説明

プログラムタイマー

【課題】 時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができ、さらには標準時刻電波を安定して受信することができるプログラムタイマーを提供する。
【解決手段】 電波受信ユニット300は、矩形状に形成された受信ユニット台303に受信ユニット保持部302が着脱自在に取り付けられ、受信ユニット保持部302の両端間に函体の受信ユニット本体部301が回動自在に保持されるように構成され、プログラムタイマー本体100は、電波受信ユニット300で受信した標準時刻電波に基づいて時計手段135,240の現在時刻を修正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校、塾、公共施設、事務所、工場などにおいて、希望する時刻にチャイム音、メロディー、アナウンス等の報知音声の鳴動、外部機器の制御を行うプログラムタイマーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現在時刻を計時する手段と、現在時刻が記憶手段に記憶しているプログラムの設定時刻と一致したときに報知音を発生させたり、外部機器を制御するプログラムタイマーがあり、報知音の発生用プログラムや外部機器の制御用プログラムを設定する設定器をタイマー本体に着脱自在に取り付けることで、設定器をタイマー本体から外してプログラム設定を行うことができ、設定操作を簡単にしている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開平6−289158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のプログラムタイマーは、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができない。さらに、標準時刻電波を安定して受信するためには、電波受信手段を適切な方向に向ける必要がある。
【0004】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明は、時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができ、さらには標準時刻電波を安定して受信することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0005】
請求項2の発明は、受信ユニット保持部に対して受信ユニット本体部を節度ある操作感で回動することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0006】
請求項3の発明は、受信ユニット本体部が回動する角度を規制してケーブルの断線を防止することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0007】
請求項4記載の発明は、標準時刻電波の受信に最適な角度に電波受信手段を容易に固定することがすることができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0008】
請求項5記載の発明は、電波受信ユニットの任意の位置からケーブルを引き出すことができ、電波受信ユニットを水平面、壁面に関わらず取り付けることができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0009】
請求項6記載の発明は、受信ユニット本体部を保持した受信ユニット保持部を受信ユニット台から容易に着脱でき、標準時刻電波を受信可能な位置を容易に確認することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信する電波受信手段を備える電波受信ユニットと、現在時刻を計時する時計手段、所望の時刻に報知音声を発生させるまたは外部機器を制御するためのプログラムを設定するプログラム設定手段、設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶手段、現在時刻がプログラム記憶手段に記憶しているプログラムの設定時刻と一致したときに報知音声を発生させるまたは外部機器を制御する制御出力を出力する出力制御手段、標準時刻電波から生成された標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段に与える電波受信制御手段を備えるプログラムタイマー本体、設定器とを備えて、プログラムタイマー本体は、設定器に電気的に接続するとともに、電波受信ユニットにケーブルを介して電気的に接続し、電波受信ユニットは、少なくとも電波受信手段を実装した受信ユニット基板を収納する受信ユニット本体部と、受信ユニット本体部を回動自在に保持する保持構造を備えた受信ユニット保持部と、受信ユニット保持部が取り付けられて造営物に固定される受信ユニット台とから構成されることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができ、さらには電波受信手段を備える受信ユニット本体部を回動させることで電波受信手段の方向、角度を変えることができて、標準時刻電波を安定して受信することができる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1において、前記受信ユニット保持部は、歯車状の凹凸部を内周に形成した円環状のリング台と、リング台を保持するためのリング台用ガイドとを備え、前記受信ユニット本体部は、リング台の内側に挿入される軸部と、軸部の外周に設けられてリング台の凹凸部の凹形状に弾性的に係合する突部を形成した接続リングとを備えることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、受信ユニット保持部に対して受信ユニット本体部を節度ある操作感で回動することができる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2において、前記リング台用ガイドは、前記受信ユニット本体部の回動軸と同心に形成された円弧状の回転規制溝を設け、前記接続リングは、回転規制溝に係合する突部を備えることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、受信ユニット本体部が回動する角度を規制してケーブルの断線を防止することができる。
【0016】
請求項4の発明は、請求項2または3において、前記受信ユニット本体部は、回動軸と同心に形成された歯車状の凹凸部を備え、前記受信ユニット保持部は、受信ユニット本体部の凹凸部の凹形状に弾性的に係合する突部を形成した受信ユニット固定レバーと、受信ユニット固定レバーをスライド自在に保持する固定レバー用ガイドとを備えることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、標準時刻電波の受信に最適な角度に電波受信手段を容易に固定することがすることができる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかにおいて、前記受信ユニット台と前記受信ユニット保持部とは、前記プログラムタイマー本体と前記電波受信ユニットとを電気的に接続するケーブルが通過可能な開部を形成されることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、電波受信ユニットの任意の位置からケーブルを引き出すことができ、電波受信ユニットを水平面、壁面に関わらず取り付けることができる。
【0020】
請求項6の発明は、請求項5において、前記受信ユニット台と前記受信ユニット保持部とは互いに係合する係合部を各々備え、前記受信ユニット保持部は、前記ケーブルが通過可能な開部を形成されたユニット着脱レバーと、ユニット着脱レバーをスライド自在に保持する着脱レバー用ガイドとを備え、ユニット着脱レバーをスライド操作することで、受信ユニット台から受信ユニット保持部の着脱が可能になることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、受信ユニット本体部を保持した受信ユニット保持部を受信ユニット台から容易に着脱でき、標準時刻電波を受信可能な位置を容易に確認することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明では、時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができ、さらには電波受信手段を備える受信ユニット本体部を回動させることで電波受信手段の方向、角度を変えることができて、標準時刻電波を安定して受信することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(実施形態)
