説明

フィッシャー−トロプシュワックスからの高分子量基材の統合プラント製造方法

高粘度潤滑油基油は、シンガスから、シンガスをフィッシャー−トロプシュ反応条件下で転化することによって製造される。該反応条件は、700゜F(371℃)生成物20ポンド超/転化CO 100ポンドを含む炭化水素生成物を製造するのに十分なものである。450゜F(232℃)カットは、炭化水素生成物から分離され、接触水素異性化され、蒸留されて、高粘度潤滑油基油を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く、潤滑油基油の調製に関する。より詳しくは、本発明は、高粘度潤滑油基油を、シンガスから誘導されるフィッシャー−トロプシュ生成物から調製するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一酸化炭素の水素添加反応は、周知である。一つの例は、フィッシャー−トロプシュ法による、水素および一酸化炭素の混合物(即ちシンガス)の炭化水素への接触転化である。用いられる触媒およびプロセス条件により、広範囲の炭化水素生成物が得られることができる。典型的に用いられる触媒には、コバルト、ルテニウムおよび鉄触媒が含まれる。コバルトおよびルテニウムは、主として、パラフィン生成物を製造する。コバルトは、より重質の生成物スレート(例えばC20炭化水素を含む)の傾向があり、一方ルテニウムは、より多くの留出油タイプのパラフィン(例えばC〜C20炭化水素)を製造する傾向がある。用いられる触媒または条件に係わらず、結果的に、少なくともいくつかのワックス質フィッシャー−トロプシュ生成物が形成される。ワックス質生成物は、不十分な低温流動特性を有する。これにより、より有用な生成物へ転化されることなしには、それらの使用が限定される。
【0003】
低温流動特性は、フィッシャー−トロプシュ生成物の側鎖化を増大することによって、向上されることができる。これは、生成物を、水素化、水素異性化、および水素化分解などの処理に付すことによる。しかし、これらの処理は、ガス状および軽質生成物を製造する傾向があり、より価値がある生成物の収率を減少する。従って、依然として、潤滑油、特に高粘度潤滑油(フィッシャー−トロプシュワックスから得られることができる)を最大化する必要性がある。また、フィッシャー−トロプシュワックスの形成を、高粘度潤滑油基油へのそれらの転化と統合することは好都合であろう。本発明は、これらの方法を提供する。
【0004】
【特許文献1】欧州特許第0450860B1号明細書
【特許文献2】米国特許第4,568,663号明細書
【特許文献3】米国特許第4,992,406号明細書
【特許文献4】米国特許第6,117,814号明細書
【特許文献5】米国特許第5,140,050号明細書
【特許文献6】EP0266898号明細書
【特許文献7】米国特許第5,856,260号明細書
【特許文献8】米国特許第5,856,261号明細書
【特許文献9】米国特許第5,863,856号明細書
【特許文献10】米国特許第5,075,269号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
概して、高粘度潤滑油基油は、シンガスから、シンガスをフィッシャー−トロプシュ反応条件下で転化することによって製造される。該反応条件は、700゜F(371℃)生成物20ポンド超/転化CO 100ポンドを含む炭化水素生成物を製造するのに十分なものである。450゜F(232℃)カットは、炭化水素生成物から分離され、接触水素異性化され、蒸留されて、高粘度潤滑油基油を提供する。
【0006】
一実施形態においては、フィッシャー−トロプシュ法は、スラリー気泡塔中で、チタニア上に担持されたコバルト/レニウム触媒の存在下に温度430゜F(221℃)以下で行なわれる。
【0007】
他の実施形態においては、フィッシャー−トロプシュ法は、コバルトを、主要量のチタニアおよび少量のアルミン酸コバルトを含む担体上に含む触媒の存在下に行なわれる。
【0008】
好ましくは、炭化水素生成物から分離された450゜F(232℃)カットは、水素添加金属成分を耐火性酸化物担体上に含む触媒の存在下に水素異性化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、高粘度潤滑油基油を炭化水素ストリームから製造するための統合方法を提供する。該炭化水素ストリームは、フィッシャー−トロプシュ法を、700°F(371℃)生成物20ポンド超/転化CO 100ポンドを含む炭化水素生成物を製造するのに十分な条件下で行うことによって得られる。
