説明

パターン検査装置

【課題】走査型顕微鏡を用いた半導体装置検査工程においてパターンのラインエッジ形状を高精度で広範囲に渡って抽出するための各種パラメータを簡便に最適化する。
【解決手段】走査型顕微鏡の制御系ないし隣接する端末から画像処理工程で必要になる各種パラメータのうち操作者に理解しやすいものを入力すると、残りのパラメータが自動的に最適化されるようにする。必要な走査線の本数が装置側の可能な値を超えた場合は複数の画像データに分けて走査し取得した画像を重ね合わせて1枚の画像とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は走査型顕微鏡を用いた非破壊観測及び画像処理による詳細な形状計測あるいは寸法計測による微細パターンの検査に適用するパラメータを決定する機能を備えたパターン検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス、マイクロマシン等の微細加工分野で、パターンエッジのエッジ方向に沿った凹凸即ちエッジラフネスの存在によるパターン形状のわずかな歪みが問題となっている。しかし被測定寸法は小さくなっているにも関わらず、より広範囲の領域に関する計測が必要であることがわかってきた。これは寸法ゆらぎが微小であっても往々にしてその空間周期は長いためである。例えば、半導体デバイスにおけるゲートパターン加工工程では、100nm以下の幅を有するラインのライン幅ゆらぎを、ライン方向に数μm以上の非常に長い範囲に渡って計測する必要がある。
【0003】
縦方向に長い領域を計測するには、二つの方法が考えられる。第一の方法は単純に、画像取得と精確な視野移動を繰り返して連続する領域の画像を得、それらを接続する方法である。第二の方法は倍率を低くする方法である。実際には微細パターンを計測したい場合が多いので、横方向には高い倍率を保ったまま縦方向だけ低倍率にするという手法がとられる。
【0004】
【非特許文献1】エス・ピー・アイ・イー 第28回アニュアル・インターナショナル・シンポジウム・アンド・エデュケイション・プログラム・オン・マイクロリソグラフィ講演番号5038-72(SPIE's 28th Annual International Symposium and Education Program on Microlithography, 5038-72)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、一方向にのみ広い領域の観察を走査型の顕微鏡を用いて行うためには、画像の接続を行うか、あるいは縦方向に倍率を落とすか、いずれかの観測を行う必要がある。しかし第一の方法は非常に手間がかかるため、検査時間が長くなりスループットが低下する。他方、第二の方法では、走査線の本数が決まっていると、走査線間隔があいてしまうという問題がある。
【0006】
パターンエッジの凹凸や正確な平均パターン幅などの計測時には、結果の計算に用いるパターンエッジ点の縦方向の検出間隔(以下ΔYと記す)が精度を左右する重要な要因のひとつとなる。ΔYより小さい周期の成分が計測にかからないからである。このΔYの値は計測における必要精度とエッジ点を求めようとする検出領域の長さLとから算出される。この解析は例えば2003年2月に米国にて開催されたエス・ピー・アイ・イー 第28回アニュアル・インターナショナル・シンポジウム・アンド・エデュケイション・プログラム・オン・マイクロリソグラフィにおける非特許文献1で報告されている。以下、例としてエッジ点の検出間隔ΔYの目安として10nmという値を用いることにする。この10nmという値は長さ200nm以上のライン領域に関する計測を精度よく行うには十分小さい値である。
【0007】
しかしΔYの値の決定には、上に述べた「十分な精度を得るために小さくする」ことに加えて、「精度向上に効果がないほど小さくしない」ことが重要である。通常、画素の間隔Δy(=走査線の間隔)と平均化パラメータn(詳細は後述する)との積以上の値にする。これは以下の理由による。即ち、走査の結果得られるデータ(反射電子あるいは二次電子の強度の分布)はノイズを含んでおり、これを低減する必要がある。最もよく使われる方法が平均化と呼ばれる方法である。平均化パラメータnを指定しておき、ノイズ低減後にプロファイルを得たい位置(y座標)に対してその位置近辺のn本のプロファイルを平均し、ノイズの少ないプロファイルとする方法である。図1の例でn=3とすると、走査線103、104、105の走査により得られたプロファイル106、107、108の平均のプロファイルを求めてこの3本の走査線を合わせた観察領域における(新たな)プロファイルと定義するということになる。この工程によりノイズは大幅に低減されるがn×Δyより短い周期のエッジの凹凸は均されてしまう。従ってパターンエッジを検出する際にエッジ点の検出間隔ΔYをn×Δyより小さくしても、密なエッジ点が検出されているように見えるものの本質的には間隔n×Δyでエッジ点を検出することと同じであるということになる。
【0008】
