説明

ピラソロピリジン誘導体系治療用化合物

本発明は、式(I)で表わされる化合物[式中の記号はすべて明細書中に定義してある]、それを含んでいる医薬組成物、それを調製する方法、およびそれの医薬としての使用を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物、該化合物を含む医薬製剤、および治療における該化合物の使用に関する。より特定的には、本発明は、ヘルペスウイルス感染症の予防および治療のための化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
DNAウイルスのうち、ヘルペス群のウイルスは、ヒトにおける最も一般的なウイルス性疾患を引き起こす。この群には、単純ヘルペスウイルス1型および2型(HSV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)、ならびにヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)が包含される。HSV-1およびHSV-2は、ヒトに対する最も一般的な感染因子の一部である。これらのウイルスのほとんどは、宿主の神経細胞中で生存し続けることが可能であり、ひとたび感染すると、個体は、身体的にも精神的にも苦痛なものである感染臨床症状の再発のリスクに曝される。
【0003】
単純ヘルペスウイルス(HSV-1および-2)は、口唇ヘルペスおよび陰部ヘルペスの原因因子である。HSV感染は、多くの場合、皮膚、口、および/または陰部の拡張性かつ消耗性の病変により特徴づけられる。初感染では症状を示さないこともあるが、以前にウイルスに冒されたことのある個体が感染した場合よりも重篤になる傾向がある。HSVが眼に感染すると、角膜炎または白内障になって宿主の視覚が損なわれる危険性がある。新生児への感染、免疫不全患者への感染、または中枢神経系への感染の侵入は、致命的となるおそれがある。米国だけで、4000万人がHSV-2に感染しており、この数は2007年までに6000万人に増加すると予想される。HSV-2に感染したヒトの80%以上は、ウイルスを保有し、それをばら撒いていることに気づいておらず、診断を受けたヒトの20%未満が経口治療を受けている。最終結果として、感染人口の5%未満が治療を施されたことになる。同様に、HSV-1を保有する世界中の5億3000万人のうち、症状を呈している人口の81%は、未治療のままである。HSV感染症に対する治療法は存在しないので、ひとたび感染すると、個体は、ウイルスを休眠状態で一生涯にわたり保有することになる。潜伏状態からのウイルスの再活性化は、周期的に起こり、ストレス、環境因子、および/または宿主免疫系の抑制が引き金になる可能性がある。現在のところ、バラシクロビル[VALTREX(登録商標)]およびアシクロビル[ZOVIRAX(登録商標)]のようなヌクレオシド類似体を使用することが、陰部ヘルペスウイルスの発生に対処する医療標準となっている。
【0004】
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)(帯状ヘルペスウイルスとも呼ばれる)は、水痘おび帯状疱疹を引き起こすヘルペスウイルスである。水痘は、免疫のない宿主が罹る一次疾患であり、幼児では、通常、水疱疹および発熱により特徴づけられる軽度の疾病である。帯状疱疹または帯状ヘルペスは、以前にVZVに感染したことのある成人で起る、この疾患の再発症状である。帯状疱疹の臨床症状は、神経痛および片側の皮節に分布する水疱性皮膚発疹により特性付けられる。炎症が拡がると、麻痺または痙攣を引き起こすおそれがある。髄膜が冒されるようになると、昏睡状態になる可能性がある。VZVは、移植を目的としてまたは悪性新生物形成を治療するために免疫抑制薬を受けている患者にとっては重大な関心事であり、またAIDS患者にとってもその免疫系が障害を受けているため深刻な問題である。
【0005】
他のヘルペスウイルスの場合と同様に、CMVに感染すると、ウイルスと宿主との一生涯にわたる関係が続く。妊娠中の母親への感染により起る先天性感染では、死産もしくは肉眼的疾患(小頭蓋症、肝脾腫大症、黄疸、精神遅滞)、失明に至る網膜炎、またはそれほど重篤でない症状では、成長障害ならびに胸部および耳の感染に罹りやすいなどの臨床的作用が多くなる可能性がある。例えば、悪性腫瘍、移植の後の免疫抑制薬による治療、またはヒト免疫不全ウイルスへの感染の結果として免疫不全となった患者のCMV感染では、網膜炎、肺炎、胃腸障害、および神経系疾患が多くなる可能性がある。CMV感染はまた、再狭窄やアテローム性動脈硬化などの心臓血管疾患および病態とも関係している。
【0006】
EBVにより引き起こされる主な疾患は、急性または慢性の伝染性単核細胞症(腺熱)である。他のEBV疾患またはEBV関連疾患の例としては、先天的または後天的細胞性免疫不全を患った人に頻繁に発症するリンパ増殖性疾患、主に若年の少年に発症するX染色体連鎖リンパ増殖性疾患、EBV関連B細胞腫瘍、ホジキン病、鼻咽腔悪性腫瘍、バーキットリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、胸腺リンパ腫、および口腔毛様状白斑が挙げられる。EBV感染はまた、肺も含めた上気道および下気道のさまざまな上皮細胞由来の腫瘍と関連していることも明らかにされている。EBV感染はまた、慢性疲労症候群、多発性硬化症、およびアルツハイマー病を含む他の疾患および病態とも関連している。
【0007】
HHV-6は、幼児における突発性発疹ならびに腎臓移植患者および骨髄移植患者におけるそれぞれ腎臓拒絶反応および間質性肺炎の原因因子であることが明らかになっており、さらに多発性硬化症のような他の疾患とも関係している可能性がある。また、骨髄移植患者では、幹細胞数が減少するという証拠も存在する。HHV-7は、未確定疾患の病因である。
【0008】
B型肝炎ウイルス(HBV)は、世界的にきわめて重要視されているウイルス病原体である。このウイルスは、病因的には原発性肝細胞癌と関係しており、世界の肝臓癌の80%の原因となっていると考えられている。HBV感染による臨床症状は、頭痛、発熱、倦怠感、悪心、嘔吐、食欲不振、および腹痛に及ぶ。このウイルスの複製は、通常、免疫応答により抑制され、回復の過程がヒトでは何週間あるいは何ヶ月も続くが、感染がさらにひどくなることがあり、その場合先に概説した持続性慢性肝疾患になる可能性もある。
【0009】
Mitsudera et al.の米国特許第5,498,774号および欧州特許第0 404 190号は、農薬として有用な式(I):
【化1】

【0010】
[式中、Qは、橋頭に窒素原子をもつ、無置換もしくは置換された縮合へテロ環式基であり;Xは、水素原子またはC、O、SまたはNを介して結合している基であり;Yは、電子吸引性基である]で表わされる縮合へテロ環式化合物またはその塩に関するものである。
【発明の開示】
【0011】
発明の概要
本発明は、式(I):
【化2】

【0012】
[式中、
pは、0、1、2、3または4であり;
各R1は、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OR10Ay、-OHet、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Ay、-C(O)NHR10Het、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nHet、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10O-C(O)R9、-R10O-C(O)Ay、-R10O-C(O)Het、-R10O-S(O)nR9、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択されるか;または
2個の隣接するR1基は、それらが結合している原子と一緒になって、C5-6シクロアルキルまたは1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員のヘテロ環式環を形成しており;
各R7およびR8は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-C(O)R9、-CO2R9、-C(O)NR9R11、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR9R11、-SO2R10、-SO2NR9R11、-R10シクロアルキル、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SO2R10、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR9R11、-R10NHCOR9、-R10NHSO2R9および-R10NHC(NH)NR9R11からなる群から選択され;
各R9およびR11は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、-R10シクロアルキル、-R10OH、-R10(OR10)w[式中、wは1〜10である]、および-R10NR10R10からなる群から選択され;
各R10は、同一であるかまたは異なっており、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニルからなる群から選択され;
Ayは、アリールであり;
Hetは、5員もしくは6員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
R2は、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Het、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nNR7R8、-S(O)nHet、-NR7R8、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
nは、0、1または2であり;
Yは、NまたはCHであり;
R3およびR4は、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-C(O)R7、-C(O)Ay、-CO2R7、-CO2Ay、-SO2NHR9、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10OR7、-R10OAy、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
R5は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Ay、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-CH(OR9)2,-CH(OR9)-R10、-CH(OR9)-Ay、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10C(O)Ay、-R10C(O)Het、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10CH(OR9)-R10、-R10CH(OR9)-Ay、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択され;
但し、YがCHである場合は、R3は-NR7Ayではない]
で表わされる化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を提供する。
【0013】
本発明はまた、式(I)の化合物を含む医薬組成物も提供する。1つの実施形態では、本医薬組成物はさらに製薬上許容される担体または希釈剤を含む。1つの実施形態では、本医薬組成物はさらに、アシクロビル、バラシクロビル、およびそれらの製薬上許容される塩からなる群から選択される抗ウイルス薬を含む。
【0014】
本発明はまた、動物における、ヘルペスウイルス感染症を予防または治療する方法も提供する。その方法は、式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、または生理学的に機能する誘導体の治療的に有効な量を投与することを含んでなる。上記ヘルペスウイルス感染症は、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型、およびヒトヘルペスウイルス8型のいずれであってもよい。
【0015】
本発明はまた、動物における、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を予防または治療する方法も提供する。その方法は、式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。
【0016】
本発明はまた式(I)の化合物を調製する方法も提供する。その方法は、以下のステップ:
a)式(II):
【化3】

【0017】
[式中、Xは、クロロ、ブロモ、ヨードまたはトリフレートである]
で表わされる化合物を、式(III):
【化4】

【0018】
で表わされる末端アルキンとカップリングさせて、式(IV):
【化5】

【0019】
で表わされる化合物を調製するステップ、および
b)式(V):
【化6】

【0020】
[式中、Z-は、対イオンである]
で表わされるN-アミノピリジニウム塩を式(IV)で表わされる化合物と反応させて式(I)で表わされる化合物を調製するステップ、
を含んでなる。
【0021】
本発明は、放射線標識された式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を提供する。1つの実施形態では、本発明は、トリチウム化された式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を提供する。他の態様では、本発明は、ビオチン化された式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を提供する。
【0022】
本発明は、治療で使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0023】
本発明は、動物、特にヒトにおけるヘルペスウイルス感染症の予防または治療で使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0024】
本発明は、動物、特にヒトにおける、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患の予防または治療で使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0025】
本発明は、動物、特にヒトにおけるヘルペスウイルス感染症を予防または治療するための医薬を調製するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0026】
本発明は、動物、特にヒトにおける、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を治療または予防するための医薬を調製するための式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はまた、動物、特にヒトにおけるヘルペスウイルス感染症の予防または治療で使用するための、式(I)の化合物を含む医薬組成物も提供する。
【0027】
発明の詳細な説明
本明細書中で使用する場合、「本発明の化合物」または「式(I)の(で表わされる)化合物」とは、式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を意味する。同様に、例えば式(IV)などの単離可能な中間体に関して、「式(数)の(で表わされる)化合物」という表現は、その式を有する化合物ならびにその製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的に機能する誘導体を意味する。
【0028】
本明細書中で使用する場合、「アルキル」(および「アルキレン」)という用語は、1〜8個の炭素原子を含んでいる直線状または分枝状炭化水素鎖を意味する。本明細書中で使用される「アルキル」の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、イソブチル、イソプロピル、およびt-ブチルが挙げられる。本明細書中で使用される「アルキレン」の例としては、限定するものではないが、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、およびイソブチレンが挙げられる。「アルキル」および「アルキレン」には、置換アルキルおよび置換アルキレンも包含される。アルキル基は、場合により、メルカプト、ニトロ、シアノ、アジド、およびハロからなる群から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい。トリフルオロメチルのようなペルハロアルキルは、好ましいアルキル基の1つである。
【0029】
本明細書中で使用する場合、「シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素原子を有しかつ炭素-炭素二重結合をもたない非芳香族炭素環を意味する。「シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。「シクロアルキル」には、置換シクロアルキルも包含される。シクロアルキルは、場合により、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、およびアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素において置換されていてもよい。
【0030】
本明細書中で使用する場合、「アルケニル」という用語は、2〜8個の炭素原子を含有しかつ少なくとも1つかつ3つまでの炭素-炭素二重結合を含んでいる直線状または分枝状炭化水素鎖を意味する。本明細書中で使用される「アルケニル」の例としては、限定するものではないが、エテニルおよびプロペニルが挙げられる。「アルケニル」には、置換アルケニルも包含される。アルケニル基は、場合により、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、およびアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素において置換されていてもよい。
【0031】
本明細書中で使用する場合、「シクロアルケニル」という用語は、3〜8個の炭素原子(そうでないと断らないかぎり)を含有しかつ3つまでの炭素-炭素二重結合を含んでいる非芳香族炭素環を意味する。「シクロアルケニル」としては、例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。「シクロアルケニル」には、置換シクロアルケニルも包含される。シクロアルケニルは、場合により、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、およびアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素において置換されていてもよい。
【0032】
本明細書中で使用する場合、「アルキニル」という用語は、2〜8個の炭素原子を含有しかつ少なくとも1つかつ3つまでの炭素-炭素三重結合を含んでいる直線状または分枝状炭化水素鎖を意味する。本明細書中で使用される「アルキニル」の例としては、限定するものではないが、エチニルおよびプロピニルが挙げられる。「アルキニル」には、置換アルキニルも包含される。アルキニル基は、場合により、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、およびアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素において置換されていてもよい。
【0033】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、元素のフッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を意味する。
【0034】
「アリール」という用語は、5〜12個の炭素原子を有し(そうでないと断らないかぎり)かつ少なくとも1つの芳香環を有する単環式炭素環式基および縮合二環式炭素環式基を意味する。好ましいアリール基の例としては、限定するものではないが、フェニルおよびナフチルが挙げられる。「アリール」には、置換アリールも包含される。アリール基は、場合により、ハロ、アルキル(ペルハロアルキルを含む)、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アミノ、メルカプト、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、アルキルアミン、シクロアルキルアミン、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、Het、アミジン、シアノ、ニトロ、およびアジドからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素において置換されていてもよい。本発明による好ましいアリール基としては、限定するものではないが、フェニルおよび置換フェニルが挙げられる。
【0035】
「ヘテロ環式」(または「ヘテロ環」)という用語は、指定数の構成員を有しかつN、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を含有する単環式飽和もしくは不飽和非芳香族基および縮合二環式非芳香族基を意味する。好ましいヘテロ環式基の例としては、限定するものではないが、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ピラン、オキセタン、チエタン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン(ジオキサラン)、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリミジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェンなどが挙げられる。「ヘテロ環式」には、置換ヘテロ環式も包含される。ヘテロ環式基は、場合により、ハロ、アルキル(ペルハロアルキルを含む)、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アミノ、メルカプト、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、アルキルアミン、シクロアルキルアミン、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、Het、アミジン、シアノ、ニトロ、およびアジドからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素原子またはヘテロ原子において置換されていてもよい。本発明による好ましいヘテロ環式基としては、限定するものではないが、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、およびピペラジン、ならびにそれらの置換体が挙げられる。
【0036】
「ヘテロアリール」という用語は、指定数の構成員を有しかつN、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を含有する芳香族単環式基および芳香族縮合二環式基を意味する。好ましいヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、およびインダゾールが挙げられる。「ヘテロアリール」には、置換ヘテロアリールも包含される。ヘテロアリール基は、場合により、ハロ、アルキル(ペルハロアルキルを含む)、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アミノ、メルカプト、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、アルキルアミン、シクロアルキルアミン、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、Het、アミジン、シアノ、ニトロ、およびアジドからなる群から選択される1個以上の置換基で、置換可能な炭素原子またはヘテロ原子において置換されていてもよい。本発明による好ましいヘテロアリール基としては、限定するものではないが、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、およびピリミジン、ならびにそれらの置換体が挙げられる。
【0037】
ヘテロ環式基およびヘテロアリール基に関連して、「構成員」(およびその変形体例えば「員」)という用語は、環を形成する全原子、すなわち、炭素ならびにヘテロ原子N、O、および/またはSを意味する。つまり、6員ヘテロ環式環の例はピペリジンであり、6員ヘテロアリール環の例はピリジンである。
【0038】
本明細書中で使用する場合、「場合により」という用語は、続いて記載される事象(複数も可)が起こってもよいし起こらなくてもよいことを意味し、事象(複数も可)が起こる場合と事象が起こらない場合の両方を包含する。
【0039】
本発明は、式(I):
【化7】

