説明

ビームスイッチングアンテナシステム、その制御方法及び制御装置

【課題】周囲環境に応じた最適なアンテナ特性を維持し、最適なビーム指向方向の探索に要する時間及び消費電力を減少させ、アンテナから生じるビーム電磁波を最小化できるビームスイッチングアンテナシステム、その制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】ビームスイッチングアンテナシステムは、ビームを送受信するアンテナ素子1と、アンテナ素子を囲む誘電体7と、誘電体の外側面に対向する導電性反射板3,6と、導電性反射板に接続された接地スイッチ回路と、を含む。接地スイッチ回路は、基準電圧を発生する基準電圧源と、基準電圧源に接続された接地ライン4と、接地ラインと導電性反射板3,6との間に接続された電気的スイッチ素子5と、スイッチ素子を制御する制御回路と、を含む。導電性反射板は、スイッチ素子の一の端子に接続された一端を有する上部導電性反射板3と、スイッチ素子の他の端子に接続された一端と、接地ラインに接続4された他端と、を有する下部導電性反射板6と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年9月15日に出願された韓国特許出願第2003−063788号、2003年9月19日に出願された韓国特許出願第2003−065305号、及び2003年9月19日に出願された韓国特許出願第2003−065306号の優先権の利益を主張するものであり、それら出願は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ビームスイッチングアンテナに関し、より詳しくは、周辺環境に応じて最適なアンテナ特性を維持でき、最適なビーム方向を探索するときの所要時間及び消費電力を減少させることができ、及び、アンテナから使用者の頭部方向へ向かって放射されるビームの電磁波を最小化することができるビームスイッチングアンテナシステム、その制御方法及び制御装置に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、アンテナには、その構造によって、ヤギアンテナ、パラボラアンテナ、ヘリカルアンテナ及び平面アンテナなどの多様な種類があり、そのビームパターンによって、指向性又は全方向性などに分類される。これらのうち、現在の移動通信システムでは、全方向性アンテナが用いられている。
【0004】
図1は、従来の全方向性アンテナを示した断面図である。図1に示すように、全方向性アンテナは、導電性反射板13が一般的に備える水平方向表面に対して、1/4波長(λ/4)のモノポール素子11を垂直に配置した構造である。モノポール素子11は、給電コネクタ(図示略)を介して給電ライン12に接続されており、導電性反射板13は、基準電圧を確定する接地ライン14を介して接地されている。また、モノポール素子11は、給電ライン12からの高周波エネルギーを所定パターンで大気中に放射する電磁波(ビームパターン)に変換し、大気から受信した電磁波を電気信号に変換して給電ライン12に供給する。受信信号は、移動通信システムの順方向リンクであり、送信信号は、逆方向リンクである。
【0005】
しかしながら、従来の全方向性アンテナは、その固有の特性として、ビームパターンが無指向性であるため、指向性ビームパターンが要求される周辺環境、使用状態等に適応できないという問題がある。すなわち、特定方向に放射されている送信エネルギーは、多くの場合、他の方向に放射している送信エネルギーよりも大きいか又はそれ未満でなければならないが、従来技術の全方向性アンテナは、送信エネルギーレベルが全方向に略等しいビームパターンを生じるので、幾つかの問題を生じる。
【0006】
例えば、全方向性アンテナを使用して与えられた距離を送信するのに要求される電力は、指向性ビームを送信するアンテナを使用する場合に要求される電力よりも大きなものとなる。このような大きな電力レベルで逆方向リンクの送信をする場合、データのスルーレートが減衰し、エラー率が増加し、及びセルにおける順方向リンクの通信能力が低下するなど、様々な弊害が生じる。また、携帯モバイル移動通信端末にあっては、使用者頭部の直ぐ側にアンテナがあり、該アンテナから放射される電磁波に懸念を抱く声もある。このような場合に、全方向性アンテナを使用することは、更なる懸念を生じさせることにもなる。さらに、移動通信端末、例えば、移動電話が採用するアンテナ長さは、移動通信端末の美的外観を維持すると共に小型化を容易にするため短いことが望まれ、及び全方向性アンテナのλ/4長さが短くならないように、移動通信端末のオペレーティングバンド(operating band)が固定される。従って、従来技術の全方向性アンテナを移動通信端末の内部に設けようとすると、移動通信端末の小型化が困難になり、その外部にアンテナを取り付けようとすると、美的外観が損なわれることになる。
【0007】
一方、米国特許第6,100,843号明細書で提案されているような適応指向性アンテナ(adaptive directional antenna)は、要求される特定方向へのビームパターンの方向づけを可能にする。しかし、この適応指向性アンテナは、四角ベースの四隅にそれぞれ配置された4つのアンテナ素子及びその四角ベースの中央に配置された第5のアンテナ素子を含む合計5つのアンテナ素子と、及び、「呼切断」状態が生じた場合に、その間の動作に多大な時間を必要とするセットを用いる各アンテナ素子における送信信号/受信信号の位相を制御する位相器を備えた制御回路と、を含んで構成される。このため、適応指向性アンテナは、そのサイズが大きく、費用がかかり、動作が遅いため、移動通信端末への適用が非実用的である。
【特許文献1】米国特許第6,100,843号明細書
【0008】
さらに、適応指向性アンテナの動作において、虚円(imaginary circle)が、移動通信端末の回りに引かれ、複数の角度に分割され、及び最適なビーム方向を決定するため、各々角度が探索される。待機(アイドル)時間の間、ビーム方向は、複数の動作ループを通じて、各アンテナ素子の各々の角度毎に、それぞれ決定される。各ループは、パイロット信号の測定、測定情報の保存、及び最適な位相のセッティングなど一連の過程を含んで構成される。また、虚円は、高精度を与えるように、360゜の各角度を含んで構成されるが、そのループ動作を完了するためには均一なより長時間が要求される。さらに、逆方向リンク電力を、最適なビーム方向を決定するために探索動作の全体にわたって増加させなければならないため、電力消費量が急増するとともに、全方向性アンテナの弊害を生じるようになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明は、上記のような1以上の従来技術の制限及び弊害を解決するビームスイッチングアンテナシステムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の目的は、周辺環境に応じて最適なアンテナ特性を維持できるビームスイッチングアンテナシステムを提供することにある。
【0011】
さらに、本発明の他の目的は、アンテナで発生するビームの電磁波が、人体に及ぼす影響を最小化できるビームスイッチングアンテナシステムの制御方法及び制御装置を提供することにある。
【0012】
さらにまた、本発明の他の目的は、最適なビーム指向方向を探索するために要する時間を最小化して消費電力を減少することができるビームスイッチングアンテナシステムの制御方法及び制御装置を提供することにある。
【0013】
本発明の追加の特徴及び有利な効果は、後述の記載、及び、当業者であれば、以下の記載又は本発明の実施から明らかである。また、本発明の目的及び他の有利な効果は、本明細書、特許請求の範囲及び図面の記載から理解及び達成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムは、ビームを送受信するアンテナ素子と、前記アンテナ素子を囲む誘電体と、前記誘電体の外側面に対向する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に接続された接地スイッチ回路と、を含んで構成されたことを特徴とする。前記接地スイッチ回路は、基準電圧を発生する基準電圧源と、前記基準電圧源に接続された接地ラインと、前記接地ラインと前記少なくとも一つの導電性反射板との間に接続された電気的スイッチ素子と、前記スイッチ素子を制御する制御回路と、を含んで構成されることができる。また、前記少なくとも一つの導電性反射板は、前記スイッチ素子の一の端子に接続された一端を有する上部導電性反射板と、前記スイッチ素子の他の端子に接続された一端と、前記接地ラインに接続された他端と、を有する下部導電性反射板と、を含んで構成される。
