説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】飽きの来ないゲームの実現にあり、より具体的には、ゲームへの没入感やプレーヤキャラクタの成り切り感を損わずに繰り返しプレイ可能なゲームの仕組みを実現すること。
【解決手段】各ステージ毎に、非交戦物体の撃破数及び見逃数に基づいてスタイル判定値が算出され、算出されたスタイル判定値からプレーヤのプレイスタイルが判定される。そして、判定されたプレイスタイルは、ミッションゲーム結果画面において表示される。また、プレイスタイルに応じて、(A)ゲームステージに配置される敵軍物体の種類、配置数及び初期配置位置(姿勢)、(B)ミッションゲーム中に発生するイベント、(C)ミッションゲーム中に味方機から送信される無線、(D)第2ステージにおいて選択されるミッションゲーム、(E)第4ステージクリア後に表示される回顧VTR、が変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータに、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタの攻撃を制御し、所与の視点からゲーム空間を見た画像を生成させてゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
繰り返しプレイ回数や同種のゲームのプレイ経験等によって、プレーヤのプレイレベルは様々であり、初心者レベルのプレーヤもいれば、熟練者レベルのプレーヤもいる。こういった様々なレベルのプレーヤに適合させるための技術として、ゲームの難易度調整の技術が知られている。
【0003】
例えば特許文献1の[0071]−[0072]段落に記載されているように、プレーヤの癖に対応してゲームの難易度を変更する技術が知られている。この技術によれば、プレーヤの癖に応じて、敵機の種類や出現数が変更されて、ゲームの難易度の調整が図られる。
【特許文献1】特開平6−238064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームの難易度を調整する技術は、プレーヤに、プレイの手応えを感じてもらうための技術であり、例えば、プレーヤにとってやや難しい程度の難易度となるよう、敵機の種類や出現数等が設定されるものである。
【0005】
従って、プレイレベルが上位であればあるほど、それに見合った敵機が出現するため、プレイレベルを上げれば簡単にゲームクリアできるものではなくなるという作用効果がある。
【0006】
しかしながら、ゲームを繰り返しプレイして楽しんでもらえるようにするためには、難易度の調整では不十分な面があった。すなわち、プレーヤは、ゲームの腕を上げるためにゲームプレイを繰り返す場合もあるが、そのゲームそのものに飽きが来てしまった場合にはプレイそのものを敬遠する。ゲームプレイの敬遠に至る理由は種々考えられるが、ゲームへの没入感が薄れ、プレーヤキャラクタの成り切り感を感じられなくなることが大きな要因にあると考えられる。
【0007】
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、飽きの来ないゲームの実現にあり、より具体的には、ゲームへの没入感やプレーヤキャラクタの成り切り感を損わずに繰り返しプレイ可能なゲームの仕組みを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、第1の発明は、
コンピュータに、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタ(例えば、実施形態のプレーヤ機)の攻撃を制御し、所与の視点からゲーム空間を見た画像(例えば、図2のゲーム画像GW1)を生成させてゲームを実行させるためのプログラム(例えば、図11のゲームプログラム610)であって、
前記プレーヤキャラクタが撃破可能な物体である撃破可能物として、1)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃する交戦物体(例えば、実施形態の交戦物体)と、2)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃しない非交戦物体(例えば、実施形態の非交戦物体)とを少なくとも含む撃破可能物(例えば、実施形態の敵軍物体)を前記ゲーム空間に配置する撃破可能物配置手段(例えば、図18のステップA1)、
前記交戦物体の前記プレーヤキャラクタに対する攻撃を制御する交戦物体制御手段(例えば、図18のステップA7)、
前記配置された非交戦物体がプレーヤキャラクタにより撃破されたか否かを判定する非交戦物体撃破判定手段(例えば、図18のステップA11)、
前記非交戦物体撃破判定手段の判定結果に基づいてプレーヤのプレイスタイルを判定するプレイスタイル判定手段(例えば、図18のステップA27〜A31)、
前記判定されたプレイスタイルを表示する制御を行う判定スタイル表示制御手段(例えば、図4のステップS7;図5のスタイルゲージSG1)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、他の発明として、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタの攻撃を制御し、所与の視点からゲーム空間を見た画像を生成してゲームを実行するゲーム装置(例えば、図1、図11の家庭用ゲーム装置1200)であって、
前記プレーヤキャラクタが撃破可能な物体である撃破可能物として、1)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃する交戦物体と、2)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃しない非交戦物体とを少なくとも含む撃破可能物を前記ゲーム空間に配置する撃破可能物配置手段と、
前記交戦物体の前記プレーヤキャラクタに対する攻撃を制御する交戦物体制御手段と、
前記配置された非交戦物体がプレーヤキャラクタにより撃破されたか否かを判定する非交戦物体撃破判定手段と、
前記非交戦物体撃破判定手段の判定結果に基づいてプレーヤのプレイスタイルを判定するプレイスタイル判定手段と、
前記判定されたプレイスタイルを表示する制御を行う判定スタイル表示制御手段と、
を備えたゲーム装置を構成してもよい。
【0010】
この第1の発明等によれば、非交戦物体を撃破したか否かに基づいてプレーヤのプレイスタイルが判定されて表示制御される。プレーヤは、プレーヤキャラクタを自由に操作することができるが、プレイの仕方はプレーヤ個々によって異なる。ここで、プレイの仕方は、プレーヤの意思によって決定されるものであり、プレーヤがどういったスタイル(流儀)でプレイしているのか、どういったスタイル(流儀)でプレイしたいのかによって決まるものである。従って、プレイの仕方によってゲーム結果が変化するのであれば、プレイスタイルはゲーム結果に必ず表れているはずである。第1の発明等によれば、プレーヤのプレイスタイルを、非交戦物体を攻撃して撃破したか否かという比較的単純且つ分かり易い判定基準によって判定する。非交戦物体は、プレーヤキャラクタに対して攻撃してこない撃破可能物である。従って、例えば、わざわざ攻撃して撃破する必要もないにも関わらず、プレーヤが撃破するというのは、そこに何らかのプレイスタイル(流儀)があると考えられる。第1の発明等によれば、プレーヤのプレイスタイルを判定し、その判定したプレイスタイルが表示制御されるため、次回は別のプレイスタイルでプレイするといった楽しみが生まれ、飽きることのない繰り返しプレイが可能となる。また、プレイスタイルが表示されることで、プレーヤは自分のプレイスタイルを客観的に判断することができ、2回目以降のプレイの際に、1回目とは別のプレイスタイルを意図的に選択することができるようになる。
【0011】
プレーヤのプレイスタイルの判定は、非交戦物体を撃沈や撃墜等するか否かではなく、攻撃したか否かで判定してもよい。従って、第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、前記非交戦物体撃破判定手段が、前記配置された非交戦物体がプレーヤキャラクタにより攻撃された場合を撃破された場合に含めて判定するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0012】
この第2の発明によれば、プレーヤキャラクタにより非交戦物体が攻撃された場合も撃破されたとして判定されるため、プレーヤキャラクタによる非交戦物体の攻撃が、プレイスタイル判定手段によるプレイスタイルの判定に作用することとなる。
【0013】
また、第3の発明として、第1又は第2の発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタの攻撃による前記非交戦物体の撃破に応じてゲームポイントを加算していくゲームポイント計算手段(例えば、図4のステップS7;図5のミッション結果画面GW3)として前記コンピュータを機能させ、
前記プレイスタイル判定手段が、非交戦物体を積極的に撃破する傾向にあるプレイスタイル(例えば、図6のマーセナリーパイロット)と、非交戦物体を撃破しない傾向にあるプレイスタイル(例えば、図6のナイトパイロット)とを少なくとも含む複数のプレイスタイルの中からプレーヤのプレイに適合するプレイスタイルを判定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
【0014】
この第3の発明によれば、非交戦物体の撃破に応じてゲームポイントが加算されるため、非交戦物体の撃破に対するインセンティブが与えられるが、それでも非交戦物体を積極的に撃破しないのであれば、非交戦物体を撃破しない傾向にあるというプレイスタイルが判定され得る。従って、非交戦物体を撃破しない傾向にあるというプレイスタイルを貫いてプレイするためには、それなりの意思が必要となるため、ゲームプレイに新たな興趣を起こさせることができ、飽きさせない。
【0015】
また、第4の発明として、第1〜第3の何れか一の発明のプログラムであって、
前記判定されたプレイスタイルに基づいてゲーム進行を可変に制御する進行制御手段(例えば、図4のステップS11、S13)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0016】
この第4の発明によれば、判定されたプレイスタイルに基づいてゲーム進行が変化するため、例えばプレイスタイルに見合うようにゲームを進行させる(例えば、次のゲームステージをプレイスタイルに適合するステージとする。)こととすれば、プレーヤは、自身のプレイスタイルに沿ったプレイを存分に行うことができる。一方、プレイスタイルに全く見合わないようにゲームを進行させる(例えば、次のゲームステージをプレイスタイルに適合しないステージとする。)こととすれば、プレーヤ自身のプレイスタイルを貫いてプレイできるかどうかの試練の場になる。このようにプレイスタイルに基づいてゲーム進行を変化させることにより、飽きの来ないゲームを実現することができる。
【0017】
また、第5の発明として、第1〜第4の何れか一の発明のプログラムであって、