【0040】
[式中、
pは、0、1、2、3または4であり;
各R1は、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OR10Ay、-OHet、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Ay、-C(O)NHR10Het、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nHet、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10O-C(O)R9、-R10O-C(O)Ay、-R10O-C(O)Het、-R10O-S(O)nR9、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択されるか;または
2個の隣接するR1基は、それらが結合している原子と一緒になって、C5-6シクロアルキルまたは1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員のヘテロ環式環を形成しており;
各R7およびR8は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-C(O)R9、-CO2R9、-C(O)NR9R11、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR9R11、-SO2R10、-SO2NR9R11、-R10シクロアルキル、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SO2R10、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR9R11、-R10NHCOR9、-R10NHSO2R9および-R10NHC(NH)NR9R11からなる群から選択され;
各R9およびR11は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、-R10シクロアルキル、-R10OH、-R10(OR10)w[式中、wは1〜10である]、および-R10NR10R10からなる群から選択され;
各R10は、同一であるかまたは異なっており、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニルからなる群から選択され;
Ayは、アリールであり;
Hetは、5員もしくは6員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
R2は、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Het、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nNR7R8、-S(O)nHet、-NR7R8、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
nは、0、1または2であり;
Yは、NまたはCHであり;
R3およびR4は、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-C(O)R7、-C(O)Ay、-CO2R7、-CO2Ay、-SO2NHR9、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10OR7、-R10OAy、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
R5は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Ay、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-CH(OR9)2,-CH(OR9)-R10、-CH(OR9)-Ay、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10C(O)Ay、-R10C(O)Het、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10CH(OR9)-R10、-R10CH(OR9)-Ay、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択され;
但し、YがCHである場合は、R3は-NR7Ayではない]
で表わされる化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を提供する。
【0041】
式(I)の化合物の1つの好ましい群では、pは0、1、2または3である。もう1つの実施形態では、pは0、1、または2である。1つの好ましい実施形態では、pは0または1である。1つの好ましい実施形態ではpは0である。もう1つの好ましい実施形態ではpは1である。1つの実施形態では、pは2であり、場合により、2個の隣接するR1基は、それらが結合している原子と一緒になってC5-6シクロアルキル基または5員もしくは6員ヘテロ環式基を形成している。「2個の隣接するR1基」という表現は、ピラゾロピリジン環の隣接する炭素原子にそれぞれ結合している2個のR1基を意味する。2個の隣接するR1基が、それらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキルまたはヘテロ環式基を形成している実施形態では、pは典型的には2、3または4であり、より典型的には2である。
【0042】
R1は、4、5、6または7位に在ってよい。1つの実施形態では、pは1以上であり、R1はC-7位に在る。1つの実施形態では、pは1以上であり、R1はC-5位に在る。1つの実施形態ではpは2以上であり、1個のR1がC-5位に在り、1個のR1がC-7位に在る。
【0043】
2個の隣接するR1基が、それらが結合している原子と一緒になって、C5-6シクロアルキル基または1個もしくは2個のヘテロ原子を有している5員もしくは6員ヘテロ環式基を形成している実施形態では、各R1基は同一であってもよいし異なっていてもよく、典型的にはアルキル、アルケニル、-OR7、-S(O)nR9および-NR7R8からなる群から選択される。例えば、1つの実施形態では2個の隣接するR1基は-OR7であり、それらが結合している原子と一緒になって以下のようなヘテロ環式基を形成している。
【化8】

【0044】
もう1つの実施形態では、2個の隣接するR1基はアルキルであり、それらが結合している原子と一緒になって以下のようなシクロアルキル基を形成している。
【化9】

【0045】
もう1つの実施形態では2個の隣接するR1基はそれぞれ-OR7および-NR7R8であると定められ、それらが結合している原子と一緒になって以下のようなヘテロ環式基を形成している。
【化10】

