説明

バニロイドサブタイプ1(VR1)受容体を阻害するインダゾリルウレアの製造方法

本発明は、バニロイド受容体サブタイプ1(VR1)のアンタゴニストとして有用なインダゾリルウレアの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バニロイドサブタイプ1受容体(VR1)インヒビターとして有用なインダゾリルウレアの製造方法に関する。本発明はまた、インダゾリルウレアの製造方法の中間体およびそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
バニロイドサブタイプ1受容体(VR1)のアンタゴニストである一般式(I)の化合物はUSSN:10/864,068に記載された合成経路によって初めて製造された。本発明の合成経路は、ニトロアニリンを亜硝酸ナトリウムで処理することによるニトロインダゾール中間体の合成に基づく。最近の進化は、不純物の生成を減らしてこの有益な化合物をより高い費用効果で製造する方法を与える極めて効率的な新しい合成経路をもたらした。この新しい経路には以下の革新的化学方法、すなわち、対応するハロゲン化ベンズアルデヒドまたはある種のハロゲン化ケトン置換ベンゼン環とヒドラジンとの縮合による4−ハロインダゾールの新規な製造方法、N1位またはN2位のハロインダゾールの選択的保護方法およびハロインダゾールからインダゾリルウレアへの変換方法がまた組込まれている。
【0003】
バニロイドサブタイプ1受容体(VR1)のアンタゴニストである一般式(I)の化合物はUSSN:10/864,068に記載されているようにバニロイドサブタイプ1受容体の過活性に関連した障害の治療に有用である。
【発明の開示】
【0004】
発明の詳細な説明
本発明は、式(I)の化合物の新規な製造方法を開示し、
【0005】
【化23】

[式中、Rは、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択され、
、R10、R11およびR12はおのおの独立に、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、アリール、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択され、
は水素またはアルキルであり、
はアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり、および
およびZはおのおの独立に、水素、アルキル、アルキルカルボニル、ホルミル、アリールまたはアリールアルキルである。]
この方法は、
(a)パラジウム触媒およびホスフィン基剤リガンドの存在下で、式(III)の化合物と、水酸化ナトリウム、リン酸カリウムおよび炭酸セシウムから成るグループから選択された塩基と、および式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【0006】
【化24】

[式中、
Pはアルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニルおよびアリールオキシカルボニルから成るグループから選択され、Rは式(I)の化合物で定義されており、Yはクロロまたはブロモである。]から成る組成物との混合物を加熱して、式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物
【0007】
【化25】

[式中、R、R、R10、R11およびR12は式(I)の化合物で定義されている。]から成る組成物を提供する段階と、次いで、
(b)式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を、式(I)の化合物が得られる条件に処理する段階と、
を含む。式(I)の化合物は、VR1受容体を阻害することによって哺乳類の疼痛および排尿障害を管理するために有用である。
【0008】
本発明の方法は、不活性雰囲気中、好ましくは窒素中で行われると理解される。本発明の範囲内で、段階(a)で使用される、酢酸パラジウムおよびPd(DBA)を非限定的に含むいくつかのパラジウム触媒が存在すると理解される。本発明の範囲内で、ホスフィン基剤リガンドはこの種の結合反応の当業者が使用するホスフィンリガンドを含むと理解される。より好ましいホスフィンリガンドは、キサントホス、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチルおよび5−(ジ−t−ブチルホスファニル)−1’,3’,5’−トリフェニル−1’H−[1,4’]ビピラゾリルを非限定的に含む。また、本発明の方法において、段階(a)の塩基は、リン酸カリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムであり、好ましくは炭酸セシウムであると理解される。
【0009】
また、本発明の方法において、段階(a)の混合物を、THF、トルエン、DMF、MNPまたはエチレングリコールジメチルエーテルを非限定的に含む有機溶媒、好ましくはエチレングリコールジメチルエーテル中で還流まで2から20時間加熱すると理解される。Yがブロモであるいくつかの実施態様において、段階(a)の混合物は一般にエチレングリコールジメチルエーテル中で約2から約10時間加熱される。Yがブロモであるいくつかの場合には、段階(a)の混合物は約5時間加熱される。Yがブロモであるいくつかの実施態様において、好ましい条件は、段階(a)でPd(DBA)、キサントホスおよび炭酸セシウムの使用を含む。
【0010】
Yがクロロである別の実施態様において、段階(a)の混合物は一般にエチレングリコールジメチルエーテル中で約5から約20時間加熱される。Yがクロロであるときの好ましいパラジウム触媒は酢酸パラジウムである。Yがクロロである本発明のいくつかの実施態様において、段階(a)における酢酸パラジウム、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチルおよびリン酸カリウムの使用が開示されている。これらの段階の後に一般に濾過および/または沈殿を行って、式(IVa)からまたは(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物が提供される。
【0011】
本発明はまた、スキーム1に記載したような式(IIa)の化合物および式(IIb)の化合物の製造方法を含む。式(IIa)の化合物および式(IIb)の化合物の製造方法を記載する実施態様は、メタ−クロロまたはメタ−ブロモフルオロベンゼンを、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミドまたはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを非限定的に含む塩基によって、溶媒中、約−50℃から約−78℃の温度で約1から約3時間行う処理を含む段階(a)を略述している。この方法はさらに、低温混合物を式RC(=O)−X[式中、Rは水素、アルケニルまたはアルキルであり、Xはクロロ、(CHN−、フェノキシまたはニトロフェノキシである。]の化合物で処理して式(V)
【0012】
【化26】

の化合物を提供することを含む。
【0013】
本発明の方法はさらに、式(V)の化合物を、DMF、DMSOまたはTHFを非限定的に含む溶媒、好ましくはDMSO中、ヒドラジンによって処理して、式(VI)
【0014】
【化27】

の化合物を得る工程を含む。
【0015】
この方法はさらに、式(VI)の化合物を試薬P−Z[式中、Pはアルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニルおよびアリールオキシカルボニル、例えば非限定的にアセチルクロリド、無水酢酸、ベンジルブロミド、ベンジルクロロホーメートおよびジ−tert−ブチルジカーボネートから成るグループから選択される。]により処理して、式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたは式(IIa)の化合物および式(IIb)の化合物の混合物から成る
【0016】
【化28】

組成物を提供することを含む。
【0017】
本発明の1つの実施態様において、式(VI)の化合物およびベンジルブロミドの混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド、DMA、NMPのような有機溶媒中好ましくはDMF中、約40℃から約120℃の温度で約4時間から約30時間加熱および撹拌して、窒素原子の1つにベンジル保護基を導入することを含む方法が開示されている。
【0018】
別の好ましい実施態様において、この方法はさらに、式(VI)の化合物をベンジルブロミドによって、N,N−ジメチルホルムアミド中、約105℃から約115℃の温度で約20時間から約24処理して、式(VIIb)の化合物
【0019】
【化29】

を提供することを含む。
【0020】
別の実施態様において、この方法はまた、式中の式(VI)の化合物とベンジルブロミドとの混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド中、約50℃から約60℃の温度で約20時間から約24時間加熱しおよび撹拌して、式(VIIa)の化合物
【0021】
【化30】