【0015】
また、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法は、ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御方法であって、前記アンテナ素子にビームを形成する段階と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する前記接地スイッチを制御して、前記形成したビームに所定のビームパターンを与える段階と、を含んで構成されたことを特徴とする。前記ビームパターンを与える段階は、前記接地スイッチを選択的に閉じることで実行され、これによって、所望の指向性、幅、及び利得を与えることができる。
【0016】
また、移動通信端末にイヤホンが接続されているか否かを判定することによって、前記ビームは、前記移動通信端末に前記イヤホンが接続されている場合に、無指向性を有するように制御されるとよい。さらに、前記移動通信端末の動作モードを判定することによって、前記ビームは、トラフィックモードでイヤホンが接続されていない場合は指向性を有するように、アイドルモードでイヤホンが接続されていない場合には無指向性を有するように、制御される。
【0017】
さらに、本発明では、ビームスイッチングアンテナシステムの制御装置を提供する。これは、ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御装置であって、前記ビームを形成する信号を前記アンテナ素子に供給する信号源と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する前記接地スイッチを制御して、前記形成したビームに所定のビームパターンを与える制御部と、を含んで構成されたことを特徴とする。この場合、制御装置は、前記移動通信端末にイヤホンが接続されるか否かを感知するイヤホン感知回路と、前記移動通信端末の動作モードを判定するモード信号発生回路と、をさらに含んで構成される。
【0018】
さらにまた、本発明では、ビームスイッチングアンテナシステムの他の制御方法を提供する。これは、ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御方法であって、現在方向のビームパターンで第1信号を受信し、及び無指向性ビームパターンで第2信号を受信するように前記ビームスイッチングアンテナシステムを選択的に構成する段階と、前記第1信号と前記第2信号とを比較する段階と、前記第1信号と前記第2信号との比較結果に基づいて、前記接地スイッチを用いて前記ビームを制御する段階と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0019】
さらにまた、本発明では、ビームスイッチングアンテナシステムの他の制御方法を提供する。これは、ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御方法であって、無指向性ビームパターンで第1信号を受信し、第1指向ビームパターンで第2信号を受信し、及び、第2指向ビームパターンで第3信号を受信するように、ビームスイッチングアンテナシステムを選択的に構成する段階と、前記受信した各信号を比較する段階と、前記受信した各信号の比較結果に基づいて、前記接地スイッチを用いて前記ビームを制御する段階と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明では、ビームスイッチングアンテナシステムの他の制御装置を提供する。これは、ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御装置であって、前記制御装置が、受信した信号を比較し、この比較結果に基づいて前記ビームを、前記接地スイッチを用いて制御する制御部をさらに含んで構成され、前記ビームスイッチングアンテナシステムが、現在方向のビームパターンで第1信号を受信し、及び無指向性ビームパターンで第2信号を受信するように、選択的に構成されたことを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムは、無指向性ビームパターンで第1信号を受信し、第1指向性ビームパターンで第2信号を受信し、第2指向性ビームパターンで第3信号を受信するように、選択的に構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるアンテナスイッチングシステム、無指向性及び指向性ビームを制御する制御方法及び制御装置は、最適なビーム指向方向を探索する際に、種々の情報を比較し、この比較結果に基づいて、不要な角度の探索が省略される。また、本発明は、探索時間を最小化し、探索時に要する電力消費を減少する。さらに、本発明は、周囲環境に従って指向性又は無指向性を制御するので、周囲環境に応じた最適なアンテナ特性及び電波サービス環境を保証することができる。さらにまた、本発明は、移動通信端末使用者から離れる方向にビームを向けるので、使用者の頭部方向に向かうビームの電磁波を最小化することができる。
【0023】
本発明の前述の説明及び後述の詳細な説明は、例示、図示及び特許請求の範囲のさらなる説明を提供することを目的としていることが理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の更なる理解のために提供され、本明細書に組み込まれ及び本明細書の一部を構成する添付の図面を、本発明の実施形態の説明と、本発明の原理の説明に用いるために提供する。
【0025】
以下、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステム、その制御方法及び制御装置の好適な実施形態について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。全図にわたって、各要素には、可能な限り同一又は類似の参照符合を用いる。
【0026】
ビームスイッチングアンテナシステム
【0027】
図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るビームスイッチングアンテナシステムを説明する。モノポール素子1は、全長がλ/4であり、給電コネクタ8を介して給電ライン12に接続されている。ここで、λは、大気中における放射ビームの波長である。このモノポール素子1は、給電ライン2からの無線周波数エネルギーを所定パターンを有するビームに変換して大気中に放射し、大気中から受信した無線周波数エネルギーを電気信号に変換して給電ライン2に供給する。複数の上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dは、それぞれモノポール素子1と平行に対向して配置されており、誘電体7は、上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dに対向する複数の周囲平面を備えており、モノポール素子1と、上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dとの間に設置されている。加えて、好ましくは、空気の誘電体が、モノポール素子1と誘電体7との間の小空間を占めるとよく、また、他の物質の誘電体が、誘電体7と上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dとの間の小空間を占めるようにしてもよい。図面において、正確なスケールは示してないが、誘電体の厚さは、実質的に、モノポール素子1と、上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dとの間に、λ/4の距離を与える。ここで、λは、誘電体7における放射ビームの波長である。従って、本発明の好ましい一構成によれば、複数の上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dは、モノポール素子1を囲む誘電体7の4つの周囲平面と対向する。
