説明

ヒートポンプ発電システム

【課題】可視項領域と赤外領域を含む幅広い波長領域の太陽エネルギーを有効に利用して発電することができるヒートポンプ発電システムを提供する。
【解決手段】太陽光と太陽熱を集光及び集熱する集光器1と、該集光器で集光された太陽光を受けて発電する発電パネル8と、前記集光器で集熱した熱で生成した温熱又は冷却して生成した冷熱の供給先を切替える切替器9と、該切替器を経由した冷熱又は温熱を蓄積する蓄熱装置と4,10と、該蓄熱装置で蓄熱された冷熱又は温熱を熱源として発電するヒートポンプ発電機11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽熱及び太陽光を利用したヒートポンプ発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽熱と太陽光とを複合利用したシステムに関する従来技術としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1には、太陽光発電と太陽熱集熱とを行うハイブリッド式太陽集熱器と、高温蓄熱槽及び低温蓄熱槽と、低温蓄熱槽を低温側熱源として高温蓄熱槽内を昇温させるヒートポンプを備え、このヒートポンプを熱源として利用して給湯するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−234020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の太陽光発電システムにおいては、可視光領域の波長領域の太陽エネルギーを利用して電気を発生させ、赤外領域の波長領域の太陽エネルギーは利用していなかった。また、従来の太陽熱発電システムでは、赤外領域の波長領域の太陽エネルギーを利用して電気を発生させ、可視光領域の波長領域の太陽エネルギーは利用していなかった。
【0005】
本発明の目的は、可視項領域と赤外領域を含む幅広い波長領域の太陽エネルギーを発電に有効利用することができるヒートポンプ発電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、太陽光及び太陽熱を利用したヒートポンプ発電システムにおいて、太陽光と太陽熱を集光及び集熱する集光器と、該集光器で集光された太陽光を受けて発電する発電パネルと、前記集光器で集熱した熱で生成した温熱又は冷却して生成した冷熱の供給先を切替える切替器と、該切替器を経由した冷熱又は温熱を蓄積する蓄熱装置と、該蓄熱装置で蓄熱された冷熱又は温熱を熱源として発電するヒートポンプ発電機とを備えたことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、可視項領域と赤外領域を含む幅広い波長領域の太陽エネルギーを発電に有効利用したヒートポンプ発電システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施例によるヒートポンプ発電システムの概略図。
【図2】本発明の第2の実施例によるヒートポンプ発電システムの概略図。
【図3】本発明の第3の実施例によるヒートポンプ発電システムの概略図。
【図4】一般的な太陽熱発電システムの概略図。
【図5】太陽光波長に対する太陽エネルギー強度の分布図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
太陽エネルギーを利用した発電システムとしては、例えば、太陽電池を利用し、太陽光のエネルギーから直接的に電気を発生させる太陽光発電システムや、太陽光を集光し、その熱で水を蒸発させることで蒸気タービンを回転させ発電する太陽熱発電システムがある。そこで、先ず本実施例との比較例として、一般的な太陽熱発電システムについて図4を用いて説明する。
【0010】
図4は、一般的な太陽熱発電システムの概略図である。図示する太陽熱発電システムは、太陽光を集光する複合放物線式集光器1、複合放物線式集光器1で集熱した熱エネルギーを熱媒体に吸収させる集熱管2、複合放物線式集光器1で昇温した熱媒体との熱交換によって温熱を生成する熱交換器3、熱交換器で生成された温熱を蓄熱する蓄熱器4、蓄熱器4の温熱と海水5の冷熱を熱源として発電するランキンサイクル6、ランキンサイクル6から電力系統に供給される電気を遮断する遮断器7とによって構成されている。
【0011】
