説明

フィルム・ストリップからフィルム・チューブを作成する装置

【課題】フィルムが厳しい折り畳みによる損傷を受けないフィルム・チューブ作成装置を提供する。
【解決手段】充填機構に接続されることができる充填チューブ32と、フィルム・ストリップ12をフィルム・チューブ30に変形させるために、充填チューブ32を包囲している変形機構と、変形操作のすぐ後にフィルム・ストリップ12の長手状エッジをシールするために、充填物放出方向における変形機構の下流側に配されているシール機構34と、フィルム・チューブ30のための前進駆動手段40と、シール機構34を備えているフィルム・チューブ作成装置において、シール機構34によってフィルム・チューブ供給物46へと送られるフィルム・チューブ30の長さを検出する第1のセンサ28と、フィルム・チューブ供給物46から充填物放出方向36に引き出されるフィルム・チューブ30の長さを検出する第2のセンサ48からなる測定機構を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状、粘性または粒状の充填材料で充填されることができるフィルム・チューブをフィルム・ストリップから作成する装置に関するものであり、さらに詳細には、充填機械に接続されることができる充填チューブと、上記フィルム・ストリップを上記フィルム・チューブに変形させるために、上記充填チューブを包囲している変形機構と、上記変形操作のすぐ後に上記フィルム・ストリップの長手状エッジをシールするために、充填物放出方向における上記変形機構の下流側に配されているシール機構と、上記フィルム・チューブのための前進駆動手段と、上記シール機構によって送られる上記フィルム・チューブの供給物量を決定するための測定機構とを備えているフィルム・チューブ作成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
チューブ形状に変形されるフィルム・ストリップの長手状シームを現地でシールする装置によって連続的または間欠的に作成されることをソーセージまたは同様の一部分のパックの製造のために必要とするチューブ状ケースが知られている。この点において、ターム・シールは、例えば、接着剤または類似のもののほかに好ましいシール方法としての溶着を含んでいる2つの長手状エッジの或る種の(解除することができない)結合を表わるために用いられている。EP 0 908 103 A1から知られているように、本発明が関係している一般的な種類の方法においては、フィルム・ストリップは、搬送または充填物放出方向におけるシール機構の領域または下流側に配されている前進駆動手段によって、適当な変形機構(成形ショルダ)を経由しかつシールまたは溶着手段を通って引っ張られる。成形ショルダは、充填チューブを包囲し、そして、その長手状エッジを突き合わせまたはオーバーラップのいずれかの関係で互いに隣接させている構成にフィルム・ストリップを充填チューブの周囲で変形させる。これらの長手状エッジは、後続の溶着またはシール機構において、直接にまたはエッジを結合するシール・ストリップによって、互いに結合される。
【特許文献1】EP 0 908 103 A1
【0003】
このようにして形成されたフィルム・チューブは、充填チューブ上の緩衝部分(この緩衝部分においては、フィルム・チューブは、予備供給物を構成するために、ハーモニカ状に折りたたまれる。)へと上記前進駆動手段によって充填物放出方向にさらに搬送される。充填操作は間欠的に行われ、シール操作はほとんどの場合には連続的にかつ幾つかの場合には間欠的ではあるが充填チューブ(この充填チューブは、充填操作の間に充填物放出によって制御される。)からのフィルム・チューブの引き出しよりもいずれにしてもゆっくりと行われるので、予備供給物は必要である。他方、充填されたフィルム・チューブの端部がいわゆるクリップ機械によって閉じられている間に、充填操作の後の休止期間がある。したがって、フィルム・チューブは、充填操作が停止されているクリップ休止(充填操作の停止)の間でさえ、作成され続ける。このような状態において、フィルム・チューブ予備供給物は保持手段の前で形成される。
【0004】
