ブロック共重合体自己組織化方法、パターン化基板およびパターン化テンプレート
【課題】ブロック共重合体自己組織化方法、パターン化基板およびパターン化テンプレートを提供する。
【解決手段】リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、ブロック共重合体自己組織化を行ない、基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む方法、パターン化基板テンプレート、およびリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを含む方法が提供される。パターン化基板は、第1および第2のパターンを含んでもよい。
【解決手段】リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、ブロック共重合体自己組織化を行ない、基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む方法、パターン化基板テンプレート、およびリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを含む方法が提供される。パターン化基板は、第1および第2のパターンを含んでもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
分野
ブロック共重合体自己組織化技術を用いてテンプレートをパターン化し得る。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(「HDD」)用の媒体を作製する際、ビットパターン化媒体(「BPM」)は、記憶容量が高いため、記憶装置産業において用いられ得る。BPMの記憶容量は、媒体基板表面上の磁気島、または「ビット」の密度に依存する。したがって、BPM作製の分野における研究は、主に、BPM基板上に、一貫性があり均一なビットのパターンを作成することに専念してきた。しかし、HDD媒体は、データを格納するために用いられる領域(すなわち、「データゾーン」)のほかに異なる領域を有する。たとえば、データゾーンに加えて、典型的なHDDは、データゾーンにデータを表すために用いられる「サーボゾーン」を有する。サーボゾーンは、それぞれのデータゾーンについてのヘッド位置、タイミング、およびトラックフォローイング情報などの情報を含む。典型的なHDDは、たくさんのデータゾーンおよびそれらのデータゾーンに対応するたくさんのサーボゾーンを有し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、ブロック共重合体自己組織化を行ない、基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む方法、パターン化基板テンプレート、およびリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを含む方法が提供される。パターン化基板は、第1および第2のパターンを含んでもよい。
【0004】
本発明のさまざまな局面を、限定的ではなく例示的に、添付の図面に図示する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】一実施形態に従うBPMテンプレートを示す図である。
【図2】図2a〜図2jは、一実施形態に従う基板をパターン化するための方法を図示する図である。
【図3】図3a〜図3eは、一実施形態に従う基板をパターン化するための別の方法を図示する図である。
【図4】一実施形態に従う化学による自己アライメントプロセスを図示するフローチャートである。
【図5】図5aおよび図5bは、2つの異なる種類のパターン化基板上に配列されたブロック共重合体ドメイン構造の2つの例を示す図である。
【図6】一実施形態に従って、(a)光/電子ビームパターニング法または(b)インプリンティング法を用いて、化学による自己アライメント用の有機レジストパターンを形成するための方法を図示するフローチャートである。
【図7】図7(a)は、(a)一実施形態に従う低アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いたインプリント型の作製のためのパターン転写スキームを図示するフローチャートであり、図7(b)は、(b)一実施形態に従う高アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いた磁気ドットの作製のためのパターン転写スキームを図示するフローチャートである。
【図8】一実施形態に従う、ブロック共重合体自己組織化方法をマスクエッチプロセスに一体化させるためのプロセスを示すフローチャートである。
【図9】2×2密度増倍を用いて、低密度テンプレートの解像度を高めるための一実施形態に従うプロセスを示すフローチャートである。
【図10】一実施形態に従う石英系UV NIL型を作製する方法のためのプロセスを示す図である。
【図11】一実施形態に従い、技術を変更することにより、いかにしてより高密度なパターンを形成し得るかの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
以下に、さまざまな局面の実施形態を示す添付の図面を参照して、本開示をより十分に説明する。しかし、これは多くの異なる形態に具現化されてもよく、本開示の全体を通して提示されるさまざまな局面の実施形態に限定されるとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの局面は、本開示が十分かつ完全となり、実施形態の範囲を当業者に十分に伝えるように設けられる。図面に図示されるさまざまな局面は、一律の縮尺に従って描かれているとは限らない。むしろ、さまざまな特徴の寸法は、わかりやすさのために拡大または縮小され得る。さらに、図面の一部は、わかりやすさのために単純化され得る。
【0007】
実施形態のさまざまな局面を、理想化された構成の概念図である図面を参照して、ここに説明する。したがって、実際には、概念図からの変形が想定される。例示的に、記憶媒体の領域、層、セクションなどのさまざまな要素は、矩形として図示または説明されているかもしれず、ある要素から別の要素へと不連続に変化するのではなく、その端部に丸みを帯びているか、もしくは曲線の特徴、および/または勾配濃度を有しているかもしれない。したがって、図面に図示される要素は、本来概念的であり、本発明の局面の範囲を限定することを意図するものではない。
【0008】
領域、層、セクションなどの要素が、別の要素の「上(on)」にあると記載されるとき、それは他の要素の上に直接あってもよく、または介在する要素が存在してもよいことが理解されるであろう。さらに、要素が別の要素の上に「形成(formed)」されていると記載されるとき、それは、別の要素または介在する要素の上に成長、堆積、エッチング、取付、接続、結合、あるいは製造もしくは作製されてもよいことが理解されるであろう。
【0009】
さらに、ある要素の別の要素との関係を説明するために、領域、層、セクションなどの要素が、別の要素の上(above)または下(below)にあるとして図示され得る。相対的な用語は、図面に示される配向に加えて、装置の異なる配向を包含するように意図されることが理解されるであろう。例示的に、図面に示される装置が反転されると、上にあるように説明される要素は下になり、またその逆である。
【0010】
ここで用いられる単数形(「a」、「an」および「the」)は、文脈がそうでないことを明記しない限り、複数形も含むことを意図する。さらに、「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」の用語は、本明細書で用いられるとき、記載された特徴、整数、工程、操作、要素、および/または部品の存在を特定するが、1以上の他の特徴、整数、工程、操作、要素、部品、および/またはその群の存在または追加を除外するものではない。「および/または」という用語は、関連して列挙された項目の1以上の任意およびすべての組合せを含む。
【0011】
記載される実施形態において、テンプレート、およびリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを用いた方法が提供される。ビットパターン化媒体(BPM)テンプレートのサーボゾーンは、電子ビームリソグラフィを用いてパターン化されてもよく、BPMテンプレートのビットゾーンは、ブロック共重合体自己組織化技術を用いてパターン化されてもよい。1Tdpsiより大きいビット密度を有し得るナノパターンを作成するために、電子ビームリソグラフィパターニング技術をブロック共重合体と一体化させるためのシステムおよび方法が提供される。基板を異なる線量の電子ビームに露光し、各露光された領域を異なる現像液を用いて現像することにより、基板は、テンプレート基板表面上にアライメントマークを残さずに、異なる密度パターンによりほぼ同時にパターン化され得る。
【0012】
1.テンプレート
図1は、一実施形態に従うBPMテンプレート構造の図である。BPMテンプレートを製造するために用いられる基板は、石英もしくはシリコン、または他の任意の好適な基板材料であればよい。どの基板材料を用いるべきかの判断は、基板の最終用途に依存する。当業者であれば、テンプレートについての寿命事項およびパターン密度などの既知の情報を用いて、このような判断をすることができるであろう。
【0013】
示されるように、BPMテンプレート101は、複数のトラック103を含んでもよい。各トラック103は、複数のセクタ105に区分されてもよい。セクタ105には、サーボゾーン111およびデータもしくはビットゾーン123などの2種類の領域またはゾーンが組込まれてもよい。図1に示すように、これらの領域は、サーボゾーン、ビットゾーン、サーボゾーン、ビットゾーンなどのようにして、トラックに沿って交互に形成されるように組織化されてもよい。サーボゾーン111は、その対応するビットゾーン123に直接隣接してもよい。BPMテンプレートは、トラック当たり数10個または数100個のセクタを有してもよい。たとえば、トラック中に360個のセクタがあり、360個のサーボゾーンおよび360個のデータゾーンが存在してもよい。したがって、テンプレートの中心により近いトラックのセクタは、テンプレートの中心からより離れたセクタと比較して、長さがより短くてもよい。しかし、セクタ数は、テンプレートの設計およびテンプレートを用いて生産され得る媒体に依存して異なり得る。
【0014】
当業者であれば、サーボゾーン111は、ビットゾーン123に格納されるデータを表す情報を格納するために用いられ得ることがわかるであろう。サーボゾーン111用のパターンは、ビットゾーン123のパターンと異なってもよい。サーボゾーン111は、典型的には、ビットゾーン123よりも少ない情報を含むため、サーボゾーン111はビットゾーン123よりも低いビット密度を有してもよい。たとえば、ビットゾーン123は、約500Gdpsi〜約18.0Tdpsi、約720Gdpsi〜約10Tdpsi、または約1Tdpsi〜約5Tdpsiのビット密度を有してもよい。ゾーンは、互いに隣接して設けられてもよく、またはゾーンを隔てる空間が存在してもよい。空間は、パターンを有さなくてもよく、またはビットおよびサーボゾーンパターンとは異なるパターンを有してもよい。
【0015】
2つの異なるパターンが基板上に設けられているが、パターン化基板およびBPMテンプレートは、その上に2つのパターンが設けられることに限定されないことは理解されるであろう。任意の数のパターンが設けられてよい。
【0016】
BPMテンプレートが製造されるとき、テンプレートは、サーボゾーンおよびデータゾーンを含んでもよい。サーボゾーンは、電子ビームリソグラフィなどのリソグラフィ技術を用いて製造されてもよく、データゾーンは、ブロック共重合体自己組織化などのリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを用いて製造されてもよい。BPMテンプレートは、データゾーンおよびサーボゾーンの位置を示すアライメントマークを一切含まなくてもよい。
【0017】
2.作製方法
異なるパターンを有するテンプレート基板上に少なくとも2つのエリアを効率的に作成するために、リソグラフィを自己組織化と一体化するための方法が提供される。そして、子テンプレートおよびBPMを含む、他のパターン化媒体を直接作製するための親テンプレートとして、二重パターン化テンプレート基板を用いてもよい。
【0018】
ブロック共重合体自己組織化など、自己組織化を組込んだ方法は、高解像度および許容可能なスループットレベルを提供することが可能である。これは、電子ビームリソグラフィなどのリソグラフィ技術が、典型的には、許容可能な解像度で大面積の高密度なパターニングを達成するために、より低いスループットを用いるためである。しかし、BPM製造の需要に対応するために、パターン解像度を超えた追加的な局面に対処する必要があるであろう。
【0019】
