説明

パネル装置、縦型パネルルーバー及び移動間仕切装置

【解決手段】ハンガーレール1に対し吊下軸3により支持したパネルを吊下軸3の軸心3aを中心に回動可能にまたは吊下軸3の軸心3aに交叉する方向へ移動可能に支持した支持機構部2を備えている。この支持機構部2は、パネルを支持する吊下軸3をハンガーレール1に対し上下動可能に支持して、吊下軸3の下動位置でパネルを床側に載置し得る固定状態と、吊下軸3の上動位置でパネルの固定状態を解除し得る可動状態とを取る。
【効果】パネルの下端部を床側に押し付けた圧接状態で固定することにより、バリアフリーの床を形成するために従来の下部レールをなくしても、パネルの横揺れを防止することができる。また、その圧接状態を解除すれば、ハンガーレール1に対しパネルを回動させたりハンガーレール1に沿って移動させたりすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は縦型パネルルーバーや移動間仕切装置などのパネル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1で開示された縦型パネルルーバーは、ハンガーレール内を移動可能な複数の上部ランナーと、この上部ランナーにそれぞれ回動可能に吊下支持されるパネルと、下部レール内を移動可能であってこのパネルの下端部をそれぞれ支持する複数の下部ランナーとを備えている。ハンガーレールに対する走行と回動とを行う支持機構部がこの上部ランナーに組み込まれている。この下部ランナーによりパネルの横揺れを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2009−133609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、パネルの収納時に下部レールが床面に突出するため、床面を通行したり清掃したりする際に邪魔になって支障を来たすおそれがあった。
また、窓に設置される縦型パネルルーバーでは、各パネルの下端部が自由に動き得るので、その下端部に沿って生じる隙間から光が漏れたり空調による風で揺れたりするおそれがあった。
【0005】
この発明は、バリアフリーの床を形成するために従来の下部レールをなくしてもパネルの横揺れを防止することができる縦型パネルルーバーや移動間仕切装置などのパネル装置を提供することを目的としている。また、窓に設置される縦型パネルルーバーにおいて、光漏れや風揺れを防止することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
後記実施形態の図面(図1及び図2,3に示す第1実施形態、図4に示す第2実施形態、図5に示す第3実施形態、図6及び図7に示す第4実施形態、図8に示す第5実施形態、図9に示す第6実施形態)の符号を援用して本発明を説明する。
【0007】
請求項1の発明にかかるパネル装置は、第1〜3実施形態に対応し、下記のように構成されている。
支持体1に対しパネル4を回動可能にまたは横方向へ移動可能に吊下した支持機構部2を備え、該支持機構部2は、パネル4を支持体1に対し上下動可能に支持して、下動位置で床F側に載置し得る固定状態Pと、上動位置でそのパネル4の固定状態Pを解除し得る可動状態Qとを取り得るように、昇降軸3を備えている。請求項1の発明では、支持機構部2に組み込んだ昇降軸3を作動させるだけの簡単な構造で、パネル4を床F側に固定した固定状態Pにすることにより、パネル4の横揺れを防止することができる。また、その固定状態Pを解除した可動状態Qにすることにより、支持体1に対しパネル4を回動させたり支持体1に沿って移動させたりすることができる。ちなみに、このパネル装置は、縦型パネルルーバーや移動間仕切装置なども含む。例えば窓に設置される縦型パネルルーバーの場合、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。
【0008】
請求項2の発明にかかるパネル装置は、第4〜6実施形態に対応し、下記のように構成されている。
支持体1に対しパネル4を回動可能にまたは横方向へ移動可能に吊下した支持機構部2を備え、該支持機構部2は、パネル4の下端部に設けた接床部材30を支持体1に対し上下動可能に支持して、下動位置で床F側に載置し得る固定状態Pと、上動位置でその接床部材30の固定状態Pを解除し得る可動状態Qとを取り得るように、昇降軸29を備えている。請求項2の発明では、支持機構部2に組み込んだ昇降軸29を作動させるだけの簡単な構造で、接床部材30を床F側に固定した固定状態Pにすることにより、パネル4の横揺れを防止することができる。また、その固定状態Pを解除した可動状態Qにすることにより、支持体1に対しパネル4を回動させたり支持体1に沿って移動させたりすることができる。ちなみに、このパネル装置は、縦型パネルルーバーや移動間仕切装置なども含む。例えば窓に設置される縦型パネルルーバーの場合、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。
【0009】
請求項1または請求項2の発明を前提とする請求項3の発明(第1〜6実施形態に対応)において、前記支持機構部2は前記昇降軸3,29を上下動駆動部18により上下動し得る上下動伝達部8を備えている。請求項3の発明では、支持機構部2に組み込んだ上下動駆動部18及び上下動伝達部8により昇降軸3,29を作動させて、パネル4または接床部材30を支持体1に対し上下動させることができる。
【0010】
