説明

ビデオテープレコーダ及び記録方法

【課題】 本発明は、ビデオテープレコーダ及び記録方法に関し、特にHDTV(High Definition TeleVision)によるビデオ信号を磁気テープに記録するビデオテープレコーダに適用して、全体を効率良く構成することができるようにする。
【解決手段】 本発明は、検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして、表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオテープレコーダ及び記録方法に関し、特にHDTV(High Definition TeleVision)によるビデオ信号を磁気テープに記録するビデオテープレコーダに適用することができる。本発明は、検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして、表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録することにより、全体を効率良く構成することができるようにする。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特開2001−291335号公報等においては、HDTVのビデオ信号(以下、HD信号と呼ぶ)を記録再生するビデオテープレコーダが提案されるようになされている。
【0003】
この特開2001−291335号公報においては、Pピクチャーの配置周期を単位にして、HD信号に関連する各種の信号を、インターリーブする複数トラックの先頭領域にまとめて記録することにより、磁気テープを有効に利用してHD信号を記録するようにしたビデオテープレコーダが開示されるようになされている。
【0004】
しかしながらこの種のHD信号を記録するビデオテープレコーダにおいては、実用化のために、さらに一段と種々の工夫が必要であると考えられる。具体的には、記録再生系を一段と効率良く構成することができれば、その分、全体構成を簡略化し、さらには種々の処理を簡略化することができると考えられる。
【特許文献1】特開2001−291335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、全体を効率良く構成することができるビデオテープレコーダ及び記録方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため請求項1の発明は、ビデオテープレコーダに適用して、磁気テープに記録されたビデオデータの検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして記録し、サーチ用データによる画像と共に表示する表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録する。
【0007】
また請求項5の発明においては、記録方法に適用して、磁気テープに記録されたビデオデータの検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして記録し、サーチ用データによる画像と共に表示する表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録する。
【0008】
請求項1の構成によれば、ビデオテープレコーダに適用して、磁気テープに記録されたビデオデータの検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして記録し、サーチ用データによる画像と共に表示する表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録することにより、再生時においては、順次再生される表示用データを順次表示するだけで、時系列により所望するシーンを簡易に選択することができ、またこのようにしてシーンを検出して対応する検索用データにより簡易に頭出しすることができ、これにより再生側の構成を簡略化することができ、これにより全体を効率良く構成することができる。
【0009】
これにより請求項5の構成によれば、全体を効率良く構成することができる記録方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして、表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録することにより、全体を効率良く構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【実施例1】
【0012】
(1)第1の実施例の構成
(1−1)記録フォーマット
図1は、本発明の実施例に係るビデオテープレコーダによる磁気テープ上の記録フォーマットを示す平面図である。このビデオテープレコーダにおいては、DV(Digital Video )方式によるビデオテープレコーダとほぼ同一の磁気テープ走行系を使用するようになされ、これによりDV方式によるビデオテープレコーダをほぼ同一のトラックパターンにより、正及び負のアジマス角による1対の斜めトラック(トラックペアである)が順次磁気テープに形成される。なお図中において、Headは、磁気ヘッドの走査方向を示し、Tape travelは、磁気テープの走行方向である。記録トラックは、約300トラック/1秒の速度により順次作成され、磁気テープに対する記録レートは、約40〔Mbps〕に設定されるようになされている。
【0013】
磁気テープは、順次循環的に、何らパイロット信号を記録していない記録トラック、周波数F0のパイロット信号を記録した記録トラック、周波数F1のパイロット信号を記録した記録トラックが形成される。これにより磁気テープは、このパイロット信号を基準にしてトラッキング制御できるようになされている。なお周波数F0及びF1は、各記録トラックに記録するデータのチャンネルビットの記録周波数に対して、記録周波数が1/90及び1/60となるように設定される。
【0014】
このビデオテープレコーダでは、このようにして形成したトラック列において、16トラックがインターリーブの処理単位、誤り訂正処理の単位(ECCブロック)に設定され、これにより16トラックに記録するデータを順次1つのブロックにまとめ、各ブロック内でそれぞれインターリーブ、誤り訂正の処理が実行されるようになされている。またこの記録トラックは、各トラックペアに値0〜31のトラックペア番号が順次循環的に割り当てられ、インターリーブの先頭トラックペアにおいては、このトラックペア番号が値0、7、15又は値23に設定されるようになされている。
【0015】
図2は、このようにして形成される各記録トラックにおけるセクタフォーマットを示す図表である。記録トラックは、磁気ヘッドの走査開始側より、順次、プリアンブル、メインセクタ、サブコードセクタ、ポストアンブル、オーバーライトマージが形成される。記録トラックは、走査開始側より回転ドラムへの磁気テープの巻き付け角度174度の範囲が、これらプリアンブル、メインセクタ、サブコードセクタ、ポストアンブルに割り当てられ、この範囲に、後述する24−25変換後のデータ量により表して、フィールド周波数が59.94〔Hz〕であるビデオデータを記録する場合(磁気ヘッドに搭載してなる回転ドラムが60×1000/1001〔Hz〕の回転速度で回転する場合)には、134975ビットのデータが記録され、またフィールド周波数が50〔Hz〕であるビデオデータを記録する場合(回転ドラムが60〔Hz〕の回転速度で回転する場合)には、134850ビットのデータが記録されるようになされている。
【0016】
ここでプリアンブルは、再生時、PLL回路のロックに必要なデータが1800ビット分、記録されるようになされている。なお図3は、このプリアンブルの記録パターンを示す図表であり、この実施例では、パターンAと、このパターンAに対してビットを反転してなるパターンBとの組み合わせが各記録トラックに割り当てられ、これにより上述したパイロット信号の組み合わせを併せて形成するようになされている。
【0017】
メインセクタは、通常の再生時又はサーチ時に使用されるビデオデータ等が後述するシンクブロックを単位にして記録するようになされ、全体として130425ビット分、確保されるようになされている。サブコードセクタは、高速サーチにおける位置検索等に供するデータであるサブコードの記録に適用され、1250ビット分の領域が確保されるようになされている。ポストアンブルは、回転ドラムが60×1000/1001〔Hz〕の回転速度で回転する場合(フィールド周波数59.94〔Hz〕の場合)には、1500ビット分の領域が確保され、また回転ドラムが60〔Hz〕の回転速度で回転する場合(フィールド周波数50〔Hz〕の場合)には、1375ビット分の領域が確保され、プリアンブルと同一に構成されるようになされている。
【0018】
オーバーライトマージは、上書き時におけるマージンの確保のために設けられ、1250ビット分の領域が確保されるようになされている。
【0019】
図4は、メインセクタの基本構造を示す図表である。なお図4は、24−25変調前のデータ量によるものである。ここでメインセクタは、それぞれ888ビット(111バイト)による141個のシンクブロックにより構成され、各シンクブロックには、先頭に、16ビットのシンク、24ビットのIDが割り当てられ、末尾の80ビットに、積符号形式による誤り訂正符号の内符号であるC1符号が割り当てられるようになされている。またメインセクタは、141個のシンクブロックのうち123のシンクブロックにおいては、残る768ビットに、8ビットのヘッダ(シンクブロックヘッダ)と760ビットのメインデータとが割り当てられるのに対し、残る18個のシンクブロックには、積符号形式による誤り訂正符号の外符号であるC2符号が割り当てられるようになされている。
【0020】
ここでシンクは、各シンクブロックの先頭を検出するために設けられ、図5に示すパターンM0と、このパターンM0に対してビットを反転してなるパターンM1とが交互に割り当てられるようになされている。
【0021】
これに対してIDは、誤り訂正の補助データとしてシンクブロックの識別等のために設けられ、図6に示す3種類のID0〜ID2によりそれぞれ形成される。すなわちIDは、先頭0〜7ビットが第1のID0に設定され、この第1のID0の先頭0〜4ビットによりトラックペア番号(Track Pair Number )が表されるようになされている。
【0022】
またIDは、第1のID0の先頭5〜7ビットにより図2について上述したトラックのフォーマットが記録されるようになされている。これによりこの第1のIDは、トラックに係る識別情報が割り当てられるようになされている。
【0023】
これに対して第2のID1は、シンクブロックの位置を識別するシンクブロック番号が割り当てられるようになされている。