【0028】
上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6dとの間のそれぞれに対向する各端部は、複数の接地スイッチ5a〜5dの一の端子と電気的に接続されている。複数の接地スイッチ5a〜5dは、上部導電性反射板3a〜3d及び下部導電性反射板6a〜6d(各端部)を直列に接続し、接地切替回路を構成する。この接地切替回路は、基準電圧を発生する基準電圧源と、基準電圧源に接続された接地ライン4と、接地ラインと導電性反射板との間を接続する電気的スイッチ素子(以下で後述)と、電気的スイッチ素子を制御する制御部9(図8参照)と、を含んで構成される。また、接地スイッチ5a〜5dの他の端子は、接地ライン4を介して接地されており、接地スイッチを閉じると、基準電圧が供給されて、上部導電性反射板3a〜3dと下部導電性反射板6a〜6dとの直列接続が完了する。この場合に、閉じた接地スイッチを介して基準電圧が供給される導電性反射板は、所定の指向性を有する放射パターンをビームに伝えるために、そのビームを反射する。このようなビームパターンは、所望の指向性、幅及び利得などの特性を有する。
【0029】
従って、本発明では、結果として生じる放射パターンは、各導電性反射板が接地されることによって決定され、接地されていない導電性反射板によっては、影響を受けない。選択されていない反射板を原因とする放射パターンの歪みを最小化するために、上部導電性反射板3a〜3dの長さは、好ましくはλ/8であり、下部導電性反射板6a〜6dの長さは、好ましくはλ/16であり、接地スイッチ5a〜5dの長さは、好ましくはλ/16であり、接地ライン4の長さは、好ましくはλ/4であるとよい。また、誘電体7の厚さは、好ましくはλ/4であるとよいが、基地局又は中継器(repeater)はもちろん、移動通信端末に有利に適用するには、スリム及びコンパクトなアンテナシステムを達成するために、高誘電率のものを使用するか、又は導電性反射板3a〜3d、6a〜6dに対向する表面積を大きくすることによって、その厚さを薄くすることができる。
【0030】
本発明に係る制御方法又は装置は、基準電圧を、対応する接地ライン4を介して選択された上部導電性反射板3a〜3d、下部導電性反射板6a〜6d、及び接地スイッチ5a〜5dに、選択的に供給する。この接地スイッチ5a〜5dは、対応する接地スイッチの2つの端子間の電流経路を制御する制御回路からの制御信号を受信するトランジスタやダイオード等の電気的スイッチ素子で実現される。このように、接地スイッチ5a〜5dを、上部導電性反射板5a〜5dと下部導電性反射板6a〜6dとの間に設けると、組立時に、下部導電性反射板6a〜6dと接地ライン4との接続が容易になる。
【0031】
接地ライン4と、導電性反射板3a〜3d,6a〜6dとの間のインピーダンスマッチングのために、複数のインピーダンスマッチング回路を、接地ライン4と下部導電性反射板6a〜6dとの間に提供することができる。また、無線周波数エネルギーの損失を最小化するために、インピーダンスマッチング回路を、給電ライン2とモノポール素子1との間に提供することができる。モノポール素子1及び導電性反射板3a〜3d,6a〜6dは、アルミニウム等の金属によって形成される。
【0032】
図5A〜図5Eは、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの他の実施形態をそれぞれ示した図である。図5A〜図5Eに示すように、モノポール素子1を囲む誘電体117a〜117eの横断面は、正四角形、正三角形、正五角形等の正多角形や、円形で形成することができ、誘電体117a〜117eの外側面には、2以上の反射板113a〜113wが対称的に設置されている。また、接地スイッチ111a〜111wには、それぞれに対応して反射板113a〜113wが直列に接続されている。なお、モノポール素子1、誘電体117a〜117e、接地スイッチ111a〜111w及び反射板113a〜113wの構成及び制御は、図2〜図4において説明したとおりであるので、その詳細な説明を省略する。
【0033】
本発明に係る接地スイッチ111a〜111wは、以下に説明する本発明に係る制御方法又は制御装置によって、図6A〜図6Kに示したように、移動通信端末の動作状態に応じたモノポール素子1から放射されるビーム60の無指向性又は指向性に基づいて制御される。
【0034】
図6Aに示すように、全ての接地スイッチ5a〜5dが開かれると、ビーム60は無指向性に形成される。図6B〜図6Kに示すように、接地スイッチ5a〜5dのうち少なくともいずれかか一つが、1以上の導電性反射板3a〜3d、6a〜6dに基準電圧を供給するために(接地するために)、選択的に閉じられると、ビーム60の放射パターンは、接地された反射板上で反射され、その選択された反射板とは反対側へ指向される。
【0035】
また、本発明の一実施形態によるビームスイッチングアンテナシステムは、接地スイッチ5a〜5dのスイッチング状態を変化させることで、ビーム60のビーム幅及び利得(振幅)をも制御することができる。例えば、図6Eに示すように、接地スイッチ5aだけを閉じることで達成されるビーム60の指向性は、接地スイッチ5aに加えて、接地スイッチ5b、5dを閉じることで達成される図6Jと同様である。しかし、図6Jでは、図6Eのように接地スイッチ5aだけをターンオンした場合のビーム幅に比べて、接地スイッチ5cを除く他の接地スイッチ5a〜5dをターンオンした場合におけるビーム60のビーム幅は、一層狭くなり、その利得が一層大きくなる。
【0036】
図7A〜図7Cは、接地スイッチ5a〜5dのスイッチ状態によるビーム60の結果を示している。図7Aに示すように、全ての接地スイッチ5a〜5dが開かれた状態であるとき、モノポール素子1で形成されるビーム60は無指向性であり、図7b及び図7cに示すように、接地スイッチ5a〜5dのうちいずれか一つの接地スイッチが閉じられた状態になったとき、ビーム60の指向性は閉じたスイッチとは反対方向へ伝えられる。
【0037】
ビームスイッチングアンテナシステムの制御方法及び制御装置
【0038】
以下、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法及び制御装置の好ましい実施形態を説明する。以下の各実施形態では、ビームスイッチングアンテナシステムを、端末に適用した場合をそれぞれ説明するが、同様に基地局に適用することもできる。ここで、ビームを形成又は指向することは、ビームスイッチングアンテナシステムの構成、すなわち、制御部による各接地スイッチの選択的な設定によって達成される。
【0039】
第1実施形態
図8に示すように、本発明に係るビームスイッチングアンテナの各接地スイッチを制御する制御装置は、イヤホン感知回路51と、モード(通話状態)信号発生回路52と、基地局信号受信回路53と、及び、接地スイッチを選択的に操作する制御信号を発生する上述した制御回路を含んで構成される制御部9と、を含んで構成されている。イヤホン感知回路51は、イヤホンが移動通信端末に接続されたとき、移動通信端末に接続されたイヤホンを感知して、イヤホン感知データEpを発生する。モード信号発生回路52は、移動通信端末の動作モード、すなわち、発信者と受信者との間に確立されたトラフィックチャネルによるトラフィックモード、又は、トラフィックチャネルが切断されたアイドル(idle)モードで、移動通信端末が動作しているか否かを感知し、及び、その移動通信端末の現在のモードを示すトラフィック/アイドルモードデータTr/Idを発生する。アンテナシステムのビーム形態は、基地局信号RBの順方向リンク信号の信号受信に基づいて、指向性又は無指向性ビームを発生する基地局信号受信回路53及び制御部9によって決定される。基地局信号受信回路53は、アンテナを介して受信された基地局信号RBを制御部9に提供する。この基地局信号RBは、基地局を識別するパイロット信号であるEc/Io(Energy of Carrier/Sum of noise)、同期信号Sync、ページング信号、トラフィックチャネル信号などを含んで構成される。基地局信号受信回路53は、全方向から伝わる周波数上の各基地局信号電力の合計を受信するレイク受信機として実現される。
