説明

フラッシュオフ装置および塗装方法

【課題】複雑な形状を有する被塗物の各部位を均一に仮乾燥することのできるフラッシュオフ装置を提供する。
【解決手段】炉体6内部の被塗物Wの搬送経路5に向けて熱風を噴出する上部熱風噴出ダクト7を、搬送経路5の長手方向で複数の熱風噴出ゾーンA1〜A7に区分する。各熱風噴出ゾーンA1〜A7には熱風噴出パターンの大きさが互いに異なる第1熱風噴出口19と第2熱風噴出口20がそれぞれ設けられていて、図示外の給気制御装置が、各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎に、熱風を噴出する熱風噴出口を上記両熱風噴出口19,20から選択し、熱風噴出パターンの大きさを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料が塗布された被塗物にウェットオンウェットで他の塗料を塗り重ねるのに先立ち、被塗物上の塗料の仮乾燥を行うフラッシュオフ装置および塗装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車の車体を被塗物とする塗装方法として、中塗り塗料を塗布した後にウェットオンウェットで上塗り塗料を塗布し、乾燥炉をもって中塗り塗料と上塗り塗料とを同時に乾燥硬化させる、いわゆる2コート1ベイク方式の塗装方法が検討されている。中塗り塗料の上にウェットオンウェットで上塗り塗料を塗り重ねる場合には、上塗り塗装に先立ち、中塗り塗料の固形分率、すなわち被塗物に塗着した中塗り塗料のうちの固形分の割合を上塗り塗料の塗布に適した値に調整するフラッシュオフ処理(仮乾燥処理)を行う必要がある。
【0003】
このようなフラッシュオフ処理を行うフラッシュオフ装置としては、例えば特許文献1に記載のように、中塗り塗料が塗布された被塗物としての車体が順次搬入される炉体内に熱風を噴出し、その熱風を炉体内の車体に吹き付けることにより、車体に塗布された中塗り塗料の固形分率を調整するものが提案されている。
【特許文献1】特開2005−238012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば自動車の車体におけるルーフ部とフード部のように、互いに高さ位置が異なる部位を被塗物が有している場合には、フラッシュオフ装置の炉体内に吹き出される一定の熱風では、被塗物の各部位毎に熱風の当たり具合が不均一になって上記固形分率がばらつき、塗装品質が悪化する虞があった。
【0005】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、被塗物が複雑な形状をなしている場合であっても、フラッシュオフ処理時に被塗物上の塗料を均一に仮乾燥することにより、塗装品質の向上を図ったフラッシュオフ装置および塗装方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、炉体内部の搬送経路に向けて熱風を噴出する熱風噴出ダクトを上記搬送経路の長手方向で区分した各熱風噴出ゾーン毎に、当該熱風噴出ダクトの熱風噴出パターンの大きさを制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
したがって、本発明によれば、上記各熱風噴出ゾーンが対応する被塗物の部位毎に熱風噴出パターンの大きさを制御し、被塗物の各部位にそれぞれ均一に熱風を吹き付けることにより、被塗物が複雑な形状を有していても当該被塗物上の塗料を均一に仮乾燥させて塗装品質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本発明のより具体的な実施の形態として、自動車の車体に対して塗装を施すいわゆる多車種混流の塗装ラインの概略を示す平面図であって、被塗物としての複数車種の車体が図1中における左から右へ図示外のフロアコンベアによって順次搬送されるようになっている。
【0009】
図1に示す中塗り塗装装置1は、下塗り工程として車体に電着塗装を施す図示外の電着塗装装置の次段に配置され、中塗り塗料である水系または有機系のベース塗料を中塗り工程として車体に塗布する。
【0010】
中塗り塗装装置1の次段にはフラッシュオフ装置2が配置されている。このフラッシュオフ装置2は、フラッシュオフ工程としてベース塗料が塗布された車体の塗装面に熱風を吹き付けて当該車体上のベース塗料を仮乾燥し、そのベース塗料の固形分率を後述するクリア塗料の上塗りに適した値に調整する。ここで、上記固形分率とは、車体の塗装面に塗着したベース塗料のうちの固形分の割合である。
【0011】
さらに、フラッシュオフ装置2の次段に配置された冷却装置3により、フラッシュオフ工程で昇温した車体を冷却した上で、冷却装置3の次段に配置された上塗り塗装装置4により、上塗り工程として上塗り塗料である有機系のクリア塗料を車体上のベース塗料の上にウェットオンウェットで塗布する。なお、図示は省略しているが、周知のように、上塗り塗装装置4の次段には乾燥炉が配置されていて、その乾燥炉により、乾燥工程として車体上のベース塗料とクリア塗料とが同時に乾燥硬化され、車体上に塗膜が形成されることとなる。
