説明

バス用ボディ部の第2ピラー後部の補強構造

【課題】スプリング保持部材とウィンドロアレールとの接続箇所が窓部の下部に位置する場合であっても、窓部の周囲に過大な応力が集中せず、亀裂の発生などを防止した、第2ピラー後部の補強構造を提供すること。
【解決手段】シャーシ部から車幅方向に突出し、フロント懸架装置のスプリング上面を支持するスプリング保持部材と、窓部の下縁に沿って設けられ、スプリング保持部材の端部が接続されたウィンドロアレールと、ウィンドロアレールに下端が接続された縦支持部材と、縦支持部材とウィンドロアレールとの接続部分を連結させる第1補強部材と、第1縦支持部材と第2ピラーとの間に設けられた第2補強部材と、縦支持部材と第2ピラーの間に設けられた第3補強部材と、ウィンドロアレールと一体に取り付けられた第4補強部材と、斜め補強部材と前記ウィンドロアレールとの間に設けられた第5補強部材と、を具えて第2ピラー後部の補強構造を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスにおける第2ピラー後部の補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
バスなどにおいては、窓枠の上下縁に沿って、前後方向に延びるウィンドレールを設け、かかるウィンドレールに窓枠の上縁や下縁を取り付けて、窓部を側壁に固定させている。また車両のシャーシ部には、左右側方にそれぞれ突出したスプリング保持部材を設け、スプリング保持部材にフロントサスペンションのエアスプリングなどを支持させることが行われている。その場合、スプリング保持部材の左右端部を、それぞれ窓部下方に設けられたウィンドロアレールに固定させることが知られている。
【特許文献1】特開2000−247262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
走行中に車両が、例えば段差に乗り上げると、車輪からの突き上げ力は、フロントサスペンションのスプリングを介して基本的にはシャーシ部が保持する。しかしながら、その力の一部はスプリング保持部材を通してボディ部側のウィンドロアレールに伝達されることがある。すると、ウィンドロアレールに変位や変形を生じさせることとなる。特に、フロント側では、スプリング保持部材が接続されている箇所の上部が窓部であることが多く、その部分はピラー部材がなく開放されているためにスプリング保持部材からの力を直接保持することができず、ウィンドロアレールに撓みが生じ易くなっている。そして、窓部周縁のいずれかの箇所に、許容値を超えた応力が集中してしまうことも考えられる。
【0004】
本発明は上記課題を解決し、スプリング保持部材とウィンドロアレールとの接続箇所の上部が窓部であっても、かかる窓部周縁に応力が過大に集中せず、亀裂等の発生が防止できる、第2ピラー後部の補強構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため第2ピラー後部の補強構造を次のように構成した。
【0006】
1、車両の前後方向に設けられたシャーシ部と、前記シャーシ部から車幅方向に突出し、フロント懸架装置のスプリング上面を支持するスプリング保持部材と、前記シャーシ部を覆うように搭載され、乗員用シート等が装備されているバス用ボディ部のフロントピラーの後方に設けられた第2ピラーと、前記第2ピラー直後のボディ部側壁部に形成された窓部と、前記窓部の下縁に沿って設けられ、前記第2ピラーに前端が接続し、側方に前記スプリング保持部材の車幅方向外側端部が接続されたウィンドロアレールと、前記窓部の前縁に取り付けられ、前記ウィンドロアレールに下端が接続された縦支持部材と、前記ウィンドロアレールの下方に設けられ、該ウィンドロアレールと前記第2ピラーとを斜めに連結させる斜め補強部材と、一端側が、前記ウィンドロアレールに接続され、他端側が、前記縦支持部材の後方に接続され、前記縦支持部材と前記ウィンドロアレールとの間に斜めに取り付けられた第1補強部材と、前記縦支持部材と前記第2ピラーとの間に、前記第1補強部材の延長線にほぼ沿って設けられた第2補強部材と、前記第2補強部材の下方に設けられ、一端が、前記第1補強部材と前記縦支持部材との接続箇所に接続され、他端が、前記第2ピラーに対してほぼ垂直な角度で接続された第3補強部材と、少なくとも、前記縦支持部材と前記ウィンドロアレールとが接続された箇所、及び前記ウィンドロアレールと前記スプリング保持部材の端部とが接続された箇所を含む範囲に重ねて、前記ウィンドロアレールと一体に取り付けられた第4補強部材と、前記ウィンドロアレールの下方で、前記斜め補強部材と前記第2ピラーの間にほぼ水平に設けられた横補強部材と、前記斜め補強部材と前記ウィンドロアレールとの間に略三角形状を形成するようにして、少なくとも一端が前記横補強部材と前記斜め補強部材とが接続された箇所に、他端が前記ウィンドロアレールに連結された第5補強部材と、を具えて第2ピラー後部の補強構造を構成した。