【0024】
また第3のID2には、メインセクタが新規に作成されたものか、編集等による上書きに係る前データの消し残りのものかを識別する情報がオーバーライトプロテクトとして割り当てられるようになされている。これによりこのビデオテープレコーダでは、上書き記録時、ヘッドクロック等により元のデータを完全に除去できなかった場合に、C2符号のみによりイレージャー訂正し、誤ってこの元のデータ側を再生しないようになされている。
【0025】
図7は、シンクブロックヘッダを示す図表である。シンクブロックヘッダは、b7〜b5ビットによりメインデータの種類であるデータタイプが示され、b4〜b0ビットによる各データタイプにおける詳細な情報が示される。すなわちメインデータに何ら意味の無いデータであるNULLデータが割り当てられて空きシンクブロックが形成されている場合、b7〜b5ビットは値0に設定され、b4〜b0ビットは、リザーブに割り当てられる。
【0026】
またメインデータにビデオデータ、オーディオデータの補助データ(AUX)が割り当てられている場合、b7〜b5ビットは値1に設定される。またこの場合、b4〜b2ビットにこの補助データのモード(AUX mode)が割り当てられる。なおここで補助データがPES( Packetized Elementary Stream )ビデオデータに関する補助データの場合(AUX-V )、b4〜b2ビットが値0に設定され、補助データがPESオーディオデータに関する補助データの場合(AUX-A )、b4〜b2ビットが値1に設定される。なおPESビデオデータ及びPESオーディオデータは、この実施例に係るビデオテープレコーダが主に記録再生するビデオデータ及びオーディオデータであり、MPEG2−PESフォーマットに準拠したビデオデータ及びオーディオデータである。
【0027】
また補助データがMPEG2−PESのPSI(Program Specific Information)パケットの前半部分である場合(PES-PSI1)、b4〜b2ビットが値2に設定され、またこのPSIパケットの後半部分のPSIである場合(PES-PSI2)、b4〜b2ビットは値3に設定される。また補助データが、後述するECCTBパケットのデータである場合、b4〜b2ビットは値4に設定され、補助データに大容量メタデータが割り当てられている場合(AUX-M )には、b4〜b2ビットは値5に設定される。なおb4〜b2ビットの値6及び7はリザーブである。なおここでシステムデータは、映像、音声の付加データとして外部から入力された著作権、撮影状況等のテキスト情報、サーチ、編集等を補助するタイトルタイムコード(TTC )、トラック位置情報、装置の設定情報等の一連の制御に係るデータである。
【0028】
またこれらに対応してこの場合、b1ビットには、ECCTBに記録する無効記録領域を表すフラグDF、又はメインデータにおけるフレーム境界の極性反転を示すフラグFRCが割り当てられ、b0ビットには、このシンクブロックヘッダのスクランブル制御のオン状態を示すフラグSBSCが割り当てられるようになされている。なおb1ビットは、b4〜b2ビットが値0又は5の場合、フラグFRCに割り当てられ、b4〜b2ビットが値4の場合、フラグDFに割り当てられ、これら以外の場合、リザーブに設定される。
【0029】
これに対してメインデータが、MPEG2−PESのフォーマットに準拠したビデオデータの場合(PES−VIDEO)、b7〜b5ビットは値2に設定され、このフォーマットによるオーディオデータの場合(PES−AUDIO)、b7〜b5ビットは値3に設定される。これらの場合、b4ビットにより、データがパーシャル(95バイト未満)であるか、フル(95バイト)であるか示され、b3〜b0ビットには、一連のカウント値が割り当てられるようになされている。
【0030】
これに対してメインデータがトランスポートストリームの形態で記録されているもののうちの前半部分である場合(TS-1H )、b7〜b5ビットは値4に設定され、b4、b3ビットにジャンプフラグが配置され、b2〜b0にタイムスタンプが配置される。またメインデータがトランスポートストリームの形態で記録されているもののうちの後半部分である場合(TS-2H )、b7〜b5ビットは値5に設定され、b4〜b0ビットに一連のカウント値がセットされる。
【0031】
またメインデータが、サーチ用データ(SEARCH)の場合、b7〜b5ビットは値6に設定され、b4はリザーブに設定される。またb3〜b1ビットには、対応するサーチ速度が記録され、b0ビットにスクランブル制御のオン状態を示すフラグSBSCが割り当てられる。なおサーチ用データは、Iピクチャーの低域成分によるデータであり、b3〜b1ビットが値2及び4のとき、それぞれ8倍及び24倍のサーチ速度を指示するようになされている。なおb3〜b1ビットの値7は、リザーブに割り当てられる。
【0032】
図8は、このようにして形成されるメインセクタのデータ構造における平均的な論理データ配分を示す図である。ここでC2符号は、連続エラー訂正能力を2トラック以上(=12.5%(=2トラック/16トラックECC(Error Correcting Code) インターリーブ))となるように、18個のシンクブロックに割り当てられ、これにより12.7〔%〕に設定される。補助データ(AUX)+NULLデータは、95バイト×2.2SB×300トラック×8ビット=501〔Kbps〕、ビデオデータは、95バイト×110SB×300トラック×8ビット=25.021〔Mbps〕、オーディオデータは、95バイト×1.8SB×300トラック×8ビット=421〔Kbps〕、サーチデータは、95バイト×9.1SB×300トラック×8ビット=2.07〔Mbps〕であり、総計28.044〔Mbps〕(95バイト×123SB×300トラック×8ビット)に設定される。なお以下において、シンクブロックは、適宜、SBにより示す。
【0033】
これらにより磁気テープには、順次、ビデオデータ、オーディオデータ、対応するシステムデータ(補助データ)がメインセクタのメインデータに割り当てられて記録されるようになされている。
【0034】
図9は、補助データをメインデータに割り当てる場合について、シンクブロック構造を示す図表である。各シンクブロックにおいては、補助データのモード(AUX mode)が値0(補助データがビデオデータに関する補助データの場合(AUX-V ))、値1(補助データがPESオーディオデータに関する補助データの場合(AUX-A ))、又は値5の場合(大容量メタデータが割り当てられている場合(AUX-M ))、各シンクブロックにおいては、シンクヘッダに続いて、メインデータエリアの先頭1バイトがサブヘッダに割り当てられる(図9(A)及び(B))。
【0035】
ここでサブヘッダは、b7〜b4がリザーブに割り当てられ、b3〜b0が一連のカウント値(CC.Continuitycounter )に割り当てられる。ここでサブヘッダは、補助データが複数のシンクブロックに跨がって割り当てられた場合に、カウント値(CC.Continuity counter )によりデータの連続性を検出することを目的として設けられる。これによりこのカウント値は各補助データのモード毎に、それぞれ独立にカウント値を設定することにより、補助データを不規則に複数配置した場合でも、確実に再生できるようになされている。因みに、ECCTBパケットにおいては、システムデータである補助データを記録するものであるものの、規則的に配置され、かつデータに連続性を有することにより、サブヘッダが設けられないようになされている。ここでECCTBパケットは、ECCブロックの先頭の記録に割り当てられるシンクブロックであり、詳細については後述する。
【0036】
このようにしてメインセクタに割り当てられるデータのうち、補助データにおいては、図10及び図11に示すパケット構造により、図4について上述したメインデータに割り当てられる。
【0037】
ここで図10及び図11は、それぞれ固定長による補助データのパケット構造と可変長による補助データのパケット構造とを示す図表である。固定長によるパケット構造は、メインセクタにも適用されるものの、主にサブコードセクタに適用される。固定長によるパケット構造においては、全体が5バイトにより形成され、先頭1バイトのb7及びb6ビットが値0に設定され、b5〜b0ビットに、各補助データの内容を示すキーワード番号(keyword Number)が割り当てられ、残り4バイトが補助データに割り当てられる。
【0038】
これに対して可変長のパケット構造は、先頭1バイトのb7及びb8ビットがそれぞれ値0及び値1に設定され、b5〜b0バイトに、各補助データの内容を示すキーワード番号(keyword Number)が割り当てられる。また続く1バイトに、続く補助データのバイト数nが記録され、これによりパケット長を検出できるようになされ、続いてこのnバイトの補助データが割り当てられるようになされている。
【0039】
図12は、この固定長によるパケット構造におけるキーワード番号を示す図表である。キーワード番号は、固定長によるパケット構造と可変長によるパケット構造とで一連の番号が割り当てられ、固定長によるパケット構造には、値0〜値63が割り当てられる。これらのうち値0〜値7は、サブコードセクタに適用され、値0は、続く4バイトがタイトルタイムコード(TTC(ビデオデータ、オーディオデータの時間情報である))であることを示すようになされている。またキーワード番号の値1は、続く4バイトがバイナリーグループによるデータであることを示し、キーワード番号の値2は、続く4バイトがパート番号であることを示すようになされている。
【0040】
これに対してキーワード番号の値4は、続く4バイトがテープ位置情報(ATNF)、所定のフラグ(FLG )であることを示すようになされている。ここでテープ位置情報は、23ビットの絶対位置情報であり、テープ先頭からカウントした各記録トラックまでのトラック番号(ATN:Absolute Track Number )により表される。またフラグ(FLG )は、テープ位置情報が連続していないときに値1にセットされ、これによりトラック列の連続性を判断して確実にサーチできるようになされている。値5及び値6は、続く4バイトがそれぞれ記録日時、記録時間であることが示され、値7は、続く4バイトが拡張トラック番号(ETN:ExtenedTrack Number)であることを示すようになされている。
【0041】