請求項3の発明を前提とする請求項4の発明(第1,4実施形態に対応)において、前記上下動駆動部18は支持体1に支持されて支持機構部2の上下動伝達部8に連動するように回動する駆動伝達軸11を有し、前記支持機構部2の上下動伝達部8は、例えばカム機構部19を有し、前記上下動駆動部18の駆動伝達軸11と昇降軸3,29との間に設けられている。請求項4の発明では、簡単な上下動駆動部18により上下動伝達部8に駆動伝達することができる。
【0011】
請求項3の発明を前提とする請求項5の発明(第2,3,5,6実施形態に対応)において、前記上下動駆動部18は支持体1に支持されて支持機構部2の上下動伝達部8に連動するように回動する駆動伝達軸10を有し、前記支持機構部2の上下動伝達部8は昇降軸3,29に対し一体回動可能で且つ昇降軸3,29の軸心3a,29aに沿って相対動可能な連動部23を有している。請求項5の発明では、簡単な上下動駆動部18により上下動伝達部8に駆動伝達することができる。また、連動部23で昇降軸3,29の回動と上下動とを許容することができる。
【0012】
請求項6の発明にかかる縦型パネルルーバーは、第1〜3実施形態に対応し、下記のように構成されている。
複数のパネル4を同時に鉛直の軸心3aを中心にして回動可能に支持する同期回動機構7,14,8,18を備えた縦型パネルルーバーにおいて、前記複数のパネル4を同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記複数のパネル4を同時に上動させることにより可動状態Qとする連動昇降機構7,14,8,18を備えている。請求項6の発明では、複数のパネル4を床F側に固定した固定状態Pにすることにより、複数のパネル4の横揺れを防止することができる。また、その固定状態Pを解除した可動状態Qにすることにより、支持体1に対し複数のパネル4を回動させたり支持体1に沿って移動させたりすることができる。例えば窓に設置される縦型パネルルーバーの場合、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。ちなみに、窓に設置される縦型パネルルーバーの場合には、この床F側とは窓枠を含む広い意味に解釈する。
【0013】
請求項7の発明にかかる縦型パネルルーバーは、第4〜6実施形態に対応し、下記のように構成されている。
複数のパネル4を同時に鉛直の軸心29aを中心にして回動可能に支持する同期回動機構7,14,8,18を備えた縦型パネルルーバーにおいて、前記複数のパネル4の下端部にはそれぞれのパネル4に対して相対的に上下動可能な接床部材30を設け、前記接床部材30を同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記接床部材30を同時に上動させることにより可動状態Qとする連動昇降機構7,14,8,18を備えている。請求項7の発明では、複数の接床部材30を床F側に固定した固定状態Pにすることにより、複数のパネル4の横揺れを防止することができる。また、その固定状態Pを解除した可動状態Qにすることにより、支持体1に対し複数のパネル4を回動させたり支持体1に沿って移動させたりすることができる。例えば窓に設置される縦型パネルルーバーの場合、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。ちなみに、窓に設置される縦型パネルルーバーの場合には、この床F側とは窓枠を含む広い意味に解釈する。
【0014】
請求項6の発明を前提とする請求項8の発明(第2,3実施形態に対応)において、前記複数のパネル4の全閉方向の回動に伴って同時に前記複数のパネル4を下動させる連動接床機構23、または、前記複数のパネル4の全開方向の回動に伴って同時に前記複数のパネル4を上動させる連動離床機構23をさらに設けた。請求項8の発明では、複数のパネル4の全閉方向の回動に伴って同時に複数のパネル4を下動または上動させることができる。
【0015】
請求項7の発明を前提とする請求項9の発明(第5,6実施形態に対応)において、前記複数のパネル4の全閉方向の回動に伴って同時に前記複数の接床部材30を下動させる連動接床機構23、または、前記複数のパネル4の全開方向の回動に伴って同時に前記複数の接床部材30を上動させる連動離床機構23をさらに設けた。請求項9の発明では、複数のパネル4の全閉方向の回動に伴って同時に複数の接床部材30を下動または上動させることができる。
【0016】
請求項6の発明を前提とする請求項10の発明(第1実施形態に対応)において、前記複数のパネル4の全閉または全開の回動とは独立して動作可能で且つ同時に前記複数のパネル4を上下動させる連動接離床機構23をさらに設けた。請求項10の発明では、複数のパネル4の全閉または全開の回動とは独立して複数のパネル4を同時に上下動させることができる。
【0017】
請求項7の発明を前提とする請求項11の発明(第4実施形態に対応)において、前記複数のパネル4の全閉又は全開の回動とは独立して動作可能で且つ同時に前記複数の接床部材30を上下動させる連動接離床機構23をさらに設けた。請求項11の発明では、複数のパネル4の全閉または全開の回動とは独立して複数の接床部材30を同時に上下動させることができる。
【0018】
請求項12の発明にかかる移動間仕切装置は、第1〜3実施形態に対応し、下記のように構成されている。