フィルム・チューブの作成と充填操作との間における同期化を達成するために、フィルム・チューブの作成が調整されることが知られている。このような目的のために、フィルム・チューブの供給物量を決定するための上述の測定機構が用いられている。この測定機構は、典型的には、充填チューブに対して移動可能であるセンサ・エレメントと、固定されたセンサ・エレメントとを備えている。この移動可能なセンサ・エレメントは、引き込み部材(この引き込み部材は、折り畳まれまたは一緒に集められたフィルム・チューブの前側面に係合しかつこれと同時にフィルム・チューブ供給物のための保持手段を形成している。)に結合されている。このことは、上記供給物がそのサイズを増加させたときには、復元力(この復元力は、例えば、スプリング(スプリング力)または空気エレメント(圧力)によって与えられる。)に抗して上記前進駆動手段の搬送方向に引き込み部材および移動可能なセンサ・エレメントを変位させる。フィルム・チューブが上記供給物から取り出されれてこの供給物がそのサイズを減少させたときには、上記復元力は、移動可能なセンサ・エレメントと一緒に引き込み部材を搬送方向とは反対の方向に復動させる。
【0005】
測定機構の最も簡素な構成においては、固定されたセンサ・エレメントは、例えば、2つの離間された機械的または磁気的なスイッチまたは信号機構(これらのスイッチまたは信号機構は、移動可能なセンサ・エレメントが(機械的なまたは非接触の接点表面に)近づくとき、それぞれ動作する。)を有している。この状態においては、上記スイッチは、予め選定された最大および最小供給量(この供給量は、スイッチ/信号機構および接点表面の適当な相対的配置によって、選定される。)で装置をスイッチ切りまたはスイッチ入れさせるようにそれぞれ機能する。
【0006】
測定機構のさらなる発展は、移動可能なセンサ・エレメントと、固定されたセンサ・エレメントとの間の行程測定を提供している。この結果は、供給物量に対するシールおよびコンベアの速度の差動的な適応を許容している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、いずれにしても、移動可能なセンサ・エレメントは、一緒に集められたフィルム・チューブの前側面に係合する引き込み部材によって搬送される。このことは、いずれの場合においても、予備供給物が引き込み部材によって係合されるのに十分に折り畳まれた構成になることを前提にしている。しかし、現在は、大量に折り畳まれることによって損傷を受ける被覆を有するフィルムがある。例えば、アルミニウム被覆を有するフィルムは、比較的破損し易いアルミニウム層がそのような箇所で破れ得るので、鋭い曲げには敏感であり、このために、フィルムの機能的なかつ審美的な特質の両方が不利な影響を受ける。同じことが、こわばったフィルム材料(このこわばったフィルム材料は、その急激な変形の後には、もはや完全には円滑になることはなく、このために、非可逆的な所望されない波形を付けられかつ波立っている構造を保持する。)にも、当てはまる。その上、非常に高い圧力が予備供給物を形成しつつある集積されたフィルム材料に適用される場合には、シール操作の後でまだ熱いフィルムにおける折り畳みが互いにくっついて離れないという問題が生じる。
【0008】
本発明の目的は、フィルム・ストリップからフィルム・チューブを作成する装置における上述のような欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、本明細書の冒頭部分に記載した種類の装置において、その測定機構が、シール機構によってフィルム・チューブ供給物へと送られるフィルム・チューブの長さを検出する第1のセンサと、上記フィルム・チューブ供給物から充填物放出方向に引き出される上記フィルム・チューブの長さを検出する第2のセンサとを含むことによって、達成される。
【0010】
フィルム材料に応じて、フィルム・チューブ予備供給物は、典型的には、固有の安定性の欠如によって、折り畳み形式でもって前進駆動手段の下流側で直接に形成される。しかし、本発明による測定装置によって、厳しい折り畳み形成を避けることができる。なぜならば、フィルム・チューブ供給物を決定するときには、装置は、前進方向とは反対の方向に復元力で動作する引き込み部材の係合を必要としない。その上、上記供給は、(無作為な)折り畳み(この折り畳みは、フィルム・チューブ供給物に供給されるフィルム・チューブの長さと、フィルム・チューブ供給物から引っ張られるフィルム・チューブの長さとの間における適当な信号処理手段による長さ測定および差異形成による他に、上記供給物が形成されるときに生じる。)によってはもはや確定されないので、より正確に決定される。このように、シールおよびコンベア速度は、より一定で結局はより小さい供給物が保持されることを次々と許容するそれぞれの状態(充填速度、サイクルおよびこれらに類似のもの)に対する適当な調整によって、さらに正確に適応され、このために、フィルム・チューブの厳しい折り畳みを回避するのにさらに貢献する。