説明

パワートレーン試験装置及び方法

【課題】エンジンとトランスミッションとの複数の組み合わせについての試験を簡単にかつ短時間で行う。
【解決手段】試験装置1は、エンジンベンチBEGとトランスミッションベンチBTMとを具備する。エンジンベンチBEGはクランクシャフトCSに負荷トルクを印加することが可能な第1のダイナモメータDM1を有する。トランスミッションベンチBTMはトランスミッションの入力シャフトISTM及び出力シャフトOSTMにそれぞれ駆動トルク及び負荷トルクを印加することが可能な第2及び第3のダイナモメータDM2,DM3を有する。エンジンベンチBEGに搭載されたエンジンEGとトランスミッションベンチBTMに搭載されたトランスミッションTMとが互いに同期して運転されるように、第1及び第2のダイナモメータDM1,DM2を制御しながらエンジン又はトランスミッションの試験を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパワートレーン試験装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ベンチにエンジン及びトランスミッションを搭載し、エンジンのクランクシャフトとトランスミッションの入力シャフトとを機械的に連結し、ダイナモメータによりトランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加しながらエンジンを運転してこのときエンジン又はトランスミッションの試験を行うようにしたパワートレーン試験方法が知られている。
【0003】
メインベンチにおいて第1のトランスミッションの入力シャフト及び出力シャフトにエンジンの出力シャフト及び第1の負荷トルク印加装置をそれぞれ連結し、サブベンチにおいて第2のトランスミッションの入力シャフト及び出力シャフトに駆動トルク印加装置及び第2の負荷トルク印加装置をそれぞれ連結し、第1のトランスミッションに駆動トルクを印加しつつ第1のトランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加しながらエンジンを運転しつつ第1のトランスミッションの試験を行い、駆動トルク印加装置をエンジンと同期運転して第2のトランスミッションの入力シャフトに駆動トルクを印加しかつ第2のトランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加しながら第2のトランスミッションの試験を行うようにしたパワートレーン試験装置が公知である(特許文献1参照)。このようにすると、一つのエンジンでもって二つのトランスミッションの試験を同時に行うことができる。
【0004】
【特許文献1】特開平5−87695号公報
【特許文献2】特開平5−87696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前者の場合、或るエンジンと或るトランスミッションとの組み合わせについての試験が完了した後に、当該或るエンジンと別のトランスミッションとの組み合わせについての試験を行うためには、当該或るトランスミッションをベンチから取り外し、次いで別のトランスミッションをベンチに搭載して当該或るエンジンのクランクシャフトと当該別のトランスミッションの入力シャフトとを機械的に連結する必要がある。すなわち、エンジンとトランスミッションの複数の組み合わせについて試験を行うために多大な時間及び労力を要するという問題点がある。
【0006】
後者の場合にも、例えば複数のエンジンと一つ又は複数のトランスミッションとの組み合わせについての試験を行うためには、メインベンチに搭載されるエンジンを変更する必要があり、したがって前者の場合と同様の問題点がある。
【0007】
そこで本発明は、エンジンとトランスミッションとの複数の組み合わせについての試験を簡単にかつ短時間で行うことができるパワートレーン試験装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明によれば、エンジンが搭載されるようになっているエンジンベンチであって、該エンジンのクランクシャフトに負荷トルクを印加することが可能なエンジン側負荷トルク印加手段を有するエンジンベンチと、トランスミッションが搭載されるようになっているトランスミッションベンチであって、該トランスミッションの入力シャフトに駆動トルクを印加することが可能な駆動トルク印加手段と、該トランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加することが可能なトランスミッション側負荷トルク印加手段とを有するトランスミッションベンチと、該エンジンベンチに搭載されたエンジンと該トランスミッションベンチに搭載されたトランスミッションとが互いに同期して運転されるようにエンジン側負荷トルク印加手段及び駆動トルク印加手段を制御しながら該エンジン又はトランスミッションの試験を行う試験手段と、を具備したパワートレーン試験装置が提供される。
