バッテリ容量測定装置
【課題】本発明は、種々のバッテリの容量を正確に測定できるようにすることを目的にする。
【解決手段】本発明に係るバッテリ容量測定装置10は、バッテリ30aが連結されるバッテリ連結部40aと、バッテリ30aの容量を測定する測定装置本体部20とからなるバッテリ容量測定装置であって、測定装置本体部20は、バッテリ30aを所定電流で放電させる放電手段215と、バッテリの電圧を監視し、前記電圧が終止電圧よりも低下したときに前記放電手段による放電を停止させる放電停止手段215と、放電開始時から放電停止時までの時間を計測する放電時間計測手段215と、放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算する演算手段215とを有する。
【解決手段】本発明に係るバッテリ容量測定装置10は、バッテリ30aが連結されるバッテリ連結部40aと、バッテリ30aの容量を測定する測定装置本体部20とからなるバッテリ容量測定装置であって、測定装置本体部20は、バッテリ30aを所定電流で放電させる放電手段215と、バッテリの電圧を監視し、前記電圧が終止電圧よりも低下したときに前記放電手段による放電を停止させる放電停止手段215と、放電開始時から放電停止時までの時間を計測する放電時間計測手段215と、放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算する演算手段215とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
バッテリが連結されるバッテリ連結部と、そのバッテリ連結部と電気的に接続されており、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの充電可能容量を測定する測定装置本体部とからなるバッテリ容量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリを構成する二次電池(以下、セルという)の劣化具合を診断するときに、そのセルの充電可能容量を測定することが有効である。特許文献1に記載された電池の診断装置では、バッテリ内の記憶手段に記憶されている充電時の充電電流の積算値(電池容量データ)と、同じく記憶手段に記憶されている充電回数データとを読み取り、その電池容量データと充電回数データとからセルの劣化状態を診断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−043059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した電池の診断装置は、バッテリの記憶手段に記憶されている電池容量データと充電回数データとからセルの劣化状態を診断する構成のため、前記記憶手段等を有しないバッテリの診断を行なうことはできない。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、種々のバッテリの充電可能容量を正確に測定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、バッテリが連結されるバッテリ連結部と、そのバッテリ連結部と電気的に接続されており、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの充電可能容量を測定する測定装置本体部とからなるバッテリ容量測定装置であって、前記測定装置本体部は、前記バッテリを所定電流で放電させる放電手段と、前記バッテリの電圧を監視し、前記電圧が終止電圧よりも低下したときに前記放電手段による放電を停止させる放電停止手段と、放電開始時から放電停止時までの時間を計測する放電時間計測手段と、前記放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算する演算手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明によると、満充電されたバッテリを所定電流で放電させ、放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算してバッテリの充電可能容量を測定する。このため、どのようなバッテリであっても正確にバッテリの充電可能容量を測定することができる。
【0008】
請求項2の発明によると、連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類の前記バッテリ連結部が前記測定装置本体部と別体で設けられていることを特徴とする。
このため、連結構造が異なる複数種類のバッテリの充電可能容量を一台のバッテリ容量測定装置で測定することができる。
また、バッテリ連結部と測定装置本体部とが別体であるため、測定装置本体部を小型化できる。
【0009】
請求項3の発明によると、連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類のバッテリ連結部が測定装置本体部と一体化されていることを特徴とする。
このため、連結構造が異なる複数種類のバッテリの充電可能容量を一台のバッテリ容量測定装置で測定することができる。
【0010】
請求項4の発明によると、バッテリ連結部は、連結構造が異なる複数種類のバッテリがそれぞれ連結可能なように構成された複数種類のアダプタと、各々のアダプタと前記測定装置本体部とを接続可能に構成された接続部材とから構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明によると、アダプタには、バッテリに対して一定方向にスライドさせる動作により連結される形式と、前記バッテリが差し込まれることで連結される形式とがあることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明によると、測定装置本体部には、バッテリ連結部に連結されたバッテリの定格電圧を入力するための電圧入力スイッチが設けられていることを特徴とする。
このため、定格電圧が異なる種々のバッテリの充電可能容量測定が可能になる。
請求項7の発明によると、放電停止手段の終止電圧は、バッテリの定格電圧に基づいて設定されることを特徴とする。
請求項8の発明によると、測定装置本体部には、放電電流の電流積算値を表示する表示部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、種々のバッテリの充電可能容量を正確に測定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態1に係るバッテリ容量測定装置の信号ブロック図である。
【図2】前記バッテリ容量測定装置の全体平面図である。
【図3】アダプタの斜視図である。
【図4】別のアダプタの斜視図である。
【図5】別のアダプタの斜視図である。
【図6】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図7】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図8】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図9】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図10】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図11】変更例に係るバッテリ容量測定装置の模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態1]
以下、図1から図11に基づいて、本発明の実施形態1に係るバッテリ容量測定装置10の説明を行なう。
ここで、図中の前後左右及び上下は、バッテリ容量測定装置10の測定装置本体部20とアダプタ40a,40bの前後左右及び上下に対応している。
【0015】
<バッテリ容量測定装置10の概要について>