予め定められたタイミングで表示制御する映像(例えば、図9の回顧VTR画面GW5)を、前記判定されたプレイスタイルに基づいて可変して表示制御する映像制御手段(例えば、図4のステップS31)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0018】
また、第6の発明として、第5の発明のプログラムであって、
前記プレイスタイル判定手段が、所定のタイミングでプレーヤのプレイスタイルを判定していく判定実行手段(例えば、図4のステージNo.1〜No.4、図18のステップA27〜A31)を有するように前記コンピュータを機能させ、
前記映像制御手段が、前記プレイスタイル判定手段により判定されたプレイスタイルの履歴に基づいて、表示制御する映像を可変する(例えば、図4のステップS31)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
【0019】
また、第7の発明として、第1〜第6の何れか一の発明のプログラムであって、
予め定められたタイミングで出力するメッセージ(例えば、図16の無線内容663)を、前記判定されたプレイスタイルに基づいて可変して出力するメッセージ出力制御手段(例えば、図18のステップA21、A23)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0020】
この第5、第6、第7の発明によれば、予め定められたタイミングで表示制御される映像やメッセージが、判定されたプレイスタイルに基づいて可変される。従って、例えば、ムービーシーンをプレーヤのプレイスタイルに合ったムービーシーンに切り替えたり、プレイスタイルに適したコメント(台詞)を出力するといったことが可能となる。この結果、プレーヤのプレーヤキャラクタへの成り切り感や没入感を高揚させることができる。
【0021】
また、第6の発明によれば、判定されたプレイスタイルの履歴に基づいて映像が可変されるため、例えば、プレイスタイルの変遷に応じた映像を出力することができるようになり、プレーヤの成り切り感を一層盛り上げることができる。
【0022】
また、第8の発明として、第1〜第7の何れか一の発明のプログラムであって、
プレーヤの操作入力に従って前記プレーヤキャラクタの移動を制御するPC移動制御手段(例えば、図18のステップA5)として前記コンピュータを機能させ、
前記非交戦物体撃破判定手段が、前記撃破可能物配置手段により配置された非交戦物体のうち、前記PC移動制御手段による前記プレーヤキャラクタの移動に伴って移動する前記プレーヤキャラクタの位置を基準とする所与の範囲(例えば、図2の捕捉範囲RW)の内側に入った非交戦物体を判定の対象とする(例えば、図12のレーダー捕捉フラグ6249)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
【0023】
ゲーム空間に配置された非交戦物体全てを判定の対象として、非交戦物体を撃破したかどうかを判定しようとすると、例えばプレーヤキャラクタの攻撃射程距離外といった不合理な位置に配置された非交戦物体も判定の対象に含まれてしまうおそれがある。そこで、第8の発明のように、プレーヤキャラクタの位置を基準とする所与の範囲の内側に入った非交戦物体を判定の対象とすることで不合理を解消することができる。また、所与の範囲の内側に入らなかった非交戦物体については判定がなされないため、全ての非交戦物体を判定の対象とする場合に比べて、処理負荷が軽減されるようになる。
【0024】
また、第9の発明として、第8の発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタの現在位置に対する前記所与の範囲内にいる非交戦物体の相対位置関係を、前記PC移動制御手段による前記プレーヤキャラクタの移動制御に応じて随時更新表示制御する非交戦物体位置表示制御手段(例えば、図18のステップA9;図2のレーダー画面RW1)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0025】
この第9の発明によれば、所与の範囲内にいる非交戦物体、すなわち、プレイスタイルの判定対象となっている非交戦物体の位置が表示制御される。従って、非交戦物体の位置が表示制御されなければ、プレーヤが積極的に非交戦物体を攻撃しなかったのかどうかを確度高く判定できないが、非交戦物体の位置(しかもプレーヤキャラクタに対する相対位置関係)が表示制御されているにも関わらず攻撃しないのであれば、プレーヤは非交戦物体を積極的に攻撃しないプレイスタイルを取っていると判定し得る。
【0026】
また、第10の発明として、第1〜第9の何れか一の発明のプログラムであって、
前記撃破可能物配置手段により配置された撃破可能物に標的マーカを重畳表示し、前記交戦物体の標的マーカ(例えば、図2の標的マーカT1〜T3)と前記非交戦物体の標的マーカ(例えば、図2の標的マーカST1〜ST7)とを識別表示する制御を行う標的マーカ表示制御手段(例えば、図18のステップA9)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0027】
この第10の発明によれば、交戦物体と非交戦物体とに標的マーカが重畳表示され、さらにその標的マーカは交戦物体と非交戦物体とで異なる。従って、例えば、プレーヤが積極的に非交戦物体を攻撃するプレイスタイルを取っている場合には、その補助となるし、非交戦物体を攻撃しないプレイスタイルを取っている場合には、誤射を防ぐこととなる。
【0028】
また、第11の発明として、第1〜第10の何れか一の発明のプログラムであって、
前記ゲームは複数のステージ(例えば、図4のステージNo.1〜ステージNo.4)を順次クリアしていくゲームであり、
前記プレイスタイル判定手段が、各ステージ毎にプレーヤのプレイスタイルを判定するが、最新の判定においては、判定対象のステージ以前のステージの判定結果を累積し(例えば、図17のスタイル判定結果データ670)、判定対象のステージを含むプレイ済みのステージ全体のプレイスタイルとして判定する(例えば、図18のステップA27〜A31)ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0029】
この第11の発明によれば、いわゆるステージクリア型のゲームにおいて、各ステージ毎にプレイスタイルが判定される。そして、最新の判定においては、判定対象のステージ以前のステージの判定結果を累積し、判定対象のステージを含むプレイ済みのステージ全体のプレイスタイルとして判定される。このため、プレイした全てのステージを含めた総合的なプレイスタイルが、ステージをクリアする毎に判定されることとなる。
【0030】
また、第12の発明として、第11の発明のプログラムであって、
前記撃破可能物配置手段が、各ステージ毎に撃破可能物を前記ゲーム空間に配置するが、前記プレイスタイル判定手段による最新の判定結果に基づいて、前記撃破可能物の種類、配置位置及び配置数のうち少なくとも1つを可変して最新のステージに撃破可能物を配置する(例えば、図12の配置フラグ6244、初期位置姿勢情報6245、図18のステップA1)ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0031】
この第12の発明によれば、プレイスタイル判定手段による最新の判定結果に基づいて、新たなステージに配置される撃破可能物の種類や配置位置、数などが変更される。ここで、撃破可能物の種類とは、例えば、交戦物体と非交戦物体とである。従って、例えば、判定された最新のプレイスタイルに合わせて、新たなステージに配置される非交戦物体の数を増減させるといったことが可能となる。
【0032】
また、第13の発明として、第1〜第12の何れか一の発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタの攻撃により前記交戦物体が所定状態に至る又は所定行動をとった場合に、当該交戦物体を非交戦物体に変化させる撃破可能物変化制御手段として前記コンピュータを機能させるためプログラムを構成しても良い。
【0033】
ここで、所定状態とは、例えば、交戦物体が撃破直前の状態や、ミサイルを使い果たして攻撃能力が無くなった状態が考えられる。また、所定行動とは、例えば、退避行動や降伏を示す行動が考えられる。
【0034】
この第13の発明によれば、撃破可能物変化制御手段によって所定状態に至る又は所定行動をとった交戦物体が非交戦物体に変化することとなる。従って、例えば、プレーヤが非交戦物体を攻撃しないというプレイスタイルを取っているのであれば、大破したような状態の撃破可能物にとどめを刺すような攻撃は行わないと言え、このプレイスタイルを見極めるための格好の仕組みとして第13の発明が考えられた。
【0035】
また、第14の発明として、第13の発明のプログラムであって、
前記撃破可能物変化制御手段により非交戦物体に変化された撃破可能物に対する前記プレーヤキャラクタの攻撃を、当該変化時の所定時間の間無効化する攻撃無効化制御手段(例えば、図21のステップF7)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0036】
この第14の発明によれば、プレーヤが交戦物体に対して連続攻撃している場合の誤射を防ぐことができる。すなわち、第13の発明によって撃破直前の交戦物体が非交戦物体に変化するが、連続攻撃(例えば連射)しているような場合には、プレーヤが攻撃操作を止めたとしても、攻撃が続けられ、非交戦物体を攻撃・撃破するといった事態になりかねない。第14の発明によれば、かかる事態を防ぐことができる。
【0037】
また、第15の発明として、第1〜第14の何れか一の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図1のCD−ROM1212)を構成することとしてもよい。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、プレーヤのプレイスタイルを判定し、その判定したプレイスタイルが表示制御されるため、次回は別のプレイスタイルでプレイするといった楽しみが生まれ、飽きることのない繰り返しプレイが実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明を実施するための実施形態として、家庭用ゲーム装置でフライトシューティングゲームを実行する場合について説明する。「フライトシューティングゲーム」とは、フライトシミュレータのようにして仮想戦闘機を操縦しながら所与の敵キャラクタを攻撃するシューティングゲームのことである。
【0040】
1.ゲーム装置
図1は、本発明を適用した家庭用ゲーム装置1200の構成を示す図である。家庭用ゲーム装置1200は、ゲームコントローラ1202と、本体装置1210と、スピーカ1222を有するディスプレイ1220とを備えている。ゲームコントローラ1202は本体装置1210に接続され、ディスプレイ1220は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブル1201によって本体装置1210に接続されている。
【0041】
ゲームコントローラ1202は、プレーヤがゲーム操作や画面表示位置を入力するための方向キー1204と、ボタンスイッチ1206とを備え、操作入力信号を本体装置1210に出力する。