【0012】
図2はフラッシュオフ装置2の概略を示す図であって、図3はそのフラッシュオフ装置2のうち後述する上部熱風噴出ダクト7の詳細を示す拡大図である。なお、図2,3に示すフラッシュオフ装置2は、生産計画に従って複数車種の車体に対して順次フラッシュオフ処理を施すものであるが、図3では、いわゆるステーションワゴンタイプの車体Wに対してフラッシュオフ処理を施す例を示しており、この車体Wの塗装面は、互いに高さの異なるルーフ部P1とフード部P2をそれぞれ有している。また、図3における上部熱風噴出ダクト7内の矢印は熱風の流れを示している。
【0013】
フラッシュオフ装置2は、図2に示すように、車体Wの搬送経路5を形成するトンネル状の炉体6と、炉体6の上部に搬送経路5に沿って配設され、搬送経路5に向けて熱風を噴出する上部熱風噴出ダクト7と、その上部熱風噴出ダクト7に熱風を供給する熱風供給装置8と、を備えている。なお、図示は省略しているが、炉体6の左右両側部に、搬送経路5に沿った側部熱風噴出ダクトがそれぞれ設けられていて、その両側部熱風噴出ダクトが複数の側部熱風噴出口9から搬送経路5に熱風を噴出するようになっている。
【0014】
熱風供給装置8は、外気吸入ファン10によって取り入れた空気を冷却器11によって冷却・減湿し、その減湿空気を減湿空気通路12を介して加熱器13に供給する。加熱器13には、上記減湿空気のほか、搬送経路5から還気通路14を介して還流する還流空気が流入し、それら減湿空気および還流空気の混合空気が加熱器13によって所定温度に加熱される。そして、加熱器13によって加熱された加熱空気は、給気ファン15により、給気通路16を介して上部熱風噴出ダクト7に熱風として供給される。なお、還気通路14の中間部から排気通路17が分岐形成されていて、排気ファン18により、還流空気の一部が排気通路17を介して外部に排出されるようになっている。
【0015】
上部熱風噴出ダクト7は、図2のほか図3に示すように、複数の熱風噴出ゾーンA1〜A7に区分されている。これら各熱風噴出ゾーンA1〜A7は、搬送経路5に対して垂直な複数の隔壁34により、熱風噴出ダクト7の内部空間を搬送経路5の長手方向で所定幅ごとに区切ることでそれぞれ形成されている。なお、本実施の形態では、7つの熱風噴出ゾーンA1〜A7を設定しているが、熱風噴出ゾーンの数は被塗物として扱う車体の形状に応じて任意に設定できるものである。
【0016】
また、各熱風噴出ゾーンA1〜A7には、それぞれ搬送経路5に向けて開口する複数の第1熱風噴出口19と第2熱風噴出口20が、搬送経路5の長手方向で交互にそれぞれ配置されている。各熱風噴出ゾーンA1〜A7における両熱風噴出口19,20は、各熱風噴出ゾーンA1〜A7の上方に形成された接続通路23をもって給気ファン15に対して互いに並列関係となるようにそれぞれ接続されており、平面視円形状にそれぞれ形成されている。そして、第1熱風噴出口19が第2熱風噴出口20よりも大径に形成されていて、その第1熱風噴出口19の熱風噴出パターンの大きさ、すなわちパターン開き角度θ1が第2熱風噴出口のパターン開き角度θ2よりも大きくなるように設定されている。つまり、両熱風噴出口19,20の口径を互いに異ならしめることにより、それら両熱風噴出口19,20が互いに異なる大きさの熱風噴出パターンで熱風を噴出するようにしている。換言すれば、各熱風噴出ゾーンA1〜A7には、熱風噴出パターンの大きさが異なる2種類の熱風噴出口19,20がそれぞれ設けられている。
【0017】
さらに、各第1熱風噴出口19に供給する熱風の風量を調節または遮断する第1ダンパー21と、各第2熱風噴出口20に供給する熱風の風量を調節または遮断する第2ダンパー22と、が各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎にそれぞれ設けられており、この両ダンパー21,22を開閉することにより、熱風噴出パターンの大きさを各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎に制御可能になっている。
【0018】
より詳細には、各熱風噴出ゾーンA1〜A7における第1熱風噴出口19と第1ダンパー21の間には、第1エアフィルター24が設置された第1フィルター室26が形成されている一方、各熱風噴出ゾーンA1〜A7における第2熱風噴出口20と第2ダンパー22の間には、第2エアフィルター25が設置された第2フィルター室27が形成されている。つまり、両ダンパー21,22が可動機構を有していることから、その両ダンパー21,22を通過した熱風をエアフィルター24,25によってそれぞれ濾過するようになっている。
【0019】