本実施形態に係るバッテリ容量測定装置10は、種々のバッテリ30a,30b(図3等参照)の容量を測定してその容量を表示する装置であり、図2、図3に示すように、測定装置本体部20と、バッテリ30a,30bが連結されるアダプタ40a,40b,40cと、前記測定装置本体部20と前記アダプタ40a,40b,40cを接続する接続部材50とから構成されている。
前記アダプタ40a,40b,40c(図3、図4、図5参照)は、接続構造が異なる複数種類のバッテリ30a,30bがそれぞれ連結可能なように構成されている。
【0016】
<アダプタ40a,40b,40c及び接続部材50について>
第1アダプタ40aは、図3に示すように、スライド式バッテリ30aが連結できるように構成されたアダプタである。第1アダプタ40aの上面には、図2に示すように、前後方向に延びる一対のガイドレール45が設けられており、それらのガイドレール45の上端位置に帯板状の側方突出部45tが対向するガイドレール45の方向に張出すように設けられている。これにより、第1アダプタ40aの上面には、その上面とガイドレール45の側面と側方突出部45tの下面とにより、断面コ字形をした一対の溝部が形成される。そして、スライド式バッテリ30aの下側(図3において下側)に形成された左右の突条部(図示省略)が第1アダプタ40aの上面に形成された一対の溝部(側方突出部45t)と嵌合するように構成されている。そして、スライド式バッテリ30aの前記突条部を第1アダプタ40aの側方突出部45tに嵌合させて、そのスライド式バッテリ30aを第1アダプタ40aに対して前進限位置までスライドさせることで、スライド式バッテリ30aと第1アダプタ40aとが連結されて両者30a,40aが電気的に接続される。
【0017】
第2アダプタ40bは、図4に示すように、差し込み式バッテリ30bが連結できるように構成されたアダプタである。第2アダプタ40bの上面には、差し込み式バッテリ30bが差し込まれる差し込み穴部46が形成されている。差し込み穴部46の内壁面には中心を挟んで両側に端子が設けられており、それらの端子で差し込み式バッテリ30bの端子部を挟持できるように構成されている。これにより、差し込み式バッテリ30bを第2アダプタ40bの差し込み穴部46に差し込むことで、差し込み式バッテリ30bを第2アダプタ40bに連結することができる。
第3アダプタ40cは、図5に示すように、差し込み式バッテリ30bをスライド式バッテリ30a用の第1アダプタ40aに連結するためのアダプタであり、上面側に差し込み式バッテリ30bが差し込まれる差し込み穴部46、下面側に第1アダプタ40aの左右の側方突出部45tと嵌合可能な左右の突条部(図示省略)が形成されている。即ち、第3アダプタ40cを介して差し込み式バッテリ30bをスライド式バッテリ30a用の第1アダプタ40aに連結することができる。
【0018】
第1アダプタ40aと第2アダプタ40bとには、図2〜図5に示すように、リード線41が設けられており、そのリード線41の先端に共通の出力コネクタ43が設けられている。そして、前記出力コネクタ43が接続部材50の先端側に設けられた受けコネクタ52に接続されるようになっている。
接続部材50は、種々のアダプタ40a,40bを測定装置本体部20に接続するための配線ケーブルであり、受けコネクタ52と反対側(基端部側)に測定装置本体部20のコネクタ21(図1参照)に接続される主コネクタ54が設けられている。
上記構成により、例えば、スライド式バッテリ30aの容量を測定する場合には、第1アダプタ40aの出力コネクタ43を接続部材50の受けコネクタ52に接続し、その接続部材50の主コネクタ54を測定装置本体部20のコネクタ21に接続する。また、差し込み式バッテリ30bの容量を測定する場合には、第2アダプタ40bの出力コネクタ43を接続部材50の受けコネクタ52に接続し、その接続部材50の主コネクタ54を測定装置本体部20のコネクタ21に接続する。なお、第2アダプタ40bを使用する代わりに、第1アダプタ40aと第3アダプタ40cとを使用することも可能である。
即ち、第1アダプタ40a、第2アダプタ40b、第3アダプタ40c、及び接続部材50が本発明のバッテリ連結部に相当する。
【0019】
<測定装置本体部20について>
測定装置本体部20は、満充電されたスライド式バッテリ30a、あるいは差し込み式バッテリ30b(以下、バッテリ30という)を一定電流で放電させて、その放電電流と放電時間とから電流積算値を演算し、バッテリ30の充電可能容量を測定できるように構成されている。
測定装置本体部20は、図1に示すように、放電電流の制御、放電時間の計測、及び電流積算値の演算等を行なう制御部210と、バッテリ30の定格電圧を入力する操作部230と、測定結果の表示、及び警報表示等を行なう表示警報部240と、電源部260等から構成されている。
【0020】
<制御部210について>
制御部210は、図1に示すように、マイコン215と、放電電流測定部212と、放電電流調節部213と、リレー214等から構成されている。
前記マイコン215は、メモリ(図示省略)に格納されたプログラムに基づいてバッテリ30の放電制御、放電時間の計測、電流積算値の演算を行なう部分であり、異常時には放電を停止して警報を発することができるように構成されている。
放電電流測定部212は、放電回路210cの放電電流を測定する部分であり、放電電流を電圧信号に変換するシャント抵抗212rと、その電圧信号を増幅する増幅器212eから構成されている。放電電流測定部212により得られた電流信号は、マイコン215のAD1端子に入力される。
放電電流調節部213は、マイコン215のOUT1端子からの出力信号に基づいて設定された設定放電電流値(5A、あるいは10A)と、放電電流測定部212により測定された電流信号値とを比較し、電流信号値が設定放電電流値に近づくように放電電流をFETと抵抗213r等により調節する。さらに、放電電流調節部213は、放電回路210cを遮断するためのリレー214を備えており、そのリレー214が放電完了時、あるいは放電中止時にマイコン215のOUT2端子からの出力信号により放電回路210cを遮断できるように構成されている。
【0021】
マイコン215のI/O端子には、後記する操作部230と表示警報部240との間でデータの入出力を行なうための通信ケーブルが接続されている。さらに、マイコン215のAD2端子にはアダプタ40a,40bに連結されたバッテリ30の電圧信号が入力されるように構成されている。また、マイコン215のAD3端子、AD4端子にはサーミスタ218a,218bにより測定されたFETの温度と抵抗213rの温度信号が入力されるように構成されている。さらに、マイコン215のOUT3端子は測定装置本体部20の冷却ファン217に接続されている。そして、マイコン215はFETの温度と抵抗213rの温度信号に基づいて冷却ファン217をオン・オフできるように構成されている。また、マイコン215のOUT4端子は警報用のブザー246に接続されている。
【0022】
<操作部230について>
操作部230は、バッテリ30の電圧を入力する複数(図では、8個)の電圧入力スイッチ231〜238と、それらの電圧入力スイッチ231〜238による電圧入力信号が制御部210のマイコン215に入力されたことを表示する表示LED242a〜242hとから構成されている。電圧入力スイッチ231〜238は、例えば、7.2V、9.6V、10.8V、12V、14.4V、18V、24V、36Vの8種類のバッテリ30に対応しており、各々の電圧入力スイッチ231〜238に対して表示LED242a〜242hが一対一で対応している。即ち、定格7.2Vのバッテリ30に対応する電圧入力スイッチ231をオン操作して、その信号がマイコン215に入力されると、前記マイコン215はその電圧入力スイッチ231に対応する表示LED242aを点灯させる。
【0023】
<表示警報部240及び電源部260について>
表示警報部240は、バッテリ30の電圧と、電流積算値(バッテリ30の容量)とを表示する液晶パネル241と、測定完了LED244と、エラー表示LED245とから構成されている。液晶パネル241は、例えば、12段のバーグラフ241bにより電流積算値を表示できるように構成されており、前記バーグラフ241bの一段が、例えば、0.25Ah(アンヘ゜アアワー)に設定されている。
