説明

プロジェクタ及びその制御方法

【課題】光源駆動部を制御する光源制御部が誤動作等を起こした場合でも、光源駆動部に正常な動作を行わせることが可能なプロジェクタ及びその制御方法を提供する。
【解決手段】プロジェクタ1は、光源駆動部31が行う動作のうち、UART通信により光源制御部32を介して制御される動作の一部(例えば、上述した発光輝度の切り替えや点灯状態の検知等)については、UART通信に異常が生じた場合や、光源制御部32の誤動作等によって正常な制御ができない事態が生じた場合に、GPIO20dからの直接制御に切り替えることが可能になっている。このため、GPIO20dの出力ポートには、発光輝度の切り替えや点灯状態の検知を光源駆動部31に指示するための接続がなされており、GPIO20dの入力ポートには、光源駆動部31から制御結果(検知結果)に応じた応答を入力するための接続がなされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源から射出された光を変調して投写するプロジェクタ及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光源から射出された光を変調して画像を形成し、この画像をスクリーン等に投写するプロジェクタにおいて、光源を駆動する光源駆動装置(放電ランプ点灯装置)にマイコン(演算処理回路)を搭載したものが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなプロジェクタによれば、プロジェクタの主たる制御装置は、光源駆動装置のマイコンと通信を行うことにより、光源に対して様々な制御を行ったり、光源駆動装置から各種情報を高精度に取得したりすることが可能となる。
【0003】
【特許文献1】特開2005−243381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような構成のプロジェクタでは、外来のノイズ等の影響によって、制御装置とマイコンとの通信が正常に行われなかったり、マイコンが予期せぬ誤動作を起こしたりした場合に、光源駆動装置を正常に制御できなくなる恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例に係るプロジェクタは、光源から射出された光を変調して投写するプロジェクタであって、前記光源を駆動する光源駆動部、及び前記光源駆動部の動作を制御する光源制御部を有する光源駆動装置と、前記光源制御部に接続された第1の通信部、及び前記光源駆動部に接続された第2の通信部を有し、前記第1の通信部から制御コマンドを出力して、前記光源制御部に前記光源駆動部の動作を制御させる制御部と、を備え、前記光源制御部は、前記制御コマンドに基づいて前記光源駆動部の動作を制御するとともに、制御結果に応じた応答を前記制御部に出力し、前記制御部は、前記応答に基づいて、前記制御コマンドに基づく制御が正常になされたか否かを判断し、当該制御が正常になされなかった場合には、前記第2の通信部から制御情報を出力して前記光源駆動部を直接制御することを特徴とする。
【0007】
このプロジェクタによれば、光源駆動部の制御に関して、制御部は、第1の通信部から出力した制御コマンドに基づく制御、即ち光源制御部を介在させた制御が正常になされなかった場合に、第2の通信部から制御情報を出力して光源駆動部を直接制御するため、制御部と光源制御部との通信に異常が生じた場合や、光源制御部が誤動作を起こした場合等でも、光源駆動部に正常な動作を行わせることが可能となる。
【0008】
[適用例2]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記制御コマンドに基づく制御が正常になされなかった場合に異常の発生を報知する報知部をさらに備えることが望ましい。
【0009】
このプロジェクタによれば、制御コマンドに基づく制御が正常になされなかった場合に、報知部が異常の発生を報知するため、プロジェクタに異常が発生したこと(制御コマンドに基づく制御が正常になされなかったこと)をユーザに認識させることが可能となる。
【0010】
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記光源駆動部は、前記制御部により直接制御された場合に、制御結果に応じた応答を前記制御部に出力することが望ましい。
【0011】
このプロジェクタによれば、光源駆動部が、制御部により直接制御された場合に、その制御結果に応じた応答を制御部に出力するため、制御部は、直接制御が正常になされたか否かを判断することが可能となり、その制御結果に応じて異なる動作を行うことが可能となる。例えば、直接制御が正常になされた場合と正常になされなかった場合とで、ユーザに報知するメッセージの内容を変えたり、直接制御が正常になされなかった場合にのみプロジェクタの動作を停止させたりすることができる。
【0012】
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記第1の通信部と前記光源制御部との間の通信は、シリアル通信であることが望ましい。
【0013】