以上より、正確なエッジ形状検出を行うには走査線間隔を適切に設定することが重要であると結論できる。それには、根拠あるやり方で各種のパラメータを計算しなくてはならない。またその際には、上に述べたようなΔYとΔyとの違いなどの理解されにくいパラメータを混同しないようなガイド機能が走査型顕微鏡のようなパターン検査装置に必要である。例えばユーザーが200nm程度の長さのラインパターンを観察し、ΔY及びΔyとしていずれも10nmの値を設定してしまったとする。このときn=5でノイズを低減してライン幅変動の値を得たとすると、ユーザーは得られた値の誤差が、エッジ点を10nm間隔で検出して結果を得たときと同じ程度であると思っている。しかし実際にはエッジ点を50nm間隔で検出して結果を得たときと同じ程度であると考えなくてはならない。この場合の結果は10nm間隔でエッジを検出して得られる結果に比べてはるかに大きな誤差を含んでいるにも関わらず、操作者にその危険性が認識されないことになる。
【0009】
さらに、上記の方法で得られたパラメータで実際に画像を得ることが可能でなければならない。走査間隔が短くなると、広い領域のデータをとるためには多くの走査線が必要になる。しかし多くの装置では、走査線の本数は固定値である。
【0010】
本発明の課題は、十分に広い領域内の微細パターンエッジの凹凸やライン幅の平均値を高い精度で求めるためのパラメータの計算方法、またそのために操作者が簡単にパラメータを設定するためのガイド、またそれらを実現するパターン検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の代表的なものの一例を示せば以下の通りである。即ち、被検査物上の観察領域を走査される入射荷電粒子線に対して発生する反射電子強度または二次電子強度の二次元分布情報を得て、前記観察領域内のパターンのエッジ形状、またはパターンの寸法を検査する装置において、検査パラメータの設定をガイドするパラメータ設定部をさらに備え、
前記パラメータ設定部が操作画面上に入力ガイドを表示して、操作者が入力した検査領域長さL、エッジ点検出間隔ΔY、検出エッジ点数Mのうちいずれか二つの情報、及びデータの平均化パラメータnに基き、前記パラメータ設定部が走査線間隔を計算し、前記計算した走査線間隔のパラメータを設定して、前記被検査物上の観察領域を検査するパターン検査装置を構成することである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、微細パターンのラインエッジラフネスや寸法変動を広範囲に渡って精確に計測するために必要な数多くのパラメータを、矛盾無く迅速に設定できる。また、実際に精確な計測を行うことができる。さらに半導体製造工程における検査に本手法を用いることにより、短い時間で精確なパターン検査を実施することが可能となり製品の歩留まりやスループットを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
まず、高い精度を実現するためのパラメータの決め方を考察する。以下、観察するパターンはy方向にのびたラインパターンであるとする。上に述べたように、誤差を小さくするにはΔYを小さく設定する必要があり、そのためにはnあるいはΔyのいずれかを小さくする必要がある。しかしまずnを小さくした場合にはプロファイルに対するノイズの影響が大きくなり、やはり精度が低下する。他のノイズ低減の有力な方法としてx方向の平滑化があるが、平均化パラメータを小さくすることによって平滑化パラメータを極端に大きくする必要が生じ、やはり精度が保証されなくなる。精度を確保するためには、平均化と平滑化との両方を、バランスを保って行う必要がある。これらの値の最適化には装置のノイズレベルが関係するので電圧、電流、観察倍率、画像積算回数、及び個々の装置の性能に依存する。従ってnを十分小さい一定の値に固定することは難しく、やはりnは可変にし、Δyを小さくしなくてはならない。上に述べたように、Δyは以下の式を満たすようにとればよい。
【0014】

次に、操作者あるいはレシピ作成者が迅速に、上記の条件を満たすようなパラメータを決定できるような方法を述べる。
まず、レシピを作成する上で分かり易いパラメータを入力する。これらのパラメータは検査領域の長さL、エッジ検出点の間隔ΔY、エッジ検出点の数Mである。これら3つの値は独立ではなく以下の関係がある。
【0015】

従ってユーザーが決定する値の組み合わせはLとM、LとΔY、MとΔYの3つのうちのひとつである。通常の使用方法から考えるとLとΔYないしはLとMを入力するようにしておくとよい。装置側でこれらふたつの入力値から、残りの一つのパラメータの値を(数2)により計算することで、どういう組み合わせで入力してもLとΔYの値が設定される。
【0016】
次に、実際の観察領域の長さ(視野のy方向の長さ)Hを決める。これは装置の設定として可能な値であり、通常は装置の設定として切りのよい倍率値とともに定められていることが多い。Lより大きくかつLになるべく近い値とすることが望ましい。Hとして決まった値の群を用意し、Lを入力するとその中からLより大きくかつ最小の値を指定するようにしておき、自動的に設定されるようにするとよい。あるいはLと等しくとってもよい。