ブロック共重合体ドメインは、長い範囲の配列を欠く場合があり、これは、小面積内に多くの粒界(grain boundaries)が存在している可能性を意味する。これらの粒界欠陥は、ドメインサイズの均一性およびドメイン位置の精度の低下を引起す。<25nmのドメイン間隔(すなわち、>1Tdot/in2)のパターン解像度、6%未満(1シグマ)のドメインサイズおよび位置均一性、高ドライエッチング抵抗ならびに高アスペクト比構造は、パターン転写を容易化させる。これらの課題もまた、本方法により対処される。
【0020】
ここに記載される方法は、リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成し、ブロック共重合体自己組織化を行ない、上記基板上に第2のパターンを形成して、パターン化基板を形成するために用いられてもよい。
【0021】
本方法は、マスク層が基板上に堆積され、第1のパターンが基板上に形成されるリソグラフィ技術により行なわれてもよい。一部の方法は、ブロック共重合体自己組織化技術を行なう前に、基板上に化学親和性層をさらに設ける。ブロック共重合体自己組織化は、基板をブロック共重合体でコーティングする工程と、ブロック共重合体から1つのブロックを除去する工程と、ブロック共重合体の残りのブロックからパターンを基板に転写する工程とを含んでもよい。
【0022】
本方法は、基板の表面の一部上に第1のパターンを形成し、上記第1のパターンに隣接する基板の表面の一部上に第2のパターンを形成するために用いられてもよい。第1および第2のパターンは、互いに隣接してもよく、またはパターン化されていてもいなくてもよい基板の表面の一部により隔てられていてもよい。本方法は、第1のパターンが基板の表面全体に形成され、次に、第2のパターンが第1のパターンの一部を覆って形成されるように実施されてもよい。
【0023】
ここに記載される方法は、基板を異なる線量の電子ビームに露光し、異なる形で露光された各領域を異なる現像液を用いて現像することにより、パターン化基板を形成するために用いてもよい。該方法により、基板表面上にアライメントマークを用いることなく、異なるゾーン中に異なる密度パターンで、ほぼ同時にテンプレート基板をパターン化することができる。図2は、電子ビームリソグラフィおよびポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)BCP堆積(deposition)を用いて、テンプレート基板上にサーボゾーンおよびビットゾーンをパターン化するための方法を示すフローチャートである。
【0024】
ブロック201においては、基板、または「ウェハ」が、電子ビーム露光用の電子ビームプラットホームに載置される。当業者は、基板が、PMMA、ZEP、およびHSQなどの、電子ビームに露光される電子ビームレジストによりコーティングされてもよいことがわかるであろう。基板が、図2に示すような石英基板である場合、レジストに被せられるアルミニウムの追加層が、電子ビームに導電性を与えてもよい。基板がシリコン基板である場合、アルミニウムコーティングなどのオーバーレイコーティングを用いなくてもよい。レジストが塗布される前に、ポリスチレンまたは「PS」ブラシ材料などの化学親和性層を、基板上にスピンコーティングし、アニーリングし、その後、基板表面からブラシ材料を部分的に除去して、基板表面上にPSブラシ薄層225を残すことにより、基板に塗布してもよい。当業者であれば、化学親和性層が、BCP材料の自己組織化を促進し得ることがわかるであろう。PSブラシ層225は、モノヒドロキシ末端ポリスチレン、ヒドロキシ末端ポリ(4−t−ブチルスチレン)、ジフェニルメチロール末端ポリスチレンなどのヒドロキシ末端ポリスチレンを用いて形成してもよい。当業者であれば、BCP組織化を促進する他の中性ポリマーを用いてもよいことがわかるであろう。
【0025】
図2のブロック203においては、基板が2つの異なる線量の電子ビームに露光される。電子ビームの一方の線量は、他方よりも高い線量に設定される。より高い線量は、低い線量の強度の少なくとも2倍であってもよい。より高い線量は、サーボゾーンをパターン化するために用いられてもよく、より低い線量は、ビットゾーンをパターン化するために用いられてもよい。各露光が分離しており、基板が2つの電子ビーム投与の間で電子ビームプラットホーム上に留まる限り、より高い線量が低い線量に先立っても、後に続いてもよい。このようにして、電子ビーム照射の間に電子ビームパターン上で基板の重ね合わせや再重ね合わせをしたりすることが回避され得る。ブロック203は、電子ビームが、被せられているAl層(存在する場合)を通じて、PSブラシ層(存在する場合)の頂面まで浸透することを図示している。当業者であれば、電子ビームが下にある基板層に浸透するかあるいは影響することがないことがわかるであろう。
【0026】
図2のブロック205においては、基板が第1の現像液を用いて現像される。第1の現像液は、より高い線量の電子ビームに露光されたレジストのエリア、すなわちサーボゾーンのみを現像する。したがって、第1の現像液は、強い現像液よりも弱い現像液であるべきである。なぜなら、強い現像液は、サーボゾーンおよびビットゾーンの両方において、異なる電子ビーム露光により形成されたパターンのすべてを洗い流してしまい得るからである。基板を現像する前に、レジストを現像液に暴露するために、先に塗布され、被せられたいかなるアルミニウムコーティングも剥離しなくてはならない。
【0027】
図2のブロック207において、部分的に現像された基板は、O2プラズマまたは他の公知の技術を用いてカスが除去される。当業者であれば、ブロック207に示すように、カス除去により、ブロック205における現像からの汚染物質、およびサーボゾーンにおけるトレンチ(または「凹部(valleys)」)の底部のPSブラシ層225の部分が除去されることがわかるであろう。次に、マスクがテンプレート基板の部分的に現像されたエリア上に被せられる。マスクは、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、炭素(C)または別の公知の硬マスク材料であればよい。マスク材料は、部分的に現像されたテンプレート基板上に蒸着され、第1の現像により露出されたテンプレート基板の部分を覆う。
【0028】
当業者であれば、Crまたは他のマスク材料の蒸着により、部分的に現像され、カスが除去されたテンプレート基板上に薄膜が生じることがわかるであろう。硬マスク材料の薄膜は、レジスト材料が残存する基板の部分が、マスク材料によって覆われたレジスト材料を有するように、テンプレート基板上の電子ビームリソグラフィパターンの凹凸部(peaks and valleys)もコートする。パターン化基板の凸部からのマスク層の除去は、たとえば、アルゴンなどの不活性ガスによる高角度イオンミリングプロセスを用いることにより達成される。高角度は、レジストからのマスク層の選択的除去を可能にし、基板材料の凹部が、マスク材料の層でまだ覆われたまま残される。
【0029】
ブロック211において、ブロック203においてより低い線量の電子ビームに露光されたレジストの部分が、第2の現像液を用いて現像される。第2の現像液は、基板上のビットゾーン部分のパターンを、PSブラシ層220まで通って電子ビームに露光されたレジストを除去することにより、基板材料に固定させる。サーボゾーンにおけるパターンは、マスク層212により保護される。これは、たとえば、O2プラズマを用いた基板のカス除去の後に行なわれてもよい。
【0030】
ブロック213においては、電子ビームレジストの実質的にすべてが基板から剥離され、次に、BCP膜が、基板上に露出されたビットエリアパターンおよびクロムによりキャップされたサーボエリアパターンを有する、剥離された基板上にスピンコートされる。この例においては、BCPはPS−b−PMMAであるが、当業者であれば、パターンに依存して他のBCPを用いてもよいことがわかるであろう。
【0031】
ブロック215において、基板上のBCPは、熱的にアニールされてパターンへのBCPの自己組織化を引起す。先に述べたように、BCPの自己組織化は、ブロック201における電子ビームレジストの形成の前に基板上にスピンコートされてもよいPSブラシ層220などの化学親和性層の追加により容易化されてもよい。PSブラシ225は、BCP自己組織化を促進するヒドロキシ末端ポリスチレンまたは任意の中性ポリマーであればよい。
【0032】
ブロック215に戻って、テンプレート基板上のBCPをアニールした後、テンプレート基板をUV光に露光し、次に基板を酢酸で洗浄することにより、BCPのPMMA部分を除去してもよい。PMMA部分の基板表面までの除去に続いて、Cr、Ta、Cまたは他の硬マスク材料の薄層が、基板上に蒸着され、残存するBCP部分上にマスク薄層を形成し、PMMAブロックの除去により露出された基板の部分をキャップする。
【0033】
ブロック217において、マスクが、残存するBCPの表面から除去される。硬マスク層がCr層である実施形態において、マスクは、ウェットまたはドライリフトオフプロセスを用いて除去される。一旦マスクが除去されると、残存するBCPは除去される。これにより、ビットエリアおよびサーボエリアにおける基板表面の部分が、2つの別々の蒸着で先に堆積されたマスク、すなわち、両方とも基板表面を覆うビットエリア(218)のマスクおよびサーボエリア(218B)のマスクにより覆われたまま残される。ブロック219において、基板は、反応性イオンエッチング(RIE)、誘導結合プラズマエッチング(ICP)またはイオンビームエッチング(IBE)技術を用いてエッチングされ、ピラー220および220Bが形成される。当業者であれば、残存するマスク材料218および218Bは、エッチングプロセスの間に除去されることがわかるであろう。
【0034】
当業者であれば、図2に図示し、ここに説明したプロセスは、テンプレートの用途に従って変更され得ることがわかるであろう。
【0035】
図3は、PS−b−PDMS(ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン)をBCP材料として用いたフローチャートである。当業者であれば、球状のBCP材料であるPS−b−PDMSの使用により、上述し、図2に図示したPS−b−PMMAなどの円柱状のBCP材料よりも密度の高いパターンが得られ得ることがわかるであろう。PS−b−PDMSの導入前のプロセスは、電子ビームリソグラフィ中に、PS−b−PDMS本来の球状構造を補うためにビットゾーンをパターン化することを除いて、ブロック201〜211に図示されたプロセスと同様に進行する。
【0036】
図3のブロック313において、基板表面と電子ビームレジストとの間に随意のPSブラシ層が介在した状態で、電子ビームレジストが剥離され、PS−b−PDMSが、基板上にコートされる。たとえば、PS−b−PDMS BCPは、3000rpmで基板上にスピンコートされてもよく、PS−b−PDMSは、17.5kg/モルの分子量を有し、PDMSの体積割合が約0.29であってもよい。
【0037】
ブロック315において、堆積されたBCP材料がアニールされる。アニーリングは、熱および真空を適用(たとえば、真空オーブン中160℃の温度で24〜48時間)することにより行なわれてもよい。次に、フッ素系RIEプロセスが、アニーリング後に表面に残存するいかなる残存または過剰PDMSも除去するために用いられてもよい。
【0038】
ブロック317において、BCPのPS部分が除去される。当業者であれば、これは、酸素系RIEを適用することにより行われ、それによって、PDMS球体の一部に部分的に露出することになり得ることがわかるであろう。データゾーンにおいて、PS−b−PDMS球体は、エッチマスクとして用いられてもよい一方で、サーボゾーンにおいては、Cr層がエッチマスクとして用いられてもよい。すなわち、図2に図示され、PS−b−PMMAを参照して上述した方法とは異なり、PS−b−PDMSがデータゾーン用のエッチマスクとして作用し得るため、図3に示される方法においては、アニーリング後の追加的なCr蒸着は必要ない。
【0039】
図3のブロック319において、フッ素系RIEを適用してPDMSパターンおよびCrパターンが基板へとエッチングされ、テンプレートが得られる。他のエッチング法を、本開示の範囲から逸脱することなく使用してもよい。
【0040】
本方法において使用されるBCPは、ここで「ブロックA」および「ブロックB」と呼ばれる、少なくとも2つの構成単位、構造単位、または「ブロック」からなってもよい。単数形の「ブロックA」または「ブロックB」の使用は、複数形の「ブロックA」および「ブロックB」の使用も含む。ブロックAおよびブロックBは、有機または無機であってもよく、ブロックAは有機であり、ブロックBは無機であってもよく、またはブロックAは無機でありブロックBは有機であってもよい。ブロックAおよびブロックBは混合不可であってもよい。ブロックAおよびブロックBにより形成されるブロック共重合体は、ポリA−ブロック−ポリBの表記法を用いて名付けられてもよい。
【0041】