【0042】
本体装置1210は、例えばCPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット1211や情報記憶媒体の読取装置を備え、CD−ROM1212等から読み出したゲームプログラム及びゲームデータと、ゲームコントローラ1202からの操作信号とに基づいて種々のゲーム処理を演算処理して、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。
【0043】
本体装置1210は、所与の仮想カメラを視点とした仮想三次元空間の画像を生成する。そして、画像信号と音声信号とをディスプレイ1220に出力して、ディスプレイ1220にゲーム画面を表示させると共に、スピーカ1222からゲーム音を出力させる。プレーヤは、ディスプレイ1220に映し出されたゲーム画面を見ながら、ゲームコントローラ1202を操作してゲームを楽しむことができる。
【0044】
本体装置1210がゲーム処理を実行するために必要なプログラムやデータ等は、例えば、本体装置1210に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1212、ICメモリ1214、メモリカード1216等に格納されている。或いは、本体装置1210に具備された通信装置1218を介して通信回線2に接続し、外部装置(例えば、ゲームサーバ)からダウンロードして取得する。尚、ここで言う「通信回線」とは、データ授受が可能な通信路を意味する。即ち、通信回線2とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また通信方法については有線/無線を問わない意味である。
【0045】
2.ゲームの概要
本実施形態のフライトシューティングゲームは、複数のステージを順次クリアしてゲームが進行していく。各ステージにはそれぞれミッションが予め定められており、プレーヤは、プレーヤキャラクタであるプレーヤ機を操縦操作しながら、当該ステージに定められたミッションをクリアすることを目的としてミッションゲームを行う。プレーヤ機はポリゴンモデルで構成されており、仮想三次元空間に設定されたゲームステージ内を飛行し、ゲームステージ内に予め配置されている艦船、建物、戦車、航空機等の敵軍に属する物体(以下、「敵軍物体」と呼ぶ。)を撃破していく。本実施形態では、敵軍物体は、プレーヤ機に対して攻撃を仕掛けてくる「交戦物体」と、攻撃を仕掛けてこない「非交戦物体」とに分類される。また、ミッションをクリアするために必ず撃破しなければならない「撃破必須物体」が存在する。交戦物体、非交戦物体、撃破必須物体の何れも、撃破可能な物体である。
【0046】
プレーヤ機には、追随するように制御される仮想カメラが設定され、仮想カメラに基づいてゲーム画面が生成・表示される。従って、所謂1人称視点のゲーム画面となる。
【0047】
図2は、本実施形態におけるゲーム画面の一例であるゲーム画面GW1を示す図である。
ゲーム画面GW1の左下部には、レーダー画面RW1が表示されている。レーダー画面
RW1には、画面中央をプレーヤ機の位置として、レーダーの捕捉範囲SRの内側に位置
する敵軍物体がマーカで示されている。ここで、レーダーの捕捉範囲SRは、ゲーム空間
の換算距離で例えばプレーヤ機を中心とした半径6.4kmの円とされる。また、レーダ
ーに表示されるマーカは、非交戦物体は存在位置を問わず「三角形」、交戦物体は、地上
に存在する物体は「六角形」、空中に存在する物体は「四角形」でそれぞれ表される。
【0048】
そして、ゲーム画面では、レーダーに捕捉された敵軍物体に標的マーカが重畳表示され
る。具体的には、レーダー画面のマーカと同様に、非交戦物体は存在位置を問わず「三角
形」、交戦物体は、地上に存在する物体は「六角形」、空中に存在する物体は「四角形」の
標的マーカがそれぞれの敵軍物体上に重畳表示される。更に、非交戦物体を表す「三角形
」の標的マーカだけは、視認性を高めるために明滅表示される。
【0049】
ゲーム画面GW1では、地上に存在する交戦物体(ここでは敵基地)に、六角形の標的
マーカT1〜T3が重畳表示されており、地上に存在する非交戦物体に、三角形の標的マ
ーカST1〜ST7が重畳表示されている。尚、図面ではわからないが、標的マーカST
1〜ST7は明滅して表示されている。
【0050】
また、ゲーム画面GW1の上部には、プレーヤキャラクタの味方が操縦する味方機から
プレーヤ機に送信された無線の内容が表示されている。ここでは、「正面に見える敵基地
を撃破せよ!!」という内容が表示されている。
【0051】
図3は、他のゲーム画面GW2を示す図である。
ゲーム画面GW2では、空中に存在する交戦物体(ここでは戦闘機)に、四角形の標的
マーカT4、T5が重畳表示されている。また、空中に存在する非交戦物体(ここでは戦
闘機)に三角形の標的マーカST8が重畳表示されている。尚、図面ではわからないが
ST8は明滅して表示されている。
【0052】
本来、敵軍の戦闘機はプレーヤ機に対して攻撃を仕掛けてくるため、全て交戦物体であ
るはずである。しかし、本実施形態では、ミッションゲーム開始当初交戦物体であった敵
軍物体が所定割合以上のダメージを受けた場合には、予め設定された確率で非交戦物体に
変化することにしている。これは、例えば戦闘機が攻撃を受け、機体の損傷が激しいため
に攻撃を仕掛けることが不可能になった場合に相当する。図3では、画面中央部の敵軍の
戦闘機がプレーヤ機により攻撃を受け、所定割合以上のダメージを受けて非交戦物体に変
化したことで、非交戦物体を表す三角形の標的マーカST8が重畳表示されている。
【0053】
また、ゲーム画面GW2の上部には、味方機からプレーヤ機に送信された無線の内容が
表示されている。ここでは、「さっさと撃ち落としてしまえよ」という内容が表示されて
いる。
【0054】
3.ゲームの詳細
次に、本実施形態のフライトシューティングゲームの詳細について説明する。
図4は、ゲームの流れを示す図である。
本実施形態のフライトシューティングゲームは4つのステージで構成されている。プレーヤは、最初に難易度の設定やボタンの設定等の初期設定を行い(ステップS1)、その後、第1ステージから第4ステージまでのステージに挑戦する(ステップS3〜S29)。
【0055】
各ステージにおいて、プレーヤは保有機の中からプレーヤ機を一機選択し(ステップS3、S9、S17、S23)、選択したプレーヤ機を操縦操作しながら、与えられたミッションをクリアする(ステップS5、S13、S19、S27)。そして、見事にミッションをクリアすると、当該ミッションにおけるプレーヤの戦績がミッションゲーム結果画面に表示される(ステップS7、S15、S21、S29)。
【0056】
図5は、ミッションゲーム結果画面の一例であるミッションゲーム結果画面GW3を示す図である。
ミッションゲーム結果画面GW3は、第3ステージのミッションNo.3におけるプレーヤの戦績を示す画面であり、画面左部には、プレーヤのランク、タイム、トータルポイント等が表示されている。
【0057】
そして、画面中央部には、交戦物体について、撃破した交戦物体の種類、その撃破数及びポイントが表示されている。また、画面右部には、非交戦物体について、撃破した非交戦物体の種類、その撃破数及びポイントと、見逃した非交戦物体の種類及び見逃数とが表示されている。
【0058】
更に、画面下部には、プレーヤのプレイスタイル及びスタイル判定値を表すゲージであるスタイルゲージSG1が表示されている。スタイルゲージSG1において、マーカM1は、直前のステージにおけるスタイル判定値を示しており、マーカM2は、現在のステージにおけるスタイル判定値を示している。プレイスタイル及びスタイル判定値は、本実施形態において特に重要な概念であるため、以下詳細に説明する。
【0059】
図6は、プレイスタイル及びスタイル判定値を説明するための図である。
本実施形態では、プレイスタイルとして「マーセナリーパイロット」、「ソルジャーパイロット」及び「ナイトパイロット」の3つが存在し、各ステージのミッションゲーム中のプレーヤの行動に基づいてプレイスタイルが決定される。
【0060】
マーセナリーパイロットは、敵軍物体であったり、ポイントが加算される物体であるものは、貪欲に破壊していくプレイスタイルである。ソルジャーパイロットは、ミッションの遂行を第一に、余計なものの生死に拘らないプレイスタイルである。ナイトパイロットは、弱きを助け強きを挫くプレイスタイルである。但し、これら3つのプレイスタイルには優劣が存在せず、どのプレイスタイルだから良い/悪いといったことは無い。
【0061】
プレイスタイルは、スタイル判定値「S」と呼ばれる値によって決定される。スタイル判定値「S」は、「−100〜100」までの整数であり、「−100≦S≦−41」がマーセナリーパイロット、「−40≦S≦40」がソルジャーパイロット、「41≦S≦100」がナイトパイロットである。尚、ゲーム開始時には、スタイル判定値は「0」に設定されている。
【0062】
スタイル判定値「S」は、プレーヤによる非交戦物体の撃破数及び見逃数に基づいて算出される。但し、プレーヤ機が一度もレーダーに捕捉しなかった敵軍物体については、見逃数はカウントしない。
【0063】
具体的には、第nステージにおけるスタイル判定値「S」は、第nステージにおける非交戦物体の撃破数を「D」、見逃数を「L」でそれぞれ表すことにすると、次式(1)に従って算出される。
=Sn−1−2×D×f+2×L×f ・・・(1)
【0064】
ここで、f及びfは、それぞれ撃破係数及び見逃係数と呼ばれ、第n−1ステージ
におけるスタイル判定値「Sn−1」に基づいて値が決定される係数である。撃破係数f
は関数F(Sn−1)によって求められ、見逃係数fは関数F(Sn−1)によって求め
られる。
【0065】
図7(a)は、スタイル判定値Sと撃破係数fとの関係を示した関数Fのグラフで
ある。撃破係数fは、ソルジャーパイロットを示す「−40≦S≦40」の範囲では「
1.0」と一定であるが、マーセナリーパイロットを示す「−100≦S≦−41」の範
囲では、Sが小さくなるにつれて値が急激に小さくなり、「S=−100」では「0.1
」となる。一方、ナイトパイロットを示す「41≦S≦100」の範囲では、Sが大きく
なるにつれて値が急激に大きくなり、「S=100」では「10.0」となる。
【0066】
従って、前のステージにおいてプレイスタイルがマーセナリーパイロットであった場合は、多数の非交戦物体を撃破してもスタイル判定値がほとんど減少しない。この結果、究極のマーセナリーパイロット(S=−100)になるには一定の努力が必要となる。これに対し、プレイスタイルがナイトパイロットであった場合は、少数の非交戦物体を撃破しただけでもスタイル判定値が急激に減少することになり、究極のナイトパイロット(S=100)であればある程、非交戦物体を撃破したことによる変化量が大きくなる。
【0067】
図7(b)は、スタイル判定値Sと見逃係数fとの関係を示した関数Fのグラフで
ある。見逃係数fは、ソルジャーパイロットを示す「−40≦S≦40」の範囲では「
1.0」と一定であるが、マーセナリーパイロットを示す「−100≦S≦−41」の範
囲では、Sが小さくなるにつれて値が急激に大きくなり、「S=−100」では「10.
