説明

プリンタ装置

【課題】カウンタを設けてカウンタのアップを行わせログレコード領域の削減を図る。
【解決手段】ログを残す場合には、既に存在するログ内容と比較し、ある設定された時間間隔において、同じ送信元、同じ種類のアクセスである場合に限り、新たにログレコードを追加しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信回線およびネットワークLANに接続可能なホストコンピュータなどの外部装置と、外部装置から入力されたデータに基づき画像処理を行う画像処理装置等の印刷制御システムにおいて、ネットワーク上から不正なアクセスがあった場合にそのアクセス記録を残す方法に係るプリンタ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ローカルエリアネットワーク(LAN)では、ある限られた地域内に分散配置されているコンピュータ、端末装置、周辺装置、その他の装置(以下これらのネットワークに接続可能な装置を「ネットワーク装置」と略称する)の間を相互接続して通信できるように構成されている。
【0003】
また、近年では、隣接したLANの間を相互に接続し、地理的に離れたLANの間をさまざまな通信回線によって相互に接続することにより、より広い地域におけるネットワーク装置間の相互通信が可能となっている。
【0004】
このようなネットワークに接続されているプリンタ機能を有する情報処理装置は、ネットワークに接続されている上位装置である他の複数のホストコンピュータから共有されることが一般的であり、遠隔地からネットワークを介して使用されることもある。
【0005】
このようなネットワーク環境においては、プリンタに対してどのネットワーククライアントからでもアクセスが可能であり、このことはクライアントが悪意のある不正なアクセスを行うことも可能であることを意味する。悪意のあるアクセスによって、プリンタがダウンすることもあるだろうし、またプリンタの設定が不正に書き換えられる、というような被害にあうかもしれない。
【0006】
そこで、上記の不正アクセスから自身を防御するように、アクセス先を許可するもしくは制限するように制御する処理を行うようなネットワークプリンタ装置が存在する。このようなセキュリティ機能は、その制御目的によって「IPブロック」や「MACアドレスブロック」と呼ばれる。
【0007】
またそのブロック制御は、さまざまな用途のプロトコルに用いられる。例としては「印刷用」、「設定用」のプロトコルがある。具体的にはそれぞれ「TCP/IP」、「UDP/IP」、「HTTP」、「IPP」、「SNMP」、といったプロトコルが制御される。
【特許文献1】特開2004−248317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したようにセキュリティ機能のためにアクセスの制御が行われているが、その制限されたアクセスに対する記録(ログ)を残すことは特に行っていなかった。
【0009】
また行ったとしても、ログとして残せる情報量に制約が多く、実用性に欠けていた。
【0010】
この理由として、プリンタのネットワークI/F装置は通常オプション装置であり、このオプションネットワークI/F装置におけるワークメモリは少なく、また、2次記憶装置も持っておらず、ログを保持する領域に制約があるからである。
【0011】
ログを実用的にするには、この制約のある保持領域を効果的に利用する課題がある。
【0012】
本発明は、上述した課題を鑑みてなされたもので、制約のある保持領域を効果的に利用するために、同じクライアントからあるあらかじめ設定された時間内に同じ種類のアクセスがあった場合には、そのカウントを行い、ログの使用量を削減する。
【0013】
そして前記のような削減を行ってもログがバッファ容量を超える場合には、電子メールで外部に送出したりとネットワークI/F装置外へログ情報を送出する。
【0014】
さらにログがバッファ容量を超える場合には、ネットワークI/F装置内のログから詳細情報を削除し、最小限必要な簡易ログを作成する処理を行い、バッファの確保を行う。
【0015】
また、ネットワークI/F装置上のWEBサーバ機能において、ログの内容を視覚的に表示する機能を持たせる、といったことを行うことが出来るプリンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明のプリンタ装置は、所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、ログを残す場合には、既に存在するログ内容と比較し、ある設定された時間間隔において、同じ送信元、同じ種類のアクセスである場合に限り、新たにログレコードを追加せずに、カウンタを設けてカウンタのアップを行わせログレコード領域の削減を図る手段と、から構成される。
【0017】
また本発明のプリンタ装置は、所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、
通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、ログを残す場合には、制約されたログ領域を溢れる場合には上書きを行う手段と、上書きを行う前にはネットワーク装置の外部に保持させる処理を行うかどうかを判断する手段と、から構成される。