【0046】
これらの例から、当業者であれば、さらなる実施形態を容易に確定することができる。
【0047】
1つの実施形態では、2個の隣接するR1基は、それらが結合している原子と一緒になってC5-6シクロアルキルまたは1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員のヘテロ環式環を形成していない。
【0048】
1つの実施形態では、各R1が、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、シクロアルキル、Ay、Het、-OR7、-C(O)R9、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)NR7Ay、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、各R1は、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、Ay、Het、-OR7、-S(O)nR9、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ayおよび-NHR10Hetからなる群から選択される。1つの好ましい実施形態では、各R1は同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、Ay、Het、-OR7、-S(O)nR9、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHetおよび-NHR10Hetからなる群、またはそれらのセブセットから選択される。好ましい式(I)の化合物は、各R1が、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、Ay、Het、-NR7R8および-NR7Ayからなる群、またはそれらのサブセットから選択されるものと定義される。1つの実施形態では、各R1は同一であるかまたは異なっており、-NR7R8で表わされる。
【0049】
本発明の実施形態のより特定的な例は、各R1が、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、フェニル、Het(および置換Het), -O-アルキル、-S-アルキル、-NH2、-NHアルキル、-NHシクロアルキル、-N(アルキル)(アルキル)、-NHアルキル-OH、-NHアルキル-O-アルキル、-NHAy、および-NH-アルキル-Hetからなる群、またはそれらのサブセットから選択されるものと定義される。一部の好ましいR1基の特定的な例は、Br、Cl、フェニル、-NH-メチル、-NH-ブチル、-N(CH3)2、-NH-シクロペンチル、-NH-シクロプロピル、-NH-イソプロピル、-NH-フェニル、-NH(CH2)2OCH3、ピロリジン、およびモルホリンからなる群、またはそれらのサブセットから選択される。
【0050】
1つの実施形態では、R2は、ハロ、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Het、-S(O)nR9、-NR7R8、-NHHet、-NHR10Het、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群、またはそれらのサブセットから選択される。好ましくは、R2は、ハロ、Het、-S(O)nR9、-NR7R8、-NHHetおよび-NHR10Hetからなる群、またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、R2は、-NR7R8、Het、-NHR10Hetおよび-NHHetからなる群、またはそれらのサブセットから選択される。1つの好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、R2が-NR7R8であるものと定義される。
【0051】
本発明の実施形態の特定的な例は、R2が、-NH2、-NH-アルキル、-NH-シクロアルキル、Het、-NHHetおよび-NH-アルキル-Hetからなる群、またはそれらのサブセットから選択されるものと定義される。好ましい実施形態としては、R2が、-NH2、-NH-プロピル、-NH-イソプロピル、-NH-シクロプロピル、-NH-ブチル、-NH-イソブチル、-NH-シクロブチル、-NH-シクロペンチル、-NH-シクロヘキシル、-NH(CH2)2OCH3、ピロリジン(例えば、Nを介して結合しているピロリジン), モルホリン(例えば、Nを介して結合しているモルホリン)、またはこれらのサブセットである式(I)の化合物のものが挙げられる。
【0052】
1つの実施形態では、R7およびR8はそれぞれ同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、-C(O)R9、-R10-シクロアルキル、-R10OR9、-R10CO2R9および-R10NR9R11からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、R7およびR8はそれぞれ同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、および-R10-シクロアルキルからなる群、またはそれらのサブセットから選択される。1つの実施形態では、R7およびR8はそれぞれ同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択される。
【0053】
R9およびR11の定義中にある基-R10(OR10)wは、アルキル-O-アルキル-O-アルキルのようなPEG様鎖を意味する。1つの実施形態では、R9およびR11はそれぞれ同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、および-R10-シクロアルキルからなる群、またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、R9およびR11はそれぞれ同一であるかまたは異なっており、独立して、Hおよびアルキルからなる群から選択される。
【0054】
1つの実施形態では、R10はアルキルまたはシクロアルキルであり、より好ましくはアルキルである。
【0055】
式(I)の化合物の1つの群では、YはCHである。式(I)の化合物のもう1つの群では、YはNである。
【0056】
1つの実施形態では、R3は、H、ハロ、アルキル、Ay、-OR7、-CO2R7、-NR7R8、-R10OR7および-R10NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、R3は、H、ハロ、アルキル、-OR7、および-NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。1つの実施形態では、R3はHまたはアルキルである。1つの実施形態ではR3はHである。
【0057】
1つの実施形態では、R4は、H、ハロ、アルキル、Ay、-OR7、-CO2R7、-NR7R8、-R10OR7および-R10NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、R4は、H、ハロ、アルキル、-OR7、および-NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。1つの実施形態では、R4はHまたはアルキルである。1つの実施形態ではR4はHである。
【0058】
1つの実施形態では、R5は、ハロ、アルキル、シクロアルキル、-OR7、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CH(OR9)-R10、-CH(OR9)-Ay、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-NR7R8、-NR7Ay、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10SO2NR9R11および-R10NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。より好ましくは、R5は、アルキル、シクロアルキル、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CH(OR9)-Ay、-NR7R8、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9および-R10NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。1つの実施形態では、R5は、アルキル、-C(O)Ay、-CH(OR9)-Ay、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10OR9および-R10NR7R8からなる群、またはそれらのサブセットから選択される。
【0059】
式(I)の化合物の特定的な例は、R5が、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびイソブチル), シクロプロピル、アルキル-OH、アルキル-O-アルキル、アルキル-O-アルキル-O-アルキル、C(O)-フェニル、C(O)-ベンジル、ベンジル、-アルキル-Het(例えば、-CH2-モルホリノおよび-CH2-ピロリジニル), -N(H)アルキル、-N(アルキル)2、-アルキル-N(H)アルキル、および-アルキル-N(アルキル)2からなる群、またはそれらのサブセットから選択されるものと定義される。
【0060】
当然のことながら、本発明には、上記で定義された特定的な基および好ましい基のすべての組み合せおよびサブセットが包含される。
【0061】
式(I)の化合物の特定的な例としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:
3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン;
7-クロロ-3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリジン-4-イル]-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
2-イソブチル-3-[2-(メチルスルフィニル)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-(ジエトキシメチル)-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルバルデヒド;
{3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール;
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール;
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン;
{7-(シクロペンチルアミノ)-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン;
4-(2-ベンジルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
4-(2-ベンジル-7-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-{4-[2-ベンジル-7-(シクロペンチルアミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)-7-(メチルスルファニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-({3-[2-(メチルスルファニル)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}メチル)-2-プロパンアミン;
N-シクロペンチル-4-{2-[(イソプロピルアミノ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(イソプロピルアミノ)メチル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
4-{7-クロロ-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
4-{7-クロロ-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-N-(2-メトキシエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)-メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-4-(2-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-シクロプロピル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;および
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
ならびにこれらの製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的に機能する誘導体。
【0062】
当業者であればわかるであろうが、本発明の化合物は、その製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体の形態でも利用できる。式(I)の化合物の製薬上許容される塩としては、製薬上許容される無機もしくは有機の酸または塩基から形成される通常の塩ならびに第四級アンモニウム塩が挙げられる。好適な酸塩のより特定的な例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、ギ酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、パルモ酸塩、マロン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、フェニル酢酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、フマル酸塩、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化水素酸塩、リンゴ酸塩、ステロイド酸塩、タンニン酸塩などが挙げられる。1つの実施形態では、式(I)の化合物はメシレート塩の形態にある。シュウ酸のような他の酸は、それ自体は製薬上許容されるものではないが、本発明の化合物およびその製薬上許容される塩を得るのに中間体として使いものになる塩を調製するのに有用である。好適な塩基塩のより特定的な例としては、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、コリン塩、ジエタノールアミン塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、およびプロカイン塩が挙げられる。
【0063】
本明細書中で使用される「溶媒和物」という用語は、溶質(式(I)の化合物)と溶媒とにより生成される可変化学量論量の複合体を意味する。溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、または酢酸が挙げられる。
【0064】
本明細書中で使用される「生理学的に機能する誘導体」という用語は、本発明の化合物の全ての製薬上許容される誘導体を意味し、例えば、動物(好ましくはヒトなどの哺乳動物)に投与したときに本発明の化合物またはその活性代謝生成物を(直接的にまたは間接的に)つくることができる式(I)の化合物のエステルまたはアミドを意味する。例えば、Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery, 5th Edition, Vol 1: Principles and Practiceを参照されたい。
【0065】
式(I)の化合物の製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的に機能する誘導体を調製する方法は、当技術分野で慣用のものである。例えば、Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery 5th Edition, Vol 1: Principles and Practiceを参照されたい。
【0066】
当業者には自明なことであろうが、式(I)の化合物を調製するための後に記載される方法では、一部の中間体は、式(I)の化合物の製薬上許容される塩、溶媒和物、または生理学的に機能する誘導体の形態にある。それらの用語は、式(I)の化合物の調製方法で用いられる中間体に適用される場合、式(I)の化合物に対して先に述べたのと同じ意味を有する。そのような中間体の製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的に機能する誘導体の調製方法は、当技術分野で公知であり、式(I)の化合物の製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的に機能する誘導体の調製方法と類似している。
【0067】
一部の式(I)の化合物および式(I)の化合物の調製方法で用いられる中間体は、立体異性形で存在しうる(例えば、1個以上の不斉炭素原子を含有しうるか、またはシス-トランス異性を呈しうる)。個々の立体異性体(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびそれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。本発明はまた、式(I)で表される化合物の個々の異性体を、1つ以上のキラル中心が反転されているそれらの異性体との混合物として包含する。同様に、当然のことながら、式(I)の化合物は、式に示されている以外の互変異性形でも存在することができ、これらもまた本発明の範囲内に含まれる。
【0068】
本発明はさらに、医学的治療、例えば動物(例えばヒトのような哺乳動物)におけるウイルス性疾患の、症状再発の抑制も含めた治療または予防で使用するための式(I)の化合物を提供する。式(I)の化合物は、特に、ヘルペスウイルス感染症のようなウイルス性疾患の治療または予防に有用である。ヘルペスウイルス感染症としては、例えば、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)、およびヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)の感染症が挙げられる。つまり、本発明の化合物は、ヘルペスウイルス感染症の症状または作用の治療または予防にも有用である。
【0069】
本発明の化合物は、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患、特に動物(例えばヒトのような哺乳動物)における潜伏性ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を治療または予防するのに有用である。ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患とは、EBV感染が関与する慢性疲労症候群や、EBVおよびHHV-6のようなヘルペスウイルス感染が関与する多発性硬化症などの、ウイルス感染の存在から生じる、ウイルス感染そのものは除外した病態または疾患を意味する。そのような病態または疾患のさらなる例は、先の背景技術のところに記載されている。
【0070】
これらの病態および疾患に加えて、本発明の化合物は、ヘルペスウイルス感染が関与する心臓血管の疾患および病態、特に、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈疾患、および再狭窄(とりわけ血管形成術後の再狭窄[RFA: restenosis following angioplasty])の治療または予防に使用することもできる。再狭窄は、脈管壁への損傷、例えばバルーン血管形成術または他の外科手技および/もしくは診断手技により引き起こされる損傷の後に生じる血管の狭窄であり、治療された血管壁中の平滑筋細胞の過度の増殖により特性付けられる。血管形成術後再狭窄(RFA)を患っている多くの患者において、特にCMVおよび/またはHHV-6によるウイルス感染症は、冠状血管中の平滑筋細胞の増殖に極めて重要な役割を演じていると考えらていれる。再狭窄は、多くの外科的手技および/または診断的手技の後で、例えば移植手術、静脈移植、冠状血管バイパス移植の後で、最も一般的には血管形成術の後で、起ることがある。
【0071】
in vitroおよびin vivoの両方で行われた研究によれば、再狭窄は多因子過程であることを示す証拠が存在する。いくつかのサイトカインおよび増殖因子が、一致して作用し、脈管平滑筋細胞(SMC)の移動および増殖ならびに細胞外間質物質の産生を刺激し、これらが蓄積して血管を閉塞させる。加えて増殖抑制物質は、SMCの増殖および細胞外間質物質の産生を阻害するように作用する。
【0072】
加えて、式(I)の化合物は、B型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、およびHIVが関与する病態または疾患を治療または予防するのに有用でありうる。
【0073】
本発明はまた、哺乳動物(例えばヒト)のような動物におけるウイルス感染症、特にヘルペスウイルス感染症を治療または予防するための方法も提供し、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。
【0074】
本明細書中で使用する場合、「予防」という用語は、感染の防止、感染被験者における症状発生の防止、感染被験者における症状再発の防止、あるいは被験者におけるウイルス性の感染、病態、または疾患の症状の重症度もしくは頻度における軽減を意味する。
【0075】
本明細書中で使用する場合、「治療」という用語は、被験者におけるウイルス性の感染、病態、または疾患の症状の部分的もしくは完全な排除、またはそれらの症状の重症度における軽減、あるいは被験者におけるウイルスの存在の排除もしくは軽減を意味する。
【0076】
本明細書中で使用する場合、「治療的に有効な量」とは、式(I)の化合物が投与される被験者において、記載の疾患、病状、または感染を治療または予防するのに十分なその量を意味する。例えば、ヘルペスウイルス感染症を治療するための、式(I)の化合物の治療的に有効な量は、被験者におけるヘルペスウイルス感染症を治療するのに十分な量である。
【0077】
本発明はまた、哺乳動物(例えばヒト)のような動物におけるヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を治療または予防するための方法を提供するもので、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。1つの実施形態では、本発明は、哺乳動物(例えばヒト)のような動物における慢性疲労症候群および多発性硬化症を治療または予防するための方法を提供するもので、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。以上の方法は、ヘルペスウイルスによる潜伏性感染が関与する慢性疲労症候群または多発性硬化症を治療または予防するのに特に有用である。
【0078】
もう1つの実施形態では、本発明は、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈疾患、または再狭窄(特に血管形成術のような手術の後の再狭窄)のような心臓血管の病態を治療または予防するための方法を提供するもので、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な抗ウイルス量を動物に投与することを含んでなる。
【0079】
本発明はさらに、哺乳動物(例えばヒト)のような動物におけるB型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルスを治療または予防するための方法を提供するもので、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。
【0080】
本発明はさらに、哺乳動物(例えばヒト)のような動物におけるヒトパピローマウイルスを治療または予防するための方法を提供するもので、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。
【0081】
本発明はさらに、哺乳動物(例えばヒト)のような動物におけるHIVを治療または予防するための方法を提供するもので、その方法は、式(I)の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる。
【0082】
本発明はまた、哺乳動物(例えばヒト)のような動物におけるウイルス感染症、特にヘルペスウイルス感染症を治療または予防するための医薬の調製における式(I)の化合物の使用;ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を治療するための医薬の調製における式(I)の化合物の使用;およびB型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、およびHIVを治療または予防するための医薬の調製における式(I)の化合物の使用を提供する。特に、本発明はまた、慢性疲労症候群または多発性硬化症を治療または予防するための医薬の調製における式(I)の化合物の使用を提供する。1つの実施形態では、本発明は、再狭窄やアテローム性動脈硬化症のような心臓血管疾患を治療または予防するための医薬の調製における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0083】
式(I)の化合物は、医薬組成物の形態で都合よく投与される。そのような組成物は、1種以上の生理学的に許容される担体または希釈剤と混ぜて、慣用の方法で使用されるために都合よく提供することができる。
【0084】
本発明の化合物を、そのままの化学物質として治療的に投与することもできるが、活性成分を医薬組成物として提供することが好ましい。医薬組成物は、製薬上許容される担体または希釈剤を含むことができる。担体または希釈剤は、製剤中の他の成分と適合しかつその服用者に有害でないという意味において、「許容される」ものでなければならない。
【0085】
従って、本発明はさらに、式(I)の化合物を、1種以上のその製薬上許容される担体および場合により他の治療用成分および/または予防用成分と一緒に含む医薬製剤または組成物を提供する。
【0086】
製剤には、経口投与、非経口投与(例えば、注射またはデポ錠剤による皮下投与、皮内投与、脊髄内投与、例えばデポ剤による筋肉内投与、および静脈内投与が挙げられる)、直腸内投与、および局所的投与(経皮投与、口腔内投与、および舌下投与が挙げられる)に好適なものが挙げられるが、最も好適な経路は、例えば、服用者の健康状態、年齢、および疾患、ならびに治療を受けているウイルス性の感染または疾患によって決めることができる。製剤は、単位用量剤形で都合よく提供することができ、製薬技術分野で周知のいずれの方法によっても調製することができる。すべての方法には、本化合物(「有効成分」)と、1つ以上の補助的成分からなる担体とを合わせるステップが含まれる。一般的には、本製剤は、有効成分を、液体担体もしくは微細粒固体担体またはその両者と均一かつ十分に合わせ、次いで必要な場合は、その生成物を所望の製剤に造形することにより調製される。
【0087】
経口投与に好適な製剤は、それぞれが所定量の有効成分を含有するカプセル剤(ソフトゲルカプセル剤も含める)、カシェ剤、または錠剤(例えば特に小児投与用チュアブル錠剤)のような個別単位として;粉剤または粒剤として;水性液体もしくは非水性液体中の溶液剤もしくは懸濁液剤として;または水中油型液状乳液剤または油中水型液状乳液剤として提供することができる。有効成分はまた、ボーラス剤、舐剤、またはペースト剤として提供することもできる。
【0088】
錠剤は、場合により1つ以上の補助的成分と一緒に、圧縮または成形によってつくることができる。圧縮錠剤は、粉末または粒状のような自由流動性形態にある本有効成分を、場合により、結合剤(例えば、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン漿、またはポリビニルピロリドン)、充填剤(例えば、ラクトース、糖、微結晶セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、またはソルビトール)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、またはシリカ), 崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはナトリウムデンプングリコール酸塩)、または湿潤剤(例えば、ナトリウムラウリルスルホン酸塩)などの他の慣用の賦形剤と一緒に、適切な機械で圧縮することにより調製することができる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械で成形することによりつくることができる。錠剤には、場合により、コーティングを施したり、切込みを入れたりすることができ、その中の有効成分の徐放放出または制御放出を提供するよう製剤化することもできる。錠剤は、当技術分野で周知の方法に従ってコーティングすることができる。
【0089】
別の方法として、本発明の化合物を、例えば水性もしくは油性の懸濁液、溶液、乳液、シロップ、またはエリキシルなどの経口用液体調剤中に組み込むこともできる。さらに、本化合物を含有する製剤を、使用前に水または他の好適な媒体で再生される乾燥製品として提供することもできる。そのような液体調剤は、懸濁化剤例えばソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムジェル、または水素化食用脂肪;乳化剤例えばレシチン、ソルビタンモノオレエート、またはアラビアゴム;非水性媒体(食用油を含みうる)例えば扁桃油、蒸留ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコール、またはエチルアルコール;および保存剤例えばメチルp-ヒドロキシベンゾエートもしくはプロピルp-ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸;などの慣用の添加剤を含有していてもよい。そのような調剤はまた、例えばココアバターまたは他のグリセリドなどの慣用の坐剤基剤を含有する坐剤として製剤化することもできる。液体調剤はまた、例えばポリエチレングリコールなどの慣用のソフトジェル賦形剤を含有する経口投与用ソフトジェルカプセル剤として製剤化することもできる。
【0090】
非経口投与用製剤には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および、製剤を対象の服用者の血液と等張化させる溶質、を含有していてもよい水性および非水性無菌注射溶液;および懸濁化剤や粘稠化剤を含んでいてもよい水性および非水性無菌懸濁液が入っている。
【0091】
製剤は、1回用量または複数回用量の容器、例えば密封されたアンプルやバイアルに入れて提供することができ、また使用直前に無菌液体担体例えば注射用水の添加だけを必要とする冷凍乾燥(凍結乾燥)状態で保存することもできる。即席注射溶液剤および懸濁液剤は、先に記載した種類の滅菌された粉剤、粒剤、および錠剤から調製することができる。
【0092】
直腸内投与用製剤は、ココアバター、硬質脂肪、またはポリエチレングリコールなどの通常の担体で坐剤として提供することができる。
【0093】
局所的(例えば経皮)適用または鼻腔内適用に好適な製剤としては、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、ジェル剤、スプレー剤、エアロゾル剤、およびオイル剤が挙げられる。このような製剤に好適な担体としては、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびこれらの組み合せが挙げられる。
【0094】
口内局所投与例えば頬腔内または舌下用製剤としては、本有効成分を、スクロースとアカシア、トラガカントなどの香味基剤中に含むロゼンジ剤;本有効成分を、ゼラチンとグリセリン、スクロースとアカシアなどの基剤中を含むパステル剤;が挙げられる。
【0095】
本化合物はまた、デポー調製物として製剤化することもできる。そのような長時間作用性製剤は、埋め込み(例えば皮下または筋肉内)により、あるいは筋肉内注射により投与することができる。つまり、例えば、本化合物は、適切な高分子材料もしくは疎水性材料(例えば許容される油中乳液として)またはイオン交換樹脂で製剤可することができ、あるいは微溶解性誘導体として、例えば微溶解性塩として製剤化することもできる。
【0096】
上記で詳細に述べた成分に加えて、本製剤は、対象の製剤タイプに関して当技術分野で慣用される他の調剤を含むことができ、例えば経口投与用に好適な製剤は、香味剤を含むことができる。
【0097】
当然のことながら、治療で使用するのに必要とされる本発明の化合物の量は、治療を受けている病態の特質、患者の年齢および健康状態により異なるものであり、最終的には担当の医師または獣医師の判断にゆだねられるものである。しかしながら、一般的には、成人したヒトを治療するのに採用される投与量は、典型的には1日あたり0.02〜5000mg、好ましくは1日あたり100〜1500mgの範囲であると考えられる。所望の用量は、1回の用量で、あるいは適切な間隔で投与される分割用量として、例えば1日あたり2回、3回、4回、またはそれ以上の分割用量として都合よく提供することができる。本発明による製剤は、本有効成分を0.1〜99%、都合よくは錠剤およびカプセル剤に対しては30〜95%、液体調製物に対しては3〜50%含有することができる。
【0098】
本発明で使用される式(I)の化合物は、他の治療剤、例えば非ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、および/または他の抗ウイルス剤と組み合せて使用することもできる。つまり、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物と、ウイルス感染症の治療におけるさらなる治療剤とを含んでなる組み合せの使用を提供する。本発明の化合物と組み合せることができる好ましい抗ウイルス薬としては、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、ドコサノール、ミリバビル、アンプレナビル、ラミブジン、ジドブジン、およびアバカビルが挙げられる。本発明の化合物と組み合せるのに好ましい抗ウイルス薬としては、アシクロビルおよびバラシクロビルが挙げられる。つまり、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物と、アシクロビルまたはバラシクロビルからなる群から選択される抗ウイルス薬とを含んでなる組み合せ、および、ウイルス感染症の治療およびウイルス感染症を治療するための医薬の調製におけるそのような組み合せの使用、ならびに、式(I)の化合物と、アシクロビルおよびバラシクロビルからなる群から選択される抗ウイルス薬とを投与することを含んでなるウイルス感染症の治療方法を提供する。
【0099】
式(I)の化合物を他の治療剤と組み合せて使用する場合、本化合物は、任意の都合のよい経路により順次的または同時に投与することができる。
【0100】
上記で言及した組み合せは、医薬製剤の形態で使用するのに都合よく提供することができ、従って、上記で定義した組み合せを、場合により製薬上許容される担体または希釈剤と一緒に含む医薬製剤は、本発明のさらなる態様を構成する。そのような組み合せの個々の成分は、別々のまたは組み合せの医薬製剤で順次的または同時に投与することができる。
【0101】
同じ製剤中に組み合せる場合は、当然のことながら、その2つの化合物は安定でかつ互いにまた製剤中の他の成分と適合するものでなければならず、そうした上で投与用に製剤化することができる。別々に製剤化する場合は、当技術分野においてそのような化合物に対して知られている方法で、都合のよい製剤で提供することができる。
【0102】
式(I)の化合物を、ウイルス感染症に対して活性な第2の治療剤と組み合せて用いる場合は、各化合物の用量は、その化合物を単独で用いる場合とは異なることがある。当業者であれば、適切な用量は容易に分かると思われる。
【0103】
式(I)の化合物は下記の図式 1に図示されている方法により簡便に調製することができる。
【0104】
図式 1
【化11】