を提供することを開示している。
【0022】
本発明の方法はまた、スキーム3に示すように式(VIII)の化合物を処理して式(III)
【0023】
【化31】

の化合物を得ることを開示している。
【0024】
この方法はまた、式(VIIa)の化合物から、式(VIIb)の化合物からまたはこれらの混合物[ここにおいて、Rは式(I)の化合物で定義されており、Yはクロロまたはブロモである。]から成る組成物を、式(III)の化合物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸セシウムから成るグループから選択された塩基によって、パラジウム触媒およびホスフィン基剤リガンドの存在下で処理して、式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物[ここにおいて、P基はベンジルである。]から成る組成物を提供することを記載している。この方法はさらに、式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物[ここにおいて、P基はベンジルである。]から成る組成物を、炭素に付けたパラジウム、水酸化パラジウムまたは硫酸バリウムに付けたパラジウムを含むパラジウム触媒、好ましくは水酸化パラジウム、より好ましくは20%水酸化パラジウムとおよび水素雰囲気、ギ酸またはシクロヘキサジエンを含む水素供与体、好ましくはギ酸とによって、アルコール系溶媒、テトラヒドロフランまたは酢酸エチルを含む溶媒中、好ましくはテトラヒドロフラン中で処理して、式(I)の化合物を提供することを記載している。
【0025】
本発明はさらに、
式(IX)
【0026】
【化32】

の化合物を製造するための、
式(XI)の化合物と、リン酸カリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムから成る塩基とおよび式(Xa)の化合物から、式(Xb)の化合物からまたはこれらの混合物
【0027】
【化33】

[式中、Yはクロロまたはブロモである。]から成る組成物との混合物を、Pd(DBA)のような触媒とおよび、キサントホス、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチルおよび5−(ジ−t−ブチルホスファニル)−1’,3’,5’−トリフェニル−1’H−[1,4’]ビピラゾリルを非限定的に含むホスフィン基剤リガンドとの存在下に加熱して、式(XIIa)の化合物から、式(XIIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【0028】
【化34】

から成る組成物を提供する段階、次いで、
式(XIIa)の化合物から、式(XIIb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を、炭素に付けたパラジウム、水酸化パラジウムまたは硫酸バリウムに付けたパラジウムを含むパラジウム触媒、好ましくは水酸化パラジウムとおよび水素雰囲気、ギ酸またはシクロヘキサジエンを含む水素供与体、好ましくはギ酸とによって、アルコール系溶媒、テトラヒドロフランおよび酢酸エチルを含む溶媒中、好ましくはテトラヒドロフラン中にて処理して、式(IX)の化合物を提供する段階を含む方法を含む。
【0029】
本発明は、式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【0030】
【化35】

[式中、Yはクロロまたはブロモであり、Rは、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルまたは(ZN)スルホニルから成るグループから選択される。]から成る組成物を含む。
【0031】
本発明はまた、式(III)
【0032】
【化36】

[式中、R、R10、R11およびR12はおのおの独立に、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、アリール、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択される。]の化合物を含む。
【0033】
本発明はさらに、式(IX)の化合物の製造方法に使用できる式(Xa)の化合物、式(Xb)の化合物またはこれらの混合物
【0034】
【化37】