【0040】
制御部9は、受信した基地局信号RBに基づいて、接地スイッチ5a〜5dをそれぞれ制御するための各スイッチ制御信号S1〜S4を発生する。このスイッチ制御信号S1〜S4が接地スイッチ5a〜5dに供給されて、ビームの指向性又は無指向性が制御される。また、制御部9は、トラフィック品質を最適に維持するために、ハンドオフ時又はトラフィックサービス中にビーム指向方向を探索し、その探索結果によって、アンテナのビームを最適なビーム指向方向に設定する。
【0041】
各スイッチ制御信号S1〜S4は、イヤホン感知データEp及びトラフィック/アイドルモードデータTr/Idに基づいて発生することもできる。イヤホン接続状態及びトラフィック/アイドルモードによる制御部9の動作を、図9及び図10を参照して詳細に説明する。図9は、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法の一実施形態であり、図10は、ビームスイッチングアンテナシステム91と、イヤホン92と、を含んで構成された移動通信端末90を示している。
【0042】
図8〜図10に示すように、制御部9は、イヤホン感知回路51からのイヤホン感知データEp及びモード信号発生回路52からのトラフィック/アイドルモードデータTr/Idを受信して、移動通信端末90の現在の状態を判定する(S81)。イヤホン感知データEpによってイヤホンが移動通信端末に接続されていると判定した場合(S82)、制御部9は、全ての接地スイッチ5a〜5dを開いて、導電性反射板3a〜3dに供給される基準電圧を切断し、ビーム60が無指向性となるように制御する(S85)。すなわち、図10に示すように、イヤホン92が移動通信端末90に接続されている場合、そのイヤホン92で使用者が通話をすると、一般に、移動通信端末90のビームスイッチングアンテナシステム91は、使用者の頭部から離れた位置にあるので、前述のように判定する。このように、移動通信端末90と使用者頭部との間に距離があると、電磁波の強度が距離の自乗に反比例するので、移動通信端末90のモノポール素子1から発生するビーム60の電磁波の影響を著しく減少させることができる。従って、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法は、イヤホンが使用されている場合、基地局の方向に関わらず、基地局と移動通信端末90との間の送受信を容易にするために、ビーム60のパターンが無指向性となるように制御する。また、S82で、イヤホン92が移動通信端末90に接続されてないと判定し、トラフィック/アイドルモードデータTr/Idに従って移動通信端末90がアイドルモードで動作していると判定した場合(S83)、制御部9は、同様に全ての接地スイッチ5a〜5dを開いて、導電性反射板3a〜3dに供給される基準電圧を遮断し、ビーム60が無指向性となるように制御する(S85)。これは、移動通信端末90がアイドルモードで動作している場合、一般に、使用者と移動通信端末機90との距離は遠ざかっており、使用者が移動通信端末90に耳を近づけることのない状態とみなされるからである。一方、S82段階で、イヤホン92が移動通信端末90に接続されていないと判定し、及びトラフィック/アイドルモードデータTr/Idに従って移動通信端末90がトラフィックモードで動作している場合、移動通信端末のビームスイッチングアンテナシステム91が使用者の頭部に近接して放射していると判定する。この場合、制御部9は、図8の接地スイッチ5a〜5dから選択した特定のスイッチを閉じ、ビーム60を使用者から遠ざける方向に指向させ、使用者の方向へ直接伝搬するビーム60の電磁波を最小化する。使用者の方向は、制御部9に保存されている、移動通信端末90の制御部、スピーカ、及びマイク等の相対的な位置を参照することで決定される。
【0043】
本発明の原理を適用することによって、導電性反射板5a〜5dの複数の構成が不要となる。例えば、制御された放射パターンが、ユーザの反対方向、すなわち、ユーザから遠ざかる方向に指向させる場合には、1つの導電性反射板だけが必要とされる。この構成であれば、導電性反射板をユーザに近接する側に配置すればよい。
【0044】
さらに、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法及び制御装置は、ビームスイッチングが可能なあらゆるアンテナシステムに適用することが可能である。例えば、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法及び制御装置は、複数のアンテナ素子に供給される信号の位相をそれぞれ異ならせ、それらアンテナ素子で形成される多様な角度のビームの合成ビームによってビームに指向性を与えるアンテナシステムにも適用することができる。
【0045】
第2実施形態
図11は、図8に示した装置を用いる、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法の他の実施形態を説明するためのフローチャートである。また、図11に示した実施形態による制御方法を、図12A〜図12Cと共に説明する。
【0046】
移動通信端末90は、図11に示すように、移動通信端末90に設置されたビームスイッチングアンテナシステム91を介して、順方向リンクによって基地局71,72から送信された基地局信号RBを受信し、及び移動通信端末90を基地局71,72に同期させるために、初期化過程を実行する(S91)。次いで、制御部9は、全方向性モードで接地スイッチ5a〜5dを制御し、図12Aに示すように、無指向性ビームを形成する(S92)。このとき、移動通信端末90のビームスイッチングアンテナシステム91は、第1基地局71及び第2基地局72から送信された全信号を受信する。このように、全方向から、すなわち、全方向性モードで無指向性ビーム60を使用して、基地局信号RBを受信した後、制御部9は、基地局信号RBの受信特性(例えば、信号強度、ビットエラー率)を検出すると共に、この検出した情報(基地局信号RBの強度及びエラー率)を移動通信端末90に保存する。そして、全方向で検出して保存した情報(基地局信号RBの強度又はエラー率)と、現在方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度又はエラー率とを比較する(S93)。ここで、現在方向とは、初期化前に形成されたビームの方向であり、無指向性ビームの方向又は特定方向に指向されたビームの方向でありうる。現在方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度又はエラー率は、初期化段階前に測定され、その値は移動通信端末90内のメモリに所定期間の間、保存される。
【0047】
以下、図12Bに示すように、現在方向を、ビーム60が第1基地局71に向かう第1方向であると仮定して説明する。
【0048】
S93段階で、無指向性ビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度が、現在方向、すなわち、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度よりも大きいか、又は、無指向性ビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率よりも低い場合、制御部9は、接地スイッチ5a〜5dを制御し、他方向にビームを形成して基地局信号RBを受信する(S94)。ここで、図12Cに示すように、他方向を、ビーム60が第2基地局72に向かう第2方向であると仮定する。
【0049】
S93段階で、無指向性ビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度以下であるか、又は、無指向性ビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率以上であると、制御部9は、ビームを現在方向(第1方向)に指向させる(S97)。この場合、第1方向、すなわち現在方向が最適なビーム指向方向である。
【0050】