0」となる。一方、ナイトパイロットを示す「41≦S≦100」の範囲では、Sが大き
くなるにつれて値が急激に小さくなり、「S=100」では「0.1」となる。
【0068】
従って、前のステージにおいてプレイスタイルがナイトパイロットであった場合は、多
数の非交戦物体を見逃してもスタイル判定値がほとんど増加しない。この結果、究極のナ
イトパイロット(S=100)になるには一定の努力が必要となる。これに対し、プレイ
スタイルがマーセナリーパイロットであった場合は、少数の非交戦物体を見逃しただけで
もスタイル判定値が急激に増加することになり、究極のマーセナリーパイロット(S=−100)であればある程、非交戦物体を見逃したことによる変化量が大きくなる。
【0069】
各ステージにおいて、ミッションゲームの終了時にスタイル判定値「S」が式(1)に
従って算出・更新されることで、プレーヤのプレイスタイルが決定される。本実施形態で
は、プレイスタイルに応じて以下の(A)〜(E)が変化する。
(A)ゲームステージに配置される敵軍物体の種類、配置数及び初期配置位置(姿勢)。
(B)ミッションゲーム中に発生するイベント。
(C)ミッションゲーム中に味方機から送信される無線。
(D)第2ステージにおいて選択されるミッションゲーム。
(E)第4ステージクリア後に表示される回顧VTR。
【0070】
図4のゲームの流れに戻って、第2及び第4ステージでは、ミッションゲームがそれぞ
れ3つあり(ステップS11、S25)、第2ステージでは、第1ステージにおけるプレ
ーヤのプレイスタイルに基づいて自動的にミッションゲームが1つ選択される。具体的に
は、第1ステージのプレイスタイルが「マーセナリーパイロット」であった場合は、例え
ば多くの非交戦物体が登場するゲームステージのミッションゲームが選択され、「ナイト
パイロット」であった場合は、例えば非交戦物体の数が少ないゲームステージのミッショ
ンゲームが選択される。一方、第4ステージでは、プレーヤが好きなミッションゲームを
自由に1つ選択する。
【0071】
図8は、第4ステージにおいてプレーヤがミッションゲームを選択するための画面の一
例であるミッション選択画面GW4を示す図である。
ミッション選択画面G4では、「A」〜「C」の3種類のミッションゲームを表す小画
面が表示されており、プレーヤはカーソルを移動させてミッションゲームを1つ選択する
。各小画面には、当該ミッションゲームに登場する交戦物体及び非交戦物体の数がそれぞ
れ表示されている。また、画面下部には、プレーヤの現在のプレイスタイルを表すスタイ
ルゲージSG2が表示されている。従って、プレーヤは、自分の現在のプレイスタイルを
参考にして、ミッションゲームを選択することができる。
【0072】
図4のゲームの流れに戻って、最終の第4ステージをクリアすると、プレーヤキャラクタの過去を振り返ったムービー(映像)である回顧VTRが表示される(ステップS31)。回顧VTRは予め複数種類用意された所謂ムービーシーンであり、プレーヤの第1〜第4ステージのプレイスタイルの履歴に基づいて、1つの回顧VTRが選択されて表示される。
【0073】
図9及び図10は、回顧VTRの一場面である回顧VTR画面GW5及びGW6を示す図である。
回顧VTR画面GW5は、例えばプレーヤの第1〜第4ステージまでのプレイスタイルが全て「マーセナリーパイロット」であった場合の回顧VTRの一場面であり、生粋のマーセナリーパイロットらしいセリフ「あの時は、徹底的に敵を叩くことができてご機嫌だったぜ。」が表示されている。
【0074】
一方、回顧VTR画面GW6は、例えばプレーヤの第1〜第4ステージまでのプレイスタイルが全て「ナイトパイロット」であった場合の回顧VTRの一場面であり、生粋のナイトパイロットらしいセリフ「あの時は、誤って補給船にミサイルを打ち込んで機嫌が悪かったぜ。」が表示されている。
【0075】
再び図4のゲームの流れに戻って、回顧VTRの表示が終了すると、エンディングとなる(ステップS33)。そして、エンディングが終了すると、プレーヤは現在のプレイスタイル(スタイル判定値)をセーブすることが可能となり(ステップS35)、セーブした場合は(ステップS35;Yes)、現在のプレイスタイル(スタイル判定値)を引き継いで次の周に移行し、ステージNo.1からゲームが繰り返される。一方、セーブしなかった場合は(ステップS35;No)、現在のプレイスタイル(スタイル判定値)をリセットして(ステップS37)次の周に移行し、ステージNo.1からゲームが繰り返される。
【0076】
4.機能構成
次に、家庭用ゲーム装置1200の機能構成について説明する。
図11は、家庭用ゲーム装置1200の機能構成を示すブロック図である。家庭用ゲー
ム装置1200は、操作入力部100と、処理部200と、表示部300と、音出力部4
00と、通信部500と、記憶部600とを備えて構成される。
【0077】
操作入力部100は、例えばボタンスイッチやレバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現され、プレーヤによる操作入力に応じた操作入力信号を処理部200に出力する。図1では、ゲームコントローラ1202がこれに対応する。
【0078】
処理部200は、家庭用ゲーム装置1200全体の制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。図1では、本体装置1210に具備される制御ユニット1211がこれに対応する。
【0079】
また、処理部200は、主にゲームに係る演算処理を行うゲーム演算部210と、ゲーム演算部210の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラ等の所与の視点から見たゲーム空間の画像の生成及びゲーム画面を表示させるための画像信号の生成を行う画像生成部230と、効果音やBGM等のゲーム音の生成及びゲーム音を出力させるための音信号の生成を行う音生成部250とを含んでいる。
【0080】
ゲーム演算部210は、操作入力部100からの操作入力信号や、記憶部600から読
み出したゲームプログラム610や各種データに基づいてゲーム処理を実行する。特に、
本実施形態では、ゲーム演算部210は、ゲーム空間設定部212と、ゲーム進行制御部
214と、スタイル判定部216とを含んでいる。
【0081】
ゲーム空間設定部212は、仮想三次元空間にプレーヤ機や敵軍物体等を配置すること
でゲーム空間(ゲームステージ)を設定する。ゲーム進行制御部214は、ゲームの進行
を制御する機能部であり、例えば図4で説明したゲームの流れにおいて、第2ステージに
おけるミッションゲームの自動選択処理を行う他、ミッションゲーム中に発生させるイベ
ントの制御を行う。スタイル判定部216は、各ステージにおけるミッションゲーム終了
時に、式(1)に従ってスタイル判定値「S」を算出・更新して、プレーヤのプレイスタ
イルを判定する。
【0082】
画像生成部230は、例えばCPUやDSP等の演算装置やその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部230は、ゲーム演算部210による演算結果に基づき、幾何変換処理やシェーディング処理等を実行してゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を表示部300に出力する。
【0083】
表示部300は、画像生成部230からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。図1では、ディスプレイ1220がこれに対応する。
【0084】
音生成部250は、例えばCPUやDSP等の演算装置及びその制御プログラムによって実現され、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部400に出力する。
【0085】
音出力部400は、音生成部250からの音信号に基づいて、BGMや効果音等のゲーム音声を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現される。図1では、スピーカ1222がこれに対応する。
【0086】
通信部500は、処理部200からの制御信号に従って、通信回線2に接続して外部装置とのデータ通信を行う。例えば、無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現される。図1では、通信装置1218がこれに対応する。
【0087】
記憶部600は、処理部200に家庭用ゲーム装置1200を統合的に制御させるための諸機能を実現させるシステムプログラム(図示せず)や、ゲームを実行させるために必要なプログラム及びデータを記憶している。また、処理部200が演算処理に必要な各種のプログラムやデータを一時的に記憶する。その機能は、例えば各種ICメモリ、メモリカード、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD等の情報記憶媒体によって実現される。図1では、制御ユニット1211に搭載された各種ICメモリ、CD−ROM1212、ICメモリ1214、メモリカード1216等がこれに対応する。
【0088】
特に本実施形態では、記憶部600は、ゲームプログラム610と、ステージデータ620と、保有機データ630と、プレーヤ機データ640と、イベントデータ650と、無線データ660と、スタイル判定結果データ670と、最新スタイル判定値データ680と、回顧VTRデータ690とを含んでいる。
【0089】
ステージデータ620は、各ミッションゲームにおけるゲームステージを構築するための情報を格納しており、ゲームステージのマップの情報であるマップデータ622と、敵軍データ624とを含んでいる。
【0090】
敵軍データ624は、ゲームステージに配置される敵軍物体についてのデータであり、
そのデータ構成例を、図12に示す。敵軍データ624には、属性6241と、種類6242と、交戦種別フラグ6243と、配置フラグ6244と、初期位置姿勢情報6245と、非交戦物体変化確率6246と、ダメージ率6247と、非交戦物体判定フラグ6248と、レーダー捕捉フラグ6249と、現在位置姿勢情報6250とが対応付けて記憶されている。
【0091】
属性6241は、敵軍物体が陸海空の何れに属するかを示しており、陸に属する場合は「地上」、海に属する場合は「海上」、空に属する場合は「航空」がそれぞれ設定される。種類6242は、敵軍物体の種類を示しており、属性6241が「海上」である敵軍物体には「補給船」や「戦艦」、「地上」である敵軍物体には「敵基地」や「敵燃料基地」、「航空」である敵軍物体には、「戦闘機A」や「爆撃機B」といった種類が設定される。
【0092】
交戦種別フラグ6243は、ミッションゲームの初期状態において敵軍物体が交戦物体であるか非交戦物体であるかを示すフラグであり、交戦物体である敵軍物体には「交」、非交戦物体である敵軍物体には「非」がそれぞれ設定される。例えば、種類6242が「補給船」である敵軍物体は、非交戦物体である。
