説明

ピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置

【課題】 この流路開閉用の水門駆動装置は,ピンラックを構成するピンとピニオンとの摩擦を軽減して摩耗を低減し,ピン,ピニオンの耐久性を向上させると共に,ピンを側板から取付け取外し自在に取り付けてピンを交換可能にする。
【解決手段】 ピンラック10は,出力軸によって回転駆動されるピニオンに噛み合うピン13,16,及びピン13,16がそれぞれ回転自在に所定の間隔で複数取り付けられ且つスタンドに対して上下移動可能に隔置状態に支持された一対の側板8から構成されている。ピン13,16は,側板8の取付け孔17に取付け取外し自在に且つ回転自在にそれぞれ嵌挿された端部24,25と,ピニオンに噛み合う本体部23とから成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,例えば,水路,浄水場等の流路を開閉する扉体,ゲート,バルブ等の水門を上下往復移動させ,流路の水の流れを調整するピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来,流路開閉用の水門駆動装置は,例えば,図8に示すように,水路,浄水場等の流路に建造された土台等のベース26にスタンド15を設置し,スタンド15で支持されたピンラック40に流路を開閉するゲート,扉体,バルブ等の水門20をジョイント43によって取り付け,ピンラック40を構成する側板41の長手方向に沿って設けたラックピン42に噛み合うピニオン9をモータ又は手動ハンドルで回転駆動し,水門20を流路に対して上下方向に往復移動させて流路を開閉するものである。上記流路開閉用の水門駆動装置は,一般に,水門20が取り付けられたピンラック40,ラックピン42に噛み合うピニオン9を設けたピニオン軸11,ピニオン軸11に回転を伝達する出力軸を備えた動力伝達装置,動力伝達装置における伝動軸に回転を与えるサーボモータ等のモータ,及び出力軸に回転を与える手動ハンドルを備えている。また,動力伝達装置には,水門20を保持するブレーキ,モータの回転を断接するクラッチ,水門20を自重で降下させるための自重降下レバー等が設けられている。
【0003】
従来,ピンラックとして,ピニオンが噛み合うピンを備えたものが知られている。該ピンラックは,側板にピンの両端を溶接して固定したものであり,互いに平行をなす2枚の側板を有し,噛み合いさせるべきピニオンの歯と適正に噛み合いさせ得る径を有し,ピニオンの歯のピッチと等しいピッチで配設された多数のピンで接続したのであり,ピンの端部を側板に溶接した固定ピンと,端部を側板に溶接しない自由回転ピンとを混在させたものである(例えば,特許文献1参照)
【特許文献1】特開2004−190743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら,従来の流路開閉用の水門駆動装置において,水門を支持するピンラックは,一対の側板を隔置して側板間に側板の長手方向に沿って一定間隔でピンを配設し,ピンのうち幾つかを溶接して固定した固定ピンとし,残りを側板に対して回転自在に設けた回転ピンで構成したものであるので,側板に固定ピンを溶接で固定した場合に,側板やピンが歪んだり,また,固定ピンがピニオンと噛み合うのに伴って互いの歯面において滑り運動をし,伝達効率が低下したり,歯面の摩擦が大きくなり,摩耗が大きくなる原因となっていた。また,固定ピンが摩耗した時に,ピンを新しいものに交換する場合に,側板から固定ピンを簡単に除去することができず,ピンのみを交換することができないか,又は交換するため固定ピンを側板から無理に切断した場合には,側板を損傷し,側板そのものを再度使用できなくなる恐れがある。
【0005】