[式中、Yはクロロまたはブロモである。]
を含む組成物を含む。本発明はまた、式(IX)の化合物の製造方法に使用できる式(XI)
【0035】
【化38】

の化合物を含む。
【0036】
式(IIa)、(IIa)、(IIb)、(IIb)および(III)の化合物は、本発明の化合物の代表である式(I)の化合物の製造方法に使用でき、式(I)の化合物は、式(I)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの治療有効量の投与を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用であると理解される。この障害は疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進を含むと理解される。
【0037】
また、式(Xa)、(Xb)、(Xc)、(Xd)および(XI)の化合物は、式(IX)の化合物の製造方法に使用でき、式(IX)の化合物は、式(I)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの治療有効量の投与を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用であると理解される。この障害は疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進を含むと理解される。
【0038】
定義
明細書および特許請求の範囲で使用した以下の用語は以下の意味を有している。
【0039】
ここに使用した“アルケニル”という用語は、2から10個の炭素原子を含有しかつ2つの水素原子の除去によって形成された少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有している直鎖状または分枝状の炭化水素を意味する。アルケニルの代表例は、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、2−メチル−1−ヘプテニルおよび3−デセニルを非限定的に含む。
【0040】
ここに使用した“アルコキシ”という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付着したここに定義のアルキル基を意味する、アルコキシの代表例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシを非限定的に含む。
【0041】
ここに使用した“アルコキシアルコキシ”という用語は、ここに定義のアルコキシ基を介して親分子部分に付着した本文中に定義のアルコキシ基を意味する。アルコキシアルコキシの代表例は、メトキシメトキシ、エトキシメトキシおよび2−エトキシエトキシを非限定的に含む。
【0042】
ここに使用した“アルコキシアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着した本文中に定義のアルコキシ基を意味する。アルコキシアルキルの代表例は、tert−ブトキシメチル、2−エトキシエチル、2−メトキシエチルおよびメトキシメチルを非限定的に含む。
【0043】
ここに使用した“アルコキシカルボニル”という用語は、ここに定義のカルボニル基を介して親分子部分に付着した本文中に定義のアルコキシ基を意味する。アルコキシカルボニルの代表例は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルを非限定的に含む。
【0044】
ここに使用した“アルコキシカルボニルアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着した本文中に定義のアルコキシカルボニル基を意味する。アルコキシカルボニルアルキルの代表例は、3−メトキシカルボニルプロピル、4−エトキシカルボニルブチルおよび2−tert−ブトキシカルボニルエチルを非限定的に含む。
【0045】
ここに使用した“アルキル”という用語は、1から10個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝状の炭化水素を意味する。アルキルの代表例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニルおよびn−デシルを非限定的に含む。
【0046】
ここに使用した“アルキルカルボニル”という用語は、ここに定義のカルボニル基を介して親分子部分に付着したここに定義のアルキル基を意味する。アルキルカルボニルの代表例は、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチルおよび1−オキソペンチルを非限定的に含む。
【0047】
ここに使用した“アルキルカルボニルアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルアルキルの代表例は、2−オキソプロピル、3,3−ジメチル−2−オキソプロピル、3−オキソブチルおよび3−オキソペンチルを非限定的に含む。
【0048】
ここに使用した“アルキルカルボニルオキシ”という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付着したここに定義のアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルオキシの代表例は、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシおよびtert−ブチルカルボニルオキシを非限定的に含む。
【0049】
ここに使用した“アルキルスルホニル”という用語は、ここに定義のスルホニル基を介して親分子部分に付着したここに定義のアルキル基を意味する。アルキルスルホニルの代表例はメチルスルホニルおよびエチルスルホニルを非限定的に含む。
【0050】
ここに使用した“アルキルチオ”という用語は、イオウ原子を介して親分子部分に付着した本文中に定義のアルキル基を意味する。アルキルチオの代表例は、メチルスルファニル、エチルスルファニル、tert−ブチルスルファニルおよびヘキシルスルファニルを非限定的に含む。
【0051】
ここに使用した“アルキニル”という用語は、2から10個の炭素原子を含有しまた少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する直鎖状または分枝状の炭化水素基を意味する。アルキニルの代表例は、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニルおよび1−ブチニルを非限定的に含む。
【0052】
ここに使用した“アリール”という用語は、フェニル基を意味する、または、1つ以上の融合環がフェニル基である二環式もしくは三環式の融合環系を意味する。二環式融合環系の代表例は、ここに定義のシクロアルキル基または別のフェニル基に融合したフェニル基である。三環式融合環系の代表例は、ここに定義のシクロアルキル基または別のフェニル基に融合した二環式融合環系である。アリールの代表例は、アントラセニル、アズレニル、フルオレニル、インデニル、ナフチル、フェニルおよびテトラヒドロナフチルを非限定的に含む。
【0053】
本発明のアリール基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、エチレンジオキシ、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メチレンジオキシ、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキル、(ZN)スルホニル、−NRS(O)、−S(O)ORおよび−S(O)[RおよびRはこの明細書に定義されている。]から独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で場合により置換されている。
【0054】
ここに使用した“アリールアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のアリール基を意味する。アリールアルキルの代表例は、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピルおよび2−ナフト−2−イルエチルを非限定的に含む。
【0055】
ここに使用した“カルボキシ”という用語は−COH基を意味する。
【0056】
ここに使用した“カルボキシアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のカルボキシ基を意味する。カルボキシアルキルの代表例は、カルボキシメチル、2−カルボキシエチルおよび3−カルボキシプロピルを非限定的に含む。
【0057】
ここに使用した“シアノ”という用語は−CN基を意味する。
【0058】
ここに使用した“シアノアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のシアノ基を意味する。シアノアルキルの代表例は、シアノメチル、2−シアノエチルおよび3−シアノプロピルを非限定的に含む。
【0059】
ここに使用した“シクロアルキル”という用語は、3から8個の炭素原子を含有する飽和単環式環系を意味する。シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを含む。
【0060】
ここに使用した“シクロアルキルアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着した本文中に定義のシクロアルキル基を意味する。
【0061】
ここに使用した“エチレンジオキシ”という用語は、エチレンジオキシ基の酸素原子が5員環を形成している1つの炭素原子を介して親分子部分に付着しているまたはエチレンジオキシ基の酸素原子が6員環の環を形成している隣り合う2つの炭素原子を介して親分子部分に付着している−O(CHO−基を意味する。
【0062】
ここに使用した“ホルミル”という用語は−C(O)H基を意味する。
【0063】
ここに使用した“ホルミルアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着した本文中に定義のホルミル基を意味する。
【0064】
ここに使用した“ハロ”または“ハロゲン”という用語は、−Cl、−Br、−Iまたは−Fを意味する。
【0065】
ここに使用した“ハロアルコキシ”という用語は、ここに定義のアルコキシ基を介して親分子部分に付着した少なくとも1つのここに定義のハロゲンを意味する。ハロアルコキシの代表例は、クロロメトキシ、2−フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、2−クロロ−3−フルオロペンチルオキシおよびペンタフルオロエトキシを非限定的に含む。
【0066】
ここに使用した“ハロアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着した少なくとも1つのここに定義のハロゲンを意味する。ハロアルキルの代表例は、クロロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルルオロエチルおよび2−クロロ−3−フルオロペンチルを非限定的に含む。
【0067】
ここに使用した“ハロアルキルチオ”という用語は、ここに定義のアルキルチオ基を介して親分子部分に付着した少なくとも1つのここに定義のハロゲンを意味する。ハロアルキルチオの代表例はトリフルオロメチルチオを非限定的に含む。
【0068】
ここに使用した“ヘテロアリール”という用語は、単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールを意味する。単環式ヘテロアリールは、O、NおよびSから成るグループから独立に選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含有する5員環または6員環の環である。5員環の環は2つの二重結合を含有し、1、2、3または4個の窒素原子、1つの窒素原子と1つの酸素原子、1個の窒素原子と1個のイオウ原子、1個の酸素原子または1個のイオウ原子を含有し得る。6員環の環は3つの二重結合を含有し、1、2、3または4個の窒素原子、1個の窒素原子と1個の酸素原子、1個の窒素原子と1個のイオウ原子、1個もしくは2個の酸素原子または1個もしくは2個のイオウ原子を含有し得る。5または6員環のヘテロアリールはヘテロアリールに内包された炭素原子または窒素原子のいずれかを介して親分子部分に結合されている。単環式ヘテロアリールの代表例は、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリルおよびトリアジニルを含む。二環式ヘテロアリールは、フェニルに融合した単環式ヘテロアリール、または、シクロアルキルに融合した単環式ヘテロアリール、または、シクロアルケニルに融合した単環式ヘテロアリール、または、単環式ヘテロアリールに融合した単環式ヘテロアリール(これらに限定されない。)を含む。二環式ヘテロアリールは二環式ヘテロアリールに内包された炭素原子または置換可能な窒素原子のいずれかを介して親分子部分に結合されている。二環式ヘテロアリールの代表例は、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズオキサジアゾリル、シンノリニル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、フロピリジニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、ナフチリジニル、キノリニル、テトラヒドロキノリニルおよびチエノピリジニルを非限定的に含む。
【0069】
本発明のヘテロアリールは、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、エチレンジオキシ、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メチレンジオキシ、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキル、(ZN)スルホニル、−NRS(O)、−S(O)ORおよび−S(O)[RおよびRは本文中に定義されている。]から独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で場合により置換されている。
【0070】
ここに使用した“複素環”という用語は、窒素、酸素およびイオウから成るグループから独立に選択された1または2個のヘテロ原子を含有する3、4、5、6、7または8員環の環を表す。3員環の環は二重結合が0である。4員環および5員環の環は二重結合が0または1である。6員環の環は二重結合が0、1または2である。7員環および8員環の環は二重結合が0、1、2または3である。本発明の複素環基は炭素原子または窒素原子を介して親分子部分に付着できる。複素環の代表例は、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.1.]オクタニル、アゼチジニル、ヘキサヒドロ−1H−アゼピニル、ヘキサヒドロアゾシン−(2H)−イル、インダゾリル、モルホリニル、オクタヒドロイソキノリン、ピペラジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ピロリジニルおよびチオモルホリニルを非限定的に含む。
【0071】
本発明の複素環は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルスルホニル、アルキニル、カルボキシ、シアノ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、ニトロ、ピペリジニルおよびオキソから独立に選択された1、2、3または4個の置換基で場合により置換されている。
【0072】
本文中に使用した“ヒドロキシ”という用語は−OH基を意味する。
【0073】
ここに使用した“ヒドロキシアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義の少なくとも1つのヒドロキシ基を意味する。ヒドロキシアルキルの代表例は、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシペンチルおよび2−エチル−4−ヒドロキシヘプチルを非限定的に含む。
【0074】
本文中に使用した“メルカプト”という用語は−SH基を意味する。
【0075】
ここに使用した“メルカプトアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のメルカプト基を意味する。メルカプトアルキルの代表例は2−メルカプトエチルおよび3−メルカプトプロピルを非限定的に含む。
【0076】
ここに使用した“メチレンジオキシ”という用語は、メチレンジオキシの酸素原子が隣合う2つの炭素原子を介して親分子部分に付着した−OCHO−基を意味する。
【0077】
本文中に使用した“ニトロ”という用語は−NO基を意味する。
【0078】
ここに使用した“窒素保護基”という用語は、合成手順中の望ましくない反応からアミノ基を保護することが目的の基を意味する。好ましい窒素保護基は、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ホルミル、フェニルスルホニル、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、tert−ブチルアセチル、トリフルオロアセチルおよびトリフェニルメチル(トリチル)である。このような基の導入または除去は、Protecting Groups In Organic Synthesis、3rdEd,Theodora W.Greene and Peter G.M.Wuts、John Wiley & Sons、Inc.に略述された方法によってまたは当業者に公知の方法によって行うことができる。
【0079】
ここに使用した“オキソ”という用語は=Oを意味する。
【0080】
ここに使用した“P−Z”という用語は、アルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニルおよびアリールオキシカルボニルから成るグループから選択された窒素保護基を意味する。好ましいP基は、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールアルキルおよびアリールオキシカルボニルを非限定的に含む。
【0081】
ここに使用した“R”という用語は水素およびアルキルから成るグループから選択される置換基を意味する。
【0082】
ここに使用した“R”という用語はアルキル、アリールおよびアリールアルキルから成るグループから選択される置換基を意味する。
【0083】
ここに使用した“スルホニル”という用語は−S(O)−基を意味する。
【0084】
ここに使用した“ZN−”という用語は、窒素原子を介して親分子部分に付着したた2つの基ZおよびZを意味する。ZおよびZはおのおの独立に、水素、アルキル、アルキルカルボニル、ホルミル、アリールおよびアリールアルキルから選択される。ZN−の代表例は、アミノ、メチルアミノ、アセチルアミノ、ベンジルアミノ、フェニルアミノおよびアセチルメチルアミノを非限定的に含む。
【0085】
ここに使用した“(ZN)アルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のZN基を意味する。(ZN)アルキルの代表例は、アミノメチル、2−(メチルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノ)エチルおよび(エチルメチルアミノ)メチルを非限定的に含む。
【0086】
ここに使用した“(ZN)カルボニル”という用語は、ここに定義のカルボニル基を介して親分子部分に付着したここに定義のZN−基を意味する。(ZN)カルボニルの代表例は、アミノカルボニル、(メチルアミノ)カルボニル、(ジメチルアミノ)カルボニルおよび(エチルメチルアミノ)カルボニルを非限定的に含む。
【0087】
ここに使用した“(ZN)カルボニルアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義の(ZN)カルボニル基を意味する。(ZN)カルボニルアルキルの代表例は、(アミノカルボニル)メチル、2−((メチルアミノ)カルボニル)エチルおよび((ジメチルアミノ)カルボニル)メチルを非限定的に含む。
【0088】
ここに使用した“(ZN)スルホニル”という用語は、ここに定義のスルホニル基を介して親分子部分に付着したここに定義のZN−基を意味する。(ZN)スルホニルの代表例は、アミノスルホニル、(メチルアミノ)スルホニル、(ジメチルアミノ)スルホニルおよび(エチルメチルアミノ)スルホニルを非限定的に含む。
【0089】
ここに使用した“ZN−”という用語は、窒素原子を介して親分子部分に付着した2つの基ZおよびZを意味する。ZおよびZはおのおの独立に、水素、アルキル、アルキルカルボニル、ホルミル、アリールおよびアリールアルキルから選択される。ZN−の代表例は、アミノ、メチルアミノ、アセチルアミノ、ベンジルアミノ、フェニルアミノおよびアセチルメチルアミノを非限定的に含む。
【0090】
ここに使用した“(ZN)アルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義のNZ基を意味する。(ZN)アルキルの代表例は、アミノメチル、2−(メチルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノ)エチルおよび(エチルメチルアミノ)メチルを非限定的に含む。
【0091】
ここに使用した“(ZN)カルボニル”という用語は、ここに定義のカルボニル基を介して親分子部分に付着したここに定義のZN−基を意味する。(ZN)カルボニルの代表例は、アミノカルボニル、(メチルアミノ)カルボニル、(ジメチルアミノ)カルボニルおよび(エチルメチルアミノ)カルボニルを非限定的に含む。
【0092】
ここに使用した“(ZN)カルボニルアルキル”という用語は、ここに定義のアルキル基を介して親分子部分に付着したここに定義の(ZN)カルボニル基を意味する。(ZN)カルボニルアルキルの代表例は、(アミノカルボニル)メチル、2−((メチルアミノ)カルボニル)エチルおよび((ジメチルアミノ)カルボニル)メチルを非限定的に含む。
【0093】
ここに使用した“(ZN)スルホニル”という用語は、ここに定義のスルホニル基を介して親分子部分に付着したここに定義のZN−基を意味する。(ZN)スルホニルの代表例は、アミノスルホニル、(メチルアミノ)スルホニル、(ジメチルアミノ)スルホニルおよび(エチルメチルアミノ)スルホニルを非限定的に含む。
【0094】
本発明の化合物の名称は、ACD/ChemSketchバージョン5.0(Advanced Chemistry Development,Inc.,Toronto,ON,Canadaが開発)に準拠して命名する、または、ACD命名法に整合すると考えられる名称を与えた。
【0095】
スキーム
以下の合成スキームおよび化合物の製造手段を示す以下の方法とを関連付けると本発明の化合物がより十分に理解されよう。
【0096】
以下のスキームおよび実施例の記述には以下の略号を使用した。DMEは1,2−ジメトキシエタンまたはエチレングリコールジメチルエーテル、DMFはN,N−ジメチルホルムアミド、DMSOはジメチルスルホキシド、LDAは、ヘキサン中の2.5NのブチルリチウムをTHF中のジイソプロピルアミンの溶液に0℃から75℃の範囲でゆっくりと添加することによって調製できるリチウムジイソプロピルアミド、MTBEはメチルtert−ブチルエーテル、THFはテトラヒドロフラン、rtは“室温”または好適には約20℃から約30℃の範囲の周囲温度を表す。
【0097】
【化39】