そして、第1フィルター室26の反第1ダンパー21側に形成され、その第1フィルター室26と連通する第1熱風噴出室28が、熱風噴出通路29を介して各第1熱風噴出口19にそれぞれ連通している。一方、第1熱風噴出室28の反第1フィルター室26側に形成され、各第2熱風噴出口20がそれぞれ開口形成された第2熱風噴出室30に、第2フィルター室27が連通路31を介して連通している。
【0020】
搬送経路5に噴出される熱風の熱風噴出パターンおよび風量は、噴出パターン制御手段たる給気制御装置32によって制御されるようになっている。この給気制御装置32は、塗装ラインを管理する塗装管理装置33と接続されていて、その塗装管理装置33から搬送経路5上の車体Wの車種(形状)と搬送経路5における車体Wの位置および車体Wのベース塗料の情報を取り込み、その情報に基づいて上記熱風噴出パターンおよび風量を制御することとなる。
【0021】
より詳細には、給気制御装置32は、各熱風噴出ゾーンA1〜A7における両ダンパー21,22に駆動指令信号をそれぞれ出力するようになっていて、各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎に、上部熱風噴出ダクト7と車体Wの塗装面との間の熱風噴出方向における距離に応じ、熱風を噴出する熱風噴出口を両熱風噴出口19,20から選択し、熱風を噴出しない熱風噴出口への熱風の供給をその熱風噴出口に対応するダンパーをもって遮断する。これにより、各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎に、上部熱風噴出ダクト7と車体Wの塗装面との位置関係に基づいて熱風噴出パターンの大きさを制御する。つまり、各熱風噴出口19,20から噴出した熱風は、図3に仮想線で示すように、所定のパターン開き角度で末広がり状に拡径しながら車体Wの塗装面に吹き付けられるから、車体Wの塗装面のうち熱風の吹き付けられる範囲が、上部熱風噴出ダクト7から塗装面までの距離によって変化する。このため、上部熱風噴出ダクト7と車体Wの塗装面との間の距離に応じてパターン開き角度を変化させるようにしている。
【0022】
また、給気制御装置32は、各熱風噴出ゾーンA1〜A7における両ダンパー21,22に加えて給気ファン15にも駆動指令信号を出力するようになっている。この駆動指令信号をもって、車体Wに塗布されたベース塗料の種類および形成する塗膜の膜厚に応じ、給気ファン15の出力を制御するとともに、熱風を噴出する熱風噴出口に対応するダンパーの開度を制御する。これにより、選択した熱風噴出口に供給する熱風の風量を制御することとなる。
【0023】
以上のように構成したフラッシュオフ装置2では、図3に示すように、車体Wが炉体6内に搬入されると、その車体Wを搬送経路5に沿って所定速度で搬送しつつ、上部熱風噴出ダクト7および図示外の両側部熱風噴出ダクトから車体Wの塗装面に熱風を吹き付ける。給気制御装置32は、塗装管理装置33からの情報に基づき、各熱風噴出ゾーンA1〜A7のうち、車体Wのフード部P2に対応する熱風噴出ゾーン、すなわち熱風噴出ダクト7と車体Wの塗装面との間の距離が遠い熱風噴出ゾーンでは、第2熱風噴出口20からのみ熱風を噴出する一方、各熱風噴出ゾーンA1〜A7のうち車体Wのルーフ部P1に対応する熱風噴出ゾーン、すなわち熱風噴出ダクト7と車体Wの塗装面との間の距離が近い熱風噴出ゾーンでは、第1熱風噴出口19からのみ熱風を噴出する。また、給気制御装置32は、塗装管理装置33からの情報に基づき、車体Wに塗布されたベース塗料の材質および形成する塗膜の膜厚に応じ、給気ファン15の出力を制御するとともに、各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎に、両ダンパー21,22のうち熱風を噴出する熱風噴出口に対応するダンパーの開度をそれぞれ制御し、各熱風噴出ゾーンA1〜A7から噴出される熱風の風量を調整する。
【0024】
したがって、本実施の形態によれば、各熱風噴出ゾーンA1〜A7毎に、熱風噴出ダクト7と車体Wとの間の距離に基づいて熱風噴出パターンを制御することで、車体Wのうち互いに高さの異なるルーフ部P1とフード部P2とにそれぞれ均一に熱風を吹き付けることができるから、それらルーフ部P1とフード部P2とを均一に乾燥して塗装品質を高めることができる。
【0025】
また、各熱風噴出ゾーンA1〜A7において、両熱風噴出口19,20に供給する風量を両ダンパー21,22によって制御可能になっているため、ベース塗料の材質や形成する塗膜の膜厚に応じた適切な風量で被塗物に熱風を吹き付けることができ、熱量の無駄を低減して省エネルギー化を図ることができる。
【0026】
さらに、各熱風噴出ゾーンA1〜A7に熱風噴出パターンの大きさが互いに異なる両熱風噴出口19,20をそれぞれ設け、給気制御装置32が両熱風噴出口19,20から熱風を噴出する熱風噴出口を選択することで、熱風噴出口自体に可動機構を設けることなく熱風噴出パターンの大きさを制御可能にしているため、各熱風噴出口19,20から噴出する熱風への塵埃の混入を防止できるメリットがある。