【0093】
配置フラグ6244は、ミッションゲームの初期状態において敵軍物体がゲームステージに配置されるか否かを示すフラグであり、配置される敵軍物体には「ON」、配置されない敵軍物体には「OFF」がそれぞれ設定される。この配置フラグ6244は、プレーヤのプレイスタイル(「マーセナリーパイロット」、「ソルジャーパイロット」、「ナイトパイロット」)毎に設定されている。従って、プレーヤのプレイスタイルに応じて、初期状態として配置する敵軍物体の種類及び配置数が変化するように設定されている。例えば、種類6242が「爆撃機A」である敵軍物体は、プレーヤのプレイスタイルが「マーセナリーパイロット」である場合はゲームステージに配置されないが、「ソルジャーパイロット」或いは「ナイトパイロット」である場合は配置されることになる。
【0094】
初期位置姿勢情報6245は、ミッションゲームの初期状態において敵軍物体がゲームステージに配置される位置及び姿勢についての情報であり、ワールド座標系の座標値及び角度で表現される。
【0095】
尚、一の敵軍物体について、複数の配置フラグ6244及び初期位置姿勢情報6245が設定されている場合がある。これにより、プレーヤのプレイスタイルに応じて、一の敵軍物体の初期位置及び姿勢が変化される。例えば、種類6242が「戦闘機C」である敵軍物体の初期位置及び姿勢は、プレーヤのプレイスタイルが「マーセナリーパイロット」である場合は、「(Xi0,Yi0,Zi0,θxi0,θyi0,θzi0)」であるが、「ソルジャーパイロット」である場合は、「(Xj0,Yj0,Zj0,θxj0,θyj0,θzj0)」である。また、「ナイトパイロット」である場合は、「(Xk0,Yk0,Zk0,θxk0,θyk0,θzk0)」であり、プレイスタイルに応じて、それぞれ異なる初期位置及び姿勢となる。
【0096】
非交戦物体変化確率6246は、ダメージ率6247が所定の変化基準値以上となった場合に、交戦物体が非交戦物体に変化する確率(%)を示している。変化基準値としては、例えば「95」や「99」等の、あと一撃で撃破される撃破直前の値が望ましい。例えば、種類6242が「戦闘機A」である敵軍物体は、「40%」の確率で非交戦物体に変化する。尚、交戦種別フラグ6243が「非」に設定された敵軍物体は、ミッションゲーム当初から非交戦物体であるため、非交戦物体変化確率6246は「0」に設定されている。
【0097】
ダメージ率6247は、敵軍物体が受けたダメージの割合(%)であり、「0」は無傷であることを意味し、「100」は撃破されたことを意味している。また、非交戦物体判定フラグ6248は、敵軍物体が交戦物体から非交戦物体に変化した場合に「ON」に設定され、それ以外の場合は「OFF」に設定されるフラグである。例えば、種類6242が「戦闘機B」である敵軍物体は、非交戦物体変化確率6246が「100」であり、ダメージ率6247が「95」と変化基準値以上となったことで(但し、変化基準値を「95」とした。)、非交戦物体に変化し、非交戦物体判定フラグ6248が「ON」に設定される。尚、交戦種別フラグ6243が「非」に設定された敵軍物体は、ミッションゲーム当初から非交戦物体であるため、非交戦物体判定フラグ6248は「ON」に設定されている。
【0098】
レーダー捕捉フラグ6249は、敵軍物体がプレーヤ機のレーダーに一度でも捕捉された場合に「ON」に設定され、一度も捕捉されなかった場合は「OFF」に設定されるフラグである。例えば、種類6242が「敵燃料基地」である敵軍物体は、プレーヤ機のレーダーに捕捉されたことがあるため、「ON」に設定されている。現在位置姿勢情報6250は、敵軍物体の現在の位置及び姿勢についての情報であり、ワールド座標系の座標値及び角度で表現される。
【0099】
敵軍データ624のうちの属性6241、種類6242、交戦種別フラグ6243、配置フラグ6244、初期位置姿勢情報6245及び非交戦物体変化確率6246は、予め定められた固定的なデータであるが、ダメージ率6247、非交戦物体判定フラグ6248、レーダー捕捉フラグ6249及び現在位置姿勢情報6250は、ゲーム処理においてゲーム演算部210により随時更新される。
【0100】
保有機データ630は、プレーヤ機として選択可能な戦闘航空機に関するデータであり、そのデータ構成例を、図13に示す。保有機データ630には、戦闘航空機毎に、機体を識別する機体番号631と、戦闘機Pや爆撃機Pといった種類632と、飛行による最高移動可能速度である最高速度633と、兵装634とが対応付けて記憶されている。
【0101】
兵装634は、装備し攻撃に用いることができる兵器に関するデータであり、「対地ミサイル」や「対空ミサイル」、「機銃」といった兵器の種類と、該兵器の攻撃力とが対応付けて記憶されている。この兵装634は、種類632に応じたものとなっている。
【0102】
プレーヤ機データ640は、プレーヤ機に関するデータであり、そのデータ構成例を、図14に示す。プレーヤ機データ640には、保有機データ630で定義されている戦闘航空機の内、プレーヤ機として選択された戦闘航空機の機体番号641と、ダメージ率642と、現在位置姿勢情報643とが対応付けて記憶されている。このプレーヤ機データ640は、ゲーム処理においてゲーム演算部210により随時更新される。
【0103】
図14では、プレーヤ機として機体番号「001」の航空戦闘機が選択されている。該航空戦闘機は、図13に示した保有機データ630によれば戦闘機Pであり、兵器として、「120」のダメージを与えることができる「対空ミサイル」と、「30」のダメージを与えることができる「機銃」等を装備している。
【0104】
イベントデータ650は、ミッションゲーム中に発生させるイベントについてのデータであり、そのデータ構成例を、図15に示す。イベントデータ650には、発動条件651と、発動イベント652と、イベント達成条件653と、判定値変化量654とが対応付けて記憶されている。
【0105】
発動条件651は、当該イベントが発動するために満たされるべき条件である。発動イベント652は、当該イベントの具体的な処理内容である。イベント達成条件653は、当該イベントを達成するために満たされるべき条件である。判定値変化量654は、当該イベントの達成によってスタイル判定値に加算される値である。
【0106】
例えば、プレーヤのプレイスタイルが「マーセナリーパイロット」であり、プレーヤ機が撃破必須物体をレーダーに捕捉し、且つ撃破されずに残存している敵燃料基地の数が「5」よりも大きい場合は、残存している敵燃料基地を殲滅する敵燃料基地殲滅イベントが発動する。そして、敵燃料基地が全て撃破されることでイベントは達成され、プレーヤのスタイル判定値に「−10」が加算される。即ち、この場合は、スタイル判定値が「マーセナリーパイロット」側にシフトすることになる。尚、ミッションゲーム中に発生するイベントを達成するか否かは、プレーヤの任意であり、ミッションをクリアするためには、当該ミッションとされた撃破必須物体を撃破しさえすれば良い。
【0107】
ゲーム処理では、ゲーム進行制御部214が、イベントデータ650を参照して発動条件651が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合に、発動イベント652に基づいてイベントの発生を制御する。また、スタイル判定部216が、ミッションゲーム終了時に、イベントデータ650を参照してイベント達成条件653が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合に、判定値変化量654をスタイル判定値に加算する。
【0108】
無線データ660は、ミッションゲーム中に味方機からプレーヤ機に送信される無線についてのデータであり、そのデータ構成例を、図16に示す。無線データ660には、発動条件661と、選択条件662と、無線内容663とが対応付けて記憶されている。
【0109】
発動条件661は、無線が送信されるために満たされるべき条件である。選択条件662は、選択する無線内容663を決定するための条件である。無線内容663は、送信される無線の内容である。
【0110】
例えば、ミッションクリア条件が成立した場合において、プレーヤのプレイスタイルが「ナイトパイロット」であり、且つ非交戦物体の撃破数が「0」である場合は、「相変わらず一機も倒さないなあ」という無線が、味方機からプレーヤ機に送信されてきたかのような表示及び音声出力がなされる。
【0111】
ゲーム処理では、ゲーム演算部210が、無線データ660を参照して発動条件661が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合に、選択条件662に従って選択した無線内容663の表示及び音声出力させる。
【0112】
スタイル判定結果データ670は、各ステージにおいて判定されたプレーヤのプレイスタイルについてのデータであり、そのデータ構成例を、図17に示す。スタイル判定結果データ670には、ステージ671と、スタイル判定値672と、スタイル673とが対応付けて記憶されている。図17では、第1ステージにおいてプレーヤのスタイル判定値が「−60」であり、プレイスタイルが「マーセナリーパイロット」であったのが、ステージが進むにつれてスタイル判定値が増加していき、第4ステージにおいてスタイル判定値が「50」となり、プレイスタイルが「ナイトパイロット」となっている。
【0113】
ゲーム処理では、スタイル判定部216が、各ステージのミッションゲーム終了時に式(1)に従ってスタイル判定値を算出・更新し、プレーヤのプレイスタイルを決定する。そして、ステージ671と、スタイル判定値672と、スタイル673とを対応付けてスタイル判定結果データ670を生成する。
【0114】
最新スタイル判定値データ680は、最新の(現在の)スタイル判定値を記憶したデータである。この最新スタイル判定値データ680は、エンディングの後、プレーヤによりプレイスタイル(スタイル判定値)がセーブされた場合は、次の周にそのまま引き継がれる。一方、セーブされなかった場合はリセットされる。
【0115】
回顧VTRデータ690は、第4ステージクリアの後に表示される回顧VTRを記憶したデータである。回顧VTRは、各ステージのプレイスタイルの全通りの組み合わせである「34=81」種類記憶されており、第1〜第4ステージのプレーヤのプレイスタイルの履歴に応じて、回顧VTRが1つ選択されて表示される。
【0116】
5.処理の流れ
次に処理の流れについて説明する。
図18は、ゲーム処理において、1つのミッションゲームについて行われる処理の流れを示すフローチャートである。ゲーム処理全体の流れは、図4で説明したゲームの流れに従って実現されるため、説明を省略する。
【0117】
