説明

ファクシミリ装置、ファクシミリ送受信方法およびファクシミリ送受信プログラム

【課題】ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】表示用ページを記憶する表示用ページ生成部19と、表示用ページのネットワークアドレスをクライアント装置に送信する受信通知部21と、クライアント装置に表示用ページを送信する表示用ページ送信部47と、ファクシミリデータを解析し、追加領域を検出する追加領域検出部13と、追加領域に対応する受付コマンドと、データおよび追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するコマンド生成部15と、クライアント装置において受け付けられるデータと追加領域識別情報との組を受信するデータ受信部51と、ファクシミリデータの追加領域にデータを合成した合成画像を生成する合成部25と、合成画像を返信する返信部29と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ファクシミリ装置、ファクシミリ送受信方法およびファクシミリ送受信プログラムに関し、特に、Webサーバーとしての機能を備えたファクシミリ装置、そのファクシミリ装置で実行されるファクシミリ送受信方法およびファクシミリ送受信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ装置によりファクシミリデータが受信されたことを、電子メール等でユーザーに通知する技術が知られている(例えば、特許文献1)。さらに、特開2003−264661号公報(特許文献2)には、ファクシミリ受信した文書を蓄積する記憶装置を有してなるデータ通信装置において、ファクシミリ受信があったときに、携帯端末機器にファクシミリ受信の通知を行うファクシミリ受信通知手段と、前記通知に対する応答として前記携帯端末機器から受け取った前記記憶装置に蓄積してある文書に対する操作コマンドを実行する操作コマンド実行手段と、を備えてなることを特徴とするデータ通信装置が記載されている。
【0003】
一方、ファクシミリデータには、会議の案内状、入会申込書等の返信を要求する内容のものがある。このようなファクシミリデータにおいては、ファクシミリデータを返信する必要がある。しかしながら、従来のファクシミリ装置では、返信を要求する内容のファクシミリデータを受信した場合に、それを返信するためには、ファクシミリデータをプリントした用紙に手書きで加筆したものを返信しなければならない。このため、ユーザーがファクシミリ装置から離れた場所にいる場合には、返信することができない。また、パーソナルコンピューター(以下「PC」という)等にファクシミリデータを取り込み、PCで実行されるアプリケーションプログラムを用いて、ファクシミリデータを加工し、加工後のファクシミリデータを返信することも可能であるが、操作が煩雑になる。
【特許文献1】特開2000−295403号公報
【特許文献1】特開2003−264661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ送受信方法を提供することである。
【0006】
この発明のさらに他の目的は、ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ送受信プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、ファクシミリ装置は、Webサーバーとして機能するファクシミリ装置であって、ファクシミリデータを送受信可能なファクシミリ手段と、マークアップ言語で記述され、受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページを生成し、記憶手段に記憶する表示用ページ生成手段と、記憶された表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信する受信通知手段と、クライアント装置からの要求に応じて、記憶された表示用ページをクライアント装置に送信する表示用ページ送信手段と、ファクシミリ手段により受信されたファクシミリデータを解析し、追加領域を検出する追加領域検出手段と、検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するコマンド生成手段と、クライアント装置に生成されたコマンドが送信された後に、クライアント装置において受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと追加領域を識別するための追加領域識別情報との組をクライアント装置から受信するデータ受信手段と、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される追加領域に追加領域識別情報と組になるデータの画像を合成した合成画像を生成する合成手段と、生成された合成画像をファクシミリ手段に返信させる返信手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、マークアップ言語で記述され、受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページが記憶され、表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信し、クライアント装置からの要求に応じて、表示用ページを送信する。このため、ファクシミリデータの受信をクライアント装置に通知することができる。また、ファクシミリデータを解析し、追加領域が検出され、追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとが生成され、生成されたコマンドが送信された後に、クライアント装置において受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと追加領域識別情報との組がクライアント装置から受信されると、ファクシミリデータの画像の追加領域に追加領域識別情報と組になるデータの画像を合成した合成画像が生成され、合成画像が返信される。このため、クライアント装置により入力されたデータの画像をファクシミリデータの画像に合成した合成画像を返信することができる。その結果、ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、マークアップ言語で記述され、検出された追加領域に対応するデータを受け付けるデータ入力領域、生成された受付コマンドおよび返信コマンドを含む入力用ページを生成する入力用ページ生成手段と、クライアント装置に生成された入力用ページを送信する入力用ページ送信手段と、を含み、コマンド生成手段は、データ入力領域に入力されるデータを受け付ける受付コマンドを生成する。
【0010】
この局面に従えば、データの入力を受け付けるための入力用ページをクライアント装置二送信するので、クライアント装置においてデータの入力が容易となる。
【0011】
好ましくは、表示ページ生成手段は、表示用ページに検出された追加領域に対応するデータを受け付けるデータ入力領域を追加する入力領域追加手段と、生成された受付コマンドおよび返信コマンドを表示用ページに追加するコマンド追加手段と、を含み、コマンド生成手段は、データ入力領域に入力されるデータを受け付ける受付コマンドを生成する。
【0012】
この局面に従えば、表示用ページに、データ入力領域、受付コマンドおよび返信コマンドが追加されるので、表示用ページに直接データを入力することができ、操作が容易となる。
【0013】
好ましくは、追加領域検出手段は、受信されたファクシミリデータの画像中で、矩形の線で囲まれた矩形領域を追加領域として検出する矩形領域検出手段と、矩形領域から所定の距離の範囲の文字を認識する文字認識手段と、認識された文字に基づいて、矩形領域の種別が文字が書き込まれる領域を示す文字種別と、画像が貼り付けられる領域を示す画像種別とのいずれかに決定する種別決定手段と、を含み、コマンド生成手段は、検出された矩形領域に対応するデータ入力領域に、種別決定手段により決定された種別のデータが入力される場合に、該入力されたデータを受け付けるための受付コマンドを生成する。
【0014】
この局面に従えば、ファクシミリデータの画像中から矩形領域が検出され、矩形領域の種別が文字種別と画像種別とのいずれかに決定され、矩形領域に対応するデータ入力領域に、決定された種別のデータが入力される。このため、データ入力領域に入力されるデータの種別を制限するので、データの入力が容易となる。
【0015】
好ましくは、コマンド生成手段は、種別決定手段により矩形領域が文字種別に決定される場合、受付コマンドとして文字列を受け付ける文字受付コマンドを生成し、合成手段は、文字列と追加領域識別情報との組がクライアント装置から受信されることに応じて、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される矩形領域に追加領域識別情報と組になる文字列の画像を合成した合成画像を生成する。
【0016】
この局面に従えば、データ入力領域に入力されるデータを文字に制限するので、文字の入力が容易となる。
【0017】
好ましくは、コマンド生成手段は、種別決定手段により矩形領域が画像種別に決定される場合、受付コマンドとして矩形領域に入力される画像識別情報を受け付ける画像識別情報受付コマンドを生成し、合成手段は、画像識別情報と追加領域識別情報との組がクライアント装置から受信されることに応じて、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される矩形領域に追加領域識別情報と組になる画像識別情報で識別される画像を合成した合成画像を生成する。
【0018】
この局面に従えば、データ入力領域に入力されるデータを画像に制限するので、画像の入力が容易となる。
【0019】
好ましくは、追加領域検出手段は、受信されたファクシミリデータの画像中で、面積が所定の大きさ以上の余白領域を追加領域として検出する余白領域検出手段を含み、コマンド生成部は、余白領域が検出される場合、検出された余白領域に対応するデータ入力領域に、予め定められた複数のスタンプ画像のうちから1つを識別するためのスタンプ識別情報が入力される場合に、該入力されたスタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドを生成する。
【0020】
この局面に従えば、ファクシミリデータの画像中から余白領域が検出され、余白領域に対応するデータ入力領域に、予め定められた複数のスタンプ画像のうちから1つを識別するためのスタンプ識別情報が入力される場合に、スタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドが生成される。このため、予め定められた複数のスタンプ画像をファクシミリデータに合成することができる。
【0021】
好ましくは、合成手段は、スタンプ画像識別情報と追加領域識別情報との組がクライアント装置から受信されることに応じて、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される余白領域に追加領域識別情報と組になるスタンプ画像識別情報で識別されるスタンプ画像を合成した合成画像を生成するスタンプ画像合成手段を含む。
【0022】
この局面に従えば、予め定められた複数のスタンプ画像のうちから選択されたスタンプ画像をファクシミリデータの所定の位置に合成することができる。
【0023】