【0105】
上記式中、Xはクロロ、ブロモ、ヨードまたはトリフレートであり、Z-は対イオン(例えば、ハロゲン化物、スルホン酸塩など)であり、その他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0106】
一般に、式(I)の化合物の調製方法は以下のステップを含んでなる:
a)式(II)で表わされる化合物を式(III)で表わされる末端アルキンにカップリングさせて式(IV)で表わされる化合物を調製するステップ;および
b)式(V)で表わされるN-アミノピリジニウム塩を式(IV)で表わされる化合物と反応させて式(I)で表わされる化合物を調製するステップ。
【0107】
より特定的には、式(I)の化合物は、式(IV)で表わされる化合物を式(V)で表わされるN-アミノピリジニウムと反応させることで調製することができる。
【化12】

【0108】
上記式中、全ての記号は、上記で定義したとおりである。
【0109】
この方法は、塩基の存在下、不活性溶媒中で、場合により冷却しながら式(IV)の化合物をほぼ等モル量で式(V)の化合物と混合して、付加環化反応を起すことで容易に行うことができる。好適な溶媒としては、限定するものではないが、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、1-メチル-2-ピロリジノン、メタノールやエタノールなどの低級アルコールが挙げられる。塩基は代表的には、トリエチルアミンなどのアミン塩基;水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基;1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU);などである。現時点では、最初の付加環化反応が、一般には観察されることがないジヒドロ中間体を生成し、これが空気酸化を受けて式(I)の芳香族化合物となる。
【0110】
式(V)の化合物はアミノ化ピリジン誘導体であり、市販されているか、または、適切なピリジンを、O-(メシチルスルホニル)ヒドロキシルアミンなどのアミノ化剤と反応させることにより簡便に調製することができる。
【化13】

【0111】
上記式中、すべての記号は上記で定義したとおりである。
【0112】
式(IV)で表わされる化合物は、式(II)で表わされる化合物を、式(III)で表わされる末端アルキンとカップリング(例えば交差カップリング)させることで調製することができる。
【化14】

【0113】
上記式中、すべての記号は上記で定義したとおりである。
【0114】
この反応は代表的には不活性溶媒中で、化学量論量の塩基と一緒の触媒量のパラジウム(O)源および銅(I)源の両方の存在下に行われる。パラジウム触媒としては、限定するものではないが、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)およびジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)が挙げられる。ヨウ化銅(I)は、銅の共触媒の1つの源である。塩基は代表的には、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの第二級または第三級アミンである。代表的な溶媒は、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、1-メチル-2-ピロリジノンなどである。この方法は当技術分野でSonogashiraカップリングとして知られている。従って、Sonogashiraカップリングに用いることができるその他の触媒、塩基および溶媒も同様に本発明の化合物の調製において用いることができる。
【0115】
式(II)の化合物は市販されているか、あるいは当業者に知られている方法により、または文献に記載されている方法により調製することができる。
【0116】
上記した式(I)の化合物の調製方法に加えて、本発明はまた、上記した方法によるそのような式(I)の化合物の調製で使用されるいくつかの中間体化合物も提供するものである。そのような中間体は、上記図式 1に記載されている。
【0117】
上記した各方法は、式(I)の化合物を、当業者には周知の手法により、その製薬上許容される塩、溶媒和物、または生理学的に機能する誘導体に変換するステップをさらに含む場合がある。
【0118】
当業者に明らかであるように、式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体は、当技術分野で周知の手法により、別の式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体に変換することができる。例えば、式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換する方法の1つは、式(I-A)で表わされる化合物を、脱プロトン求電子付加反応を経て式(I-B)で表わされる化合物に変換することからなる。
【化15】

【0119】
上記式中、
qは、0、1、または2であり;
R1は上記で定義したとおりであり、C-4、C-5および/またはC-6位に位置し;
R1aは、ハロ、アルキル、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ayおよび-S(O)nR9から選択され;
その他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0120】
より特定的には式(I-B)の化合物は、不活性溶媒中で式(I-A)の化合物を塩基で処理し、次いで求電子クエンチ剤を加えることにより調製することができる。好適な塩基としては、例として、リチウムアミド塩基例えばリチウムジイソプロピルアミド、および、アルキルリチウム塩基例えばブチルリチウムが挙げられる。好適な溶媒としては、限定するものではないが、エーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。求電子クエンチ剤としては、限定するものではないが、四塩化炭素、ヘキサクロロエタン(R1a=Cl)、N-ブロモスクシンイミド(R1a=Br)、ジメチルジスルフィド(R1a=-SMe)が挙げられる。
【0121】
式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換するもう1つの好ましい方法では、上記した求電子物質がB-OCH3-9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(B-OMe-9-BBN)である脱プロトン/求電子クエンチが行われる。つまり式(I-A)で表わされる化合物は、C7のリチウム化とB-OMe-9-BBNによるクエンチ処理の後、式(VII)で表わされる中間体アリールホウ酸塩をin situで生成する。このアリールホウ酸塩はこの後、場合により塩基の存在下に、パラジウム触媒を用いたSuzukiカップリングで、アリールハロゲン化物により交差カップリングして式(I-C)で表わされる化合物を得ることができる。
【化16】

【0122】
上記式中、
qは0、1、または2であり;
R1は上記で定義したとおりであり、C-4、C-5および/またはC-6位に位置し;
R1bはAy、Het、アルケニル、またはシクロアルケニルから選択され;
その他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0123】
さらなる例として、式(I-D)で表わされる化合物は、a)式(I-D)で表わされる化合物を酸化させて式(I-E)で表わされる化合物を調製し、その後、b)場合により式(I-E)で表わされる化合物を、酸素、または、R2が-NR7R8、-OR7、-OAy、Nを介して結合しているHet、-NHHet、-NHR10Het、-OHetおよび-OR10Hetからなる群から選択される式R2で表わされるアミン求電子物質と反応させて、R2が-NR7R8、-OR7、-OAy、Nを介して結合しているHet、-NHHet、-NHR10Het、-OHetおよび-OR10Hetからなる群から選択される式(I-F)で表わされる化合物を生成させることにより、式(I-F)で表わされる化合物に変換することができる。
【化17】

【0124】
上記式中、n'は1または2であり、その他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0125】
より特定的には、式(I-F)で表わされる化合物は、式(I-E)で表わされる化合物(すなわち、R2がS(O)n'R9[式中n'は1または2である]である式(I)で表わされる化合物)を、酸素、または、R2が-NR7R8、-OR7、-OAy、Nを介して結合しているHet、-NHHet、-NHR10Het、-OHet、および-OR10Hetからなる群から選択される式R2で表わされるアミン求電子物質と反応させることにより調製することができる。この反応は溶媒なしで、あるいは適切な溶媒中で行うことができ、50〜150℃に加熱してもよい。代表的には溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、または、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどの溶媒である。場合によっては塩基を用いて反応を促進することもできる。代表的には塩基は炭酸カリウム、あるいはトリエチルアミンなどのアミン塩基である。
【0126】
式(I-E)で表わされる化合物は、式(I-D)で表わされる化合物(すなわち、R2がS(O)nR9[式中nは0である]である式(I)で表わされる化合物)を、不活性溶媒中で、場合により酸もしくは塩基の存在下に酸化剤と反応させることにより簡便に調製することもできる。代表的にはこの酸化剤は、場合によっては重炭酸ナトリウムなどの塩基と一緒の、m-クロロ過安息香酸などの過酸である。分子中にさらなるアミンが存在する場合は、アミンが過剰酸化されるのを防ぐために、この酸化を酸性条件下で行うのが望ましいと考えられる。例えば、好適な酸のいくつかの具体的な例としては、酢酸、塩酸などが挙げられる。酸化剤と基剤との間の化学量論関係を注意深く追跡することにより、スルホキシド(n=1)とスルホン(n=2)との間の生成物分布を制御することが可能である。好適な溶媒としては、限定するものではないが、ジクロロメタン、クロロホルムなどが挙げられる。
【0127】
式(I-D)で表わされる化合物は、R2=SR9である場合の上記した方法により、式(II)の化合物(すなわち、R2がSR9である場合の式(II)の化合物)と式(III)の化合物とから調製される式(IV)で表わされる化合物、式(V)で表わされる化合物からなる群から選択される化合物を反応させることで調製することができる。この必要な式(II)の化合物は、販売元から得ることもできるし、当業者に知られている方法により調製することもできる。
【0128】
式(I)の化合物を異なる式(I)の化合物に変換するもう1つの特に有用な方法は、式(I-G)で表わされる化合物(すなわち、R2がフルオロである場合の式(I)の化合物)をアミンと反応させること、および、場合によりその混合物を50〜150℃に加熱して式(I-H)で表わされる化合物(すなわち、R2が-NR7R8である場合の式(I)の化合物)を調製することを含んでなる。
【化18】

【0129】
上記式中すべての記号は上記で定義したとおりである。
【0130】
この方法は、式(I-G)で表わされる化合物を、溶媒なしのアミン中で、または適切な溶媒中で、過剰量のアミンと混合して式(I-H)で表わされる化合物を生成させることで行うことができる。代表的には溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールである。その他の好適な溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、1-メチル-2-ピロリジンなどを挙げることができる。
【0131】
さらなる例として、式(I-I)で表わされる化合物は、2つの方法のどちらかを用いて式(I-J)で表わされる化合物に変換することができる。
【化19】