本発明の実施形態のプログラムタイマーは、図1,図2に示すように、プログラムタイマー本体100と、設定器200と、電波受信ユニット300とから構成され、プログラムタイマー本体100は壁面などに取り付けられ、設定器200はプログラムタイマー本体100に着脱自在に取り付けられ、電波受信ユニット300はケーブルLを介してプログラムタイマー本体100に電気的に接続される。そして、プログラムタイマー本体100は、設定器200で設定したプログラムや、外部に設けた人体検知センサーまたは呼出スイッチ等からの外部割込入力に応じて、報知音声の出力制御や外部機器の動作制御を行い、さらにプログラムタイマー本体100、設定器200は、標準時刻電波を受信する電波受信ユニット300からの信号に基づいて現在時刻を修正する。また、図3は設定器200をプログラムタイマー本体100から外した状態である。
【0025】
プログラムタイマー本体100は、アナログ時計部101を前面上部に備え、その下方の右側にチャイム音などの報知音声を発生するスピーカを内蔵するスピーカ部102を設け、左側に設定器200を収納する収納部103を形成している。また、外部機器を制御する制御出力を2回路(夫々「回路1」、「回路2」と呼ぶ)備えており、収納部103の下方のスイッチ104a,104bは、夫々の回路の制御出力を手動で切り換える制御出力手動操作スイッチであり、スイッチ104cは、アナログ時計部101を手動で調節するためのアナログ時計調整スイッチである。さらに、制御出力手動操作スイッチ104a,104bの上部には、それぞれのスイッチの操作による制御出力の状態を表示する発光ダイオード等からなる制御出力状態表示器105a,105bを設けている。
【0026】
プログラムタイマー本体100のハウジング106は合成樹脂製であり、壁面への取付時に壁面側に臨むボディ106aと、アナログ時計部101が取り付けられた上カバー106bと、収納部103及びスピーカの音出孔107が形成された下カバー106cとで構成されている。また、上カバー106bはボディ106aに対して開閉自在になっている。収納部103には、収納された設定器200の前面を閉塞する開閉自在な設定器カバー108が取り付けられている。
【0027】
設定器200を収納する収納部103は、矩形状の収納凹部103aが形成され、収納凹部103aの開口縁の上下には設定器200を着脱する場合に指が挿入される切欠き部103b,103bを形成している。収納凹部103aの底面中央には、プログラムタイマー本体100を設定器200に電気的に接続するためのコネクタ109を設け、コネクタ109の周りには矩形筒状のコネクタガイド110を突設して、設定器200に設けられたコネクタをコネクタ109に導くようにしている。コネクタ109の両側には、設定器200を収納する場合に所定位置に案内するガイドボス112,112を突設している。また、コネクタ109の上下には、設定器200を機械的に保持する係止片111,111を突設している。係止片111の先端は係止爪111aが内向きに形成されて、係止爪111aの先端面の外周は曲成または面取りされている。
【0028】
次に、図4は設定器200の正面図である。設定器200は矩形箱状に形成され、前面の上部右寄りに液晶ディスプレイからなる表示部201を設け、その下部に各種設定用スイッチ202(202a〜202s)、録音用ジャック203を配置し、左側部にはスライド式のモード切換スイッチ204を配置している。
【0029】
図4における表示部201の表示は、モード切換スイッチ204が通常(時刻表示)モードにおける表示であり、時/分を表示する略中央の時刻表示部201aとその上部に設けられた曜日表示部201bとを備え、さらには標準時刻電波受信機能のため電波受信ユニット300をプログラムタイマー本体100に接続するので、受信ユニット接続状態表示部201cと電波強度表示部201dと受信完了表示部201eとを備えて、現在時刻(曜日、時、分、秒)、受信ユニット接続状態、電波強度、受信完了を表示している。また、この設定器200の上下面には、設定器200を収納部103から取り外す場合に切欠き部103bに露出して操作される取外し釦205を設けている。また、プログラムタイマー本体100から取外された場合にも動作可能とするために、ニッケル・水素電池、リチウム電池、乾電池、太陽電池などを電源として備えている。
【0030】
次に、電波受信ユニット300は、受信ユニット本体部301、受信ユニット保持部302、受信ユニット台303とからなり、合成樹脂製の防雨構造であり、屋外に設置することも可能である。
【0031】
受信ユニット本体部301は、上ケース304と下ケース305とにより外郭を形成し、ねじS2によって上ケース304と下ケース305とが組み立てられ、内部にはアンテナを組み込んだ受信ユニット基板300aが受信回路部として収納され(図6参照)、上ケース304側に露出するように、後述する電源状態表示手段335dとなる電源状態表示LED310と、後述する受信周波数表示手段335bとなる40KHz受信表示LED306a、60KHz受信表示LED306bと、後述する電界強度表示手段335aとなる4つの電界強度表示LED307と、後述する時刻コード形成パルス信頼度表示手段335cとなる信頼度表示LED308とを備えている。さらに、ケーブルLは、受信ユニット本体部301内部の受信回路部から一方の受信ユニット保持部302を通して電波受信ユニット300の外部に引き出されており、プログラムタイマー本体100のボディ106aの上面に穿設した通線孔113を介してプログラムタイマー本体100内の端子台に接続して、プログラムタイマー本体100から電波受信ユニット300に電源を供給するとともに、電波受信ユニット300が受信した標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを生成して、時刻コード形成パルス、時刻コード形成パルス信頼度、電界強度を示す信号をプログラムタイマー本体100に伝達する。
【0032】
受信ユニット保持部302は、左ケース302lと右ケース302rとによりコの字状の外郭を形成し、ねじS1で左ケース302lと右ケース302rとが組み立てられる(図6参照)。
【0033】
受信ユニット台303は矩形状に形成されて受信ユニット保持部302が着脱自在に取り付けられ、受信ユニット保持部302の両端間に函体の受信ユニット本体部301が回動自在に保持される。そして、受信ユニット台303を壁面又は天井などの造営物に取り付けた後、受信ユニット本体部301を保持した受信ユニット保持部302を受信ユニット台303に嵌め込むことにより電波受信ユニット300を壁面又は天井等に取り付けることができる。
【0034】
そして、電波受信ユニット300はプログラムタイマー本体100からケーブルLを介して分離しており、電波受信ユニット300単独で標準時刻電波を受信できる位置を確認でき、また、後述するプログラムタイマー本体100の停電補償用電池を外部電源として使用できるように、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池に接続可能な外部電源接続手段を備えている。
【0035】
次に、プログラムタイマーの概略構成について図2を用いて説明する。図2に示すプログラムタイマーは、プログラムタイマー本体100と、設定器200と、電波受信ユニット300とで構成され、プログラムタイマー本体100と設定器200とは、コネクタ145,229を介して電気的に接続され、プログラムタイマー本体100と電波受信ユニット300とは端子台146,341間を接続したケーブルLで電気的に接続される。
【0036】
図2では、プログラムタイマー本体100と電波受信ユニット300に端子台146,341を各々設けて、端子台146,341に両端を接続したケーブルLにて電気的接続を行うようにしているが、プログラムタイマー本体100から直接ケーブルLを引き出して電波受信ユニット300の端子台341に接続して電気的接続を行うようにしたり、電波受信ユニット300から直接ケーブルLを引き出してプログラムタイマー本体100の端子台146にケーブルLを接続して電気的接続を行うようにしたり、プログラムタイマー本体100から直接ケーブルLを引き出して電波受信ユニット300に直接ケーブルLを引き込んで電気的接続を行うようにしてもよい。
【0037】
プログラムタイマー本体100は、制御出力手動操作スイッチ104a,104b等の手動スイッチの操作を判定するスイッチ操作判定手段130と、外部に設けた人体検知センサーまたは呼出スイッチ等からの外部割込入力の有無を判定する外部割込入力判定手段131と、制御出力手動操作スイッチ104a,104b等の手動スイッチの操作または上記外部割込入力の判定に応じた出力状態を選択するとともに選択した出力状態を表示する出力選択・表示手段132と、スイッチ操作判定手段130、外部割込入力判定手段131、設定器200からの各出力に基づいて行なう内蔵スピーカー(スピーカ部102)、外部スピーカー、照明等の動作制御の判定や、スピーカから出力させるメロディ、チャイム音、アナウンス等の報知音声の選択等の判定を行う出力判定手段133と、出力判定手段133の判定結果を記憶する出力状態判定記憶手段134と、現在時刻を計時する時計手段135と、この出力判定手段133の判定結果及び時計手段135の計時出力に基づいて「回路1」の制御出力手段137、「回路2」の制御出力手段138、報知音声出力手段139、アナログ時計出力手段140(時計手段135とでアナログ時計部101を構成する)を制御する出力制御手段136とを基本構成として備えている。
【0038】