【0018】
また本発明のプリンタ装置は、所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、
通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、ログを残す場合には、制約されたログ領域を溢れる場合には上書きを行う手段と、上書きを行う前に、ネットワークI/F装置内のログから詳細情報を削除し、最小限必要な簡易ログを作成する処理を行うかどうかを判断する手段と、から構成される。
【0019】
また本発明のプリンタ装置は、所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、ログを残されている場合には、ネットワークI/F装置上で動作するWEBサーバ機能において、ログを解析した統計的な結果をグラフィカルに表示する手段と、から構成される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ネットワーク上のアクセス制限されたクライアントからのアクセスがあった場合に、ログを保持する上でそのログ保持用メモリ空間の効果的利用を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【実施例】
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置を備えた画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【0023】
本実施形態の画像処理システムは、ネットワーク上に接続されている複数のホストコンピュータ110/111と、各種のサーバ112/113と、該ホストコンピュータや該サーバからインターフェース(ローカルI/F 121−1もしくはネットワークI/F 121−2)を通して送信された画像データに対して所定の画像処理を施すコントローラ(画像処理装置)120とコントローラ120に接続され、例えばカラー/グレースケールのデジタル画像をプリントアウトする複写機等のエンジン130とで構成される画像形成装置150で構成されている。
【0024】
コントローラ120は、ホストコンピュータ110にインターフェース121(121−1、121−2)を介して接続される外部インターフェース122を有し、この外部インターフェースがCPUバス123に接続されている。CPUバスには、装置全体の動作を制御するCPU124と、制御プログラム(後述するフローを含む)を格納するROM125と、作業用のワークエリアとして使用されるRAM126(126−1、126−2)と、フォントデータや一時記憶用のデータ、印字画像データ等が記憶される内蔵ハードディスク(HDD)128を制御するHDDコントローラ127と、FIFO129とが接続されている。ここで、RAMは、ラスタ画像データを記憶するフレームメモリ126−1と、PDL画像データを保持するPDLバッファ126−2を備えている。なお、ラスタ画像データをフレームメモリ126−1に記憶する代りに、内蔵HDD128に記憶することも可能である。また、内蔵HDD128に格納された複数の画像データは、プリンタの操作部132で指定された編集モードに応じた順序で印字出力することも可能である。
【0025】
このコントローラ120によれば、ホストコンピュータ110からローカルインターフェース121−1及びネットワークインターフェース121−2を介して送られてきたPDL(Page Description Language:ページ記述言語)画像データは、CPUバス123を介して一旦PDLバッファ126−2に保持される。CPU124は、ROM125や内蔵HDD128にあるフォントデータ等を用いて、PDLバッファ126−2に保存されているPDL画像データをラスタ画像データに展開し、フレームメモリ126−1に書き込む。
【0026】
このコントローラ120からは、CPUバス123及びFIFO129を介してラスタ画像データがプリンタエンジン130へ形成用信号141上に送られ、その信号に基づいて画像形成が行われる。また、コントローラ120とプリンタエンジン130は、インターフェース142を介して、種々の通信が行える。
【0027】
プリンタエンジン130は、画像形成部131と、操作部132と、制御部133とで構成されている。画像形成部131は、ホストコンピュータ110から送られてきた画像データを400dpi等の画像処理装置解像度で記録媒体にカラーまたはグレースケールで出力する機能を有し、制御部133は、プリンタ130の制御を行うもので、操作部132及び画像処理装置120との通信内容に応じてプリント機能を実行する。操作部132は、プリンタの各種設定および各種動作の指示を行うために使用する。
【0028】
コントローラ120は、ネットワークインターフェース121−2を介してネットワーク上の機器と通信を行うことが可能であり、印刷データのやりとりだけでなく、機器制御のための通信や、機器の状態や管理情報の通信等が行われる。
【0029】