【0007】
2、 1に記載の第2ピラー後部の補強構造において、前記第1補強部材は、少なくとも一端側が、前記スプリング保持部材が前記ウィンドロアレールに接続されている箇所に接続されていることとした。
【0008】
3、1または2に記載の第2ピラー後部の補強構造において、前記車両は、下部に1階客室、上部に2階客室を備えた2階建てバスであり、前記第2ピラーは、前記2階客室の窓部下方に設けられた上部ウィンドロアレールに上端が接続され、前記ウィンドロアレールは、前記1階客室の窓部下方に設けられた下部ウィンドロアレールであることとした。
【0009】
4、 1〜4のいずれかに記載の第2ピラー後部の補強構造において、前記窓部は、前記車両の左側壁に設けられており、前記フロントピラーと前記第2ピラーとの間には、客室に通じる出入口が形成されていることとした。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる車体構造は、次の効果を有している。
前輪からの力は、スプリング保持部材を介してシャーシ部に支持されるとともにウィンドロアレールに伝達される。ウィンドロアレールに伝達された力は、第1補強部材を介して縦支持部材に伝わり、縦支持部材から第2補強部材と第3補強部材を通して第2ピラーに分散して伝達される。これにより、第2ピラーにかかる応力を低減させ、縦支持部材やウィンドロアレールの変位、変形を小さくできる。
【0011】
第1補強部材から第2補強部材へは、力が直線的に第2ピラーに伝わり第2ピラーで確実に保持され、かつ伝達された力は低減されているので、縦支持部材には大きな変位が生じない。
【0012】
また、第3補強部材が第2ピラーにほぼ直角の角度で接続されていることから、第1補強部材から第3補強部材に伝達された力は第2ピラーで強固に保持され、縦支持部材に変位を生じさせない。更に、第2補強部材と第3補強部材と第2ピラーとにより、三角形の閉空間が形成されるので、これによっても縦支持部材、およびウィンドロアレールはより強固に保持される。
【0013】
更に、第4補強部材がウィンドロアレールに設けられているので、ウィンドロアレール自体の湾曲変形を低減させることができる。また、第5補強部材がウィンドロアレールと斜め補強部材との間に、三角形を形成するように設けられているので、強度が向上し、ウィンドロアレールの変位や撓み等が抑制される
したがって、スプリング保持部材からウィンドロアレールに力が加えられても、ウィンドロアレールの変位が抑制され、応力の集中が発生することがなく、亀裂などの損傷を生じさせない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明にかかる第2ピラー後部の補強構造の一実施形態について、図を参照して説明する。
図1に、本発明にかかる第2ピラー後部の補強構造を有する車両10を示す。以下、車両の進行方向を前方とし、それを基準として左右方向を定め、更に重力の方向を下方とし、その逆を上方とし、車両の中心に向かう方向を内側方向、その逆を外側方向として説明を行う。
【0015】
車両10は、1階客室12と2階客室14を上下に備えた2階建てバスであり、図1は、車両10、すなわち2階建てバスの左側面を示している。車両10の前方(図の左方)には、運転席18が設けられている。車両10の内部には、点線で示すように隔壁16が設けてあり、1階客室12と2階客室14とを上下に分離している。車両10の下部前方には、前輪20が取り付けてあり、後方には、後輪22が前後に設けられている。
【0016】
車両10の左右両側には、それぞれ左側壁26と右側壁28(図3参照。)とが設けられている。右側壁28は、左側壁26と扉部分などを除いてほぼ同様の構成であり、左側壁26の説明に代えて右側壁28の説明を省略する。
【0017】