また、プログラムタイマー本体100の本体電源形成手段147は、交流電源入力手段143からの商用電源を入力としてプログラムタイマー本体100の各手段に電源を供給するとともに設定器200の設定器電源形成手段248、電波受信ユニット300の電波受信ユニット電源形成手段340にも電源を供給する。
【0039】
また、手動スイッチ操作表示手段141は、発光ダイオード等からなる制御出力状態表示器105a,105bを構成する。
【0040】
さらに、電波受信ユニット300からの信号の電圧を変換する信号電圧変換手段142と、電波受信ユニット300からの時刻コード形成パルス信号を受けて時刻コード化する時刻コード化手段126と、時刻コード化手段126から得られる時刻コードに基づいて時刻に変換する時刻データ生成手段127と、電波受信ユニット300からの電界強度及び電波信頼度の各信号に基づいて電波強度を判定して後述する設定器200の電波強度表示手段235aに電波強度を表示する表示制御手段を含む電波強度判定手段128と、時計手段135の現在時刻を修正する時刻修正手段148と、時刻コード化手段126や時刻データ生成手段127等の電波受信を制御し受信した標準時刻に基づいて時計手段135の現在時刻を修正する時刻修正指示を時刻修正手段148に与える電波受信制御手段129と、電波受信制御手段129の制御状態を記憶する電波受信動作制御状態記憶手段149とを備えている。
【0041】
設定器200は、報知数設定手段231a、報知音声信号番号設定手段231b、再生・録音・編集操作手段231cを含みモード切換スイッチ204及び各種設定スイッチ202を用いて時計設定、プログラム設定・呼出、報知音声信号の再生・録音・編集を行なうプログラム設定手段230aと、強制受信操作手段232a、受信確認操作手段232bを含み標準時刻電波受信時の電波受信処理を行なうプログラム設定手段230bと(以下、プログラム設定手段230a,230bを併せてプログラム設定手段230と称す)、プログラム設定手段230aで設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶手段234と、電波強度表示手段235a、受信完了表示手段235b、受信ユニット接続状態表示手段235cを含んで時計・プログラム・電波受信状態等を表示する表示手段235と、プログラム設定手段230aの設定状態及びプログラム記憶手段234の記憶内容を表示手段235に表示するための表示制御手段238と、各種設定スイッチで構成されて時間に関する各種設定を行なう時計設定手段239と、時刻を計時する時計手段240と、複数の報知音声信号と各報知音声信号に対応した報知音声信号番号とを記憶する報知音声信号記憶手段241と、報知音声制御手段242を通して報知音声信号記憶手段241に報知音声信号を入力する報知音声入力手段243と、報知音声制御手段242を通して報知音声信号記憶手段241から呼び出した報知音声信号を報知音声に変換して出力する報知音声確認手段244(設定器スピーカー部211)と、プログラム記憶手段234のプログラムと時計手段240で発生する時刻とに基づいて所定の動作制御、報知音声信号(メロディ、チャイム音、アナウンス等)の選択判断をするプログラム判断手段245と、プログラム判断手段245の判断結果及びプログラムタイマー本体100の出力判定手段133の判定結果による制御や、モード切換スイッチ204の操作に応じて報知音声信号記憶手段241に記憶している報知音声信号の再生処理や、外部の報知音声アナログ信号をデジタル信号に変換して報知音声信号記憶手段241に記憶させる録音処理や、報知音声信号記憶手段241に記憶している報知音声信号の編集処理を制御する報知音声制御手段242と、時計手段240の現在時刻を修正する時刻修正手段233と、受信した標準時刻に基づいて時計手段240の現在時刻を修正する時刻修正指示を時刻修正手段233に与える電波受信制御手段246と、電波受信制御手段246の制御状態を記憶する電波受信制御記憶手段247と、設定器200の各手段に電源を供給する設定器電源形成手段248とを基本的な機能構成として備えている。
【0042】
電波受信ユニット300は、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信する電波受信手段331と、異なる周波数の標準時刻電波の中から受信する標準時刻電波を選択する周波数選択手段332と、受信した電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成する時刻コード形成パルス生成手段333と、時刻コード形成パルスのパルス幅を判定して時刻コード形成パルスの信頼度を判定する時刻コード形成パルス信頼度判定手段334と、電界強度表示手段335aと、電界強度表示手段335aに電界強度を表示する制御手段を含み受信する標準時刻電波の電界強度を判定する電界強度判定手段336と、受信周波数識別信号生成手段337と、電源状態判定手段338と、受信周波数表示手段335bと、時刻コード形成パルス信頼度表示手段335cと、電源状態表示手段335dと、信号電圧変換手段339と、電波受信ユニット300の各手段に電源を供給する受信ユニット電源形成手段340とを備えている。さらに、受信ユニット電源形成手段340には、外部から電源を供給される外部電源接続手段と、接続する外部電源を切り換える切換手段とを設けている。
【0043】
図2の構成では、プログラムタイマー本体100に時刻コード化手段126、時刻データ生成手段127、電波強度判定手段128を備えているが、設定器300に時刻コード化手段、時刻データ生成手段、電波強度生成手段を備えてもよい。
【0044】
さらに、プログラムタイマー本体100の時計手段135と設定器200の時計手段240との動作を同期させるために、プログラムタイマー本体100は時計手段135の信号を基に同期信号を出力する同期出力発生手段144を備えて、設定器200は同期出力発生手段144からの同期信号を判定する同期入力判定手段249と、時計手段240の信号を基に同期スタート信号を出力する同期スタート信号発生手段236と、設定器200がプログラムタイマー本体100に取り付けられたときにコネクタが接続されたことを判定するコネクタ接続判定手段237とを備えている。
【0045】
次にプログラムタイマーの各種設定について説明する。設定器200は、図4に示すように、表示部201における表示状態の切換や、報知音声信号記憶手段241に記憶した報知音声信号の発生プログラムを含む制御プログラムの設定や、その制御プログラムに基づいたプログラムの実行や、録音・再生・編集等のモードの切換を行うモード切換スイッチ204を備えている。
【0046】
また、本実施形態のプログラムタイマーでは、外部機器を異なるプログラムで各々動作制御する2つの制御出力手段137,138を備えており、設定器200では、それぞれの制御出力手段137,138の出力制御を行う制御プログラムの設定、確認、変更を行えるようにしている。また、以下の説明ではそれぞれの制御出力手段137,138による制御可能な2つの回路をそれぞれ「回路1」,「回路2」と呼ぶ。
【0047】
モード切換スイッチ204は、表示器の左側方に設けられ、上下方向にスライド操作されるスライドスイッチ204aを用いて構成され、スライドスイッチ204aのスライド位置によって各種モードを選択している。このモード切換スイッチ204では、(1)時刻表示部201aで時刻表示(曜日、時、分等を表示)を行わせる通常(時刻表示)モードと、(2)年月日または時分秒を表示させるとともに年月日または時分秒を設定・変更させる時計調整モードと、(3)「回路1」の週間プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」週間プログラム設定モードと、(4)「回路1」の週間プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」週間プログラム呼出モードと、(5)「回路1」の休日プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」休日プログラム設定モードと、(6)「回路1」の休日プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」休日プログラム呼出モードと、(7)「回路2」の週間プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」週間プログラム設定モードと、(8)「回路2」の週間プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」週間プログラム呼出モードと、(9)「回路2」の休日プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」休日プログラム設定モードと、(10)「回路2」の休日プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」休日プログラム呼出モードと、(11)デジタル信号で記憶した報知音声信号(チャイム音、メロディ、アナウンス)の再生、アナログ信号の報知音声信号をデジタル信号に変換して記憶する録音、デジタル信号で記憶した報知音声信号の編集、報知音声信号記憶手段241に記憶した複数の報知音声信号間の出力レベルの調整を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける再生・録音・編集モードとのモード切換を行う。