この発明の他の局面によれば、ファクシミリ送受信方法は、Webサーバーとして機能するファクシミリ装置で実行されるファクシミリ送受信方法であって、マークアップ言語で記述され、ファクシミリ装置が備えるファクシミリデータを送受信可能なファクシミリ手段により受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページを生成し、記憶手段に記憶するステップと、記憶された表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信するステップと、クライアント装置からの要求に応じて、記憶された表示用ページをクライアント装置に送信するステップと、受信されたファクシミリデータを解析し、追加領域を検出するステップと、検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するステップと、クライアント装置に生成されたコマンドが送信された後に、クライアント装置において受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと追加領域を識別するための追加領域識別情報との組をクライアント装置から受信するデータ受信手段と、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される追加領域に追加領域識別情報と組になるデータの画像を合成した合成画像を生成するステップと、生成された合成画像をファクシミリ手段に返信させるステップと、を含む。
【0024】
この局面に従えば、ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ送受信方法を提供することができる。
【0025】
この発明のさらに他の局面によればファクシミリ送受信プログラムは、Webサーバーとして機能するファクシミリ装置を制御するコンピューターで実行されるファクシミリ送受信プログラムであって、マークアップ言語で記述され、ファクシミリ装置が備えるファクシミリデータを送受信可能なファクシミリ手段により受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページを生成し、記憶手段に記憶するステップと、記憶された表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信するステップと、クライアント装置からの要求に応じて、記憶された表示用ページをクライアント装置に送信するステップと、受信されたファクシミリデータを解析し、追加領域を検出するステップと、検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するステップと、クライアント装置に生成されたコマンドが送信された後に、クライアント装置において受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと追加領域を識別するための追加領域識別情報との組をクライアント装置から受信するデータ受信手段と、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される追加領域に追加領域識別情報と組になるデータの画像を合成した合成画像を生成するステップと、生成された合成画像をファクシミリ手段に返信させるステップと、をコンピューターに実行させる。
【0026】
この局面に従えば、ファクシミリデータの受信を通知するとともに、ファクシミリデータにデータを追加して返信することが可能なファクシミリ送受信プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態におけるファクリミリシステムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図3】携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図4】MFPが備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す図である。
【図5】電子メールの本文の一例を示す図である。
【図6】表示用ページの一例を示す図である。
【図7】入力用ページの一例を示す図である。
【図8】確認用ページの一例を示す図である。
【図9】ファクミリ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】返信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す図である。
【図12】変形例における表示用ページの一例を示す図である。
【図13】変形例におけるファクシミリ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図14】変形例における返信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0029】
図1は、本発明の実施の形態におけるファクリミリシステムの全体概要を示す図である。図1を参照して、ファクシミリシステム1は、それぞれがネットワーク3に接続されたMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100Bと、携帯情報装置200と、無線局5と、PC300と、を含む。
【0030】
なお、図ではネットワーク3に、ファクシミリ装置として3台のMFP100,100A,100Bが接続され、1台のPC300が接続される例を示しているが、ファクシミリ装置およびPCの数はこれに限定されるものではなく、それぞれ1台以上であればよい。また、MFP100,100A,100Bに代えて、ファクシミリデータを送受信する機能を備えた装置であれば、例えば、パーソナルコンピューター等であってもよい。
【0031】
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク3は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。このため、MFP100,100A,100Cは、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。さらに、ネットワーク3は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)に接続されている。このため、MFP100,100A,100CおよびPC300は、インターネットに接続された電子メールサーバー等のコンピューターと通信可能である。
【0032】
携帯情報装置200は、電子ペーパー等、または、スマートホンなどの通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)である。ここでは、携帯情報装置200を、スマートホンとする場合を例に説明する。携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。また、携帯情報装置200は、無線LAN機能を備えている。
【0033】
ネットワーク3には無線局5がさらに接続される。無線局5は、ネットワーク3の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク3に接続する。このため、携帯情報装置200は、ネットワーク3に接続された、MFP100,100A,100Bとデータの送受信が可能である。さらに、携帯情報装置200は、インターネットに接続された電子メールサーバー等のコンピューターと通信可能である。
【0034】
PC300は、一般的なコンピューターである。PC300は、ネットワーク3に接続されているため、ネットワーク3を介してMFP100,100A,100Bおよび携帯情報装置200とデータの送受信が可能であり、さらに、インターネットに接続された電子メールサーバー等のコンピューターと通信可能である。PC300のハードウエア構成および機能は、周知なのでここでは説明を繰り返さない。
【0035】
本実施の形態におけるファクシミリシステム1においては、携帯情報装置200、MFP100,100A,100BおよびPC300が通信し、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、特に限定されることはなく、任意のプロトコルを用いることが可能である。
【0036】
MFP100,100A,100Bは、ハードウエア構成は同じであってもよく異なっていてもよいが、少なくともファクシミリデータを送受信する機能、携帯情報装置200、PC300またはインターネットに接続された電子メールサーバーと通信する機能を備えている。MFP100,100A,100B各々が有するハードウエア構成は同じではない場合があるが、ここではMFP100が、他のMFP100A,100Bの少なくとも1つが有する構成を有しているとし、特に言及しない限りMFP100を例に説明する
図2は、MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0037】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0038】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
【0039】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161の表示面の位置を検出するタッチパネル165をさらに含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU111に出力する。
【0040】
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してネットワーク3に接続された他のMFP100A,100B、無線局5およびPC300との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続された電子メールサーバー等のコンピューターと通信が可能である。
【0041】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、ファクシミリデータを送受信する。ファクシミリ部117は、原稿読取部130により読み取られた画像データまたはHDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。また、ファクシミリ部117は、受信されたファクシミリデータをHDD116に記憶するか、画像形成部140にファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。
【0042】
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0043】
図3は、携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図3を参照して、携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU211と、ROM212と、RAM213と、カメラ214と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ215と、通話部217と、通話部217と接続された無線通信部216と、情報を表示する表示部218と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部219と、無線LANインターフェース(I/F)220と、を含む。
【0044】