本方法において用いられるブロック共重合体は、ポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)、ポリスチレン−ブロック−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリ4−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−ブロック−ポリイソプレン、ポリスチレン−ブロック−ブタジエン、ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン(PS−b−PDMS)、ポリイソプレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリメチルメタクリレート−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、またはポリスチレン−ブロック−ポリフェロセニルシランから選択されてもよい。当業者であれば、ここに記載される方法は、選択されるBCPの化学的特徴に依存して変更され得ることがわかるであろう。当業者であれば、BCPの選択は、BCPを用いて作成すべき目標のパターンにも依存することがわかるであろう。たとえば、後述するインプリンティングにより残されるトポグラフィックパターンが、選ばれたBCPを決定し得る。なぜなら、あるBCPブロックは、あるトポグラフィックパターンの特徴およびパターン寸法とよりよい相関関係であり得るためである。
【0042】
シロキサン系ブロック共重合体の使用の利点の1つは、2つの有機成分を有するPS−b−PMMAと異なり、シロキサンブロック(少数成分)は、酸素プラズマに暴露されるとSiOx球体に変換されることである。SiOxは良好なドライエッチ抵抗を有し、さまざまなマスク材料へのパターン転写用のマスクとして用いられ得る。さらに、化学親和性層を設ける場合、異なる厚みの化学親和性層を利用することにより、ブロック共重合体ナノドットのアスペクト比を調整してもよい。図8に示すように、低アスペクト比ブロック共重合体ナノドットは、硬マスク薄層をRIEし、次に、石英などの型材料をナノインプリントするために用いられてもよい。高アスペクト比ブロック共重合体ドットも、硬マスク厚層をRIEし、次に、磁気材料へとRIEまたはイオンミルするために用いられてもよい。
【0043】
当業者であれば、上述のプロセスは、1Tdpsiよりも大きい密度を達成するために、電子ビームリソグラフィ技術およびBCP自己組織化技術がいかにしてテンプレート作製プロセスに組込まれ得るかの例であることがわかるであろう。ここに記載される技術を変更することにより、より一層高密度なパターンを形成してもよい。図11に示すように、ポジ型電子ビームリソグラフィをCrリフトオフプロセスと組合せて、500Gdpsi〜1Tdpsiのビット密度を達成してもよい。1〜1.5Tdpsiの間のビット密度を達成するために、ポジ型/Crリフトオフ電子ビームリソグラフィ技術を、ここに記載するように、PS−b−PMMAブロック共重合体自己組織化技術と一体化してもよい。1.5〜5Tdpsiの間のビット密度を達成するために、ポジ型/Crエッチ電子ビームリソグラフィ技術を、ここに記載するように、PS−b−PDMSブロック共重合体自己組織化技術と組合せてもよい。5〜8Tdpsiのビット密度を達成するために、電子ビームリソグラフィを他の機能性ブロック共重合体自己組織化技術プロセスと一体化させてもよい。同様に、8〜10Tdpsiのビット密度を達成するために、電子ビームリソグラフィ技術を自己組織化磁気ナノ粒子プロセスと組合せてもよい。したがって、電子ビームリソグラフィ技術を他のナノインプリントリソグラフィ技術と組合せる技術により、10Tdpsiまで、およびそれを超える、より大きなビット密度が生じ得る。
【0044】
ここに記載されるブロック共重合体系および方法を用いて達成され得るドメイン間隔は、いくつかの要因、すなわち、(1)ポリマーの種類(ポリA−ブロック−ポリB)および組成(Aの体積割合)、(2)重合度(N)、ならびに(3)相互反応パラメータ(χ)としても知られる、非混和性度に依存する。ある種類のブロック共重合体については、組成がドメイン配列、すなわち、ラメラ、円柱体、または球体を決定する。本方法において最も有用である薄膜におけるブロック共重合体の形態は、垂直に配向された円柱体および単層構造の球体を含む。
【0045】
原則として、ブロック共重合体のドメイン間隔は、Nおよびχに比例する。小さなドメイン間隔を得るには、重合度(N)を減らせばよい。相互作用パラメータ(χ)は増加させてもよく、主に、ブロック共重合体について選択されたブロック成分により決定され、弱い温度依存性を有する。平均場理論に従うと、ブロック共重合体についてのドメイン間隔の制限を設定する配列構造を維持するためには、χNの値は10.5よりも大きくあるべきである。Nの値を小さくするためには、より高いχ値が得られるブロックが、ブロック共重合体を形成するために選択される。本方法においては、シロキサン系ブロック共重合体が、比較的大きなχ値を有することにより、25nm以下の間隔を有する配列されたドメイン構造を形成できることがわかった。
【0046】
ブロック共重合体自己組織化の欠点の1つは、自己組織化された構造が長い範囲の配列を欠く可能性があることである。BPMテンプレートを作るための方法は、ブロック共重合体ドメインの改善された長い範囲の配列を与えるための方法も含む。方法は、化学による自己アライメントと呼ばれ、トポグラフィックな基板パターンおよびPSブラシ層などの化学親和性層の両方を使用する。代替的にトレンチおよびラインからなるトポグラフィックパターンは、すべてのブロック共重合体ドメインをトレンチの範囲内に収まらせるための大まかなガイダンスを設ける。そして、ブロック共重合体中の主要な成分を引きつけ得る化学親和性層は、ブロック共重合体ドメインの微細なアライメントを促進する助けをするために用いられる。
【0047】
図4に図示するように、トポグラフィックにパターン化された基板の作成後、共重合体中の主要な有機ブロックへの親和性を有するポリマーブラシを含む5〜30nmの厚さの化学親和性層が、トレンチ底部および側壁の表面上に堆積される。次に、球体形成ブロック共重合体薄膜が、トレンチへとスピンコートされる。トレンチ内でスピンされた状態の膜は、熱力学的平衡状態からは程遠いことから、ブロック共重合体ドメインは、見かけの長い範囲の配列なしに、トレンチ中でランダムに分かれる。熱アニーリングまたは溶媒アニーリングを行なった後、ブロックの大部分が、トレンチ底部および側壁の両方の化学親和性層に付着する。結果的に、少数の球状ドメインが、トレンチ中に良好に配列されたアレイを形成する。トレンチ中の膜厚は、単層構造を与えるために、1つのドメイン間隔のオーダとなるように設計されればよい。
【0048】
図5は、2つの異なる種類のパターン化基板に配列されたブロック共重合体ドメイン構造の2つの例を示す。表面前処理のないトレンチ110では、トレンチ側壁115に対する共重合体ブロックの優先的なウェッティングがないことから、少数のブロック、球体または半球体120が側壁115に存在し、六角形に配置された球状ドメインのパターンが壊される。それに対して、前処理されたトレンチにおけるブロック共重合体ドットアレイのパターンは、改善された長い範囲の配列を示した。
【0049】
化学親和性技術は、パターン化基板へのポリマーブラシ225の堆積を通してのみならず、ソフトパターン化基板202の形成を介しても達成し得ることが述べられるべきである。図6は、ポリマーのトポグラフィックパターンを製造するための2つの方法を示す。有機層230は、共重合体の有機成分(主要ブロック)と同じかまたは非常に類似するポリマーからなる。無機レジストパターン240が、有機層の上に形成され、有機層は、次に、有機層230上でRIEを行なうためのエッチマスクとして用いられる。熱インプリントプロセスが、次に、有機層230にトポグラフィックパターンを作成するために用いられる。ソフト基板パターンの利点の1つは、共重合体中の有機ブロックのエッチングの間、酸素プラズマによって容易に除去され得ることである。
【0050】
図7(a)および(b)に示すように、パターン転写スキームは、(a)低アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いたインプリント型の作製のため、および(b)高アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いた磁気ドットの作製のため、に用いられ得る。
【0051】
図8に示すように、ブロック共重合体自己アライメントプロセスは、HSQ/Crエッチングプロセスなどのピラー型レジストプロセスに一体化させてもよい。このような方法においては、PS−b−PDMSがブロック共重合体であってもよい。
【0052】
図9に示すように、ブロック共重合体自己アライメントは、インプリントリソグラフィをDBCプロセスと組合せることにより、高密度インプリントテンプレートを作るために用いられてもよい。インプリントリソグラフィは、BCP組織化のための誘導されたプレパターンとして低密度レジストパターンを生産するために用いられる。BCP材料は、少なくとも4倍(たとえば、2×2)にパターン密度を増加させる。DBC 2×2プロセスは、(1)電子ビームプロセスを用いて低密度石英テンプレートを作製することと、(2)高密度テンプレートを作製するために用いられる石英基板上でインプリントリソグラフィを行なうことと、(3)DBCを用いて2×2密度増倍プロセスを実施することと、(4)高密度DBCポリマーテンプレートを用いて、高密度石英テンプレートを作製することとを含む。
【0053】
ブロック共重合体自己アライメントプロセスは、ナノインプリンティングリソグラフィ(NIL)型作製プロセスに一体化されてもよい。図10は、ブロック共重合体を用いたBPMレジストテンプレートの生成を、石英系のUV NILの作製に一体化するためのプロセスフロー全体を図示する。その方法は、(1)石英ウェハをクリーニングすることと、(2)石英層上に硬マスク薄層を堆積することと、(3)電子ビームリソグラフィまたはリソグラフィおよびSiOx蒸着によって、トポグラフィックなSiOxパターンを形成することと、(4)SiOxパターンを化学親和性層によりコーティングすることと、(5)化学親和性層をブロック共重合体膜によりコーティングし、熱/溶媒アニーリングを行なうことと、(6)1つのブロックおよびSiOx表面パターンをフッ素および酸素プラズマにより除去することと、(7)ブロック共重合体ドメインからパターンを硬マスク層に転写することと、(8)硬マスクからパターンを石英に転写することと、を含む。
【0054】
ここに記載した方法は、BPMに関する用途に限定されない。原則として、それらは、CMOS、フラッシュメモリなどを含むが、これらに限定されない、周期的なドットパターンを有する高解像度テンプレートを用いた多くの他の用途に用いられ得る。
【0055】
発明のこれらおよび他の局面を、以下に記載する非限定的な実施例においてさらに説明する。
【実施例】
【0056】
実施例1
RFパワーを480W、圧力を4,250mtorr、温度を100℃に設定し、4分30秒(4.5分)間、6インチのシリコンウェハをO2プラズマエッチングを用いてクリーニングした。モノヒドロキシル末端ポリスチレン(PS−OH,Mn3,700g/モル)の1%トルエン溶液を3,000rpmでスピンコーティングすることにより、ポリスチレンブラシをクリーニングしたウェハ上に堆積した。次に、ウェハを真空下で6〜8時間、150〜180℃でアニールした。ウェハを15分間トルエンに浸漬し、イソプロパノール(IPA)でリンスし、次に窒素(N2)ガスでブロー乾燥した。次に、ウェハをZEP520レジストまたはPMMA電子ビームレジストにより3,000rpmでコートし、5〜10分間180℃で焼いた。基板がシリコンであるため本実験では行なっていないが、ウェハが石英である場合、イオンビーム蒸着法(IBD)を用いて、追加的な5〜15nmのAlを電子ビームレジストの上に積層してもよいことがわかるであろう。
【0057】
次に、電子ビームレジスト層を有するウェハを電子ビームに露光し、まずは低線量で、電子ビームレジスト層へとパターンを転写し、次に、低線量よりも少なくとも2倍高い線量を用いて、サーボゾーンに対応する電子ビームレジスト層へと第2のパターンを転写した。低線量の電子ビームに露光されるエリアは、ビットゾーンが仕上がった親テンプレート上のあるべきエリアに対応し、より高い線量の電子ビームに露光されるエリアは、サーボゾーンが仕上がった親テンプレート上のあるべきところに対応する。次に、より高い線量の電子ビームに露光されたエリア(サーボゾーン)を、第1の現像液を用いて現像した。たとえば、ZEP520をレジストとして用いた場合、IPAを第1の現像液として用いた。ウェハがレジストおよびAlコートを被せた石英基板である例では、Alは、まず1:4に希釈されたAZ 400K現像液を用いて、除去する必要がある。ウェハを1分間ほど400K現像液に暴露し、次に、脱イオン(DI)水で洗浄した。この現像により、サーボゾーンについて転写されたパターンに従って、電子ビームレジストがテンプレート基板表面まで除去された。ビットゾーンに関連する電子ビームレジストは、無傷のまま残った。
【0058】
次に、部分的に現像されたウェハを1〜2分間、O2プラズマでカスを除去し、次に、Crの薄膜を5〜10nmの厚さの硬マスク層として蒸着した。硬マスク層は、ビットゾーンに関連する電子ビームレジストの頂面を覆い、かつ、現像後残存するサーボゾーンにおける電子ビームレジストの頂面を覆った。硬マスク層は、サーボゾーン上に形成された紙の現像中に露出されたテンプレート基板表面もキャップした。この硬マスク層は、テンプレート基板材料の露出した表面を次の処理から保護する。したがって、硬マスクの塗布の結果、硬マスク層は、ビットゾーンにおける電子ビームマスクの上面、サーボゾーンにおける電子ビームレジストの上面、および露出したテンプレート基板を覆う。
