説明

フレーバー強化剤

本発明は、特に、強化されるフレーバーが、酸味フレーバー、フルーツ味フレーバー、甘味フレーバー、うま味フレーバー及び塩味フレーバーからなる群から選択される、フレーバー強化剤としてのラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の使用に関する。本発明はさらに、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物を含むフレーバー強化系であることを特徴とする該フレーバー強化系を含む食品用組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーバー強化剤(flavour enhancer)に関する。
【背景技術】
【0002】
フレーバー強化剤は、それ自体公知である。公知のフレーバー強化剤の例には、二ナトリウム5’−リボヌクレオチド(E635)と組み合わされることが多いグルタミン酸ナトリウム(E621)、及びマルトール(E636)がある。
【0003】
これら及び他の公知のフレーバー強化剤が存在するにもかかわらず、より多くのフレーバー強化剤の選択肢があるように、特にフレーバー強化効果がさらに多くの条件下で利用可能になるように、さらなるフレーバー強化剤を提供することが依然として必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって本発明の目的は、さらなるフレーバー強化剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的は、フレーバー強化剤としてラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物を使用することによって達成される。
【0006】
本発明の利点は、好ましくはいくぶん酸性の環境下で利用できるフレーバー強化効果が達成されることである。
【0007】
EP−A−1 443 827は、乳製品ベースを用意するステップ、その乳製品ベースを発酵用の出発培地と接触させるステップ、及びラクトースをラクトビオン酸に変換するために、発酵の前又は最中にその乳製品ベースにミクロドキウム(Microdochium)属に属する真菌によって産生されたオキシダーゼを添加して、発酵乳製品を得るステップを含む、発酵乳製品の調製方法を開示している。従来のヨーグルトよりも柔らかく、酸っぱくない発酵乳製品が記載されている。
【0008】
EP−A−1 452 097は、食品及び飲料製品の無機物強化に特に有用な、ラクトビオン酸の無機錯体、特にカルシウム錯体を開示している。無機錯体は無味である。
【0009】
US−B2−7 329 424は、チーズ及び他の乳製品の製造方法、並びにその製造方法の過程で乳製品の成分と組み合わせて、ラクトビオン酸を添加して、又はその場で発生させて、得られる生成物を開示している。ラクトビオン酸は、チーズの直接的な酸性化のための唯一の酸味料として、又は少量の乳酸培地と組み合わせて使用することができる。
【0010】
US−A−2007281066は、ラクトビオン酸カルシウムによりカルシウムに富んだ、乳製品ではない飲料製品を開示している。
【0011】
本発明の文脈で使用される場合、フレーバーという用語は、主に味及び匂いの化学的感覚によって決定される食品又は他の物質の感覚的な印象として説明することができるその一般的な意味を有する。本発明の文脈において意味するフレーバー強化剤は、フレーバーをもたらす食料品又は食品成分と組み合わせ、また場合によっては食品用組成物への他の食品成分と組み合わせると、食品用組成物を消費する際に、フレーバーをもたらす化合物のフレーバー増大効果を引き起こす化合物を意味する。増大効果は、あるとすればフレーバー強化剤自体の味とは異なるべきである。フレーバー強化剤自体によってもたらされる味は、好ましくは二次的に重要となることがあり、又はごくわずかにしか重要でないこともある。
【0012】
ラクトビオン酸それ自体は公知であり、ラクトビオン酸を得る公知の一方法は、例えばWO−A−2004 099114に記載の通り、ラクトースの選択的触媒酸化による方法である。さらに酵素的調製は、例えばEP−A−1 443 827にも記載されている。
【0013】
公知の通り、ラクトビオン酸などの分子がアルコール基及びカルボン酸基の両方を有する場合、これらがある程度、又はさらには完全に、pH、濃度及び温度などの条件に依存して、分子内のエステル結合を介して可逆的に組み合わさってラクトンと呼ばれる環式形態になることは十分可能である。ラクトビオン酸の場合、最も関連性の高い対応するラクトンは、δ−ラクトン、即ち6員環である。ラクトビオン酸は、弱酸性の有機酸であり、水溶性が高い。水溶液中では、ラクトビオン酸、及び一般にラクトビオン酸−δ−ラクトンと呼ばれるその対応するδ−ラクトンは、通常平衡状態で存在するが、これは前述の条件によって影響を受け得る。
【0014】