この発明の目的は,上記の問題を解決することであり,水路,浄水場等の流路を開閉するのに扉体,バルブ,ゲート等の水門を上下往復移動させるため,水門を取り付けたピンラックに設けたピンを動力伝達装置によって回転駆動されるピニオンに噛み合わせて,ピンラックを上下往復移動可能に駆動する流路開閉用の水門駆動装置において,一対の側板にピンを回転自在に取付け取外し自在に装着し,回転自在なピンと回転駆動するピニオンと間の伝達効率を向上させ,互いに歯面が摺動することなく,歯面の摩擦を低減し,特に,ピンが摩耗したり損傷した場合に,留め輪をピンから簡単に外すことによって新しいピンに交換でき,従来のような溶接部分が無いので,歪み等が発生しないピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は,流路に設置されたスタンドに設けられ且つ前記流路を開閉する水門,前記スタンドに対して前記水門を上下往復移動させて前記流路を開閉するため駆動されるモータ及び/又は前記スタンドに対して前記水門を手動で上下往復移動させる手動ハンドル,前記モータ及び/又は前記手動ハンドルによる回転運動を前記水門の上下往復移動に変換伝達する前記スタンドに設けられた動力伝達装置,及び前記動力伝達装置の出力軸によって前記スタンドに対して上下往復移動し且つ前記水門が取り付けられたピンラックから成る流路開閉用の水門駆動装置において,
前記ピンラックは,前記動力伝達装置の前記出力軸によって回転駆動されるピニオンに噛み合うピン,及び前記ピンが所定の間隔で複数取り付けられ且つ前記スタンドに対して上下移動可能に隔置状態に支持された一対の側板から構成され,全ての前記ピンは前記側板に形成された取付け孔にそれぞれ回転自在に嵌挿して取り付けられていることを特徴とする流路開閉用の水門駆動装置に関する。
【0007】
また,前記ピンラックにおける前記ピンの両端部は,前記側板の前記取付け孔にそれぞれ取付け取外し自在に配設されている。
【0008】
また,前記ピンラックにおける前記側板の前記取付け孔に嵌挿される前記ピンの前記端部は,前記ピニオンに噛み合う中央の本体部より小径に形成され,前記端部と前記本体部との境界には前記側板の側面に係止する段部が形成されている。
【0009】
前記ピンラックは,前記側板の前記取付け孔に嵌挿される一部の前記ピンの前記端部には係止溝が形成され,前記係止溝には前記ピンを前記側板に回転自在に係止する留め輪が係止されている。また,前記ピンラックは,前記側板の下端部には,前記水門を取り付けるための取付け孔が形成されている。
【発明の効果】
【0010】
このピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置は,上記のように,ピンラックが一対の側板と側板間に配設されたピンとから構成され,全てのピンが側板に回転自在に且つ取付け取外し可能に取り付けられているので,動力伝達装置を通じて回転駆動されるピニオンに回転自在なピンが噛み合う時に,互いに歯面が摺動即ち滑ることがなく,的確に噛み合って動力を伝達して伝達効率を向上させ,ピンやピニオンの歯面の摩擦が小さくなり,歯面の摩耗が低減され,また,ピンが摩耗して時には新しいピンに簡単に交換でき,しかもピンラックには側板にピンを固定するような溶接が無いので,溶接歪みが無い高精度の製品に作製でき,ピンラックやピニオンそのものの耐久性が向上し,安全性,信頼性に富んだものになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下,図面を参照して,この発明によるピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置を説明する。このピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置は,ゲート,扉体,バルブ等の水門20(以下,総称)をピンラック10に取り付け,水門20によって水路,浄水場等の流路を開閉するため,ピンラック10を上下往復移動させて駆動するものであり,サーボモータ等のモータ1及び/又は手動ハンドル7の回転を動力伝達装置14を最終の出力軸34に連結したピニオン9にピンラック10のピン13,16を噛み合わせてピンラック10を上下往復移動させるものである。下記に説明する実施例では,流路開閉用の水門駆動装置は,モータ1と手動ハンドル7との両方の駆動手段を備え,両方の駆動手段で水門20を上下往復移動させる場合について説明しているが,場合によっては,手動ハンドル7のみで水門20を上下往復移動させることができ,又は,モータ1のみで水門20を上下往復移動させることもできることは勿論である。
【0012】