【0027】
その上、各熱風噴出ゾーンA1〜A7において、上記両ダンパー21,22を通過した熱風を濾過するエアフィルター24,25をそれぞれ設けているため、各熱風噴出口19,20から噴出する熱風への塵埃の混入をより確実に防止できるようになるメリットがある。
【0028】
なお、本実施の形態では、上部熱風噴出ダクト7に各熱風噴出ゾーンA1〜A7を設定しているが、必要に応じて上述した両側部熱風噴出ダクトを複数の熱風噴出ゾーンに区分し、それら各熱風噴出ゾーン毎に、熱風の風量および熱風噴出パターンを制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態として塗装ラインの概略を示す平面図。
【図2】図1におけるフラッシュオフ装置を示す概略図。
【図3】図2における上部熱風噴出ダクトの詳細を示す拡大図。
【符号の説明】
【0030】
2…フラッシュオフ装置
5…搬送経路
6…炉体
7…上部熱風噴出ダクト
19…第1熱風噴出口
20…第2熱風噴出口
21…第1ダンパー
22…第2ダンパー
24…第1エアフィルター
25…第2エアフィルター
32…給気制御装置(噴出パターン制御手段)
W…車体(被塗物)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装面に塗料が塗布された被塗物を搬送するための搬送経路を形成する炉体と、その搬送経路に沿って配設され、上記搬送経路に向けて開口した熱風噴出口から熱風を噴出する熱風噴出ダクトと、を有し、熱風噴出ダクトから噴出した熱風を被塗物の塗装面に吹き付けるフラッシュオフ装置において、
熱風噴出ダクトを上記搬送経路の長手方向で区分した各熱風噴出ゾーン毎に、当該熱風噴出ダクトの熱風噴出パターンの大きさを制御する噴出パターン制御手段を有していることを特徴とするフラッシュオフ装置。
【請求項2】
噴出パターン制御手段は、上記各熱風噴出ゾーン毎に、被塗物の塗装面と熱風噴出ダクトとの位置関係に基づいて、熱風噴出ダクトの熱風噴出パターンの大きさを制御するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュオフ装置。
【請求項3】
上記各熱風噴出ゾーンには、熱風噴出パターンの大きさが異なる複数の熱風噴出口がそれぞれ設けられていて、
噴出パターン制御手段は、上記各熱風噴出ゾーン毎に、熱風を噴出する熱風噴出口を上記各熱風噴出口から選択するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のフラッシュオフ装置。
【請求項4】
上記各熱風噴出ゾーンには、熱風噴出パターンの大きさが互いに異なる複数種類の熱風噴出口がそれぞれ設けられていて、
噴出パターン制御手段は、上記各熱風噴出ゾーン毎に、熱風を噴出する熱風噴出口の種類を選択するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のフラッシュオフ装置。
【請求項5】
上記各熱風噴出ゾーンにおける上記熱風噴出口の種類毎に、当該種類の熱風噴出口に供給する風量を調節または遮断するダンパーがそれぞれ設けられていて、その各ダンパーを噴出パターン制御手段によって開閉制御するようになっていることを特徴とする請求項3または4に記載のフラッシュオフ装置。
【請求項6】
上記各熱風噴出ゾーンにおいて、上記各ダンパーと各熱風噴出口との間に、上記各ダンパーを通過した熱風を濾過するエアフィルターがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項5に記載のフラッシュオフ装置。
【請求項7】
被塗物に中塗り塗料を塗布する中塗り工程と、
中塗り塗料が塗布された被塗物を所定の搬送経路に沿って搬送しつつ、被塗物の搬送方向に沿って配設された熱風噴出ダクトから被塗物の塗装面に熱風を吹き付けて中塗り塗料を予備乾燥するフラッシュオフ工程と、
上記フラッシュオフ工程をもって予備乾燥された中塗り塗料の上に上塗り塗料を塗布する上塗り工程と、
上記中塗り塗料および上塗り塗料を同時に乾燥硬化させて被塗物上に塗膜を形成する乾燥工程と、
を有する塗装方法において、
上記フラッシュオフ工程では、熱風噴出ダクトを被塗物の搬送方向で区分した各熱風噴出ゾーン毎に、当該熱風噴出ダクトと被塗物の塗装面との位置関係に基づき、熱風噴出ダクトの熱風噴出パターンの大きさを制御することを特徴とする塗装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−279511(P2009−279511A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−133717(P2008−133717)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】