【0098】
スキーム1に示すように、ハロフルオロベンゼン[ハロフルオロベンゼンのハロ、Y、はクロロまたはブロモを示す]を、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムジシクロヘキシアミドまたは当業者に公知の等価の試薬を非限定的に含む塩基と共に、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテルまたはジエチルエーテルのような溶媒中(これらに限定されない。)、約−50℃から約−78℃の温度で約1から約3時間処理し、次いで式RC(=O)−X[Rは水素、アルケニルまたはアルキルであり、Xはクロロ、(CHN−、フェノキシまたはニトロフェノキシである。]の化合物で処理したときに、式の化合物が得られる。Xが(CHN−の場合、酢酸または鉱酸の希水溶液のような酸の添加を伴う後処理(workup)を一般に行う。より好ましい条件は、テトラヒドロフラン中のリチウムジイソプロピルアミドを約−70℃から約−78℃で約1時間使用し、次いでRC(=O)−Xを添加し、次いで酢酸または鉱酸の希水溶液のような酸を添加して混合物を周囲温度に戻し、次いで水性溶媒と有機性溶媒とに分配し、次いで有機溶液を分離して濃縮する工程を含む。式の化合物を無水ヒドラジンまたはヒドラジン水和物によって加熱条件下で処理すると、式のインダゾールが得られる。環化条件は、DMF、DMSOまたはTHFを非限定的に含む溶媒中、式の化合物と無水ヒドラジンまたはヒドラジン水和物との混合物を約50℃から約100℃で加熱する処理を含む。あるいはRに水素原子を含有する式の化合物をヒドロキシルアミンまたはO−アルキル化ヒドロキシルアミンと共に錯化して、対応するオキシムを形成してもよい。オキシムは式の化合物のホルミル基を安定化する。インダゾールを形成するためにオキシムを直接使用し、ヒドラジンの存在下で加熱することによって式の化合物としてもよい。式の化合物を、以後の反応からそれらを保護するために窒素原子と反応する試薬、例えばアセチルクロリド、酢酸無水物、ベンジルクロロホーメート、di−tert−ブチルジカーボネートまたは9−フルオレニルメチルクロロホーメートを含むP−Zで処理すると、使用条件次第で式(3)の化合物、式(4)の化合物、または、式(3)の化合物と式(4)の化合物との混合物が生成するであろう。過半量の一方の生成物と他方の生成物とを含有する混合物がしばしば得られるが、これをさらに精製して、一方の化合物を他方から単離するかまたは少なくともいずれか一方の化合物が富化された混合物を得ることができる。式の化合物の窒素原子の好ましい保護基は、ベンジルまたは置換ベンジル(F、OMeなど)である。式の化合物を特定加熱条件下でベンジルブロミドによって処理すると、使用条件次第で式の化合物または式の化合物[式中、Pはベンジルである]が高収率で生成するであろう。生成物の混合物を再結晶化させると、一方の化合物の量が減少し、条件および所望生成物次第でN−1保護異性体(式の化合物)またはN−2保護異性体(式の化合物)が高度に富化されたサンプルまたは純粋なサンプルが得られる。一般に、式の化合物は、式の化合物とベンジルブロミドとの混合物を約105℃から約115℃の温度で20から24時間加熱することによって得ることができ、式の化合物は式の化合物とベンジルブロミドとの混合物を約50℃から約60℃の温度で20から24時間加熱することによって得ることができる。反応は、通常DMF(これに限定されない。)のような溶媒中で行う。
【0099】
【化40】