前記液晶パネル241と測定完了LED244、及びエラー表示LED245は、マイコン215からの出力信号に基づいて動作するように構成されている。
電源部260は、電源プラグ261と定電圧装置263とから構成されている。定電圧装置263は、マイコン215及び液晶パネル241等の電源であり、交流50Hz/60Hzの90V〜264Vの電圧を直流の一定電圧に変換できるように構成されている。
【0024】
<バッテリ容量測定装置10の動作について>
次に、図6から図10にフローチャートに基づいてバッテリ容量測定装置10の動作について説明する。
ここで、定格12Vのスライド式バッテリ30aの充電可能容量を測定する場合を例にしてバッテリ容量測定装置10の動作を説明する。なお、バッテリ30aの定格電圧が異なる場合でも、バッテリ容量測定装置10の動作は同じである。
先ず、第1アダプタ40aの出力コネクタ43を接続部材50の受けコネクタ52に接続し、その接続部材50の主コネクタ54を測定装置本体部20のコネクタ21に接続する。次に、満充電されたスライド式バッテリ30a(以下、バッテリ30という)を第1アダプタ40a(以下、アダプタ40という)に連結する。この状態で、バッテリ電圧Vbが測定されて、そのバッテリ電圧Vbが表示警報部240の液晶パネル241に表示される(図7のステップS101 参照)。
バッテリ電圧Vbは、図10に示すように、常に計測されており(ステップS181)、液晶パネル241の電圧表示が、例えば、400msecごとに更新されるようになっている(ステップS182、ステップS183)。
そして、図7のステップS102でバッテリ電圧Vbが1.0Vより大きいと判定された場合(ステップS102 NO)、即ち、バッテリ電圧Vb(12V)がマイコン215のAD2端子に入力されてバッテリ30の連結が確認された段階で、計測開始待ち状態となる(ステップS104)。
なお、ステップS102でバッテリ電圧Vbが2秒以上、1.0V以下であれば(ステップS102 YES)、バッテリ30が第1アダプタ40aに連結されていないと判定されて、電圧表示が消され(ステップS103)、初期状態に戻される。
【0025】
計測開始待ち状態で(図7のステップS104)、図6に示すように、バッテリ30の電圧(12V)に対応する操作部230の電圧入力スイッチ234がオン操作されると、計測が開始される(ステップS141 YES ステップS142)。
これにより、計測開始待ち状態(図7のステップS104)の判断がYESになり、ステップS105でメモリの選択電池テーブルにある上限電圧VHと下限電圧VL(以下、終止電圧VLという)とが読み込まれる。さらに、オン操作された電圧入力スイッチ234に対応する表示LED242dが点灯し、液晶パネル241の電流積算値CNTdisがリセットされる。
次に、ステップS106でバッテリ電圧Vbが上限電圧VHより高いか否かが判定される。ここで、定格12Vのバッテリ30の場合、上限電圧VHは15Vに設定されている。
なお、定格7.2Vのバッテリ30では上限電圧VHは9V、定格9.6Vのバッテリ30では上限電圧VHは12V、定格10.8Vのバッテリ30では上限電圧VHは13.5V、定格14.4Vのバッテリ30では上限電圧VHは18V、定格18Vのバッテリ30では上限電圧VHは22.5V、定格24Vのバッテリ30では上限電圧VHは30V、定格36Vのバッテリ30では上限電圧VHは45Vに設定されている。
【0026】
バッテリ電圧Vbが上限電圧VHよりも低い場合、即ち、バッテリ電圧Vbが正常な場合には(ステップS106 NO)、処理はステップS107、及び図8のステップS151〜S160に進み、放電制御(リレーとFETの制御)が行なわれる。放電制御では、先ず、バッテリ30のセル(二次電池)の温度が上限値(73℃)、及び上限近傍値(67℃)と比較される(図8 ステップS151、S152)。そして、前記セルの温度が上限近傍値(67℃)よりも低い場合に(ステップS152 YES)、リレー214がオンして放電回路210cが形成される(ステップS153)。次に、バッテリ電圧Vbが20V以下であるか否かが判定される(ステップS154)。バッテリ30の定格電圧が12Vであるため、ステップS154の判定はYESとなり、処理はステップS157に進んで放電電流最大値Idsmaxが12Aに設定される。次に、マイコン215が設定放電電流値を10Aに設定し、これに基づいてFETが動作して放電電流Idsを10Aに制御する(ステップS158)。
なお、バッテリ電圧Vbが20Vより大きければ(ステップS154 NO)、放電電流最大値Idsmaxが6Aに設定され(ステップS155)、FETが放電電流Idsを5Aに制御する(ステップS156)。
【0027】
次に、処理は、図7のステップS108、S109に戻り、放電電流Idsが放電電流最大値Idsmaxを超えていないか、放電電流Idsが2Aより低下していないが判定される。即ち、放電電流Idsが正常であるか否かが判定される。放電電流Idsが正常な場合(ステップS109 NO)、ステップS110でバッテリ電圧Vbが終止電圧VL以下まで低下したか否かが判定される。
ここで、前記終止電圧VLはバッテリ30の放電を終了(測定完了)する基準となる電圧である。定格12Vのバッテリ30の場合、終止電圧VLは8Vに設定されている。
なお、定格7.2Vのバッテリ30では終止電圧VLは4.8V、定格9.6Vのバッテリ30では終止電圧VLは6.4V、定格10.8Vのバッテリ30では終止電圧VLは7.2V、定格14.4Vのバッテリ30では終止電圧VLは9.6V、定格18Vのバッテリ30では終止電圧VLは12V、定格24Vのバッテリ30では終止電圧VLは16V、定格36Vのバッテリ30では終止電圧VLは24Vに設定されている。
【0028】
バッテリ電圧Vbが終止電圧VLよりも大きい場合には(ステップS110NO)、即ち、測定を終了しない場合はステップS111に進み、基準時間当たりの放電電流量を加算し、放電電流積算値を液晶パネル241に表示する。次に、ステップS112で放電開始からの時間Tdisが80分を超えていないか否かが判定され、時間Tdisが80分を超えていない場合に(ステップS112 YES)、処理がステップS106に戻される。
即ち、ステップS106〜ステップS112までの処理が繰り返し実行されて、基準時間当たりの放電電流量が順番に加算(積算)される。そして、放電電流積算値が液晶パネル241に表示される。
このようにして、バッテリ30の放電が継続して行なわれて、バッテリ電圧Vbが終止電圧VL以下になったときに(ステップS110 YES)、ステップS119でFETがオフされ、さらにその後(約200ms後)、リレー214がオフされて放電回路210cが遮断される。これにより、バッテリ30の放電が停止する。そして、定格12Vのバッテリ30に対応する表示LED242dが点滅し、測定完了LED244が点灯する。また、警報用のブザー246が約10秒間鳴動してバッテリ30の容量測定が完了する。即ち、このとき、液晶パネル241のバーグラフ241bに表示された放電電流積算値(Ah)によりバッテリ30の容量を知ることができる。
【0029】
ここで、バッテリ30の容量測定中、即ち、バッテリ30の放電中に、図6に示すように、操作部230の電圧入力スイッチ231〜238のいずれかがオン操作されると、図6のステップS143の判定がYESとなり、中断処理が行なわれる(ステップS144)。中断処理(図7の左上)では、ステップS131でFET及びリレー214がオフされてバッテリ30の放電が中止される。さらに、液晶パネル241の表示がリセットされて初期状態に戻される(ステップS132)。