例として、トナー残量、カセット毎、サイズ毎の用紙の残量、ステイプル針の残量、等の消耗品情報の通信である。またプリンタの状態情報(ドアが空いている,紙詰まり等)の通信や、各種オプション装置(排紙処理装置(ソータ),Z折り機,ペーパデッキ)装着の有無等の通信である。機器設定値を設定するための通信も行われる。
【0030】
前記説明における画像形成装置150は、PDLデータをホストコンピュータより受け取り、印刷装置の内部で画像のレンダリングや印刷制御を行う形式の画像形成装置であったが、印刷イメージのレンダリングや印刷制御が、ホストコンピュータ110上で動作する図2−1記載のプリンタドライバ202やランゲージモニタ203で実行されるような形式の画像形成装置であっても良い。以下、この場合におけるホストコンピュータ側についての構成を説明する。
【0031】
次に図2−1は、本発明を実施する印刷制御システムにおけるホストコンピュータのソフトウェアブロック図である。ホストコンピュータ200では、印刷を行うプリントアプリケーション201が動作しており、印刷処理が発行された場合には、あらかじめインストールされているプリンタドライバ202が起動され、印刷イメージデータを作成する。この生成された印刷イメージデータはランゲージモニタ203に渡され、ランゲージモニタ203は印刷を制御するための各種コマンドと生成された印刷イメージデータをあらかじめ定めておいたプロトコルに基づき、USBポートモニタ205およびUSBケーブル206を経由してプリンタ210に転送する。USBではなく、ネットワーク接続の場合には、ネットワークポートモニタとネットワークLANを経由してプリンタ210に転送する。
【0032】
各種制御コマンドはプリンタで解釈の後に処理が行われる。ホストコンピュータに返答が必要なものについては返信処理がなされる。例としては印刷装置における各種ステータス情報がある。この返信されたステータスは接続ポートによってランゲージモニタが受け取り、その内容に応じてさらに印刷処理を進めると同時にステータスウィンドウ204に通知され、ステータスウィンドウ204は印刷の状況や印刷装置の状態をホストコンピュータに表示する。
【0033】
また、図2−1記載のステータスウィンドウ204は、印刷の一時停止やキャンセルといったユーザの操作要求を受けることができるように構成され、その要求は適宜ランゲージモニタ203に伝えられる。ランゲージモニタ203は、伝えられた操作要求に応じたコマンドを前記定められたプロトコルに基づいてUSBポートモニタ205およびUSBケーブル206を経由してプリンタ210に転送し、前記のごとくコントローラ部よって転送されたコマンドに応じた処理が実行される。
【0034】
次に図2−2は、本発明を実施する印刷制御システムの全体を示すブロック図である。
【0035】
ネットワーク上には、電子メール配送サービスを行うSMTPサーバ360、ファイルサービスを行うFTPサーバ361が存在する。
【0036】
ホストコンピュータ1はローカルI/F(USB)接続されており、このI/Fを介してプリンタ装置に装着されたネットワークI/F装置と通信することも可能である。
【0037】
ホストコンピュータ2はネットワークプリンタ装置のクライアントであり、ネットワークI/F装置に各種のアクセスを行う。このアクセスは印刷用パケットや各種設定系のパケットによって行われる。
【0038】
ホストコンピュータ3ではプリンタ(ネットワークI/F装置含む)の各種設定を行うことが可能なRemoteUIユーティリティが実行されるWebブラウザが動作する。
【0039】
ネットワークプリンタ装置370は、ネットワーク350上のネットワーク装置と通信を行い、そのパケット制御を行ったり、そして印刷を行ったり、Webサーバ機能によってRemoteUIのサービス提供、等を行う。
【0040】
他の機能としては、セキュリティ用のパケット制御としてIPブロックやその設定を行う。
【0041】
また、セキュリティ用のログの保持を行う。
【0042】
またネットワークプリンタ装置はWebサーバ機能によって、そのRemoteUIサービスにおいて、セキュリティログの解析を行った結果をグラフィカルに表示する。
【0043】
図3は実施例のプリンタ側のネットワークI/F装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0044】
ネットワークI/Fの基本動作としては、ネットワークの多くのクライアントからパケットを受信し、受信パケットを解析し、解析結果に応じた処理を行い、返信することである。またその中で自発的に必要であれば、ネットワーク上のネットワーク装置に向けてパケットを送信する。そして必要であればその送信パケットに対する受信を行う。ということの繰り返しである。
【0045】
このパケット受信解析の処理について説明する。まずS301にてパケットの受信を検知する。次に受信パケットを解析する(S302)。その解析結果で、そのパケットが印刷用途(S303−1)、SNMPによる設定用途(S303−2)、SLPによる検索用途(S303−3)、を判断する。そしてそれらのパケットの送信元を参照し、ネットワークI/F装置上の設定によってブロック(アクセス制御)すべきパケットなのかを判断する(S304)。送信もとの情報として、IPアドレスやMACアドレスがある。ブロックすべき対象であるならば、そのパケット種類によって処理を切り分ける。印刷用途であれば(S305)、パケットのレスポンスに対しては「ブロックされている」旨の応答を返す(S306)。その他のパケット種類では単に読み飛ばし何も応答しない(S308)。そしてセキュリティログの保持処理を行い(S307)、先頭に戻る。
