荷源の特定の所要電力に相当する第1の発電機電力出力レベルを維持し、ESSが追加の第1のESS電力出力レベルを供給し、負荷源の特定の所要電力を満たすことを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点は、添付図面と合わせて以下の例示的実施の形態の詳細な説明を読むことで、明らかとなるであろう。図面は、当業者が詳細な説明と併せて本発明を理解しやすいように明瞭にするためのものであって、図面の様々な形状は原寸に比例していない。
【0008】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態に係る発電機システムの概略ブロック図である。
【図2】図2は、追加の構成要素を更に含む、図1に示す発電機システムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に示すように、本発明の実施の形態において、携帯型発電機システム10は、負荷源(電気機器)14に電力を供給する。システム10は、発電機22から交流(AC)電力出力24を供給するために発電機22に動力を供給するモータ又はエンジン21、例えばディーゼルエンジンを含む発電機セット20を含む。例えば、発電機22は磁石発電機であってもよい。エネルギ貯蔵システム(ESS)30は、ESS30からの直流(DC)電力出力34を供給するものである。ESS30は、リチウムイオン電池を含んでもよい。第1のインバータ40は、AC電力出力24を受け取るように発電機22に接続され、DC電力出力44を供給する。第1のインバータ40からのDC電力出力44でESS30を再充電してもよい。これにより、発電機システム10は、ハイブリッド発電機とみなすことができる。あるいは、ESS30は、ウルトラキャパシタ、鉛酸蓄電池又はその他のエネルギ貯蔵媒体を含んでもよい。ウルトラキャパシタは、スーパーキャパシタ、スーパーコンデンサ又は電気化学二重層キャパシタとしても知られ、比較的高エネルギ密度の電気化学キャパシタを備える電気二重層コンデンサ(electric double-layer capacitor:EDLC)を含んでもよい。
【0010】
第2のインバータ50は、共通の電気バス60を介してESS30及び発電機22に接続され、第1のインバータ40及びESS30からDC電力出力44、34を受け取り、統合されたAC電力出力54として供給する。システム10は、いくつかの操作モードで作動させることができる。第1の電力モード90は、発電機22が負荷源14の特定の所要電力に相当する第1の発電機電力出力レベルを維持することを含む。あるいは、エンジン21は、負荷源14の第2の特定の所要電力に相当する第2の発電機電力出力レベルまで増速することができる。更に、ESS30は、負荷源14の特定の所要電力のために追加の第1のESS電力出力レベルを供給する。発電機セット20の通常動作時には、必要に応じてDC電力出力44を用いてESS30を再充電することができる。
【0011】
一例として、システム10は、ESS30が負荷源14に電力を供給する必要がないとき、負荷源14の全ての所要電力を供給する発電機セット20を含む。ただし、ESS30は、負荷源14が遷移(過渡)電力を必要とするとき又は高電力を必要とするときに、追加の電力をいつでも供給することができる。それにより、システム10では、電力の質を維持しながらエンジン効率を最大化するために、変速発電機セット20とESS30を組み合わせている。第1のインバータ40は、発電機22用にACからDCへ変換する機能を有するため、発電機インバータと称することもできる。また、第2のインバータ50は、系統(グリッド)電力供給と同等のAC電力を供給することから、グリッド・インバータと称することもできる。
【0012】
システム10は、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体86に格納されたコンピュータ・プログラム84を有するコンピュータ82を含むシステム制御装置80を含んでもよく、コンピュータ82は、コンピュータ・プログラム84のステップを実行するプロセッサ88を含む。システム制御装置80は、ネットワーク又はインターネットと通信するためのネットワーク接続89を含んでもよい。システム制御装置80は、複数の電力モードの選択的な開始を含む、発電機22とESS30からの統合した電力出力54の管理を行うことができる。このように、システム制御装置80は、システム10やあらゆるユーザ・インターフェース機能の全体的な監視制御を行い、システム10が電力モードを提供できるようにする。
【0013】