【0100】
同様に、式および式の化合物は、スキーム2によって得ることができる。N,N−ジメチルホルムアミドを式RC(=O)−Xの化合物として使用し、次いで酢酸の存在下で撹拌するなどの後処理を行うと、式[R基はホルミルである。]の化合物が得られる。ハロフルオロベンゼン[ハロYはクロロまたはブロモである。]をLDAで処理し、次いでDMFを添加し、場合によって次いで酸性後処理を行うと、式の化合物が得られる。式の化合物を加熱条件下にヒドラジン水和物で処理すると、式のインダゾールが得られる。あるいは、式の化合物をヒドロキシルアミンまたはO−置換ヒドロキシルアミンで処理すると、対応するオキシムが生成され、次にこれを加熱条件下で処理すると式のインダゾールが得られる。式の化合物をスキーム1に示すように特定加熱条件下にベンジルブロミドで処理すると、条件次第で式の化合物または式の化合物が高収率で生成する。生成物を再結晶化させると、条件および所望生成物次第で望ましくない異性体の量が減少する。
【0101】
【化41】

【0102】
スキーム3に示すように、US2005/0043351A1に先に報告された手順に従って製造された式の化合物[R、R10、R11およびR12はおのおの独立に、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、アリール、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択される。]を、フェニルカーバメートまたは同様の試薬で処理すると、式10の化合物が生成する。好ましい条件は、THF、アセトニトリルまたはDMFのような溶媒中(これらに限定されない。)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのような塩基(これらに限定されない。)の存在下で式の化合物をフェニルカーバメートによって処理する工程を含む。より好ましい条件は、式の化合物、フェニルカーバメートおよびジイソプロピルエチルアミンの混合物を一緒にTHF中で約2時間から約10時間還流させるときである。
【0103】
【化42】

【0104】
スキーム4に示すように、式10の化合物と、リン酸カリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムから成る塩基とおよび式の化合物、式の化合物または双方の混合物[Yはクロロまたはブロモである。]との混合物を、パラジウム化合物好ましくは酢酸パラジウムまたはPd(DBA)から調製した触媒とおよびキサントホス、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチル、5−(di−t−ブチルホスファニル)−1’,3’,5’−トリフェニル−1’H−[1,4’]ビピラゾリルを含むホスフィン基剤リガンド(これらに限定されない。)との存在下で処理すると、式11の化合物、式12の化合物または式11の化合物と式12の化合物との混合物が生成する。反応は通常、エチレングリコールジメチルエーテルのような溶媒中(これに限定されない。)で行う。好ましくは塩基として炭酸セシウムを使用し還流まで約3から約20時間加熱することによって反応させる。より好ましくは反応混合物を還流まで5から10時間加熱する。生成物の単離を容易にするために反応混合物を濾過して不溶物を除去し、また、しばしばその後に減圧下で混合物の容量を濃縮し、ヘキサン、ヘプタンなどのような別の溶媒で希釈後に生成物を単離し、次いで式11および/または式12の化合物を濾過する。
【0105】
【化43】

【0106】
スキーム5に示すように、式11の化合物、式12の化合物または双方の混合物の窒素保護基を除去するために公知の条件に従って、または、Protecting Groups In Organic Synthesis、3rdEd.Theodora W.Greene and Peter G.M.Wuts、John Wiley & Sons、Inc.、に略述されたように処理すると、式(I)の化合物の代表である式13の化合物が生成する。例えば、保護基がベンジルである場合、アルコール系溶媒、テトラヒドロフランまたは酢酸エチルを含む溶媒中、水素雰囲気、ギ酸またはシクロヘキサジエンを含む水素供与体の存在下にパラジウム触媒で処理することによって保護基の除去を行うと、式13の化合物が生成する。パラジウム触媒の例は、炭素に付けた5−20%のパラジウム、水酸化パラジウムまたは硫酸バリウムに付けたパラジウムを非限定的に含む。典型的な溶媒は、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなどを含む。反応速度を増加するためにしばしば酢酸を使用し得る。好ましくは、テトラヒドロフラン中の20%水酸化パラジウムおよびギ酸を使用して変換を行わせる。より好ましくは、式11および/または式12の化合物を、テトラヒドロフラン中、20%水酸化パラジウムおよびギ酸の存在下に60℃で約1−5時間加熱して式13の化合物を得る。
【0107】
実施例
【0108】
以下の実施例は例示を意図するものであり、特許請求の範囲に定義した本発明の範囲の限定を意図するものではない。
【0109】
【化44】

【実施例1】
【0110】
2−ブロモ−6−フルオロベンズアルデヒド
1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(17.3g、0.1M)をTHF中のリチウムジイソプロピルアミド(11.5g、0.1Mのジイソプロピルアミンおよび40mL、2.5Nのブチルリチウムからヘキサン中で調製)の溶液に−70℃から−75℃で5分を要して添加した。−75℃で1時間撹拌後、DMF(8mL)を混合物に10分間で添加した。低温撹拌をさらに40分間継続した後、酢酸(26g)の添加によって混合物を反応停止させた。混合物を室温に昇温させ、混合物を200mLのMTBE、200mLの水および150mLの塩酸(〜4N)に移し入れた。有機層を分離し、真空下で濃縮すると、所望のブロモフルオロベンズアルデヒド(19.2g、95%)が得られた。H NMR(CDCl、δ、ppm)7.14(t、1H、J=7.6Hz)、7.39(m、1H)、7.48(d、1H、J=7.5Hz)、10.34(s、1H)。
【0111】
【化45】

【実施例2】
【0112】
4−ブロモインダゾール
直接製造
室温のDMSO(20mL)中のブロモフルオロベンズアルデヒド(20.3g、0.1mol)の撹拌溶液に内部温度を35℃未満に維持しながらヒドラジン一水和物(100mL)を添加した。次に混合物を70から75℃で22時間加熱した。その後、内部温度を25℃に調節した。内部温度を40℃未満に維持しながら混合物を水(125mL)次いでヘプタン(25mL)で希釈した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、生成したスラリーを濾過して固体を収集した。湿性ケーキを4:1のHO/MeOH(2×20mL)で洗浄し、次いで真空オーブンに入れて50℃で乾燥させると、14.7g(75%)の標題化合物が得られた。H NMR(DMSO−d、δ、ppm)7.28(t、1H、J=7.6Hz)、7.34(d、1H、J=7.4Hz)、7.59(d、1H、=7.5Hz)、8.05(s、1H)、13.46(s、1H、−NH)。
【0113】
オキシム中間体経由の製造
ヒドロキシルアミン(水中に50%、7g、0.1mol)を内部温度を30℃未満に維持しながらブロモフルオロベンズアルデヒド(20.3g、0.1mol)のジオキサン(50mL)溶液に添加した。30分後、ヒドラジン一水和物(50mL)を混合物に添加し、混合物を還流(85℃)まで24時間加熱した。混合物を25℃に冷却し、減圧下で容量約50mLに濃縮した。内部温度を40℃未満に維持しながら混合物を水(100mL)で希釈した。混合物を周囲温度で少なくとも1時間撹拌した。生成したスラリーを濾過して固体を収集した。湿性ケーキを4:1のHO/MeOH(2×20mL)で洗浄し、次いで真空オーブンに入れて50℃で乾燥させると、14.9g(76%)の標題化合物が得られた。
【0114】
【化46】