【0017】
次に上記のパラメータに加えて、通常の使用では意識されることの少ないパラメータについて考察する。これらは走査線の本数N、走査線の間隔Δyである。これらのパラメータは次の式で表される関係にある。
【0018】

従って、第一に、検査領域長Lとエッジ検出点数MあるいはLとエッジ検出間隔ΔYを入力するという操作、第二に、ノイズレベルや画像のコントラストなどからnを決定するという操作をユーザーが行えば、観察領域長さH、走査線の間隔Δy、また必要最小限の走査線本数Nが決まる。走査線の本数が決まっている場合は可能なnの最大値を逆算してその範囲で選ぶようユーザーに指導することもできる。これにより実効的なエッジ点検出間隔の誤認を防ぎ、簡単にパラメータを設定することが可能になる。Hと観察倍率との間に一定の関係がある場合は、y方向の観察倍率も決定する。
【0019】
最後にこのような計測を広い範囲に対して行うための入射電子線の走査方法を考える。第一の方法として、単純に、走査線の本数を多くするという方法が考えられる。この様子を図2に示す。横方向に伸びる直線は走査線を表している。1回の領域走査は点201から始まり、202で終了する。
【0020】
しかし、前記のガイドに従って計算した結果、Nが装置の限界を超えてしまうことも考えられる。この場合には以下に示す手順で計測を行う。またそれに伴い取り扱うパラメータの数も増えるが、それらの値も矛盾無く殆ど自動的に決定することが可能である。それには、画像の分割数jを求める。例えば前述の方法により走査線の本数は最低でもN本必要と算出されたのに対して、装置の走査線本数はN0しかない(N0<N)という場合を考える。その場合、次の方法によってjを求める。ここでjは2通りの方法で算出できる。第一にjは(数4)を満たす最小の整数である。
【0021】

ただし、この条件は厳密ではなく、N/N0の値がある整数値よりも僅かに大きいだけであるならば、jとしてその整数値を用いてもよい。第二の方法としては、観察領域長さHと走査線本数N0 とから、装置に固定の走査線間隔Δy0が決まる。この値と、実現したい走査線間隔Δyとから

となる整数jを選べばよい。
【0022】
いずれかの方法でjを算出し、次に、図3に示すように、走査線の間隔を走査線本数N0で可能な固定値Δy0に設定し、画像データを1枚分取得した後走査の出発点をΔy'ずらすということをj回繰り返す方法である。ここで

である。この図ではj=4とし、各回の画像取得で観察される領域を平面で表した。実際にはこれらの平面は重なっており、各平面の走査開始点(点301から304)のx座標は等しい。点301から走査を開始し間隔Δy0で領域下端まで走査したのち、点301からΔy'だけずれた位置、点302から再び通常の走査を行う。最終的に画像データがj枚得られるが、このj枚のデータを重ねて1枚の画像にすると、条件を満たす画像即ち走査線の本数が十分多い(=走査線の間隔が十分小さい)画像が得られることになる。この方法を用いれば装置の走査線の本数を増やさずに、広い範囲を細かい走査線間隔で走査したのと同じ結果が得られる。尚、単に通常の画像をn枚とってあとで重ねるという作業と比べると、入射電子線が確実に異なる位置に照射されるため電子線照射により誘発される局所的なダメージを防ぐことができる。
【0023】
尚、走査線をΔy'移動させる際にはΔy0やΔYほどの精度は要求されない。最終的にノイズ低減のために足しあわされるデータであるためである。ただ走査線がかさなると対象物の局所的な損傷が発生する恐れがあるため、重ならないようにする必要はある。
ここでΔy'ずらして画像を取得するという操作はマニュアルで行ってもよいが、自動で行うとより迅速に検査を行うことができる。また得られたj枚の画像を重ねて1枚にするという工程も自動で行うことによって、さらにスループットが向上する。
【0024】
尚、通常は1枚の最終的な画像データを得るにあたり二次電子ないしは反射電子の信号強度を複数回積算する。この積算回数をmとすると、第一の方法では図2における点201から点202までの走査をm回行う。第二の方法では2通りの走査方法がある。最初のやりかたは点301から領域下端までの走査を行ったのち点302から領域下端まで、次に点303から領域下端まで、最後(j回目、ここでは4回目)に点304から領域下端の点305までの走査を行い、これをm回繰り返すという方法である。第二のやり方では点301から領域下端までの走査をm回行ったのち点302からの走査にうつりこれを同じくm回行い、以下同様、とするものである。広い範囲を走査しながら開始点を微小量Δy'だけずらすという複雑な工程の回数を減らすためには、第二のやり方が適している。
【0025】