【0059】
高角度Arイオンミリングを70℃で20〜40秒間用いて、Crをパターン化ウェハの凸部から除去した。この例では、Arは、14sccmの流量、900mAで625Vであった。パターン化ウェハの凸部からCrを除去した後、パターン化ウェハを第2の現像液で現像した。この例では、ZED N50を用いたが、当業者であれば、これが、第1の現像液として用いたIPAよりも弱いことがわかるであろう。次に、ウェハを1〜2分間、O2プラズマでカスを除去し、いかなる残存する現像液も除去した。
【0060】
パターン化および現像されたウェハからカスを除去した後、ウェハを1.5時間、EBR溶媒に浸漬することにより、ビットゾーンおよびサーボゾーンの両方から電子ビームレジストを剥離し、40kHzで30分間超音波処理した。次に、ウェハをEBRでリンスし、N2ガスで乾燥した。PS−b−PMMA BCPを含有する1%トルエン溶液を2000〜3000rpmでウェハにスピンコートした。ウェハを真空下で12〜24時間、160〜180℃でアニールした。PMMAブロックを除去するために、ウェハを遠紫外線に10分間露光し、次に、さらに1分間酢酸に浸漬し、DI水でリンスし、N2ガスでブロー乾燥した。当業者であれば、PS−b−PMMAがBCPとして選ばれたのは、そのブロックが、電子ビームリソグラフィにより先に形成されたビットゾーンパターンに適合するためであることがわかるであろう。BCPは、ウェハのサーボゾーンエリアを実質的にパターン化しない。当業者であれば、面積密度を増加させるために、BCPパターンを密度増倍させてもよいことがわかるであろう。
【0061】
Crの薄膜を、ビットゾーンで露出しているテンプレート基板表面上、および残存するBCP表面上の、5〜10nmの厚みを有する硬マスク層として、パターン化ウェハ上に蒸着した。次に、Crリフトオフ技術を用いて、残存するBCPの表面から硬マスク層を除去した。ウェットまたはドライCrリフトオフ技術のいずれを用いてもよい。次に、9sccmのCHF3および1sccmのO2を300Vおよび500mAで35秒間、用いて、ウェハをRIEまたはIBEに暴露し、残存するBCPを除去した。サーボゾーンおよびビットゾーンについてのパターンを含むパターンを、Cr硬マスクからウェハ基板へと転写した。次に、ウェットリフトオフプロセスを用いて、いかなる残存するCr残渣も除去した。
【0062】
本開示の全体を通して提示されたさまざまな局面は、当業者が本発明を実施できるように設けられる。本開示の全体を通して提示される化合物および装置へのさまざまな変化、変更、改良は、当業者には容易に認識され、ここに開示される概念は、他の化合物および装置に拡張され得る。したがって、請求項は、本開示のさまざまな局面に限定されることを意図するものではなく、請求項の文言に一致する全範囲が授けられるべきである。当業者に知られているか、後に知られることとなる、本開示の全体を通して記載されるさまざまな局面の要素の構造的および機能的均等物のすべては、ここに参照により明確に組込まれ、請求項が包含することを意図するものである。さらに、ここに開示される記載のいずれも、公衆に捧げることを意図するものではなく、これは、このような開示が請求項に明記されているか否かに拘るものではない。請求項の要素は、その要素が、「〜するための手段」という表現を用いて明記されない限り、または、方法クレームの場合には、その要素が、「〜するための工程」という表現を用いて記載されない限り、いかなる請求項の要素も、米国特許法第112条、第6パラグラフの規定に基づいて解釈されるべきではない。
【0063】
ここに記載されるすべての要素、部分および工程が含まれることが好ましい。当業者には自明であるように、これらの要素、部分および工程のいずれも、他の要素、部分および工程に置換えられてもよく、またはすべて削除されてもよいことが理解されるべきである。
【0064】
広義には、本記載は、パターン化基板テンプレート、および、リソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを含む方法が提供されることが開示される。パターン化基板は、第1および第2のパターンを含んでもよい。
【0065】
概念
本記載は、少なくとも以下の概念を開示している。
【0066】
概念1.リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、
ブロック共重合体自己組織化を行ない、上記基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む、方法。
【0067】
概念2.リソグラフィは、
基板上にマスク層を堆積する工程と、
基板上に上記第1のパターンを形成する工程とを含む、概念1に記載の方法。
【0068】
概念3.リソグラフィは、パターン化基板に化学親和性層を塗布する工程をさらに含む、概念2に記載の方法。
【0069】
概念4.ブロック共重合体自己組織化は、
基板をブロック共重合体でコーティングする工程と、
ブロック共重合体から1つのブロックを除去する工程と、
ブロック共重合体の残りのブロックからパターンを基板に転写する工程とを含む、概念1に記載の方法。
【0070】
概念5.第1のパターンは、基板の表面の一部上に形成される、概念1に記載の方法。
概念6.第2のパターンは、上記第1のパターンに隣接する基板の表面の一部上に形成される、概念1に記載の方法。
【0071】
概念7.第1のパターンは、基板の表面全体に形成される、概念1に記載の方法。
概念8.第2のパターンは、第1のパターンの一部を覆って形成される、概念1に記載の方法。
【0072】
概念9.第1のパターンはサーボゾーンであり、第2の部分はビットゾーンである、概念1に記載の方法。
【0073】
概念10.ブロック共重合体のコーティングの下に、ポリマーブラシ層が設けられる、概念4に記載の方法。
【0074】
概念11.ポリマーブラシ層は、ヒドロキシ末端ポリスチレン、モノヒドロキシル末端ポリスチレン、ヒドロキシ末端ポリ(4−t−ブチルスチレン)およびジフェニルメチロール末端ポリスチレンからなる群から選択されるポリマーからなる、概念10に記載の方法。
【0075】
概念12.ブロック共重合体は、ポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン−ブロック−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリ4−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−ブロック−ポリイソプレン、ポリスチレン−ブロック−ブタジエン、ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソプレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリメチルメタクリレート−ブロック−ポリジメチルシロキサン、およびポリスチレン−ブロック−ポリフェロセニルシランからなる群から選択される、概念4に記載の方法。
【0076】
概念13.基板は、シリコンを含む、概念1に記載の方法。
概念14.上記基板の第1のエリアにおける第1のパターンと、
上記基板の第1のエリアに隣接する上記基板の第2のエリアにおける第2のパターンとを含み、
上記第2のパターンは、上記第1のパターンよりも高いパターン密度を有する、パターン化基板。
【0077】
概念15.第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、概念14に記載のパターン化テンプレート。
【0078】
概念16.パターン化媒体上に作製されるべき複数のサーボゾーンをパターン化するための複数の第1の表面パターンと、
パターン化媒体上に作製されるべき複数のビットゾーンをパターン化するための複数の第2の表面パターンとを含み、
複数の第1の表面パターンまたは複数の第2の表面パターンのいずれにもアライメントマークが存在しない、パターン化テンプレート。
【0079】
概念17.テンプレートは、シリコンからなる、概念16に記載のパターン化テンプレート。
【0080】
概念18.テンプレートは、石英からなる、概念16に記載のパターン化テンプレート。
【0081】
概念19.第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、概念16に記載のパターン化テンプレート。
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
分野
ブロック共重合体自己組織化技術を用いてテンプレートをパターン化し得る。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(「HDD」)用の媒体を作製する際、ビットパターン化媒体(「BPM」)は、記憶容量が高いため、記憶装置産業において用いられ得る。BPMの記憶容量は、媒体基板表面上の磁気島、または「ビット」の密度に依存する。したがって、BPM作製の分野における研究は、主に、BPM基板上に、一貫性があり均一なビットのパターンを作成することに専念してきた。しかし、HDD媒体は、データを格納するために用いられる領域(すなわち、「データゾーン」)のほかに異なる領域を有する。たとえば、データゾーンに加えて、典型的なHDDは、データゾーンにデータを表すために用いられる「サーボゾーン」を有する。サーボゾーンは、それぞれのデータゾーンについてのヘッド位置、タイミング、およびトラックフォローイング情報などの情報を含む。典型的なHDDは、たくさんのデータゾーンおよびそれらのデータゾーンに対応するたくさんのサーボゾーンを有し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、ブロック共重合体自己組織化を行ない、基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む方法、パターン化基板テンプレート、およびリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを含む方法が提供される。パターン化基板は、第1および第2のパターンを含んでもよい。
【0004】
本発明のさまざまな局面を、限定的ではなく例示的に、添付の図面に図示する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】一実施形態に従うBPMテンプレートを示す図である。
【図2】図2a〜図2jは、一実施形態に従う基板をパターン化するための方法を図示する図である。
【図3】図3a〜図3eは、一実施形態に従う基板をパターン化するための別の方法を図示する図である。
【図4】一実施形態に従う化学による自己アライメントプロセスを図示するフローチャートである。
【図5】図5aおよび図5bは、2つの異なる種類のパターン化基板上に配列されたブロック共重合体ドメイン構造の2つの例を示す図である。
【図6】一実施形態に従って、(a)光/電子ビームパターニング法または(b)インプリンティング法を用いて、化学による自己アライメント用の有機レジストパターンを形成するための方法を図示するフローチャートである。
【図7】図7(a)は、(a)一実施形態に従う低アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いたインプリント型の作製のためのパターン転写スキームを図示するフローチャートであり、図7(b)は、(b)一実施形態に従う高アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いた磁気ドットの作製のためのパターン転写スキームを図示するフローチャートである。
【図8】一実施形態に従う、ブロック共重合体自己組織化方法をマスクエッチプロセスに一体化させるためのプロセスを示すフローチャートである。
【図9】2×2密度増倍を用いて、低密度テンプレートの解像度を高めるための一実施形態に従うプロセスを示すフローチャートである。
【図10】一実施形態に従う石英系UV NIL型を作製する方法のためのプロセスを示す図である。
【図11】一実施形態に従い、技術を変更することにより、いかにしてより高密度なパターンを形成し得るかの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
以下に、さまざまな局面の実施形態を示す添付の図面を参照して、本開示をより十分に説明する。しかし、これは多くの異なる形態に具現化されてもよく、本開示の全体を通して提示されるさまざまな局面の実施形態に限定されるとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの局面は、本開示が十分かつ完全となり、実施形態の範囲を当業者に十分に伝えるように設けられる。図面に図示されるさまざまな局面は、一律の縮尺に従って描かれているとは限らない。むしろ、さまざまな特徴の寸法は、わかりやすさのために拡大または縮小され得る。さらに、図面の一部は、わかりやすさのために単純化され得る。