この流路開閉用の水門駆動装置は,概して,流路を開閉するため配設された水門20,水門20を上下往復移動させて流路を開閉するため駆動するモータ1,水門20を手動で上下往復移動させる手動ハンドル7,及びモータ1又は手動ハンドル7による出力軸34の回転を水門20の上下往復移動に変換伝達する動力伝達装置14を有している。ピンラック10は,水門20が取り付けられ,ベース26に設置されたスタンド15に上下移動可能に支持されている。この流路開閉用の水門駆動装置は,モータ1及び手動ハンドル7の回転を解放して水門20を自重降下させるための自重降下レバー2が動力伝達装置14に組み込まれている。モータ1は,ACサーボモータ等のサーボモータで構成されている。動力伝達装置14は,モータ1のモータ出力軸22,モータ出力軸22に連結された伝動軸4,伝動軸4に設けられた無励磁作動保持ブレーキ3,伝動軸4に入力軸31が連結された減速機5(一次減速機),減速機5のケース39を介して連結された手動ハンドル7,手動ハンドル7の回転を減速機5のケース39を介して出力軸32に作動連結するウォームギヤ35,減速機5の出力軸32に入力軸33が連結された減速機6(二次減速機),減速機6の出力軸34に連結されたピニオン9を備えたピニオン軸11,及びピニオン9に噛み合うピン16を備え且つ水門20を取り付けた水門支持手段を構成するピンラック10から構成されている。即ち,動力伝達装置14において,水門20とモータ1との間の駆動系には差動歯車機構を利用した差動歯車減速機等から構成された減速機5,6を直列に二段に配設されている。一次減速機5は,ケース39,及びケース39に組み込み支持された入力軸31と出力軸32から構成されている。手動ハンドル7は,減速機5のケース39にウォームギヤ35を介して組み込まれている。また,ウォームギヤ35は,スタンド15に固定されたケーシング12に収容されており,手動ハンドル7による回転が減速機5のケース39を介して伝達される。ウォームギヤ35は,減速機5のケース39に固定されたウォームホイール37とウォームホイール37に噛み合うウォーム36を設けたウォーム軸38とを有している。
【0013】
ピンラック10は,特に,動力伝達装置14の出力軸34によって回転駆動されるピニオン9に噛み合うピン13,16,及びピン13,16が回転自在に所定の間隔で複数取り付けられ且つスタンド15に対して上下往復移動可能に隔置状態に支持された一対の側板8から構成されていることを特徴としている。ピンラック10は,側板8にはピン13,16の端部24,25を嵌挿する取付け孔17が形成されており,ピン13,16の両端部24,25が側板8の取付け孔17にそれぞれ取付け取外し自在に装着されたものである。また,ピンラック10の側板8の取付け孔17に装着されるピン13,16の端部24,25は,ピニオン9に噛み合う中央の本体部23より小径に形成されている。言い換えれば,ピン13,16の本体部23の径を側板8に形成した取付け孔17より大径に形成しておけば,一対の側板8は,ピン13,16の本体部23の両端の段部47が側板8の側面46に当接して規制され,側板8間の間隔が位置決めされ,容易に平行に隔置状態に位置設定されることになる。ピンラック10は,ピンラック10を流路開閉用の水門駆動装置に設置した時に,側板8の下側になる端部27には,水門20をショイント43を介して取り付けるため,一対の取付け孔28が形成されている。
【0014】
ピンラック10を構成するピン13,16には,図3及び図4に示すように,2種類である。図3に示すピン16は,端部25が側板8の側面46から延び出さないように短く形成され,側板8の取付け孔17に嵌挿した状態で回転自在に支持され,ピン16は側板8の取付け孔17には係止しておらず,取付け取外し自在に取り付けられている。また,図4に示すピン13は,その端部24が側板8の側面46から僅かに延び出すように,ピン16の端部25より長く形成され,延び出した端部24には係止溝19が形成され,側板8の取付け孔17に嵌挿した状態で回転自在に支持されている。ピン13に形成された係止溝19には,ピン13を側板8の取付け孔17に嵌挿した状態で留め輪18が係止されている。ピン13は,留め輪18によって側板8の取付け孔17から抜け出さないように側板8に取り付けられ,しかも,ピン13は,側板8の取付け孔17に回転自在に係止され,側板8に対して取付け取外し自在に取り付けられている。ピンラック10は,上記の構成であるので,留め輪18をピン13から取り外せば,ピン13を側板8から取り外す状態になるので,一対の側板8を互いに引き離せば,側板8からピン13,16を外すことができ,ピン13,16を新しいものと交換することができる。