複数のパネル4に設けたランナー5のうち少なくとも先頭のパネル4に設けた先頭のランナー5をハンガーレール1に沿って走行可能に支持する走行機構6,12を備えた移動間仕切装置において、前記複数のパネル4を同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記複数のパネル4を同時に上動させることにより可動状態Qとする連動昇降機構7,14,8,18を備えている。請求項12の発明では、複数のパネル4を同時に接床可能とすることにより、複数のパネル4により部屋を間仕切りすることができるとともに、それらのパネル4の横揺れを防止することができる。また、その接床状態を解除した可動状態Qにすることにより、支持体1に対しパネル4を移動させることができる。
【0019】
請求項13の発明にかかる移動間仕切装置は、第4〜6実施形態に対応し、下記のように構成されている。
複数のパネル4に設けたランナー5のうち少なくとも先頭のパネル4に設けた先頭のランナー5をハンガーレール1に沿って走行可能に支持する走行機構6,12を備えた移動間仕切において、前記複数のパネル4の下端部にはそれぞれのパネル4に対して相対的に上下動可能な接床部材30を設け、前記接床部材30を同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記接床部材30を同時に上動させることにより可動状態Qとする連動昇降機構7,14,8,18を備えている。請求項13の発明では、複数の接床部材30を同時に接床可能とすることにより、複数のパネル4により部屋を間仕切りすることができるとともに、それらのパネル4の横揺れを防止することができる。また、その接床状態を解除した可動状態Qにすることにより、支持体1に対しパネル4を移動させることができる。
【0020】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項1の発明を前提とする第14の発明(第1〜3実施形態に対応)において、前記昇降軸はパネル4を支持する吊下軸3である。第14の発明では、既存の吊下軸3を昇降軸として利用した簡単な構造にすることができる。
【0021】
請求項2の発明を前提とする第15の発明(第4〜6実施形態に対応)において、前記昇降軸29はパネル4を支持する支軸28に貫通されている。第15の発明では、パネル4を支持する支軸28に昇降軸29を貫通した簡単な構造にすることができる。
【0022】
請求項5の発明を前提とする第16の発明(第2,3,5,6実施形態に対応)において、前記上下動伝達部8の連動部23は、昇降軸3,29に対し回動可能で且つ昇降軸3,29の軸心3a,29aに沿って相対動可能な第一連動体25と、昇降軸3,29に対し一体回動可能で且つ昇降軸3,29の軸心3a,29aに沿って一体移動可能な第二連動体26と、該第一連動体25と第二連動体26との間に設けた係合部23a,23bとを有し、前記昇降軸3,29は第一連動体25及び第二連動体26に貫通され、第一連動体25の回動に伴い、第二連動体26が係合部23a,23bを介して回動し得るとともに第一連動体25に対し昇降軸3,29の軸心3a,29aに沿って接近離間し得る。第16の発明では、簡単な構造の連動部23で昇降軸3,29の回動と上下動とを許容することができる。
【0023】
請求項1〜5の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第17の発明(第2,3,5,6実施形態に対応)において、前記支持機構部2は昇降軸3,29の重量を受けるばね24を備えている。第17の発明では、パネル4の固定状態Pを解除した可動状態Qでもパネル4の横揺れをより一層防止することができる。
【0024】
請求項6〜11の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第18の発明(第1〜6実施形態に対応)において、前記複数のパネル4に設けたランナー5のうち少なくとも先頭のパネル4に設けた先頭のランナー5をハンガーレール1に沿って走行可能に支持する走行機構6,12をさらに備えた。第18の発明では、走行機構6,12により複数のパネル4を回動させるばかりでなくハンガーレール1に沿って走行させることができる。
【0025】
請求項2,7,13の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第19の発明(第4〜6実施形態に対応)において、前記接床部材30の幅寸法をパネル4の幅寸法とほぼ同一とした。すなわち、接床部材30の幅方向両端部をパネル4の幅方向両端部に近接させた。第19の発明では、例えば窓に設置される縦型パネルルーバーの場合、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、縦型パネルルーバーや移動間仕切装置などのパネル装置において、バリアフリーの床Fを形成するために従来の下部レールをなくしてもパネル4の横揺れを防止することができる。また、窓に設置される縦型パネルルーバーにおいては、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。また、移動間仕切装置においては、部屋を間仕切りした際にパネル4の横揺れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】(a)は第1実施形態にかかる縦型パネル装置においてハンガーレール内の支持機構部の吊下軸下動状態を示す断面図であり、(b)は同じく吊下軸上動状態を示す断面図である。