【0048】
また、各種設定用スイッチ202は、上記(2)時計調整モードにおいて、年/時を設定・変更するための年/時設定スイッチと、月/分を設定・変更するための月/分設定スイッチと、日/秒を設定・変更するための日/秒設定スイッチと、年・月・日または時・分・秒を設定する設定スイッチとがスイッチ202n〜202p,202sに各々割り当てられている。
【0049】
また、上記(3)「回路1」週間プログラム設定モード、(4)「回路1」週間プログラム呼出モード、(5)「回路1」休日プログラム設定モード、(6)「回路1」休日プログラム呼出モード、(7)「回路2」週間プログラム設定モード、(8)「回路2」週間プログラム呼出モード、(9)「回路2」休日プログラム設定モード、(10)「回路2」休日プログラム呼出モードの各プログラムの設定時に、曜日設定を行う曜日設定スイッチがスイッチ202a〜202gに各々割り付けられ、これら曜日設定スイッチに並設して設けられて1回だけ休日プログラムを実行する場合に操作される一回実行スイッチがスイッチ202hに割り付けられ、設定されたプログラムを選択的に呼び出して表示部に表示させるための呼出スイッチがスイッチ202mに割り付けられ、報知音声信号番号(以下メロディ番号と称す)を設定するメロディ設定スイッチがスイッチ202qに割り付けられ、報知音声信号を繰返し報知する報知数を設定する報知数設定スイッチがスイッチ202rに割り付けられ、設定したプログラムを記憶させる場合に操作される設定スイッチがスイッチ202sに割り付けられ、設定したプログラムを消去する場合に操作される取消スイッチがスイッチ202iに割り付けられる。さらに、上記(2)時計調整モードと同様に、年/時設定スイッチ、月/分設定スイッチがスイッチ202n,202oに各々割り付けられ、時計調整モードにおける日/秒設定スイッチ(スイッチ202p)が、制御出力手段137,138を介して外部機器を動作させる時間を設定する出力時間設定スイッチとして割り付けられる。
【0050】
また、モード切替スイッチ204の位置に関係なく、制御出力手段137,138を介して10秒前から外部機器を動作させる場合に操作される10秒前起動スイッチがスイッチ202k,202lに各々割り付けられる。
【0051】
さらに、本実施形態のプログラムタイマーは、モード切替スイッチ204の上記(11)再生・録音・編集モードでは、再生モード設定スイッチがスイッチ202a(日曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、録音モード設定スイッチがスイッチ202b(月曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、編集モード設定スイッチがスイッチ202c(火曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、開始または一時停止スイッチがスイッチ202d(水曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、停止スイッチがスイッチ202e(木曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、残時間表示スイッチがスイッチ202f(金曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、前消スイッチがスイッチ202g(土曜日の曜日設定スイッチ)に割り付けられ、後消スイッチがスイッチ202h(1回実行設定スイッチ)に割り付けられ、全消スイッチがスイッチ202i(取消スイッチ)に割り付けられ、秒送りスイッチがスイッチ202n(年/時設定スイッチ)に割り付けられる。また、設定器200をプログラムタイマー本体100に取り付けた状態ではレベル合わせスイッチがスイッチ202r(報知数設定スイッチ)に割り付けられる。
【0052】
そして、各種設定用スイッチ202a〜202sは、各モードにおいて各々の機能に割り付けられるのであるが、設定器200をプログラムタイマー本体100に取り付けた状態において、上記(1)通常(時刻表示)モードで、受信曜日確認スイッチがスイッチ202aに割り付けられ、強制受信設定スイッチがスイッチ202bに割り付けられる。
【0053】
また、スイッチ202m〜スイッチ202rは、上下方向でシーソ動作が自在な押しボタンとこの押しボタンの操作でオン・オフされる2個のスイッチとで構成されて、プログラム設定手段230内では押しボタンの上側を押すと1ずつ加算され、逆に下側を押すと1ずつ減算されて、押しボタンを押し続けると連続的に加算あるいは減算され、その加算値、減算値に応じた処理を行なう。また、スイッチ202a〜202iは、押しボタンとスイッチとから構成される周知のプッシュスイッチである。これらのスイッチは、プリント基板に実装されている。
【0054】
以下、標準時刻に基づいて時計手段135,240の現在時刻を修正する動作について説明する。
【0055】
まず、日本標準時を高精度で伝える長波は、独立行政法人情報通信研究機構で運用している電波であり、独立行政法人情報通信研究機構では、標準電波と呼んでいるが、本発明の説明においては、時刻情報を含んだ電波であることを明確に表現するため、標準時刻電波と呼ぶ。
【0056】
そして、時刻コード形成パルス生成手段333は、標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成し、この時刻コード形成パルスは、信号電圧変換手段339、端子台341,146、信号電圧変換手段142を介して、プログラムタイマー本体100の時刻コード化手段126に入力される。
【0057】
時刻コード化手段126は、時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとし、時刻データ生成手段127は、この標準時刻の時刻コードから標準時刻を生成し、電波受信制御手段129は、生成された標準時刻に基づいて、時計手段135の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148に与え、時刻修正手段148はこの指示にしたがって時計手段135の現在時刻を修正する。
【0058】
さらに、上記生成された標準時刻は、コネクタ145,229を介して設定器200の電波受信制御手段246に入力され、電波受信制御手段246は、生成された標準時刻に基づいて、時計手段240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段233に与え、時刻修正手段233はこの指示にしたがって時計手段240の現在時刻を修正する。
【0059】
また、時刻コード化手段126での時刻コード化状態、時刻データ生成手段127での時刻データ生成状態は、電波受信動作制御状態記憶手段149に記憶される。
【0060】
上記現在時刻修正動作は、自動受信動作または強制受信操作によって行われ、自動受信動作時には、標準時刻電波を電波受信手段331で定期的に受信し、電波受信制御手段129は、電波受信動作制御状態記憶手段149に記憶されている時刻コード化状態が、生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする状態であれば、この時刻コードから生成された標準時刻に基づいて時計手段135の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148に与え、電波受信制御手段246も時計手段240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段233に与える。
【0061】
また、強制受信時には、強制受信設定スイッチ202bを手動操作すると、標準時刻電波を電波受信手段331で強制的に受信する。そして、電波受信制御手段129は、時刻コード化手段126に、この強制受信によって生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化を試行させ、この時刻コードから生成された標準時刻に基づいて時計手段135の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148に与え、電波受信制御手段246も時計手段240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段233に与える。
【0062】
上記標準時刻電波は、福島長波局(おおたかどや山)から40KHzの周波数で、九州局(はがね山)から60KHzの周波数で送信されている。この標準時刻電波は、長波局からの距離によって変わるとともにアンテナの設置場所(例えば、地形、建物など)や、天候や、電離層の状態の影響、および電力の鉄塔、高圧線、テレビやラジオの送信塔、電車の架線などからの電界あるいは磁界の影響を受けるとともに、航空機、電車、自動車などの運行によって遮断されたり、あるいは反射される。
【0063】