本発明の別の実施の形態において、第2の電力モード92は、エンジン21と発電機22の停止を含む。ESS30のみで負荷要求に対応することができる場合、及び、発電機セット20の作動によりいかなる速度でもエンジン21が非効率的に作動する場合に、第2の電力モード92は実行される。このように、システム制御装置80は、エンジン21が特定の効率を下回った場合及び/又は発電機22が所定の低電力出力を満たす必要がある場合に、第2の電力モード92を実行することができる。ESS30は、負荷源14の特定の所要電力に相当する特定のESS電力出力レベルを維持する。エンジン21及び発電機22は、所定のESS放電レベルに達したとき、再び作動させることができ、発電機22が電力出力を供給してESS30を再充電する。
【0014】
この結果、非常に低い負荷状態においては、エンジン効率が悪いとき、例えばアイドリング速度で、システム10はエンジン21を完全に停止し、ESS30のみから出力電力を供給する。ESS30が所定の放電レベルに達すると、システム10は、エンジン21を自動的に再始動させ、負荷源14への電力供給とESS30の充電を同時に行うことにより効率的動作点(efficient load point)でエンジン21を作動させる。システム10の利点の1つはエンジン整備の軽減であり、これは3つの要素による。第1に、エンジンの毎分回転数(RPM)が広範囲の負荷状態において低減されるため、所定の運転間隔におけるエンジンの総回転数が低減される。第2の電力モード92では、一定の負荷条件下ではエンジン動作をやめ、エンジン摩耗を更に軽減している。電力モード90及び92のいずれにおいても、エンジン21は、ESS30によって高ストレス遷移状態から分離される。エンジン21の最適なRPM範囲は、エンジン製造業者に確認することができる。本発明のシステム10を用いることで、エンジン21を最適なRPM範囲に維持することができる。なぜなら、負荷を急増させる際にESS30が電力供給に用いられ、低出力要求時にエンジン21を停止することができるので、システム10は、エンジン21を大部分の時間において最適なRPM範囲に維持し、システム10の全体効率を上げることができるからである。
【0015】
第1の電力モード90及び第2の電力モード92のいずれにおいても、ESS30は、負荷源14からの遷移(過渡)電力要求(又は所要電力の急増)に応えることができる。エンジン21は、負荷源14の第2の特定の所要電力に相当する第2の発電機電力出力レベルまで増速することができる。これにより、エンジン21を徐々に又は段階的に増速する、即ち、その速度(RPM)を上げることにより、新たな負荷に対応することができる。ディーゼルエンジンは、負荷の下にある遷移段階では非効率的なので、上記はディーゼルエンジン用の公知のシステムに勝る利点である。このように、ディーゼルエンジンの緩やかな遷移を可能とすることで、本発明のシステム10は、エンジン21を高効率に維持することができる。
【0016】
システム10は、HybriGen(商標)のシステムに組み込むことができる。システム10の利点の1つは、システム10が第2のインバータ50を電子的に用いて出力電圧及び周波数を発生させることにより、システム10は、現在の負荷で最も効率的な選択速度でエンジン21を動作させることができる点にある。発電機22に接続された第1のインバータ40により、システム10は、エンジン21の速度と関係なく適切なDC電圧を維持することができる。システム10は、非常に安定した電圧調整及び周波数調整を行って、エンジン速度を変化させることができ、一例においては、第2の電力モード92のようにアイドリング状態で動作を行う又は完全に停止することができる。
【0017】
システム10をバッテリのESS30(ウルトラキャパシタ系でもよい)と統合することで、システム10は、高い遷移(過渡)負荷を受けた場合でも、質の高い電圧調整及び周波数調整を維持することができる。ESS30は、瞬間的な高負荷に直ちに応答し、出力での電圧調整及び周波数調整を維持することができる。ESS30が出力を維持する一方で、エンジン21の出力を新たな負荷レベルまで徐々に上げることができる。高遷移状態では、ディーゼル及びその他の内燃エンジンの効率は非常に低いため、これにより更に効率が高まる。
【0018】
送電網78から供給される負荷源14への系統電力79が停電している間に電力供給する既知のバックアップ発電機システムでは、発電機を始動し特定の速度まで上げ、住宅や建物、例えば病院と送電網の接続を切り、発電機を住宅等と接続する。通常、発電機内には電気回路があり、電圧を適切なレベル、例えば115ボルトに保つ。エンジンを作動させ続け、適切な速度に保ち、周波数を60Hzに維持するスロットル制御もある。例えば、ディーゼルエンジンを約360rpmで作動させて60Hzの周波数を維持し、約100,000ワットの電力としてもよい。しかし、負荷電力要求は発電機から約10,000ワットの使用のみを必要とする場合があり、発電機が最適なレベルで動作せず、換言すればその機能の一部のみを使うので、燃費が悪くなる。