また、バッテリ30の容量測定中にバッテリ電圧Vbが上限電圧VHよりも上昇した場合(ステップS106 YES)、あるいは放電電流Idsが最大放電電流Idsmaxよりも上昇した場合(ステップS108 YES)は、エラー処理(過電圧、過電流)が行なわれる(ステップS116、ステップS117)。また、放電電流Idsが2Aよりも低下した場合で(ステップS109 YES)、リレー214がオンしている場合も(ステップS114 YES)、エラー処理(電流低下)が行なわれる(ステップS115)。
エラー処理(図7左上)では、ステップS121でFET及びリレー214がオフされてバッテリ30の放電が中止される。さらに、液晶パネル241のバーグラフ241bが点滅し(ステップS123)、表示LED242dが点滅して、エラー表示LED245が点灯する。また、警報用のブザー246が約10秒間鳴動する(ステップS124)。そして、エラーがリセットされて(ステップS125 YES)、液晶パネル241の表示がリセットされることで初期状態に戻される(ステップS126)。
また、バッテリ30の放電が80分を超えた場合にも(ステップS112 NO)、上記したエラー処理が行なわれる(ステップS113)。
【0030】
さらに、バッテリ30の放電中に、バッテリ30のセルの温度が上限値(73℃)を超えた場合には(図8 ステップS151 YES)、ステップS159、ステップS160でFET及びリレー214がオフされてバッテリ30の放電が中止される。
また、前述のように、測定装置本体部20のハウジング内は、冷却ファン217によって温度調節が行なわれている。即ち、図9に示すように、サーミスタ218a,218bにより検出されたFETの温度と抵抗213rの温度が50℃を超えると(ステップS171 YES)、冷却ファン217が起動されて室内が冷却される(ステップS175)。また、室温が35℃よりも低下すると(ステップS172 YES)、冷却ファン217が停止する(ステップS176)。さらに、室温が−15℃よりも低下すると(ステップS173 YES)、サーミスタ断線と判定されてエラー処理が行なわれる(ステップS177)。また、逆に室温が85℃よりも上昇したと判定された場合には(ステップS174 YES)、ステップS178でエラー処理が行なわれる。
前記エラー処理では、上記したように、図7のステップS121〜ステップS126までの処理が実行される。
即ち、測定装置本体部20の放電電流測定部212と放電電流調節部213とリレー214とが本発明の放電手段と放電停止手段とに相当し、マイコン215が本発明の放電手段、放電停止手段、放電時間計測手段、及び演算手段に相当する。
【0031】
<本実施形態に係るバッテリ容量測定装置の長所について>
本実施形態に係るバッテリ容量測定装置によると、満充電されたバッテリ30を所定電流で放電させ、放電電流値Idsと放電時間Tdisとから電流積算値を演算してバッテリ30の充電可能容量を測定する。このため、どのようなバッテリ30であっても正確にバッテリ30の充電可能容量を測定することができる。
また、バッテリ容量測定装置のバッテリ連結部、即ち、第1アダプタ40a、第2アダプタ40b、第3アダプタ40c、及び接続部材50は、連結構造が異なる複数種類のバッテリ30a,30bが連結可能なように構成されている。このため、連結構造が異なる複数種類のバッテリ30a,30bの容量を一台のバッテリ容量測定装置10で測定することができる。
また、第1アダプタ40a、第2アダプタ40b、第3アダプタ40cと測定装置本体部20とが別体であるため、その測定装置本体部20を小型化できる。
さらに、測定装置本体部20には、連結されたバッテリ30の定格電圧を入力するための電圧入力スイッチ231〜238が設けられている。このため、定格電圧が異なる種々のバッテリ30の容量測定が可能になる。
【0032】
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、図2から図5に示すように、バッテリ30a,30bの種類に応じた複数種類のアダプタ40a,40b,40c等を測定装置本体部20と別体に設ける例を示した。しかし、図11に示すように、測定装置本体部20の左側部分にアダプタ40a,40bを設け、その測定装置本体部20の右側部分に操作部230と表示警報部240とを設けることも可能である。
また、本実施形態に係るバッテリ容量測定装置10では、バッテリ30を予め満充電した状態でアダプタ40a(40b,40c)に連結する例を示したが、前記アダプタ40a(40b,40c)に充電器の機能を持たせておき、バッテリ30をアダプタ40a(40b,40c)に連結した段階で充電を行ない、満充電後に放電を行なうようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0033】
20・・・・・・測定装置本体部
30・・・・・・バッテリ
30a・・・・・スライド式バッテリ
30b・・・・・差し込み式バッテリ
40・・・・・・アダプタ(バッテリ連結部)
40a・・・・・第1アダプタ
40b・・・・・第2アダプタ
40c・・・・・第3アダプタ
50・・・・・・接続部材
212・・・・・放電電流測定部(放電手段)
213・・・・・放電電流調節部(放電手段、放電停止手段)
214・・・・・リレー(放電手段、放電停止手段)
215・・・・・マイコン(放電手段、放電停止手段、放電時間計測手段、演算手段)
231〜238・電圧入力スイッチ
241b・・・・バーグラフ(表示部)
241・・・・・液晶パネル(表示部)
【技術分野】
【0001】
バッテリが連結されるバッテリ連結部と、そのバッテリ連結部と電気的に接続されており、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの充電可能容量を測定する測定装置本体部とからなるバッテリ容量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリを構成する二次電池(以下、セルという)の劣化具合を診断するときに、そのセルの充電可能容量を測定することが有効である。特許文献1に記載された電池の診断装置では、バッテリ内の記憶手段に記憶されている充電時の充電電流の積算値(電池容量データ)と、同じく記憶手段に記憶されている充電回数データとを読み取り、その電池容量データと充電回数データとからセルの劣化状態を診断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−043059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した電池の診断装置は、バッテリの記憶手段に記憶されている電池容量データと充電回数データとからセルの劣化状態を診断する構成のため、前記記憶手段等を有しないバッテリの診断を行なうことはできない。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、種々のバッテリの充電可能容量を正確に測定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、バッテリが連結されるバッテリ連結部と、そのバッテリ連結部と電気的に接続されており、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの充電可能容量を測定する測定装置本体部とからなるバッテリ容量測定装置であって、前記測定装置本体部は、前記バッテリを所定電流で放電させる放電手段と、前記バッテリの電圧を監視し、前記電圧が終止電圧よりも低下したときに前記放電手段による放電を停止させる放電停止手段と、放電開始時から放電停止時までの時間を計測する放電時間計測手段と、前記放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算する演算手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明によると、満充電されたバッテリを所定電流で放電させ、放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算してバッテリの充電可能容量を測定する。このため、どのようなバッテリであっても正確にバッテリの充電可能容量を測定することができる。