【図2】(a)は第1実施形態において展開状態で閉じられて下動位置にあるパネルを示す正面図であり、(b)は同じく展開状態で閉じられて上動位置にあるパネルを示す正面図であり、(c)は同じく展開状態で開かれて上動位置にあるパネルを示す平面図である。
【図3】(a)は第1実施形態において展開状態で開かれて上動位置にあるパネルを示す正面図であり、(b)は同じく折畳み状態で上動位置にあるパネルを示す正面図であり、(c)は同じく折畳み状態で上動位置にあるパネルを示す平面図である。
【図4】(a)は第2実施形態にかかる縦型パネル装置においてハンガーレール内の支持機構部の吊下軸下動状態を示す断面図であり、(b)は同じく吊下軸上動状態を示す断面図である。
【図5】(a)は第3実施形態にかかる縦型パネル装置においてハンガーレール内の支持機構部の吊下軸下動状態を示す断面図であり、(b)は同じく吊下軸上動状態を示す断面図である。
【図6】(a)は第4実施形態にかかる縦型パネル装置においてハンガーレール内の支持機構部の吊下軸下動状態を示す断面図であり、(b)は同じく吊下軸上動状態を示す断面図である。
【図7】(a)は第4実施形態において展開状態で閉じられて下動位置にあるパネルを示す正面図であり、(b)は同じく展開状態で閉じられて上動位置にあるパネルを示す正面図である。
【図8】(a)は第5実施形態にかかる縦型パネル装置においてハンガーレール内の支持機構部の吊下軸下動状態を示す断面図であり、(b)は同じく吊下軸上動状態を示す断面図である。
【図9】(a)は第6実施形態にかかる縦型パネル装置においてハンガーレール内の支持機構部の吊下軸下動状態を示す断面図であり、(b)は同じく吊下軸上動状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
まず、本発明の第1実施形態にかかる縦型パネル装置について図1及び図2,3を参照して説明する。
図2,3に示すハンガーレール1(支持体)内には複数個(三個)の支持機構部2(2A,2B,2C)がハンガーレール1の長手方向Xに沿って配設されている。各支持機構部2には吊下軸3が支持されている。各支持機構部2においてパネル4はハンガーレール1の下方で各吊下軸3の下端部に連結されている。
【0029】
図1に示すように、各支持機構部2のうちハンガーレール1の一端部1a側の支持機構部2(2A)において、幅方向Yの両側に走行輪5aを有する走行台5(ランナー)には、走行台5を吊下軸3の軸心3a(鉛直な軸心)に直交するハンガーレール1の長手方向X(横方向)へ移動させる移動伝達部6(走行機構)と、吊下軸3をその軸心3aを中心に回動させる回動伝達部7(同期回動機構)と、吊下軸3をその軸心3aに沿う上下方向Zへ上下動させる上下動伝達部8(連動昇降機構)とがそれぞれ組み込まれている。ハンガーレール1の長手方向Xの両端部1a,1b間には、支持機構部2(2A)の移動伝達部6に連動する駆動伝達軸9と、支持機構部2(2A)の回動伝達部7に連動する駆動伝達軸10と、支持機構部2(2A)の上下動伝達部8に連動する駆動伝達軸11とがそれぞれ回動可能に支持されている。
【0030】
走行駆動部12(走行機構)において、移動伝達部6に連動する駆動伝達軸9は、ハンガーレール1の一端部1aに取り付けられた電動モータ(図示せず)により回動する。この移動伝達部6においては、回動運動を直線運動に変換することができる連動部13が駆動伝達軸9と走行台5との間に設けられている。この連動部13としては、例えば、市販のスライドスクリューを採用している。このスライドスクリューでは、一対のブロックの両端面にリードに合わせて一定角度を付けたラジアルボールベアリングを複数組み込むとともに、両ブロック間に駆動伝達軸9を挿入し、その駆動伝達軸9を回動させると、ラジアルボールベアリングと駆動伝達軸9との摩擦により、走行台5が駆動伝達軸9の軸心9aの方向へ送られてハンガーレール1に沿って移動するようになっている。ちなみに、このスライドスクリューでは、走行台5に過大な力が与えられると、走行台5と駆動伝達軸9との間に滑りが生じ得る。なお、走行台5側の雌ねじ部と駆動伝達軸9側の雄ねじ部とを互いに螺合させた雌雄ねじ機構により、駆動伝達軸9の回動に伴い走行台5を駆動伝達軸9の軸心9aの方向へ送るようにしてもよい。
【0031】
回動駆動部14(同期回動機構)において、回動伝達部7に連動する駆動伝達軸10は、ハンガーレール1の一端部1aに取り付けられた電動モータ(図示せず)により回動する。この回動伝達部7においては、走行台5に対し回動可能に支持されたウォーム15(歯車)のボス部15aが駆動伝達軸10に対しその軸心10aを中心に一体回動可能に挿嵌されているとともにその軸心10aに沿って移動可能に挿嵌され、このウォーム15に噛み合うウォームホイール16(歯車)が吊下軸3に対しその軸心3aを中心に回動可能に挿嵌されて走行台5に対し回動可能に支持されている。また、この回動伝達部7においては、このウォームホイール16上に載置された連動部17に吊下軸3が貫通されている。この連動部17としては、例えば、市販のボールスプラインを採用している。このボールスプラインでは、回動運動と直線運動とを同時に行うことができ、ウォームホイール16が回動すると、連動筒17aが回動して吊下軸3がその軸心3aを中心に回動し、また、吊下軸3はその軸心3aに沿って上下方向Zへ移動し得る。ちなみに、このウォームホイール16と連動筒17aとは相対動抵抗体(図示せず)により互いに圧接され、それらの間に過大な力が与えられると、それらの間に滑りが生じ得る。