【0010】
該方法は、450°F(232℃)カットを炭化水素生成物から分離する工程、それを接触水素異性化工程に付す工程、その後水素異性化物質の留出油および高沸点潤滑油カット(例えば700°F(371℃)以上)を分離して、高粘度潤滑油を提供する工程を含む。任意に、高沸点カットは、脱ロウされて、流動点が例えば約0℃未満に下げられる。溶剤または接触脱ロウ方法が、この場合に用いられてもよい。
【0011】
本方法によって得られる潤滑油基油は、典型的には、粘度(100℃)12cSt超、例えば約13cSt〜約40cStを有する。
【0012】
本方法の利点は、非常に高粘度の合成潤滑油基材の範囲のものを提供する能力である。
【0013】
本発明を実施にするに際して先に述べられたように、フィッシャー−トロプシュ法は、700°F(371℃)生成物20ポンド超/転化CO 100ポンドを含む炭化水素生成物を製造するのに十分な条件下で行われる。好ましくは、フィッシャー−トロプシュ法は、700°F(371℃)生成物約24ポンド超/転化CO 100ポンドを提供する条件下で行われる。これは、(a)プロセス運転条件の適切な選択、および(b)触媒の選択の少なくとも一つによって達成されることができる。
【0014】
本明細書に開示される統合方法においては、フィッシャー−トロプシュ法は、温度430°F(221℃)以下、例えば約300°F〜約430°F(148℃〜221℃)で行われる。好ましくは、反応は、410°F(210℃)以下で行われる。運転圧力は、典型的には、約10〜約600psia、好ましくは約250〜約350psiaの範囲にあり、空間速度は約1000〜25,000cc/cc/時である。
【0015】
フィッシャー−トロプシュ法は、好ましくは、スラリー気泡塔反応器中で行われる。スラリー気泡塔反応器においては、触媒粒子は、液体中に懸濁され、ガスが、ガス分配器を通って反応器のボトム中に供給される。気泡が反応器を通って上昇する際に、反応体は、液体中に吸収され、触媒に拡散し、そこでそれらはガス状および液体の両生成物に転化されることができる。ガス状生成物は、塔の頂部で回収されることができ、液体生成物は、スラリーを、固体触媒を液体から分離するフィルターを通して送ることによって回収される。三相スラリー気泡塔を運転する最適方法は、特許文献1に開示される。これは、本明細書にその全てが参照により援用される。
【0016】
適切なフィッシャー−トロプシュ触媒は、一種以上の第VIII族金属(Fe、Ni、Co、およびRuなど)を無機酸化物担体上に含む。加えて、触媒はまた、助触媒金属を含んでもよい。本発明の方法に適切な一触媒は、チタニア上に担持されたレニウムで助触されたコバルトであり、Re:Co重量比を約0.01〜1の範囲に有し、コバルト約2〜50重量%を含む。これらの触媒の例は、特許文献2(結合剤なし)、特許文献3(Al結合剤)および特許文献4(SiO−Al結合剤)に見出されることができる。
【0017】
フィッシャー−トロプシュ法に適切かつ好ましい他の触媒は、コバルト(特にコバルトおよびレニウム)を、主要量のチタニアおよび少量のアルミン酸コバルトを含む担体上に含む。一般に、担体は、担体の全重量を基準として、チタニア少なくとも50重量%、好ましくはチタニア80〜約97重量%を含むであろう。担体について、チタニアの約20〜100重量%、好ましくは60〜98重量%は、ルチル結晶質相にあり、残りは、アナターゼ結晶質相または非晶質相である。結合剤中のアルミン酸コバルトの量は、担体を形成する際に用いられるコバルトおよびアルミニウム化合物の量による。コバルト/アルミニウム原子比0.25超、好ましくは0.5〜2、より好ましくは約1を提供するのに十分なコバルトが、担体中に存在すると言えば十分である。従って、Co/Al比0.25では、酸化アルミニウムの約半分が、アルミン酸コバルトとして存在する。Co/Al比0.5では、存在するアルミナ酸化物は、実質的に全てが、アルミン酸コバルトとして存在する。Co/Al比0.5超では、担体は、アルミン酸コバルトに加えてチタン酸コバルトを含み、本質的にアルミナを含まないであろう。
【0018】