S94段階で、制御部9は、第2方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度及びエラー率を測定する。そして、制御部9は、第2方向で測定された基地局信号RBの強度又はエラー率と、現在方向、すなわち、第1方向で測定された基地局信号RBの強度又はエラー率とを比較する(S95)。
【0051】
S95段階で、第2方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度よりも大きいか、又は、第2方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率よりも小さい場合、制御部9は、接地スイッチ5a〜5dを制御して、第2方向にビームを形成する(S96)。この場合、他方向である第2方向は、最適なビーム指向方向である。
【0052】
一方、S95段階で、第2方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBの強度以下であるか、又は、第2方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率が、第1方向のビーム形成時に受信した基地局信号RBのエラー率以上である場合、制御部9は、接地スイッチ5a〜5dを制御して、第1方向にビームを形成する(S97)。この場合、制御部9は、ハンドオフなどの場合として、接地スイッチ5a〜5dを制御し、全方向性ビーム、すなわち、無指向性ビームを形成する。このS97段階で形成される第1方向又は無指向性方向は、最適なビーム指向方向である。
【0053】
S96又はS97段階を完了した後、制御部9は、方向探索条件が満たされているか否かを判定する。この方向探索条件は、受信電力レベル、及び、所定の探索時間等が含まれる。探索時間は、アイドルモード又は休止期間(dormant period)に設定することができ、また、移動通信端末90がトラフィックモードで動作中であっても、探索を開始する周期的な探索基準時間を、例えば5秒に設定することができる。方向探索条件を満足する場合、すなわち、探索時間になるか、又は、受信した基地局信号RBの受信電力レベルが予め設定された基準レベル以下となった場合、制御部9は、S92〜S97段階を所定の探索サイクルだけ再実行する(S98)。
【0054】
このように、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法は、無指向性のビーム60を形成して、受信した基地局信号の強度やエラー率を現在方向のものと比較する。この比較の結果、全方向の受信信号の強度が現在方向の受信信号の強度以下であるか、又は、全方向のエラー率が現在方向のエラー率以上であると、現在方向を最適な方向に設定することで、不要な探索時間を省略して、探索時間及び探索時に要する消費電力を減少させる。また、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法は、最小の探索時間で最適なビーム指向方向を設定するので、移動通信端末がトラフィックモードで動作している場合、トラフィック品質を常に最適に維持することができる。
【0055】
図13は、本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法のさらなる他の実施形態を示したフローチャートである。また、図13に示した方法を、図12A〜図12Cに基づいて説明する。
【0056】
移動通信端末90は、図12A〜図13に示すように、移動通信端末90に設置されたビームスイッチングアンテナシステム91を介して、順方向リンクによって基地局71,72から送信された基地局信号RBを受信し、及び移動通信端末90を基地局71,72に同期させるために、初期化過程を実行する(S111)。
【0057】
次いで、制御部9は、全方向性モードで接地スイッチ5a〜5dを制御し、図12Aに示すように、無指向性ビームを形成する(S112)。このとき、移動通信端末90のビームスイッチングアンテナシステム91は、第1基地局71及び第2基地局72から送信される全ての信号を受信する。このように、無指向性ビーム60を形成して全方向で基地局信号RBを受信した後、制御部9は、受信した基地局信号RBの強度及びビットエラー率を測定し、この測定した基地局信号RBの強度及びエラー率を保存する。
【0058】
全方向性モードの動作によって各基地局信号RBを受信した後、制御部9は、接地スイッチ5a〜5dを制御し、図12Bに示すように、第1方向に指向されるビームを形成した後、図12Cに示すように、第2方向に指向されるビームを形成して、異なる方向の基地局71,72からの各基地局信号RBを連続して受信する(S113、S114)。また、制御部9は、第1方向で受信した基地局信号RBの強度及びエラー率を測定・保存し、第2方向で受信した基地局信号RBの強度及びエラー率を測定・保存する。
【0059】
このように、一旦、各基地局信号RBを、全方向(無指向性方向)、第1方向及び第2方向からそれぞれ受信し、これら基地局信号RBの強度及びエラー率を測定すると、制御部9は、それぞれの方向で各受信信号RBの強度及びエラー率を比較して、最適なビーム方向を設定し、その方向にビーム60を形成する(S115、S116)。すなわち、制御部9は、全方向(無指向性方向)、第1方向及び第2方向から受信した各基地局信号RBのうち、受信電力の強度が最も大きい方向にビーム60を形成するか、又は、エラー率が最も小さい方向にビーム60を形成する。
【0060】
S115及びS116段階を完了した後、制御部9は、方向探索条件を満足するか否かを判定する。この方向探索条件は、受信電力レベル、及び、所定の探索時間などが含まれる。探索時間は、アイドルモード又は休止期間に設定することができ、また、移動通信端末90がトラフィックモードで動作中であっても、探索を開始する周期的な探索基準時間を、例えば5秒に設定することができる。方向探索条件を満足する場合、すなわち、探索時間になるか、又は、受信した基地局信号RBの受信電力レベルが予め設定された基準レベル以下になると、制御部9は、S112〜S116段階を所定の探索サイクルだけ再実行する(S117)。
【0061】
本発明は、本発明の思想又は技術的範囲内で、当業者によって多様に修正及び変更が可能である。すなわち、本発明は、特許請求の範囲及びそれに均等なものに属する全ての修正及び変更を含むように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】従来の全方向性アンテナを示した断面図である。
【図2】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの一実施形態を示した分解斜視図である。
【図3】図2に示したビームスイッチングアンテナシステムの断面図である。
【図4】図2に示したビームスイッチングアンテナシステムの平面図である。
【図5A】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの一実施形態を示した回路図である。
【図5B】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの一実施形態を示した回路図。
【図5C】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの一実施形態を示した回路図。
【図5D】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの一実施形態を示した回路図。
【図5E】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの一実施形態を示した回路図。