【実施例3】
【0115】
4−クロロインダゾール
4−クロロインダゾールは、2−ブロモ−6−フルオロベンズアルデヒドに代替して2−クロロ−6−フルオロベンズアルデヒドを出発物質として使用し、実施例2の手順に従って製造した。単離収率70から74%:H NMR(CDCl、δ、ppm)7.15(d、1H、J=7.4Hz)、7.30(t、1H、J=7.6Hz)、7.40(d、1H、J=7.5Hz)、8.16(s、1H)、10.61(s、1H、−NH)。
【0116】
【化47】

【実施例4】
【0117】
2−N−ベンジル−4−ブロモインダゾール
実施例2の4−ブロモインダゾール(17.4g、0.088M)、ベンジルブロミド(22.7g、0.132M)およびDMF(35mL)を約50℃で25時間加熱した(HPLC:15:1の2−Nおよび1−N異性体比)。混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチル(160mL)および水(100mL)で希釈した。有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム水溶液(5%、100mL)で洗浄した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣をイソプロパノール(160mL)で希釈し、減圧下で容量約120mLに濃縮した。混合物を50℃に加熱して固体を溶解させ、水(70mL)で希釈して生成物を沈殿させた。スラリーを0℃に冷却し、沈殿物を濾別した。固体をIPAと水との混合物(1:1、50mL)で洗浄し、50℃で乾燥すると、標題化合物(16.5g、77%、HPLCによれば2%未満の1−N異性体含有)が得られた。H NMR(CDCl、δ、ppm)5.56(s、2H)、7.11(m、1H)、7.21(d、J=7.2Hz、1H)、7.24−7.39(m、5H)、7.65(d、J=8.6Hz、1H)、7.88(s、1H)
【0118】
【化48】

【実施例5】
【0119】
2−N−ベンジル−4−クロロインダゾール
2−N−ベンジル−4−クロロインダゾールは実施例4に代替して実施例3を使用し実施例4の手順に従って製造する(収率62%)。H NMR(CDCl、δ、ppm)5.69(s、2H)、7.06(d、J=7.3Hz、1H)、7.21(d、d、J=7.2、8.6Hz、1H)、7.30−7.40(m、5H)、7.62(d、J=8.6Hz、1H)、7.95(s、1H)
【0120】
【化49】

【実施例6】
【0121】
1−N−ベンジル−4−ブロモインダゾール
実施例2の4−ブロモインダゾール(14.8g、0.075M)、ベンジルブロミド(14.8g、0.086M)およびDMF(30mL)を110℃で22時間加熱した(HPLC:19:1の1−N対2−N異性体比)。混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチル(75mL)、ヘプタン(75mL)および水(75mL)で希釈した。有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム水溶液(5%、75mL)で洗浄した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣をメタノール(100mL)に溶解させ、生成物を水(100mL)に沈殿させた。濾過し、減圧下に50℃で乾燥すると、1−N異性体(15.0g、70%、HPLCによれば2−N異性体は5%未満)が得られた。H NMR(CDCl、δ、ppm)5.56(s、2H)、7.10−7.18(m、3H)、7.23−7.32(m、5H)、8.04(s、1H)。
【0122】
【化50】

【実施例7】
【0123】
1−N−ベンジル−4−クロロインダゾール
1−N−ベンジル−4−クロロインダゾールは実施例2に代替して実施例3を使用し実施例6の手順に従って製造する(収率68%)。H NMR(CDCl、δ、ppm)5.58(s、2H)、7.07−7.14(m、1H)、7.15−7.20(m、2H)、7.20−7.33(m、5H)、8.11(s、1H)。
【0124】
【化51】

【実施例8】
【0125】
(R)−1−(5−tert−ブチル−2,3−ジヒドロ−1H−インダン−1−イル)ウレア
THF(70mL)中のt−ブチル−インダニルアミントシラート(26.5g、0.072M)(US2005/0043351A1に報告されたもの)、フェニルカーバメート(9.57g、0.07M)およびジイソプロピルエチルアミン(9.9g、0.076M)を還流まで15時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、水(140mL)で希釈した。生成物を濾別し、水(100mL)で洗浄した。減圧下に50℃から60℃で乾燥すると、標題化合物(14.7g、88%)が得られた。H NMR(DMSO−d、δ、ppm)1.26(s、9H)、1.66(m、1H)、2.35(m、1H)、2.73(m、1H)、2.86(m、1H)、4.99(q、J=7.9Hz、1H)、5.41(s、2H)、6.21(d、J=8.4Hz、1H)、7.13(d、J=8.0Hz、1H)、7.19−7.23(m、2H)。
【0126】
【化52】

【実施例9】
【0127】
(R)−1−(2−ベンジル−2H−インダゾール−4−イル)−3−(5−tert−ブチル−2,3−ジヒドロ−1H−インダン−1−イル)ウレア
DME(65mL)中の2−N−ベンジルブロモインダゾール、実施例4(5.0g、17.4mmol)の溶液を、インダニルウレア(3.6g、15.5mmol)、炭酸セシウム(7.5g)、Pd(DBA)(0.23g)およびキサントホス(0.42g)の混合物に添加した。混合物をガス抜きして窒素で2回掃気し次いで5時間還流させた。混合物を70℃に冷却し、高温で濾過し、固体を高温DME(50mL)で洗浄した。集めた濾液を減圧下で容量約50mLに濃縮し、ヘプタン(80mL)を加えて生成物を沈殿させた。混合物を濾過し、湿性ケーキをエタノール(25mL)中でスラリー化した。生成物を濾過によって収集し、減圧下で乾燥すると、5.3g(70%)の標題化合物が得られた。H NMR(DMSO−d、δ、ppm)1.27(s、9H)、1.80(m、1H)、2.44(m、1H)、2.80(m、1H)、2.93(m、1H)、5.13(q、J=7.9Hz、1H)、5.64(s、2H)、6.53(d、J=8.4Hz、1H)、7.09−7.15(m、2H)、7.23(s、2H)、7.28−7.37(m、5H)、7.50(d、J=6.6Hz、1H)、8.23(s、1H)、8.43(s、1H)。
【0128】
【化53】

【実施例10】
【0129】
2−N−ベンジルクロロインダゾールから製造した(R)−1−(2−ベンジル−2H−インダゾール−4−イル)−3−(5−tert−ブチル−2,3− ジヒドロ−1H−インダン−1−イル)ウレアの代替製造方法
圧力反応器中で酢酸パラジウム(29mg)と2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチル(102mg)とをジクロロメタン(14ml)に入れ不活性雰囲気下に85℃で30分間混ぜ合わせた。蒸発によって溶媒を除去した後、反応器に2−N−ベンジル−4−クロロインダゾール、実施例5(1.14g、4.7mmol)、リン酸カリウム(1.36g,1.5当量)、インダニルウレア(1.0g、0.9当量)およびDME(15mL)を充填した。混合物をガス抜きして窒素で掃気し、次に85℃で18時間加熱した。混合物を70℃に冷却し、DME(50mL)で希釈し、高温で濾過し、固体を高温DME(50mL)で洗浄した。集めた濾液を減圧下に容量約14mLに濃縮し、ヘプタン(22mL)を加えて生成物を沈殿させた。濾過によって生成物を収集し、減圧下で乾燥すると、1.6g(85%)の標題化合物が得られた。
【0130】
【化54】