【0019】
本発明のシステム10では、エンジン21は低RPMに減速し、その結果、発電機22は負荷源14の所要電力に比例して電力を出力する。システム10は、第1のインバータ40を用いてDC出力44を生成し、ESS30に電圧を供給する。第2のインバータ50は、負荷源14が必要とする出力電力レベル及び周波数を提供する。更に、負荷が急激に変化すれば、エンジン(例えば、ディーゼルエンジン)21が新たな速度(RPM)に増速し、発電機22からの電力出力が上がるまで、発電機22に加えてESS30が補助電源として機能する。その結果、システム10は、エンジン21を最適な速度で動作させ、必要な電圧出力を供給することができる。
【0020】
第2の電力モード92では、エンジン21は停止し、システム電力出力はESS30のみからとなる。このように、システム10は、要求された電圧出力に必要な速度(RPM)でエンジン21を動作させるか、又はエンジン21を停止して、システム10全体の効率を高める。第2のインバータ50は、発電機22を低速にすることができる。例えば、負荷源14がシステム10から30キロワットの電力を必要とする場合、発電機22が30キロワットの電力を供給するようにエンジン21の速度を落とし、第1のインバータ40がAC電力出力(出力電圧)24を取り込み、これをバッテリのDC電圧レベル44まで高める。そして、第2のインバータ50が、この第1のインバータ40及びEES30からのDC出力レベルを取り込み、電圧及び周波数を調整したAC電力出力54に変換する。これにより、システム10は、所望の発電に必要な速度でエンジン21を動作させることができ、よって、エンジン21に必要な燃料を少なくすることができる。
【0021】
更に具体的に、発電機22は、電圧がエンジン21の速度と比例し、エネルギ出力がエンジン21のRPMと比例する磁石発電機であってもよい。発電機22と再充電可能なバッテリシステム設計上の制約により、発電機22のAC出力24は、常にESS30(又はバッテリパック)の最小電圧未満である。システム10では、第1のインバータ40がAC出力24を受け取り、これをESS(バッテリ)30の電圧と同等のDC出力44に変換する。第1のインバータ40が電力供給してESS30を充電する一方で、第2のインバータ50は、必要に応じて負荷源14にAC出力54を供給する。更に、第1のインバータ40は、受け取ったAC電力24の全て又は一部をESS30に供給する一方で、DC電力出力44を介して発電機22からの全ての余剰のAC電力24を第2のインバータ50に供給することができる。本発明の代替的な実施の形態では、第2のインバータ50は、必要に応じて負荷源14にAC出力54を供給し、第2のインバータ50と負荷源14の間の接続ポイント70を介して送電網78にAC電力55を供給する。
【0022】
図1と同じ要素に同一の符号を付した図2に示すように、本発明の代替的な実施の形態では、システム100が、構成要素群として点線で囲んだ任意の構成要素を含んでいる。構成要素群110により、送電網78(例えば、電力会社系統)から接続ポイント118を介した電力系統接続112を用いて第1のインバータ40を動作させることができる。送電網78は、多数の発電機を有する遠隔設備等の地元の送電網、又は、地方公共事業等のその他の供給源による交流電源を含んでもよい。図2のシステム100では、電力系統接続112は、発電機セット20と選択的に置換することができ、システム100は、エンジン/発電機セット20を用いたシステム10で上述した全ての特徴を持つことができる。送電網78からの電力が中断した場合には、システム100は、電力系統接続112からエンジン/発電機セット20に自動的に切り替え、エンジン21を始動させる。この移行に必要な期間では、ESS30が負荷所要電力を供給するため、負荷源14への電力供給は中断されない。
【0023】
構成要素群140は、共通のDCバス60に補充の太陽エネルギを追加するために使用可能な太陽光発電(PVアレイ)入力144とDC/DCコンバータ148を含む。太陽エネルギは、ESS30を充電し及び/又はAC負荷14の所要電力を部分的又は完全に満たすために用いることができる。構成要素群160は、28VのDC電力出力164を供給する任意のDC/DCコンバータ162を含む。
【0024】