【図6A】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6B】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6C】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6D】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6E】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6F】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6G】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6H】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6I】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6J】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図6K】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの回路図であって、接地スイッチのオン/オフによって変化するビームパターンの一実施形態を示した図である。
【図7A】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムであって、接地スイッチのオン/オフ状態に対応するビームパターンのテスト結果を示した図である。
【図7B】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムであって、接地スイッチのオン/オフ状態に対応するビームパターンのテスト結果を示した図。
【図7C】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムであって、接地スイッチのオン/オフ状態に対応するビームパターンのテスト結果を示した図。
【図8】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの接地スイッチを制御する装置を示したブロック構成図である。
【図9】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法の一実施形態を示したフローチャートである。
【図10】イヤホンが接続された移動通信用端末を示した斜視図である。
【図11】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法の他の実施形態を示したフローチャートである。
【図12A】ビーム指向方向の探索時における無指向性ビームパターンを示した図である。
【図12B】ビーム指向方向の探索時における第1方向に指向させたビームパターンを示した図。
【図12C】ビーム指向方向の探索時における第2方向に指向させたビームパターンを示した図。
【図13】本発明に係るビームスイッチングアンテナシステムの制御方法の他の実施形態を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1 モノポール素子
3a,3b,3c,3d 上部導電性反射板
5a,5b,5c,5d 接地スイッチ
6a,6b,6c,6d 下部導電性反射板
7 誘電体
8 給電コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビームを送受信するアンテナ素子と、
前記アンテナ素子を囲む誘電体と、
前記誘電体の外側面に対向する少なくとも一つの導電性反射板と、
前記少なくとも一つの導電性反射板に接続された接地スイッチ回路と、
を含んで構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項2】
前記接地スイッチ回路は、前記少なくとも一つの導電性反射板を選択的に接地させることを特徴とする請求項1に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項3】
前記アンテナ素子は、その長さがλ/4(λは、大気中における電波の波長)のモノポール素子であることを特徴とする請求項1に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項4】
前記誘電体は、λ/4(λは、前記誘電体の誘電性における電波の波長)の厚さを有することを特徴とする請求項3に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項5】
前記誘電体の厚さは、誘電率及び前記誘電体が有する面積によって決定されることを特徴とする請求項4に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項6】
前記接地スイッチ回路は、
基準電圧を発生する基準電圧源と、
前記基準電圧源に接続された接地ラインと、
前記接地ラインと前記少なくとも一つの導電性反射板との間に接続された電気的スイッチ素子と、
前記スイッチ素子を制御する制御回路と、
を含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項7】
前記接地ラインは、λ/4(λは、大気中における電波の波長)の長さを有することを特徴とする請求項6に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項8】
前記少なくとも一つの導電性反射板は、
前記スイッチ素子の一の端子に接続された一端を有する上部導電性反射板と、
前記スイッチ素子の他の端子に接続された一端と、前記接地ラインに接続された他端と、を有する下部導電性反射板と、
を含んで構成されたことを特徴とする請求項6に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項9】
前記上部導電性反射板は、λ/8(λは、大気中における電波の波長)の長さを有することを特徴とする請求項8に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項10】
前記下部導電性反射板は、λ/16(λは、大気中における電波の波長)の長さを有することを特徴とする請求項8に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項11】
前記誘電体が、少なくとも3つの周囲平面を含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項12】
前記ビームスイッチングアンテナシステムは、移動通信端末、基地局及び中継器のうち少なくともいずれか一つに設置されることを特徴とする請求項1に記載のビームスイッチングアンテナシステム。
【請求項13】
ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御方法であって、
前記アンテナ素子にビームを形成する段階と、
前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する前記接地スイッチを制御するして、前記形成したビームに所定のビームパターンを与える段階と、
を含んで構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項14】
前記ビームパターンを与える段階は、
前記接地スイッチを選択的に閉じることで実行されることを特徴とする請求項13に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項15】
ビームを形成する段階と、
移動通信端末にイヤホンが接続されているか否かを判定する段階と、
前記移動通信端末に前記イヤホンが接続されている場合に、前記形成したビームが無指向性を有するように制御する段階と、
を含んで構成されたことを特徴とする移動通信端末のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項16】
前記移動通信端末の動作モードを判定する段階と、
前記移動通信端末がトラフィックモードで動作していると判定した場合に、前記ビームが指向性を有するように制御し、前記移動通信端末がアイドルモードで動作していると判定した場合には、前記ビームが無指向性を有するように制御する段階と、
をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項15に記載の移動通信端末のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項17】