以上まとめると、本発明ではパターン形状を定量的に扱うためにパターンエッジの点を検出するにあたり、操作者ないしレシピ作成者に誤解を与えず確実にかつ簡便にパラメータ設定を行うことを課題とし、その解決のため、独立なパラメータ、検査領域長L、エッジ点検出間隔ΔY、平均化パラメータnの値を入力することにより、重要なパラメータである走査線間隔の最大値Δyを求めることを提案した。ここでLとΔYとの代わりにLと検出エッジ点数M、あるいはMとΔYを入力してもよい。画像の縦方向の長さHとしてLと等しいかあるいはLより大きい適当な値を選んだのちこれらのパラメータとから、H/Δyとして必要な走査線の本数を計算することができる。
【0026】
また本発明によれば、装置の走査線本数が上記の必要本数H/Δyに達しない場合は複数の画像データに分けて走査を行い、得られた画像を重ね合わせることで、広範囲の観察を低ノイズで行うことが可能になった。尚、このような画像重ね合わせを行う際に必要なパラメータの値を矛盾無く迅速に設定することが可能になった。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。用いる変数は新たに説明されているものを除いて全て、前述の通りである。
本発明を実施するパターン検査装置の例として、図14に、半導体装置のパターン検査装置の構成例を示す。パターン検査装置1は、電子ビーム照射系2、ステージ機構系3、ウエハ搬送系4、真空排気系5、光学顕微鏡6、制御系7、操作部8より構成している。電子ビーム照射系2は、電子銃9、コンデンサレンズ10、対物レンズ11、検出系12、ブランキング制御電極13、偏向器14等により構成している。ステージ機構系3は、XYステージ16およびウエハを載置するためのホルダ17(試料台)より構成している。ウエハ搬送系4は、カセット載置部20とウエハローダ21より構成しており、ウエハホルダ17はウエハ18を載置した状態でローダ21とXYステージ16を行き来するようになっている。
【0028】
制御系7は、信号検出系制御部22、ビーム偏向補正制御部23、ブランキング制御部24、電子光学系制御部25、機構・ステージ制御部26より構成している。操作部8は、信号処理手段として、操作画面および操作部28、画像処理部29、画像・検査データ保存部30、および各種検査パラメータの設定をガイドして、操作部よりの入力に基きパラメータを設定するパラメータ設定部31より構成している。なお、前記パラメータ設定部31の機能が、操作部8の中のその他の処理部に入る構成も考えられる。
【0029】
電子ビーム照射系2の電子ビーム34は、ブランキング制御電極13によって、ウエハ18に照射するタイミングを制御し、かつウエハ18に照射する際には偏向器14によって走査スピードおよび走査領域35を制御し、走査のスピードに応じて検出器12において信号を検出する。
検出器12は、ウエハから発生した反射電子または二次電子を検出して、ウエハの電子線画像を取得して、画像処理部29において、パターン検査処理を行う。
【実施例1】
【0030】
本発明の第一の実施例を図4及び図5によって説明する。図4は本実施例のうち、パラメータの決定手順の部分を示すフローである。尚、このうちユーザーが行う手順は401、403及び408であり、残りの工程は自動で行われた。図5はパラメータ値をまとめた表である。本実施例では、本発明を用いてエッジ検出時のパラメータを算出した場合を説明する。特にy方向の検査領域長L、平均化パラメータnの値を操作者が指定し、最適な測定点数N、y方向の観察倍率MGをガイドに従って決定した例を説明する。
【0031】
まず、画面x方向のパラメータについて考察した。ライン幅はおよそ100nmであった。またL、ΔY、n以外に入力すべきパラメータはあらかじめ設定しておいた。最初に横方向の観察倍率を決定した。試料の寸法や観察領域長さから、横方向は20万倍とした。この場合、観察領域の幅が675nmであった。ライン幅は画面幅の約1/5となり観察に適している。また画素数はx方向には512個で固定されていた。
【0032】
次に画面y方向のパラメータについて考察した。観察したいライン長さLは2μmである。また精度よくライン幅変動を求めるため、エッジ検出間隔ΔYを10nm程度にすることと定めた。尚、本装置ではエッジ点数の設定値が1000まで可能であった。尚、Lと必要精度からΔYを自動的に求めることも可能であったが、ここでは使わず、ΔYとして10nmの値を操作者が入力した。
【0033】
次に、試料から発生する二次電子のコントラストや装置固有のノイズレベルから、平均化及び平滑化パラメータを決定した。平均化パラメータnは2以上が適当であると判断された。
次にy方向の検査領域長Lが2μm、ΔYが10nm、n=2という3つの条件から、ほかのパラメータの値を決定する。本装置では走査線本数Nは256、512、1024の値から選択できるようになっていた。またy方向の観察倍率MGは可変で、1万倍以上では1万倍刻みで変えられるようになっていた。本装置では、得られるSEM写真の縦方向の大きさはNによって3通りであった。N=512 のときが標準であり、N=256 と設定するとSEM写真の高さは半分に、また1024とすると倍になる。標準設定(N=512 )ではMG=100000としたとき、視野の現実の高さHは1.35μmであった。ここから装置の走査線間隔Δy0

で求められることが分かる。この様子を表にしたものが図5である。但し代表的な観察倍率についてのみの結果を示した。