このプロジェクタによれば、制御部と光源制御部との通信がシリアル通信であるため、制御部と光源制御部との間に多数の配線を施すことなく、光源に対して様々な制御を行ったり、検出結果等を高精度に取得したりすることが可能となる。
【0014】
[適用例5]本適用例に係るプロジェクタの制御方法は、光源から射出された光を変調して投写する画像投写部と、前記光源を駆動する光源駆動部と、前記光源駆動部の動作を制御する光源制御部とを有するプロジェクタの制御方法であって、前記光源制御部に制御コマンドを出力して、前記光源駆動部の動作を前記制御コマンドに基づいて制御させるコマンド発行ステップと、前記光源制御部から制御結果に応じた応答を取得する応答取得ステップと、前記応答に基づいて、前記制御コマンドに基づく制御が正常になされたか否かを判断する判断ステップと、前記制御コマンドに基づく制御が正常になされなかった場合に、前記光源駆動部に対して制御情報を出力し、前記光源駆動部を直接制御する直接制御ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0015】
このプロジェクタの制御方法によれば、光源駆動部の制御に関して、制御コマンドに基づく制御、即ち光源制御部を介在させた制御が正常になされなかった場合に、光源駆動部を直接制御するため、光源制御部との通信(制御コマンドの出力や応答の取得)に異常が生じた場合や、光源制御部が誤動作を起こした場合等でも、光源駆動部に正常な動作を行わせることが可能となる。
【0016】
また、上述したプロジェクタ及びその制御方法がプロジェクタに備えられたコンピュータを用いて構築されている場合には、上記形態及び上記適用例は、その機能を実現するためのプログラム、或いは当該プログラムを前記コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体等の態様で構成することも可能である。記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコード等の符号が印刷された印刷物、プロジェクタの内部記憶装置(RAMやROM等のメモリ)、及び外部記憶装置等、前記コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、光源から射出された光を画像情報に応じて変調して画像を形成し、形成した画像を投写面に投写するプロジェクタについて説明する。
【0018】
図1及び図2は、本実施形態のプロジェクタを示す斜視図であり、図1は、前方側から見た図、図2は、後方側から見た図である。
図1及び図2に示すように、プロジェクタ1は、装置本体が筐体2に収容された構成を有しており、筐体2の前面2fには、画像を投写する投写レンズ13が露出している。筐体2の上面2tには、プロジェクタ1に対して各種指示を行うための入力操作部22が備えられ、入力操作部22の近傍には、プロジェクタ1の動作状態を報知するためのLED表示部23が備えられている。筐体2の背面2rには、商用電源が供給される電源端子28と、図示しない外部の画像出力装置から画像情報が入力される画像情報入力部24とが設けられている。画像情報入力部24には、複数の入力端子24aが配置されており、各入力端子24aには、一端が画像出力装置に接続されたケーブルの他端が接続される。
【0019】
図3は、プロジェクタの回路構成を示すブロック図である。
図3に示すように、プロジェクタ1は、画像投写部10、制御部20、記憶部21、入力操作部22、LED表示部23、画像情報入力部24、入力選択部25、画像処理部26、OSD処理部27、電源端子28、電源回路29、光源駆動装置30等を備えて構成されている。
【0020】
画像投写部10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13、ライトバルブ駆動部14等を含んでいる。画像投写部10は、表示部に相当するものであり、光源11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで変調して画像を形成し、この画像を投写レンズ13から投写して投写面Sに表示する。
【0021】
光源11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクタ11bとを含んで構成されている。光源11から射出された光は、図示しないインテグレータ光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
【0022】
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、マトリクス状に配列された複数の画素(図示せず)が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。ライトバルブ駆動部14が、入力される画像情報に応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像情報に応じた光透過率に設定される。このため、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像情報に応じた画像が色光毎に形成される。形成された各色の画像は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラー画像となった後、投写レンズ13から拡大投写される。