担体は、典型的には、チタニア、アルミナ結合剤物質、および任意にシリカ結合剤物質の適切な水性スラリーを、約105℃〜135℃の出口温度で、加熱空気を用いてパージされた室中へ噴霧乾燥することによって形成される。噴霧乾燥により、約20〜120ミクロンのサイズ範囲の球状担体が製造される。この噴霧乾燥された担体は、次いで、400℃〜800℃の範囲、好ましくは約700℃の温度で焼成される。次に、焼成された物質は、コバルト化合物(好ましくは硝酸コバルト)の水溶液を、焼成時にアルミナの少なくとも一部をアルミン酸コバルトへ転化するのに十分な量で用いて含浸される。好ましくは、アルミナ50%〜99%をアルミン酸コバルトへ転化するのに十分なコバルト化合物が用いられる。従って、担体の調製中に加えられるコバルト化合物の量は、0.25:1〜2:1、好ましくは0.5:1〜1:1の範囲のCo:Al原子比に対応するであろう。実際には、製造される担体は、実質的にアルミナを含まないことが特に好ましい。
【0019】
コバルト含浸担体の焼成は、好ましくは、空気中約700℃〜約1000℃の範囲の温度で行われる、好ましくは、約800℃〜約900℃である。
【0020】
典型的には、担体は、約5m/g〜約40m/g、好ましくは10m/g〜30m/gの範囲の表面積を有するであろう。細孔容積は、約0.2cc/g〜約0.5cc/g、好ましくは0.3cc/g〜0.4cc/gの範囲である。
【0021】
触媒の調製においては、コバルトおよびレニウム助触媒は、当業者に周知の種々の技術の任意のものにもよって、担体と複合化される。これには、含浸(助触媒との共含浸、または連続含浸のいずれか―噴霧乾燥によるかまたは初期湿潤技術によるかのいずれか)が含まれる。固定床フィッシャー−トロプシュ法に好ましい触媒は、触媒金属が触媒粒子の外側部分(即ち、深さ250ミクロン以下、好ましくは深さ200ミクロン以下の層中)に存在するものであることから、触媒を調製する好ましい方法は、噴霧方法である。これは、特許文献5(本明細書に参照により援用される)または特許文献6(本明細書に参照により援用される)に記載される。スラリーフィッシャー−トロプシュ法については、触媒は、好ましくは、噴霧乾燥された担体の初期湿潤含浸によって作製される。初期湿潤含浸技術を用いる場合には、有機含浸助剤が任意に用いられる。これらの助剤は、特許文献7、特許文献8および特許文献9に記載される。これは全て、本明細書に参照により援用される。
【0022】
触媒中に存在するコバルトの量は、2〜40重量%、好ましくは10〜25重量%の範囲であり、一方レニウムは、コバルトの重量の約1/20〜1/10の重量比で存在するであろう。
【0023】
適切なフィッシャー−トロプシュ反応条件、適切な触媒、またはその両者を、上記されるように選択することによって、形成される700°Fワックス質生成物の量が、好都合であるだけでなく、生成物はまた、より大量のより高分子量の物質を含む。好ましいワックス質生成物の700°F留分は、850°F〜1050°F(454℃〜565℃)範囲で沸騰する炭化水素約15重量%超を有するであろう。
【0024】
ワックス質生成物の450°F(232℃)カットは、フィッシャー−トロプシュ法において製造される他の炭化水素から分離され、次いで接触水素異性化される。適切な水素異性化触媒には、典型的には、第VI族または第VIII族金属、もしくはそれらの混合物などの水素添加金属成分が、耐火性金属酸化物担体(好ましくはゼオライト担体)上に含まれる。触媒は、典型的には、金属約0.1重量%〜約5重量%を含む。これらの触媒の例には、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57、およびZSM−22上の貴金属(例えばPt)が含まれる。
【0025】
好ましい触媒は、ZSM−48上のPtである。ZSM−48の好ましい調製は、本明細書に参照により援用される特許文献10に開示される。Ptは、当業界で周知の技術(乾燥または初期湿潤技術のいずれかによる含浸など)によってZSM−48上に析出される。
【0026】
異性化は、温度約500°F(260℃)〜約900°F(482℃)、好ましくは550°F(288℃)〜725°F(385℃)、圧力1〜10,000psi H、好ましくは100〜2,500psi H、水素ガス速度50〜3,500 SCF/bbl、および0.25〜5v/v/時、好ましくは0.5〜3v/v/時の範囲の空間速度の条件下で行われる。