このような標準時刻電波を電波受信手段331で受信する場合には、航空機、電車、自動車、工場、オフィスの電子機器等から発生する標準時刻電波の周波数に近い電波ノイズも同時に取り込むので、電波受信手段331における電気信号には、標準時刻電波による電気信号だけでなく、標準時刻電波の周波数に近い電波ノイズによる電気信号、一部欠けた電気信号などがあり、そのレベルも強い電気信号、弱い電気信号がある。
【0064】
したがって、標準時刻電波を安定して受信するためには、電波受信ユニット300を取り付ける場所に応じて、固定面に対する電波受信手段331(後述する図17のバーアンテナ352)の方向(アンテナ方向)を最適に設定する必要がある。
【0065】
そこで、本実施形態において、上記のように受信ユニット台303は矩形状に形成されて受信ユニット保持部302が着脱自在に取り付けられ、さらに受信ユニット保持部302の両端間に函体の受信ユニット本体部301が回動自在に保持されるように電波受信ユニット300を構成しており、以下、電波受信ユニット300の構成について詳述する。
【0066】
受信ユニット台303は、図5に示すように矩形のプレート状に形成され、大孔と小孔とが連設されただるま孔303a,取付孔303gにねじ等を挿通させて壁面、天井等に固定される。また、前面の両側部には、長手方向に沿ってガイド303bが各々立設され、各ガイド303bの下端から外側に向かって係止部303cが形成されており、ガイド303bの中央よりやや下方からは、外側に延設された挟持片303fが形成されている。さらに、受信ユニット台303の上端後面側には、係止面303dが形成されている。
【0067】
そして、図6に電波受信ユニット300の分解斜視図、図7に側面からみた一部破段した断面、図8に下面から見た一部破段した断面、図9に上面から見た一部破段した断面を示す。
【0068】
受信ユニット保持部302は、基部302aと、基部302aの上端から前方に突設した保持体302b、基部302aの下端から前方に突設した保持体302cからなり、側面から見た形状はコの字状に形成される。基部302aの後面には開口302dが形成され、上面後端から下方向に係止部302eが突設される。
【0069】
また、保持体302cの下面には矩形の挿通孔302fを穿設した矩形の凹部302gが形成され、凹部302g内にはユニット着脱レバー311の操作片311aが配置されて、操作片311aの裏面には連結片311bの一端が接続されており、挿通孔302fを挿通した連結片311bの他端には係止片311cが形成されている。係止片311cは、後方に向かって延設され、その後端は上方に向かって曲成された係止部311dを具備する。また、係止片311の両側からは弾性片311eが各々延設され、弾性片311eの先端は、受信ユニット保持部302の内面に設けた凹部302i内に嵌合している。
【0070】
そして、挿通孔302fの径は連結片311bの径より大きく、通常は、連結片311bの後側が挿通孔302fの後端に係止しており、弾性片311eのばね力に抗って操作片311aを前方にスライドさせて、係止片311cを前方にスライドさせた状態で、受信ユニット本体部301を保持した受信ユニット保持部302を受信ユニット台303に上方から嵌め込む(図10参照)。受信ユニット保持部302の両側部後端からは、長手方向に沿って係合片302hが内側に延設されており、この係合片302hがガイド303bに係合した状態で受信ユニット保持部302を下方向に移動させる。そして、挟持片303fと受信ユニット台303との間に係合片302hが挟持されることで前後方向の位置決めが成され、さらに係合片302hの下端が係止部303cに係止し、且つ係止部302eが係止面303dに係止することで、受信ユニット台303に受信ユニット保持部302が取り付けられる。そして、操作片311aを離せば、弾性片311eのばね力によってユニット着脱レバー311が後方にスライドし、係止部315dが受信ユニット台303の内面に係止する。逆に、受信ユニット保持部302を受信ユニット台303から外す場合は、操作片311aを前方にスライドさせて、係止部315dと受信ユニット台303内面との係止状態を解除してから、受信ユニット保持部302を上方向に移動させる。また、連結片311bと挿通孔302fとでユニット着脱レバー311をスライド自在に保持する着脱レバー用ガイドを構成している。
【0071】
上記のように、受信ユニット保持部302を受信ユニット台303に取り付けた状態で、受信ユニット本体部301の下面から引き出されたケーブルLは、受信ユニット保持部302の保持体302c内に引き込まれて後方に向かって配線される。そして、受信ユニット保持部302の下面後端には後方に開放した開部302jが形成され、開部302jに対向するユニット着脱レバー311の箇所にも後方に開放した開部311fが穿設されており、ケーブルLは開部302j,311fを挿通して、電波受信ユニット300の下面からプログラムタイマー本体100に配線される。
【0072】
あるいは、図11に示すように、保持体302c内のケーブルLを、基部302aに形成した開口302dを介して、受信ユニット台303に穿設した挿通孔303eを挿通させることで、電波受信ユニット300の後面からプログラムタイマー本体100に配線することもできる。
【0073】
このように、ケーブルLは、電波受信ユニット300の後方からでも、下方からでも引き出すことができるため、電波受信ユニット300を水平面に置くこともできるし、壁面に取り付けることもできる。
【0074】
また、電波受信ユニット300をプログラムタイマー本体100から分離した場合、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池153を電波受信ユニット300の外部電源として使用して、電波受信ユニット300単独で標準時刻電波を受信可能な位置を確認できるように、受信ユニット保持部302は、停電補償用電池153が接続可能なコネクタCN1cを備えている。
【0075】
次に、保持体302bは、その下面先端側に、円形の孔313aを設けたリング台用ガイド313を配置し、孔313a内には、内周に歯車状の凹凸部314aが形成された円環状のリング台314が収納される。
【0076】
そして、受信ユニット本体部301は、上面に四角体状の軸部301aを突設し、軸部301aには円形の接続リング315が取り付けられる。接続リング315は、その中央に軸部301を挿入する四角の軸孔315aが穿設され、軸部301aの外周には係合凹部301cが形成されており、軸孔315aの内周に設けた係合片315dが係合凹部301cに係合して、軸部310aの回動に伴って接続リング315も回動する。接続リング315の外周には、互いに対向する2箇所に突部315bが形成され、突部315bの内側には空隙315cが形成されており、突部315bは径方向に弾性を有する。
【0077】
受信ユニット本体部301は、軸部301aに接続リング315を取り付けた状態で保持体302bのリング台314に挿入され、受信ユニット本体部301を保持体302bに対して回動させると、突部315bが凹凸部314aの凹部に弾性的に係合するので、節度ある操作感で回動させることができる。
【0078】
また、受信ユニット本体部301は、下面に円柱状の軸部301bを突設し、軸部301bの外周には歯車状の凹凸部301dが形成され、保持体302cの先端側に穿設した軸孔302kに軸部301bが回動自在に挿入される。
【0079】
さらに、保持体302c内には、軸孔302kに対向して挿通孔316aを穿設した固定レバー316を収納しており、固定レバー316の一端は保持体302cの側面から露出して操作片316bを構成し、他端は保持体302cの内面に当接した弾性片316cを構成して、保持体302c内のガイド302mによってスライド自在に保持されている。
【0080】
挿通孔316aは、両側方向に長い長孔に形成されており、挿通孔316aの他端には2つの突部316dが形成されて、軸部301bの凹凸部301dの凹部に係合しており、標準時刻電波の受信に最適な角度に受信ユニット本体部301のアンテナ方向を固定している。そして、弾性片316cのばね力に抗って操作片316bを押し込み、突部316dと凹凸部301dとの係合を解除した状態で、受信ユニット本体部301を回動させた後、操作片316cを離せば、再び突部316dと凹凸部301dとが係合し、受信ユニット本体部301のアンテナ方向が固定される。
【0081】
図12(a)(b)は接続リング315の構成を示し、図13(a)(b)はリング台用ガイド313の構成を示す。リング台用ガイド313の孔313a周縁には、孔313aと同心の半円弧状の回転規制溝313bが形成されており、接続リング315の下面に設けた突部315eが係合する。そして、受信ユニット本体部301の回動時には、突部315eが回転規制溝313bの端部に係止することで、受信ユニット保持部302に対して受信ユニット本体100が回動する角度を規制して、ケーブルLの断線を防止することができる。
【0082】
また、図6に示すように、受信ユニット本体部301内に収納される受信ユニット基板300a上には、各表示手段としてのLEDや、バーアンテナ(電波受信手段331)等が実装されており、上ケース304に穿設した複数の孔304a、複数の孔304aを覆うカバー309を介して各LEDが外部に露出している。また、受信ユニット基板300aはケーブルMを介してコネクタCN1cに接続される。