以上のように構成された太陽熱発電システムでは、太陽光を複合放物線式集光器1で集めて、集熱管2において熱エネルギーとして熱媒体に吸収させ、この熱媒体を熱交換器3に導き温熱を生成させ、蓄熱器4に温熱を蓄積する。蓄熱器4と海水5を熱源として、ランキンサイクル6で電気を発生させ、遮断器7を介して電気を系統に供給する。
【0012】
図5は、太陽光波長に対する太陽エネルギー強度の分布図である。一般的な太陽光発電システムでは、領域A(可視光領域)の波長領域の太陽エネルギーを利用して電気を発生させており、領域B(赤外領域)の波長領域の太陽エネルギーは利用していなかった。また、一般的な太陽熱発電システムでは、領域Bの太陽エネルギーを利用して電気を発生させ、領域Aの太陽エネルギーは利用していなかった。
【0013】
本実施例のヒートポンプ発電システムは、可視光領域と赤外領域を含む幅広い波長領域の太陽エネルギーを有効に利用したヒートポンプ発電システムを提供するものである。
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明の第1の実施例であるヒートポンプ発電システムの概略図である。本実施例のヒートポンプ発電システムは、太陽光を集光する複合放物線式集光器1、複合放物線式集光器1で集光した太陽光により発電する両面太陽光発電パネル8、複合放物線式集光器1で集熱した熱エネルギーを熱媒体に吸収させる集熱管2、複合放物線式集光器1で昇温した熱媒体、或いは放射冷却により冷却した熱媒体との熱交換によって温熱又は冷熱を生成する熱交換器3、熱交換器3で得られた温熱又は冷熱の供給先を切替える切替器9、熱交換器3から切替器9を介して供給される温熱を蓄熱する蓄熱器4、同じく切替器9を介して供給される冷熱を蓄熱する冷熱器10、蓄熱器4に蓄積された温熱を熱源とするヒートポンプサイクル11、このヒートポンプサイクル11の出力である熱を熱源に電気を発生させるランキンサイクル6を備えている。
【0016】
蓄熱器4に蓄積された温熱は、後述するようにヒートポンプサイクル11に供給された後、熱交換器3に供給するように系統を構成するが、蓄熱器4から熱交換器3に直接供給する系統も備えている。同様に、冷熱器10の冷熱はランキンサイクル6を経て熱交換器3に供給する系統と、ランキンサイクル6を経由させずに熱交換器3に直接供給する系統を備えている。
【0017】
また、本実施例では、両面太陽光発電パネル8で発生した電気の周波数を調整するインバータ12、このインバータ12で周波数が調整された電気とランキンサイクル6で発生した電気の周波数を同期させる同期器13、同期器13で同期させた電気の電圧と電流を調整する調整器14、調整器14から出力される電気を系統に供給または遮断する遮断器7を有している。
【0018】
次に、ヒートポンプ発電機を構成するヒートポンプ11の詳細構成について説明する。ヒートポンプ11は、その作動媒体の熱源として蓄熱器4に蓄積された温熱が供給される蒸発器101、蒸発器101で蒸発して気相状態となった作動媒体を圧縮する圧縮機102、圧縮機102で高温高圧となった作動媒体を凝縮する凝縮器104、凝縮器104で液相状態となった高温高圧の作動媒体を膨張させる膨張弁105によって構成される。膨張弁105で低温低圧で液相状態となった作動媒体は蒸発器101に供給される。なお、凝縮器104では後述するランキンサイクル6から供給される低温の媒体と熱交換され、凝縮器104でヒートポンプサイクルの作動媒体との熱交換によって高温となった媒体は、ランキンサイクル6の熱源として再びランキンサイクル6に供給される。
【0019】
また、ヒートポンプ発電機を構成するランキンサイクル6の詳細構成は次の通りである。ランキンサイクル6は、ランキンサイクルの液相状態の作動媒体とヒートポンプ11から供給される高温の熱を保有する媒体とを熱交換させる蒸発器106、蒸発器106で高温高圧の気相状態となった作動媒体を断熱膨張させるタービン107、タービン107によって駆動されて電気を発生させる発電機108、タービン107で膨張した気相状態の作動媒体を蓄冷器10から供給される冷熱で凝縮させる凝縮器109、凝縮器109で液相状態となった作動媒体を昇圧するポンプ110により構成される。
【0020】