ROM212は、CPU211が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM213は、CPU211がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
【0045】
無線通信部216は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部216は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部217を用いた通話を可能とする。無線通信部216は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部217に出力する。また、無線通信部216は、通話部217から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部217は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部216から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部216に出力する。さらに、無線通信部216は、CPU211により制御され、携帯電話用基地局を介してデータを送受信し、例えば、携帯情報装置200をインターネットに接続する。
【0046】
カメラ214は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサーに結像し、CMOSセンサーは受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。
【0047】
表示部218は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや,外部から受信されたデータ等を表示する。操作部219は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
【0048】
また、操作部219は、タッチパネル219Aを含む。タッチパネル219Aは、表示部218の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。タッチパネル219Aは、表示部218の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU211に出力する。タッチパネル219Aは、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU211に出力する。タッチパネル219Aは、表示部218の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル219Aは、表示部218に重畳して設けられるので、タッチパネル219Aは、ユーザーが表示部218の表示面を指示すれば、表示部218の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU211に出力する。タッチパネル219Aは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0049】
無線LANI/F220は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200は、無線LANI/F220を介してMFP100,100A、100BおよびPC300と通信することができ、データの送受信が可能である。さらに、インターネットに接続された電子メールサーバー等のコンピューターとデータの送受信が可能である。
【0050】
図4は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す図である。図4を参照して、CPU111は、ファクシミリ部117を制御するファクシミリ制御部11と、ファクシミリデータから追加領域を検出する追加領域検出部13と、コマンドを生成するコマンド生成部15と、入力用ページを生成する入力用ページ生成部17と、表示用ページを生成する表示用ページ生成部19と、ファクシミリデータの受信を通知する受信通知部21と、Webサーバーとして機能するWebサーバー部23と、ファクシミリデータの画像に追加データの画像を合成する合成部25と、を含む。
【0051】
ファクシミリ制御部11は、ファクシミリ受信部27と、返信部29と、を含む。ファクシミリ受信部27は、ファクシミリ部117を制御し、ファクシミリ部117がファクシミリデータを受信すると、ファクシミリデータをRAM114に一時記憶するとともに、ファクシミリデータの送信元を検出する。ファクシミリ受信部27は、受信されたファクシミリデータを、追加領域検出部13、表示用ページ生成部19および合成部25に出力し、検出されたファクシミリデータの送信元を識別するための送信元情報を返信部29に出力する。
【0052】
返信部29は、ファクシミリ受信部27において受信されたファクシミリデータに対応する合成画像が、後述する合成部25から入力されると、ファクシミリ部117を制御して合成画像のファクシミリデータを返信する。返信部29は、ファクシミリ受信部27から入力される送信元情報で特定される送信先に、合成画像のファクシミリデータを送信する。
【0053】
追加領域検出部13は、ファクシミリ受信部27からファクシミリデータが入力され、ファクシミリデータを解析し、追加領域を検出する。追加領域検出部13は、余白領域検出部31と、矩形領域検出部33と、文字認識部35と、種別決定部37と、を含む。余白領域検出部31は、ファクシミリデータの画像中で、輝度が所定の範囲内の領域であって、面積が所定の大きさ以上の余白領域を検出する。余白領域検出部31は、余白領域を検出する場合、検出された余白領域を追加領域とし、余白領域を識別するための領域識別情報を、コマンド生成部15および入力用ページ生成部17に出力し、余白領域のファクシミリデータの画像中の位置と領域識別情報との組を合成部25に出力する。
【0054】
矩形領域検出部33は、ファクシミリデータの画像中で、矩形の線で囲まれた領域の矩形領域を抽出する。矩形領域は、ファクシミリデータの画像中で、矩形の線で囲まれた領域であって、該領域中の輝度の差が所定の範囲内の領域の占める割合が所定値以上の領域とするのが好ましい。矩形領域検出部33は、矩形領域を抽出する場合、抽出された矩形領域を追加領域として検出し、矩形領域を識別するための領域識別情報を、コマンド生成部15および入力用ページ生成部17に出力し、矩形領域のファクシミリデータの画像中の位置と領域識別情報との組を、文字認識部35および合成部25に出力する。
【0055】
文字認識部35は、矩形領域内および矩形領域から所定の距離の範囲に存在する文字を認識し、認識により得られる文字列を種別決定部37に出力する。種別決定部37は、文字認識部35から入力される文字列に基づいて、矩形領域の種別を決定する。種別は、文字が書き込まれる領域を示す文字種別と、画像が貼り付けられる領域を示す画像種別とを含む。種別ごとに、予め定められた単語または文節を関連付けておき、文字列に含まれる単語または文節と比較することによって、種別を決定する。例えば、文字種別に対して、「氏名」、「住所」、「電話番号」、「TEL」、「ファックス番号」、「FAX」、「会社」等を予め定められた単語として対応付ける。また、画像種別に対して、「写真」、「証明書」、「運転免許証」などの単語を対応付け、「貼り付けてください。」等の文節を対応付ける。種別決定部37は、決定された種別を、コマンド生成部15に出力する。
【0056】
コマンド生成部15は、追加領域検出部13により検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと追加領域を識別するための追加領域識別情報との組を返信する返信コマンドとを生成し、生成された受付コマンド、返信コマンドおよび追加領域識別情報の組を、入力用ページ生成部17に出力する。コマンド生成部15は、受付コマンド生成部39と、返信コマンド生成部41と、を含む。
【0057】
受付コマンド生成部39は、矩形領域検出部33から矩形領域の追加領域識別情報が入力される場合、矩形領域に対応するデータ入力領域に入力されるデータを受け付けるための受付コマンドを生成する。受付コマンド生成部39は、種別決定部37から入力される種別のデータを受け付けるための受付コマンドを生成する。受付コマンドは、データ入力領域に入力されるデータが種別決定部37から入力される種別の場合に、データ入力領域に入力されるデータを受け付けるコマンドである。データ入力領域は、後述する入力用ページ生成部17によって生成される入力用画像に追加される領域である。入力用ページ生成部17から矩形領域に対応して追加されたデータ入力領域の入力領域識別情報を取得し、取得された入力領域識別情報に対応した受付コマンドを生成する。種別決定部37から文字種別が入力される場合には、文字のデータを受け付ける受付コマンドを生成し、画像種別が入力される場合には、画像のデータを受け付ける受付コマンドを生成する。
【0058】
返信コマンド生成部41は、受付コマンド生成部39により矩形領域に対応する受付コマンドが生成される場合、生成される受付コマンドに対応する返信コマンドを生成する。返信コマンドは、受付コマンドが実行されて受け付けられる文字または画像のデータと矩形領域を識別するための追加領域識別情報の組を、MFP100に返信するコマンドである。返信コマンドは、MFP100を識別するための装置識別情報を含む。装置識別情報は、MFP100に割り当てられたネットワークアドレスであり、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスである。
【0059】
受付コマンド生成部39は、余白領域検出部31から余白領域の追加領域識別情報が入力される場合、余白領域に対応するデータ入力領域に入力されるスタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドを生成する。スタンプ識別情報は、予め定められた複数のスタンプ画像それぞれを識別するための情報である。入力用ページ生成部17から余白領域に対応して追加されたデータ入力領域の入力領域識別情報を取得し、取得された入力領域識別情報に対応した受付コマンドを生成する。予め定められた複数のスタンプ画像は、EEPROM115に予め記憶されていればよい。
【0060】
なお、余白領域に対応するデータ入力領域にスタンプ識別情報の入力を容易にするために、複数のスタンプ画像それぞれのスタンプ識別情報をリスト表示し、いずれかの選択を受け付けるリスト選択コマンドを、受付コマンドとともに生成するようにしてもよい。
【0061】
返信コマンド生成部41は、受付コマンド生成部39により余白領域に対応する受付コマンドが生成される場合、生成される受付コマンドに対応する返信コマンドを生成する。返信コマンドは、受付コマンドが実行されて受け付けられるスタンプ識別情報と余白領域を識別するための追加領域識別情報の組を、MFP100に返信するコマンドである。
【0062】
入力用ページ生成部17は、追加領域検出部13から追加領域の追加領域識別情報が入力され、コマンド生成部15から受付コマンド、返信コマンドおよび領域識別情報の組が入力され、それらに基づいてマークアップ言語で記述される入力用ページを生成する。追加領域検出部13から入力される追加領域の追加領域識別情報は、余白領域検出部31から入力される余白領域の追加領域識別情報と、矩形領域検出部33から入力される矩形領域の追加領域識別情報と、を含む。入力用ページ生成部17は、生成された入力用ページを、EEPROM115に記憶する。これにより、EEPROM115に入力用ページ91が記憶される。さらに、入力用ページ生成部17は、EEPROM115に記憶された入力用ページ91を識別するためのページ識別情報をコマンド生成部15に出力する。入力用ページのページ識別情報は、例えば、URL(Uniform Resource Locator)等の入力用ページに割り当てられるネットワークアドレスである。