【0008】
請求項2の発明によると、連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類の前記バッテリ連結部が前記測定装置本体部と別体で設けられていることを特徴とする。
このため、連結構造が異なる複数種類のバッテリの充電可能容量を一台のバッテリ容量測定装置で測定することができる。
また、バッテリ連結部と測定装置本体部とが別体であるため、測定装置本体部を小型化できる。
【0009】
請求項3の発明によると、連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類のバッテリ連結部が測定装置本体部と一体化されていることを特徴とする。
このため、連結構造が異なる複数種類のバッテリの充電可能容量を一台のバッテリ容量測定装置で測定することができる。
【0010】
請求項4の発明によると、バッテリ連結部は、連結構造が異なる複数種類のバッテリがそれぞれ連結可能なように構成された複数種類のアダプタと、各々のアダプタと前記測定装置本体部とを接続可能に構成された接続部材とから構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明によると、アダプタには、バッテリに対して一定方向にスライドさせる動作により連結される形式と、前記バッテリが差し込まれることで連結される形式とがあることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明によると、測定装置本体部には、バッテリ連結部に連結されたバッテリの定格電圧を入力するための電圧入力スイッチが設けられていることを特徴とする。
このため、定格電圧が異なる種々のバッテリの充電可能容量測定が可能になる。
請求項7の発明によると、放電停止手段の終止電圧は、バッテリの定格電圧に基づいて設定されることを特徴とする。
請求項8の発明によると、測定装置本体部には、放電電流の電流積算値を表示する表示部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、種々のバッテリの充電可能容量を正確に測定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態1に係るバッテリ容量測定装置の信号ブロック図である。
【図2】前記バッテリ容量測定装置の全体平面図である。
【図3】アダプタの斜視図である。
【図4】別のアダプタの斜視図である。
【図5】別のアダプタの斜視図である。
【図6】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図7】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図8】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図9】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図10】前記バッテリ容量測定装置の動作フローチャートである。
【図11】変更例に係るバッテリ容量測定装置の模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態1]
以下、図1から図11に基づいて、本発明の実施形態1に係るバッテリ容量測定装置10の説明を行なう。
ここで、図中の前後左右及び上下は、バッテリ容量測定装置10の測定装置本体部20とアダプタ40a,40bの前後左右及び上下に対応している。
【0015】
<バッテリ容量測定装置10の概要について>
本実施形態に係るバッテリ容量測定装置10は、種々のバッテリ30a,30b(図3等参照)の容量を測定してその容量を表示する装置であり、図2、図3に示すように、測定装置本体部20と、バッテリ30a,30bが連結されるアダプタ40a,40b,40cと、前記測定装置本体部20と前記アダプタ40a,40b,40cを接続する接続部材50とから構成されている。
前記アダプタ40a,40b,40c(図3、図4、図5参照)は、接続構造が異なる複数種類のバッテリ30a,30bがそれぞれ連結可能なように構成されている。
【0016】
<アダプタ40a,40b,40c及び接続部材50について>
第1アダプタ40aは、図3に示すように、スライド式バッテリ30aが連結できるように構成されたアダプタである。第1アダプタ40aの上面には、図2に示すように、前後方向に延びる一対のガイドレール45が設けられており、それらのガイドレール45の上端位置に帯板状の側方突出部45tが対向するガイドレール45の方向に張出すように設けられている。これにより、第1アダプタ40aの上面には、その上面とガイドレール45の側面と側方突出部45tの下面とにより、断面コ字形をした一対の溝部が形成される。そして、スライド式バッテリ30aの下側(図3において下側)に形成された左右の突条部(図示省略)が第1アダプタ40aの上面に形成された一対の溝部(側方突出部45t)と嵌合するように構成されている。そして、スライド式バッテリ30aの前記突条部を第1アダプタ40aの側方突出部45tに嵌合させて、そのスライド式バッテリ30aを第1アダプタ40aに対して前進限位置までスライドさせることで、スライド式バッテリ30aと第1アダプタ40aとが連結されて両者30a,40aが電気的に接続される。
【0017】
第2アダプタ40bは、図4に示すように、差し込み式バッテリ30bが連結できるように構成されたアダプタである。第2アダプタ40bの上面には、差し込み式バッテリ30bが差し込まれる差し込み穴部46が形成されている。差し込み穴部46の内壁面には中心を挟んで両側に端子が設けられており、それらの端子で差し込み式バッテリ30bの端子部を挟持できるように構成されている。これにより、差し込み式バッテリ30bを第2アダプタ40bの差し込み穴部46に差し込むことで、差し込み式バッテリ30bを第2アダプタ40bに連結することができる。
第3アダプタ40cは、図5に示すように、差し込み式バッテリ30bをスライド式バッテリ30a用の第1アダプタ40aに連結するためのアダプタであり、上面側に差し込み式バッテリ30bが差し込まれる差し込み穴部46、下面側に第1アダプタ40aの左右の側方突出部45tと嵌合可能な左右の突条部(図示省略)が形成されている。即ち、第3アダプタ40cを介して差し込み式バッテリ30bをスライド式バッテリ30a用の第1アダプタ40aに連結することができる。
【0018】
第1アダプタ40aと第2アダプタ40bとには、図2〜図5に示すように、リード線41が設けられており、そのリード線41の先端に共通の出力コネクタ43が設けられている。そして、前記出力コネクタ43が接続部材50の先端側に設けられた受けコネクタ52に接続されるようになっている。
接続部材50は、種々のアダプタ40a,40bを測定装置本体部20に接続するための配線ケーブルであり、受けコネクタ52と反対側(基端部側)に測定装置本体部20のコネクタ21(図1参照)に接続される主コネクタ54が設けられている。
上記構成により、例えば、スライド式バッテリ30aの容量を測定する場合には、第1アダプタ40aの出力コネクタ43を接続部材50の受けコネクタ52に接続し、その接続部材50の主コネクタ54を測定装置本体部20のコネクタ21に接続する。また、差し込み式バッテリ30bの容量を測定する場合には、第2アダプタ40bの出力コネクタ43を接続部材50の受けコネクタ52に接続し、その接続部材50の主コネクタ54を測定装置本体部20のコネクタ21に接続する。なお、第2アダプタ40bを使用する代わりに、第1アダプタ40aと第3アダプタ40cとを使用することも可能である。
即ち、第1アダプタ40a、第2アダプタ40b、第3アダプタ40c、及び接続部材50が本発明のバッテリ連結部に相当する。
【0019】
<測定装置本体部20について>
測定装置本体部20は、満充電されたスライド式バッテリ30a、あるいは差し込み式バッテリ30b(以下、バッテリ30という)を一定電流で放電させて、その放電電流と放電時間とから電流積算値を演算し、バッテリ30の充電可能容量を測定できるように構成されている。