【0132】
上記式中、
qは0、1または2であり;
RgはAyまたはHetであり;
M1はB(OH)2、B(ORa)2、B(Ra)2、Sn(Ra)3、Zn-ハロゲン化物、Zn-RaまたはMg-ハロゲン化物[式中、Raはアルキルまたはシクロアルキルであり、ハロゲン化物はハロである]であり;
R1cはAy、NHR10Ay、-NR7Ay、Het、-NHHet、および-NHR10Hetであり;
その他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0133】
1つの方法では、式(I-I)で表わされる化合物は、式(I-I)で表わされる化合物のC-7ハロゲンをアミンで置換することを含んでなる方法により式(I-J)で表わされる化合物に変換することができる。代表的にはこの置換は、式(I-I)で表わされる化合物を、R1cが-NR7R8、-NR7Ay、Het、-NHR10Het、NHHet、および-NHR10Ayからなる群から選択される式R1cで表わされるアミン求核物質と混合すること、また場合により反応系を加熱することにより行われる。
【0134】
この反応はまた文献(Wolfe, J. P.;Buchwald, S. L. J. Org. Chem. 2000, 65, 1144)にある方法を採用することによっても行うことができ、この場合適切な溶媒中で式(I-I)で表わされる化合物が、アミン、パラジウム(0)源もしくはニッケル(0)源、および塩基で処理される。好適なパラジウム(0)源としては、限定するものではないが、酢酸パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)が挙げられる。この反応に使用される代表的な塩基はとしては、例えばナトリウムt-ブトキシド、炭酸セシウムが挙げられる。トルエンは好適な溶媒の1例である。
【0135】
別の方法として、式(I-I)の化合物は、式(I-I)の化合物を、式Rg-M1[式中、M1はB(OH)2、B(ORa)2、B(Ra)2、Sn(Ra)3、Zn-ハロゲン化物、Zn-RaまたはMg-ハロゲン化物であり、この場合Raはアルキルまたはシクロアルキルであり、ハロゲン化物はハロである]で表わされる金属化合物とカップリングさせることを含んでなる方法により、式(I-J)の化合物に変換することもできる。この方法は、不活性溶媒中で、パラジウム(0)触媒の存在下に、場合によっては加熱しながら簡便に行うことができる。この反応は、等モル量の式(I-I)の化合物を式Rg-M1の金属化合物と反応させること、また場合によってはその金属化合物の過剰量を加えることにより行われる。パラジウム触媒は好ましくは式(I-I)の化合物に対して1〜10モル%の量で存在させる。使用することができるパラジウム触媒としては、限定するものではないが、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、およびビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)-パラジウム(II)ジクロリドを挙げることができる。この反応で使用される不活性溶媒としては、限定するものではないが、N,N-ジメチルホルムアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、および1-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。
【0136】
式Rg-M1で表わされる金属化合物がアリールボロン酸またはエステルもしくはアリールボリネートである場合、反応はより簡便に塩基を、金属化合物の割合と等しい、またはそれより大きい割合で加えることにより行われる。
【0137】
式Rg-M1で表わされる金属化合物は販売元から購入することができるが、別個の単離された化合物として調製することもできるし、あるいは当業者には知られている方法(Suzuki, A. J. Organomet. Chem. 1999, 576, 147; Stille, J. Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1986, 25, 508;Snieckus, V. J. Org. Chem. 1995, 60, 292)によりin situでつくることもできる。
【0138】
さらなる例として、式(I-K)で表わされる化合物は、還元的アミノ化により式(I-L)で表わされる化合物に変換することができる。
【化20】

【0139】
上記式中、
R5aは-C(O)R9または-R10C(O)R9であり;
R5bは-R10Het、-R10NR7R8、-R10NR7Ayまたは-R10NHHetであり;
他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0140】
例として、式(I-K)の化合物を式(I-L)の化合物に変換するこの方法は、還元剤が存在する不活性溶媒中で、場合によっては酸の存在下に、式(I-K)の化合物をアミンで処理することにより行うことができる。当業者には多数の還元的アミノ化法が知られており、それらは文献に見ることができる。この変換は、そのような慣用の手法および慣用の試薬を用いて行うことができる。代表的な条件としては、限定するものではないが、1,2-ジクロロエタン,ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エーテル、メタノールなどの溶媒が挙げられる。還元剤としては、例えばホウ水素化ナトリウム、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムおよびシアノホウ水素化ナトリウムが挙げられる。還元剤を加える前に式(I-K)のケトン化合物またはアルデヒド化合物をアミンと混合して、in situで中間体イミンを調製し、その後式(I-L)のアミンに還元することもできる。
【0141】
式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換するもう1つの方法では、例えば、式(I-M)で表わされる化合物を、Het-H、HNR7R8、HNR7AyおよびNHHetからなる群から選択されるアミン求核試薬で処理して、式(I-N)で表わされる化合物を調製することが行われる。
【化21】

【0142】
上記式中、
X1はCl、Brまたはヨードであり;
R5cは-R10Het、-R10NR7R8、-R10NR7AyまたはR10NHHetであり;
その他の記号はすべて上記で定義したとおりである。
【0143】
この方法は特に、溶媒なしまたは不活性溶媒中で、場合により加熱しながら、式(I-M)の化合物をアミン求核試薬で処理することにより行うことができる。好ましい溶媒としては、限定するものではないが、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、1-メチル-2-ピロリジノン、および、メタノール、エタノール、イソプロパノールのような低級アルコールなどが挙げられる。
【0144】
もう1つの例では、式(I-O)で表わされる化合物は、加水分解反応により式(I-P)で表わされる化合物に変換することができる。
【化22】

【0145】
これは、酸性条件下に水性成分を含む二相性または混和性溶媒系中で行うことができる。代表的な溶媒としては、限定するものではないが、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、アセトンなどが挙げられる。
【0146】
式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換するもう1つの例では、酸化による、式(I-Q)で表わされる化合物の式(I-R)で表わされる化合物への変換が行われる。式(I-Q)の化合物は、上記図式 1に記載されている方法により調製することができるし、あるいは式(I-P)の化合物を、グリニャール試薬のような適切な有機金属試薬と反応させることで調製することもできる。式(I-Q)で表わされる化合物はさらに、還元により式(I-S)で表わされる化合物に変換することもできる。
【化23】

【0147】
上記式中、
Rdは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHHet、およびAyから選択され;
その他の記号はすべて図式 1に関して上記で定義したとおりである。
【0148】
例として、式(I-Q)の化合物を酸化して式(I-R)の化合物を調製する上記方法は、不活性溶媒中で、慣用の酸化剤の存在下に行うことができる。代表的な酸化剤としては、限定するものではないが、二酸化マンガン,ピリジニウム クロロクロメートなどが挙げられる。好適な溶媒としては、限定するものではないが、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
【0149】
加えて、式(I-Q)の化合物を、適切な溶媒中で還元剤で処理することにより還元して、一般式(I-S)で表わされる化合物を調製することができる。還元の一般的な手法としては、限定するものではないが、触媒による水素化、水素化物試薬などが挙げられる。好ましい触媒水素化条件では、代表的には、基材の約10重量%量にある炭素担持パラジウム、および、周囲圧または加圧の水素雰囲気が使用される。好適な溶媒としては、限定するものではないが、メタノール、エタノール、酢酸エチルなどが挙げられる。加えて、この還元は、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒中のリチウムアルミニウム水素化物のような水素化物試薬を使用することにより達成される。式(I-Q)で表わされる化合物の式(I-S)で表わされる化合物への変換に好適ななおもう1つの還元では、テトラヒドロフランまたはジクロロメタンなどの不活性溶媒中で、三フッ化ボロンエーテル化物の存在下に、トリエチルシランが使用される。
【0150】
本明細書に含まれる開示および実施例に基づいて、当業者であれば、式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を、別の式(I)の化合物または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体に容易に変換することができる。
【0151】
本発明はまた、式(I)の放射線標識化合物および式(I)のビオチン化化合物も提供する。式(I)の放射線標識化合物および式(I)のビオチン化化合物は、慣用の手法を用いて調製することができる。例えば、式(I)の放射線標識化合物は、式(I)の化合物を、適切な触媒の存在下にトリチウムガスと反応させて式(I)の放射線標識化合物を生成させることにより調製することができる。
【0152】
好ましい1つの実施形態では、式(I)の化合物はトリチウム化される。
【0153】
式(I)の放射線標識化合物および式(I)のビオチン化化合物は、ヘルペスウイルス感染症などのウイルス感染症を治療または予防するための化合物を識別するためのアッセイに有用である。従って、本発明は、ヘルペスウイルス感染症などのウイルス感染症を治療または予防するための活性を有する化合物を識別するためのアッセイ方法を提供するもので、その方法は、式(I)の放射線標識化合物または式(I)のビオチン化化合物を標的タンパク質に特異的に結合させるステップを含んでなる。より特定的には、好適なアッセイ方法には、競合的結合アッセイが含まれることになる。式(I)の放射線標識化合物は、当技術分野で慣用の方法によるアッセイに用いることができる。
【実施例】
【0154】
以下の実施例は、本発明の実施形態を説明するものであって、決して本発明の範囲を限定するものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲により定義されている。試薬は、市販されているかまたは文献にある方法により調製される。実施例番号は、後の表に列挙されている化合物の番号を意味する。1Hおよび13C NMRスペクトルは、Varian Unity Plus NMR分光光度計で、300または400MHz、75または100MHzにおいて得た。19F NMRは、282MHzにおいて記録した。質量スペクトルは、Micromass Ltd.(Altrincham, UK)製のMicromass PlatformまたはZMD質量分析計で、大気圧化学イオン化(APCI)またはエレクトロスプレーイオン化(ESI)のいずれかを用いて得た。単離することができないか、または、十分な特性付けをするのにはあまりにも不安定であるいくつかの中間体の純度を確かめるために、また反応の進行を追跡するために、分析用薄層クロマトグラフィーを使用した。そうでないと断らないかぎり、これは、シリカゲル(Merck Silica Gel 60 F254)を用いて行った。そうでないと断らないかぎり、いくつかの化合物を精製するためのカラムクロマトグラフィーでは、Merck Silicaゲル60(230〜400メッシュ)、および記載の加圧溶媒系を使用した。化合物はすべて、そうでないと断らないかぎり、その遊離塩基形態として特性付けしてある。ときおり、注記した箇所では、対応する塩酸塩を生成させて固形物をつくった。
【0155】
実施例 1:3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン
【化24】

【0156】
a)2-フルオロ-4-ペンタ-1-イニルピリジン
2-フルオロ-4-ヨードピリジン(1.0g、4.5ミリモル)の冷(0℃)テトラヒドロフラン(15mL)溶液にヨウ化銅(I)(86mg、0.45ミリモル)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)(157mg、0.22ミリモル)、およびトリエチルアミン(1.8mL、13.4ミリモル)を加えた。この反応混合物にペンチン(0.88mL、8.9ミリモル)を滴下で加え、得られた溶液を、0℃で30分間、その後室温で18時間撹拌した。水とエーテルを加え、その層を分離した。有機層をブラインで洗った。水層をエーテルで抽出し、その合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(5:1のヘキサン-エーテル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより2-フルオロ-4-ペンタ-1-イニルピリジン(670mg、92%)を透明油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.11 (d, 1 H), 7.11 (d, 1 H), 6.88 (s, 1 H), 2.41 (t, 2 H), 1.63 (m, 2 H), 1.04 (t, 3 H), ; 19F NMR (CDCl3) δ -68.68; MS m/z 164 (M+1)。
【0157】
b)3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン
2-フルオロ-4-ペンタ-1-イニルピリジン(650mg、3.98ミリモル)の冷(0℃)アセトニトリル(15mL)溶液に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)(0.89mL、5.97ミリモル)および1-アミノピリジニウムヨージド(974mg、4.38ミリモル)を加えた。得られた暗色溶液を室温まで昇温させて、激しく撹拌した。1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンおよび1-アミノピリジニウムヨージドのさらなる等量を、18時間後に、再度36時間後にも加えた。水を加え、その混合物を減圧下で濃縮した。その残留物を水とエーテルとに分配させた。有機層をブラインで洗った。水層をエーテルで抽出し、その合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(4:1〜3:1のヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン(765mg、75%)を灰色の固形物として得た。 1H NMR (CDCl3) δ 8.48 (d, 1 H), 8.30 (d, 1 H), 7.64 (d, 1 H), 7.32-7.23 (m, 2 H), 7.04 (s, 1 H), 6.86 (t, 1 H), 2.95 (t, 2 H), 1.82 (m, 2 H), 1.03 (t, 3 H); 19F NMR (CDCl3) δ -68.48; MS m/z 256 (M+1)。
【0158】
実施例 2:N-シクロペンチル-4-(2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン
【化25】

【0159】
3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン(126mg、0.49ミリモル)のシクロペンチルアミン(5mL)溶液を密封容器中で150℃にて18時間加熱した。この混合物を室温まで冷やし、減圧下で濃縮し、その残留物をシリカゲル(2:1のヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N-シクロペンチル-4-(2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン(155mg、98%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.41 (d, 1 H), 8.07 (d, 1 H), 7.58 (d, 1 H), 7.14 (t, 1 H), 6.74(td、1 H), 6.66(dd、1 H), 6.45 (s, 1 H), 5.01(broad、1 H), 3.95 (m, 1 H), 2.91 (t, 2 H), 2.04 (m, 2 H), 1.80-1.50 (m, 8 H), 0.98 (t, 3 H); MS m/z 321 (M+1)。
【0160】
実施例 3:7-クロロ-3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン
【化26】