【0063】
コマンド生成部15は、入力用ページ生成部17から入力用ページ91を識別するためのページ識別情報が入力されると、入力用ページ91の送信を要求する送信要求コマンドを生成し、入力用ページの送信要求コマンドを、表示用ページ生成部19に出力する。入力用ページの送信要求コマンドは、入力用ページのページ識別情報を含む。
【0064】
入力用ページ生成部17は、入力領域追加部43と、コマンド追加部45と、を含む。入力領域追加部43は、余白領域検出部31から余白領域の追加領域識別情報が入力される場合、余白領域に対応するデータ入力領域を入力用ページに追加し、余白領域の追加領域識別情報とデータ入力領域の入力領域識別情報との組をコマンド追加部45に出力する。入力領域追加部43は、矩形領域検出部33から矩形領域の追加領域識別情報が入力される場合、矩形領域に対応するデータ入力領域を入力用ページに追加し、矩形領域の追加領域識別情報とデータ入力領域の入力領域識別情報との組をコマンド追加部45に出力する。
【0065】
コマンド追加部45は、入力領域追加部43から入力領域識別情報と追加領域識別情報との組が入力され、コマンド生成部15から受付コマンド、返信コマンドおよび追加領域識別情報の組が入力される。コマンド追加部45は、コマンド生成部15から入力される受付コマンドおよび返信コマンドを、それらと組になる入力領域識別情報で特定されるデータ入力領域に対応付けて、入力用ページに追加する。
【0066】
表示用ページ生成部19は、ファクシミリ受信部27からファクシミリデータが入力され、コマンド生成部15から入力用ページの送信要求コマンドが入力される。表示用ページ生成部19は、マークアップ言語で記述され、ファクシミリデータの画像を表示する表示コマンドと、入力用ページの送信要求送信要求コマンドと、送信要求コマンドの実行を指示するためのボタンを表示する表示コマンドと、を含む表示用ページを生成する。表示用ページ生成部19は、生成された表示用ページを、EEPROM115に記憶する。これにより、EEPROM115に表示用ページ93が記憶される。さらに、表示用ページ生成部19は、表示用ページを識別するためのページ識別情報を受信通知部21に出力する。表示用ページのページ識別情報は、例えば、URL等の表示用ページに割り当てられるネットワークアドレスである。
【0067】
受信通知部21は、表示用ページ生成部19から表示用ページのページ識別情報が入力されると、表示用ページのページ識別情報を、予め定められた送信先に送信する。ここでは、予め定められた送信先は、ユーザーAに割り当てられた電子メールアドレスとする場合を例に説明する。この場合、予め定められた送信先として、ユーザーAに割り当てられた電子メールアドレスを宛先に設定し、表示用ページ93のページ識別情報を含む電子メールを生成し、通信I/F部112を介して、電子メールサーバーに送信する。この電子メールは、ファクシミリデータを受信したことを通知するメッセージを含んでもよい。
【0068】
以下、ユーザーが携帯情報装置200を使用して、受信通知部21が送信した電子メールを閲覧する場合を例に説明する。
【0069】
図5は、電子メールの本文の一例を示す図である。図5を参照して、電子メールの本文301は、「ファクシミリを受信しました。下記のURLで内容を確認できます。」のメッセージと、その下方に表示用ページのリンク情報として「http://www.mfp.displaypage.html」とを含む。リンク情報は、表示用ページ93のネットワークアドレスであるURL「www.mfp.displaypage.html」を含む。
【0070】
図6は、表示用ページの一例を示す図である。図6を参照して、表示用ページ93は、ファクシミリデータの画像311と、ボタン313とを含む。画像311は、余白領域315と、矩形領域317A,317B,317C,319と、を含む。なお、図では余白領域315を点線で示しているが、説明のために付したもので、実際には存在しない。矩形領域317Aは、「氏名」の文字を含み、文字種別の領域である。矩形領域317Bは、「TEL」の文字を含み、文字種別の領域である。矩形領域317Cは、「住所」の文字を含み、文字種別の領域である。矩形領域319は、「写真貼付」の文字を含み、画像種別の領域である。ボタン313は、「データ入力」の文字が表され、入力用ページ91の送信を要求するための送信要求コマンドが関連付けられている。
【0071】
図7は、入力用ページの一例を示す図である。図7に示す入力用ページは、図6に示した表示用ページ93のボタン313が指示されることに応じて、表示されるWebページである。図7を参照して、入力用ページ91は、データ入力領域325,327A,327B,327C,329と、ボタン323と、を含む。
【0072】
データ入力領域325は、表示用ページ93の余白領域315に対応し、スタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドと、余白領域315の追加領域識別情報およびスタンプ識別情報の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。また、データ入力領域325に隣接して逆三角印のボタン325Aが配置されており、ボタン325Aが指示されると、複数のスタンプ識別情報を選択可能に表示するリスト画面が表示される。ここでは、スタンプ識別情報「受付用スタンプ」が受け付けられた場合を示している。
【0073】
データ入力領域327Aは、表示用ページ93の矩形領域317Aに対応し、文字種別の氏名を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域317Aの追加領域識別情報および氏名の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。ここでは、氏名「○○ □□」が受け付けられた場合を示している。
【0074】
データ入力領域327Bは、表示用ページ93の矩形領域317Bに対応し、文字種別の電話番号を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域317Bの追加領域識別情報および電話番号の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。ここでは、電話番号「0111−111−1111」が受け付けられた場合を示している。
【0075】
データ入力領域327Cは、表示用ページ93の矩形領域317Cに対応し、文字種別の住所を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域317Cの領域識別情報および住所の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。ここでは、住所「大阪府○○○市××」が受け付けられた場合を示している。
【0076】
データ入力領域329は、表示用ページ93の矩形領域319に対応し、画像種別の顔を撮影した画像を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域319の追加領域識別情報および顔を撮影した画像の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。ここでは、ユーザーの顔を撮影した画像が受け付けられた場合を示している。
【0077】
ボタン323は、「送信」の文字が表され、返信コマンドを実行する指示が関連付けられている。ボタン323が実行されると、データ入力領域325,327A,327B,327C,329それぞれに関連付けられた返信コマンドが実行される。
【0078】
図4に戻って、Webサーバー部23は、Webサーバーとして機能し、通信I/F部112がURLを含む送信要求コマンドを受信すると、URLで特定されるデータを返信する。Webサーバー部23は、表示用ページ送信部47と、入力用ページ送信部49と、データ受信部51と、を含む。
【0079】
受信通知部21が、ファクシミリデータが受信されると、携帯情報装置200に電子メールを送信するので、携帯情報装置200のユーザーAに対して、ファクシミリデータがMFP100において受信されたことを通知することができる。受信通知部21が送信する電子メールは、図5にその一例を示したように、表示用ページ93のページ識別情報を含む。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーAが、携帯情報装置200に表示されている電子メールの表示用ページ93のページ識別情報を指示すれば、携帯情報装置200は、Webブラウザプログラムを実行し、表示用ページの送信要求コマンドをMFP100に、無線LANI/F220を介して送信する。表示用ページ送信部47は、通信I/F部112が表示用ページの送信要求コマンドを受信すると、EEPROM115に記憶されている表示用ページ93を読み出し、送信要求コマンドを送信してきた装置、ここでは携帯情報装置200に、表示用ページ93を返信する。
【0080】
携帯情報装置200においては、Webブラウザプログラムが実行され、表示用ページ93を表示部218に表示する。表示用ページ93は、図6にその一例を示したように、ファクシミリデータの画像を含むので、携帯情報装置200のユーザーAに対して、ファクシミリデータの内容を視覚で確認させることができる。さらに、表示用ページ93は、入力用ページの送信要求コマンドを送信するコマンドが関連付けられたボタン313を含んでいる。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーAが、表示用ページ93に含まれるボタン313を指示すれば、携帯情報装置200が、入力用ページの送信要求コマンドを送信するコマンドを実行し、入力用ページの送信要求コマンドをMFP100に送信する。入力用ページ送信部49は、通信I/F部112が入力用ページの送信要求コマンドを受信すると、EEPROM115に記憶されている入力用ページ91を読み出し、入力用ページの送信要求コマンドを送信してきた装置、ここでは携帯情報装置200に、入力用ページ91を返信する。
【0081】
携帯情報装置200においては、Webブラウザプログラムが実行され、入力用ページ91を表示部218に表示する。入力用ページ91は、その一例を図7に示したように、データ入力領域325,327A,327B,327B,327C,329を含む。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーAは、ファクシミリデータに、追加するためのデータを入力することができる。携帯情報装置200を操作するユーザーAが、入力用ページ91のデータ入力領域325,327A,327B,327B,327C,329にデータを入力すれば、携帯情報装置200が、データ入力領域325,327A,327B,327B,327C,329に関連付けられた受付コマンドを実行し、データ入力領域325,327A,327B,327B,327C,329に入力されたデータを受け付ける。さらに、携帯情報装置200は、返信コマンドを実行し、受付コマンドが実行されて、受け付けられたデータと追加領域の追加領域識別情報との組を、MFP100に無線LANI/F220を介して送信する。追加領域は、余白領域と矩形領域とを含み、上述したコマンド追加部45によってデータ入力領域に対応付けられている。追加領域に対応するデータ入力領域は、文字のデータを受け付けるための領域と、画像のデータを受け付けるための領域と、スタンプ画像のスタンプ識別情報を受け付けるための領域と、を含む。文字種別のデータを受け付けるためのデータ入力領域は、文字のデータのみを受け付け、画像種別のデータを受け付けるためのデータ入力領域は、画像のデータのみを受け付ける。例えば、ユーザーAが、携帯情報装置200の表示部218に表示された画像をコピーして、データ入力領域にコピーした画像を貼り付ける操作をすれば、その画像のデータがデータ入力領域に入力される。また、携帯情報装置200のフラッシュメモリ215に記憶された画像のファイル名の一覧リストを表示するようにして、表示された一覧リストのうちからユーザーにより選択されたファイル名の画像がデータ入力領域に入力されるようにしてもよい。さらに、カメラ214を起動して、ユーザーによる指示により撮像させ、カメラ214が撮像して出力する画像を、データ入力領域に入力するようにしてもよい。