【0007】
実施形態のさまざまな局面を、理想化された構成の概念図である図面を参照して、ここに説明する。したがって、実際には、概念図からの変形が想定される。例示的に、記憶媒体の領域、層、セクションなどのさまざまな要素は、矩形として図示または説明されているかもしれず、ある要素から別の要素へと不連続に変化するのではなく、その端部に丸みを帯びているか、もしくは曲線の特徴、および/または勾配濃度を有しているかもしれない。したがって、図面に図示される要素は、本来概念的であり、本発明の局面の範囲を限定することを意図するものではない。
【0008】
領域、層、セクションなどの要素が、別の要素の「上(on)」にあると記載されるとき、それは他の要素の上に直接あってもよく、または介在する要素が存在してもよいことが理解されるであろう。さらに、要素が別の要素の上に「形成(formed)」されていると記載されるとき、それは、別の要素または介在する要素の上に成長、堆積、エッチング、取付、接続、結合、あるいは製造もしくは作製されてもよいことが理解されるであろう。
【0009】
さらに、ある要素の別の要素との関係を説明するために、領域、層、セクションなどの要素が、別の要素の上(above)または下(below)にあるとして図示され得る。相対的な用語は、図面に示される配向に加えて、装置の異なる配向を包含するように意図されることが理解されるであろう。例示的に、図面に示される装置が反転されると、上にあるように説明される要素は下になり、またその逆である。
【0010】
ここで用いられる単数形(「a」、「an」および「the」)は、文脈がそうでないことを明記しない限り、複数形も含むことを意図する。さらに、「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」の用語は、本明細書で用いられるとき、記載された特徴、整数、工程、操作、要素、および/または部品の存在を特定するが、1以上の他の特徴、整数、工程、操作、要素、部品、および/またはその群の存在または追加を除外するものではない。「および/または」という用語は、関連して列挙された項目の1以上の任意およびすべての組合せを含む。
【0011】
記載される実施形態において、テンプレート、およびリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを用いた方法が提供される。ビットパターン化媒体(BPM)テンプレートのサーボゾーンは、電子ビームリソグラフィを用いてパターン化されてもよく、BPMテンプレートのビットゾーンは、ブロック共重合体自己組織化技術を用いてパターン化されてもよい。1Tdpsiより大きいビット密度を有し得るナノパターンを作成するために、電子ビームリソグラフィパターニング技術をブロック共重合体と一体化させるためのシステムおよび方法が提供される。基板を異なる線量の電子ビームに露光し、各露光された領域を異なる現像液を用いて現像することにより、基板は、テンプレート基板表面上にアライメントマークを残さずに、異なる密度パターンによりほぼ同時にパターン化され得る。
【0012】
1.テンプレート
図1は、一実施形態に従うBPMテンプレート構造の図である。BPMテンプレートを製造するために用いられる基板は、石英もしくはシリコン、または他の任意の好適な基板材料であればよい。どの基板材料を用いるべきかの判断は、基板の最終用途に依存する。当業者であれば、テンプレートについての寿命事項およびパターン密度などの既知の情報を用いて、このような判断をすることができるであろう。
【0013】
示されるように、BPMテンプレート101は、複数のトラック103を含んでもよい。各トラック103は、複数のセクタ105に区分されてもよい。セクタ105には、サーボゾーン111およびデータもしくはビットゾーン123などの2種類の領域またはゾーンが組込まれてもよい。図1に示すように、これらの領域は、サーボゾーン、ビットゾーン、サーボゾーン、ビットゾーンなどのようにして、トラックに沿って交互に形成されるように組織化されてもよい。サーボゾーン111は、その対応するビットゾーン123に直接隣接してもよい。BPMテンプレートは、トラック当たり数10個または数100個のセクタを有してもよい。たとえば、トラック中に360個のセクタがあり、360個のサーボゾーンおよび360個のデータゾーンが存在してもよい。したがって、テンプレートの中心により近いトラックのセクタは、テンプレートの中心からより離れたセクタと比較して、長さがより短くてもよい。しかし、セクタ数は、テンプレートの設計およびテンプレートを用いて生産され得る媒体に依存して異なり得る。
【0014】
当業者であれば、サーボゾーン111は、ビットゾーン123に格納されるデータを表す情報を格納するために用いられ得ることがわかるであろう。サーボゾーン111用のパターンは、ビットゾーン123のパターンと異なってもよい。サーボゾーン111は、典型的には、ビットゾーン123よりも少ない情報を含むため、サーボゾーン111はビットゾーン123よりも低いビット密度を有してもよい。たとえば、ビットゾーン123は、約500Gdpsi〜約18.0Tdpsi、約720Gdpsi〜約10Tdpsi、または約1Tdpsi〜約5Tdpsiのビット密度を有してもよい。ゾーンは、互いに隣接して設けられてもよく、またはゾーンを隔てる空間が存在してもよい。空間は、パターンを有さなくてもよく、またはビットおよびサーボゾーンパターンとは異なるパターンを有してもよい。
【0015】
2つの異なるパターンが基板上に設けられているが、パターン化基板およびBPMテンプレートは、その上に2つのパターンが設けられることに限定されないことは理解されるであろう。任意の数のパターンが設けられてよい。
【0016】
BPMテンプレートが製造されるとき、テンプレートは、サーボゾーンおよびデータゾーンを含んでもよい。サーボゾーンは、電子ビームリソグラフィなどのリソグラフィ技術を用いて製造されてもよく、データゾーンは、ブロック共重合体自己組織化などのリソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを用いて製造されてもよい。BPMテンプレートは、データゾーンおよびサーボゾーンの位置を示すアライメントマークを一切含まなくてもよい。
【0017】
2.作製方法
異なるパターンを有するテンプレート基板上に少なくとも2つのエリアを効率的に作成するために、リソグラフィを自己組織化と一体化するための方法が提供される。そして、子テンプレートおよびBPMを含む、他のパターン化媒体を直接作製するための親テンプレートとして、二重パターン化テンプレート基板を用いてもよい。
【0018】
ブロック共重合体自己組織化など、自己組織化を組込んだ方法は、高解像度および許容可能なスループットレベルを提供することが可能である。これは、電子ビームリソグラフィなどのリソグラフィ技術が、典型的には、許容可能な解像度で大面積の高密度なパターニングを達成するために、より低いスループットを用いるためである。しかし、BPM製造の需要に対応するために、パターン解像度を超えた追加的な局面に対処する必要があるであろう。
【0019】
ブロック共重合体ドメインは、長い範囲の配列を欠く場合があり、これは、小面積内に多くの粒界(grain boundaries)が存在している可能性を意味する。これらの粒界欠陥は、ドメインサイズの均一性およびドメイン位置の精度の低下を引起す。<25nmのドメイン間隔(すなわち、>1Tdot/in2)のパターン解像度、6%未満(1シグマ)のドメインサイズおよび位置均一性、高ドライエッチング抵抗ならびに高アスペクト比構造は、パターン転写を容易化させる。これらの課題もまた、本方法により対処される。
【0020】
ここに記載される方法は、リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成し、ブロック共重合体自己組織化を行ない、上記基板上に第2のパターンを形成して、パターン化基板を形成するために用いられてもよい。
【0021】
本方法は、マスク層が基板上に堆積され、第1のパターンが基板上に形成されるリソグラフィ技術により行なわれてもよい。一部の方法は、ブロック共重合体自己組織化技術を行なう前に、基板上に化学親和性層をさらに設ける。ブロック共重合体自己組織化は、基板をブロック共重合体でコーティングする工程と、ブロック共重合体から1つのブロックを除去する工程と、ブロック共重合体の残りのブロックからパターンを基板に転写する工程とを含んでもよい。
【0022】
本方法は、基板の表面の一部上に第1のパターンを形成し、上記第1のパターンに隣接する基板の表面の一部上に第2のパターンを形成するために用いられてもよい。第1および第2のパターンは、互いに隣接してもよく、またはパターン化されていてもいなくてもよい基板の表面の一部により隔てられていてもよい。本方法は、第1のパターンが基板の表面全体に形成され、次に、第2のパターンが第1のパターンの一部を覆って形成されるように実施されてもよい。
【0023】
ここに記載される方法は、基板を異なる線量の電子ビームに露光し、異なる形で露光された各領域を異なる現像液を用いて現像することにより、パターン化基板を形成するために用いてもよい。該方法により、基板表面上にアライメントマークを用いることなく、異なるゾーン中に異なる密度パターンで、ほぼ同時にテンプレート基板をパターン化することができる。図2は、電子ビームリソグラフィおよびポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)BCP堆積(deposition)を用いて、テンプレート基板上にサーボゾーンおよびビットゾーンをパターン化するための方法を示すフローチャートである。
【0024】
ブロック201においては、基板、または「ウェハ」が、電子ビーム露光用の電子ビームプラットホームに載置される。当業者は、基板が、PMMA、ZEP、およびHSQなどの、電子ビームに露光される電子ビームレジストによりコーティングされてもよいことがわかるであろう。基板が、図2に示すような石英基板である場合、レジストに被せられるアルミニウムの追加層が、電子ビームに導電性を与えてもよい。基板がシリコン基板である場合、アルミニウムコーティングなどのオーバーレイコーティングを用いなくてもよい。レジストが塗布される前に、ポリスチレンまたは「PS」ブラシ材料などの化学親和性層を、基板上にスピンコーティングし、アニーリングし、その後、基板表面からブラシ材料を部分的に除去して、基板表面上にPSブラシ薄層225を残すことにより、基板に塗布してもよい。当業者であれば、化学親和性層が、BCP材料の自己組織化を促進し得ることがわかるであろう。PSブラシ層225は、モノヒドロキシ末端ポリスチレン、ヒドロキシ末端ポリ(4−t−ブチルスチレン)、ジフェニルメチロール末端ポリスチレンなどのヒドロキシ末端ポリスチレンを用いて形成してもよい。当業者であれば、BCP組織化を促進する他の中性ポリマーを用いてもよいことがわかるであろう。
【0025】
図2のブロック203においては、基板が2つの異なる線量の電子ビームに露光される。電子ビームの一方の線量は、他方よりも高い線量に設定される。より高い線量は、低い線量の強度の少なくとも2倍であってもよい。より高い線量は、サーボゾーンをパターン化するために用いられてもよく、より低い線量は、ビットゾーンをパターン化するために用いられてもよい。各露光が分離しており、基板が2つの電子ビーム投与の間で電子ビームプラットホーム上に留まる限り、より高い線量が低い線量に先立っても、後に続いてもよい。このようにして、電子ビーム照射の間に電子ビームパターン上で基板の重ね合わせや再重ね合わせをしたりすることが回避され得る。ブロック203は、電子ビームが、被せられているAl層(存在する場合)を通じて、PSブラシ層(存在する場合)の頂面まで浸透することを図示している。当業者であれば、電子ビームが下にある基板層に浸透するかあるいは影響することがないことがわかるであろう。
【0026】
図2のブロック205においては、基板が第1の現像液を用いて現像される。第1の現像液は、より高い線量の電子ビームに露光されたレジストのエリア、すなわちサーボゾーンのみを現像する。したがって、第1の現像液は、強い現像液よりも弱い現像液であるべきである。なぜなら、強い現像液は、サーボゾーンおよびビットゾーンの両方において、異なる電子ビーム露光により形成されたパターンのすべてを洗い流してしまい得るからである。基板を現像する前に、レジストを現像液に暴露するために、先に塗布され、被せられたいかなるアルミニウムコーティングも剥離しなくてはならない。
【0027】
図2のブロック207において、部分的に現像された基板は、O2プラズマまたは他の公知の技術を用いてカスが除去される。当業者であれば、ブロック207に示すように、カス除去により、ブロック205における現像からの汚染物質、およびサーボゾーンにおけるトレンチ(または「凹部(valleys)」)の底部のPSブラシ層225の部分が除去されることがわかるであろう。次に、マスクがテンプレート基板の部分的に現像されたエリア上に被せられる。マスクは、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、炭素(C)または別の公知の硬マスク材料であればよい。マスク材料は、部分的に現像されたテンプレート基板上に蒸着され、第1の現像により露出されたテンプレート基板の部分を覆う。