ここで拡張トラック番号ETNは、磁気テープからビデオデータを再生する再生基準の管理情報であり、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報DTS(Decoding Time Stamp )に対して比例関係となるように、またこのデコード時における動作基準であり、さらにはこのビデオテープレコーダ1の動作基準であるシステムタイムクロックSTC(System Time Clock )に対して比例関係となるように、以下の関係式により、時刻管理情報DTSをトラック番号により表した値が適用される。拡張トラック番号(ETN)は、24ビットにより表され、b4〜b0ビットの内容が、ECC内のトラック番号となり、b5〜b1ビットの内容が、トラックペア番号(Track Pair Number )と一致するようになされている。なおここでECC内のトラック番号は、ECC先頭トラックに値0を設定してなる番号である。なおこのデコード時における時刻管理情報DTSは、周波数90〔kHz〕によるカウント値であり、デコードされてデータ伸長したビデオデータの出力基準である。
【0042】
またタイトルタイムコード(TTC)との間では、フィールド周波数59.94〔Hz〕のシステムに適用した場合、TTCが10トラックの周期で繰り返し割り当てられ、TTCの書き始めにおいて、ETNが10の整数倍により表されるようになされている。またフィールド周波数50〔Hz〕のシステムに適用した場合、TTCが12トラックの周期で繰り返し割り当てられ、TTCの書き始めにおいて、ETNが12の整数倍により表されるようになされている。
【0043】
これにより拡張トラック番号は、この実施例においては、フィールド周波数59.94〔Hz〕のシステムに適用した場合、DTS=EFN×3003=ETN×3003/10により表され、またフィールド周波数50〔Hz〕のシステムに適用した場合、DTS=EFN×3600=ETN×3600/12により表されるようになされている。なおEFNは、Extended Frame Number であり、拡張トラック番号ETNに対応するフレーム番号である。なお第1のIDにおいて、値8〜値62はリザーブに割り当てられ、値63は、続く4バイトがNULLであることを示すようになされている。
【0044】
これに対して図13は、可変長によるパケット構造におけるキーワード番号を示す図表である。可変長によるパケット構造には、値64〜値127が割り当てられる。これらのキーワード番号のうち、値64〜値67は、オーディオデータの補助データに割り当てられ、値64において、続く可変長のデータにオーディオデータの補助データが割り当てられていることを示すようになされている。なお残り値65〜値67は、リザーブに割り当てられる。
【0045】
これに対して値68〜値79は、ビデオデータの補助データに割り当てられ、値68においては、続く可変長のデータにビデオデータの補助データが割り当てられていることを示すようになされ、また値73は、続く可変長のデータがDV方式と互換性のあるデータであることを示すようになされている。また値77及び値78は、それぞれ続く可変長のデータがアスキーコード及びシフトJISコードによるメッセージのデータであることを示すようになされ、値79は、続く可変長のデータがバイナリーデータであることを示すようになされている。
【0046】
これに対して値80〜83は、システム用に割り当てられ、値80は、続く可変長データによりECCTBパケットが形成されることを示すようになされている。また値84〜値119は、リザーブであり、値120〜値126は、続く可変長データが大容量のメタデータであることを示すようになされている。また値127は、続く可変長データがNULLであり、全体としてNULLパケットを形成することが示されるようになされている。
【0047】
図14は、このようなキーワード番号の設定のうち、キーワード番号を値64に設定してなるオーディオフレームパケットを示す図表である。オーディオフレームパケットは、図11のパケット構造について上述したように、先頭1バイトが値64のキーワード番号に設定され、続く1バイトに続くバイト数n(=92)が割り当てられる。さらに続いてトランスポートストリームを出力するための動作モードが設定され、続く5バイト、3バイト、5バイトには、対応するビデオフレームと同一内容によるVTRモード、テープ位置情報(ATNF)及び各種のフラグ(EFL、FLG)、タイトルタイムコードが割り当てられる。これによりパックユニットにおいて、対応するビデオデータのパックペアを簡易に特定できるようになされている。ここでパックユニットは、対応するビデオデータ、オーディオデータ、システムデータの組み合わせを意味する。なおこの各種のフラグ(EFL、FLG)については、後述するサブコードの対応するパケットの説明において詳述する。
【0048】
また続く10バイトにオリジナルの記録日時、時間の情報が、続く8バイトに磁気テープへの記録日時、時間の情報が割り当てられ、続く1バイトにコピー世代を示す情報が割り当てられる。また続く2バイトに編集点に係るステータスの情報(編集情報)が各1バイトづつ割り当てられ、続く6バイトにオーディオのモードが割り当てられる。ここでオーディオのモードは、フレームサイズ、サンプリング周波数等である。また続く4バイトはリザーブに割り当てられ、続く11バイトにパックユニットに係る情報が割り当てられるようになされている。ここでこのパックユニットに係る情報においては、デコード基準の情報であり、フレーム番号、フレーム数、PTS(Presentation Time Stamp )である。なおここでPTSは、デコードによりデータ伸長したビデオデータ、オーディオデータの再生出力の時刻管理情報である。
【0049】
これに対して図15は、このようなキーワード番号の設定のうち、キーワード番号を値68に設定してなるビデオフレームパケットを示す図表である。ビデオフレームパケットは、図11のパケット構造について上述したように、先頭1バイトが値68のキーワード番号に設定され、続く1バイトに続くバイト数n(=92)が割り当てられる。さらに続いてトランスポートストリームを出力するための動作モードが設定され、続く5バイト、3バイト、5バイトには、対応するオーディオフレームと同一内容によるVTRモード、テープ位置情報(ATNF)及び各種のフラグ(EFL、FLG)、タイトルタイムコードが割り当てられる。
【0050】
また続く5バイトにバイナリーのタイムコードが割り当てられ、続く10バイト及び8バイトにそれぞれオリジナルの記録日時、時間及び磁気テープへの記録日時、時間の情報が割り当てられ、続く1バイトにコピー世代を示す情報が割り当てられる。ビデオフレームパケットは、4バイト目から39バイト目までに、DTSによる時刻管理情報が割り当てられるサブコードデータがそのまま割り当てられ、対応するビデオデータがBピクチャー、Cピクチャーの場合、これらのデータは、対応するIピクチャー又はPピクチャーにそのまま対応するようになされている。
【0051】
これに対して続く2バイトには、編集点に係るステータスの情報(編集情報)が各1バイトづつ割り当てられ、続く1バイトにはサーチ用データの記録モードが割り当てられる。なおサーチ用データは、図16に示すように、各サーチ速度に対応して割り当てられるようになされている。また続く11バイトにパックユニットに係る情報が割り当てられるようになされている。ここではこのパックユニットに係る情報は、MPEGビデオストリームヘッダの内容が割り当てられるようになされている。これらのデータのうち、ピクチャーに係る情報DATA−Hには、図17に示すように、Iピクチャー、Pピクチャー等を示す情報、記録終りを示す情報(V−END)が割り当てられるようになされている。
【0052】
これに対して続く16バイトは、ビデオモードの情報が割り当てられ、続く1バイト及び15バイトにはフレーム単位の付加情報(Extended DV Pack)が割り当てられるようになされている。
【0053】
図18は、キーワード番号を値80に設定してなるECCTBパケットを示す図表である。ECCTBパケットは、インターリーブ単位である16トラックに記録された情報が割り当てられ、上述したようにインターリーブの先頭、固定位置に記録される。ECCTBパケットは、図11のパケット構造について上述したように、先頭1バイトが値80のキーワード番号に設定され、続く1バイトに続くバイト数n(=93)が割り当てられる。さらに続く37バイトに、インターリーブの先頭トラックのサブコードと同一内容による情報が記録される。ここでこの情報は、テープ位置情報(ATNF)及び各種のフラグ(EFL、FLG)、ETN、タイトルタイムコード(TTC)、バイナリーグループ、オリジナルの記録日時、時間の情報、磁気テープへの記録日時、時間の情報、コピー世代を示す情報が割り当てられる。
【0054】
また続く25バイトにビデオに係る編集の情報が割り当てられ、編集点に係るステータス、サーチデータのモード等が割り当てられた後、ビデオ及びオーディオデータの情報(video mode)(audio mode)が割り当てられるようになされている。
【0055】
図19は、メインデータにサーチ用データを割り当てる場合について、サーチデータのシンクブロック構造を示す図表である。この場合、シンクブロックにおいては、先頭にサーチシンクブロックのヘッダが40ビット割り当てられ、残る720ビットにサーチ用のデータが割り当てられる。ここでこのヘッダには、リザーブの1ビットを間に挟んで、シンクブロック内に記録される先頭マクロブロック座標のXアドレス及びYアドレスが割り当てられる。続いてパケットID(PC ID)、パケットヘッダ、パケットデータが割り当てられる。
【0056】
ここでパケットヘッダは、パケットデータの内容を示すように設定され、図20に示すように、値2〜値7によりキーワード番号について上述したと同一の各種表示用の情報が示され、また値8〜値11に検索用の位置情報が示されるようになされている。
【0057】
図21は、サブコードセクタの構造を示す図表である。サブコードセクタは、例えば200倍程度の高速サーチに利用され、24−25変換後で、全体が1250ビットにより構成され、10個のサブコードシンクブロックで構成される。各サブコードシンクブロックは、先頭16ビットがシンクに割り当てられ、続く24ビットがIDに割り当てられる。さらに続く40ビットがサブコードデータに割り当てられ、残り40ビットがパリティに割り当てられる。
【0058】
シンクは、図22に示すように、メインセクタのシンクM0、M1とは異なる所定のパターンS0と、このパターンS0に対してビットを反転してなるパターンS1とが割り当てられるようになされ、これによりメインセクタとサブコードセクタとを識別できるようになされている。
【0059】
サブコードセクタのIDは、図23に示すように、第1〜第3のID0〜ID2により構成される。第1のID0は、メインセクタのシンクIDと同様に、フォーマットタイプ(F TYPE)及びトラックペア番号をそれぞれ定義するようになされている。また第2のID1は、サブコードセクタにおける各サブコードシンクブロックの番号(SB number )とリザーブとに割り当てられ、第3のID2は、メインセクタのシンクIDと同様に、オーバーライトプロテクトが割り当てられる。なおオーバーライトプロテクトの設定により、サブコードセクタに記録されているデータが前の消し残りと判断された場合、そのシンクブロックは無効なものとして処理されるようになされている。