【0082】
データ受信部51は、入力用ページ送信部49により表示用ページ93が送信された後に、通信I/F部112を制御し、入力用ページ91を送信した携帯情報装置200からデータと追加領域識別情報の組を受信する。データ受信部51は、携帯情報装置200から受信されたデータと追加領域識別情報の組を、合成部25に出力する。
【0083】
合成部25は、ファクシミリ受信部27からファクシミリデータが入力され、データ受信部51からデータと追加領域識別情報の組が入力される。合成部25は、ファクシミリデータの画像にデータ受信部51から入力されるデータの画像を合成し、合成画像を生成する。具体的には、合成部25は、ファクシミリデータの画像中で、データ受信部51から入力される追加領域識別情報で特定される追加領域に、その追加領域識別情報と組みなるデータの画像を合成する。合成部25は、生成された合成画像を返信部29に出力する。
【0084】
合成部25は、データ合成部53と、スタンプ画像合成部55と、を含む。データ合成部53は、データ受信部51から入力されるデータと追加領域識別情報の組のうち追加領域識別情報が矩形領域を特定する組を処理対象とする。データ受信部51から入力される追加領域識別情報が矩形領域を特定する場合、データは文字または画像である。データ合成部53は、ファクシミリデータの画像中で、データ受信部51から入力される追加領域識別情報で特定される矩形領域に、データの画像を合成することによって、合成画像を生成する。データが文字の場合には、文字の画像をファクシミリデータの画像に合成し、データが画像の場合には、その画像をファクシミリデータの画像に合成する。
【0085】
スタンプ画像合成部55は、データ受信部51から入力されるデータと追加領域識別情報の組のうち追加領域識別情報が余白領域を特定する組を処理対象とする。データ受信部51から入力される追加領域識別情報が余白領域を特定する場合、データはスタンプ識別情報である。スタンプ画像合成部55は、ファクシミリデータの画像中で、データ受信部51から入力される追加領域識別情報で特定される余白領域に、スタンプ識別情報で特定されるスタンプ画像を合成することによって、合成画像を生成する。
【0086】
返信部29は、ファクシミリ部117を制御して、合成部25から入力される合成画像のファクシミリデータを、ファクシミリ受信部27から入力される送信元情報で特定される送信先に送信する。このため、携帯情報装置200のユーザーAが、携帯情報装置200の表示部218に表示される入力用ページ91に文字、画像またはスタンプ識別情報を入力すれば、その画像を、ファクシミリ受信部27によって受信されたファクシミリデータの画像に合成した画像のファクシミリデータが返信される。このため、受信したファクシミリデータに文字、画像、またはスタンプ画像を追加して返信することができる。
【0087】
なお、合成部25によりファクシミリデータの画像に入力用ページに入力されたデータの画像およびスタンプ画像が合成された合成画像を返信する前に、携帯情報装置200を操作するユーザーAに、確認を求め、ユーザーAにより確認された後に、合成画像を返信するようにしてもよい。例えば、合成画像を含む確認用ページを生成し、携帯情報装置200に送信すればよい。
【0088】
図8は、確認用ページの一例を示す図である。図8は、図6に示した表示用ページ93および図7に示した入力用ページ91が送信された後に、携帯情報装置200に送信される確認用ページである。図8を参照して、確認用ページ95は、合成画像331と、ボタン333とを含む。合成画像331は、ファクシミリデータの画像311に、図7に示した入力用ページで入力されたスタンプ識別情報のスタンプ画像、氏名、電話番号および住所の文字の画像、およびユーザーAの顔を撮影した画像を合成した画像である。具体的には、合成画像331は、余白領域315にスタンプ画像が配置され、矩形領域317A,317B,317Cに、氏名、電話番号および住所の文字の画像が配置され、矩形領域319にユーザーAの顔を撮影した画像が配置される。ボタン333は、「返信」の文字が表され、合成画像の返信を許可する信号を送信するためのコマンドが関連付けられている。ユーザーAが、ボタン333を指示すれば、MFP100に合成画像の返信を許可する信号が送信され、MFP100において、合成画像のファクシミリデータが返信される。
【0089】
図9は、ファクミリ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。ファクシミリ受信処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶されたファクシミリ送受信プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
【0090】
図9を参照して、CPU111は、ファクシミリ部117がファクシミリデータを受信したか否かを判断する(ステップS01)。ファクシミリデータを受信するまで待機状態となり(ステップS01でNO)、ファクシミリデータを受信したならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。すなわち、ファクシミリ受信処理は、ファクシミリ部117がファクシミリデータを受信することを条件に実行される処理である。
【0091】
ステップS02においては、ファクシミリデータの送信元を検出する。ファクシミリデータに含まれる送信元を識別するための送信元情報を検出する。送信元情報は、例えば、ファクシミリ番号である。また、インターネットFAXの場合には、IPアドレスである。次のステップS03においては、ファクシミリデータと送信元情報とをHDD116に記憶し、処理をステップS04に進める。
【0092】
ステップS04においては、表示用ページにファクシミリデータをリンクする。具体的には、ファクシミリデータの画像を表示する表示コマンドを、表示用ページに追加する。表示コマンドは、HDD116に記憶されたファクリミリデータのネットワークアドレスを含む。なお、表示用ページに、ファクシミリデータの画像を追加するようにしてもよい。
【0093】
次のステップS05においては、ファクシミリデータから矩形領域を検出する。ファクシミリデータの画像中で、矩形の線で囲まれた領域であって、該領域中の輝度の差が所定の範囲内の割合が所定の値異常の領域を矩形領域として検出する。次のステップS06においては、ステップS05において検出された矩形領域を、処理対象に選択する。ステップS05において、複数の矩形領域が検出される場合は、複数の矩形領域のうちから1つを処理対象に選択する。
【0094】
次のステップS07においては、ファクシミリデータの画像中で、処理対象に選択された矩形領域内または矩形領域から所定の距離の範囲の文字を認識する。そして、認識された文字列に基づいて、矩形領域の種別を決定する。種別は、文字が書き込まれる領域を示す文字種別と、画像が貼り付けられる領域を示す画像種別とを含む。種別ごとに、予め定められた単語または文節を関連付けておき、文字列に含まれる単語または文節と比較することによって、文字種別と、画像種別のいずれかに決定する。
【0095】
ステップS09においては、入力用ページにデータ入力領域を追加する。ステップS06において処理対象に選択された矩形領域に対応するデータ入力領域を追加する。この際、データ入力領域に入力されるべきデータの内容をユーザーに通知するために、ステップS08において種別を決定する元になった単語または文節を、データ入力領域の横に配置するのが好ましい。
【0096】
次のステップS10においては、受付コマンドを生成する。受付コマンドは、ステップS06において処理対象に選択された矩形領域に対応するデータを受け付けるコマンドであり、ステップS09において入力用ページに追加されたデータ入力領域に対応する。
【0097】
次のステップS11においては、返信コマンドを生成する。返信コマンドは、ステップS10において生成された受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと、ステップS06において処理対象に選択された矩形領域を識別するための追加領域識別情報との組を返信するコマンドであり、返信先を特定する情報としてMFP100の装置識別情報を含む。
【0098】
次のステップS12においては、受付コマンドと返信コマンドとを、入力用ページに追加し、処理をステップS13に進める。ステップS13においては、次の処理対象に選択する矩形領域が存在するか否かを判断する。ステップS05において検出された矩形領域のうちに、ステップS06において処理対象に選択されていないものが存在するか否かを判断する。未選択の矩形領域が存在すれば処理をステップS06に戻すが、未選択の矩形領域が存在しなければ処理をステップS14に進める。
【0099】
したがって、ステップS05において検出された矩形領域の数と、同じ数のデータ入力領域を含む入力用ページが生成され、その入力用ページは、矩形領域の数と同じ数のデータ入力領域それぞれに対応する受付コマンドと返信コマンドとを含む。
【0100】
ステップS14においては、ファクシミリデータから余白領域を検出する。ファクシミリデータの画像中で、輝度が所定の範囲内の領域であって、面積が所定の大きさ以上の領域を余白領域として検出する。
【0101】
次のステップS15においては、入力用ページにデータ入力領域を追加する。ステップS14において検出された余白領域に対応するデータ入力領域を追加する。この際、データ入力領域に入力されるべきスタンプ識別情報をユーザーに通知するために、予め定められた複数のスタンプ識別情報を選択可能にデータ入力領域の横に配置するのが好ましい。
【0102】
次のステップS16においては、受付コマンドを生成する。受付コマンドは、ステップS14において検出された余白領域に対応するデータを受け付けるコマンドであり、ステップS15において入力用ページに追加されたデータ入力領域に対応する。具体的には、予め定められた複数のスタンプ識別情報のいずれかを受け付けるコマンドである。
【0103】
次のステップS17においては、返信コマンドを生成する。返信コマンドは、ステップS16において生成された受付コマンドが実行されて受け付けられるスタンプ識別情報と、ステップS14において検出された余白領域を識別するための追加領域識別情報との組を返信する返信コマンドであり、返信先を特定する情報としてMFP100の装置識別情報を含む。
【0104】
ステップS18においては、受付コマンドと返信コマンドとを、入力用ページに追加し、処理をステップS19に進める。ステップS19においては、入力用ページをEEPROM115に記憶し、処理をステップS20に進める。