【0015】
動力伝達装置14の最終出力軸となる出力軸34は,ピニオン9を備えたピニオン軸11であり,また,ピンラック10はピニオン9に噛み合うピン13,16を備えている。ピンラック10は,スタンド15に取り付けられたローラピン44に回転自在なローラ45にガイドされてスムーズに上下移動できるように構成されている。動力伝達装置14は,ピンラック10を上下移動させるため,モータ1のモータ出力軸22からの回転力を一対の減速機5,6を介して最終減速段の出力軸34と一体のピニオン軸11に伝達する。モータ1は,水門20の位置を調整可能に作動するACサーボモータで構成されている。減速機5のケース39は軸受30によってスタンド15に回転自在に支持されている。減速機5は,入力軸31の回転を減速して出力軸32の回転へと伝達される。また,減速機6は,入力軸33の回転を減速して出力軸34の回転へと伝達される。また,水門20の位置を検出する位置検出器が動力伝達装置14に設けられている。この流路開閉用の水門駆動装置は,水門20に対する位置検出器が設けられているので,モータ1による水門20の駆動の時は勿論のこと,手動ハンドル7による水門20の駆動の時にも,水門20の現在位置が常に情報としてコントローラに認識されており,水門20を常に高精度に所望の位置に移動させることができる。
【0016】
手動ハンドル7は,ウォームギヤ35を介して動力伝動装置14に作動連結されている。手動ハンドル7に設けられたウォームギヤ35は,ウォーム軸38に設けたウォーム36とそれに噛み合うウォームホイール37から構成されている。ウォームホイール37と減速機5のケース39とはボルト29によって締結されている。ウォーム36の回転はウォームホイール37に減速伝達されて回転するが,ウォームホイール37からは,その回転がウォーム36には伝達されない構造であり,従って,手動ハンドル7によってウォーム36が回転する時には,ウォームホイール37が回転し,ウォームホイール37の回転が減速機5のケース39を介して出力軸32に伝達されることになるので,手動ハンドル7の回転の減速比は減速機5ではほとんど減速されずに,手動ハンドル7の回転はウォームギヤ35で減速されるようになっている。
【0017】
また,無励磁作動保持ブレーキ3は,動力伝達装置14を通じて水門20を所定の位置に保持し,非常時にはブレーキ解放機構を構成する自重降下レバー2の作動によって水門20を自重降下させると共にサーボモータ1によりダイナミックブレーキで水門20の降下を制御し,流路を水門20で閉鎖する機能を有している。サーボモータ1は,例えば,永久磁石をロータに設け,巻線をステータに巻き上げた同期電動機即ち永久磁石式発電・電動機が使用されている。永久磁石式発電・電動機は,ステータに巻き上げた巻線に電流を流すと,ロータが回転し,トルクが発生する電動機モードとして機能し,また,自重等によってロータを回転させれば,ステータの巻線に電流が発生して発電機モードとして機能する。従って,この実施例では,水門20の降下時に水門20にブレーキをかける場合に,モータ1を発電機モードとして機能させて制動トルクを得るダイナミックブレーキとして働かせる。ブレーキ力は,熱エネルギとして放熱したり,電力として回生することができる。
【0018】
また,無励磁作動保持ブレーキ3は,モータ出力軸22に連結した伝動軸4には,安全性を考慮して一対の無励磁作動保持ブレーキを平行して設けることができる。無励磁作動保持ブレーキ3は,そのケースにシフタが取り付けられる。シフタは,手動による自重降下レバー2の作動によって無励磁作動保持ブレーキ3を解放するように構成されている。無励磁作動保持ブレーキ3は,電源がONすると,モータ1が回転可能になり,減速機5の入力軸31が回転するように構成されている。電源がOFFの時には,アーマチャがブレーキディスクに接し,ブレーキが掛かった状態になり,従って,無励磁作動保持状態になる。無励磁作動保持ブレーキ3は,例えば,一対の無励磁作動保持ブレーキを設けておけば,一方のブレーキ機能が故障した場合に,他方のブレーキ機能を発揮させることができ,安全性に富んだ構成となる。即ち,モータ1にブレーキをかけるときに,2個の無励磁作動保持ブレーキ3の内,一方を付勢してブレーキがかかる状態にしておき,一方が故障した場合に他方を付勢してブレーキがかかるように設定しておくことが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