【0060】
図24は、各サブコードセクタのサブコードデータの内容を示す図表である。各サブコードセクタは、図10について上述した固定パケット構造により、この図24に示す情報が記録される。ここでサブコードデータは、それぞれ偶数番目及び奇数番目のトラックペアで同一のデータが、図10について上述した固定長データ形式により記録される。但し、サブコードシンクブロック番号0、4、9については、図10について上述したパケット構造とは異なる構造により形成される。ここで偶数番目及び奇数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号0、4、9のサブコードには、各種のフラグ、テープ位置情報(ATNF)が割り当てられる。
【0061】
ここで図25は、このサブコードシンクブロック番号0、4、9に係るサブコードデータの構造を示す図表である。これらサブコードデータには、先頭1バイトに各種フラグが記録される。ここで図26は、このフラグの設定を示す図表であり、サーチデータの有無、メインデータとの間の位相差が記録されるようになされている。
【0062】
これに対して2バイト目、b0ビットには、テープ先頭を基準にしたトラック番号(ATN)が不連続であることを示すフラグBF(Blank Flag)が設定される。なおこれによりフラグBFは、一旦不連続となった以降の記録では、同一の値に設定される。また3バイト目には、テープ先頭を基準にしたトラック番号(ATN)が割り当てられる。なおこのトラック番号(ATN)は、DV方式の場合と同一であり、先頭1ビットが符号に割り当てられる。
【0063】
最後の1バイトには、図27に示す各種のフラグが設定される。ここでこれらのフラグは、サーチポイントを示すIフラグ、静止画の記録開始位置がメインデータの場合に設定されるPフラグ、メインデータにIピクチャー又はPピクチャーが割り当てられていることを示すPFフラグ、編集に係るEFフラグ等が割り当てられるようになされている。
【0064】
これに対して偶数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号1、6のサブコード、奇数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号5のサブコードには(図24)、拡張トラック番号(ETN:ExtenedTrack Number)が割り当てられる。
【0065】
図28は、この拡張トラック番号ETNを割り当ててなるサブコードを示す図表である。このサブコードにおいては、先頭1バイト、b5〜b0ビットに対応するキーワード番号が割り当てられ、第3バイトに拡張トラック番号ETNが割り当てられるようになされている。
【0066】
これに対して偶数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号2、5、7のサブコード、奇数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号1、6のサブコードには(図24)、タイトルタイムコード(TTC)が割り当てられる。
【0067】
図29は、このタイトルタイムコードを割り当てるサブコードを示す図表である。このサブコードにおいては、先頭1バイト、b5〜b0ビットに対応するキーワード番号が割り当てられ、続くバイトに順次タイムコードの情報が割り当てられるようになされている。
【0068】
これに対して偶数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号3、8のサブコードには(図24)、何ら情報が割り当てられないようになされている。これに対して奇数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号2、7のサブコードには、記録日時の情報が割り当てられ、また奇数番目のトラックペアにおけるサブコードシンクブロック番号3、8のサブコードには、記録時間の情報が割り当てられるようになされている。
【0069】
図30は、このようなメインセクタ、サブコードセクタによる記録に関して、磁気テープ上におけるサーチ用データの配置を示す図表である。サーチ用データの記録位置は、インターリーブ後の物理的な位置で定義される。ここで8倍速用のサーチ用データは、1ECCバンク(16トラック)単位に1つの割合で配置される。
【0070】
具体的に、この8倍速用のサーチ用データは、ECC内トラック番号ETN[3:0]=0及び4の記録トラックに、17シンクブロック分の同一データ(データ番号17〜33)がそれぞれ2回ずつ繰り返し記録され、またECC内トラック番号ETN[3:0]=2の記録トラックに、残り17シンクブロックのデータ(データ番号0〜16)が3回繰り返されて記録され、これらにより1ECCバンクに34シンクブロック(データ番号0〜33)が割り当てられるようになされている。
【0071】
これに対して24倍速用のサーチデータは、3EECバンク(16×3=48トラック)単位で1つ配置される。記録位置は、サブコードFLE(Flag Extension)内のSPH(Search Phase)、2ビットの3進カウンタにより示される。この24倍速用のサーチデータは、ECC内トラック番号ETN[3:0]=11及び15の記録トラックに、8シンクブロック分のデータ(データ番号0〜3、8〜11)がそれぞれ4回、繰り返されて記録され、またECC内トラック番号ETN[3:0]=13の記録トラックに、4シンクブロック分のデータ(データ番号4〜7)が3回繰り返し記録され、これにより3ECCブロックに12シンクブロック分のデータが繰り返し記録されるようになされている。
【0072】
これらのサーチ用データは、図20について上述したサブコードにおける表示用TTC等により検索されて利用されるようになされている。
【0073】
図31は、このようなメインセクタ、サブコードセクタによる記録に関して、磁気テープ上におけるメインデータの記録のイメージを示す図表である。この実施の形態においては、MP@HL 、MP@H-14 等のMPEG方式によりデータ圧縮してなるビデオデータ及びオーディオデータを記録するようになされており、このデータ圧縮に係るGOPのIピクチャー、Pピクチャーによりビデオデータを区切ってブロック化し、各ブロックのビデオデータ、対応するオーディオデータ及び補助データを組み合わせてパックユニットが形成される。ここで図31の例においては、符号I、P、BによりそれぞれIピクチャー、Pピクチャー、Bピクチャーを示し、先頭Iピクチャーに続いて、B、B、P、B、B、P……の順でピクチャーが連続する場合であり、I、B、B、Pピクチャー比率が4:1:1:2の場合である。なおこの図においては、インターリーブ単位であるECC単位について、上下の数字によりECCブロックの番号を示し、またこの内側の英数字によりECC単位内におけるトラック番号を示す。
【0074】
磁気テープにおいては、各ECC単位の先頭トラック、先頭シンクブロックにECCTBパケット(符号Hにより示す)により補助データが記録される。また各パックユニットにおいては、オーディオデータに係る補助データ(符号Xにより示す)が記録された後、オーディオデータ(符号Aにより示す)が記録され、続いてビデオデータに係る補助データ(符号Uにより示す)が記録される。また続いてストリーミングの順に、各ピクチャーが記録される。因みに、オーディオデータが384〔Kbps〕の場合、オーディオデータは、平均、50シンクブロック配置される。
【0075】
また連続するパックユニットは、適切な遅延時間を確保する分、必要に応じてNULLデータによるシンクブロック、メインデータを間に挟んで、連続するように記録される。これによりこの実施の形態では、各パックユニットの先頭を、デコード時における時刻管理情報DTSにより決まる一定位置に記録するようになされている。
【0076】
具体的に、この実施の形態では、磁気テープ上における対応する時刻管理情報DTSに対して、デコード時における遅延時間(vbv (Video Buffering Verifier) delay)に所定のトラック分の先行量αを加算したトラック数以上で先行するように、NULLデータの記録により、各パックユニットの先頭を記録する。また各パックユニットの終了位置が、磁気テープ上における対応する時刻管理情報DTSに対して、必ず先行した位置となるようにする。なおここでは、このαを16トラックとした。
【0077】
すなわち図32に示すように、この実施の形態においては、ベースバンドであるビデオデータ(図32(B))がMPEG方式によりデータ圧縮され(図32(C))、ここでビデオデータのエンコードによる遅延時間(Video ENC delay )が発生する。なおここでは、連続するピクチャーをB、B、I、B、B、Pピクチャーにより符号化処理する場合である。これに対して対応するオーディオデータA1〜A4(図32(F))においても、データ圧縮処理され(図32(E))、ここでオーディオデータのエンコードによる遅延時間(Audio ENC delay )が発生する。なおここでA1〜A4は、オーディオデータのデータ圧縮単位である長さ24〔msec〕の各フレームを示すものである。またAXA及びAXVは、それぞれオーディオデータ及びビデオデータの補助データである。
【0078】
これらデータ圧縮されたビデオデータ及びオーディオデータは、対応する補助データと共にパックユニットを形成し、このパックユニットが時分割多重化処理され(図32(D))、磁気テープに記録される(図32(A))。この磁気テープへの記録時、これらオーディオデータA1〜A4においては、Iピクチャーと共にパックユニットを形成する末尾のオーディオデータA4における遅延時間が磁気テープ上における最も短い遅延時間となり、このIピクチャーによるパックユニットに続くパックユニットの先頭側に配置されるオーディオデータA1の遅延時間が磁気テープ上における最も長い遅延時間となる。これによりデコード時における遅延時間(vbv (Video Buffering Verifier) delay)においては、データ圧縮時における発生符号量、各種補助データ、サーチ用データの介挿等により種々に変化することが判る。
【0079】
これに対して図33は、各パックユニットにおけるパッキングの関係を示す図表である。この例は、ベースバンド入力のビデオデータにおける先頭Iピクチャーから記録した例であり(図33(A))、このベースバンド入力においては、I、B、Bピクチャー、対応するオーディオデータ、補助データによりパックユニットP1が形成され、この補助データとしてオーディオデータ及びビデオデータの補助データAUX−A及びAUX−V等が得られ、またタイトルタイムコードTTC等が生成されて補助データに割り当てられることになる。