測定装置本体部20は、図1に示すように、放電電流の制御、放電時間の計測、及び電流積算値の演算等を行なう制御部210と、バッテリ30の定格電圧を入力する操作部230と、測定結果の表示、及び警報表示等を行なう表示警報部240と、電源部260等から構成されている。
【0020】
<制御部210について>
制御部210は、図1に示すように、マイコン215と、放電電流測定部212と、放電電流調節部213と、リレー214等から構成されている。
前記マイコン215は、メモリ(図示省略)に格納されたプログラムに基づいてバッテリ30の放電制御、放電時間の計測、電流積算値の演算を行なう部分であり、異常時には放電を停止して警報を発することができるように構成されている。
放電電流測定部212は、放電回路210cの放電電流を測定する部分であり、放電電流を電圧信号に変換するシャント抵抗212rと、その電圧信号を増幅する増幅器212eから構成されている。放電電流測定部212により得られた電流信号は、マイコン215のAD1端子に入力される。
放電電流調節部213は、マイコン215のOUT1端子からの出力信号に基づいて設定された設定放電電流値(5A、あるいは10A)と、放電電流測定部212により測定された電流信号値とを比較し、電流信号値が設定放電電流値に近づくように放電電流をFETと抵抗213r等により調節する。さらに、放電電流調節部213は、放電回路210cを遮断するためのリレー214を備えており、そのリレー214が放電完了時、あるいは放電中止時にマイコン215のOUT2端子からの出力信号により放電回路210cを遮断できるように構成されている。
【0021】
マイコン215のI/O端子には、後記する操作部230と表示警報部240との間でデータの入出力を行なうための通信ケーブルが接続されている。さらに、マイコン215のAD2端子にはアダプタ40a,40bに連結されたバッテリ30の電圧信号が入力されるように構成されている。また、マイコン215のAD3端子、AD4端子にはサーミスタ218a,218bにより測定されたFETの温度と抵抗213rの温度信号が入力されるように構成されている。さらに、マイコン215のOUT3端子は測定装置本体部20の冷却ファン217に接続されている。そして、マイコン215はFETの温度と抵抗213rの温度信号に基づいて冷却ファン217をオン・オフできるように構成されている。また、マイコン215のOUT4端子は警報用のブザー246に接続されている。
【0022】
<操作部230について>
操作部230は、バッテリ30の電圧を入力する複数(図では、8個)の電圧入力スイッチ231〜238と、それらの電圧入力スイッチ231〜238による電圧入力信号が制御部210のマイコン215に入力されたことを表示する表示LED242a〜242hとから構成されている。電圧入力スイッチ231〜238は、例えば、7.2V、9.6V、10.8V、12V、14.4V、18V、24V、36Vの8種類のバッテリ30に対応しており、各々の電圧入力スイッチ231〜238に対して表示LED242a〜242hが一対一で対応している。即ち、定格7.2Vのバッテリ30に対応する電圧入力スイッチ231をオン操作して、その信号がマイコン215に入力されると、前記マイコン215はその電圧入力スイッチ231に対応する表示LED242aを点灯させる。
【0023】
<表示警報部240及び電源部260について>
表示警報部240は、バッテリ30の電圧と、電流積算値(バッテリ30の容量)とを表示する液晶パネル241と、測定完了LED244と、エラー表示LED245とから構成されている。液晶パネル241は、例えば、12段のバーグラフ241bにより電流積算値を表示できるように構成されており、前記バーグラフ241bの一段が、例えば、0.25Ah(アンヘ゜アアワー)に設定されている。
前記液晶パネル241と測定完了LED244、及びエラー表示LED245は、マイコン215からの出力信号に基づいて動作するように構成されている。
電源部260は、電源プラグ261と定電圧装置263とから構成されている。定電圧装置263は、マイコン215及び液晶パネル241等の電源であり、交流50Hz/60Hzの90V〜264Vの電圧を直流の一定電圧に変換できるように構成されている。
【0024】
<バッテリ容量測定装置10の動作について>
次に、図6から図10にフローチャートに基づいてバッテリ容量測定装置10の動作について説明する。
ここで、定格12Vのスライド式バッテリ30aの充電可能容量を測定する場合を例にしてバッテリ容量測定装置10の動作を説明する。なお、バッテリ30aの定格電圧が異なる場合でも、バッテリ容量測定装置10の動作は同じである。
先ず、第1アダプタ40aの出力コネクタ43を接続部材50の受けコネクタ52に接続し、その接続部材50の主コネクタ54を測定装置本体部20のコネクタ21に接続する。次に、満充電されたスライド式バッテリ30a(以下、バッテリ30という)を第1アダプタ40a(以下、アダプタ40という)に連結する。この状態で、バッテリ電圧Vbが測定されて、そのバッテリ電圧Vbが表示警報部240の液晶パネル241に表示される(図7のステップS101 参照)。
バッテリ電圧Vbは、図10に示すように、常に計測されており(ステップS181)、液晶パネル241の電圧表示が、例えば、400msecごとに更新されるようになっている(ステップS182、ステップS183)。
そして、図7のステップS102でバッテリ電圧Vbが1.0Vより大きいと判定された場合(ステップS102 NO)、即ち、バッテリ電圧Vb(12V)がマイコン215のAD2端子に入力されてバッテリ30の連結が確認された段階で、計測開始待ち状態となる(ステップS104)。
なお、ステップS102でバッテリ電圧Vbが2秒以上、1.0V以下であれば(ステップS102 YES)、バッテリ30が第1アダプタ40aに連結されていないと判定されて、電圧表示が消され(ステップS103)、初期状態に戻される。
【0025】
計測開始待ち状態で(図7のステップS104)、図6に示すように、バッテリ30の電圧(12V)に対応する操作部230の電圧入力スイッチ234がオン操作されると、計測が開始される(ステップS141 YES ステップS142)。
これにより、計測開始待ち状態(図7のステップS104)の判断がYESになり、ステップS105でメモリの選択電池テーブルにある上限電圧VHと下限電圧VL(以下、終止電圧VLという)とが読み込まれる。さらに、オン操作された電圧入力スイッチ234に対応する表示LED242dが点灯し、液晶パネル241の電流積算値CNTdisがリセットされる。
次に、ステップS106でバッテリ電圧Vbが上限電圧VHより高いか否かが判定される。ここで、定格12Vのバッテリ30の場合、上限電圧VHは15Vに設定されている。
なお、定格7.2Vのバッテリ30では上限電圧VHは9V、定格9.6Vのバッテリ30では上限電圧VHは12V、定格10.8Vのバッテリ30では上限電圧VHは13.5V、定格14.4Vのバッテリ30では上限電圧VHは18V、定格18Vのバッテリ30では上限電圧VHは22.5V、定格24Vのバッテリ30では上限電圧VHは30V、定格36Vのバッテリ30では上限電圧VHは45Vに設定されている。
【0026】
バッテリ電圧Vbが上限電圧VHよりも低い場合、即ち、バッテリ電圧Vbが正常な場合には(ステップS106 NO)、処理はステップS107、及び図8のステップS151〜S160に進み、放電制御(リレーとFETの制御)が行なわれる。放電制御では、先ず、バッテリ30のセル(二次電池)の温度が上限値(73℃)、及び上限近傍値(67℃)と比較される(図8 ステップS151、S152)。そして、前記セルの温度が上限近傍値(67℃)よりも低い場合に(ステップS152 YES)、リレー214がオンして放電回路210cが形成される(ステップS153)。次に、バッテリ電圧Vbが20V以下であるか否かが判定される(ステップS154)。バッテリ30の定格電圧が12Vであるため、ステップS154の判定はYESとなり、処理はステップS157に進んで放電電流最大値Idsmaxが12Aに設定される。次に、マイコン215が設定放電電流値を10Aに設定し、これに基づいてFETが動作して放電電流Idsを10Aに制御する(ステップS158)。