【0083】
さらに、図7に示すように、受信ユニット保持部302内に電池357を収納して、この電池357を電源として受信ユニット本体部301を動作させれば、受信ユニット保持部302を受信ユニット台303から取り外した状態で、受信ユニット本体部301単独で、標準時刻電波を受信可能な位置を容易に確認することができる。
【0084】
次に、図4は、設定器200をプログラムタイマー本体100に取り付けた状態において、上記(1)通常(時刻表示)モードでの表示部201の状態を示しており、表示部201には、時刻表示部201a、曜日表示部201bに表示される現在時刻(時刻、曜日)の他に、ユニット接続状態表示部201c、電波強度表示部201d、受信完了表示部201eが表示される。
【0085】
受信ユニット接続状態表示部201cは、電波受信ユニット300が正しく接続されてプログラムタイマー本体100から正常に電源が供給され、且つ電波受信ユニット300から正常に信号が送出されているときに点灯表示する。さらに、誤結線又は未結線等の接続状態が異常なときや、電波受信ユニット300からの信号が異常なときや、電波受信ユニット300からの信号がないときには2Hzで点滅する。この受信ユニット接続状態表示部201cは、図2において、受信ユニット接続状態表示手段235cに相当し、電波受信制御手段246は、電波受信ユニット接続状態判定手段を具備して表示制御を行う。
【0086】
電波強度表示部201dは、電波受信ユニット300からの電界強度及び電波信頼度の各データを基に電波状態を4段階に判定して、その判定結果に応じて3本のバーで表示する。電波状態が最も良い場合はバーが3本点灯し、中レベルの場合はバーが2本点灯し、小レベルの場合はバーが1本点灯し、最も悪い場合は点灯しない。図2において、この電波強度表示部201dは電波強度表示手段235aに相当しており、電波強度判定手段128は、電界強度判定手段336で判定した電界強度と、時刻コード形成パルス信頼度判定手段334で判定した時刻コード形成パルスの信頼度とに基づいて電波強度を判定し、電波受信制御手段246は、電波強度表示手段235に電波強度を表示させる。
【0087】
受信完了表示部201eは、強制受信操作または自動受信動作時に電波受信ユニット300で受信した標準時刻電波から標準時刻信号を得ることができ、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができたときに点灯し、標準時刻の取得ができず時刻が修正できないときに消灯する。また、強制受信設定スイッチ202bを押すと、受信完了表示部201は点滅する。この受信完了表示部201eは、図2において、受信完了表示手段235bに相当し、電波受信制御手段246は受信状況判定手段を具備して表示制御を行う。
【0088】
また、図2における周波数選択手段332によって、搬送波周波数が40KHz又は60KHzの標準時刻電波のうちいずれの電波を受信するか選択できる。さらに、受信周波数識別信号生成手段337によって選択した周波数に応じた信号が生成され、受信周波数表示手段335bには選択した周波数が表示される。本実施形態では、40KHz受信表示LED306a、60KHz受信表示LED306bのうちいずれかのLEDが点灯する。
【0089】
また、時刻コード形成パルス信頼度判定手段334によって判定された時刻コード形成パルスの信頼度は、時刻コード形成パルス信頼度表示手段335cに表示される。本実施形態では、信頼度が一定値以上であれば図1に示す信頼度表示LED308が点灯する。
【0090】
また、受信ユニット電源形成手段340に接続された外部電源の状態は電源状態判定手段338で判定され、電源状態表示手段335dに表示される。本実施形態では、動作可能な電源状態であれば図1に示す電源状態表示LED310が点灯する。
【0091】
図14は、事務所などにプログラムタイマーを設置し、このプログラムタイマーの制御により工場C内の制御盤520を介した照明530の点灯制御(照明用の電源は分電盤510から供給される)、あるいは報知音声信号増幅装置400を介してスピーカ部500から始業、終業及び休み時間などを知らせるチャイム音、あるいは休み時間などのBGMとして流すメロディーの発生制御を行う一構成例を示している。プログラムタイマー本体100及び設定器200、報知音声信号増幅装置400を事務所A内に設置し、事務所Aの出入口には人体感知センサ410、呼出スイッチ420を設定して来客検知を行なう。
【0092】
また、別事務所B内には電波受信ユニット300が配置され、ケーブルLを介して事務所A内のプログラムタイマー本体100の端子台TBAに接続されており、標準時刻電波の標準時刻信号により時刻修正を行う。別事務所B内のスピーカ部600からの報知音声出力は、プログラムによる設定時間だけでなく、人体感知センサ410、呼出スイッチ420の無電圧接点出力による外部割込み制御によってもオン・オフされる。
【0093】
図14のシステム説明図では、電波受信ユニット300を別事務所Bに設置しているが、本実施形態の電波受信ユニット300は、プログラムタイマー本体100の近傍や建物の屋外の側壁に取り付けできるように防雨構造としている。
【0094】
次に、図15〜図17は、図2のプログラムタイマーの概略構成を具体回路で表したもので、図15にプログラムタイマー本体100の具体回路構成、図16に設定器200の具体回路構成、図17に電波受信ユニット300の具体回路構成を各々示す。
【0095】
プログラムタイマー本体100−設定器200間はコネクタCN6a−CN6b(コネクタ109−207)を介して接続され、設定器200−電波受信ユニット300間は端子台TB2−TB3(端子台146−341)を介して接続される。
【0096】
プログラムタイマー本体100は、電源基板100a、制御基板100b、スイッチ基板100cからなり、電源基板100a−制御基板100b間はコネクタCN3a−CN3bで接続され、制御基板100b−スイッチ基板100c間はコネクタCN4a−CN4b、コネクタCN5a−CN5bで接続される。
【0097】
電源基板100aは、本体電源回路150、報知音声信号増幅回路165、リレー駆動回路169、受信回路171、報知音声信号ジャック173を実装し、コネクタCN7、CN8を介してトランス151の両端に接続している。
【0098】
制御基板100bは、本体信号電源回路152、停電補償用電池153、本体制御回路154、水晶発振回路155、テスト周波数発振回路157、本体/設定器切換回路158、液晶160、キーマトリクス163、報知音声増幅回路164、増幅回路(マイク)168、本体I/O部172、リセット回路174を実装し、アナログ時計部159が接続している。
【0099】
スイッチ基板100cは、手動出力切換スイッチ159、マイク信号入力ジャック167、リレー出力中表示回路170を実装している。
【0100】
設定器200は、設定器基板200a上に実装された設定器電源回路250、停電補償用電池251、報知音声録音再生回路252、設定器制御回路253、本体/設定器切換回路254、クロック発振回路255,267,274、リセット回路256、テスト周波数発振回路257、液晶261、記憶回路262、操作部265、キーマトリクス266、増幅回路269、キー受付音発振回路271、設定器I/O部272、報知音声制御回路273と、録音信号入力ジャック268と、コネクタCN7を介して設定器基板200aに接続された設定器内蔵スピーカ270とを備える。
【0101】
電波受信ユニット300は、受信ユニット電源回路350と、電波受信制御回路351と、バーアンテナ352と、電波受信回路353と、通信回路354と、リセット回路355と、クロック発振回路356と、受信周波数表示LED306(306a,306b)、電界強度表示LED307、時刻コード形成パルス信頼度表示LED308とを受信ユニット基板300a上に実装している。
【0102】
まず、プログラムタイマー本体100について説明する。本体電源回路150は、商用電源からの電源を後述する各回路に供給するもので、商用電源を降圧するトランス151の出力を整流平滑する整流平滑回路及びさらに降圧する降圧回路とで構成され、本体信号電源回路152等の各回路、設定器200の設定器電源回路250、電波受信ユニット300の受信ユニット電源回路350にも電源を供給している。
【0103】
本体信号電源回路152と設定器200の設定器電源回路250には、停電時などにおける非常電源として、ニッケル・水素電池などの停電補償用電池153,251を接続しているが、この停電補償用電池153,251の充放電は図示しない充放電切換回路で各々切り換えられる。つまり、充放電切換回路は、商用電源供給時には本体電源回路150の出力で停電補償用電池153,251を充電し、プログラムタイマー本体100に設定器200、電波受信ユニット300が取り付けられた状態で停電した時には、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池153を外部電池として設定器電源回路250、受信ユニット電源回路350に電源供給する。なお、設定器200においては、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池153が消耗すると自器の停電補償用電池251から電源供給を行なう。また、設定器200をプログラムタイマー本体100から取り外した場合は、充放電回路によって自器の停電補償用電池251から電源供給を行なうように動作する。