【0080】
なおここでC0及びC1によるパックユニットEP1は、編集点のパックユニットEDIT PACK であり、編集で必要な遅延時間 vbv delayの整合のために挿入されるものである。なお図34は、これらパックユニットに係る一連のデータの関係をまとめたものである。
【0081】
矢印により関連を示すように(図33(A))、この実施の形態ではこれらのベースバンド入力に係る一連のデータが多重化処理され(図33(B))、各パックユニットがメインデータにより磁気テープに記録され、対応する補助データがサブコードデータにより磁気テープに記録される(図33(C))。このときメインデータによるストリームは、サブコードの時刻管理情報DTSに対して先行した位置に記録され、サブコードは、対応する時刻管理情報DTSによる位置に記録される。またサーチ用データは、対応するIピクチャー、対応する時刻管理情報DTS以降のECCバンクから記録される。なおここでビデオデータは、エンコード時、リオーダリングにより順序が入れ換えらえるが、オーディオデータ及び補助データは、入力順に磁気テープに記録される。
【0082】
ここでIピクチャーの先頭の拡張トラック番号ETNは、120とされる。これは、ストリーム先頭で正の値とするためであり、トラック番号(ATN)も同じである。因みに、拡張トラック番号ETN、トラック番号(ATN)を値0から始めて記録を開始すると、デコード時における遅延時間(vbv (Video Buffering Verifier) delay)とECCブロック分の時間とを加算した時間による磁気テープ上における時刻管理情報DTSは、30トラック〜110トラックとなる。しかしながらセルフエンコードの場合において、フィールド周波数が59.94〔Hz〕のシステムとフィールド周波数が50〔Hz〕のシステムとで拡張トラック番号ETN、トラック番号(ATN)とを共通化することを考慮し、これによりこれらのシステムにおけるフレームとトラックの最小公倍数が同一である値120を拡張トラック番号ETN、トラック番号(ATN)の先頭値に設定した。
【0083】
この実施例ではこのようにして磁気テープに記録してなるサブコードセクタの各補助データを基準にしてビデオデータ及びオーディオデータが再生されて復号される(図33(D))。またサーチ用データにおいては(図33(E))、対応するビデオデータのIピクチャーより生成されて、上述したように、対応するIピクチャー、対応する時刻管理情報DTS以降のECCバンクから記録される。
【0084】
これにより磁気テープ上において、メインデータとサブコードデータとは、図35に示す関係により表される。なおこの図35は、サブコードと対応するパックユニット先頭の記録位置相関を、パックユニット先頭のフレームに着目して図示したものである。因みに、フィールド周波数が59.94〔Hz〕のシステムの場合、サブコードは、1フレーム10トラック単位で構成され、フレーム内10トラックのサブコードデータは、図24について上述した構成により同一内容が繰り返し記録される。
【0085】
ここでメインデータは、磁気テープ上のDTSであるサブコードの拡張トラック番号ETNに対して、デコード時における遅延時間(vbv delay)と所定トラック分の先行量を加算した時間の分だけ先行して、かつパックユニットの末尾が時刻管理情報DTSによる位置を越えないように設定されるものの、上述したように、図35(D)から(E)に示すように、パックユニットの記録開始位置の変化が許容される。
【0086】
ここでこのような開始位置の変化分T1は、補助データ、サーチ用データの挿入により変化することにより、以下のように見積もることができる。なおこの場合、再生側の処理全体を遅らせることにより、時刻管理情報DTSによる時刻より後に、各パックユニットのデータをデコード可能とするシステムも考えられるが、この場合、基準の時刻を後に移動させただけであり、サブコードに記録されるデータにも余分な遅延が必要になることから、処理が煩雑になる。
【0087】
ここでこのような開始位置の変化分T1に変化を与える要素のうち、サーチ用データの粗密による変化量は、上述したように、8倍速用及び24倍速用の双方で、最大1.6トラックとなり、また対応するオーディオデータのデータ量は最大で0.7トラックとなる。また補助データにおいては、3トラック/3フレームであり、NULLデータにおいては、パックユニットの記録開始位置をトラック単位で繰り下げた場合に、最大で1.0トラックとなる。これらを合計すると6.3トラックとなる。
【0088】
従ってこの実施の形態では、この所定トラック分による先行量αを6.3トラック以上に設定し、これによりビデオストリーム、オーディオストリームにおいて、途絶えることなく再生することができるようになされている。なおフォーマット規定は、更に拡張性を考慮し、この先行量αを16トラックとした。
【0089】
すなわちこの先行量αを6.3トラック以上の9〜12トラックに設定した場合、この余分なマージンにより、補助データ(AUX-M )をまとめて記録することができる。因みに、10トラック分である100〔KB〕程度のデータを間欠的に記録することが可能となる。また8倍速、24倍速用のサーチ用データの他、4倍速、16倍速等のサーチ用データを追加記録することが可能となる。因みに、このようにサーチ用データを追加記録すると、ビデオデータにおいては、その分、レートが低下することになる。また記録再生で、処理用のメモリを兼用するシステムにおいては、再生時、数フレーム分の余裕が発生し、これによりこの余裕を各種の処理に利用することができる。すなわち記録側においては、最大で4トラック先行するようにすれば、再生側においては、前述したような拡張されたフォーマットまで対応可能に、16トラック分のメモリ容量を確保することができ、この場合は、別途、システムを構成する場合に比して、メモリを約1フレーム分節約することができる。
【0090】
なおこの図35(A)、(B)及び(C)は、それぞれメインデータ、サブコードデータ、サーチ用データを示すものであり、また(D)及び(E)は、それぞれ最先行での記録及び最遅延での記録の例である。この図35においては、1秒を300トラックとして遅延時間(vbv delay)によるトラック数を表した。これらによりこの実施の形態においては、パックユニットの末尾はもとより、Iピクチャーの末尾においても、対応するDTS位置までの間に、期間T2の余裕を有するようになされている。
【0091】
ここでこのようなパックユニット先頭の設定に係る処理は、図31との対比により図36において符号Aにより示すように、デコード時における遅延時間(vbv delay )がトラック数に換算して62.7トラックである場合、少数点以下を切り捨てた62トラックにインターリーブのトラック数16を加算すると、78トラックのトラック数が得られる。これによりこの時刻管理情報DTSによる磁気テープ上の位置である拡張トラック番号ETNが値80の場合には、この拡張トラック番号ETNの位置から78トラック先行した位置である拡張トラック番号ETNが値2の位置から、対応するパックユニットを記録するようにNULLデータを割り当てる。なおこの図36においては、1フレームの期間に対応するトラック数が10トラックの場合であり、ECCTBパケットについては、記載を省略して示す。
【0092】
また符号Bにより示すパックユニットの先頭においては、デコード時における遅延時間(vbv delay )がトラック数に換算して50.4トラックの場合であり、この場合、同様にして得られるトラック数においては、値66である。また符号Aで示した場合より、トラック数においては、30トラック変化し、これによりETNは110となる。これによりETN=110より値66を減算して得られるETN=44の位置から、対応するパックユニットを記録するようにNULLデータを割り当てる。
【0093】
また符号Cにより示すパックユニットの先頭においては、デコード時における遅延時間(vbv delay )がトラック数に換算して57トラックの場合であり、この場合、同様にして得られるトラック数においては、値73であり、またETNは140であることにより、ETN=140より値73を減算すると、ETN=67が得られる。この場合、何らNULLデータを介挿しなくても、ETN=68となっており、記録開始位置を通過していることにより、この場合は、NULLデータを割り当てることなく、パックユニットを記録する。
【0094】
なおこのように連続するパックユニットが最先行記録開始位置より遅くなり、NULLを挿入する必要がなくなる理由としては、パックユニットを構成する3ピクチャーにおいて、データ圧縮による発生符号量が少ないことと、そのパックユニットのAUXデータ量が大きかった場合又はNULLデータの挿入により遅れ(最大1トラック)があった場合又はその間にサーチデータが記録された場合等複数の要因が重なった場合等である。
(1−2)ビデオテープレコーダ
図37は、本発明の実施の形態に係るビデオテープレコーダの記録系を示すブロック図であり、図38は、この記録系の一部を詳細に示すブロック図である。このビデオテープレコーダ1においては、図1〜図36について上述したフォーマットによりMPEG方式、MP@HL、MP@14等によりビデオデータ及びオーディオデータをデータ圧縮して磁気テープ2に記録し、また再生してデコードする。
【0095】
すなわちこのビデオテープレコーダにおいて、映像データ圧縮部3は、制御部8によるレート制御により、順次入力されるビデオデータHDVをMPEG2(MP@H−14)に準拠した方式によりデータ圧縮し、各種時間情報等と共に出力する。すなわち映像データ圧縮部3は、ビデオエンコーダ3A、DTS/PTSジェネレータ(DTS/PTS GEN)3B、ETNジェネレータ(ETNGEN)3C、ビデオFIFO3D(図38)により構成される。このうちビデオエンコーダ3Aは、ビデオデータHDVをデータ圧縮し、ヘッダ、タイムスタンプ等を付加したPES信号によるビデオデータを出力する。DTS/PTSジェネレータ3Bは、ビデオデータHDVより時間情報を検出し、この時間情報により時刻管理情報DTS、PTSを出力する。ETNジェネレータ3Cは、このDTS/PTSジェネレータ3Bによる処理結果より上述した関係式により拡張トラック番号ETNを計算して出力する。またビデオFIFO3Dは、ビデオエンコーダ3Aから出力されるビデオデータを一時保持して出力する。なおこの実施の形態においては、15ピクチャーにより1GOPを形成し、さらにこのGOPの先頭Iピクチャーより3ピクチャー毎にPピクチャーを設定する。またこのGOPの他のピクチャーについては、Bピクチャーを設定する。
【0096】