前記移動通信端末に前記イヤホンが接続されておらず、且つ前記移動通信端末がトラフィックモードで動作していると判定した場合に、前記ビームが指向性を有するように制御する段階をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項16に記載の移動通信端末のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項18】
前記移動通信端末に前記イヤホンが接続されておらず、且つ前記移動通信端末がアイドルモードで動作していると判定した場合に、前記ビームが無指向性を有するように制御する段階をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項16に記載の移動通信端末のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項19】
前記ビームが指向性を有するように制御する場合、前記ビームを、前記移動通信端末の使用者から離れる方向に指向させることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の移動通信端末のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項20】
ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御装置であって、
前記ビームを形成する信号を前記アンテナ素子に供給する信号源と、
前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する前記接地スイッチを制御して、前記形成したビームに所定のビームパターンを与える制御部と、
を含んで構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項21】
前記制御部は、前記接地スイッチを選択的に閉じることを特徴とする請求項20に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項22】
前記ビームスイッチングアンテナシステムが、移動通信端末に設置されることを特徴とする請求項20に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項23】
前記移動通信端末にイヤホンが接続されるか否かを感知するイヤホン感知回路と、
前記移動通信端末の動作モードを判定するモード信号発生回路と、
をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項22に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項24】
前記制御部は、
前記移動通信端末にイヤホンが接続されていると判定した場合に、前記ビームが無指向性を有するように制御することを特徴とする請求項23に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項25】
前記制御部は、
前記移動通信端末がトラフィックモードで動作していると判定した場合に、前記ビームが指向性を有するように制御し、前記移動通信端末がアイドルモードで動作していると判定した場合には、前記ビームが無指向性を有するように制御することを特徴とする請求項23に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項26】
前記制御部は、
前記移動通信端末に前記イヤホンが接続されておらず、且つ前記移動通信端末がトラフィックモードで動作していると判定した場合に、前記ビームが指向性を有するように制御し、前記移動通信端末に前記イヤホンが接続されておらず、且つ前記移動通信端末がアイドルモードで動作していると判定した場合には、前記ビームが無指向性を有するように制御することを特徴とする請求項23に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項27】
前記制御部は、ビームが指向性を有するように制御する場合、前記移動通信端末の使用者から離れる方向に前記ビームを指向させることを特徴とする請求項25又は請求項26に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項28】
ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御方法であって、
現在方向のビームパターンで第1信号を受信し、及び無指向性ビームパターンで第2信号を受信するように前記ビームスイッチングアンテナシステムを選択的に構成する段階と、
前記第1信号と前記第2信号とを比較する段階と、
前記第1信号と前記第2信号との比較結果に基づいて、前記接地スイッチを用いて前記ビームを制御する段階と、
を含んで構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項29】
前記第1信号と前記第2信号とを比較する段階は、前記第1信号及び前記第2信号から検出した受信特性を比較することによって実行され、
前記第1信号から検出した受信特性が前記第2信号から検出した受信特性よりも悪い状態でない場合に、前記ビームを前記現在方向に指向させることを特徴とする請求項28に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項30】
前記第1信号と前記第2信号とを比較する段階は、
前記第2信号から検出した受信特性が前記第1信号から検出した受信特性よりも良い状態である場合に、前記ビームを前記現在方向とは異なる方向に指向させて第3信号を受信するように、前記ビームスイッチングアンテナシステムを選択的に構成する段階と、
前記第1信号と前記第3信号とを比較する段階と、
前記第1信号と前記第3信号との比較結果に基づいて前記ビームを制御する段階と、
をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項29に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項31】
前記第1信号と前記第3信号とを比較する段階は、
前記第1信号及び前記第3信号から検出した受信特性を比較することによって実行され、
前記第1信号から検出した受信特性が前記第3信号から受信した受信特性よりも悪い状態でない場合に、前記ビームが無指向性を有するように設定されることを特徴とする請求項30に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項32】
前記第1信号と前記第3信号とを比較する段階は、
前記第1信号及び前記第3信号から検出した受信特性を比較することによって実行され、
前記第1信号から検出した受信特性が前記第3信号から受信した受信特性よりも悪い状態でない場合に、前記ビームを前記現在方向に指向させることを特徴とする請求項30に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項33】
前記第3信号から検出した受信特性が前記第1信号から検出した受信特性よりも良い状態である場合に、前記ビームを前記現在方向とは異なる方向に指向させることを特徴とする請求項32に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項34】
前記検出した受信特性が、前記受信した信号の信号強度であることを特徴とする請求項29〜請求項32のいずれか1項に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項35】
前記検出した受信特性が、前記受信した信号のエラー率であることを特徴とする請求項29〜請求項32のいずれか1項に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項36】
所定の探索サイクルが用いられることを特徴とする請求項28〜請求項30のいずれか1項に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項37】
それぞれ受信した信号の信号レベルを基準信号レベルと比較する段階と、
それぞれ受信した前記信号レベルが前記基準信号レベルよりも大きくない場合に、前記所定サイクルを実行する段階と、
をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項36に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項38】
ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御方法であって、
無指向性ビームパターンで第1信号を受信し、第1指向ビームパターンで第2信号を受信し、及び、第2指向ビームパターンで第3信号を受信するように、前記ビームスイッチングアンテナシステムを選択的に構成する段階と、
前記受信した各信号を比較する段階と、
前記受信した各信号の比較に基づいて、前記接地スイッチを用いて前記ビームを制御する段階と、
を含んで構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項39】
前記比較する段階は、
前記受信した各信号の測定した強度を比較することによって実行され、
前記ビームが、最高の強度を有する前記受信した信号に対応する方向を有するように制御されることを特徴とする請求項38に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項40】
前記比較する段階は、
前記受信した各信号の測定したエラー率を比較することによって実行され、
前記ビームが、最も低いエラー率を有する前記受信した信号に対応する方向を有するように制御されることを特徴とする請求項38に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御方法。
【請求項41】
ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御装置であって、
前記制御装置が、第1信号と第2信号とを比較し、この比較結果に基づいて、前記ビームを、前記接地スイッチを用いて制御する制御部をさらに含んで構成され、
前記ビームスイッチングアンテナシステムが、現在方向のビームパターンで第1信号を受信し、及び無指向性ビームパターンで第2信号を受信するように、選択的に構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項42】
前記制御部は、
前記第1信号及び前記第2信号から検出した受信特性を比較し、前記第1信号から検出した受信特性が前記第2信号から検出した受信特性よりも悪い状態でない場合に、ビームの指向方向を前記現在方向に設定することを特徴とする請求項41に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項43】
前記制御部は、
前記第2信号から検出した受信特性が前記第1信号から受信した信号特性よりも良い状態である場合に、前記ビームを現在方向とは異なる方向に指向させて第3信号を受信し、前記第1信号と前記第3信号とを比較して、この比較結果に基づいて前記ビームの指向方向を制御することを特徴とする請求項42に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項44】
前記制御部は、
前記第1信号及び前記第3信号から検出した受信特性を比較し、前記第1信号から検出した受信特性が前記第3信号から検出した受信特性よりも悪い状態でない場合に、前記ビームを前記現在方向へ指向させることを特徴とする請求項43に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項45】
前記制御部は、ハンドオフ状態で、全方向性ビームを形成することを特徴とする請求項43に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項46】
前記制御部は、
前記第3信号から検出した受信特性が前記第1信号から検出した受信特性よりも良い状態である場合に、ビームの指向方向を前記現在方向とは異なる方向に設定することを特徴とする請求項44に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項47】
前記検出した受信特性が、前記受信した信号の信号強度であることを特徴とする請求項42〜請求項46のいずれか1項に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項48】
前記検出した受信特性が、前記受信した信号のエラー率であることを特徴とする請求項42〜請求項46のいずれか1項に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項49】
前記制御部は、
ビームの形成、信号の受信及びビームパターンの制御に関するそれぞれの処理を周期的に実行する探索時間を設定することを特徴とする請求項41に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項50】
前記制御部は、
所定の基準信号レベルを前記受信した各信号の信号レベルと比較し、前記受信した各信号の信号レベルが前記基準信号レベルよりも大きくない場合に、ビームの形成、信号の受信、及びビームパターンの制御に関するそれぞれの処理を繰り返して実行することを特徴とする請求項41に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項51】
前記ビームは、
前記少なくとも一つの導電性反射板に対する前記基準電圧の印加を、前記接地スイッチを用いて制御することによって指向されることを特徴とする請求項41に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項52】
ビームを形成するアンテナ素子と、前記ビームを反射する少なくとも一つの導電性反射板と、前記少なくとも一つの導電性反射板に基準電圧を供給する接地スイッチと、を含んで構成されたビームスイッチングアンテナシステムの制御装置であって、
前記制御装置が、受信した信号を比較し、この比較結果に基づいて、前記ビームを、前記接地スイッチを用いて制御する制御部をさらに含んで構成され、
前記ビームスイッチングアンテナシステムが、無指向性ビームパターンで第1信号を受信し、第1指向性ビームパターンで第2信号を受信し、第2指向性ビームパターンで第3信号を受信するように、選択的に構成されたことを特徴とするビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項53】
前記制御部は、
前記受信した各信号から測定した強度を比較して、最高の信号強度を有する前記受信した信号に対応する方向を有するように、前記ビームを制御することを特徴とする請求項52に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。
【請求項54】
前記制御部は、
前記受信した各信号から測定したエラー率を比較して、最も低いエラー率を有する前記受信した信号に対応する方向を有するように、前記ビームを制御することを特徴とする請求項52に記載のビームスイッチングアンテナシステムの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図6I】
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【図6J】
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【図6K】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−506351(P2007−506351A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526819(P2006−526819)
【出願日】平成16年2月20日(2004.2.20)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000358
【国際公開番号】WO2005/027265
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(505129150)エルジー テレコム, リミテッド (5)
【Fターム(参考)】