左側壁26には、上下2段に窓部13と窓部15が設けられている。下部に設けられた窓部13は、1階客室12の側方に設けられた窓であり、複数のサイドウィンドガラス17を前後方向に配置して構成されている。また窓部15は、2階客室14に設けられた窓であり、同様に複数のサイドウィンドガラス19を前後方向に配置して構成されている。各サイドウィンドガラス17及びサイドウィンドガラス19は、それぞれウィンドフレーム21、23で周囲が囲ってあり、ウィンドフレーム21、23を介してボルト等(図示せず。)により左側壁26に固定されている。
【0018】
図2に、車両10の前部骨格構造を示す。車両10の骨格は、図に示すように下部にシャーシ部30を具え、シャーシ部30の上部にボディ部50を組み付けた構造となっている。
【0019】
シャーシ部30を、図3に示す。シャーシ部30は、前方にフロントフレーム32を具え、フロントフレーム32の後方には、サスペンション懸架部材34が設けられている。フロントフレーム32の前方左右両側には、後述するフロントピラー54が取り付けられている。
【0020】
サスペンション懸架部材34には、フロント懸架装置40が取り付けられている。フロント懸架装置40は、いわゆるダブルウィッシュボーンタイプの懸架装置で、左右それぞれのフロント懸架装置40に前輪20が上下動(図3においては、紙面に対して垂直方向)可能に取り付けられている。
【0021】
またサスペンション懸架部材34には、左右両側にスプリング保持部材36が設けられている。スプリング保持部材36は、3本のアーム部材46と、スプリング取付マウント38から構成されている。アーム部材46は、サスペンション懸架部材34の左右両側に、左右方向に張り出させて取り付けられている。
【0022】
スプリング取付マウント38は、アーム部材46の上面と前後面(車両に対して。)を囲うように取り付けられている。スプリング取付マウント38には、フロント懸架装置40に取り付けられたエアスプリング44の上端が取り付けられている。更に、それぞれのアーム部材46の先端は、後述するボディ部50の下部ウィンドロアレール66に接続されている。
【0023】
次に、ボディ部50について説明する。
【0024】
ボディ部50は、図2に示すように車両10の前部にフロントピラー54を具え、後部にリアピラー56(図1参照。)を具え、フロントピラー54とリアピラー56との間が、前後に延びるルーフレール57(図2参照。)により連結されている。
【0025】
フロントピラー54の後方には、第2ピラー58が設けられている。第2ピラー58は、フロントピラー54とほぼ平行に設けられ、上端は2階客室14の上部ウィンドロアレール60に接続されている。上部ウィンドロアレール60は、窓部15の下縁に沿って車両前後方向に設けられており、後端がリアピラー56に接続されている。
【0026】
フロントピラー54と第2ピラー58の間は、車両10の出入口62が形成される空間となっている。出入口62の奥側、すなわち、車両右側が運転席18である。
【0027】
第2ピラー58の後方には、下部ウィンドアッパレール64及び下部ウィンドロアレール66が接続されている。下部ウィンドアッパレール64は、窓部13の縁部に沿って車両前後方向に設けられ、後端がリアピラー56に接続されている。下部ウィンドロアレール66は、窓部13の下縁に沿って車両前後方向に設けられ、後端がリアピラー56に接続されている。
【0028】
下部ウィンドロアレール66は、スプリング保持部材36のアーム部材46とほぼ同じ高さに設けられており、下部ウィンドロアレール66の側方には、図3に示すようにアーム部材46の先端が接続されている。
【0029】
窓部13の前方には、縦支持部材70が設けられている。縦支持部材70は、下端が、下部ウィンドロアレール66に接続し、上端が、下部ウィンドアッパレール64に接続している。
【0030】
また、下部ウィンドロアレール66の下方には前側の斜め補強部材である前部斜め補強部材72が設けられている。前部斜め補強部材72は、下部ウィンドロアレール66と第2ピラー58とを斜めに連結させている。また前部斜め補強部材72の後方には、後側の斜め補強部材である後部斜め補強部材74が設けられている。後部斜め補強部材74は、下部ウィンドロアレール66と第3ピラー90とを斜めに連結させている。
【0031】
下部ウィンドロアレール66の上面には、第1補強部材76が設けられている。第1補強部材76は、一端が、車両前方側のアーム部材46と下部ウィンドロアレール66とが接続されている箇所に接続してあり、他端が、縦支持部材70の後面に接続されている。これにより、縦支持部材70と下部ウィンドロアレール66との角部が斜めに連結されている。
【0032】