【0023】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)20a、RAM(Random Access Memory)20bに加えて、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)20cやGPIO(General Purpose Input Output)20d等の各種インターフェイス回路を備えて構成されている。制御部20は、記憶部21に記憶されている制御プログラムに従って動作し、プロジェクタ1の各部とインターフェイス回路を介して通信を行いつつ、プロジェクタ1の動作を統括制御する。つまり、制御部20は、記憶部21とともにコンピュータとして機能する。なお、CPU20a、RAM20b、インターフェイス回路(UART20c、GPIO20d)等を一体的に備えたマイクロプロセッサを制御部20として用いることも可能である。
【0024】
記憶部21は、マスクROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリ、FeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリ)等の不揮発性のメモリにより構成されている。記憶部21には、プロジェクタ1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクタ1の動作条件等を規定する各種設定データ等が記憶されている。
【0025】
入力操作部22は、ユーザからの入力操作を受け付けるものであり、ユーザがプロジェクタ1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。入力操作部22が備える操作キーとしては、電源のオン・オフを切り替えるための「電源キー」、有効な入力端子24aを切り替えるための「入力切替キー」、投写された画像上に設定メニュー画像を重畳して表示するための「メニューキー」等がある。ユーザが入力操作部22の各種操作キーを操作すると、入力操作部22は、この入力操作を受け付けて、ユーザの操作内容に応じた操作信号を制御部20に出力する。なお、入力操作部22として、遠隔操作が可能なリモコン(図示せず)を用いた構成としてもよい。この場合、リモコンは、ユーザの操作内容に応じた赤外線の操作信号を発信し、図示しないリモコン信号受信部がこれを受信して制御部20に伝達する。
【0026】
LED表示部23は、LED(発光ダイオード)を備えたインジケータであり、制御部20の指示に基づいてその表示状態を切り替えることにより、ユーザにプロジェクタ1の動作状態(電源のオン・オフや異常発生等)を報知する。なお、LED表示部23は、その表示状態、即ち点灯、点滅、消灯、発光色等を適宜切り替えることによって、多数の動作状態を表すことが可能になっている。
【0027】
画像情報入力部24は、上述したように複数の入力端子24aを備えており、各入力端子24aには、ビデオ再生装置やパーソナルコンピュータ等、外部の画像出力装置から出力される画像情報がケーブルを介して入力される。各入力端子24aに入力された画像情報は、入力選択部25に供給される。
【0028】
入力選択部25は、複数の入力端子24aのうち、制御部20の指示に基づく1つの入力端子24aを選択し、この入力端子24aに入力される画像情報を画像処理部26に出力する。ユーザが、入力操作部22に備わる入力切替キーを操作して所望の入力端子24aを指定すると、制御部20は、この入力端子24aに入力される画像情報が画像処理部26に出力されるよう、入力選択部25に指示をする。
【0029】
画像処理部26は、入力選択部25から入力される各種形式の画像情報を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像情報に変換する。ここで、変換された画像情報は、R,G,Bの色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのすべての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素から射出する光の強弱(階調)が規定される。また、画像処理部26は、制御部20の指示に基づき、変換した画像情報に対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合い等を調整するための画質調整処理等を行い、処理後の画像情報をOSD処理部27に出力する。
【0030】