【0034】
パラメータ設定部が操作画面上に入力ガイドを表示して、操作者がガイドに対応する入力を対話入力をすることによって、パラメータの設定がなされる。
工程401にてL及びΔYを入力した。すると工程402にてエッジ点数Mを計算し、装置に設定されている最大値を超えていないかどうかチェックする。ここでは最大値は1000であったのに対し、M=200 となったので工程403に進んだ。ここでnを入力すると、工程404に進み、ΔY=10nm及びn=2とから(数1)を用いてΔyは5nm以下と自動的に計算された。また工程405に進んで図5に示す表が画面上に現れた。次に進んで工程406で、表のうちΔy0≦5nmかつH≧2μmという条件を満たす組み合わせの数値が選ばれた。但し、同じMGに対して異なるNの値が条件を満たす場合は、最も小さいNだけが選択される。工程407では工程405で表示された表の内の、工程406で選ばれた倍率MGと走査線本数Nの組の数値が点滅した。点滅したMGとNの値の組は、MG=40000かつN=512、MG=50000かつN=512、MG=60000かつN=512 、MG=80000かつN=1024、MG=100000かつN=1024 の5組であった。工程408に進み、操作者がMGとNの組を選択した。ここでプログラムにより自動的に選択するようあらかじめ設定しておくことも可能である。例えば可能な組のうち最もMGの大きなものを選択するなどのように定めておけばよい。ここでは操作者が観察倍率6万倍、N=512を選択した。以上で、パラメータ設定部31において実行されるガイドプログラムを用いたパラメータ設定は完了である。
【0035】
上記の結果に従って観察を行って縦横512ピクセルの画像データを得た。この後平均化パラメータnを2とした平均化を行って画像処理を行い、さらに画像の中央にエッジ点検出領域を指定し、ライン1本(長さ2μm)の領域を左右のエッジにつき200個のエッジ点を検出することができた。このデータからは形状の特徴を表すさまざまな値が得られる。ここではライン幅の値として200個の値を得て、これらの値の集合に関して分布の標準偏差σの3倍の値をライン幅変動値として算出することができた。
このように、本発明を用いてパラメータを矛盾なく迅速に設定することができた。また十分な走査線本数を選択し、正確な計測を行うことができた。これにより短い時間で精確なパターン検査を行うことが可能になり、スループットが向上した。
【実施例2】
【0036】
本発明の第二の実施例を図6、図7、図8、図9、図11、図12、図13によって説明する。図6は本実施例におけるパラメータ設定手順を示すフロー、図7及び図8はその一部である画像取得繰り返し回数jを算出する部分の詳細、図9はパラメータ値をまとめた表である。図11は本実施例において観察された領域の走査線の位置と走査の順番を説明するための模式図である。図12は本実施例の手順における観察からライン幅変動までの算出全体を表すフロー、図13は本実施例によって得られた画像プロファイルの一部である。本実施例では、まず本発明を用いてエッジ検出時のパラメータを算出した場合を説明する。この例では条件を満たすために必要な走査線本数が装置に固定の走査線本数よりも大きかったため、画像データを何枚かの画像に分けて取得した。さらに本実施例ではこのような特殊な走査を行う際の観察即ち具体的な走査線位置の移動の例を説明する。
【0037】
はじめに、パラメータ設定部31において実行されるパラメータ設定プログラムに従い、操作者が操作画面および操作部28より実施するパラメータ設定手順を説明する。このフローは図6に示されている。装置の走査線本数は512本に固定されていた。即ち、N0=512 である。まず、画面x方向のパラメータについて考察した。ライン幅はおよそ100nmであった。またL、ΔY、n以外に入力すべきパラメータはあらかじめ設定しておいた。最初に横方向の観察倍率を決定した。試料の寸法や観察領域長さから、横方向は20万倍とした。この場合、観察領域視野は横方向が675nmであった。ライン幅は画面横方向長さの約1/5となり観察に適している。また画素数はx方向には512個で固定されていた。次に画面y方向のパラメータを決定した。観察したいライン長さLは2.5μmである。また精度よくライン幅変動を求めるため、本実施例でもエッジ検出間隔ΔYを10nm程度にすることと定めた。尚これによりエッジ検出点数は250点必要となる。また、試料から発生する二次電子のコントラストや装置固有のノイズレベルから、平均化及び平滑化パラメータを決定した。平均化パラメータnは3以上が適当であると判断された。
【0038】