本発明による装置においては、折り畳みの程度は、正確には、重要な考慮事項ではない。したがって、関係する折り畳みは、緩衝区画のために予め定められる長さとともに、フィルム材料の繊細さと、満足な充填手順のために必要な最小予備供給量とを考慮して、調整手順の正確な設定によって低減されることができる。既知の測定装置の場合には、上記供給物量はフィルムの剛性に応じて変化することができたので、フィルムに変更があったときには、測定装置はそれぞれの場合ごとに正確に調整されなければならなかった。これに対し、本発明による装置の場合には、一様な供給量と、これによる製造および充填手順(この手順は、使用されるフィルム材料にかかわりなく、しかも、さらなる調整測定を伴うことなしに、関係するプロセスの間においてより信頼することができる。)とを保証する。
【0011】
特に好ましい実施例においては、保持リングが、上記充填物放出方向における上記前進駆動手段の下流側で上記充填チューブに配され、そして、上記フィルム・チューブを上記充填物放出方向に引き出すときに上記前進駆動手段と上記保持リングとの間に形成される上記フィルム・チューブ供給物を規制するように構成されている。
【0012】
保持リングは、典型的には、所定の外径(この外径は、仕上げられたフィルム・チューブの内径に適合するので、フィルム・チューブは、固有の安定性の欠如のために、前進駆動手段によって保持リングを越えて明らかに押されることはなく、充填操作における充填材料の放出によって緩衝供給物から保持リングを越えて引き出されることができる。)のものである。特に、この場合には、その不正確な内径のために、フィルム・チューブ供給物は制限され、あるいは、別の観点から、フィルム・チューブは保持リングを越えて引き出されるときに引き伸ばされる。フィルム材料と保持リング材料との間の摩擦係数、フィルムと保持リングとの間の弾性およびこれらに類似するもののような種々の要素は、上記外径の適合の期間の一部をになう。もし必要であれば、保持リングは容易に取り換えられることができる。特に、保持リングはまた、円筒状充填チューブ上に容易に置き換えられて、てこ止めされることができるので、緩衝区画の長さは、変更されることができる。
【0013】
第2のセンサは、フィルムが上記供給物から引っ張られることによって保持リングの位置およびその下流側で再び引き伸ばされるように、充填物放出方向における保持リングのレベルにまたはその下流側に配されることができる。しかし、第2のセンサは、保持リングのレベルに配されるのが好ましい。このことは、フィルム・チューブを支持するセンサを用いるときには特に、保持リングが同時に逆圧部分として役立つという利点を有している。
【0014】
測定機構の第1および第2のセンサは、種々の方法で実施されることができる。
【0015】
本発明のさらに有利な構成にしたがえば、第1および/または第2のセンサは、充填物放出方向におけるフィルム・チューブ供給物のそれぞれ上流側および下流側でフィルム・チューブまたはフィルム・ストリップをそれぞれ支持しているローラと、フィルム・チューブまたはフィルム・ストリップそれぞれを支持しているそれぞれのローラの回転を検出するように構成された回転速度ピックアップとを有している。行程ピックアップ(以下において、計数ホイールとして参照されている。)のこのような形態は、その構造上の簡素さと低コストとによって特色をつけられている。
【0016】
本発明のさらに有利な実施形態においては、第1のセンサは、フィルム・ストリップを供給するローラまたはその方向を変換するローラのいずれか一方の回転を検出するように構成されている回転速度ピックアップを有している。厳密に言えば、これは、測定されるべきフィルム・チューブ供給物に送られるフィルム・チューブの長さではなくて、フィルム・ストリップ供給ロールから引っ張られるフィルム・ストリップの長さである。このことは、既知の周囲を有する方向変換ローラの回転速度または角度位置、もしくは、供給ロールの回転速度または角度位置を検出することと、上記周囲に関係がある後続の計算(後者の場合には、変化する周囲に関係がある。)とによって、達成される。
【0017】
第1のセンサは、前進駆動手段の前進行程を検出するように構成された回転速度ピックアップを有しているのが好ましい。この場合には、前進駆動手段(この前進駆動手段は、既知のように、すでに形状が変形されているフィルム・チューブに対して充填チューブの領域において摩擦係合している被駆動搬送ベルトまたは搬送ローラを有している。)の回転速度または角度位置を測定することが行われる。ステッピング・モータは搬送ベルト/搬送ローラを駆動するために、通常用いられる。したがって、回転速度ピックアップまたは第1のセンサは、好ましくは、電子的信号処理手段(この電子的信号処理手段は、ステッピング・モータ制御のパルスを検出し、そして、既知の駆動ベルトまたは駆動ローラの周囲とともに、これらのパルスを前進行程に変換する。)によって実施される。