図2に示される切替えスイッチ113は、必要な場合に、送電網78から負荷源14の接続を切断し、発電機セット20を負荷源14に接続するために用いてもよい。例えば、切替えスイッチ113は、送電網78の電力が低下したときに、第1のインバータ40に供給される電力を送電網78の電力から発電機セット20の電力に自動的に切替えることを可能にする。また、図2に示される2つのフィルタ114,115は、送電網78の電力又は負荷源14に加えられる高調波歪みを許容しうるレベルまで減少させるように電力を調節する。更に、図2に示されるΔ/Y結線ボックス116,117(入力及び出力の両方に適用される)は、送電網78、負荷源14、第1及び第2のインバータ40,50、及びエネルギ貯蔵システム30の間の直流的絶縁を提供する。Δ/Y結線ボックス116,117の構成はまた、必要なときに、送電網78及び/又は負荷源14に対するニュートラル接続を提供する。また、外部電力サービスにとって適切であれば、Δ/Δ結線変圧器を用いてもよい。
【0025】
本発明を、特に好適な実施の形態に関し示し、説明してきたが、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細における変更を行うことができるということは当業者に理解されるであろう。従って、本発明は、本明細書に開示および図示された形態及び詳細そのものに限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲の範囲内にある。
【符号の説明】
【0026】
10・・・携帯型発電機システム、14・・・負荷源、20・・・発電機セット、21・・・モータ又はエンジン、22・・・発電機、24・・・交流(AC)電力出力、30・・・エネルギ貯蔵システム(ESS)、34・・・直流(DC)電力出力、40・・・第1のインバータ、44・・・DC電力出力、50・・・第2のインバータ、54・・・AC電力出力、55・・・AC電力、60・・・電気バス、70,118・・・接続ポイント、78・・・送電網、79・・・系統電力、80・・・システム制御装置、82・・・コンピュータ、84・・・コンピュータ・プログラム、86・・・非一時的コンピュータ読み取り可能媒体、88・・・プロセッサ、89・・・ネットワーク接続、90・・・第1の電力モード、92・・・第2の電力モード、100・・・システム、110・・・構成要素群、112・・電力系統接続、113・・・切替えスイッチ、114,115・・・フィルタ、116,117・・・Δ/Y結線ボックス、140・・・構成要素群、144・・・太陽光発電入力、148・・・DC/DCコンバータ、160・・・構成要素群、162・・・DC/DCコンバータ、164・・・DC電力出力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷源に電力供給する携帯型発電機システムであって、
発電機と前記発電機を駆動させて発電機交流電力出力を供給するエンジンと、
エネルギ貯蔵システム直流電力出力を供給するエネルギ貯蔵システムと、
前記発電機に接続され、前記発電機直流電力出力を受け取り、交流電力出力を供給する第1のインバータと、及び、
前記第1のインバータと前記エネルギ貯蔵システムから前記直流電力出力を受け取り、交流電力出力を供給する第2のインバータを備え、
第1の電力モードは、前記発電機が前記負荷源の特定の所要電力に相当する第1の発電機電力出力レベルを維持し、前記エネルギ貯蔵システムが第1の電力出力レベルを追加で供給して前記負荷源の前記特定の所要電力を満たすことを含むことを特徴とする携帯型発電機システム。
【請求項2】
前記エネルギ貯蔵システムは、前記負荷源からの過渡電力要求に応えることができる請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記エンジンは、前記負荷源の第2の特定の所要電力に相当する第2の発電機電力出力レベルまで増速することができる請求項1又は2記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のインバータからの前記直流電力出力で前記エネルギ貯蔵システムを再充電する請求項1〜3のいずれか1項記載のシステム。
【請求項5】
前記システムは第2の電力モードを更に含み、
前記第2の電力モードは、前記エネルギ貯蔵システムが前記負荷源の特定の所要電力に相当する特定のエネルギ貯蔵システム電力出力レベルを維持する一方で、前記エンジンと前記発電機が特定の発電機電力出力レベル及び/又は特定のエンジン毎分回転数で停止され、所定のエネルギ貯蔵システム放電レベルに達したときに前記エンジンと前記発電機を作動させて前記発電機が供給する電力出力で前記エネルギ貯蔵システムを再充電することを含む請求項1〜4のいずれか1項記載のシステム。
【請求項6】
前記エネルギ貯蔵システムは、リチウムイオン電池、ウルトラキャパシタ又は鉛酸蓄電池を含む請求項1〜5のいずれか1項記載のシステム。
【請求項7】
非一時的コンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータ・プログラムを有し、前記コンピュータ・プログラムのステップを実行するプロセッサを備えたコンピュータを含むシステム制御装置を更に備え、