サーチデータ発生部4は、このようにしてビデオデータよりIピクチャーを選択し、このIピクチャーによる符号化データより低周波成分のデータを選択することにより、サーチ用データを生成して出力する。
【0097】
音声データ圧縮部5は、ビデオデータHDVに対応するオーディオデータDAを入力し、このオーディオデータDAをMPEG Layer2に準拠した方式によりデータ圧縮し、256〜384〔Kbps〕のレートにより出力する。すなわち音声データ圧縮部5において、オーディオエンコーダ5Aは、オーディオデータDAをデータ圧縮して出力し、オーディオFIFO5Bは、このオーディオエンコーダ5Aの出力データを一時保持して出力する。
【0098】
補助データ発生部6は、補助データを生成して出力する。すなわち補助データ発生部6は、サブコード生成回路6A、ビデオ用の補助データ生成回路6B、オーディオ用の補助データ生成回路6Cにより構成される。これらのうちサブコード生成回路6Aは、ビデオデータHDV、オーディオデータDAと共に入力される各種の情報より対応する補助データを生成して出力する。これに対してビデオ用の補助データ生成回路6B、オーディオ用の補助データ生成回路6Cは、それぞれビデオエンコーダ3A、オーディオエンコーダ5Aから出力されるデータ圧縮されてなるビデオデータ、オーディオデータについて、補助データを生成して出力する。またECCTBジェネレータ(ECC TB GEN)6Dは、ECCTBパケットに必要な補助データを生成して出力する。
【0099】
多重化回路7は、これらデータ圧縮されてなるビデオデータ、オーディオデータ、サーチ用データ、補助データをNULLデータと共に多重化して出力する。すなわち多重化回路7において、NULLジェネレータ(NULL GEN)7Aは、例えば全ビットが所定の論理値に設定されてなるNULLデータを生成して出力し、マルチプレクサ(MUX)7Bは、このNULLデータ、FIFO5B、6Bから出力されるビデオデータ、オーディオデータ、サーチデータ発生部4、補助データ生成回路6Cから出力されるサーチ用データ、補助データを、コントローラ7Cの制御により、順次多重化して出力する。これによりこのビデオテープレコーダにおいては、シンクブロックを構成するデータ列を生成するようになされている。
【0100】
この処理においてコントローラ7Cは、各パックユニット単位で、補助データ、サーチ用データ等のデータ量を計算し、上述したデコード時における遅延時間(vbv delay )に応じて、NULLデータを介挿するように、マルチプレクサ7Bの動作を制御する。ECCメモリ7Dは、このマルチプレクサ7Bの出力データをECCブロック単位で一時保持し、所定順序により出力する。これによりECCメモリ7Dは、インターリーブの処理を実行する。またこれらの処理において、ECCTBパケット及びサブコードセクタを配置するタイミングで、ECCTBジェネレータ6Dの出力データ、ETNジェネレータ3C等の出力データを介挿して出力するようになされている。
【0101】
サブコード発生部10は、サブコードセクタにおけるサブコードのデータ列を生成して出力する。誤り符号ID付加部9は、多重化回路7の出力データ、サブコード発生部10の出力データに誤り訂正符号、ID等を付加し、これによりメインセクタ及びサブコードセクタのデータ列を生成する。すなわちサブコード発生部10においては、上述したETNジェネレータ3C、サブコード生成回路6A等により構成され、誤り符号ID付加部9において、ID、ECC付加回路9Aは、ECCメモリ7Dの出力データにID、誤り訂正符号を付加して出力する。ID、ECC付加回路9Bは、サブコード生成回路6Aの出力データにID、誤り訂正符号を付加して出力する。加算回路9Cは、これらID、ECC付加回路9A、9Bの出力データを1系統にまとめて、続く24−25変換部11に出力する。
【0102】
24−25変換部11は、この誤り訂正符号ID付加部9の出力データを24−25変調して出力する。シンク付加回路12は、24−25変換部11の出力データにシンクを付加して出力し、変調部、P/S変換部13は、このシンク付加回路12の出力データNRZI(Non Return to Zero Inverted )変調した後、シリアルデータ列に変換し、このシリアルデータ列により回転ドラムに搭載された磁気ヘッド14を駆動する。制御部8は、これら各回路ブロックの動作を制御するコントローラである。これらによりビデオテープレコーダ1では、上述したフォーマットにより順次ビデオデータ、オーディオデータ等を磁気テープ2に記録するようになされている。
【0103】
図39は、ビデオテープレコーダ1の再生系を示すブロック図であり、図40は、この再生系を部分的に詳細に示すブロック図である。この再生系において、ディジタル変換部、S/P変換部21は、磁気ヘッド14の出力信号を図示しない増幅回路により増幅した後、アナログディジタル変換処理して例えばビタビ復号することにより記録系における変調部、P/S変換部13の入力データを再生する。ディジタル変換部、S/P変換部21は、この再生したデータをパラレルデータに変換して出力する。
【0104】
復調部22は、記録時におけるNRZI変調に対応する処理により、ディジタル変換部、S/P変換部21の出力データを復調して出力する。シンク検出部23は、この復調部22の出力データより各シンクブロックのシンクを検出し、このシンク検出のタイミングを誤り訂正ID検出部24等に通知する。25−24変換部25は、ディジタル変換部、S/P変換部21の出力データを25−24変換処理することにより、記録系における24−25変換部11の入力データを再生して出力する。
【0105】
誤り訂正ID検出部24は、シンク検出部23によるシンク検出のタイミングを基準にして24−25変換部11の出力データID以下をIDから検出したSB番号、トラック番号によりECCバンク24Aに貼付け誤り訂正24Bにより誤り訂正処理とデインターリーブ処理をして出力する。すなわちECCバンク24Aの構成は入力データを書き込むためのもの、24BでECC処理するためのもの、分離回路27に出力するためのものの3バンク構成を持っている。
【0106】
サブコード検出部26は、サブコードシンクからサブコードをSB検出して誤り訂正を行い出力する。すなわちサブコード検出部26において、サブコードECC26Aは、24−25変換部11の出力データよりサブコードセクタのデータを選択的に取得して誤り訂正処理することにより、サブコードのデータを取得して出力し、サブコードFIFO26Bは、このサブコードのデータを制御部8である中央処理ユニット(CPU)8Aに出力する。
【0107】
分離回路27は、この誤り訂正ID検出部24の出力データをSBヘッダにより各処理系に分離して出力する。すなわち分離回路27において、SB検出回路27Aは、各SBを検出することにより、各シンクブロックのメインデータを検出し、デマルチプレクサ27Bは、このSB検出回路27Aの検出結果に基づいて誤り訂正ID検出部24の出力データを各処理系に出力する。
【0108】
映像データ伸長部28は、この分離回路27よりビデオデータを入力し、記録時とは逆に、このビデオデータをデータ伸長して出力する。すなわち映像データ伸長部28において、ビデオFIFO28Aは、分離回路27の出力データを一時保持して出力し、ビデオデコーダ28Bは、このビデオFIFO28Aの出力データをデータ伸長して出力する。これによりビデオテープレコーダ1では、再生結果であるビデオデータHDVを出力できるようになされている。
【0109】
この実施の形態において、このビデオデータを一時保持して出力するビデオFIFO28Aは、記録系において、各パックユニットの先頭の記録位置が、対応する再生基準の管理情報が記録されてなる記録位置に対して先行させた先行量に対応する容量以上であるように設定される。
【0110】
これに対してサーチデータ検出部29は、分離回路27よりサーチ用データを入力し、このサーチ用データよりビデオデータを生成して出力する。すなわちサーチデータ検出部29において、サーチデコーダ29Aは、分離回路27よりサーチ用データを入力し、取得できなかった部分は補間処理が行われ、ビデオデータを生成して出力する。サーチ補助データ検出回路29Bは、このサーチ用データに付加されてなる補助データを取得して中央処理ユニット8Aに通知する。
【0111】
音声データ伸長部30は、分離回路27よりオーディオデータを入力し、このオーディオデータをデータ伸長して出力する。すなわち音声データ伸長部30において、オーディオFIFO30Aは、分離回路27より出力されるオーディオデータを一時保持して出力し、オーディオデコーダ30Bは、このオーディオデータをデータ伸長して出力する。これによりこのビデオテープレコーダ1では、再生結果であるオーディオデータDAを出力できるようになされている。
【0112】
補助データ検出部31は、分離回路27より補助データを検出して制御部8に出力する。すなわち補助データ検出部31において、補助データFIFO31Aは、分離回路27より出力される補助データを一時保持して中央処理ユニット8Aに出力する。また補助データジェネレータFIFO31Bは、分離回路27より出力される補助データを一時保持し、ビデオデータ、オーディオデータ等の出力に対応するフォーマットに変換して中央処理ユニット8Aに出力する。
【0113】
かくするにつき制御部8は、記録系の場合と同様に、再生系についても、これらの回路ブロックを制御する。すなわちこの制御部8において、中央処理ユニット8Aは、図示しないメモリに記録された処理手順を実行することにより、これら全体の動作を制御する。この処理において、システムタイムクロックSTCジェネレータ8Bは、このビデオテープレコーダ1の動作基準であるシステムタイムクロックSTCを生成して出力し、基準ETNジェネレータ8Cは、このシステムタイムクロックSTCより比較基準のETNを生成して出力する。テープドラムサーボ回路8Dは、キャプスタンモータ8F、ドラムモータ8Eを回転駆動し、これにより磁気テープ2を所定速度で走行させると共に、この磁気テープ2を巻き付けてなる回転ドラムを所定速度により回転駆動する。この処理において、テープドラムサーボ回路8Dは、基準ETNジェネレータ8Cより得られる比較基準のETNと、復調部22の出力データより得られる再生結果によるETN(サブコード検出部26より得られるETNである)とを比較し、これらが一致するようにキャプスタンモータ8Fの回転位相を制御する。これによりビデオテープレコーダ1では、記録時と同一のトラックトレースにより磁気ヘッド14で磁気テープ2を走査するようになされている。
(1−3)メインデータと補助データとの関係