OSD処理部27は、制御部20の指示に基づいて、投写すべき画像(投写画像)上に設定メニュー画像やメッセージ画像等のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を重畳するための処理を行う。OSD処理部27は、図示しないOSDメモリを備えており、OSD画像を形成するための図形やフォント等を表す画像データを記憶している。制御部20が、OSD画像の重畳を指示すると、OSD処理部27は、必要な画像データをOSDメモリから読み出して、指定されたOSD画像を形成するためのOSD画像情報を生成する。そして、投写画像上の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像処理部26から入力される画像情報にこのOSD画像情報を合成する。OSD画像情報が合成された画像情報は、ライトバルブ駆動部14に出力される。なお、制御部20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理部27は、画像処理部26から入力される画像情報を、そのままライトバルブ駆動部14に出力する。
【0031】
ライトバルブ駆動部14が、OSD処理部27から入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動すると、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、画像情報に応じた画像を形成し、この画像が投写レンズ13から投写される。
【0032】
電源回路29には、AC100V等の商用電源が電源端子28を介して外部から供給される。電源回路29は、商用電源(交流電源)を所定の電圧の直流電源に変換して、プロジェクタ1の各部に電力を供給する。また、電源回路29は、制御部20の指示に基づいて、画像の投写に必要な電力(動作電力)を各部に供給する状態(電源オンの状態)と、動作電力の供給を停止して、電源をオンにするための操作を待機する状態(スタンバイ状態)とを切り替えることができる。
【0033】
光源駆動装置30は、光源11を駆動する光源駆動部31と、光源駆動部31の動作を制御する光源制御部32とを備えて構成されている。光源駆動部31は、電源回路29で生成された直流電流を交流矩形波電流に変換するインバータ(図示せず)や、光源ランプ11aの電極間の絶縁破壊を行って、光源ランプ11aの始動を促すためのイグナイタ(図示せず)等を備えており、光源11を始動させて所定の電力を供給することにより光源11を点灯させる。また、光源駆動部31は、電力の供給を停止して光源11を消灯させたり、供給する電力(波形)を調整して、光源11の発光輝度を高輝度及び低輝度の2段階に切り替えたりすることができる。さらに、光源駆動部31は、光源11が消費する電流や光源11に印加されている電圧等に基づいて、光源11の点灯状態(点灯しているか否か)及び発光輝度を検知可能になっており、その検知結果を光源制御部32に出力する。
【0034】
光源制御部32は、例えば、CPU32a等によって構成されるマイクロプロセッサであり、制御部20のUART20cとの間でシリアル通信(UART通信)を行うためのインターフェイス回路(UART32b)を備えている。光源制御部32は、制御部20からUART通信により入力される制御コマンドに基づいて光源駆動部31の動作を制御するとともに、その制御結果に応じた応答データをUART通信により制御部20に出力する。
【0035】
光源駆動部31は、制御部20のGPIO20d、及び光源制御部32の双方に接続されており、光源駆動部31が行う動作のうち、一部の動作は制御部20によって直接制御され、他の動作は光源制御部32を介して制御される。例えば、光源11の点灯及び消灯に関しては、制御部20が光源駆動部31を直接制御するようになっており、制御部20は、GPIO20dに備わる出力ポート(出力端子)を所定の電位状態に設定することによって光源駆動部31に制御情報を出力し、光源駆動部31に光源11の点灯や消灯を指示することができる。
【0036】
一方、光源11の発光輝度の切り替えや点灯状態の検知は、光源制御部32を介して制御される。例えば、ユーザが入力操作部22に対して発光輝度を切り替えるための入力操作を行った場合には、制御部20は、発光輝度の切り替えを指示するための制御コマンドをUART通信によって光源制御部32に出力する。光源制御部32は、この制御コマンドが入力されると、光源駆動部31に発光輝度の切り替え動作を行わせるとともに、発光輝度の切り替えが正常になされたか否かを判断するために光源駆動部31に発光輝度を検知させ、その検知結果に応じた応答データをUART通信によって制御部20に出力する。
【0037】
また、制御部20が、点灯状態の検知を指示するための制御コマンドをUART通信によって光源制御部32に出力した場合には、光源制御部32は、光源駆動部31に点灯状態を検知させるとともに、その検知結果に応じた応答データを制御部20に出力する。なお、図示は省略しているが、光源駆動部31には、所定の部位の電圧、電流、温度等をモニタするための様々な検出手段が接続されており、制御部20は、UART通信によって所定の制御コマンドを光源制御部32に出力することにより、これらの検出結果を取得することも可能になっている。このように、UART通信により光源制御部32を介して制御を行う場合には、GPIO20dから直接制御する場合に比べて様々な制御が可能になるとともに、検出結果等を高精度に取得することができる。
【0038】