なお、バッテリ電圧Vbが20Vより大きければ(ステップS154 NO)、放電電流最大値Idsmaxが6Aに設定され(ステップS155)、FETが放電電流Idsを5Aに制御する(ステップS156)。
【0027】
次に、処理は、図7のステップS108、S109に戻り、放電電流Idsが放電電流最大値Idsmaxを超えていないか、放電電流Idsが2Aより低下していないが判定される。即ち、放電電流Idsが正常であるか否かが判定される。放電電流Idsが正常な場合(ステップS109 NO)、ステップS110でバッテリ電圧Vbが終止電圧VL以下まで低下したか否かが判定される。
ここで、前記終止電圧VLはバッテリ30の放電を終了(測定完了)する基準となる電圧である。定格12Vのバッテリ30の場合、終止電圧VLは8Vに設定されている。
なお、定格7.2Vのバッテリ30では終止電圧VLは4.8V、定格9.6Vのバッテリ30では終止電圧VLは6.4V、定格10.8Vのバッテリ30では終止電圧VLは7.2V、定格14.4Vのバッテリ30では終止電圧VLは9.6V、定格18Vのバッテリ30では終止電圧VLは12V、定格24Vのバッテリ30では終止電圧VLは16V、定格36Vのバッテリ30では終止電圧VLは24Vに設定されている。
【0028】
バッテリ電圧Vbが終止電圧VLよりも大きい場合には(ステップS110NO)、即ち、測定を終了しない場合はステップS111に進み、基準時間当たりの放電電流量を加算し、放電電流積算値を液晶パネル241に表示する。次に、ステップS112で放電開始からの時間Tdisが80分を超えていないか否かが判定され、時間Tdisが80分を超えていない場合に(ステップS112 YES)、処理がステップS106に戻される。
即ち、ステップS106〜ステップS112までの処理が繰り返し実行されて、基準時間当たりの放電電流量が順番に加算(積算)される。そして、放電電流積算値が液晶パネル241に表示される。
このようにして、バッテリ30の放電が継続して行なわれて、バッテリ電圧Vbが終止電圧VL以下になったときに(ステップS110 YES)、ステップS119でFETがオフされ、さらにその後(約200ms後)、リレー214がオフされて放電回路210cが遮断される。これにより、バッテリ30の放電が停止する。そして、定格12Vのバッテリ30に対応する表示LED242dが点滅し、測定完了LED244が点灯する。また、警報用のブザー246が約10秒間鳴動してバッテリ30の容量測定が完了する。即ち、このとき、液晶パネル241のバーグラフ241bに表示された放電電流積算値(Ah)によりバッテリ30の容量を知ることができる。
【0029】
ここで、バッテリ30の容量測定中、即ち、バッテリ30の放電中に、図6に示すように、操作部230の電圧入力スイッチ231〜238のいずれかがオン操作されると、図6のステップS143の判定がYESとなり、中断処理が行なわれる(ステップS144)。中断処理(図7の左上)では、ステップS131でFET及びリレー214がオフされてバッテリ30の放電が中止される。さらに、液晶パネル241の表示がリセットされて初期状態に戻される(ステップS132)。
また、バッテリ30の容量測定中にバッテリ電圧Vbが上限電圧VHよりも上昇した場合(ステップS106 YES)、あるいは放電電流Idsが最大放電電流Idsmaxよりも上昇した場合(ステップS108 YES)は、エラー処理(過電圧、過電流)が行なわれる(ステップS116、ステップS117)。また、放電電流Idsが2Aよりも低下した場合で(ステップS109 YES)、リレー214がオンしている場合も(ステップS114 YES)、エラー処理(電流低下)が行なわれる(ステップS115)。
エラー処理(図7左上)では、ステップS121でFET及びリレー214がオフされてバッテリ30の放電が中止される。さらに、液晶パネル241のバーグラフ241bが点滅し(ステップS123)、表示LED242dが点滅して、エラー表示LED245が点灯する。また、警報用のブザー246が約10秒間鳴動する(ステップS124)。そして、エラーがリセットされて(ステップS125 YES)、液晶パネル241の表示がリセットされることで初期状態に戻される(ステップS126)。
また、バッテリ30の放電が80分を超えた場合にも(ステップS112 NO)、上記したエラー処理が行なわれる(ステップS113)。
【0030】
さらに、バッテリ30の放電中に、バッテリ30のセルの温度が上限値(73℃)を超えた場合には(図8 ステップS151 YES)、ステップS159、ステップS160でFET及びリレー214がオフされてバッテリ30の放電が中止される。
また、前述のように、測定装置本体部20のハウジング内は、冷却ファン217によって温度調節が行なわれている。即ち、図9に示すように、サーミスタ218a,218bにより検出されたFETの温度と抵抗213rの温度が50℃を超えると(ステップS171 YES)、冷却ファン217が起動されて室内が冷却される(ステップS175)。また、室温が35℃よりも低下すると(ステップS172 YES)、冷却ファン217が停止する(ステップS176)。さらに、室温が−15℃よりも低下すると(ステップS173 YES)、サーミスタ断線と判定されてエラー処理が行なわれる(ステップS177)。また、逆に室温が85℃よりも上昇したと判定された場合には(ステップS174 YES)、ステップS178でエラー処理が行なわれる。
前記エラー処理では、上記したように、図7のステップS121〜ステップS126までの処理が実行される。
即ち、測定装置本体部20の放電電流測定部212と放電電流調節部213とリレー214とが本発明の放電手段と放電停止手段とに相当し、マイコン215が本発明の放電手段、放電停止手段、放電時間計測手段、及び演算手段に相当する。
【0031】
<本実施形態に係るバッテリ容量測定装置の長所について>
本実施形態に係るバッテリ容量測定装置によると、満充電されたバッテリ30を所定電流で放電させ、放電電流値Idsと放電時間Tdisとから電流積算値を演算してバッテリ30の充電可能容量を測定する。このため、どのようなバッテリ30であっても正確にバッテリ30の充電可能容量を測定することができる。
また、バッテリ容量測定装置のバッテリ連結部、即ち、第1アダプタ40a、第2アダプタ40b、第3アダプタ40c、及び接続部材50は、連結構造が異なる複数種類のバッテリ30a,30bが連結可能なように構成されている。このため、連結構造が異なる複数種類のバッテリ30a,30bの容量を一台のバッテリ容量測定装置10で測定することができる。
また、第1アダプタ40a、第2アダプタ40b、第3アダプタ40cと測定装置本体部20とが別体であるため、その測定装置本体部20を小型化できる。
さらに、測定装置本体部20には、連結されたバッテリ30の定格電圧を入力するための電圧入力スイッチ231〜238が設けられている。このため、定格電圧が異なる種々のバッテリ30の容量測定が可能になる。
【0032】
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、図2から図5に示すように、バッテリ30a,30bの種類に応じた複数種類のアダプタ40a,40b,40c等を測定装置本体部20と別体に設ける例を示した。しかし、図11に示すように、測定装置本体部20の左側部分にアダプタ40a,40bを設け、その測定装置本体部20の右側部分に操作部230と表示警報部240とを設けることも可能である。
また、本実施形態に係るバッテリ容量測定装置10では、バッテリ30を予め満充電した状態でアダプタ40a(40b,40c)に連結する例を示したが、前記アダプタ40a(40b,40c)に充電器の機能を持たせておき、バッテリ30をアダプタ40a(40b,40c)に連結した段階で充電を行ない、満充電後に放電を行なうようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0033】