以上のように構成されたヒートポンプ発電システムの動作について説明する。太陽光を複合放物線式集光器1で集めて、集熱管2において熱エネルギーとして熱媒体に吸収させるとともに、両面太陽光発電パネル8において電気を生成する。集熱管2内部の熱媒体は、太陽光が照射している昼間は熱エネルギーを吸収して高温状態になるが、太陽光が照射していない夜間は放射冷却により熱エネルギーを放出して低温状態になる。この熱媒体を熱交換器3に導き、昼間は温熱を生成させ、夜間は冷熱を生成させる。熱交換器3からの熱は、温熱生成時(昼間)と冷熱生成時(夜間)に応じて切替える昼夜切替器9によって、温熱は蓄熱器4に蓄積され、冷熱は蓄冷器10に蓄積される。
【0021】
ヒートポンプ11では、蓄熱器4に蓄積された温熱を熱源として熱を発生する。より具体的には、蒸発器101において、液相状態で流入したヒートポンプ11の作動媒体は、蓄熱器4から供給される温熱よって加熱されて蒸発し、低温低圧の気相状態になる。圧縮機102において、作動媒体は断熱圧縮され高温高圧の気相状態になる。凝縮器104において、作動媒体は冷却されて凝縮し高圧の液相状態になるとともに、外部に熱を発生する。膨張弁105において、作動媒体は絞り膨張をして低温低圧の液相状態となる。
【0022】
ランキンサイクル6では、ヒートポンプ11で発生した熱と、蓄冷器10に蓄積された冷熱を熱源として電気を発生する。より、具体的には、蒸発器106において、液相状態で流入したランキンサイクル6の作動媒体は、ヒートポンプ11で発生した熱によって加熱されて蒸発し、高温高圧の気相状態になる。タービン107において、作動媒体は断熱膨張して低温低圧の気相状態となるとともに、発電機108を駆動させ電気を発生する。凝縮器109において、作動媒体は蓄冷器10から供給される冷熱よって冷却されて凝縮し、液相状態になる。ポンプ110において、作動媒体は断熱圧縮されて高圧の液相状態になる。
【0023】
インバータ12では、両面太陽光発電パネル8で発生した電気の周波数を調整する。同期器13では、インバータ12からの電気の周波数とランキンサイクル6からの電気の周波数を同期させ、調整器14において電圧・電流を調整し、遮断器7において生成した電気を系統に供給する。
【0024】
本実施例では、集熱管2において赤外領域の波長領域の太陽エネルギーを吸収し、ランキンサイクル6において電気を生成するとともに、両面太陽光発電パネル8において可視光領域の太陽エネルギーを吸収し、電気を生成する。これにより、可視光領域と赤外領域を含む幅広い波長領域の太陽エネルギーを有効に利用して、電気を発生させることが可能である。また、太陽熱発電と太陽光発電のコンバインド化により、従来の太陽エネルギーを利用した発電システムと比較して、出力を向上させることができる。
【0025】
ランキンサイクル6では、高温熱源の温度が高温であるほど、低温熱源の温度が低温であるほど、発電効率が高くなる。本実施例では、ランキンサイクル6において、ヒートポンプ11で発生した熱を高温熱源として利用し、蓄冷器10に蓄積された冷熱を低温熱源として利用して電気を生成している。すなわち、ランキンサイクル6の高温熱源を見た場合、図4の例では蓄熱器4に蓄積した温熱が熱源となるが、本実施例ではヒートポンプ11の出力である高温媒体を熱源としている。このヒートポンプ11で発生する熱は蓄熱器4の温熱より高温であるため、ランキンサイクル6では発電効率の面で有利となる。また、ランキンサイクル6の低温熱源を見た場合、図4の例では海水5を熱源としているが、本実施例では冷熱器10の冷熱は夜間の放射冷却によって冷却されたものであるため、より低温にすることが可能となる。従って、本実施例により、従来の発電システムよりも発電効率を向上させることができる。
【0026】
また、ランキンサイクル6を用いた従来の太陽熱発電システムでは、プラントを起動する際に、作動媒体が蒸発を開始し、発電機を駆動して電気を生成するまでに時間がかかるので、プラントの起動時間が長くなるという問題点があった。しかし、本実施例ではプラント起動と同時に、両面太陽光発電パネル8で電気を生成することができるので、プラントの起動時間を短くすることができる。
【0027】
以上説明した本実施例によれば、可視項領域と赤外領域を含む幅広い波長領域の太陽エネルギーを発電に有効利用したヒートポンプ発電システムを提供することが可能となる。
【実施例2】
【0028】
次に、図2を用いて、本発明の第2の実施例について説明する。