【0046】
もしS304でブロックすべきでないパケット対象であるなら、パケットの処理を行い(S309)、先頭に戻る。
【0047】
図5は、ネットワークI/Fにて「ブロックされている」旨の応答を返した場合(S306)に、それを受け取ったホストコンピュータ側のエラー表示例である。
【0048】
図4は実施例のネットワークI/F装置のログ保持動作を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0049】
ログの種類(パケット種類)を判断し(S401)、パケット毎の使用する文字列を用意する(S402)。たとえば印刷パケットであれば「PRINT」文字列を使用し、SNMP設定パケットであれば「SNMP」文字列を使用する。そしてログによらない文字列としては、時間情報フィールド、IPアドレスフィールド、ポート番号フィールドである。このフィールドの例を図6に示す。
【0050】
使用する文字列が決定されたら、パケットの情報を用いてフィールド文字列の1行を完成させ、新しいレコードを作製する(S403)。ただし作成した段階ではまだログに格納はされていない。
【0051】
次にネットワークI/F装置の設定値(ログ設定間隔)を参照し(S404)、ログレコード中のこの最新の間隔値の中の日付のレコードを参照し(S405)、同じIPアドレスとパケット種別を持つログレコードの存在を判断する(S406)。間隔値の例としては5秒、55秒、550秒、等でよい。これは管理者が自由に設定できる。
【0052】
ここでマッチするレコードが存在しない場合には、新しいレコードとして追加する(S407)。さらにここでログ領域に割り当てられたメモリ空間を溢れてしまうような場合かどうかを判断する(S408)。溢れてしまう場合には、そのまま上書きをしてもいいかどうかを判断し(S409)、上書きしてもいい場合にはそのまま終了する(次回にログが作成された場合に上書きがなされる)。
【0053】
上書きされてはいけない場合には、ログ全体をネットワークI/F装置から外部へ送信する処理を行う(S410)。例としては、ネットワーク上の電子メールサーバに電子メールとしてSENDしたり、ネットワーク上のFTPサーバに対してファイルとしてPUT等が考えられる。さらにネットワークI/F装置が二次記憶装置を利用できる環境にあれば、そこに二次記憶させてもよい。二次記憶装置としては、メモリカード、USBメモリ、HDDなどが考えられる。
【0054】
さて、S406にてマッチするレコードがあった場合には、該当レコードの中にカウンタ文字列を付加し、カウントをアップするようにそのレコードを上書きする。図7は図6のログに対してこの処理を適用した場合である。右側にカウンタの数値がある。
【0055】
S410の処理としては、上書きが起こる場合に、ログ情報をネットワークI/Fの外部へ送信するする例を説明したが、ログ領域が上書きされる場合に、ログ内容からいくつかのフィールド情報の削除を行い、ログ空き領域の拡大を行わせてもよい。削除の例としては時刻情報である。この結果としてはアクセス種別やその回数だけが残ることとなる。
【0056】
今までの例ではログを保持するための処理を説明してきた。ここではネットワークI/FのWEBサーバ機能を用いてネットワークホスト上でログによるアクセス結果をグラフィカルに表示した例を説明する。図8は簡単な例であるが、ネットワーククライアント毎にアクセスのトータル回数やその種別などが一見して判るように表示している。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係るデータ処理装置を含むネットワーク機器のシステム構成を説明する図である。
【図2−1】主として本発明におけるホストコンピュータの実施例を示す印刷システムの構成を説明するブロック図である。
【図2−2】本発明における実施例を示す印刷システムの機能構成を説明するブロック図である。
【図3】プリンタにおける、本発明の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】プリンタにおける、本発明のログ保持処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】プリンタにおける、本発明のセキュリティログ情報の表示の例を示す図である。(改善前)
【図6】プリンタにおける、本発明のセキュリティログ情報の表示の例を示す図である。(改善後)
【図7】プリンタにおける、本発明のグラフィカルなログ情報統計処理の表示例である。
【図8】本発明の実施形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
110 ホストコンピュータ1
111 ホストコンピュータn
112 サーバSMTP
113 サーバFTP
115 ネットワークLAN
120 プリンタコントローラ