20・・・・・・測定装置本体部
30・・・・・・バッテリ
30a・・・・・スライド式バッテリ
30b・・・・・差し込み式バッテリ
40・・・・・・アダプタ(バッテリ連結部)
40a・・・・・第1アダプタ
40b・・・・・第2アダプタ
40c・・・・・第3アダプタ
50・・・・・・接続部材
212・・・・・放電電流測定部(放電手段)
213・・・・・放電電流調節部(放電手段、放電停止手段)
214・・・・・リレー(放電手段、放電停止手段)
215・・・・・マイコン(放電手段、放電停止手段、放電時間計測手段、演算手段)
231〜238・電圧入力スイッチ
241b・・・・バーグラフ(表示部)
241・・・・・液晶パネル(表示部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリが連結されるバッテリ連結部と、そのバッテリ連結部と電気的に接続されており、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの充電可能容量を測定する測定装置本体部とからなるバッテリ容量測定装置であって、
前記測定装置本体部は、
前記バッテリを所定電流で放電させる放電手段と、
前記バッテリの電圧を監視し、前記電圧が終止電圧よりも低下したときに前記放電手段による放電を停止させる放電停止手段と、
放電開始時から放電停止時までの時間を計測する放電時間計測手段と、
前記放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算する演算手段と、
を有することを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類の前記バッテリ連結部が前記測定装置本体部と別体で設けられていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類の前記バッテリ連結部が前記測定装置本体部と一体化されていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項4】
請求項2に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記バッテリ連結部は、連結構造が異なる複数種類のバッテリがそれぞれ連結可能なように構成された複数種類のアダプタと、各々のアダプタと前記測定装置本体部とを接続可能に構成された接続部材とから構成されていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項5】
請求項4に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記アダプタには、前記バッテリに対して一定方向にスライドさせる動作により連結される形式と、前記バッテリが差し込まれることで連結される形式とがあることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記測定装置本体部には、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの定格電圧を入力するための電圧入力スイッチが設けられていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項7】
請求項6に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記放電停止手段の終止電圧は、前記バッテリの定格電圧に基づいて設定されることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項8】
請求項1から請求項5のいずれかに記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記測定装置本体部には、放電電流の電流積算値を表示する表示部が設けられていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項1】
バッテリが連結されるバッテリ連結部と、そのバッテリ連結部と電気的に接続されており、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの充電可能容量を測定する測定装置本体部とからなるバッテリ容量測定装置であって、
前記測定装置本体部は、
前記バッテリを所定電流で放電させる放電手段と、
前記バッテリの電圧を監視し、前記電圧が終止電圧よりも低下したときに前記放電手段による放電を停止させる放電停止手段と、
放電開始時から放電停止時までの時間を計測する放電時間計測手段と、
前記放電電流値と放電時間とから電流積算値を演算する演算手段と、
を有することを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類の前記バッテリ連結部が前記測定装置本体部と別体で設けられていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
連結構造が異なる複数種類のバッテリにそれぞれ対応する複数種類の前記バッテリ連結部が前記測定装置本体部と一体化されていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項4】
請求項2に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記バッテリ連結部は、連結構造が異なる複数種類のバッテリがそれぞれ連結可能なように構成された複数種類のアダプタと、各々のアダプタと前記測定装置本体部とを接続可能に構成された接続部材とから構成されていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項5】
請求項4に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記アダプタには、前記バッテリに対して一定方向にスライドさせる動作により連結される形式と、前記バッテリが差し込まれることで連結される形式とがあることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記測定装置本体部には、前記バッテリ連結部に連結された前記バッテリの定格電圧を入力するための電圧入力スイッチが設けられていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項7】
請求項6に記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記放電停止手段の終止電圧は、前記バッテリの定格電圧に基づいて設定されることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【請求項8】
請求項1から請求項5のいずれかに記載されたバッテリ容量測定装置であって、
前記測定装置本体部には、放電電流の電流積算値を表示する表示部が設けられていることを特徴とするバッテリ容量測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−93176(P2012−93176A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239753(P2010−239753)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000137292)株式会社マキタ (1,210)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000137292)株式会社マキタ (1,210)
【Fターム(参考)】
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