図1の実施例では、昼夜切替器9からの温熱を蓄熱器4に蓄え、蓄えた温熱を熱源としてヒートポンプ11において熱を発生し、発生した熱を高温熱源としてランキンサイクル6で電気を発生させていた。これに対して、本実施例では、昼夜切替器9からの温熱を熱源としてヒートポンプ21において熱を発生し、発生した熱を蓄熱器22に蓄え、蓄えた熱を高温熱源としてランキンサイクル6で電気を発生するように構成したものである。
【0029】
本実施例では、ランキンサイクル6を運転するために必要な温熱が蓄熱器22に蓄えられている。ランキンサイクル6を連続運転する場合に、蓄熱器22に温熱が蓄えられている間は、ヒートポンプ21を運転しなくても蓄熱器22からランキンサイクル6に温熱を供給することができるので、ヒートポンプ21の稼動時間を少なくすることができる。これにより、圧縮機201をモータ202で駆動するために必要となる動力を低減することが可能である。
【実施例3】
【0030】
次に、図3を用いて、本発明の第3の実施例について説明する。
本実施例の特徴は、昼夜切替器9からの温熱を分岐31にて二つに分岐させ、分岐した一方の温熱を高温熱源としてランキンサイクル6で電気を発生させ、分岐したもう一方の温熱を熱源としてヒートポンプ32において熱を発生し、発生した熱を蓄熱器33に蓄えるように構成したことにある。そそて、遮断器7を介して系統に供給する電気量が一定となるように、蓄熱器33に蓄えられた温熱をランキンサイクル6に供給し、ランキンサイクル6で発生する電気量を調整する。ランキンサイクル6に温熱が供給された場合は、凝縮器301と蓄熱器33の間の閉流路(図3中の太線)中の流体流量が一定となるように、弁34から流体を供給する。
【0031】
従来の太陽光発電システムあるいは太陽熱発電システムでは、太陽光の照射量が変動するために、系統に供給する電気量を一定に保つことが難しかった。これに対して、本実施例では、蓄熱器33に蓄えられた温熱をランキンサイクル6に適宜供給することにより、ランキンサイクル6で発生する電気量を調整できるため、系統に供給する電気量を一定に保つことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0032】
太陽光および太陽熱を利用して発電するヒートポンプ発電システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 複合放物線式集光器
2 集熱管
3 熱交換器
4,22,33 蓄熱器
5 海水
6 ランキンサイクル
7 遮断器
8 両面太陽光発電パネル
9 昼夜切替器
10 蓄冷器
11,21,32 ヒートポンプ
12 インバータ
13 同期器
14 調整器
31 分岐
34 弁
101,106 蒸発器
102,201 圧縮機
103,202 モータ
104,109,301 凝縮器
105 膨張弁
107 タービン
108 発電機
110 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光及び太陽熱を利用したヒートポンプ発電システムにおいて、
太陽光と太陽熱を集光及び集熱する集光器と、該集光器で集光された太陽光を受けて発電する発電パネルと、前記集光器で集熱した熱で生成した温熱又は冷却して生成した冷熱の供給先を切替える切替器と、該切替器を経由した冷熱又は温熱を蓄積する蓄熱装置とと、該蓄熱装置で蓄熱された冷熱又は温熱を熱源として発電するヒートポンプ発電機とを備えたことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項2】
太陽光及び太陽熱を利用したヒートポンプ発電システムにおいて、
太陽光と太陽熱を集光及び集熱する集光器と、該集光器で集光された可視光領域の波長領域の太陽エネルギーを利用して発電する発電パネルと、前記集光器で集熱された赤外領域の波長領域の太陽エネルギーを利用して生成した温熱又は冷熱の供給先を切替える切替器と、該切替器を経由した冷熱又は温熱を蓄積する蓄熱装置とと、該蓄熱装置で蓄熱された冷熱又は温熱を熱源として発電するヒートポンプ発電機とを備えたことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項3】
太陽光及び太陽熱を利用したヒートポンプ発電システムにおいて、