このようにして磁気テープ2に順次各種メインデータ、対応するサブコードデータを記録するにつき、ビデオテープレコーダ1では、各パックユニットにおいては、ビデオデータHDV、オーディオデータDA、対応する補助データがパックユニット内で完結するように、メインセクタを構成し、上述したように、各パックユニットの先頭に、順次、オーディオデータDAの補助データ、オーディオデータDA、ビデオデータHDVの補助データをまとめて配置する。これによりこのビデオテープレコーダ1においては、再生時、簡易に補助データを検出できるようになされ、さらには各パックユニットの先頭に記録された補助データのみを用いて、1つのパックユニットについては、各種の時間情報等を補間演算処理できるようになされている。
【0114】
このようにして記録されるメインセクタの補助データにおいて、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報DTSに対応する再生基準の管理情報ETNにおいては(図14、図15、図33)、ベースバンドであるビデオデータHDVのピクチャーの順序で配置される。また同様に、時間情報であるTTC、REC TIME(図14、図15、図33)もビデオデータHDVのピクチャーの順序で配置される。これに対してサブコードセクタの補助データにおいて、再生基準の管理情報であるETN、ピクチャータイプの情報は、データ圧縮されてなるビデオデータのピクチャーの順序により配置される。また同様のサブコードセクタの補助データである時間情報TTC、REC TIMEについては、メインセクタと同一の順序により記録され、これによりメインセクタの対応する補助データとの間で相関が図れるようになされている。
【0115】
これによりビデオテープレコーダ1においては、再生時、順次、メインセクタ、サブコードセクタより再生される補助データを選択的に取得して、デコード、ビデオデータHDVの出力等の処理に供するようになされている。
【0116】
これに対してサーチ用データに関する補助データは(図20)、磁気テープに記録されたビデオデータの検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報DTSを基準にして記録し、サーチ用データによる画像と共に表示する表示用データについては、ビデオデータHDVの再生出力の時刻管理情報PTSを基準にして記録する。
【0117】
すなわちビデオテープレコーダ1は、このような補助データのうち、検索用データとしては、対応するビデオデータの記録位置を示すテープ位置情報ATN、対応するビデオデータの再生基準の管理情報ETNを、時刻管理情報DTS基準で生成する。これに対して表示用データであるTTC、REC TIME等は、再生出力の時刻管理情報PTSを基準にして生成する。またビデオテープレコーダ1は、サーチ用データによるビデオデータを出力する際に、ユーザーによる指示により、これら表示用データによる各種の情報をオンスクリーン表示するようにビデオデータを処理して出力する。
【0118】
これらによりこの実施の形態において、ビデオエンコーダ3A、オーディオエンコーダ5Aは、ビデオデータ及びオーディオデータをデータ圧縮して圧縮ビデオデータ及び圧縮オーディオデータを生成するデータ圧縮手段を構成するのに対し、マルチプレクサ7Bは、圧縮ビデオデータを所定のピクチャー数単位でブロック化し、該ブロックの圧縮ビデオデータと、対応する圧縮オーディオデータと、対応する補助データとの組み合わせによるパックユニットを生成するパックユニット生成手段を構成するようになされている。またマルチプレクサ7B以降の回路ブロックにおいては、パックユニットによるデータをメインセクタに割り当て、パックユニットの補助データをサブコードセクタに割り当て、メインセクタ及びサブコードセクタによる記録トラックを順次形成する記録系を構成するようになされている。
【0119】
またサーチデータ発生部4は、ビデオデータにおけるフレーム内符号化処理によるピクチャーのデータより、サーチ用データを生成するサーチ用データ生成手段を構成し、またETNジェネレータ3C等と共に、サーチ用データに関連するサーチ用の補助データを生成する補助データ生成手段を構成するようになされている。
(2)実施の形態の動作
以上の構成において、このビデオテープレコーダ1では(図37及び図38)、記録時、ビデオデータHDV、オーディオデータDAがそれぞれ映像データ圧縮部3を構成するビデオエンコーダ3A、音声データ圧縮部5を構成するオーディオエンコーダ5AでMPEG方式によりデータ圧縮され、PESトランスポートストリームによるビデオデータ及びオーディオデータが生成される。またサーチデータ発生部4であるサーチジェネレータ4において、このようにしてデータ圧縮してなるビデオデータのIピクチャーのデータより低周波数成分のデータが選択されて8倍速及び24倍速のサーチ用データが生成される。またビデオデータの各ピクチャーの情報、ビデオデータと共に入力された補助データ等によりサブコード生成用の補助データが補助データ発生部6で作成される。
【0120】
この補助データを作成する際に、ビデオテープレコーダ1では、DTS/PTSジェネレータ3Bにおいて、ビデオデータHDVを出力する際の基準である周波数90〔kHz〕による時刻管理情報DTSが生成される。またこの時刻管理情報DTSより、ビデオデータHDVがフィールド周波数59.94〔Hz〕の場合には、ETN=DTS/300.3の演算処理により、ビデオデータHDVがフィールド周波数50〔Hz〕の場合には、ETN=DTS/360の演算処理により、磁気テープ2に記録したデータ圧縮されてなるビデオデータを再生する再生基準の時間情報である拡張トラック番号ETNが生成される。
【0121】
ビデオテープレコーダ1では、これらデータ圧縮されたビデオデータ及びオーディオデータ、補助データ、サーチ用データがマルチプレクサ7Bで時分割多重化処理されてECCメモリ7Dに保持され、このECCメモリ7Dから所定の順序で出力されることにより、これらのデータがメインセクタのメインデータ、サブコードセクタにそれぞれ割り当てられてインターリーブ処理される。これらECCメモリ7Dの出力データは、続いてID、誤り訂正符号C1、C2が付加され、24−25変換部11で24−25変調された後、シンク付加回路12でシンクが付加され、これによりビデオデータ、オーディオデータ、一部の補助データ、サーチ用データにおいては、メインセクタ構造によるデータ列(図4)に変換される。これに対して補助データにおいては、同様のサブコードセクタ構造によるデータ列(図21)に変換される。さらにこのようにしてそれぞれメインセクタ構造によるデータ列、サブコードセクタ構造によるデータ列が変換部13でNRZI変調された後、シリアルデータ列に変換されて磁気テープ2に記録される。このときビデオテープレコーダ1においては、これらのデータ列にポストアンブル、プリアンブル等が途中で付加され、これにより図2のフォーマットにより順次磁気テープ2に斜め記録される。またこれらの処理において、磁気テープ2上における16トラックを単位にして、誤り訂正符号、インターリーブの処理を実行するように、ECCメモリ7Dが制御され、また誤り訂正符号が生成される。これによりビデオテープレコーダ1では、サブコードにDTS、STP、ETN等を割り当てて、対応するビデオデータ、オーディオデータが磁気テープ2に記録される。
【0122】
ビデオテープレコーダ1においては、このようにして磁気テープ2に記録するビデオデータが15ピクチャーによるGOPによりデータ圧縮され、さらにこの15ピクチャーによる1つのGOPを構成するビデオデータが3ピクチャー単位で区切られてビデオデータによるパックデータ(図34に示すPACK−V)が生成される。ビデオテープレコーダ1では、このビデオデータによるパックデータと、対応するオーディオデータ、補助データとによりパックユニットが形成され、このパックユニットを単位にしてビデオデータ、オーディオデータ、補助データが磁気テープ2に記録される(図31)。また各パックユニットにおいては、オーディオデータに関する補助データ、オーディオデータ、ビデオデータに関する補助データが先頭側に順次まとめられて順次磁気テープ2に記録される。これによりビデオテープレコーダ1では、パックユニット単位で磁気テープ2に記録されたビデオデータ等を処理することができるようになされている。
【0123】
ビデオテープレコーダ1においては、このようなパックユニットによる記録とは別に、各インターリーブ単位の先頭トラックの先頭シンクブロックには、補助データのECCTBパケットが割り当てられ、さらには一定位置に8倍速、24倍速のサーチ用データが記録され、これによりサーチ等の処理の向上が図られるようになされている。
【0124】
ビデオテープレコーダ1では、このようにしてパケット単位でビデオデータ、オーディオデータ、補助データを記録するにつき、各パックユニットにおいては、ビデオデータ、オーディオデータ、対応する補助データがパックユニット内で完結するように、メインセクタが構成され、各パックユニットの先頭に、順次、オーディオデータの補助データ、オーディオデータ、ビデオデータの補助データがまとめて配置される。これによりこのビデオテープレコーダ1においては、再生時、簡易に補助データを検出できるようになされ、さらには各パックユニットの先頭に記録された補助データのみを用いて、1つのパックユニットについては、各種の時間情報等を補間演算処理できるようになされている。
【0125】
すなわちこのようにパックユニットを単位として対応するデータが完結していない場合、ビデオデータの発生符号量が種々に変化することにより、磁気テープ上におけるこれらデータの対応関係を把握することが困難になる。特に、例えば所望する補助データを再生できない場合に補間演算処理により対応しようとしても、結局、連続するパックユニットの補助データを再生することが必要になる。しかしながらこの実施の形態のように、1つのパックユニットで完結し、さらにパックユニットの先頭に補助データを配置すれば、パックユニット内における補助データの補間演算処理により対応することができ、その分、処理を簡略化することができる。またつなぎ記録においても、記録済の対応する補助データを簡易に参照することができ、またこのような参照基準においても、パックユニット単位であることにより、簡易に検出することができる。
【0126】
また編集時にデータを書き戻しする場合、記録済のデータにつなぎ記録する場合でも、必要に応じて編集点以前のものを参照しなくてもよいことになり、その分処理、構成を簡略化することができる。またビデオデータ、オーディオデータ自体についても、パックユニット内で補間演算処理することができ、これによっても処理を簡略化することができる。
【0127】
ビデオテープレコーダ1では、このようにして記録される補助データにおいて、メインセクタにおいては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報DTSに対応する再生基準の管理情報ETN、時間情報であるTTC、REC TIMEがビデオデータHDVのピクチャーの順序により配置されるのに対し、サブコードセクタの補助データにおいて、再生基準の管理情報であるETN、ピクチャータイプの情報が、データ圧縮されてなるビデオデータのピクチャーの順序により配置され、時間情報TTC、REC TIMEについては、メインセクタと同一の順序により記録される。