【0028】
当業者であれば、Crまたは他のマスク材料の蒸着により、部分的に現像され、カスが除去されたテンプレート基板上に薄膜が生じることがわかるであろう。硬マスク材料の薄膜は、レジスト材料が残存する基板の部分が、マスク材料によって覆われたレジスト材料を有するように、テンプレート基板上の電子ビームリソグラフィパターンの凹凸部(peaks and valleys)もコートする。パターン化基板の凸部からのマスク層の除去は、たとえば、アルゴンなどの不活性ガスによる高角度イオンミリングプロセスを用いることにより達成される。高角度は、レジストからのマスク層の選択的除去を可能にし、基板材料の凹部が、マスク材料の層でまだ覆われたまま残される。
【0029】
ブロック211において、ブロック203においてより低い線量の電子ビームに露光されたレジストの部分が、第2の現像液を用いて現像される。第2の現像液は、基板上のビットゾーン部分のパターンを、PSブラシ層220まで通って電子ビームに露光されたレジストを除去することにより、基板材料に固定させる。サーボゾーンにおけるパターンは、マスク層212により保護される。これは、たとえば、O2プラズマを用いた基板のカス除去の後に行なわれてもよい。
【0030】
ブロック213においては、電子ビームレジストの実質的にすべてが基板から剥離され、次に、BCP膜が、基板上に露出されたビットエリアパターンおよびクロムによりキャップされたサーボエリアパターンを有する、剥離された基板上にスピンコートされる。この例においては、BCPはPS−b−PMMAであるが、当業者であれば、パターンに依存して他のBCPを用いてもよいことがわかるであろう。
【0031】
ブロック215において、基板上のBCPは、熱的にアニールされてパターンへのBCPの自己組織化を引起す。先に述べたように、BCPの自己組織化は、ブロック201における電子ビームレジストの形成の前に基板上にスピンコートされてもよいPSブラシ層220などの化学親和性層の追加により容易化されてもよい。PSブラシ225は、BCP自己組織化を促進するヒドロキシ末端ポリスチレンまたは任意の中性ポリマーであればよい。
【0032】
ブロック215に戻って、テンプレート基板上のBCPをアニールした後、テンプレート基板をUV光に露光し、次に基板を酢酸で洗浄することにより、BCPのPMMA部分を除去してもよい。PMMA部分の基板表面までの除去に続いて、Cr、Ta、Cまたは他の硬マスク材料の薄層が、基板上に蒸着され、残存するBCP部分上にマスク薄層を形成し、PMMAブロックの除去により露出された基板の部分をキャップする。
【0033】
ブロック217において、マスクが、残存するBCPの表面から除去される。硬マスク層がCr層である実施形態において、マスクは、ウェットまたはドライリフトオフプロセスを用いて除去される。一旦マスクが除去されると、残存するBCPは除去される。これにより、ビットエリアおよびサーボエリアにおける基板表面の部分が、2つの別々の蒸着で先に堆積されたマスク、すなわち、両方とも基板表面を覆うビットエリア(218)のマスクおよびサーボエリア(218B)のマスクにより覆われたまま残される。ブロック219において、基板は、反応性イオンエッチング(RIE)、誘導結合プラズマエッチング(ICP)またはイオンビームエッチング(IBE)技術を用いてエッチングされ、ピラー220および220Bが形成される。当業者であれば、残存するマスク材料218および218Bは、エッチングプロセスの間に除去されることがわかるであろう。
【0034】
当業者であれば、図2に図示し、ここに説明したプロセスは、テンプレートの用途に従って変更され得ることがわかるであろう。
【0035】
図3は、PS−b−PDMS(ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン)をBCP材料として用いたフローチャートである。当業者であれば、球状のBCP材料であるPS−b−PDMSの使用により、上述し、図2に図示したPS−b−PMMAなどの円柱状のBCP材料よりも密度の高いパターンが得られ得ることがわかるであろう。PS−b−PDMSの導入前のプロセスは、電子ビームリソグラフィ中に、PS−b−PDMS本来の球状構造を補うためにビットゾーンをパターン化することを除いて、ブロック201〜211に図示されたプロセスと同様に進行する。
【0036】
図3のブロック313において、基板表面と電子ビームレジストとの間に随意のPSブラシ層が介在した状態で、電子ビームレジストが剥離され、PS−b−PDMSが、基板上にコートされる。たとえば、PS−b−PDMS BCPは、3000rpmで基板上にスピンコートされてもよく、PS−b−PDMSは、17.5kg/モルの分子量を有し、PDMSの体積割合が約0.29であってもよい。
【0037】
ブロック315において、堆積されたBCP材料がアニールされる。アニーリングは、熱および真空を適用(たとえば、真空オーブン中160℃の温度で24〜48時間)することにより行なわれてもよい。次に、フッ素系RIEプロセスが、アニーリング後に表面に残存するいかなる残存または過剰PDMSも除去するために用いられてもよい。
【0038】
ブロック317において、BCPのPS部分が除去される。当業者であれば、これは、酸素系RIEを適用することにより行われ、それによって、PDMS球体の一部に部分的に露出することになり得ることがわかるであろう。データゾーンにおいて、PS−b−PDMS球体は、エッチマスクとして用いられてもよい一方で、サーボゾーンにおいては、Cr層がエッチマスクとして用いられてもよい。すなわち、図2に図示され、PS−b−PMMAを参照して上述した方法とは異なり、PS−b−PDMSがデータゾーン用のエッチマスクとして作用し得るため、図3に示される方法においては、アニーリング後の追加的なCr蒸着は必要ない。
【0039】
図3のブロック319において、フッ素系RIEを適用してPDMSパターンおよびCrパターンが基板へとエッチングされ、テンプレートが得られる。他のエッチング法を、本開示の範囲から逸脱することなく使用してもよい。
【0040】
本方法において使用されるBCPは、ここで「ブロックA」および「ブロックB」と呼ばれる、少なくとも2つの構成単位、構造単位、または「ブロック」からなってもよい。単数形の「ブロックA」または「ブロックB」の使用は、複数形の「ブロックA」および「ブロックB」の使用も含む。ブロックAおよびブロックBは、有機または無機であってもよく、ブロックAは有機であり、ブロックBは無機であってもよく、またはブロックAは無機でありブロックBは有機であってもよい。ブロックAおよびブロックBは混合不可であってもよい。ブロックAおよびブロックBにより形成されるブロック共重合体は、ポリA−ブロック−ポリBの表記法を用いて名付けられてもよい。
【0041】
本方法において用いられるブロック共重合体は、ポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)、ポリスチレン−ブロック−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリ4−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−ブロック−ポリイソプレン、ポリスチレン−ブロック−ブタジエン、ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン(PS−b−PDMS)、ポリイソプレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリメチルメタクリレート−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、またはポリスチレン−ブロック−ポリフェロセニルシランから選択されてもよい。当業者であれば、ここに記載される方法は、選択されるBCPの化学的特徴に依存して変更され得ることがわかるであろう。当業者であれば、BCPの選択は、BCPを用いて作成すべき目標のパターンにも依存することがわかるであろう。たとえば、後述するインプリンティングにより残されるトポグラフィックパターンが、選ばれたBCPを決定し得る。なぜなら、あるBCPブロックは、あるトポグラフィックパターンの特徴およびパターン寸法とよりよい相関関係であり得るためである。
【0042】
シロキサン系ブロック共重合体の使用の利点の1つは、2つの有機成分を有するPS−b−PMMAと異なり、シロキサンブロック(少数成分)は、酸素プラズマに暴露されるとSiOx球体に変換されることである。SiOxは良好なドライエッチ抵抗を有し、さまざまなマスク材料へのパターン転写用のマスクとして用いられ得る。さらに、化学親和性層を設ける場合、異なる厚みの化学親和性層を利用することにより、ブロック共重合体ナノドットのアスペクト比を調整してもよい。図8に示すように、低アスペクト比ブロック共重合体ナノドットは、硬マスク薄層をRIEし、次に、石英などの型材料をナノインプリントするために用いられてもよい。高アスペクト比ブロック共重合体ドットも、硬マスク厚層をRIEし、次に、磁気材料へとRIEまたはイオンミルするために用いられてもよい。
【0043】
当業者であれば、上述のプロセスは、1Tdpsiよりも大きい密度を達成するために、電子ビームリソグラフィ技術およびBCP自己組織化技術がいかにしてテンプレート作製プロセスに組込まれ得るかの例であることがわかるであろう。ここに記載される技術を変更することにより、より一層高密度なパターンを形成してもよい。図11に示すように、ポジ型電子ビームリソグラフィをCrリフトオフプロセスと組合せて、500Gdpsi〜1Tdpsiのビット密度を達成してもよい。1〜1.5Tdpsiの間のビット密度を達成するために、ポジ型/Crリフトオフ電子ビームリソグラフィ技術を、ここに記載するように、PS−b−PMMAブロック共重合体自己組織化技術と一体化してもよい。1.5〜5Tdpsiの間のビット密度を達成するために、ポジ型/Crエッチ電子ビームリソグラフィ技術を、ここに記載するように、PS−b−PDMSブロック共重合体自己組織化技術と組合せてもよい。5〜8Tdpsiのビット密度を達成するために、電子ビームリソグラフィを他の機能性ブロック共重合体自己組織化技術プロセスと一体化させてもよい。同様に、8〜10Tdpsiのビット密度を達成するために、電子ビームリソグラフィ技術を自己組織化磁気ナノ粒子プロセスと組合せてもよい。したがって、電子ビームリソグラフィ技術を他のナノインプリントリソグラフィ技術と組合せる技術により、10Tdpsiまで、およびそれを超える、より大きなビット密度が生じ得る。
【0044】
ここに記載されるブロック共重合体系および方法を用いて達成され得るドメイン間隔は、いくつかの要因、すなわち、(1)ポリマーの種類(ポリA−ブロック−ポリB)および組成(Aの体積割合)、(2)重合度(N)、ならびに(3)相互反応パラメータ(χ)としても知られる、非混和性度に依存する。ある種類のブロック共重合体については、組成がドメイン配列、すなわち、ラメラ、円柱体、または球体を決定する。本方法において最も有用である薄膜におけるブロック共重合体の形態は、垂直に配向された円柱体および単層構造の球体を含む。
【0045】
原則として、ブロック共重合体のドメイン間隔は、Nおよびχに比例する。小さなドメイン間隔を得るには、重合度(N)を減らせばよい。相互作用パラメータ(χ)は増加させてもよく、主に、ブロック共重合体について選択されたブロック成分により決定され、弱い温度依存性を有する。平均場理論に従うと、ブロック共重合体についてのドメイン間隔の制限を設定する配列構造を維持するためには、χNの値は10.5よりも大きくあるべきである。Nの値を小さくするためには、より高いχ値が得られるブロックが、ブロック共重合体を形成するために選択される。本方法においては、シロキサン系ブロック共重合体が、比較的大きなχ値を有することにより、25nm以下の間隔を有する配列されたドメイン構造を形成できることがわかった。
【0046】
ブロック共重合体自己組織化の欠点の1つは、自己組織化された構造が長い範囲の配列を欠く可能性があることである。BPMテンプレートを作るための方法は、ブロック共重合体ドメインの改善された長い範囲の配列を与えるための方法も含む。方法は、化学による自己アライメントと呼ばれ、トポグラフィックな基板パターンおよびPSブラシ層などの化学親和性層の両方を使用する。代替的にトレンチおよびラインからなるトポグラフィックパターンは、すべてのブロック共重合体ドメインをトレンチの範囲内に収まらせるための大まかなガイダンスを設ける。そして、ブロック共重合体中の主要な成分を引きつけ得る化学親和性層は、ブロック共重合体ドメインの微細なアライメントを促進する助けをするために用いられる。
【0047】
図4に図示するように、トポグラフィックにパターン化された基板の作成後、共重合体中の主要な有機ブロックへの親和性を有するポリマーブラシを含む5〜30nmの厚さの化学親和性層が、トレンチ底部および側壁の表面上に堆積される。次に、球体形成ブロック共重合体薄膜が、トレンチへとスピンコートされる。トレンチ内でスピンされた状態の膜は、熱力学的平衡状態からは程遠いことから、ブロック共重合体ドメインは、見かけの長い範囲の配列なしに、トレンチ中でランダムに分かれる。熱アニーリングまたは溶媒アニーリングを行なった後、ブロックの大部分が、トレンチ底部および側壁の両方の化学親和性層に付着する。結果的に、少数の球状ドメインが、トレンチ中に良好に配列されたアレイを形成する。トレンチ中の膜厚は、単層構造を与えるために、1つのドメイン間隔のオーダとなるように設計されればよい。