この発明によるピンラックを備えた流路開閉用の水門駆動装置は,例えば,上下往復移動して駆動されるピンラックに取り付けられた扉体,ゲート,弁体等の水門によって流路を開閉するのに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明による流路開閉用の水門駆動装置に設けられたピンラックを示す平面図である。
【図2】図1のピンラックを示す側面図である。
【図3】図1のピンラックにおける端部が短いピンを示す平面図である。
【図4】図1のピンラックにおける端部に係止溝を備えたピンを示す平面図である。
【図5】図4のピンの係止溝に係止される留め輪を示す平面図である。
【図6】この発明による流路開閉用の水門駆動装置を示す概略図である。
【図7】この流路開閉用の水門駆動装置の実施例の要部を断面で示す概略図である。
【図8】従来の流路開閉用の水門駆動装置におけるピンラックと水門との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
【0021】
1 モータ
7 手動ハンドル
8 側板
9 ピニオン
10 ピンラック
13,16 ピン
14 動力伝動装置
15 スタンド
17,28 取付け孔
18 留め輪
19 係止溝
20 水門
23 本体部
24,25,27 端部
34 出力軸
46 側面
47 段部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路に設置されたスタンドに設けられ且つ前記流路を開閉する水門,前記スタンドに対して前記水門を上下往復移動させて前記流路を開閉するため駆動されるモータ及び/又は前記スタンドに対して前記水門を手動で上下往復移動させる手動ハンドル,前記モータ及び/又は前記手動ハンドルによる回転運動を前記水門の上下往復移動に変換伝達する前記スタンドに設けられた動力伝達装置,及び前記動力伝達装置の出力軸によって前記スタンドに対して上下往復移動し且つ前記水門が取り付けられたピンラックから成る流路開閉用の水門駆動装置において,
前記ピンラックは,前記動力伝達装置の前記出力軸によって回転駆動されるピニオンに噛み合うピン,及び前記ピンが所定の間隔で複数取り付けられ且つ前記スタンドに対して上下移動可能に隔置状態に支持された一対の側板から構成され,全ての前記ピンは前記側板に形成された取付け孔にそれぞれ回転自在に嵌挿して取り付けられていることを特徴とする流路開閉用の水門駆動装置。
【請求項2】
前記ピンの両端部は,前記側板の前記取付け孔にそれぞれ取付け取外し自在に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の流路開閉用の水門駆動装置。
【請求項3】
前記側板の前記取付け孔に嵌挿される前記ピンの前記端部は,前記ピニオンに噛み合う中央の本体部より小径に形成され,前記端部と前記本体部との境界には前記側板の側面に係止する段部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流路開閉用の水門駆動装置。
【請求項4】
前記側板の前記取付け孔に嵌挿される一部の前記ピンの前記端部には係止溝が形成され,前記係止溝には前記ピンを前記側板に回転自在に係止する留め輪が係止されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の流路開閉用の水門駆動装置。
【請求項5】
前記側板の下端部には,前記水門を取り付けるための取付け孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の流路開閉用の水門駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−224658(P2007−224658A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−48654(P2006−48654)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000196705)西部電機株式会社 (80)
【Fターム(参考)】