【実施例11】
【0131】
(R)−1−(1−ベンジル−1H−インダゾール−4−イル)−3−(5−tert−ブチル−2,3−ジヒドロ−1H−インダン−2−イル)ウレア
2−N−ベンジル−4−ブロモインダゾールに代替して1−N−ベンジルブロモインダゾールを使用し実施例9に記載の手順に従って標題化合物を製造した(60%収率)。H NMR(CDCl、δ、ppm)1.29(s、9H)、1.80(m、1H)、2.63(m、1H)、2.83(m、1H)、2.92(m、1H)、5.25(d、J=8.3Hz、1H)、5.40(q、J=7.9Hz、1H)、5.55(s、2H)、6.80(s、1H)、7.07(d、J=7.7Hz、1H)、7.15−7.29(m、9H)、8.02(s、1H)。
【0132】
【化55】

【実施例12】
【0133】
1−((R)−5−tert−ブチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−3−(3a,7a−ジヒドロ−1H−インダゾール−4−イル)ウレア
実施例10(3.0g)、炭素に付けた20%水酸化パラジウム(1.5g)およびギ酸(10mL)をTHF(100mL)中、60℃、窒素雰囲気下で3時間混合した。混合物を周囲温度に冷却し、濾過した。減圧下で濾液を濃縮し、残渣をエタノール(50mL)および活性炭(0.5g)と合せた。混合物を1時間還流させ、次いで濾過した。濾液を減圧下で容量23mLに濃縮し、水(8.6mL)を添加して生成物を沈殿させた。標題化合物を濾過して乾燥し、1.91g(収率80%)とした。
【0134】
あるいは、実施例9に代替して実施例11を使用し、実施例12に記載の手順に従って標題化合物を製造できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式(I)
【化1】

[式中、
は、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択され、
、R10、R11およびR12はおのおの独立に、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、アリール、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択され、
は水素またはアルキルであり、
はアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり、および
およびZはおのおの独立に、水素、アルキル、アルキルカルボニル、ホルミル、アリールまたはアリールアルキルである。]の化合物を製造するための、
(a)式(III)の化合物と、水酸化ナトリウム、リン酸カリウムおよび炭酸セシウムから成るグループから選択された塩基とおよび式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【化2】

[式中、
Pはアルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニルおよびアリールオキシカルボニルから成るグループから選択され、Rは式(I)の化合物で定義されており、Yはクロロまたはブロモである。]から成る組成物との混合物を、パラジウム触媒およびホスフィン基剤リガンドの存在下で加熱して、式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物
【化3】

[式中、R、R、R10、R11およびR12は式(I)の化合物で定義されている。]
から成る組成物を提供する段階と、次いで、
(b)式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を、式(I)の化合物が得られる条件に処理する段階と、
を含む方法。
【請求項2】
段階(a)のパラジウム触媒が酢酸パラジウムまたはPd(DBA)から成る請求項1に記載の方法。
【請求項3】
段階(a)が不活性雰囲気中で行われる請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ホスフィン基剤リガンドが、キサントホス、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチルおよび5−(ジ−t−ブチルホスファニル)−1’,3’,5’−トリフェニル−1’H−[1,4’]ビピラゾリルから成るグループから選択される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Yがブロモであり、
パラジウム触媒がPd(DBA)であり、
段階(a)の塩基が炭酸セシウムである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
段階(a)の混合物がエチレングリコールジメチルエーテル中、還流温度まで2から10時間加熱される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
Pがベンジルであり、および
段階(b)の条件がさらに、
アルコール系溶媒、テトラヒドロフランおよび酢酸エチルから成るグループから選択された溶媒中、水素雰囲気、ギ酸およびシクロヘキサジエンから成るグループから選択された水素供与体の存在下にパラジウム触媒で処理して式(I)の化合物を提供することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
Yがブロモであり、
段階(a)のパラジウム触媒がPd(DBA)であり、
段階(a)が窒素雰囲気下に行われ、
ホスフィン基剤リガンドがキサントホスであり、
段階(a)の塩基が炭酸セシウムであり、
混合物を還流まで5時間加熱し、
混合物を約70℃に冷却し、次いで濾過し、
減圧下に濾液を減量し、
濾液にヘプタンを添加し、
形成された沈殿物を濾過して、式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を生成させ、
式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物をテトラヒドロフラン中、20%水酸化パラジウムおよびギ酸で温度約60℃まで約3時間処理し、次いで濾過し、減圧下で濃縮して式(I)の化合物を提供する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
Yがクロロであり、
パラジウム触媒が酢酸パラジウムであり、
段階(a)の塩基がリン酸カリウムである請求項4に記載の方法。
【請求項10】
段階(a)の混合物をがチレングリコールジメチルエーテル中で還流まで5から20時間加熱される請求項9に記載の方法。
【請求項11】
Pがベンジルであり、
段階(b)の条件が、
アルコール系溶媒、テトラヒドロフランおよび酢酸エチルから成るグループから選択された溶媒中、水素雰囲気、ギ酸およびシクロヘキサジエンから成るグループから選択された水素供与体の存在下にパラジウム触媒で処理して式(I)の化合物を提供することを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
Yがクロロであり、
パラジウム触媒が酢酸パラジウムであり、
段階(a)が窒素雰囲気下で行われ、
ホスフィン基剤リガンドが2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチルであり、
段階(a)の塩基がリン酸カリウムであり、
混合物を還流まで5から20時間加熱し、
混合物を約70℃まで冷却し、次いで濾過し、
減圧下に濾液を減量し、
濾液にヘプタンを添加し、
形成された沈殿物を濾過して、式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を提供し、次いで
式(IVa)の化合物から、式(IVb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物をテトラヒドロフラン中、20%水酸化パラジウムおよびギ酸によって約60℃で約3時間処理し、次いで濾過し、減圧下で濃縮して式(I)の化合物を提供する請求項1に記載の方法。
【請求項13】
式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【化4】

から成る組成物が、
(a)式(V)[式中、Yはクロロまたはブロモである。]の化合物をリチウム試薬で処理する段階、次いで、
(b)混合物を式RC(=O)−X[式中、Rは水素、アルケニルまたはアルキルであり、Xはクロロ、(CHN−、フェノキシ、または、ニトロフェノキシである。]の化合物で処理して式(VI)
【化5】

の化合物を生成させる段階、次いで、
(c)式(VI)の化合物を加熱条件下にヒドラジンで処理して式(VII)
【化6】

の化合物を提供する段階、次いで、
(d)式(VII)の化合物を式P−Z[式中、Pはアルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニルおよびアリールオキシカルボニルから成るグループから選択される。]の化合物で処理して、式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたは式(IIa)の化合物および式(IIb)の化合物の混合物から
【化7】

成る組成物を生成させる段階
を含む方法により調製される請求項1に記載の方法。
【請求項14】
段階(a)が、THF中のリチウムジイソプロピルアミドによるメタ−ブロモフルオロベンゼンの、約−70℃と約−75℃との間で約1時間行われる処理を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
段階(b)のRC(O)−XがDMFであり、
段階(b)が、約5分から約15分までの期間のDMFの添加、次に約30分から約1時間の期間の混合物の引き続く低温撹拌、次に酢酸の添加、次に周囲温度までの混合物の昇温、次にメチルtert−ブチルエーテルまたは酢酸エチルから成る溶媒による希釈、次に水性酸抽出、次に濃縮による式(VI)[式中、Rは水素である。]の化合物の提供を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
段階(c)が、DMSO中の式(VI)の化合物の溶液に35℃未満の内部温度を維持しながらヒドラジンを添加すること、次いで混合物を約70℃と約75℃との間まで約18時間から約24時間加熱して加熱後の内部温度を約25℃に低下させること、次いで内部温度を45℃未満に維持しながら混合物を順次に水およびヘプタンで希釈すること、次いで混合物を約1時間撹拌すること、次いで濾過して式(VII)[式中、Rは水素である。]の化合物を提供することを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
段階(d)の条件がさらに、式(VII)[式中、Rは水素である。]の化合物とベンジルブロミドとの混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド中、約40℃から約120℃の温度まで約4時間から約30時間加熱しおよび撹拌して、式(IIa)の化合物から、式(IIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【化8】