【0161】
3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン(109mg、0.42ミリモル)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を-78℃に冷やした。ブチルリチウム(0.4mL、ヘキサン中1.6M、0.64ミリモル)を滴下で加え、得られた溶液を-78℃において45分間撹拌した。四塩化炭素(0.3mL)を加え、その混合物を-78℃において30分間撹拌し、次いでまだ冷たいうちにメタノールを加えることによりクエンチした。室温まで温まって来たら水とエーテルを加え、その層を分離した。有機層をブラインで洗った。水層をエーテルで抽出し、その合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(4:1〜2:1のヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、7-クロロ-3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン(77mg、63%)を橙色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.33 (d, 1 H), 7.58 (d, 1 H), 7.30 (m, 1 H), 7.22 (t, 1 H), 7.02-6.98 (m, 2 H), 2.99 (t, 2 H), 1.80 (m, 2 H), 1.01 (t, 3 H); 19F NMR (CDCl3) δ -68.11; MS m/z 290 (M+1)。
【0162】
実施例 4:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリジン-4-イル]-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化27】

【0163】
7-クロロ-3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン(41mg、0.14ミリモル)のシクロペンチルアミン(5mL)溶液を密封容器中で150℃において18時間加熱した。この混合物を室温まで冷やし、減圧下で濃縮し、その残留物をシリカゲル(2:1のヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリジン-4-イル]-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン(44mg、77%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.10 (d, 1 H), 7.18 (t, 1 H), 7.00 (d, 1 H), 6.73 (d, 1 H), 6.52 (s, 1 H), 5.97-5.91 (m, 2 H), 5.07 (m, 1 H), 4.00 (m, 2 H), 2.95 (t, 2 H), 2.18-2.05 (m, 4 H), 1.87-1.57 (m, 14 H), 1.02 (t, 3 H); MS m/z 404 (M+1)。
【0164】
実施例 5:2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン
【化28】

【0165】
a)4-(4-メチルペンタ-1-イニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン
4-ヨード-2-(メチルチオ)ピリミジン(4.73g、21.2ミリモル)の冷(0℃)テトラヒドロフラン(70mL)溶液にヨウ化銅(I)(404mg、0.2.12ミリモル)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)(744mg、1.06ミリモル)、およびトリエチルアミン(8.8mL、63.8ミリモル)を加えた。この反応混合物に4-メチル-ペンチン(5.0mL、42.5ミリモル)を滴下で加え、得られた溶液を0℃において30分間、その後室温において72時間撹拌した。水とエーテルを加え、その層を分離した。有機層をブラインで洗った。水層をエーテルで抽出し、その合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(4:1のヘキサン-エーテル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、4-(4-メチルペンタ-1-イニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン(4.0g、92%)を透明な油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.44 (d, 1 H), 6.96 (d, 1 H), 2.56 (s, 3 H), 2.35 (d, 2 H), 1.97(M、1 H), 1.05 (d, 6 H); MS m/z 207 (M+1)。
【0166】
b)2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン
4-(4-メチルペンタ-1-イニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン(2.5g、12ミリモル)の冷(0℃)アセトニトリル(40mL)溶液に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)(2.7mL、18ミリモル)および1-アミノピリジニウムヨージド(3.49g、15.7ミリモル)を加えた。得られた暗色溶液を室温まで昇温させて、激しく撹拌した。この混合物を50℃に18時間加熱し、その後室温まで冷やした。水を加え、その混合物を減圧下で濃縮した。この残留物を水とエーテルとに分配させた。有機層をブラインで洗った。水層をエーテルで抽出し、その合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(6:1〜4:1〜2:1のヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(2.0g、56%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.51-8.48 (m, 2 H), 8.36 (d, 1 H), 7.35 (t, 1 H), 7.19 (d, 1 H), 6.91 (t, 1 H), 3.04 (d, 2 H), 2.68 (s, 3 H), 2.20 (m, 1 H), 1.03 (d, 6 H); MS m/z 299 (M+1)。
【0167】
実施例 6:2-イソブチル-3-[2-(メチルスルフィニル)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン
【化29】

【0168】
2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(890mg、2.98ミリモル)の冷(0℃)ジクロロメタン(25mL)溶液に重炭酸ナトリウム固形物(500mg)、およびm-クロロ過安息香酸(734mg、純度約70%、2.98ミリモル)を加えた。この混合物を0℃において20分間撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えることによりクエンチした。この二相混合物を室温まで昇温させ、激しく15分間撹拌した。層を分離し、有機層をブラインで洗った。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過と減圧下の濃縮により2-イソブチル-3-[2-(メチルスルフィニル)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(930mg、99%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.73 (d, 1 H), 8.63 (d, 1 H), 8.47 (d, 1 H), 7.48 (d, 1 H), 7.43 (t, 1 H), 6.94 (t, 1 H), 3.00 (d, 2 H), 2.99 (s, 3 H), 2.16 (m, 1 H), 1.01 (d, 6 H); MS m/z 315 (M+1)。
【0169】
実施例 7:N-シクロペンチル-4-(2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン
【化30】

【0170】
2-イソブチル-3-[2-(メチルスルフィニル)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(930mg、2.98ミリモル)のシクロペンチルアミン(5mL)溶液を130℃で4時間加熱した。この混合物を室温まで冷やし、減圧下で濃縮し、その残留物をシリカゲル(2:1〜1:1のヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N-シクロペンチル-4-(2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(890mg、89%)を白色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.44 (d, 1 H), 8.28-8.25 (m, 2 H), 7.26 (m, 1 H), 6.85-6.76 (m, 2 H), 5.08 (m, 1 H), 4.40 (m, 1 H), 3.00 (d, 2 H), 2.26-2.05 (m, 3 H), 1.83-1.51 (m, 6 H), 1.00 (d, 6 H); MS m/z 336 (M+1)。
【0171】
実施例 8:N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン
【化31】

【0172】
N-シクロペンチル-4-(2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン(750mg、2.23ミリモル)の冷(-78℃)テトラヒドロフラン(25mL)溶液にリチウムジイソプロピルアミド(LDA)(0.6 Mストック溶液11.18mLをテトラヒドロフラン27mL中で1.6 M ブチルリチウム18.75mLとジイソプロピルアミン4.20mLから調製した、6.71ミリモル)を滴下で加えた。得られた溶液を-78℃において15分間撹拌した。ジメチルジスルフィド(1.0mL、11.15ミリモル)を素早く加え、この混合物を1間撹拌した。水とエーテルを加え、その層を分離した。有機層をブラインで洗った。水層をエーテルで抽出し、その合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(2:1のヘキサン-エーテル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン(712mg、84%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.25 (d, 1 H), 8.07 (d, 1 H), 7.25 (t, 1 H), 6.75 (d, 1 H), 6.61 (d, 1 H), 5.04 (d, 1 H), 4.37 (m, 1 H), 3.05 (d, 2 H), 2.61 (s, 3 H), 2.26-2.05 (m, 3 H), 1.79-1.50 (m, 6 H), 0.97 (d, 6 H); MS m/z 382 (M+1)。
【0173】
実施例 9:N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン
【化32】

【0174】
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン(700mg、1.83ミリモル)の冷(0℃)ジクロロメタン(30mL)溶液に重炭酸ナトリウム 固形物(500mg)、およびm-クロロ過安息香酸(451mg、純度約70%、1.83ミリモル)を加えた。その混合物を0℃において20分間撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えることによりクエンチした。この二相混合物を室温まで昇温させ、激しく15分間撹拌した。層を分離し、有機層をブラインで洗った。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過と減圧下の濃縮によりN-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン(720mg、99%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.38-8.29 (m, 2 H), 7.51-7.44 (m, 2 H), 6.77 (d, 1 H), 5.24 (m, 1 H), 4.38 (m, 1 H), 3.13 (s, 3 H), 3.08-2.91 (m, 2 H), 2.25-2.05 (m, 3 H), 1.82-1.54 (m, 6 H), 0.98 (m, 6 H); MS m/z 398 (M+1)。
【0175】
実施例 10:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化33】

【0176】
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン(110mg、0.28ミリモル)のシクロペンチルアミン(5mL)溶液を130℃において72時間加熱した。この混合物を室温まで冷やし、減圧下で濃縮し、その残留物をシリカゲル(ヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン(93mg、81%)を白色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.20 (d, 1 H), 7.50 (d, 1 H), 7.21 (t, 1 H), 6.74 (d, 1 H), 5.97-5.92 (m, 2 H), 5.09 (d, 1 H), 4.38 (m, 1 H), 3.96 (m, 1 H), 3.01 (d, 2 H), 2.27-2.04 (m, 5 H), 1.81-1.50 (m, 12 H), 0.97 (d, 6 H); MS m/z 419 (M+1)。
【0177】
実施例 11:2-(ジエトキシメチル)-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン
【化34】

【0178】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、着色の油状物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.57-8.47 (m, 3 H), 7.79 (d, 1 H), 7.34 (t, 1 H), 6.92 (t, 1 H), 5.92 (s, 1 H), 3.80-3.62 *m, 4 H), 2.64 (s, 3 H), 1.23 (t, 6 H); MS m/z 345 (M+1)。
【0179】
実施例 12:3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルバルデヒド
【化35】

【0180】
2-(ジエトキシメチル)-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(1.3g、3.8ミリモル)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を塩酸水溶液(10mL、4 N)で処理した。得られた溶液を18間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、その残留物をジクロロメタン中に取り込み、pHを1N水酸化ナトリウム水溶液で>7に調整した。有機層をブラインで洗った。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のシリカゲル(1:1〜1:2ヘキサン-酢酸エチル)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルバルデヒド(804mg、79%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 10.42 (s, 1 H), 8.61-8.58 (m, 3 H), 7.92 (d, 1 H), 7.44 (m, 1 H), 7.12 (m, 1 H), 2.65 (s, 3 H); MS m/z 271 (M+1)。
【0181】
実施例 13:{3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール
【化36】

【0182】
3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルバルデヒド(520mg、1.92ミリモル)の冷(-78℃)テトラヒドロフラン(40mL)溶液に臭化フェニルマグネシウム(2.88mL、テトラヒドロフラン中1.0M、2.88ミリモル)を加えた。反応を0℃まで温め、1時間撹拌した。反応混合物をこの後-78℃まで再冷却し、さらなる臭化フェニルマグネシウム(2.00mL、テトラヒドロフラン中1.0M、2.00ミリモル)を加え、室温にて14時間撹拌した。反応を水でクエンチし、得られた混合物を減圧下で濃縮して過剰のテトラヒドロフランを除去した。得られた水性混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のフラッシュクロマトグラフィー(49:1のジクロロメタン:メタノール)により{3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール(550mg、82%)を白色の固形物として得た。Rf 0.31(49:1のジクロロメタン:メタノール); 1H NMR (CDCl3) δ 8.52 (d, 1H), 8.40 (d, 1H), 7.87 (d, 1H), 7.43-7.13 (m, 7H), 6.93 (t, 1H), 6.21 (s, 1H), 2.60 (s, 3H); MS m/z 349 (M+1)。
【0183】
実施例 14:{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール
【化37】

【0184】
{3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール(294mg、0.844ミリモル)の冷(0℃)ジクロロメタン(30mL)溶液にm-クロロペルオキシ安息香酸(218mg、1.26ミリモル)を加えた。反応混合物を1.5時間0℃にて撹拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、その後濾過し、濃縮した。得られた固形物をシクロペンチルアミン(2mL、20ミリモル)中で45℃において16時間加熱した。濃縮、フラッシュクロマトグラフィー(59:1のジクロロメタン:メタノール)により{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール(120mg、89%)を薄黄色の固形物として得た。Rf 0.55(29:1のジクロロメタン:メタノール); 1H NMR (CDCl3) δ 8.50 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.96(br, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.40 (d, 2H), 7.35-7.17 (m, 4H), 6.85 (t, 1H), 6.78 (d, 1H), 6.20 (s, 1H), 5.12 (s, 1H), 4.29 (m, 1H), 2.05 (m, 2H), 1.79-1.60 (m, 4H), 1.49 (m, 2H); MS m/z 386 (M+1)。
【0185】
実施例 15:{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン
【化38】

【0186】
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール(227mg、0.589ミリモル)のクロロホルム(10mL)溶液に二酸化マンガン(454mg、5.22ミリモル)を加えた。反応混合物を2日間室温にて撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、セライトパッドを通して濾過した。濾液を濃縮して{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン(200mg、89%)を白色の固形物として得た。Rf 0.30(1:1のヘキサン:酢酸エチル); 1H NMR (CDCl3) δ 8.58 (d, 1H), 8.40 (d, 1H), 8.16 (d, 1H), 8.00 (d, 2H), 7.61 (t, 1H), 7.55-7.38 (m, 3H), 7.01 (t, 1H), 6.75 (d, 1H), 5.02 (d, 1H), 4.18 (m, 1H), 1.96 (m, 2H), 1.70-1.41 (m, 6H); MS m/z 384 (M+1)。
【0187】
実施例 16:{7-(シクロペンチルアミノ)-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン
【化39】