ラクトビオン酸は、カルシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛などの無機カチオンとの塩を形成することができる。ラクトビオン酸カルシウムは、安定剤として使用することができる。ラクトビオン酸カリウムは、浸透圧を支援し細胞膨潤を防止するために、臓器保存溶液に添加されることがある。ラクトビオン酸の無機塩は、無機物補充のために使用することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明によれば、本発明のラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物によって強化されるフレーバーは、酸味フレーバー、フルーツ味フレーバー、甘味フレーバー、うま味(旨味)フレーバー及び塩味フレーバーからなる群の1つであり得ることが見出された。
【0016】
好ましい一実施形態では、甘味フレーバーが強化される。さらに、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の使用は、それに限定されるものではないが、高強度の甘味料又は天然甘味料などの、そうでなければ甘味のある化合物の苦味を伴う雑味(bitter off−taste)を低減するなどのマスキング効果を有することができる。
【0017】
特に好ましい一実施形態では、フルーツ味フレーバーが強化される。本発明によるフルーツ味フレーバーの強化は、フルーツ調製物をヨーグルトなどの乳製品などのさらなる食品用組成物と混合する場合にも維持されることが見出された。
【0018】
他の好ましい一実施形態では、うま味フレーバーが強化される。
【0019】
さらに好ましい一実施形態では、好ましくはラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン又はそれらの混合物を用いることによって、酸味フレーバーが強化される。ラクトビオン酸は有機酸なので、それが添加される食料品のpHが減少し得ることが予想される。さらに、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン及びそれらの混合物は、一般にレモンに似ていると説明される、それ自体のフレーバーを有することが知られている。したがって、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン及びそれらの混合物のフレーバー強化特性は、単にそれ自体の酸性力(pKaで表される)と一致する酸性度の増加(pHの減少)ではなく、食品用組成物にわずかにレモンに似たフレーバーをもたらすことでもないことが理解される。むしろフレーバー強化特性は、それが組み合わされる他の食品成分のさらに強い知覚を与えるフレーバーに紛れる。したがって驚くべきことには、食料品が酸っぱいフレーバーを有する場合、それをラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物と組み合わせると、酸っぱい(酸性の)知覚を、酸としてのその寄与以上に増大することが見出された。
【0020】
またさらに好ましい一実施形態では、塩味フレーバーが強化される。
【0021】
ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物は、苦味フレーバーを著しく強化しないことが見出された。このことは、苦味フレーバーがしばしば望ましくないことから、本発明の利点である。さらに、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物は、苦味フレーバーをマスキングできることも見出された。苦味フレーバーのかかるマスキングの一例は、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物を、苦味を伴う雑味を示すことが知られているステビア抽出物と併用することである。苦味を伴う雑味は、高純度のレバウジオシドAなどのいくつかのステビア由来の生成物にも見られる。
【0022】
そのフレーバー強化特性から利益を得るために食品用組成物に組み込むことができるラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の量は、広範に変わり得るが、好ましくは食品用組成物の全体に対して0.01wt%から99wt%の間である。好ましくは、食品用組成物に組み込まれるラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の量は、食品用組成物の全体に対して少なくとも0.05、0.10、0.25、0.50又は1.00wt%である。好ましくは、食品用組成物に組み込まれるラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の量は、食品用組成物の全体に対して最大95、85、75、65、55、45、40、35、30、25、20、15又は10wt%である。5wt%又は10wt%から99wt%の量のラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の用量が、濃縮物、卓上甘味料及び塩代替品における使用に適していることが多い。さらに、前記多用量のラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物は、担体、例えば芳香担体としてのその使用に関連し得ることが見出された。
【0023】