工程601にて、L、ΔYを入力した。すると工程602にてエッジ点数Mを計算し、装置に設定されている最大値を超えていないかどうかチェックする。ここでは最大値は1000であったのに対し、M=250 となったので工程603に進み、nの値を入力した。これにより工程604で必要な走査線間隔Δyの最大値が(数1)から自動的に計算された。この値は3.333nmとなる。残りのパラメータは工程605で決められた。この決定方法は2通りある。第一に、(数4)を用いる方法である。この手順を図7に示す。まず、工程701で観察したい領域長さ2.5μmをΔyで割って、必要な走査線本数Nを出す。ここではN=750 となった。次に工程702に進み、(数4)とN0=512及びN=750 とからj≧2が得られた。ここで最小値j=2を自動選択するようにしてあったため、j=2と決定された。しかしユーザーが2以上の値から選択するように設定しておくことも可能である。
【0039】
次に工程703で観察倍率を決定する。条件はふたつあり、HがL(ここでは2.5μm)以上であることと、Δy0がj(ここでは2)とΔyとの積よりも小さいことである。例えばj=2を自動選択した場合、この条件と図9に示した表とから、40000倍または50000倍が適することが分かる。第二の方法は図8に示す方法である。まず工程801で、図9に示した表からHがL以上であるという条件だけからy方向の観察倍率MGを決定する。ここで最大倍率を自動的に選択するようにしてもよく、またマニュアルで選ぶようにしてもよい。例えば最大倍率を自動選択するよう設定すれば、この例では50000倍と決まる。次に工程802に進んで観察倍率から自動的に決まるΔy0とΔyとから(数5)によってjを算出する。この例ではΔy0=5.273となり、5.273/3.333=1.582・・であるためj=2となる。第二の方法の方が簡単であるが、選択可能な観察倍率がすべて列挙されるわけではないという欠点もある。ただしユーザーが決定しなくてはならない項目が減ってむしろ使いやすいという長所もある。ここでは、第二の方法によりパラメータを決めた。
【0040】
工程801において観察倍率は自動選択されるように設定していたため、観察倍率は5万倍、j=2と決定した。次に工程606に進み、(数6)によりΔy'が決められた。Δy'=2.637nmとなったが若干精度が落ちてもかまわないので2.6nmとした。工程607でこれらの結果が表示された。
【0041】
次に、エッジ検出のパラメータ設定から観察までを含む全体の手順を説明する。このフローは図12に示されている。工程1201は上記の工程601から607までを意味している。この工程を終えたのち、工程1202で観察対象となるパターン画像に視野を移動し、所定の倍率で画像取得を開始した。分割された画像の番号をi、また分割された1枚の画像を得る途中の二次電子強度の積算回数をfとする。まず工程1203でi=1、f=1と初期化され、工程1204で第一画像の開始点を点1101に指定した。これで自動的にこれから行う走査の開始点も点1101に指定される。次に工程1205でこれから行うi番目の画像走査の開始点に入射電子の位置を移動して、工程1206でf回目の512本の走査線による観察領域の走査を行った。この工程では入射電子線を移動させつつ発生する二次電子強度を計測、データを装置の記憶領域に保管し、観察領域の画面右端に達したら、左端点から画面下方にΔy0(ここでは5.273nm)移動し、次の走査線上の走査を行うという工程が512回繰り返されて観察領域右下に相当する点に至った。
【0042】
次に工程1207に進み、積算回数fをチェックする。積算回数がmに満たない場合即ちf<mの場合はfの値を1増やした後工程1206を繰り返された。その後積算を重ね、工程1207で積算回数が32回に達したことが確認され、i番目の画像取得が終了、iの値がチェックされた。このiの値がjに満たない場合はiの値が1増やされ、新しいi番目の走査開始点に入射電子線の位置が移動する。但しこの新しい開始点は前の開始点から画面下方にΔy'移動した点である。ここでは2.6nm移動し、点1102を開始点とした。次に工程1205に戻って画像取得を繰り返す。その後繰り返しの後工程1208でiの値がjに等しいことが確認され、画像の取得は終了した。
【0043】
今回はj=2であったため画像は2枚得られた。このプロファイルは図13に示すように重ねられて1枚の画像とされた。プロファイル1301、1303はi=1の画像のデータであり、一方プロファイル1302、1304はi=2のデータである。プロファイル1301上の開始点である点1305は点1101のデータに相当し、同様に点1306は点1102のデータに相当する。この後平均化パラメータnを3とした平均化を行って画像処理を行い、さらにエッジ1本(2.5μm)の領域につき250個のエッジ点を検出することができた。この結果を用いて形状の特徴を表すさまざまな値が得られる。ここではライン幅の値250個を得た。これらの値の集合に関して分布の標準偏差σの3倍の値をライン幅変動値として算出した。
このように、本発明を用いてパラメータを矛盾なく迅速に設定することができた。また十分な走査線本数を選択し、正確な計測を行うことができた。これにより短い時間で精確なパターン検査を行うことが可能になり、スループットが向上した。
【実施例3】
【0044】
本発明の第三の実施例を図10及び図9によって説明する。図10は本実施例のうち、平均化パラメータの値についてガイドを行う際のフローである。本実施例では、本発明を用いてラインパターンの走査型電子顕微鏡画像からライン幅の変動を算出する際の平均化パラメータを算出した場合を説明する。