【0009】
また、2番目の発明によれば1番目の発明において、前記エンジンベンチが少なくとも1つ設けられており、前記トランスミッションベンチが少なくとも1つ設けられており、該少なくとも1つのエンジンベンチから選択された1つのエンジンベンチに搭載されたエンジンと、該少なくとも1つのトランスミッションベンチから選択された1つのトランスミッションベンチに搭載されたトランスミッションとが互いに同期して運転されるように、該選択されたエンジンベンチのエンジン側負荷トルク印加手段及び該選択されたトランスミッションベンチの駆動トルク印加手段を制御しながら該エンジン又はトランスミッションの試験を行うようにしている。
【0010】
また、3番目の発明によれば1又は2番目の発明において、前記エンジン及びトランスミッションが車両に搭載されて車両が走行したときの状態が模擬されるようにトランスミッション側負荷トルク印加手段を制御しながらエンジン又はトランスミッションの試験を行うようにしている。
【0011】
また、4番目の発明によれば1から3番目の発明のうちのいずれか一つにおいて、エンジン回転数を検出する手段と、前記駆動トルク印加手段によりトランスミッションの入力シャフトに印加される駆動トルクを検出する手段とを更に具備し、これら検出されたエンジン回転数及び駆動トルクに基づいて前記エンジン及びトランスミッションが互いに同期して運転されるように前記エンジン側負荷トルク印加手段及び駆動トルク印加手段を制御している。
【0012】
また、前記課題を解決するために5番目の発明によれば、エンジンが搭載されるようになっているエンジンベンチであって、該エンジンのクランクシャフトに負荷トルクを印加することが可能なエンジン側負荷トルク印加手段を有するエンジンベンチを用意し、トランスミッションが搭載されるようになっているトランスミッションベンチであって、該トランスミッションの入力シャフトに駆動トルクを印加することが可能な駆動トルク印加手段と、該トランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加することが可能なトランスミッション側負荷トルク印加手段とを有するトランスミッションベンチを用意し、該エンジンベンチにエンジンを搭載すると共に該トランスミッションベンチにトランスミッションを搭載し、該エンジンと該トランスミッションとが互いに同期して運転されるようにエンジン側負荷トルク印加手段及び駆動トルク印加手段を制御しながらエンジン又はトランスミッションの試験を行うようにしたパワートレーン試験方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
エンジンとトランスミッションとの複数の組み合わせについての試験を簡単にかつ短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1を参照すると、パワートレーンの試験を行うための試験装置1は、エンジンEGが搭載されるようになっているエンジンベンチBEGと、トランスミッションTMが搭載されるようになっている、エンジンベンチBEGとは別個のトランスミッションベンチBTMとを具備している。エンジンEGはエンジン本体EGBと、コンピュータからなるエンジン制御装置CEGとを具備している。
【0015】
エンジンベンチBEGは第1のダイナモメータDM1を有し、この第1のダイナモメータDM1はその回転シャフトSDM1がクラッチCLを介しエンジン本体EGBのクランクシャフトCSに連結されるとクランクシャフトCSに負荷トルクを印加することができる。また、エンジンベンチBEGには、エンジンEGのスロットル開度を制御するためのスロットルアクチュエータATHと、第1のダイナモメータDM1を制御するための第1のダイナモメータ制御装置CDM1と、クラッチCLを駆動するためのクラッチアクチュエータACLとが設けられている。
【0016】