前記システム制御装置は、前記コンピュータ・プログラムを用いた複数の電力モードの選択的開始を含む、前記発電機と前記エネルギ貯蔵システムからの統合した電力出力の管理を行うことが可能な請求項1〜6のいずれか1項記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の電力モードは、前記エンジンが第1のエンジン電力出力レベルを維持するために最適なエンジン毎分回転数範囲内の第1のエンジン毎分回転数を有することを含む請求項1〜7のいずれか1項記載のシステム。
【請求項9】
エンジンと発電機から交流電力出力を生成し、
エネルギ貯蔵システムを用いて直流電力出力を生成し、
前記発電機に接続された第1のインバータを用いて、前記発電機交流電力出力を受け取り、直流電力出力を供給し、
第2のインバータを用いて、前記第1のインバータ及び前記エネルギ貯蔵システムから前記直流電力出力を受け取り、交流電力出力を供給し、及び、
第1の電力モードで、負荷源の特定の所要電力に相当する第1の発電機電力出力レベルを維持し、前記エネルギ貯蔵システムが前記負荷源の特定の所要電力を満たす追加の第1の電力出力レベルを供給することを含む負荷源への電力供給方法。
【請求項10】
前記エネルギ貯蔵システムを用いて前記負荷源からの過渡電力要求に応えることを更に含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記負荷源の第2の特定の所要電力に相当する第2の発電機電力出力レベルまで前記エンジンを増速することを更に含む請求項9又は10記載の方法。
【請求項12】
前記第1のインバータからの前記直流電力出力を用いて前記エネルギ貯蔵システムを再充電することを更に含む請求項9〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記エネルギ貯蔵システムが前記負荷源の特定の所要電力に相当する特定のエネルギ貯蔵システム電力出力レベルを維持する一方で、第2の電力モードで、前記エンジンと前記発電機を遷移させて特定の発電機電力出力レベル及び/又は特定のエンジン毎分回転数で停止し、及び、
前記エンジンと前記発電機を遷移させて、所定のエネルギ貯蔵システム放電レベルに達したとき、前記エンジンと前記発電機を作動させ、前記発電機は電力出力を供給し前記エネルギ貯蔵システムを再充電することを更に含む請求項9〜12のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
非一時的コンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータ・プログラムを有し、前記コンピュータ・プログラムのステップを実行するプロセッサを備えたコンピュータを含むシステム制御装置に含まれる前記コンピュータ・プログラムを用いて複数の電力モードの選択的に開始することを含む前記発電機と前記エネルギ貯蔵システムからの統合した電力出力の管理を行うことを更に含む請求項9〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
第1のエンジン電力出力レベルを維持するために最適なエンジン毎分回転数範囲内に第1のエンジン毎分回転数を維持することを更に含む請求項9〜14のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
負荷源に電力供給する発電機システムであって、
発電機と、前記負荷源から要求される発電機交流電力出力を供給するように前記発電機を駆動させるために最適な性能範囲で動作するエンジンと、
エネルギ貯蔵システム直流電力出力を供給するエネルギ貯蔵システムと、及び、
前記直流電力出力を追加の交流電力出力に変換するインバータを備え、
前記負荷源のために前記最適な性能範囲外で前記エンジンを動作させることが必要なときに、前記追加の交流電力出力が前記発電機交流電力出力を補充又は置換することを特徴とする発電機システム。
【請求項17】
前記発電機交流電力出力からのエネルギは、前記エネルギ貯蔵システムが所定のレベル未満で放電している場合に、前記エネルギ貯蔵システムの再充電に使用される請求項16記載の発電機システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−39028(P2013−39028A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−171351(P2012−171351)
【出願日】平成24年8月1日(2012.8.1)
【出願人】(500558894)ビーエーイー・システムズ・コントロールズ・インコーポレーテッド (15)
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS Controls, Inc.
【Fターム(参考)】