【0105】
ステップS20においては、表示用ページに入力用ページをリンクする。具体的には、入力用ページの送信を要求する送信要求コマンドと、送信要求コマンドの実行を指示するためのボタンを表示する表示コマンドと、を表示用ページに追加する。表示コマンドは、EEPROM115に記憶された入力用ページのネットワークアドレスを含む。
【0106】
次のステップS21においては、表示用ページをEEPROM115に記憶し、処理をステップS22に進める。ステップS22においては、表示用ページのネットワークアドレスを、通知先に送信し、処理を終了する。通知先は予め定められており、ここでは、ユーザーAとする。この場合、予め定められた通知先としてのユーザーAに割り当てられた電子メールアドレスを宛先に設定し、ステップS21において記憶された表示用ページのネットワークアドレスを含む電子メールを生成し、通信I/F部112を介して、電子メールサーバーに送信する。この電子メールは、ファクシミリデータを受信したことを通知するメッセージを含んでもよい。
【0107】
図10は、返信処理の流れの一例を示すフローチャートである。返信処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶されたファクシミリ送受信プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図10を参照して、表示用ページの送信要求コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS31)。通信I/F部112が、送信要求コマンドを受信するまで待機情報となり(ステップS31でNO)、送信要求コマンドを受信すると(ステップS31でYES)、送信元を特定し、処理をステップS32に進める。ここでは、携帯情報装置200から表示用ページの送信要求コマンドを受信する場合を例に説明し、さらに、表示用ページの送信要求コマンドがEEPROM115に記憶された表示用ページ93のネットワークアドレスを含む場合を例に説明する。
【0108】
ステップS32においては、表示用ページを送信する。ステップS31において受信された表示用ページの送信要求コマンドに含まれるネットワークアドレスで特定される表示用ページ93をEEPROM115から読み出し、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に送信する。
【0109】
次のステップS33においては、入力用ページの送信要求コマンドを受信したか否かを判断する。通信I/F部112が、送信要求コマンドを受信するまで待機状態となり(ステップS33でNO)、送信要求コマンドを受信すると(ステップS33でYES)、処理をステップS34に進める。ステップS32において携帯情報装置200に送信した表示用ページ93は、入力用ページの送信要求コマンドを送信するコマンドを含んでいる。このため、表示用ページ93を送信した携帯情報装置200から入力用ページの送信要求コマンドを受信する。
【0110】
ステップS34においては、入力用ページを送信する。ステップS33において受信された送信要求コマンドに含まれるネットワークアドレスで特定される入力用ページ91をEEPROM115から読み出し、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に送信する。
【0111】
次のステップS35においては、データと追加領域識別情報との組を受信したか否かを判断する。データと追加領域識別情報との組を受信するまで待機状態となり(ステップS35でNO)、データと追加領域識別情報との組を受信すると(ステップS35でYES)、処理をステップS36に進める。ステップS34において携帯情報装置200に送信した入力用ページは、データ入力領域と、データ入力領域に入力されるデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられたデータおよび追加領域の追加領域識別情報の組をMFP100に返信する返信コマンドと、を含んでいる。このため、通信I/F部112が、入力用ページ91を送信した携帯情報装置200からデータと追加領域識別情報との組を受信したか否かを判断する。
【0112】
ステップS36においては、ステップS35において受信されたデータと追加領域識別情報との組を、処理対象に選択する。ステップS35において、複数の組が受信される場合があり、複数の組のうちから1つを処理対象に選択する。次のステップS37においては、HDD117に記憶されているファクシミリデータを読み出す。
【0113】
ステップS38においては、処理対象に選択された組に含まれる追加領域識別情報が余白領域を特定するか否かを判断する。余白領域を特定するならば処理をステップS39に進めるが、そうでなければ処理をステップS41に進める。処理がステップS39に進む場合、処理対象に選択された組に含まれるデータはスタンプ識別情報である。ステップS39においては、スタンプ識別情報で特定されるスタンプ画像をEEPROM115から読み出す。そして、読み出されたスタンプ画像を、ステップS37において読み出されたファクシミリデータの画像中の余白領域に合成した合成画像を生成し(ステップS40)、処理をステップS44に進める。なお、後述するステップS42またはステップS43において既に合成画像が生成されている場合には、生成された合成画像中の余白領域にスタンプ画像を合成することにより、合成画像を更新する。
【0114】
一方、処理がステップS41に進む場合、処理対象に選択された組に含まれる追加領域識別情報が矩形領域を特定する。ステップS41においては、処理対象に選択された組に含まれるデータの種別を判断し、処理を分岐する。種別が文字種別ならば処理をステップS42に進め、画像種別ならば処理をステップS43に進める。ステップS42においては、データの文字の画像を、ステップS37において読み出されたファクシミリデータの画像中の矩形領域に合成した合成画像を生成し、処理をステップS44に進める。なお、ステップS40または次に説明するステップS43において既に合成画像が生成されている場合には、生成された合成画像中の矩形領域にデータの文字の画像を合成することにより、合成画像を更新する。ステップS43においては、データの画像を、ステップS37において読み出されたファクシミリデータの画像中の矩形領域に合成した合成画像を生成し、処理をステップS44に進める。なお、ステップS40またはステップS42において既に合成画像が生成されている場合には、生成された合成画像中の矩形領域にデータの画像を合成することにより、合成画像を更新する。
【0115】
ステップS44においては、ステップS35において受信されたデータと追加領域識別情報との組のうちステップS36において処理対象に選択されていない組が存在するか否かを判断する。未選択の組が存在するならば処理をステップS36に戻すが、未選択の組が存在しなければ処理をステップS45に進める。
【0116】
ステップS45においては、送信元情報を読み出す。送信元情報は、図9のファクシミリ受信処理のステップS03において、ファクシミリデータとともにHDD116に記憶された送信元情報である。そして、合成画像のファクシミリデータを返信し、処理を終了する。具体的には、ファクシミリ部117を制御して、合成画像のファクシミリデータを、送信元情報で特定されるファクシミリ番号に送信させる。
【0117】
<変形例>
上述した実施の形態におけるMFP100は、表示用ページと、入力用ページとを携帯情報装置200に送信した。変形例におけるMFP100は、入力用ページを送信することなく、表示用ページを送信するようにした点で上述したMFP100と異なる。以下、変形例におけるMFP100について、上述したMFP100と異なる点を主に説明する。
【0118】
図11は、変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す図である。図11を参照して、図4に示したCPU111の機能と異なる点は、入力用ページ生成部17が削除された点、表示用ページ生成部19およびWebサーバー部23が、表示用ページ生成部19AおよびWebサーバー部23Aに、それぞれ変更された点である。その他の機能は、図4に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
【0119】
表示用ページ生成部19Aは、ファクシミリ受信部27からファクシミリデータが入力され、追加領域検出部13から追加領域の追加領域識別情報が入力され、コマンド生成部15から受付コマンド、返信コマンドおよび追加領域識別情報の組が入力され、それらに基づいてマークアップ言語で記述される表示用ページを生成する。追加領域検出部13から入力される追加領域の追加領域識別情報は、余白領域検出部31から入力される余白領域の追加領域識別情報と、矩形領域検出部33から入力される矩形領域の追加領域識別情報と、を含む。
【0120】
表示用ページ生成部19Aは、生成された表示用ページを、EEPROM115に記憶する。これにより、EEPROM115に表示用ページ93Aが記憶される。さらに、表示用ページ生成部19Aは、表示用ページ93Aを識別するためのページ識別情報を受信通知部21に出力する。表示用ページ93Aのページ識別情報は、例えば、URL等の表示用ページに割り当てられるネットワークアドレスである。
【0121】
表示用ページ生成部19Aは、ファクシミリ受信部27から入力されるファクシミリデータの画像を含む表示用ページを生成する。表示用ページ生成部19Aは、入力領域追加部43Aと、コマンド追加部45Aと、を含む。入力領域追加部43Aは、追加領域検出部13から追加領域の追加領域識別情報が入力され、追加領域に対応するデータ入力領域を、表示用ページに含まれるファクシミリデータの画像の追加領域に追加し、追加領域の追加領域識別情報とデータ入力領域の入力領域識別情報との組をコマンド追加部45Aに出力する。したがって、データ入力領域は、追加領域と同じ位置に追加される。
【0122】
具体的には、入力領域追加部43Aは、余白領域検出部31から余白領域の追加領域識別情報が入力される場合、余白領域に対応するデータ入力領域を、表示用ページに含まれるファクシミリデータの画像の余白領域に追加し、余白領域の追加領域識別情報とデータ入力領域の入力領域識別情報との組をコマンド追加部45Aに出力する。入力領域追加部43Aは、矩形領域検出部33から矩形領域の追加領域識別情報が入力される場合、矩形領域に対応するデータ入力領域を、表示用ページに含まれるファクシミリデータの画像の矩形領域に追加し、矩形領域の追加領域識別情報とデータ入力領域の入力領域識別情報との組をコマンド追加部45Aに出力する。
【0123】
コマンド追加部45Aは、入力領域追加部43Aから入力領域識別情報と追加領域識別情報との組が入力され、コマンド生成部15から受付コマンド、返信コマンドおよび追加領域識別情報の組が入力される。コマンド追加部45Aは、コマンド生成部15から入力される受付コマンドおよび返信コマンドを、それらと組になる追加領域識別情報に対応する入力領域識別情報で特定されるデータ入力領域に対応付けて、表示用ページに追加する。
【0124】
図12は、変形例における表示用ページの一例を示す図である。図12を参照して、変形例における表示用ページ93Aは、ファクシミリデータの画像311と、ボタン343とを含む。画像311は、余白領域315と、矩形領域317A,317B,317C,319と、を含む。また、画像311は、余白領域315と同じ位置にデータ入力領域345を含み、矩形領域317Aと同じ位置にデータ入力領域347Aを含み、矩形領域317Bと同じ位置にデータ入力領域347Bを含み、矩形領域317Cと同じ位置にデータ入力領域347Cを含み、矩形領域319と同じ位置にデータ入力領域349を含む。なお、図では余白領域315を点線で示しているが、説明のために付したもので、実際には存在しない。