まず、画面x方向のパラメータについて考察した。ライン幅はおよそ100nmであった。またL、ΔY、n以外に入力すべきパラメータはあらかじめ設定しておいた。最初に横方向の観察倍率を決定した。試料の寸法や観察領域長さから、横方向は20万倍とした。この場合、観察領域の幅が675nmであった。ライン幅は画面幅の約1/5となり観察に適している。また画素数はx方向にもy方向にも512個で固定されていた。観察したいライン長さLは2μmである。
【0045】
次にパラメータ決定のガイド機能をスタートさせた。工程1001にて観察したいライン長さLが2μmという条件を入力した。すると工程1002にて、H≧2μmの条件で可能な観察倍率MGを図9に示すデータから算出する。ここでは観察倍率6万倍以下、と計算された。また工程1003にて、このときの走査線間隔Δyが(数7)に従って計算された。この結果は工程1003において表示された。表示形態は観察倍率MGとΔyの値の組の羅列である。次に工程1004にて、希望するエッジ検出間隔ΔYを入力する。あるいはエッジ点数Mを入力してもよい。その際には(数2)によりΔYを自動的に算出する。次に工程1005にて、(数1)からnの上限値が計算された。これにより、観察倍率MGに対して可能なnの値の上限値が求められることになる。この結果は工程1006で表示された。表示結果によれば、観察倍率MG=60000のときはnの上限は2、MG=30000から50000ではn=1であった。この結果に従って、n=2と決定し、その後のパターン観察と画像処理を行った。このように、本発明を用いてパラメータを矛盾なく迅速に設定することができた。
【0046】
なお、パラメータ設定部31は、必ずしもパターン検査装置1内に組み込まれていなければならないわけではなく、パラメータ決定機能を備えた独立したデータ処理装置の構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】走査線及び走査により得られるプロファイルデータと平均化パラメータの関係を表す概念図である。
【図2】広範囲を1枚の画像データにおさめるための走査方法を表す概念図である。
【図3】広範囲を限られた走査線本数で走査し精度の高いデータを得るための走査方法を現す概念図である。
【図4】本発明の第一の実施例におけるパラメータ設定手順を表すフローチャートである。
【図5】本発明の第一の実施例において用いられたパラメータの値の表である。
【図6】本発明の第二の実施例におけるパラメータ設定手順を表すフローチャートである。
【図7】本発明の第二の実施例における手順の一部を表すフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施例における手順の一部を表すフローチャートである。
【図9】本発明の第二、第三の実施例において用いられたパラメータの値の表である。
【図10】本発明の第三の実施例の手順を表すフローチャートである。
【図11】本発明の第二の実施例における走査線位置を表す模式図である。
【図12】本発明の第二の実施例の手順のパラメータ設定からパターン観察までの手順を表すフローチャートである。
【図13】本発明の第二の実施例において得られた画像データの一部を示す図である。
【図14】半導体装置のパターン検査装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 ・・・パターン検査装置、2 ・・・電子光学系、3 ・・・ステージ系、4 ・・・ウエハ搬送系、5 ・・・真空排気系、6 ・・・光学顕微鏡、7 ・・・制御系、8 ・・・操作部、9 ・・・電子銃、10 ・・・コンデンサレンズ、11 ・・・対物レンズ、12 ・・・検出器、13 ・・・ブランキング制御電極、14 ・・・偏向器、16 ・・・XYステージ、17 ・・・ウエハホルダ、18 ・・・ウエハ、20 ・・・ウエハカセット、21 ・・・ウエハローダ、 22 ・・・信号検出系制御部、23 ・・・ブランキング制御部、24 ・・・ビーム偏向制御部、25 ・・・電子光学系制御部、26 ・・・ステージ制御部、28 ・・・操作画面・操作部、29 ・・・画像処理部、30 ・・・データ保持部、31 ・・・パラメータ設定部、34 ・・・一次電子ビーム、