ここで、本実施形態のプロジェクタ1は、光源駆動部31が行う動作のうち、UART通信により光源制御部32を介して制御される動作の一部(例えば、上述した発光輝度の切り替えや点灯状態の検知等)については、UART通信に異常が生じた場合や、光源制御部32の誤動作等によって正常な制御ができない事態が生じた場合に、GPIO20dからの直接制御に切り替えることが可能になっている。このため、GPIO20dの出力ポートには、発光輝度の切り替えや点灯状態の検知を光源駆動部31に指示するための接続がなされており、GPIO20dの入力ポートには、光源駆動部31から制御結果(検知結果)に応じた応答を入力するための接続がなされている。
【0039】
図4は、光源駆動部31を制御する際のプロジェクタ1の動作を説明するフローチャートである。例えば、ユーザが入力操作部22のメニューキーを操作して設定メニュー画像を重畳表示させた後、所定の入力操作を行って発光輝度の切り替えを指示すると、制御部20は、図4に示すフローに従って動作する。
【0040】
図4に示すように、まず、ステップS101では、制御部20は、発光輝度を切り替えるための制御コマンド(輝度切替コマンド)を、UART通信によって光源制御部32に発行(出力)する。光源制御部32は、制御部20から輝度切替コマンドが入力されると、光源駆動部31に発光輝度の切り替え動作を行わせ、その後、上述した応答データをUART通信によって制御部20に出力する。
【0041】
ステップS102では、制御部20は、光源制御部32が出力した応答データを取得し、続くステップS103では、この応答データに基づいて、発行した制御コマンドに基づく動作、即ち発光輝度の切り替えが正常になされたか否かを判断する。そして、発光輝度の切り替えが正常になされた場合にはフローを終了し、発光輝度の切り替えが正常になされなかった場合、即ち発光輝度が切り替わっていないことを示す応答データを取得した場合や応答データ自体を取得できない場合には、ステップS104に移行する。
【0042】
発光輝度の切り替えが正常になされずにステップS104に移行した場合には、制御部20は、輝度切替コマンドを発行した回数が所定の回数に達したか否かを判断する。そして、所定の回数に達した場合にはステップS105に移行し、所定の回数に達していない場合には、ステップS101に戻って再び輝度切替コマンドを発行する。つまり、制御部20は、発光輝度の切り替えが正常になされるまで光源制御部32に対して輝度切替コマンドの発行を繰り返し、輝度切替コマンドの発行を所定の回数行っても発光輝度の切り替えが正常になされなかった場合にステップS105に移行する。なお、輝度切替コマンドを発行した回数は、例えば、制御部20のRAM20bに記憶され、制御部20は、本フローを実行する際にこれを0にリセットし、ステップS101で輝度切替コマンドを発行するたびに1ずつインクリメントする。
【0043】
輝度切替コマンドの発行を所定の回数繰り返しても発光輝度の切り替えが正常になされずにステップS105に移行した場合には、制御部20は、GPIO20dによる直接制御に切り替える。具体的には、制御部20は、GPIO20dの出力ポートを所定の電位状態に設定することにより、発光輝度の切り替えを指示するための制御情報(輝度切替要求)を光源駆動部31に通知(出力)する。光源駆動部31は、この輝度切替要求が入力されると、発光輝度の切り替え動作を実施するとともに、発光輝度が正常に切り替わったか否かを判断するために発光輝度の検知を行い、この検知結果を、応答情報として制御部20のGPIO20d(入力ポート)に出力する。
【0044】
ステップS106では、制御部20は、光源駆動部31から出力された応答情報、即ち光源駆動部31による発光輝度の検知結果を取得する。具体的には、制御部20は、GPIO20dの入力ポートの電位状態によって応答情報を認識する。
【0045】
続くステップS107では、制御部20は、この応答情報に基づいて、通知した制御情報に基づく動作、即ち発光輝度の切り替えが正常になされたか否かを判断する。そして、発光輝度の切り替えが正常になされた場合にはステップS108に移行し、正常になされなかった場合にはステップS110に移行する。
【0046】
発光輝度の切り替えが正常になされてステップS108に移行した場合には、制御部20は、UART通信による輝度切り替え制御が正常になされなかったことを報知するために、LED表示部23を所定時間橙色で点滅させる。さらに、ステップS109では、制御部20は、OSD処理部27に指示をしてメッセージ画像M1(図5参照)を所定時間重畳表示させることにより、プロジェクタ1に異常が生じた旨を報知して、フローを終了する。
【0047】
一方、発光輝度の切り替えが正常になされずにステップS110に移行した場合には、制御部20は、輝度切替要求を通知した回数が所定の回数に達したか否かを判断する。そして、所定の回数に達した場合にはステップS111に移行する。また、所定の回数に達していない場合には、GPIO20dの出力ポートの電位状態をリセットした後、ステップS105に戻って再び輝度切替要求を通知する。つまり、制御部20は、発光輝度の切り替えが正常になされるまで光源駆動部31に対して輝度切替要求の通知を繰り返し、輝度切替要求の通知を所定の回数行っても発光輝度の切り替えが正常になされなかった場合にステップS111に移行する。なお、輝度切替要求を通知した回数は、例えば、制御部20のRAM20bに記憶され、制御部20は、本フローを実行する際にこれを0にリセットし、ステップS105で輝度切替要求を通知するたびに1ずつインクリメントする。