から成る組成物を提供することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
段階(d)の条件がさらに、式(VII)の化合物とベンジルブロミドとの混合物をN,N−ジメチルホルムアミド中、約105℃から約115℃の温度まで約20時間から約24時間加熱しおよび撹拌して、式(IIa)の化合物
【化9】

を提供することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
Yがブロモである請求項18に記載の方法。
【請求項20】
Yがクロロである請求項18に記載の方法。
【請求項21】
段階(d)の条件がさらに、式中の式(VI)の化合物とベンジルブロミドとの混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド中、約50℃から約60℃の温度まで約20時間から約24時間加熱および撹拌して、式(IIb)の化合物
【化10】

を提供することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項22】
Yがブロモである請求項21に記載の方法。
【請求項23】
Yがクロロである請求項21に記載の方法。
【請求項24】
式(III)
【化11】

[式中、R、R10、R11およびR12は請求項1に定義されている。]の化合物を製造するために、
式(VIII)の化合物をフェニルカーバメートと、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、炭酸セシウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムから成るグループから選択された塩基とによって処理して、式(III)
【化12】

の化合物を提供することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項25】
塩基がジイソプロピルエチルアミンであり、混合物が還流まで約12時間から約18時間加熱され、この加熱後に混合物が、約25℃に冷却され、水で希釈され、濾過されて、式(III)の化合物が提供される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
式(IX)
【化13】

の化合物を製造するための、
(a)式(XI)の化合物と、Pd(DBA)と、キサントホスと、水酸化ナトリウム、リン酸カリウムおよび炭酸セシウムから成るグループから選択された塩基とおよび式(Xa)の化合物から、式(Xb)の化合物からまたはこれらの混合物
【化14】

から成る組成物との混合物を加熱して、式(XIIa)の化合物から、式(XIIb)の化合物からまたはこれらの混合物
【化15】

から成る組成物を提供する段階と、次いで、
(b)式(XIIa)の化合物、式(XIIb)の化合物またはこれらの混合物の組成物を、アルコール系溶媒、テトラヒドロフランおよび酢酸エチルから成るグループから選択された溶媒中、炭素に付けたパラジウム、水酸化パラジウムおよび硫酸バリウムに付けたパラジウムから成るグループから選択されたパラジウム触媒と、水素雰囲気、ギ酸およびシクロヘキサジエンから成るグループから選択された水素供与体とによって処理して、式(IX)の化合物を提供する段階と
を含む方法。
【請求項27】
段階(a)が窒素雰囲気下に行われ、
段階(a)の塩基が炭酸セシウムであり、
混合物を還流まで5時間加熱し、
混合物を約70℃に冷却し、次いで濾過し、
減圧下に濾液を減量し、
濾液にヘプタンを添加し、
沈殿物を濾過して、式(XIIa)の化合物、式(XIIb)の化合物またはこれらの混合物を提供し、
式(XIIa)の化合物、式(XIIb)の化合物またはこれらの混合物をテトラヒドロフラン中、20%水酸化パラジウムおよびギ酸によって約60℃で約3時間処理し、次いで濾過し、減圧下で濃縮して式(IX)の化合物を提供する請求項26に記載の方法。
【請求項28】
式(IX)
【化16】

の化合物を製造するための、
(a)式(XI)の化合物と、酢酸パラジウムと、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−1−1’−ビナフチルと、水酸化ナトリウム、リン酸カリウムおよび炭酸セシウムから成るグループから選択された塩基とおよび式(Xc)の化合物から、式(Xd)の化合物からまたはこれらの混合物
【化17】

から成る組成物とを加熱して、式(XIIa)の化合物から、式(XIIb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を提供する段階と、次いで、
(b)式(XIIa)の化合物から、式(XIIb)の化合物からまたはこれらの混合物から成る組成物を、アルコール系溶媒、テトラヒドロフランおよび酢酸エチルから成るグループから選択された溶媒中、炭素に付けたパラジウム、水酸化パラジウムおよび硫酸バリウムに付けたパラジウムから成るグループから選択されたパラジウム触媒と、水素雰囲気、ギ酸およびシクロヘキサジエンから成るグループから選択された水素供与体により処理して、式(IX)の化合物を提供する段階
を含む方法。
【請求項29】
段階(a)が窒素雰囲気下に行われ、
段階(a)の塩基がリン酸カリウムであり、
混合物を還流まで5から20時間加熱し、
混合物を約70℃に冷却し、次いで濾過し、
減圧下に濾液を減量し、
濾液にヘプタンを添加し、
沈殿物を濾過して、式(XIIc)の化合物、式(XIIc)の化合物またはこれらの混合物を提供し、
式(XIIa)の化合物、式(XIIb)の化合物またはこれらの混合物をテトラヒドロフラン中、20%水酸化パラジウムおよびギ酸によって約60℃で約3時間処理し、次いで濾過し、減圧下で濃縮して式(IX)の化合物を提供する請求項28に記載の方法。
【請求項30】
式(I)の化合物の製造方法に使用できる式(IIa)の化合物、式(IIb)の化合物またはこれらの混合物
【化18】

[式中、Yはブロモまたはクロロであり。Rは、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルまたは(ZN)スルホニルから成るグループから選択される。]を含む組成物。
【請求項31】
式(I)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの有効量を投与する段階を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用な式(I)の化合物の製造方法に使用できる請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
障害が、疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進から成るグループから選択される請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
式(I)の化合物の製造方法に使用できる式(III)
【化19】

[式中、R、R10、R11およびR12はおのおの独立に、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、アリール、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メルカプトアルキル、ニトロ、(CF(HO)C−、R(SO)N−、RO(SO)−、RO(SO)−、ZN−、(ZN)アルキル、(ZN)カルボニル、(ZN)カルボニルアルキルおよび(ZN)スルホニルから成るグループから選択される。]の化合物。
【請求項34】
式(I)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの治療的有効量を投与する段階を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用な式(I)の化合物の製造方法に使用できる請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
障害が、疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進から成るグループから選択される請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
式(IX)の化合物の製造方法に使用できる式(Xa)の化合物、式(Xb)の化合物またはこれらの混合物
【化20】

を含む組成物。
【請求項37】
式(IX)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの治療有効量を投与する段階を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用な式(IX)の化合物の製造方法に使用できる請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
障害が、疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進から成るグループから選択される請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
式(IX)の化合物の製造方法に使用できる式(Xc)の化合物、式(Xd)の化合物またはこれらの混合物
【化21】

を含む組成物。
【請求項40】
式(IX)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの治療有効量を投与する段階を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用な式(IX)の化合物の製造方法に使用できる請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
障害が、疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進から成るグループから選択される請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
式(IX)の化合物の製造方法に使用できる式(XI)
【化22】

の化合物。
【請求項43】
式(IX)の化合物または医薬的に許容されるその塩もしくはプロドラッグの治療有効量を投与する段階を含む哺乳動物のバニロイド受容体サブタイプ1の阻害による障害治療に有用な式(IX)の化合物の製造方法に使用できる請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
障害が、疼痛、炎症性痛覚過敏、尿失禁および膀胱反応亢進から成るグループから選択される請求項43に記載の化合物。

【公表番号】特表2009−533474(P2009−533474A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505631(P2009−505631)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/066605
【国際公開番号】WO2007/121339
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】