【0032】
上下動駆動部18(連動昇降機構)において、上下動伝達部8に連動する駆動伝達軸11は、ハンガーレール1の一端部1aに取り付けられた電動モータ(図示せず)により回動する。この上下動伝達部8においては、駆動伝達軸11と吊下軸3との間にカム機構部19が設けられている。このカム機構部19においては、走行台5に対し回動可能に支持されたカム板20のボス部20aが駆動伝達軸11に対しその軸心11aを中心に一体回動可能に挿嵌されているとともにその軸心11aに沿って移動可能に挿嵌され、走行台5に対し上下方向Zへ傾動可能に支持された揺動レバー21がこのカム板20上に載置されている。また、吊下軸3の上端部がこの揺動レバー21を貫通しているとともに、この吊下軸3の上端部に頭板22が挿嵌されてこの揺動レバー21上に載置され、吊下軸3がこの揺動レバー21及び頭板22に対し回動し得る。なお、このカム機構部19に代えて他の上下動伝達部8例えばラック及びピニオンなどの歯車機構を採用してもよい。
【0033】
図2,3に示すように、各支持機構部2のうちハンガーレール1の一端部1a側の支持機構部2(2A)に対する反対側でハンガーレール1の他端部1b側にある支持機構部2(2C)や、それらの支持機構部2(2A),2(2C)間にある中間の支持機構部2(2B)においては、走行台5がハンガーレール1に対し長手方向Xへ移動可能になっているが、前記移動伝達部6が省略されている。
【0034】
さて、図2(a)に示すように各パネル4が展開状態で互いに閉じられて下動位置にある固定状態Pでは、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、カム板20が横向きに回動して揺動レバー21が頭板22とともに下動し、吊下軸3が連動部17で下動する。従って、各パネル4がその重量で床Fに押し付けられて載置される。
【0035】
各支持機構部2(2A,2B,2C)において、カム板20が上向きに回動すると、揺動レバー21が頭板22とともに上動し、吊下軸3が連動部17で上動する。従って、図2(b)に示すように、各パネル4が床Fから浮き上がって前記固定状態Pから解除され、展開状態で互いに閉じられて上動位置にある可動状態Qとなる。
【0036】
各支持機構部2(2A,2B,2C)において、ウォームホイール16が回動すると、連動部17を介して吊下軸3がその軸心3aを中心に回動する。従って、図2(c)及び図3(a)に示すように、各パネル4が前記可動状態Qで例えば90度回動して展開状態で互いに開く。なお、各パネル4の回動角度は90度に限らず360度の範囲で任意である。
【0037】
各支持機構部2(2A,2B,2C)のうちハンガーレール1の一端部1a側の支持機構部2(2A)において走行台5がハンガーレール1の他端部1b側へハンガーレール1に沿って移動して中間の支持機構部2(2B)に接近すると、図示しない連動部材により、それらの支持機構部2(2A,2B)が同時に他端部1b側へハンガーレール1に沿って移動する。さらに、両支持機構部2(2A,2B)がハンガーレール1の他端部1b側の支持機構部2(2C)に接近すると、図示しない連動部材により、それらの支持機構部2(2A,2B,2C)が同時に他端部1b側へハンガーレール1に沿って移動し、図3(b)(c)に示すように、各パネル4が前記可動状態Qで片側へ互いに接近して寄せられる。なお、図3(b)(c)に示す片寄せ動作と同時に図2(c)及び図3(a)に示す回動動作を行わせてもよい。
【0038】
逆に、支持機構部2(2A)がハンガーレール1の一端部1a側へハンガーレール1に沿って移動すると、図示しない連動部材により、その支持機構部2(2A)の移動途中で中間の支持機構部2(2B)も同時に一端部1a側へハンガーレール1に沿って移動する。さらに、両支持機構部2(2A,2B)が同時にハンガーレール1の一端部1a側へハンガーレール1に沿って移動すると、図示しない連動部材により、それらの支持機構部2(2A,2B)の移動途中でハンガーレール1の他端部1b側の支持機構部2(2C)も同時に一端部1a側へハンガーレール1に沿って移動し、図2(c)及び図3(a)に示すように各パネル4が展開状態で例えば90度互いに開いた可動状態Qに戻る。その際、図2(c)及び図3(a)に示す回動動作を同時に行わせてもよい。
【0039】
さらに、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、カム板20が横向きに回動すると、揺動レバー21が頭板22とともに下動し、吊下軸3が連動部17で下動する。従って、図2(a)に示すように、各パネル4が展開状態で互いに閉じられて下動位置にある固定状態Pとなって、各パネル4がその重量で床Fに押し付けられて載置される。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態にかかる縦型パネル装置について第1実施形態との相違点を中心に図4を参照して説明する。
第1実施形態における上下動伝達部8のカム機構部19や回動伝達部7の連動部17に代えて、第2実施形態では回動伝達部7と上下動伝達部8とが一体的に設けられてウォームホイール16上に連動部23(連動接床機構、連動離床機構、連動接離床機構)が載置され、その連動部23に貫通された吊下軸3の上端部が走行台5の上方へ突出されて吊下軸3の上端部と走行台5との間には吊下軸3の重量を受ける支持ばね24(圧縮コイルばね)が介在されている。この連動部23(山形クラッチ)は、ウォームホイール16とともに回動する下板部25(第一連動体)と、吊下軸3とともに回動する上板部26(第二連動体)とを有している。この下板部25と上板部26との相対向部には互いに噛み合う山形の連動爪23a(係合部)が形成されている。上板部26上には吊下軸3に挿嵌された摩擦板27が載置されている。