【0125】
矩形領域317Aは、「氏名」の文字を含み、文字種別の領域である。矩形領域317Bは、「TEL」の文字を含み、文字種別の領域である。矩形領域317Cは、「住所」の文字を含み、文字種別の領域である。矩形領域319は、「写真貼付」の文字を含み、画像種別の領域である。
【0126】
データ入力領域345は、スタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドと、余白領域315の追加領域識別情報およびスタンプ識別情報の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。
【0127】
データ入力領域347Aは、文字種別の氏名を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域317Aの追加領域識別情報および氏名の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。データ入力領域347Bは、矩形領域317Bに対応し、文字種別の電話番号を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域317Bの追加領域識別情報および電話番号の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。データ入力領域347Cは、矩形領域317Cに対応し、文字種別の住所を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域317Cの追加領域識別情報および住所の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。データ入力領域349は、矩形領域319に対応し、画像種別の顔を撮影した画像を受け付けるための受付コマンドと、矩形領域319の追加領域識別情報および顔を撮影した画像の組を返信する返信コマンドと、が関連付けられている。
【0128】
ボタン343は、「返信」の文字が表され、合成画像を返信を許可する信号を送信するためのコマンドが関連付けられている。ユーザーAが、ボタン343を指示すれば、MFP100に合成画像の返信を許可する信号が送信され、MFP100において、合成画像のファクシミリデータが返信される。
【0129】
図11に戻って、Webサーバー部23Aは、Webサーバーとして機能し、通信I/F部112がURLを含む送信要求コマンドを受信すると、URLで特定されるデータを返信する。Webサーバー部23Aは、表示用ページ送信部47と、データ受信部51と、を含む。
【0130】
表示用ページ送信部47は、通信I/F部112が表示用ページの送信要求コマンドを受信すると、EEPROM115に記憶されている表示用ページ93Aを読み出し、送信要求コマンドを送信してきた装置、ここでは携帯情報装置200に、表示用ページ93Aを返信する。
【0131】
携帯情報装置200においては、Webブラウザプログラムが実行され、表示用ページ93Aを表示部218に表示する。表示用ページ93Aは、図12にその一例を示したように、ファクシミリデータの画像311を含むので、携帯情報装置200のユーザーAに対して、ファクシミリデータの内容を視覚で確認させることができる。さらに、表示用ページ93Aは、データ入力領域345,347A〜347C、349を含む。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーAは、ファクシミリデータに追加するためのデータを表示用ページ93Aに直接入力することができる。携帯情報装置200を操作するユーザーAが、表示用ページ93Aのデータ入力領域345,347A〜347C、349にデータを入力すれば、携帯情報装置200が、データ入力領域345,347A〜347C、349に関連付けられた受付コマンドを実行し、データ入力領域345,347A〜347C、349に入力されたデータを受け付ける。さらに、携帯情報装置200は、返信コマンドを実行し、受付コマンドが実行されて受け付けられたデータと追加領域の追加領域識別情報との組を、MFP100に無線LANI/F220を介して送信する。追加領域は、余白領域と矩形領域とを含み、上述したコマンド追加部45Aによってデータ入力領域に対応付けられている。追加領域に対応するデータ入力領域は、文字種別のデータを受け付けるための領域と、画像種別のデータを受け付けるための領域と、スタンプ画像のスタンプ識別情報を受け付けるための領域と、を含む。文字種別のデータを受け付けるためのデータ入力領域は、文字のデータのみを受け付け、画像種別のデータを受け付けるためのデータ入力領域は、画像のデータのみを受け付ける。
【0132】
データ受信部51は、表示用ページ送信部47により表示用ページ93Aが送信された後に、通信I/F部112を制御し、表示用ページ93を送信した携帯情報装置200からデータと追加領域識別情報の組を受信する。データ受信部51は、携帯情報装置200から受信されたデータと追加領域識別情報の組を、合成部25に出力する。
【0133】
図13は、変形例におけるファクシミリ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示したファクシミリ受信処理と異なる点は、ステップS09、S12,S15,およびS18が、ステップS09A、S12A,S15A,およびS18Aに変更された点、ステップS19およびS20が削除された点である。その他の処理は、図9に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
【0134】
図13を参照して、ステップS09Aにおいては、表示用ページにデータ入力領域を追加する。ステップS06において処理対象に選択された矩形領域に対応するデータ入力領域を、ステップS04において表示用ページに追加されたファクシミリデータの画像の矩形領域に追加する。ステップS12Aにおいては、受付コマンドと返信コマンドとを、表示用ページに追加し、処理をステップS13に進める。
【0135】
ステップS15Aにおいては、表示用ページにデータ入力領域を追加する。ステップS14において検出された余白領域に対応するデータ入力領域を、ステップS04において表示用ページに追加されたファクシミリデータの画像の余白領域に追加する。ステップS18Aにおいては、受付コマンドと返信コマンドとを、表示用ページに追加し、処理をステップS21に進める。
【0136】
図14は、変形例における返信処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10に示した返信処理と異なる点は、ステップS33およびステップS34が削除された点である。その他の処理は、図10に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
【0137】
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、ファクシミリ装置として機能し、マークアップ言語で記述され、ファ串未知部117により受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページ93を生成し、EEPROM115に記憶し、表示用ページ93のネットワークアドレスを、クライアントとして機能する携帯情報装置200に電子メールで送信し、携帯情報装置200からの要求に応じて、表示用ページ93を送信する。このため、ファクシミリデータの受信を携帯情報装置200のユーザーに通知することができる。また、ファクシミリデータを解析し、追加領域を検出し、追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成し、生成されたコマンドが送信された後に、携帯情報装置200において受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと追加領域識別情報との組が携帯情報装置200から受信されると、ファクシミリデータの画像の追加領域に、追加領域識別情報と組になるデータの画像を合成した合成画像を生成し、ファクシミリ部117に合成画像を返信させる。このため、携帯情報装置200により入力されたデータの画像をファクシミリデータの画像に合成した合成画像を、ファクシミリデータの送信元に返信することができる。
【0138】
また、マークアップ言語で記述され、検出された追加領域に対応するデータを受け付けるデータ入力領域、生成された受付コマンドおよび返信コマンドを含む入力用ページを生成し、携帯情報装置200に入力用ページを送信する。このため、データの入力を受け付けるための入力用ページを携帯情報装置200に送信するので、携帯情報装置200においてデータの入力が容易となる。
【0139】
また、ファクシミリデータの画像中から矩形領域を検出し、矩形領域の種別が文字種別と画像種別とのいずれかに決定し、矩形領域に対応するデータ入力領域に、決定された種別のデータを受け付けるための受付コマンドを生成する。このため、データ入力領域に入力されるデータの種別を制限するので、データの入力が容易となる。
【0140】
さらに、矩形領域が文字種別に決定される場合、受付コマンドとして文字列を受け付ける文字受付コマンドを生成する。このため、データ入力領域に入力されるデータを文字に制限するので、文字の入力が容易となる。
【0141】
さらに、矩形領域が画像種別に決定される場合、受付コマンドとして画像を受け付ける画像受付コマンドを生成する。データ入力領域に入力されるデータを画像に制限するので、画像の入力が容易となる。
【0142】
また、ファクシミリデータの画像中から余白領域を検出し、余白領域に対応するデータ入力領域に、予め定められた複数のスタンプ画像のうちから1つを識別するためのスタンプ識別情報が入力される場合に、スタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドを生成する。このため、予め定められた複数のスタンプ画像をファクシミリデータに合成することができる。
【0143】
さらに、スタンプ画像識別情報と追加領域識別情報との組が携帯情報装置200から受信されることに応じて、受信されたファクシミリデータの画像の追加領域識別情報で識別される余白領域に追加領域識別情報と組になるスタンプ画像識別情報で識別されるスタンプ画像を合成した合成画像を生成する。このため、予め定められた複数のスタンプ画像のうちから選択されたスタンプ画像をファクシミリデータの余白領域に合成することができる。
【0144】
さらに、変形例におけるMFP100は、表示用ページに、データ入力領域、受付コマンドおよび返信コマンドを追加するので、表示用ページに直接データを入力することができ、操作が容易となる。
【0145】
なお、上述した実施の形態においては、ファクシミリ装置の一例としてMFP100について説明したが、図8に示したファクシミリ受信処理および図9に示した返信処理、または図13に示したファクシミリ受信処理および図14に示した返信処理をMFP100,100A、100Bそれぞれに実行させるファクシミリ送受信方法、または、そのファクシミリ送受信方法をMFP100,100A、100Bそれぞれが備えるCPU111に実行させるファクシミリ送受信プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0146】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0147】