【0128】
これによりビデオテープレコーダ1では、再生時におけるデコード等の各処理に必要な補助データが、記録時、対応する部位に配置されて記録するようになされ、これにより再生時、単に再生された対応する補助データに従って各ピクチャー、オーディオデータを処理することにより、ビデオデータ、オーディオデータを再生し、デコードすることができ、その分、再生側の処理、構成を簡略化することができ、これにより全体を効率良く構成することができる。
【0129】
またこのように補助データを配置することにより、サブコードとストリームとの相関を簡易に把握できるようになされ、その分、全体構成を簡略化することができる。すなわちパックユニットの先頭のビデオデータの時刻管理情報DTSと、対応するサブコードの管理情報ETNとが比例関係であり、これにより対応関係を明確化することができ、さたにはこれによっても参照基準を明確化することができる。
【0130】
これに対してサーチ用データに関する補助データについては、検索用データであるテープ位置情報ATN、再生基準の管理情報ETNが、時刻管理情報DTS基準によりデコード時におけるビデオデータの時刻管理情報DTSを基準にして記録され、サーチ用データであるTTC、REC TIME等は、再生出力の時刻管理情報PTS基準によりビデオデータHDVの再生出力の時刻管理情報PTSを基準にして記録される。
【0131】
これによりビデオテープレコーダ1では、このようにサーチ用データについても、再生時における処理に対応する基準によりに記録され、これにより再生時、順次再生される表示用データを順次表示するだけで、時系列により所望するシーンを簡易に選択することができ、またこのようにしてシーンを検出して対応する検索用データにより簡易に頭出しすることができ、これにより再生側の構成を簡略化することができ、これにより全体を効率良く構成することができるようになされている。
【0132】
因みに、このような基準を切り換えることなく、例えばPTS基準だけでこれらの情報を記録した場合、サーチ用の画像を生成する際のエンコーダにおいては、煩雑な処理が必要になる。またIピクチャーのパックユニットにおける補助データをそのまま割り当てることも考えられるが、このようにするとサーチ用データにより形成される画像と、対応する時間情報TTC、REC TIME/DATEについては、リオーダリングに対応するように補正をすることが必要となり、複雑な演算処理が必要になる場合もある。因みに、桁上げ、ドロップフレームに対応する場合に、演算処理が煩雑になる。
【0133】
しかしながらこの実施の形態においては、このような補正等の処理を実行しなくても良く、これにより再生側の処理を簡略化することができる。これによりサーチ用データより所望するシーンを簡易に頭出しすることができる。
(3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、検索用データについては、デコード時におけるビデオデータの時刻管理情報を基準にして、表示用データについては、ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録することにより、全体を効率良く構成することができる。
【実施例2】
【0134】
なお上述の実施の形態においては、NULLデータの記録によりメインストリームのデータを遅延させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば同一のメインデータの繰り返しの記録によりメインストリームのデータを遅延させる場合等、種々の遅延手法に広く適用することができる。
【0135】
また上述の実施の形態においては、MPEGによりデータ圧縮したビデオデータを記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の方式によりデータ圧縮したビデオデータを記録する場合に広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明は、ビデオテープレコーダ及び記録方法に関し、特にHDTV(High Definition TeleVision)によるビデオ信号を磁気テープに記録するビデオテープレコーダに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の実施の形態に係るビデオテープレコーダにおけるテープフォーマットを示す平面図である。
【図2】図1のテープフォーマットにおけるセクタの配置を示す図表である。
【図3】プリアンブルのパターンを示す図表である。
【図4】メインセクタの構造を示す図表である。
【図5】シンクパターンを示す図表である。
【図6】IDを示す図表である。
【図7】シンクブロックヘッダを示す図表である。
【図8】メインセクタにおける平均的な論理データ配分を示す図である。
【図9】補助データをメインデータに割り当てる場合について、シンクブロック構造を示す図表である。
【図10】固定長によるパケット構造を示す図表である。
【図11】可変長によるパケット構造を示す図表である。
【図12】キーワード番号を示す図表である。
【図13】可変長によるパケット構造におけるキーワード番号を示す図表である。
【図14】オーディオフレームパケットを示す図表である。
【図15】ビデオフレームパケットを示す図表である。
【図16】サーチモードの説明に供する図表である。
【図17】サーチ用データの説明に供する図表である。
【図18】ECCTBパケットを示す図表である。
【図19】メインデータにサーチ用データを割り当てる場合について、シンクブロック構造を示す図表である。
【図20】パケットヘッダを示す図表である。
【図21】サブコードセクタの構造を示す図表である。
【図22】サブコードセクタのシンクを示す図表である。
【図23】サブコードセクタのIDを示す図表である。
【図24】サブコードセクタのサブコードデータの内容を示す図表である。
【図25】サブコードシンクブロック番号0、4、9に係るサブコードデータの構造を示す図表である。
【図26】フラグの設定を示す図表である。
【図27】最下位ビットのフラグの設定を示す図表である。
【図28】拡張トラック番号を割り当ててなるサブコードを示す図表である。
【図29】タイトルタイムコードを割り当てるサブコードを示す図表である。
【図30】サーチ用データの配置を示す図表である。
【図31】メインデータの記録のイメージを示す図表である。
【図32】メインデータの処理の説明に供する図表である。
【図33】パックユニットにおけるパッキングの関係を示す図表である。
【図34】パックユニットに係る一連のデータの関係をまとめた図表である。
【図35】メインデータとサブコードデータとの関係を示す図表である。
【図36】パックユニットの記録の説明に供する図表である。
【図37】記録系の構成を示すブロック図である。
【図38】図37の一部を詳細に示す図表である。
【図39】再生系の構成を示すブロック図である。
【図40】図39の一部を詳細に示す図表である。
【符号の説明】
【0138】
1……ビデオテープレコーダ、2……磁気テープ、3……映像データ圧縮部、4……サーチデータ発生部、5……音声データ圧縮部、6……補助データ発生部、7……多重化回路、8……制御部、10……サブコード発生部、14……磁気ヘッド、26……サブコード検出部、27……分離回路、28……映像データ伸長部、29……サーチデータ検出部、30……音声データ伸長部、31……補助データ検出部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気テープに順次斜めに記録トラックを形成し、データ圧縮したビデオデータを前記磁気テープに記録するビデオテープレコーダにおいて、
前記ビデオデータにおけるフレーム内符号化処理によるピクチャーのデータより、サーチ用データを生成するサーチ用データ生成手段と、
前記サーチ用データに関連するサーチ用の補助データを生成する補助データ生成手段と、
前記サーチ用データを前記補助データと組み合わせて、前記ビデオデータと共に前記磁気テープに記録する記録系とを備え、
前記補助データのうち、
前記磁気テープに記録された前記ビデオデータの検索用データについては、デコード時における前記ビデオデータの時刻管理情報を基準にして記録し、
前記サーチ用データによる画像と共に表示する表示用データについては、前記ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録する
ことを特徴とするビデオテープレコーダ。
【請求項2】
前記検索用データが、
対応する前記ビデオデータの記録位置を示すテープ位置情報である
ことを特徴とする請求項1に記載のビデオテープレコーダ。
【請求項3】
前記検索用データが、
対応する前記ビデオデータの再生基準の管理情報である
ことを特徴とする請求項1に記載のビデオテープレコーダ。
【請求項4】
前記表示用データが、
対応する前記ビデオデータの時間情報である
ことを特徴とする請求項1に記載のビデオテープレコーダ。
【請求項5】
磁気テープに順次斜めに記録トラックを形成し、データ圧縮したビデオデータを前記磁気テープに記録する記録方法において、
前記ビデオデータにおけるフレーム内符号化処理によるピクチャーのデータより、サーチ用データを生成するサーチ用データ生成ステップと、
前記サーチ用データに関連するサーチ用の補助データを生成する補助データ生成ステップと、
前記サーチ用データを前記補助データと組み合わせて、前記ビデオデータと共に前記磁気テープに記録するステップとを備え、
前記補助データのうち、前記磁気テープに記録された前記ビデオデータの検索用データについては、デコード時における前記ビデオデータの時刻管理情報を基準にして記録し、
前記サーチ用データによる画像と共に表示する表示用データについては、前記ビデオデータの再生出力の時刻管理情報を基準にして記録する
ことを特徴とする記録方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【公開番号】特開2006−14358(P2006−14358A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−215397(P2005−215397)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【分割の表示】特願2002−166496(P2002−166496)の分割
【原出願日】平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】