先ず、ゲーム空間設定部212が、当該ミッションゲームのゲーム空間の設定を行う(ステップA1)。具体的には、仮想三次元空間にプレーヤ機及び味方機を配置すると共に、敵軍データ624に基づいて敵軍物体を配置する。この際、直前のステージにおけるプレーヤのプレイスタイルを参照して各敵軍物体の配置フラグ6244の「ON」、「OFF」を特定し、配置フラグ6244が「ON」に設定されている敵軍物体を、初期位置姿勢情報6245に従った初期位置及び姿勢で配置する。
【0118】
次いで、ゲーム演算部210はゲームを開始し(ステップA3)、プレーヤ機の移動や攻撃といった制御を行うと共に(ステップA5)、コンピュータ制御する味方機及び敵軍物体の制御を行う(ステップA7)。
【0119】
次いで、ゲーム演算部210は、プレーヤ機のレーダーの捕捉範囲SRの内側に敵軍物体が存在するか否かの判定を行い(ステップA9)、含まれる場合は、レーダー画面にマーカを表示させると共に、ゲーム画面中の敵軍物体に標的マーカを重畳表示させる。具体的には、敵軍物体が交戦物体であり、地上に存在する場合は「六角形」の標的マーカを重畳表示させ、空中に存在する場合は「四角形」の標的マーカを重畳表示させる。また、敵軍物体が非交戦物体である場合は「三角形」の標的マーカを重畳表示させて、明滅させる。
【0120】
その後、ゲーム演算部210は、ヒット判定処理を行う(ステップA11)。具体的には、プレーヤ機の攻撃がヒットしたか否かを判定し、ヒットした場合には、ヒットした敵軍物体について、プレーヤ機の兵装634の種類及び攻撃力に基づいてダメージ率を計算してダメージ率6247を更新する。また、敵軍物体の攻撃がプレーヤ機にヒットした場合も、同様にしてダメージ率を計算してダメージ率642を更新する。
【0121】
そして、ゲーム演算部210は、敵軍物体が交戦物体である場合に、ダメージ率が変化基準値以上となったか否かを判定し(ステップA13)、変化基準値以上とならなかったと判定した場合は(ステップA13;No)、ステップA17へと処理を移行する。
【0122】
一方、ステップA13においてダメージ率が変化基準値以上となったと判定した場合は(ステップA13;Yes)、ゲーム演算部210は、当該敵軍物体の非交戦物体変化判定を行う(ステップA15)。具体的には、当該敵軍物体に設定されている非交戦物体変化確率6246で当該敵軍物体を非交戦物体に変化させ、非交戦物体判定フラグ6248を「ON」に設定する。また、重畳表示させていた標的マーカを、「六角形」或いは「四角形」から「三角形」に変化させて、明滅させる。
【0123】
次いで、ゲーム進行制御部214は、イベントデータ650を参照して発動条件651が成立したか否かを判定し(ステップA17)、成立したと判定した場合は(ステップA17;Yes)、発動イベント652に従ったイベントを発生させる(ステップA19)。
【0124】
一方、ステップA17において、発動条件651が成立しなかったと判定した場合は(ステップA17;No)、ゲーム演算部210は、無線データ660を参照して発動条件661が成立したか否かを判定し(ステップA21)、成立したと判定した場合は(ステップA21;Yes)、選択条件662に基づいて無線内容663を選択し、選択した無線内容663の表示及び音声出力させる(ステップA23)。
【0125】
また、ステップA21において、発動条件661が成立しなかったと判定した場合は(ステップA21;No)ゲーム演算部210は、ミッションゲーム終了条件が成立したか否かを判定する(ステップA25)。ここで、ミッションゲーム終了条件とは、「当該ミッションゲームにおける撃破必須物体が全て撃破されたこと」、「残り時間が無くなったこと」、「プレーヤ機が撃破されたこと」等を言う。但し、残り時間が無くなった場合及びプレーヤ機が撃破された場合は、以後のステップA27〜A35の処理は行わず、コンティニュー画面へと移行する。
【0126】
ステップA25において、ミッションゲーム終了条件が成立しなかったと判定した場合は(ステップA25;No)、ゲーム演算部210は、ステップA5へと戻る。
【0127】
一方、ステップA25において、ミッションゲーム終了条件が成立したと判定した場合は(ステップA25;Yes)、スタイル判定部216は、撃破した非交戦物体の集計を行う(ステップA27)。具体的には、敵軍データ624を参照して、非交戦物体判定フラグ6248が「ON」に設定されている敵軍物体の中から、ダメージ率6247が「100」である敵軍物体を特定し、その総和を「撃破数」とする。
【0128】
また、スタイル判定部216は、見逃した非交戦物体の集計を行う(ステップA29)。具体的には、敵軍データ624を参照し、非交戦物体判定フラグ6248が「ON」に設定されている敵軍物体の中から、レーダー捕捉フラグ6249が「ON」に設定されている敵軍物体を特定し、その総和から撃破数を引いた数を「見逃数」とする。
【0129】
そして、スタイル判定部216は、式(1)に従ってスタイル判定値を算出して、最新スタイル判定値データ680を更新する(ステップA31)。また、スタイル判定部216は、ミッションゲーム中に発生したイベントのイベント達成条件653が成立したか否かを判定し(ステップA33)、成立しなかったと判定した場合は(ステップA33;No)、処理を終了する。
【0130】
一方、ステップA33において、イベント達成条件653が成立したと判定した場合は(ステップA33;Yes)、スタイル判定部216は、当該イベントに対応する判定値変化量654をスタイル判定値に加算し(ステップA35)、最新スタイル判定値データ680を更新して、処理を終了する。
【0131】
6.ハードウェア構成
次に、家庭用ゲーム装置1200を実現できるハードウェアの構成について説明する。
図19は、本実施形態におけるハードウェア構成の一例を示す図である。家庭用ゲーム装置1200は、CPU1000と、ROM1002と、RAM1004と、情報記憶媒体1006と、音生成IC1008と、画像生成IC1010と、I/Oポート1012,1014とを有し、システムバス1016により相互にデータの入出力が可能に接続されている。
【0132】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されているプログラムやROM1002に格納されているシステムプログラム及びコントロール装置1022によって入力される操作入力信号等に従って、装置全体の制御や各種のデータ処理を行う。CPU1000は、図1の本体装置1210の制御ユニット1211に搭載され、図11の処理部200に対応する。
【0133】
ROM1002やRAM1004及び情報記憶媒体1006は、図11における記憶部600に対応する。具体的には、ROM1002は図1の本体装置1210の制御ユニット1211に搭載されているICメモリに該当し、システムプログラム等の本体装置1210の制御にかかわるプログラムやデータを記憶する。
【0134】
RAM1004は、CPU1000の作業領域などとして用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、或いはCPU1000の演算結果が格納される。
【0135】
情報記憶媒体1006は、ICメモリや着脱自在なハードディスクユニット、MO、DVD−ROMなどによって実現される。情報記憶媒体1006は、図1のCD−ROM1212、ICメモリ1214、メモリカード1216に対応する。
【0136】
音生成IC1008は、ROM1002や情報記憶媒体1006に記憶されている情報に基づいて効果音やBGM等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成された音はスピーカ1020によって出力される。なお、スピーカ1020は、図11における音出力部400、図1におけるスピーカ1222に対応する。
【0137】
画像生成IC1010は、表示装置1018に画像を出力するための画素情報を生成する集積回路である。図11における画像生成部230がこれに対応する。表示装置1018は、図11の表示部300、図1におけるディスプレイ1220に対応する。
【0138】
I/Oポート1012には、コントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1024がそれぞれ接続されている。
【0139】
コントロール装置1022は、図11の操作入力部100及び図1のゲームコントローラ1202に対応し、プレーヤが種々のゲーム操作を入力するための装置である。通信装置1024は、ゲーム装置内部で利用される各種の情報を外部とやり取りするものであり、他のゲーム装置と接続されてゲームプログラムに応じた所与の情報を送受信し、通信回線を介してゲームプログラム等の情報を送受信することなどに利用される。図11の通信部500及び図1の通信装置1218が、これに対応する。
【0140】
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理はCPU1000、或いは汎用のDSP等によってソフトウェア的に実行する構成としても良い。
【0141】
また、本発明は、図1に示した家庭用ゲーム装置1200だけでなく、業務用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも同様に適用できる。
【0142】
例えば、図20は、本発明を業務用ゲーム装置1300に適用した場合の外観の一例を示す図である。同図に示すように、業務用ゲーム装置1300は、ゲーム画面を画像表示するディスプレイ1302と、ゲームの効果音やBGMを出力するスピーカ1304と、前後左右方向を入力するジョイスティック1306と、プッシュボタン1308と、演算処理によって業務用ゲーム装置1300を統合的に制御して所与のゲームを実行する制御ユニット1320とを備えて構成される。
【0143】
制御ユニット1320は、CPU1324等の演算処理装置と、業務用ゲーム装置1300の制御及びゲームの実行に必要なプログラムやデータが格納されたROM1322とを搭載する。制御ユニット1320に搭載されるCPUは、ROM1322よりプログラムやデータを適宜読み出して演算処理することによって種々の処理を実行する。そして、プレーヤは、ディスプレイ1302に表示されたゲーム画面を見ながら、ジョイスティック1306及びプッシュボタン1308からゲーム操作の入力をしてゲームを楽しむ。
【0144】
また、本発明は、スタンドアローンの装置によって実行されるゲームに限らず、ネットワークゲームと呼ばれているゲームに適用しても構わない。ネットワークゲームを実現するシステム構成としては、例えば、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲームシステム等をゲーム端末とし、インターネット網や専用線網等の有線/無線の通信回線を通じてサーバと接続する構成、(2)サーバを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線で接続される構成、(3)複数のゲーム端末同士が通信回線で接続されるが、その内の一台がサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム端末が物理的に結合し、全体として一台のシステム(例えば業務用のゲームシステム)となっている構成などがある。