【0188】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の固形物を得た。Rf 0.44(3:2のヘキサン:酢酸エチル); 1H NMR (CDCl3) δ 8.11 (d, 1H), 7.98 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 7.49-7.38 (m, 3H), 6.70 (d, 1H), 6.10 (d, 1H), 6.01 (d, 1H), 4.89 (d, 1H), 4.04-3.96 (m, 2H), 2.12 (m, 2H), 1.94-1.15 (m, 14H); MS m/z 467 (M+1)。
【0189】
実施例 17:4-(2-ベンジルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン
【化40】

【0190】
濃硫酸(9mL、169ミリモル)のエタノール(25mL)溶液に、炭素(200 mg)担持10%パラジウム、および{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール(350mg、0.908ミリモル)のエタノール(5mL)溶液を加えた。反応混合物を水素55PSI下で3日間撹拌した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過した。濾液に飽和重炭酸ナトリウム水溶液を塩基性になるまで加えた。得られた混合物を回転蒸発器で濃縮して過剰のエタノールを除去し、その後酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗い、その後硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のフラッシュクロマトグラフィー(29:1のジクロロメタン:メタノール)により4-(2-ベンジルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(221mg、66%)を灰色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.45 (d, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.30-7.13 (m, 6H), 6.82 (m, 1H), 6.63 (d, 1H), 5.12 (d, 1H), 4.52 (s, 2H), 4.35 (m, 1H), 2.03 (m, 2H), 1.78-1.50 (m, 6H); MS m/z 370 (M+1)。
【0191】
実施例 18:4-(2-ベンジル-7-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン
【化41】

【0192】
4-(2-ベンジルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(207mg、0.560ミリモル)の冷(-78℃)テトラヒドロフラン(7mL)溶液にリチウムジイソプロピルアミド(17.5mL、テトラヒドロフラン中0.16M、2.80ミリモル)を加えた。反応混合物を-78℃にて45分間撹拌し、その後四塩化炭素(542μL、5.60ミリモル)を加えた。反応混合物をさらに30分-78℃にて撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、室温まで温め、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗い、その後硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、濃縮、その後のフラッシュクロマトグラフィー(4:1のヘキサン:酢酸エチル)により4-(2-ベンジル-7-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(60mg、27%)を黄色の固形物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.35 (d, 1H), 8.21 (d, 1H), 7.35-7.16 (m, 6H), 7.04 (d, 1H), 6.64 (d, 1H), 5.20 (d, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.37 (m, 1H), 2.09 (m, 2H), 1.82-1.48 (m, 6H); MS m/z 404 (M+1)。
【0193】
実施例 19:N-{4-[2-ベンジル-7-(シクロペンチルアミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン
【化42】

【0194】
4-(2-ベンジル-7-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(65mg、0.16ミリモル)のシクロペンチルアミン(2mL、20ミリモル)溶液を116℃にて16時間加熱した。反応混合物を冷やし、過剰のシクロペンチルアミンを減圧下で除去した。この粗製物質をクロマトグラフィー(19:1のジクロロメタン:アセトン)処理してN-{4-[2-ベンジル-7-(シクロペンチルアミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン(23mg、32%)を薄黄色の固形物として得た。Rf 0.12(5:1のヘキサン:酢酸エチル); 1H NMR δ 8.18 (d, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.30-7.10 (m, 6H), 6.65 (d, 1H), 5.99 (d, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.30 (m, 1H), 3.98 (m, 1H), 2.21-2.00 (m, 4H), 1.90-1.50 (m, 12H); MS m/z 453 (M+1)。
【0195】
実施例 20:N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン
【化43】

【0196】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、褐色の固形物を得た。Rf 0.32(1:1のヘキサン:酢酸エチル); 1H NMR δ 8.49 (d, 1H), 8.40 (d, 1H), 8.30 (d, 1H), 7.30 (t, 1H), 6.99 (d, 1H), 6.90 (t, 1H), 5.21 (d, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.39 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.12 (m, 2H), 1.82-1.50 (m, 6H); MS m/z 324 (M+1)。
【0197】
実施例 21:N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)-7-(メチルスルファニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン
【化44】

【0198】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、緑色の固形物を得た。Rf 0.26(1:1のヘキサン:酢酸エチル); 1H NMR (CDCl3) δ 8.38-8.28 (m, 2H), 7.31 (m, 1H), 7.08 (d, 1H), 6.70 (d, 1H), 5.21 (d, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.39 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.65 (s, 3H), 2.15 (m, 2H), 1.85-1.50 (m, 6H); MS m/z 370 (M+1)。
【0199】
実施例 22:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化45】

【0200】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の固形物を得た。Rf 0.21(2:1のヘキサン:酢酸エチル); 1H NMR (CDCl3) δ 8.23 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.29 (m, 1H), 6.05-5.95 (m, 2H), 5.15 (d, 1H), 4.89 (s, 2H), 4.40 (m, 1H), 3.99 (m, 1H), 3.51 (s, 3H), 2.20-2.02 (m, 4H), 1.90-1.50 (m, 12H); MS m/z 407 (M+1)。
【0201】
実施例 23:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化46】

【0202】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、茶色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.24 (d, 1H), 7.51 (d, 1H), 7.29 (m, 1H), 6.80 (d, 1H), 6.04-5.98 (m, 2H), 5.18 (d, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.24 (t, 2H), 3.88-3.62(br、6H), 2.35-2.10 (m, 6H), 2.00-1.55 (m, 12); MS m/z 474 (M+1)。
【0203】
実施例 24:N-({3-[2-(メチルスルファニル)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}メチル)-2-プロパンアミン
【化47】

【0204】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.52-8.48 (m, 2H), 8.16 (d, 1H), 7.41-7.34 (m, 2H), 6.95 (t, 1H), 4.35 (s, 2H), 3.07 (m, 1H), 2.62 (s, 3H), 1.25 (d, 6H); MS m/z 314 (M+1).。
【0205】
実施例 25:N-シクロペンチル-4-{2-[(イソプロピルアミノ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-2-ピリミジンアミン
【化48】

【0206】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、ベージュ色の固形物を得た。Rf 0.50(47:3ジクロロメタン:メタノール); 1H NMR (CDCl3) δ 8.42 (d, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.23 (m, 1H), 6.90 (d, 1H), 6.76 (t, 1H), 5.30(br, 1H), 4.35 (m, 1H), 4.20 (s, 2H), 2.90 (m, 1H), 2.07 (m, 2H), 1.80-1.42 (m, 6H), 1.10 (d, 6H); MS m/z 351 (M+1)。
【0207】
実施例 26:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(イソプロピルアミノ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化49】

【0208】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、茶色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 11.30(br, 1H), 8.40 (d, 1H), 7.41 (t, 1H), 7.25 (m, 2H), 6.89 (d, 1H), 6.15 (d, 1H), 6.02 (d, 1H), 4.52 (s, 2H), 4.36 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 2.99(br, 1H), 2.22-1.95 (m, 4H), 1.95-1.55 (m, 12 H), 1.42 (d, 6H); MS m/z 434 (M+1)。
【0209】
実施例 27: 4-{7-クロロ-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン
【化50】

【0210】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、褐色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.31 (d, 1H), 8.20 (d, 1H), 7.20 (t, 1H), 6.98 (d, 1H), 6.80 (d, 1H), 5.29(br, 1H), 4.38 (m, 1H), 3.22 (t, 2H), 2.79 (m, 1H), 2.70 (t, 2H), 2.15-1.98 (m, 4H), 1.80-1.50 (m, 6H), 1.04 (d, 6H); MS m/z 413 (M+1)。
【0211】
実施例 28: N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化51】

【0212】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、茶色の油状物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.26 (d, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.30 (d, 1H), 6.80 (d, 1H), 6.02-5.95 (m, 2H), 5.20(br, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.22 (t, 2H), 2.80 (m, 1H), 2.70 (t, 2H), 2.21-1.98 (m, 6H), 1.98-1.50 (m, 12H), 1.07 (d, 6H); MS m/z 462 (M+1)。
【0213】
実施例 29:4-{7-クロロ-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン
【化52】

【0214】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、褐色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.50 (d, 1H), 8.35 (d, 1H), 7.27 (d, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.03 (d, 1H), 5.21 (d, 1H), 4.98 (s, 2H), 4.38 (m, 1H), 3.78 (m, 2H), 3.58 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 2.09 (m, 2H), 1.80-1.49 (m, 6H); MS m/z 402 (M+1)。
【0215】
実施例 30:3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-N-(2-メトキシエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化53】

【0216】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の 油状物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.27 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.10 (d, 1H), 6.32 (t, 1H), 6.02 (d, 1H), 5.18 (d, 1H), 5.00 (s, 2H), 4.41 (m, 1H), 3.81-3.70 (m, 4H), 3.62-3.50 (m, 4H), 3.46 (s, 3H), 3.41 (s, 3H), 2.15 (m, 2H), 1.83-1.52 (m, 6H); MS m/z 441 (M+1)。
【0217】
実施例 31:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化54】

【0218】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.29 (d, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.30 (t, 1H), 7.09 (d, 1H), 6.09-5.99 (m, 2H), 5.20 (d, 1H), 5.00 (s, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.00 (m, 1H), 3.80 (m, 2H), 3.62 (m, 2H), 3.41 (s, 3H), 2.22-2.02 (m, 4H), 1.95-1.50 (m, 12H); MS m/z 451 (M+1)。
【0219】
実施例 32:N-シクロペンチル-4-(2-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン
【化55】

【0220】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、茶色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3)δ: 8.46 (d, 1H), 8.28 (d, 1H), 8.15 (d, 1H), 7.23 (m, 1H), 6.84-6.76 (m, 2H), 5.08 (d, 1H), 4.38 (m, 1H), 2.14-2.04 (m, 4H), 1.89-1.53 (m, 4H), 1.45 (d, 6H); MS m/z 322 (M+1)。
【0221】
実施例 33:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化56】

【0222】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、茶色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3)δ:8.16 (d, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.21 (d, 1H), 6.76(d,1H), 6.00、(d,1H), 5.93 (d, 1H), 4.37(m,1H), 3.95 (m, 1H), 2.134-2.04(3H,m), 1.83-1.62 (m, 8H), 1.41 (d, 6H), 1.30-1.22 (m, 5H); MS m/z 405 (M+1)。
【0223】
実施例 34:2-シクロプロピル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン
【化57】

【0224】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.50-8.39 (m, 3H), 7.54 (d, 1H), 7.30 (m, 1H), 6.87 (m, 1H), 2.67 (s, 3H), 2.31 (m, 1H), 1.16 (m, 4H); MS m/z 283 (M+1)。
【0225】
実施例 35:N-シクロペンチル-4-(2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン
【化58】

【0226】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、褐色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3)δ: 8.36 (d, 2H), 8.27 (d, 1H), 7.23 (m, 1H), 7.10 (d, 1H), 6.79 (m, 1H), 5.06 (d, 1H), 4.38 (m, 1H), 2.36 (m, 1H), 2.13-2.07 (m, 2H), 1.80-1.53 (m, 6H), 1.18-1.06 (m, 4H); MS m/z 320 (M+1)。
【0227】
実施例 36:N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
【化59】