【0027】
異性化に引続いて、異性化物は、留出油カットおよび潤滑油カットに蒸留される。本明細書の目的に対しては、潤滑油カットは、約700°F(371℃)超で沸騰する留分である。
【0028】
次の実施例は、本発明のより顕著かつ好ましい特徴を説明する。
【実施例】
【0029】
実施例1
水素および一酸化炭素の分圧それぞれ184および88psigを有するシンガス原料を、コバルト−レニウム担持触媒を含むスラリー気泡塔パイロットプラントで反応させた。運転中、反応器温度を、410゜F(210℃)から430゜F(221.1℃)へ昇温した。処理条件および生成物の特性付けを、表1に示す。触媒は、ヒュームドTiO 34.4部(重量)、アルミナクロロヒドロールゾル(Al 23.5重量%を含む)8.8部、シリカゾル(SiO 35重量%)0.6部、および水56.2部のスラリーを、速度約13ポンド/分で、10,000rpmで回転する9インチのホイールアトマイザーを通して噴霧乾燥することによって調製された。噴霧乾燥室は、空気入口温度約285℃、および出口温度約120℃で運転された。
【0030】
噴霧乾燥された担体を、ロータリー焼成炉中で、1010℃で焼成した。担体を、硝酸コバルトおよび過レニウム酸の水溶液で含浸し、空気中454℃で焼成した。第二の含浸および焼成を、適用して、Co 11.3%およびRe 1.09%を含む最終触媒を製造した。触媒を、水素中371℃で還元し、不活性ガス下に、スラリー気泡塔反応器へ移した。
【0031】
【表1】

【0032】
理解され得るように、より低い反応器温度は、700゜F物質の形成に好都合であった。700゜F物質20ポンド超/転化CO 100ポンドは、触媒を、430゜Fよりむしろ412゜Fで運転することによって得られた。
【0033】
実施例2
水素および一酸化炭素の分圧それぞれ188および88psigを有するシンガス原料を、コバルトを主要量のチタニアおよび少量のアルミン酸コバルトを含む担体上に含む触媒により、410゜F(210℃)で反応させた。試験条件および生成物の特性化を、表2に列記する。この場合の触媒は、実施例1におけるように、噴霧乾燥によって調製されたチタニア担体を用いて調製された。噴霧乾燥された担体は、ロータリー焼成炉中で、空気中732゜F(389℃)で焼成された。焼成された担体(95重量部)を、V−混合機中で、硝酸コバルト水溶液(硝酸コバルト六水和物41.5重量部、および水18.0部から作製される)と混合した。得られた生成物を、ロータリー焼成炉中で、空気中454℃で焼成し、硝酸コバルトを得た。これは、酸化コバルトに分解される。生成物を、870℃で再度焼成し、酸化コバルトをアルミン酸コバルトおよびチタン酸コバルトへ転化した。青緑色の最終生成物は、Co 5.9重量%、Co/Al原子比1.02、ルチル型TiO 94重量%、表面積21m/g、および水細孔容積0.31cc/gを有した。このコバルト変性担体を、硝酸コバルトおよび過レニウム酸で含浸して、次のように、触媒を形成した。含浸溶液を、硝酸コバルト六水和物74.0部、過レニウム酸(Re 53.5重量%を含む)1.8部、マロン酸5.6部、および水18.6部を混合し、混合物を43℃へ加熱することによって調製して、溶液を形成した。この溶液57.6重量部を、V−混合機中で、コバルト変性チタニア担体120重量部へ加えた。生成物を、ロータリー焼成炉中で、空気中454℃で焼成した。焼成された生成物を含浸した。二回目は、同じ含浸溶液を用い、53部が、触媒128部に加えられた。これを、次いで同じ手順で焼成した。最終触媒は、Co 15.2%およびRe 0.68%を含んだ。触媒を、水素中371℃で還元し、不活性ガス下に、スラリー気泡塔反応器へ移した。
【0034】
【表2】

【0035】
理解され得るように、触媒組成物はまた、製造された700゜F物質の量/転化CO 100ポンドに強い影響を与える。値約21〜25が、好ましい触媒をより低い温度で用いることによって得られる。
【0036】
実施例3