121−1 ローカルインターフェース(USB)
121−2 ネットワークインターフェース
122 外部インターフェース
123 内部バス
124 CPU
125 ROM
126 RAMメモリ
126−1 フレームメモリ
126−2 PDLバッファ
127 HDDコントローラ
128 内蔵ハードディスク(HDD)
129 FIFO
130 プリンタエンジン
131 画像形成部
132 操作部
133 制御部
141 画像インターフェース(形成用信号)
142 操作部インターフェース
150 プリンタデバイス1
151 プリンタデバイスn

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、
プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、
通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、
送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、
制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、
制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、
ログを残す場合には、既に存在するログ内容と比較し、ある設定された時間間隔において、同じ送信元、同じ種類のアクセスである場合に限り、新たにログレコードを追加せずに、カウンタを設けてカウンタのアップを行わせログレコード領域の削減を図る手段と、
を特徴とするプリンタ装置。
【請求項2】
所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、
プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、
通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、
送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、
制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、
制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、
ログを残す場合には、制約されたログ領域を溢れる場合には上書きを行う手段と、
上書きを行う前にはネットワーク装置の外部に保持させる処理を行うかどうかを判断する手段と、
を特徴とするプリンタ装置。
【請求項3】
所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、
プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、
通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、
送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、
制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、
制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、
ログを残す場合には、制約されたログ領域を溢れる場合には上書きを行う手段と、
上書きを行う前に、ネットワークI/F装置内のログから詳細情報を削除し、最小限必要な簡易ログを作成する処理を行うかどうかを判断する手段と、
を特徴とするプリンタ装置。
【請求項4】
所定の通信媒体上に接続された複数のデータ処理装置とデータ通信可能なプリンタ装置であって、
プリンタ本体とプリンタ本体に装着可能なネットワークI/F装置によってプリンタ装置は構成され、
通信媒体上に流れるパケットを受け取りその応答処理を行うにあたり、
送信元のネットワーク設定値によってその処理に応答するかどうか、つまり制限を行うかどうかを判断する手段と、
制限を行うにあたりその制限範囲をネットワークI/F装置にパラメータとして設定する手段と、そのパラメータを判断に利用する手段と、
制限が行われる場合、さらに制限されたアクセスに対してそのログをネットワークI/F装置内のメモリ領域に残すという設定がなされた場合にはログを残す手段と、
ログを残されている場合には、ネットワークI/F装置上で動作するWEBサーバ機能において、ログを解析した統計的な結果をグラフィカルに表示する手段と、
を特徴とするプリンタ装置。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図5】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−181808(P2006−181808A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−376464(P2004−376464)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】