【0048】
図5は、2つの異なる種類のパターン化基板に配列されたブロック共重合体ドメイン構造の2つの例を示す。表面前処理のないトレンチ110では、トレンチ側壁115に対する共重合体ブロックの優先的なウェッティングがないことから、少数のブロック、球体または半球体120が側壁115に存在し、六角形に配置された球状ドメインのパターンが壊される。それに対して、前処理されたトレンチにおけるブロック共重合体ドットアレイのパターンは、改善された長い範囲の配列を示した。
【0049】
化学親和性技術は、パターン化基板へのポリマーブラシ225の堆積を通してのみならず、ソフトパターン化基板202の形成を介しても達成し得ることが述べられるべきである。図6は、ポリマーのトポグラフィックパターンを製造するための2つの方法を示す。有機層230は、共重合体の有機成分(主要ブロック)と同じかまたは非常に類似するポリマーからなる。無機レジストパターン240が、有機層の上に形成され、有機層は、次に、有機層230上でRIEを行なうためのエッチマスクとして用いられる。熱インプリントプロセスが、次に、有機層230にトポグラフィックパターンを作成するために用いられる。ソフト基板パターンの利点の1つは、共重合体中の有機ブロックのエッチングの間、酸素プラズマによって容易に除去され得ることである。
【0050】
図7(a)および(b)に示すように、パターン転写スキームは、(a)低アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いたインプリント型の作製のため、および(b)高アスペクト比ブロック共重合体ドメイン構造を用いた磁気ドットの作製のため、に用いられ得る。
【0051】
図8に示すように、ブロック共重合体自己アライメントプロセスは、HSQ/Crエッチングプロセスなどのピラー型レジストプロセスに一体化させてもよい。このような方法においては、PS−b−PDMSがブロック共重合体であってもよい。
【0052】
図9に示すように、ブロック共重合体自己アライメントは、インプリントリソグラフィをDBCプロセスと組合せることにより、高密度インプリントテンプレートを作るために用いられてもよい。インプリントリソグラフィは、BCP組織化のための誘導されたプレパターンとして低密度レジストパターンを生産するために用いられる。BCP材料は、少なくとも4倍(たとえば、2×2)にパターン密度を増加させる。DBC 2×2プロセスは、(1)電子ビームプロセスを用いて低密度石英テンプレートを作製することと、(2)高密度テンプレートを作製するために用いられる石英基板上でインプリントリソグラフィを行なうことと、(3)DBCを用いて2×2密度増倍プロセスを実施することと、(4)高密度DBCポリマーテンプレートを用いて、高密度石英テンプレートを作製することとを含む。
【0053】
ブロック共重合体自己アライメントプロセスは、ナノインプリンティングリソグラフィ(NIL)型作製プロセスに一体化されてもよい。図10は、ブロック共重合体を用いたBPMレジストテンプレートの生成を、石英系のUV NILの作製に一体化するためのプロセスフロー全体を図示する。その方法は、(1)石英ウェハをクリーニングすることと、(2)石英層上に硬マスク薄層を堆積することと、(3)電子ビームリソグラフィまたはリソグラフィおよびSiOx蒸着によって、トポグラフィックなSiOxパターンを形成することと、(4)SiOxパターンを化学親和性層によりコーティングすることと、(5)化学親和性層をブロック共重合体膜によりコーティングし、熱/溶媒アニーリングを行なうことと、(6)1つのブロックおよびSiOx表面パターンをフッ素および酸素プラズマにより除去することと、(7)ブロック共重合体ドメインからパターンを硬マスク層に転写することと、(8)硬マスクからパターンを石英に転写することと、を含む。
【0054】
ここに記載した方法は、BPMに関する用途に限定されない。原則として、それらは、CMOS、フラッシュメモリなどを含むが、これらに限定されない、周期的なドットパターンを有する高解像度テンプレートを用いた多くの他の用途に用いられ得る。
【0055】
発明のこれらおよび他の局面を、以下に記載する非限定的な実施例においてさらに説明する。
【実施例】
【0056】
実施例1
RFパワーを480W、圧力を4,250mtorr、温度を100℃に設定し、4分30秒(4.5分)間、6インチのシリコンウェハをO2プラズマエッチングを用いてクリーニングした。モノヒドロキシル末端ポリスチレン(PS−OH,Mn3,700g/モル)の1%トルエン溶液を3,000rpmでスピンコーティングすることにより、ポリスチレンブラシをクリーニングしたウェハ上に堆積した。次に、ウェハを真空下で6〜8時間、150〜180℃でアニールした。ウェハを15分間トルエンに浸漬し、イソプロパノール(IPA)でリンスし、次に窒素(N2)ガスでブロー乾燥した。次に、ウェハをZEP520レジストまたはPMMA電子ビームレジストにより3,000rpmでコートし、5〜10分間180℃で焼いた。基板がシリコンであるため本実験では行なっていないが、ウェハが石英である場合、イオンビーム蒸着法(IBD)を用いて、追加的な5〜15nmのAlを電子ビームレジストの上に積層してもよいことがわかるであろう。
【0057】
次に、電子ビームレジスト層を有するウェハを電子ビームに露光し、まずは低線量で、電子ビームレジスト層へとパターンを転写し、次に、低線量よりも少なくとも2倍高い線量を用いて、サーボゾーンに対応する電子ビームレジスト層へと第2のパターンを転写した。低線量の電子ビームに露光されるエリアは、ビットゾーンが仕上がった親テンプレート上のあるべきエリアに対応し、より高い線量の電子ビームに露光されるエリアは、サーボゾーンが仕上がった親テンプレート上のあるべきところに対応する。次に、より高い線量の電子ビームに露光されたエリア(サーボゾーン)を、第1の現像液を用いて現像した。たとえば、ZEP520をレジストとして用いた場合、IPAを第1の現像液として用いた。ウェハがレジストおよびAlコートを被せた石英基板である例では、Alは、まず1:4に希釈されたAZ 400K現像液を用いて、除去する必要がある。ウェハを1分間ほど400K現像液に暴露し、次に、脱イオン(DI)水で洗浄した。この現像により、サーボゾーンについて転写されたパターンに従って、電子ビームレジストがテンプレート基板表面まで除去された。ビットゾーンに関連する電子ビームレジストは、無傷のまま残った。
【0058】
次に、部分的に現像されたウェハを1〜2分間、O2プラズマでカスを除去し、次に、Crの薄膜を5〜10nmの厚さの硬マスク層として蒸着した。硬マスク層は、ビットゾーンに関連する電子ビームレジストの頂面を覆い、かつ、現像後残存するサーボゾーンにおける電子ビームレジストの頂面を覆った。硬マスク層は、サーボゾーン上に形成された紙の現像中に露出されたテンプレート基板表面もキャップした。この硬マスク層は、テンプレート基板材料の露出した表面を次の処理から保護する。したがって、硬マスクの塗布の結果、硬マスク層は、ビットゾーンにおける電子ビームマスクの上面、サーボゾーンにおける電子ビームレジストの上面、および露出したテンプレート基板を覆う。
【0059】
高角度Arイオンミリングを70℃で20〜40秒間用いて、Crをパターン化ウェハの凸部から除去した。この例では、Arは、14sccmの流量、900mAで625Vであった。パターン化ウェハの凸部からCrを除去した後、パターン化ウェハを第2の現像液で現像した。この例では、ZED N50を用いたが、当業者であれば、これが、第1の現像液として用いたIPAよりも弱いことがわかるであろう。次に、ウェハを1〜2分間、O2プラズマでカスを除去し、いかなる残存する現像液も除去した。
【0060】
パターン化および現像されたウェハからカスを除去した後、ウェハを1.5時間、EBR溶媒に浸漬することにより、ビットゾーンおよびサーボゾーンの両方から電子ビームレジストを剥離し、40kHzで30分間超音波処理した。次に、ウェハをEBRでリンスし、N2ガスで乾燥した。PS−b−PMMA BCPを含有する1%トルエン溶液を2000〜3000rpmでウェハにスピンコートした。ウェハを真空下で12〜24時間、160〜180℃でアニールした。PMMAブロックを除去するために、ウェハを遠紫外線に10分間露光し、次に、さらに1分間酢酸に浸漬し、DI水でリンスし、N2ガスでブロー乾燥した。当業者であれば、PS−b−PMMAがBCPとして選ばれたのは、そのブロックが、電子ビームリソグラフィにより先に形成されたビットゾーンパターンに適合するためであることがわかるであろう。BCPは、ウェハのサーボゾーンエリアを実質的にパターン化しない。当業者であれば、面積密度を増加させるために、BCPパターンを密度増倍させてもよいことがわかるであろう。
【0061】
Crの薄膜を、ビットゾーンで露出しているテンプレート基板表面上、および残存するBCP表面上の、5〜10nmの厚みを有する硬マスク層として、パターン化ウェハ上に蒸着した。次に、Crリフトオフ技術を用いて、残存するBCPの表面から硬マスク層を除去した。ウェットまたはドライCrリフトオフ技術のいずれを用いてもよい。次に、9sccmのCHF3および1sccmのO2を300Vおよび500mAで35秒間、用いて、ウェハをRIEまたはIBEに暴露し、残存するBCPを除去した。サーボゾーンおよびビットゾーンについてのパターンを含むパターンを、Cr硬マスクからウェハ基板へと転写した。次に、ウェットリフトオフプロセスを用いて、いかなる残存するCr残渣も除去した。
【0062】
本開示の全体を通して提示されたさまざまな局面は、当業者が本発明を実施できるように設けられる。本開示の全体を通して提示される化合物および装置へのさまざまな変化、変更、改良は、当業者には容易に認識され、ここに開示される概念は、他の化合物および装置に拡張され得る。したがって、請求項は、本開示のさまざまな局面に限定されることを意図するものではなく、請求項の文言に一致する全範囲が授けられるべきである。当業者に知られているか、後に知られることとなる、本開示の全体を通して記載されるさまざまな局面の要素の構造的および機能的均等物のすべては、ここに参照により明確に組込まれ、請求項が包含することを意図するものである。さらに、ここに開示される記載のいずれも、公衆に捧げることを意図するものではなく、これは、このような開示が請求項に明記されているか否かに拘るものではない。請求項の要素は、その要素が、「〜するための手段」という表現を用いて明記されない限り、または、方法クレームの場合には、その要素が、「〜するための工程」という表現を用いて記載されない限り、いかなる請求項の要素も、米国特許法第112条、第6パラグラフの規定に基づいて解釈されるべきではない。
【0063】
ここに記載されるすべての要素、部分および工程が含まれることが好ましい。当業者には自明であるように、これらの要素、部分および工程のいずれも、他の要素、部分および工程に置換えられてもよく、またはすべて削除されてもよいことが理解されるべきである。
【0064】
広義には、本記載は、パターン化基板テンプレート、および、リソグラフィ技術と自己組織化技術との組合せを含む方法が提供されることが開示される。パターン化基板は、第1および第2のパターンを含んでもよい。
【0065】
概念
本記載は、少なくとも以下の概念を開示している。
【0066】
概念1.リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、
ブロック共重合体自己組織化を行ない、上記基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む、方法。
【0067】
概念2.リソグラフィは、
基板上にマスク層を堆積する工程と、
基板上に上記第1のパターンを形成する工程とを含む、概念1に記載の方法。
【0068】
概念3.リソグラフィは、パターン化基板に化学親和性層を塗布する工程をさらに含む、概念2に記載の方法。
【0069】
概念4.ブロック共重合体自己組織化は、
基板をブロック共重合体でコーティングする工程と、
ブロック共重合体から1つのブロックを除去する工程と、
ブロック共重合体の残りのブロックからパターンを基板に転写する工程とを含む、概念1に記載の方法。
【0070】
概念5.第1のパターンは、基板の表面の一部上に形成される、概念1に記載の方法。
概念6.第2のパターンは、上記第1のパターンに隣接する基板の表面の一部上に形成される、概念1に記載の方法。
【0071】
概念7.第1のパターンは、基板の表面全体に形成される、概念1に記載の方法。
概念8.第2のパターンは、第1のパターンの一部を覆って形成される、概念1に記載の方法。
【0072】
概念9.第1のパターンはサーボゾーンであり、第2の部分はビットゾーンである、概念1に記載の方法。
【0073】
概念10.ブロック共重合体のコーティングの下に、ポリマーブラシ層が設けられる、概念4に記載の方法。