【0145】
7.作用効果
本実施形態によれば、各ステージ毎に、敵軍物体のうちの非交戦物体を撃破した撃破数及び見逃した見逃数に基づいてスタイル判定値が算出され、算出されたスタイル判定値からプレーヤのプレイスタイルが判定される。本来、非交戦物体は撃破してもしなくても良い物体であるため、それを敢えて撃破するということは、そこにプレーヤの何らかの意図があるはずである。本実施形態では、その意図をプレイスタイルという形で判定した。
【0146】
そして、各ステージにおいて判定されたプレイスタイルは、ミッション結果画面において表示される。従って、次回は別のプレイスタイルでプレイするといった楽しみが生まれるため、飽きることのない繰り返しプレイが実現されるようになる。
【0147】
また、プレーヤのプレイスタイルに応じて、(A)ゲームステージに配置される敵軍物体の種類、配置数及び初期配置位置(姿勢)、(B)ミッションゲーム中に発生するイベント、(C)ミッションゲーム中に味方機から送信される無線、(D)第2ステージにおいて選択されるミッションゲーム、(E)第4ステージクリア後に表示される回顧VTR、が変化する。(A)、(B)及び(D)の変化により、プレイスタイルに応じてゲームの進行が変化することになるため、飽きの来ないゲームを実現することができるようになる。また、(C)及び(E)の変化により、プレーヤのプレーヤキャラクタへの愛着が深まることになり、プレーヤキャラクタへの成り切り感や没入感を高揚させることができるようになる。
【0148】
また、本実施形態では、交戦物体と非交戦物体とで異なる形状の標的マーカを重畳表示させ、更に非交戦物体の標的マーカは明滅表示させるようにしている。従って、プレーヤが「マーセナリーパイロット」のプレイスタイルを取っている場合は、非交戦物体を撃破する手助けとなり、逆に「ナイトパイロット」のプレイスタイルを取っている場合は、誤って非交戦物体を攻撃することを防止することができる。
【0149】
8.変形例
8−1.非交戦物体変化制御処理
上述した実施形態においては、撃破直前の交戦物体が、当該交戦物体に予め設定された確率に従って非交戦物体に変化するとして説明した。しかし、例えば、機銃を連射した場合やミサイルを連続して発射した場合等の連続攻撃時においては、その連続攻撃の最中に交戦物体が非交戦物体に変化した上、非交戦物体に攻撃がヒットして非交戦物体を撃破してしまうというプレーヤの意図に反した結果になり得る。そのため、交戦物体が非交戦物体に変化する際には、一定時間の間、当該物体に対する攻撃を無効化することとしても良い。
【0150】
具体的な処理について図21を参照して説明する。図21は、本処理である非交戦物体変化制御処理の流れを示すフローチャートである。この非交戦物体変化制御処理は、ヒット判定処理の後、即ち図18の処理のステップA11の後に実行される処理である。先ず、ゲーム演算部210は、プレーヤの攻撃がヒットした各交戦物体それぞれについてループFの処理を繰り返し実行する(ステップF1〜F11)。ループFの処理における処理対象の交戦物体を以下「処理対象物体」という。
【0151】
ゲーム演算部210は、処理対象物体のダメージ率が変化基準値以上となったか否かを判定する(ステップF3)。そして、変化基準値以上となったと判定した場合は(ステップF3:Yes)、ゲーム演算部210は、処理対象物体を交戦物体から非交戦物体へ変化させるか否かを、処理対象物体に予め定められている非交戦物体変化確率6246に従った確率で判定する(ステップF5)。
【0152】
非交戦物体へ変化させると判定した場合は(ステップF5:変化させる)、処理対象物体にヒットした攻撃を所定時間の間(例えば2秒間)無効化する一時無敵化処理を開始する(ステップF7)。無敵化する、即ち処理対象物体にヒットした攻撃を無効化する時間は、プレーヤが非交戦物体への変化を視認するまでの時間、及び銃弾やミサイルが処理対象物体に到達するまでの時間を考慮して設定される。
【0153】
一時無敵化処理を開始すると、ゲーム演算部210は、処理対象物体の種別を交戦物体から非交戦物体へ変化させる(ステップF9)。この結果、処理対象物体に重畳表示されていた標的マーカが「六角形」(或いは「四角形」)から「三角形」へ変化することになると共に、所定時間の間、処理対象物体への攻撃が無効化される。
【0154】
ステップF9の処理の後、ステップF3で変化基準値以上となっていないと判定した場合(ステップF3:No)、又はステップF5で非交戦物体へ変化させないと判定した場合(ステップF5:変化させない)には、ゲーム演算部210は、今回のループFの処理対象物体に関する処理を終了し、プレーヤの攻撃がヒットした他の交戦物体を処理対象物体としてループFの処理を繰り返し実行する(ステップF1〜F11)。
【0155】
また、撃破直前の非交戦物体を交戦物体に変化させるだけではなく、ミサイルや機銃を使い果たして攻撃能力がなくなった交戦物体を非交戦物体に変化させることにしても良い。また、このような所定の状態に至った交戦物体だけではなく、所定の行動をとった交戦物体を非交戦物体に変化させることにしても良い。例えば、退避行動や降伏行動をとった交戦物体を非交戦物体に変化させるといった具合である。更には、発生するイベントによって交戦物体を非交戦物体に変化させても良い。例えば、味方救助要請イベントが発生した場合は、味方機に攻撃している交戦物体以外の全ての交戦物体を非交戦物体に変化させる。
【0156】
8−2.プレイスタイルによる変化内容
プレーヤのプレイスタイルに応じて変化させる内容は、何も上述したものに限られるわけではない。例えば、ゲーム中のBGMを変化させることにしても良いし、エンディングの内容を変化させるようにしても良い。また、ミッションゲーム前にプレーヤが選択可能なプレーヤ機の種類を変化させることにしても良いし、プレーヤ機の能力(例えば、兵装の攻撃力や最高速度)を変化させるようにしても良い。
【0157】
8−3.プレイスタイルの表示
上述した実施形態では、ミッションゲーム結果画面及びミッション選択画面においてのみ、プレイスタイルが表示されるものとして説明した。しかし、プレーヤが自分の現在のプレイスタイルを確認したいような場合も考えられる。そこで、例えばミッションゲーム中に、ポーズ(一時停止)指示がなされた場合に、プレイスタイルを表示させるようにしても良い。この場合、プレーヤはミッション中の好きな時にプレイスタイルを確認することができるため、以後どのようにミッションゲームを進めていくかを再考することができるようになる。
【0158】
また、ポーズ中だけではなく、ミッションゲーム中リアルタイムにプレイスタイルを表示させることにしても良い。この場合、非交戦物体の見逃し判定をリアルタイムに行うことは困難であるため、撃破判定だけを行ってプレイスタイルを判定するようにすれば良い。
【0159】
図22は、ミッションゲーム中にプレイスタイルが表示されたゲーム画面GW7を示す図である。
ゲーム画面GW7は、ミッションゲーム中の一場面を示しているが、画面下部にスタイルゲージSG3が表示されている。このスタイルゲージSG3は、ミッションゲーム中常時表示されており、スタイルゲージSG3のマーカは、プレーヤが非交戦物体を撃破すればするだけ「マーセナリーパイロット」側にシフトすることになる。ここでは、プレーヤのプレイスタイルは「ナイトパイロット」であり、画面上部には、「見逃してあげれば?」という味方機からの無線内容が表示されている。
【0160】
8−4.標的マーカの種類
非交戦物体に重畳表示させる標的マーカの種類は、上述したものに限られず、適宜変更可能である。例えば、形状を三角形ではなく円にしても良いし、二重線で形状が表されるようにしても良い。また、明滅表示によって区別するのではなく、色彩によって区別することにしても良い。例えば、交戦物体の標的マーカは「緑色」、非交戦物体の標的マーカは「黄色」、撃破必須物体は「赤色」とする。
【0161】
8−5.非交戦物体の標的マーカの識別化設定
非交戦物体の標的マーカの表示形態(形状を含む。)や表示態様(明滅)を他の標的マーカと異なるものとして視覚的に識別化可能としたが、初めから固定的に識別化するのではなく、プレーヤが設定可能な構成としても良い。具体的には、初期設定画面に標的マーカの表示形態の識別化や表示態様の識別化のON/OFFの項目を設けておき、ゲームを開始前にプレーヤが設定できるようにする。これにより、上級者が識別化をOFFにしてゲームを行うことができるようになる。また、繰り返しプレイの実現性を高めるために、全ステージのクリアを所定回数(例えば3周)以上して初めて、識別化を設定できるような構成としても良い。その場合には、プレーヤ識別情報と、プレイ回数(何周目か)等とをプレイデータとして記憶しておけば良い。
【0162】
8−6.スタイル判定値
上述した実施形態では、単純に非交戦物体の撃破数及び見逃数に基づいてスタイル判定値を算出するものとして説明した。しかし、ゲームの幅を広げるために、非交戦物体それぞれに重みを設定しておき、撃破した非交戦物体に設定されていた重みに基づいてスタイル判定値を算出するようにしても良い。具体的には、撃破する必要性が薄い非交戦物体(例えば敵トレーラー)には大きな重みを設定しておき、当該非交戦物体が撃破された場合は、スタイル判定値が大幅に減少するようにする。逆に、撃破する必要性が濃い非交戦物体(例えば戦闘機製造工場)には小さな重みを設定しておき、当該非交戦物体が撃破された場合は、スタイル判定値がほとんど減少しないようにする。
【0163】
また、撃破ならずとも、非交戦物体を攻撃しただけでスタイル判定値を算出するようにしても良い。具体的には、敵軍データ624を参照し、非交戦物体判定フラグ6248が「ON」に設定されている敵軍物体のうち、ダメージ率が「0」ではない敵軍物体を特定して、その総和を「攻撃数」とする。そして、この攻撃数が多ければ多いほど、スタイル判定値が大きく減少するようにする。
【0164】
8−7.回顧VTR
上述した実施形態では、第1ステージ〜第4ステージまでのプレイスタイルの組み合わせに応じて、複数存在する回顧VTRの中から1つの回顧VTRが選択されて表示されるものとして説明した。しかし、特定のステージにおけるプレイスタイルに応じて回顧VTRを第4ステージの後に選択・表示することにしても良い。例えば、第2ステージのプレイスタイルが「ナイトパイロット」であったならば、「ナイトパイロット」用の回顧VTRを選択・表示するようにする。
【0165】