【0018】
上述の実施形態においては、フィルム・ストリップまたはフィルム・チューブは、センサ、または、フィルム・ストリップまたはフィルム・チューブのためのそれぞれのセンサを含む搬送手段(供給ロール、方向変換ローラまたは駆動ローラ)との直接的な接触でもって、感知される。しかし、別の好ましい実施形態においては、第1および/または第2のセンサは、フィルム・チューブまたはフィルム・ストリップと隣接する関係でもって充填物放出方向におけるフィルム・チューブ供給物のそれぞれの上流側または下流側に配され、そして、フィルム・ストリップまたはフィルム・チューブの表面に対して非接触モードの構造でもって感知するように構成されている。
【0019】
幾つかのフィルムの場合には、このような構造は、例えば、ウエーブまたはこれに類似した形態として元来存在している。別の場合には、エンボスまたはプリントが長さ測定に用いる目的で特別に適用されることは、可能である。プリントまたはエンボス操作は、シール操作と並行な関係でもってインラインで達成され得る。関係があるセンサは、光センサ(例えば、CCDカメラまたはレーザ走査センサ)であるのが好ましい。この代わりに音響センサを用いることも、同様に可能である。このような非接触センサは、一般的に、スリップがセンサまたは搬送手段と、フィルム・ストリップまたはフィルム・チューブとのそれぞれの間で発生し得ない利点を有している。
【0020】
本発明のさらなる目的、特徴および利点は、添付の図面にしたがって一例として以下に記述されている実施例によって示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図 1 に示されている装置は、加工処理に用いられるフィルム・ストリップ12の供給ロール10を有している。フィルム・ストリップ12は、複数個の方向変換ローラ14、16、18、20、22および24によって、成形ショルダ(すなわち、成形突出部)26へと通過させられる。方向変換ローラのうちの1個18の領域においては、計数ホイール28が、方向変換ローラ18と対向する関係でもって、その表面にフィルム・ストリップ12を支持している。したがって、方向変換ローラ18は、計数ホイール28のための裏当てローラを構成している。
【0022】
成形ショルダ26においては、フィルム・ストリップは、充填チューブ32の周囲での成形によって、フィルム・チューブ30に変形される。この状態においては、フィルム・チューブ30は、実質的に同軸の関係でもって、充填チューブ32を包囲している。この変形操作の後には、フィルム・チューブは、図1の図示においては上側に配されているが表示されてはいない2つの隣接する長手状エッジを有している。なお、これら2つの長手状エッジは、充填物放出方向(矢印36参照)における成形ショルダ26の下流に配されているシール・ステーション34において、シールまたは溶着される。前進駆動手段40のそれぞれの駆動ベルト38および39は、充填チューブのそれぞれのサイドにおいて、シール・ステーション34と同じレベルで配され、これらの駆動ベルトは、フィルム・チューブ30の外側を支持している。前進駆動手段40は、下流方向にかつシール・ステーションの下方にフィルム・ストリップを引っ張り、これと同時に、仕上げられたフィルム・チューブを充填物放出方向36に押し動かす。シール・ステーション34および前進駆動手段40の領域においては、仕上げられたフィルム・チューブ30の直径にその外径がほぼ一致しているリング42が、充填チューブ32に同軸に配されている。両方の駆動ベルト38、39ならびにシール・ステーション34(さらに正確には、シール・バー、シール・ベルトまたはシール・ステーションの熱空気流)は、リング42に押し付けられた状態で動作する。
【0023】
保持リング44は、充填チューブ32と同軸の関係でもって、シール・ステーション34の下流側に配されている。前進駆動手段40が保持リング44の前進方向における上流側で動作し、そして、フィルム・チューブが固有の復元性を十分に享受していないときには、アコーディオン状に折りたたまれたフィルム・チューブ予備供給物46が、保持リング44と前進駆動手段40との間における緩衝区画45に形成される。しかし、折りたたみの効果の厳格さは、本発明による装置においては重要な考慮ではないから、折りたたみの構成は、予備供給物の量の減少による緩衝区画45に関する同じ貯留能力または所定の長さを有する緩衝区画45の長さに関して適当に選択することによって、例えば、フィルム材料の繊細さについての配慮を持って、サイズを減少されることができる。