縦支持部材70と第2ピラー58との間には、第2補強部材78が設けられている。第2補強部材78は、第1補強部材76の延長線に沿って設けられ、縦支持部材70と第2ピラー58との間を斜めに連結させている。
【0033】
第2補強部材78の下方には、第3補強部材80が設けられている。第3補強部材80は、一端が、第1補強部材76が縦支持部材70に接続している箇所の縦支持部材70の前面側に接続してあり、他端が、第2ピラー58に対してほぼ垂直な角度で接続されている。
【0034】
また、下部ウィンドロアレール66には、第4補強部材82が取り付けられている。第4補強部材82は、下部ウィンドロアレール66と同等の幅を具え、前端が、縦支持部材70と下部ウィンドロアレール66とが接続された箇所より前方の位置で、後端が、後部斜め補強部材74と下部ウィンドロアレール66とが接続されている箇所より後方の位置まで達する長さを具えた補強部材で、下部ウィンドロアレール66の裏面側に一体に取り付けられている。
【0035】
前部斜め補強部材72と第2ピラー58の間には、横補強部材84が設けられている。横補強部材84は、ほぼ水平に設けられ、前部斜め補強部材72と第2ピラー58とを連結させている。横補強部材84が前部斜め補強部材72に接続された箇所に、第5補強部材86の一端が接続されている。第5補強部材86の他端は、横補強部材84と前部斜め補強部材72とが接続された接続箇所から斜め上方に延び、下部ウィンドロアレール66の下面に接続されている。
【0036】
上述したように、第2ピラー58の後部には、周囲にウィンドフレーム21が取り付けられたサイドウィンドガラス17が、ウィンドフレーム21を下部ウィンドアッパレール64や下部ウィンドロアレール66にボルト等で固定して取り付けられる、窓部13としての取付空間が補強構造を伴って形成されている。
【0037】
次に、第2ピラー58の後部に形成された補強構造の作用、効果について説明する。
【0038】
例えば、車両10が走行中に段差に乗り上げたとする。すると前輪20が上方に移動し、エアスプリング44が縮められる。エアスプリング44に加えられた力は、スプリング保持部材36を介してシャーシ部30に伝えられ、保持される。一方、スプリング保持部材36に伝達された力の一部は、スプリング保持部材36の先端から下部ウィンドロアレール66に伝えられ、下部ウィンドロアレール66には下部ウィンドロアレール66を上方に押し上げようとする力が生じる。
【0039】
これに対して下部ウィンドロアレール66は、第4補強部材82が下部ウィンドロアレール66に沿って裏側に設けられているので、スプリング保持部材36から力を受けても、上方に容易に湾曲変形することがない。そして力は、第1補強部材76を通して縦支持部材70に伝達される。
【0040】
縦支持部材70の前方には、第2補強部材78と第3補強部材80が接続されており、第1補強部材76を通して縦支持部材70に伝達された力が分散される。これにより、第2ピラー58により、縦支持部材70及び下部ウィンドロアレール66は強固に保持される。
【0041】
更に第2補強部材78は、第1補強部材76とほぼ直線状に配置され、上端が第2ピラー58に接続されている。これにより、第1補強部材76からの力を確実に受け止め、縦支持部材70が上方へ変位することを防止する。また第3補強部材80が、第1補強部材76と縦支持部材70が接続した箇所に、後端が接続され、前端が第2ピラー58に接続されているので、第1補強部材76を介して下部ウィンドロアレール66が上方へ移動することを防止できる。更に第3補強部材80は、第2ピラー58とほぼ直角な角度で接続されているので、縦支持部材70に発生する車両前側への分力を効果的に第2ピラー58に伝達し、縦支持部材70をより強固に保持できる。
【0042】
また、下部ウィンドロアレール66がスプリング保持部材36から上方への力を受けると、前部斜め補強部材72にこれを引き上げる力が加えられるが、前部斜め補強部材72には、第5補強部材86が設けられているので、上方への変位が防止される。
【0043】
また、例えば前輪20が窪みに落ち、下部ウィンドロアレール66がスプリング保持部材36から下方への力を受けた場合では、上述したと逆の作用、つまり第2補強部材78には引張り力が作用するが、かかる力も第2補強部材78等により保持され、下部ウィンドロアレール66や縦支持部材70のかかる力による変位、変形を確実に防止できる。
【0044】