【0104】
さらに、停電補償用電池153にはコネクタCN1aが接続されており、このコネクタCN1aは、設定器電源回路250及び受信ユニット電源回路350の各入力に接続されたコネクタCN1b,CN1cに接続可能で、停電補償用電池153を、設定器電源回路251または受信ユニット電源回路350に外部電池として容易に接続できるようにしている。例えば、設定器200の消費電力が大きくなる再生・録音・編集モード時にはCN1a,CN1cを介してプログラムタイマー本体100の停電補償用電池153から設定器電源回路250に電源供給する。さらに、電池切れを検出するために本体信号電源回路152、設定器電源回路250には電池電圧の検出回路を設けており、この電池容量のチェック時にも充放電切換回路を動作させる。
【0105】
本体制御回路154は、中枢的な機能を果たす1つのマイクロコンピュータにプログラムタイマー本体100の制御機能と設定器200のの制御機能との2つの制御機能を内蔵しているため、本体制御機能として使用する場合と設定器制御機能として使用する場合とを切換える本体/設定器切換回路158をマイクロコンピュータの周辺構成として備える。さらに、本体制御回路用クロックを発振する水晶発振回路155、テスト周波数発振回路157、起動時などに本体制御回路154をリセットするリセット回路174も同様にマイクロコンピュータの周辺構成として備え、本体制御回路154はチャイム音などの鳴動制御、外部機器の制御またはアナログ時計部159の駆動制御等の信号処理を行う。
【0106】
また、本体制御回路154は液晶駆動回路156を内蔵しており、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)の操作または外部割込入力の判定による出力の選択状態や、各プログラムの内容等を液晶160に表示する。
【0107】
また、本体制御回路154には、各スイッチの操作入力や、設定器200、電波受信ユニット300、外部機器からの入力信号が与えられる。例えば、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)、アナログ時計調整スイッチ104cの操作入力や、設定器200の各スイッチからの入力信号や、手動出力切換スイッチ159によって外部機器を動作させたり報知音声を出力させるか否かを選択する外部割込出力選択スイッチからの入力信号や、報知音声の鳴動可否及びメロディ番号の選択を行なうメロディ選択スイッチの入力信号や、人体検知センサー410や呼び出しボタン420等の外部機器の無電圧接点出力に応じた外部割込入力信号や、外部割込入力信号に応じてメロディ番号の選択を行なう外部割込メロディ選択スイッチの入力信号等である。なお、外部割込出力選択スイッチ、メロディ選択スイッチ、外部割込メロディ選択スイッチは、プログラムタイマー本体100の内部に設けてある。また、スイッチ基板100cからの入力はキーマトリクス163を介して入力され、キーマトリクス163はマイクロコンピュータの周辺構成として備えている。
【0108】
また、本体制御回路154は、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)、アナログ時計調整スイッチ104cの操作状態、外部割込入力の判定状態、メロディ選択スイッチ、外部割込出力選択スイッチ、外部割込メロディ選択スイッチの各設定状態を記憶する記憶回路162と、本体I/O部172と設定器I/O部272とを介して設定器200との間の通信を行う通信回路161とを内蔵している。
【0109】
さらの、この通信回路161は、電波受信ユニット300に備えた通信回路354との間で通信を行い、時刻コード形成パルス、時刻形成パルス信頼度、電界強度を示す信号を受信する。この通信回路161には、電波受信ユニット300から送られてくる電気信号の電圧を変換する信号電圧変換手段142を含んでいる。
【0110】
また、プログラムタイマー本体100には、設定器200の報知音声録音再生回路252からの報知音声信号を増幅して各種のチャイム音あるいはメロディ等の報知音声を増幅する報知音声増幅回路164を備え、報知音声増幅回路164は報知音声信号増幅回路165に接続し、報知音声信号増幅回路165はコネクタCN2を介して内蔵スピーカ166に接続している。
【0111】
さらには、マイクからのマイク音声信号は、マイク信号入力ジャック167、増幅回路(マイク)168を介して報知音声信号増幅回路165に入力しており、報知音声信号増幅回路165の出力は、内蔵スピーカ166とともに端子台TB1の外部スピーカ出力端子に接続しており、外部スピーカ出力端子にスピーカ部600等の外部スピーカを接続して報知音声を出力することができる。
【0112】
プログラムタイマー本体100が回路1,回路2の各外部機器を制御する制御出力を発生するために備えるリレー駆動回路169は、2巻線タイプのラッチングリレーからなるリレーと、本体制御回路154の制御に応じてリレーの駆動制御を行うリレー駆動制御回路とで構成され、その制御出力は端子台TB1から出力される。また、本体制御回路154には、2巻線タイプのラッチングリレーではなく1巻線タイプのステイブルリレーが使用できるようにステイブルリレー駆動手段を備えている。
【0113】
また、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)の操作によるリレー駆動回路169の状態を表示する発光ダイオード等からなるリレー出力中表示回路170を備える。
【0114】
また、駆動源としてモーターを備えたアナログ時計159を駆動するアナログ時計駆動回路171は、モーターを駆動制御するモーター駆動回路からなる。
【0115】
なお、本体電源回路150と本体信号電源回路152とにより図2に示す本体電源形成手段147を構成し、液晶駆動回路156と液晶160により出力選択・表示手段132を構成し、記憶回路162により出力判定状態記憶手段134を構成し、本体制御回路154により時刻コード化手段126、時刻データ生成手段127、電波強度判定手段128、電波受信制御手段129、スイッチ操作判定手段130、外部割込入力判定手段131、出力選択・表示手段132、出力判定手段133、出力判定状態記憶手段134、時計手段135、出力制御手段136、信号電圧変換手段142、同期出力発生手段144、時刻修正手段148、電波受信動作制御状態記憶手段149を構成し、報知音声増幅回路164、報知音声信号増幅回路165、内蔵スピーカ166により報知音声を発生する報知音声出力手段139を構成し、リレー駆動回路169により制御出力手段137、制御出力手段138を構成し、リレー出力中表示回路170により手動スイッチ操作表示手段141を構成し、アナログ時計駆動回路171によりアナログ時計手段140を構成し、コネクタCN3aによりコネクタ145を構成し、端子台TB2により端子台146を構成している。
【0116】
次に、設定器200について説明する。設定器制御回路253は、中枢的な機能を果たす1つのマイクロコンピュータにプログラムタイマー本体100の制御機能と設定器200の制御機能との2つの制御機能を内蔵しているため本体制御機能として使用する場合と設定器制御機能として使用する場合とを切換える本体/設定器切換回路254をマイクロコンピュータの周辺構成として備える。さらに、クロック発振回路255、起動時などに設定器制御回路253をリセットするリセット回路256、テスト周波数発振回路257も同様にマイクロコンピュータの周辺構成として備える。
【0117】
さらに、設定器制御回路253は、操作部265(スイッチ202、モード切換スイッチ204)の操作状態を記憶する記憶回路258を内蔵するとともに、本体I/O部172と設定器I/O部272とを介してプログラムタイマー本体100との間の通信を行う通信回路259を内蔵している。
【0118】
また、設定器制御回路253の入力部としてキーマトリックス266を備え、このキーマトリックス266は操作部265に接続される。
【0119】
さらに、設定器200は、報知音声記憶部263に記憶したチャイム音やメロディやアナウンス等の複数の報知音声信号の再生、録音、編集や、報知音声信号間の出力レベルを調整するために記憶回路262に記憶した報知音声信号を呼び出して報知音声録音再生回路252へ出力する制御等の中枢的な機能を果たすマイクロコンピューターからなる報知音声制御回路273を備えており、その周辺回路としてクロック発振回路267,274と上述のリセット回路256とを設けている。
【0120】
記憶回路262は、複数の報知音声信号を記憶する報知音声記憶部263と、操作部265によって設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶部264とから構成される。
【0121】
また、報知音声を外部機器から録音する場合は、設定器200の録音信号入力ジャック268から入力された報知音声信号が増幅回路269を介して報知音声録音再生回路252に入力され、報知音声録音再生回路252から報知音声制御回路273を介して報知音声記憶部263に記憶されることで行なわれる。