<付記>
(1) 前記矩形領域検出手段は、前記受信されたファクシミリデータの画像中で、矩形の線で囲まれた領域であって、該領域中の輝度の差が所定の範囲内の領域の占める割合が所定値以上の領域を矩形領域として検出する、請求項4に記載のファクシミリ装置。
(2) 前記余白領域検出手段は、前記受信されたファクシミリデータの画像中で、輝度が所定の範囲内であって面積が所定の大きさ以上の領域を余白領域として検出する、請求項7に記載のファクシミリ装置。
【符号の説明】
【0148】
1 ファクシミリシステム、3 ネットワーク、5 無線局、11 ファクシミリ制御部、13 追加領域検出部、15 コマンド生成部、17 入力用ページ生成部、19,19A 表示用ページ生成部、21 受信通知部、23,23A サーバー部、25 合成部、27 ファクシミリ受信部、29 返信部、31 余白領域検出部、33 矩形領域検出部、35 文字認識部、37 種別決定部、39 受付コマンド生成部、41 返信コマンド生成部、43,43A 入力領域追加部、45,45A コマンド追加部、47 表示用ページ送信部、49 入力用ページ送信部、51 データ受信部、53 データ合成部、55 スタンプ画像合成部、91 入力用ページ、93,93A 表示用ページ、95 確認用ページ、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、119 外部記憶装置、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、161 表示部、163 操作部、165 タッチパネル、200 携帯情報装置、211 CPU、212 ROM、213 RAM、214 カメラ、215 フラッシュメモリ、216 無線通信部、217 通話部、218 表示部、219 操作部、219A タッチパネル、220 無線LANI/F。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサーバーとして機能するファクシミリ装置であって、
ファクシミリデータを送受信可能なファクシミリ手段と、
マークアップ言語で記述され、前記受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページを生成し、記憶手段に記憶する表示用ページ生成手段と、
前記記憶された表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信する受信通知手段と、
前記クライアント装置からの要求に応じて、前記記憶された表示用ページを前記クライアント装置に送信する表示用ページ送信手段と、
前記ファクシミリ手段により受信されたファクシミリデータを解析し、追加領域を検出する追加領域検出手段と、
前記検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、前記受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび前記追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するコマンド生成手段と、
前記クライアント装置に前記生成されたコマンドが送信された後に、前記クライアント装置において前記受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと前記追加領域を識別するための追加領域識別情報との組を前記クライアント装置から受信するデータ受信手段と、
前記受信されたファクシミリデータの画像の前記追加領域識別情報で識別される追加領域に前記追加領域識別情報と組になる前記データの画像を合成した合成画像を生成する合成手段と、
前記生成された合成画像を前記ファクシミリ手段に返信させる返信手段と、を備えた、ファクシミリ装置。
【請求項2】
マークアップ言語で記述され、前記検出された追加領域に対応するデータを受け付けるデータ入力領域、生成された前記受付コマンドおよび前記返信コマンドを含む入力用ページを生成する入力用ページ生成手段と、
前記クライアント装置に前記生成された入力用ページを送信する入力用ページ送信手段と、を含み、
前記コマンド生成手段は、前記データ入力領域に入力されるデータを受け付ける受付コマンドを生成する、請求項1に記載のファクシミリ装置。
【請求項3】
前記表示ページ生成手段は、前記表示用ページに前記検出された追加領域に対応するデータを受け付けるデータ入力領域を追加する入力領域追加手段と、
生成された前記受付コマンドおよび前記返信コマンドを前記表示用ページに追加するコマンド追加手段と、を含み、
前記コマンド生成手段は、前記データ入力領域に入力されるデータを受け付ける受付コマンドを生成する、請求項1に記載のファクシミリ装置。
【請求項4】
前記追加領域検出手段は、前記受信されたファクシミリデータの画像中で、矩形の線で囲まれた矩形領域を前記追加領域として検出する矩形領域検出手段と、
前記矩形領域から所定の距離の範囲の文字を認識する文字認識手段と、
前記認識された文字に基づいて、前記矩形領域の種別が文字が書き込まれる領域を示す文字種別と、画像が貼り付けられる領域を示す画像種別とのいずれかに決定する種別決定手段と、を含み、
前記コマンド生成手段は、前記検出された矩形領域に対応する前記データ入力領域に、前記種別決定手段により決定された種別のデータが入力される場合に、該入力されたデータを受け付けるための受付コマンドを生成する、請求項2または3のいずれかに記載のファクシミリ装置。
【請求項5】
前記コマンド生成手段は、前記種別決定手段により前記矩形領域が前記文字種別に決定される場合、前記受付コマンドとして文字列を受け付ける文字受付コマンドを生成し、
前記合成手段は、文字列と前記追加領域識別情報との組が前記クライアント装置から受信されることに応じて、前記受信されたファクシミリデータの画像の前記追加領域識別情報で識別される前記矩形領域に前記追加領域識別情報と組になる文字列の画像を合成した合成画像を生成する、請求項4に記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
前記コマンド生成手段は、前記種別決定手段により前記矩形領域が前記画像種別に決定される場合、前記受付コマンドとして前記矩形領域に入力される画像識別情報を受け付ける画像識別情報受付コマンドを生成し、
前記合成手段は、画像識別情報と前記追加領域識別情報との組が前記クライアント装置から受信されることに応じて、前記受信されたファクシミリデータの画像の前記追加領域識別情報で識別される前記矩形領域に前記追加領域識別情報と組になる画像識別情報で識別される画像を合成した合成画像を生成する、請求項4または5に記載のファクシミリ装置。
【請求項7】
前記追加領域検出手段は、前記受信されたファクシミリデータの画像中で、面積が所定の大きさ以上の余白領域を前記追加領域として検出する余白領域検出手段を含み、
前記コマンド生成部は、前記余白領域が検出される場合、前記検出された余白領域に対応する前記データ入力領域に、予め定められた複数のスタンプ画像のうちから1つを識別するためのスタンプ識別情報が入力される場合に、該入力されたスタンプ識別情報を受け付けるための受付コマンドを生成する、請求項2〜6のいずれかに記載のファクシミリ装置。
【請求項8】
前記合成手段は、前記スタンプ画像識別情報と前記追加領域識別情報との組が前記クライアント装置から受信されることに応じて、前記受信されたファクシミリデータの画像の前記追加領域識別情報で識別される前記余白領域に前記追加領域識別情報と組になるスタンプ画像識別情報で識別されるスタンプ画像を合成した合成画像を生成するスタンプ画像合成手段を含む、請求項7に記載のファクシミリ装置。
【請求項9】
Webサーバーとして機能するファクシミリ装置で実行されるファクシミリ送受信方法であって、
マークアップ言語で記述され、前記ファクシミリ装置が備えるファクシミリデータを送受信可能なファクシミリ手段により受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページを生成し、記憶手段に記憶するステップと、
前記記憶された表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信するステップと、
前記クライアント装置からの要求に応じて、前記記憶された表示用ページを前記クライアント装置に送信するステップと、
前記受信されたファクシミリデータを解析し、追加領域を検出するステップと、
前記検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、前記受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび前記追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するステップと、
前記クライアント装置に前記生成されたコマンドが送信された後に、前記クライアント装置において前記受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと前記追加領域を識別するための追加領域識別情報との組を前記クライアント装置から受信するデータ受信手段と、
前記受信されたファクシミリデータの画像の前記追加領域識別情報で識別される追加領域に前記追加領域識別情報と組になる前記データの画像を合成した合成画像を生成するステップと、
前記生成された合成画像を前記ファクシミリ手段に返信させるステップと、を含むファクシミリ送受信方法。
【請求項10】
Webサーバーとして機能するファクシミリ装置を制御するコンピューターで実行されるファクシミリ送受信プログラムであって、
マークアップ言語で記述され、前記ファクシミリ装置が備えるファクシミリデータを送受信可能なファクシミリ手段により受信されたファクシミリデータの画像を表示するコマンドを含む表示用ページを生成し、記憶手段に記憶するステップと、
前記記憶された表示用ページのネットワークアドレスを、クライアントとして機能するクライアント装置に送信するステップと、
前記クライアント装置からの要求に応じて、前記記憶された表示用ページを前記クライアント装置に送信するステップと、
前記受信されたファクシミリデータを解析し、追加領域を検出するステップと、
前記検出された追加領域に対応するデータを受け付ける受付コマンドと、前記受付コマンドが実行されて受け付けられるデータおよび前記追加領域を識別するための追加領域識別情報の組を返信する返信コマンドとを生成するステップと、
前記クライアント装置に前記生成されたコマンドが送信された後に、前記クライアント装置において前記受付コマンドが実行されて受け付けられるデータと前記追加領域を識別するための追加領域識別情報との組を前記クライアント装置から受信するデータ受信手段と、
前記受信されたファクシミリデータの画像の前記追加領域識別情報で識別される追加領域に前記追加領域識別情報と組になる前記データの画像を合成した合成画像を生成するステップと、
前記生成された合成画像を前記ファクシミリ手段に返信させるステップと、を前記コンピューターに実行させるファクシミリ送受信プログラム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−90114(P2013−90114A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228374(P2011−228374)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】