ラクトビオン酸それ自体が使用される場合、この使用によって、先に説明した通りラクトビオン酸−δ−ラクトンが必然的に形成され得る。その場合、ラクトビオン酸とラクトビオン酸−δ−ラクトンの比は、少なくとも部分的に具体的な使用条件によって決定される。同様に、ラクトビオン酸−δ−ラクトンそれ自体を使用することによって、ラクトビオン酸が形成され得る。前記形成及びその後のラクトビオン酸−δ−ラクトン又はラクトビオン酸の存在は、本発明の使用に一致すると理解される。
【0024】
ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン及びラクトビオン酸の塩の混合物が使用される場合、一方ではラクトビオン酸及びラクトビオン酸−δ−ラクトンの合計と、他方では混合物中のラクトビオン酸の塩の重量比は、好ましくは1:10から10:1の間である。
【0025】
本発明はさらに、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物を含むフレーバー強化系を含む、食品用組成物又は食事用組成物に関する。フレーバー強化系におけるラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の存在は、それらがフレーバー強化系のフレーバー強化効果に顕著に、又はさらには完全に寄与するようにすべきであり、前記化合物は、フレーバー強化剤としてフレーバー強化系の一部であることを本明細書に記す。しかしフレーバー強化系は、例えばグルコン酸及びクエン酸、並びに/或いはグルコン酸塩又はクエン酸塩などのそれらの塩などの、ラクトビオン酸以外の有機酸などの他の化合物をさらに含むことも十分可能である。
【0026】
本発明の食用品組成物の好ましい一実施形態では、食品用組成物は、イチゴなどのフルーツ又はフルーツ由来の組成物を含む。
【0027】
本発明の好ましい一実施形態では、食料品へのラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の添加は、プレバイオティック化合物、好ましくはフルクタン、特にイヌリンの添加と組み合わされる。このことは、プレバイオティック化合物にとって有害となり得る非常に低い値へのpHの低減の必要なしに、かなり酸味のフレーバーを必要とする食料品においてイヌリンを使用できるという利点を有する。公知の通り、フルクタンなどのプレバイオティック化合物は、低pH値において加水分解を受けやすく、それによってプレバイオティックなものとしてのそれらの有効性が潜在的に低下する。イヌリンという用語は、本明細書ではオリゴフルクトース及びフラクトオリゴ糖も包含すると理解される。
【0028】
本発明のさらに好ましい一実施形態では、食品用組成物は、栄養甘味料、低カロリーのバルク甘味料、及び/又は繊維、好ましくは可溶性繊維を含む。栄養甘味料の例は、スクロース、フルクトース並びにイソマルツロース、トレハルロース(trehalulose)及びロイクロース(leucrose)などのスクロース異性体である。低カロリーのバルク甘味料の例は、イソマルト、エリスリトール、キシリトール及びポリデキストロースである。繊維の例は、例えばNutrioseなどの難消化性デキストリン/マルトデキストリン、例えばガラクトオリゴ糖及びフラクトオリゴ糖などのオリゴ糖、並びにイヌリンなどのフルクタンである。
【0029】
多くの栄養甘味料、バルク甘味料、低カロリーのバルク甘味料及び繊維のかなり一般的な特性は、それらの甘味力が、スクロースの甘味力よりいくらか弱いことである。しかし本発明のこれらの化合物を、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物と組み合わせることによって、栄養/バルク甘味料の甘味力の強化は消費者によって知覚され、したがって前記甘味料の魅力を有意に増大することができる。
【0030】
本発明の別の好ましい実施形態では、食品用組成物は、コメ、又はコメぬか、コメ油、コメタンパク質若しくはコメデンプンなどのコメの誘導体を含む。かかる食品用組成物の一例は、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物によって強化されるうま味フレーバーを有するコメデンプンをベースとするチップである。
【0031】
本発明の食品用組成物のpHは、広範に変わり得る。しかし前記pHは、2から8の間、好ましくは2.5又は3.0から7の間、より好ましくは6、5又は4.5未満の値を有することが好ましい。本発明によるフレーバー強化は、食品用組成物が全体としていくぶん酸性の性質である場合に、さらに良好に目立つことが見出された。
【0032】
本発明を、以下に提示の実施例に限定することなく、これらを用いて例示する。実施例においてラクトビオン酸の使用が開示される場合、その使用条件がラクトビオン酸及びラクトビオン酸−δ−ラクトンの混合物に通じるならば、ラクトビオン酸の使用は、かかる混合物の使用も意味すると解釈されるべきである。
【実施例】
【0033】
(例1及び比較実験1)フルーツ調製物
イチゴを潰し、糖類(スクロース)と混合し、次いで沸点まで加熱した。別個に、ペクチンの水溶液を生成し、80℃まで加熱し、次いでペクチン溶液をイチゴに添加した。この例では、ラクトビオン酸を添加した。比較実験では、ラクトビオン酸を添加しなかった。こうして形成したフルーツ調製物を、過剰の水が蒸発するまで沸騰させ続け、次いで冷却した。フルーツ調製物の最終組成物を表1に示す。
【表1】

【0034】