【0048】
輝度切替要求の通知を所定の回数繰り返しても発光輝度の切り替えが正常になされずにステップS111に移行した場合には、制御部20は、UART通信及び直接制御の双方で発光輝度の切り替えが正常になされなかったことを報知するために、LED表示部23を所定時間赤色で点滅させる。そして、ステップS112では、制御部20は、OSD処理部27に指示をしてメッセージ画像M2(図6参照)を所定時間重畳表示させることにより、プロジェクタ1に異常が生じた旨と発光輝度の切り替え動作が正常にできなかった旨とを報知して、フローを終了する。
【0049】
ユーザは、上記のようなメッセージ画像M1,M2が表示された後であっても、他に深刻な異常(高温異常等)が併発していない限り、プロジェクタ1の使用を継続することができる。そして、メッセージ画像M1,M2が頻繁に表示されるようになった場合に点検や修理を販売店等に依頼すればよい。
【0050】
次に、光源駆動部31に光源11の点灯状態を検知させる際のプロジェクタ1の動作について説明する。
点灯状態の検知を行う際にも、制御部20は、発光輝度を切り替える際と同様のフロー(図4参照)に従って動作する。点灯状態の検知は、例えば、制御部20が光源駆動部31を制御して光源11を点灯させた後、正常に点灯したか否かを確認する際や、光源ランプ11aの寿命等による光源切れを確認する際等に実行される。
【0051】
まず、制御部20は、点灯状態を検知させるための制御コマンド(点灯検知コマンド)を、UART通信によって光源制御部32に発行する(ステップS101)。光源制御部32は、制御部20から点灯検知コマンドが入力されると、光源駆動部31に点灯状態の検知動作を行わせ、その後、検知結果に応じた応答データをUART通信によって制御部20に出力する。
【0052】
次いで、制御部20は、光源制御部32から入力される応答データを取得し(ステップS102)、この応答データに基づいて、点灯状態の検知が正常になされたか否かを判断する(ステップS103)。例えば、光源11が点灯又は消灯していることを示す応答データを取得した場合には、制御部20は、点灯状態の検知が正常になされたものと判断し、それ以外の応答データを取得した場合や応答データを取得できない場合には、点灯状態の検知が正常になされなかったものと判断する。そして、点灯状態の検知が正常になされた場合にはフローを終了する。
【0053】
一方、点灯検知コマンドを発行したにも拘わらず点灯状態の検知が正常になされなかった場合には、制御部20は、点灯検知コマンドを発行した回数が所定の回数に達したか否かを判断し(ステップS104)、点灯状態の検知が正常になされるまで光源制御部32に対して点灯検知コマンドの発行(ステップS101)を繰り返す。
【0054】
点灯検知コマンドの発行を所定の回数行っても点灯状態の検知が正常になされなかった場合には、制御部20は、GPIO20dによる直接制御に切り替える。具体的には、制御部20は、GPIO20dの出力ポートを所定の電位状態に設定することにより、点灯状態の検知を指示するための制御情報(点灯検知要求)を光源駆動部31に通知する(ステップS105)。光源駆動部31は、この点灯検知要求が入力されると、点灯状態の検知動作を実施して、この検知結果を、応答情報として制御部20のGPIO20d(入力ポート)に出力する。
【0055】
次いで、制御部20は、光源駆動部31が出力した応答情報、即ち光源駆動部31による点灯状態の検知結果を取得し(ステップS106)、この応答情報に基づいて、点灯状態の検知が正常になされたか否かを判断する(ステップS107)。
【0056】
そして、点灯状態の検知が正常になされた場合には、制御部20は、UART通信による点灯状態の検知制御が正常になされなかったことを報知するために、LED表示部23を所定時間橙色で点滅させる(ステップS108)。さらに、制御部20は、OSD処理部27に指示をしてメッセージ画像M3(図7参照)を所定時間重畳表示させることにより、プロジェクタ1に異常が生じた旨を報知する(ステップS109)。
【0057】
一方、点灯状態の検知が正常になされなかった場合には、制御部20は、点灯検知要求を通知した回数が所定の回数に達したか否かを判断し(ステップS110)、点灯状態の検知が正常になされるまで光源駆動部31に対して点灯検知要求の通知(ステップS105)を繰り返す。
【0058】
そして、点灯検知要求の通知を所定の回数行っても点灯状態の検知が正常になされなかった場合には、制御部20は、UART通信及び直接制御の双方で点灯状態の検知が正常になされなかったことを報知するために、LED表示部23を所定時間赤色で点滅させる(ステップS111)。そして、OSD処理部27に指示をしてメッセージ画像M4(図8参照)を所定時間重畳表示させることにより、プロジェクタ1に異常が生じた旨と点灯状態の検知が正常にできなかった旨とを報知する(ステップS112)。なお、点灯状態の検知が正常になされなかった場合には、光源11が点灯していない可能性もある。この場合には、ユーザは、メッセージ画像M4を視認することはできないが、LED表示部23の表示状態によってプロジェクタ1の異常を認識することが可能である。