101 ・・・観察領域、102 ・・・入射電子線、103 ・・・第一の走査線、104 ・・・第二の走査線、105 ・・・第三の走査線、106 ・・・第一の走査線上の走査により得られた二次電子プロファイル、107 ・・・第二の走査線上の走査により得られた二次電子プロファイル、108 ・・・第三の走査線上の走査により得られた二次電子プロファイル、109 ・・・観察視野に現れたラインパターンのエッジ、201 ・・・観察領域走査の開始点、202 ・・・観察領域走査の終点、203 ・・・観察領域長、301 ・・・1番目の画像取得時の走査開始点、302 ・・・2番目の画像取得時の走査開始点、303 ・・・3番目の画像取得時の走査開始点、304 ・・・4番目の画像取得時の走査開始点、305 ・・・走査の終点、401 ・・・LとΔYの値の入力、402 ・・・エッジ点数Mの計算及び許容範囲内にあるかどうかのチェック、403 ・・・平均化パラメータnの値の入力、404 ・・・Δyの計算、405 ・・・観察倍率MGの表を表示、406 ・・・条件に適するMGと走査線本数Nの値の組を探す工程、407 ・・・条件に適するMGとNの組を点滅表示、408 ・・・パラメータの選択、601 ・・・LとΔYの値の入力、602 ・・・エッジ点数Mの計算及び許容範囲内にあるかどうかのチェック、603 ・・・平均化パラメータnの値の入力、604 ・・・Δyの計算、605 ・・・画像枚数jと観察倍率MGの計算、606 ・・・画像シフト量Δy'の計算、607 ・・・結果表示、701 ・・・走査線本数Nの計算、702 ・・・jの計算、703 ・・・条件に適合する観察倍率MGを探す工程、801 ・・・観察倍率MGの決定、802 ・・・jの計算、1001 ・・・Lの入力、1002 ・・・条件に適合する観察倍率MGを探す工程、1003 ・・・Δyの条件算出、1004 ・・・ΔYの入力、1005 ・・・nの上限値の計算、1006結果表示、1101 ・・・第一の画像の走査開始点、1102 ・・・第二の画像の走査開始点、1201 ・・・パラメータ設定、1202 ・・・視野の移動、1203 ・・・変数の初期化、1204 ・・・第一画像の走査開始点決定、1205 ・・・i番目の画像の走査開始点に入射ビーム位置を移動、1206 ・・・領域の走査、1207 ・・・積算回数fが指定値mに達しているかの判定、1208 ・・・画像番号iがjに等しいかの判定、1301、1303 ・・・第一の画像データの開始点近傍のプロファイルデータ、1302、1304 ・・・第二の画像データの開始点近傍のプロファイルデータ、1305 ・・・入射電子位置が点1101であったときの二次電子強度を表す点、1306 ・・・入射電子位置が点1102であったときの二次電子強度を表す点。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物上の観察領域を走査される入射荷電粒子線に対して発生する反射電子強度または二次電子強度の二次元分布情報を得て、前記観察領域内のパターンのエッジ形状、またはパターンの寸法を検査する装置において、
検査パラメータの設定をガイドするパラメータ設定部をさらに備え、
前記パラメータ設定部が操作画面上に入力ガイドを表示して、
操作者が入力した検査領域長さL、エッジ点検出間隔ΔY、検出エッジ点数Mのうちいずれか二つの情報、及びデータの平均化パラメータnに基き、前記パラメータ設定部が走査線間隔を計算し、
前記計算した走査線間隔のパラメータを設定して、前記被検査物上の観察領域を検査することを特徴とするパターン検査装置。
【請求項2】
前記パラメータ設定部が走査線間隔を計算した際に、その条件に適合する観察倍率MGと走査線本数Nの組み合わせを操作画面上に提示することを特徴とする請求項1に記載のパターン検査装置。
【請求項3】
前記操作画面上に提示された観察倍率MGと走査線本数Nの組み合わせの中より、任意の組み合わせを選択するように操作者にガイドして、
操作者が選択入力した前記観察倍率MGと走査線本数Nの組み合わせをパラメータとして設定する機能を前記パラメータ設定部がさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のパターン検査装置。
【請求項4】
被検査物上の観察領域を走査される入射荷電粒子線に対して発生する反射電子強度または二次電子強度の二次元分布情報を得て、前記観察領域内のパターンのエッジ形状、またはパターンの寸法を検査する装置において、
検査パラメータの設定をガイドするパラメータ設定部をさらに備え、
前記パラメータ設定部が操作画面上に入力ガイドを表示して、
操作者が入力した検査領域長さL、エッジ点検出間隔ΔY、検出エッジ点数Mのうちいずれか二つの情報、及びデータの平均化パラメータnに基き、前記パラメータ設定部が走査線本数Nを計算し、および前記走査線本数Nと検査装置の走査線本数N0とを比較して、
N>N0の条件の場合には画像の分割回数jを算出し、
前記算出された画像の分割回数のパラメータを設定して、前記被検査物上の観察領域を検査することを特徴とするパターン検査装置。
【請求項5】
前記被検査物上の観察領域に対して、前記分割した回数の画像を、それぞれの画像における走査の開始点位置を画像縦方向に、走査線間隔/画像の分割回数jずつずらして撮像を行い、
前記撮像したj枚の分割画像を重ねて1枚の画像を構成することを特徴とする請求項4に記載のパターン検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−73286(P2006−73286A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−253727(P2004−253727)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】