【0041】
さて、図2(a)に示すように各パネル4が展開状態で互いに閉じられて下動位置にある固定状態Pでは、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、連動部23で上板部26が下板部25上に載置され、摩擦板27が上板部26上で上下方向Zへ移動し得る。従って、各パネル4がその重量で床Fに押し付けられて載置される。
【0042】
各支持機構部2(2A,2B,2C)において、ウォームホイール16が回動すると、連動部23の下板部25が回動して、連動部23の上板部26が連動爪23aを介して吊下軸3とともに回動しながら摩擦板27とともに上動する。摩擦板27が上板部26により走行台5に挟持されると、摩擦板27と上板部26との間で滑りを生じながら、吊下軸3が上板部26とともにさらに回動する。従って、図2(c)及び図3(a)に示すように、各パネル4が床Fから浮き上がって前記固定状態Pから解除されるとともに例えば90度回動して展開状態で互いに開く可動状態Qとなる。図3(b)(c)に示すように各パネル4が前記可動状態Qで片側へ互いに接近して寄せられる片寄せ動作や、図2(c)及び図3(a)に示すように各パネル4が展開状態で例えば90度互いに開いた可動状態Qに戻る動作は、第1実施形態の場合と同様である。
【0043】
また、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、ウォームホイール16が逆回動すると、連動部23の下板部25が逆回動して、連動部23の上板部26が連動爪23aを介して吊下軸3とともに逆回動しながら摩擦板27とともに下動する。従って、図2(a)に示すように、各パネル4が展開状態で互いに閉じられて下動位置にある固定状態Pとなって、各パネル4がその重量で床Fに押し付けられて載置される。
【0044】
次に、本発明の第3実施形態にかかる縦型パネル装置について第2実施形態との相違点を中心に図5を参照して説明する。
第2実施形態において連動部23(連動接床機構、連動離床機構、連動接離床機構)の下板部25と上板部26と間で互いに噛み合う連動爪23aに代えて、下板部25と吊下軸3との間には雌雄ねじ部23b(係合部)が形成されている。各支持機構部2(2A,2B,2C)において、ウォームホイール16が回動すると、連動部23の下板部25が回動して、吊下軸3が雌雄ねじ部23bを介して連動部23の上板部26とともに回動しながら上動する。また、ウォームホイール16が逆回動すると、連動部23の下板部25が逆回動して、吊下軸3が雌雄ねじ部23bを介して連動部23の上板部26とともに逆回動しながら下動する。
【0045】
次に、本発明の第4実施形態にかかる縦型パネル装置について第1実施形態との相違点を中心に図6及び図7を参照して説明する。
吊下軸3は、パネル4を支持する筒状の支軸28のほかに、この支軸28内に挿通された昇降軸29を有している。パネル4の下端部には圧接ばね32により床F側へ付勢された接床部材30が支持され、パネル4内に収容された吊下リンク31を介してこの接床部材30が昇降軸29に支持されている。この接床部材30の幅方向寸法(横方向Xの寸法)をパネル4の幅方向寸法(横方向Xの寸法)とほぼ同一とし、接床部材30の幅方向両端部をパネル4の幅方向両端部に近接させた。連動部17においては、ウォームホイール16が回動すると、連動筒17aが回動して吊下軸3の支軸28が昇降軸29とともに軸心29aを中心に回動し、また、吊下軸3の昇降軸29が支軸28に対しその軸心29aに沿って上下方向Zへ移動し得る。
【0046】
さて、図7(a)に示すように各パネル4が展開状態で互いに閉じられた固定状態Pでは、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、カム板20が横向きに回動して揺動レバー21が頭板22とともに下動し、吊下軸3の昇降軸29が連動部17で下動する。従って、支軸28により支持されたパネル4内で吊下リンク31のみが下動し、接床部材30が圧接ばね32により床Fに押し付けられて載置される。
【0047】
各支持機構部2(2A,2B,2C)において、カム板20が上向きに回動すると、揺動レバー21が頭板22とともに上動し、吊下軸3が連動部17で上動する。従って、図7(b)に示すように、支軸28により支持されたパネル4内で吊下リンク31のみが上動し、接床部材30が圧接ばね32に抗して床Fから浮き上がって前記固定状態Pから解除され、展開状態で互いに閉じられて上動位置にある可動状態Qとなる。
【0048】
次に、本発明の第5実施形態にかかる縦型パネル装置について第2実施形態との相違点を中心に図8を参照して説明する。
吊下軸3は、パネル4を支持する筒状の支軸28のほかに、この支軸28内に挿通された昇降軸29を有している。山形クラッチである連動部23(連動接床機構、連動離床機構、連動接離床機構)は、ウォームホイール16及び吊下軸3の支軸28とともに回動する下板部25(第一連動体)と、吊下軸3の昇降軸29とともに回動する上板部26(第二連動体)とを有している。
【0049】