【0059】
発光輝度の切り替えの場合と同様、ユーザは、上記のようなメッセージ画像M3,M4が表示された後であっても、他に深刻な異常(高温異常等)が併発していない限り、プロジェクタ1の使用を継続することができる。ただし、投写中の光源切れを検出する目的等で、点灯状態の検知を頻繁に行う必要がある場合には、メッセージ画像M3,M4が都度重畳されてしまうと、画像の鑑賞が妨げられてしまうことになり得る。このため、プロジェクタ1が起動して光源11が点灯してから最初にステップS109,S112を実行するときにのみ、メッセージ画像M3,M4を重畳表示させるようにしてもよいし、複数回に1回の割合で、或いは所定時間に1回の割合等でメッセージ画像M3,M4を重畳表示させるようにしてもよい。
【0060】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクタ1によれば、以下の効果を得ることができる。
【0061】
(1)本実施形態のプロジェクタ1によれば、光源駆動部31の制御に関して、制御部20は、UART通信で行った制御、即ち光源制御部32を介在させた制御が正常になされなかった場合に、GPIO20dから光源駆動部31を直接制御するため、UART通信に異常が生じた場合や、光源制御部32が誤動作を起こした場合等でも、光源駆動部31に正常な動作を行わせることが可能となる。
【0062】
(2)本実施形態のプロジェクタ1によれば、UART通信による制御、即ち制御コマンドに基づく制御が正常になされなかった場合に、LED表示部23及びメッセージ画像M1〜M4によって異常の発生を報知するため、プロジェクタ1に異常が発生したことをユーザに認識させることが可能となる。
【0063】
(3)本実施形態のプロジェクタ1によれば、光源駆動部31は、制御部20により直接制御された場合に、その制御結果(応答情報)を制御部20に出力するようにしているため、制御部20は、直接制御が正常になされたか否かを判断することが可能となり、制御結果に応じて異なる動作を行うことが可能となる。なお、本実施形態では、直接制御が正常になされた場合と正常になされなかった場合とで、LED表示部23の表示状態と、重畳するメッセージ画像M1〜M4の内容を変えている。
【0064】
(4)本実施形態のプロジェクタ1によれば、制御部20と光源制御部32との通信がシリアル通信(UART通信)であるため、制御部20と光源制御部32との間に多数の配線を施すことなく、光源11に対して様々な制御を行ったり、検出結果等を高精度に取得したりすることが可能となる。
【0065】
なお、本実施形態では、制御部20が備えるUART20cが第1の通信部に相当し、GPIO20dが第2の通信部に相当する。また、ステップS108,S111で点灯又は点滅するLED表示部23と、メッセージ画像M1〜M4を重畳表示する際(ステップS109,S112)のOSD処理部27と、これらの動作を制御する制御部20が報知部に相当する。
【0066】
(変形例)
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0067】
上記実施形態では、発光輝度の切り替えと点灯状態の検知の2つの事例について説明したが、上記のフローは、光源駆動部31の他の動作に適用することも可能である。例えば、光源11の点灯や消灯についても、通常はUART通信により光源制御部32を介在させた制御を行うようにして、正常な制御ができない場合に、GPIO20dから直接制御して光源11の点灯や消灯を行うようにしてもよい。
【0068】
上記実施形態では、UART通信による制御とGPIO20dからの直接制御の双方で正常な動作がなされなかった場合でもプロジェクタ1の動作を継続できるようにしているが、この場合には、光源駆動部31又は光源11等に何らかの異常が生じている可能性があるため、その時点で電源をオフ(スタンバイ状態)にしたり、電源をオフにすることをユーザに促す報知を行ったりしてもよい。
【0069】
上記実施形態では、光源駆動部31の制御が正常になされなかった場合に、LED表示部23とメッセージ画像M1〜M4の両方でその旨をユーザに報知しているが、いずれか一方のみで報知するようにしてもよい。また、報知するための手段は、LED表示部23やメッセージ画像M1〜M4に限定されず、例えば、音声によって報知する態様とすることもできる。
【0070】
上記実施形態では、光源駆動部31は、光源11が消費する電流や光源11に印加されている電圧等に基づいて、光源11の点灯状態(点灯しているか否か)及び発光輝度を検知しているが、光源11の点灯状態や発光輝度を検知する手段は上記に限定されず、例えば、光センサ等を用いて検知するようにしてもよい。
【0071】