太陽光を集光する集光器と、該集光器で集光された太陽光を受けて発電する発電パネルと、前記集光器で集光された太陽光によって加熱される集熱管と、該集熱管と接続された熱交換器と、該熱交換器で回収した冷熱及び温熱の供給先を切替える切替器と、前記冷熱を蓄積する蓄冷器とと、前記温熱を蓄積する蓄熱装置とと、前記蓄冷器の冷熱及び前記蓄熱器の温熱を熱源として発電するヒートポンプ発電機と、前記発電パネルで発電した電気の周波数を調整するインバータと、該インバータ及び前記ヒートポンプ発電機で発電した電気の周波数を同期させる同期器と、該同期器で同期させた電気の電圧,電流を調整する調整器と、該調整器を経由した電気の系統に対する供給を遮断する遮断器を備えたことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項4】
請求項1に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記蓄熱装置は、温熱を蓄積する蓄熱器と、冷熱を蓄積する蓄冷器によって構成したことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項5】
請求項1に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記切替器は、太陽光が照射している時間帯は集熱して生成した前記温熱に、太陽光が照射していない時間帯は冷却して生成した前記冷熱に切替えることを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項6】
請求項1に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記ヒートポンプ発電機は、ヒートポンプサイクルとランキンサイクルの組み合わせにより構成したものであって、前記ヒートポンプサイクルは前記温熱を熱源として前記温熱より高温の熱を出力し、前記ランキンサイクルは前記ヒートポンプサイクルから出力される熱と前記冷熱を熱源として電気を発生させるように構成したことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項7】
請求項4に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記切替器は、太陽光が照射している時間帯は前記温熱を前記蓄熱器又は前記ヒートポンプ発電機の熱源として該ヒートポンプ発電機に直接供給し、太陽光が照射していない時間帯は前記冷熱を蓄冷器に供給するように切替えることを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項8】
請求項4に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記ヒートポンプ発電機は、ヒートポンプサイクルとランキンサイクルを組み合わせて構成したものであって、前記ヒートポンプサイクルは前記切替器から供給される温熱を熱源として熱を発生させて前記蓄熱器に供給し、前記ランキンサイクルは前記蓄熱器の温熱と前記蓄冷器の冷熱を熱源として電気を発生させるように構成したことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項9】
請求項4に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記ヒートポンプ発電機は、ヒートポンプサイクルとランキンサイクルを組み合わせて構成したものであって、前記ヒートポンプサイクルは前記切替器を経て分岐した一方の温熱を熱源として発生させた熱を前記蓄熱器に供給し、前記ランキンサイクルは前記蓄熱器の温熱又は前記分岐した他方の温熱と、前記蓄冷器の冷熱を熱源として電気を発生させるように構成したことを特徴とするヒートポンプ発電システム。
【請求項10】
請求項8,9に記載のヒートポンプ発電システムにおいて、
前記蓄熱器は、前記ヒートポンプ発電機で発電する電気が一定となるように、前記蓄熱器に蓄積した温熱を前記ランキンサイクルに供給することを特徴とするヒートポンプ発電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−69233(P2011−69233A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218406(P2009−218406)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】