【0074】
概念11.ポリマーブラシ層は、ヒドロキシ末端ポリスチレン、モノヒドロキシル末端ポリスチレン、ヒドロキシ末端ポリ(4−t−ブチルスチレン)およびジフェニルメチロール末端ポリスチレンからなる群から選択されるポリマーからなる、概念10に記載の方法。
【0075】
概念12.ブロック共重合体は、ポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン−ブロック−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリ4−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−ブロック−ポリイソプレン、ポリスチレン−ブロック−ブタジエン、ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソプレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリメチルメタクリレート−ブロック−ポリジメチルシロキサン、およびポリスチレン−ブロック−ポリフェロセニルシランからなる群から選択される、概念4に記載の方法。
【0076】
概念13.基板は、シリコンを含む、概念1に記載の方法。
概念14.上記基板の第1のエリアにおける第1のパターンと、
上記基板の第1のエリアに隣接する上記基板の第2のエリアにおける第2のパターンとを含み、
上記第2のパターンは、上記第1のパターンよりも高いパターン密度を有する、パターン化基板。
【0077】
概念15.第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、概念14に記載のパターン化テンプレート。
【0078】
概念16.パターン化媒体上に作製されるべき複数のサーボゾーンをパターン化するための複数の第1の表面パターンと、
パターン化媒体上に作製されるべき複数のビットゾーンをパターン化するための複数の第2の表面パターンとを含み、
複数の第1の表面パターンまたは複数の第2の表面パターンのいずれにもアライメントマークが存在しない、パターン化テンプレート。
【0079】
概念17.テンプレートは、シリコンからなる、概念16に記載のパターン化テンプレート。
【0080】
概念18.テンプレートは、石英からなる、概念16に記載のパターン化テンプレート。
【0081】
概念19.第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、概念16に記載のパターン化テンプレート。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、
ブロック共重合体自己組織化を行ない、前記基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む、方法。
【請求項2】
リソグラフィは、
基板上にマスク層を堆積する工程と、
基板上に前記第1のパターンを形成する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
リソグラフィは、パターン化基板に化学親和性層を塗布する工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ブロック共重合体自己組織化は、
基板をブロック共重合体でコーティングする工程と、
ブロック共重合体から1つのブロックを除去する工程と、
ブロック共重合体の残りのブロックからパターンを基板に転写する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1のパターンは、基板の表面の一部上に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第2のパターンは、前記第1のパターンに隣接する基板の表面の一部上に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1のパターンは、基板の表面全体に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第2のパターンは、第1のパターンの一部を覆って形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1のパターンはサーボゾーンであり、第2の部分はビットゾーンである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ブロック共重合体のコーティングの下に、ポリマーブラシ層が設けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
ポリマーブラシ層は、ヒドロキシ末端ポリスチレン、モノヒドロキシル末端ポリスチレン、ヒドロキシ末端ポリ(4−t−ブチルスチレン)およびジフェニルメチロール末端ポリスチレンからなる群から選択されるポリマーからなる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ブロック共重合体は、ポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン−ブロック−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリ4−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−ブロック−ポリイソプレン、ポリスチレン−ブロック−ブタジエン、ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソプレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリメチルメタクリレート−ブロック−ポリジメチルシロキサン、およびポリスチレン−ブロック−ポリフェロセニルシランからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
基板は、シリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記基板の第1のエリアにおける第1のパターンと、
前記基板の第1のエリアに隣接する前記基板の第2のエリアにおける第2のパターンとを含み、
前記第2のパターンは、前記第1のパターンよりも高いパターン密度を有する、パターン化基板。
【請求項15】
第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、請求項14に記載のパターン化テンプレート。
【請求項16】
パターン化媒体上に作製されるべき複数のサーボゾーンをパターン化するための複数の第1の表面パターンと、
パターン化媒体上に作製されるべき複数のビットゾーンをパターン化するための複数の第2の表面パターンとを含み、
複数の第1の表面パターンまたは複数の第2の表面パターンのいずれにもアライメントマークが存在しない、パターン化テンプレート。
【請求項17】
テンプレートは、シリコンからなる、請求項16に記載のパターン化テンプレート。
【請求項18】
テンプレートは、石英からなる、請求項16に記載のパターン化テンプレート。
【請求項19】
第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、請求項16に記載のパターン化テンプレート。
【請求項1】
リソグラフィを行ない、基板上に第1のパターンを形成する工程と、
ブロック共重合体自己組織化を行ない、前記基板上に第2のパターンを形成する工程とを含む、方法。
【請求項2】
リソグラフィは、
基板上にマスク層を堆積する工程と、
基板上に前記第1のパターンを形成する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
リソグラフィは、パターン化基板に化学親和性層を塗布する工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ブロック共重合体自己組織化は、
基板をブロック共重合体でコーティングする工程と、
ブロック共重合体から1つのブロックを除去する工程と、
ブロック共重合体の残りのブロックからパターンを基板に転写する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1のパターンは、基板の表面の一部上に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第2のパターンは、前記第1のパターンに隣接する基板の表面の一部上に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1のパターンは、基板の表面全体に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第2のパターンは、第1のパターンの一部を覆って形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1のパターンはサーボゾーンであり、第2の部分はビットゾーンである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ブロック共重合体のコーティングの下に、ポリマーブラシ層が設けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
ポリマーブラシ層は、ヒドロキシ末端ポリスチレン、モノヒドロキシル末端ポリスチレン、ヒドロキシ末端ポリ(4−t−ブチルスチレン)およびジフェニルメチロール末端ポリスチレンからなる群から選択されるポリマーからなる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ブロック共重合体は、ポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン−ブロック−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリ4−ビニルピリジン、ポリスチレン−ブロック−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−ブロック−ポリイソプレン、ポリスチレン−ブロック−ブタジエン、ポリスチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソプレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリイソブチレン−ブロック−ポリジメチルシロキサン、ポリメチルメタクリレート−ブロック−ポリジメチルシロキサン、およびポリスチレン−ブロック−ポリフェロセニルシランからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
基板は、シリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記基板の第1のエリアにおける第1のパターンと、
前記基板の第1のエリアに隣接する前記基板の第2のエリアにおける第2のパターンとを含み、
前記第2のパターンは、前記第1のパターンよりも高いパターン密度を有する、パターン化基板。
【請求項15】
第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、請求項14に記載のパターン化テンプレート。
【請求項16】
パターン化媒体上に作製されるべき複数のサーボゾーンをパターン化するための複数の第1の表面パターンと、
パターン化媒体上に作製されるべき複数のビットゾーンをパターン化するための複数の第2の表面パターンとを含み、
複数の第1の表面パターンまたは複数の第2の表面パターンのいずれにもアライメントマークが存在しない、パターン化テンプレート。
【請求項17】
テンプレートは、シリコンからなる、請求項16に記載のパターン化テンプレート。
【請求項18】
テンプレートは、石英からなる、請求項16に記載のパターン化テンプレート。
【請求項19】
第2のパターンは、約1Tdpsiよりも大きいビット密度を有する、請求項16に記載のパターン化テンプレート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−99209(P2012−99209A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−235843(P2011−235843)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(500373758)シーゲイト テクノロジー エルエルシー (278)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235843(P2011−235843)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(500373758)シーゲイト テクノロジー エルエルシー (278)
【Fターム(参考)】
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