【0024】
ついで、フィルム・チューブは、充填操作において緩衝供給物から保持リングを越えて充填物放出方向36に引っ張られる。測定機構の第2のセンサ48は、充填物放出方向36における保持リング44のレベルまたはその下流側(すなわち、フィルムが供給物46から引っ張られることによって再び引き延ばされる位置)に配される。例えば、逆圧部分としての保持リング44の領域においてフィルム・チューブの外側を支持しているセンサ48は、第1のセンサ28のように、計数ホイールの形態であることができる。
【0025】
本発明に従った装置によるフィルム・チューブ(このチューブは、液状、粘性または粒状の充填材料で充填されることができる。)の作成方法は、以下に記述されている。第1のステップにおいては、フィルム・ストリップ12は、フィルム・ストリップ供給物10から変形機構26に供給される。変形機構26においては、フィルム・ストリップ12は、充填チューブ32の周囲で成形することによって、フィルム・チューブ30に変形され、その後、追加のシール・ストリップの使用または不使用のもとで、溶着またはシール機構34において長手状エッジ(これらのエッジは、互いに並置された関係で配され、あるいは、変形操作の後にオーバーラップしている。)を溶着またはシールされ、これによって、閉じられたフィルム・チューブ30に形成される。ついで、シールされたフィルム・チューブ30は、前進駆動手段40によって、シール機構34から充填チューブ32上のフィルム・チューブ供給物46(このフィルム・チューブは、充填操作のために必要とされるときに、このフィルム・チューブ供給物46から再び引き出される。)まで送られる。そこでは、フィルム・チューブ供給物46に送られるフィルム・チューブ30の長さと、フィルム・チューブ供給物46から引き出されるフィルム・チューブの長さとは、(電子的な)調整システム(この調整システムは、可能な限り一定に留まるフィルム・チューブの所定の供給量が保持されるように、シール操作またはシール速度を調整する。)によって検出されて、そこを通過する。
【0026】
操作を開始するときまたはフィルム・ストリップの取り換えのときには、全設備(シール機構およびクリップ機械)の満足な始動を保証するために、フィルム・チューブの所定量がまず予備シールされなければならない。このときには、この所定量は、本発明にしたがって、シール速度の測定および調整によって維持されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】フィルム・チューブを作成するための本発明による装置の一実施例の線図を側面図として示している。
【図2】図1の実施例の平面図を示している。
【符号の説明】
【0028】
10 供給ロール
12 フィルム・ストリップ
14 方向変換ローラ
16 方向変換ローラ
18 方向変換ローラ
20 方向変換ローラ
22 方向変換ローラ
24 方向変換ローラ
28 計数ホイール(ローラ、第1のセンサ)
30 フィルム・チューブ
32 充填チューブ
34 シール・ステーション(シール機構)
36 充填物放出方向(矢印)
40 前進駆動手段
44 保持リング
46 フィルム・チューブ(予備)供給物
48 第2のセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状、粘性または粒状の充填材料で充填されることができるフィルム・チューブをフィルム・ストリップ(12)から作成する装置であって、
充填機械に接続されることができる充填チューブ(32)と、
上記フィルム・ストリップを上記フィルム・チューブ(30)に変形させるために、上記充填チューブ(32)を包囲している変形機構と、
上記変形操作のすぐ後に上記フィルム・ストリップ(12)の長手状エッジをシールするために、充填物放出方向における上記変形機構の下流側に配されているシール機構(34)と、
上記フィルム・チューブ(30)のための前進駆動手段(40)と、
上記シール機構(34)によって送られる上記フィルム・チューブ(30)の供給物(46)を決定するための測定機構とを備えているフィルム・チューブ作成装置において、