また、1つの映像を選択して表示するのではなく、予め記憶された映像の中から複数の映像を選択し、選択した映像を順番に繋げて再生するようにしても良い。例えば、各ステージのプレイスタイルに基づいて4つの映像を選択し、この4つの映像を順番に繋げて再生する。
【0166】
また、回顧VTRが予め用意されているような構成を採るのではなく、ミッションゲーム中の映像を録画したり、操作内容を記憶しておき、プレイスタイルに応じた映像を回顧VTRとして再生するようにしても良い。例えば、プレーヤがステージ全体を通して「マーセナリーパイロット」であった場合は、非交戦物体の撃破数が特に多かったミッションゲーム中の一場面を再生するようにする。
【0167】
8−8.スタイル判定値の範囲
上述した実施形態では、「−100≦S≦−41」がマーセナリーパイロット、「−40≦S≦40」がソルジャーパイロット、「41≦S≦100」がナイトパイロットであるものとして説明したが、このプレイスタイルを決定付けるスタイル判定値の範囲を、ゲームの難易度やゲーム結果、プレイ人数、イベント等により変更しても良い。例えば、ゲームの難易度が高く設定されている場合は、「−100≦S≦−1」をマーセナリーパイロット、「0≦S≦60」をソルジャーパイロット、「61≦S≦100」をナイトパイロットとし、マーセナリーパイロット側にシフトされ易くする。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】家庭用ゲーム装置の外観図。
【図2】ゲーム画面の一例を示す図。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図。
【図4】ゲームの流れを示す図。
【図5】ミッションゲーム結果画面の一例を示す図。
【図6】プレイスタイルの説明図。
【図7】(a)撃破係数のグラフ。(b)見逃係数のグラフ。
【図8】ミッション選択画面の一例を示す図。
【図9】回顧VTRの一場面を示す図。
【図10】回顧VTRの一場面を示す図。
【図11】家庭用ゲーム装置の機能構成を示すブロック図。
【図12】敵軍データのデータ構成の一例を示す図。
【図13】保有機データのデータ構成の一例を示す図。
【図14】プレーヤ機データのデータ構成の一例を示す図。
【図15】イベントデータのデータ構成の一例を示す図。
【図16】無線データのデータ構成の一例を示す図。
【図17】スタイル判定結果データのデータ構成例を示す図。
【図18】ゲーム処理の流れを示すフローチャート。
【図19】家庭用ゲーム装置のハードウェア構成例を示す図。
【図20】業務用ゲーム装置の外観図。
【図21】変形例における非交戦物体変化制御処理の流れを示すフローチャート。
【図22】変形例におけるゲーム画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0169】
1200 家庭用ゲーム装置
100 操作入力部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 ゲーム空間設定部
214 ゲーム進行制御部
216 スタイル判定部
230 画像生成部
250 音生成部
300 表示部
400 音出力部
500 通信部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
620 ステージデータ
622 マップデータ
624 敵軍データ
630 保有機データ
640 プレーヤ機データ
650 イベントデータ
660 無線データ
670 スタイル判定結果データ
680 最新スタイル判定値データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタの攻撃を制御し、所与の視点からゲーム空間を見た画像を生成させてゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタが撃破可能な物体である撃破可能物として、1)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃する交戦物体と、2)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃しない非交戦物体とを少なくとも含む撃破可能物を前記ゲーム空間に配置する撃破可能物配置手段、
前記交戦物体の前記プレーヤキャラクタに対する攻撃を制御する交戦物体制御手段、
前記配置された非交戦物体がプレーヤキャラクタにより撃破されたか否かを判定する非交戦物体撃破判定手段、
前記非交戦物体撃破判定手段の判定結果に基づいてプレーヤのプレイスタイルを判定するプレイスタイル判定手段、
前記判定されたプレイスタイルを表示する制御を行う判定スタイル表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記非交戦物体撃破判定手段が、前記配置された非交戦物体がプレーヤキャラクタにより攻撃された場合を撃破された場合に含めて判定するように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プレーヤキャラクタの攻撃による前記非交戦物体の撃破に応じてゲームポイントを加算していくゲームポイント計算手段として前記コンピュータを機能させ、
前記プレイスタイル判定手段が、非交戦物体を積極的に撃破する傾向にあるプレイスタイルと、非交戦物体を撃破しない傾向にあるプレイスタイルとを少なくとも含む複数のプレイスタイルの中からプレーヤのプレイに適合するプレイスタイルを判定するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記判定されたプレイスタイルに基づいてゲーム進行を可変に制御する進行制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
予め定められたタイミングで表示制御する映像を、前記判定されたプレイスタイルに基づいて可変して表示制御する映像制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プレイスタイル判定手段が、所定のタイミングでプレーヤのプレイスタイルを判定していく判定実行手段を有するように前記コンピュータを機能させ、
前記映像制御手段が、前記プレイスタイル判定手段により判定されたプレイスタイルの履歴に基づいて、表示制御する映像を可変するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
予め定められたタイミングで出力するメッセージを、前記判定されたプレイスタイルに基づいて可変して出力するメッセージ出力制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
プレーヤの操作入力に従って前記プレーヤキャラクタの移動を制御するPC移動制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記非交戦物体撃破判定手段が、前記撃破可能物配置手段により配置された非交戦物体のうち、前記PC移動制御手段による前記プレーヤキャラクタの移動に伴って移動する前記プレーヤキャラクタの位置を基準とする所与の範囲の内側に入った非交戦物体を判定の対象とするように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記プレーヤキャラクタの現在位置に対する前記所与の範囲内にいる非交戦物体の相対位置関係を、前記PC移動制御手段による前記プレーヤキャラクタの移動制御に応じて随時更新表示制御する非交戦物体位置表示制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記撃破可能物配置手段により配置された撃破可能物に標的マーカを重畳表示し、前記交戦物体の標的マーカと前記非交戦物体の標的マーカとを識別表示する制御を行う標的マーカ表示制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記ゲームは複数のステージを順次クリアしていくゲームであり、
前記プレイスタイル判定手段が、各ステージ毎にプレーヤのプレイスタイルを判定するが、最新の判定においては、判定対象のステージ以前のステージの判定結果を累積し、判定対象のステージを含むプレイ済みのステージ全体のプレイスタイルとして判定するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記撃破可能物配置手段が、各ステージ毎に撃破可能物を前記ゲーム空間に配置するが、前記プレイスタイル判定手段による最新の判定結果に基づいて、前記撃破可能物の種類、配置位置及び配置数のうち少なくとも1つを可変して最新のステージに撃破可能物を配置するように前記コンピュータを機能させるための請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記プレーヤキャラクタの攻撃により前記交戦物体が所定状態に至る又は所定行動をとった場合に、当該交戦物体を非交戦物体に変化させる撃破可能物変化制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜12の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記撃破可能物変化制御手段により非交戦物体に変化された撃破可能物に対する前記プレーヤキャラクタの攻撃を、当該変化時の所定時間の間無効化する攻撃無効化制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
請求項1〜14の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項16】
プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタの攻撃を制御し、所与の視点からゲーム空間を見た画像を生成してゲームを実行するゲーム装置であって、
前記プレーヤキャラクタが撃破可能な物体である撃破可能物として、1)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃する交戦物体と、2)前記プレーヤキャラクタに対して攻撃しない非交戦物体とを少なくとも含む撃破可能物を前記ゲーム空間に配置する撃破可能物配置手段と、
前記交戦物体の前記プレーヤキャラクタに対する攻撃を制御する交戦物体制御手段と、
前記配置された非交戦物体がプレーヤキャラクタにより撃破されたか否かを判定する非交戦物体撃破判定手段と、
前記非交戦物体撃破判定手段の判定結果に基づいてプレーヤのプレイスタイルを判定するプレイスタイル判定手段と、
前記判定されたプレイスタイルを表示する制御を行う判定スタイル表示制御手段と、
を備えたゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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