700゜F物質27ポンド/転化CO 100ポンドを含むフィッシャー−トロプシュ生成物(アルファ値0.94)からの450゜F(232℃)カットを、アルミニウム結合剤を有するPt/ZSM−48触媒により水素異性化した。水素型ZSM−48は、特許文献10に従って調製された。Pt成分を、含浸によって加え、続いて焼成および還元した。水素異性化条件は、温度622゜F(328℃)、250 psig H、2500 SCF/bbl H、1 LHSVであった。得られた水素異性化物を、蒸留して、初期カットポイント約950゜F(510℃)を有する潤滑油基油を製造した。この950゜F潤滑油基油は、表3に示される特性を有する。
【0037】
【表3】

【0038】
実施例4
700゜F物質24ポンド/転化CO 100ポンドを含むフィッシャー−トロプシュ生成物(アルファ値0.93)の450゜Fカットを、実施例3に記載されるPt/ZSM−48触媒により水素異性化した。
【0039】
水素異性化条件は、次のようであった。即ち、温度587゜F(308℃)、250 psig H、2500 SCF/bbl、1 LHSVである。水素異性化物を、次いで蒸留して、約950゜F(510℃)留分を回収した。この950゜F留分を、引続いて、上記されるPt/ZSM−48触媒により、614゜F(323℃)、250 psig H、2500 SCF/bbl H、1 LHSVで水素異性化した。得られた異性化物を、蒸留して、初期カットポイント約915゜F(491℃)を有する潤滑油基油を製造した。915゜F留分の特性を、次の表3に示す。
【0040】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成ガスからの高粘度潤滑油基油の製造方法であって、
700゜F生成物20ポンド超/転化CO100ポンドを含む炭化水素生成物を製造するのに十分なフィッシャー−トロプシュ反応条件下で、合成ガスを転化する工程;
前記炭化水素生成物から450゜Fカットを分離する工程;
分離された前記450゜Fカットを接触水素異性化して、水素異性化生成物を得る工程;および
前記水素異性化生成物を蒸留して、留出油カットおよび高粘度潤滑油基油カットを提供する工程
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項2】
前記合成ガスを、反応温度430゜F以下を含む反応条件下で転化することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
CoおよびReを、チタニアおよびアルミン酸コバルトを含む担体上に含む触媒の存在下に前記合成ガスを転化し、Co/Al原子比は、0.25超であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記炭化水素生成物を、金属水素添加成分を耐火性酸化物担体上に含む触媒の存在下に水素異性化することを特徴とする請求項2または3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記金属は、第VI族金属、第VIII族金属およびそれらの混合物からなる群から選択され、前記耐火性酸化物担体は、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57およびZSM−22からなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記金属は、Ptであり、前記担体はZSM−48であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記高粘度潤滑油基油カットを、接触または溶剤脱ロウして、流動点を下げる工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の製造方法。

【公表番号】特表2008−504396(P2008−504396A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518113(P2007−518113)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/020926
【国際公開番号】WO2006/011988
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(390023630)エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー (442)
【氏名又は名称原語表記】EXXON RESEARCH AND ENGINEERING COMPANY
【Fターム(参考)】