【0228】
標題化合物を上記した方法と同じように調製して、黄色の固形物を得た。1H NMR (CDCl3)δ: 8.22 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.23 (m, 1H), 7.08 (d, 1H), 5.93 (d, 1H), 5.87 (d, 1H), 5.09 (d, 1H), 4.39 (m, 1H), 3.95(m,1H), 2.43 (m, 1H), 2.14-2.07 (m, 4H), 1.88-1.50 (m, 12H), 1.15 (m, 2H), 1.07 (m, 2H); MS m/z 403 (M+1)。
【0229】
実施例 37: 生物活性
この実施例においては、「MEM」は最少必須培地を意味し;「FBS」はウシ胎仔血清を意味し;「NP40」および「Igepal」は界面活性剤であり;「MOI」は感染の多重度を意味し;「NaOH」は水酸化ナトリウムを意味し;「MgCl2」は塩化マグネシウムを意味し;「dATP」はデオキシアデノシン5'三リン酸を意味し;「dUTP」はデオキシウリジン5'三リン酸を意味し;「dCTP」はデオキシシチジン5'三リン酸を意味し;「dGTP」はデオキシグアノシン5'三リン酸を意味し;「GuSCN」はグアニジニウムチオシアネートを意味し;「EDTA」はエチレンジアミン四酢酸を意味し;「TE」はトリス-EDTAを意味し;「SCC」は塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウムを意味し;「APE」はアンモニアアセテート、アンモニアホスフェート、およびEDTAの溶液を意味し;「PBS」はリン酸緩衝食塩水を意味し;「HRP」はホースラディッシュペルオキシダーゼを意味する。
【0230】
a) 組織培養およびHSV感染
アール塩、L-グルタミン、8% FBS(Hyclone、A-1111-L)、および100単位/mLのペニシリン・100μg/mLのストレプトマイシンを加えたMEM中にVero 76細胞を維持した。アッセイ条件では、FBSを2%に減少させた。HSV-1またはHSV-2の存在下に、37℃で45分間インキュベートした(MOI=0.001)後、5×104細胞/ウェルの密度で96ウェル組織培養プレート中に細胞を播種した。このウェルに試験化合物を添加し、プレートを37℃で40〜48時間インキュベートした。細胞溶解物は次のようにして調製した。培地を除去し、Igepal CA 630またはNP-40を1%含む0.2N NaOH 150μL/ウェルで置き換える。プレートを14日間まで室温で、蒸発を防止するために加湿チャンバー中でインキュベートした。
【0231】
(b) 検出DNAの調製
検出プローブは、ゲル精製され、ジゴキシゲニンで標識化された、HSV UL-15配列の710bp PCR断片を用いた。PCR条件は、0.5μMプライマー、180μM dTTP、20μM dUTP -ジゴキシゲニン(Boehringer Mannheim 1558706)、200μM dATP、200μM dCTP、200μM dGTP、1×PCR Buffer II(Perkin Elmer)、2.5mM MgCl2、0.025単位/μLのAmpliTaq Goldポリメラーゼ(Perkin Elmer)、および100μLあたり5ngのゲル精製HSV DNAを含むものであった。伸長条件は、95℃で10分間の後、95℃で1分間、55℃で30秒間、および72℃で2分間を30回行うものであった。増幅は、72℃で10分間のインキュベーションを行って終了させた。プライマーは、HSV1 UL15オープンリーディングフレームの切片(ヌクレオチド249〜977)の範囲をカバーする728bpプローブを増幅するものを選択した。一本鎖転写産物は、Promega M13 Wizardキットを用いて精製した。最終産物は、6M GuSCN、100mM EDTA、および200μg/mLのニシン精子DNAの混合物と1:1で混合し、4℃で保存した。
【0232】
(c) 捕捉プレートの調製
捕捉DNAプラスミド(pUC中のHSV UL13領域)をXba Iで切断することにより線状化し、95℃で15分間変性させ、直ちにReacti-Bind DNA Coating Solution(Pierce、17250、TE緩衝液で1:1に希釈、pH8)中に1ng/μLで希釈した。75μL/ウェルをCorning(#3922または#9690)白色96ウェルプレートに添加し、室温で少なくとも4時間インキュベートした後、300μL/ウェルの0.2×SSC/0.05% Tween-20(SSC/T緩衝液)で2回洗浄した。次いでこのプレートを、150μL/ウェルの0.2N NaOH、1% IGEPAL、および10μg/mLニシン精子DNAと共に室温で一晩インキュベートした。
【0233】
(d) ハイブリダイゼーション
27μLの細胞溶解物を45μLのハイブリダイゼーション溶液(最終濃度:3M GuSCN、50mM EDTA、100μg/mLサケ精子DNA、5×デンハルト溶液、0.25×APE、および5ngのジゴキシゲニン標識化検出プローブ)と組み合せた。APEは、1.5M NH4-アセテート、0.15M第一リン酸アンモニウム、および5mM EDTAであり、pH6.0に調整されている。蒸発を防止するために、鉱油(50μL)を添加した。ハイブリダイゼーションプレートを95℃で10分間インキュベートしてDNAを変性させ、その後42℃で一晩インキュベートした。ウェルを、300μL/ウェルのSSC/T緩衝液で6回洗浄し、その後75μL/ウェルの抗ジゴキシゲニン-HRPコンジュゲート抗体(Boehringer Mannheim 1207733、TE中1:5000)と共に室温で30分間インキュベートした。ウェルを、PBS/0.05% Tween-20を用いて300μL/ウェルで6回洗浄し、次いで75μL/ウェルのSuperSignal LBA基質(Pierce)を添加した。プレートを室温で30分間インキュベートし、化学発光をWallac Victor読み取り器で測定した。
【0234】
e) 結果
以下の結果が、HSV-1について得られた。
【表1】

【0235】
この結果は、本発明の化合物がヘルペスウイルス感染症の治療および予防に有用であることを示すものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
pは、0、1、2、3または4であり;
各R1は、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OR10Ay、-OHet、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Ay、-C(O)NHR10Het、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nHet、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10O-C(O)R9、-R10O-C(O)Ay、-R10O-C(O)Het、-R10O-S(O)nR9、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択されるか;または
2個の隣接するR1基は、それらが結合している原子と一緒になって、C5-6シクロアルキルまたは1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員のヘテロ環式環を形成しており;
各R7およびR8は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-C(O)R9、-CO2R9、-C(O)NR9R11、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR9R11、-SO2R10、-SO2NR9R11、-R10シクロアルキル、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SO2R10、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR9R11、-R10NHCOR9、-R10NHSO2R9および-R10NHC(NH)NR9R11からなる群から選択され;
各R9およびR11は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、-R10シクロアルキル、-R10OH、-R10(OR10)w[式中、wは1〜10である]、および-R10NR10R10からなる群から選択され;
各R10は、同一であるかまたは異なっており、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニルからなる群から選択され;
Ayは、アリールであり;
Hetは、5員もしくは6員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
R2は、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Het、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nNR7R8、-S(O)nHet、-NR7R8、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
nは、0、1または2であり;
Yは、NまたはCHであり;
R3およびR4は、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-C(O)R7、-C(O)Ay、-CO2R7、-CO2Ay、-SO2NHR9、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10OR7、-R10OAy、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
R5は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Ay、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-CH(OR9)2,-CH(OR9)-R10、-CH(OR9)-Ay、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10C(O)Ay、-R10C(O)Het、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10CH(OR9)-R10、-R10CH(OR9)-Ay、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択され;
但し、YがCHである場合は、R3は-NR7Ayではない]
で表わされる化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体。
【請求項2】
各R1が、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、シクロアルキル、Ay、Het、-OR7、-C(O)R9、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)NR7Ay、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
各R1が、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、Ay、Het、-NR7R8および
-NR7Ayからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
pが0または1である、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
R2が、ハロ、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Het、-S(O)nR9、-NR7R8、-NHHet、-NHR10Het、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
R2が-NR7R8である、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
YがNである、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
YがCHである、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
R3およびR4が、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、Ay、-OR7、-CO2R7、-NR7R8、-R10OR7および-R10NR7R8からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
R3およびR4のいずれもがHである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
R5が、ハロ、アルキル、シクロアルキル、-OR7、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CH(OR9)-R10、-CH(OR9)-Ay、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-NR7R8、-NR7Ay、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10SO2NR9R11および-R10NR7R8からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
R5が、アルキル、-C(O)Ay、-CH(OR9)-Ay、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10OR9および-R10NR7R8からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
以下:
3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン;
7-クロロ-3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリジン-4-イル]-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
2-イソブチル-3-[2-(メチルスルフィニル)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-(ジエトキシメチル)-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルバルデヒド;
{3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール;
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール;
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン;
{7-(シクロペンチルアミノ)-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン;
4-(2-ベンジルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
4-(2-ベンジル-7-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-{4-[2-ベンジル-7-(シクロペンチルアミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)-7-(メチルスルファニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-({3-[2-(メチルスルファニル)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}メチル)-2-プロパンアミン;
N-シクロペンチル-4-{2-[(イソプロピルアミノ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(イソプロピルアミノ)メチル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
4-{7-クロロ-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
4-{7-クロロ-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-N-(2-メトキシエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)-メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-4-(2-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-(2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;および
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
からなる群から選択される化合物、またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項15】
さらに製薬上許容される担体または希釈剤を含む、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
さらにアシクロビルおよびバラシクロビルからなる群から選択される抗ウイルス薬またはその製薬上許容される塩を含む、請求項14または15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
動物のヘルペスウイルス感染症を予防または治療する方法であって、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる上記方法。
【請求項18】
前記ヘルペスウイルス感染が、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型、およびヒトヘルペスウイルス8型からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
動物における、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を予防または治療する方法であって、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物の治療的に有効な量を動物に投与することを含んでなる上記方法。
【請求項20】
以下のステップ:
a)式(II):
【化2】

[式中、Xは、クロロ、ブロモ、ヨードまたはトリフレートである]
で表わされる化合物を、式(III):
【化3】

で表わされる末端アルキンとカップリングさせて、式(IV):
【化4】

で表わされる化合物を調製するステップ、および
b)式(V):
【化5】

[式中、Z-は、対イオンである]
で表わされるN-アミノピリジニウム塩を式(IV)で表わされる化合物と反応させて式(I)で表わされる化合物を調製するステップ、
を含んでなる、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物を調製する方法。
【請求項21】
さらに式(I)の化合物を、その製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体に変換するステップを含んでなる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
さらに式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体を、他の式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体に変換するステップを含んでなる、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
治療で使用するための、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
【請求項24】
動物におけるヘルペスウイルス感染症を予防または治療するための、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
【請求項25】
動物における、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を予防または治療するための、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
【請求項26】
動物におけるヘルペスウイルス感染症を予防または治療するための医薬を調製するための、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項27】
動物における、ヘルペスウイルス感染が関与する病態または疾患を予防または治療するための医薬を調製するための、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項28】
動物におけるヘルペスウイルス感染症の予防または治療で使用される、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
pは、0、1、2、3または4であり;
各R1は、同一であるかまたは異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OR10Ay、-OHet、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Ay、-C(O)NHR10Het、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nHet、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10O-C(O)R9、-R10O-C(O)Ay、-R10O-C(O)Het、-R10O-S(O)nR9、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択されるか;または
2個の隣接するR1基は、それらが結合している原子と一緒になって、C5-6シクロアルキルまたは1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員のヘテロ環式環を形成しており;
各R7およびR8は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-C(O)R9、-CO2R9、-C(O)NR9R11、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR9R11、-SO2R10、-SO2NR9R11、-R10シクロアルキル、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SO2R10、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR9R11、-R10NHCOR9、-R10NHSO2R9および-R10NHC(NH)NR9R11からなる群から選択され;
各R9およびR11は、同一であるかまたは異なっており、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、-R10シクロアルキル、-R10OH、-R10(OR10)w[式中、wは1〜10である]、および-R10NR10R10からなる群から選択され;
各R10は、同一であるかまたは異なっており、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニルからなる群から選択され;
Ayは、アリールであり;
Hetは、5員もしくは6員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
R2は、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Het、-S(O)nR9、-S(O)nAy、-S(O)nNR7R8、-S(O)nHet、-NR7R8、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
nは、0、1または2であり;
Yは、NまたはCHであり;
R3およびR4は、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ay、Het、-OR7、-OAy、-C(O)R7、-C(O)Ay、-CO2R7、-CO2Ay、-SO2NHR9、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10OR7、-R10OAy、-R10NR7R8および-R10NR7Ayからなる群から選択され;
R5は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、-OR7、-OAy、-OHet、-OR10Ay、-OR10Het、-C(O)R9、-C(O)Ay、-C(O)Het、-CO2R9、-C(O)NR7R8、-C(O)NR7Ay、-C(O)NHR10Het、-CH(OR9)2,-CH(OR9)-R10、-CH(OR9)-Ay、-C(S)NR9R11、-C(NH)NR7R8、-C(NH)NR7Ay、-S(O)nR9、-S(O)2NR7R8、-S(O)2NR7Ay、-NR7R8、-NR7Ay、-NHHet、-NHR10Ay、-NHR10Het、-R10シクロアルキル、-R10Ay、-R10Het、-R10OR9、-R10C(O)R9、-R10C(O)Ay、-R10C(O)Het、-R10CO2R9、-R10C(O)NR9R11、-R10C(O)NR7Ay、-R10C(O)NHR10Het、-R10CH(OR9)-R10、-R10CH(OR9)-Ay、-R10C(S)NR9R11、-R10C(NH)NR9R11、-R10SOnR9、-R10SO2NR9R11、-R10SO2NHCOR9、-R10NR7R8、-R10NR7Ay、-R10NHC(NH)NR9R11、シアノ、ニトロおよびアジドからなる群から選択され;
但し、YがCHである場合は、R3は-NR7Ayではない]
で表わされる化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体。
【請求項2】
以下:
3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリジン-2-アミン;
7-クロロ-3-(2-フルオロピリジン-4-イル)-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリジン-4-イル]-2-プロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-イソブチル-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
2-イソブチル-3-[2-(メチルスルフィニル)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-(2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-[2-イソブチル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-イソブチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
2-(ジエトキシメチル)-3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン;
3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルバルデヒド;
{3-[2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール;
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノール;
{3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン;
{7-(シクロペンチルアミノ)-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}(フェニル)メタノン;
4-(2-ベンジルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
4-(2-ベンジル-7-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-{4-[2-ベンジル-7-(シクロペンチルアミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(メトキシメチル)-7-(メチルスルファニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(1-ピロリジニル)プロピル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-({3-[2-(メチルスルファニル)-4-ピリミジニル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル}メチル)-2-プロパンアミン;
N-シクロペンチル-4-{2-[(イソプロピルアミノ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(イソプロピルアミノ)メチル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
4-{7-クロロ-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[3-(イソプロピルアミノ)プロピル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
4-{7-クロロ-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル}-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-N-(2-メトキシエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-[(2-メトキシエトキシ)-メチル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン;
N-シクロペンチル-4-(2-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-4-(2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-アミン;および
N-シクロペンチル-3-[2-(シクロペンチルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-アミン
からなる群から選択される化合物、またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能する誘導体。
【請求項3】
動物におけるヘルペスウイルス感染症の予防または治療で使用される、請求項1または2に記載の化合物を含む医薬組成物。

【公表番号】特表2006−504728(P2006−504728A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−543022(P2004−543022)
【出願日】平成15年9月24日(2003.9.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/030334
【国際公開番号】WO2004/033454
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(597173680)スミスクライン ビーチャム コーポレーション (157)
【Fターム(参考)】