さて、図7(a)に示すように各パネル4が展開状態で互いに閉じられた固定状態Pでは、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、連動部23で上板部26が下板部25上に載置され、摩擦板27が上板部26上で上下方向Zへ移動し得る。従って、支軸28により支持されたパネル4内で吊下リンク31のみが下動し、接床部材30が圧接ばね32により床Fに押し付けられて載置される。
【0050】
各支持機構部2(2A,2B,2C)において、ウォームホイール16が回動すると、連動部23の下板部25が吊下軸3の支軸28とともに回動して、連動部23の上板部26が連動爪23aを介して吊下軸3の昇降軸29とともに回動しながら摩擦板27とともに上動する。摩擦板27が上板部26により走行台5に挟持されると、摩擦板27と上板部26との間で滑りを生じながら、吊下軸3の支軸28及び昇降軸29が上板部26とともにさらに回動する。従って、支軸28により支持されたパネル4内で吊下リンク31のみが上動し、接床部材30が圧接ばね32に抗して床Fから浮き上がって前記固定状態Pから解除されるとともに例えば90度回動して展開状態で互いに開く可動状態Qとなる。また、ウォームホイール16が逆回動すると、連動部23の下板部25が逆回動して、吊下軸3の昇降軸29が連動爪23aを介して連動部23の上板部26とともに逆回動しながら下動する。
【0051】
次に、本発明の第6実施形態にかかる縦型パネル装置について第3実施形態との相違点を中心に図9を参照して説明する。
吊下軸3は、パネル4を支持する筒状の支軸28のほかに、この支軸28内に挿通された昇降軸29を有している。雌雄ねじ部23b(係合部)を有する連動部23(連動接床機構、連動離床機構、連動接離床機構)は、ウォームホイール16及び吊下軸3の支軸28とともに回動する下板部25(第一連動体)と、吊下軸3の昇降軸29とともに回動する上板部26(第二連動体)とを有している。
【0052】
さて、図7(a)に示すように各パネル4が展開状態で互いに閉じられた固定状態Pでは、各支持機構部2(2A,2B,2C)において、連動部23で上板部26が下板部25上に載置され、摩擦板27が上板部26上で上下方向Zへ移動し得る。従って、支軸28により支持されたパネル4内で吊下リンク31のみが下動し、接床部材30が圧接ばね32により床Fに押し付けられて載置される。
【0053】
各支持機構部2(2A,2B,2C)において、ウォームホイール16が回動すると、連動部23の下板部25が吊下軸3の支軸28とともに回動して、吊下軸3の昇降軸29が雌雄ねじ部23bを介して連動部23の上板部26及び吊下軸3の支軸28とともに回動しながら上動する。従って、支軸28により支持されたパネル4内で吊下リンク31のみが上動し、接床部材30が圧接ばね32に抗して床Fから浮き上がって前記固定状態Pから解除されるとともに例えば90度回動して展開状態で互いに開く可動状態Qとなる。また、ウォームホイール16が逆回動すると、連動部23の下板部25が逆回動して、吊下軸3の昇降軸29が雌雄ねじ部23bを介して連動部23の上板部26とともに逆回動しながら下動する。
【0054】
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 既存の吊下軸3を作動させるだけの簡単な構造で、パネル4の下端部または接床部材30を床Fに押し付けた圧接状態で固定することにより、バリアフリーの床Fを形成するために従来の下部レールをなくしても、パネル4の横揺れを防止することができる。また、その圧接状態を解除すれば、ハンガーレール1に対しパネル4を回動させたりハンガーレール1に沿って移動させたりすることができる。
【0055】
(2) 支持機構部2Aにおいて、ハンガーレール1に沿って移動する走行台5に移動伝達部6と回動伝達部7と上下動伝達部8とをコンパクトに組み込むことができる。
(3) 支持機構部2Aに対し簡単な各駆動部12,14,18により各伝達部6,7,8に駆動伝達することができる。
【0056】
(4) 連動部17,23で吊下軸3の回動と上下動とを許容することができる。
(5) パネル4の圧接状態を解除しても、支持ばね24によりパネル4の横揺れをより一層防止することができる。
【0057】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 図示しないが、前述した各実施形態のパネル装置は、縦型パネルルーバーや移動間仕切装置などにも応用することができる。例えば窓に設置される縦型パネルルーバーの場合、パネル4の下端部に沿って生じる隙間を少なくして光漏れや風揺れを防止することができる。
【0058】
・ ハンガーレール1に吊下するパネル4を一枚または二枚または四枚以上にすることができる。
・ 前記各支持機構部2(2A,2B,2C)において、支持機構部2B,2Cも図1,4,5や図6,8,9に示す支持機構部2Aと同様に構成してもよい。その場合には、各支持機構部2A,2B,2Cが互いに単独でハンガーレール1に沿って移動し得る。
【符号の説明】
【0059】