一方、トランスミッションベンチBTMは第2のダイナモメータDM2及び第3のダイナモメータDM3を有する。第2のダイナモメータDM2はその回転シャフトSDM2がトランスミッションTMの入力シャフトISTMに連結されると入力シャフトISTMに駆動トルクを印加することができ、第3のダイナモメータDM3はその回転シャフトSDM3がトランスミッションTMの出力シャフトOSTMに連結されると出力シャフトOSTMに負荷トルクを印加することができる。また、トランスミッションベンチBTMには、第2のダイナモメータDM2を制御するための第2のダイナモメータ制御装置CDM2と、第3のダイナモメータDM3を制御するための第3のダイナモメータ制御装置CDM3と、トランスミッションTMのシフト段ないし変速比を変更するためのシフトアクチュエータASHとが設けられている。
【0017】
トランスミッションベンチBTMには更に、上述したエンジン制御装置CEG、第1のダイナモメータ制御装置CDM1、第2のダイナモメータ制御装置CDM2、第3のダイナモメータ制御装置CDM3、クラッチアクチュエータACL、スロットルアクチュエータATH、及びシフトアクチュエータASHを制御するためのコンピュータからなるメイン制御装置MCが設けられている。
【0018】
この場合、トランスミッションベンチBTMに設けられている第2のダイナモメータ制御装置CDM2、第3のダイナモメータ制御装置CDM3、及びシフト駆動装置ATMとメイン制御装置MCとは、トランスミッションベンチBTMにおいて互いに電気的に接続されている。これに対し、エンジンベンチBEGに設けられているエンジン制御装置CEG、第1のダイナモメータ制御装置CDM1、クラッチ駆動装置ACL、及びスロットルアクチュエータATHとメイン制御装置MCとは、エンジンベンチBEGに設けられた電気接点CPEG及びトランスミッションベンチBTMに設けられた電気接点CPTMを介して互いに電気的に接続される。すなわち、これら電気接点CPEG,CPTMを互いに電気的に接続することにより、エンジン制御装置CEG、第1のダイナモメータ制御装置CDM1、クラッチ駆動装置ACL、及びスロットルアクチュエータATHとメイン制御装置MCとが電気的に接続される。
【0019】
上述した第1のダイナモメータDM1はその回転シャフトSDM1の回転数及び回転シャフトSDM1に作用するトルク、すなわちエンジン回転数及びクランクシャフトCSに作用するトルクを検出することができる。また、第2のダイナモメータDM2はその回転シャフトSDM2の回転数及び回転シャフトSDM2に作用するトルク、すなわちトランスミッションTMの入力シャフトISTMの回転数及び入力シャフトISTMに作用するトルクを検出することができる。第3のダイナモメータDM3はその回転シャフトSDM3の回転数及び回転シャフトSDM3に作用するトルク、すなわちトランスミッションTMの出力シャフトOSTMの回転数及び出力シャフトOSTMに作用するトルクを検出することができる。これらダイナモメータDM1,DM2,DM3の検出結果はメイン制御装置MCに入力される。
【0020】
本発明による実施例では、特定のエンジンEGと特定のトランスミッションTMとを組み合わせたときの、当該エンジンEGもしくは当該トランスミッションTM又はその両方について試験を行うことができる。具体的手順を説明すると、まずエンジンEGがエンジンベンチBEGに搭載され、クランクシャフトCSがクラッチCLを介し第1のダイナモメータDM1の回転シャフトSDM1に機械的に連結され、エンジンEGのスロットル弁にスロットルアクチュエータATHが機械的に連結される。また、トランスミッションTMがトランスミッションベンチBTMに搭載され、トランスミッションTMの入力シャフトISTMが第2のダイナモメータDM2の回転シャフトSDM2に機械的に連結され、トランスミッションTMの出力シャフトOSTMが第3のダイナモメータDM3の回転シャフトSDM3に機械的に連結され、シフトアクチュエータASHもトランスミッションTMに機械的に連結される。
【0021】
次いで、エンジンベンチBEGの電気接点CPEGとトランスミッションベンチBTMの電気接点CPTMとが互いに電気的に接続される。もちろん、これら電気接点CPEG,CPTMを接続した後にエンジンEG及びトランスミッションTMをそれぞれエンジンベンチBEG及びトランスミッションベンチBTMに搭載してもよい。
【0022】
次いで、エンジンEGの運転が開始され、第1のダイナモメータDM1、第2のダイナモメータDM2、及び第3のダイナモメータDM3の運転も開始される。この場合、本発明による実施例では、エンジンEG及びトランスミッションTMが車両に搭載されて車速が予め定められた車速パターンに一致するように車両が走行したときの状態が模擬されるように、第3のダイナモメータDM3が制御される。すなわち、例えば車速に応じ定まる車両抵抗を考慮した負荷トルクが第3のダイナモメータDM3によりトランスミッションTMの出力シャフトOSTMに印加される。また、車速を目標車速に一致させるのに必要なエンジン出力トルク、スロットル開度、ブレーキ踏み込み量、シフト段が実現されるようにエンジンEG、スロットルアクチュエータATH、第3のダイナモメータDM3、及びシフトアクチュエータASHが制御される。