【0122】
また、報知音声の再生時には、報知音声記憶部263に記憶した報知音声信号を呼び出して、報知音声制御回路273、報知音声録音再生回路252を介して設定器内蔵スピーカ270から報知音声を出力する。
【0123】
また、キー受付音発振回路271を備えて、操作部265の操作に伴うキーマトリックス266動作時に受付音をスピーカー270から出力し、誤操作した場合には警報音をスピーカー270から出力するようになっている。
【0124】
なお、設定器制御回路253により図2に示すプログラム設定手段230a,230b、時刻修正手段233、表示制御手段238、時計設定手段239、時計手段240、報知音声制御手段242、プログラム判断手段245、電波受信制御手段246、同期入力判定手段249、同期スタート信号発生手段236、コネクタ接続判定手段237、電波受信制御手段246を構成し、LCD駆動回路260、液晶ディスプレイ(LCD)261により表示手段235を構成し、記憶回路262によりプログラム記憶手段234,報知音声信号記憶手段241を構成し、スピーカ270で報知音声確認手段244を構成している。
【0125】
次に、電波受信ユニット300について説明する。電波受信制御回路351は、中枢的な機能を果たす1つのマイクロコンピュータで構成され、バーアンテナ352が電波受信回路353を介して接続されるとともに、通信回路354を介してプログラムタイマー本体100に接続され、さらにはクロック発振回路356や起動時などに電波受信制御回路351をリセットするリセット回路355などを電波受信制御回路351の周辺回路として備えている。
【0126】
また、電波受信制御回路351はLED駆動回路を備えており、受信周波数表示LED306、電界強度表示LED307、時刻コード形成パルス信頼度表示LED308、電源状態表示LED310などのLEDを点灯又は消灯させている。
【0127】
さらに、受信ユニット電源回路350は、電波受信ユニット300の各回路に電源を供給するもので、プログラムタイマー本体100に電源が通電されて、端子台TB2−TB3間にケーブルLを接続してプログラムタイマー本体100と電波受信ユニット300とが電気的に接続されているときは、プログラムタイマー本体100の本体電源回路150から受信ユニット電源回路350に電源が供給されて、電波受信ユニット300の各回路が動作する。
【0128】
また、受信ユニット電源回路350には、プログラムタイマー本体100から電波受信ユニット300を離しても使用できるように、外部電源が接続できるコネクタCN1cを備えている。さらに、この外部電源としてプログラムタイマー本体100の停電補償用電池153が使用できるように電波受信ユニット300のコネクタCN1cとプログラムタイマー本体100のコネクタCN1aとは互いに接続可能に構成される。
【0129】
また、通信回路354は、プログラムタイマー本体100に備えた通信回路161との間で、時刻コード形成パルス、時刻形成パルス信頼度、電界強度を示す各信号を伝送する。この通信回路354には、電波受信制御回路351から送られてくる電気信号の電圧を変換する信号電圧変換手段339を含んでいる。
【0130】
なお、電波受信制御回路351により図2における周波数選択手段332、時刻コード形成パルス信頼度判定手段334、電界強度判定手段336、受信周波数識別信号生成手段337、電源状態判定手段338を構成し、受信周波数表示LED306、電界強度表示LED307、時刻コード形成パルス信頼度表示LED308、電源状態表示LED310により電界強度表示手段335a、受信周波数表示手段335b、時刻コード形成パルス信頼度表示手段335c、電源状態表示手段335dを構成し、電波受信回路353、バーアンテナ352により電波受信手段331、時刻コード形成パルス生成手段333を構成し、電波受信ユニット電源回路350により電波受信ユニット電源形成手段340を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明の実施形態のプログラムタイマーを示す斜視図である。
【図2】同上の概略構成を示す図である。
【図3】同上のプログラムタイマー本体と設定器とを示す分解斜視図である。
【図4】同上の設定器を示す正面図である。
【図5】同上の受信ユニット台を示す平面図である。
【図6】同上の電波受信ユニットを示す分解斜視図である。
【図7】同上の電波受信ユニットを側面からみた一部破段した断面図である。
【図8】同上の電波受信ユニットを下面からみた一部破段した断面図である。
【図9】同上の電波受信ユニットを上面からみた一部破段した断面図である。
【図10】同上の電波受信ユニットを組立時に斜め後方からみた図である。
【図11】同上の電波受信ユニットを斜め後方からみた図である。
【図12】(a)(b)同上の接続リングの構成を示す図である。
【図13】(a)(b)同上のリング台用ガイドの構成を示す図である。
【図14】同上のプログラムタイマーを用いた制御の一構成例を示す図である。
【図15】同上のプログラムタイマー本体の具体回路構成を示す図である。
【図16】同上の設定器の具体回路構成を示す図である。
【図17】同上の電波受信ユニットの具体回路構成を示す図である。
【符号の説明】
【0132】
100 プログラムタイマー本体
200 設定器
300 電波受信ユニット
301 受信ユニット本体部
302 受信ユニット保持部
303 受信ユニット台
L ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信する電波受信手段を備える電波受信ユニットと、
現在時刻を計時する時計手段、所望の時刻に報知音声を発生させるまたは外部機器を制御するためのプログラムを設定するプログラム設定手段、設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶手段、現在時刻がプログラム記憶手段に記憶しているプログラムの設定時刻と一致したときに報知音声を発生させるまたは外部機器を制御する制御出力を出力する出力制御手段、標準時刻電波から生成された標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段に与える電波受信制御手段を備えるプログラムタイマー本体、設定器とを備えて、
プログラムタイマー本体は、設定器に電気的に接続するとともに、電波受信ユニットにケーブルを介して電気的に接続し、
電波受信ユニットは、少なくとも電波受信手段を実装した受信ユニット基板を収納する受信ユニット本体部と、受信ユニット本体部を回動自在に保持する保持構造を備えた受信ユニット保持部と、受信ユニット保持部が取り付けられて造営物に固定される受信ユニット台とから構成されることを特徴とするプログラムタイマー。
【請求項2】
前記受信ユニット保持部は、歯車状の凹凸部を内周に形成した円環状のリング台と、リング台を保持するためのリング台用ガイドとを備え、前記受信ユニット本体部は、リング台の内側に挿入される軸部と、軸部の外周に設けられてリング台の凹凸部の凹形状に弾性的に係合する突部を形成した接続リングとを備えることを特徴とする請求項1記載のプログラムタイマー。
【請求項3】
前記リング台用ガイドは、前記受信ユニット本体部の回動軸と同心に形成された円弧状の回転規制溝を設け、前記接続リングは、回転規制溝に係合する突部を備えることを特徴とする請求項2記載のプログラムタイマー。
【請求項4】
前記受信ユニット本体部は、回動軸と同心に形成された歯車状の凹凸部を備え、前記受信ユニット保持部は、受信ユニット本体部の凹凸部の凹形状に弾性的に係合する突部を形成した受信ユニット固定レバーと、受信ユニット固定レバーをスライド自在に保持する固定レバー用ガイドとを備えることを特徴とする請求項2または3記載のプログラムタイマー。
【請求項5】
前記受信ユニット台と前記受信ユニット保持部とは、前記プログラムタイマー本体と前記電波受信ユニットとを電気的に接続するケーブルが通過可能な開部を形成されることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のプログラムタイマー。
【請求項6】
前記受信ユニット台と前記受信ユニット保持部とは互いに係合する係合部を各々備え、前記受信ユニット保持部は、前記ケーブルが通過可能な開部を形成されたユニット着脱レバーと、ユニット着脱レバーをスライド自在に保持する着脱レバー用ガイドとを備え、ユニット着脱レバーをスライド操作することで、受信ユニット台から受信ユニット保持部の着脱が可能になることを特徴とする請求項5記載のプログラムタイマー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−329957(P2006−329957A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157899(P2005−157899)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(505155012)松下電工電路システム株式会社 (140)
【出願人】(392000567)朝日松下電工株式会社 (100)
【Fターム(参考)】