1…ハンガーレール(支持体)、2(2A,2B,2C)…支持機構部、3…吊下軸(昇降軸)、3a…軸心、4…パネル、5…走行台、6…移動伝達部、7…回動伝達部、8…上下動伝達部、9…走行駆動部の駆動伝達軸、10…回動駆動部の駆動伝達軸、11…上下動駆動部の駆動伝達軸、12…走行駆動部、14…回動駆動部、17…回動伝達部の連動部、18…上下動駆動部、19…カム機構部、23…回動伝達部及び上下動伝達部の連動部、23a…連動爪(係合部)、23b…雌雄ねじ部(係合部)、24…支持ばね、25…下板部(第一連動体)、26…上板部(第二連動体)、28…吊下軸の支軸、29…吊下軸の昇降軸、29a…軸心、30…接床部材、F…床、P…固定状態、Q…可動状態。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に対しパネルを回動可能にまたは横方向へ移動可能に吊下した支持機構部を備え、該支持機構部は、パネルを支持体に対し上下動可能に支持して、下動位置で床側に載置し得る固定状態と、上動位置でそのパネルの固定状態を解除し得る可動状態とを取り得るように、昇降軸を備えたことを特徴とするパネル装置。
【請求項2】
支持体に対しパネルを回動可能にまたは横方向へ移動可能に吊下した支持機構部を備え、該支持機構部は、パネルの下端部に設けた接床部材を支持体に対し上下動可能に支持して、下動位置で床側に載置し得る固定状態と、上動位置でその接床部材の固定状態を解除し得る可動状態とを取り得るように、昇降軸を備えたことを特徴とするパネル装置。
【請求項3】
前記支持機構部は前記昇降軸を上下動駆動部により上下動し得る上下動伝達部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパネル装置。
【請求項4】
前記上下動駆動部は支持体に支持されて支持機構部の上下動伝達部に連動するように回動する駆動伝達軸を有し、前記支持機構部の上下動伝達部は前記上下動駆動部の駆動伝達軸と昇降軸との間に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のパネル装置。
【請求項5】
前記上下動駆動部は支持体に支持されて支持機構部の上下動伝達部に連動するように回動する駆動伝達軸を有し、前記支持機構部の上下動伝達部は昇降軸に対し一体回動可能で且つ昇降軸の軸心に沿って相対動可能な連動部を有していることを特徴とする請求項3に記載のパネル装置。
【請求項6】
複数のパネルを同時に鉛直軸心を中心にして回動可能に支持する同期回動機構を備えた縦型パネルルーバーにおいて、前記複数のパネルを同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記複数のパネルを同時に上動させることにより可動状態とする連動昇降機構を備えたことを特徴とする縦型パネルルーバー。
【請求項7】
複数のパネルを同時に鉛直の軸心を中心にして回動可能に支持する同期回動機構を備えた縦型パネルルーバーにおいて、前記複数のパネルの下端部にはそれぞれのパネルに対して相対的に上下動可能な接床部材を設け、前記接床部材を同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記接床部材を同時に上動させることにより可動状態とする連動昇降機構を備えたことを特徴とする縦型パネルルーバー。
【請求項8】
前記複数のパネルの全閉方向の回動に伴って同時に前記複数のパネルを下動させる連動接床機構、または、前記複数のパネルの全開方向の回動に伴って同時に前記複数のパネルを上動させる連動離床機構をさらに設けたことを特徴とする請求項6に記載の縦型パネルルーバー。
【請求項9】
前記複数のパネルの全閉方向の回動に伴って同時に前記複数の接床部材を下動させる連動接床機構、または、前記複数のパネルの全開方向の回動に伴って同時に前記複数の接床部材を上動させる連動離床機構をさらに設けたことを特徴とする請求項7に記載の縦型パネルルーバー。
【請求項10】
前記複数のパネルの全閉または全開の回動とは独立して動作可能で且つ同時に前記複数のパネルを上下動させる連動接離床機構をさらに設けたことを特徴とする請求項6に記載の縦型パネルルーバー。
【請求項11】
前記複数のパネルの全閉又は全開の回動とは独立して動作可能で且つ同時に前記複数の接床部材を上下動させる連動接離床機構をさらに設けたことを特徴とする請求項7に記載の縦型パネルルーバー。
【請求項12】
複数のパネルに設けたランナーのうち少なくとも先頭のパネルに設けた先頭のランナーをハンガーレールに沿って走行可能に支持する走行機構を備えた移動間仕切装置において、前記複数のパネルを同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記複数のパネルを同時に上動させることにより可動状態とする連動昇降機構を備えたことを特徴とする移動間仕切装置。
【請求項13】
複数のパネルに設けたランナーのうち少なくとも先頭のパネルに設けた先頭のランナーをハンガーレールに沿って走行可能に支持する走行機構を備えた移動間仕切装置において、前記複数のパネルの下端部にはそれぞれのパネルに対して相対的に昇降移動可能な接床部材を設け、前記接床部材を同時に下動させることにより接床可能とし、且つ前記接床部材を同時に上動させることにより可動状態とする連動昇降機構を備えたことを特徴とする移動間仕切装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−31599(P2012−31599A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170406(P2010−170406)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000250672)立川ブラインド工業株式会社 (224)
【出願人】(000237835)富士変速機株式会社 (76)
【Fターム(参考)】