例1のフルーツ調製物を、味見パネル(taste panel)によって味見し、比較実験1及び2のフルーツ調製物と比較した。味見パネルによって、本発明のフルーツ調製物が比較実験1のフルーツ調製物よりもわずかに酸性であり、著しくフルーティーな味がしたという結論を得た。
【0035】
したがってこれらのデータから、ラクトビオン酸は著しいフレーバー強化能を示すという結果を得る。
【0036】
(例2及び比較実験2)フルーツヨーグルト
例1及び比較実験1のフルーツ調製物を、ヨーグルトに添加した(15wt%フルーツ調製物、85wt%ヨーグルト)。こうして調製したフルーツヨーグルトをpHについて測定し、味見パネルによって味見した。味見パネルによって、本発明のフルーツヨーグルト(pH4.24)が、比較実験2のフルーツヨーグルト(pH4.31)よりもわずかに酸性であり、著しくフルーティーな味がしたという結論を得た。
【0037】
(例3)コーラ
市販のコーラ飲料(供給者:Coca−Cola(登録商標))のサンプルを用意した。そのサンプルに1.2wt%ラクトビオン酸を添加した。その後pHを測定し、その飲料を味見パネルによって評価した。味見パネルによって、そのコーラ飲料と改変していないCoca−Colaとを比較する。その結果、pHは実質的に同じままであったが(Coca−Colaそれ自体の2.60に対し、2.57)、飲料は味見パネルによってより酸性であると知覚された。また、例3の飲料製品ではわずかにレモンに似た味が見出されたが、比較対照の飲料では見出されなかった。
【0038】
この結果、ラクトビオン酸が酸味の知覚を増大するという結論を得た。このことによって、実際よりも酸味を感じられる飲料などの食料品の生成が可能になる。結果として、虫歯などの酸性度の高い食料品の悪影響を低減し、又は排除することもできる。
【0039】
(例4及び比較実験3)精白パン
精白パンを、それ自体公知の手順で、表2に列挙した成分を3分間混合し、その後7分間混練して生地を形成することによって調製した。その後、生地を20分間休ませた。次いで、各420グラムに分け、丸めて成形し、最終的な補強のために50分間休ませた。最後に、生地を210℃で40分間焼くことによって精白パンを調製した。使用した成分の量を表2に示す。
【表2】

【0040】
こうして焼いたパンを味見パネルで評価した。味見パネルによって、比較実験3のパンと比較して、例3のパンのフレーバーの方が、追加の塩を含有していなかったにもかかわらず塩味が強かったことが見出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーバー強化剤としての、ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の使用。
【請求項2】
強化されるフレーバーが、酸味フレーバー、フルーツ味フレーバー、甘味フレーバー、うま味フレーバー及び塩味フレーバーからなる群から選択される、請求項1に記載のラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物の使用。
【請求項3】
ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物が、苦味フレーバーに対するフレーバーマスキング剤として同時に使用される、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
フレーバー強化剤として少なくともラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物を含むフレーバー強化系であることを特徴とする、該フレーバー強化系を含む、食品用組成物。
【請求項5】
フレーバー強化系が、ラクトビオン酸以外の有機酸及び/又はラクトビオン酸以外の有機酸の塩をさらに含む、請求項4に記載の食品用組成物。
【請求項6】
ラクトビオン酸、ラクトビオン酸−δ−ラクトン、ラクトビオン酸の塩又はそれらの混合物が、0.01から99wt%の間の量で存在する、請求項4又は5に記載の食品用組成物。
【請求項7】
フルーツ又はフルーツ由来の組成物を含む、請求項4から6までのいずれか一項に記載の食品用組成物。
【請求項8】
スクロース、スクロース以外の栄養甘味料又はバルク甘味料又は低カロリーの甘味料、繊維、プレバイオティック繊維及びコメ誘導体の少なくとも1つを含む、請求項4から7までのいずれか一項に記載の食品用組成物。
【請求項9】
pHが2から8の間にある、請求項4から8までのいずれか一項に記載の食品用組成物。
【請求項10】
飲料である、請求項4から9までのいずれか一項に記載の食品用組成物。

【公表番号】特表2012−512631(P2012−512631A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541219(P2011−541219)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【国際出願番号】PCT/EP2009/009104
【国際公開番号】WO2010/069580
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(500175772)ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト (47)
【Fターム(参考)】