【0023】
その上で、エンジンEG及びトランスミッションTMが互いに同期して運転されるように、第1のダイナモメータDM1及び第2のダイナモメータDM2が制御される。より具体的には、クランクシャフトCSに作用するトルクが、第2のダイナモメータDM2により検出されるトランスミッションTMの入力シャフトISTMに作用するトルクに一致するように、第1のダイナモメータDM1によりクランクシャフトCSに負荷トルクが印加され、入力シャフトISTMの回転数が、第1のダイナモメータDM1により検出されるエンジン回転数に一致するように、第2のダイナモメータDM2により入力シャフトISTMに駆動トルクが印加される。その結果、あたかもエンジンEGのクランクシャフトCSとトランスミッションTMの入力シャフトISTMとがクラッチCLを介し互いに機械的に連結されているかのように考えることができる。
【0024】
エンジンEG及びダイナモメータDM1,DM2,DM3をこのように制御しながら、例えば燃料消費率や排気ガス特性についての試験が行われる。
【0025】
このように本発明による実施例では、試験をするために、エンジンEGが搭載されたエンジンベンチBEGと、トランスミッションTMが搭載されたトランスミッションベンチBTMとを電気的に接続するだけでよく、エンジンEGのクランクシャフトCSとトランスミッションTMの入力シャフトISTMとを機械的に連結する必要がない。
【0026】
その結果、エンジンEGとトランスミッションTMとの複数の組み合わせについての試験を短時間でかつ簡単に行うことができる。このことを、図2を参照しながら詳しく説明する。
【0027】
図2は、エンジンベンチBEGがm個設けられ、トランスミッションベンチBTMをがn個設けられた場合を示している(m,n=1,2,…)。図2に示される例では、エンジンベンチBEGi(i=1,2,…m)には互いに異なるエンジンEGiがそれぞれ搭載されており、トランスミッションベンチBTMi(j=1,2,…n)には互いに異なるトランスミッションTMjがそれぞれ搭載されている。
【0028】
この場合、エンジンEGiとトランスミッションTMjとを組み合わせたときのこれらエンジンEGi又はトランスミッションTMjについての試験を行うべきときには、まずエンジンベンチBEGiの電気接点CPEGiと、トランスミッションベンチBTMjの電気接点CPEGjとが互いに電気的に接続され、次いでエンジンEGiとトランスミッションTMjとが互いに同期して運転されるようにエンジンベンチBEGiの第1のダイナモメータ及びトランスミッションベンチBTMjの第2のダイナモメータが制御されながら試験が行われる。
【0029】
次いで、このエンジンEGiとトランスミッションTMjとは別のトランスミッションTMh(h=1,2,…n)とを組み合わせたときのこれらエンジンEGi又はトランスミッションTMhについての試験を行うべきときには、エンジンベンチBEGiの電気接点CPEGiをトランスミッションベンチBTMjの電気接点CPTMjから取り外し、トランスミッションベンチBTMhの電気接点CPEGhに電気的に接続すればよい。あるいは、エンジンEGiとは別のエンジンEGk(k=1,2,…m)とトランスミッションTMjとを組み合わせたときのこれらエンジンEGk又はトランスミッションTMjについての試験を行うべきときには、トランスミッションベンチBTMjの電気接点CPTMjをエンジンベンチBEGiの電気接点CPEGiから取り外し、エンジンベンチBEGkの電気接点CPEGkに電気的に接続すればよい。クランクシャフトとトランスミッションの入力シャフトとを離脱させ再結合させる必要がなく、エンジン又はトランスミッションをベンチから取り外し新たに搭載する必要がないのである。したがって、エンジンEGとトランスミッションTMとの複数の組み合わせについての試験を短時間でかつ簡単に行うことができる。
【0030】
上述の実施例では、メイン制御装置MCはトランスミッションベンチBTMに設けられている。しかしながら、メイン制御装置MCをエンジンベンチBEGに設けてもよいし、エンジンベンチBEG及びトランスミッションベンチBTMの外部に設けてもよい。後者の場合、エンジンベンチBEGとトランスミッションベンチBTMはメイン制御装置MC介して電気的接続されると考えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による実施例の試験装置の全体図である。