上記実施形態では、光変調装置として3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いた3板式のプロジェクタ1について説明したが、これに限定されない。例えば、各画素の中にそれぞれR光、G光、B光を透過可能なサブ画素を含んだ1つの液晶ライトバルブによって画像を形成する態様とすることも可能である。
【0072】
上記実施形態では、光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブ等、反射型の光変調装置を用いることも可能である。また、入射した光の射出方向を、画素としてのマイクロミラー毎に制御することにより、光源から射出した光を変調する微小ミラーアレイデバイス等を用いることもできる。
【0073】
上記実施形態では、光源11は、放電型の光源ランプ11aによって構成されているが、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)光源等の固体光源や、その他の光源を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】プロジェクタを示す斜視図であり、前方側から見た図。
【図2】プロジェクタを示す斜視図であり、後方側から見た図。
【図3】プロジェクタの回路構成を示すブロック図。
【図4】光源駆動部を制御する際のプロジェクタの動作を説明するフローチャート。
【図5】メッセージ画像を示す図。
【図6】メッセージ画像を示す図。
【図7】メッセージ画像を示す図。
【図8】メッセージ画像を示す図。
【符号の説明】
【0075】
1…プロジェクタ、2…筐体、10…画像投写部、11…光源、11a…光源ランプ、11b…リフレクタ、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ、13…投写レンズ、14…ライトバルブ駆動部、20…制御部、20a…CPU、20b…RAM、20c…UART、20d…GPIO、21…記憶部、22…入力操作部、23…LED表示部、24…画像情報入力部、24a…入力端子、25…入力選択部、26…画像処理部、27…OSD処理部、28…電源端子、29…電源回路、30…光源駆動装置、31…光源駆動部、32…光源制御部、32a…CPU、32b…UART、M1〜M4…メッセージ画像、S…投写面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出された光を変調して投写するプロジェクタであって、
前記光源を駆動する光源駆動部、及び前記光源駆動部の動作を制御する光源制御部を有する光源駆動装置と、
前記光源制御部に接続された第1の通信部、及び前記光源駆動部に接続された第2の通信部を有し、前記第1の通信部から制御コマンドを出力して、前記光源制御部に前記光源駆動部の動作を制御させる制御部と、
を備え、
前記光源制御部は、前記制御コマンドに基づいて前記光源駆動部の動作を制御するとともに、制御結果に応じた応答を前記制御部に出力し、
前記制御部は、前記応答に基づいて、前記制御コマンドに基づく制御が正常になされたか否かを判断し、当該制御が正常になされなかった場合には、前記第2の通信部から制御情報を出力して前記光源駆動部を直接制御することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクタであって、
前記制御コマンドに基づく制御が正常になされなかった場合に異常の発生を報知する報知部をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプロジェクタであって、
前記光源駆動部は、前記制御部により直接制御された場合に、制御結果に応じた応答を前記制御部に出力することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロジェクタであって、
前記第1の通信部と前記光源制御部との間の通信は、シリアル通信であることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項5】
光源から射出された光を変調して投写する画像投写部と、前記光源を駆動する光源駆動部と、前記光源駆動部の動作を制御する光源制御部とを有するプロジェクタの制御方法であって、
前記光源制御部に制御コマンドを出力して、前記光源駆動部の動作を前記制御コマンドに基づいて制御させるコマンド発行ステップと、
前記光源制御部から制御結果に応じた応答を取得する応答取得ステップと、
前記応答に基づいて、前記制御コマンドに基づく制御が正常になされたか否かを判断する判断ステップと、
前記制御コマンドに基づく制御が正常になされなかった場合に、前記光源駆動部に対して制御情報を出力し、前記光源駆動部を直接制御する直接制御ステップと、
を備えたことを特徴とするプロジェクタの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−134144(P2010−134144A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309412(P2008−309412)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】