また補強構造は、従来からのシャーシ部30やボディ部50に大きな変更を加える必要がないので、低いコストで確実に実現できる。尚、本発明にかかる第2ピラー後部の補強構造は、2階建てバスに限るものでなく、客席部分を高い位置に設けた大型観光バス、その他通常のバスにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明にかかる第2ピラーの補強構造の一実施形態を具えた車両を示す側面図である。
【図2】図1に示した車両の前部骨格構造を示す側面図である。
【図3】シャーシ部を示す平面図である。
【符号の説明】
【0046】
10…車両
12…1階客室
13…窓部
17…サイドウィンドガラス
26…左側壁
36…スプリング保持部材
40…フロント懸架装置
44…エアスプリング
46…アーム部材
54…フロントピラー
58…第2ピラー
66…下部ウィンドロアレール
70…縦支持部材
72…前部斜め補強部材
76…第1補強部材
78…第2補強部材
80…第3補強部材
82…第4補強部材
84…横補強部材
86…第5補強部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前後方向に設けられたシャーシ部と、
前記シャーシ部から車幅方向に突出し、フロント懸架装置のスプリング上面を支持するスプリング保持部材と、
前記シャーシ部を覆うように搭載され、乗員用シート等が装備されているバス用ボディ部のフロントピラーの後方に設けられた第2ピラーと、
前記第2ピラー直後のボディ部側壁部に形成された窓部と、
前記窓部の下縁に沿って設けられ、前記第2ピラーに前端が接続し、側方に前記スプリング保持部材の車幅方向外側端部が接続されたウィンドロアレールと、
前記窓部の前縁に取り付けられ、前記ウィンドロアレールに下端が接続された縦支持部材と、
前記ウィンドロアレールの下方に設けられ、該ウィンドロアレールと前記第2ピラーとを斜めに連結させる斜め補強部材と、
一端側が、前記ウィンドロアレールに接続され、他端側が、前記縦支持部材の後方に接続され、前記縦支持部材と前記ウィンドロアレールとの間に斜めに取り付けられた第1補強部材と、
前記縦支持部材と前記第2ピラーとの間に、前記第1補強部材の延長線にほぼ沿って設けられた第2補強部材と、
前記第2補強部材の下方に設けられ、一端が、前記第1補強部材と前記縦支持部材との接続箇所に接続され、他端が、前記第2ピラーに対してほぼ垂直な角度で接続された第3補強部材と、
少なくとも、前記縦支持部材と前記ウィンドロアレールとが接続された箇所、及び前記ウィンドロアレールと前記スプリング保持部材の端部とが接続された箇所を含む範囲に重ねて、前記ウィンドロアレールと一体に取り付けられた第4補強部材と、
前記ウィンドロアレールの下方で、前記斜め補強部材と前記第2ピラーの間にほぼ水平に設けられた横補強部材と、
前記斜め補強部材と前記ウィンドロアレールとの間に略三角形状を形成するようにして、少なくとも一端が前記横補強部材と前記斜め補強部材とが接続された箇所に、他端が前記ウィンドロアレールに連結された第5補強部材と、を具えて構成したことを特徴とする第2ピラー後部の補強構造。
【請求項2】
前記第1補強部材は、少なくとも一端側が、前記スプリング保持部材が前記ウィンドロアレールに接続されている箇所に接続されていることを特徴とした請求項1に記載の第2ピラー後部の補強構造。
【請求項3】
前記車両は、下部に1階客室、上部に2階客室を備えた2階建てバスであり、
前記第2ピラーは、前記2階客室の窓部下方に設けられた上部ウィンドロアレールに上端が接続され、
前記ウィンドロアレールは、前記1階客室の窓部下方に設けられた下部ウィンドロアレールであることを特徴とした請求項1または2に記載の第2ピラー後部の補強構造。
【請求項4】
前記窓部は、前記車両の左側壁に設けられており、前記フロントピラーと前記第2ピラーとの間には、客室に通じる出入口が形成されていることを特徴とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の第2ピラー後部の補強構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−262820(P2009−262820A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116003(P2008−116003)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【出願人】(595158980)三菱ふそうバス製造株式会社 (8)
【Fターム(参考)】