【図2】本発明による実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0032】
1 試験装置
BEG エンジンベンチ
BTM トランスミッションベンチ
EG エンジン
CS クランクシャフト
TM トランスミッション
ISTM トランスミッションの入力シャフト
OSTM トランスミッションの出力シャフト
DM1 第1のダイナモメータ
DM2 第2のダイナモメータ
DM3 第3のダイナモメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンが搭載されるようになっているエンジンベンチであって、該エンジンのクランクシャフトに負荷トルクを印加することが可能なエンジン側負荷トルク印加手段を有するエンジンベンチと、トランスミッションが搭載されるようになっているトランスミッションベンチであって、該トランスミッションの入力シャフトに駆動トルクを印加することが可能な駆動トルク印加手段と、該トランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加することが可能なトランスミッション側負荷トルク印加手段とを有するトランスミッションベンチと、該エンジンベンチに搭載されたエンジンと該トランスミッションベンチに搭載されたトランスミッションとが互いに同期して運転されるようにエンジン側負荷トルク印加手段及び駆動トルク印加手段を制御しながら該エンジン又はトランスミッションの試験を行う試験手段と、を具備したパワートレーン試験装置。
【請求項2】
前記エンジンベンチが少なくとも1つ設けられており、前記トランスミッションベンチが少なくとも1つ設けられており、該少なくとも1つのエンジンベンチから選択された1つのエンジンベンチに搭載されたエンジンと、該少なくとも1つのトランスミッションベンチから選択された1つのトランスミッションベンチに搭載されたトランスミッションとが互いに同期して運転されるように、該選択されたエンジンベンチのエンジン側負荷トルク印加手段及び該選択されたトランスミッションベンチの駆動トルク印加手段を制御しながら該エンジン又はトランスミッションの試験を行うようにした請求項1に記載のパワートレーン試験装置。
【請求項3】
前記エンジン及びトランスミッションが車両に搭載されて車両が走行したときの状態が模擬されるようにトランスミッション側負荷トルク印加手段を制御しながらエンジン又はトランスミッションの試験を行うようにした請求項1又は2に記載のパワートレーン試験装置。
【請求項4】
エンジン回転数を検出する手段と、前記駆動トルク印加手段によりトランスミッションの入力シャフトに印加される駆動トルクを検出する手段とを更に具備し、これら検出されたエンジン回転数及び駆動トルクに基づいて前記エンジン及びトランスミッションが互いに同期して運転されるように前記エンジン側負荷トルク印加手段及び駆動トルク印加手段を制御する請求項1から3までのいずれか一項に記載のパワートレーン試験装置。
【請求項5】
エンジンが搭載されるようになっているエンジンベンチであって、該エンジンのクランクシャフトに負荷トルクを印加することが可能なエンジン側負荷トルク印加手段を有するエンジンベンチを用意し、トランスミッションが搭載されるようになっているトランスミッションベンチであって、該トランスミッションの入力シャフトに駆動トルクを印加することが可能な駆動トルク印加手段と、該トランスミッションの出力シャフトに負荷トルクを印加することが可能なトランスミッション側負荷トルク印加手段とを有するトランスミッションベンチを用意し、該エンジンベンチにエンジンを搭載すると共に該トランスミッションベンチにトランスミッションを搭載し、該エンジンと該トランスミッションとが互いに同期して運転されるようにエンジン側負荷トルク印加手段及び駆動トルク印加手段を制御しながらエンジン又はトランスミッションの試験を行うようにしたパワートレーン試験方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−163303(P2007−163303A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−360206(P2005−360206)
【出願日】平成17年12月14日(2005.12.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】