上記測定機構が、上記シール機構によって上記フィルム・チューブ供給物(46)へと送られる上記フィルム・チューブ(30)の長さを検出する第1のセンサと、上記フィルム・チューブ供給物から上記充填物放出方向(36)に引き出される上記フィルム・チューブ(30)の長さを検出する第2のセンサ(48)とを含むことを特徴とするフィルム・チューブ作成装置。
【請求項2】
保持リング(44)が、上記充填物放出方向(36)における上記前進駆動手段(40)の下流側で上記充填チューブに配され、そして、上記フィルム・チューブ(30)を上記充填物放出方向(36)に引き出すときに上記前進駆動手段(40)と上記保持リング(44)との間に形成される上記フィルム・チューブ供給物(46)を規制するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記第1のセンサが、上記充填物放出方向(36)における上記フィルム・チューブ供給物(46)の上流側で上記フィルム・チューブ(30)または上記フィルム・ストリップ(12)を支持しているローラ(28)と、上記フィルム・チューブまたは上記フィルム・ストリップを支持している上記ローラ(28)の回転を検出するように構成された回転角ピックアップとを有することを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
上記第1のセンサが、上記フィルム・ストリップ(12)を供給するロール(10)の回転を検出するように構成された回転角ピックアップを有することを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
上記第1のセンサが、上記フィルム・ストリップ(12)の方向を変換するローラ(14、16、18、20、22、24)の回転を検出するように構成された回転角ピックアップを有することを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
上記第1のセンサが、上記前進駆動手段(40)の前進行程を検出するように構成された回転角ピックアップを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項7】
上記第1のセンサが、上記フィルム・チューブ(30)または上記フィルム・ストリップ(12)と隣接する関係でもって上記充填物放出方向(36)における上記フィルム・チューブ供給物(46)の上流側に配され、そして、上記フィルム・ストリップ(12)または上記フィルム・チューブ(30)の表面に対して非接触な感知構造に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項8】
上記第1のセンサが光センサであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
上記第2のセンサ(48)が上記保持リング(44)のレベルで配されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項10】
上記第2のセンサ(48)が、上記充填チューブ(32)に沿った上記充填物放出方向における上記フィルム・チューブ供給物(46)の下流側で上記フィルム・チューブ(30)を支持するローラと、上記フィルム・チューブを支持する上記ローラの回転を検出するように構成された回転角測定手段とを有することを特徴とする請求項1、2または9に記載の装置。
【請求項11】
上記第2のセンサ(48)が、上記フィルム・チューブ(30)と隣接する関係でもって上記充填物放出方向(36)における上記フィルム・チューブ供給物(46)の下流側に配され、そして、上記フィルム・チューブ(30)の表面に対して非接触な感知構造に構成されていることを特徴とする請求項1、2または9に記載の装置。
【請求項12】
上記第2のセンサ(48)が光センサであることを特徴とする請求項11に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−16079(P2006−16079A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−193744(P2005−193744)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(596073642)ポリクリップ・システム・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー (7)
【氏名又は名称原語表記】POLY−CLIP SYSTEM GMBH & CO. KG
【Fターム(参考)】